JP2024035906A - 発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラム - Google Patents

発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】目標発電量に対する実際の発電量の応答遅れを抑止可能な発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラムを提供する。【解決手段】蒸気タービン10と、第1発電機11と、ガスタービン14と、第2発電機16とを備える発電プラント1の制御システム50であって、発電プラント1に対する目標発電量を取得する取得部と、蒸気タービン制御部と、ガスタービン制御部とを備え、取得部は、発電プラント1の発電量を上昇または降下させる目標発電量を取得すると発電プラント1に対する発電量指令値を設定し、蒸気タービン制御部は、第1発電機11の発電量と発電量指令値との偏差を取得し、ガスタービン制御部は、第1発電機11および第2発電機16の発電量の合計である発電プラント1の発電量が目標発電量まで上昇または降下する間、偏差を補償するようにガスタービンに対する出力指令値を補正する。【選択図】図1

Description

本開示は、発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラムに関するものである。
汽力発電プラントにおいて、ボイラを用いた発電プラントとGTCC(Gas Turbine Combined Cycle、ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント)を併設し、プラント全体のエネルギー効率向上を図ることが検討されている。例えば特許文献1では、ガスタービンの排ガスが排熱回収ボイラに導かれ、蒸気タービンに供給される配管の途中に、ボイラで発生した蒸気が供給されることが開示されている。
特開2006-9574号公報
電力需要に応じて発電プラントの発電量を上昇または降下させる場合、ボイラを用いた発電プラントでは、ボイラの熱容量が大きく、また、燃料供給量や給水流量などの応答遅れが発生するため、求められる負荷、すなわち目標負荷に対する実際の出力の応答遅れも生じることとなる。また、ボイラと蒸気タービンとの間の主蒸気配管には、蒸気タービンへの主蒸気供給量を調整するための主蒸気加減弁が設けられており、主蒸気加減弁は後述する偏差に基づき開度の指令値が補正される場合がある。その場合、例えば、偏差が大きくなる場合は、補正値も大きい値となり、主蒸気圧力の変動幅も大きくなる。主蒸気圧力の変動幅が大きくなることは、ボイラの制御面から好ましくない。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、目標発電量に対する実際の発電量の応答遅れを抑止可能な発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラムは以下の手段を採用する。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントの制御システムは、蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機とを備える発電プラントの制御システムであって、発電プラントに対する目標発電量を取得する取得部と、前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン制御部と、前記ガスタービンを制御するガスタービン制御部と、を備え、前記取得部は、前記発電プラントの発電量を上昇または降下させる前記目標発電量を取得すると、前記発電プラントに対する発電量指令値を設定し、前記蒸気タービン制御部は、前記第1発電機の出力と前記発電量指令値との偏差を取得し、前記ガスタービン制御部は、前記第1発電機の発電量と前記第2発電機の発電量との合計である前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下するまでの間、前記偏差を補償するように前記ガスタービンに対する出力指令値を補正する。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントは、蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機と、前記ガスタービンに接続された排熱回収ボイラと、上述の発電プラントの制御システムと、を備える。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントの制御方法は、蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機とを備える発電プラントの制御方法であって、発電プラントに対する目標発電量を取得する取得工程と、前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン制御工程と、前記ガスタービンを制御するガスタービン制御工程と、を備え、前記取得工程は、前記発電プラントの発電量を上昇または降下させる前記目標発電量を取得すると、前記発電プラントに対する発電量指令値を設定し、前記蒸気タービン制御工程は、前記第1発電機の発電量と前記発電量指令値との偏差を取得し、前記ガスタービン制御工程は、前記第1発電機の発電量と前記第2発電機の発電量との合計である前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下するまでの間、前記偏差を補償するように前記ガスタービンに対する前記出力指令値を補正し、コンピュータが実行する。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントの制御プログラムは、コンピュータに、上述の発電プラントの制御方法を実行させる。
