JP2024035708A - ロボットシステム、プレス自動化システム、プログラムおよびプレス用治具 - Google Patents

ロボットシステム、プレス自動化システム、プログラムおよびプレス用治具 Download PDF

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Abstract

【課題】作業者の作業負担を軽減すると共に、作業効率を向上させることができる技術を提供する。【解決手段】ロボットシステムは、ワークを保持するエンドエフェクタと、エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、動作部の動作を制御する制御部と、を備える。制御部は、エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、プレス対象物を挟んだ形態のワークを組み立てる工程と、エンドエフェクタにより、ワークとしてプレス対象物、第1プレート治具および第2プレート治具を一体に保持して、プレス対象物をプレスするプレス位置に当該ワークを搬送する工程と、を制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、ロボットシステム、プレス自動化システム、プログラムおよびプレス用治具に関する。
従来、ポリマー等の試料の特性を解析するために、プレス装置によりポリマー(プレス対象物)を押圧し、押し潰したポリマー(プレス成形物)を評価することが行われている。このポリマーを解析する実験では、実験の条件パラメータを変えて、ポリマーのプレスとポリマーの評価とを複数回行っている。そのため、作業者にとって多大な負担がかかる。このことから、ロボットを用いてポリマーを搬送し、当該ポリマーのプレスを自動的に行うシステムの開発が要望されている。
また、特許文献1には、試料を評価するシステムではないものの、ロボットによりプレス金型部に金属板を搬送して、金属板をプレスするプレス自動化システムが開示されている。
特許第6983437号公報
本開示は、作業者の作業負担を軽減すると共に、作業効率を向上させることができる技術を提供する。
本開示の一態様によれば、ワークを保持するエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、前記動作部の動作を制御する制御部と、を備えるロボットシステムであって、前記制御部は、前記エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てる工程と、前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記プレス対象物をプレスするプレス位置に当該ワークを搬送する工程と、を制御する、ロボットシステムが提供される。
上記のロボットシステムによれば、プレス位置でスムーズなプレスをすることができ、ユーザの作業負担を軽減すると共に、作業効率を向上させることができる。
また、前記制御部は、前記エンドエフェクタにより、前記プレス位置でプレスされた前記ワークを保持して解体位置に搬送する工程と、前記解体位置において前記エンドエフェクタを動作させて、前記第2プレート治具を前記第1プレート治具から離脱させる工程と、を制御する。これにより、ロボットシステムは、プレスしたワークをスムーズに解体することができ、ユーザの負担の軽減や作業効率の向上をより促すことができる。
また、前記プレス位置は、前記プレス対象物を加熱しながらプレスする第1位置を含み、前記制御部は、前記ワークを搬送する工程において、前記第1位置に前記ワークを搬送し、プレス後に前記ワークを前記解体位置に搬送する。これにより、ロボットシステムは、第1位置でプレス対象物(ポリマー)を加熱しながらプレスした後、解体位置にワークを直ちに戻してプレス成形物を得ることができる。
また、前記プレス位置は、前記プレス対象物を加熱しながらプレスする第1位置と、前記プレス対象物を冷却しながらプレスする第2位置と、を含み、前記制御部は、前記ワークを搬送する工程において、先に前記第1位置に前記ワークを搬送し、前記第1位置でプレスされた後の前記ワークを前記第1位置から前記第2位置に搬送する。これにより、ロボットシステムは、第1位置でプレス対象物(ポリマー)を加熱しながらプレスした後、第2位置でこのプレス対象物を冷却しながらプレスすることができる。その結果、ロボットシステムは、目標の温度に応じたプレス成形物を精度よく作成させることができる。
また、前記エンドエフェクタは、対象物を撮像して撮像情報を前記制御部に送信する撮像部を有し、前記制御部は、予め保有している前記対象物の位置座標の情報に基づき前記エンドエフェクタを目標位置に移動させると共に、前記撮像情報に基づき前記目標位置に対する前記エンドエフェクタの位置ずれを補正する。これにより、ロボットシステムは、エンドエフェクタによる対象物の把持を精度よく行うことができる。
また、前記対象物は、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を載置している作業台の特徴点、または前記プレス位置に設置した特徴点を含む。これにより、ロボットシステムは、エンドエフェクタが特徴点に合うように、その位置をスムーズに補正することができる。
また、前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第2プレート治具を、前記第1プレート治具の面方向に対して平行に移動させて当該第1プレート治具に対向させる。これにより、ロボットシステムは、第1プレート治具と第2プレート治具との位置ずれを抑えて、円滑に組み立てることができる。
また、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具のうち一方が枠体を有すると共に、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具のうち他方が前記枠体にガイドされるガイド面を有し、前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第1プレート治具に対して前記第2プレート治具を移動させる際に、前記枠体に前記ガイド面を接触させる。これにより、ロボットシステムは、第2プレート治具の移動において第1プレート治具との間にずれがあっても、枠体およびガイド面によって第1プレート治具と第2プレート治具との相対位置を誘導して位置決めすることができる。
また、前記プレス位置は、前記ワークが当該プレス位置に進入する進入方向先端側の前記第1プレート治具の形状に一致する配置用凹空間を有し、前記制御部は、前記プレス位置に当該ワークを搬送する工程において、前記ワークを水平方向に移動させて前記配置用凹空間を構成するガイド壁に前記ワークを接触させることで、当該ワークを位置決めする。これにより、ロボットシステムは、配置用凹空間への移動において、ワークをガイド壁によりガイドして、プレス位置にワークを精度よく位置決めすることができる。
また、前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第1プレート治具に筒体を配置した後に、前記筒体の内部に前記プレス対象物を入れることで当該プレス対象物を前記第1プレート治具に配置し、さらに前記筒体を取り出した後に、前記第1プレート治具に前記第2プレート治具を配置する。これにより、ロボットシステムは、ワークを組み立てる工程において、第1プレート治具からのプレス対象物の飛散を良好に防止できる。
また、前記エンドエフェクタは、前記制御部の動作指令下に、相互に近接および離間可能な一組の把持体を有し、前記制御部は、前記第1プレート治具に前記プレス対象物を配置する動作と、前記第1プレート治具と前記第2プレート治具を重ねる動作と、において前記一組の把持体が把持可能なグリップを有する治具を、グリップを有する別の治具に切り替える。これにより、ロボットシステムは、第1プレート治具にプレス対象物を配置する動作と、第1プレート治具と第2プレート治具を重ねる動作とにおいて治具を切り替えることで、簡単かつ短時間にワークを組み立てることができる。
また、複数の前記治具は、前記プレス対象物を収容する供給用カップと、前記第1プレート治具または前記第2プレート治具の下側に進入して、当該第1プレート治具または当該第2プレート治具を持ち上げ可能な複数のフォークを有するフォーク治具と、を含む。これにより、ロボットシステムは、第1プレート治具にプレス対象物を配置する動作と、第1プレート治具および第2プレート治具を保持する動作とを簡単に行うことができる。
また、複数の前記治具は、前記ワークの温度を検出する温度検出器を含み、前記制御部は、前記一組の把持体により前記温度検出器を把持して、前記プレス位置に配置した前記ワークの内部に、前記温度検出器を挿入する。これにより、ロボットシステムは、ワークのプレス時にプレス対象物の温度を温度検出器により測定することができ、適切な温度でプレスを実施させることができる。
また、本開示の他の態様は、ワークを保持するエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、を備えるロボット、前記ロボットにより搬送される前記ワークに収容されたプレス対象物をプレスするプレス装置、および前記ロボットと、前記プレス装置とを制御する制御部を有するプレス自動化システムであって、前記制御部は、前記エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具に前記プレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てる工程と、前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記セット位置から前記プレス装置に当該ワークを搬送する工程と、前記プレス装置により、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を押圧することで前記プレス対象物をプレスする工程と、を制御する、プレス自動化システムが提供される。
また、本開示の他の態様は、ワークをセットするセット位置においてエンドエフェクタを動作させて、第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てて、前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記セット位置からプレス装置に当該ワークを搬送させる指令を、ロボットシステムに出力するロボット指令部、前記プレス対象物をプレスさせる指令を、前記プレス装置に出力するプレス指令部、およびプレスされた前記プレス対象物を分析させる指令を分析装置に出力する分析指令部、としてコンピュータを機能させる、プログラムが提供される。
