JP2024035111A - 粘着剤組成物及び粘着テープ - Google Patents

粘着剤組成物及び粘着テープ Download PDF

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文弥 齊木
Fumiya Saiki
真輝 小出
Masaki Koide
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Abstract

【課題】 優れた性能を有する粘着テープを得ることが可能な粘着剤組成物を提供する。【解決手段】 本発明のある態様は、窒素含有モノマーと、ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートモノマーと、水酸基含有モノマーと、を含む構成モノマーの重合体であるアクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物及び粘着テープに関する。
アクリル系粘着剤は、耐候性、透明性、耐熱性、耐溶剤性等に優れることから、近年、盛んに研究が行われている。
また、コンクリート部材やモルタル部材等の特殊な部材にも適用可能なアクリル系粘着剤を用いた粘着テープの研究も行われている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2001-348552号公報
しかしながら、従来技術に係るアクリル系粘着剤組成物は、粘着テープとして求められる基本特性は実用レベルであったとしても、使用方法によっては十分な性能を有していない場合があった。一例として、湿潤面(特にセメント系材料のような吸水性被着体)に対する粘着力や低糊残り性等に優れた粘着テープを達成することが困難であった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、優れた性能を有する粘着テープ(例えば、湿潤面に対する粘着力や低糊残り性等に優れた粘着テープ)を得ることが可能な粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、所定の粘着剤組成物を用いることにより、上記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のある態様は、
窒素含有モノマーと、
ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートモノマーと、
水酸基含有モノマーと、
を含む構成モノマーの重合体であるアクリル系ポリマーを含む
ことを特徴とする、粘着剤組成物である。
前記粘着剤組成物がイソシアネート系架橋剤を含み、前記粘着剤組成物中、前記アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合の、前記イソシアネート系架橋剤の含有量が0.5質量部超5.0質量部以下であることが好ましい。
前記粘着剤組成物が可塑剤を含み、
前記可塑剤が、ポリアルキレングリコール構造を含み、且つ、水酸基を含まないことが好ましい。
前記粘着剤組成物中、前記可塑剤が前記アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合の、前記可塑剤の含有量が0.1質量部超18質量部以下であることが好ましい。
前記粘着剤組成物は、屋外用であることが好ましい。
前記粘着剤組成物は、被着対象が外装部材又は舗装部材であることが好ましい。
前記粘着剤組成物は、被着対象がセメントコンクリート部材又はモルタル部材であることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、
基材と、
前記基材の一方の面に積層された、前記粘着剤組成物で形成された粘着剤層と、
を備える、粘着テープである。
本発明によれば、優れた性能を有する粘着テープ(例えば、湿潤面に対する粘着力や低糊残り性等に優れた粘着テープ)を得ることが可能な粘着剤組成物が提供される。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本明細書において、複数の上限値と複数の下限値とが別々に記載されている場合、これらの上限値と下限値を自由に組み合わせて設定可能な全ての数値範囲が本明細書に記載されているものと解するべきである。
本明細書において開示された化合物に異性体が存在する場合、特に断らない限り、存在し得る全ての異性体が本発明において使用可能である。
本明細書において、含有量や配合量等について説明されたものは、特に断らない限り、揮発成分を除いた成分(固形分)についての量を示すものとする。また、本明細書において、「量」、「含有量」、「配合量」等は、矛盾のない範囲で適宜相互に読み替えることができる。
本明細書において、ある組成物がある成分を含有しないと表現された場合(或いはそれに相当する表現が用いられた場合)、ある組成物が不可避的量のある成分を含有する場合を包含する。
