JP2024036603A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に高めることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技領域に設けられた作動口への入賞が発生した場合には主制御装置162のMPU402にて開閉実行モードへの移行抽選が実行され、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の変動表示時間が決定される。移行抽選の結果や変動表示時間等の情報は、主制御装置162から報知・演出制御装置140に入力される。報知・演出制御装置140のMPUでは、これらの情報に基づいて図柄表示装置253における演出態様を決定する。図柄表示装置253における演出モードとして通常演出モード及び特殊演出モードが設けられている。特殊演出モードにおいては1の遊技回中に特殊演出が複数回実行される場合がある。報知・演出制御装置140のMPUでは特殊演出の実行回数を記憶している。【選択図】 図11

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。
特開2005-074175号公報
近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
本発明は、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間を決定する期間決定手段を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出実行手段により実行される演出として演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出及び第2所定演出が設けられており、
1遊技回中の前記第1所定演出の実行回数について前記付与判定手段による判定結果に対応した上限回数が設けられており、
前記演出実行手段は、少なくとも前記上限回数の前記第1所定演出を実行する場合に、前記第2所定演出を介在させることにより当該第2所定演出の前に実行される前記第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される前記第1所定演出とを遊技者に分けて認識させることが可能な手段を有していることを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットを後方から見た斜視図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 当否テーブルを示す概略図である。 (a),(b)振分テーブルを示す概略図、(c)当たり種別とサポートモードとの関係を示す概略図である。 主制御装置のMPUによるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 情報取得処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによる通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 データ設定処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 (a)変動表示時間の設定処理を示すフローチャート、(b)低頻度サポートモードにて参照されるリーチ非発生用の変動表示時間テーブルを示す概略図、(c)高頻度サポートモードにて参照されるリーチ非発生用の変動表示時間テーブルを示す概略図である。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置及び表示制御装置に係る電気的構成を示すブロック図である。 報知・演出制御装置のMPUによる変動表示制御処理を示すフローチャートである。 変動開始用処理を示すフローチャートである。 特殊演出モード用処理を示すフローチャートである。 (a)変動表示態様の種類を示す概略図、(b)各変動表示態様の概要を示す概略図である。 疑似連続変動表示の流れを説明するための概略図である。 (a)疑似連続変動表示に対応した遊技演出の流れを示す概略図、(b)エフェクトの色と大当たり期待度のとの関係を示す概略図である。 (a)時短演出モードにおける表示内容を示す概略図、(b)遊技演出の流れを示すタイミングチャートである。 時短演出モード中の遊技演出の流れを示す概略図である。 主制御装置のMPUにて実行される保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 (a)予告演出の流れを示す概略図、(b)各演出モードにおける変動表示時間と変動表示態様との関係を示す概略図である。 (a)報知・演出制御装置のMPUにて実行される特殊演出モード用の演出設定処理を示すフローチャート、(b)リーチ用の特殊演出設定処理を示すフローチャートである。 リーチ用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。 (a)第1特殊パターンテーブルを例示した概略図、(b)第2特殊パターンテーブルを例示した概略図である。 第1特殊演出パターンによる遊技演出の流れを示すタイミングチャートである。 第2特殊演出パターンによる遊技演出の流れを示すタイミングチャートである。 完全外れ用特殊演出設定処理を示すフローチャートである。 第1設定処理を示すフローチャートである。 (a)第5特殊パターンテーブルを例示した概略図、(b)第6特殊パターンテーブルを例示した概略図である。 第5特殊パターン及び第6特殊パターンによる遊技演出の流れを示すタイミングチャートである。 第2設定処理を示すフローチャートである。 (a)第9特殊パターンテーブルを例示した概略図、(b)第10特殊パターンテーブルを例示した概略図である。 第9特殊パターン及び第10特殊パターンによる遊技演出の流れを示すタイミングチャートである。 対比例を示す概略図である。 第2の実施の形態におけるリーチ表示の開始タイミングとパート数との関係を示す概略図である。 第4の実施の形態において報知・演出制御装置のMPUにて実行される連携用設定処理を示すフローチャートである。 前後の遊技回の関係を示す概略図である。 絵柄の確定表示時間と図柄の停止表示時間との関係を示す概略図である。 (a)第5の実施の形態において報知・演出制御装置のMPUにより実行される待機表示制御処理を示すフローチャート、(b)変動表示態様と待機表示の可否との関係を示す概略図である。 遊技回演出の流れを示す概略図である。 絵柄の確定表示時間と図柄の停止表示時間との関係を示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が各々設けられている(図3参照)。スピーカ部29においては、遊技状態に応じてBGM等の切り替えを行うことにより、遊技の単調化を抑制している。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。また、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルートと左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
次に、図5を参照して内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においても図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した前扉用鉤部材76が、前扉枠14に各前扉用鉤部材76に1対1で対応させて設けられた鉤受け部材49に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77(図4参照)を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
(遊技盤ユニット80)
遊技盤ユニット80は、前面に遊技球が流下する遊技領域PEが形成され遊技領域形成体80aと、遊技領域形成体80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技部品(例えば可変表示ユニット、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなる。遊技領域形成体80aは透明な合成樹脂材料からなり、背面ブロック80bの前面部分が当該遊技領域形成体80aを通じて視認可能となっている。
既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技領域形成体80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。
以下、図6~図7に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技領域形成体80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。
遊技領域形成体80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。図6に示すように、各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技領域形成体80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83bへの遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技領域形成体80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘部材93が植設されているとともに、風車94等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘部材93や風車94等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技領域形成体80aの中央には中央開口85が形成されており、この中央開口85を遊技領域形成体80aの背面側から覆うようにして透明な開口カバー86が取り付けられている。この中央開口85の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口85(開口カバー86)を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。なお、図6においては説明の便宜上、開口カバー86を二点鎖線によって表示し、可変表示ユニット252が視認可能な状態を示している。
中央開口85の周辺に作動口83a,83bやスルーゲート84等が配設されている。作動口83a,83bは、可変表示ユニット252の下方に配設された上作動口83aと、上作動口83aの直下に配設された下作動口83bとによって構成されており、特に下作動口(抽選契機入球部)83bには、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、可動片の位置が駆動部によって変更されることにより、下作動口83bへの入球が可能な開状態(補助状態)と、同入球が不可となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。なお、電動役物91の閉状態については開状態と比べて入球が難しくなっていれば足り、必ずしも入球を不可とする必要はない。
遊技領域PEにおいてこの下作動口83bよりも上流側(詳しくは可変表示ユニット252の側方)となる位置には上記スルーゲート84が配置されており、遊技球のスルーゲート84の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
なお、上作動口83aへの入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口83bへの入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、例えば上作動口83aに対する下作動口83bの有利性を高める上では、上作動口83aに係る払出個数よりも下作動口83bに係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82には、遊技領域形成体80aの背面側へと通じる大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉が設けられている。開閉扉は、遊技球の入球が可能な開状態(補助状態)と、同入球が不可となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉は、遊技領域形成体80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行結果となった場合に)開状態に切り替えられるようになっている。なお、開閉扉の閉状態については開状態と比べて入球が難しくなっていれば足り、必ずしも入球を不可とする必要はない。
開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば4,8,16ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
ここで、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄(図柄組合せ)が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技領域形成体80aには、中央開口85を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技領域形成体80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回するルートと、左側から迂回するルートに大別されている。
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的上作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。本実施の形態においては、上述したように透明な開口カバー86によって中央開口85を覆っており、ステージ部上に到達した遊技球が背面ブロック80b(可変表示ユニット252)側へ移動しないように規制されている。
作動口83a,83bは、中央開口85(可変表示ユニット252)寄りとなる位置に配置されている。作動口83a,83bへの入賞をトリガとして特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は作動口83a,83bに入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置253に注目するものと考えられる。作動口83a,83bを可変表示ユニット252寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット252周辺に集中させるための工夫である。
遊技領域形成体80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87や誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材が配設されている。ストッパ部材は誘導レール100の先端付近に配置された緩衝部材であり、当該ストッパ部材に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、遊技領域PEを流下することとなる。つまり、ストッパ部材には衝突した遊技球の勢いを弱める減勢機能が付与されている。
ここで、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部Dは、上作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上作動口用表示部UDと、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下作動口用表示部LDとを有してなる。上作動口用表示部UDでは、上作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部LDでは、下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部LDにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部UD,LDにて変動表示が開始され、抽選結果に対応する絵柄が停止表示された後、当該絵柄が停止表示されたまま所定の停止表示時間(確定表示時間)が経過するまで(確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止された後確定表示が終了するまでを遊技回の1回とすることも可能である。なお、各作動口用表示部UD,ULにおける絵柄の変動表示については必ずしも作動口83a,83bへの入賞に基づく内部抽選が実行された場合に開始させる必要はなく、作動口83a,83bへの入賞に基づく内部抽選が実行される前に開始させる構成とすることも可能である。
また、主表示ユニット87の主表示部Dには上記両表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
以上詳述した主表示部Dについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、当該主表示部Dの前方を遊技球が移動することが回避されており、その視認性が担保されている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111~113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技領域形成体80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技領域形成体80a側、詳しくは遊技領域形成体80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材99とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技領域形成体80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技領域形成体80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技領域形成体80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技領域形成体80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技領域形成体80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図7及び図8に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
図8に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技領域形成体80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。背面ブロック80bは、遊技領域形成体80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技領域形成体80aの背面に固定されることで、遊技領域形成体80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図6参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置140が搭載されている。
報知・演出制御装置140は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置140の下方には、ベース体96を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技領域形成体80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図9及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図9はパチンコ機10の背面図、図10は裏パックユニット15の正面図である。
図9に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図10に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図9参照)。
ベース部211の上部には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、それら出力端子に遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)とパチンコ機10とを繋ぐ配線WH1が接続されている。パチンコ機10の外部出力端子板213(出力端子)から出力された各種信号は、配線WH1を通じてホールコンピュータHCに伝わり、ホールコンピュータHCではこれら各種信号に基づいてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握する構成となっている。
また、図10に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図11のブロックを参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板401には、MPU402が搭載されている。MPU402は、当該MPU402により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM403と、そのROM403内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM404と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU402が有する機能の一部、例えば、ROM403の機能やRAM404の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU402には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU402の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板405、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板405には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU402には停電監視基板405を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391a、可変入賞装置82への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391b、上作動口83aへの入球(入賞)を検知する入球検知センサ391c、下作動口83bへの入球(入賞)を検知する入球検知センサ391d、スルーゲート84への入球(入賞)を検知する入球検知センサ391eが接続されており、主制御装置162のMPU402において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU402では、上作動口83a及び下作動口83bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU402の出力側には、停電監視基板405、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動口83a,83b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口83aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口83bへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置140には、主制御装置162から変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU402の出力側には、可変入賞装置82の開閉体(例えばシャッタ部材88)を開閉動作させる可変入賞駆動部、下作動口83bの電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板401には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU402は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82が開閉されるように、MPU402において可変入賞駆動部の駆動制御が実行される。また、電動役物91のサポート抽選に当選した場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU402において電動役物駆動部の駆動制御が実行される。また、MPU402によって主表示ユニット87の主表示部Dの表示制御が実行される。
さらには、MPU402の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握することが可能となっている。
停電監視基板405は主制御基板401と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板405には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板401や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置140には、MPUが搭載された報知・演出制御基板が設けられている。MPUには、当該MPUにより実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPUに対してROM及びRAMが1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。報知・演出制御装置140のMPUは、主制御装置162から入力された各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部26~28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置410を制御するものである。
表示制御装置410では、報知・演出制御装置140から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置140では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄組合せの種類)を決定する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について説明する。なお、以下の説明においては適宜図12及び図13を参照する。図12及び図13は図柄表示装置253の表示画面253aにおける表示内容を説明するための概略図であり、説明の便宜上、表示画面253aにて表示される背景画像等の図示を省略している。
表示制御装置410には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、「1」~「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図12(a)~(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図12(j)参照)とが予め記憶されている。
図13(a)に示すように、図柄表示装置253の表示画面253aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1~Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面253aでは、これら各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」~「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図13(b)に示すように、表示画面253aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面253aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄組合せ(例えば同一の数字が付された図柄組合せ)が形成された状態で全図柄列Z1~Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当する。確変大当たり結果となった場合には、例えば同一の特定図柄組合せや同一の非特定図柄組合せが停止表示される。また、通常大当たり結果となった場合には、例えば同一の非特定図柄組合せが停止表示される。
なお、図柄表示装置253における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
表示画面253aの下部、詳しくは上図柄列用の変動表示領域と中図柄列用の変動表示領域と下図柄列用の変動表示領域とによって構成された変動表示領域MEの下方には、保留表示領域が設定されている。保留表示領域は、遊技球が上作動口83aに入賞した場合の最大保留個数と同数の単位保留表示領域が左右方向に並ぶようにして区画表示され且つ上作動口83aに係る保留情報と同数の保留用画像を単位表示領域に表示可能な上作動口用の保留数表示領域Daと、遊技球が下作動口83bに入賞した場合の最大保留個数と同数の単位保留表示領域が左右方向に並ぶようにして区画表示され且つ下作動口83bに係る保留情報と同数の保留用画像をそれら単位表示領域にて表示可能な下作動口用の保留数表示領域Dbと、変動表示領域MEにて実行中の遊技回に対応した保留用画像を表示可能な実行対象表示領域とによって構成されている。
より詳しくは、遊技球が上作動口83aに入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて上作動口用の保留数表示領域Daには、第1単位保留表示領域、第2単位保留表示領域、第3単位保留表示領域、第4単位保留表示領域が設定されている。また、遊技球が下作動口83bに入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて下作動口用の保留数表示領域Dbには、第1単位保留表示領域、第2単位保留表示領域、第3単位保留表示領域、第4単位保留表示領域が設定されている。
例えば、遊技球が上作動口83aに入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が上作動口83aに入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域~第4単位保留表示領域の全てにおいて所定の保留用画像が表示される構成となっている。図11(b)においては、上作動口83aにおける保留個数が3個であり、下作動口83bにおける保留個数が2個である場合について例示している。なお、以下の説明では「保留個数」を単に「保留数」とも称する。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU402は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部D)の表示の設定、図柄表示装置253の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図14に示すように、大当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置253が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の作動口用表示部UD,LDにおける絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置253の表示画面253aにおける図柄の変動表示時間(後述する仮停止時間を含んだ演出実行時間)を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口83bの電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM404の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ431に適宜格納される。RAM404には、上作動口用保留エリアRaと、下作動口用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア432が設けられている。
保留球格納エリア432は、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbからなる保留エリアと、実行エリアAEとを備えている。各保留エリアRa,Rbは、第1エリア、第2エリア、第3エリア、第4エリアを備えており、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ431に格納されている当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が、上述した保留情報として第1エリア~第4エリアの何れかに格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
この場合、第1エリア~第4エリアには、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア→第2エリア→第3エリア→第4エリアの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このようにそれぞれ4つのエリアが設けられていることにより、上作動口83a又は下作動口83bへの遊技球の入賞履歴がそれぞれ最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア432には総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には上作動口83a又は下作動口83bへの入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
実行エリアAEは、主表示ユニット87の作動口用表示部UD,LDにて絵柄の変動表示を開始する際に、保留エリアの第1エリアに格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば0~599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM403における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア421に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。図15に示すように、当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブル(図15(a))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「307」,「507」の3個である。つまり「0~599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「307」,「507」が大当たり結果に対応している。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブル(図15(b))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の30個である。つまり「0~599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「307」・・・「407」,「507」,「598」が大当たり結果に対応している。因みに、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
なお、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となる。
当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の電動役物91によるサポートモードという2つの条件に差異が設けられている。
下作動口83bに付属の電動役物91によるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口83bの電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口83bよりも上作動口83aへの入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口83aよりも下作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口83bへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くするための具体的構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が、上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM403における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア422に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図16の概略図を用いて説明する。振分テーブルとしては、図16(a)に示す上作動口用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図16(b)に示す下作動口用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
上作動口用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、8R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)、8R通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、4R確変大当たり結果(高確率対応遊技結果)、4R通常大当たり結果(低確率対応遊技結果)が設定されている。具体的には、上作動口用の振分テーブルでは、「0~29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~8」が8R確変大当たり結果に対応しており、「9~14」が8R通常大当たり結果に対応しており、「15~23」が4R確変大当たり結果に対応しており、「24~29」が4R通常大当たり結果に対応している。
下作動口用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、16R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)、8R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)、8R通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、4R確変大当たり結果(高確率対応遊技結果)、4R通常大当たり結果(低確率対応遊技結果)が設定されている。具体的には、下作動口用の振分テーブルでは、「0~29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~5」が16R確変大当たり結果に対応しており、「6~11」が8R確変大当たり結果に対応しており、「12~17」が8R通常大当たり結果に対応しており、「18~23」が4R確変大当たり結果に対応しており、「24~29」が4R通常大当たり結果に対応している。
16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードとなり且つサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。図16(c)に示すように、この高頻度サポートモードは、次回大当たり結果となるまで継続され、開閉実行モードの開始に伴って低頻度サポートモードに移行する。
8R通常大当たり結果及び4R通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に抽選モードが低確率モードとなり且つサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、図16(c)に示すように、この高頻度サポートモードは、当該高頻度サポートモード中に実行された遊技回数が終了基準回数に達した場合又は当該終了基準回数到達前に大当たり結果となった場合(詳しくは開閉実行モードが開始された場合)に終了し、低頻度サポートモードに移行する。終了基準回数については、10回、20回、30回、50回、100回の5つのうちいずれかが設定されることとなる。なお、本実施の形態においては、終了基準回数を非明示として高頻度サポートモードの終了タイミングを隠す構成とすることにより、高頻度サポートモードがどの程度継続するかを識別困難としている。これは、当該高頻度サポートモードにおける遊技の単調化を抑制する工夫である。
因みに、上述したように確変大当たり結果となった場合の一部は、通常大当たり結果と同様の図柄組合せが表示画面253aに最終停止表示(確定表示)され、通常/確変の何れとなったかを識別困難となるように構成されている。但し、高頻度サポートモードが100回を超えて継続する場合には、電動役物91の挙動から確変大当たり結果に基づく高頻度サポートモード中であることが明らかとなる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM403のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU402では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置253(表示画面253a)を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置253における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄組合せが成立する可能性があるリーチ図柄組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置253の表示画面253a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄組合せが成立する可能性のあるリーチ図柄組合せを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面253aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に上図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに下図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄組合せを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄組合せを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面253aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87(主表示部D)の上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間と、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間とをMPU402において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示の開始時及び図柄表示装置253による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート84に遊技球が入賞したタイミングでRAM404の電役保留エリア433に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって下作動口83bの電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0~190であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C4=191~250であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU402では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423が用いられる。また、MPU402では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM403の停止結果テーブル記憶エリア424が用いられる。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU402にて遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU402では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの各種処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、図17のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU402により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサ(例えば上記検知センサ391a~391e)の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種入賞検知センサの状態を読み込み、当該入賞検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM404の各種フラグ格納エリア435にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリア433に記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納する。そして、各種フラグ格納エリア435にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
(作動口用の入賞処理)
ここで、図18及び図19のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口83aに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が上作動口83aに入球したと判定した場合には、ステップS202に進み、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