また、本開示の他の態様は、プレス対象物を保持してプレス装置に搬送されると共に、前記プレス装置により押圧されるプレス用治具であって、セット位置において前記プレス対象物が配置される第1プレート治具と、前記プレス対象物が配置された前記第1プレート治具に重ねられることで、前記プレス対象物を挟んだ形態のワークを形成する第2プレート治具と、を有し、当該プレス用治具は、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具が前記プレス対象物を挟んだ形態で前記プレス装置に搬送可能であり、前記プレス装置の配置後に、前記プレス装置により前記第1プレート治具および前記第2プレート治具が押圧されることで、前記プレス対象物をプレスする、プレス用治具が提供される。
一実施形態に係る試料評価システムの全体構成を示す概略説明図である。 制御装置と各装置の通信形態を示すブロック図である。 プレス自動化システムの全体構成を示す斜視図である。 ロボットシステムのエンドエフェクタの把持を拡大して示す斜視図である。 図5(A)は、エンドエフェクタとフォーク治具の把持を示す平面図である。図5(B)は、エンドエフェクタとフォーク治具の把持を示す側面図である。 ロボットシステムと複数の治具を示す斜視図である。 図7(A)は、作業台の複数の治具を示す平面図である。図7(B)は、作業台の一部を拡大して示す平面図である。 図8(A)は、プレス用治具を示す平面図である。図8(B)は、プレス用治具をワークに組み立てた状態を示す斜視図である。 図9(A)は、供給用カップを示す斜視図である。図9(B)は、飛散防止カップを示す斜視図である。 熱電対治具を示す斜視図である。 ホットプレス装置のプレス機体を示す側面図である。 ホットプレス装置の載置部を示す斜視図である。 制御装置の機能ブロックを示すブロック図である。 試料評価方法の処理フローを示すフローチャートである。 ロボットシステムによる治具の把持時の動作フローを示すフローチャートである。 ワークの組立工程を示すフローチャートである。 図17(A)は、ホットプレス装置にワークを載置する際の動作を示す側面図である。図17(B)は、ホットプレス装置にワークを載置する際の動作を示す平面図である。 図18(A)は、第1例のプレス成形物を示す図である。図18(B)は、第2例のプレス成形物を示す図である。 試料評価における実験パラメータの設定方法を例示するブロック図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において使用するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、互いに垂直に交わる軸方向であり、X軸方向およびY軸方向は水平方向であり、Z軸方向は鉛直方向である。
一実施形態に係る試料評価システム1は、試料であるポリマー(樹脂)を評価するために、図1に示すように、複数の作業場所にポリマーを搬送してプレス等の作業を行うプレス自動化システム2と、作成されたプレス成形物を評価する分析装置3と、を備える。また、試料評価システム1は、プレス自動化システム2の各装置および分析装置3を制御する制御装置(制御部)4を有する。
プレス自動化システム2は、例えば、作業台10、ロボット20、ヒートプレス装置80およびコールドプレス装置90を備える。プレス自動化システム2は、作業台10上において、ロボット20によりポリマーを有するワーク(図8(B)も参照)の組立を行う。そして、プレス自動化システム2は、ロボット20により2種類のプレス装置(ヒートプレス装置80、コールドプレス装置90)に対してワークを順に搬送し、各プレス装置にてポリマーをプレスすることで、プレス成形物を作成する。なお、プレス自動化システム2は、2種類のプレス装置(ヒートプレス装置80、コールドプレス装置90)を備えること限定されず、1種類のプレス装置、あるいは3種類以上の装置を適用してよい。またプレス自動化システム2は、ポリマーの加熱または冷却を行わないプレス装置を適用してもよく、あるいは1つのプレス装置において複数の温度に調整して、ポリマーをプレスする構成でもよい。
図2に示すように、制御装置4は、1以上のプロセッサ4a、メモリ4b、入出力インタフェース4cおよび通信インタフェース4dを有し、試料評価システム1全体を制御するコンピュータに構成されている。1以上のプロセッサ4aは、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、複数のディスクリート半導体からなる回路等のうち1つまたは複数を組み合わせたものである。メモリ4bは、不揮発性メモリおよび揮発性メモリ(例えば、コンパクトディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ハードディスク、フラッシュメモリ等)を含み、制御装置4の記憶部を形成している。
また、入出力インタフェース4cには、試料評価システム1の作業者が操作および確認可能な作業者インタフェースである入出力装置5が接続されている。入出力装置5としては、例えば、モニタ、マウス、キーボード、タッチパネル(タブレット端末、スマートフォン等を含む)、スピーカ、マイク等を適宜採用することができる。
通信インタフェース4dは、有線通信可能または無線通信可能な通信ネットワーク6を介して、ロボット20、ヒートプレス装置80、コールドプレス装置90および分析装置3の各々と、制御装置4との間で情報通信を行う。なお、通信ネットワーク6は、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、PAN(Personal Area Network)等のいずれかまたはこれらの組み合わせであってよい。WANの一例としてインターネット等があげられ、LANの一例としてIEEE802.11やイーサネット(登録商標)等があげられ、PANの一例としてBluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等があげられる。
ロボット20には、制御装置4との間で情報通信を行うと共に、当該ロボット20を動作させるロボットコントローラ29が設けられている。ヒートプレス装置80には、制御装置4との間で情報通信を行うと共に、当該ヒートプレス装置80を動作させるヒートプレスコントローラ89が設けられている。コールドプレス装置90には、制御装置4との間で情報通信を行うと共に、当該コールドプレス装置90を動作させるコールドプレスコントローラ99が設けられている。分析装置3には、制御装置4との間で情報通信を行うと共に、当該分析装置3を動作させる分析用制御部3cが設けられている。
そして、制御装置4のメモリ4bには、試料評価システム1を制御するプログラム100が記憶されている。プログラム100は、プロセッサ4aにより読み出しおよび実行されることで、試料評価システム1全体を制御する複数の機能部を制御装置4内に形成する。制御装置4は、プログラム100の実行下に形成された各機能部により、プレス自動化システム2(ロボット20、ヒートプレス装置80、コールドプレス装置90)および分析装置3に対して適宜のタイミングで制御指令を出力する。すなわち、プログラム100は、プレス自動化システム2によるプレス成形物の作成と、分析装置3によるプレス成形物の分析とを連動させるブリッジソフトウェアとして機能する。
なお、図2では、試料評価システム1の制御装置4として1台のコンピュータを示しているが、ソフトウェアが複数台のコンピュータにインストールされて、当該複数台のコンピュータそれぞれがソフトウェアの同一のまたは異なる一部の処理を実行してもよい。この場合、コンピュータの各々が通信し合うことで処理を実行する分散コンピューティングの形態であってもよい。一例として、制御装置4は、各装置に接続されるロボットオペレーティングシステム(ROS:Robot Operating System)用のコンピュータと、このROSのコンピュータに接続される複数の制御用コンピュータとにより構成することができる。また、試料評価システム1の制御装置4は、端末から送信された情報をクラウド上に設けられた1台または複数台のコンピュータで処理し、この処理結果を端末に送信するような構成であってもよい。
図3に示すように、プレス自動化システム2は、ロボット20を基準として、その周囲に、作業台10、ヒートプレス装置80およびコールドプレス装置90を配置している。作業台10、ヒートプレス装置80およびコールドプレス装置90は、平面視でL字状を呈するように設置されている(図1も参照)。作業台10は、ロボット20からX軸方向に離れた位置で、Y軸方向に沿って長く延在する長方形状に形成されている。ヒートプレス装置80およびコールドプレス装置90は、ロボット20からY軸方向に離れた位置で、X軸方向に沿って並ぶように設置されている。なお、プレス自動化システム2の作業台10および各装置の配置は、L字状に限らず、作業者の任意に設定してよい。
作業台10は、プレス自動化システム2において、ロボット20によりポリマーを有するワークの組立およびワークの解体がなされる作業場所を形成している。例えば、作業台10は、基台11と、基台11上に設置される作業用小台12と、同じく基台11上で作業用小台12とY軸方向に並ぶように設置される搬送用小台13と、を含む。なお、作業台10は、1つの台(作業用小台12と搬送用小台13とが一連に連続した基台11)であってよい。
基台11は、平面視で、長方形状かつ平坦状の天板、およびこの天板を支持する複数の脚部を有する。基台11は、天板の長辺がY軸方向に沿うように設置される。基台11の天板上には、作業用小台12および搬送用小台13の他に、計量器14、取出装置15等が設置されている。
作業用小台12は、上記したポリマーを有するワークの組立および解体を行うための台である。プレス自動化システム2は、ワークの組立および解体を行う複数種類の治具(把持対象)19を作業用小台12の上面に備える。この複数種類の治具19については、後に詳述する。一方、搬送用小台13は、プレス自動化システム2にて作成されたプレス成形物を分析装置3に搬送するために、治具19(下プレート治具41)からプレス成形物を分離させ、このプレス成形物を搬送まで待機させる場所を形成している。
作業用小台12の作業面(上面)および搬送用小台13の作業面(上面)は、ロボット20のエンドエフェクタ25が届くことが可能な高さに設定されている。基台11、作業用小台12および搬送用小台13は、各上面の高さや平行度を調整可能な図示しない調整部(例えば、レベルアジャスタ)を備えているとよい。
計量器14は、作業用小台12の隣接位置に設置され、プレス対象物であるポリマーを計量する。例えば、計量器14は、箱状のケースを備え、ポリマーの重量を測定する測定部をケース内の底面に有する。測定部は、通信ネットワーク6を介して制御装置4に接続され、測定情報(ポリマーの重量)を制御装置4に自動的に送信する。また、計量器14のケースにおいてロボット20との近接側の面は、開放されており、ロボット20のエンドエフェクタ25がケース内に進入可能となっている。例えば、ロボット20は、治具19である後記の供給用カップ61(図6参照)を測定部に載置した状態で、粒状化したポリマーの容器を傾ける。制御装置4は、測定部の測定情報を監視しつつロボット20の動作を指令することで、供給用カップ61に適量のポリマーを供給する。
