JP2024038909A - ウェーハの加工方法及び保護膜剤 - Google Patents

ウェーハの加工方法及び保護膜剤 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクを形成する際の剥離を抑制することができること。【解決手段】ウェーハの加工方法は、交差する複数の分割予定ラインで区画された表面の各領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハの加工方法であって、ウェーハの表面を非重合の樹脂で被覆し、非重合の樹脂からなる保護膜を形成する保護膜形成ステップ1001と、保護膜形成ステップ1001を実施した後、レーザビームを照射して保護膜に開口を形成してマスクを形成するマスク形成ステップ1002と、マスク形成ステップ1002を実施した後、マスクを介してウェーハにエッチングを施すエッチングステップ1003と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、交差する複数の分割予定ラインで区画された表面の各領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハの加工方法及び保護膜剤に関する。
複数の半導体デバイスが形成されたウェーハを分割することで半導体デバイスを形成しており、切削ブレードを備えた切削装置やレーザー加工装置を用いてウェーハを分割している。また、近年ではウェーハにプラズマ化されたガスを照射して分割予定ラインに沿った領域のみをエッチングすることでウェーハを分割する所謂プラズマダイシングも行われている。
プラズマダイシングに際して、分割予定ラインのみを露出したマスクをウェーハ上に形成する。プラズマエッチング後のマスクの除去を容易にするためにも水溶性の樹脂でマスクを形成する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-207737号公報
しかし、レーザビームを照射した際に、保護膜がウェーハ表面との界面から大きく剥離してしまうことがある。保護膜が剥離してデバイス表面が露出すると、プラズマを照射した際にデバイスがエッチングされて損傷するおそれがある。
本発明の目的は、マスクを形成する際の剥離を抑制することができるウェーハの加工方法及び保護膜剤を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウェーハの加工方法は、交差する複数の分割予定ラインで区画された表面の各領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハの加工方法であって、ウェーハの該表面を非重合の樹脂で被覆し、非重合の樹脂からなる保護膜を形成する保護膜形成ステップと、該保護膜形成ステップを実施した後、レーザビームを照射して該保護膜に開口を形成してマスクを形成するマスク形成ステップと、該マスク形成ステップを実施した後、該マスクを介してウェーハにエッチングを施すエッチングステップと、を備えたことを特徴とする。
前記ウェーハの加工方法において、該エッチングステップでは、該マスクを介してウェーハにプラズマエッチングを施しても良い。
前記ウェーハの加工方法において、該エッチングステップを実施した後、ウェーハの該マスクを該樹脂で被覆して該マスク上に剥離用樹脂層を形成し、次いで該剥離用樹脂層をウェーハから剥離することで該剥離用樹脂層とともに該マスクをウェーハから除去するマスク除去ステップを備えも良い。
本発明の保護膜剤は、前記ウェーハの加工方法に用いられる保護膜剤であって、非重合の樹脂と、該樹脂を溶かす溶剤と、該レーザビームの波長に対して吸収性を有する吸光材と、を含むことを特徴とする。
前記保護膜剤において、該樹脂は、テルペン樹脂でも良い。
本発明は、マスクを形成する際の剥離を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の加工対象の被加工物の一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護膜形成ステップにおいて、ウェーハの裏面にテープを貼着し、テープの外縁部にフレームを貼着した状態を模式的に示す斜視図である。 図4は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護膜形成ステップにおいて、ウェーハの表面全体に保護膜剤を塗布する状態を一部断面で模式的に示す側面図である。 図5は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護膜形成ステップにおいて、表面に保護膜が形成されたウェーハを示す斜視図である。 図6は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク形成ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。 図7は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク形成ステップ後のウェーハを模式的に示す断面図である。 図8は、図2に示されたウェーハの加工方法のエッチングステップを実施するエッチング装置の構成例を模式的に示す断面図である。 