続くステップS203では、上作動口83aに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、上作動口83aへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。続くステップS204では、保留数記憶領域から上作動口83aに対応する値を読み出し、この値を保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数RaNをセットする(以下、上作動口用保留記憶数RaNともいう)。その後は、ステップS205にて、当たり乱数カウンタC1や当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201にて遊技球が上作動口83aに入賞していないと判定した場合にはステップS206に進む。ステップS206では、遊技球が下作動口83bに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が下作動口83bに入球したと判定した場合には、ステップS207に進み、払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。なお、ステップS202,S207にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S401にて払出制御装置242に対して送信される。
続くステップS208では、下作動口83bに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下作動口83bへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。続くステップS209では、保留数記憶領域から下作動口83bに対応する値を読み出し、この値を保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数RbNをセットする(以下、下作動口用保留記憶数RbNともいう)。その後は、ステップS205にて、当たり乱数カウンタC1や当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS201,S206の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち上作動口83a及び下作動口83bのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図19を参照して、ステップS205の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS301にて、保留球格納エリア432の保留数記憶領域に格納された作動保留記憶数N、詳しくは上作動口83a及び下作動口83bのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る作動保留記憶数N(上記RaN又はRbN)が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。作動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する作動口の作動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて保留数記憶領域に格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、上記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用の保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。
つまり、上作動口用の始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、上作動口用の保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした上作動口用の始動保留記憶数RaNと対応する保留エリアRaに格納する。
また、下作動口用の始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、上記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、下作動口用の保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした下作動口用の始動保留記憶数RbNと対応する保留エリアRbに格納する。
保留情報を格納した後は、ステップS305に進む。ステップS305では、主表示ユニット87の保留数表示部について表示更新処理を実行する。表示更新処理では、今回の入球先(入賞先)が上作動口83aの場合には上作動口用の保留数表示部の表示を更新し、今回の入球先(入賞先)が下作動口83bの場合には下作動口用の保留数表示部の表示を更新する。
各保留数表示部については4つのLEDによって構成されており、それら保留数表示部にて点灯しているLEDの数と上作動口83aに係る保留数及び下作動口83bに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって上作動口83aに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて上作動口用の保留数表示部にて点灯しているLEDの数を増やす処理を行い、下作動口83bに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて下作動口用の保留数表示部にて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。
続くステップS306及びステップS307では、作動口83a,83bへの入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に認識させるとともに後述する保留予告を実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。なお、保留コマンドには上作動口83a及び下作動口83bのうち何れへの入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
ステップS307の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS401)にて報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信されることとなる。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図20のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401~S406の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS408,S409のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS401にて外部信号出力処理を実行する。ステップS401の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置及びホールコンピュータHCに送信する。
具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンド、保留コマンドや後述するシフトコマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置140に対して送信する。
また、詳細については後述するが、例えば主表示部Dの作動口用表示部UD,LDにて絵柄の変動表示が終了する毎にホールコンピュータHCに図柄確定を示す外部信号を出力し、開閉実行モード中は開閉実行モード中であることを示す外部信号をホールコンピュータHCに出力し、高頻度サポートモード中である場合には高頻度サポートモード中であることを示す外部信号をホールコンピュータHCに出力する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置253による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87の表示制御などを行う。
ステップS403の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS404に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS403の遊技回制御処理及びステップS404の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS405では、下作動口83bに併設された電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM404の電役保留エリア433に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示部Dにおけるスルーゲート用表示部の表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物91が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS406では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定のインターバル期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS407にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から1周期(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS408では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するエリアに格納する。また、ステップS409では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するエリアに格納する。
ステップS401~S406の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS403の遊技回制御処理を図21~図24のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図21のフローチャートに示すように、ステップS501にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503~ステップS505の遊技回開始用処理及びステップS506~ステップS509の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット87の作動口用表示部UD,LDが変動表示中又は確定表示中であるか否かを判定する。遊技回中ではない場合には、ステップS503~ステップS505の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア432に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS504にて保留球格納エリア432の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS505にて主表示ユニット87における作動口用表示部の変動表示及び図柄表示装置253の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS504のデータ設定処理及びステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS504のデータ設定処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS601にて、保留数記憶領域に記憶されている作動保留記憶数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。そして、下作動口用保留エリアRb(図14参照)に保留記憶されている保留情報の数、すなわち作動保留記憶数N(下作動口用保留記憶数RbN)が「0」か否かを判定する。下作動口用保留記憶数RbNが「0」である場合には上作動口用表示部UDに係るデータ設定処理を実行し、下作動口用保留記憶数RbNが「0」でない場合には下作動口用表示部LDに係るデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数が1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、下作動口用保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち下作動口用表示部LDについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、上作動口用保留エリアRa(図14参照)に保留記憶されている保留情報の数、すなわち作動保留記憶数N(上作動口用保留記憶数RaN)が1以上であるか否かに関係なく、下作動口用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として実行エリアAEへ移動させる。すなわち、ステップS602においては、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口83bに対応した保留情報が優先されることとなる。
続くステップS603では、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbのうち実行エリアAEへ移動させたデータが記憶されていた一方について、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。これにより、例えば第1エリアのデータの実行エリアAEへの移動に伴って、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS604では、保留エリアRa,Rbのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置140に認識させるための情報であるシフトコマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS604にて設定されたシフトコマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。そして、このシフトコマンドについては報知・演出制御装置140を経由して表示制御装置410に送信されることとなる。
(変動開始処理)
次に、ステップS505の変動開始処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS701にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶された低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶された高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS702では、ステップS701における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS703にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した情報を把握する。また、ROM403の振分テーブル記憶エリア422に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が上作動口83aへの入球に対応している場合には上作動口83a用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が下作動口83bへの入球に対応している場合には下作動口83b用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS704では、ステップS703における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果(16R確変大当たり結果,8R確変大当たり結果,4R確変大当たり結果)であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS705にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS706にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS702にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS707にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
なお、確変大当たり結果は、16R確変大当たり結果,8R確変大当たり結果,4R確変大当たり結果に大別される。ステップS705の処理では、16R確変大当たり結果の場合には16R確変大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行い、8R確変大当たり結果の場合には8R確変大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行い、4R確変大当たり結果の場合には4R確変大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行う。また、通常大当たり結果は、8R通常大当たり結果及び4R通常大当たり結果に大別される。ステップS706の処理では、8R通常大当たり結果の場合には8R通常大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行い、4R通常大当たり結果の場合には4R通常大当たり結果に対応する停止結果の設定処理を行う。
ステップS705~ステップS707の各停止結果設定処理では、主表示ユニット87に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403の停止結果テーブル記憶エリア424に記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。また、ステップS705及びステップS706では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU402にて特定するための情報をRAM404の各種フラグ格納エリア435に格納する。具体的には、ステップS705では16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグのいずれかを格納し、ステップS706では8R通常大当たりフラグ及び4R通常大当たりフラグの何れかを格納する。
ステップS705~ステップS707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS708にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、図24(a)のフローチャートに示すように、先ずステップS801にて、上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、4R通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS801にて否定判定をした場合、すなわち上記当否抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS802に進む。ステップS802では、今回の遊技回において図柄表示装置253にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS802にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM403のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS801及びステップS802の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS803に進み、ROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS804にてその変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)の変動表示時間カウンタにセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり当選結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、ノーマルリーチ表示(詳しくはノーマルリーチA~B)とスーパーリーチ表示(詳しくはスーパーリーチA~C)とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄組合せを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄組合せを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS802にて否定判定をした場合には、ステップS805にて変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS806にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアの変動表示時間カウンタにセットする。その後、本設定処理を終了する。
リーチ非発生時における変動表示時間は、記憶されている保留情報の数(共通保留数CRN)が多いほど短くなるように設定されている。具体的には、低頻度サポートモード中に参照されるリーチ非発生用変動表示時間テーブルにおいては、記憶されている保留情報の数(保留数)が「4」の場合には1sec、「3」の場合には3sec、「2」の場合には5sec又は7sec、「1」の場合には11sec又は13sec、「0」の場合には15sec又は17secとなるように規定されている(図24(b)参照)。これに対して、高頻度サポートモード中に参照されるリーチ非発生用変動表示時間テーブルにおいては、記憶されている保留情報の数(保留数)が「2」~「4」の場合には1sec又は5sec、「1」の場合には2sec又は5sec、「0」の場合には5sec又は8secとなるように規定されている(図24(c)参照)。
高頻度サポートモードにおいては、電動役物91によるサポートによって下作動口83bへの入球頻度が高くなり、右ルートへ遊技球を発射してさえいれば、下作動口83bに係る保留情報の数が凡そ「2」~「4」で推移することとなる。これに対して、低頻度サポートモードにおいては、上作動口83aに係る保留情報が主となり、保留情報の数は凡そ「0」~「3」で推移することとなる。これにより、高頻度サポートモードにおける遊技進行は、低頻度サポートモードにおける遊技進行よりも速くなるように差別化が図られている。更には、低頻度サポートモードにおいては絵柄の確定表示時間が2secであるのに対して、高頻度サポートモードにおいては絵柄の確定表示時間が1secとなるように設定されており、確定表示時間についても短縮されている。これにより、遊技進行の更なる高速化が実現されている。
低頻度サポートモード対応のリーチ非発生用変動表示時間テーブルと高頻度サポートモード対応のリーチ非発生用変動表示時間テーブルとを比較した場合には、高頻度サポートモードにおける変動表示時間の方が全体的に短くなるように設定されている。なお、高頻度サポートモードに対応したリーチ非発生用変動表示時間テーブルが参照される場合には、保留数が何れの場合であっても所定の割合(本実施の形態においては5%)で5secが設定される。これは、高頻度サポートモードにおける遊技進行の過度の高速化や単調化を抑える工夫であり、この変動表示時間を利用して図柄表示装置253においては後述する分岐演出(リーチ表示発展に非対応)が実行されることとなる。
因みに、変動表示時間の設定に係る構成については上記のものに限定されることはない。例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
変動開始処理(図23)の説明に戻り、ステップS708にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS709にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、16R確変大当たり結果の情報、8R確変大当たり結果の情報、4R確変大当たり結果の情報、8R通常大当たり結果の情報、4R通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS709にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回におけるランプ部26の発光パターンやスピーカ部29からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるようにランプ部26及びスピーカ部29を制御する。また、報知・演出制御装置140は、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置253での図柄の変動表示パターン等の遊技演出の詳細を決定し、それら決定した情報を上記変動開始コマンド及び種別コマンドに付加して表示制御装置410に送信する。表示制御装置410では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、報知・演出制御装置140にて決定された態様にて遊技演出(表示演出)が実行されるように図柄表示装置253を表示制御する。
その後、ステップS710にて主表示ユニット87の上作動口用表示部UD及び下作動口用表示部LDのうち該当する一方にて絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。なお、絵柄等の変動表示を上記抽選が実行される前に開始させる構成とすることも可能である。
遊技回制御処理(図21)の説明に戻り、主表示ユニット87が変動表示中である場合には、ステップS506~ステップS509の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS506にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM404の変動表示時間カウンタエリアに設けられた変動表示時間カウンタの値(変動表示時間情報)が「0」となったか否かを判定する。当該値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図24)においてセットされる。また、このセットされた値は、タイマ割込み処理(図17)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS507にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示ユニット87の上作動口用表示部UD及び下作動口用表示部LDのうち該当する一方における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS508にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS705~ステップS707のいずれかの処理にてRAM404に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄が上作動口用表示部UD及び下作動口用表示部LDのうち該当する一方にて停止表示(確定表示)されるように該当する作動口用表示部を制御する。
続くステップS509では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS509にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置410に送信する。表示制御装置410では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄組合せを確定表示(最終停止表示)させる。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS404の遊技状態移行処理を図25のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS901にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS902に進み、1の遊技回が終了したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、主表示部Dの作動口用表示部UD,LDの何れかにて変動表示が終了してから予め設定された停止表示時間(確定表示時間)が経過しているか否かを判定する。ステップS902にて肯定判定をした場合にはステップS903に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、4R通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS904にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理により、ロック装置による可変入賞装置82の動作規制が解除され、開閉実行モードが終了するまで当該可変入賞装置82の開閉動作が許容されることとなる。また、ステップS904の開始処理においてはRAM404の各種フラグ格納エリア435に開閉実行モードフラグをセットし、遊技ホールのホールコンピュータHCへ開閉実行モード中であることを示す外部信号の出力を開始する。なお、上記ステップS901にておいてはこの開閉実行モードフラグの有無によって開閉実行モード中であるか否かを判定する。
続くステップS905ではRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた開放数カウンタOCに「4」,「8」,「16」の何れかをセットする。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「16」をセットし、RAM404の各種フラグ格納エリア435に8R確変大当たりフラグ又は8R通常大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「8」をセットし、RAM404の各種フラグ格納エリア435に4R確変大当たりフラグ又は4R通常大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「4」をセットする。開放数カウンタOCは、可変入賞装置82が開放された回数を把握する手段として機能する。ステップS905の処理を実行した後はステップS506に進み、オープニングコマンドを設定する。
この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信される。報知・演出制御装置140では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置140から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置140から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置253の表示制御を実行する。ステップS906の処理を実行した後は、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS901の説明に戻り、当該ステップS901にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS907に進む。ステップS907では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS908にて大入賞口開閉処理を実行する。
大入賞口開閉処理においては先ず、可変入賞装置82の大入賞口が開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞装置82の可変入賞駆動部の駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口が開放中でない場合には、開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」である場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCは、大入賞口の開放期間及び閉鎖期間(インターバル期間)を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図17)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」ではなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、大入賞口の開放処理を実行する。具体的には、大入賞口を開放すべく可変入賞駆動部を駆動状態とする。その後、可変入賞装置82(大入賞口)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)を行う。具体的には、開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、入賞カウンタPCに「10」をセットする。この設定処理を実行した後は、可変入賞装置82(大入賞口)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140においては、開放コマンドを受信したことに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
一方、可変入賞装置82の大入賞口が開放中であると判定した場合には、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、大入賞口に遊技球が入賞したか否かを可変入賞装置82に対応した入球検知センサ391cからの検知信号に基づいて判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
入賞が発生している場合には、入賞コマンドの出力処理を実行する。入賞コマンドは払出制御装置242及び報知・演出制御装置140に出力される。払出制御装置242では当該入賞コマンドを受信したことに基づいて予め設定された数の遊技球を払い出す処理を行う。報知・演出制御装置140では、開閉実行モード中に入賞コマンドした場合には当該入賞を教示すべく例えば図柄表示装置253の表示画面253aにて実行される開閉実行モード中の演出を変化させる処理を行う。
コマンドの出力処理を実行した後は、入賞カウンタPCの値を1ディクリメントした後に、入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又は開放タイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合には、大入賞口を閉鎖すべく可変入賞駆動部を非駆動状態とする。
続いて開放数カウンタOCの更新処理を実行する。具体的には、開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には同開放数カウンタOCを1ディクリメントするとともに開放数カウンタOCの値が「0」である場合には同開放数カウンタOCの値を「0」のまま維持する。その後、更新された開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。
開放数カウンタOCの値が「0」でないと判定した場合には、開放タイマカウンタTCに「1000」(2.0secに相当)をセットし、閉鎖コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、閉鎖コマンドを受信した場合に、当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
一方、開放数カウンタの値が「0」であると判定した場合には、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図20)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置140に送信される。
遊技状態移行処理(図25)の説明に戻り、ステップS908にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS909にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定し、ステップS910にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、開放数カウンタOCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS911にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果の何れかであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。
今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果である場合には、遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。消去処理を実行した後は遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずRAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる。
その後、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。
一方、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が8R通常大当たり結果または4R通常大当たり結果である場合、すなわちRAM404の各種フラグ格納エリア435に8R通常大当たりフラグ又は4R通常大当たりフラグが格納されている場合には、遊技状態の移行にかかるフラグを消去する。消去処理を実行した後は遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。
上述した確変大当たり結果の場合とは異なり、通常大当たり結果後に移行する高頻度サポートモードについてはサポート回数に上限が設定される。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に格納されている遊技回数カウンタに「10」,「20」,30」,「50」,「100」の何れかをセットする。8R通常大当たり結果及び4R通常大当たり結果については各々、1/10がサポート回数「10」に対応しており、1/10がサポート回数「20」に対応しており、1/10がサポート回数「30」に対応しており、2/10がサポート回数「50」に対応しており、5/10がサポート回数「100」に対応している。開閉実行モード終了後に実行された遊技回が上限に達するまで高頻度サポートモードが維持され、設定された上限に達したことを契機としてサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替わることとなる。以下の説明においては、この上限を終了基準回数ともいう。
遊技状態の設定処理を行った後は、ステップS912にて開閉実行モードの終了処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。この終了処理においては、RAM404の各種フラグ格納エリア435に格納されている開閉実行モードフラグを消去し、大当たりに対応した外部信号の出力を停止する。
(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に係る電気的構成について)
次に、図26のブロック図を参照して、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に係る電気的構成について補足説明する。
報知・演出制御装置140に設けられた報知・演出制御基板441には、MPU442が搭載されている。MPU442には、当該MPU442により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM443と、そのROM443内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM444と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU442に対してROM443及びRAM444が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU442には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU442の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から上述した変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)等を受信する。
MPU442の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられたランプ部26~28及びスピーカ部29、表示制御装置410が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置140に入力された各種コマンドの一部は、情報形態を維持した状態で表示制御装置410に送信される。
表示制御装置410は、プログラムROM473及びワークRAM474が複合的にチップ化された素子であるMPU472と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)475と、キャラクタROM476と、ビデオRAM477とがそれぞれ搭載された表示制御基板471を備えている。なお、MPU472に対してプログラムROM473及びワークRAM474が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置410のMPU472は、報知・演出制御装置140を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行いVDP475の制御(具体的にはVDP475に対する内部コマンドの生成)を実施する。詳しくは、MPU472では、報知・演出制御装置140から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置253における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行し、その処理結果に対応してVDP475に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM473は、MPU472により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM474は、MPU472による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM474の各エリアに記憶される。
VDP475は、図柄表示装置253に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP475はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP475は、MPU472、ビデオRAM477等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM477に記憶させる画像データを、キャラクタROM476から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置253に表示させる。
キャラクタROM476は、図柄表示装置253に表示される図柄、キャラクタ画像、背景画像等の各種画像データを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。なお、キャラクタROM476を複数設け、各キャラクタROM476に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM473に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM476に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM477は、図柄表示装置253に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM477の内容を書き替えることにより図柄表示装置253の表示内容が変更される。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面253aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置162からのコマンドを参照して報知・演出制御装置140により決定され、その結果に基づいて表示演出の詳細が表示制御装置410にて決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置140のMPU442では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等が決定される。ここで、図27のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御処理)
変動表示制御処理においては、先ずステップS1001にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置253にて1遊技回分の図柄表示(変動表示,仮停止表示又は最終停止表示)が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1002に進み、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1002にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS1002にて肯定判定をした場合には、ステップS1003にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004では主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1004にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更等を行う処理である。