取出装置15は、搬送用小台13の隣接位置に設置され、プレス成形物が治具19に付着している場合に、治具19からプレス成形物を剥離し、プレス成形物を取り出す。この取出装置15は、周知の型抜き装置、エジェクタ装置等を適用することができる。
プレス自動化システム2のロボット20は、動作部21と、この動作部21により目標の3次元位置に移動するエンドエフェクタ25と、を有する。このロボット20は、制御装置4の制御指令に基づき、動作部21およびエンドエフェクタ25を動作させる。よって以下、本実施形態では、制御装置4とロボット20とを組み合わせたシステムをロボットシステム20Aともいう。
ロボット20の動作部21は、ベース22と、ベース22の上部に設置される複数のアーム23と、各アーム23同士を連結する複数の関節部24と、を有する垂直多関節タイプに構成されている。アーム23は、3つ以上(例えば、本実施形態では7つ)設けられ、末端側に手首部231を有する。
複数の関節部24は、相互に隣接し合うアーム23の間のそれぞれ設けられ、ベース22側のアーム23に対して末端側のアーム23を相対移動させる。ロボット20は、ベース22や関節部24(またはアーム23)の内部の各々に関節用モータを備える。また、ロボット20は、ロボットコントローラ29の制御下に各関節用モータに電力を給電する複数のモータドライバを有しており、各関節部24を独立して動作させる。
図4に示すように、ロボット20のエンドエフェクタ25は、手首部231(複数のアーム23の末端)に取り付けられている。本実施形態に係るエンドエフェクタ25は、一組(一対)の把持体27により把持対象物である治具19を把持するクランプ機構が適用されている。詳細には、エンドエフェクタ25は、手首部231に固定される直方状の筐体26を有し、筐体26の末端面(先端面)に一対の把持体27を配置している。筐体26内には、一対の把持体27を動作させる把持体動作部26aが設けられている。把持体動作部26aは、図示しないモータおよび複数のギア等を有し、ロボットコントローラ29の制御下に、末端面の長手方向に沿って一対の把持体27の近接および離間を行う。
一対の把持体27は、筐体26内に収容される基端部271と、基端部271の先端に連なり内側に窄まる方向に傾斜する中間部272と、中間部272の先端に連なり基端部271と平行に延在する突出端部273と、を有する。一対の把持体27は、把持体動作部26aにより互いに近接する際に、突出端部273の間に配置された把持対象物を把持し、動作部21の動作下に把持対象物を移動させることができる。一対の把持体27が把持する把持対象物は、作業台10に配置された後記の複数の治具19のうちいずれかであり、図4中では、フォーク治具30を例示している。
また、ロボットシステム20Aは、エンドエフェクタ25と、複数の治具19との間に保持構造33を形成している。このため、複数の治具19の各々は、一対の把持体27により保持される構造体(図4では、フォーク治具30のグリップ32)を有している。
図5(A)および図5(B)に示すように、エンドエフェクタ25の各把持体27は、保持構造33の一方として、突出端部273の内側の対向面に複数(2つ)の把持用凸部274を有している。各把持用凸部274は、金属材料により把持体27に対して一体成形されている。また、各把持用凸部274は、各把持体27の対向面から短く突出し、その外周面274cは、連結している一方の把持体27の対向面から他方の把持体27(突出方向)に向かって先細りとなる円錐状に形成されている。そして、2つの把持用凸部274は、突出端部273の突出方向に沿って並んで設けられている。
一方、フォーク治具30のグリップ32は、フォーク本体31の上面から傾斜して突出している。グリップ32は、金属材料により幅広なブロック状に形成され、一対の把持体27による把持状態でも変形しない剛性を有する。グリップ32は、保持構造33の他方として、一対の側面の各々に陥没した複数(2つ)の把持用凹部321を備える。各把持用凹部321の内周面321tは、開口から深さ方向に向かって小径となるテーパ状(円錐漏斗状)に形成されている。内周面321tの傾斜は、把持体27の外周面274cの傾斜に略一致している。2つの把持用凹部321は、グリップ32の突出方向に沿って並んで設けられている。
ロボット20は、目標の治具19(図5ではフォーク治具30)の把持時に、グリップ32の両側面に対向するように一対の把持体27を位置決めし、その後に各把持体27同士を近接させる。各把持体27の近接時には、各把持用凸部274の円錐状の外周面274cが各把持用凹部321のテーパ状の内周面321tにガイドされながら入り込む。これにより、各把持用凸部274と各把持用凹部321とを嵌め合いながら、一対の把持体27の対向面がグリップ32の両側面に接触してグリップ32を挟持する。しかも、一対の把持体27がグリップ32を把持した状態では、図5(B)に示すように、両側面の各々において2つ把持用凸部274と2つの把持用凹部321とが係合している。このため、保持構造33は、エンドエフェクタ25に対するグリップ32(すなわち、把持している把持対象物(治具19))の回転を規制することができる。よって、エンドエフェクタ25は、治具19の本体等から荷重がかかった場合でも、治具19を強固に把持することができる。
図4に戻り、本実施形態に係るロボットシステム20Aは、エンドエフェクタ25の筐体26にカメラ(撮像部)28を設置している。カメラ28は、複眼の撮像機器であり一対の把持体27よりも先の部分を撮像し、各撮像情報を制御装置4(またはロボットコントローラ29)に送信する。制御装置4は、カメラ28から送信された各撮像情報に基づき、作業台10のマーカ10m等を認識する。制御装置4は、基本的には、予め設定された3次元目標位置(位置座標)に基づき複数の関節部24を動作してエンドエフェクタ25を移動させる。そして3次元目標位置に近づくと、制御装置4は、各撮像情報から抽出した3次元位置に基づきエンドエフェクタ25の移動を補正する。これにより、ロボットシステム20Aは、目標とする把持対象物(治具19)の目標指標(例えば、グリップ32の中心線)に対してエンドエフェクタ25を精度よく誘導して、一対の把持体27により把持対象を安定的に把持することができる。
次に、プレス自動化システム2に用意される複数の治具19について、それぞれ具体的に説明していく。図6に示すように、ロボットシステム20Aは、作業用小台12上に対してエンドエフェクタ25を相対移動させて、作業用小台12にセットされている複数の治具19を用いて、ポリマーを保持するワークを組み立てる。
作業用小台12には、複数の治具19として、フォーク治具30、プレス用治具40、カップ治具60、熱電対治具(温度検出器)70が予めセットされる。プレス用治具40は、ポリマーを有するワークを構成するための主要な治具であり、下プレート治具(第1プレート治具)41、中間プレート治具46および上プレート治具(第2プレート治具)51を含む。また、カップ治具60は、下プレート治具41にポリマーを配置するための治具であり、供給用カップ61および飛散防止カップ66を含む。さらに、作業用小台12には、プレス後のプレス成形物を有するワークを解体して取出装置15に搬送するための型抜き用搬送台16が予め設置されている。
図6および図7(A)に示すように、作業用小台12は、長方形状の天板121を有し、この天板121には、型抜き用搬送台16および各治具19をセット可能な作業面12sが形成されている。作業用小台12の短辺に沿った方向(X軸方向)においてロボット20に近い側には、Y軸負方向に向かって順に、上プレート治具51、下プレート治具41、中間プレート治具46および型抜き用搬送台16が配置される。作業用小台12の短辺に沿った方向においてロボット20から離れた側には、Y軸負方向に向かって順に、熱電対治具70、フォーク治具30、飛散防止カップ66、供給用カップ61が配置される。なお、各治具19は、作業者の任意に配置し得ることは勿論である。
作業面12sには、型抜き用搬送台16および各治具19を保持する複数のホルダ17が設置される。各ホルダ17は、作業面12s上に形成された複数のネジ孔12hに対して各ホルダ17の貫通孔(不図示)を通して複数の固定ネジ18を螺合することにより、天板121にネジ止めされる。複数のネジ孔12hは、一定の間隔(例えば、30mm)毎に形成され、全体としてX軸方向およびY軸方向に複数並ぶマトリックス状に配置されている。
各ホルダ17は、型抜き用搬送台16および各治具19の形状に応じて適切な形状に形成される。例えば、図7(B)に示すように、上プレート治具51を保持する場合は、固定ネジ18に固定される第1段差部171と、この第1段差部171に連なると共に第1段差部171よりも低く形成された第2段差部172とを有するホルダ17aを4つ用いる。
4つのホルダ17aのうち2つは、上プレート治具51のX軸方向の両側部(ロボット20の設置側の側部と反対側の側部)を支持する位置に固定され、残りの2つのホルダ17aは、上プレート治具51のY軸方向の両側部を支持する位置に固定される。上プレート治具51は、セット状態で、その側縁が第1段差部171に近接または接触しつつ、その下面が各ホルダ17aの第2段差部172に支持されることで、作業面12sから若干浮いた状態で待機するようになっている。なお、下プレート治具41および型抜き用搬送台16も、上プレート治具51と同様に、それぞれに形状に応じて作業面12sに固定された4つのホルダ17aにより保持される。また、中間プレート治具46は、3つのホルダ17aによりX軸方向の一側部およびY軸方向の両側部が保持されつつ、グリップ48の周囲を覆うことが可能なホルダ17bにより保持される。
また例えば、フォーク治具30、カップ治具60(供給用カップ61、飛散防止カップ66)および熱電対治具70は、それぞれの周囲を覆うことが可能な直方状のホルダ17bにより保持される。ホルダ17bは、治具の形状に応じた保持溝を有しており、各治具は保持溝内に収容されることで、水平方向に移動不能に保持される。
図4に示すように、フォーク治具30は、ロボット20のエンドエフェクタ25による把持状態で、エンドエフェクタ25の移動により上プレート治具51の下面側に進入することで、上プレート治具51を保持する。また、フォーク治具30は、ロボット20のエンドエフェクタ25による把持状態で、エンドエフェクタ25の移動により下プレート治具41の下面側に進入することで、下プレート治具41を保持する。
上記したように、このフォーク治具30は、フォーク本体31と、グリップ32とを連結して構成されている。フォーク本体31は、相互に略平行に延在する一対(2つ)の棒状平板31aと、一対の棒状平板31aの基端部間を連結する連結平板31bと、を有する。一対の棒状平板31aは、例えば、連結平板31bの連結部から先端に向かって緩やかに幅狭となり、また最先端が丸角に形成されている。