図9は、図2に示されたウェーハの加工方法のエッチングステップ後のウェーハを模式的に示す断面図である。 図10は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク除去ステップにおいて、マスク上に剥離用樹脂層を形成した状態を模式的に示す断面図である。 図11は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク除去ステップにおいて、マスク上に形成した剥離用樹脂層にピールテープを貼着した状態を模式的に示す断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウェーハの加工方法及び保護膜剤を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の加工対象の被加工物の一例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャートである。
(ウェーハ)
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、図1に示すウェーハ1の加工方法である。実施形態1では、ウェーハ1は、シリコン等を基板2とし、基板2上にデバイス層3が形成された半導体ウェーハなどのウェーハである。ウェーハ1は、図1に示すように、互いに交差する複数の分割予定ライン5で格子状に区画された表面4の各領域にそれぞれデバイス6が形成されている。
デバイス6は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、又はメモリ(半導体記憶装置)である。デバイス層3は、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜又は炭素含有酸化シリコン(SiOCH)からなる低誘電率絶縁体被膜(以下、Low-k膜と呼ぶ)と、導電性の金属パターンや金属膜を含んで構成された回路層とを備える。
Low-k膜は、回路層と積層されて、デバイス6を形成する。回路層は、デバイス6の回路を構成する。このために、デバイス6は、基板2上に積層されたデバイス層3の互いに積層されたLow-k膜と、Low-k膜間に積層された回路層とによって構成される。分割予定ライン5では、デバイス層3は、TEG(Test Elementary Ggroup)を除いて、基板2上に積層されたLow-k膜により構成される。
なお、本発明では、ウェーハ1の基板2の材質、デバイス6の種類は、実施形態1に記載されたものに限定されない。
(ウェーハの加工方法)
実施形態1に係るウェーハの加工方法は、ウェーハ1を分割予定ライン5に沿って個々のチップ10に分割する方法である。なお、チップ10は、基板2の一部と、基板2上のデバイス6とを含む。実施形態1に係るウェーハの加工方法は、ウェーハ1をプラズマエッチングによりチップ10に分割する方法、所謂プラズマダイシングによりウェーハ1をチップ10に分割する方法でもある。ウェーハの加工方法は、図2に示すように、保護膜形成ステップ1001と、マスク形成ステップ1002と、エッチングステップ1003と、マスク除去ステップ1004とを備える。
(保護膜形成ステップ)
図3は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護膜形成ステップにおいて、ウェーハの裏面にテープを貼着し、テープの外縁部にフレームを貼着した状態を模式的に示す斜視図である。図4は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護膜形成ステップにおいて、ウェーハの表面全体に保護膜剤を塗布する状態を一部断面で模式的に示す側面図である。図5は、図2に示されたウェーハの加工方法の保護膜形成ステップにおいて、表面に保護膜が形成されたウェーハを示す斜視図である。なお、図3及び図4は、デバイス層3を省略している。
保護膜形成ステップ1001は、ウェーハ1の表面4全体を非重合の樹脂で被覆し、非重合の樹脂からなる保護膜12をウェーハ1の表面4全体上に形成するステップである。実施形態1において、保護膜形成ステップ1001では、まず、図3に示すように、ウェーハ1の裏面7にウェーハ1よりも大径な円板状のテープ8の中央部を貼着し、テープ8の外縁部に内径がウェーハ1の外径よりも大径な環状のフレーム9を貼着する。なお、実施形態1では、テープ8は、非粘着性と可撓性を有する樹脂により構成された基材と、基材に積層されかつ粘着性と可撓性を有する樹脂により構成された糊層とを備え、糊層がウェーハ1及びフレーム9に貼着される粘着テープ、又は、糊層を備えずに熱可塑性樹脂により構成されかつウェーハ1及びフレーム9に熱圧着される基材のみから構成されるシートである。
実施形態1において、保護膜形成ステップ1001では、図4に示す保護膜被覆装置60が、スピンナテーブル61の保持面62にウェーハ1の裏面7側がテープ8を介して載置され、保持面62にウェーハ1の裏面7側をテープ8を介して吸引保持し、フレーム9をスピンナテーブル61の周囲に設けられたクランプ部63で挟持する。実施形態1において、保護膜形成ステップ1001では、保護膜被覆装置60が、図4に示すように、スピンナテーブル61を軸心回りに回転させながら、ウェーハ1の上方の塗布ノズル64からウェーハ1の表面4の中央に液状の保護膜剤11を塗布する。すると、ウェーハ1の表面4に塗布された保護膜剤11は、スピンナテーブル61の回転により生じる遠心力によりウェーハ1の外縁側に拡げられて、ウェーハ1の表面4全体を被覆する。