ステップS1004にて肯定判定をした場合にはステップS1006に進み、当該ステップS1006にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(最終停止表示又は確定表示させる)。かかる処理では、スピーカ部29やランプ部26を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置410に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置410のMPU472では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置253にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(変動開始用処理)
ここで、図28のフローチャートを参照して、ステップS1003の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。
変動開始処理においては、先ずステップS1101にて今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置162から変動開始コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS1101では、今回受信した変動開始コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1101では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、それら把握した情報をMPU442のレジスタに記憶する。
ステップS1101の処理を実行した後は、ステップS1102に進む。ステップS1102では低頻度サポートモード対応の通常遊技状態中であるか否かを判定する。ステップS1102にて肯定判定をした場合には、ステップS1103に進む。ステップS1103では特殊演出モード用処理を実行する。本実施の形態においては、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態における演出モードとして通常演出モードと特殊演出モードとが設けられている。特殊演出モードは、通常演出モードにて実行された遊技回数が予め設定された回数(規定回数)となった場合に移行し、所定の終了条件が成立した場合に通常演出モードへ復帰するように構成された演出モードである。詳細については後述するが、本実施の形態においては、高頻度サポートモード対応の通常遊技状態では演出モードとして時短演出モードが設定され、特殊演出モードにおいては時短演出モードにて実行される演出が転用される構成となっている。ここで、図29のフローチャートを参照して特殊演出モード用処理について説明する。
(特殊演出モード用処理)
特殊演出モード用処理においては先ず、ステップS1201にて特殊演出モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM444の各種フラグ格納エリア466に特殊演出モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1201にて否定判定をした場合にはステップS1202に進む。ステップS1202ではRAM444の遊技回数カウンタエリア462に設けられた特殊演出モード用の遊技回数カウンタの更新処理を行う。特殊演出モード用の遊技回数カウンタは、通常演出モードにて実行された遊技回の回数を特定するためのカウンタである。
ステップS1202にて更新処理を実行した後はステップS1203に進む。ステップS1203では特殊演出モード用の遊技回数カウンタの値を参照して、通常演出モードにおける遊技回数が予め設定された回数(規定回数)となったか否かを判定する。ステップS1203にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊演出モード用処理を終了する。ステップS1203にて肯定判定をした場合にはステップS1204に進む。
ステップS1204では特殊演出モードへの移行処理を行う。具体的には、ランプ部26の発光体態様を特殊演出モードに対応したものに切り替える処理を行うとともに、スピーカ部29から出力されるBGMを特殊演出モードに対応したものに切り替える処理を行う。そして、図柄表示装置253の表示画面253aにおける背景の表示態様や図柄の変動表示態様を特殊演出モードに対応した態様へ切り替えるべく特殊演出モード開始コマンドを表示制御装置410に出力する。その後は、ステップS1205にてRAM444の各種フラグ格納エリア466に特殊演出モードフラグをセットし、本特殊演出モード用処理を終了する。特殊演出モードフラグがセットされることにより、以降はステップS1201にて肯定判定がされる。
ステップS1201の説明に戻り、当該ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1206に進む。ステップS1206では、RAM444に設けられた疑似変動回数カウンタを参照し、後述する疑似変動(単位演出)が実行された回数が高頻度サポートモードにて設定され得る終了基準回数の下限値(本実施の形態においては10回)に達したか否かを判定する。ステップS1206にて否定判定をした場合にはそのまま本特殊演出モード用処理を終了する。
ステップS1206にて肯定判定をした場合にはステップS1207に進む。ステップS1207では特殊演出モードの継続抽選処理を実行する。すなわち、特殊演出モードにて実行された単位演出の回数が上記下限値に達した場合には、特殊演出モードの継続の可否が抽選により決定される構成となっている。
ステップS1207の抽選処理にて継続結果となった場合には、ステップS1208にて肯定判定をし、そのまま本特殊演出モード用処理を終了する。ステップS1207の抽選処理にて非継続結果となった場合には、ステップS1208にて否定判定をし、ステップS1209に進む。ステップS1209ではRAM444の各種フラグ格納エリア466に特殊演出モード終了フラグをセットする。この特殊演出モード終了フラグがセットされた場合には、今回の遊技回の終了時に演出モードを特殊演出モードから通常演出モードに切り替える処理を行う。
その後、ステップS1210にて上記規定回数の再設定処理を実行した後、本特殊演出モード用処理を終了する。規定回数については候補が複数設けられており、再設定処理においては抽選によりそれらの候補の中から何れかを選択する。このような構成とすることにより、特殊演出モードが終了してから次の特殊演出モードへ移行するまでのスパンの多様化を実現している。
再び図28の変動開始用処理の説明に戻り、ステップS1103の特殊演出モード用処理を実行した後は、ステップS1104に進む。ステップS1104ではRAM444の各種フラグ格納エリア466に特殊演出モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1104にて否定判定をした場合には、ステップS1105に進む。ステップS1105ではステップS1101にて把握した情報に基づいて通常演出モード用の演出決定処理を実行する。
具体的には、今回開始する遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果である場合(すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果)である場合には、大当たり用の演出設定処理を実行する。大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の最終停止結果を決定する(最終停止結果決定処理を行う)。最終停止結果決定処理においては、確変大当たり結果である場合に、一の有効ラインL1~L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組み合わせ又は非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組み合わせが最終停止表示される停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。また、通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1~L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組み合わせが最終停止表示される停止結果を、本遊技回の最終停止結果として決定する。
大当たり結果となった場合に最終停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1~L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM443の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1~L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM444に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM444の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示等を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM443の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動開始コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したノーマルリーチ表示又はスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下に示す変動表示態様決定処理においてもROM443の変動表示パターンテーブル記憶エリアから対応する変動表示パターンテーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応した演出パターンを決定する。そして、演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する。
大当たり結果ではない遊技結果であってリーチが発生する遊技結果である場合には、外れ結果対応のリーチ発生(外れリーチ)用の演出設定処理を実行する。この演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄組合せ等を決定する。前者については、大当たり結果である場合の処理と同様であるため説明を援用する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように最終停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1~L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する最終停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄組合せの種類や有効ラインL1~L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1~L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
大当たり結果及びリーチ表示対応の外れ結果の何れでもない場合、すなわち完全外れ結果である場合には、完全外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄組合せ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
ステップS1105の決定処理を実行した後は、ステップS1108に進み、停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置410へ出力する処理を実行する。表示制御装置410のMPU472では、それら各種コマンドに基づき、今回の遊技回における演出を実行するべく図柄表示装置253の表示制御を行う。
ステップS1108の処理を実行した後は、続くステップS1109にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS1105にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部29やランプ部26の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
ここで、図29に基づき通常演出モードにおいて図柄表示装置253(表示画面253a)にて表示される図柄の変動表示態様について補足説明する。図30(a)は変動表示態様の種類を示す概略図、図30(b)群は各変動表示態様の概要を示す概略図である。なお、図30(b)においては、説明の便宜上、表示画面253aに表示される背景画像や保留情報等を省略している。
(通常演出モードにおける変動表示態様)
図30(a)に示すように、表示画面253aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置162からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
具体的には、完全外れの変動表示時間については「1sec~17sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「18sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「20sec又は22sec」、スーパーリーチAの変動表示時間についてはノーマルリーチBの変動表示時間と同じかそれよりも長い「22sec又は24sec」、スーパーリーチBの変動表示時間についてはスーパーリーチAの変動表示時間と同じかそれよりも長い「24sec又は26sec」、スーパーリーチCの変動表示時間については他のスーパーリーチBの変動表示時間よりも長い「26sec又は28sec」となっている。例えば、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「22sec」である場合には、報知・演出制御装置140にてノーマルリーチB又はスーパーリーチAを実行すべき旨が把握され、何れのリーチ表示とするかが選択されることとなる。
なお、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA の順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチB > スーパーリーチC の順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなる設定となっている。
ここで、図30(b1)を参照してノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列Z1において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1~L5(図13(a)参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中段の図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄組合せについては所定の確定表示時間(最終停止時間)に亘ってそのまま維持される。つまり、確定表示時間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該確定表示時間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
なお、本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,B,Cの変動表示態様について説明する。図30(b2)~(b4)に示すように、スーパーリーチA,B,Cについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に男の子を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチCにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
(疑似連続変動表示)
本実施の形態における通常演出モードにおいては、リーチ表示に対応する遊技回及びリーチ表示に対応しない遊技回の両方にて、リーチ表示に移行する可能性があることを遊技者に示唆する示唆演出が実行される場合がある。以下、図31を参照して、当該示唆演出の流れについて説明する。図31(a)では示唆演出が実行されない場合の遊技の流れを例示しており、図31(b)では示唆演出が実行される場合の遊技の流れを例示している。なお、図31(a),(b)についても、図30(b)と同様に表示画面253aに表示される背景画像や保留情報等の図示を省略している。
図31(a)に示すように、遊技回の開始タイミングでは、それまで表示画面253aにて停止表示されていた各図柄列の変動表示が開始される。変動表示が開始されてから所定の期間が経過すると、図柄の変動表示速度が低下し、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に各図柄列が停止表示される。今回の遊技回が上記示唆演出に対応していない場合には、有効ライン上に今回の遊技結果に対応した図柄組合せが最終停止表示され、遊技結果が遊技者に明示される。図31(a)に示す例では、遊技結果が完全外れ結果であるため、有効ライン上に完全外れに対応した図柄組合せが最終停止表示されている。
図31(b)には、示唆演出及びリーチ表示に対応する遊技回が例示されている。遊技回の開始タイミングでは、それまで表示画面253aにて停止表示されていた各図柄列の変動表示が開始される。その後は、図柄の変動表示速度が低下し、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に各図柄列が停止表示される。下図柄列が停止する場合には、上図柄列の図柄とリーチラインを形成しないようにして、すなわち下図柄列において停止中の上図柄とともにリーチラインを形成し得る図柄が上図柄に対してずれた位置で停止する。その後、中図柄列が停止して全ての図柄列が停止表示(仮停止表示、一時停止表示)されると、表示画面253aの有効位置に上記示唆に対応した図柄組合せ(再変動図柄組合せ、又は、仮停止図柄組合せ)が形成された状態となる。
その後、一旦停止した全ての図柄列が特定の効果音及びフラッシュ等のエフェクトを伴って変動を再開する。つまり、あたかも1遊技回が終了したかのように見えて、実際は遊技回が継続されている状況下にて仮停止→再変動が行われることとなる。つまり、最終停止表示前に、再変動に対応する図柄組合せを仮停止表示→再変動表示させることが、本実施の形態における示唆演出であり、以下の説明においては当該表示を「擬似連続変動表示」とも称する。
疑似連続変動表示については、1の遊技回中に複数回連続して(繰り返し)実行される場合がある。なお、擬似連続変動表示中は、全ての図柄列が停止した状態でも、主表示ユニット87の作動口用表示部UD,LDのうち今回の遊技回に対応するものについては絵柄の変動表示が継続される。
変動表示の再開後は、最終停止表示(確定表示)のタイミングとなることとで、今回の遊技結果に対応した図柄組合せが有効ライン上に停止表示(最終停止表示)され、遊技結果が遊技者に明示される。図31(b)に示す例では、遊技結果が大当たり結果であるため、有効ライン上に大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示(最終停止表示)されている。
上述したように、本実施の形態における疑似連続変動表示については、リーチ表示に対応する遊技回だけでなく完全外れ結果に対応する遊技回においても発生する。リーチ表示に移行しなかったり大当たり結果等に対応する図柄組合せが停止しなかったりしても大当たりに繋がる余地を残すことにより、停止した図柄組合せへの注目度が下図柄列や中図柄列が停止した際に一気に低下するといった不都合を生じにくくすることができる。
なお、疑似連続変動表示の可否を決定するテーブルについては大当たり結果に対応する遊技回においてはリーチ外れ結果に対応する遊技回及び完全外れ結果に対応する遊技回と比べて疑似連続変動表示が発生しやすくなるように構成されており、且つリーチ外れ結果に対応する遊技回においては完全外れ結果に対応する遊技回と比べて疑似連続変動表示が発生しやすくなるように構成されている。
ここで、図32を参照して、疑似連続変動表示が1遊技回中に繰り返される場合の流れについて補足説明する。図32(a)は遊技の流れを示すタイミングチャート、図32(b)はエフェクトと大当たり期待度との関係を示す概略図である。なお、図32(a)においては、対比を容易とするべく、ta1~ta2にて疑似連続変動表示非対応の遊技回を例示し、ta3~ta9にて疑似連続変動表示対応の遊技回を各々例示している。
図32(a)に示すように、疑似連続変動表示非対応の遊技回が開始するta1のタイミングでは、主表示ユニット87の作動口用表示部にて絵柄の変動表示が開始され、それに合わせて図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄の変動表示が開始されている。絵柄及び図柄の変動表示が開始してから所定の変動表示時間が経過したta2のタイミングでは、作動口用表示部にて変動表示されていた絵柄が今回の遊技結果に対応した絵柄となるようにして停止表示され、且つ表示画面253aにて変動表示されていた各図柄が今回の遊技結果に対応した図柄組合せとなるようにして停止表示される。つまり、変動の開始/終了タイミングが作動口用表示部と表示画面253aとで同期(一致)している。
疑似連続変動表示対応の遊技回が開始するta3のタイミングでは、主表示ユニット87の作動口用表示部にて絵柄の変動表示が開始され、それに合わせて図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄の変動表示が開始されている。ta3のタイミングにて変動表示が開始されてから、所定の期間を経過したta4のタイミングでは表示画面253aの有効ライン上に再変動図柄組合せが仮停止表示される。
ta4のタイミングから仮停止時間を経過したta5のタイミングでは、仮停止されていた各図柄列の変動表示が再開される。この際、表示画面253aの外周に沿って白色のエフェクトが追加されることにより、リーチ表示に移行する可能性があることが示唆される。この間も主表示ユニット87の作動口用表示部においては絵柄の変動表示が継続されており、表示画面253aの図柄の変動表示と作動口用表示部における絵柄の変動表示とが非同期となる。
変動表示が再開されてから所定の期間を経過したta6のタイミングでは表示画面253aの有効ライン上に再び再変動図柄組合せが仮停止表示される。ta6のタイミングから仮停止時間を経過したta7のタイミングでは、仮停止されていた各図柄列の変動表示が再開される。この際、表示画面253aに表示中の白色のエフェクトの色が白色から青色に変更される。詳細については後述するが、疑似連続変動表示が繰り返されること(エフェクト色が変化(ステップアップ)すること)により、リーチ表示に移行する可能性が上昇した旨が示唆されることとなる。なお、この間も作動口用表示部においては絵柄の変動表示が継続されており、表示画面253aの図柄の変動表示と作動口用表示部における絵柄の変動表示とが非同期となる。
図柄の変動表示が再開されたta7のタイミングの後のta8のタイミング、すなわちリーチ表示への移行タイミングでは、上図柄列及び下図柄が停止表示され、中図柄列のみが変動表示を継続している状態となる。図32(a)に示す例では、今回の遊技結果が外れ結果に対応している。このため、リーチ表示に移行した後、詳しくはta3のタイミングから変動表示時間が経過したta9のタイミングでは、作動口用表示部に外れ結果に対応する絵柄が停止表示され、且つ表示画面253aに外れ結果に対応する図柄組合せが最終停止表示される。その後、確定表示時間を経過したta10のタイミングにて次の遊技回へ移る。
上述した例では、1遊技回中に疑似連続変動表示が2回繰り返される場合について例示したが、1遊技回中に繰り返される疑似連続変動表示の回数については、ある程度の幅(本実施の形態においては1~6回)が設定されている。疑似連続変動表示の回数を決定するテーブルについては大当たり結果に対応する遊技回においてはリーチ外れ結果に対応する遊技回及び完全外れ結果に対応する遊技回と比べて設定される疑似連続変動表示の回数が多くなりやすい構成となっており、且つリーチ外れ結果に対応する遊技回においては完全外れ結果に対応する遊技回と比べて設定される疑似連続変動表示の回数が多くなりやすい構成となっている。疑似連続変動表示の回数が多くなる程、大当たりとなる期待度が高くなるため、大当たりに期待する遊技者は疑似連続変動表示が多く続くことに期待すると想定される。なお、本実施の形態においては、最初の仮停止後に実行される変動表示を1回目として疑似連続変動表示の連続回数を示している。
本実施の形態においては疑似連続変動表示が続くごとに表示画面253aのエフェクトの色が変化し、リーチ表示へ移行する期待度が示唆されることとなる。仮に遊技者が疑似連続表示の一部を見逃す等した場合であっても、エフェクトの色からリーチ表示へ移行する期待度がどの程度であるかを確認することが可能となっている。
図32(b)に示すように、疑似連続表示中に表示されるエフェクトについては疑似連続変動表示の連続回数が増えるごとに白→青→黄→緑→赤→虹の順に変化する構成となっており、白<青<黄<緑<赤<虹の順にリーチ表示へ移行する期待度、言い換えれば大当たり結果である期待度が高くなるように設定されている。これら各色のうち、緑~虹(疑似連続変動表示の連続回数4~6回)についてはスーパーリーチへの移行が確定し、虹(疑似連続変動表示の連続回数6回)については特に大当たりが確定する。
このような構成においては、遊技者は遊技回中に疑似連続表示が発生すること、そして疑似連続変動表示が発生した場合にはそれが続くことに期待するものと想定される。通常演出モードにて実行される遊技回にてリーチ表示以外の部分の演出を多様化することにより、遊技への注目度の向上を実現している。
図28の変動開始処理の説明に戻り、当該変動開始処理のステップS1102にて否定判定をした場合、すなわち高頻度サポートモード対応の通常遊技状態である場合には、ステップS1107に進む。ステップS1107では高頻度サポートモード用の演出決定処理を実行する。ステップS1107にて演出決定処理を実行した後は、ステップS1108に進み、その決定内容に基づいて停止結果コマンド及びパターンコマンドを設定し、ステップS1109にて遊技回演出開始処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。
ステップS1107の演出決定処理においては、今回の遊技回の遊技結果が大当たり結果(すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果)である場合には、大当たり用の演出設定処理を実行する。大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の最終停止結果を決定する(最終停止結果決定処理を行う)。最終停止結果決定処理においては、確変大当たり結果である場合に、有効ラインに同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組み合わせ又は非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組み合わせが最終停止表示される停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。また、通常大当たり結果である場合には、有効ライン上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組み合わせが最終停止表示される停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示等を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM443の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動開始コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
外れリーチに対応した遊技結果である場合には、外れ結果対応のリーチ発生用の演出設定処理を実行する。この演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄組合せ等を決定する。前者については、大当たり結果である場合の処理と同様であるため説明を援用する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、有効ライン上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。また、この決定に際しては、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
大当たり結果及びリーチ表示対応の外れ結果の何れでもない場合、すなわち完全外れ結果である場合には、完全外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄組合せ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
既に説明したように、高頻度サポートモード中は右ルートへ発射された遊技球の多くが電動役物91によって下作動口83bへ導かれることとなる。そして、高頻度サポートモードにおいては、低頻度サポートモードと比べて完全外れ結果対応の遊技回における変動表示時間が短くなる(図24(b),(c)参照)。このようにして、遊技の進行速度を変化させることにより、遊技のメリハリを強化している。
上述した通常演出モード中は図柄表示装置253の表示画面253aのほぼ全域が図柄の変動表示領域MEとして設定される。これに対して、高頻度サポートモードに対応した演出モード(時短演出モード)中は、図33(a)の概略図に示すように、図柄表示装置253の表示画面253aの右上領域(縮小表示領域SE)に図柄が縮小表示され、当該右上領域にて図柄の変動表示/停止表示が行われる。図柄を縮小表示することにより空いた領域(表示画面253aの中央部分)には女の子のキャラクタCP1が表示され、このキャラクタCP1が遊技進行に応じて所定のアクション(動作)を行う。このように、低頻度サポートモードから表示態様を大きく変化させることにより、低頻度サポートモード中の通常演出モードと高頻度サポートモード中の時短演出モードとの差別化を図っている。
次に、図33(b)及び図34を参照して、高頻度サポートモードにおける演出の流れを説明する。図33(b)は遊技の流れを示すタイミングチャートであり、図34は表示演出の流れを示す概略図である。なお、図33(b)においては、tb1,tb3,tb5,tb7の各タイミングにて外れ結果に対応する遊技回が開始される場合について例示している。
図33(b)に示す例では、高頻度サポートモード中のtb1のタイミングにて、図柄表示装置253(表示画面253a)の縮小表示領域SEに停止表示されている図柄の変動表示が開始されている。表示画面253aの右下部分(初期位置)に表示されている女の子のキャラクタCP1については、図柄の変動表示の開始に合わせて当該表示画面253aを右側から左側に横切るようにして移動を開始する(図34(a1)参照)。本実施の形態においては、女の子のキャラクタCP1が妖精のキャラクタCP2を捕まえた後にリーチ表示へ移行する構成となっているが、図柄の変動表示中は女の子のキャラクタCP1が妖精のキャラクタCP2を探して移動する画像が表示される。
tb2のタイミングでは縮小表示領域SEにて外れ結果に対応した図柄組合せが最終停止表示(確定表示)されている。tb2のタイミングから確定表示時間が経過したtb3のタイミングとなるまでの間に、キャラクタCP1は初期位置(表示画面253aの右下部分)へ復帰することとなる。
tb1~tb2のタイミングの間で表示されるキャラクタCP1の一連のアクションが演出データとして表示制御装置410のキャラクタROM476に記憶されている。tb3~tb4のタイミング、tb5~tb6のタイミングについても、何れも完全外れ対応の遊技回となっており、上記演出データを用いて、tb1~tb2のタイミングと同様の演出(探索演出)が繰り返されることとなる。
tb6のタイミングの後のtb7のタイミングでは、外れリーチ対応の遊技回が開始されている。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、tb6のタイミングにて縮小表示領域SEにおける図柄の変動表示及び変動表示領域MEにおけるキャラクタの動画表示を開始している。tb7のタイミングから所定の時間(例えば、tb1~tb2のタイミングに示した変動表示時間と同じ時間)が経過したtb8のタイミングでは、リーチ表示への移行する可能性があることを示す分岐演出(捕獲演出)が開始される。
具体的には、図34(b)に示すように、表示画面中に妖精のキャラクタCP2が表示され、分岐演出においては表示画面253aにて女の子のキャラクタCP1と妖精のキャラクタCP2との追いかけっこが表示されることとなる。当該追いかけっこを経て女の子のキャラクタCP1が妖精のキャラクタCP2を捕まえることができたか否かによってリーチ表示へ移行するか否かが明示される構成となっている。リーチ表示対応の遊技回においては分岐演出にて女の子のキャラクタCP1が妖精のキャラクタCP2を捕まえる表示(成功表示)がなされ、リーチ表示非対応の遊技回においては分岐演出にて女の子のキャラクタCP1が妖精のキャラクタCP2を取り逃がす表示(失敗表示)がなされる。
図33(b)に示す例では、tb9のタイミングにて成功表示がなされリーチ表示へと移行している。tb9のタイミングでは、表示画面253aの中央にステージが表示され、当該ステージの上方にスコアボードが表示される。そして、それまで表示画面253aの隅部に待機(停止)していた女の子のキャラクタCP1がステージに向って移動し、ステージに到達した後に歌を歌う歌唱演出が実行される(例えば図34(b)参照)。
歌唱演出が終了すると、スコアボードにて可変表示されていた数字が停止表示され、この停止表示された数字(得点)によって、本遊技回の当否結果が告知されることとなる。具体的には、図34(b)に示すように、今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合には、スコアボードに「100点」が表示されるとともに中図柄列の変動表示が停止し、大当たりに対応する図柄組合せが最終停止表示される。一方、今回の遊技回が外れ結果に対応している場合には、スコアボードに「0点」が表示されるとともにこれに併せて変動表示が継続されていた中図柄列が停止し、外れ結果に対応する図柄組合せが最終停止表示される。このようにリーチ演出を経て図柄が停止表示するタイミングは、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の変動表示が終了するタイミングと同期している。
なお、本実施の形態に示す構成では、完全外れに対応する遊技回の一部にて変動表示時間として5secが設定される場合がある(図24参照)。この変動表示時間と確定表示時間(1sec)との和は、リーチ表示に対応した遊技回における分岐演出の実行時間(6sec)と一致している。完全外れに対応する遊技回においては分岐演出にて失敗表示が実行された後、リーチ表示へ移行することなく当該遊技回が終了することとなる。
既に説明したように高頻度サポートモードについては確変大当たり結果に対応した開閉実行モード後に移行するものと、通常大当たり結果に対応した開閉実行モード後に移行するものとに大別される。後者については特に、高頻度サポートモードにおける遊技回数が予め設定された終了基準回数に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。上述した時短演出モードについても低頻度サポートモードへの移行に伴って終了することとなる。この移行時には時短演出モードの終了に対応した演出(終了示唆演出)が実行される。
具体的には、図34(a2)に示すように、時短演出モード終了に係る遊技回においては、変動表示中~確定表示中に表示画面253aが暗転する。そして、確定表示終了時に暗転が解除されるとともに図柄の縮小表示が解除され、通常演出モードに対応した表示に切り替わることとなる。終了示唆演出については時短演出モード終了に係る遊技回以外の遊技回においても発生し得る構成となっている。この場合、変動表示中~確定表示中に表示画面253aが暗転するものの、確定表示終了に伴って暗転が解除された後は時短演出モードの表示が継続されることとなる(図34(a2)→(a1)参照)。
時短演出モード中は、RAM404の保留球格納エリア432に記憶されている保留情報の内容を示唆する演出(予告演出)が、当該保留情報に係る遊技回が開始されるよりも前に所定の確率で実行される構成となっている。未だ抽選対象となっていない保留情報に対応した演出が、当該保留情報に係る遊技回となるよりも前のタイミングにおいて実行されることにより、遊技者にとっては現在進行中の遊技回に対応した保留情報の抽選結果を確認する遊技だけでなく後に抽選対象となる保留情報が抽選対象となった場合の結果を上記演出の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。
主制御装置162のMPU402においてはこのような予告演出を可能とすべく、記憶されている保留情報に係る遊技回が開始されるよりも前に大当たり結果に対応しているか否か等の情報を先特定する構成となっている。以下、図35~36のフローチャートを参照して、主制御装置162のMPU402にて実行される予告演出用の各種処理、具体的には情報取得処理(図19参照)の一環として実行される保留予告用の確認処理及び保留コマンド設定処理について補足説明する。
(保留予告用の確認処理)
図35に示すように、保留予告用の確認処理では、ステップS1301にて、保留球格納エリア432の保留数記憶領域に記憶された作動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU402のレジスタに記憶する。その後、ステップS1302~S1306にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。具体的には、先ずステップS1302にて、作動口83a,83bへの今回の入賞に基づき上記ステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち取得済みの当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS1303では、低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合にはステップS1304に進み、低確率モード用の当否テーブル(図15(a))とステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)とを参照し当該情報が大当たり当選に対応する情報群に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合にはステップS1305に進み、高確率モード用の当否テーブル(図15(b))とステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)とを参照し当該情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1304又はステップS1305の各処理を実行した後はステップS1306に進む。ステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応している場合には、ステップS1306にて肯定判定し、ステップS1307に進む。ステップS1307にてMPU402のレジスタに大当たり情報を記憶した後は、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。
なお、ステップS1307の処理においては、今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり種別判定用の情報、すなわち取得済みの当たり種別カウンタC2の値を把握し、振分テーブルを参照して大当たりの種別を判定する。ステップS1407にてMPU402のレジスタに記憶される情報には大当たりの種別に係る情報が含まれることとなる。
ステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応していない場合には、ステップS1306にて否定判定し、ステップS1308に進む。ステップS1308では、作動口83a,83bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわち取得済みのリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。
続くステップS1309では、ROM403のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS1308にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1309の処理を実行した後はステップS1310に進み、ステップS1308にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS1311にて、MPU402のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。一方、リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
(保留コマンドの設定処理)
次に、図36を参照して保留コマンドの設定処理について説明する。保留コマンドの設定処理においては先ず、ステップS1401にて、MPU402のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図35)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合にはステップS1402に進み、大当たり対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM404に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。なお、大当たり対応保留コマンドには、大当たりの種別に関する情報が含まれる。
一方、ステップS1401にて否定判定をした場合、すなわちMPU402のレジスタに大当たり情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS1403に進み、MPU402のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図35)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS1404にて外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS1405にて完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS1402,S1404,S1405にて保留コマンドの設定を行う場合には、変動種別カウンタCSの値等を参照して変動表示時間を決定し、同変動表示時間にかかる情報を当該保留コマンドに格納する。変動表示時間の決定に際しては、上記ステップS708に示した変動表示時間の設定処理と同じように、変動表示時間テーブルが参照される。このようにして設定された保留コマンドが報知・演出制御装置140に送信され、同報知・演出制御装置140においては同保留コマンドに基づいて図柄の変動表示態様等を把握可能となる。なお、既に説明したように完全外れの場合には、当該保留情報にかかる遊技回を開始する際に記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化し得る。そこで、完全外れ対応保留コマンドを設定する場合には、変動表示時間の仮設定が行われる。
報知・演出制御装置140においては、主制御装置162から受信した保留コマンド及び予告演出用の抽選テーブルに基づいて予告演出を行うか否かを決定する。予告演出用の抽選テーブルについては、完全外れ結果に対応する保留コマンド < リーチ外れ結果に対応する保留コマンド < 大当たり結果に対応する保留コマンドの順に高くなるように設定されている。予告演出におけるエフェクトの種類については、上述した疑似連続変動表示と同様に、白、青、黄、緑、赤、虹の6パターンが設けられており、大当たり結果となる期待度は、白<青<黄<緑<赤<虹の順に高くなるように設定されている。なお、予告演出におけるエフェクトの色のうち緑~虹はリーチ表示に対応しており、虹は大当たりに対応している点についても疑似連続変動表示と同様であり、リーチ表示が発生することが確定していない場合にエフェクトが緑以上になったり、大当たりになることが確定していない場合にエフェクトが虹になったりすることはない。
エフェクトが発生していない状況下にて保留コマンドを受信した場合には、当該保留コマンドに係る遊技回よりも前の遊技回にてエフェクトを発生させるか否かを決定し、エフェクトが発生している状況下にて保留コマンドを受信した場合には、当該保留コマンドに係る遊技回よりも前の遊技回にてエフェクトの色をランクアップさせるか否かを決定する。一度発生したエフェクトについては、上述したモード移行演出又はリーチ演出の何れかを契機として消去される。
なお、上記疑似連続変動表示においては1の遊技回中にてエフェクト表示が完結する構成となっていたのに対して、予告演出においては複数の遊技回に跨るようにしてエフェクト表示が継続される点で相違する。また、疑似連続変動表示においては疑似連続変動の回数とエフェクトの色とが一致する構成としたが、予告演出においては予告演出中に消化される遊技回の数とエフェクトの色とは必ずしも一致しない。つまり、予告演出においては、遊技回が進んだとしてもエフェクトの色が変化(ステップアップ)しない場合がある。
ここで、図37(a)の概略図を参照して、予告演出の概要を説明する。図37(a)では、実行中の遊技回の後に控えている保留情報が2つ存在し、このうち2つ目の保留情報(大当たり結果に対応する保留情報)を契機として予告演出が開始される場合を例示している。
外れ結果に対応する図柄組合せが最終停止表示(確定表示)された際に、2つ後の保留情報(当たり結果)を契機として予告演出が開始される。この予告演出においては、表示画面253aに当該表示画面253aの外周に沿った白色のエフェクトが追加される。このエフェクトについては次の遊技回に持ち越されることとなる。
次の遊技回に移行して外れ結果に対応した図柄組合せが最終停止表示(確定表示)された際には、エフェクトの色が白から青に変更される。これにより、リーチ表示(大当たり)発生の可能性が上がったことが示唆される。このエフェクトについては、次の遊技回(すなわち保留予告の契機となった該当遊技回)に持ち越されることとなる。該当遊技回については、リーチ表示に対応しており、表示中のエフェクトについては本遊技回(リーチ表示)の終了を契機として消去されることとなる。