グリップ32は、ネジ止めや溶接等の適宜の固定手段によって、連結平板31bの上面に固定される。グリップ32は、フォーク本体31に対して、例えば、20°~70°程度の角度範囲で傾斜しており、上記したようにその両側面の各々に2つの把持用凹部321を備えている。このため、フォーク治具30をホルダ17bに収容した状態では、ホルダ17bの上面からX軸負方向かつ上方(Z軸正方向)にグリップ32が突出した状態となっている。これにより、エンドエフェクタ25は、グリップ32に簡単にアクセスすることができ、またグリップ32の把持状態で、エンドエフェクタ25を上方に移動させることで、ホルダ17bからフォーク治具30を引き出すことができる。
図8(A)および図8(B)に示すように、プレス用治具40は、下プレート治具41に対してポリマーを載置し、さらに中間プレート治具46および上プレート治具51を順に重ねることで、ポリマーを有するワーク59を構成する治具である。なお、図8(A)中では、発明の理解の容易化のために、下プレート治具41および中間プレート治具46については上面(平面)側を図示している一方で、上プレート治具51については下面側を図示している。
すなわち、本実施形態に係るプレス自動化システム2は、下プレート治具41と上プレート治具51との間でポリマーを挟み込むことにより、ポリマーを上下方向に押さえる。さらに、プレス自動化システム2は、下プレート治具41と上プレート治具51の間に配置した中間プレート治具46によりポリマーの横方向の抜けを防止する。そして、プレス自動化システム2は、ワーク59の形態(下プレート治具41および上プレート治具51でポリマーを挟んだ状態)でポリマーをヒートプレス装置80およびコールドプレス装置90に搬送し、プレス時にそのままポリマーをプレスする構成としている。なお、プレス用治具40は、中間プレート治具46を適用せずに、下プレート治具41および上プレート治具51でポリマーを挟み込む形態であってもよい。
具体的には、下プレート治具41は、フォーク治具30のフォーク本体31よりも厚い板状に形成されるプレート本体42と、プレート本体42の上面から突出する複数の枠体43と、を有する。また、下プレート治具41の下面には、一対の保持用溝44が形成されている。さらに、下プレート治具41の幅方向中間位置には、熱電対治具70が挿入される測定用穴部45が形成されている。
プレート本体42は、平面視で、方形状の基端側(X軸負方向側)に対して台形状の先端側(X軸正方向側)を連続させた多角形状(六角形状)に形成されている。プレート本体42の先端側は、先端方向に向かって相互に近接した対辺42aを有し、各対辺42aが先端辺42bに連なっている。
プレート本体42の上面において各枠体43よりも内側の部分は、平坦状に形成されている。ワーク59の組立時には、この内側部分の載置領域にポリマーが載置される。また、プレート本体42の基端辺42cには、プレート本体42の先端方向への移動を規制する一対のストッパ42dが取り付けられている。なお、プレート本体42は、下プレート治具41全体の軽量化のため、一部分が切り欠かれた形状であってもよい。
複数の枠体43は、プレート本体42の四方の側辺(X軸方向の両辺およびY軸方向の両辺)に設けられ、それぞれの側辺と平行に延在している。各枠体43は、外側から内側に向かってプレート本体42側(下側)に傾斜する斜面431を有する。
一対(2つ)の保持用溝44は、プレート本体42の基端辺42cから先端方向に向かって直線状に延在している。一対の保持用溝44には、基端辺42cの開放部分からフォーク治具30の一対の棒状平板31aが進入する。各保持用溝44は、棒状平板31aよりも若干幅広かつ先端側に向かって徐々に幅狭となるように形成され、各棒状平板31aの大部分を収容できる。下プレート治具41は、水平性を維持した状態で、一対の保持用溝44に入り込んだフォーク治具30により支持される。
測定用穴部45は、基端辺42cから先端方向に向かって、プレート本体42の内部を直線状に延在している。測定用穴部45は、ヒートプレス装置80のプレス位置やコールドプレス装置90のプレス位置にワークを載置した際に、熱電対治具70の検出子73が挿入される。これにより、プレート本体42の載置領域の温度(換言すれば、載置領域に供給されたポリマーの温度)を測定することが可能となる。
プレス用治具40の中間プレート治具46は、最初に下プレート治具41のプレート本体42上に配置されることで、ポリマーの載置領域を規定する。この中間プレート治具46は、下プレート治具41のプレート本体42よりも薄い板状のプレート本体47と、連結部49を介してプレート本体47に連結されるグリップ48と、を有する。また、中間プレート治具46のプレート本体47には、載置領域を規定するための正円状の孔部47hが形成されている。
プレート本体47は、プレート本体42と同様に、平面視で、方形状の基端側(X軸負方向側)に対して台形状の先端側(X軸正方向側)を連続させた多角形状(六角形状)に形成されている。このプレート本体47は、平面視で、プレート本体42よりも小さく形成されており、複数の枠体43の内側に配置可能となっている。プレート本体47の先端側は、先端方向に向かって相互に近接した対辺47aを有し、各対辺47aが先端辺47bに連なっている。
グリップ48は、プレート本体47の平面に対して直交する方向(Z軸正方向)に突出している。グリップ48は、フォーク治具30のグリップ32と同様に、ブロック状に形成され、その両側面に一対(2つ)の把持用凹部481を有する。各把持用凹部481は、エンドエフェクタ25による把持時に、一対の把持体27に設けられた各把持用凸部274が進入する保持構造33の一方を構成している。
また、プレス用治具40の上プレート治具51は、下プレート治具41の載置領域に対するポリマーの供給後に、中間プレート治具46のプレート本体47上に重ねられる。この上プレート治具51は、下プレート治具41と同程度の厚みを有するプレート本体52を備える。また、上プレート治具51の下面には、一対の保持用溝53が形成されている。
プレート本体52は、平面視で、方形状の基端側(X軸負方向側)に対して台形状の先端側(X軸正方向側)を連続させた多角形状(六角形状)に形成されている。プレート本体42の先端側は、先端方向に向かって相互に近接した対辺52aを有し、各対辺52aが先端辺52bに連なっている。本実施形態において、上プレート治具51のプレート本体52の形状は、下プレート治具41のプレート本体42の形状に略一致している。
プレート本体52の各辺には、上面から下面に向かって内側に傾斜するガイド面54が形成されている。プレート本体52のガイド面54は、上プレート治具51を下プレート治具41に重ねる際に、複数の枠体43の斜面431に接触して、下プレート治具41に対する上プレート治具51の相対位置をガイドする。
一対(2つ)の保持用溝53は、プレート本体52の基端側のガイド面54から先端方向に向かって直線状に延在している。一対の保持用溝53には、フォーク治具30の一対の棒状平板31aが進入する。上プレート治具51は、水平性を維持した状態で、一対の保持用溝53に入り込んだフォーク治具30により支持される。
以上のプレス用治具40は、ロボット20(図6参照)により、図8(B)に示すようなワーク59に組み立てられる。ワーク59の形態では、下プレート治具41に対して中間プレート治具46および上プレート治具51が重なると共に、下プレート治具41の周方向の各枠体43と、上プレート治具51の周方向の各ガイド面54とが接近し合う。このため、下プレート治具41に対する上プレート治具51の面方向のずれを規制することができる。そして、下プレート治具41のプレート本体42と、上プレート治具51のプレート本体52との間に、ポリマーが挟み込まれる。プレス自動化システム2は、フォーク治具30を介してロボット20により下プレート治具41を保持することで、下プレート治具41、中間プレート治具46および上プレート治具51が一体となったワーク59の形態で、作業台10から搬送できる。
一方、カップ治具60の供給用カップ61は、図9(A)に示すように、カップ本体62と、カップ本体62の外側に連結されるグリップ64とを有し、下プレート治具41の載置領域にポリマーを供給する際に使用される。
カップ本体62は、円形状の底部621と、底部621の縁から上側かつ外側に傾斜する円錐状の側部622とにより形成され、底部621および側部622の内側に収容空間63を有している。すなわち、収容空間63を形成しているカップ本体62の内周面62iは、テーパ状に形成されている。カップ本体62は、このように収容空間63の開口が広いことで、計量器14(図3参照)において計量されるポリマーを収容空間63にこぼすことなく入れることができる。
グリップ64は、カップ本体62の側部622に連結する連結部641と、連結部641の一端部からカップ本体62の底部621に対して直交する方向(Z軸正方向)に突出するブロック部642とを有し、側面視でL字状を呈している。このグリップ64も、フォーク治具30のグリップ32と同様に、ブロック部642の両側面に一対(2つ)の把持用凹部643を有する。各把持用凹部643は、エンドエフェクタ25による把持時に、一対の把持体27に設けられた各把持用凸部274が進入する保持構造33の一方を構成している。
カップ治具60の飛散防止カップ66は、図9(B)に示すように、カップ本体67と、カップ本体67の外側に連結されるグリップ69とを有する。この飛散防止カップ66は、下プレート治具41の載置領域に配置されて、供給用カップ61によりポリマーを供給する際にポリマーの飛散を防止する。
カップ本体67は、底部を備えない円筒状の筒体671により形成され、筒体671の内側に上下方向(Z軸方向)に貫通する貫通空間68を有している。すなわち、貫通空間68を形成しているカップ本体67の内周面67iは、上下方向に一定の内径で延在している。下プレート治具41に配置されたカップ本体67の貫通空間68には、供給用カップ61からポリマーが入れられる。この際、カップ本体67は、筒体671からのポリマーの飛び出しを防止することができる。なお、下プレート治具41に対するポリマーの供給時に飛散を防止する部材は、以上の構成に限定されず、種々の構成をとり得る。例えば、飛散防止カップ66は、筒体671の外周面に中間プレート治具46と略同形状のプレートを連結しており、中間プレート治具46にこのプレートを接触させる構成でもよい。このプレートによって、飛散防止カップ66は筒体671の倒れを確実に防止できる。
グリップ69は、カップ本体67の筒体671に連結する連結部691と、連結部691の一端部から筒体671と平行な方向(Z軸正方向)に突出するブロック部692とを有し、側面視でL字状を呈している。このグリップ69も、フォーク治具30のグリップ32と同様に、ブロック部692の両側面に一対(2つ)の把持用凹部693を有する。各把持用凹部693は、エンドエフェクタ25による把持時に、一対の把持体27に設けられた各把持用凸部274が進入する保持構造33の一方を構成している。
また、図10に示すように、熱電対治具70は、ヒートプレス装置80やコールドプレス装置90にワーク59を載置した際に、下プレート治具41の測定用穴部45に挿入されることで、ポリマーの温度を測定する。この熱電対治具70は、熱電対本体71と、熱電対本体71に装着されるグリップ72と、を備える。
