JP2024040613A - レーザモジュール及びそれを備えたレーザ加工装置 - Google Patents

レーザモジュール及びそれを備えたレーザ加工装置 Download PDF

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【課題】内部に含まれるすべてのレーザ組立体を確実にかつ効率良く冷却することができるレーザモジュールを提供する。【解決手段】レーザモジュール100は、少なくともベース10と複数のレーザ組立体40と冷却機構90とを備えている。複数のレーザ組立体40のそれぞれは、レーザ光源としてレーザダイオードバー43を有するとともに、ベース10の上面に配置されている。複数のレーザ組立体40は、バスバー50を介して直列に接続されている。レーザ組立体40と冷却機構90とは電気的に絶縁されている。バスバー50に接続された電源600から最も遠い位置にあるレーザ組立体40と電源600とを接続する電源帰還バスバー51は、冷却機構90により冷却されている。【選択図】図2

Description

本開示は、レーザモジュール及びそれを備えたレーザ加工装置に関する。
近年、金属加工等でレーザ加工技術が広く用いられている。レーザ加工において、半導体レーザ素子(ダイレクトダイオードレーザ(DDL)とも言う)を用いることで、レーザ光源の小型化及び高効率化が図れる。半導体レーザ素子として、それぞれレーザ光を出射するエミッタが複数形成されたレーザダイオードバーを複数個用いて、各レーザビームを合成することで、レーザ光源から出力されるレーザ光の出力を高める技術が広く用いられている。
この場合、レーザ光の高出力化、また、レーザ光源の長寿命化を図るため、動作中のレーザ光源を効率良く冷却して、温度上昇を抑制する構成が多く採用されている。
例えば、特許文献1には、半導体レーザ素子を電極ブロックで挟み込んだ構造のレーザ組立体(レーザアッセンブリとも言う。)に対して、絶縁層を介して内部に冷媒流路が設けられた熱伝導性を有するハウジングを接触させ、両者を固定することで、レーザ組立体を冷却する構成が開示されている。
米国特許第10044171号明細書
ところで、レーザ加工等においては、レーザ光のさらなる高出力化が求められている。この場合、電源の電流容量の増大を抑制する観点から、それぞれレーザダイオードバーを有する複数のレーザ組立体を電気的に直列接続することで、加工用光源を構成することが多い。また、レーザ組立体間は、バスバー等の導電部材を用いて接続される。
しかし、本願発明者等の検討によれば、冷媒等を用いて、直列接続された複数のレーザ組立体を間接的に冷却する場合、電源から最も遠い位置にあるレーザ組立体が、他のレーザ組立体に対して十分に冷却されない場合があることがわかった。
このようなことが起こると、電源から最も遠い位置にあるレーザ組立体から出射されるレーザ光の出力が低下するおそれがあった。さらに、当該位置にあるレーザ組立体の動作信頼性、ひいては寿命が低下するおそれがあった。
本開示はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、それぞれレーザ光源を有する複数のレーザ組立体を備えたレーザモジュールにおいて、すべてのレーザ組立体を確実にかつ効率良く冷却することができるレーザモジュール及びそれを備えたレーザ加工装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本開示に係るレーザモジュールは、少なくともベースと複数のレーザ組立体と冷却機構とを備えたレーザモジュールであって、複数の前記レーザ組立体のそれぞれは、レーザ光源を有するとともに、前記ベースの上面に配置されており、複数の前記レーザ組立体は、バスバーを介して直列に接続されており、前記レーザ組立体と前記冷却機構とは電気的に絶縁されており、前記バスバーに接続された電源から最も遠い位置にある前記レーザ組立体と前記電源とを接続する電源帰還バスバーは、前記冷却機構により冷却されている。
本開示に係るレーザ加工装置は、前記レーザモジュールと、前記電源と、前記レーザモジュールから出射されたレーザ光を導光する光ファイバと、前記光ファイバの出射端に取り付けられたレーザヘッドと、を少なくとも備え、前記レーザモジュールが1つまたは複数搭載されていることを特徴とする。
本開示によれば、レーザモジュールに含まれるすべてのレーザ組立体を確実にかつ効率良く冷却することができる。また、電源から最も遠い位置にあるレーザ組立体において、レーザ光の出力低下及び寿命低下を抑制できる。
実施形態1に係るレーザ加工装置の概略構成図である。 レーザモジュールの要部の概略構成図である。 レーザ組立体の斜視図である。 レーザ組立体の分解斜視図である。 図3AのIIIC-IIIC線での断面図である。 比較のためのレーザモジュールの要部の概略構成図である。 実施形態2に係るレーザモジュールの要部の概略構成図である。 実施形態3に係るレーザモジュールの要部の概略構成図である。 変形例に係るレーザ組立体の斜視図である。 実施形態4に係るレーザモジュールの要部の概略構成図である。 実施形態4に係るレーザ組立体の分解斜視図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
[レーザ加工装置の構成]
図1は、本実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成図を示す。
なお、本願明細書において、「直交」または「平行」とは、レーザ加工装置1000やその構成部品の組立公差や加工公差を含んで直交しているか、または平行であるという意味であり、比較対象同士が厳密な意味で直交しているか、または平行であることまでを意味するものではない。
レーザ加工装置1000は、レーザ発振器700と光ファイバ800とレーザヘッド900とを備えている。レーザ発振器700は、4つのレーザモジュール100とビーム合成器200と集光光学ユニット300と制御部400とチラー500と電源600とを備えている。なお、チラー500は、レーザ発振器700の外部に配置されていてもよい。
レーザモジュール100は、内部に複数のレーザダイオードバー43(図2参照)を有しており、複数のレーザダイオードバー43のそれぞれに含まれるエミッタ(図示せず)からそれぞれ出射されるレーザ光を合成してモジュールレーザ光を出射する。レーザモジュール100の構成については後で詳述する。