こうして、実施形態1において、保護膜形成ステップ1001では、軸心回りに回転するスピンナテーブル61に保持されたウェーハ1に保護膜剤11を供給して塗布する、所謂スピンコートで塗布する。実施形態1において、保護膜形成ステップ1001では、保護膜剤11を乾燥させて、図5に示すように、ウェーハ1の表面4全体を被覆する保護膜12を形成する。
なお、実施形態1では、保護膜剤11は、非重合の樹脂と、この非重合の樹脂を溶かす溶剤と、マスク形成ステップ1002で用いられるレーザビーム36(図6に示す)の波長に対して吸収性を有する吸光材とを含む。非重合の樹脂は、例えば、テルペン樹脂又はロジン系樹脂等の非重合でかつエッチングステップ1003で用いられるプラズマ化したエッチングガスに対して耐性を有する樹脂により構成される。溶剤は、保護膜剤11の粘度を調整するためのものであり、保護膜剤を塗布できる粘度に形成するために添加している。吸光材は、マスク形成ステップ1002で用いられる波長が例えば355nmのレーザビーム36に対して吸収性を有するものであって、例えば、カーボンブラックやフタロシアニン)が用いられる。
実施形態1では、保護膜剤11は、非重合の樹脂としてテルペン樹脂と、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:通称PGMEAと、吸光材としてカーボンブラックとを含む。また、保護膜剤11が乾燥してウェーハ1の表面4全体上に形成される保護膜12は、前述した樹脂を含むので、エッチングステップ1003で用いられるプラズマ化したエッチングガスに対して耐性を有する材質から構成されることとなり、エッチングガスに対する耐性を有する一様な厚みに形成されている。
(マスク形成ステップ)
図6は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク形成ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。図7は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク形成ステップ後のウェーハを模式的に示す断面図である。なお、図6及び図7は、デバイス層3を省略している。マスク形成ステップ1002は、保護膜形成ステップ1001を実施した後、分割予定ライン5に沿ってレーザビーム36(図6に示す)を照射して保護膜12に分割予定ライン5に沿った開口131(図7に示す)を形成してマスク13(図7に示す)を形成するステップである。
実施形態1において、マスク形成ステップ1002では、図6に示すレーザー加工装置30が、ウェーハ1の裏面7をテープ8を介してチャックテーブル31の保持面32に吸引保持し、フレーム9をチャックテーブル31の周囲に設けられたクランプ部37で挟持する。実施形態1において、マスク形成ステップ1002では、レーザー加工装置30が、撮像カメラでウェーハ1の表面4を撮像し、ウェーハ1とレーザー光線照射ユニット33の集光レンズ34との位置合わせを行なうアライメントを遂行する。
実施形態1において、マスク形成ステップ1002では、レーザー加工装置30が、図7に示すように、チャックテーブル31とレーザー光線照射ユニット33とを分割予定ライン5に沿って相対的に移動させながら、発振器35が発振した保護膜12に対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザビーム36を各分割予定ライン5上の保護膜12に向かって照射して、分割予定ライン5上の保護膜12を除去する。実施形態1において、マスク形成ステップ1002では、レーザー加工装置30が、分割予定ライン5に沿った開口131を各分割予定ライン5の全長に亘って形成して、保護膜12を図7に示す開口131が形成されたマスク13に形成する。なお、開口131は、底に分割予定ライン5を露出させている。
(エッチング装置)
次に、エッチングステップ1003を実施するエッチング装置50を図面に基づいて説明する。図8は、図2に示されたウェーハの加工方法のエッチングステップを実施するエッチング装置の構成例を模式的に示す断面図である。エッチング装置50は、図8に示すように、直方体状のチャンバー51と、保持ユニット52と、上部電極53と、制御ユニット55とを備える。
チャンバー51は、内側にプラズマエッチングが実施される処理空間511が形成されている。チャンバー51は、一つの側壁512に、ウェーハ1を搬入及び搬出するための開口513と、開口513を開閉する開閉扉514が設けられている。開閉扉514は、エアシリンダ等で構成される開閉機構515によって昇降することで、開口513を開閉する。
また、チャンバー51は、底壁516にチャンバー51の内部と外部とを連通させる排気口517が形成されている。排気口517は、真空ポンプ等の排気機構510が接続されている。