本実施の形態においては、高頻度サポートモードにおけるリーチ表示対応の変動表示時間が、低頻度サポートモードにおけるリーチ表示対応の変動表示時間よりも短くなるように設定されており、遊技進行の迅速化が図られている。具体的には、図37(b)に示すように、低頻度サポートモードにおいてはリーチ表示対応の変動表示時間として18sec~28secが設定される構成となっているのに対して高頻度サポートモードにおいてはリーチ表示対応の変動表示時間が17secに統一されている。そして、高頻度サポートモードにて実行されるリーチ表示は上述した全てスーパーリーチDとなるように構成されている。
ここで、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態においては演出モードが上記特殊演出モードとなることで、リーチ表示を含む主たる演出が時短演出モードと同様となる。これにより、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態中にあたかも時短演出モードが発生しているかのような印象を遊技者に与えることが可能となっており、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態における遊技の単調化を抑制している。
但し、特殊演出モードについてはあくまで低頻度サポートモード中に実行される演出モードであるため、特殊演出モードと同様の演出(スーパーリーチD)を実行する場合であっても、それに合わせて変動表示時間が短縮されるわけではない。つまり、主制御装置162にてノーマルリーチA、ノーマルリーチB、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCの何れに対応した変動表示時間が設定された場合であっても、報知・演出制御装置140においては演出モードが特殊演出モードとなっていることに基づいて、それら各種リーチに代えてスーパーリーチDを実行する構成となっている。この場合、高頻度サポートモードにて実行されるスーパーリーチDと特殊演出モードにて実行されるスーパーリーチDとでは変動表示時間に差が生じることとなるが、本実施の形態においてはこのような差が発生する部分を上手く利用することで、特殊演出モードにおける演出の流れを時短演出モードにおける演出の流れに近づける工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、特殊演出モードに係る構成について説明する。
先ず図28の変動開始処理の説明に戻り、当該変動開始処理のステップS1104にて肯定判定をした場合、すなわちRAM444の各種フラグ格納エリア466に特殊演出モードフラグが格納されている場合には、ステップS1106に進む。ステップS1106では特殊演出モード用の演出決定処理を実行する。ステップS1106にて演出決定処理を実行した後は、ステップS1108にてその決定内容に基づき停止結果コマンド及びパターンコマンドを設定し、ステップS1109にて遊技回演出開始処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。ここで、図38及び図39のフローチャートを参照して、特殊演出モード用の演出決定処理について説明する。
(特殊演出モード用の演出決定処理)
図38(a)に示すように、特殊演出モード用の演出決定処理においては、ステップS1501にて今回の遊技回が大当たり結果(すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果)に対応しているか否かを判定する。ステップS1501にて否定判定をした場合にはステップS1502に進む。ステップS1502では今回の遊技回が外れリーチに対応しているか否かを判定する。ステップS1501及びステップS1502の何れかにて肯定判定をした場合にはステップS1503にてリーチ用の特殊演出設定処理を実行する。一方、ステップS1501及びステップS1502の両方にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が完全外れに対応している場合には、ステップS1504にて完全外れ用の特殊演出設定処理を実行する。
(リーチ用の特殊演出設定処理)
図38(b)に示すように、リーチ用の特殊演出設定処理においては先ず、ステップS1511にて変動開始からリーチ表示に移行するまでの時間を特定する。既に説明したように、特殊演出モードにおいてはリーチ表示がスーパーリーチDに統一される。つまり、主制御装置162から変動表示時間として18sec~28secの何れが指定された場合であっても、スーパーリーチDが実行されることとなる(図37(b)参照)。本実施の形態においては、スーパーリーチDにおけるリーチ表示の実行時間が10secとなるように規定されており、本遊技回における変動表示時間からスーパーリーチDの実行時間を差し引くことにより、リーチ表示に移行するまでの所要時間が特定されることとなる。
続くステップS1512では、リーチ表示に移行するまでの所要時間を基準時間で除した値、すなわち当該遊技回におけるリーチ表示前の区間を基準時間で割った分割数(以下の説明では分割された各区間を「パート」ともいう)を算出する。ここで、図24(c)を参照して基準時間について補足説明する。上述したように高頻度サポートモードにおいては、右ルートに発射された遊技球の多くが電動役物91のサポートを受けて下作動口83bに入球することとなる。このため、高頻度サポートモード中に右ルートへ遊技球を継続して発射している状況下においては、下作動口83bに係る保留数が「2」~「4」で推移し、ほとんどの遊技回について変動表示時間が1sec且つ確定表示時間が1secとなる。つまり、1遊技回に要する所要時間は多くの場合で2secとなる。
報知・演出制御装置140のキャラクタROM476には再生時間が2secとなる演出(女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを往来する動画)が記憶されており、高頻度サポートモードに対応した時短演出モードにおいては当該演出が繰り返し再生される構成となっている。この時間が上記基準時間である。以下の説明においては上述した動画及び当該動画に並行して行われる図柄の変動表示~停止表示(仮停止表示及び確定表示の両方を含む)を「第1特殊演出」と称する。なお、特殊演出モードにおける仮停止表示時には、時短演出モードに似せるべく完全外れに対応した図柄組合せが表示される。因みに、特殊演出モードにおいては、第1特殊演出等を用いて遊技回が疑似的に次々と進んでいるように見せる構成が実現されているが、それら個々の変動を「疑似変動」又は「単位表示」ともいう。
例えば、変動表示時間が18secである場合にはリーチ表示までの所要時間が8secとなり、これを基準時間(2sec)で割った場合には分割数が「4」となる。変動表示時間が20secである場合にはリーチ表示までの所要時間が10secとなり、これを基準時間(2sec)で割った場合には分割数が「5」となる。変動表示時間が22secである場合にはリーチ表示までの所要時間が12secとなり、これを基準時間(2sec)で割った場合には分割数が「6」となる。変動表示時間が24secである場合にはリーチ表示までの所要時間が14secとなり、これを基準時間(2sec)で割った場合には分割数が「7」となる。変動表示時間が26secである場合にはリーチ表示までの時間が16secとなり、これを基準時間(2sec)で割った場合には分割数が「8」となる。変動表示時間が28secである場合にはリーチ表示までの所要時間が18secとなり、これを基準時間(2sec)で割った場合には分割数が「9」となる。
続くステップS1513では、リーチ表示に移行する前の区間にて第1特殊演出を連続して実行可能な上限(連続回数)をROM443に記憶されている連続回数設定テーブル及び抽選用の乱数を参照して設定する。具体的には、第1特殊演出を連続して実行可能とする第1連続回数及び第2連続回数を設定する。
なお、本実施の形態における第1連続回数及び第2連続回数についてはともに第2特殊演出や後述する第3特殊演出を介在せずに第1特殊演出が続けて実行された回数を示すものであり、例えば第1特殊演出が1回実行される場合には第1連続回数=「1」、第1特殊演出が続けて2回実行される場合には第2連続回数=「2」である。これに対して、初回の特殊演出を「0」として第2特殊演出又は第3特殊演出で終了するまでの変動表示の連続数を「連続変動数」と称し、連続回数と区別している。例えば、第1特殊演出が1回実行される場合には連続変動数=「0」、第1特殊演出が2回続けて実行される場合には連続変動数=「1」、第1特殊演出が2回続けて実行された後に第2特殊演出が実行される場合には連続変動数=「2」である。因みに、以降の説明にて参照する図40,41等の各図においては、各パートにおける連続変動数を数字で表している。
本遊技回が外れリーチに対応している場合にはROM443に記憶されている外れリーチ用の連続回数設定テーブルを参照する。外れリーチ用の連続回数設定テーブルには第1連続回数として「1」~「5」が設けられており、これら5つの候補の何れかを本遊技回における第1連続回数として設定する。
本遊技回が当たりリーチに対応している場合にはROM443に記憶されている当たりリーチ用の連続回数設定テーブルを参照する。当たりリーチ用の連続回数設定テーブルには第1連続回数として「1」~「6」が設けられており、これら6つの候補の何れかを本遊技回における第1連続回数として設定する。
外れリーチ用の連続回数設定テーブルでは「5」<「4」<「3」,「2」,「1」の順に選択率が高くなり、当たりリーチ用の連続回数設定テーブルでは「1」<「2」<「3」<「6」<「5」<「4」の順に選択確率が高くなるように構成されている。このため、連続回数が多くなる程大当たりとなる期待度が高まることとなる。なお、連続回数「6」は大当たりに対応しており、連続回数が「6」となった場合、すなわち第2特殊演出を含んだ連続変動数が「6」となった場合には、その時点で大当たりが確定していることが明示された状態となる。因みに、本実施の形態においては連続変動数が「6」となった場合には、後述するエフェクトが虹色となる。
詳細については後述するが、本実施の形態においてはリーチ表示前の区間にて第2特殊演出を介在させることにより第1特殊演出群を前後に分断する場合がある。第2連続回数については、例えばそのように分断された前半部分での第1特殊演出の連続回数の上限を規定するものである。第2連続回数については以下の例外を除き「3」が設定される。
第2連続回数として「3」以外が設定される場合の条件としては、大当たりに対応し且つ第1連続回数が「5」以上になっている場合があげられる。このような場合には、第2連続回数が第1連続回数と同数となるように引き上げられる場合がある。第2連続回数が「3」から「4」~「6」に引き上げられた場合、連続回数が例えば「4」に達したにも関わらずスーパーリーチに発展しないといった事象が発生し得るが、これはその直後に大当たりとなることが確定する確定演出として機能する。
報知・演出制御装置140のRAM444には、当該遊技回の開始前に(例えば直前の遊技回にて)実行された第1特殊演出の回数(連続結果)、詳しくは間に他の演出を挟むことなく第1特殊演出が繰り返された回数(連続結果)を記憶する連続カウンタが設けられている。連続カウンタは、第1特殊演出が実行される度に「1」加算され、第1特殊演出以外の演出(例えば後述する第2特殊演出や第3特殊演出)が実行されることで「0」クリアされる構成となっている。例えば、当該遊技回の前に実行された複数の遊技回に亘って第1特殊演出が連続していた場合、すなわち間に他の特殊演出が介在することなく第1特殊演出が繰り返された場合であっても、連続結果カウンタが第1特殊演出の都度加算されることとなる。続くステップS1514では、この連続カウンタを参照して連続結果を特定する。
その後、ステップS1515にてリーチ演出用のパターン設定処理(リーチ演出用パターン設定処理)を実行した後、本特殊演出用設定処理を終了する。ここで、図39のフローチャートを参照してリーチ演出用パターン設定処理について説明する。
(リーチ演出用パターン設定処理)
リーチ演出用パターン設定処理においては先ず、ステップS1601にて、当該遊技回におけるリーチ表示前の区間(区分けされたパート)を2つのセクションに分割する。具体的には、特殊演出モードにてスーパーリーチDを実行する場合には、時短演出モードと同様に分岐演出(以下、第2特殊演出ともいう)を経由することとなる。第2特殊演出の実行時間(本実施の形態においては6sec)は上記パート(基準時間)の整数倍となっている。そこで、スーパーリーチDの前の複数のパートを第2特殊演出用として、リーチ表示前の区間を上記第1特殊演出用の前半セクション(第1セクション)と、分岐演出用の後半セクション(第2セクション)とに分ける。因みに、リーチ表示前の区間から第2特殊演出の実行時間を差し引いた残り時間が、前半セクションにて第1特殊演出を実行可能な時間となる。
ステップS1601にて前半セクション/後半セクションに分割した後は、ステップS1602に進む。ステップS1602では、前半セクションを構成するパートの数がステップS1513にて設定された連続回数の上限(第1連続回数)以上となっているか否かを判定する。詳細については後述するが、仮に前半セクションを構成する全てのパートに第1特殊演出を適用した場合にその連続回数が第1連続回数を上回ると、演出の流れに違和感が生じやすくなる。そこで、少なくとも第1連続回数を上回る可能性がある場合には、第1特殊演出が第1連続回数を上回るようにして連続することを回避すべく上記パートの何れかに第2特殊演出を配するようにして演出パターンを決定する。例えば、連続する複数の第1特殊演出の間に第2特殊演出を介在させるようにして第1特殊演出群を前後に分断する。
ステップS1602にて肯定判定をした場合には、ステップS1603に進む。ステップS1603では上記連続カウンタの値を参照して、先の遊技回からの連続結果が「0」であるか否か、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外にて終了したか否かを判定する。
連続カウンタの値が「0」の場合にはステップS1604にて先の遊技回からの流れを考慮することなく本遊技回における演出パターン(第1特殊演出や第2特殊演出の振分パターン)を決定する。具体的には、報知・演出制御装置140のROM443には、当たり抽選の結果、上限数、前半セクションのパート数等の各種条件に応じて第1特殊パターンテーブルが記憶されており、ステップS1604の処理ではそれら第1特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第1特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。第1特殊パターンテーブルは、大当たり結果に対応するテーブル群と、外れ結果に対応するテーブル群とに大別される。
大当たり結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が多くなりやすい構成となっている。
例えば、大当たり結果に対応する遊技回、第1連続回数が「6」、第2連続回数が「2」、前半セクションのパート数が「6」の場合には、第1特殊パターンテーブル群の中からそれらの条件に対応したものを選択する。これら各種条件に対応した第1特殊パターンテーブルには、演出パターンA1,B1,C1,D1が設けられている(図40(a)参照)。
演出パターンA1は、第1パート~第6パートの全てのパートに第1特殊演出を適用する構成となっており、それら連続する第1特殊演出の間への第2特殊演出の介入が回避される。この演出パターンA1にて遊技回が実行される場合には、図41の概略図における例1に示すように、第2セクションへ移行するまでに第1特殊演出が6回繰り返される。具体的には、女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを左右に往復し且つ上述した縮小表示領域SE(図33(a)参照)にて全図柄列が変動し所定の変動表示時間(1sec)に伴い外れ結果に対応する図柄組合せが仮停止表示される流れが6回実行され、第2セクションにて実行される第2特殊演出を含めた連続変動数が6回となる。そして、第2特殊演出を経てスーパーリーチDが実行されることとなる。
演出パターンB1は第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パート~第6パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断される。この演出パターンB1においては、図41の概略図における例2に示すように、遊技回の冒頭にて第1特殊演出が実行された後に第2特殊演出が実行され、第2セクションに移行するまでに第1特殊演出が2回繰り返される。具体的には、女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを左右に往復し且つ上述した縮小表示領域SE(図33(a)参照)にて全図柄列が変動し所定の変動表示時間(1sec)に伴い外れ結果に対応する図柄組合せが仮停止表示される流れが第2セクションの直前に2回実行され、その後第2セクションにて実行される第2特殊演出を含めた場合の連続変動数が2回となる。そして、第2特殊演出を経てスーパーリーチDが実行されることとなる。
演出パターンC1は第1パート~第2パートに第1特殊演出、第3パート~第5パートに第2特殊演出、第6パートに第1特殊演出を適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断される。演出パターンD1は第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第6パートに第1特殊演出を適用する構成となっており、冒頭にて第2特殊演出が実行された後に第1特殊演出が連続する。
以上詳述した当たり結果対応の第1特殊パターンテーブルにおいては、リーチ表示前に第1特殊演出が連続する回数は、演出パターンC1 < 演出パターンB1 < 演出パターンD1 < 演出パターンA1の順に多くなっており、各演出パターンの選択率も、演出パターンC1 < 演出パターンB1 < 演出パターンD1 < 演出パターンA1の順に高くなっている。
外れ結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が少なくなりやすい構成となっている。
このようにして1遊技回を疑似的に複数の遊技回に分け短いピッチで遊技回が進行しているように見せる構成とすることにより、遊技者にあたかも時短演出モードとなったかのような印象を与えることができる。
図39のステップS1603の説明に戻り、当該ステップS1603にて否定判定をした場合、先の遊技回が第1特殊演出で終了している場合(連続カウンタの値が0ではない場合)には、ステップS1605にて先の遊技回からの流れを考慮して本遊技回における演出パターン(第1特殊演出や第2特殊演出の振分パターン)を決定する。具体的には、報知・演出制御装置140のROM443には、当たり抽選の結果、上限数、前半セクションのパート数、先の遊技回からの連続結果等の各種条件に応じて第2特殊パターンテーブルが記憶されており、ステップS1604の処理ではそれら第2特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第2特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
第2特殊演出パターンテーブルは、第1特殊演出パターンテーブルと同様に、大当たり結果に対応するテーブル群と、外れ結果に対応するテーブル群とに大別される。何れのテーブル群についても、先の遊技回を加味した場合に連続回数が上記上限(第1連続回数)を超えないように第2特殊演出の介入箇所が規定されている。
大当たり結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が多くなりやすい構成となっている。
例えば、大当たり結果に対応する遊技回、第1連続回数が「6」、第2連続回数が「6」、前半セクションのパート数が「6」、先の遊技回からの連続回数が「1」の場合には、それら各種条件に対応した第2特殊パターンテーブルを参照する(図40(b)参照)。これら各種条件に対応した第2特殊パターンテーブルには、演出パターンA2,B2,C2が設けられている。
演出パターンA2は第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第6パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっており、冒頭にて第2特殊演出が実行された後に第1特殊演出が連続する。この演出パターンA2にて遊技回が実行される場合には、図42の概略図の例1に示すように、第1セクションの冒頭にて第2特殊演出を実行することにより、先の遊技回からの連続が上記上限に達する前に途切れることとなる。第1セクションにおいては第2特殊演出が終了して第2セクションへ移行する間に第1特殊演出が3回繰り返される。具体的には、女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを左右に往復し且つ上述した縮小表示領域SE(図33(a)参照)にて全図柄列が変動し所定の変動表示時間(1sec)に伴い外れ結果に対応する図柄組合せが仮停止表示される流れが3回実行され、第2セクションにて実行される第2特殊演出を含めた場合の連続回数が3回となる。そして、第2特殊演出を経てスーパーリーチDが実行されることとなる。
演出パターンB2は第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パート~第6パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断される。演出パターンとして演出パターンB2が実行される場合には、図42の概略図の例2に示すように、第1セクションの冒頭にて第1特殊演出が1回実行された後に第2特殊演出が実行される。この第2特殊演出により、先の遊技回からの連続が上記上限に達する前に途切れることとなる。第1セクションにおいては第2特殊演出が終了して第2セクションへ移行する間に第1特殊演出が2回繰り返される。具体的には、女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを左右に往復し且つ上述した縮小表示領域SE(図33(a)参照)にて全図柄列が変動し所定の変動表示時間(1sec)に伴い外れ結果に対応する図柄組合せが仮停止表示される流れが2回実行され、第2セクションにて実行される第2特殊演出を含めた場合の連続回数が2回となる。そして、第2特殊演出を経てスーパーリーチDが実行されることとなる。
演出パターンC2は第1パート~第2パートに第1特殊演出、第3パート~第5パートに第2特殊演出、第6パートに第1特殊演出を適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断される。第1セクションの冒頭では第1特殊演出が2回実行され、その後第2特殊演出が実行される。このため、先の遊技回からの連続数が第2特殊演出にて4回となる。本来であれば、連続4回はスーパーリーチDへの発展に対応しているが、演出パターンC2においては第2特殊演出後に再び第1特殊演出が実行され、スーパーリーチDへ発展しない。この演出パターンC2が上述した矛盾演出の一つである。
以上詳述した当たり結果対応の第2特殊パターンテーブルにおいては、リーチ表示前に第1特殊演出が連続する回数は、演出パターンB1 < 演出パターンA1の順に多くなっており、各演出パターンの選択率も、演出パターンB1 < 演出パターンA1の順に高くなっている。これに対して、外れ結果対応の第2特殊パターンテーブルでは、リーチ表示前に第1特殊演出が連続する回数は、当たり結果対応の第2特殊パターンテーブルよりも少なくなるように構成されている。なお、演出パターンC2が選択される選択率は、演出パターンA2及び演出パターンB2の選択率よりも低い構成となっている。
外れ結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が少なくなりやすい構成となっている。
このようにして1遊技回を疑似的に複数の遊技回に分け短いピッチで遊技回が進行しているように見せる構成とすることにより、遊技者にあたかも時短演出モードとなったかのような印象を与えることができる。
図39のステップS1602の説明に戻り、当該ステップS1602にて否定判定をした場合、すなわち前半セクションのパート数が連続回数の上限を下回っている場合には、ステップS1606に進む。ステップS1606では、上記連続カウンタの値を参照して、先の遊技回からの連続結果が0であるか否か、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外にて終了したか否かを判定する。
連続カウンタの値が0の場合にはステップS1607にて先の遊技回からの流れを考慮することなく本遊技回における演出パターン(第1特殊演出や第2特殊演出の振分パターン)を決定する。具体的には、報知・演出制御装置140のROM443には、当たり抽選の結果、上限数、前半セクションのパート数等の各種条件に応じて第3特殊パターンテーブルが記憶されており、ステップS1607の処理ではそれら第3特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第3特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。第3特殊パターンテーブルは、大当たり結果に対応するテーブル群と、外れ結果に対応するテーブル群とに大別される。
大当たり結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が多くなりやすい構成となっている。
外れ結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が多い演出パターンと比べて少ない演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が少なくなりやすい構成となっている。
なお、第3特殊パターンテーブルについては基本的な構成が第1特殊パターンテーブルと同様であるが、リーチ表示移行前に実行される第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンに対して多い演出パターンの選択率の偏りが大きくなっている。第1特殊パターンテーブルが参照される遊技回と比較して第3特殊パターンテーブルが参照される遊技回においては、前半セクションのパート数が少ない傾向となる。上述したように選択率の偏りを大きくすることにより、前半セクションのパート数が少ない場合であってもリーチ表示前の連続回数及び連続変動数を稼ぐことができる。
ステップS1606の説明に戻り、当該ステップS1606にて否定判定をした場合、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外にて終了している場合(上記連続カウンタが0でない場合)には、ステップS1608にて先の遊技回からの流れを考慮して本遊技回における演出パターン(第1特殊演出や第2特殊演出の振分パターン)を決定する。具体的には、報知・演出制御装置140のROM443には、当たり抽選の結果、上限数、前半セクションのパート数等の各種条件に応じて第4特殊パターンテーブルが記憶されており、ステップS1607の処理ではそれら第4特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第4特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。第4特殊パターンテーブルは、大当たり結果に対応するテーブル群と、外れ結果に対応するテーブル群とに大別される。
大当たり結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が多くなりやすい構成となっている。
外れ結果に対応するテーブル群においては、リーチ表示移行前の第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられており、上記上限に応じて連続回数を制限すべく第2特殊演出を介入させる場合には、第2特殊演出によって前後に分かれる第1特殊演出群(パート)のうち当該第2特殊演出後の第1特殊演出の連続回数が少なくなりやすい構成となっている。
なお、第4特殊パターンテーブルについては基本的な構成が第2特殊パターンテーブルと同様であるが、リーチ表示移行前に実行される第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンに対して多い演出パターンの選択率の偏りが大きくなっている。第2特殊パターンテーブルが参照される遊技回と比較して第4特殊パターンテーブルが参照される遊技回においては、前半セクションのパート数が少ない傾向となる。上述したように選択率の偏りを大きくすることにより、前半セクションのパート数が少ない場合であってもリーチ表示前の連続回数を稼ぐことができる。
以上詳述したように、1遊技回を疑似的に複数の遊技回に分け短いピッチで遊技回が進行しているように見せる構成とすることにより、遊技者にあたかも時短演出モードとなったかのような印象を与えることができる。
ステップS1604~S1608の処理を実行した後は、ステップS1609に進み、エフェクト設定処理を実行する。本実施の形態における特殊演出モードにおいては、第1特殊演出が繰り返されている状況下にて、図柄表示装置253の表示画面253aに当該表示画面253aの外周に沿うようにしてエフェクトが表示される場合がある。このエフェクトについては通常演出モードにおける疑似連続変動表示時に表示されるエフェクトと同様に、白、青、黄、緑、赤、虹の計6色が設けられており、白<青<黄<緑<赤<虹の順に大当たりとなる期待度が高くなるように設定されている。
ステップS1609のエフェクト設定処理においては、今回の遊技結果及びステップS1604~S1608にて決定された演出パターンに基づいて最終的なエフェクトの色及びそのステップアップパターンを決定する。大当たり結果である場合には、最終的なエフェクトが白<青<黄<虹<緑<赤の順に選択されやすくなっている。ステップS1609にて設定されたエフェクトは、本遊技回におけるリーチ表示終了時に解除される。
因みに、特殊演出モード中に表示されるエフェクトについては、完全外れ結果に対応する遊技回においても表示される場合がある。完全外れ結果に対応する遊技回にて表示が開始されたエフェクトについては、基本的に第2特殊演出、第3特殊演出、リーチ表示の終了の何れかを契機として解除され、第1特殊演出が繰り返されている状況下においては解除されない構成となっている。このため、エフェクト表示が遊技回間を跨いで継続されることがある。このような事情に配慮して、特殊演出モードにおいては、必ずしも第1特殊演出の連続回数とエフェクトのステップアップ回数とが一致するとは限らず、エフェクトの色が据え置かれることでステップアップ回数の方が少なくなる場合がある。
リーチ外れ結果の場合には赤<緑<黄<青<白の順に選択されやすくなっており、虹については選択候補から外れている。また、詳細については後述するが、完全外れ結果である場合には最終的なエフェクトが黄<青<白の順に選択されやすくなっており、緑、赤、虹については選択候補から外れている。通常演出モードにおいては虹色が大当たりに対応しており、且つ緑色、赤色、虹色はスーパーリーチに対応している。遊技結果に応じて一部の色を選択候補から外すことにより、通常演出モードにおけるエフェクトの表示と特殊演出モードにおけるエフェクトの表示について関連性を付与している。
図38(a)に示した特殊演出モード用の演出決定処理の説明に戻り、ステップS1501及びステップS1502の両方にて否定判定をした場合、すなわち完全外れ結果対応の遊技回である場合には、ステップS1504に進む。ステップS1504にて完全外れ用特殊演出設定処理を実行した後、本特殊演出モード用の演出決定処理を終了する。ここで、図43のフローチャートを参照して、完全外れ用特殊演出設定処理について説明する。
(完全外れ用特殊演出設定処理)
完全外れ用特殊演出設定処理においては先ず、ステップS1701にて当該遊技回の変動表示時間を第1特殊演出の実行時間である上記基準時間(2sec)で除した分割数(パート数)を算出する。除算により余りが発生する場合には、これを繰り上げて分割数とする。これは、変動表示時間後の確定表示時間(2sec)の一部を第1特殊演出等の実行時間として利用する工夫である。なお、このような事情に鑑みれば、ステップS1701の算出では、変動表示時間と確定表示時間(2sec)との和である全区間を基準時間で除しているともいえる。この場合、余りを切り捨てとする。
例えば、変動表示時間が17secである場合には、これを基準時間で割った分割数は8余り1となり、端数切り上げによって「9」となる。つまり、変動表示時間が17secの場合にはパート数は「9」となる。変動表示時間が15secである場合には、これを基準時間で割った分割数は7余り1となり、端数切り上げによって「8」となる。つまり、変動表示時間が15secの場合にはパート数は「8」となる。変動表示時間が3secである場合には、これを基準時間で割った分割数は1余り1となり、端数切り上げによって「2」となる。つまり、変動表示時間が3secの場合にはパート数は「2」となる。変動表示時間が1secである場合には、これを基準時間で割った分割数は0余り1となり、端数切り上げによって「1」となる。つまり、変動表示時間が1secの場合にはパート数は「1」となる。
続くステップS1702では、本遊技回にて第1特殊演出を連続して実行可能な連続回数(上限)をROM443に記憶されている完全外れ用の連続回数設定テーブル及び抽選用の乱数を参照して設定する。
完全外れ用の連続回数設定テーブルには連続回数として「1」~「3」が設けられており、これら3つの候補の何れかを本遊技回における上限として設定する。完全外れ用の連続回数設定テーブルでは「1」<「2」<「3」の順に選択確率が高くなるように構成されている。変動表示時間との兼ね合いや先の遊技回における連続結果等の影響によって上限を多く設定しても、実際の連続回数はそれよりも少なくなる。そこで、完全外れに対応した遊技回にあっては、敢えて上限が大きくなりやすい構成となるように選択確率を規定することにより、上記第2特殊演出等の介入が頻発することを抑制している。
続くステップS1703では、報知・演出制御装置140のRAM444に設けられた上記連続カウンタを参照して、本遊技回の開始前に(例えば直前の遊技回にて)実行された第1特殊演出の回数(連続結果)、詳しくは間に他の演出を挟むことなく第1特殊演出が繰り返された回数(連続結果)を特定する。
ステップS1703の処理を実行した後は、ステップS1704に進み、本遊技回が特殊演出モードにおける最終遊技回であるか否かを判定する。具体的には、RAM444の各種フラグ格納エリア466に特殊演出モード終了フラグが格納されているか否かを判定する。特殊演出モード終了フラグは、上記特殊演出モード用処理(図29参照)のステップS1209にて格納されるフラグである。
ステップS1704にて否定判定をした場合にはステップS1705に進む。ステップS1705では後続となる保留情報が記憶されているか否かを判定する。ステップS1705にて否定判定をした場合には、ステップS1706に進む。ステップS1706では、図柄表示装置253の表示画面253aに上記エフェクトが表示されているか否かを判定する。ステップS1704にて否定判定をした場合又はステップS1705にて肯定判定をした場合には、ステップS1707に進み、当該ステップS1707にて第1設定処理を実行した後、本完全外れ用演出パターン設定処理を終了する。すなわち、連続演出モードの最終遊技回ではない場合であって、後続の保留情報が存在している場合又は後続の保留情報が存在しないもののエフェクトが発生していない場合には第1設定処理が実行されることとなる。ここで、図44を参照して第1設定処理について説明する。
(第1設定処理)
第1設定処理においては先ず、ステップS1801にて総パート数が連続回数の上記上限以上となっているか否かを判定する。ステップS1801にて肯定判定をした場合にはステップS1802に進む。ステップS1802では連続カウンタの値が0であるか否か、すなわち先の遊技回の流れへの配慮の要否を判定する。
ステップS1802にて連続カウンタの値が「0」であると判定した場合、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外で終了している場合には、ステップS1803に進む。ステップS1803では、ROM443に記憶されている第5特殊パターンテーブルを参照して演出パターン(第1特殊演出及び第2特殊演出の振分パターン)を決定する。第5特殊パターンテーブルは、連続回数の上限、総パート数等の各種条件に応じて各々設定されている。ステップS1803の処理ではそれら第5特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第5特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
例えば、連続回数の上限が「3」、総パート数が「9」の場合には、各第5特殊パターンテーブルの中からそれらの条件に対応したものを選択する。これら各種条件に対応した第5特殊パターンテーブルには、演出パターンA5,B5,C5,D5,E5,F5,G5が設けられている(図45(a)参照)。
演出パターンA5は、第1パート~第3パートに第1特殊演出、第4パート~第6パートに第2特殊演出、第7パート~第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断される。この演出パターンA5においては、図46の概略図における例1に示すように、遊技回の冒頭にて第1特殊演出が3回実行された後に第2特殊演出が実行され、第2特殊演出から当該遊技回が終了するまでの間に第1特殊演出が再び3回繰り返される。具体的には、女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを左右に往復し且つ上述した縮小表示領域SE(図33(a)参照)にて全図柄列が変動し所定の変動表示時間(1sec)を経過することで外れ結果に対応する図柄組合せが仮停止表示される流れが、第2特殊演出を挟んで3回ずつ実行される。つまり、介入した第2特殊演出によって前半部分での連続変動数が当該第2特殊演出を含んで「3」となり、後半部分での連続変動数は「2」となる。当該遊技回は連続変動数が「2」の状態で終了することとなる。
演出パターンB5は、第1パート~第2パートに第1特殊演出、第3パート~第5パートに第2特殊演出、第6パートに第1特殊演出、第7パート~第9パートに第2特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンB5においては、遊技回の冒頭にて第1特殊演出が2回実行された後に第2特殊演出が実行され、1回の第1特殊演出を挟んで再び第2特殊演出が実行される。
演出パターンC5は、第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パート~第6パートに第1特殊演出、第7パート~第9パートに第2特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンC5においては、遊技回の冒頭にて第1特殊演出が1回実行された後に第2特殊演出が実行され、2回の第1特殊演出を挟んで再び第2特殊演出が実行される。
演出パターンD5は、第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンD5においては、第1特殊演出及び第2特殊演出が交互に実行される。
演出パターンE5は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第6パートに第1特殊演出、第7パート~第9パートに第2特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンE5においては、遊技回の冒頭にて第2特殊演出が実行された後に第1特殊演出が3回実行され、その後再び第2特殊演出が実行される。
演出パターンF5は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンF5においては、遊技回の冒頭にて第2特殊演出が実行された後に第1特殊演出が2回実行され、その後、第2特殊演出を経て再び第1特殊演出が1回実行される。
演出パターンG5は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パートに第1特殊演出、第5パート~第7パートに第2特殊演出、第8パート~第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンG5においては、遊技回の冒頭にて第2特殊演出が実行された後に第1特殊演出が1回実行され、その後、第2特殊演出を経て再び第1特殊演出が2回実行される。
このように第1特殊演出及び第2特殊演出を併用して1遊技回を疑似的に複数の遊技回に分けて見せる構成とすることにより、遊技者にあたかも時短演出モードとなったかのような印象を与えることができる。
以上詳述した第5特殊パターンテーブルにおいては、演出パターンA5における第2特殊演出の実行回数(パートの占有率)が演出パターンB5,C5,D5,E5,F5,G5と比べて少なくなっており、各演出パターンの選択率も、演出パターンB5,C5,D5,E5,F5,G5 < 演出パターンA5となるように設定されている。これにより、第2特殊演出の出現頻度が過度に高くなることを抑制している。
また、第5特殊パターンテーブルにおいては、第1特殊演出及び第2特殊演出の何れかにて遊技回が終了することとなるが、第2特殊演出にて遊技回が終了する場合の連続変動数は最大で「3」となり、第1特殊演出にて遊技回が終了する場合の連続変動数は最大で「2」となるように構成されている。第1特殊演出にて遊技回が終了する演出パターンを設けたのは、次の遊技回が控えていることを前提とした場合に、次の遊技回に連続変動数を引き継ぐ機会を確保する工夫である。但し、このような構成においては、次の遊技回にて連続変動を終了させる時間の確保する必要が生じ得る。詳細については後述するが、本実施の形態においては、連続変動を終了させる契機となる特殊演出として第2特殊演出以外に当該第2特殊演出よりも所要時間の短い第3特殊演出が設けられている。この第3特殊演出については次の遊技回の変動表示時間が最も短い場合(例えば1sec)であっても、当該第3特殊演出を実行可能となるように所要時間が設定されている。これにより、次の遊技回に連続変動を引き継ぐ構成としても次の遊技回にて当該連続変動を終了させる機会が担保される。
図39の説明に戻り、ステップS1802にて否定判定をした場合、すなわち先の遊技回が第1特殊演出にて終了している場合(連続結果が「0」でない場合)には、ステップS1804に進む。ステップS1804では、ROM443に記憶されている第6特殊パターンテーブルを参照して演出パターン(第1特殊演出及び第2特殊演出の振分パターン)を決定する。第6特殊パターンテーブルは、連続回数の上限、総パート数、先の遊技回からの連続結果等の各種条件に応じて各々設定されている。ステップS1804の処理ではそれら第6特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第6特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
例えば、上限が「3」、総パート数が「9」、先の遊技回からの連続結果が「1」の場合には、各第6特殊パターンテーブルの中からそれらの条件に対応したものを選択する。これら各種条件に対応した第6特殊パターンテーブルには、演出パターンA6,B6,C6,D6,E6が設けられている(図45(b)参照)。
演出パターンA6は、第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パート~第6パートに第1特殊演出、第7パート~第9パートに第2特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンA6においては、図46の概略図における例2に示すように、遊技回の冒頭にて第1特殊演出が1回実行された後に第2特殊演出が実行され、第2特殊演出終了後は2回の第1特殊演出を挟んで再び第2特殊演出が実行される。具体的には、女の子のキャラクタCP1が表示画面253aを左右に往復し且つ上述した縮小表示領域SE(図33(a)参照)にて全図柄列が変動し所定の変動表示時間(1sec)を経過することで外れ結果に対応する図柄組合せが仮停止表示される流れが、先の遊技回から数えて計3回実行され、第2特殊演出を挟んで再び2回実行される。本遊技回の前半部分では先の遊技回から引き継いだ連続変動数が「3」に抑えられることとなる。そして、本遊技回の後半部分では当該遊技回が第2特殊演出にて終了し、その連続変動数についても「2」に抑えられることとなる。
演出パターンB6は、第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断される。この演出パターンB6においては、第1特殊演出及び第2特殊演出が交互に実行される。
演出パターンC6は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第6パートに第1特殊演出、第7パート~第9パートに第2特殊演出を各々適用する構成となっている。
演出パターンD6は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっている。
演出パターンE6は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パートに第1特殊演出、第5パート~第7パートに第2特殊演出、第8パート~第9パートに第1特殊演出を各々適用する構成となっている。
このように第1特殊演出及び第2特殊演出を併用して1遊技回を疑似的に複数の遊技回に分けて見せる構成とすることにより、遊技者にあたかも時短演出モードとなったかのような印象を与えることができる。
以上詳述した第6特殊パターンテーブルにおいては、先の遊技回からのインターバル時間によって演出パターンの選択率が相違する構成となっている。具体的には、第6特殊パターンテーブルは、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)と一致している場合、すなわち先の遊技回の終了時に既に当該遊技回に係る保留情報が取得されていた場合に参照される第6特殊パターンテーブルXと、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)を超えている場合、すなわち先の遊技回の終了時に当該遊技回に係る保留情報が取得されていなかった場合に参照される第6特殊パターンテーブルYとに大別される。
第6特殊パターンテーブルXは、冒頭に第1特殊演出が実行される演出パターンA6,B6の選択率が、冒頭に第2特殊演出が実行される演出パターンC6,D6,E6の選択率よりも高くなるように設定されている。第6特殊パターンテーブルYは、第6特殊パターンテーブルXと比べて、演出パターンA6,B6の選択率が低くなるように設定されており、他の演出パターンに対する演出パターンA6,B6の優遇が解消されている。
先の遊技回と後の遊技回とがインターバル時間が最小となるようにして続けて実行される場合に後の遊技回の冒頭にて第1特殊演出が発生しやすい構成とすることにより、第2特殊演出の発生が遊技回の開始を示すものであるとの印象を遊技者に与えることを抑制し、遊技回間の切れ目を目立ちにくくさせている。