本明細書において、各モノマーのTg(ガラス転移温度)とは、各モノマーをホモポリマーとした際のTgを示す。Tgは従来公知の物性であり、例えば、各ホモポリマーについて示差走査熱量測定(DSC)を実施することで計測することができる。
本明細書において、「粘着剤組成物がポリマーと架橋剤とを含有する」とは、「粘着剤組成物がポリマーと架橋剤との反応物(架橋ポリマー)を含有する」形態も包含するものとする。
本明細書において分類された各成分は、特に断らない限り、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
<<<<粘着剤組成物>>>>
粘着剤組成物は、ベースポリマーとしてアクリル系ポリマーを含む。また、粘着剤組成物は、架橋剤を含まずともよいが、架橋剤を含むことが好ましい。更に、粘着剤組成物は、その他の成分を含んでいてもよい。
以下、各成分について説明する。
<<<アクリル系ポリマー>>>
<<構成モノマー>>
本開示に係るアクリル系ポリマーは、窒素含有モノマーと、ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートモノマーと、水酸基含有モノマーとを含む構成モノマーの重合体(例えば、共重合体)であることが好ましい。
以下、窒素含有モノマーを第1モノマーとし、ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートモノマーを第2モノマーとし、水酸基含有モノマーを第3モノマーとする。
ここで、本開示に係る構成モノマーについて、あるモノマーが、第1モノマー、第2モノマー及び第3モノマーの中の2種類以上に該当していてもよい。換言すれば、本開示に係る構成モノマーについて、第1モノマーが第2モノマーに該当する形態、第1モノマーが第3モノマーに該当する形態、第2モノマーが第3モノマーに該当する形態、並びに、第1モノマーが第2モノマー及び第3モノマーに該当する形態等も、本開示の範囲に含まれる。
第1モノマー、第2モノマー、第3モノマーは、それぞれ相互に異なるモノマーであることが好ましい。より具体的には、構成モノマーは、第1モノマーと、第1モノマーに該当しない第2モノマーと、第1モノマー及び第2モノマーに該当しない第3モノマーと、を含むことが好ましい。
また、構成モノマーは、その他のモノマー(第1モノマー、第2モノマー及び第3モノマーのいずれとも異なるモノマー)を含んでいてもよい。
以下、それぞれの構成モノマーについて説明する。
<第1モノマー>
第1モノマーは、窒素含有モノマーである。より具体的には、第1モノマーは、窒素原子を分子内に有し、且つ、他の構成モノマーと重合するための官能基(エチレン性或いはアセチレン性の不飽和炭素結合を有する官能基であり、例えばビニル基)を少なくとも一つ有する。
第1モノマーとしては、窒素原子含有の複素環を有するビニル単量体、アミド基を有する単量体、アミノ基を有する単量体、ニトリル基を有する単量体等が挙げられる。また、第1モノマーは、その他の窒素含有モノマーであってもよい。
窒素原子含有の複素環を有するビニル単量体としては、N-ビニル-2-ピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N-ビニル-ε-カプロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
アミド基を有する単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド(DMAA)、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-(ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ビニルアセトアミド等が挙げられる。
アミノ基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(t-ブチルアミノ)エチル等が挙げられる。
ニトリル基を有する単量体としては、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
構成モノマー全量を100質量部とした場合の、構成モノマー中の第1モノマーの含有量(第1モノマー含有量MA1)は、5質量部以上、10質量部以上、15質量部以上、20質量部以上、25質量部以上、30質量部以上、又は、35質量部以上であることが好ましく、また、80質量部以下、75質量部以下、70質量部以下、65質量部以下、60質量部以下、55質量部以下、又は、50質量部以下であることが好ましい。
第1モノマー含有量MA1のより好ましい範囲は、例えば、20~60質量部、又は、30~50質量部である。
<第2モノマー>
第2モノマーは、ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートである。
第2モノマーとしては、例えば、下記式(1)で示される化合物が挙げられる。