本開示によれば、目標負荷に対する発電プラントの実際の負荷の上昇または降下の追従遅れを抑制し、発電プラントの出力の安定化をはかることができる。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントを示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における発電プラントにおける諸量の時間変化を示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における発電プラントにおける諸量の時間変化を示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における制御システムを示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における制御システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における制御システムの概略構成を示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における制御システムの概略構成を示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における制御システムの概略構成を示す図である。 本開示の幾つかの実施形態における制御システムの概略構成を示す図である。
以下に、本開示に係る発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本開示の幾つかの実施形態における発電プラントを示した図である。
図1に示すように、発電プラント1は、蒸気タービン10と、発電機11と、ボイラ12と、主蒸気加減弁13と、ガスタービン14と、燃焼器15と、発電機16と、排熱回収ボイラ(HRSG、Heat Recovery Steam Generation)17と、復水器20と、を備えている。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラント1は、ボイラを用いた発電プラントと、GTCC(Gas Turbine Combined Cycle、ガスタービンコンバインドサイクル発電プラント)を併設している。以下、ボイラを用いた発電プラントをBTG(Boiler、Turbine and Generator)と呼ぶ場合がある。
蒸気タービン10は、ボイラ12で発生した蒸気を用いて回転する。ボイラ12と蒸気タービン10との間の主蒸気配管には、蒸気タービン10への主蒸気供給量を調整するための主蒸気加減弁13が設けられている。ボイラ12の形式は限定されない。
ボイラ12で発生した蒸気(主蒸気)は、蒸気タービン10の高圧タービン10aへ導入され、蒸気タービン10を駆動するために用いられた後、ボイラ12の再熱器(図示略)へ供給され再過熱される。再過熱された蒸気(再熱蒸気)は、蒸気タービン10の低圧タービン10bへ導入され、蒸気タービン10を駆動するために用いられる。蒸気タービン10の回転により発電機11は発電し、この発電電力が、例えば、電源系統(図示略)などに送られる。蒸気タービン10で用いられた蒸気は復水器20で水に戻され、ボイラ12及び後述する排熱回収ボイラ17へ供給される。
ガスタービン14は、圧縮機18、燃焼器15、タービン19を備えており、圧縮機18とタービン19とは回転軸により連結されている。燃焼器15には圧縮機18からの圧縮空気が供給される。燃焼器15は、圧縮空気を燃料と混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをタービン19へ供給する。タービン19は、供給された燃焼ガスにより回転軸を回転駆動させることで発電機16を回転駆動させる。この発電電力は、例えば電源系統(図示略)などに送られる。
排熱回収ボイラ17は、ガスタービン14のタービン19からの排ガスが供給され、復水器20から供給される水を含む給水と、タービン19からの排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成する。生成された蒸気は、ボイラ12で再過熱された再熱蒸気とともに蒸気タービン10の低圧タービン10bに供給される。排熱回収ボイラ17で熱交換を終えた排ガスは、脱硝や脱硫等の処理がなされて大気中に放出される。
従来のボイラを用いた発電プラント(BTG)では、負荷(発電量)を変化(増加あるいは減少)させる場合において、ボイラ12の熱容量が大きく、また、燃料供給量や給水流量などの応答遅れも発生するため、負荷変化の開始から目標負荷に到達するまで、一定の時間が必要となる。そのため、目標負荷に対する実際の出力の応答遅れが生じていた。