ビーム合成器200は、内部に複数の図示しない光学部品を有しており、4つのレーザモジュール100からそれぞれ出射されたモジュールレーザ光を1本のレーザ光(以下、合成レーザ光LBという)に合成して集光光学ユニット300に出射する。
集光光学ユニット300は、内部に図示しない集光レンズを少なくとも有している。集光レンズは、合成レーザ光LBを集光して、光ファイバ800の入射端面に入射させる。
制御部400は、レーザモジュール100のレーザ発振を制御する。具体的には、電源600に対して出力電圧やオン時間等の制御信号を供給することにより、4つのレーザモジュール100のそれぞれのレーザ発振制御を行う。4つのレーザモジュール100のそれぞれに対して個別にレーザ発振制御を行うことも可能である。例えば、レーザモジュール100毎にレーザ発振出力やオン時間等を異ならせるようにしてもよい。制御部400は、例えば、または複数のCPU(Central Processing Unit)で構成される。
また、制御部400は、記憶部(図示せず)を有しており、記憶部には、レーザ加工条件や加工用の動作プログラム等が格納されている。記憶部は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体メモリで構成される。なお、記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成されてもよい。
また、制御部400は、チラー500の動作、具体的には、チラー500から供給される冷却水の水温や流量を制御してもよい。1つのレーザモジュール100に対して1台のチラー500を配置し、制御部400がそれぞれのチラー500毎に冷却水の水温や流量を個別に制御してもよい。
また、制御部400が、レーザヘッド900が取り付けられたロボット(図示せず)の動作を制御してもよい。
表示部410は、レーザ加工時の加工パラメータやモジュールレーザ光の出力を表示する。表示部410は、通常、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含んでいる。
チラー500は、4つのレーザモジュール100のそれぞれに対して、所定の水温及び流量に調整された冷却水を供給する。冷却水は、レーザモジュール100の内部に配置された複数のレーザ組立体40、具体的には、レーザダイオードバー43をそれぞれ冷却するのに利用される。
電源600は、前述したように、レーザ発振を行うための電力を4つのレーザモジュール100のそれぞれに対して供給する。制御部400からの指令により、4つのレーザモジュール100のそれぞれに供給される電力を異ならせるようにしてもよい。また、電源600は、レーザ加工装置1000の可動部、例えば、前述のロボットに対して電力を供給するようにしてもよい。なお、レーザ加工装置1000の可動部向けには別の電源(図示せず)から電力を供給するようにしてもよい。
4つのレーザモジュール100からそれぞれ出射されたモジュールレーザ光を合成レーザ光LBに合成することで、合成レーザ光LBの出力が数kWを超える高出力のレーザ加工装置1000を得ることができる。なお、レーザ加工装置1000に配置されるレーザモジュール100の個数は図1に示す例に特に限定されない。
光ファイバ800は、集光光学ユニット300の集光レンズ(図示せず)に光学的に結合され、集光光学ユニット300の集光レンズから受け取った合成レーザ光LBをレーザヘッド900に伝送する。
レーザヘッド900は、光ファイバ800で伝送された合成レーザ光LBを外部に向けて照射する。例えば、図1に示すレーザ加工装置1000では、所定の位置に配置された加工対象物であるワークWに向けて合成レーザ光LBを出射し、ワークWがレーザ加工される。
[レーザモジュールの概略構成及びレーザ組立体の構成]
図2は、レーザモジュールの要部の概略構成図を示す。図3Aは、レーザ組立体の斜視図を、図3Bは、レーザ組立体の分解斜視図を、図3Cは、図3AのIIIC-IIIC線での断面図をそれぞれ示す。
なお、説明の便宜上、図2において、各部品の大きさや形状は実際のものとは異なっている。具体的には、ベース10やクーラー30における冷却水路11,31の形状は実際のものとは異なっている。さらに、レーザ組立体40に対するバスバー50の接続位置も実際のものとは異なっている。
なお、以降の説明において、複数のレーザ組立体40の配列方向をX方向と呼ぶことがある。X方向は、レーザ組立体40に含まれるレーザダイオードバー43におけるエミッタ(図示せず)の配列方向でもある。また、ベース10と支持ブロック20とクーラー30とレーザ組立体40とが積み重ねられた方向をZ方向と呼ぶことがある。X方向及びZ方向とそれぞれ直交する方向をY方向と呼ぶことがある。Y方向は、レーザダイオードバー43の各エミッタから出射されるレーザ光(図示せず)の出射方向と平行な方向である。なお、Z方向において、ベース10が配置された側を上または上方と呼び、レーザ組立体40が配置された側を下または下方と呼ぶことがある。ただし、特にこれに限定されない。
図2に示すように、レーザモジュール100は、筐体(図示せず)の内部にベース10と支持ブロック20とクーラー30と複数のレーザ組立体40とバスバー50とを少なくとも有している。レーザモジュール100の全体構成については後で述べる。
ベース10は、金属からなる直方体の部材であり、内部に冷却水路(冷媒流路)11を有している。なお、熱伝導性の高い材質であれば、ベース10が絶縁体からなる部材であってもよい。冷却水路11には、マニホールド70を介して冷却水配管80が接続されている。冷却水配管80はチラー500に接続されている。
支持ブロック20は、銅等からなる金属部材であり、冷却水路21(図3B参照)を有している。冷却水路21は、ベース10の冷却水路11に連通している。支持ブロック20は、クーラー30とレーザ組立体40と一体に組付けられて、ベース10に配置される。具体的には、支持ブロック20、クーラー30及びレーザ組立体40の第1電極ブロック41のそれぞれに設けられたねじ孔22,34及び41aに固定ねじ60が挿通、締結される。このことにより、支持ブロック20、クーラー30及びレーザ組立体40が一体に組付けられる。
