JP2024039653A - 乾燥システム - Google Patents

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Abstract

【課題】被乾燥物の状態を画像データとして取得し、このデータに基づき、運転状態の良し悪しを判断し、得られる被乾燥物の含水率を目標範囲内に収め、かつ安定して維持することができる乾燥システムを提供する。【解決手段】乾燥システムは、被乾燥物を攪拌ロータ17で撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置5と、被乾燥物の画像データを生成する撮像装置7,8,9と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システム10を備える。制御システム10は、学習済みモデルが格納された記憶装置10aと、被乾燥物の画像データを学習済みモデルに入力し、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置10bを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、汚泥、スラリーなどの被乾燥物を攪拌しながら乾燥させる乾燥システムに関し、特に最適な自動運転をすることができる乾燥システムに関するものである。
従来より、汚泥等の被乾燥物を攪拌しながら搬送して乾燥させる乾燥装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この種の乾燥装置では、被乾燥物の攪拌および搬送のために、複数列の羽根(パドル)が設けられたシャフトが利用される。シャフトが回転することによって、シャフトに設けられた羽根もシャフト周りに回転し、それによって、シャフトの一端側に供給された被乾燥物は、攪拌されながらシャフトの他端側に搬送される。この攪拌、搬送の間に、被乾燥物は加熱されて乾燥する。
この種の乾燥装置では、2本のシャフトにそれぞれ固定された羽根を互いにオーバーラップさせることで、攪拌効果を高めている。乾燥装置においては、乾燥後の被乾燥物の含水率が安定し、且つ被乾燥物の分散不良や過乾燥の防止を確実に行うことができるといった運転管理の容易性が求められているとともに、イニシャルコストを低減することのできる新規な乾燥装置が求められている。
特開2014-131784号公報 特開平4-157000号公報 特開平4-338300号公報 特開2011-67787号公報 特開2016-70545号公報
しかしながら、乾燥装置から排出される被乾燥物の含水率は、乾燥装置に投入される被乾燥物の性状や乾燥装置の運転状態等のさまざまな因子によって変わり得る。そこで、乾燥装置の運転最適化のために、乾燥装置に投入される汚泥等の被乾燥物の状態や、乾燥装置に設けられた点検口あるいは乾燥装置の排出口等から運転員が現状の被乾燥物を目視で確認し、被乾燥物の状態に基づいて乾燥装置の運転を調節している。しかしながら、被乾燥物の目視に基づいた運転調節は、運転員の豊富な経験とノウハウが必要とされる。さらに、運転員によって運転状態が異なることがあり、結果として、乾燥装置から排出される被乾燥物の含水率が安定しないことがあった。
本発明は、被乾燥物の状態を画像データ、音データ、または振動データとして取得し、このデータに基づき、運転状態の良し悪しを判断し、得られる被乾燥物の含水率を目標範囲内に収め、かつ安定して維持することができる乾燥システムを提供することを目的とする。
一態様では、被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、前記被乾燥物の画像データを生成する撮像装置と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記被乾燥物の画像データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システムが提供される。
一態様では、前記制御システムは、前記被乾燥物の画像データと、前記乾燥システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている。
一態様では、前記制御システムは、前記被乾燥物の画像データと、前記乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている。
一態様では、被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、前記被乾燥物から発生する音を検出し、音データを生成する音検出器と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記音データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システムが提供される。
一態様では、前記制御システムは、前記音データと、前記乾燥システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている。
一態様では、前記制御システムは、前記被乾燥物の音データと、前記乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている。
一態様では、被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、前記被乾燥物が接触する位置に配置された弾性部材と、前記弾性部材に固定され、前記弾性部材の振動データを生成する振動検出器と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記振動データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システムが提供される。
一態様では、前記制御システムは、前記振動データと、前記乾燥システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている。
一態様では、前記制御システムは、前記被乾燥物の振動データと、前記乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている。
一態様では、被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、前記乾燥装置によって乾燥された前記被乾燥物の画像データを生成する撮像装置と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記画像データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥システムの運転状態が正常または異常であることを示す運転指標値を前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システムが提供される。
一態様では、前記制御システムは、前記運転指標値の移動平均を算定するように構成されている。
一態様では、前記制御システムは、前記運転指標値の移動平均がしきい値を越えたときに、前記乾燥システムの運転に異常が起きていることを決定する。
一態様では、前記制御システムは、前記運転指標値の移動平均が所定の正常レベルにまで低下すると、前記乾燥システムの運転異常の決定動作をリセットする。
一態様では、前記被乾燥物は、脱水装置から排出された脱水ケーキである。
本発明によれば、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルは、乾燥装置から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータを生成し、上記運転パラメータを乾燥装置に適用することで、乾燥システムの全体の運転を最適化することができる。
特に、本発明によれば、従来ベテランの運転員が被乾燥物の目視に基づいて決定していた運転パラメータに代えて、乾燥システムは、学習済みモデルを用いて、得られる被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータを生成することができる。したがって、乾燥システムは、ベテランの運転員と同等、あるいは同等以上に正確に、乾燥装置の運転パラメータの調整等をリアルタイムに行うことが可能である。
乾燥システムの一実施形態を示す図である。 図1に示す乾燥装置の上面図である。 パドルをシャフトの軸方向から見た図である。 学習済みモデルの一例を示す模式図である。 乾燥システムの他の実施形態を示す図である。 乾燥システムのさらに他の実施形態を示す図である。 脱水システムの一実施形態を示す図である。 脱水システムの他の実施形態を示す図である。 脱水システムのさらに他の実施形態を示す図である。 乾燥システムの運転中に第2学習済みモデルから出力された運転指標値の時間変化を示すグラフである。 図10に示す運転指標値の移動平均の時間的変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、乾燥システムの一実施形態を示す図である。この乾燥システムは、汚泥やスラリーなどの懸濁液を脱水することで得られた濁質残渣を乾燥させるのに適したシステムである。特に、乾燥システムは、スクリュープレスなどの脱水装置から排出された脱水ケーキを乾燥させる用途に好適に使用される。
乾燥システムは、脱水された濁質残渣などの被乾燥物を搬送する投入コンベヤ1と、投入コンベヤ1によって搬送された被乾燥物を受け取り、該被乾燥物を乾燥する乾燥装置5と、乾燥装置5に投入される前の被乾燥物の画像データを生成する撮像装置7と、乾燥装置5内の被乾燥物の画像データを生成する撮像装置8と、乾燥装置5によって乾燥された被乾燥物の画像データを生成する撮像装置9と、これら画像データに基づいて乾燥システムの動作を制御する制御システム10を備えている。
濁質残渣は、汚泥などの懸濁液を脱水装置(例えばスクリュープレスまたはベルトプレス)によって脱水した後に残る低含水率の物質である。脱水された濁質残渣は、一般に、ケーキと呼ばれる。汚泥の具体例としては、下水またはし尿、工場排水の処理時に発生する汚泥が挙げられる。また、汚泥以外の懸濁液の例としては、食料品、化粧品、紙などの工業製品の製造時に発生する産業廃棄物、またはスラリーが挙げられる。
図2は、図1に示す乾燥装置5の上面図である。図2に示すように、乾燥装置5は、内部に乾燥室14を形成するハウジング15と、2つの攪拌ロータ17と、これら攪拌ロータ17を回転させる電動機18を備えている。各攪拌ロータ17は、シャフト17Aと、シャフト17Aに固定された複数のパドル17Bを備えている。シャフト17Aの両端はハウジング15を貫通して延びており、図示しない軸受によって回転可能に支持されている。パドル17Bは、乾燥室14内に配置されている。パドル17Bは、シャフト17Aの軸方向に沿って配列されている。
各パドル17Bは、シャフト17Aの軸方向に垂直な方向に対して傾いている。さらに、全パドル17Bのうちの半分の傾き角度は、他の半分のパドル17Bの傾き角度とは異なっている。傾き角度の異なるこれらのパドル17Bは、シャフト17Aの軸方向に沿って交互に配置されている。
図3は、パドル17Bをシャフト17Aの軸方向から見た図である。図3に示すように、パドル17Bは扇形状を有している。各パドル17Bは、シャフト17Aの外周面に固定されており、2つのパドル17Bが1組となって、シャフト17Aの外周面を囲んでいる。シャフト17Aの軸方向から見たときに、一方のシャフト17Aに固定されたパドル17Bの最外縁は、他方のシャフト17Aに固定されたパドル17Bの最外縁に重なっている。このようなオーバーラップ配置により、被乾燥物の攪拌効率が向上される。実際には、一方のシャフト17Aに固定されたパドル17Bは、他方のシャフト17Aに固定されたパドル17Bに非接触である。