図2及び図3は、本開示の幾つかの実施形態における発電プラントにおける諸量の時間変化を示した図である。図2及び図3において、左から右の方向に時間が経過することを示す。図2(a)は、発電プラント1に対する発電量指令値と発電プラント1の発電量(発電機11と発電機16の発電量の合計)を示す。図2(b)は、ガスタービン14の出力指令値に付加されるバイアス量を示す。図2(c)は、主蒸気加減弁13の開度指令値を示す。図2(d)は、ボイラ12への入力指令(BID、Boiler Input Demand)を示す。図2(e)は、ボイラ12の主蒸気圧力の設定値と実圧力を示す。図2において、破線は指令値または設定値、一点鎖線はガスタービン14による偏差の補償を行わない場合(改善前)、実線はガスタービン14による偏差の補償を行う場合(改善後)を示す。図3(a)は、発電プラント1に対する発電量指令値を示す。図3(b)は、ガスタービン14の出力指令値を示す。図3(c)は、主蒸気加減弁13の設定値を示す。図3(d)は、ボイラ12の設定値を示す。図3(e)は、ボイラ12の主蒸気圧力の設定値を示す。図3において、破線は指令値または設定値を示す。
図2において、t1は発電プラント1の発電量の上昇が開始されたタイミング、t4は発電プラント1の発電量が発電量指令値に到達したタイミング(改善前)、t5は発電プラント1の発電量が発電量指令値に到達したタイミング(改善後)、t7は発電プラント1の発電量の降下が開始されたタイミングを示す。
従来のボイラを用いた場合の発電プラント1の諸量の時間的変化を、図2を用いて説明する。
図2(a)の一点鎖線に示されるように、改善前の発電プラント1では、t1に発電プラント1の発電量の上昇が開始されると、ボイラ12の熱容量等に起因する応答遅れにより、発電プラント1の発電量は図2(a)及び図3(a)の破線で示される発電量指令値よりも遅れて上昇する。
この時、図2(d)の一点鎖線に示されるように、ボイラ12への入力指令であるBIDは、発電量指令値の変化よりも先行して増加される。これは、発電プラント1の発電量が、発電量指令値に早く到達し追従することが望まれるためである。これにより、発電プラント1の発電量は、一定の時間遅れの後、あるタイミング(図2(a)の場合、t3)から急激に上昇する。
図2(a)の一点鎖線に示されるように、後述する改善後の発電プラント1の発電量が、発電量指令値に到達するタイミングであるt5よりも早いタイミングであるt4において、発電プラント1の発電量が発電量指令値を上回る、いわゆるオーバーシュートの状態となる。
図2(d)の一点鎖線に示されるように、オーバーシュートの量を抑制するために、t4においてBIDが減少される。これにより、図2(a)の一点鎖線に示されるように、発電プラント1の発電量が減少し、t6において発電量指令値を下回る。
その後、BIDは発電量変化後の発電量指令値に対応した値となり、発電プラント1の発電量はゆるやかに減少した後、ゆるやかに上昇し、発電量指令値に到達して略一定となる。
t7において、発電プラント1の発電量の降下が開始されると、図2(d)の一点鎖線に示されるように、BIDが徐々に減少される。これに伴い、図2(a)の一点鎖線に示されるように、発電プラント1の発電量も降下を始めるが、ボイラ12が保有熱を有しているため、発電量指令値よりも遅れて降下する。
発電プラント1の発電量が発電量指令値に早く到達し追従することが望まれるため、BIDは、指令値の変化よりも先行して減少される。これにより、発電プラント1の発電量は発電量指令値を下回る、いわゆるアンダーシュートの状態となる。アンダーシュートの量を抑制するために、BIDが増加され、発電プラント1の発電量が増加し、発電量指令値に到達して略一定となる。
ボイラ12から供給される主蒸気圧力の時間変化を図2(e)の一点鎖線に示す。主蒸気圧力は、t1からの発電量指令値の増加に伴う主蒸気圧力設定値の増加に対して、遅れて上昇を開始する。さらに設定値に到達した後、設定値を超過してオーバーシュート状態となる。また、t7からの発電量指令値の減少に伴う主蒸気圧力設定値の減少に対して、遅れて降下を開始する。さらに設定値に到達した後、設定値を超過してアンダーシュート状態となる。
このように、従来のボイラを用いた発電プラント(BTG)では、発電量指令値への追従遅れが生じるという問題があった。
そこで本開示では、BTGにGTCCを追設し、負荷応答性の高いガスタービン14を用いた制御を行う制御システム50によって発電プラント1の負荷運用性を向上させるものとする。
図4は、本開示の幾つかの実施形態における制御システムを示した図である。
図4に示すように、制御システム50は、取得部51と、蒸気タービン制御部52と、ガスタービン制御部53と、を備えている。
取得部51は、発電プラント1の発電量を上昇または降下させる目標発電量を取得し、発電プラント1の発電量指令値を設定する。蒸気タービン制御部52は、蒸気タービン10の制御を行う。ガスタービン制御部53は、ガスタービン14の制御を行う。
図5は、本開示の幾つかの実施形態における制御システムのハードウェア構成の一例を示した図である。
図5に示すように、制御システム(Controller)50は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)1100、二次記憶装置(ROM、Secondary storage:メモリ)1200、主記憶装置(RAM、Main Memory)1300、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)1400と、ネットワーク等に接続するための通信部1500とを備えている。なお、大容量記憶装置としては、ソリッドステートドライブ(SSD)を用いることとしてもよい。これら各部は、バス1800を介して接続されている。