また、支持ブロック20に設けられたねじ孔23(図3B参照)とベース10に設けられたねじ孔(図示せず)とにボルトやねじ等の締結部材(図示せず)を挿通し、締結する。このようにすることで、クーラー30及びレーザ組立体40が組付けられた支持ブロック20が、ベース10に取付固定される。
クーラー30は、冷却水路31を有する板状の部材である。支持ブロック20、クーラー30及びレーザ組立体40が一体に組付けられてベース10の上面に配置されるとき、冷却水路31は、レーザダイオードバー43が実装されたサブマウント42の下方に位置する(図3B,3C参照)。
なお、レーザ組立体40と支持ブロック20及びベース10とを電気的に絶縁するため、クーラー30の上面及び下面は、熱伝導性の高い絶縁体、例えば、窒化アルミニウム(AlN)のセラミックからなる絶縁シート32(図3C参照)で覆われている。なお、クーラー30と支持ブロック20,また、クーラー30と第1電極ブロック41との熱的接触性をそれぞれ高めるため、熱伝導性の高いシート、例えば、銅板からなる金属シート33(図3C参照)が絶縁シートと各部材との間に介在している。
レーザ組立体40は、第1電極ブロック41とサブマウント42とレーザダイオードバー43と絶縁シート45と第2電極ブロック46とを少なくとも有している。
図3B,3Cに示すように、第1電極ブロック41は、銅または銅合金からなり、段差を有する導電部材である。また、第1電極ブロック41は、クーラー30に設けられた金属シート33のうち、上側のシートと金属はんだ44(図3B参照)とを介して、サブマウント42及びレーザダイオードバー43に電気的に接続されている。
サブマウント42は、板状の導電部材であり、レーザダイオードバー43を機械的に支持するとともに、レーザダイオードバー43の動作中に生じた熱をクーラー30に排出する。サブマウント42は、金属はんだ44を介してクーラー30の上面に設けられた金属シート33に接合されている。
レーザダイオードバー43は、X方向に互いに間隔をあけて複数のエミッタ(図示せず)を有している。レーザダイオードバー43の動作中は、複数のエミッタのそれぞれから、Y方向にレーザ光が出射される。本実施形態では、レーザダイオードバー43のp側電極(図示せず)が金属はんだ(図示せず)を介してサブマウント42の上面に接合されている。これは、各エミッタにおける活性層(発光層;図示せず)がn側電極(図示せず)よりもp側電極に近い位置にあるためである。つまり、レーザダイオードバー43の動作中に発熱する活性層が、クーラー30に近い位置にあるサブマウント42に近接して配置される。
なお、これに特に限定されず、レーザダイオードバー43のn側電極が金属はんだを介してサブマウント42の上面に接合されていてもよい。
第2電極ブロック46は、銅または銅合金からなり、段差を有する導電部材である。レーザ組立体40における各部材の位置が固定した状態で、レーザダイオードバー43のn側電極の上面に形成された金バンプ(図示せず)等を介して。第2電極ブロック46の段差の上面がレーザダイオードバー43に当接している。なお、レーザ組立体40において、第2電極ブロック46は、段差の底面が段差の上面よりもZ方向に沿って上方に位置するように配置される。
第1電極ブロック41及び第2電極ブロック46には、それぞれ複数のねじ孔41a,46aが形成されている。第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とを所定の位置に配置した後、第1電極ブロック41のねじ孔41aと、これに対向する第2電極ブロック46のねじ孔46aとに、ワッシャ62を挟んで、ねじ61を挿通し、締結する。このようにすることで、第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とが、互いに所定の配置関係を保って固定される。また、前述したように、第1電極ブロック41は、固定ねじ60により、支持ブロック20及びクーラー30に取り付け固定されている。また、レーザダイオードバー43が実装されたサブマウント42は、金属はんだ44により、クーラー30の上面の所定の位置に固定されている。つまり、レーザ組立体40が、支持ブロック20及びクーラー30に組付けられるとき、各部品は、互いに所定の配置関係を保って固定される。
なお、図3Cに示すように、第2電極ブロック46は、第1電極ブロック41とY方向に間隔をあけて配置されている。また、図3B,3Cに示すように、第1電極ブロック41の段差の底面と、これに対向する第2電極ブロック46の段差の底面との間には、樹脂等からなる絶縁シート45が介在している。絶縁シート45には、複数の貫通孔45aが設けられており、それぞれにねじ61が挿通されている。第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とをねじ61により締結する際、絶縁シート45が位置決めされた状態で、第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とで挟み込まれる。したがって、第2電極ブロック46は、第1電極ブロック41に組付けられて両者が固定される一方、第2電極ブロック46は、第1電極ブロック41と電気的に絶縁される。
また、前述したように、クーラー30の上側に設けられた金属シート33は、その徳下に配置された絶縁シート32により、冷却水路31を含むクーラー30のその他の部分と電気的に絶縁されている。したがって、レーザ組立体40は、支持ブロック20及びクーラー30に組付けられてそれぞれが固定される一方、レーザ組立体40は、支持ブロック20及びクーラー30と電気的に絶縁される。
また、第1電極ブロック41には、ねじ孔41aとY方向に離間してねじ孔41bが設けられている。同様に、第2電極ブロック46には、ねじ孔46aとY方向に離間してねじ孔46bが設けられている。
バスバー50は、銅または銅合金からなる板状の導電部材であり、両端に貫通孔50aを有している。バスバー50の一方の貫通孔50aと第1電極ブロック41に設けられたねじ孔41bとに図示しないねじ等の締結部材を挿通し、両者を締結することで、バスバー50が第1電極ブロック41に取付固定されるとともに、両者が電気的に接続される。同様に、バスバー50の他方の貫通孔50aと第2電極ブロック46に設けられたねじ孔46bとに図示しないねじ等の締結部材を挿通し、両者を締結することで、バスバー50が第2電極ブロック46に取付固定されるとともに、両者が電気的に接続される。