熱電対本体71は、先端方向に向かって突出する棒状の検出子73と、検出子73に電力を供給するハーネス74と、を有し、検出子73およびハーネス74の連結部分においてグリップ72を装着している。この熱電対本体71には、周知の温度検出器を適用することができる。
グリップ72は、熱電対本体71に外装される装着部721と、装着部721の先端において幅方向外側に突出するフランジ部723と、装着部721の上面に連結され上方かつ基端方向に傾斜するブロック部724と、を有する。装着部721は、熱電対本体71の軸方向に沿って分割可能な2つのパーツ721pを有し、これら2つのパーツ721pを複数の連結ネジ722によりネジ止めすることで、熱電対本体71に強固に固定される。
グリップ72のブロック部724は、フォーク治具30のグリップ32と同様に、基端方向かつ上方に向かって傾斜している。そして、ブロック部724の両側面の各々には、保持構造33の一方である2つの把持用凹部725が設けられている。このように形成された熱電対治具70は、ホルダ17bに収容した状態で、ホルダ17bの上面からグリップ72が突出した状態となり、ロボット20のエンドエフェクタ25が簡単にアクセスすることができる(図6も参照)。
また、図6および図7(A)に示すように、作業用小台12の天板には、方形状のマーカ10mが設置されている。このマーカ10mは、ロボット20のエンドエフェクタ25に搭載されたカメラ28による撮像に伴い、各治具19の座標位置を補正するための撮像指標(特徴点)となる。マーカ10mとしては、3次元位置を有するAR(Augmented Reality)マーカ等を適用することができ、これによりロボットコントローラ29または制御装置4は、撮像情報で認識したARマーカの位置に応じて3次元位置を認識することが可能となる。なお、マーカ10mは、ARマーカに限定されず、撮像情報から抽出可能なマーク(例えば、QRコード(登録商標))であればよい。また、マーカ10mは、作業台10に設置されるだけに限らず、例えば、プレス装置(ヒートプレス装置80、コールドプレス装置90)のプレス位置に設置されてもよい。
図3に戻り、ポリマーを有するワークを実際にプレスするヒートプレス装置80およびコールドプレス装置90について説明する。ヒートプレス装置80は、ヒートプレス機体81と、このヒートプレス機体81の動作を制御するヒートプレスコントローラ89(図2も参照)と、を含む。ヒートプレスコントローラ89は、制御装置4の制御指令に基づき、ヒートプレス装置80の動作を制御する。
図11に示すように、ヒートプレス機体81は、機体用筐体81aの上面において、ワーク59のプレス位置(第1位置)を形成する載置部82と、載置部82に対して近接および離間可能なプレス体83と、を有する。さらに機体用筐体81aの内部には、プレス体83を動作させる図示しないプレス動作機構が設けられている。また、ヒートプレス機体81は、載置部82およびプレス体83を覆うカバー85(図11中の点線参照)を備えてもよい。
載置部82は、固定台821と、固定台821の上面に固定されてワーク59を直接載置する部分である載置用部材822と、を含む。固定台821の内部には、載置用部材822を介してワーク59を加熱するヒータ機構84が設けられている。
図12に示すように、載置用部材822には、ワーク59(図8(B)参照)の形状に略一致する配置用凹空間822aが設けられている。配置用凹空間822aは、ロボット20の設置側(Y軸負方向側)が開放されており、開放部分からワーク59を水平方向にスライドさせつつ当該配置用凹空間822a内に進入させることができる。配置用凹空間822aを構成する載置用部材822の周壁は、ワーク59の側辺をガイドするガイド壁822gとして機能する。配置用凹空間822aの奥側のガイド壁822gは、下プレート治具41の対辺42aおよび先端辺42b、上プレート治具51の対辺52aおよび先端辺52bに一致する形状に形成されている。
したがって、載置部82へのワーク59の載置時には、ロボット20によるワーク59のスライドに伴って、ワーク59がガイド壁822gにガイドされつつ、配置用凹空間822aの奥側に進入していく。そして、ワーク59の先端辺42b、52bが最奥のガイド壁822gに当接することで、載置部82のプレス位置にワーク59を精度よく位置決めすることができる。
プレス体83は、機体用筐体81a内のプレス動作機構によって載置部82と相対的に昇降する。図11に示すように、プレス体83は、可動盤831と、可動盤831を昇降可能に支持する複数(4つ)の支柱832と、可動盤831の下面に設置される押圧支持部833と、押圧支持部833に固定される押圧体834と、を含む。また、プレス体83は、押圧支持部833内にヒータ機構84を備え、このヒータ機構84により押圧体834を加熱する。なお、可動盤831は、上面に(押圧支持部833)の放熱を行う放熱フィン835を備えてもよい。
各支柱832は、機体用筐体81a内から突出しており、機体用筐体81a内においてプレス動作機構に接続されている。プレス動作機構は、液圧シリンダ、空圧シリンダ、モータ等の図示しない駆動源、および複数のギア等により構成される図示しない駆動伝達部と、を含む。各支柱832は、プレス動作機構の動作下に上下動し、可動盤831、押圧支持部833、押圧体834の水平姿勢を維持したまま一体的に変位させる。
押圧体834は、可動盤831の下降時にワーク59の上プレート治具51に接触する。押圧体834の下面は、平坦状に形成されており、載置部82に載置された上プレート治具51の上面に面接触する。プレス体83は、載置部82に向かって下降することで、載置部82と協働して上下方向(Z軸方向)に、ワーク、すなわち下プレート治具41と上プレート治具51に挟まれたポリマーをプレスする。また、プレス体83は、プレス後に上昇して載置部82から離れることで、ワーク59を取り出し可能とする。ポリマーのプレスにおいて、ヒートプレスコントローラ89(図3参照)は、制御装置4から受信した制御指令の目標圧力に基づき、プレス動作機構を制御する。
ヒートプレス装置80のヒータ機構84は、図示しない温度制御ドライバを介してヒートプレスコントローラ89に接続され、ヒートプレスコントローラ89の制御下に加熱が制御される。ヒートプレス装置80は、ポリマーをプレスする際に、載置部82の温度およびプレス体83の温度を適切な目標温度に調整できる。なお、ヒートプレス装置80は、載置部82とプレス体83の一方のみにヒータ機構84を備えた構成でもよい。
一方、図3に示すように、コールドプレス装置90は、ヒートプレス装置80と同様に、機体用筐体91aの上面において、ワーク59のプレス位置(第2位置)を形成する載置部92と、載置部92に対して近接および離間可能なプレス体93と、を有する。さらに機体用筐体91aの内部には、プレス体93を動作させる図示しないプレス動作機構が設けられている。コールドプレス装置90は、温度を調整する構成以外はヒートプレス装置80と基本的に同様の構成を有しているため、その具体的な説明については省略する。
コールドプレス装置90は、載置部92およびプレス体93の各々を冷却する冷却機構94を備える。例えば、冷却機構94は、載置部92およびプレス体93の各々に内部流路を形成して冷媒を循環させる構造、載置部92およびプレス体93に放熱フィンを設けて放熱フィンを空冷または水冷する構造等を採用することができる。コールドプレス装置90は、コールドプレスコントローラ99の制御下に冷却機構94を制御することで、ポリマーをプレスする際に載置部92およびプレス体93の温度を適切な目標温度に調整できる。
試料評価システム1の制御装置4は、以上のロボット20、ヒートプレス装置80、コールドプレス装置90および分析装置3を相互に連動させる。このため、制御装置4の内部には、プロセッサ4aによるプログラム100の実行に基づき、図13に示すように、プレス自動化指令部101および分析指令部105が形成される。さらにプレス自動化指令部101の内部には、ロボット20の制御指令を生成および出力するロボット指令部102、ヒートプレス装置80の制御指令を生成および出力するヒートプレス指令部103、コールドプレス装置90の制御指令を生成および出力するコールドプレス指令部104が構築される。
制御装置4の各指令部は、プログラム100の処理フローの手順、および試料評価システム1の各装置に設けられた図示しない複数種類のセンサの検出情報を受信して、各装置の状態を監視する。そして、各指令部は、適宜のタイミングで制御指令を生成し、指定の装置にこの制御指令を送信することにより、各装置を動作させる。
本実施形態に係る試料評価システム1(プレス自動化システム2、ロボットシステム20A)は、基本的には以上のように構成され、以下その動作(試料評価方法)について図14を参照しながら説明していく。
上記したように、試料評価システム1の制御装置4は、試料評価方法において、先にプレス自動化システム2によりポリマーをプレスしてプレス成形物を作成し(プレス工程を行い)、その後に作成したプレス成形物を分析装置3により分析および評価する。具体的には、制御装置4は、計量工程(ステップS1)、組立工程(ステップS2)、第1搬送工程(ステップS3)、ヒートプレス工程(ステップS4)、第2搬送工程(ステップS5)、コールドプレス工程(ステップS6)、戻し搬送工程(ステップS7)、解体工程(ステップS8)、分析時搬送工程(ステップS9)、分析工程(ステップS10)を、この順に実施する(図1も参照)。
図3に示すように、プレス自動化システム2は、計量工程(ステップS1)において、作業台10の計量器14を用いて、評価するポリマーの重量を計量する。例えば、制御装置4は、ロボット20を制御して作業台10にセットされた供給用カップ61を取り出し、この供給用カップ61を計量器14の測定部に配置する。さらに、制御装置4は、測定部の測定情報を監視しつつ、ロボット20を制御して容器から粒状のポリマーを供給用カップ61に入れる動作を行う。なお、この計量工程は、目標の重量となるように作業者の手動によりポリマーを計量してもよい。
また、ロボットシステム20Aは、治具19(供給用カップ61)を把持する際には、制御指令に含まれる3次元目標位置と、エンドエフェクタ25のカメラ28の撮像情報に基づきエンドエフェクタ25の位置を調整して、治具19を把持する。以下、このロボットシステム20Aにおけるエンドエフェクタ25の位置補正について、図15を参照しながら説明する。
ロボットシステム20Aのエンドエフェクタ25による治具19の把持時や目標位置への移動時に、ロボットコントローラ29は、制御装置4からの制御指令として3次元目標位置および姿勢を受信する(ステップS101)。
そして、ロボットコントローラ29は、3次元目標位置および姿勢に基づき動作部21を動作させて、エンドエフェクタ25を作業台10の上方かつ近傍まで移動させる(ステップS102)。
そして、ロボットコントローラ29は、エンドエフェクタ25に設置されたカメラ28による撮像を行い、カメラ28から撮像情報を取得する(ステップS103)。また、ロボットコントローラ29は、取得した撮像情報に対して適宜の画像処理を行う。