式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Rは炭素原子数1~20のアルキル基であり、mは2~15の整数である。
式(1)中、好ましいRとしては、炭素原子数1~4のアルキル基が挙げられ、特に、メチル基が挙げられる。
mの好ましい範囲としては、2以上、3以上、4以上、5以上、又は、6以上であり、また、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、又は、10以下である。
式(1)で表されるモノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸メトキシジエチレングリコール(R=H、R=H、R=CH、m=2)、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール(R=CH、R=H、R=CH、m=2)、アクリル酸メトキシジプロピレングリコール(R=H、R=CH、R=CH、m=2)、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール(R=CH、R=CH、R=CH、m=2)、アクリル酸エトキシジエチレングリコール(R=H、R=H、R=C、m=2)、メタクリル酸エトキシジエチレングリコール(R=CH、R=H、R=C、m=2)、アクリル酸エトキシジプロピレングリコール(R=H、R=CH、R=C、m=2)、メタクリル酸エトキシジプロピレングリコール(R=CH、R=CH、R=C、m=2)、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール(R=H、R=H、R=CH、m=3)、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール(R=CH、R=H、R=CH、m=3)、アクリル酸メトキシトリプロピレングリコール(R=H、R=CH、R=CH、m=3)、メタクリル酸メトキシトリプロピレングリコール(R=CH、R=CH、R=CH、m=3)、アクリル酸メトキシポリエチレングリコール(R=H、R=H、R=CH、m=4~12、好ましくは8~12)、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(R=CH、R=H、R=CH、m=4~12、好ましくは8~12)、アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール(R=H、R=CH、R=CH、m=4~12、好ましくは8~12)及びメタクリル酸メトキシポリプロピレングリコール(R=CH、R=CH、R=CH、m=4~12、好ましくは8~12)等が挙げられる。
好ましい式(1)で表されるモノマーとしては、アクリル酸メトキシポリエチレングリコール(R=H、R=H、R=CH、m=4~12)が挙げられる。
第2モノマーのTgは、10℃以下、0℃以下、-10℃以下、-20℃以下、-30℃以下、-40℃以下、又は、-50℃以下であることが好ましい。第2モノマーのTgの下限値は、特に限定されないが、例えば-80℃である。第2モノマーのTgは、例えば、前述した式(1)における繰り返し数mを変更することで調整することができる。このような観点から、前述した式(1)における繰り返し数mは、2以上であることが好ましい。
このような低Tgの第2モノマーは、市販品であってもよい。低Tgの第2モノマーの市販品としては、日油社製のブレンマーPEシリーズ、ブレンマーPPシリーズ、ブレンマーAEシリーズ、ブレンマーAPシリーズ、ブレンマーPMEシリーズ、ブレンマーAMEシリーズ、共栄社化学社製のライトアクリレート130A、新中村化学社製のNKエステルAM-90G、大阪有機化学工業社製のMPE550A等が挙げられる。
構成モノマー全量を100質量部とした場合の、構成モノマー中の第2モノマーの含有量(第2モノマー含有量MA2)は、1質量部以上、2質量部以上、3質量部以上、4質量部以上、5質量部以上、10質量部以上、又は、15質量部以上であることが好ましく、また、50質量部以下、45質量部以下、40質量部以下、35質量部以下、30質量部以下、又は、25質量部以下であることが好ましい。
第2モノマー含有量MA2のより好ましい範囲は、例えば、10~40質量部、又は、15~30質量部である。
<第3モノマー>
第3モノマーは、水酸基含有モノマーである。より具体的には、第3モノマーは、水酸基と、他の構成モノマーと重合するための官能基(エチレン性或いはアセチレン性の不飽和炭素結合を有する官能基であり、例えばビニル基)とを、少なくとも1つずつ有する。
第3モノマーの具体例としては、アクリル酸2-ヒドロキシエチル(2HEA)、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、アクリル酸4-ヒドロキシブチル(4HBA)、アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4-ヒドロキシブチル、ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)、アクリル酸1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