よって、図3A,3Cに示すように、第1電極ブロック41に取り付けられたバスバー50と第2電極ブロック46に取り付けられたバスバー50とは、クーラー30の上面を基準として、Z方向で同じ高さに位置する。このことにより、レーザ組立体40にバスバー50を取付ける工程が簡素化される。さらに、バスバー50の形状を簡素化できる。
[レーザモジュールの全体構成]
ここで、レーザモジュール100の全体構成についてさらに説明する。
図2に示すように、それぞれ、支持ブロック20とクーラー30とが組付けられた複数のレーザ組立体40が、X方向に沿って、かつX方向に互いに間隔をあけてベース10の上面に配置されている。図2に示す例では、一のレーザ組立体40の第2電極ブロック46に取り付けられたバスバー50が、Z方向に沿って下方に折れ曲がり、隣接するレーザ組立体40の第1電極ブロック41に接続されている。しかし、前述したように、実際には、一のレーザ組立体40の第2電極ブロック46と、これに隣接するレーザ組立体40の第1電極ブロック41とを接続するバスバー50は、ベース10の上面を基準として、同じ高さにある。ただし、バスバー50の形状が、図2に示す形であっても構わない。その場合、第1電極ブロック41において、ねじ孔41bが、第2電極ブロック46のねじ孔46bの下方に位置するように形成される。
次に、レーザモジュール100におけるレーザ組立体40の間の接続関係についてさらに説明する。
複数のレーザ組立体40は、複数のバスバー50により、直列に接続されている。つまり、バスバー50の一端に接続されるレーザダイオードバー43の電極の極性は、バスバー50の他端に接続されるレーザダイオードバー43の電極の極性と異なっている。図2では、11個のレーザ組立体40が直列に接続された例を示しているが、特にこれに限定されない、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力仕様等に応じて、当該個数は適宜変更されうる。
また、複数のレーザ組立体40のうち、電源600に最も近い位置にあるレーザ組立体40では、第1電極ブロック41に接続されたバスバー50の他端は、電源600の+端子に電気的に接続される。
一方、複数のレーザ組立体40のうち、電源600から最も遠い位置にあるレーザ組立体40では、第1電極ブロック41に接続されたバスバー50の他端は、筐体の内部で引き回されて、電源600の-端子に電気的に接続される。なお、以降の説明において、電源600の-端子に電気的に接続されるバスバー50を、電源帰還バスバー51と呼ぶ。また、「電源600から最も遠い位置」を「最遠位置」と呼ぶことがある。
図2に示すように、電源600から最も遠い位置にあるレーザ組立体40よりもさらに電源600から離れた位置に、支持ブロック20とクーラー30とが一体に取り付けられた構造体が配置されている。以降の説明において、この構造体をダミー組立体40Aと呼ぶことがある。ダミー組立体40Aの上面、具体的には、クーラー30の上面に、電源帰還バスバー51の一部が接触している。
また、本実施形態において、ダミー組立体40Aと、これに連通するベースの冷却水路11とを含めて、冷却機構90と呼ぶ。
なお、ダミー組立体40Aに対して電源帰還バスバー51を確実に接触させるために、例えば、両者の接触部分を樹脂等で固めてもよい。なお、ダミー組立体40Aにおけるクーラー30にも前述した絶縁シート32が含まれている。よって、電源帰還バスバー51と接触したダミー組立体40Aは、ベース10及び複数のレーザ組立体40と電気的に絶縁される。
次に、レーザダイオードバー43が動作しているときの冷却水の流れについて説明する。
図2に示すように、クーラー30に設けられた冷却水路31は、ベース10及び支持ブロック20のそれぞれに設けられた冷却水路11及び21と連通している。チラー500から冷却水配管80を通って供給される冷却水は、各冷却水路11,21及び31に順次供給される。レーザダイオードバー43の動作中に生じた熱は、サブマウント42及び金属シート33を通って冷却水路31を流れる冷却水に排熱される。加熱された冷却水は、冷却水路21,11及び冷却水配管80を通ってチラー500に回収され、チラー500で所定の温度まで冷却された後、再度、冷却水配管80に供給される。また、図2からも明らかなように、ダミー組立体40Aにおけるクーラー30に設けられた冷却水路31も、ベース10及び支持ブロック20のそれぞれに設けられた冷却水路11及び21と連通している。よって、チラー500から冷却水配管80を通って供給される冷却水は、ダミー組立体40Aの内部でも冷却水路31を通過する。さらに、冷却水路21,11及び冷却水配管80を通ってチラー500に回収され、チラー500で所定の温度まで冷却された後、再度、冷却水配管80に供給される。
[効果等]
以上説明したように、本実施形態に係るレーザモジュール100は、少なくともベース10と複数のレーザ組立体40と冷却機構90とを備えている。
複数のレーザ組立体40のそれぞれは、レーザ光源としてレーザダイオードバー43を有するとともに、ベース10の上面に、支持ブロック20とクーラー30とを介して配置される。支持ブロック20及びクーラー30は、それぞれ冷却水路21,31を有しており、冷却水路31は、冷却水路21及び冷却水路11と連通している。
複数のレーザ組立体40は、バスバー50を介して直列に接続されている。
冷却機構90は、ベース10及びダミー組立体40Aの内部にそれぞれ形成された冷却水路11、21,31を含んでいる。
なお、本願明細書における冷却水路11,21,31に流れる冷却水は、ベース10、支持ブロック20、クーラー30及びレーザ組立体40のそれぞれと電気的に絶縁されている。また、マニホールド70も樹脂でできており、冷却水との電気的絶縁が確保されている。つまり、レーザ組立体40と冷却機構90とは電気的に絶縁されている。
電源帰還バスバー51は、バスバー50に接続された電源600から最も遠い位置にあるレーザ組立体40と電源600の-端子とを接続する。さらに、電源帰還バスバー51は、冷却機構90により冷却されている。