CPU1100は、例えば、バス1800を介して接続された二次記憶装置1200に格納されたOS(Operating System)により制御システム50全体の制御を行うとともに、二次記憶装置1200に格納された各種プログラムを実行することにより各種処理を実行する。CPU1100は、1つ又は複数設けられており、互いに協働して処理を実現してもよい。
主記憶装置1300は、例えば、キャッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の書き込み可能なメモリで構成され、CPU1100の実行プログラムの読み出し、実行プログラムによる処理データの書き込み等を行う作業領域として利用される。
二次記憶装置1200は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体(non-transitory computer readable storage medium)である。二次記憶装置1200は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどである。二次記憶装置1200の一例として、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)フラッシュメモリなどが挙げられる。二次記憶装置1200は、例えば、Windows(登録商標)、iOS(登録商標)、Android(登録商標)等の情報処理装置全体の制御を行うためのOS、BIOS(Basic Input/Output System)、周辺機器類をハードウェア操作するための各種デバイスドライバ、各種アプリケーションソフトウェア、及び各種データやファイル等を格納する。また、二次記憶装置1200には、各種処理を実現するためのプログラムや、各種処理を実現するために必要とされる各種データが格納されている。二次記憶装置1200は、複数設けられていてもよく、各二次記憶装置1200に上述したようなプログラムやデータが分割されて格納されていてもよい。
制御システム50が備える機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で二次記憶装置1200などに記憶されており、このプログラムをCPU(プロセッサ)1100が主記憶装置1300に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、二次記憶装置1200に予めインストールされている形態や、他の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の一例として、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどが挙げられる。
また、制御システム50は、キーボードやマウス等からなる入力部や、データを表示する液晶表示装置等からなる表示部などを備えていてもよい。また、表示部を含み、ランプ、音、特にアラーム音を出力するスピーカーなどの通知部を備えていてもよい。
図6乃至9には、本開示の幾つかの実施形態における制御システムの概略構成が示されている。
制御システム50の取得部51が発電プラント1の発電量を上昇または降下させる目標発電量を取得すると、図6に示されるように発電プラント1の発電量指令値が設定される。発電プラント1の発電量指令値は、例えば関数35に示される。発電プラント1の発電量指令値は、レート21を介することで例えば関数36に示されるように変形される。
一方、発電プラント1が接続される電源系統(図示略)の周波数が取得され、スイッチ23で周波数の変動分を考慮したバイアス量の適用有無が選択される。周波数を用いたバイアス量を適用する場合、周波数は関数発生器24で周波数の変動分を考慮したバイアス量に変換される。スイッチ23は、発電プラント1の発電量が発電量指令値に到達(発電量指令値まで上昇または指令値まで降下)してから所定時間が経過すると、周波数の変動分を考慮したバイアス量の適用を選択するとしてもよい。
発電プラント1の発電量指令値は、加算器22で周波数の変動分を考慮したバイアス量が加算され、発電プラント1全体の発電量指令値となる。また周波数の変動分を考慮したバイアス量は、図6のDに遷移する。
またスイッチ28でガスタービン14の起動・停止状態が選択され、ガスタービン14を起動する場合、発電プラント1の発電量は関数発生器29で関数34を用いて任意のガスタービン14の負荷分担割合に変換される。
乗算器30にて、発電プラント1全体の発電量指令値とガスタービン14の負荷分担割合とが乗算され、発電プラント1の発電量指令値に対するガスタービン14の負荷相当分である負荷指令値GLDが算出される。
また発電プラント1の目標出力は、ガスタービン14からの発電量に排熱回収ボイラ(HRG)17から発生する発電量を加算したものを減算することで算出する。尚、ガスタービン14の発電量は、ガスタービン14の負荷指令値GLDに負荷上昇時使用する負荷上昇側バイアス量算出部40と負荷降下時使用する負荷降下側バイアス量算出部60からの出力信号を加算することで算出される。