図2に示すように、2つのシャフト17Aには2つのギヤ20がそれぞれ固定されている。これらギヤ20は互いに噛み合っている。したがって、2つのシャフト17A、すなわち2つの攪拌ロータ17は、互いに反対方向に回転する。電動機18は、トルク伝達機構22を介して2つのシャフト17Aのうちの一方に連結されている。トルク伝達機構22は、スプロケットとチェーンとの組み合わせ、またはプーリとベルトとの組み合わせなどから構成されている。電動機18が作動すると、2つの攪拌ロータ17は反対方向に回転する。電動機18には、インバータ(図示せず)が内蔵されている。電動機18は制御システム10に接続されており、電動機18の動作、すなわち攪拌ロータ17の回転速度は、制御システム10によって制御される。
2つのシャフト17Aは中空シャフトであり、各パドル17Bも中空パドルである。すなわち、各シャフト17A内には、その軸方向に延びる空間が形成されており、各パドル17Bの内部にも空間が形成されている。シャフト17A内の空間と、パドル17B内の空間は互いに連通している。乾燥システムは、2つのシャフト17Aの一端にそれぞれ連結された2つの蒸気供給ライン50を備えている。蒸気は、蒸気供給ライン50からシャフト17A内に供給され、シャフト17A内の空間およびパドル17B内の空間を流れ、そして、シャフト17Aの他端から排出される。この蒸気により、シャフト17Aおよびパドル17Bは加熱され、その表面は高温となる。
2つの蒸気供給ライン50はボイラー51に連結されている。蒸気供給ライン50を流れる蒸気の圧力および流量は、蒸気供給ライン50に設置された蒸気圧力調節弁52によって制御される。蒸気圧力調節弁52は制御システム10に接続されており、蒸気圧力調節弁52は制御システム10によって制御される。より具体的には、攪拌ロータ17内に供給される蒸気の圧力は蒸気圧力調節弁52を介して制御システム10によって制御される。
図1に戻り、ハウジング15は、被乾燥物が投入される投入口25と、乾燥された被乾燥物が排出される排出口26を備えている。乾燥システムは、ハウジング15に連結された乾燥気体供給ライン30と、乾燥気体排出ライン31を備えている。乾燥気体は、乾燥気体供給ライン30を通ってハウジング15内に供給され、ハウジング15内の被乾燥物に接触し、そして、乾燥気体排出ライン31を通ってハウジング15から排出される。乾燥気体供給ライン30から供給される乾燥気体は、予め除湿された高温の気体であり、蒸気またはヒーターなどの熱源(図示せず)により予め加熱されている。
乾燥気体供給ライン30には、温度測定器32と流量測定器33が取り付けられている。温度測定器32は、乾燥気体供給ライン30を流れる乾燥気体の温度を測定するように構成されており、流量測定器33は、乾燥気体供給ライン30を流れる乾燥気体の流量を測定するように構成されている。さらに、乾燥気体排出ライン31にも、該乾燥気体排出ライン31を流れる乾燥気体の温度を測定する温度測定器35が取り付けられている。温度測定器32、流量測定器33、および温度測定器35は、制御システム10に接続されており、ハウジング15内に供給される乾燥気体の温度および流量の測定値、およびハウジング15から排出された乾燥気体の温度の測定値は、制御システム10に送られるようになっている。
乾燥装置5は、ハウジング15の表面温度を測定する温度測定器40と、ハウジング15内の圧力を測定する圧力測定器41を備えている。温度測定器40および圧力測定器41は、制御システム10に接続されており、ハウジング15の表面温度の測定値およびハウジング15内の圧力の測定値は、制御システム10に送られるようになっている。
乾燥装置5は、ハウジング15内に配置された堰56と、堰56を上下動させる上下動装置58を備えている。堰56は、ハウジング15内に配置されており、被乾燥物の流れ方向において、パドル17Bの下流側に位置している。ハウジング15の内部は、堰56によって乾燥室14と排出室60に区画される。排出口26は排出室60の下方に位置している。乾燥室14内の被乾燥物は、堰56の上縁を越えて排出室60に移動される。堰56は、乾燥室14内の被乾燥物の滞留量および滞留時間を制御する機能を有する。すなわち、堰56を上方に移動させると(堰56の高さを上げると)、乾燥室14内に滞留する被乾燥物の量および時間が増加し、結果として被乾燥物がより乾燥される。上下動装置58は、制御システム10に接続されており、上下動装置58の動作、すなわち堰56の高さ(堰56の上下方向の位置)は制御システム10によって制御される。
乾燥装置5の動作は次の通りである。電動機18は、2つの攪拌ロータ17を反対方向に回転させながら、蒸気が蒸気供給ライン50から攪拌ロータ17内に供給される。攪拌ロータ17は蒸気によって加熱され、攪拌ロータ17の表面は高温になる。さらに、乾燥気体が乾燥気体供給ライン30を通って乾燥室14内に流入し、乾燥室14内を流れ、乾燥気体排出ライン31を通って排出される。被乾燥物は、投入口25を通って乾燥室14内に投入される。被乾燥物は、回転する攪拌ロータ17のパドル17Bによって少しずつ排出室60に向かって移動される。攪拌ロータ17によって移動される間、被乾燥物は、高温の攪拌ロータ17との接触、および乾燥気体との接触により乾燥される。乾燥された被乾燥物は、堰56を乗り越えて排出室60内に移動し、排出口26を通って乾燥装置5から排出される。排出口26の下方には排出コンベヤ64が配置されており、乾燥された被乾燥物は、排出口26を通って排出コンベヤ64上に落下し、排出コンベヤ64によって搬送される。
乾燥システムは、乾燥装置5に投入される前の被乾燥物の画像データを生成する撮像装置7を備えている。撮像装置7は、乾燥装置5の投入口25の近傍に配置されており、乾燥される前の被乾燥物の画像データを生成するように配置されている。一実施形態では、撮像装置7は、投入コンベヤ1上の被乾燥物の画像データを生成するように配置されてもよいし、あるいは投入コンベヤ1の上流側に配置されている脱水装置(図示せず)の排出口の近傍に配置されてもよい。撮像装置7は、制御システム10に接続されており、撮像装置7によって生成された被乾燥物の画像データは、制御システム10に送られるようになっている。
乾燥システムは、乾燥装置5内の被乾燥物の画像データを生成する撮像装置8をさらに備えている。撮像装置8は、乾燥装置5のハウジング15の上壁に固定されており、乾燥装置5の内部、より具体的には、乾燥室14の内部を向いて配置されている。一実施形態では、複数の撮像装置8が攪拌ロータ17の軸方向に沿って配列されてもよい。撮像装置8は、乾燥されている工程中の被乾燥物、すなわち攪拌ロータ17によって攪拌されている被乾燥物の画像データを生成するように配置されている。撮像装置8は、制御システム10に接続されており、撮像装置8によって生成された被乾燥物の画像データは、制御システム10に送られるようになっている。
乾燥システムは、乾燥装置5によって乾燥された被乾燥物の画像データを生成する撮像装置9をさらに備えている。撮像装置9は、乾燥装置5の排出口26の近傍に配置されている。より具体的には、撮像装置9は、排出口26を向いて配置されており、乾燥装置5の乾燥室14から排出された被乾燥物の画像データを生成するように配置されている。一実施形態では、撮像装置9は、排出室60内または排出室60外に配置されてもよい。さらに、一実施形態では、撮像装置9は、排出コンベヤ64上の被乾燥物の画像データを生成するように配置されてもよい。撮像装置9は、制御システム10に接続されており、撮像装置9によって生成された被乾燥物の画像データは、制御システム10に送られるようになっている。
撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9は、対象物の静止画像または連続画像を生成することができるイメージセンサ(例えばCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ)を備えたデジタルカメラである。あるいは、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちの少なくとも1つは、赤外線カメラ、または光を波長ごとに分解して対象物を撮像することができるハイパースペクトルカメラであってもよい。
乾燥装置5によって乾燥された被乾燥物の含水率は、乾燥装置5に導入される被乾燥物の状態、および乾燥装置5の運転状態に依存して変わる。乾燥装置5によって得られる被乾燥物の含水率は、適切な範囲内にあることが好ましい。被乾燥物の含水率が高すぎると、被乾燥物の重量が大きく、処理コストが増大する。その一方で、被乾燥物の含水率が低すぎると、被乾燥物が飛散しやすくなる。
そこで、制御システム10は、被乾燥物の画像データを撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9から取得し、これらの画像データに基づいて乾燥システムの運転パラメータを最適化するように構成されている。制御システム10は、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルが格納された記憶装置10aと、画像データを学習済みモデルに入力し、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置10bを備えている。
記憶装置10aは、処理装置10bがアクセス可能な主記憶装置と、プログラム、学習済みモデル、データを格納する補助記憶装置を備えている。主記憶装置は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であり、補助記憶装置は、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージ装置である。処理装置10bは、CPU(中央処理装置)またはGPU(グラフィックプロセッシングユニット)などから構成されている。
制御システム10は、少なくとも1台のコンピュータから構成されている。前記少なくとも1台のコンピュータは、1台のサーバまたは複数台のサーバであってもよい。制御システム10は、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9に通信線で接続されたエッジサーバであってもよいし、インターネットなどのネットワークによって撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9に接続されたクラウドサーバであってもよいし、あるいは撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9に接続されたネットワーク内に設置されたフォグコンピューティングデバイス(ゲートウェイ、フォグサーバ、ルーターなど)であってもよい。制御システム10は、インターネットなどのネットワークにより接続された複数のサーバであってもよい。例えば、制御システム10は、エッジサーバとクラウドサーバとの組み合わせであってもよい。
学習済みモデルは、ニューラルネットワークから構成されている。記憶装置10aには、学習済みモデルを機械学習アルゴリズムに従って構築するためのプログラムが格納されている。処理装置10bは、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行することによって学習済みモデルを構築する。機械学習アルゴリズムに従って学習済みモデルを構築することは、ニューラルネットワークの重みなどのパラメータを最適化する工程を含む。
機械学習アルゴリズムの例としては、SVR法(サポートベクター回帰法)、PLS法(部分最小二乗法:Partial Least Squares)、ディープラーニング法(深層学習法)、ランダムフォレスト法、または決定木法などが挙げられるが、特にディープラーニング法が好適である。ディープラーニング法は、隠れ層が多層化されたニューラルネットワークをベースとする学習法である。本明細書では、入力層と、二層以上の隠れ層と、出力層で構成されるニューラルネットワークを用いた機械学習をディープラーニングと称する。ディープラーニング法を用いることで、これまで人の目と経験を基に判定していた被乾燥物の状態を、被乾燥物の画像データに基づいてコンピュータにより判定が可能となる。