再び図44の説明に戻り、ステップS1801にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回の総パート数が連続回数の上限を下回っている場合には、ステップS1805に進む。ステップS1805では、上記連続カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1805にて肯定判定をした場合には、ステップS1806に進む。ステップS1806では、ROM443に記憶されている第7特殊パターンテーブルを参照して演出パターン(第1特殊演出及び第2特殊演出の振分パターン)を決定する。第7特殊パターンテーブルは、連続回数の上限、総パート数等の各種条件に応じて各々設定されている。ステップS1806の処理ではそれら第7特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第7特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
第7特殊パターンテーブルについては基本的な構成が第5特殊パターンテーブルと同様であり、第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられている。選択率の偏りについては第5特殊パターンテーブルよりも大きくなっており、総パート数が上限を下回っている場合であっても第1特殊演出が実行される機会を稼ぐことが可能となっている。
ステップS1805の説明に戻り、当該ステップS1805にて否定判定をした場合、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外にて終了している場合(上記連続カウンタが0でない場合)には、ステップS1807にて先の遊技回からの流れを考慮して本遊技回における演出パターン(第1特殊演出や第2特殊演出の振分パターン)を決定する。具体的には、報知・演出制御装置140のROM443には、連続回数の上限、総パート数、先の遊技回からの連続結果等の各種条件に応じて第8特殊パターンテーブルが記憶されており、ステップS1807の処理ではそれら第8特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第8特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
第8特殊パターンテーブルについては基本的な構成が第6特殊パターンテーブルと同様であり、先の遊技回からのインターバル時間によって演出パターンの選択率が相違する構成となっている。具体的には、第8特殊パターンテーブルは、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)と一致している場合、すなわち先の遊技回の終了時に既に当該遊技回に係る保留情報が取得されていた場合に参照される第8特殊パターンテーブルXと、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)を超えている場合、すなわち先の遊技回の終了時に当該遊技回に係る保留情報が取得されていなかった場合に参照される第8特殊パターンテーブルYとに大別される。
第8特殊パターンテーブルXは、冒頭に第1特殊演出が実行される演出パターンの選択率が、冒頭に第2特殊演出が実行される演出パターンの選択率よりも高くなるように設定されている。第8特殊パターンテーブルYは、第8特殊パターンテーブルXと比べて、冒頭に第1特殊演出が実行される演出パターンA6,B6の選択率が低くなるように設定されており、他の演出パターンに対する優遇が解消されている。
先の遊技回と後の遊技回とがインターバル時間が最小となるようにして続けて実行される場合に後の遊技回の冒頭にて第1特殊演出が発生しやすい構成とすることにより、第2特殊演出の発生が遊技回の開始を示すものであるとの印象を遊技者に与えることを抑制し、遊技回間の切れ目を目立ちにくくさせている。
なお、第8特殊パターンテーブルにおいては、第6特殊パターンと同様に第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられている。但し、この選択率の偏りについては第6特殊パターンテーブルよりも大きくなっており、総パート数が上限を下回っている場合であっても第1特殊演出が実行される機会を稼ぐことが可能となっている。
ステップS1803,S1804,S1806,S1807の処理にて演出パターンを設定した後は、ステップS1808にてエフェクト設定用処理を実行した後、本第1設定処理を終了する。
既に説明したように、本実施の形態における特殊演出モードにおいては、第1特殊演出が繰り返されている状況下にて、図柄表示装置253の表示画面253aに当該表示画面253aの外周に沿うようにしてエフェクトが表示される場合がある。このエフェクトについては通常演出モードにおける疑似連続変動表示時に表示されるエフェクトと同様に、白色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の計6色が設けられており、白<青<黄<緑<赤<虹の順に大当たりとなる期待度が高くなるように設定されている。
ステップS1808のエフェクト設定処理においては、今回の遊技結果及びステップS1803,S1804,S1806、S1807にて決定された演出パターンに基づいてエフェクト表示の可否、エフェクトの色及びそのステップアップパターンを決定する。特殊演出モードにおいては、先の遊技回にて設定されたエフェクト表示が遊技回間を跨いで本遊技回まで継続されることがある。そこで、先の遊技回からエフェクトを引き継いでいる場合には、当該エフェクトの色を上位のものに更新するか否かを決定し、色を更新する場合には、その色へのステップアップパターンを決定する。なお、ステップアップパターンには、どのパートにてエフェクトを解除するかの情報や、後の遊技回へエフェクトを引き継ぐか否かについての情報も含まれる。
先の遊技回からエフェクト表示を引き継いでいない場合又は引き継いでいる場合であっても途中でエフェクトを解除する場合には、新たにエフェクトを発生させるか否かを決定し、エフェクトの色及びステップアップパターンを決定する。因みに、エフェクトのステップアップタイミングは仮停止されている図柄の再変動が開始されたタイミングとなるように構成されている。
図43の完全外れ用特殊演出設定処理の説明に戻り、特殊演出モードにおける最終遊技回である場合、又は後続の保留情報が控えていないにも関わらずエフェクト発生中である場合には、ステップS1708に進み第2設定処理を実行した後、本完全外れ用特殊演出設定処理を終了する。ここで、図47のフローチャートを参照して、第2設定処理について説明する。
(第2設定処理)
第2設定処理においては先ず、ステップS1901にて最終パートに第3特殊演出を設定する。第3特殊演出は、上述した時短演出モードにて実行される終了示唆演出(図34(a)参照)に対応する演出である。具体的には、特殊演出モード終了に係る遊技回においては、変動表示~確定表示中に表示画面253aが暗転する。そして、確定表示終了時に暗転が解除されるとともに図柄の縮小表示が解除され、通常演出モードに対応した表示に切り替わることとなる。終了示唆演出については時短演出モード終了に係る遊技回以外の遊技回においても発生し得る構成となっている。この場合、変動表示~確定表示中に表示画面253aが暗転するものの、確定表示終了に伴って暗転が解除された後は時短演出モードの表示が継続されることとなる。
第3特殊演出については、表示制御装置410に記憶されている終了示唆演出用データのうち実行時間が上記基準時間に一致しているデータ(2secとなっているデータ)が用いられる。以降の処理においては、残りのパートについて演出パターンを決定する。
ステップS1901の処理を実行した後は、ステップS1902に進む。ステップS1902では最終パートを除いた残りのパート数が連続回数の上記上限以上となっているか否かを判定する。ステップS1902にて肯定判定をした場合にはステップS1903に進む。ステップS1903では連続カウンタの値が「0」であるか否か、すなわち先の遊技回の流れへの配慮の要否を判定する。
ステップS1903にて連続カウンタの値が「0」であると判定した場合、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外で終了している場合には、ステップS1904に進む。ステップS1904では、ROM443に記憶されている第9特殊パターンテーブルを参照して演出パターン(第1特殊演出及び第2特殊演出の振分パターン)を決定する。第9特殊パターンテーブルは、連続回数の上限、残りパート数等の各種条件に応じて各々設定されている。ステップS1904の処理ではそれら第9特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第9特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
例えば、連続回数の上限が「3」、残りパート数が「8」(総パート数が「9」)の場合には、各第9特殊パターンテーブルの中からそれらの条件に対応したものを選択する。これら各種条件に対応した第9特殊パターンテーブルには、演出パターンA9,B9,C9,D9,E9が設けられている(図48(a)参照)。
演出パターンA9は、第1パート~第3パートに第1特殊演出、第4パート~第6パートに第2特殊演出、第7パート~第8パートに第1特殊演出、第9パートに上記第3特殊演出を各々適用する構成となっており、第1特殊演出群が第2特殊演出によって前後に分断されている。遊技回の最後パートにて第3特殊演出が実行されて当該遊技回が終了し、それに合せて特殊演出モードも終了することとなる。
演出パターンB9は、第1パート~第2パートに第1特殊演出、第3パート~第5パートに第2特殊演出、第6パート~第8パートに第1特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンB9においては、図49の概略図における例1に示すように、遊技回の冒頭にて第1特殊演出が2回実行された後に第2特殊演出が実行され、第2特殊演出から当該遊技回が終了するまでの間に3回の第1特殊演出と1回の第3特殊演出とが実行される。介入した第2特殊演出によって前半部分での連続変動数が当該第2特殊演出を含んで「3」となり、後半部分での連続変動数は第3特殊演出を含んで「3」となる。そして、当該遊技回を契機として特殊演出モードが終了することとなる。
演出パターンC9は、第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。
演出パターンD9は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。
演出パターンE9は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パートに第1特殊演出、第5パート~第7パートに第2特殊演出、第8パートに第1特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。
以上詳述した第9特殊パターンテーブルにおいては、演出パターンA9,B9における第2特殊演出の実行回数(パートの占有率)が演出パターンC9,D9,E9と比べて少なくなっており、各演出パターンの選択率も、演出パターンC9,D9,E9 < 演出パターンA9,B9となるように設定されている。これにより、第2特殊演出の出現頻度が過度に高くなることを抑制している。
図47の説明に戻り、ステップS1903にて否定判定をした場合、先の遊技回が第1特殊演出にて終了している場合(連続結果が「0」でない場合)には、ステップS1904に進む。ステップS1904では、ROM443に記憶されている第10特殊パターンテーブルを参照して演出パターン(第1特殊演出及び第2特殊演出の振分パターン)を決定する。第10特殊パターンテーブルは、連続回数の上限、残りパート数、先の遊技回からの連続結果等の各種条件に応じて各々設定されている。ステップS1904の処理ではそれら第10特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第10特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
例えば、上限が「3」、残りパート数が「8」(総パート数が「9」)、先の遊技回からの連続結果が「1」の場合には、各第10特殊パターンテーブルの中からそれらの条件に対応したものを選択する。これら各種条件に対応した第19特殊パターンテーブルには、演出パターンA10,B10,C10が設けられている(図48(b)参照)。
演出パターンA10は、第1パートに第1特殊演出、第2パート~第4パートに第2特殊演出、第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。
演出パターンB10は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パート~第5パートに第1特殊演出、第6パート~第8パートに第2特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。
演出パターンC10は、第1パート~第3パートに第2特殊演出、第4パートに第1特殊演出、第5パート~第7パートに第2特殊演出、第8パートに第1特殊演出、第9パートに第3特殊演出を各々適用する構成となっている。この演出パターンC10においては、図49の概略図における例2に示すように、第2特殊演出及び第1特殊演出が交互に実行された後に第3特殊演出が実行され、介入した各第2特殊演出によって序盤での連続変動数が当該第2特殊演出を含んで「2」且つ中盤での連続変動数が当該第2特殊演出を含んで「1」となり、終盤での連続変動数が第3特殊演出を含んで「1」となる。そして、当該遊技回を契機として特殊演出モードが終了することとなる。
以上詳述した第10特殊パターンテーブルにおいては、上記第6特殊パターンテーブルと同様に、先の遊技回からのインターバル時間によって演出パターンの選択率が相違する構成となっている。具体的には、第10特殊パターンテーブルは、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)と一致している場合、すなわち先の遊技回の終了時に既に当該遊技回に係る保留情報が取得されていた場合に参照される第10特殊パターンテーブルXと、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)を超えている場合、すなわち先の遊技回の終了時に当該遊技回に係る保留情報が取得されていなかった場合に参照される第10特殊パターンテーブルYとに大別される。
第10特殊パターンテーブルXは、冒頭に第1特殊演出が実行される演出パターンA10の選択率が、冒頭に第2特殊演出が実行される演出パターンB10,C10の選択率よりも高くなるように設定されている。第10特殊パターンテーブルYは、第10特殊パターンテーブルXと比べて、演出パターンA10の選択率が低くなるように設定されている。
先の遊技回と後の遊技回とがインターバル時間が最小となるようにして続けて実行される場合に後の遊技回の冒頭にて第1特殊演出が発生しやすい構成とすることにより、第2特殊演出の発生が遊技回の開始を示すものであるとの印象を遊技者に与えることを抑制し、遊技回間の切れ目を目立ちにくくさせている。
再び図47の説明に戻り、ステップS1902にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回の残りパート数が連続回数の上限を下回っている場合には、ステップS1906に進む。ステップS1906では、上記連続カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1906にて肯定判定をした場合には、ステップS1907に進む。ステップS1907では、ROM443に記憶されている第11特殊パターンテーブルを参照して演出パターン(第1特殊演出及び第2特殊演出の振分パターン)を決定する。第11特殊パターンテーブルは、連続回数の上限、残りパート数等の各種条件に応じて各々設定されている。ステップS1907の処理ではそれら第11特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第11特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
第11特殊パターンテーブルについては基本的な構成が第9特殊パターンテーブルと同様であり、第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられている。選択率の偏りについては第5特殊パターンテーブルよりも大きくなっており、残りパート数が上限を下回っている場合であっても第1特殊演出が実行される機会を稼ぐことが可能となっている。
ステップS1906の説明に戻り、当該ステップS1906にて否定判定をした場合、すなわち先の遊技回が第1特殊演出以外にて終了している場合(上記連続カウンタが0でない場合)には、ステップS1908にて先の遊技回からの流れを考慮して本遊技回における演出パターン(第1特殊演出や第2特殊演出の振分パターン)を決定する。具体的には、報知・演出制御装置140のROM443には、連続回数の上限、残りパート数、先の遊技回からの連続結果等の各種条件に応じて第12特殊パターンテーブルが記憶されており、ステップS1908の処理ではそれら第12特殊パターンテーブルの中から今回の条件に対応するものを選択し、選択した第12特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
第12特殊パターンテーブルについては基本的な構成が第10特殊パターンテーブルと同様であり、先の遊技回からのインターバル時間によって演出パターンの選択率が相違する構成となっている。具体的には、第12特殊パターンテーブルは、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)と一致している場合、すなわち先の遊技回の終了時に既に当該遊技回に係る保留情報が取得されていた場合に参照される第12特殊パターンテーブルXと、先の遊技回からのインターバル時間が低頻度サポートモード下における確定表示時間(2sec)を超えている場合、すなわち先の遊技回の終了時に当該遊技回に係る保留情報が取得されていなかった場合に参照される第12特殊パターンテーブルYとに大別される。
第12特殊パターンテーブルXは、冒頭に第1特殊演出が実行される演出パターンの選択率が、冒頭に第2特殊演出が実行される演出パターンの選択率よりも高くなるように設定されている。第12特殊パターンテーブルYは、第12特殊パターンテーブルXと比べて、冒頭に第1特殊演出が実行される演出パターンの選択率が低くなるように設定されている。
先の遊技回と後の遊技回とがインターバル時間が最小となるようにして続けて実行される場合に後の遊技回の冒頭にて第1特殊演出が発生しやすい構成とすることにより、第2特殊演出の発生が遊技回の開始を示すものであるとの印象を遊技者に与えることを抑制し、遊技回間の切れ目を目立ちにくくさせている点では第10特殊パターンテーブルと同様の機能が付与されている。
なお、第12特殊パターンテーブルにおいては、第10特殊パターンと同様に第1特殊演出の連続回数が少ない演出パターンと比べて多い演出パターンの方が選択されやすくなるように選択率に差が設けられている。但し、この選択率の偏りについては第10特殊パターンテーブルよりも大きくなっており、総パート数が上限を下回っている場合であっても第1特殊演出が実行される機会を稼ぐことが可能となっている。
ステップS1904,S1905,S1907,S1908の処理にて演出パターンを設定した後は、ステップS1909にてエフェクト設定用処理を実行した後、本第2設定処理を終了する。
ステップS1909のエフェクト設定処理は、ステップS1809のエフェクト設定用処理と同様であり、今回の遊技結果及びステップS1904,S1905,S1907、S1908にて決定された演出パターンに基づいてエフェクト表示の可否、エフェクトの色及びそのステップアップパターンを決定する。特殊演出モードにおいては、先の遊技回にて設定されたエフェクト表示が遊技回間を跨いで本遊技回まで継続されることがある。そこで、先の遊技回からエフェクトを引き継いでいる場合には、当該エフェクトの色を上位のものに更新するか否かを決定し、色を更新する場合には、その色へのステップアップパターンを決定する。なお、ステップアップパターンには、どのパートにてエフェクトを解除するかについての情報も含まれる。
先の遊技回からエフェクト表示を引き継いでいない場合又は引き継いでいる場合であっても途中でエフェクトを解除する場合には、新たにエフェクトを発生させるか否かを決定し、エフェクトの色及びステップアップパターンを決定する。なお、第2設定処理については特殊演出モードにおける最終遊技回の演出パターンを決定するものであり、表示されるエフェクトは全て当該遊技回の終了までに解除されることとなる。
以上詳述した特殊演出モードによれば、1遊技回を複数に分割することにより高頻度サポートモード対応の演出モード(時短演出モード)と同様の演出を低頻度サポートモード中に発生させることが可能となっている。時短演出モードにおいては抽選モードが高確率モードとなっている場合がある等の理由から、時短演出モード中に大当たりとなる機会が多くなる。つまり、通常演出モード中と比べて遊技者の注目が向きやすい。そこで、特殊演出モードによって時短演出モードと同様の演出が行われているように見せることにより、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態における遊技の単調化を好適に抑制することができる。遊技が低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて行われることが多い点に鑑みれば、上述の如く低頻度サポートモード対応の通常遊技状態における演出の多様化を図ることは、遊技の興趣向上を図る上で効果的である。
特殊演出モードによって時短演出モード中と同じ演出を実行した場合には、遊技者の熟練度や保有している知識等によって、当該演出の捉え方が大きく異なる可能性がある。例えば、遊技に慣れていない遊技者の場合には、特殊演出モードを時短演出モードと同様の演出モードであるとその見た目で認識するものと想定され、上記効果を発揮させることができる。遊技を熟知している遊技者の場合には、見た目は同様であったとしても、そもそも特殊演出モードと時短演出モードとはベースとなっている遊技状態が異なっていることを特定することは難しくないと想定される。なお、記憶されている保留情報に大当たり結果に対応するものが含まれている場合には、大当たり結果に対応するものが含まれていない場合と比較して特殊演出モードへ移行しやすくなるように特殊演出モードへの移行条件に当否情報を加味する構成とすれば、特殊演出モードへの期待と時短演出モードへの期待との乖離を抑えることできる。
これに対して、ある程度の知識を有する遊技者の場合には、通常演出モードにて発生する疑似連続変動表示と、特殊演出モードにおける連続変動とが同一であると解釈する可能性がある。疑似連続変動表示においては、連続数が多くなることで大当たり期待度が飛躍的に高まるため、疑似連続変動が続くことに期待して遊技が行われるものと想定される。例えば図50の概略図に示すように、遊技回を複数のパートに分割してそれらすべてのパートにて第1特殊演出を実行した場合には、挙動を時短演出モードに近づけることができるものの、連続変動数が大きく嵩むこととなる。疑似連続変動表示においてはその回数が4回となることでスーパーリーチ以上が確定し、6回となることで大当たりが確定する。これに対して特殊演出モードにおける連続変動数が、それらの閾値を超えてしまうと、連続変動数が多くなっても大当たりに繋がらないことが遊技者の不満を大きくさせて遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。つまり、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態用の演出モードという縛りの中で高頻度サポートモード対応の通常遊技状態用の演出モードと同様の演出を実現する場合には、遊技者の誤解を抑える工夫が必要になる。
この点、本実施の形態に示す特殊演出モードにおいては、第1特殊演出群に第2特殊演出を介入させて連続変動の終了を示す(連続変動が途切れたように見せる)ことにより、上記不都合の発生を抑制している。
主制御装置162から変動表示時間情報を取得した報知・演出制御装置140においては、その変動表示時間を基準時間によって分割する。そして、分割された各パートに第1特殊演出~第3特殊演出を割り振ることにより、演出パターンが決定される。第1特殊演出については時短演出モードにて実行される演出と同じ演出データが流用される構成であり、遊技演出に係るデータ量の削減が図られている。
また、変動表示時間については様々に設定され得るところ、上記演算によってパート数を算出し、その結果に基づいて参照するテーブルを切り替える構成とすることにより、演出決定のための条件が多く存在する場合に、データの共有化を促進することができる上で好ましい。例えば、変動表示時間が異なる場合であっても、パート数との各種条件が同じであれば、同じテーブルを参照することがきる。故に、変動表示時間毎にテーブルを設ける場合と比べて有利となる。
ここで、第2特殊演出及び第3特殊演出の実行時間は、第1特殊演出の実行時間の整数倍となっている。このため、第1特殊演出~第3特殊演出の割り当てによって時間の過不足が生じることを抑制できる。これは、演出の流れの円滑化を図る上で好ましい構成である。
なお、第3特殊演出については、その実行時間が第1特殊演出の実行時間と同じ長さ(等倍)となっている。具体的には、2secであり、低頻度サポートモード中の最短変動表示時間の1secと確定表示時間2secとの和よりも短くなっている。故に、少なくとも1パート分の変動表示時間が確保できれば、第1特殊演出の連続を止めることが可能であり、特殊演出モード中の何れの遊技回においても第3特殊演出によって上記連続変動の分断及び特殊演出モードの終了を好適に実行できる。また、この第3特殊演出については、先の遊技回や後の遊技回との連携によって演出パターンの自由度の向上を図る際にも有用である。
時短演出モードにおいては、右ルートへ向けた遊技球の発射を継続していれば、各遊技回が2secで進行することとなる。そこで、第1特殊演出においては、変動表示時間及び仮停止表示時間をともに1secとし第1特殊演出の実行時間を時短演出モードにおける1遊技回に合せている。この場合、第1特殊演出を繰り返している状況では、見た目が特殊演出モードにおける進行と同様となり、擬態効果を好適に発揮させることができる。しかしながら、低頻度サポートモード中の遊技回においては確定表示時間が2secとなっており、高頻度サポートモード中の遊技回における確定表示時間(1sec)よりも長い。このため、特殊演出モードにおいては、遊技回間のインターバルの影響によって演出の流れに違和感が生じ得る。このような違和感は、完全外れに対応する遊技回が繰り返される場合に顕著になると想定される。
この点、本実施の形態においては、完全外れに対応する遊技回では、最後に設定される特殊演出の一部が確定表示に重なるように構成されている。これにより、上記インターバルを実際よりも短く見せることが可能となっている。具体的には、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間については全て奇数であり、偶数である基準時間では割り切れない構成となっている。この余り分を基準時間から引いた値は、確定表示時間よりも短くなっている。これにより、確定表示時間の一部を特殊演出用の時間として利用するためのベースが構築されている。このように、変動表示時間の長さ、基準時間の長さ、確定表示時間の長さを工夫することにより、既存の構成を大きく変更することなく上記課題を解決することが可能となっている。
特殊演出モードにおいては、連続数が過度になることを防止すべく第2特殊演出が介入する。この演出については、時短演出モードにおいても発生する。図24(b),(c)に示したように、完全外れ対応の遊技回においては、記憶されている保留情報の数が何れであっても、第2特殊演出(分岐演出)に対応する変動表示時間が設定される場合がある。これにより、特殊演出モードにて第2特殊演出が目立つことを抑制している。
時短演出モードにおいては、遊技回の消化速度が速くなるものの、遊技進行が単調になる可能性がある。そこで、後の遊技回に係る保留情報について先特定を行い、その結果に基づいて予告演出(エフェクト表示)を実行することで演出の単調化を抑制している。ここで、特殊演出モードにおいては当該遊技回における演出パターンに応じてエフェクト表示が実行される構成となっている。このように時短演出モードと同様の表示演出を実行することで、時短演出モードと特殊演出モードとの乖離を抑制している。
特殊演出モードにおいては、第1特殊演出~第3特殊演出(単位表示)が実行された回数が記憶され、特殊演出(単位表示)が実行された回数が少なくとも高頻度サポートモードの最少終了基準回数と同じ回数となるまで特殊演出モードが維持される。これにより、特殊演出モードと時短演出モードとの乖離を抑制している。
各種特殊パターンテーブルについては、第1特殊演出の実行回数が多くなりやすい構成となっている。時短演出モードにおいても分岐演出の発生率は低いため、第2特殊演出の発生を抑えることにより、そのような不都合の発生を抑制している。
先の遊技回や後の遊技回との連携によって第1特殊演出の設定自由度を高めることは、連続回数に上限が設定される構成においては、第1特殊演出の実行機会を極力多く確保する上で好ましい。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、特殊演出モードにてスーパーリーチDが実行される場合のリーチ表示の所要時間を一定とした。本実施の形態においては、リーチ表示の所領時間が複数(例えばロング/ショート)設けられており、それら所要時間の何れかがスーパーリーチDが実行される遊技回にて都度選択される構成となっていることを特徴の1つとしている。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特殊演出モードに係る構成について説明する。
報知・演出制御装置140のROM443には、スーパーリーチDに対応する遊技回においてリーチ表示の所要時間を規定したリーチ表示用の所要時間選択テーブルが記憶されている。報知・演出制御装置140のMPU442においては、主制御装置162から変動開始コマンド及び種別コマンドを受信した場合にはそれらコマンドに含まれる変動表示時間情報や当否情報等に基づいて今回実行する遊技回がスーパーリーチDに対応しているか否かを特定し、今回の遊技回がスーパーリーチDに対応している場合には上記所要時間選択テーブルを参照して所要時間(ロング/ショート)を決定する。なお、これら所要時間の差については、上述した基準時間の整数倍となるように設定されている。
リーチ表示の所要時間が異なれば、同じ変動表示時間であってもリーチ表示の所要時間を除いた残り時間の長さも異なることとなる。つまり、図38(b)に示したリーチ用の特殊演出設定処理(ステップS1512)にてパート数を算出する場合の算出結果はリーチ表示の所要時間に左右される。
図51の概略図に示すように、リーチ表示の所要時間として「ロング」が選択された場合(例2参照)にはリーチ表示前のパート数が5つとなっているのに対して、リーチ表示の所要時間として「ショート」が選択された場合(例1参照)においてはリーチ表示前のパート数が6つとなっている。つまり、大当たり結果となっている場合に選択されやす「ショート」においては第1特殊演出を実行可能なパートが「ロング」と比べて1つ多くなっている。故に、所要時間として「ロング」が選択された場合よりも「ショート」が選択された場合の方が第1特殊演出の実行機会を確保しやすくなる。
通常演出モードにてリーチ表示が実行される場合には、大当たり期待度が高く設定されている変動表示態様ほどリーチ表示の所要時間が長くなるように設定されている。これに対して上述したリーチ表示用の所要時間選択テーブルにおいては、外れ結果に対応した遊技回と比較して大当たり結果に対応した遊技回の方がリーチ表示の所要時間が短くなるように設定されやすい構成となっている。つまり、スーパーリーチDが実行される遊技回においては、大当たり結果の場合には外れ結果と比較して、リーチ表示に移行するまでのパート数が多くなりやすい構成となっている。
特殊演出モードにおいては、リーチ表示に移行する前のパート数を稼ぐことにより、第1特殊演出及び第2特殊演出の割り振り自由度を高くすることができる。これにより、リーチ表示に移行するまでの連続変動数を稼ぐことが容易となり、特殊演出モードにおける演出によって遊技への注目度の向上を図る効果を一層好適に発揮させることができる。
<第3の実施の形態>
上記第2の実施の形態に示した特殊演出モードにおいては、主制御装置162からの変動表示時間情報及び当否情報に基づいてリーチ表示の所要時間を決定する構成とした。本実施の形態においては、この所要時間の決定に係る構成が第2の実施の形態と一部相違している。
具体的には、本実施の形態の特殊演出モードにてリーチ表示の所要時間を決定する場合には、主制御装置162からの変動表示時間情報及び当否情報に加え先の遊技回からの連続結果及び当該遊技回における上記上限が参照される。つまり、リーチ表示の所要時間を決定する上で先の遊技回からの連続結果や設定された上限が加味される構成、すなわち連続結果の特定及び上限の設定が終了した後にそれらを踏まえてリーチ表示の所要時間が決定される構成となっている。
より詳しくは、報知・演出制御装置140のROM443に記憶されたリーチ表示用の所要時間選択テーブルは、変動表示時間情報、当否情報、先の遊技回からの連続結果及び当該遊技回における上記上限の各種条件に対応付けられて記憶されている。これら所要時間選択テーブルの中から、今回の条件に対応するものを参照して、リーチ表示の所要時間が「ショート」、「ミドル」、「ロング」の中から決定される。なお、「ショート」については第1特殊演出を実行可能なパートが「ミドル」と比べて1つ多くなり、「ミドル」については第2特殊演出を実行可能なパートが「ロング」と比べて1つ多くなるように構成されている。
例えば、当該遊技回にてリーチ表示に続く連続変動数を稼ぎたい状況であるにも関わらず、パート数が中途半端であると、連続変動数を稼ぐことが難しいといった事象が発生し得る。具体的には、仮に所要時間を「ミドル」とした場合に、リーチ表示移行前の第2特殊演出用のパート(第2セクション)を除いた第1セクションのパート数が「7」になると、第1セクションの全パートに第1特殊演出を適用することでリーチ表示に続く連続変動数が「7」となり、連続変動数の上限である「6」を超えてしまう。第1セクションに第2特殊演出を設定すればそのような不都合が回避されるものの、リーチ表示に続く連続変動数が極端に少なくなってしまう。本実施の形態におけるリーチ表示用の所要時間選択テーブルにおいては、そのようなケースでは敢えてリーチ表示の所要時間を1パート分長くすべく、すなわち第1セクションのパート数を敢えて1つ少なくすべく「ロング」が選択されやすい構成となっている。より詳しくは、「ミドル」 < 「ショート」 < 「ロング」の順に選択確率が高くなるように構成されている。
以上詳述した構成とすれば、当たりスーパーリーチD対応の遊技回にて連続変動数が極端に少なることを抑制し且つ外れスーパーリーチD対応の遊技回においては連続変動数が極端に多くなることを抑制することができる。故に、状況に適した態様で連続変動数を設定できるという上記第2の実施の形態に示した技術的思想を一層好適に具現化できる。
<第4の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、特殊演出モードにおける演出パターンの決定に際して、先の遊技回における演出パターン(詳しくは上記連続結果)を考慮する構成とした。本実施の形態においては、演出パターンの決定に際して、当該遊技回の後の遊技回における演出パターンを考慮する構成となっている点で第1の実施の形態と構成が相違している。以下、図52のフローチャート及び図53のタイミングチャートを参照して、本実施の形態における演出パターンの決定に係る構成について説明する。なお、本実施の形態においては、主たる構成が第1の実施の形態と共通であるため、これら共通となっている構成については説明を省略する。
報知・演出制御装置140のMPU442では、特殊演出モード用の演出決定処理(詳しくは第1設定処理)の一環として連携用設定処理が実行される。連携用設定処理は、今回の遊技回が完全外れ対応の遊技回であって且つ当該遊技回の開始時に後続の保留情報が既に記憶されている場合に実行される処理であり、上記ステップS1803,S1804,S1806,S1807の決定処理の前に実行される処理である。
図52に示すように連携用設定処理においては先ずステップS2001にて次の遊技回がリーチ表示に対応しているか否かを判定する。既に説明したように、主制御装置162から報知・演出制御装置140に送信される保留コマンドには変動表示時間情報や当否情報等が含まれており、報知・演出制御装置140ではこれらの情報に基づいて次の遊技回がリーチ表示に対応しているか否かを判定する。ステップS2001にて否定判定をした場合、すなわち次の遊技回が完全外れに対応している場合には、そのまま本連携用設定処理を終了する。
ステップS2001にて肯定判定をした場合には、ステップS2002にて次の遊技回の演出パターンの詳細を確認する。具体的には、次の遊技回にてリーチ表示に移行するまでのパート数(第1セクションにおけるパート数)を算出する。続くステップS2003では、次の遊技回の第1セクションを構成するパートの数が、実質的な上限(すなわち大当たり結果に対応している場合には「6」、外れ結果に対応している場合には「5」)よりも少ないか否かを判定する。ステップS2003にて否定判定をした場合には、そのまま本連携用設定処理を終了する。ステップS2003にて肯定判定をした場合には、ステップS2005に進む。ステップS2005では当該遊技回と次の遊技回との連携の可否を抽選により決定する。次の遊技回との連携を行わない場合には、ステップS2005にて否定判定をし、そのまま本連携用設定処理を終了する。次の遊技回との連携を行う場合には、ステップS2005にて肯定判定をし、ステップS2006に進む。
ステップS2006では遊技回を跨いだ連続回数の上限を設定する。その後、ステップS2007にて当該遊技回及び次の遊技回にて参照する特殊パターンテーブルを選定して本連携用設定処理を終了する。上記ステップS1803,S1804,S1806,S1807の決定処理においては、ステップS2007にて特殊パターンテーブルが選定された場合には当該特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定し、当該選定がなされていない場合には第1の実施の形態と同様の流れで選定した特殊パターンテーブルを参照して演出パターンを決定する。
ここで、図53を参照して、連携発生時の演出パターンについて例示する。確定表示中のtc1のタイミングでは上作動口83aへの入球が発生し、記憶されている保留情報の数が「1」から「2」に増加している。tc2のタイミングにて遊技回が開始すると、主表示ユニット87の上作動口用表示部における絵柄の変動表示と、図柄表示装置253における図柄の変動表示が開始される。
当該遊技回は完全外れに対応しており、次の遊技回は大当たりに対応している。次の遊技回については変動表示時間が22secとなっており、リーチ表示及びその直前の分岐演出を除いた時間(第1セクション)においては、パート数が「3」となっている。このため、次の遊技回の第1セクションにて第1特定演出を実行可能な回数は「3」、すなわち次の遊技回単独にて連続変動を行う場合にはリーチ表示(分岐演出)を含めた連続変動数が最大で「3」となる。次の遊技回については当たり結果に対応しており、実質的な連続変動数の上限は「6」となるため、この上限分の連続変動を行うには第1セクションのパート数が不足している。
tc2のタイミングにて遊技回を開始する際には、次の遊技回との連携を行うか否かを抽選により決定する。図54の例ではこの抽選に当選した場合が例示されている。tc2のタイミングにて開始された遊技回では、冒頭で第1特殊演出が1回実行され、その後のtc3のタイミングにて第2特殊演出が実行される。その後、当該遊技回の後半部分では、第1特殊演出が続けて2回実行される。最後に実行される第1特殊演出については、tc5のタイミングにて上作動口用表示部における絵柄及び図柄表示装置253における図柄の確定表示が開始された後に終了することとなる。
第1特殊演出が終了した直後のtc6のタイミングにて次の遊技回が開始すると、再び作動口用表示部における絵柄の変動表示と、図柄表示装置253における図柄の変動表示が開始される。当該次の遊技回の冒頭では、第1特殊演出が3回実行され第1特殊演出の連続回数が、先の遊技回~当該次の遊技回を跨いで5回となる。そして、tc7のタイミングにて分岐演出としての第2特殊演出が開始されることで、当該第2特殊演出を含んだ連続変動数が「5」となり、tc8のタイミングにてリーチ表示へ移行する。当該次の遊技回については大当たり結果に対応しており、tc9のタイミングでは作動口用表示部にて大当たり結果に対応する絵柄の停止表示(確定表示)が開始され且つ図柄表示装置253にて大当たり結果に対応する図柄組合せの停止表示(確定表示)が開始されることとなる。
このように、先の遊技回にて演出パターンを決定する際に次の遊技回の演出パターンの概要を加味する構成とすれば、連続変動数に係る制約を緩和することが可能となる。次の遊技回(1の遊技回)単独にて連続変動数を稼ぐことが可能となれば、当否結果等に応じて適切に連続変動数を設定することができる。
<第5の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、低頻度サポートモード中の特殊演出モードにて高頻度サポートモードに対応した時短演出モードと同様の演出を実行することにより、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態における遊技の単調化を抑制する構成とした。既に説明したように、高頻度サポートモードにおいては、低頻度サポートモードよりも変動表示時間及び確定表示時間が短縮され、遊技進行の高速化が図れている。特殊演出モードを用いることで低頻度サポートモード中に突如として時短演出モードへ移行したかのように見せる上では、特殊演出モードにおける演出と時短演出モードにおける演出とを如何に似せるかが重要となる。故に、第1の実施の形態に示したように、特殊演出モード中に使用される動画等を通常演出モードに流用することには、両演出モードの演出について見た目の違いを小さくできるという技術的意義がある。
但し、時短演出モードと特殊演出モードとでは、前提となっている遊技状態の違いから演出の流用によって僅かではあるものの見た目に違和感が生じ得る。以下、図54を参照してこの違和感の原因について補足説明する。図54は遊技の流れを示すタイミングチャートである。なお、図54においては、主表示ユニットの作動口用表示部について絵柄表示に関する時間をTa、図柄表示装置253の表示画面253a(詳しくは変動表示領域ME,縮小表示領域SE)について図柄表示に関する時間をTbとして区別している。
低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて通常演出モードが設定されている場合には、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の停止表示時間(確定表示時間)Ta1と図柄表示装置253の表示画面253a(変動表示領域ME)における図柄の最終停止表示時間(確定表示時間)Tb1とが一致し、作動口用表示部における絵柄の停止表示開始タイミングと表示画面253a(変動表示領域ME)における図柄の最終停止表示開始タイミングとが一致している。つまり、絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが同期している。
高頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて時短演出モードが設定されている場合には、低頻度サポートモード時と比較して各遊技回における絵柄及び図柄の変動表示時間と確定表示時間とが短縮されてはいるものの、通常演出モードと同様に、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の停止表示時間(確定表示時間)Ta2と図柄表示装置253の表示画面253a(縮小表示領域SE)における図柄の最終停止表示時間(確定表示時間)Tb2とが一致し、作動口用表示部における絵柄の停止表示開始タイミングと図柄表示装置253における図柄の最終停止表示開始タイミングとが一致している。つまり、絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが同期している。
これに対して低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて特殊演出モードが設定されている場合には、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の停止表示時間(確定表示時間)Ta3と図柄表示装置253の表示画面253a(縮小表示領域SE)における図柄の最終停止表示時間(確定表示時間)Tb3とが一致し、作動口用表示部における絵柄の停止表示開始タイミングと図柄表示装置253における図柄の最終停止表示開始タイミングとが一致してはいるものの、図柄表示装置253における図柄の仮停止表示時間Tb4については時短演出モード中の絵柄及び図柄の確定表示時間Ta2,Tb2に一致しており、特殊演出モードにおける絵柄及び図柄の確定表示時間Ta3,Tb3よりも短くなっている。
このため、特殊演出モード中は、絵柄の変動表示中に第1特殊演出が繰り返されている状況下では図柄表示装置253における表示が時短演出モードにおける表示と同じとなり、図柄表示装置253における表示内容を見ただけで時短演出モードと特殊演出モードとの違いを特定することは困難となる。ここで、特殊演出モードにおいては、仮停止表示を行う場合の仮停止表示時間Tb4が確定表示時間Ta3,Tb3よりも短くなっているため、確定表示時には仮停止時と比べて進行が若干間延びすることとなる。第1の実施の形態においては、このような対策としてキャラクタCP1を用いた動画表示の時間を2secに設定し、遊技回の最後で当該動画表示が実行される場合にそれが確定表示時間と重なるように構成することで、上記違和感の発生を抑制している。本実施の形態においては、そのような和感の更なる軽減を図る工夫がなされていることを特徴の1つとしている。
具体的には、本実施の形態においては、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態における絵柄の確定表示時間が、高頻度サポートモード対応の通常遊技状態における絵柄の確定表示時間(1sec)と同じ長さとなるように設定されている。つまり、停止表示時間については、高頻度サポートモード/低頻度サポートモードの両者で差が無い構成となっている。高頻度サポートモード対応の通常遊技状態においては、上記第1の実施の形態と同様に絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが同期している。低頻度サポートモード対応の通常遊技状態においては、特殊演出モード中は絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが同期し、通常演出モード中は絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが一部非同期となるように構成されている。詳しくは、通常演出モード中は所定の条件が成立している場合に、図柄が変動表示領域MEの有効ライン上に待機表示(仮停止表示)され、待機表示開始から所定の待機時間(本実施の形態においては1sec)が経過したタイミングにて確定表示に移行する構成となっている。