構成モノマー全量を100質量部とした場合の、構成モノマー中の第3モノマーの含有量(第3モノマー含有量MA3)は、0.1質量部以上、0.2質量部以上、又は、0.3質量部以上であることが好ましく、また、10質量部以下、5質量部以下、3質量部以下、2質量部以下、又は、1質量部以下であることが好ましい。
第3モノマー含有量MA3のより好ましい範囲は、例えば、0.1~3質量部、又は、0.2~1質量部である。
<その他のモノマー>
その他のモノマーとして、Tgが10℃以下のモノマーを含むことが好ましい。より具体的には、構成モノマーは、窒素、水酸基、及び、ポリアルキレングリコール構造を有しない、Tgが10℃以下のモノマー(以下、第4モノマーとする。)を含むことが好ましい。
第4モノマーは、Tgが10℃以下であれば特に限定されない。ただし、第4モノマーは、酸性基を含有するモノマー(酸性モノマー)ではないことが好ましい。
第4モノマーのTgは、10℃以下、0℃以下、-10℃以下、-20℃以下、-30℃以下、-40℃以下、又は、-50℃以下であることが好ましい。第4モノマーのTgの下限値は、特に限定されないが、例えば-80℃である。
第4モノマーとしては、アクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA、Tg:-70℃)、アクリル酸イソノニル(INA、Tg:-58℃)、アクリル酸ブチル(BA、Tg:-55℃)、アクリル酸ラウリル(LA、Tg:-23℃、メタクリル酸ラウリル(LMA、Tg:-65℃)、アクリル酸イソステアリル(ISA、Tg:-18℃)等の低Tg(メタ)アクリレート等が挙げられる。
構成モノマー全量を100質量部とした場合の、構成モノマー中の第4モノマーの含有量(第4モノマー含有量MA4)は、5質量部以上、10質量部以上、15質量部以上、20質量部以上、25質量部以上、30質量部以上、又は、35質量部以上であることが好ましく、また、80質量部以下、75質量部以下、70質量部以下、65質量部以下、60質量部以下、55質量部以下、又は、50質量部以下であることが好ましい。
第4モノマー含有量MA4のより好ましい範囲は、例えば、20~60質量部、又は、30~50質量部である。
ここで、構成モノマーは、酸性モノマーを含まないことが好ましい。より具体的には、構成モノマー全量を100質量部とした場合の、構成モノマー中の酸性モノマーの含有量は、5質量部以下、3質量部以下、1質量部以下、0.5質量部以下、0.1質量部以下、又は、0.01質量部以下であることが好ましい。
酸性モノマーの具体例は、例えば、(メタ)アクリル酸、2-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-コハク酸、不飽和結合を有するカルボン酸(マレイン酸、フマル酸等)等が挙げられる。
構成モノマーとして前述のようなモノマーを使用して得られた粘着剤組成物は、親水性、粘着性、凝集力等のバランスに優れることから、湿潤面における水分の吸着(抱きこみ)が適切に行われ粘着性が維持され易く、且つ、糊残りが発生し難い。
<モノマー比>
第1モノマー含有量MA1に対する第2モノマー含有量MA2の比[第2モノマー含有量MA2/第1モノマー含有量MA1]は、0.05以上、0.10以上、0.20以上、0.30以上、又は、0.40以上が好ましく、また、1.00以下、0.90以下、0.80以下、0.70以下、又は、0.60以下が好ましい。
第1モノマー含有量MA1に対する第3モノマー含有量MA3の比[第3モノマー含有量MA3/第1モノマー含有量MA1]は、0.001以上、0.002以上、0.005以上、0.008以上、又は、0.010以上が好ましく、また、0.100以下、0.080以下、0.060以下、0.040以下、又は、0.020以下が好ましい。
第1モノマー含有量MA1に対する第4モノマー含有量MA4の比[第4モノマー含有量MA4/第1モノマー含有量MA1]は、0.10以上、0.20以上、0.40以上、0.50以上、又は、0.80以上が好ましく、また、2.00以下、1.80以下、1.60以下、1.40以下、又は、1.20以下が好ましい。
第2モノマー含有量MA2に対する第3モノマー含有量MA3の比[第3モノマー含有量MA3/第2モノマー含有量MA2]は、0.002以上、0.005以上、0.010以上、0.015以上、又は、0.020以上が好ましく、また、0.200以下、0.150以下、0.100以下、0.050以下、又は、0.040以下が好ましい。
<<アクリル系ポリマーの物性/性質>>
<重量平均分子量>