学習済みモデルは、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9によって生成された過去の被乾燥物の画像データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されたモデルである。過去の被乾燥物の画像データは説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは目的変数である。学習データを構成する最適な運転パラメータは、正解データであり、熟練した運転員が被乾燥物の状態と、乾燥装置5から排出された被乾燥物の含水率に基づいて決定した運転パラメータである。学習データは、訓練データまたは教師データとも呼ばれる。
学習済みモデルのパラメータ(重みなど)を最適化するために、被乾燥物の画像データと、ケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータとの多数の組み合わせを含む学習データが用意される。制御システム10は、この学習データを用いて機械学習アルゴリズムにより学習済みモデルを構築する。学習済みモデルのパラメータには、重みの他に、バイアスが含まれることがある。このようにして構築された学習済みモデルは、記憶装置10a内に格納される。
制御システム10は、画像データを所定の周期で撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9から取得し、記憶装置10a内に記憶する。制御システム10は、画像データを学習済みモデルに入力し、被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力する。
図4は、学習済みモデルの一例を示す模式図である。学習済みモデルは、入力層201と、複数の隠れ層(中間層ともいう)202と、出力層203を有したニューラルネットワークである。図4に示す学習済みモデルは、4つの隠れ層202を有しているが、学習済みモデルの構成は図4に示す実施形態に限られない。学習済みモデルは、5つ以上の隠れ層202を有してもよい。
学習済みモデルの入力層201には画像データが入力される。より具体的には、画像データを構成する各ピクセルの数値が入力層201に入力される。画像データがカラー画像データである場合は、各ピクセルの赤色、緑色、青色を表す数値が入力層201の対応するノード(ニューロン)に入力される。少なくとも1台のコンピュータから構成された制御システム10は、ニューラルネットワークを構成する多層パーセプトロンのアルゴリズムに従って演算を実行し、学習済みモデルの出力層203は、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる運転パラメータを表す数値を出力する。ただし、図4に示す学習済みモデルの構成は一例であって、本発明は、図4に示す例に限定されない。
学習済みモデルから出力される運転パラメータの具体例は、次の通りである。
・乾燥装置5への被乾燥物の流量の適正範囲に対する過不足
→投入コンベヤ1の搬送速度の増加、または維持、または減少
・堰56の高さの適正範囲に対する過不足
→上下動装置58による堰56の上昇、または下降、または堰56の高さの現状維持
・攪拌ロータ17内に供給される蒸気の圧力の適正範囲に対する過不足
→蒸気圧力調節弁52の開度の増加、または維持、または減少
・攪拌ロータ17の回転速度の適正範囲に対する過不足
→電動機18の回転速度の増加、または維持、または減少
上述した運転パラメータは例であり、学習済みモデルから出力される運転パラメータは、上記運転パラメータのうちのいずれかのみであってもよい。
従来は、熟練した運転員が、被乾燥物の状態を目視により判断し、経験に基づいて上記運転パラメータを適宜設定していたのに対して、本実施形態では、制御システム10は、被乾燥物の画像データを学習済みモデルに入力し、最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力させる。これら運転パラメータを乾燥システムに適用することで、乾燥システムの全体の運転を最適化することができる。
本実施形態では、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9によって生成された画像データのすべてが学習データに含まれるが、一実施形態では、学習データは、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちの1つまたは2つによって生成された被乾燥物の画像データを含んでもよい。学習済みモデルは、この学習データを用いて構築される。構築された学習済みモデルには、学習データに含まれた(すなわち学習済みモデルの構築に使用された)画像データと同種の現在の画像データが入力される。例えば、撮像装置8によって生成された画像データが学習データに含まれ、撮像装置7および撮像装置9によって生成された画像データは学習データに含まれない場合は、乾燥システムの運転中に撮像装置8によって生成された現在の被乾燥物の画像データが、学習済みモデルに入力される。
より最適化された運転パラメータを学習済みモデルから出力するために、学習済みモデルの構築に使用される学習データは、過去の被乾燥物の画像データに加え、過去の被乾燥物の画像データが生成されたときの乾燥システムの状態データを含んでもよい。乾燥システムの状態データの具体例は、次の通りである。
・乾燥装置5に投入される被乾燥物の温度(図示しない測定装置によって測定される)
・乾燥装置5に投入される被乾燥物の流量(投入コンベヤ1の搬送速度)
・乾燥装置5に投入される被乾燥物の含水率(図示しない測定装置によって測定される)
・乾燥装置5の攪拌ロータ17の回転速度(電動機18の回転速度)
・乾燥装置5の電動機18のトルク電流値
・堰56の高さ(上下動装置58の設定値)
・攪拌ロータ17に注入される蒸気の圧力(蒸気圧力調節弁52の開度)
・攪拌ロータ17に注入される蒸気の流量(蒸気圧力調節弁52の開度)
・乾燥装置5の表面温度(温度測定器40によって測定される)
・乾燥装置5内の圧力(圧力測定器41によって測定される)
・ハウジング15に供給される乾燥気体の温度(温度測定器32によって測定される)
・ハウジング15に供給される乾燥気体の流量(流量測定器33によって測定される)
・ハウジング15から排出された乾燥気体の温度(温度測定器35によって測定される)
上述した乾燥システムの状態データの項目は例であり、乾燥システムの状態データは、上記項目のうちのいずれかのみであってもよい。
学習済みモデルは、撮像装置7、撮像装置8、撮像装置9によって生成された過去の被乾燥物の画像データと、過去の被乾燥物の画像データが生成されたときの乾燥システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。過去の被乾燥物の画像データと、過去の被乾燥物の画像データが生成されたときの乾燥システムの状態データは、説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは、目的変数である。乾燥システムの運転中、制御システム10は、撮像装置7、撮像装置8、撮像装置9によって生成された現在の被乾燥物の画像データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータをモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、学習済みモデルは、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちのいずれか1つまたは2つによって生成された過去の被乾燥物の画像データと、過去の被乾燥物の画像データが生成されたときの乾燥システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されてもよい。乾燥システムの運転中、制御システム10は、撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちの上記いずれか1つまたは2つによって生成された現在の被乾燥物の画像データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
次に、乾燥システムの他の実施形態について、図5を参照して説明する。図5は、乾燥システムの他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図4を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
本実施形態では、画像データに代えて、被乾燥物から発生する音のデータが使用される。すなわち、乾燥システムは、乾燥装置5に投入されたときに発生する被乾燥物の音を検出し、音データを生成する音検出器71と、乾燥装置5の乾燥室14内の被乾燥物の音を検出し、音データを生成する音検出器72と、乾燥装置5の乾燥室14から排出されたときに発生する被乾燥物の音を検出し、音データを生成する音検出器73を備えている。音検出器71、音検出器72、および音検出器73の具体的構成は、特に限定されないが、本実施形態では、音を電気信号に変換するマイクロフォンが使用されている。音検出器71、音検出器72、および音検出器73によって生成される音データは、例えば、振幅と時間との関係を示す音波形データ、または周波数と音の大きさとの関係を示す音波形データである。音データはデジタル信号からなるデータである。
音検出器71は、乾燥室14内に配置されている。より具体的には、音検出器71は、ハウジング15の投入口25の下方に配置されており、投入口25を通じて投入された被乾燥物が、ハウジング15内に既に収容されている被乾燥物の堆積物上に落下するときに発生する被乾燥物の音を検出し、音データを生成する。一実施形態では、ハウジング15内であって、かつ投入口25の下方に衝突部材(図示せず)を配置し、音検出器71は、この衝突部材上に落下するときに発生する被乾燥物の音を検出し、音データを生成してもよい。音検出器71は、制御システム10に接続されており、音検出器71によって生成された音データは、制御システム10に送られるようになっている。
音検出器72の少なくとも一部は、乾燥室14の内部に位置している。より具体的には、音検出器72は、ハウジング15の上壁に固定されている。音検出器72は、乾燥装置5(乾燥室14内)内で乾燥されている工程中に発生する被乾燥物の音、すなわち攪拌ロータ17によって攪拌されているときに発生する被乾燥物の音を検出し、音データを生成する。音検出器72は、制御システム10に接続されており、音検出器72によって生成された音データは、制御システム10に送られるようになっている。
音検出器73は、ハウジング15の排出口26の下方に配置されており、乾燥室14から排出された被乾燥物が、排出コンベヤ64上に落下するときに発生する音を検出し、音データを生成する。一実施形態では、音検出器73は、排出室60内、または排出口26内に配置されてもよい。さらに、一実施形態では、排出室60内、または排出口26内、または排出口26の下方に衝突部材(図示せず)を配置し、音検出器73は、この衝突部材上に落下するときに発生する被乾燥物の音を検出し、音データを生成してもよい。音検出器73は、制御システム10に接続されており、音検出器73によって生成された音データは、制御システム10に送られるようになっている。
一般に、被乾燥物の含水率が高いときと低いときでは、被乾燥物から発生する音が相違する。具体的には、被乾燥物の含水率が高いときは、湿った音が発生するのに対して、被乾燥物の含水率が低いときは、乾いた音が発生する。したがって、投入時、乾燥時、および排出時に発生する被乾燥物の音は、被乾燥物の含水率に依存して変わる。
制御システム10は、被乾燥物の音データを音検出器71、音検出器72、および音検出器73から取得し、これらの音データに基づいて乾燥システムの運転パラメータを最適化するように構成されている。制御システム10は、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルが格納された記憶装置10aと、音データを学習済みモデルに入力し、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置10bを備えている。