表示制御装置410のMPU472においては上記待機表示用の処理である待機表示制御処理が表示制御処理(定期処理)の一環として実行される。以下、図55~図57を参照して、当該待機表示に関する構成について説明する。図55(a)は表示制御装置410のMPU472にて実行される待機表示制御処理を示すフローチャート、図55(b)は変動表示態様と待機表示との関係を示す概略図、図56は待機表示の流れを示す概略図、図57は遊技の流れを示すタイミングチャートである。
(待機表示制御処理)
図55(a)に示すように、待機制御処理においては先ず、ステップS2101にて再変動表示中であるか否かを判定する。本実施の形態においては、大当たり結果に対応する遊技回の一部では、外れ結果に対応する図柄組合せを待機表示させている状態から一部の絵柄列を再変動させて、確定表示時に有効ライン上に停止表示される図柄組合せを大当たり結果に対応する図柄組合せに切り替える表示(再変動表示)が実行される場合がある。ステップS2101ではこの再変動表示が行われている最中であるか否かを判定する。
ステップS2101にて否定判定をした場合には、ステップS2102に進み、待機表示中であるか否かを判定する。ステップS2102にて否定判定をした場合にはステップS2103に進み、待機表示開始タイミングであるか否かを判定する。本実施の形態においては、報知・演出制御装置140のMPU442にて待機表示を行うか否かが決定され、その情報が表示制御装置410に送信される構成となっている。報知・演出制御装置140のMPU442では、開始する遊技回がリーチ表示に対応しているか否かを判定し、リーチ表示に対応している場合には待機表示を設定する。また、完全外れに対応している場合には、後続の保留情報の数に基づいて待機表示の可否を判定する。具体的には、後続の保留情報の数が所定数(本実施の形態においては2つ)よりも少ない場合には待機表示を行う旨の判定をし、所定数に達している場合には待機表示を行わない旨の判定をする。つまり、後続の保留情報が所定数に達することで変動表示時間が大きく短縮される場合には、待機表示が回避されることとなる。
ステップS2103にて否定判定をした場合には、そのまま本待機表示制御処理を終了する。ステップS2103にて肯定判定をした場合にはステップS2104にて待機表示開始処理を実行した後、本待機表示制御処理を終了する。待機表示制御処理においては、有効ライン上に外れ結果に対応する図柄組合せを仮停止表示させて、仮停止表示させた図柄群を有効ライン上にてスクロール方向に揺動させる処理を行う。
ステップS2102の説明に戻り、当該ステップS2102にて肯定判定をした場合、すなわち待機表示中である場合には、ステップS2105に進むステップS2105では今回の遊技回が再変動表示に係る遊技回であるか否かを判定する。上述したように、本実施の形態においては、大当たり結果に対応する遊技回の一部で待機表示→再変動表示が実行される構成となっている。ステップS2105にて肯定判定をした場合にはステップS2106に進む。
ステップS2106では再変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。すなわち確定表示直前のタイミングであるか否かを判定する。ステップS2106にて否定判定をした場合には、そのまま本待機表示制御処理を終了する。ステップS2106にて肯定判定をした場合には、ステップS2106にて再変動表示開始処理を実行した後、本待機表示制御処理を終了する。再変動表示開始処理では、一部の図柄列のスクロール表示を再開させる。
ステップS2105にて否定判定をした場合、再変動表示に対応した遊技回ではないと判定した場合には、ステップS2108に進む。ステップS2108では、最終停止表示タイミングであるか否かを判定する。詳しくは、今回の遊技回における変動表示時間を経過したタイミング(変動終了コマンドを受信したタイミング)であるか否かを判定する。ステップS2108にて否定判定をした場合には、そのまま本待機表示制御処理を終了する。ステップS2108にて肯定判定をした場合には、ステップS2109に進み、最終停止表示処理を実行した後、本待機表示制御処理を終了する。再変動表示を経由していない場合の最終停止表示処理では、有効ライン上にて待機表示中(揺動中)の図柄組合せをそのまま停止させて、外れ結果に対応した図柄組合せを最終停止表示(確定表示)させる。
ステップS2101の説明に戻り、当該ステップS2101にて肯定判定をした場合、すなわち再変動表示中であると判定した場合には、ステップS2108に進む。ステップS2108では最終停止表示タイミングであるか否かを判定する。詳しくは、今回の遊技回における変動表示時間を経過したタイミング(変動終了コマンドを受信したタイミング)であるか否かを判定する。ステップS2108にて否定判定をした場合には、そのまま本待機表示制御処理を終了する。
ステップS2108にて肯定判定をした場合には、ステップS2109に進み、最終停止表示処理を実行した後、本待機表示制御処理を終了する。再変動表示を経由している場合の最終停止表示処理では、スクロール表示中の図柄を有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄組合せが停止されるようにして、図柄組合せを最終停止表示(確定表示)させる。
次に、図56を参照して待機表示が発生する場合の図柄表示について説明する。図56(a)はリーチ表示を経由する場合について例示しており、図56(b)はリーチ表示を経由しない場合について例示している。
図56(a)では、リーチ表示を経て外れ結果に対応する図柄組合せによる待機表示が実行されている。待機表示では当該図柄組合せを構成する各図柄が有効ライン上にて左右に揺動する。今回の遊技回が外れ結果に対応している場合には、待機表示が開始されてから所定時間を経過したタイミングにて全ての図柄の揺動が解除されて、外れ結果に対応した図柄組合せが有効ライン上に最終停止表示(確定表示)されることとなる。これにより、外れ結果となった旨が遊技者に明示されることとなる。
一方、今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合には、待機表示が開始されてから所定時間を経過したタイミングにて上記揺動が解除されるとともに、中図柄列がスクロールして有効ライン上に表示されている図柄組合せが外れ結果に対応するものから大当たり結果に対応するものに変更される。これにより、大当たり結果となった旨が遊技者に明示されることとなる。
なお、当たりリーチ表示に対応する遊技回においては、待機表示を経由することなくそのまま大当たり結果に対応する図柄組合せが最終停止表示(確定表示)される場合があるが、その割合は待機表示→再変動表示を経て大当たり結果に対応する図柄組合せが最終停止表示される場合よりも多い構成となっている。
図56(b)では、リーチ表示を経ずに外れ結果に対応する図柄組合せによる待機表示が実行されている。待機表示では当該図柄組合せを構成する各図柄が有効ライン上にて左右に揺動する。今回の遊技回が外れ結果に対応している場合には、待機表示が開始されてから所定時間を経過したタイミングにて全ての図柄の揺動が解除されて、外れ結果に対応した図柄組合せが有効ライン上に最終停止表示(確定表示)されることとなる。これにより、外れ結果となった旨が遊技者に明示されることとなる。
一方、今回の遊技回が大当たり結果に対応している場合には、待機表示が開始されてから所定時間を経過したタイミングにて上記揺動が解除されるとともに、一部の図柄列(例えば上図柄列)がスクロールして有効ライン上に表示されている図柄組合せが外れ結果に対応するものから大当たり結果に対応するものに変更される。これにより、大当たり結果となった旨が遊技者に明示されることとなる。
次に、図57のタイミングチャートを参照して本実施の形態における遊技の流れについて説明する。なお、図57についても図54と同様に主表示ユニットの作動口用表示部について絵柄表示に関する時間をTa、図柄表示装置253の表示画面253a(詳しくは変動表示領域ME,縮小表示領域SE)について図柄表示に関する時間をTbとして区別している。
高頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて時短演出モードが設定されている場合には、図57の中央に示すように、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の停止表示時間(確定表示時間)Ta6と図柄表示装置253の表示画面253a(縮小表示領域SE)における図柄の最終停止表示時間(確定表示時間)Tb6とが一致し、作動口用表示部における絵柄の停止表示開始タイミングと図柄表示装置253における図柄の最終停止表示開始タイミングとが一致している。つまり、絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが同期している。
低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて特殊演出モードが設定されている場合には、図57の右側に示すように、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の停止表示時間(確定表示時間)Ta7と図柄表示装置253の表示画面253a(変動表示領域ME)における図柄の最終停止表示時間(確定表示時間)Tb7とが一致し、作動口用表示部における絵柄の停止表示開始タイミングと表示画面253a(縮小表示領域SE)における図柄の最終停止表示開始タイミングとが一致している。つまり、絵柄の停止表示と図柄の停止表示とが同期している。
これに対して低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて通常演出モードが設定されている場合には、主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の停止表示時間(確定表示時間)Ta5と図柄表示装置253の表示画面253a(縮小表示領域SE)における図柄の最終停止表示時間(確定表示時間)Tb5とが一致し、作動口用表示部における絵柄の停止表示開始タイミングと図柄表示装置253における図柄の最終停止表示開始タイミングとが一致してはいるものの、図柄表示装置253における図柄の待機表示時間を加味した総停止表示時間TbX(2sec)について確定表示時間Ta5,Tb5(1sec)よりも長くなっている。つまり、図柄表示装置253においては、図柄が確定表示に先行して待機表示された状態となり、当該待機表示によって停止表示時間が拡張されている。待機表示によって停止表示時間を拡張することにより、図柄の停止表示時間をある程度長く確保することが可能となる。これは、遊技者に遊技結果の理解を促す上で好ましい構成である。
ここで、特殊演出モードにおいては、仮停止表示時間Tb8が確定表示時間Ta7,Tb7と一致している。このため、第1特殊演出等によって遊技回を複数のパートで構成した場合であっても、仮停止表示時間と最終停止表示時間との違いから遊技回間の境界が目立ちやすくなることを抑制できる。このように、既存の構成を上手く利用すれば、構成の複雑化を抑制しつつ、時短演出モードにおける演出と同様の演出を低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて実行する場合の違和感の発生を好適に抑制できる。また、遊技状態に応じた確定表示時間の切り替えを不要としつつも、遊技状態に応じて好ましい態様で図柄の停止表示を行うことができるため、遊技進行のメリハリが低下することも好適に抑制できる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて実行された遊技回数が予め設定された回数に達したことを契機として特殊演出モードに移行する構成としたが、特殊演出モードへの移行契機を以下のように変更してもよい。すなわち、所定の時間条件が成立した場合(例えば、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて経過した時間が所定時間となった場合や所定の時刻となった場合)に特殊演出モードに移行する構成としてもよい。また、遊技者による演出モードの選択操作を可能とし、当該選択操作によって特殊演出モードが指定された場合に当該特殊演出モードに移行する構成としてもよい。また、それら各種移行契機を併用することも可能である。
(2)上記各実施の形態に示した第1特殊演出を複数種設けてもよい。具体的には、第1特殊演出として、大当たり期待度の異なる第1特殊演出Aと第1特殊演出Bとを設け、大当たり結果となるリーチ表示が実行される場合にはその前兆となる第1特殊演出として第1特殊演出Bが設定されやすい構成とし、外れ結果となるリーチ表示が実行される場合やリーチ表示が実行されない場合には第1特殊演出として第1特殊演出Aが設定されやすい構成とすることも可能である。例えば、第1特殊演出にて表示される女の子のキャラクタCP1について、第1特殊演出Aにおいては女の子のキャラクタCP1の箒の色を白色とし、第1特殊演出Bにおいては女の子のキャラクタCP1の箒の色を赤色にするとすることで差別化するとよい。
(3)上記各実施の形態では、遊技回間を跨いだ連続変動数を考慮して、後の遊技回における第1特殊演出及び第2特殊演出の割り振りを決定する構成としたが、これに限定されるものではない。遊技回終了時に連続変動数が「0」となるように規制し、後の遊技回への影響を払拭する構成とすれば、特殊パターンテーブルを簡素化できる。但し、記憶されている保留情報が多い状況下(時短機能が大きく作用する状況下)にて、各遊技回にて連続変動を完結させようとすれば、遊技がテンポよく進む時短演出モードに対する乖離が大きくなる。故に、後続となる保留情報の数に応じて上記規制の可否を分ける構成とすることが好ましい。例えば、記憶されている保留情報の数が2以上の場合に変動表示時間が大きく短縮される構成においては、記憶されている保留情報の数が「2」よりも少ない場合には上記規制を行い、「2」以上の場合には上記規制を行わない構成とするとよい。
(4)上記各実施の形態では、特殊演出モード中に外れリーチに対応するコマンドを受信した場合には、外れリーチ表示を実行する構成として、リーチ表示移行前の時間にて第1特殊演出を繰り返す構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、特殊演出モード中に外れリーチに対応するコマンドを受信した場合には、報知・演出制御装置140にてリーチ表示を行うか否かを決める構成とすることも可能である。外れリーチを行わない場合には、全区間を分割の対象とすることにより、第1特殊演出の実行回数を稼ぐことができる。
なお、上記各実施の形態では、1遊技回中にリーチ表示を1回のみ実行する構成について例示したが、これに限定されるものではない。1遊技回中にリーチ表示が複数回実行される構成を否定するものではない。このような構成では、少なくとも最終リーチ表示よりも前に実行されるリーチ表示については外れ結果を報知する構成とすればよい。
(5)上記各実施の形態に示した第2特殊演出については、その実行時間が第1特殊演出の実行時間よりも長くなるように構成したが、第2特殊演出の実行時間をどの程度の長さとするかについては任意である。例えば、第1特殊演出の実行時間と同じ長さとしてもよいし、第1特殊演出の実行時間よりも短くしてもよい。
また、上記各実施の形態に示した第3特殊演出については、その実行時間が第1特殊演出の実行時間と同一となるように構成したが、第3特殊演出の実行時間をどの程度の長さとするかについては任意である。例えば、第1特殊演出の実行時間よりも短くしてもよいし、長くしてもよい。但し、第2特殊演出及び第3特殊演出が第1特殊演出の連続を打ち切るストッパとして機能する点に鑑みれば、これら第2特殊演出及び第3特殊演出の実行時間を相違させることが好ましい。
なお、報知・演出制御装置140にて演出パターンを決定する際に第1特殊演出~第3特殊演出の割り振りの円滑化を図ったり、変動表示時間との過不足の発生を緩和したりする上では、基準時間として設定される第1特殊演出の実行時間に対して第2特殊演出及び第3特殊演出の実行時間を整数倍とすることには技術的意義がある。
(6)上記各実施の形態では、変動開始時に第1特殊演出~第3特殊演出の配列を決定する構成としたが、全て第1特殊演出を設定した上で一部のパートを第2特殊演出及び第3特殊演出の開始時にそれら第2特殊演出、第3特殊演出に差し替える構成とすることも可能である。このような構成によれば、第2特殊演出や第3特殊演出の開始時まで演出パターンの変更が可能となる。例えば、本遊技回の開始後に新たに追加された後続の保留情報を加味して演出パターンを変更することが可能となることにより、前後の遊技回の連携を強化できる。
(7)上記各実施の形態では、特殊演出モードにおける第1特殊演出では、完全外れに対応する図柄組合せを仮停止表示させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、通常演出モードと同様に再変動図柄組合せ(仮停止図柄組合せ)を仮停止表示させる構成としてもよい。また、再変動図柄組合せ及び完全外れ図柄組合せの何れかを遊技結果等に応じて停止表示させる構成とすることも可能である。
特殊演出モードにおける第1特殊演出にて再変動図柄組合せを仮停止表示させる構成とする場合であっても、遊技回の途中にて第2特殊演出及び第3特殊演出が実行される際にはそれら第2特殊演出及び第3特殊演出にて完全外れ図柄組合せを仮停止表示させる構成とすることで第1特殊演出との差別化を図ることが好ましい。
(8)上記各実施の形態では、第1特殊演出の発生機会を稼ぐこと等を目的として、第2特殊演出が連続して発生しないように各種特殊パターンテーブルを構成した。これを変更し、第2特殊演出が連続して発生し得るように各種特殊パターンテーブルを構成することも可能である。同様に、第3特殊演出が連続して発生し得るように各種特殊パターンテーブルを構成することも可能である。また、第2特殊演出及び第3特殊演出が続けて発生し得るように各種特殊パターンテーブルを構成することも可能である。なお、これらのパターンの組み合わせを否定するものでもない。
(9)上記各実施の形態では、通常演出モードにて実行される疑似連続変動表示との関係から特殊演出モードにおける第1連続回数等の上限を設定する構成としたが、これに限定されるものではない。疑似連続変動表示とは無関係に上限を設定する構成としてもよい。また、上限については可変パラメータとする必要はなく固定パラメータとすることも可能である。
因みに、疑似連続変動表示においては、連続回数が4回となることでスーパーリーチ以上が確定し、連続回数が6回となることで大当たりが確定する場合について例示したが、このように連続回数によって変動表示態様や遊技結果を明示させるか否かについては任意である。また、疑似連続変動表示における最大連続回数についても任意に変更してもよい。
(10)上記各実施の形態では、時短演出モード中に遊技回を跨ぐ予告演出の一環としてエフェクト表示を行う構成とし、特殊演出モードにおいてもエフェクト表示を行う構成としたが、このようなエフェクト表示については省略することも可能である。
(11)上記各実施の形態では、特殊演出モードにおけるエフェクト表示については、連続変動回数とエフェクトレベルとがずれる場合があり、両者が必ずしも一致しない構成としたが、これを変更し、連続変動回数とエフェクトレベルとを一致させる構成とすることも可能である。
(12)上記各実施の形態では、第3特殊演出を経由して特殊演出モードから通常演出モードに移行する場合について例示したが、同様の機能を第2特殊演出に付与することも可能である。これにより、第9特殊パターンテーブル~第12特殊パターンテーブルによって規定される演出パターンのバリエーションを増やし、第1特殊演出が実行される機会を増やすことが可能となる。
(13)上記各実施の形態では、第1特殊演出の実行時間を1種類(2sec)としたが、第1特殊演出の実行時間を複数設けてもよい。この場合であっても、実行時間の設定には高頻度サポートモードにおける遊技回の実行時間に配慮することが好ましい。例えば、上記第1の実施の形態においてはリーチ非発生時の変動表示時間として、保留数が2~4の場合には1secが設定されており、保留数が1の場合には2secが設定されている。第1特殊演出の実行時間を増やす上では、次に短い変動表示時間2sec+確定表示時間1secに配慮して、追加する第1特殊演出の実行時間を3sec(変動表示時間2sec+仮停止表示時間1sec)とすることが好ましい。
(14)上記各実施の形態では、高頻度サポートモード対応の時短演出モード及び低頻度サポートモード対応の特殊演出モードにおいては、図柄表示装置253の表示画面253aにおける縮小表示領域SEにて図柄を表示する構成としたが、これに限定されるものではない。低頻度サポートモード対応の通常演出モードと同じく変動表示領域MEにて図柄を表示する構成とすることも可能である。
(15)上記各実施の形態では、変動表示時間やリーチ表示移行前の区間を基準時間で割る演算処理によってパート数(第1特殊演出を実行可能な回数)を特定し、その特定結果に基づいて第1特殊演出~第3特殊演出の振分を行う構成としたが、各種変動表示時間に対応した特殊パターンテーブルを記憶しておくことにより演算処理を省略することも可能である。但し、各種変動表示時間に対応させて特殊パターンテーブルを各々設ける場合には、パート数によって特殊パターンテーブルを設ける場合と比較して、特殊パターンテーブルの共通化が難しくなりその数が嵩みやすくなる。特に、同じ変動表示時間であってもリーチ表示の実行時間が異なる場合(例えば第2の実施の形態参照)には、そのような不都合が顕著となる。このように、パート数に応じて特殊パターンテーブルを記憶させておくことには、報知・演出制御装置140に記憶される情報量の減縮に寄与できるという技術的意義がある。
(16)上記第1~第4の実施の形態では、低頻度サポートモード中の確定表示時間が高頻度サポートモード中の確定表示時間よりも短くなる場合について例示したが、各モードにおける確定表示時間の関係については任意である。例えば、低頻度サポートモード中の確定表示時間と高頻度サポートモード中の確定表示時間とを同一とすることも可能である。
(17)上記第2の実施の形態においては、特殊演出モードにてスーパーリーチDが実行される場合にリーチ表示の所要時間が複数設けられている構成について例示したが、リーチ表示の所要時間についてはショート/ロングの2つに限定されるものではなく任意である。例えば、ショート/ミドル/ロングの3つとしてもよいし、4つ以上とすることも可能である。
また、スーパーリーチDが実行される遊技回については同じ変動表示時間で比較した場合に遊技回開始からリーチ表示に移行するまでのタイミングが複数設けられている構成としたが、これらタイミングの差については必ずしも上記基準時間と同じ長さにする必要はない。但し、これらタイミングの差を利用して第1所定演出の実行時間を確保することでリーチ表示前に実行される連続変動の回数(連続回数)に違いを生じさせる上では、当該差を第1所定演出の実行時間(基準時間)よりも長くすることが好ましい。なお、上記第2の実施の形態と同様に、この差を基準時間の整数倍となるように設定すれば、連続変動の回数の差を生じさせる上で演出の流れの円滑さが損なわれることを好適に抑制できる。
(18)上記第3の実施の形態においては、先の遊技回の演出パターンを考慮して次の遊技回におけるリーチ表示への移行タイミングを決定する構成としたが、これに限定されるものではない。先の遊技回からのインターバル時間に応じて先の遊技回の演出パターンを考慮するか否かを分ける構成としてもよい。例えば、先の遊技回の終了後直ちに次の遊技回が開始される場合(すなわち、先の遊技回の終了までに次の遊技回の保留情報が確保されている場合)には先の遊技回の演出パターンを考慮する一方、先の遊技回の終了から間をあけて次の遊技回が開始される場合(すなわち、先の遊技回の終了までに次の遊技回の保留情報が確保されていない場合)には先の遊技回の演出パターンを考慮しない構成とすることも可能である。なお、考慮/非考慮の判定基準については、インターバル期間=0に限定されるものではない。遊技者によって先の遊技回と後の遊技回とが連続的に実行されていると認識される範囲であれば判定基準とするインターバル期間を任意に変更してもよい。
(19)上記第5の実施の形態では、図柄をスクロール方向に揺動させることで待機表示を行う構成としたが、少なくとも図柄が有効ライン上に維持され且つ再変動する可能性がある旨を示唆できるのであれば足り、待機表示の具体的態様については任意である。例えば、有効ライン上にて図柄が拡大/縮小を繰り返す構成としてもよいし、図柄の透明度が低い状態と高い状態に繰り返し変化する構成としてもよいし、図柄又は当該図柄に付随するエフェクト等を点滅(フラッシュ)させる構成としてもよい。
(20)時短演出モードにおいては、高頻度サポートモードに維持される残り遊技回数を基本的には非明示とし、特殊演出モードにおいてもそれに合せて当該特殊演出モードが維持される残り遊技回数を非明示としたが、これに限定されるものではない。各演出モードにて残り回数に対応する情報を明示する構成とすることも可能である。例えば、表示画面253aに残り回数を示すカウンタを表示するとよい。時短演出モードにおいてはこのカウンタの値が遊技回の消化に合せて更新(例えば減算)される構成とし、特殊演出モードにおいては第1特殊演出、第2特殊演出(リーチ表示非発展)、第3特殊演出等の各種演出が実行される毎に当該カウンタの値が更新(例えば減算)される構成とするとよい。これにより、時短演出モードに特殊演出モードを似せる効果を一層好適に発揮させることができる。
なお、上記実施の形態に示したように、特殊演出モード終了の可否を抽選により決定している場合には、上記カウンタが「0」となった後は、例えば特殊演出モードがいつ終了してもおかしくない状況であることを示す表示(例えば「WARNING」等のメッセージ)を行うとよい。
また、カウンタの値が「0」になったことを契機として特殊演出モードが終了し、上述した遅延等が発生しない構成とすることも可能であるが、この場合には特殊演出モードにおける最後の遊技回における演出パターンを工夫されたい。例えば、遊技回中にカウンタの値が「0」になるといった事象、すなわち遊技回中に通常演出モードへ移行するといった事象が発生し得るが、このような場合にはカウンタが「0」になるまでの部分を特殊演出モード対応の第1特殊演出~第3特殊演出にて構成し、「0」になった後の部分を通常演出モード対応の演出で構成することが好ましい。
(21)上記各実施の形態では、高頻度サポートモードの最少継続回数を10回としたが、高頻度サポートモードの最少継続回数を1の遊技回にて疑似変動(第1特殊演出~第3特殊演出等)を実行可能な最大回数よりも多くなるように設定されているのであれば任意である。上記各実施の形態においては低頻度サポートモード対応の通常遊技状態おいては、リーチ非発生の遊技回における最長変動表示時間が17secとなっている。この変動表示時間ではパート数が「9」となり、連続回数の上限を「3」とした場合に疑似変動の最大実行回数については7回となる。これに対して、リーチ発生の遊技回における最長変動表示時間は28secとなっている。この変動表示時間ではリーチ表示の時間及び分岐演出の時間を考慮した場合の残りパート数が「6」となり、連続回数の上限を「6」とした場合の疑似変動の最大実行回数については6回となる。このようなケースでは、前者に考慮して上記最少継続回数を8回以上となるように設定するとよい。これに合せて、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態にて特殊演出モードに移行した場合の、最少継続回数についても8回以上となるように設定するとよい。
(22)上記各実施の形態では、特殊演出モードの継続回数(疑似変動の実行回数)に下限を設定し、この下限到達後は、特殊演出モードの継続の可否を抽選により決定する構成としたが、これに限定されるものではない。特殊演出モードの継続回数(疑似変動の実行回数)を高頻度サポートモードの継続回数の候補と一致させる構成とすることも可能である。
(23)上記各実施の形態では、大当たり結果となる遊技回においては何れもリーチ表示を経て大当たり結果に対応する図柄組合せを停止表示(確定表示)させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、大当たり結果となる遊技回の一部にてリーチ表示を経ることなく大当たり結果に対応する図柄組合せを停止表示(確定表示)させる構成とすることも可能である。このような構成では、大当たり結果となる遊技回にて、リーチ表示を経て大当たり結果に対応する図柄組合せを停止表示(確定表示)させるか、それともリーチ表示を経ることなく大当たり結果に対応する図柄組合せを停止表示(確定表示)させるかの決定を報知・演出制御装置140に委ねる構成とすればよい。例えば、特殊演出モード中に大当たり結果となる遊技回が実行される場合には、該当遊技回の前に実行された遊技回(少なくとも直前の遊技回を含む)における第1特殊演出の実行回数(すなわち該当遊技回の前の第1特殊演出の連続回数)を加味してリーチ表示を行うか否かを決定し、リーチ表示を行う旨を決定した場合には、該当遊技回における演出パターン、すなわち第1特殊演出の実行回数を先の遊技回における第1特殊演出の実行回数(すなわち該当遊技回の前の第1特殊演出の連続回数)を加味して決定するとよい。
(24)先の遊技回と後の遊技回との連携により遊技回を跨いで第1特殊演出を連続させる構成では、両遊技回のインターバル中に、所定の回避条件が成立したことに基づいて両遊技回の連携を回避する構成、例えば後の遊技回にて演出パターンを決定する際に先の遊技回の演出パターンを考慮しない構成とすることも可能である。上記所定の回避条件としては、例えば遊技機の電源がOFFになったこと、遊技機の制御モードが通常よりも電力消費が少ない省電力モードに切り替わったこと、図柄表示装置253がデモ表示に移行したこと、遊技者の操作に基づいて音量等の調整を行うメニュー表示が行われたことの少なくとも何れかを含む。実質的に遊技が途切れている場合には先の遊技回の演出パターンを考慮しない構成とすることで後の遊技回における演出パターンの設定自由度を好適に向上させることができる。
(25)第2特殊演出や第3特殊演出を挟んで第1特殊演出が繰り返される場合に、第2特殊演出や第3特殊演出よりも前の第1特殊演出の連続回数と、後の第1特殊演出の連続回数とに相関を付与してもよい。例えば、大当たり結果に対応している遊技回にて第1特殊演出の連続回数を決定する際に、先の連続回数と一致させる演出パターンとする割合いが一致させない演出パターンとする割合いよりも高くなるように差を設け、大当たり結果に対応していない遊技回にて第1特殊演出の連続回数を決定する際に、先の連続回数と一致させる演出パターンとする割合いが一致させる演出パターンとする割合いよりも低くなるように差を設けることも可能である。このような構成とする場合には、上記各差を大きくして、後の連続回数と先の連続回数とが一致した場合に大当たり結果が確定する又は大当たり結果となる期待度が高い構成とするとよい。
(26)特殊演出モードにおいては、遊技回の開始時に当該遊技回における演出パターンを決定する構成としたが、複数の保留情報が記憶されている場合に、それら保留情報に係る各遊技回の演出パターンを一括で決定する構成とすることも可能である。例えば、特殊演出モードにて保留情報が新たに記憶された場合に、当該保留情報及びそれよりも前に記憶されている保留情報に係る各遊技回の演出パターンをまとめて決定する構成としてもよい。上記各実施の形態に示したように複数の遊技回に跨るようにして特殊演出を実行する構成に上記構成を適用すれば、演出パターンの適正化に寄与できる。
(27)第1特殊演出の連続回数が多くなることで大当たり結果となる期待度が高くなる構成においては、第1特殊演出が継続するか否かの分岐演出を設けるとよい。すなわち、分岐演出を挟んで第1特殊演出の連続回数が引き継がれる演出パターンと分岐演出を挟んで第1特殊演出の連続回数が引き継がれない演出パターンとを設けてもよい。このような構成とすれば、第1特殊演出が繰り返される場合に、分岐演出を介在させてそれら第1特殊演出を前後に分けることができるため、第1特殊演出を繰り返す場合であってもその連続回数が過度に多くなることを好適に抑制できる。
(28)上記各実施の形態においては、表示演出の一環として確定表示前に外れ結果に対応する図柄組合せを停止表示(仮停止又は一旦停止)させる構成としたが、例えば大当たり結果に対応する遊技回の一部にて、図柄組合せを確定表示させる前に大当たり結果に対応する図柄組合せ(例えば本遊技回にて確定表示される図柄組合せ)を停止表示(仮停止又は一旦停止)させる構成とすることも可能である。例えば複数の第1特殊演出→第2特殊演出→第3特殊演出を経て大当たり結果である旨を報知する場合の一部では、複数の第1特殊演出の少なくとも何れかにて大当たり結果に対応する図柄組合せ(例えば本遊技回にて確定表示される図柄組合せ)を停止表示(仮停止又は一旦停止)させる構成としてもよい。
(29)後続の遊技回における当否等の情報を当該後続の遊技回が開始される前に特定する場合には、当該後続の遊技回よりも前に実行される遊技回にて最終停止される図柄組合せ(確定表示される図柄組合せ)を上記特定の結果を考慮して決定してもよい。例えば、後続の遊技回が大当たり結果に対応している場合には、それよりも前の遊技回(外れ結果に対応)にて最終停止される図柄組合せを後続の遊技回が大当たり結果であることを示唆又は明示する図柄組合せとするとよい。
また、上記変形例(26)に示したように、複数の遊技回の演出パターンを一括で決定する場合には、それら複数の遊技回のうち最後に実行される遊技回の当否等の情報を考慮してそれよりも前に実行される遊技回の図柄組合せ等(例えば最終停止される図柄組合せや仮停止される図柄組合せ)を定める構成とすることも可能である。
(30)1の遊技回中に実行されるリーチ表示の回数については任意であり、リーチ表示が複数回実行される構成とすることも可能である。このように1の遊技回中に複数回のリーチ表示を実行する上では、各リーチ表示への発展タイミングや各リーチ表示への発展タイミングまでに実行する第1特殊演出の回数を遊技回の変動表示時間に応じてパターン化した状態で記憶しておき(例えば、演出パターンテーブルとして記憶しておき)、これらのパターンの中から何れの演出パターンとするかを選択する構成としてもよい。このような構成とすれば、前後のリーチ表示に対応関係を与える等して演出機能を強化しつつも、それに起因して演出パターンの決定に際して制御負荷が過度に大きくなることを抑制できる。
例えば、上記変形例(17)に示したように、リーチ表示が実行される時間としてショート、ミドル、ロングを設け、リーチ表示の実行時間に差を設ける場合には、時間の長さによって大当たり結果となる期待度を変化させることも可能である。このような構成と本変形例に示す構成とを組み合わせる場合には、先のリーチ表示と後のリーチ表示との組み合わせによって大当たり結果となる期待度を変化させる構成とし、前後のリーチ表示の連携を強化するとよい。具体的には、先のリーチ表示の長さや種類と、後のリーチ表示の長さや種類とがどのように組み合わされるかによって大当たり結果となる期待度が変化する構成とするとよい。例えば、先のリーチ表示の長さとして相対的に期待度の高いロングが設定され、後のリーチ表示の長さとして相対的に期待度の低いショートが設定された場合には、他の組合せと比較して大当たり結果となる期待度が極めて高くなるように構成するとよい。本変形例に示す構成によれば、第1特殊演出の連続回数だけでなく、複数回実行されるリーチ表示同士の関係によって大当たり結果となる期待度が変化することとなり、遊技への注目度の更なる向上が期待できる。
(31)上記各実施の形態では、報知・演出制御装置140と表示制御装置410とを別々に設けたが、これら各制御装置140,410の機能を統合した1の制御装置を設けてもよい。
(32)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果(大当たり結果)に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技用回動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段により実行される演出の1つとして、演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)が設けられており、
前記期間決定手段により決定された前記動作期間と前記所定演出の前記演出実行期間とに基づいて、遊技回中に前記所定演出を実行可能な回数を特定し、その特定結果に基づいて当該遊技回における前記所定演出の実行回数を決定する実行回数決定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて演出パターンを決定する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、例えば該当遊技回中に可能な範囲で所定演出が繰り返されることとなる。遊技機においては遊技の単調化を抑制する等の理由から動作期間が様々に設定されることが一般的である。本特徴に示す構成によれば、決定された動作期間と所定演出の演出実行期間とに基づいて所定演出をどの程度実行できるかを特定した上で所定演出の実行回数を決定する構成となっているため、多様な動作期間に合せて所定演出を実行することができる。これにより、所定演出による遊技への注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)とを備えている遊技機において、前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、前記遊技回用動作が行われている場合に演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、前記演出実行手段により実行される演出の1つとして、演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出が設けられており、前記期間決定手段により決定された前記動作期間と前記所定演出の前記演出実行期間とに基づいて、遊技回中に実行する前記所定演出の実行回数を決定する実行回数決定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて演出パターンを決定する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴A2.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果(大当たり結果)に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技用回動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段により実行される演出の1つとして、演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)が設けられており、
前記期間決定手段により決定された前記動作期間と前記所定演出の前記演出実行期間とに基づいて、遊技回中に前記所定演出を実行可能な回数を特定する回数特定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にてパート数を算出する機能)と、
前記回数特定手段による特定結果に基づいて、前記遊技回中に前記所定演出を実行する実行回数を決定する実行回数決定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて演出パターンを設定する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、例えば該当遊技回中に可能な範囲で所定演出が繰り返されることとなる。遊技機においては遊技の単調化を抑制する等の理由から動作期間が様々に設定されることが一般的である。本特徴に示す構成によれば、決定された動作期間と所定演出の演出実行期間とに基づいて所定演出をどの程度実行できるかを特定した上で所定演出の実行回数を決定する構成となっているため、多様な動作期間に合せて所定演出を実行することができる。これにより、所定演出による遊技への注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴A3.前記実行回数決定手段は、前記動作期間、前記演出実行期間及び前記付与判定手段の判定結果に基づいて前記所定演出の実行回数を決定する構成となっていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
所定演出の実行回数を付与判定手段による判定結果に基づいて決定することにより、判定結果と実行回数との間に関係性を付与することができる。例えば、付与対応結果の場合と付与対応結果ではない場合とで実行回数に差を生じさせることにより、所定演出によって判定結果の示唆等が可能となる。これにより、特徴A1等に示した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴A4.前記実行回数決定手段は、
前記付与判定手段による判定結果に基づいて上限回数(例えば第1連続回数)を設定する設定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて上限を設定する機能)と、
前記所定演出の実行回数が前記上限回数を超えないようにして当該所定演出の実行回数を制限する制限手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて連続回数を制限する機能)と
を有していることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A1等に示したように動作期間に応じて所定演出の実行回数を決定する構成においては、動作期間が長くなれば所定演出の実行回数が増えることとなる。但し、このように動作期間と実行回数との関係が過度に強くなってしまった場合には、付与判定の結果を反映しづらくなると懸念される。この点、本特徴に示すように、付与判定の結果に基づいて上限回数を設定し、その上限回数を超えない範囲で所定演出の実行回数が決定される構成とすれば、仮に所定演出を実行可能な回数が多い場合であっても、制限手段によって実際の実行回数を少なくなるように制限することができ、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A5.前記演出実行手段は、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記付与対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記実行回数決定手段は、
前記付与判定手段による判定結果に基づいて上限回数(例えば第1連続回数)を設定する設定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて上限を設定する機能)と、
前記所定演出が連続して実行される回数が前記上限回数を超えないように当該所定演出の実行回数を制限する制限手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて連続回数を制限する機能)と
を有していることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A1等に示したように動作期間に応じて所定演出の実行回数を決定する構成においては、動作期間が長くなれば所定演出の連続回数が増えることとなる。但し、このように動作期間と実行回数との関係が過度に強くなってしまった場合には、付与判定の結果を反映しづらくなると懸念される。この点、本特徴に示すように、付与判定の結果に基づいて上限回数を設定し、その上限回数を超えない範囲で所定演出の連続回数が決定される構成とすれば、仮に所定演出を実行可能な回数が多い場合であっても、制限手段によって連続回数を少なくなるように調整することができ、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、「~前記所定演出を連続して実行する場合に~」とは、所定演出が終了した後に再び所定演出が実行される場合、すなわち他の演出(例えば後述する第2所定演出)が介在することなく所定演出が続けて実行される場合を含む。
特徴A6.前記所定演出は第1所定演出であり、
前記演出実行手段により実行される演出の1つとして、前記第1所定演出とは異なる第2所定演出(例えば第2特殊演出や第3特殊演出)が設けられており、
前記制限手段は、前記第1所定演出を実行可能な回数が前記上限回数を超える場合に、前記第2所定演出を実行するようにすることで前記第1所定演出が連続して実行される回数を制限する構成となっていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
本特徴によれば、第2所定演出を介在させることで第1所定演出が上限回数を超えないように制限されることとなる。第1所定演出の連続回数によって付与対応結果の期待度が示唆される構成においては、第2所定演出を用いて第1所定演出の連続を妨げることにより、遊技への注目度の向上を図りつつも第1所定演出の連続が終了したことを分かりやすく遊技者に伝えることができる。
なお、第2所定演出は、例えばリーチ演出やリーチ演出へ発展するか否かの分岐となる分岐演出を含む。
因みに、上述した技術的思想を上記特徴A4に適用することも可能である。この場合、本特徴に示す構成を「前記所定演出は第1所定演出であり、前記演出実行手段により実行される演出の1つとして、前記第1所定演出とは異なる第2所定演出(例えば第2特殊演出や第3特殊演出)が設けられており、前記制限手段は、前記第1所定演出を実行可能な回数が前記上限回数を超える場合に、前記第2所定演出を実行するようにすることで前記第1所定演出が実行される回数を制限する構成となっていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。」とするとよい。
特徴A7.前記制限手段は、前記第1所定演出を実行可能な回数が前記上限回数を超える場合に、前記第2所定演出を介在させることで前記第1所定演出を当該第2所定演出よりも前に実行されるものと、後に実行されるものとに分ける手段を有していることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
第1所定演出群に第2所定演出を介在させる構成とすることにより、第1所定演出の実行回数が過度に少なくなることを抑制しつつ、連続回数が嵩むことを抑制できる。
なお、特徴A6及び特徴A7に示したように、第1所定演出を実行可能な期間にて第2所定演出を実行する場合には、例えば第1所定演出群の一部を第2所定演出によって置き換える構成とするとよい。
特徴A8.前記制限手段は、前記第2所定演出を介在させる場合の態様として、前記第2所定演出よりも前に実行される前記第1所定演出の連続回数が前記第2所定演出の後に実行される前記第1所定演出の連続回数よりも多くなる第1態様と、前記第2所定演出よりも前に実行される前記第1所定演出の連続回数が前記第2所定演出の後に実行される前記第2所定演出の連続回数よりも少なくなる第2態様とを有し、前記付与判定による判定結果が前記付与対応結果である場合には、前記第1態様よりも前記第2態様にて前記第2所定演出を介在させることが多くなるように構成されていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
付与判定結果に対応する遊技回にて第2所定演出により第1所定演出群を前後に分ける場合には、第2所定演出後の第1所定演出の連続回数が多くなりやすい構成とすることで、付与対応結果の報知へ向かう過程で遊技者の期待感を好適に高めることができる。付与対応結果の報知へ続く部分にて第1所定演出の連続回数を極力多く(制限の範囲内)することができれば、演出の多様化を図りつつ報知へ向けて遊技者の注目度が高くなるように促すことができる。
特徴A9.前記制限手段は、前記付与判定による判定結果が前記付与対応結果でない場合には、前記第2態様よりも前記第1態様にて前記第2所定演出を介在させることが多くなるように構成されていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