さらに言うと、電源600から最も遠い位置にあるレーザ組立体40よりも電源600から遠い位置にダミー組立体40Aが配置される。ダミー組立体40Aは、レーザダイオードバー43を有していない。また、ダミー組立体40Aは、冷却機構90に含まれている。電源帰還バスバー51は、ダミー組立体40Aに接触することで冷却されている。
レーザモジュール100をこのように構成することで、最遠位置にあるレーザ組立体40も含めて、レーザモジュール100に含まれるすべてのレーザ組立体40を確実にかつ効率良く冷却することができる。このことにより、レーザモジュール100の動作中に、最遠位置にあるレーザダイオードバー43から出射されるレーザ光の出力が低下したり、レーザダイオードバー43の動作信頼性、ひいては寿命が低下したりすることを抑制できる。以下、図面を用いた、このことについてさらに説明する。
図4は、比較のためのレーザモジュールの要部の概略構成図を示す。なお、説明の便宜上、図4及び以降に示す各図面において、図2~3Cと示すのと同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に示すレーザモジュール100は、ダミー組立体40Aが設けられていない点で、図2に示す本実施形態のレーザモジュール100と異なる。また、電源帰還バスバー51は、ベース10や支持ブロック20やクーラー30と接触することなく、筐体の内部で引き回され、電源600の-端子に接続されている。
図2及び図4に示すように、最遠位置にあるレーザ組立体40を除いて、レーザ組立体40の第2電極ブロック46は、隣接するレーザ組立体40の第1電極ブロック41と、バスバー50により物理的にかつ電気的に接続されている。第1電極ブロック41は、クーラー30に直接接しているため、冷却水路31を流れる冷却水によって確実に冷却される。このため、バスバー50を介して、第1電極ブロック41に接続された第2電極ブロック46も冷却される。つまり、レーザ組立体40のレーザダイオードバー43は、第1電極ブロック41及び第2電極ブロック46の両方から冷却され、動作中の温度上昇が抑制される。
一方、最遠位置にあるレーザ組立体40では、第2電極ブロック46は、電源帰還バスバー51により、電源600に直接接続されている。つまり、他のレーザ組立体40に比べて、最遠位置にあるレーザ組立体40において、第2電極ブロック46は、十分に冷却されていない。
このため、レーザモジュール100の動作中に、電源帰還バスバー51のうち、最遠位置にあるレーザ組立体40の第2電極ブロック46の近傍(図4における位置P11~P13)では、他のバスバー(例えば、図4における位置P0~P2)に比べて温度が上昇する。また、電源600からレーザモジュール100に供給される電流が大きくなるに従い、この傾向は強く見られた。例えば、供給電流が280Aの場合、位置P11では、位置P10に比べて5℃程度の温度上昇が見られた。また、供給電流が220Aの場合と比較すると、供給電流が220Aの場合における位置P1の温度に対して、供給電流が280Aの場合における位置P11の温度は10℃以上上昇していた。
このように、図4に示す構成のレーザモジュール100では、最遠位置にあるレーザ組立体40の第2電極ブロック46が、十分に冷却されていない。よって、当該レーザ組立体40のレーザダイオードバー43において、動作中の温度上昇が他の位置のレーザダイオードバー43よりも大きくなってしまうおそれがあった。
また、この温度上昇幅が大きくなりすぎると、最遠位置にあるレーザダイオードバー43において、レーザ光の出力が低下し、ひいては、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力が低下するおそれがあった。さらに、最遠位置にあるレーザダイオードバー43の動作信頼性、ひいては寿命が低下するおそれがあった。最遠位置にあるレーザダイオードバー43において、寿命が低下して故障に至ると、レーザモジュール100自体の修理、交換を行う必要があった。
一方、本実施形態によれば、最遠位置にあるレーザ組立体40よりもさらに電源600から遠い位置に、冷却水路21,31を有する一方、レーザダイオードバー43を有していないダミー組立体40Aを配置している。さらに、電源帰還バスバー51の一部をダミー組立体40Aに接触させている。
このようにすることで、最遠位置にあるレーザ組立体40の第2電極ブロック46が、電源帰還バスバー51とダミー組立体40Aとを介して、冷却水により冷却される。つまり、最遠位置も含めて、レーザモジュール100に含まれる複数のレーザ組立体40のすべてにおいて、第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とが確実にかつ効率良く冷却される。このことにより、最遠位置にあるレーザダイオードバー43におけるレーザ光の出力低下、ひいては、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力低下を抑制できる。さらに、最遠位置にあるレーザダイオードバー43の動作信頼性の低下を抑制できる。また、最遠位置にあるレーザダイオードバー43レーザモジュール100における寿命の低下を抑制することで、レーザモジュール100の寿命の低下を抑制できる。
また、レーザ組立体40は、レーザダイオードバー43と、サブマウント42と、第1電極ブロック41と、第2電極ブロック46と、を少なくとも有している。
第2電極ブロック46が、第1電極ブロック41よりもそれぞれ冷却水路11,31を有するベース10及びクーラー30から遠い側に配置されている。
第1電極ブロック41は、レーザダイオードバー43の一方極性の電極、この場合はp側電極と、第2電極ブロック46は、レーザダイオードバー43の他方極性の電極、この場合はn側電極と、それぞれ接続されている。
一のレーザ組立体40の第2電極ブロック46と、一のレーザ組立体40と互いに隣り合う他のレーザ組立体40の第1電極ブロック41とが、バスバー50により接続されている。
電源帰還バスバー51は、最遠位置にあるレーザ組立体40の第2電極ブロック46に接続されている。