本開示において、アクリル系ポリマーの重量平均分子量は特に限定されないが、例えば、100,000以上、200,000以上、300,000以上又は500,000以上とすることができ、また、3,000,000以下、2,000,000以下、1,500,000以下又は1,000,000以下とすることができる。
アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算分子量から求めたものである。なお、その他の成分の重量平均分子量についても同様に測定可能である。
<Tg>
本開示において、アクリル系ポリマーのTgは特に限定されないが、例えば、10℃以下、0℃以下又は-10℃以下とすることができ、また、-80℃以上、-60℃以上、-50℃以上、-40℃以上、又は、-25℃以上とすることができる。
アクリル系ポリマーのTgは、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定してもよいし、構成モノマーの種類及び割合から理論値として算出されてもよい。
<<<架橋剤>>>
架橋剤は、イソシアネート系架橋剤を含むことが好ましい。
架橋剤は、イソシアネート系架橋剤以外の架橋剤(その他の架橋剤)を含んでいてもよい。
<<イソシアネート系架橋剤>>
イソシアネート系架橋剤としては、一分子中にイソシアネート基を2個以上(好ましくは2~5個、より好ましくは2~4個)有する化合物を使用可能である。
イソシアネート系架橋剤としては、具体的には、
トルエンジイソシアネート(TDI)、フェニレンジイソシネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、等の芳香族系の架橋剤及びこれらの水素添加物;
シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式の架橋剤;
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等のアルキレン系の架橋剤;
等が挙げられる。
イソシアネート系架橋剤は、東ソー株式会社製「コロネートL」、三井化学株式会社製「タケネートD-101E」等の市販品であってもよい。
粘着剤組成物中、アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合のイソシアネート系架橋剤の含有量(イソシアネート系架橋剤含有量M)は、0.1質量部以上、0.5質量部以上(又は0.5質量部超)、1.0質量部超、又は、1.5質量部以上であることが好ましく、また、20.0質量部以下、15.0質量部以下、10.0質量部以下、5.0質量部以下、3.0質量部以下、又は、2.5質量部以下であることが好ましい。
前述した各構成モノマー(第1モノマー、第2モノマー、第3モノマーを含み、好ましくは第4モノマーを含む構成モノマー)の重合体であるアクリル系ポリマーと、イソシアネート系架橋剤とを組み合わせ、更に、イソシアネート系架橋剤含有量Mを1.0質量部超5.0質量部以下とした場合、親水性、粘着性、凝集力等のバランスに特に優れた粘着剤組成物を得やすくなる。
<<その他の架橋剤>>
その他の架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、多価金属系架橋剤、ポリオール系架橋剤、ポリアミン系架橋剤等の公知の架橋剤が挙げられる。
粘着剤組成物中のアクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合のその他の架橋剤の含有量(非イソシアネート系架橋剤含有量M)は、10.0質量部以下、5.0質量部以下、2.0質量部以下、1.0質量部以下、又は、0.1質量部以下であることが好ましい。
粘着剤組成物中、イソシアネート系架橋剤含有量Mに対する非イソシアネート系架橋剤含有量Mの割合[非イソシアネート系架橋剤含有量M/イソシアネート系架橋剤含有量M]は、0.50未満、0.20未満、0.10未満、0.05未満、0.02未満、0.01未満、又は、0であることが好ましい。
ここで、本開示に係る粘着剤組成物が架橋剤を含む場合、アクリル系ポリマーのゲル分率の下限値は特に限定されないが、例えば、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、又は、70質量%以上とすることができる。アクリル系ポリマーのゲル分率の上限値は、例えば、95質量%以下、90質量%以下、85質量%以下、又は、80質量%以下である。
ゲル分率は、以下のように測定することができる。
粘着剤組成物をTHFに溶解させ、室温環境下で24時間静置し、その後、200メッシュの金属製メッシュを用いて、ゲル分を分離する。分離したゲル分を乾燥させてその質量を測定する。得られた値を当初THFに溶かした粘着剤の質量で除したものをゲル分率とする。
<<<その他の成分>>>
粘着剤組成物には、本開示の効果を阻害しない範囲で、その他の成分を含むことができる。その他の成分としては、充填剤(例えば、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、カーボンブラック等)、界面活性剤、有機顔料、無機顔料、安定剤、シランカップリング剤、スペーサー粒子、粘着付与剤、可塑剤等の公知の添加剤が挙げられる。