付与判定結果に対応しない遊技回にて第2所定演出により第1所定演出群を前後に分ける場合には、第2所定演出前の第1所定演出の連続回数が多くなりやすい構成とすることで、上記特徴A8に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴A10.前記第2所定演出の実行期間は、前記第1所定演出の実行期間の整数倍となるように構成されていることを特徴とする特徴A6乃至特徴A9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6等に示したように、第2所定演出を用いて第1所定演出の回数(連続回数)を制限する上では、本特徴に示すように第2所定演出の実行期間を第1所定演出の実行期間の整数倍(×1,2,3・・・)とすることにより以下の効果が期待できる。すなわち、第2所定演出の介入によって本来であれば実行期間が確保されていたはずの第1所定演出にその影響が及び当該第1所定演出が上手く実行されなくなるといった不都合の発生を好適に抑制できる。故に、事前に特定した結果を流用できなくなって、回数特定や演出レイアウトにやり直し等が発生することを回避できる。これは、演出進行の円滑化を図る上で好ましい。
特徴A11.前記演出実行手段によって実行された前記所定演出の実行状況に関する情報を記憶する関連情報記憶手段(報知・演出制御装置140のRAM444における連続結果カウンタ)を備え、
前記制限手段は、今回の遊技回の前の遊技回における演出が前記所定演出にて終了している場合に、当該前の遊技回から前記所定演出が連続して実行される回数が前記上限回数を超えないようにして当該所定演出の実行回数を制限する特殊制限手段を有していることを特徴とする特徴A5乃至特徴A10のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技回中に所定演出が繰り返し実行される構成においては、先の遊技回にて実行された所定演出と後の遊技回にて実行された所定演出とが連続しているように見える可能性がある。そこで、先の遊技回の終了時に所定演出が実行されている場合には、この所定演出を含めた連続回数が所定回数を超えないようにすることにより、所定演出が制限を超えて連続しているように見えることを抑制できる。これは、遊技者の困惑を抑える上で好ましいい。
なお、特徴A6~特徴A10との組み合わせにおいては、本特徴に示す「所定演出」を「第1所定演出」とすればよい。
特徴A12.前記特殊制限手段は、前の遊技回にて前記所定演出が終了してから今回の遊技回にて前記所定演出が開始されるまでのインターバル期間が基準期間を超えていない場合に、前記制限を行う構成となっていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
前後の遊技回にて所定演出を各々行う場合に、それら所定演出が連続しているように見えるか否かは先の遊技回にて所定演出が終了してから次の遊技回にて所定演出が開始されるまでの期間に左右されやすい。そこで、本特徴に示すように、インターバル期間が基準期間を超えていない場合に上記制限を行う構成とすることで、特徴A11に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴A13.前記取得情報記憶手段は、前記情報取得手段の取得した特別情報を複数記憶可能となっており、
前記付与判定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報について前記付与判定を順次行う構成となっており、
前記特殊制限手段は、前の遊技回が終了するまでに次の遊技回に対応する前記特別情報が記憶されている場合に前記制限を行う構成となっていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
前後の遊技回にて所定演出を各々行う場合に、それら所定演出が連続しているように見えるか否かは先の遊技回にて所定演出が終了してから次の遊技回にて所定演出が開始されるまでの期間に左右されやすい。そこで、本特徴に示すように、先の遊技回の終了までに次の遊技回に対応する特別情報が記憶されている場合に上記制限を行う構成とすることで、特徴A11に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴A14.前記演出実行手段によって実行された前記所定演出の実行状況に関する情報を記憶する関連情報記憶手段(報知・演出制御装置140のRAM444における連続結果カウンタ)を備え、
前記実行回数決定手段は、前記特定結果と今回の遊技回の前の遊技回における前記所定演出の実行状況とに基づいて今回の遊技回における前記所定演出の実行回数を決定する構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A10のいずれか1つに記載の遊技機。
今回の遊技回にて所定演出を実行する場合に先の遊技回にて実行された所定演出と関連付けることが可能となれば、今回の遊技回単独で対応する場合と比べて所定演出の発生パターンの多様化や所定演出の設定自由度を向上させることができる。このように先の遊技回における所定演出を利用することは、所定演出によって遊技への注目度の向上を図る上で有利である。
なお、特徴A6~特徴A10との組み合わせにおいては、本特徴に示す「所定演出」を「第1所定演出」とすればよい。
特徴A15.前記実行回数決定手段は、前の遊技回にて前記所定演出が終了してから今回の遊技回にて前記所定演出が開始されるまでのインターバル期間が基準期間(例えば確定表示時間と同じ時間:2sec)を超えていない場合に、前記特定結果と今回の遊技回の前の遊技回における前記所定演出の実行状況とに基づいて今回の遊技回における前記所定演出の実行回数を決定する構成となっていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
前後の遊技回にて所定演出を各々行う場合に、それら所定演出が連続しているように見えるか否かは先の遊技回にて所定演出が終了してから次の遊技回にて所定演出が開始されるまでの期間に左右されやすい。そこで、本特徴に示すように、インターバル期間が基準期間を超えていない場合に遊技回間の連携を図る構成とすることで、特徴A14に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴A16.前記取得情報記憶手段は、前記情報取得手段の取得した特別情報を複数記憶可能となっており、
前記付与判定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報について前記付与判定を順次行う構成となっており、
前記実行回数決定手段は、前の遊技回が終了するまでに次の遊技回に対応する前記特別情報が記憶されている場合に、前記特定結果と今回の遊技回の前の遊技回における前記所定演出の実行状況とに基づいて今回の遊技回における前記所定演出の実行回数を決定する構成となっていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
前後の遊技回にて所定演出を各々行う場合に、それら所定演出が連続しているように見えるか否かは先の遊技回にて所定演出が終了してから次の遊技回にて所定演出が開始されるまでの期間に左右されやすい。そこで、本特徴に示すように、先の遊技回の終了までに次の遊技回に対応する特別情報が記憶されている場合に遊技回間の連携を図る構成とすることで、特徴A14に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴A17.前記情報取得手段により取得された所定の前記特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段を備え、
前記実行回数決定手段は、前記先特定手段による特定対象となった遊技回の前の遊技回における前記所定演出の実行回数を当該先特定手段による特定結果に基づいて決定することを特徴とする特徴A1乃至特徴A16のいずれか1つに記載の遊技機。
1の遊技回単独で所定演出を繰り返す場合には、所定演出の実行回数や連続回数等に係る制約が強くなると想定される。例えば、先特定の対象となった遊技回が付与対応結果に対応している場合に所定演出の実行回数を多くしようとしても、当該遊技回の動作期間によっては十分な実行回数を確保できない場合が発生し得る。この点、本特徴に示すように先特定の対象となった遊技回の前の遊技回(今回の遊技回)にて所定演出の実行回数を決定する場合に、先特定の対象となった遊技回に係る先特定の情報を加味する構成とすることにより、前後の遊技回の連携を実現し、例えば上述したような動作期間の不足等に事前に備えることができる。
特徴A18.前記先特定手段は、前記所定の特別情報に係る遊技回の前記動作期間を特定する手段と、当該動作期間に基づいて前記所定の特別情報に係る遊技回にて前記所定演出を実行可能な回数を特定する手段とを有し、
前記演出実行手段は、前記所定の特別情報に係る遊技回にて前記所定演出を実行可能な回数が所定回数を下回っている場合に、少なくとも今回の遊技回の終りに前記所定演出を実行する手段を有していることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18に示すように、後の遊技回にて所定演出を実行可能な回数が所定回数を下回っている場合に、少なくとも今回の遊技回の終わりに所定演出を実行する構成とすることで、今回の遊技回~後の遊技回にて実行される所定演出の回数を上記所定回数に近づけることができる。
特徴A19.前記情報取得手段は、入球部への入球に基づいて前記特別情報を取得するものであり、
遊技状態として、第1遊技状態(低頻度サポートモード)と当該第1遊技状態よりも前記入球部への入球が容易な第2遊技状態(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)と報知期間(確定表示時間)とは、前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態の方が短くなるように構成されており、
前記演出実行手段は、表示画面(表示画面253a)にて絵柄を可変表示する可変表示手段(図柄表示装置253)を有し、前記所定演出として当該表示画面にて絵柄を可変表示させる可変表示と当該可変表示を経て絵柄を停止表示させる停止表示とを含み、
前記所定演出における絵柄の可変表示期間は前記第2遊技状態における動作期間と一致し、前記所定演出における絵柄の停止表示期間は前記第2遊技状態における前記報知期間と一致していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A18のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とで遊技の進行スピードを変化させることにより、遊技の単調化を抑制できる。また、第1遊技状態においてはその遊技状態を維持したまま疑似的に遊技の進行スピードを変化させることが可能であり、遊技の単調化の抑制に寄与できる。
特徴A20.前記第2遊技状態においては、前記表示画面にて遊技回用動作の開始に合せて絵柄の可変表示が開始され、当該絵柄の可変表示が遊技回用動作の終了まで維持された後、前記付与判定手段による付与判定の結果に対応した絵柄が停止表示される構成となっており、
前記演出実行手段は、前記所定演出にて絵柄を停止表示させる手段として、当該所定演出が遊技回の終了に対応して実行される場合に前記付与判定の結果に対応した絵柄を停止表示させる手段と、当該所定演出が遊技回の終了以外に対応して実行される場合に前記付与判定の結果に対応しない絵柄を停止表示させる手段とを有していることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2遊技状態における絵柄表示と同様の絵柄表示を第1遊技状態にて再現できる。つまり、遊技状態は第1遊技状態のままであっても、その外観をあたかも第2遊技状態であるかのように見せることができる。このような構成とすれば、遊技状態を変化させることなく、疑似的に遊技の進行スピードが変化しているかのように印象付けることが可能となり、遊技の単調化の抑制に寄与できる。
特徴A21.前記所定演出は、前記第2遊技状態における各遊技回にて実行される遊技回演出と同様の演出であることを特徴とする特徴A19又は特徴A20に記載の遊技機。
本特徴に示すように第2遊技状態における遊技回演出を所定演出に流用すれば、第2遊技状態に似せる効果を一層好適に発揮させることができる。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報(大当たり情報)に対応しているか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面253a)を有する表示手段(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、前記判定結果に対応した絵柄組合せにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記判定手段による判定の結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せ(大当たり結果に対応する図柄組合せ)が前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
前記表示画面における絵柄の可変表示態様の1つとして、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態へ移行する特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)が設けられており、
前記特別可変表示態様に対応する遊技回にて前記リーチ状態となる前に実行される表示演出として、演出実行期間が前記リーチ状態に移行するまでの最短期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)を有し、
前記表示制御手段は、
前記特別可変表示態様に対応する遊技回にて前記リーチ状態に移行するまでの期間と前記所定演出の前記演出実行期間とに基づいて、遊技回中に前記所定演出を実行可能な回数を特定し、その特定結果に基づいて当該遊技回における前記所定演出の実行回数を決定する実行回数決定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて演出パターンを決定する機能)と、
前記リーチ状態となる前に、前記実行回数決定手段による決定に基づいて前記所定演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて第1特殊演出を実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、リーチ状態に移行するまでの期間と所定演出の演出実行期間とに基づいてリーチ状態へ移行する前に所定演出を実行可能な回数が特定され、その特定結果に基づいて所定演出の実行回数が決定される。これにより、リーチ状態へ移行する前に所定演出が例えば可能な範囲で繰り返されることとなる。遊技機においては遊技の単調化を抑制する等の理由から様々なタイミングにてリーチ状態へ移行する構成となっていることが一般的である。本特徴に示す構成によれば、決定されたリーチ状態への移行タイミングを踏まえて所定演出をどの程度実行できるかを特定した上で所定演出の実行回数を決定する構成となっているため、多様なリーチ状態への移行態様に合せて所定演出を繰り返し実行させることができる。これにより、所定演出による遊技への注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴B2.前記演出実行手段は、前記所定演出の実行回数によって前記リーチ状態に移行する期待度を示唆する構成となっていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
所定演出の実行回数がリーチ状態への移行に関係している。このような構成においては、遊技者の注目度が所定演出に向きやすい。ここで、特徴B1との組み合わせにより、様々なリーチ状態への移行タイミングへの対応が可能となれば、所定演出による示唆機能を好適に発揮させることができる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴B3.前記表示制御手段は、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記特別可変表示態様として、第1特別可変表示態様と、当該第1特別可変表示態様よりも前記リーチ状態へ移行するまでの期間が長い第2特別可変表示態様とが設けられており、
前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には、前記第1特別可変表示態様よりも前記第2特別可変表示態様が設定されやすくなっており、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果でない場合には、前記第2特別可変表示態様よりも前記第1特別可変表示態様が設定されやすい構成となっていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、移行対応結果である場合には移行対応結果でない場合と比べてリーチ状態に移行するまでの期間が長くなりやすく、所定演出の実行回数を多くすることが可能となる。これに対して、移行対応結果でない場合には、リーチ状態に移行するまでの期間が短くなりやすく、所定演出の実行回数が少なくなる。このように構成によれば、所定演出の実行回数が多くなることで移行対応結果である可能性が高くなり、所定演出の実行回数が少なくなることで移行対応結果である可能性が低くなり、移行判定の結果と所定演出の実行回数とに関係性が付与される。
特徴B4.前記第1特別可変表示態様にて前記リーチ状態へ移行するまでの期間と、前記第2特別可変表示態様にて前記リーチ状態へ移行するまでの期間との差は、前記所定演出の前記演出実行期間の整数倍となるように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
リーチ状態への移行タイミングの差を所定演出の演出実行期間の整数倍(×1,2,3・・・)とすることにより、その差分にて所定演出の実行期間を確保することができ、演出進行の円滑化を図りつつ第1特別可変表示態様と第2特別可変表示態様との差別化を実現する上で構成が複雑になることを抑制できる。
特徴B5.前記表示制御手段は、前記移行判定手段による判定結果に基づいて前記リーチ状態への移行タイミングを決定する移行タイミング決定手段を有し、
前記実行回数決定手段は、前記移行タイミング決定手段によって決定された前記移行タイミングに基づいて、前記リーチ状態に移行するまでの期間を特定する構成となっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
リーチ状態への移行タイミングを様々に設定することは遊技演出の単調化を抑制して遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。しかしながら、移行タイミングが多様になればそれに応じて所定演出が実行可能な回数についても様々となり得る。そこで、特徴B4に示すように、移行判定結果に基づいてリーチ状態への移行タイミングが決定される構成においては、その結果に基づいてリーチ状態に移行するまでの期間を特定し、その特定結果に基づいて所定演出の実行回数を決定する構成とすることにより実用上好ましい構成を実現できる。
特徴B6.前記実行回数決定手段は第1実行回数決定手段であり、
前記特別可変表示態様に対応しない遊技回にて当該遊技回が終了するまでの期間と前記所定演出の前記演出実行期間とに基づいて、遊技回中に前記所定演出を実行可能な回数を特定し、その特定結果に基づいて当該遊技回における前記所定演出の実行回数を決定する第2実行回数決定手段を備え、
前記演出実行手段は、前記第1実行回数決定手段による決定及び前記第2実行回数決定手段による決定に基づいて前記所定演出を実行する構成となっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6によれば、リーチ状態に移行しない遊技回においては、当該遊技回の実行期間と所定演出の演出実行期間とに基づいて所定演出の実行回数が決定される。リーチ状態へ移行しない遊技回についても所定演出が実行される構成とすることにより、リーチ状態への移行に期待する遊技者に対して遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、特徴A群に示した技術的思想を適用する場合には、本特徴に示す「第2実行回数決定手段」を特徴A群に示した「実行回数決定手段」とすることも可能である。
なお、以上詳述した特徴B群に特徴A群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果(例えば大当たり結果)に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段により実行される演出として演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出(例えば第1特殊演出)及び第2所定演出(例えば第2特殊演出又は第3特殊演出)が設けられており、前記第2所定演出が介在することなく前記第1所定演出が連続して実行される場合に、その連続回数によって前記付与対応結果である期待度が示唆される構成となっており、
前記演出実行手段は、1遊技回中に前記第1所定演出を複数回実行する場合に、それら第1所定演出の間に前記第2所定演出を介在させることによりそれら第1所定演出を当該第2所定演出の前に実行される第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される第1所定演出とに分ける手段を有していることを特徴とする遊技機。
第1所定演出の連続回数によって付与対応結果である期待度を示す構成においては、第1所定演出が過度に連続することで示唆される期待度と実際の遊技結果との乖離が大きくなると懸念される。ここで、単に第1所定演出を行わない構成としたり、第1所定演出群の冒頭や末尾を第2所定演出に置き換えたりすることも可能であるが、このような構成では第1所定演出による演出効果が上手く発揮されなくなる。この点、本特徴に示すように、第2所定演出を介入させて第1所定演出群を前後に分断する構成とすれば、第1所定演出の実行機会が過度に少なくなることを抑制しつつ、連続数が過度に大きくなることを抑制できる。これにより、第1所定演出による演出効果を担保しつつ上記乖離を抑制できる。故に、第1所定演出によって遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)とを備えている遊技機において、前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、前記演出実行手段により実行される演出として演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出(例えば第1特殊演出)及び第2所定演出(例えば第2特殊演出又は第3特殊演出)が設けられており、前記演出実行手段は、1遊技回中に前記第1所定演出を複数回実行する場合に、それら第1所定演出の間に前記第2所定演出を介在させることによりそれら第1所定演出を当該第2所定演出の前に実行される第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される第1所定演出とに分ける手段を有していることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。この構成に、以下の特徴C2~特徴C11に示す各技術的思想を適用することも可能である。
特徴C2.前記演出実行手段は、前記付与判定手段による判定結果に基づいて前記第1所定演出の連続回数の上限を設定する手段を有し、前記上限に到達し得る場合に、前記第2所定演出を介在させることにより前記第1所定演出を当該第2所定演出の前に実行される第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される第1演出とに分ける構成となっていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
第1所定演出の連続回数に付与判定の結果に応じて上限を設定し、その上限を超える場合に第2所定演出を介在させる構成とすることにより、第1所定演出を例えば前半と後半とに分断して、当該第1所定演出が付与判定の結果にそぐわない形で過度に繰り返されることを好適に抑制できる。
特徴C3.前記第2所定演出は、当該第2所定演出の実行期間が前記第1所定演出の実行期間の整数倍となるように設定されていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
単に第1所定演出群に第2所定演出を割込ませようとした場合には、当該第2所定演出の割込みによって演出期間に過不足が生じ得る。これは、演出進行の円滑さを損なう要因となり得る。この点、本特徴に示すように、第2所定演出の実行期間を第1所定演出の実行期間の整数倍とすれば、所定数の第1所定演出に代えて第2所定演出を実行させることができるため、上記過不足を抑制できる。これにより、演出進行の円滑さを担保できる。
特徴C4.前記第2所定演出によって前記第1所定演出群を前後に分ける場合の当該第2所定演出の介在箇所を設定する設定態様として、当該第2所定演出よりも前に実行される第1所定演出の回数が後に実行される第1所定演出の回数よりも多くなる第1設定態様と、当該第2所定演出よりも前に実行される第1所定演出の回数が後に実行される第1所定演出の回数よりも少なくなる第2設定態様とが設けられていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。
第2所定演出を介入させる場合には、その介入箇所が前寄りとなることで当該第2所定演出後に実行される第1所定演出の回数が多くなり、介入箇所が後ろよりとなることで当該第2所定演出後に実行される第2所定演出の回数が少なくなる。このような差を設ける構成とすれば、第2所定演出の介入によって第1所定演出群を前後に分断する構成にて、演出が単調になることを好適に抑制できる。
特徴C5.前記付与判定手段による判定結果が前記付与対応結果である場合には、前記第1設定態様よりも前記第2設定態様となりやすい構成となっていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、付与対応結果である場合には例えば遊技回の後半にて第1所定演出が連続しやすくなる。このように、遊技結果に対応するようにして第2所定演出の介入位置が決定される構成によれば、第2所定演出の介入により第1所定演出を前半/後半に分けつつも、第1所定演出の連続→例えばリーチ表示の演出の繋がりを強化し、第1所定演出の繰り返しによって期待度を示唆するという本来機能を好適に担保できる。
特徴C6.前記第1所定演出が連続している回数に対応する回数対応情報を表示する情報表示手段(例えば表示画面253aに表示されるエフェクト)と、
前記第2所定演出が実行された後に前記第1所定演出が実行される場合に、前記情報表示手段に表示されている前記回数対応情報をリセットする手段と
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
第1所定演出が連続する場合にその回数対応情報を表示することにより、見落とし等があった場合であっても現在が連続何回目であるか把握しやすくなる。このような構成にて第2所定演出が介入した場合には、回数対応情報をリセットすることで、第1所定演出の連続が止まったことが明示される。これにより、第2所定演出が第1所定演出の連続を止める契機となることが明らかとなり、演出の複雑化によってその内容が分かりづらくなることを抑制できる。
特徴C7.表示画面(表示画面253a)を有する表示手段(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、前記付与判定の結果に対応した絵柄組合せにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記付与判定手段による判定の結果が前記付与対応結果となった場合には、前記付与対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記表示画面に表示される絵柄を用いて表示演出を行うものであり、
前記第1所定演出は、前記表示画面にて前記絵柄を可変表示させてそれら絵柄を前記付与対応結果に非対応となる絵柄組合せとなるようにして当該表示画面に仮停止表示させる構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、1遊技回中に第1所定演出を複数回実行することにより、あたかも遊技の進行速度が大きく変化したかのように見せることができる。但し、このような構成では第1所定演出が短い周期で繰り返されることで、遊技が単調化する可能性がある。そこで、第1所定演出群に第2所定演出を介入させることにより、遊技の単調化を抑制できる。特に、特徴C1に示すように第1所定演出が連続することで、付与対応結果である期待度が高くなる構成においては、当該第1所定演出が過度に連続することは遊技者を困惑させる要因になるため好ましくない。この点、第2所定演出の介入によって第1所定演出の連続が止まる構成となることで、このような不都合の発生も好適に抑制できる。
特徴C8.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段により実行される演出として演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出(例えば第1特殊演出)及び第2所定演出(例えば第2特殊演出又は第3特殊演出)が設けられており、前記第2所定演出が介在することなく前記第1所定演出が連続して実行される場合に、その連続回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記演出実行手段は、
1遊技回中に前記第1所定演出を複数回実行する場合に、それら第1所定演出の間に前記第2所定演出を介在させることによりそれら第1所定演出を当該第2所定演出の前に実行される第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される第1所定演出とに分ける手段と、
1遊技回中に前記第1所定演出を複数回実行する場合に、それら第1所定演出の前又は後に前記第2所定演出を配することによりそれら第1所定演出を連続させる手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C8に示すように第1所定演出の連続回数によって付与対応結果である期待度を示す構成においては、第1所定演出が過度に連続することで示唆される期待度と実際の遊技結果との乖離が大きくなると懸念される。ここで、単に第1所定演出を行わない構成とすることも可能であるが、このような構成では第1所定演出による演出効果が上手く発揮されなくなる。この点、本特徴に示すように、第2所定演出を介入させることで、連続数が過度に大きくなることを抑制する構成とすれば、第1所定演出による演出効果を担保しつつ、上記乖離を抑制できる。これにより、第1所定演出によって遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
特徴C9.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記演出実行手段により実行される演出として演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出(例えば第1特殊演出)及び第2所定演出(例えば第2特殊演出又は第3特殊演出)が設けられており、前記第2所定演出が介在することなく前記第1所定演出が連続して実行される場合に、その連続回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記演出実行手段は、1遊技回中に複数回の前記第1所定演出を実行した後、当該遊技回にて前記第2所定演出を実行する場合に、それら第1所定演出の間に前記第2所定演出を実行する手段を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C9に示すように第1所定演出の連続回数によって付与対応結果である期待度を示す構成においては、第1所定演出が過度に連続することで示唆される期待度と実際の遊技結果との乖離が大きくなると懸念される。ここで、単に第1所定演出を行わない構成とすることも可能であるが、このような構成では第1所定演出による演出効果が上手く発揮されなくなる。この点、本特徴に示すように、第2所定演出を介入させることで、連続数が過度に大きくなることを抑制する構成とすれば、第1所定演出による演出効果を担保しつつ、上記乖離を抑制できる。これにより、第1所定演出によって遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
特徴C10.遊技状態として、第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも前記遊技回用動作の前記動作期間が短くなる第2遊技状態とが設けられており、
前記第1所定演出は、前記第2遊技状態における各遊技回にて1回実行される演出であり、
前記第1遊技状態においては、各遊技回の動作期間が前記第1所定演出を複数回実行可能となるように構成されており、
前記演出実行手段は、前記第1遊技状態となっている場合に、前記第1所定演出を各遊技回にて複数回実行するように構成されていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C10によれば、第1遊技状態においては1遊技回中に第1所定演出を繰り返すことによりあたかも第2遊技状態となっているかのように見せることができる。つまり、遊技進行が一気に加速したかのように見せて遊技進行のリズムを大きく変化させることができる。これにより、遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度向上効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴C11.前記演出実行手段は、1遊技回中に前記第1所定演出を複数回実行する場合に、それら第1所定演出の間に前記第2所定演出を介在させることによりそれら第1所定演出を当該第2所定演出の前に実行される第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される第1所定演出とに分け、当該後に実行される第1所定演出の後に第2所定演出を実行する手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C1等に示したように、第1所定演出が連続して実行される構成では、前後の遊技回に跨るようにして第1所定演出が連続することで、第1所定演出の連続回数が過剰になる可能性がある。例えば、後の遊技回にて演出の概要を決定する場合に先の遊技回における第1所定演出の実行状況を考慮することで第1所定演出の連続回数が過剰になることを抑制できるものの、常に先の遊技回を考慮して演出の概要を決定する構成とすることは、制御負荷が大きくなったり、演出の概要の決定に係る制約が強くなったりする要因になると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、第1所定演出を第2所定演出によって前後に分断する構成であっても、1遊技回の演出を第2所定演出で終えることが可能となる。故に、後の遊技回への影響を軽減し、上述した各種不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、本特徴に示すように、1遊技回中に第2所定演出が複数回実行される場合には、例えば最後の第2所定演出(2回目目の第2所定演出)を除く他の第2所定演出(1回目の第2所定演出)を付与対応結果に対応しないものとするとよい。
なお、以上詳述した特徴C群に特徴A群~特徴B群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
前記表示画面における絵柄の可変表示態様の1つである特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)として、
前記判定結果に対応する絵柄組合せの停止表示前に、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する第1特別可変表示態様(ショート)と、
前記リーチ状態に移行するタイミングが前記第1特別可変表示態様よりも遅い第2特別可変表示態様(ロング)と
が設けられており、
前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には、前記第2特別可変表示態様よりも前記第1特別可変表示態様が設定されやすくなっており、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果でない場合には、前記第1特別可変表示態様よりも前記第2特別可変表示態様が設定されやすくなっていることを特徴とする遊技機。
特別可変表示態様にて絵柄の可変表示が行われる場合には、リーチ状態への移行タイミングが移行判定の結果に応じて変化する。これにより、遊技の単調化を抑制できる。特に、移行対応結果である場合にはリーチ状態への移行タイミングを積極的に遅らせることにより、リーチ状態への移行について期待を煽る演出等の実行期間を好適に稼ぐことができる。これにより、リーチ状態移行前の期間について遊技への注目度の向上に貢献できる。
なお、本特徴に示す構成を「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選処理を実行する機能)と、前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)とを備え、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、前記表示画面における絵柄の可変表示態様の1つである特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)として、前記判定結果に対応する絵柄組合せの停止表示前に、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する第1特別可変表示態様(ショート)と、前記リーチ状態に移行するタイミングが前記第1特別可変表示態様よりも遅い第2特別可変表示態様(ロング)とが設けられており、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には、前記移行対応結果でない場合と比較して前記第1特別可変表示態様が設定されやすくなっており、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果でない場合には、前記移行対応結果である場合と比較して前記第2特別可変表示態様が設定されやすくなっていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
また、本特徴に示す構成を「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選処理を実行する機能)と、前記判定手段による判定結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)とを備え、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、前記表示画面における絵柄の可変表示態様の1つである特別可変表示態様として、前記判定結果に対応する絵柄組合せの停止表示前に、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する第1特別可変表示態様(ショート)と、前記リーチ状態に移行するタイミングが前記第1特別可変表示態様よりも遅い第2特別可変表示態様(ロング)とが設けられており、前記可変表示手段は、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合に、前記絵柄の可変表示態様を前記第1特別可変表示態様とする手段と、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果ではない場合に、前記絵柄の可変表示態様を前記第2特別可変表示態様とする手段とを有していることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴D2.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
前記表示画面にて実行される絵柄の特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)として、
前記判定結果に対応する絵柄組合せの停止表示前に、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する第1特別可変表示態様(ショート)と、
前記リーチ状態に移行するタイミングが前記第1特別可変表示態様よりも遅い第2特別可変表示態様(ロング)と
が設けられており、
前記通常遊技状態における可変表示態様の設定モードとして、第1設定モード(通常演出モード)と第2設定モード(特殊演出モード)とが設けられており、
前記第1設定モードにおいては、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には、前記第2特別可変表示態様よりも前記第1特別可変表示態様が設定されやすい構成となっており、
前記第2設定モードにおいては、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には、前記第1特別可変表示態様よりも前記第2特別可変表示態様が設定されやすい構成となっていることを特徴とする遊技機。
特別可変表示態様にて絵柄の可変表示が行われる場合には、リーチ状態への移行タイミングが移行対応結果及び設定モードに応じて変化する。これにより、遊技の単調化を抑制できる。特に、第1設定モードにおいては移行対応結果である場合にはリーチ状態への移行タイミングを早くなりやすい構成とすることにより、リーチ状態における演出等の実行期間を好適に稼ぐことができ、第2設定モードにおいては移行対応結果である場合にはリーチ状態への移行タイミングが遅くなりやすい構成とすることにより、リーチ状態への移行を煽る演出等の実行期間を好適に稼ぐことができる。これにより、リーチ状態中の期間及びリーチ状態移行前の期間の両方について遊技への注目度の向上に貢献できる。
なお、本特徴に示す構成を「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)とを備え、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、前記表示画面にて実行される絵柄の特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)として、前記判定結果に対応する絵柄組合せの停止表示前に、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する第1特別可変表示態様(ショート)と、前記リーチ状態に移行するタイミングが前記第1特別可変表示態様よりも遅い第2特別可変表示態様(ロング)とが設けられており、前記通常遊技状態における可変表示態様の設定モードとして、通常設定モード(通常演出モード)と特殊設定モード(特殊演出モード)とが設けられており、前記特殊設定モードにおいては、前記判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には、前記第1特別可変表示態様よりも前記第2特別可変表示態様が設定されやすい構成となっていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴D3.前記第1特別可変表示態様及び前記第2特別可変表示態様は、前記リーチ状態となるまでの間に、実行期間が所定期間となるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)を複数回実行可能となるように構成され、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記第2特別可変表示態様は、前記第1特別可変表示態様よりも前記可変表示が開始されてから前記リーチ状態に移行するまでの期間が長くなるように設定されていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第2特別可変表示態様においては第1特別可変表示態様よりも可変表示が開始されてからリーチ状態に移行するまでの期間が長くなる。つまり、移行対応結果である場合には、リーチ状態への移行が遅くなることで、当該期間中での所定演出の実行機会を増やすことができる。
特徴D4.前記第1特別可変表示態様及び前記第2特別可変表示態様は、前記判定手段による判定結果に対応した絵柄組合せを停止表示するまでの期間が同一となるように構成されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
期間を同一とした上で、リーチ状態への移行タイミングを相違させる構成とすれば、遊技機の構成の複雑化を抑えつつ特徴D1等に示した効果を発揮させることができる。
特徴D5.前記第1特別可変表示態様及び前記第2特別可変表示態様は、前記リーチ状態となるまでの間に、実行期間が所定期間となるように構成された所定演出を複数回実行可能となるように構成され、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記第1特別可変表示態様にて前記リーチ状態に移行するタイミングと、前記第2特別可変表示態様にて前記リーチ状態に移行するタイミングとの差は、前記所定期間の整数倍となるように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D5に示すように、移行タイミングの差が所定期間の整数倍となるように設定すれば、所定演出を上記整数倍分多く実行することができる。このような構成とすれば、所定演出の実行回数の違いによって演出の実行時間に過不足が生じること、すなわち何れかの特別表示態様における演出の流れに歪が生じることを抑制できる。これにより、演出進行の円滑さを担保できる。
特徴D6.前記第1特別可変表示態様及び前記第2特別可変表示態様は、前記リーチ状態となるまでの間に、実行期間が所定期間となるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)を複数回実行可能となるように構成され、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記判定手段による判定結果に基づいて前記所定演出の連続実行回数の上限を決定する上限決定手段を備え、
前記上限決定手段は、前記判定手段による判定の結果が前記移行対応結果である場合には、前記移行の結果が前記移行対応結果でない場合よりも前記上限が高くなりやすい構成となっていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D6に示すように、所定演出の連続実行回数によって移行対応結果の期待度が示唆される構成とする場合、リーチ状態に移行するまでの期間が短くなってしまうと、当該期間によって実質的な連続回数が制限されることとなる。これでは、本来であれば上限いっぱいまで所定演出の連続させたい場合であっても、その実行機会が損なわれると懸念される。そこで、このような構成に特徴D1等に示した技術的思想を適用すれば、上述したような実質的な制限を緩和できる。