学習済みモデルは、音検出器71、音検出器72、および音検出器73によって生成された過去の被乾燥物の音データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されたモデルである。過去の被乾燥物の音データは説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは目的変数である。学習データを構成する最適な運転パラメータは、正解データであり、熟練した運転員が被乾燥物の投入時の音、被乾燥物の乾燥時の音、被乾燥物の排出時の音、および乾燥装置5から排出された被乾燥物の含水率に基づいて決定した運転パラメータである。学習データは、訓練データまたは教師データとも呼ばれる。
学習済みモデルのパラメータ(重みなど)を最適化するために、被乾燥物の音データと、ケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータとの多数の組み合わせを含む学習データが用意される。制御システム10は、この学習データを用いて機械学習アルゴリズムにより学習済みモデルを構築する。学習済みモデルのパラメータには、重みの他に、バイアスが含まれることがある。このようにして構築された学習済みモデルは、記憶装置10a内に格納される。
制御システム10は、音データを所定の周期で音検出器71、音検出器72、および音検出器73から取得し、記憶装置10a内に記憶する。制御システム10は、音データを学習済みモデルに入力し、被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力する。
本実施形態では、音検出器71、音検出器72、および音検出器73によって生成された音データのすべてが学習データに含まれるが、一実施形態では、学習データは、音検出器71、音検出器72、および音検出器73のうちの1つまたは2つによって生成された被乾燥物の音データを含んでもよい。学習済みモデルは、この学習データを用いて構築される。構築された学習済みモデルには、学習データに含まれた(すなわち学習済みモデルの構築に使用された)音データと同種の現在の音データが入力される。例えば、音検出器72によって生成された音データが学習データに含まれ、音検出器71および音検出器73によって生成された音データは学習データに含まれない場合は、乾燥システムの運転中に音検出器72によって生成された現在の被乾燥物の音データが、学習済みモデルに入力される。
より最適化された運転パラメータをモデルから出力するために、学習済みモデルの構築に使用される学習データは、過去の被乾燥物の音データに加え、過去の被乾燥物の音データが生成されたときの乾燥システムの状態データを含んでもよい。乾燥システムの状態データの具体例は、上述した実施形態と同じである。学習済みモデルは、音検出器71、音検出器72、音検出器73によって生成された過去の被乾燥物の音データと、過去の被乾燥物の音データが生成されたときの乾燥システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。過去の被乾燥物の音データと、過去の被乾燥物の音データが生成されたときの乾燥システムの状態データは、説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは、目的変数である。乾燥システムの運転中、制御システム10は、音検出器71、音検出器72、音検出器73によって生成された現在の被乾燥物の音データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、学習済みモデルは、音検出器71、音検出器72、および音検出器73のうちのいずれか1つまたは2つによって生成された過去の被乾燥物の音データと、過去の被乾燥物の音データが生成されたときの乾燥システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されてもよい。乾燥システムの運転中、制御システム10は、音検出器71、音検出器72、および音検出器73のうちの上記いずれか1つまたは2つによって生成された現在の被乾燥物の音データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
図5を参照して説明した上記実施形態は、図1乃至図4を参照して説明した実施形態に組み合わせてもよい。すなわち、図5に示す乾燥システムは、図1に示す実施形態の撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。この場合は、学習済みモデルは、過去の音データおよび過去の画像データを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。乾燥システムの運転中は、音データおよび画像データの両方が学習済みモデルに入力される。
次に、乾燥システムの他の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、乾燥システムの他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図1乃至図4を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
本実施形態では、画像データに代えて、振動データが使用される。すなわち、乾燥システムは、乾燥装置5に投入された被乾燥物が接触する弾性部材81と、この弾性部材81に固定され、弾性部材81の振動データを生成する振動検出器82と、乾燥装置5の乾燥室14から排出された被乾燥物が接触する弾性部材85と、この弾性部材85に固定され、弾性部材85の振動データを生成する振動検出器86を備えている。振動検出器82および振動検出器86の具体的構成は、特に限定されないが、本実施形態では、振動を電気信号に変換する振動センサまたは加速度センサが使用されている。
振動検出器82は、ハウジング15の投入口25の下方に配置された弾性部材81に固定されている。弾性部材81は、乾燥室14内に配置されている。本実施形態においては、弾性部材81は板状である。弾性部材81の一端は、ハウジング15の側壁に固定されており、振動検出器82は弾性部材81の他端に固定されている。投入口25を通じて投入された被乾燥物は、弾性部材81上に落下し、振動検出器82は弾性部材81と一体に振動する。振動検出器82は、被乾燥物が弾性部材81上に落下するときに発生する振動を検出し、振動データを生成する。振動検出器82は、制御システム10に接続されており、振動検出器82によって生成された振動データは、制御システム10に送られるようになっている。
振動検出器86は、ハウジング15の排出口26の下方に配置された弾性部材85に固定されている。本実施形態においては、弾性部材85は板状である。弾性部材85の一端は、図示しない固定部材に固定されており、振動検出器86は弾性部材85の他端に固定されている。一実施形態では、弾性部材85および振動検出器86は、排出室60内または排出口26内に配置されてもよい。
乾燥室14から排出された被乾燥物は、弾性部材85上に落下し、振動検出器86は弾性部材85と一体に振動する。振動検出器86は、被乾燥物が弾性部材85上に落下するときに発生する振動を検出し、振動データを生成する。振動検出器86は、制御システム10に接続されており、振動検出器86によって生成された振動データは、制御システム10に送られるようになっている。
振動検出器82および振動検出器86によって生成される振動データは、例えば、振幅と時間との関係を示すデータであり、デジタル信号からなるデータである。一般に、被乾燥物の含水率が高いときと低いときでは、被乾燥物が弾性部材81および弾性部材85に衝突したときのこれらの振動の仕方が相違する。具体的には、被乾燥物の含水率が高いときは、より大きな塊が弾性部材81および弾性部材85に接触し、振動の周期は短くなる傾向にある。これに対し、被乾燥物の含水率が低いときは、より小さな塊が弾性部材81および弾性部材85に接触し、振動の周期は長くなる傾向にある。したがって、弾性部材81および弾性部材85の振動データは、被乾燥物の含水率に依存して変わる。
制御システム10は、振動データを振動検出器82および振動検出器86から取得し、これらの振動データに基づいて乾燥システムの運転パラメータを最適化するように構成されている。制御システム10は、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルが格納された記憶装置10aと、振動データを学習済みモデルに入力し、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置10bを備えている。
学習済みモデルは、振動検出器82および振動検出器86によって生成された弾性部材81,85の過去の振動データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されたモデルである。過去の振動データは説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは目的変数である。学習データを構成する最適な運転パラメータは、正解データであり、熟練した運転員が被乾燥物の投入時の振動データ、被乾燥物の排出時の振動データ、および乾燥装置5から排出された被乾燥物の含水率に基づいて決定した運転パラメータである。学習データは、訓練データまたは教師データとも呼ばれる。
学習済みモデルのパラメータ(重みなど)を最適化するために、弾性部材81,85の過去の振動データと、ケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータとの多数の組み合わせを含む学習データが用意される。制御システム10は、この学習データを用いて機械学習アルゴリズムにより学習済みモデルを構築する。学習済みモデルのパラメータには、重みの他に、バイアスが含まれることがある。このようにして構築された学習済みモデルは、記憶装置10a内に格納される。
制御システム10は、振動データを所定の周期で振動検出器82および振動検出器86から取得し、記憶装置10a内に記憶する。制御システム10は、弾性部材81,85の振動データを学習済みモデルに入力し、被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力する。
本実施形態では、振動検出器82および振動検出器86の両方によって生成された振動データが学習データに含まれるが、一実施形態では、学習データは、振動検出器82または振動検出器86のいずれかによって生成された振動データを含んでもよい。学習済みモデルは、この学習データを用いて構築される。構築された学習済みのモデルには、学習データに含まれた(すなわち学習済みモデルの構築に使用された)振動データと同種の現在の振動データが入力される。例えば、振動検出器86によって生成された振動データが学習データに含まれ、振動検出器82によって生成された振動データは学習データに含まれない場合は、乾燥システムの運転中に、振動検出器86によって生成された弾性部材85の現在の振動データが学習済みモデルに入力される。
より最適化された運転パラメータをモデルから出力するために、学習済みモデルの構築に使用される学習データは、過去の振動データに加え、過去の振動データが生成されたときの乾燥システムの状態データを含んでもよい。乾燥システムの状態データの具体例は、上述した実施形態と同じである。
学習済みモデルは、振動検出器82および振動検出器86によって生成された弾性部材81,85の過去の振動データと、過去の振動データが生成されたときの乾燥システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。過去の振動データと、過去の振動データが生成されたときの乾燥システムの状態データは、説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは、目的変数である。乾燥システムの運転中、制御システム10は、振動検出器82および振動検出器86によって生成された弾性部材81,85の現在の振動データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータをモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、学習済みモデルは、振動検出器82および振動検出器86のうちの1つによって生成された過去の振動データと、過去の振動データが生成されたときの乾燥システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されてもよい。乾燥システムの運転中、制御システム10は、振動検出器82および振動検出器86のうちの上記1つによって生成された現在の振動データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