複数のレーザ組立体40において、それぞれに含まれるレーザダイオードバー43を直列に接続することで、電源600から供給される電流を大幅に増やすことなく、それぞれのレーザダイオードバー43に大電流を供給することができる。このことにより、それぞれのレーザダイオードバー43から出射されるレーザ光の出力が高められ、ひいては、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力を高められる。
本実施形態に係るレーザ加工装置1000は、複数のレーザモジュール100が搭載されている。また、レーザ加工装置1000は、電源600と、複数のレーザモジュール100から出射されたモジュールレーザ光を導光する光ファイバ800と、光ファイバ800の出射端に取り付けられたレーザヘッド900と、を少なくとも備えている。なお、実際には、複数のレーザモジュール100のそれぞれから出射されたモジュールレーザ光は、ビーム合成器200で合成レーザ光LBに合成される。この合成レーザ光LBが光ファイバ800に導光される。
本実施形態によれば、複数のモジュールレーザ光を合成させることで、高出力の合成レーザ光LBを用いたレーザ加工を行うことができる。また、レーザモジュール100において、最遠位置にあるレーザダイオードバー43におけるレーザ光の出力低下を抑制できるため、モジュールレーザ光の出力低下を抑制できる。さらに、最遠位置にあるレーザダイオードバー43の動作信頼性の低下を抑制できる。また、最遠位置にあるレーザダイオードバー43レーザモジュール100における寿命の低下を抑制することで、レーザモジュール100の寿命の低下を抑制できる。このことにより、レーザ加工装置1000の動作信頼性の低下、さらに寿命の低下を抑制できる。
なお、レーザ加工に要求されるレーザ光の出力範囲によっては、レーザ加工装置1000に搭載されるレーザモジュール100は1つのみであってもよい。
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係るレーザモジュールの要部の概略構成図を示す。
図5に示す本実施形態のレーザモジュール100は、以下に示す点で、図2に示す実施形態1のレーザモジュール100と異なる。
まず、ダミー組立体40Aが省略されている。次に、最遠位置にあるレーザ組立体40よりも電源600から遠い位置で、電源帰還バスバー51の一部がベース10に接触している。
本実施形態では、ベース10自体が冷却機構90として機能し、電源帰還バスバー51を冷却している。したがって、本実施形態においても、最遠位置も含めて、レーザモジュール100に含まれる複数のレーザ組立体40のすべてにおいて、第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とが確実にかつ効率良く冷却される。
このことにより、本実施形態においても、実施形態1に示す構成が奏するのと同様の効果を奏することができる。つまり、最遠位置にあるレーザダイオードバー43におけるレーザ光の出力低下、ひいては、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力低下を抑制できる。さらに、最遠位置にあるレーザダイオードバー43の動作信頼性の低下を抑制できる。また、最遠位置にあるレーザダイオードバー43レーザモジュール100における寿命の低下を抑制することで、レーザモジュール100の寿命の低下を抑制できる。
なお、本実施形態において、電源帰還バスバー51とベース10とは、物理的に接触する一方、電気的に絶縁されている。両者の絶縁手法は、種々選択しうる。例えば、電源帰還バスバー51の表面に絶縁皮膜(図示せず)を設けた上で、電源帰還バスバー51とベース10の上面とを接触させてもよい。なお、材質にもよるが、絶縁皮膜の厚さは、電源帰還バスバー51とベース10の間の絶縁性能及び電源帰還バスバー51からベース10への放熱性の両方を考慮して決められる。
また、本実施形態におけるバスバー50や実施形態1におけるバスバー50及び電源帰還バスバー51においても、それぞれの表面に絶縁皮膜が設けられていてもよい。このようにすることで、レーザモジュール100の内部で、バスバー50及び電源帰還バスバー51と他の部品との間で、意図しない短絡が発生するのを防止できる。ただし、第1電極ブロック41や第2電極ブロック46との電接続部分における絶縁皮膜は除かれる。
また、ベース10が金属からなる場合、ベース10の上面に、図示しない絶縁シートを設けて、電源帰還バスバー51との絶縁を図ってもよい。その場合、絶縁シートは、熱伝導性の高い材料、例えばAlN等のセラミックからなることが好ましい。なお、ベース10が絶縁体の場合は、前述の絶縁シートは設けなくてもよい。
(実施形態3)
図6は、実施形態3に係るレーザモジュールの要部の概略構成図を示す。
図6に示す本実施形態のレーザモジュール100は、以下に示す点で、図2に示す実施形態1のレーザモジュール100と異なる。
まず、ダミー組立体40Aが省略されている。次に、電源帰還バスバー51にフィン52が形成されている。さらに、フィン52が形成された部分に対して、冷却用ファン91から風が送り込まれるようになっている。つまり、本実施形態における冷却機構90は、冷却用ファン91を含み、電源帰還バスバー51は、冷却用ファン91により空冷される。
したがって、本実施形態においても、最遠位置も含めて、レーザモジュール100に含まれる複数のレーザ組立体40のすべてにおいて、第1電極ブロック41と第2電極ブロック46とが冷却される。
このことにより、本実施形態においても、実施形態1に示す構成が奏するのと同様の効果を奏することができる。つまり、最遠位置にあるレーザ組立体40も含めて、レーザモジュール100に含まれるすべてのレーザ組立体40を確実にかつ効率良く冷却することができる。
また、このことにより、最遠位置にあるレーザダイオードバー43におけるレーザ光の出力低下、ひいては、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力低下を抑制できる。さらに、最遠位置にあるレーザダイオードバー43の動作信頼性の低下を抑制できる。また、最遠位置にあるレーザダイオードバー43レーザモジュール100における寿命の低下を抑制することで、レーザモジュール100の寿命の低下を抑制できる。
なお、電源帰還バスバー51に形成されるフィン52の形状や枚数等、さらに冷却用ファン91から送風される風量等は、空冷中に電源帰還バスバー51に要求される温度範囲、ひいては、最遠位置にあるレーザ組立体40の第2電極ブロック46の温度範囲に応じて決定される。