負荷上昇側バイアス量算出部40の出力は、発電プラント1の発電量指令値から負荷変化幅補正回路43と負荷変化率補正回路46から構成されるガスタービン14の負荷上昇側のバイアス量である。負荷変化率補正回路46では、例えば関数37が用いられる。
負荷降下側バイアス量算出部60の出力は、発電プラント1の発電量指令値から負荷変化幅補正回路63と負荷変化率補正回路66から構成されるガスタービン14の負荷降下側のバイアス量である。負荷変化率補正回路66では、例えば関数37が用いられる。
負荷上昇側バイアス量算出部40および負荷降下側バイアス量算出部60は、発電プラント1の発電機11の発電量指令値の変化にて負荷変化中を検知していることから、負荷変化完了後は、自動的にバイアス量の加算が行われなくなる。
ガスタービン14の負荷上昇側のバイアス量と負荷降下側のバイアス量は、加算器33で加算され、リミッタ回路(上下限回路)32でバイアス量を制限される。これにより、ガスタービン14に対する負荷変化時の負荷変化率、負荷変化幅によるバイアス量BIが算出される。
ボイラ12において負荷変化率が高い場合や、負荷変化幅が大きい場合は、ボイラ12の燃料流量を早期に増加させてボイラ12により発生する蒸気流量を早期に増加させる必要がある。しかし、ボイラ12は熱容量が大きく、また蒸気流量を増加させるには、燃料流量増加、燃焼量増加、熱吸収量増大、蒸気流量増加のプロセスをたどるため、蒸気流量を早期に増加させることは困難である。そこで、負荷変化率が高い場合や、負荷変化幅が大きい場合は、負荷変化が容易であるガスタービン14に発電プラント1の発電量の増加分を可能な限り負担させるものとする。これに対応するための回路が、負荷変化幅補正回路43および負荷変化率補正回路46である。
発電プラント1の発電量の降下時について、ガスタービン14は負荷上昇時と逆の動作を行うが、これに対応するための回路が、負荷変化幅補正回路63および負荷変化率補正回路66である。
加算器31において、発電プラント1の発電量指令値に対するガスタービン14の負荷指令値GLD(乗算器30の出力)、周波数の変動分を考慮したバイアス量(関数発生器24の出力、Dから遷移)、及びガスタービン14の負荷変化率、負荷変化幅によるガスタービン14の出力に加算される上昇側および/または降下側のバイアス量BI(リミッタ32の出力)が加算され、ガスタービン14の出力指令値が算出される。ガスタービン14の出力指令値は、図6、図8及び図9の各Bへ遷移する。
また、関数発生器25は、ガスタービン14の出力指令値を、排熱回収ボイラ17の発電量HRGに変換する。
加算器26において、排熱回収ボイラ17の発電量HRGと、後述するCから遷移したガスタービン14の発電機16の発電量とが加算され、ガスタービン14の発電量と排熱回収ボイラ17の発電量の合計が算出される。
減算器27において、発電プラント1全体の発電量指令値から、ガスタービン14の発電量と排熱回収ボイラ17の発電量の合計が減算され、ボイラ12(蒸気タービン10)の発電量指令値が算出される。ボイラ12(蒸気タービン10)の発電量指令値は、図7及び図9の各Aへ遷移する。
図7のAは、ボイラ12の発電量指令値を示す。関数発生器71において、ボイラ12の発電量指令値はボイラ12の主蒸気圧力の目標値に変換され、一次遅れフィルタ72を介して減算器73に入力される。
減算器73において、主蒸気圧力の目標値から、実際の主蒸気圧力の値が減算され、その差が比例積分器74にて比例積分されて加算器75に入力される。
加算器75において、ボイラ12の発電量指令値と、ボイラ12に追加される出力とが加算され、その和がボイラマスタとしてボイラ12の制御に渡される。
図8の減算器81において、図6のBから遷移したガスタービン14の出力指令値から、ガスタービン14の発電機16の実際の発電量が減算される。またガスタービン14の発電機16の実際の発電量は、図6のCへ遷移する。ガスタービン14の出力指令値とガスタービン14の発電機16の実際の発電量との差は、比例積分器82に入力され、ガスタービンマスタとしてガスタービン14の制御を行うガスタービン制御部53に渡される。
図9の減算器92において、蒸気タービン10の発電機11の実際の発電量から、図6のBから遷移したガスタービン14の出力指令値を関数発生器91にて変換した排熱回収ボイラ17の実際の発電量が減算される。よってその差はボイラ12のみの発電機11の実際の発電量である。
減算器93において、図6のAから遷移したボイラ12の発電量指令値から、ボイラ12のみの発電機11の実際の発電量が減算される。ボイラ12の発電量指令値とボイラ12の発電機11の実際の発電量との差は、比例積分器94に入力され、主蒸気加減弁13の開度とされる。また、タービンマスタとして蒸気タービン10の制御を行う蒸気タービン制御部52に渡される。
本開示の幾つかの実施形態における、発電プラント1の制御システム50を用いた場合の発電プラント1の諸量の時間的変化を、図2及び図3を用いて説明する。前述したように、図2及び図3の破線が指令値または設定値を示し、図2の実線は本開示の幾つかの実施形態における発電プラント1の制御システム50を用い、ガスタービン14による偏差の補償を行う場合(改善後)のタイムチャートを示す。
図2において、t1は発電プラント1の負荷の上昇が開始されたタイミング、t5は発電プラント1の出力が発電量指令値に到達したタイミング(改善後)、t7は発電プラント1の負荷の降下が開始されたタイミングを示す。
図2(a)の実線に示されるように、改善後の発電プラント1では、t1に発電プラント1の発電量の上昇が開始されると、図2(b)の実線に示されるようにガスタービン14の出力指令値にバイアス量が加算される。