ここで、粘着剤組成物は、その他の成分として、可塑剤を含むことが好ましい。粘着組成物が可塑剤を含むことで、粘着力、プローブタック等をバランスよく向上させることができる。
可塑剤としては、特に限定されず、脂肪酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、、アジピン酸エステル系、ポリエステル系可塑剤、ポリオール系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、脂肪族炭化水素系可塑剤(例えば、イソプレン系、ポリブテン系、ナフテン系、パラフィン系等)、その他の低分子量ポリマー(アクリル系ポリマー可塑剤)等の公知のものを使用可能である。
可塑剤は、ポリアルキレングリコール構造を含むことが好ましい。ポリアルキレングリコール構造とは、[-(CH-O-]で示される繰り返し構造(pは1以上、qは2以上の整数)を示す。ポリアルキレングリコール構造は、直鎖状でも分岐状でもよい。pが1~5であることが好ましく、pが2又は3であることがより好ましく、pが2であること(即ち、ポリアルキレングリコール構造がポリエチレングリコール構造であること)が特に好ましい。繰り返し数qは、特に限定されないが、30以下、25以下、20以下、15以下、又は10以下であることが好ましく、また、3以上、又は、5以上であることが好ましい。可塑剤がポリアルキレングリコール構造を含むことで、プローブタック等を向上させることができる。
ポリアルキレングリコール構造を含む可塑剤は、[-(CHp1-O-]で示される構造単位1と[-(CHp2-O-]で示される構造単位2(p1、p2は互いに異なる1以上の整数)とを含む化合物であってもよい。構造単位1や構造単位2は、ランダム状に配列されていてもよいし、ブロック状に配列されていてもよい。
可塑剤は、ポリアルキレングリコール構造(前述した[-(CH-O-]で示される繰り返し構造)を含み、且つ、水酸基を含まない、ポリエーテル系可塑剤であることが特に好ましい。このような可塑剤を用いることで、粘着力、プローブタック、糊残り防止性等の各種性能をバランスよく向上させることができる。
可塑剤の分子量(重量平均分子量)は、特に限定されないが、4,000以下、3,000以下、2,000以下、1,500以下、1,000以下、又は、800以下であることが好ましく、また、100以上、又は、200以上であることが好ましい。
可塑剤の含有量は、アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合に、25質量部以下、20質量部以下、18質量部以下、又は、15質量部以下であることが好ましい。可塑剤の含有量の下限値は特に限定されないが、アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合に、0.1質量部超、0.5質量部以上、1.0質量部以上、1.5質量部以上、又は、2.0質量部以上であることが好ましい。
また、粘着剤組成物の製造時には、作業性を向上させるために、溶媒等が添加される場合がある。製造時に配合され得るこのような溶媒等は、粘着剤組成物に残存していてもよいが、溶媒が除去されていることが好ましい。
<<<<粘着テープ>>>>
粘着テープは、基材と、基材の少なくとも片面に設けられた粘着剤層とを有する。
粘着テープの幅は、適用対象のサイズ等を考慮して、適宜調整すればよい。
粘着テープは、例えば、長尺状に形成され、必要に応じて軸芯に巻き取られた状態で提供されてもよいし、テープ状に裁断される前のフィルム状のものとして提供されてもよい。
粘着テープは、基材の両面に粘着剤層を有する両面テープであってもよい。
<<<粘着剤層>>>
粘着剤層は、前述の粘着剤組成物からなる。
粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、1μm以上、2μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、30μm以上、40μm以上、又は、50μm以上であることが好ましく、また、200μm以下、150μm以下、120μm以下、100μm以下、90μm以下、80μm以下、又は、60μm以下であることが好ましい。
<<<基材>>>
基材としては、特に限定されず、プラスチックフィルム、不織布、フィルムクロス、紙、布、金属箔等及びその複合体等を使用することができる。