また、冷却用ファン91は、必ずしも筐体の内部に設けられていなくてもよい。例えば、レーザモジュール100の筐体に冷却用ファン91からフィン52への送風を通過させる開口を設け、冷却用ファン91を筐体の外部に設置してもよい。
<変形例>
図7は、変形例に係るに係るレーザ組立体の斜視図を示す。
図7に示す本変形例のレーザ組立体40は、以下に示す点で、図3A~3Cに示す実施形態1のレーザ組立体40と異なる。
まず、バスバー50と第1電極ブロック41とが一体化されている。また、バスバー50と第2電極ブロック46とが一体化されている。なお、本願明細書において、「一体化」とは、複数の部材が予め位置決めされた上で不可分に結合された状態を言う。例えば、本変形例において、バスバー50と第1電極ブロック41、また、バスバー50と第2電極ブロック46は、それぞれ、溶接により接合されることで一体化されている。ただし、一体化する方法は種々選択されうる。例えば、かしめ等により、バスバー50と第1電極ブロック41または第2電極ブロック46とを一体化してもよい。
また、バスバー50と第1電極ブロック41、また、バスバー50と第2電極ブロック46とをそれぞれ一体化することにより、第1電極ブロック41において、ねじ孔41bが省略され、第2電極ブロック46において、ねじ孔46b省略される。また、バスバー50の両端に形成された貫通孔50aのうち、一方は省略される。
本変形例に示すように、バスバー50と第1電極ブロック41、また、バスバー50と第2電極ブロック46とをそれぞれ一体化しておくことで、レーザ組立体40の組立工数を低減できる。
(実施形態4)
図8は、実施形態4に係るレーザモジュールの要部の概略構成図を示す。
図8に示す本実施形態のレーザモジュール100は、以下に示す点で図2に示す実施形態1のレーザモジュール100と異なる。
まず、各レーザ組立体40において、支持ブロック20とクーラー30とが省略されている。最遠位置にあるレーザ組立体40よりも電源600から遠い位置に第1電極ブロック48のみが配置され、電源帰還バスバー51が、第1電極ブロック48の上面に接触している。
なお、単独で配置された第1電極ブロック48に代えて、別の金属部材が配置され、電源帰還バスバー51が、当該別の金属部材の上面に接触していてもよい。あるいは、単独で配置された第1電極ブロック48を省略して、電源帰還バスバー51が、ベース10の上面に直接接触していてもよい。なお、その場合も、電源帰還バスバー51とベース10との間が電気的に絶縁されていることは言うまでもない。
また、レーザ組立体40の構造が図3A~3Cに示す構造と異なっている。このことについてさらに説明する。
図9は、実施形態4に係るレーザ組立体の分解斜視図を示す。
図9に示す本実施形態のレーザ組立体40は、サブマウント42及びサブマウント42に接合されたレーザダイオードバー43が、第1電極ブロック48と第2電極ブロック49とで上下から挟み込まれて固定されている点で、図3A~3Cに示す構造と異なっている。また、第1電極ブロック48の形状が、図3A~3Cに示す第1電極ブロック41の形状と異なっている。第2電極ブロック49の形状が、図3A~3Cに示す第2電極ブロック46の形状と異なっている。ただし、第1電極ブロック48及び第2電極ブロック49の材質は、第1電極ブロック41及び第2電極ブロック46の材質とそれぞれ同じである。
第1電極ブロック48には、第1電極ブロック41と異なり、段差は形成されていない。ただし、第1電極ブロック48には、前方が開放された凹部48cが形成されている。また、凹部48cにはサブマウント42とサブマウント42に接合されたレーザダイオードバー43とが配置されている。レーザダイオードバー43のp側電極がサブマウント42に接合されている点は、実施形態1に示す構成と同じである。
第2電極ブロック49には、第2電極ブロック46と異なり、段差は形成されていない。第2電極ブロック49の下面、言い換えると、レーザダイオードバー43のn側電極に電気的に接続される面は、略平坦面である。
絶縁シート45は、上方から見て、凹部48cを囲むように切り欠きが設けられている。
レーザ組立体40を組立てるにあたって、第1電極ブロック48の凹部48cに位置決めを行った上でサブマウント42とレーザダイオードバー43とを実装する。さらに、第1電極ブロック48の上面であって、凹部48cを囲む位置に絶縁性接着材(図示せず)を配置する。貫通孔45aと第1電極ブロック48のねじ孔48aとが重ね合わせられた状態で、絶縁性接着材を用いて絶縁シート45を第1電極ブロック48とを接着する。
次に、第1電極ブロック48のねじ孔48aと第2電極ブロック49のねじ孔49aとが重なるように、第2電極ブロック49を第1電極ブロック48の表面に配置する。さらに、ワッシャ62を介在させて、ねじ61を第1電極ブロック48のねじ孔48aと絶縁シート45の貫通孔45aと第2電極ブロック49のねじ孔49aとに挿通し、締結する。
このようにすることで、サブマウント42とレーザダイオードバー43とが第1電極ブロック48と第2電極ブロック49とに挟み込まれて固定される。なお、第1電極ブロック48とバスバー50とを接続する場合は、バスバー50の貫通孔50aと第1電極ブロック48のねじ孔48bとが重ね合わされた状態で、貫通孔50aとねじ孔48bとにねじ63を挿通し、締結する。第2電極ブロック49とバスバー50とを接続する場合は、バスバー50の貫通孔50aと第2電極ブロック49のねじ孔49bとが重ね合わされた状態で、貫通孔50aとねじ孔49bとにねじ63を挿通し、締結する。
本実施形態において、複数のレーザ組立体40のそれぞれ、具体的には、複数の第1電極ブロック48のそれぞれが、ベース10の上面に配置されている。このことにより、複数のレーザ組立体40のそれぞれにおいて、第1電極ブロック48は、冷却機構90にあたるベース10の冷却水路11を流れる冷却水によって冷却される。
また、前述したように、電源帰還バスバー51は、ベース10の上面に単独で配置された第1電極ブロック48に接触している。つまり、電源帰還バスバー51も、ベース10の冷却水路11を流れる冷却水によって冷却される。