図6を参照して説明した上記実施形態は、図1乃至図4を参照して説明した実施形態に組み合わせてもよい。すなわち、図6に示す乾燥システムは、図1に示す実施形態の撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。学習済みモデルは、過去の振動データおよび過去の画像データを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。乾燥システムの運転中は、振動データおよび画像データの両方が学習済みモデルに入力される。
さらに、図5を参照して説明した上記実施形態と、図6を参照して説明した上記実施形態を、図1乃至図4を参照して説明した実施形態に組み合わせてもよい。すなわち、図6に示す乾燥システムは、図1に示す実施形態の撮像装置7、撮像装置8、および撮像装置9のうちの少なくとも1つと、図5に示す音検出器71、音検出器72、および音検出器73のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。この場合は、モデルは、過去の振動データ、過去の音データ、および過去の画像データを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。乾燥システムの運転中は、振動データ、音データ、および画像データが学習済みモデルに入力される。
さらに、図5を参照して説明した上記実施形態を、図6を参照して説明した上記実施形態に組み合わせてもよい。すなわち、図6に示す乾燥システムは、図5に示す音検出器71、音検出器72、および音検出器73のうちの少なくとも1つをさらに備えてもよい。この場合は、モデルは、過去の振動データおよび過去の音データを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。乾燥システムの運転中は、振動データおよび音データの両方が学習済みモデルに入力される。
上述した各実施形態に係る乾燥システムは、スクリュープレスなどの脱水装置を備えた脱水システムから排出された脱水ケーキを乾燥させる用途に好適に使用される。そこで、より最適化された運転パラメータを学習済みモデルから出力するために、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つに加えて、乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを学習済みモデルに入力してもよい。学習済みモデルの構築に使用される学習データは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つに加え、脱水システムの状態データを含む。以下、脱水システムについて詳述する。
脱水システムは、図1の投入コンベヤ1の上流側に配置され、汚泥などの懸濁液を脱水するように構成される。図7は、脱水システムは、懸濁液を貯留する懸濁液貯留槽101と、凝集剤を懸濁液に注入し、凝集剤と懸濁液を攪拌することにより凝集物を形成する凝集装置103と、凝集物から液体を除去し、濃縮物を形成する濃縮装置104と、濃縮された凝集物からなる濃縮物から液体をさらに除去して濁質残渣を形成する脱水装置105を備えている。濃縮装置104は、凝集装置103によって形成された凝集物から液体を除去し、濃度3~15wt%の濃縮物を形成する装置であり、脱水装置105は、凝集装置103によって形成された凝集物、または濃縮装置104によって形成された濃縮物から液体を除去し、濃度3~50wt%の濁質残渣を形成する装置である。
濁質残渣は、懸濁液から液体を除去した後に残る低含水率の物質である。脱水装置105によって懸濁液から液体を除去した後に残る濁質残渣は、一般に、ケーキと呼ばれる。以下の説明では、懸濁液を汚泥と呼び、濁質残渣をケーキと呼ぶ。汚泥の具体例としては、下水またはし尿、工場排水の処理時に発生する汚泥が挙げられる。また、汚泥以外の懸濁液の例としては、食料品、化粧品、紙などの工業製品の製造時に発生する産業廃棄物、またはスラリーが挙げられる。
本実施形態では、濃縮装置104は、回転円板式脱液装置(例えば株式会社研電社製のスリットセーバー)である。このタイプの濃縮装置104は、濃縮汚泥の状態変化が把握しやすいために好ましいが、濃縮装置104のタイプは特に限定されない。例えば、濃縮装置104は、ドラム式、スクリュー式、またはベルト式であってもよい。本実施形態の脱水装置105は、汚泥を加圧して脱水するスクリュープレスから構成される。スクリュープレスは、汚泥を脱水する加圧脱水機の一例である。スクリュープレスは圧入式、軸摺動式、2段式を使用することができる。図7に示す脱水装置105は、軸摺動式のスクリュープレスである。また、加圧脱水機として、スクリュープレス以外にも、フィルタープレス、遠心分離機などの他のタイプのものを使用することもできる。
図7に示すように、凝集装置103は、汚泥を収容し、汚泥を凝集剤と混合する凝集混和槽107と、凝集混和槽107内の汚泥を攪拌するための攪拌機108と、凝集混和槽107に接続された汚泥導入管(懸濁液導入管)114と、汚泥導入管114に設けられたポンプ112を備えている。攪拌機108は、凝集混和槽107内に配置された攪拌羽根109と、攪拌羽根109に連結された攪拌モータ110を備えている。懸濁液貯留槽101は、汚泥導入管114によって凝集混和槽107に接続されている。汚泥は、ポンプ112により汚泥導入管114を通じて懸濁液貯留槽101から凝集混和槽107に移送される。凝集混和槽107への汚泥の流量は、ポンプ112の運転によって調整することが可能である。
汚泥導入管114には温度センサ122が取り付けられている。この温度センサ122は、凝集混和槽107に導入される汚泥の温度を測定するように構成されている。さらに、汚泥導入管114には汚泥濃度計(懸濁液濃度計)124が取り付けられており、凝集混和槽107に導入される汚泥中の懸濁物質の濃度は汚泥濃度計124によって測定される。
凝集装置103は、凝集混和槽107に接続された水供給ライン126と、水供給ライン126に取り付けられた流量制御弁127をさらに備えている。水供給ライン126は、水を凝集混和槽107内に供給し、凝集混和槽107内の汚泥を希釈する。水供給ライン126を通って凝集混和槽107に供給される水の流量は流量制御弁127によって調整される。一実施形態では、水供給ライン126を汚泥導入管114に接続し、水を汚泥導入管114に直接供給してもよい。
凝集装置103は、凝集混和槽107に接続された凝集剤供給装置128をさらに備えている。この凝集剤供給装置128は、凝集剤を予め定められた流量で凝集混和槽107内の汚泥に注入するように構成されている。凝集混和槽107内の汚泥に注入される凝集剤の流量は、凝集剤供給装置128によって調整される。汚泥は凝集剤とともに攪拌機108によって攪拌される。凝集混和槽107内で凝集剤と汚泥を攪拌することにより、汚泥内の懸濁物質が集合した凝集物が形成される。凝集混和槽107内で形成される凝集物は、一般に、凝集フロックと呼ばれる。
図7に示される凝集混和槽107は単段の槽であるが、凝集混和槽107は、複数段の槽であってもよい。汚泥の攪拌強度は、攪拌機108の回転速度によって調整することができる。凝集混和槽107は、その内部の凝集物の状態を観察できるように、サイドグラスが設置されてもよい。
凝集混和槽107は、汚泥移送管118によって濃縮装置104に連結されている。濃縮装置104は、凝集装置103と脱水装置105との間に配置されている。凝集装置103によって形成された凝集物からなる汚泥は、汚泥移送管118を通って濃縮装置104に移送される。凝集物は、濃縮装置104によって濃縮され、脱水される。濃縮装置104の一例としては、回転円板式脱液装置が挙げられる。
濃縮装置104の出口は、脱水装置105の投入口135の上方に配置されており、濃縮装置104によって形成された濃縮物からなる汚泥は、脱水装置105の投入口135に投入される。本実施形態では、脱水装置105は、スクリュープレスである。スクリュープレスとしての脱水装置105は、ろ過筒136と、ろ過筒136内に同心状に配置されたスクリュー軸137と、スクリュー軸137の外面に固定されたスクリュー羽根138と、スクリュー軸137およびスクリュー羽根138を回転させて汚泥を排出室141に向かって送るスクリューモータ140と、スクリューモータ140に連結された軸摺動アクチュエータ142を備えている。
ろ過筒136は、パンチングメタルなどの多孔板から構成されている。ろ過筒136の一端は閉塞壁144によって密封されており、ろ過筒136の他端は排出室141に接続されている。投入口135はろ過筒136に形成されており、かつ閉塞壁144に隣接している。
スクリュー軸137は、ろ過筒136内を貫通して延びている。スクリュー軸137は、下流側に向かってその径が徐々に大きくなる円錐台形状を有している。スクリュー軸137は閉塞壁144を貫通して延びており、スクリュー軸137の端部はスクリューモータ140に連結されている。スクリューモータ140には、インバータ(図示せず)が内蔵されている。
スクリュー羽根138は、スクリュー軸137の長手方向に沿って螺旋状に延びる一枚羽根である。ろ過筒136の内面とスクリュー羽根138との間には微小な隙間が形成されており、スクリュー羽根138はろ過筒136に接触することなく回転することができる。投入口135からろ過筒136内に投入された汚泥は、回転するスクリュー羽根138によりろ過筒136内を排出室141に向かって移送される。
汚泥がろ過筒136内で移送される空間は、ろ過筒136の内面と、スクリュー羽根138と、スクリュー軸137とによって形成される。この空間の容積は、汚泥の進行方向に沿って漸次減少する。したがって、この空間をスクリュー羽根138によって移動されるに従って、汚泥は圧搾され、脱水される。ろ過筒136を通過したろ液は、ろ過筒136の下方に配置されたろ液受け145によって回収された後に、ドレイン146を通じて排出される。
ろ過筒136の下流側端部に対向して環状の背圧板150が配置されている。この背圧板150は、ろ過筒136内を移送された脱水汚泥を受けるためのテーパー面を有する円錐台の形状を有している。背圧板150の中央部には、スクリュー軸137が貫通する貫通孔が形成されており、背圧板150はスクリュー軸137と同心状に配置されている。背圧板150はスクリュー軸137に固定されておらず、背圧板150は回転しない。
背圧板150は、背圧板駆動装置151に連結されている。この背圧板駆動装置151は、背圧板150を、スクリュー軸137の軸方向に移動させるように構成されている。背圧板150とろ過筒136の下流側端部との間の隙間は、背圧板駆動装置151によって調整される。背圧板駆動装置151は、例えば油圧シリンダーまたは電動シリンダーなどから構成されている。
軸摺動アクチュエータ142は、スクリューモータ140をスクリュー軸137の軸方向に移動させるように構成されている。軸摺動アクチュエータ142がスクリューモータ140を軸方向に移動させると、スクリューモータ140に連結されたスクリュー軸137およびスクリュー羽根138は、ろ過筒136内でスクリュー軸137の軸方向に移動される。
次に、脱水装置105の動作について説明する。濃縮装置104によって形成された濃縮物からなる汚泥は、投入口135からろ過筒136内に投入される。汚泥は、回転するスクリュー羽根138によりろ過筒136内を排出室141に向かって移送される。ろ過筒136内を移動されるに従って、汚泥は圧搾され、脱水される。ろ過筒136を通過したろ液は、ろ液受け145によって回収され、ドレイン146を通じて排出される。汚泥は、ろ過筒136内で脱水されてケーキを形成する。洗浄装置155は、予め設定された時間間隔で、ろ過筒136の外周面に洗浄液を供給する。