この時、図2(a)の実線に示されるように、改善後の発電プラント1では、ガスタービン14の出力指令値に付加されるバイアスにより、発電プラント1発電量は図2(a)及び図3(a)の破線で示される発電量指令値に追従するように上昇する。また図2(d)の実線に示されるように、BIDは改善前よりも少なく抑えられる。
次に、図2(a)の実線に示されるように、t5において発電プラント1の発電量が発電量指令値に到達する。また、図2(d)の実線に示されるように、t5においてBIDの増加をストップし、その後ほぼ一定の値とされる。
次に、発電プラント1の発電量の降下がt7において開始されると、図2(d)の実線に示されるように、BIDが徐々に減少される。このBIDの減少量は、改善前と比べて小さい。
また、図2(b)の実線に示されるように、ガスタービン14の出力指令値に対して、負のバイアス量が加算される。これにより、図2(a)の実線に示されるように、発電プラント1の発電量は発電量指令値に追従するように降下する。
また、図2(e)の実線に示されるように、改善後の主蒸気圧力は、t1から設定値にほぼ追従して増加し、t4において設定値に到達し、t7を過ぎて設定値の降下が始まると設定値にほぼ追従して降下する。
また、図2(c)の実線に示されるように、主蒸気加減弁13の開度指令値は、発電量の上昇が開始されるt1から発電量が発電量指令値へ到達するt5の間、及び発電量の降下が開始されるt7から発電量が発電量指令に到達する間、開度の変動があるが、その変動幅は小さい値に抑えられている。このように、本開示の幾つかの実施形態における制御システム50を用いることで、主蒸気加減弁13の開度を大きく動かせる必要がない。よって主蒸気圧力の変動も少なく、ボイラ12が安定的に運転される。
蒸気タービン制御部52は、発電プラント1の発電量が発電量指令値に到達(指令値まで上昇または指令値まで降下)するまでの間、主蒸気加減弁13の開度の変化が所定の範囲内となるよう制御するとしてもよい。
負荷上昇側バイアス量算出部40および負荷降下側バイアス量算出部60は、発電プラント1の発電量が発電量指令値に到達(指令値まで上昇または指令値まで降下)してから所定時間が経過すると、加算されているバイアス量の算出に用いられた負荷変化幅補正回路43、負荷変化率補正回路46、負荷変化幅補正回路63、及び負荷変化率補正回路66を停止するとしてもよい。
〈付記〉
以上説明した実施形態に記載の発電プラントの制御システム、発電プラント、発電プラントの制御方法および発電プラント制御プログラムは、例えば以下のように把握される。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントの制御システム(50)は、蒸気タービン(10)と、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機(11)と、ガスタービン(14)と、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機(16)とを備える発電プラント(1)の制御システムであって、発電プラントに対する目標発電量を取得する取得部(51)と、前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン制御部(52)と、前記ガスタービンを制御するガスタービン制御部(53)と、を備え、前記取得部は、前記発電プラントの発電量を上昇または降下させる前記目標発電量を取得すると、前記発電プラントに対する発電量指令値を設定し、前記蒸気タービン制御部は、前記第1発電機の発電量と前記発電量指令値との偏差を取得し、前記ガスタービン制御部は、前記第1発電機の発電量と前記第2発電機の発電量との合計である前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下するまでの間、前記偏差を補償するように前記ガスタービンに対する前記出力指令値を補正する。
取得部が、発電プラントの発電量を上昇または降下させる目標発電量を取得すると、発電プラントに対する発電量指令値を設定し、蒸気タービン制御部が第1発電機の発電量と発電量指令値との偏差を取得し、ガスタービン制御部は、第1発電機の発電量と第2発電機の発電量との合計が、目標発電量まで上昇または降下するまでの間、偏差を補償するようにガスタービンに対する出力指令値を補正する。これにより、発電量指令値の上昇または降下への追従遅れを抑制し、発電プラントの発電量の安定化をはかることができる。
また、従来のボイラ制御においては、発電量指令値の上昇または降下に対する追従遅れに対し、燃料流量・給水流量・空気流量などの過剰投入が発生する場合があったが、これを抑制しながら追従遅れを抑制することができる。
上記において、前記蒸気タービン制御部は、前記偏差に基づき前記蒸気タービンの主蒸気加減弁(13)の開度を制御するとしてもよい。
蒸気タービン制御部は、前記偏差に基づき前記蒸気タービンの主蒸気加減弁の開度を制御することから、発電量指令値の上昇または降下への追従遅れを抑制し、発電プラントの出力の安定化をはかることができる。
上記において、前記ガスタービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇するまでの間、前記ガスタービンに対する前記出力指令値に正のバイアス量を加算し、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで降下するまでの間、前記ガスタービンに対する前記出力指令値に負のバイアス量を加算するとしてもよい。