なお、以上詳述した特徴D群に特徴A群~特徴C群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴E群>
以下の特徴E群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報(当否情報)に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果(当たり結果)となったことに基づいて、遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる可変表示手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記判定手段による判定の結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
遊技状態が所定遊技状態となっている場合に前記表示画面にて実行される絵柄の可変表示態様として、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組み合わせの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)が設けられており、
先の遊技回の可変表示態様に関する情報を記憶する関連情報記憶手段(報知・演出制御装置140のRAM444における連続結果カウンタ)と、
前記可変表示態様として前記特別可変表示態様が実行される場合に、前記関連情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて前記リーチ状態への移行タイミングを決定する移行タイミング決定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にてリーチ表示への移行タイミングを決定する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、特別可変表示態様に対応した遊技回においては、先の遊技回における可変表示態様に応じてリーチ状態への移行タイミングが決定される。このようにして、先の遊技回と今回の遊技回との連携を図ることにより、演出態様の多様化を実現できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴E2.前記特別可変表示態様では、前記リーチ状態となるまでの間に、実行期間が所定期間となるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)を複数回実行可能となるように構成され、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記移行タイミング決定手段は、先の遊技回における可変表示が前記所定演出にて終了している場合であって且つ今回の遊技回における前記可変表示態様として前記特別可変表示態様が実行される場合に、前記関連情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて前記リーチ状態への移行タイミングを決定する構成となっていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
遊技回の実行期間によっては例えば今回の遊技回単独で所定演出の連続回数を稼ぐことが困難になる場合がある。所定演出の連続回数によって移行対応結果である期待度が示唆される構成においては、このような制約が強くなることにより、連続回数と期待度との関係が崩れやすくなる。ここで、本特徴に示す構成においては、先の遊技回が所定演出で終了している場合には、当該先の遊技回にて実行された所定演出を今回の遊技回に流用する構成とすることができる。つまり、先の遊技回に合せてリーチ状態への移行タイミングを決定することで、連続回数の過不足を好適に抑制することができる。故に、所定演出の連続によって期待度を示唆する機能を上手く発揮させることが可能となる。
特徴E3.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、移行情報(当否情報)に対応しているか否かの判定を行う判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定の結果が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果(当たり結果)となったことに基づいて、遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて停止表示させる可変表示手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記判定手段による判定の結果が前記移行対応結果となった場合には、前記特別遊技状態への移行前に前記移行対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
遊技状態が所定遊技状態となっている場合に前記表示画面にて実行される絵柄の可変表示態様として、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組み合わせの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態に移行する特別可変表示態様(例えばスーパーリーチD)が設けられており、
前記特別可変表示態様では、前記リーチ状態となるまでの間に、実行期間が所定期間となるように構成された所定演出を複数回実行可能となるように構成され、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
先の遊技回における前記所定演出の実行状況に関する情報を記憶する関連情報記憶手段(報知・演出制御装置140のRAM444における連続結果カウンタ)と、
前記可変表示態様として前記特別可変表示態様が実行される場合に、前記関連情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて前記リーチ状態への移行タイミングを決定する移行タイミング決定手段(報知・演出制御装置140のMPU442にてリーチ表示への移行タイミングを決定する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技回の実行期間によっては例えば今回の遊技回単独で所定演出の連続回数を稼ぐことが困難になる場合がある。所定演出の連続回数によって移行対応結果である期待度が示唆される構成においては、このような制約が強くなることにより、連続回数と期待度との関係が崩れやすくなる。ここで、本特徴に示す構成においては、先の遊技回における所定演出の実行状況に配慮して今回の遊技回におけるリーチ状態への移行タイミングを決定することで、例えば先の遊技回にて実行された所定演出を今回の遊技回に流用することが可能となる。これにより、連続回数の過不足を好適に抑制し、所定演出の連続によって期待度を示唆する機能を上手く発揮させることが可能となる。
特徴E4.先の遊技回が前記所定演出にて終了している場合に、今回の遊技回の開始までに前記所定演出が連続して実行された回数を特定する連続回数特定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて今回の遊技回における前記所定演出の連続回数を設定する設定手段と
を備え、
前記移行タイミング決定手段は、前記連続回数特定手段により特定された回数と、前記設定手段により設定された連続回数とに基づいて今回の遊技回における前記移行タイミングを決定することを特徴とする特徴E2又は特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4に示す構成によれば、今回の遊技回の開始までに所定演出が連続している場合に、その連続回数と今回の遊技回における設定回数とに基づいてリーチ状態への移行タイミングが決定される。このような構成とすれば、所定演出を連続させて期待度を示唆する機能を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す「連続」とは、所定演出とは異なる他の演出が介在することなく当該所定演出が続けて実行された場合を示す。
特徴E5.先の遊技回の終了から今回の遊技回の開始までのインターバル期間が基準期間(例えば2sec)を超えている場合に、前記移行タイミング決定手段による前記移行タイミングの決定を規制する規制手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
先の遊技回との連携を図る上では、インターバル期間が過度に大きくなっている状況下にて先の遊技回を考慮した移行タイミングを決定することが上記連携を図る上で違和感の発生要因になり得る。そこで、連携の可否を決定する基準として基準期間を設定し、実際のインターバル期間がこの基準期間を超える場合には無理な連携を控えることで、上記不都合の発生を抑制できる。
特徴E6.先の遊技回が前記リーチ状態への移行に対応した遊技回である場合には、前記移行タイミング決定手段による前記移行タイミングの決定を規制する規制手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E5のいずれか1つに記載の遊技機。
先の遊技回にてリーチ状態へ移行した場合には、リーチ演出の終了に伴って今回の移行判定の結果が表示されるため遊技回の終了が明らかとなる。故に、このような場合には、先の遊技回との連携を行わない構成とすることにより、無理な連携によって違和感が生じることを抑制できる。
特徴E7.前記特別可変表示態様では、前記リーチ状態となるまでの間に、実行期間が所定期間となるように構成された所定演出を複数回実行可能となるように構成され、前記所定演出を連続して実行する場合に、その実行回数によって前記移行対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記移行タイミング決定手段は、複数の移行タイミングの候補から何れかを選択する構成であり、それら移行タイミングについてはタイミングの差が前記所定演出の実行期間の整数倍となるように規定されていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E6のいずれか1つに記載の遊技機。
所定演出を実行回数を調整する上では、上述の如く移行タイミングの違いを所定演出の実行期間の整数倍とすることにより、所定演出の実行回数を調整する際に演出期間に過不足が生じることを好適に抑制できる。
なお、以上詳述した特徴E群に特徴A群~特徴D群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴F群>
以下の特徴F群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)及び前記報知結果が維持される維持期間(確定表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作と並行して演出を行う演出実行手段(図柄表示装置253)を備え、
前記演出の1つとして演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)が設けられており、前記演出実行手段は、1遊技回中に前記所定演出を連続して実行する連続実行手段を有し、
前記連続実行手段は、遊技回の最後に実行される所定演出を当該遊技回における前記動作期間及び前記維持期間に跨るようにして実行する構成となっていることを特徴とする遊技機。
遊技回にて所定演出を繰り返す構成によれば、遊技がテンポよく進行しているとの印象を遊技者に与えることができる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。ここで、付与判定の結果に対応した報知結果の維持期間が極端に短くなると、報知結果を見逃す可能性が高くなると想定される。他方で、単に維持期間を長くした場合には、テンポよく繰り返されている所定演出が遊技回間にてストップし、上記注目度向上効果を発揮させる上で妨げになり得る。
この点、本特徴に示す構成では、遊技回の最後に実行される所定演出については当該遊技回の作動期間及び維持期間に跨るようにして実行されるため、次の遊技回にて所定演出が再開されるまでのブランクを小さくすることができる。これにより、報知結果の維持期間をある程度長く設定したとしても、それに起因した不都合の発生を抑制できる。
特徴F2.前記動作期間は、前記所定演出の実行期間では割り切れない構成となっていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
所定演出の実行期間と遊技回用動作の動作期間とが非整数倍の関係とすることにより、遊技回の最後に実行される所定演出が動作期間と維持期間とに跨る構成を簡易に実現することができる。
特徴F3.前記維持期間は、前記所定演出の実行期間で前記動作期間を除した場合の余りよりも長くなっていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、遊技回が連続して実行される場合に、先の遊技回の最後に実行される所定演出が次の遊技回に及ぶことを回避できる。次の遊技回への干渉を回避することは、遊技回用動作とそれに並行する演出との関係性を担保する上で好ましい。
特徴F4.遊技状態として、第1遊技状態(低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、当該第1遊技状態よりも前記遊技回用動作の前記動作期間が短くなる第2遊技状態(高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、
前記所定演出は、前記第2遊技状態における1の遊技回にて1回実行される演出であり、
前記第1遊技状態においては、各遊技回の動作期間が前記所定演出を複数回実行可能となるように構成されており、
前記演出実行手段は、前記第1遊技状態となっている場合に、前記所定演出を各遊技回にて複数回実行するように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F4によれば、第1遊技状態においては1遊技回中に所定演出を繰り返すことによりあたかも第2遊技状態となっているかのように見せることができる。つまり、遊技進行が一気に加速したかのように見せて遊技進行のリズムを大きく変化させることができる。これにより、遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度向上効果を一層好適に発揮させることができる。このような構成に特徴F1等に示した技術的思想を適用すれば、第1遊技状態と第2遊技状態との違いが目立つことを抑制できる。
特徴F5.表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記付与判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて最終停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記所定演出は、遊技回の最後に実行される場合には前記表示画面にて前記絵柄を可変表示させてそれら絵柄を前記付与対応結果に対応する絵柄組合せとなるようにして当該表示画面に最終停止表示させる構成となっており、遊技回の最後に実行される場合ではない場合には前記表示画面にて前記絵柄を可変表示させてそれら絵柄を前記付与対応結果に非対応となる絵柄組合せとなるようにして当該表示画面に仮停止表示させる構成となっており、
前記仮停止表示が実行される仮停止表示期間及び前記最終停止表示が実行される最終停止表示期間は、前記維持期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F4のいずれか1つに記載の遊技機。
所定演出(絵柄の可変表示→仮停止表示)を繰り返すことにより、あたかも遊技が次々と進行しているように見せることができる。遊技回の終了時に生じる所定演出間のブランクを小さくすることができるため、次の遊技回にて所定演出が再開される場合の切れ目を目立ちにくくさせることができる。
特徴F6.遊技状態として、第1遊技状態(低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、当該第1遊技状態よりも前記遊技回用動作の前記動作期間が短くなる第2遊技状態(高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、
前記所定演出は、前記第2遊技状態における1の遊技回にて1回実行される演出であり、
前記第1遊技状態においては、各遊技回の動作期間が前記所定演出を複数回実行可能となるように構成されており、
前記演出実行手段は、前記第1遊技状態となっている場合に、前記所定演出を各遊技回にて複数回実行するように構成されており、
前記第2遊技状態にて設定される前記維持期間である第2維持期間は、前記第1遊技状態にて設定される前記維持期間である第1維持期間よりも短くなるように構成されており、
前記所定演出にて前記仮停止表示が実行される仮停止表示期間は、前記第2維持期間と同じ長さとなっていることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
本特徴に示すように仮停止表示期間を第2維持期間と同じ長さとすることにより、上述した擬態効果を一層好適なものとすることができる。しかしながら、このような構成では仮停止表示期間と第1維持期間との差が目立ちやすくなる。そこで、このような構成に特徴F1等に示した技術的思想を適用すれば、第1遊技状態と第2遊技状態との違いを演出態様から特定容易となることを抑制できる。
なお、以上詳述した特徴F群に特徴A群~特徴E群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴G群>
以下の特徴G群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴G1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)及び前記報知結果が維持される維持期間(確定表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を行う演出実行手段(図柄表示装置253)を備え、
前記演出実行手段は、表示画面(表示画面253a)を有する表示部(図柄表示装置253)と、前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記付与判定手段による判定結果に対応した組み合わせにて最終停止表示させる可変表示手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)とを有し、
遊技状態として、第1遊技状態(低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、当該第1遊技状態よりも前記遊技回用動作の前記動作期間が短くなる第2遊技状態(高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、
前記第1遊技状態における前記演出実行手段の演出モードとして通常演出モードと特殊演出モードとが設けられており、
前記通常演出モードにおいては、前記表示画面における絵柄の表示が前記遊技回用動作の終了タイミングとなる前に先停止表示に移行し、前記遊技回用動作の終了タイミングと同じタイミングにて前記先停止表示から前記最終停止表示に移行する構成となっており、
前記特殊演出モードにおいては、前記先停止表示が規制され、前記表示画面における絵柄の表示が、前記遊技回用動作の終了タイミングと同じタイミングにて前記最終停止表示に移行する構成となっていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成によれば、比較的進行速度の遅い第1遊技状態では、通常演出モードから特殊演出モードへ移行することにより、それまで実行されていた先停止表示が回避され、当該先停止表示を経由することなく最終停止表示が実行されることとなる。これにより、あたかも報知結果が維持される期間が短縮されたかのように見せることができる。このようにして、所定の報知手段による報知結果の維持期間を短縮することなく疑似的に遊技の進行速度を変化させる構成とすれば、遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、本特徴に示す「前記先停止表示から前記最終停止表示に移行する」については、先停止表示によって表示されている絵柄組合せのまま最終停止表示に移行する構成を含む。
特徴G2.前記期間決定手段によって決定される前記維持期間は、前記第1遊技状態においては前記通常演出モード及び前記特殊演出モードにて同一となるように構成されていることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G1に示したように一連となるようにして実行される仮停止表示→最終停止表示を用いて通常演出モードと特殊演出モードとの差別化を実現する上では、両演出モードにて維持期間を共通としても、進行速度の差を変化させることができる。故に、遊技回制御手段に係る遊技機の基本動作の複雑化を回避しつつ、遊技の進行速度に差が生じているかのように見せることができる。
特徴G3.前記期間決定手段によって決定される前記維持期間は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態にて同一となるように構成されていることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
例えば、各遊技状態にて動作期間及び維持期間に差を設ける場合には、それに併せて絵柄の可変表示→停止表示を行うことで、上述した進行速度の差を明らかとして、メリハリを強調できる。但し、維持期間が付与判定結果を遊技者に報知ための期間である点に鑑みれば、そのような差を大きくする上で当該維持期間を極端に短くすることは好ましくなく、且つ当該維持期間を極端に長くすることは遊技者に遊技が無駄に遅延されているかのような印象を与える要因となるため好ましくない。故に、上記差を大きくすることは実質的に困難である。この点、維持期間については何れの遊技状態であっても同一とした上で、特徴G1に示した先停止表示によって差を発生させる構成とすれば、そのような制約を好適に緩和できる。
特徴G4.前記先停止表示は、前記最終停止表示とは異なる絵柄組合せが停止表示される機会よりも前記最終停止表示と同じ絵柄組合せが停止表示される機会の方が多くなるように構成されていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G1等に示したように先停止表示→最終停止表示が一連となることで、停止表示期間を長く見せている構成においては、先停止表示があくまで仮であることが際立つことで、上記特徴G1に示した効果が上手く発揮されなくなる。そこで、本特徴に示すように、先停止表示からそのまま最終停止表示に繋がるパターンを主とすることにより、遊技者に先停止表示が最終停止表示の一部であるかのように印象付けることができ、上記不都合の発生を抑制することが可能となる。
特徴G5.前記先停止表示が実行される期間は、前記最終停止表示が実行される期間と同じ又はそれよりも短くなっていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G4のいずれか1つに記載の遊技機。
先停止表示→最終停止表示となる場合に、先停止表示期間が過度に長くなることで所定の報知手段の動作とのずれが目立ちやすくなる。これは、遊技が無駄に遅延されているかのような印象を遊技者に与える要因になると懸念される。そこで、先停止表示→最終停止表示となる場合に、先停止表示期間が最終停止表示期間以下となるように制限することにより、そのような不都合の発生を抑制できる。
特徴G6.前記期間決定手段によって決定される維持期間は、前記第1遊技状態においては前記通常演出モード及び前記特殊演出モードにて同一となるように構成されており、
前記演出実行手段により前記遊技回用動作と並行して行われる演出の1つとして演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出)が設けられており、
前記演出実行手段は、前記特殊演出モードとなっている場合に、前記遊技回用動作が開始されてから当該遊技回用動作が終了するまでの間に前記所定演出を複数回実行し、前記遊技回用動作の終了に併せて前記複数の絵柄を最終停止表示させる手段を有し、
前記所定演出は、前記表示画面に表示されている前記複数の絵柄について可変表示後に仮停止表示させる構成を含み、
前記所定演出にて前記仮停止表示が実行される場合の仮停止表示期間は、前記維持期間と同じ長さとなるように構成されていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G5のいずれか1つに記載の遊技機。
特殊演出モードにて絵柄の可変表示→仮停止表示を繰り返すことで遊技進行が速くなったように見せる上では、仮停止表示期間と最終停止表示期間とに差が生じることは好ましくない。なぜなら、仮停止表示と最終停止表示との差が目立つことは、遊技回の終了タイミングの見極めの契機となるからである。この点、本特徴に示すように、仮停止表示期間と最終停止表示期間とが一致する構成とすれば、所定演出が繰り返しながら遊技回が次の遊技回へ移る場合であっても、仮停止表示と最終停止表示との違いが分かりづらくなり、遊技回間の境界を特定することが困難となる。故に、進行速度の変化を疑似的に発生させる機能を好適に発揮させることができる。
特徴G7.前記所定演出は、前記第2遊技状態における遊技回にて実行される演出と同じ演出であり、その実行期間が当該第2遊技状態における前記動作期間と前記維持期間との和と同じ長さとなるように構成されていることを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1遊技状態中に特殊演出モードへ移行することにより、あたかも第2遊技状態へ移行したかのように見せることができる。ここで、特徴G6と組合せによれば、特殊演出モードにおける仮停止表示及び最終停止表示の何れについても、第2遊技状態における最終停止表示と同様の見た目となることで、上記擬態効果を好適に発揮させることができる。
なお、以上詳述した特徴G群に特徴A群~特徴F群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴H群>
以下の特徴H群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴H1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果(大当たり結果)に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して所定演出(例えば第1特殊演出)を実行する演出実行手段(図柄表示装置253及び報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記所定演出として、演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出及び第2所定演出が設けられ、前記演出実行手段は前記動作期間中に前記第1所定演出を繰り返し実行する構成となっており、
前記第1所定演出は、前記第2所定演出が介在することなく当該第1所定演出が連続して実行された回数によって前記付与対応結果である期待度を示唆する構成となっており、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における前記動作期間に関する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段と、
前記期間決定手段により決定された今回の遊技回における動作期間と前記先特定手段により特定された情報とに基づいて今回の遊技回における前記第1所定演出及び前記第2所定演出の実行態様を決定する実行態様決定手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1に示す構成においては、第1所定演出の連続回数によって期待度が示唆される。ここで、後続の遊技回単独にて第1所定演出を連続させようとした場合には、第1所定演出の連続回数が当該後続の遊技回の動作期間によって左右されることとなる。このため、第1所定演出の連続回数を多く設定すべき状況であるにも関わらず、実際の連続回数が好ましい回数よりも少なくなるといった事象が発生し得る。この点、本特徴に示す構成によれば、今回の遊技回における第1所定演出及び第2所定演出の実行態様(回数や配列)を決定する際に、後の遊技回の動作期間が考慮される。これにより、例えば後続の遊技回単独では第1所定演出の連続回数を十分に確保できそうにない場合に、今回の遊技回にて第1所定演出を先んじて開始しておくことで、後の遊技回における不足を補うことができる。また、今回の遊技回における第1所定演出の連続回数を引き継ぐことで第1所定演出の回数が過剰となりそうな場合には、今回の遊技回における第1所定演出の連続を抑えることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。
特徴H2.前記先特定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における付与判定結果に関する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する機能を有し、
前記実行態様決定手段は、前記先特定手段により特定された情報から前記第1所定演出を連続して実行可能な回数を特定し、その特定結果と今回の遊技回における前記動作期間とに基づいて今回の遊技回における前記第1所定演出及び前記第2所定演出の実行態様を決定することを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2に示すように、後続の遊技回について付与判定結果及び動作期間の情報を先特定することにより、後続の遊技回に即した第1所定演出の連続回数を把握することができる。これを踏まえて、今回の遊技回における演出態様を決定することにより、特徴H1に示した機能を一層好適に発揮させることができる。
特徴H3.表示画面(表示画面253a)を有する表示手段(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定結果に対応した絵柄組合せとなるようにして停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記付与判定手段による付与判定の結果が前記付与対応結果となった場合には、前記付与対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
前記表示画面における絵柄の可変表示態様の1つとして、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態へ移行する特別可変表示態様が設けられており、
今回の遊技回が前記特別可変表示態様に対応している場合には、前記実行態様決定手段について前記先特定手段により特定された情報に基づく前記実行態様の決定が規制されることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
特徴H3に示すように、今回の遊技回がリーチ状態への移行に対応している場合には、後の遊技回に合せて第1所定演出及び第2所定演出を設定することで、今回の遊技回における演出に対する制約が大きくなる。これは今回の遊技回における演出の陳腐化を招く要因になると懸念される。そこで、このような場合には、後の遊技回を考慮することなく第1所定演出及び第2所定演出の実行態様を決定することにより実用上好ましい構成を実現できる。
特徴H4.表示画面(表示画面253a)を有する表示手段(図柄表示装置253)と、
前記表示画面にて複数の絵柄の可変表示を行った後に、それら絵柄を前記判定結果に対応した絵柄組合せとなるようにして停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記付与判定手段による付与判定の結果が前記付与対応結果となった場合には、前記付与対応結果に対応する所定の絵柄組合せが前記表示画面に停止表示される遊技機であって、
前記表示画面における絵柄の可変表示態様の1つとして、前記表示画面にて停止表示されている前記絵柄が前記所定の絵柄組合せの一部を構成し且つ少なくとも一部の前記絵柄が可変表示中であるリーチ状態へ移行する特別可変表示態様が設けられており、
前記先特定手段は、前記先特定の対象となった遊技回が前記特別可変表示態様に対応している場合には、当該遊技回における前記動作期間のうち前記リーチ状態へ移行するまでの期間に関する情報を特定する構成となっていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H3のいずれか1つに記載の遊技機。
後の遊技回が特別可変表示態様(リーチ)に対応している場合には、所定演出の実行可能な期間が大きく制限されることとなる。つまり、所定演出の実行可能な期間がリーチ状態への移行前の期間に制限される。そこで、特徴H1に示したように今回の遊技回との連携を行う場合には、後の遊技回にてリーチ状態へ移行するまでの期間に関する情報を特定することにより、遊技回の連携を好適なものとすることができる。
特徴H5.前記実行態様決定手段は、後の遊技回が前記特別可変表示態様に対応している場合に、前記期間決定手段により決定された今回の遊技回における動作期間と前記先特定手段により特定された情報とに基づいて今回の遊技回における前記第1所定演出及び前記第2所定演出の実行態様を決定する構成となっていることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
特徴H4に示したように、後の遊技回が特別可変表示態様(リーチ)に対応している場合には、今回の遊技回の動作期間及び後の遊技回にてリーチ状態へ移行するまでの期間を考慮して今回の遊技回における第1所定演出及び第2所定演出の実行態様を決定することにより、特徴H4に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴H6.前記実行態様決定手段によって今回の遊技回における実行態様を決定する際に後の遊技回が考慮される場合には、当該実行態様決定手段によって今回の遊技回における前記第1所定演出及び前記第2所定演出の実行態様が決定されるにあたり後の遊技回における前記第1所定演出及び前記第2所定演出の実行態様が併せて決定される構成となっていることを特徴とする特徴H4又は特徴H5に記載の遊技機。
今回の遊技回と後の遊技回との連携を図る場合には、今回の遊技回における実行態様を決定する場合に、後の遊技回における実行態様が併せて決定される構成とすることが好ましい。このようにして後の遊技回における実行態様の改変を規制することにより、今回の遊技回による後の遊技回のサポート機能が上手く発揮されなくなることを回避できる。
なお、以上詳述した特徴H群に特徴A群~特徴G群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴I群>
以下の特徴I群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴I1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作と並行して演出を行う演出実行手段(図柄表示装置253)を備え、
前記演出の1つとして演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出~第3特殊演出)が設けられており、前記演出実行手段は、1遊技回中に前記所定演出を複数回実行させることが可能となっており、
前記所定演出の実行に伴って更新される情報であって前記所定演出が実行された回数に対応する回数情報を記憶する回数情報記憶手段(報知・演出制御装置140のRAM444における遊技回数カウンタ)と、
前記回数情報記憶手段に記憶されている回数情報が所定回数(例えば10回)に対応する情報となった場合に所定の遊技処理を実行する手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて演出モードの切り替えを行う機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1に示す所定演出については演出実行期間が遊技回用動作の動作期間よりも短く設定されており、遊技回中に複数回実行される構成となっている。遊技回よりも短いピッチで所定演出が繰り返される構成によれば、例えば遊技回の進行を契機として所定の遊技処理が実行される場合と比較して所定の遊技処理が実行されるタイミングがあたかも速くなっているかのような印象を遊技者に与えることができ、更にはそのタイミングの多様化にも貢献できる。これにより、遊技演出等の多様化を実現し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴I2.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)及び前記報知結果が維持される維持期間(確定表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作と並行して演出を行う演出実行手段(図柄表示装置253)を備え、
前記演出の1つとして演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された所定演出(例えば第1特殊演出~第3特殊演出)が設けられており、前記演出実行手段は、1遊技回中に前記所定演出を複数回実行させることが可能となっており、
前記所定演出が実行された回数に対応する回数情報を記憶する回数情報記憶手段と、
前記回数情報記憶手段に記憶されている回数情報が、1の遊技回にて前記所定演出を実行可能な最大回数(例えば7回)よりも多い所定回数(例えば10回)に対応する情報となったことに基づいて所定の遊技処理を実行する手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて演出モードの切り替えを行う機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1に示す所定演出については演出実行期間が遊技回用動作の動作期間よりも短く設定されており、遊技回中に複数回実行される構成となっている。遊技回よりも短いピッチで所定演出が繰り返されることにより、回数情報が更新され、複数の遊技回に亘って所定演出が繰り返された場合には、その回数が所定回数に達することで所定の遊技処理が実行されることとなる。このような構成によれば、例えば遊技回の進行を契機として所定の遊技処理が実行される場合と比較して所定の遊技処理が実行されるタイミングがあたかも速くなっているかのような印象を遊技者に与えることができ、更にはそのタイミングの多様化にも貢献できる。
なお、本特徴に示す「前記回数情報記憶手段に記憶されている回数が、1の遊技回にて前記所定演出を実行可能な最大回数よりも多い所定回数に達したことに基づいて所定の遊技処理を実行する手段とを備えていることを特徴とする遊技機。」との記載を「前記回数記憶手段に記憶されている回数が所定回数に達したことに基づいて所定の遊技処理を実行する手段とを備え、前記所定回数は1の遊技回にて前記所定演出を実行可能な最大回数よりも多い回数となるように構成されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴I3.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM404における保留球格納エリア432)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間(変動表示時間)及び前記報知結果が維持される維持期間(確定表示時間)を決定する期間決定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間の設定処理を実行する機能)を有し、
前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作と並行して演出を行う演出実行手段(図柄表示装置253)を備え、
遊技状態として、第1遊技状態(低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、当該第1遊技状態よりも前記遊技回用動作の前記動作期間が短くなる第2遊技状態(高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、
前記演出実行手段は、
演出実行期間が前記第1遊技状態における前記動作期間よりも短くなるように構成された第1演出を、当該第1遊技状態における遊技回にて複数回実行する第1実行手段と、
演出実行期間が前記第2遊技状態における前記動作期間と同じとなっている第2演出を、当該第2遊技状態のおける遊技回にて1回実行する第2実行手段と
を有し、
前記第1演出が実行された回数に対応する情報を記憶する第1記憶手段と、
前記第2演出が実行された回数に対応する情報を記憶する第2記憶手段と、
前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段に記憶されている情報が、所定の基準情報に対応する情報となった場合に、所定の遊技処理を実行する処理実行手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
第2遊技状態よりも遊技の進行速度が遅くなる第1遊技状態においては、第1演出が1遊技回中に繰り返し実行され、第1演出の実行回数が基準回数(基準情報)に達した場合には所定の遊技処理が実行される。第1遊技状態における疑似的な遊技の進行速度を第2遊技状態のそれに近づけることができる。このような構成においては、本来であれば進行速度の遅い第1遊技状態においても遊技が速やかに進行しているかのように見せることができ、第1遊技状態における遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴I4.前記演出実行手段によって実行される演出の演出データを記憶する演出データ記憶手段を備え、
前記第1演出及び前記第2演出は、ともに前記演出データ記憶手段に記憶されている所定の演出データを用いて実行される演出であることを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。
遊技の進行速度の速い第2遊技状態にて実行される第2演出と同様の演出が第1遊技状態にて再現されることとなり、あたかも第1遊技状態から第2遊技状態に移行したかのように見せることができる。これにより、遊技の単調化の抑制に寄与できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記第1演出は、前記第2演出と同じ演出であることを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴I5.前記第1遊技状態における前記演出実行手段の演出設定モードとして、第1演出設定モード及び第2演出設定モードが設けられており、
前記第1実行手段は、前記第1遊技状態にて前記第2演出設定モードとなっている場合に、前記第1演出を当該第2演出設定モードにおける遊技回にて複数回実行する構成となっていることを特徴とする特徴I3又は特徴I4に記載の遊技機。
特徴I5によれば、第1遊技状態中に第1演出設定モード/第2演出設定モードが切り替わる構成となっており、第2演出モードへ移行することで、第2遊技状態と同じように遊技進行が加速しているかのように見せることができる。
特徴I6.前記処理実行手段は、前記第1記憶手段に記憶されている情報が、前記所定の基準情報に対応する情報となった場合に、演出設定モードを前記第2演出設定モードから前記第1演出設定モードに移行させる構成となっていることを特徴とする特徴I3乃至特徴I5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I6によれば、第2演出設定モードにて実行された第1演出が基準回数に達すると、演出設定モードが第1演出設定モードに切り替わることとなる。このような構成とすることで、遊技進行のメリハリを強化できる。
特徴I7.前記処理実行手段は、前記第2記憶手段に記憶されている情報が、前記所定の基準情報に対応する情報となった場合に、前記演出設定モードを前記第1演出設定モードとする構成となっていることを特徴とする特徴I6に記載の遊技機。
特徴I7によれば、第1遊技状態の第2演出設定モードにおける挙動を、第2遊技状態の挙動に近づけることができ、第1遊技状態中にあたかも第2遊技状態に移行したかのように見せる偽他効果を強化できる。
特徴I8.前記所定の基準情報を設定する基準情報設定手段を備え、
前記基準情報設定手段は、前記第2遊技状態にて設定される前記所定の基準情報と、同じ情報を前記第1遊技状態にて設定する手段を有していることを特徴とする特徴I2乃至特徴I7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I8によれば、第2遊技状態→第1演出モードとなる場合と、第1遊技状態(第2演出モード)→第1演出モードとなる場合との挙動を近づけることができる。これは、第1遊技状態中にあたかも第2遊技状態に移行したかのように見せる擬態効果を強化する上で好ましい。
なお、以上詳述した特徴I群に特徴A群~特徴H群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導通路103)と、遊技領域(遊技領域PE)内に配置された各遊技部品(遊技釘38等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、80…遊技盤ユニット、80a…遊技領域形成体、82…可変入賞装置、83a…上作動口、83b…下作動口、87…主表示ユニット、91…電動役物、140…報知・演出制御装置、162…主制御装置、253…図柄表示装置、253a…表示画面、402…MPU、403…ROM、404…RAM、410…表示制御装置、442…MPU、443…ROM、444…RAM、ME…変動表示領域、PE…遊技領域、SE…縮小表示領域。

Claims (1)

  1. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、遊技者に特典を付与することに対応する付与対応結果に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段と、
    遊技回用動作が開始されてから前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と
    を備えている遊技機において、
    前記遊技回制御手段は、各遊技回について前記遊技回用動作の動作期間を決定する期間決定手段を有し、
    前記遊技回用動作が行われている場合に当該遊技回用動作に並行して演出を実行する演出実行手段を備え、
    前記演出実行手段により実行される演出として演出実行期間が前記動作期間よりも短くなるように構成された第1所定演出及び第2所定演出が設けられており、
    1遊技回中の前記第1所定演出の実行回数について前記付与判定手段による判定結果に対応した上限回数が設けられており、
    前記演出実行手段は、少なくとも前記上限回数の前記第1所定演出を実行する場合に、前記第2所定演出を介在させることにより当該第2所定演出の前に実行される前記第1所定演出と当該第2所定演出の後に実行される前記第1所定演出とを遊技者に分けて認識させることが可能な手段を有していることを特徴とする遊技機。
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