ろ過筒136内を移動してきたケーキは、背圧板150に押し付けられる。ケーキは、その移動を背圧板150によって妨げられることで圧縮される。この圧縮されたケーキは、ろ過筒136の下流側端部をシールするプラグ152を形成する。プラグ152は、後続のケーキに背圧を加えることにより、ろ過筒136内のケーキの含水率を低下させる。ケーキは、ろ過筒136内でプラグ152を形成しながら、後続のケーキにより押されて背圧板150とろ過筒136の下流側端部との間の隙間を通過して、少しずつ排出室141に排出される。ケーキは、排出室141の下部に設けられた排出口153を通って排出室141から排出される。このようにして、汚泥から液体が除去されて、低含水率のケーキが形成される。ケーキは、図1、または図5、または図6に示す投入コンベヤ1によって乾燥装置5の投入口25に搬送される。
背圧板150の軸方向の位置によって背圧板150とろ過筒136の下流側端部との間の隙間が変わり、結果として、ろ過筒136内の汚泥に加わる圧縮力が変わる。より具体的には、背圧板150とろ過筒136の下流側端部との間の隙間が小さくなると、プラグ152を押し出すのにより大きな力が必要となるので、ろ過筒136内の汚泥に加わる圧縮力が増加する。よって、スクリュー羽根138の回転速度のみならず、背圧板150の位置によっても、汚泥に加わる圧縮力を調整することができる。ろ過筒136内には圧力センサ161が配置されており、ろ過筒136内の汚泥の圧力は、圧力センサ161によって測定される。圧力センサ161の位置はろ過筒136内であれば特に限定されず、ろ過筒136内の前段、中段、または後段のいずれであってもよく、複数の圧力センサ161をろ過筒136内に配置してもよい。
プラグ152は、低含水率のケーキから形成されている。プラグ152を形成しているケーキの含水率が低下すると、プラグ152が硬くなり、ろ過筒136の下流側端部を閉塞してしまうことがある。このような場合は、軸摺動アクチュエータ142は、スクリュー軸137およびスクリュー羽根138を軸方向に移動させることで、硬い低含水率のケーキを強制的に排出することができる。結果として、脱水装置105は、安定した連続運転が可能となる。
学習済みモデルの構築に使用される学習データは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つに加え、脱水システムの状態データを含む。脱水システムの状態データの具体例は、次の通りである。
・汚泥の温度(温度センサ122によって測定される)
・凝集混和槽107への汚泥の流量(ポンプ112の回転速度から推定される)
・汚泥の性状(pH、アルカリ度、TS、VTS、SS、VSS、浮遊物質量)
・凝集剤の物性(カチオン度、分子量)
・凝集剤の流量(凝集剤供給装置128の運転速度)
・攪拌機108の攪拌速度(攪拌モータ110の回転速度)
・凝集混和槽107への水の流量(流量制御弁127の開度)
・濃縮装置104の運転速度(濃縮装置104の駆動モータの回転速度)
・濃縮装置104の運転トルク(濃縮装置104の駆動モータへの電流値)
・濃縮装置104によって分離された液体の流量(図示しない流量計によって測定される)
・濃縮装置104によって濃縮された汚泥濃度(図示しない濃度センサによって測定される)
・スクリュー軸137の回転速度
・スクリューモータ140への電流値(トルク値)
・ろ過筒136内の汚泥の圧力(圧力センサ161によって測定される)
・背圧板150の開度(背圧板駆動装置151の設定値)
・背圧板150の圧力(図示しない圧力センサによって測定される)
・ケーキ含水率の測定値(図示しない測定装置または手動によって測定される)
上述した脱水システムの状態データの項目は例であり、脱水システムの状態データは、上記項目のうちのいずれかのみであってもよい。
学習済みモデルは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つと、上記過去のデータが生成されたときの脱水システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。過去の画像データ、過去の音データ、過去の振動データ、および脱水システムの状態データは、説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは、目的変数である。乾燥システムの運転中、図1、図5、または図6に示す制御システム10は、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つと、脱水システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、学習済みモデルは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つと、上記過去のデータが生成されたときの乾燥システムの状態データおよび脱水システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されてもよい。乾燥システムの運転中、図1、図5、または図6に示す制御システム10は、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つと、脱水システムの現在の状態データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
図8は、脱水システムの他の実施形態を示す図である。図8に示す脱水システムは、脱水装置105として二段式スクリュープレスを採用している点で、軸摺動型のスクリュープレスを採用している図7の実施形態と相違する。本実施形態では、図7に示す軸摺動アクチュエータ142は設けられていない。特に説明しない実施形態の構成および動作は、図7に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
二段式スクリュープレスから構成された脱水装置105は、ろ過筒136と、ろ過筒136内で、該ろ過筒136と同心状に配置され、汚泥を移送する第1スクリュー171および第2スクリュー172と、第1スクリュー171を回転させる第1スクリューモータ175と、第1スクリュー171とは独立に第2スクリュー172を回転させる第2スクリューモータ176を備えている。
第1スクリューモータ175および第2スクリューモータ176は、第1スクリュー171および第2スクリュー172にそれぞれ直接連結されてもよいし、またはチェーンおよびスプロケットなどから構成されるトルク伝達機構を介して第1スクリュー171および第2スクリュー172にそれぞれ連結されてもよい。
ろ過筒136は、パンチングメタルなどのスクリーン(多孔板)から形成されている。ろ過筒136の上流側端部には、投入口135が形成されている。投入口135からろ過筒136に投入された汚泥は、回転する第1スクリュー171および第2スクリュー172によりろ過筒136内で所定の移送方向に移送される。ろ過筒136の下流側端部は排出室141に接続されている。
第2スクリュー172は、第1スクリュー171とは独立に回転可能なように、第1スクリュー171に連結されている。第1スクリュー171および第2スクリュー172は、ろ過筒136および排出室141をそれぞれ貫通して延びている。排出室141は、ろ過筒136に接続されている。この排出室141に、ケーキから構成されたプラグ177がろ過筒136から排出される。第2スクリュー172の軸方向の長さは、第1スクリュー171の軸方向の長さよりも短い。第1スクリュー171は、汚泥の移送方向に沿ってその径が徐々に大きくなる円錐台形状の第1スクリュー軸171Aと、第1スクリュー軸171Aの外面に固定された第1スクリュー羽根171Bとを有している。第2スクリュー172は、円筒形状の第2スクリュー軸172Aと、第2スクリュー軸172Aの外面に固定された第2スクリュー羽根172Bとを有している。
ろ過筒136の上流側端部は閉塞壁144によって密封されている。第1スクリュー軸171Aの上流側端部はこの閉塞壁144を貫通して延び、第1スクリュー171を回転させるための第1スクリューモータ175に連結されている。第2スクリュー172の第2スクリュー軸172Aは、第1スクリュー軸171Aと同心状に配置される。第2スクリュー軸172Aの外径は第1スクリュー軸171Aの最大径と同一である。第2スクリュー軸172Aの下流側端部は、排出室141を構成する壁141Aを貫通して延び、第2スクリュー172を回転させるための第2スクリューモータ176に連結されている。排出室141の下部は、排出口153に接続されている。
第1スクリューモータ175には、インバータ(図示せず)が内蔵されており、モータ制御部106は、インバータを介して第1スクリューモータ175の動作を制御することができるように構成されている。すなわち、モータ制御部106は、インバータを介して第1スクリューモータ175の回転速度および回転方向を制御することができる。モータ制御部106は、第1スクリューモータ175に指令を発して、第1スクリュー171を第2スクリュー172とは独立して回転させることが可能である。
第2スクリューモータ176も、モータ制御部106に接続されている。第2スクリューモータ176には、インバータ(図示せず)が内蔵されており、モータ制御部106は、インバータを介して第2スクリューモータ176の動作を制御することができるように構成されている。すなわち、モータ制御部106は、インバータを介して第2スクリューモータ176の回転速度および回転方向を制御することができる。モータ制御部106は第2スクリューモータ176に指令を発して、第2スクリュー172を第1スクリュー171とは独立して回転させることが可能である。
第1スクリュー羽根171Bは、第1スクリュー軸171Aの軸方向に沿って螺旋状に延びており、第2スクリュー羽根172Bは、第2スクリュー軸172Aの軸方向に沿って螺旋状に延びている。第1スクリュー羽根171Bが固定されている第1スクリュー171の部分と、第2スクリュー羽根172Bが固定されている第2スクリュー172の部分を合計した長さは、ろ過筒136の軸方向の長さと同一か、または長い。
ろ過筒136の内面と第1スクリュー羽根171Bとの間には微小な隙間が形成されており、第1スクリュー羽根171Bはろ過筒136に接触することなく回転することができるようになっている。同様に、ろ過筒136の内面と第2スクリュー羽根172Bとの間には微小な隙間が形成されており、第2スクリュー羽根172Bはろ過筒136に接触することなく回転することができるようになっている。ろ過筒136の上流側端部に形成された投入口135からろ過筒136に投入された汚泥を、回転する第1スクリュー羽根171Bおよび第2スクリュー羽根172Bによって排出室141に向かって移送することができる。
第2スクリュー羽根172Bのピッチは、第1スクリュー羽根171Bのピッチよりも小さい。さらに、第2スクリュー羽根172Bは、その巻数が3巻き未満である。本実施形態では、第2スクリュー羽根172Bの巻き方向(すなわち、螺旋方向)は、第1スクリュー羽根171Bの巻き方向とは逆である。したがって、投入口135から投入された汚泥を、排出室141へ送り出すときは、図8に示されるように、第2スクリュー172を第1スクリュー171とは逆方向に回転させる。
第2スクリュー羽根172Bの巻き方向を、第1スクリュー羽根171Bの巻き方向と同一にしてもよい。この場合、投入口135から投入された汚泥を、排出室141へ送り出すときは、第2スクリュー172を第1スクリュー171と同方向に回転させる。
ろ過筒136は、第1スクリュー171が配置された脱水領域1Aと、第2スクリュー172が配置されたプラグ形成領域1Bとに分割される。脱水領域1Aで汚泥が移送される空間は、ろ過筒136の内面と、第1スクリュー羽根171Bと、第1スクリュー軸171Aとによって形成される。この移送空間の断面積は、図8に示すように、汚泥の移送方向に沿って漸次減少する。したがって、投入口135から投入された汚泥がこの移送空間を第1スクリュー羽根171Bによって移送されるに従って、汚泥は圧搾され、脱水される。ろ過筒136を通過したろ液は、ろ過筒136の下方に配置されたろ液受け145によって回収される。ろ液受け145には、ドレイン146が接続されており、ろ液受け145によって回収されたろ液は、ドレイン146を介して脱水装置105から排出される。