保持ユニット52と上部電極53とは、チャンバー51の処理空間511に、互いに対向して配置されている。保持ユニット52の上面は、テープ8を介してウェーハ1を保持する保持面524である。また、保持ユニット52は、導電性の材料により構成され、下部電極としても機能する。
保持ユニット52は、円盤状の保持部521と、保持部521の下面の中央部から下方に突出する円柱状の支持部520とを含む。支持部520は、チャンバー51の底壁516に形成された開口522に挿入されている。開口522内において、底壁516と支持部520との間には環状の絶縁部材523が配置されており、チャンバー51と保持ユニット52とは電気的に絶縁されている。また、保持ユニット52は、チャンバー51の外部で高周波電源56と接続されている。
保持ユニット52の保持部521には、図示しない高周波電源に接続された電極526が設けられている。保持ユニット52は、電極526に高周波電源から電力が印加されて、保持面524とウェーハ1との間に誘電分極現象を発生させ、電荷の分極による静電吸着力によってウェーハ1を保持面524上に吸着保持する。
また、保持ユニット52の保持部521の内部及び支持部520の内部には、保持ユニット52を冷却するための冷却流体が流れる冷却流路527が形成されている。冷却流路527の両端は、冷媒循環機構528に接続されている。冷媒循環機構528を作動させると、水等の冷却流体が、冷却流路527内を循環して流れ、保持ユニット52が冷却される。
上部電極53は、導電性の材料でなり、円盤状のガス噴出部531と、ガス噴出部531の上面の中央部から上方に突出する円柱状の支持部530とを含む。支持部530は、チャンバー51の上壁518に形成された開口532に挿入されている。開口532内において、上壁518と支持部530との間には環状の絶縁部材533が配置されており、チャンバー51と上部電極53とは電気的に絶縁されている。
上部電極53は、チャンバー51の外部で高周波電源57と接続されている。また、支持部530の上端部には、昇降機構534の支持アームが取り付けられている。上部電極53は、昇降機構534により昇降する。
ガス噴出部531の下面側には、複数の噴出口535が設けられている。噴出口535は、ガス噴出部531及び支持部530に形成された流路536を介して、第1エッチングガス供給源58及び第2エッチングガス供給源59に接続されている。第1エッチングガス供給源58は、第1エッチングガスを流路536を通して噴出口535からチャンバー51内に供給する。実施形態1では、第1エッチングガス供給源58は、ウェーハ1の基板2がシリコンにより構成される場合、第1エッチングガスとして、フッ素系ガスをチャンバー51内に供給する。第2エッチングガス供給源59は、第2エッチングガスを流路536を通して噴出口535からチャンバー51内に供給する。実施形態1では、第2エッチングガス供給源59は、第2エッチングガスとして、酸素系ガスをチャンバー51内に供給する。
制御ユニット55は、エッチング装置50の各構成要素を制御して、エッチング装置50にウェーハ1に対するプラズマエッチングを実施させるものである。なお、制御ユニット55は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット55の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、エッチング装置50を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してエッチング装置50の各構成要素に出力する。
また、制御ユニット55は、各種の情報や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニットと、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニットとが接続されている。入力ユニットは、表示ユニットに設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
(エッチングステップ)
図9は、図2に示されたウェーハの加工方法のエッチングステップ後のウェーハを模式的に示す断面図である。なお、図9は、デバイス層3を省略している。エッチングステップ1003は、マスク形成ステップ1002を実施した後、マスク13を介してウェーハ1にエッチングを施すステップである。
実施形態1において、エッチングステップ1003では、エッチング装置50が、昇降機構534により上部電極53を上昇させ、昇降機構によりフレーム挟持プレート542を上昇させた状態で、開閉機構515により開閉扉514を下降させて開口513を開放する。
エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、図示しない搬送ユニットによりマスク形成ステップ1002でマスク13が裏面7の全体に形成されたウェーハ1が処理空間511内に搬入され、テープ8を介してウェーハ1が保持ユニット52の保持面524に載置される。エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、高周波電源から電力を電極526に印加して、保持面524にテープ8を介してウェーハ1の表面4を吸着保持する。
エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、開閉機構515により開閉扉514を上昇させて開口513を閉じ、排気機構510を作動させてチャンバー51内を減圧し、処理空間511を真空状態(低圧状態)とし、冷媒循環機構528を作動させて、水等の冷却流体を冷却流路527内で循環し、保持ユニット52の異常昇温を抑制する。エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、昇降機構534により上部電極53を下降させ、上部電極53の下面と、下部電極を構成する保持ユニット52に保持されたウェーハ1との間の距離をプラズマエッチングに適した所定の電極間距離に位置付ける。
エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、第1エッチングガス供給源58から第1エッチングガスを所定の流量で供給してガス噴出部531の複数の噴出口535から保持ユニット52上に保持されたウェーハ1に向けて噴出する。エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、第1エッチングガス供給源58から第1エッチングガスを供給した状態で、高周波電源57から上部電極53にプラズマを作り維持する高周波電力を印加し、高周波電源56から下部電極である保持ユニット52にイオンを引き込むための高周波電力を印加する。
エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、保持ユニット52と上部電極53との間の空間の第1エッチングガスがプラズマ化され、このプラズマ化された第1エッチングガスがウェーハ1側に引き込まれて、ウェーハ1のマスク13の開口131から露出した分割予定ライン5の表面4をエッチング(所謂プラズマエッチング)して、分割予定ライン5の表面4にエッチング溝14(図9に示す)を形成し、エッチング溝14をウェーハ1の裏面7に向かって進行させる。このように、実施形態1において、エッチングステップ1003では、マスク13を介してウェーハ1にプラズマエッチングを施す。
なお、実施形態1では、基板2がシリコンで構成される場合、第1エッチングガスとして、SF、C又はCF等のフッ素系ガスを用いるが、第1エッチングガスは、これらに限定されない。また、実施形態1において、エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、SFを供給することにプラズマエッチングとCを供給することによるエッチング溝14の内側面等に対する保護膜堆積(デポジション)とを交互に繰り返すボッシュ法によりウェーハ1をプラズマエッチングするが、本発明では、単一のエッチングガスを供給することでプラズマエッチングしても良い。
エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、ウェーハ1の基板2の厚さに応じて、ウェーハ1の基板2をプラズマエッチングする所定時間が予め設定されている。エッチングステップ1003では、エッチング装置50は、所定時間、第1エッチングガスを供給しながら保持ユニット52及び上部電極53に高周波電力を印加して、図9に示すように、マスク13の開口131から露出した分割予定ライン5を完全に除去して、ウェーハ1を開口131に沿って分断して、個々のチップ10に分割する。即ち、エッチングステップ1003では、ウェーハ1に各分割予定ライン5の全長に亘ってエッチング溝14を貫通させる。
(マスク除去ステップ)
図10は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク除去ステップにおいて、マスク上に剥離用樹脂層を形成した状態を模式的に示す断面図である。図11は、図2に示されたウェーハの加工方法のマスク除去ステップにおいて、マスク上に形成した剥離用樹脂層にピールテープを貼着した状態を模式的に示す断面図である。なお、図10及び図11は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
マスク除去ステップ1004は、エッチングステップ1003を実施した後、ウェーハ1のマスク13を非重合の樹脂で被覆してマスク13上に剥離用樹脂層16を形成し、次いで剥離用樹脂層16とともに、マスク13をウェーハ1から除去するステップである。
実施形態1において、マスク除去ステップ1004では、エッチングステップ1003を実施した後、図10に示すように、ウェーハ1の表面4上のマスク13の全体を保護膜剤11で被覆する。なお、実施形態1において、マスク除去ステップ1004でマスク13の全体を保護膜剤11で被覆する際には、保護膜形成ステップ1001と同様に実施する。
実施形態1において、マスク除去ステップ1004では、マスク13上の保護膜剤11を乾燥させて、マスク13上に剥離用樹脂層16(図10に示す)を形成する。次いで、実施形態1において、マスク除去ステップ1004では、剥離用樹脂層16の一方の端に短冊状のピールテープ17の一端部を貼着する。なお、実施形態1において、ピールテープ17は、非粘着性と可撓性を有する樹脂により構成された基材と、基材に積層されかつ粘着性と可撓性を有する樹脂により構成された糊層とを備え、糊層が剥離用樹脂層16に貼着される粘着テープである。また、ピールテープ17の糊層の剥離用樹脂層16に対する粘着力及び剥離用樹脂層16のマスク13に対する粘着力は、マスク13のウェーハ1の表面4に対する粘着力よりも強い。