作業台10の上方かつ近傍において撮像されたカメラ28の撮像情報には、作業用小台12に設置されたマーカ10m(図6参照)が含まれる。ロボットコントローラ29は、撮像情報の中からこのマーカ10mを抽出し、予め保有する撮像情報のマーカ10mと目標の治具19との相対位置から、3次元目標位置の誤差を算出する(ステップS104)。
さらに、ロボットコントローラ29は、現在の3次元目標位置について、算出した誤差を加味した3次元目標位置および姿勢に更新する(ステップS105)。そして、ロボットコントローラ29は、更新した3次元目標位置および姿勢に応じて動作部21の動作内容を補正して、エンドエフェクタ25を移動させる(ステップS106)。これにより、ロボットシステム20Aは、作業台10よりも上方において、カメラ28の撮像情報に応じてエンドエフェクタ25を精度よく誘導することができる。
ステップS107において、ロボットコントローラ29は、エンドエフェクタ25の一対の把持体27を動作させて、目標の治具19(供給用カップ61)を把持する。この際、上記の更新した3次元目標位置にエンドエフェクタ25が移動していることで、供給用カップ61のグリップ64とエンドエフェクタ25の中心線とが略一致している。よって、一対の把持体27は、グリップ64の両側面を精度よく把持することができる。
なお、上記の例では、エンドエフェクタ25による供給用カップ61の把持する動作を説明したが、ロボットシステム20Aは、他の治具19を把持する場合でも同様の動作をし得ることは勿論である。あるいは、エンドエフェクタ25により把持した対象物を目標位置に搬送する場合にも、最初に3次元目標位置に基づき移動を行い、3次元目標位置付近においてカメラ28の撮像情報を使用することで、対象物を目標位置に精度よく搬送することができる。
図1に戻り、次の組立工程(ステップS2)において、制御装置4は、ロボット20により作業台10上でワーク59を組み立てる。ワーク59の組立では、各ホルダ17により下プレート治具41が載置されている位置を基点に各治具19を動作させる。すなわち、組立工程では、作業台10上の下プレート治具41の載置位置が、ワーク59を組み立てるためのセット位置となる。また組立工程において、制御装置4は、図16に示すような組立手順に沿ってワーク59を形成していく。
詳細には、制御装置4は、まずロボット20により中間プレート治具46を把持してホルダ17から取り出し、この中間プレート治具46を下プレート治具41に搬送してプレート本体42の上面に配置する(ステップS21)。これにより、下プレート治具41の上面には、中間プレート治具46の孔部47hによって規定された載置領域が形成される(図8(A)も参照)。
次に、制御装置4は、ロボット20により飛散防止カップ66を把持してホルダ17から取り出し、この飛散防止カップ66を下プレート治具41に搬送して中間プレート治具46の孔部47h内に、飛散防止カップ66を配置する(ステップS22)。
その後、制御装置4は、ロボット20により計量器14(またはホルダ17)にある供給用カップ61を把持し、この供給用カップ61を搬送する(ステップS23)。供給用カップ61の収容空間63には、計量工程において計量されたポリマーが収容されている。この搬送において、ロボット20は、下プレート治具41上に配置した飛散防止カップ66の上方まで供給用カップ61を搬送する。
そして、制御装置4は、供給用カップ61を傾けることで飛散防止カップ66の貫通空間68にポリマーを供給する(ステップS24)。この際、制御装置4は、カメラ28の撮像情報に基づき、飛散防止カップ66と供給用カップ61との相対位置を調整し、供給用カップ61の開口と飛散防止カップ66の開口が近接するように制御するとよい。供給用カップ61から飛散防止カップ66の貫通空間68に供給されたポリマーは、下プレート治具41に当たって跳ね返るが、飛散防止カップ66の筒体671によって周囲に飛散することが回避される。
ポリマーの供給後、制御装置4は、ロボット20が把持している供給用カップ61を元の位置(ホルダ17b)に戻す(ステップS25)。さらに、制御装置4は、ロボット20を制御して飛散防止カップ66を把持して、上方に上昇させることで下プレート治具41から飛散防止カップ66を離し、この飛散防止カップ66を元の位置に戻す(ステップS26)。
その後、制御装置4は、ロボット20によりフォーク治具30を把持してフォーク治具30を移動させ、フォーク治具30を上プレート治具51の一対の保持用溝53に進入させることで、上プレート治具51を搬送する(ステップS26)。この際、エンドエフェクタ25の一対の把持体27は、保持構造33(各把持用凸部274、各把持用凹部321)によってフォーク治具30を回動不能に保持することができる(図5(B)参照)。そのため、ロボットシステム20Aは、フォーク治具30により支持した上プレート治具51の姿勢を安定的に維持して搬送することができる。
最後に、制御装置4は、下プレート治具41に上プレート治具51を載置する(ステップS28)。この際、制御装置4は、下プレート治具41の面方向に対して上プレート治具51を平行に移動させて、下プレート治具41の形状に対して上プレート治具51の形状が重なるように、上プレート治具51を位置決めする。なお、ロボット20は、上プレート治具51の移動時に、カメラ28の撮像情報のマーカ10mに基づき、座標位置を補正して下プレート治具41と上プレート治具51の位置決めを行ってもよい。
そして、制御装置4は、ロボット20により、下プレート治具41の直上に移動させた上プレート治具51を各枠体43の突出位置よりも下降させ、この下降状態でフォーク治具30を基端方向に後退させる。上プレート治具51は、フォーク治具30の抜けに応じて、ガイド面54が各枠体43の斜面431にガイドされて、下プレート治具41との相対位置が合わせられる(図8(B)も参照)。
プレス自動化システム2は、以上の組立工程を行うことで、下プレート治具41と上プレート治具51の間にポリマーを挟み込んだワーク59を、安定的かつ高い再現性で形成することが可能となる。なお、ロボットシステム20Aは、組立工程後もエンドエフェクタ25によりフォーク治具30を継続的に把持していることで、次の第1搬送工程にスムーズに移行できる。
図1に示すように、第1搬送工程(ステップS3)において、制御装置4は、ロボット20により組立工程で組み立てたワーク59をヒートプレス装置80に搬送する。この際、制御装置は、ロボット20により把持しているフォーク治具30を下プレート治具41の一対の保持用溝44に進入させることで、下プレート治具41を持ち上げる。この下プレート治具41と一体に中間プレート治具46および上プレート治具51が移動することになり、その間に挟まれたポリマーが脱落することなく搬送される。
ヒートプレス装置80に対するワーク59の搬送時に、制御装置4は、図17(A)および図17(B)に示すように、載置部82の配置用凹空間822aの高さ位置に、フォーク治具30およびワーク59の高さ位置を合わせる。そして、この高さ位置の調整後に、制御装置4は、ロボット20によりフォーク治具30およびワーク59を水平方向にスライドさせる。
そのため、載置部82のガイド壁822gによりワーク59の側辺がガイドされつつ、配置用凹空間822aの奥側にワーク59が進入していく。これにより、プレス自動化システム2は、載置部82(プレス位置)に対してワーク59を精度よく位置決めすることができる。そして、載置部82にワーク59を配置すると、載置部82(載置用部材822)の上面からワーク59が突出した状態が形成される。
図1に戻り、ヒートプレス工程(ステップS4)において、制御装置4は、ヒートプレスコントローラ89に制御指令を出力し、ヒートプレスコントローラ89の制御下にワーク59(ポリマー)のプレスを行う。この際、ヒートプレス装置80は、ヒータ機構84により載置部82およびプレス体83を目標温度に加熱する。ロボットシステム20Aは、ワーク59を載置部82に配置した後にフォーク治具30を元の位置に戻すと、熱電対治具70を把持してヒートプレス装置80に搬送する。そして、ロボットシステム20Aは、熱電対治具70の検出子73をワーク59(下プレート治具41)の測定用穴部45に挿入することで、ポリマーの温度を測定可能とする。制御装置4は、この熱電対治具70が測定した測定情報を監視することで、ヒータ機構84の温度を調整することができる。
ヒートプレス装置80は、ポリマーの温度が目標温度に到達した後に、プレス体83を下降して、設定された目標圧力でワーク59を押圧する。これにより、下プレート治具41と上プレート治具51との間に挟まれたポリマーがプレスされ、ヒートプレス装置80上におけるプレス成形物に生成される。
その後、第2搬送工程(ステップS5)において、制御装置4は、ロボット20を動作させてフォーク治具30を把持して搬送し、ヒートプレス装置80のワーク59をフォーク治具30により保持して、コールドプレス装置90に搬送する。ヒートプレス装置80の載置部82からコールドプレス装置90の載置部92への搬送は、第1搬送工程(ステップS5)と同様の動作を採ることができる。
そして、コールドプレス工程(ステップS6)において、制御装置4は、コールドプレスコントローラ99に制御指令を出力し、コールドプレスコントローラ99の制御下にワーク59(ポリマー)に2度目のプレスを行う。この際、コールドプレス装置90は、冷却機構94により載置部92およびプレス体93を目標温度に冷却する。そして、コールドプレス装置90は、熱電対治具70の測定情報に基づきポリマーの温度が目標温度に到達した後、プレス体93を下降して、設定された目標圧力でワーク59を押圧する。これにより、下プレート治具41と上プレート治具51との間に挟まれたポリマーがプレスされ、2度のプレスを行ったプレス成形物がワーク59に生成される。
その後、戻し搬送工程(ステップS7)において、制御装置4は、ロボット20を動作させてフォーク治具30を把持して搬送し、コールドプレス装置90のワーク59をフォーク治具30により保持して、作業台10に搬送する。この際、ロボット20は、下プレート治具41の元のセット位置(4つのホルダ17aに囲われた位置)にワーク59を載置する。すなわち、下プレート治具41の元のセット位置は、ワーク59を解体する際の解体位置でもある。
解体工程(ステップS8)において、制御装置4は、ロボット20を動作させて、組立工程と逆に手順でワーク59を解体する。この際、制御装置4は、下プレート治具41から上プレート治具51を取り出して元の位置に戻し、その後に下プレート治具41から中間プレート治具46を取り出して元の位置に戻す動作を行う。これにより、下プレート治具41の上面(載置領域)にプレス成形物が残った状態となる。
分析時搬送工程(ステップS9)において、制御装置4は、ロボット20により、プレス成形物を型抜き用搬送台16に搬送し、さらに型抜き用搬送台16と共に取出装置15へ搬送する。取出装置15では、下プレート治具41からプレス成形物を剥離する処理を行う。そして、試料評価システム1は、下プレート治具41から取り出されたプレス成形物を搬送用小台13において一時的に待機させ、適宜のタイミングでロボット20(または図示しない他の搬送装置(コンベア等))により分析装置3に搬送する。なお、プレス成形物の剥離は、取出装置15やロボット20の動作によらず、作業者の手動により行ってもよい。