プラグ形成領域1Bで汚泥が移送される空間は、ろ過筒136の内面と、第2スクリュー羽根172Bと、第2スクリュー軸172Aとによって形成される。図8に示すように、この移送空間の断面積は一定である。プラグ形成領域1Bでは、脱水領域1Aで脱水された汚泥(すなわち、ケーキ)によって、プラグ177が形成される。プラグ177は、後続のケーキに背圧を加えることにより、ろ過筒136内のケーキの含水率を低下させる。ケーキは、プラグ形成領域1B内でプラグ177を形成しながら、後続のケーキにより押されて、少しずつ排出室141に排出される。ケーキは、排出室141の下部に設けられた排出口153を通って排出室141から排出される。このようにして、汚泥から液体が除去されて、低含水率のケーキが形成される。ケーキは、図1、または図5、または図6に示す投入コンベヤ1によって乾燥装置5の投入口25に搬送される。
本実施形態の脱水システムの状態データの具体例は、次の通りである。
・汚泥の温度(温度センサ122によって測定される)
・凝集混和槽107への汚泥の流量(ポンプ112の回転速度)
・汚泥の性状(pH、アルカリ度、TS、VTS、SS、VSS、浮遊物質量)
・凝集剤の物性(カチオン度、分子量)
・凝集剤の流量(凝集剤供給装置128の運転速度)
・攪拌機108の攪拌速度(攪拌モータ110の回転速度)
・凝集混和槽107への水の流量(流量制御弁127の開度)
・濃縮装置104の運転速度(駆動モータの回転速度)
・濃縮装置104の運転トルク(駆動モータへの電流値)
・濃縮装置104によって分離された液体の流量(図示しない流量計によって測定される)
・濃縮装置104によって濃縮された汚泥濃度(図示しない濃度センサによって測定される)
・第1スクリュー171の回転速度
・第1スクリューモータ175への電流値(トルク値)
・第2スクリュー172の回転速度
・第2スクリューモータ176への電流値(トルク値)
・ろ過筒136内の汚泥の圧力(圧力センサ161によって測定される)
・ケーキ含水率の測定値(図示しない測定装置または手動によって測定される)
上述した脱水システムの状態データの項目は例であり、脱水システムの状態データは、上記項目のうちのいずれかのみであってもよい。
学習済みモデルは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つと、上記過去のデータが生成されたときの脱水システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。過去の画像データ、過去の音データ、過去の振動データ、および脱水システムの状態データは、説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは、目的変数である。乾燥システムの運転中、図1、図5、または図6に示す制御システム10は、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つと、脱水システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、学習済みモデルは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つと、上記過去のデータが生成されたときの乾燥システムの状態データおよび脱水システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されてもよい。乾燥システムの運転中、図1、図5、または図6に示す制御システム10は、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つと、脱水システムの現在の状態データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
図7および図8に示す実施形態では、脱水システムは濃縮装置104を備えているが、一実施形態では、濃縮装置104を省略してもよい。この場合は、凝集装置103で形成された凝集物(凝集フロック)は、汚泥移送管118を通って脱水装置105の投入口135に移送される。
図9は、脱水システムのさらに他の実施形態を示す図である。図9に示す脱水システムにおいては、脱水装置105としてベルトプレス型脱水装置が採用されている。上述した濃縮装置104は設けられていない。特に説明しない実施形態の構成および動作は、図7に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
凝集装置103は、汚泥を収容する造粒槽180と、造粒槽180内の汚泥を攪拌するための攪拌機108と、造粒槽180に接続された汚泥導入管114と、汚泥導入管114に設けられたポンプ112を備えている。攪拌機108は、造粒槽180内に配置された攪拌羽根109と、攪拌羽根109に連結された攪拌モータ110を備えている。懸濁液貯留槽101は、汚泥導入管114によって凝造粒槽180に接続されている。汚泥はポンプ112により汚泥導入管114を通じて懸濁液貯留槽101から造粒槽180に移送される。造粒槽180への汚泥の流量は、ポンプ112の運転によって調整することが可能である。
汚泥導入管114には温度センサ122が取り付けられている。この温度センサ122は、造粒槽180に導入される汚泥の温度を測定するように構成されている。さらに、汚泥導入管114には汚泥濃度計(懸濁液濃度計)124が取り付けられており、造粒槽180に導入される汚泥中の懸濁物質の濃度は汚泥濃度計124によって測定される。
凝集装置103は、造粒槽180に接続された凝集剤供給装置128をさらに備えている。この凝集剤供給装置128は、凝集剤を予め定められた流量で造粒槽180内の汚泥に注入するように構成されている。造粒槽180内の汚泥に注入される凝集剤の流量は、凝集剤供給装置128によって調整される。汚泥は凝集剤とともに攪拌機108の攪拌羽根109によって攪拌される。造粒槽180内で凝集剤と汚泥を攪拌することにより、汚泥内の懸濁物質が集合した凝集物が形成される。造粒槽180内で形成される凝集物は、一般に、ペレットと呼ばれる。汚泥の攪拌強度は、攪拌機108の回転速度によって調整することができる。
造粒槽180は、汚泥移送管118によってベルトプレス型脱水装置105に連結されている。脱水装置105は、無端状の前処理ろ布ベルト182と、前処理ろ布ベルト182を支持する複数の支持ローラ183a~183cと、無端状の第1ろ布ベルト186と、第1ろ布ベルト186を支持する第1ガイドローラ188a~188eと、無端状の第2ろ布ベルト190と、第2ろ布ベルト190を支持する第2ガイドローラ191a~191fと、第1ろ布ベルト186および第2ろ布ベルト190を支持する複数の圧搾ローラ195A~195Eと、第1ろ布ベルト186および第2ろ布ベルト190を移動させる駆動装置198を備えている。
前処理ろ布ベルト182は、汚泥の移送方向において、圧搾ローラ195A~195Eの上流側に配置されている。前処理ろ布ベルト182の一部は、汚泥の移送方向に沿って上方に傾斜した傾斜部182Aを形成するように、支持ローラ183a,183bによって支持されている。支持ローラ183aは、電動機200の駆動軸に連結されている。電動機200が支持ローラ183aを回転させると、前処理ろ布ベルト182は、傾斜部182A上の汚泥が上昇する方向に移動する。
駆動装置198は、電動機198Aと、電動機198Aの駆動軸に固定された駆動ホイール198Bと、駆動ホイール198Bに支持された駆動力伝達部材としてのベルト198Cを備えている。ベルト198Cに代えてチェーンが用いられてもよい。ベルト198Cは、第1ガイドローラ188cに連結され、さらに第2ガイドローラ191fに連結されている。電動機198Aが駆動ホイール198Bを回転させると、駆動ホイール198Bの回転はベルト198Cによって第1ガイドローラ188cおよび第2ガイドローラ191fに伝達される。第1ガイドローラ188cおよび第2ガイドローラ191fは同じ速度で回転し、これにより第1ろ布ベルト186および第2ろ布ベルト190は同じ方向に同じ速度で進む。
第1ろ布ベルト186は、第1ガイドローラ188a~188eと、複数の圧搾ローラ195A~195Eとにより支持されている。第1ガイドローラ188dは、第1ろ布緊張装置201に連結されている。この第1ろ布緊張装置201は、第1ガイドローラ188dの位置を移動させることで、第1ろ布ベルト186の緊張を調整するように構成されている。
第2ろ布ベルト190は、第2ガイドローラ191a~191fと、複数の圧搾ローラ195A~195Eとにより支持されている。第2ガイドローラ191aは、第2ろ布緊張装置202に連結されている。この第2ろ布緊張装置202は、第2ガイドローラ191aの位置を移動させることで、第2ろ布ベルト190の緊張を調整するように構成されている。
凝集装置103によって形成された凝集物(ペレット)からなる汚泥は、汚泥移送管118を通って前処理ろ布ベルト182上に移送される。汚泥は、前処理ろ布ベルト182の傾斜部182Aを上昇しながら、重力により汚泥中の液体が落下する。この工程は、重力脱水工程である。
前処理ろ布ベルト182の移動により、前処理ろ布ベルト182上の汚泥は、第1ろ布ベルト186上に移される。複数の圧搾ローラ195A~195Eの間を延びる第1ろ布ベルト186および第2ろ布ベルト190は、互いに対向している。第1ろ布ベルト186が移動されるにつれて、汚泥は第1ろ布ベルト186と第2ろ布ベルト190との間に挟まれる。第1ろ布ベルト186および第2ろ布ベルト190は圧搾ローラ195A~195Eに巻きつけられながら、汚泥は第1ろ布ベルト186と第2ろ布ベルト190との間に挟まれ、圧搾される。その結果、汚泥は低含水率のケーキ(濁質残渣)となる。低含水率のケーキは、排出口153から排出される。ケーキは、図1、または図5、または図6に示す投入コンベヤ1によって乾燥装置5の投入口25に搬送される。
圧搾ローラ195A~195Eの下方には、ろ液受け145が配置されている。汚泥から除去されたろ液は、ろ液受け145によって回収される。ろ液受け145には、ドレイン146が接続されており、ろ液受け145によって回収されたろ液は、ドレイン146を介して脱水装置105から排出される。
本実施形態の脱水システムの状態データの具体例は、次の通りである。
・汚泥の温度(温度センサ122によって測定される)
・造粒槽180への汚泥の流量(ポンプ112の回転速度)
・汚泥の性状(pH、アルカリ度、TS、VTS、SS、VSS、浮遊物質量)
・凝集剤の物性(カチオン度、分子量)
・凝集剤の流量(凝集剤供給装置128の運転速度)
・攪拌機108の攪拌速度(攪拌モータ110の回転速度)
・第1ろ布ベルト186および第2ろ布ベルト190の移動速度(電動機198Aの回転速度)
・ガイドローラ188d,191aの位置
上述した脱水システムの状態データの項目は例であり、脱水システムの状態データは、上記項目のうちのいずれかのみであってもよい。
学習済みモデルは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つと、上記過去のデータが生成されたときの脱水システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築される。過去の画像データ、過去の音データ、過去の振動データ、および脱水システムの状態データは、説明変数であり、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータは、目的変数である。乾燥システムの運転中、図1、図5、または図6に示す制御システム10は、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つと、脱水システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、学習済みモデルは、過去の画像データ、過去の音データ、および過去の振動データのうちの少なくとも1つと、上記過去のデータが生成されたときの乾燥システムの状態データおよび脱水システムの状態データと、乾燥装置5から排出される被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる乾燥システムの最適な運転パラメータとの複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されてもよい。乾燥システムの運転中、図1、図5、または図6に示す制御システム10は、画像データ、音データ、および振動データのうちの少なくとも1つと、脱水システムの現在の状態データと、乾燥システムの現在の状態データを学習済みモデルに入力し、乾燥システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