発電プラントの発電量が目標発電量まで上昇または降下するまでの間、ガスタービン制御部がガスタービンに対する出力指令値に正または負のバイアス量を加算することから、ガスタービンが発電プラントの発電量と目標発電量との偏差を補償し、主蒸気加減弁の変動を抑えることができる。
上記において、前記発電プラントは、前記ガスタービンから排出されるガスの熱を回収する排熱回収ボイラ(17)を備え、前記蒸気タービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇するまでの間で前記発電量指令値よりも前記第1発電機の発電量が小さい場合、または、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで降下するまでの間で前記発電量指令値よりも前記第1発電機の発電量が大きい場合、前記発電量指令値と、前記第1発電機の発電量から前記第2発電機の発電量および前記排熱回収ボイラから供給される蒸気により発電される発電量を減算した値とに基づき、前記主蒸気加減弁の開度を制御するとしてもよい。
第2発電機の発電量に加えて排熱回収ボイラの発電量を用いて第1発電機の発電量と発電量指令値との偏差の補償を効率よく行い、追従性を高めることができる。
上記において、前記ガスタービン制御部は、前記ガスタービンの負荷変化幅および/または前記ガスタービンの負荷変化率を用いて前記バイアス量を算出するとしてもよい。
ガスタービンの負荷変化幅および/または前記ガスタービンの負荷変化率を用いてバイアス量を算出することから、ガスタービンを用いた出力の補償を適切に行うことができる。また、プラントの特性やユーザの意図に合わせて柔軟に応答することができる。
上記において、前記ガスタービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下してから所定時間が経過すると、前記バイアス量の加算または減算を停止するとしてもよい。
発電プラントの発電量が目標発電量まで上昇または降下してから所定時間が経過すると、バイアス量の加算を停止することから、ボイラが安定稼働となる時期のガスタービンの動作を適正化して、主蒸気加減弁の開度の変動を抑えることができる。
上記において前記ガスタービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下してから所定時間が経過すると、前記電源系統の周波数の変動を補償するように前記ガスタービンに対する前記出力指令値を増減させるとしてもよい。
発電プラントの発電量が目標発電量まで上昇または降下してから所定時間が経過すると、電源系統の周波数の変動を補償するようにガスタービンに対する出力指令値を増減させることから、ボイラと比較して発電量の調整が容易であるガスタービンを用いて電源系統の系統周波数の変動を補償することにより、電源系統の需給バランスの平準化を容易に図ることができる。よって、系統周波数の安定化を図ることができる。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントは、蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機と、前記ガスタービンに接続された排熱回収ボイラと、請求項1に記載の発電プラントの制御システムと、備える。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントの制御方法は、蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機と、を備える発電プラントの制御方法であって、発電プラントに対する目標発電量を取得する取得工程と、前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン制御工程と、前記ガスタービンを制御するガスタービン制御工程と、を備え、前記取得工程は、前記発電プラントの発電量を上昇または降下させる前記目標発電量を取得すると、前記発電プラントに対する発電指令値を設定し、前記蒸気タービン制御工程は、前記第1発電機の発電量と前記発電量指令値との偏差を取得し、前記ガスタービン制御工程は、前記第1発電機の発電量と前記第2発電機の発電量との合計である前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下するまでの間、前記偏差を補償するように前記ガスタービンに対する出力指令値を補正し、コンピュータが実行する。
本開示の幾つかの実施形態における発電プラントの制御プログラムは、コンピュータに、前述の発電プラントの制御方法を実行させる。
1 発電プラント
10 蒸気タービン
10a 高圧タービン
10b 低圧タービン
11 発電機(第1発電機)
12 ボイラ
13 主蒸気加減弁
14 ガスタービン
15 燃焼器
16 発電機(第2発電機)
17 排熱回収ボイラ(HRSG)
18 圧縮機
19 タービン
20 復水器
50 制御システム
51 取得部
52 蒸気タービン制御部
53 ガスタービン制御部
1100 CPU
1200 二次記憶装置
1300 主記憶装置
1400 ハードディスクドライブ
1500 通信部
1800 バス