最後に、分析工程(ステップS10)において、制御装置4は、プレス成形物が搬送された分析装置3に対して適宜の分析処理を行う制御指令を出力することで、プレス成形物を分析させる。例えば、図18(A)および図18(B)に示すように、分析装置3は、図示しない撮像部によりプレス成形物の画像を撮像し、撮像情報に対して適宜の画像処理を行うことで、プレス成形物の円形度を算出する。図18(A)では、円形度が高いプレス成形物P1を例示しており、図18(B)では、円形度が低いプレス成形物P2を例示している。
分析装置3は、算出したプレス成形物P1、P2の円形度や厚み等と、プレス工程の条件(プレスの目標圧力、ヒートプレス装置80の加熱温度、ヒートプレス装置80のプレス時間、コールドプレス装置90のプレス時間等)とを対応させる。そして例えば、制御装置4は、分析装置3が分析したポリマー評価値に基づきプレス工程(実験)の条件パラメータを設定し直し、この条件パラメータを次の試料評価方法に反映させる。
すなわち、制御装置4は、図19に示すように、初期のプレス工程(実験)の条件パラメータにより試料評価方法を実施し、得られたプレス成形物の分析結果に基づき実験の条件パラメータを再設定するフィードバックを複数回繰り返す。これにより、試料評価システム1は、試料の評価における作業者の負担を大幅に減らして、分析する試料に応じて最適なプレス工程の条件パラメータを得ることができる。
以上に開示された実施形態は、例えば、以下の態様および効果を有する。
[付記1]
ワークを保持するエンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、
前記動作部の動作を制御する制御部と、を備えるロボットシステムであって、
前記制御部は、
前記エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てる工程と、
前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記プレス対象物をプレスするプレス位置に当該ワークを搬送する工程と、を制御する、
ロボットシステム。
[付記1の効果]
上記のロボットシステムによれば、プレス位置でスムーズなプレスをすることができ、作業者の作業負担を軽減することができ、また作業効率を向上させることができる。さらに、ロボットシステムは、第1プレート治具と第2プレート治具とによりプレス対象物(ポリマー)を挟んでいることで、プレス対象物の位置ずれを抑制し、プレス精度を向上させることができる。
[付記2]
前記制御部は、
前記エンドエフェクタにより、前記プレス位置でプレスされた前記ワークを保持して解体位置に搬送する工程と、
前記解体位置において前記エンドエフェクタを動作させて、前記第2プレート治具を前記第1プレート治具から離脱させる工程と、を制御する、
付記1に記載のロボットシステム。
[付記2の効果]
これにより、ロボットシステムは、プレスしたワークを解体位置でスムーズに解体することができ、ユーザの負担の軽減や作業効率の向上をより促すことができる。
[付記3]
前記プレス位置は、前記プレス対象物を加熱しながらプレスする第1位置を含み、
前記制御部は、前記ワークを搬送する工程において、前記第1位置に前記ワークを搬送し、プレス後に前記ワークを前記解体位置に搬送する、
付記2に記載のロボットシステム。
[付記3の効果]
これにより、ロボットシステムは、第1位置でプレス対象物(ポリマー)を加熱しながらプレスした後、解体位置にワークを直ちに戻してプレス成形物を得ることができる。
[付記4]
前記プレス位置は、前記プレス対象物を加熱しながらプレスする第1位置と、前記プレス対象物を冷却しながらプレスする第2位置と、を含み、
前記制御部は、前記ワークを搬送する工程において、先に前記第1位置に前記ワークを搬送し、前記第1位置でプレスされた後の前記ワークを前記第1位置から前記第2位置に搬送する、
付記1または2に記載のロボットシステム。
[付記4の効果]
これにより、ロボットシステムは、第1位置でプレス対象物(ポリマー)を加熱しながらプレスした後、第2位置でこのプレス対象物を冷却しながらプレスすることができる。その結果、ロボットシステムは、目標の温度に応じたプレス成形物を精度よく作成させることができる。
[付記5]
前記エンドエフェクタは、対象物を撮像して撮像情報を前記制御部に送信する撮像部を有し、
前記制御部は、予め保有している前記対象物の位置座標の情報に基づき前記エンドエフェクタを目標位置に移動させると共に、前記撮像情報に基づき前記目標位置に対する前記エンドエフェクタの位置ずれを補正する、
付記1乃至4のいずれか1項に記載のロボットシステム。
[付記5の効果]
これにより、ロボットシステムは、エンドエフェクタ25による対象物の把持を精度よく行うことができる。
[付記6]
前記対象物は、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を載置している作業台の特徴点、または前記プレス装置に設置した特徴点を含む、
付記5に記載のロボットシステム
[付記6の効果]
これにより、ロボットシステムは、撮像情報に含まれる特徴点に基づいて、作業台の治具(第1プレート治具、第2プレート治具)の位置やプレス位置に対してエンドエフェクタを精度よく移動させることができる。
[付記7]
前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第2プレート治具を、前記第1プレート治具の面方向に対して平行に移動させて当該第1プレート治具に対向させる、
付記1乃至6のいずれか1項に記載のロボットシステム。
[付記7の効果]
これにより、ロボットシステムは、第1プレート治具と第2プレート治具とを円滑に組み立てることができる。
[付記8]
前記第1プレート治具および前記第2プレート治具のうち一方が枠体を有すると共に、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具のうち他方が前記枠体にガイドされるガイド面を有し、
前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第1プレート治具に対して前記第2プレート治具を移動させる際に、前記枠体に前記ガイド面を接触させる、
付記1乃至7のいずれか1項に記載のロボットシステム。
[付記8の効果]
これにより、ロボットシステムは、第2プレート治具の移動において第1プレート治具との間にずれがあっても、枠体およびガイド面によって第1プレート治具と第2プレート治具との相対位置を誘導して位置決めすることができる。
[付記9]
前記プレス位置は、前記ワークが当該プレス位置に進入する進入方向先端側の前記第1プレート治具の形状に一致する配置用凹空間を有し、
前記制御部は、前記プレス位置に当該ワークを搬送する工程において、前記ワークを水平方向に移動させて前記配置用凹空間を構成するガイド壁に前記ワークを接触させることで、当該ワークを位置決めする、
付記1乃至8のいずれか1項に記載のロボットシステム。
[付記9の効果]
これにより、ロボットシステムは、配置用凹空間への移動において、ワークをガイド壁によりガイドして、プレス位置に精度よく位置決めすることができる。
[付記10]
前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第1プレート治具に筒体を配置した後に、前記筒体の内部に前記プレス対象物を入れることで当該プレス対象物を前記第1プレート治具に配置し、
さらに前記筒体を取り出した後に、前記第1プレート治具に前記第2プレート治具を配置する、
付記1乃至9のいずれか1項に記載のロボットシステム。
[付記10の効果]
これにより、ロボットシステムは、ワークの組み立てる工程において、第1プレート治具からのプレス対象物の飛散を良好に防止できる。
[付記11]
前記エンドエフェクタは、
前記制御部の動作指令下に、相互に近接および離間可能な一組の把持体を有し、
前記制御部は、前記第1プレート治具に前記プレス対象物を配置する動作と、前記第1プレート治具と前記第2プレート治具を重ねる動作と、において前記一組の把持体が把持可能なグリップを有する治具を、グリップを有する別の治具に切り替える、
付記1乃至10のいずれか1項に記載のロボットシステム。
[付記11の効果]
これにより、ロボットシステムは、第1プレート治具にプレス対象物を配置する動作と、第1プレート治具と第2プレート治具を重ねる動作とにおいて治具を切り替えることで、簡単かつ短時間に実施することができる。
[付記12]
複数の前記治具は、
前記プレス対象物を収容する供給用カップと、
前記第1プレート治具または前記第2プレート治具の下側に進入して、当該第1プレート治具または当該第2プレート治具を持ち上げ可能な複数のフォークを有するフォーク治具と、を含む、
付記11に記載のロボットシステム。
[付記12の効果]
これにより、ロボットシステムは、第1プレート治具にプレス対象物を配置する動作と、第1プレート治具および第2プレート治具を保持する動作とを簡単に行うことができる。
[付記13]
複数の前記治具は、前記ワークの温度を検出する温度検出器を含み、
前記制御部は、前記一組の把持体により前記温度検出器を把持して、前記プレス位置に配置した前記ワークの内部に、前記温度検出器を挿入する、
付記11または12に記載のロボットシステム。
[付記13の効果]
これにより、ロボットシステムは、ワークのプレス時にプレス対象物の温度を温度検出器により測定することができ、適切な温度でプレスを実施させることができる。
[付記14]
ワークを保持するエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、を備えるロボット、
前記ロボットにより搬送される前記ワークに収容されたプレス対象物をプレスするプレス装置、
および前記ロボットと、前記プレス装置とを制御する制御部を有するプレス自動化システムであって、
前記制御部は、
前記エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具に前記プレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てる工程と、
前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記セット位置から前記プレス装置に当該ワークを搬送する工程と、
前記プレス装置により、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を押圧することで前記プレス対象物をプレスする工程と、を制御する、
プレス自動化システム。
[付記14の効果]
これにより、プレス自動化システムは、ユーザの作業負担の軽減、作業効率の向上、プレス精度の向上等を促すことができる。