一実施形態では、制御システム10は、乾燥システムの最適な運転パラメータを出力する上述した学習済みモデルに加えて、または代えて、乾燥システムの運転が正常であるか異常であるかを判定するための学習済みモデルを備えてもよい。乾燥システムの運転状態に異常が起こると、被乾燥物の所望の含水率が達成できず、後段の処理に多大な影響を及ぼすことがある。このような運転異常は、頻度は高くないものの、乾燥システムの運転異常が起きた場合には、これを正しく検出することが重要である。
そこで、本実施形態は、学習済みモデルを用いて、乾燥システムの運転異常を正しく検出することができる乾燥システムを提供する。以下の説明では、乾燥システムの最適な運転パラメータを出力する上述した学習済みモデルを第1学習済みモデルと称し、乾燥システムの運転が正常または異常であるかを判定するための学習済みモデルを第2学習済みモデルと称する。
制御システム10の記憶装置10aには、第2学習済みモデルが格納されている。一例では、第2学習済みモデルは、ニューラルネットワークから構成されている。記憶装置10aには、第2学習済みモデルを機械学習アルゴリズムに従って構築するためのプログラムが格納されている。処理装置10bは、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行することによって第2学習済みモデルを構築する。第2学習済みモデルの詳細は、第1学習済みモデルと同様であるので、その重複する説明を省略する。
第2学習済みモデルは、撮像装置9によって生成された過去の画像データと、乾燥システムの運転状態が正常または異常であることを示す運転指標値との複数の組み合わせを含む学習データを用いて、機械学習アルゴリズムに従って構築されたモデルである。撮像装置9は、図1に示すように、乾燥装置5によって乾燥された被乾燥物の画像データを生成するように配置されている。一例では、撮像装置9は、乾燥装置5によって乾燥された被乾燥物を搬出するための排出コンベヤ64の上方に配置され、排出コンベヤ64上の被乾燥物の画像データを生成するように配置されてもよい。
撮像装置9によって生成された過去の画像データは説明変数であり、乾燥システムの運転状態が正常または異常であることを示す運転指標値は目的変数である。乾燥システムの運転状態が正常または異常であるかは、運転員によって決定される。運転指標値の例としては、乾燥システムの運転状態が正常であることを示す第1数値(例えば0)と、乾燥システムの運転状態が異常であることを示す第2数値(例えば1)が挙げられる。乾燥システムの運転状態が異常である原因としては、被乾燥物の想定外の含水率変動、乾燥装置5内での被乾燥物の詰まりなどが挙げられる。
第2学習済みモデルのパラメータ(重みなど)を最適化するために、撮像装置9によって生成された画像データと、乾燥システムの運転状態が正常または異常であることを示す運転指標値との多数の組み合わせを含む学習データ(訓練データまたは教師データともいう)が用意される。制御システム10は、この学習データを用いて機械学習アルゴリズムにより第2学習済みモデルを構築する。第2学習済みモデルのパラメータには、重みの他に、バイアスが含まれることがある。このようにして構築された第2学習済みモデルは、記憶装置10a内に格納される。
乾燥システムの運転中、制御システム10は、現在の画像データを所定の周期で撮像装置9から取得し、記憶装置10a内に記憶する。制御システム10は、画像データを第2学習済みモデルに入力し、乾燥システムの運転状態が正常または異常であることを示す運転指標値を第2学習済みモデルから出力するための演算を処理装置10bに実行させる。
図10は、乾燥システムの運転中に第2学習済みモデルから出力された運転指標値の時間変化を示すグラフである。図10において、縦軸は、運転指標値を表し、横軸は運転時間を表す。第2学習済みモデルによる判定結果の出力の間隔は適宜設定される。図10では、秒単位の例を示しているが、より間隔を開けて、分単位、時間単位、日単位としてもよい。図10のグラフの前半では、運転が正常であることを示す数値0が続くが、徐々に運転異常を示す数値1が出力される。図10に示すように、同じ数値が連続的に第2学習済みモデルから出力される間、時々異なる数値が出力されることがある。これは、第2学習済みモデルが乾燥システムの運転状態を正しく判定できなかったためである。
図11は、図10に示す運転指標値の移動平均の時間的変化を示すグラフである。図10において、縦軸は、運転指標値の移動平均を表し、横軸は運転時間を表す。制御システム10は、第2学習済みモデルから出力された運転指標値の移動平均を算定する。移動平均の時間間隔は適宜設定される。制御システム10は、運転指標値の移動平均をしきい値と比較し、運転指標値の移動平均がしきい値を超えたときに、乾燥システムの運転に異常が起きていることを決定する。そして、制御システム10は、乾燥システムの運転異常を示す警報を発する。運転員は、警報により、乾燥システムの運転に異常が起きていることを知ることができるので、処理システムに対して適切な処置を施すことにより、運転異常を解消することができる。
図11から分かるように、運転指標値の移動平均は、一旦しきい値を超えた後も変動し続けるので、しきい値を超えたり、下回ったりする。そこで、制御システム10は、乾燥システムの運転に異常が起きていることを一旦決定すると、運転指標値の移動平均が所定の正常レベルにまで低下しない限り、運転異常の決定動作をせず、警報を解除しない。乾燥システムの運転異常が解消されると、運転指標値の移動平均は徐々に低下する。制御システム10は、運転指標値の移動平均が所定の正常レベルにまで低下すると、乾燥システムの運転異常の決定動作をリセットし、運転異常の決定動作を再開する。さらに、制御システム10は、警報を解除する。
本実施形態によれば、制御システム10は、第2学習済みモデルから出力された運転指標値に基づいて、乾燥システムに異常が起きていることを正しく決定することができる。
制御システム10は、乾燥システムの最適な運転パラメータを出力する第1学習済みモデルと、乾燥システムの運転が正常であるか異常であるかを判定する第2学習済みモデルのいずれか、または両方を備えてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 投入コンベヤ
5 乾燥装置
7 撮像装置
8 撮像装置
9 撮像装置
10 制御システム
10a 記憶装置
10b 処理装置
14 乾燥室
15 ハウジング
17 攪拌ロータ
17A シャフト
17B パドル
18 電動機
20 ギヤ
22 トルク伝達機構
25 投入口
26 排出口
30 乾燥気体供給ライン
31 乾燥気体排出ライン
32 温度測定器
33 流量測定器
35 温度測定器
40 温度測定器
41 圧力測定器
50 蒸気供給ライン
51 ボイラー
52 蒸気圧力調節弁
56 堰
58 上下動装置
60 排出室
64 排出コンベヤ
71 音検出器
72 音検出器
73 音検出器
81 弾性部材
82 振動検出器
85 弾性部材
86 振動検出器

Claims (10)

  1. 被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、
    前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、
    前記被乾燥物の画像データを生成する撮像装置と、
    機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、
    前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記被乾燥物の画像データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システム。
  2. 前記制御システムは、前記被乾燥物の画像データと、前記乾燥システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている、請求項1に記載の乾燥システム。
  3. 前記制御システムは、前記被乾燥物の画像データと、前記乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている、請求項1に記載の乾燥システム。
  4. 被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、
    前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、
    前記被乾燥物から発生する音を検出し、音データを生成する音検出器と、
    機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、
    前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記音データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システム。
  5. 前記制御システムは、前記音データと、前記乾燥システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている、請求項4に記載の乾燥システム。
  6. 前記制御システムは、前記被乾燥物の音データと、前記乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている、請求項4に記載の乾燥システム。
  7. 被乾燥物を乾燥するための乾燥システムであって、
    前記被乾燥物を攪拌ロータで撹拌しながら搬送して乾燥する乾燥装置と、
    前記被乾燥物が接触する位置に配置された弾性部材と、
    前記弾性部材に固定され、前記弾性部材の振動データを生成する振動検出器と、
    機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、
    前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記振動データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えている、乾燥システム。
  8. 前記制御システムは、前記振動データと、前記乾燥システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている、請求項7に記載の乾燥システム。
  9. 前記制御システムは、前記被乾燥物の振動データと、前記乾燥システムの上流側に配置された脱水システムの状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記乾燥装置から排出される前記被乾燥物の含水率を目標範囲内に収めることができる前記乾燥システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を前記処理装置に実行させるように構成されている、請求項7に記載の乾燥システム。
  10. 前記被乾燥物は、脱水装置から排出された脱水ケーキである、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の乾燥システム。
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