Claims (10)

  1. 蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機とを備える発電プラントの制御システムであって、
    発電プラントに対する目標発電量を取得する取得部と、
    前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン制御部と、
    前記ガスタービンを制御するガスタービン制御部と、を備え、
    前記取得部は、前記発電プラントの発電量を上昇または降下させる前記目標発電量を取得すると、前記発電プラントに対する発電量指令値を設定し、
    前記蒸気タービン制御部は、前記第1発電機の発電量と前記発電量指令値との偏差を取得し、
    前記ガスタービン制御部は、前記第1発電機の発電量と前記第2発電機の発電量との合計である前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下するまでの間、前記偏差を補償するように前記ガスタービンに対する出力指令値を補正する
    発電プラントの制御システム。
  2. 前記蒸気タービン制御部は、前記偏差に基づき前記蒸気タービンの主蒸気加減弁の開度を制御する請求項1に記載の発電プラントの制御システム。
  3. 前記ガスタービン制御部は、
    前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇するまでの間、前記ガスタービンに対する前記出力指令値に正のバイアス量を加算し、
    前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで降下するまでの間、前記ガスタービンに対する前記出力指令値に負のバイアス量を加算する請求項2に記載の発電プラントの制御システム。
  4. 前記発電プラントは、前記ガスタービンから排出されるガスの熱を回収する排熱回収ボイラを備え、
    前記蒸気タービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇するまでの間で前記発電量指令値よりも前記第1発電機の発電量が小さい場合、または、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで降下するまでの間で前記発電量指令値よりも前記第1発電機の発電量が大きい場合、
    前記発電量指令値と、前記第1発電機の発電量から前記第2発電機の発電量および前記排熱回収ボイラから供給される蒸気により発電される発電量を減算した値とに基づき、前記主蒸気加減弁の開度を制御する請求項2または請求項3に記載の発電プラントの制御システム。
  5. 前記ガスタービン制御部は、前記ガスタービンの負荷変化幅および/または前記ガスタービンの負荷変化率を用いて前記バイアス量を算出する請求項3に記載の発電プラントの制御システム。
  6. 前記ガスタービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下してから所定時間が経過すると、前記バイアス量の加算または減算を停止する請求項3または請求項5に記載の発電プラントの制御システム。
  7. 前記ガスタービン制御部は、前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下してから所定時間が経過すると、前記電源系統の周波数の変動を補償するように前記ガスタービンに対する前記出力指令値を増減させる請求項1に記載の発電プラントの制御システム。
  8. 蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、
    ガスタービンと、
    前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機と、
    前記ガスタービンに接続された排熱回収ボイラと、
    請求項1に記載の発電プラントの制御システムと、
    を備える発電プラント。
  9. 蒸気タービンと、前記蒸気タービンによって駆動し電源系統に接続された第1発電機と、ガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動し前記電源系統に接続された第2発電機と、を備える発電プラントの制御方法であって、
    発電プラントに対する目標発電量を取得する取得工程と、
    前記蒸気タービンを制御する蒸気タービン制御工程と、
    前記ガスタービンを制御するガスタービン制御工程と、を備え、
    前記取得工程は、前記発電プラントの発電量を上昇または降下させる前記目標発電量を取得すると、前記発電プラントに対する発電量指令値を設定し、
    前記蒸気タービン制御工程は、前記第1発電機の発電量と前記発電量指令値との偏差を取得し、
    前記ガスタービン制御工程は、前記第1発電機の発電量と前記第2発電機の発電量との合計である前記発電プラントの発電量が前記目標発電量まで上昇または降下するまでの間、前記偏差を補償するように前記ガスタービンに対する出力指令値を補正する
    コンピュータが実行する発電プラントの制御方法。
  10. コンピュータに、請求項9に記載の発電プラントの制御方法を実行させるための発電プラント制御プログラム。
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