[付記15]
ワークをセットするセット位置においてエンドエフェクタを動作させて、第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てて、
前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記セット位置からプレス装置に当該ワークを搬送させる指令を、ロボットシステムに出力するロボット指令部、
前記プレス対象物をプレスさせる指令を、前記プレス装置に出力するプレス指令部、
およびプレスされた前記プレス対象物を分析させる指令を分析装置に出力する分析指令部、としてコンピュータを機能させる、
プログラム。
[付記15の効果]
これにより、プログラムは、ロボットシステムと分析装置の両方を連動させることができ、ユーザの作業負担の軽減、作業効率の向上、プレス精度の向上等を促すことが可能となる。
[付記16]
プレス対象物を保持してプレス装置に搬送されると共に、前記プレス装置により押圧されるプレス用治具であって、
セット位置において前記プレス対象物が配置される第1プレート治具と、
前記プレス対象物が配置された前記第1プレート治具に重ねられることで、前記プレス対象物を挟んだ形態のワークを形成する第2プレート治具と、を有し、
当該プレス用治具は、
前記第1プレート治具および前記第2プレート治具が前記プレス対象物を挟んだ形態で前記プレス装置に搬送可能であり、
前記プレス装置の配置後に、前記プレス装置により前記第1プレート治具および前記第2プレート治具が押圧されることで、前記プレス対象物をプレスする、
プレス用治具。
[付記16の効果]
これにより、プレス用治具は、ワークを安定的に挟んでプレス位置に搬送され、プレス位置でプレスされることになり、ユーザの作業負担の軽減、作業効率の向上、プレス精度の向上等を促すことができる。
今回開示された実施形態に係るプレス自動化システム2、ロボットシステム20A、プレス用治具40およびプログラム100は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
4 制御装置
20 ロボット
20A ロボットシステム
21 動作部
25 エンドエフェクタ
40 プレス用治具
41 下プレート治具(第1プレート治具)
51 上プレート治具(第2プレート治具)
59 ワーク

Claims (16)

  1. ワークを保持するエンドエフェクタと、
    前記エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、
    前記動作部の動作を制御する制御部と、を備えるロボットシステムであって、
    前記制御部は、
    前記エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てる工程と、
    前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記プレス対象物をプレスするプレス位置に当該ワークを搬送する工程と、を制御する、
    ロボットシステム。
  2. 前記制御部は、
    前記エンドエフェクタにより、前記プレス位置でプレスされた前記ワークを保持して解体位置に搬送する工程と、
    前記解体位置において前記エンドエフェクタを動作させて、前記第2プレート治具を前記第1プレート治具から離脱させる工程と、を制御する、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  3. 前記プレス位置は、前記プレス対象物を加熱しながらプレスする第1位置を含み、
    前記制御部は、前記ワークを搬送する工程において、前記第1位置に前記ワークを搬送し、プレス後に前記ワークを前記解体位置に搬送する、
    請求項2に記載のロボットシステム。
  4. 前記プレス位置は、前記プレス対象物を加熱しながらプレスする第1位置と、前記プレス対象物を冷却しながらプレスする第2位置と、を含み、
    前記制御部は、前記ワークを搬送する工程において、先に前記第1位置に前記ワークを搬送し、前記第1位置でプレスされた後の前記ワークを前記第1位置から前記第2位置に搬送する、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  5. 前記エンドエフェクタは、対象物を撮像して撮像情報を前記制御部に送信する撮像部を有し、
    前記制御部は、予め保有している前記対象物の位置座標の情報に基づき前記エンドエフェクタを目標位置に移動させると共に、前記撮像情報に基づき前記目標位置に対する前記エンドエフェクタの位置ずれを補正する、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  6. 前記対象物は、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を載置している作業台の特徴点、または前記プレス位置に設置した特徴点を含む、
    請求項5に記載のロボットシステム。
  7. 前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第2プレート治具を、前記第1プレート治具の面方向に対して平行に移動させて当該第1プレート治具に対向させる、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  8. 前記第1プレート治具および前記第2プレート治具のうち一方が枠体を有すると共に、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具のうち他方が前記枠体にガイドされるガイド面を有し、
    前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第1プレート治具に対して前記第2プレート治具を移動させる際に、前記枠体に前記ガイド面を接触させる、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  9. 前記プレス位置は、前記ワークが当該プレス位置に進入する進入方向先端側の前記第1プレート治具の形状に一致する配置用凹空間を有し、
    前記制御部は、前記プレス位置に当該ワークを搬送する工程において、前記ワークを水平方向に移動させて前記配置用凹空間を構成するガイド壁に前記ワークを接触させることで、当該ワークを位置決めする、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  10. 前記制御部は、前記ワークを組み立てる工程において、前記第1プレート治具に筒体を配置した後に、前記筒体の内部に前記プレス対象物を入れることで当該プレス対象物を前記第1プレート治具に配置し、
    さらに前記筒体を取り出した後に、前記第1プレート治具に前記第2プレート治具を配置する、
    請求項1に記載のロボットシステム。
  11. 前記エンドエフェクタは、
    前記制御部の動作指令下に、相互に近接および離間可能な一組の把持体を有し、
    前記制御部は、前記第1プレート治具に前記プレス対象物を配置する動作と、前記第1プレート治具と前記第2プレート治具を重ねる動作と、において前記一組の把持体が把持可能なグリップを有する治具を、グリップを有する別の治具に切り替える、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載のロボットシステム。
  12. 複数の前記治具は、
    前記プレス対象物を収容する供給用カップと、
    前記第1プレート治具または前記第2プレート治具の下側に進入して、当該第1プレート治具または当該第2プレート治具を持ち上げ可能な複数のフォークを有するフォーク治具と、を含む、
    請求項11に記載のロボットシステム。

  13. 複数の前記治具は、前記ワークの温度を検出する温度検出器を含み、
    前記制御部は、前記一組の把持体により前記温度検出器を把持して、前記プレス位置に配置した前記ワークの内部に、前記温度検出器を挿入する、
    請求項11に記載のロボットシステム。
  14. ワークを保持するエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに接続され、当該エンドエフェクタを動作させる動作部と、を備えるロボット、
    前記ロボットにより搬送される前記ワークに収容されたプレス対象物をプレスするプレス装置、
    および前記ロボットと、前記プレス装置とを制御する制御部を有するプレス自動化システムであって、
    前記制御部は、
    前記エンドエフェクタを動作させて、セット位置に配置された第1プレート治具に前記プレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てる工程と、
    前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記セット位置から前記プレス装置に当該ワークを搬送する工程と、
    前記プレス装置により、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を押圧することで前記プレス対象物をプレスする工程と、を制御する、
    プレス自動化システム。
  15. ワークをセットするセット位置においてエンドエフェクタを動作させて、第1プレート治具にプレス対象物を配置し、配置後に前記第1プレート治具に第2プレート治具を重ねることで、前記プレス対象物を挟んだ形態の前記ワークを組み立てて、
    前記エンドエフェクタにより、前記ワークとして前記プレス対象物、前記第1プレート治具および前記第2プレート治具を一体に保持して、前記セット位置からプレス装置に当該ワークを搬送させる指令を、ロボットシステムに出力するロボット指令部、
    前記プレス対象物をプレスさせる指令を、前記プレス装置に出力するプレス指令部、
    およびプレスされた前記プレス対象物を分析させる指令を分析装置に出力する分析指令部、としてコンピュータを機能させる、
    プログラム。
  16. プレス対象物を保持してプレス装置に搬送されると共に、前記プレス装置により押圧されるプレス用治具であって、
    セット位置において前記プレス対象物が配置される第1プレート治具と、
    前記プレス対象物が配置された前記第1プレート治具に重ねられることで、前記プレス対象物を挟んだ形態のワークを形成する第2プレート治具と、を有し、
    当該プレス用治具は、
    前記第1プレート治具および前記第2プレート治具が前記プレス対象物を挟んだ形態で前記プレス装置に搬送可能であり、
    前記プレス装置の配置後に、前記プレス装置により前記第1プレート治具および前記第2プレート治具が押圧されることで、前記プレス対象物をプレスする、
    プレス用治具。
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