実施形態1において、マスク除去ステップ1004では、図11に示すように、ピールテープ17の他端部をウェーハ1の中心を通過した後、剥離用樹脂層16の他方の端に向かうように、ウェーハ1の表面4に沿って移動させる。すると、ピールテープ17及び剥離用樹脂層16とともにマスク13がウェーハ1の表面4から剥離し、ピールテープ17及び剥離用樹脂層16とともにマスク13がウェーハ1の表面4から剥離することで、剥離用樹脂層16とともにマスク13をウェーハ1から除去する。こうして分割されたチップ10は、テープ8からピックアップされる。
以上説明した実施形態1に係るウェーハの加工方法及び保護膜剤11は、非重合の樹脂で保護膜12を形成する。実施形態1に係るウェーハの加工方法及び保護膜剤11は、保護膜12を構成する樹脂が単一の化合物のみからなり、重合反応していない状態であるため、マスク形成ステップ1002において、レーザビーム36を照射した際に保護膜12全体が剥離しようとせず、レーザビーム36が照射されたところが局所的にウェーハ1の表面4から剥離する。その結果、実施形態1に係るウェーハの加工方法及び保護膜剤11は、保護膜12に開口131を形成して、保護膜12をマスクに形成するマスク形成ステップ1002において、マスク13がウェーハ1の表面4から剥離しにくくなって、マスク13を形成する際の剥離を重合された樹脂で保護膜を形成する場合よりも抑制することができるという効果を奏する。
次に、本発明の発明者は、本発明の効果を確認した。確認にあたっては、本発明品と、比較例の保護膜12にレーザビーム36を照射して開口131を形成した後のウェーハ1の表面4からの剥離状況を確認した。結果を以下の表1に示す。
Figure 2024038909000002
なお、本発明品は、ウェーハ1の表面4上に形成された非重合の樹脂からなる保護膜12にレーザビーム36を照射して開口131を形成した。比較例1は、ウェーハ1の表面4にアクリレート、光重合剤、溶剤からなる紫外線硬化樹脂を被覆し、紫外線を照射して硬化(重合)させた保護膜にレーザビーム36を照射して開口131を形成した。比較例2は、ウェーハ1の表面4上に重合された樹脂であるポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol:PVA)からなる水溶性の液状の樹脂をスピンコートにより被覆し、乾燥させて硬化させた保護膜にレーザビーム36を照射して開口131を形成した。
表1によれば、比較例1及び比較例2は、開口131の縁がウェーハ1の表面4から剥離したのに対し、本発明品は、開口131の縁がウェーハ1の表面4から剥離しなかった。よって、表1によれば、非重合の樹脂で保護膜12を形成することにより、マスク13を形成する際の剥離を重合された樹脂で保護膜を形成する場合よりも抑制することができることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 ウェーハ
4 表面
5 分割予定ライン
6 デバイス
7 裏面
11 保護膜剤
12 保護膜
13 マスク
16 剥離用樹脂層
36 レーザビーム
131 開口
1001 保護膜形成ステップ
1002 マスク形成ステップ
1003 エッチングステップ
1004 マスク除去ステップ

Claims (5)

  1. 交差する複数の分割予定ラインで区画された表面の各領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハの加工方法であって、
    ウェーハの該表面を非重合の樹脂で被覆し、該非重合の樹脂からなる保護膜を形成する保護膜形成ステップと、
    該保護膜形成ステップを実施した後、レーザビームを照射して該保護膜に開口を形成してマスクを形成するマスク形成ステップと、
    該マスク形成ステップを実施した後、該マスクを介してウェーハにエッチングを施すエッチングステップと、を備えたウェーハの加工方法。
  2. 該エッチングステップでは、該マスクを介してウェーハにプラズマエッチングを施す、請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該エッチングステップを実施した後、ウェーハの該マスクを該樹脂で被覆して該マスク上に剥離用樹脂層を形成し、次いで該剥離用樹脂層をウェーハから剥離することで該剥離用樹脂層とともに該マスクをウェーハから除去するマスク除去ステップを備えた、請求項1または請求項2に記載のウェーハの加工方法。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のウェーハの加工方法に用いられる保護膜剤であって、
    非重合の樹脂と、
    該樹脂を溶かす溶剤と、
    該レーザビームの波長に対して吸収性を有する吸光材と、を含む保護膜剤。
  5. 該樹脂は、テルペン樹脂である、請求項4に記載の保護膜剤。
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