したがって、本実施形態においても、最遠位置も含めて、レーザモジュール100に含まれる複数のレーザ組立体40のすべてにおいて、第1電極ブロック48と第2電極ブロック49とが確実にかつ効率良く冷却される。
このことにより、本実施形態においても、実施形態1に示す構成が奏するのと同様の効果を奏することができる。つまり、最遠位置にあるレーザダイオードバー43におけるレーザ光の出力低下、ひいては、レーザモジュール100から出射されるモジュールレーザ光の出力低下を抑制できる。さらに、最遠位置にあるレーザダイオードバー43の動作信頼性の低下を抑制できる。また、最遠位置にあるレーザダイオードバー43レーザモジュール100における寿命の低下を抑制することで、レーザモジュール100の寿命の低下を抑制できる。
(その他の実施形態)
実施形態1~4及び変形例に示す各構成要素を適宜組み合わせて新たな実施形態とすることもできる。
例えば、変形例に示すレーザ組立体40を実施形態1~4に示すレーザモジュール100に適用してもよい。また、実施形態4に示すレーザ組立体40を実施形態1~3に示すレーザモジュール100に適用してもよい。実施形態3に示す冷却用ファン91を実施形態4に示す単独配置の第1電極ブロック48に置き換えてもよい。また、必要に応じて、実施形態1~4に示すレーザモジュール100に、実施形態3に示す冷却用ファン91をさらに追加してもよい。
また、本願明細書では、レーザ光源として複数のエミッタを有するレーザダイオードバー43を例にとって説明したが、単一のエミッタを有するレーザダイオードであってもよい。
また、本願明細書では、チラー500から供給された冷却水が、冷却水配管80と冷却水路11,21,31とを通って、チラー500に回収される例を示したが、特にこれに限定されない。例えば、冷却水に代えて、ガルデン(登録商標)等の非水系冷媒を用いてもよい。つまり、本願明細書における冷却水配管80は、冷媒配管80と読み替えられる。また、冷却水路11,21,31は、それぞれ、冷媒流路11,21,31と読み替えられる。
本開示のレーザモジュールは、内部に含まれるすべてのレーザ組立体を確実にかつ効率良く冷却することができ、最遠位置にあるレーザ組立体において、レーザ光の出力低下及び寿命低下を抑制できるため、有用である。
10 ベース
11 冷却水路(冷媒流路)
20 支持ブロック
21 冷却水路(冷媒流路)
30 クーラー
31 冷却水路(冷媒流路)
40 レーザ組立体
40A ダミー組立体
41 第1電極ブロック
41A 第1電極ブロック
42 サブマウント
43 レーザダイオードバー
44 金属はんだ
45 絶縁シート
46 第2電極ブロック
46A 第2電極ブロック
48 第1電極ブロック
49 第2電極ブロック
50 バスバー
51 電源帰還バスバー
52 フィン
60 固定ねじ
70 マニホールド
80 冷却水配管(冷媒配管)
90 冷却機構
91 冷却用ファン
100 レーザモジュール
200 ビーム合成器
300 集光光学ユニット
400 制御部
410 表示部
500 チラー
600 電源
700 レーザ発振器
800 光ファイバ
900 レーザヘッド
1000 レーザ加工装置
W ワーク

Claims (7)

  1. 少なくともベースと複数のレーザ組立体と冷却機構とを備えたレーザモジュールであって、
    複数の前記レーザ組立体のそれぞれは、レーザ光源を有するとともに、前記ベースの上面に配置されており、
    複数の前記レーザ組立体は、バスバーを介して直列に接続されており、
    前記レーザ組立体と前記冷却機構とは電気的に絶縁されており、
    前記バスバーに接続された電源から最も遠い位置にある前記レーザ組立体と前記電源とを接続する電源帰還バスバーは、前記冷却機構により冷却されていることを特徴とするレーザモジュール。
  2. 請求項1に記載のレーザモジュールにおいて、
    前記電源から最も遠い位置にある前記レーザ組立体よりも前記電源から遠い位置にダミー組立体が配置され、
    前記冷却機構は、前記ベース及び前記ダミー組立体の内部に形成された冷媒流路を含み、
    前記ダミー組立体は、前記レーザ光源を有しておらず、
    前記電源帰還バスバーは、前記ダミー組立体に接触することで冷却されていることを特徴とするレーザモジュール。
  3. 請求項1に記載のレーザモジュールにおいて、
    前記冷却機構は、前記ベースの内部に形成された冷媒流路を含み、
    前記電源帰還バスバーは、前記ベースに接触することで冷却されていることを特徴とするレーザモジュール。
  4. 請求項1に記載のレーザモジュールにおいて、
    前記冷却機構は、冷却用ファンを含み、
    前記電源帰還バスバーは、前記冷却用ファンにより空冷されていることを特徴とするレーザモジュール。
  5. 請求項1に記載のレーザモジュールにおいて、
    前記レーザ組立体は、レーザダイオードバーと、サブマウントと、第1電極ブロックと、第2電極ブロックと、を少なくとも有しており、
    前記第1電極ブロックは、前記レーザダイオードバーの一方極性の電極と、前記第2電極ブロックは、前記レーザダイオードバーの他方極性の電極と、それぞれ接続されており、
    一の前記レーザ組立体の前記第2電極ブロックと、一の前記レーザ組立体と互いに隣り合う他の前記レーザ組立体の前記第1電極ブロックとが、前記バスバーにより接続されており、
    前記電源帰還バスバーは、前記電源から最も遠い位置にある前記レーザ組立体の前記第2電極ブロックに接続されていることを特徴とするレーザモジュール。
  6. 請求項5に記載のレーザモジュールにおいて、
    前記第1電極ブロックと前記バスバーとが一体化され、かつ前記第2電極ブロックと前記バスバーとが一体化されていることを特徴とするレーザモジュール。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のレーザモジュールと、
    前記電源と、
    前記レーザモジュールから出射されたレーザ光を導光する光ファイバと、
    前記光ファイバの出射端に取り付けられたレーザヘッドと、を少なくとも備え、
    前記レーザモジュールが1つまたは複数搭載されていることを特徴とするレーザ加工装置。
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