基材の材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン-1共重合体、エチレンオクテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体等のポリオレフィン系材料、ポリビニルアルコール系材料、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系材料、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド系材料、構造内に亜鉛、ナトリウム等の金属イオンをもつ各種アイオノマー系材料、ポリスチレン、スチレンイソプレン共重合体、スチレンブタジエン共重合体等のスチレン系材料、ポリウレタン系材料、塩ビ系材料、フッ素系材料、アセテート、セロファン等のセルロース系材料、レーヨン、綿等、アルミ、銅、銀、金、スズ、ステンレス等が挙げられる。
基材層の表面には、適宜の表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、粘着剤層との密着性を向上させるために実施されるコロナ放電処理、基材の粘着剤層と接触しない側の面に実施される剥離処理等が挙げられる。
<<<その他の層>>>
粘着テープは、従来公知のその他の層を含んでいてもよい。その他の層としては、例えば、基材と粘着剤層との接着性を高めるために設けられるプライマー層や、粘着剤層に接触するように設けられ、使用時には除去されるセパレーター層等が挙げられる。
<<<<粘着剤組成物及び粘着テープの製造方法>>>>
粘着剤組成物及び粘着テープは、従来公知の方法に従って製造することができる。
以下、本開示に係るアクリル系ポリマーと、イソシアネート系架橋剤とを含む粘着剤組成物及び粘着テープの製造方法の一例を示す。
粘着剤組成物は、以下の手順により製造可能である。
先ず、アクリル系ポリマーとイソシアネート系架橋剤とを含み、その他の添加剤、溶媒等を含む原料組成物を調製する(原料調製工程)。
次に、原料組成物を加熱することで、溶媒を除去する(乾燥工程)。
次に、原料組成物が架橋剤を含む場合、原料組成物を加熱する等して、アクリル系ポリマーを架橋する(架橋工程)。
以上のようにして粘着剤組成物を得る。
粘着テープは、以下の手順により製造可能である。
先ず、アクリル系ポリマーとイソシアネート系架橋剤とを含み、必要に応じて、その他の添加剤や溶媒を含む原料組成物を調製する(原料調製工程)。
次に、原料組成物を基材上に塗工する(塗工工程)。
次に、原料組成物を加熱することで、溶媒を除去する(乾燥工程)。
次に、原料組成物が架橋剤を含む場合、原料組成物を加熱する等して、アクリル系ポリマーを架橋する(架橋工程)。
また、必要に応じて、切断及び巻き取り等を行う(加工工程)。
以上のようにして粘着テープを得る。
乾燥工程は、原材料組成物の溶媒が揮発する条件であればよい。加熱温度は、例えば、80~120℃で、乾燥時間は、例えば、1~3分等とすればよい。
架橋工程は、アクリル系ポリマーが架橋する条件であればよい。加熱温度は、例えば、40~60℃で、加熱時間は、例えば、1時間~1週間等とすればよい。
予めフィルム状等に形成した粘着剤層を基材に積層させることで、粘着テープを製造してもよい。
原料組成物が含有し得る溶媒としては、特に限定されず、従来公知の溶媒が挙げられる。
<<<<用途>>>>
本開示に係る粘着剤組成物或いは粘着テープは、種々の用途に使用することができる。
本開示に係る粘着剤組成物或いは粘着テープは、且つ、水や熱、日光等に長時間暴露されても糊残りが発生し難いことから、本開示に係る粘着剤組成物或いは粘着テープは、屋外用として有用であり、また、外装部材用又は舗装部材用として有用である。
更に、本開示に係る粘着剤組成物或いは粘着テープは、セメントコンクリート部材やモルタル部材のような吸水性被着体(或いは湿潤性被着体)への粘着力に優れ、且つ、これらのアルカリ性被着体に貼付した後に、水や熱、日光等に長時間暴露されても糊残りが発生し難い。従って、本開示に係る粘着剤組成物或いは粘着テープは、被着対象がセメントコンクリート部材又はモルタル部材(例えば、モルタルパネル)であっても、好ましく使用可能である。より具体的には、本開示に係る粘着テープは、セメントコンクリート部材又はモルタル部材(例えば、構造物)についての、打設時の養生用途又は保湿用途、調査又は診断時のマーキング用途、漏水又は止水の補強用途等に適する。
セメントコンクリート部材やモルタル部材としては、セメントコンクリート又はモルタルにより形成されるものであれば何ら限定されない。セメントコンクリート部材やモルタル部材の具体例としては、例えば、建築物(例えば、家屋、ビル、ダム、トンネル、橋等)、道路、電柱、コンクリートブロック、コンクリートパネル、モルタルパネル等が挙げられる。
<<<<本開示に係る粘着剤組成物の好ましい形態>>>>
本開示に係る粘着剤組成物は、
窒素含有モノマーである第1モノマーと、
ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートである第2モノマーと、
水酸基含有モノマーである第3モノマーと、
Tgが10℃以下であり、前記第1モノマー、前記第2モノマー及び前記第3モノマーとは異なる第4モノマーと、
を含む構成モノマーの共重合体であるアクリル系ポリマーを含むことを特徴とする、粘着剤組成物であることが好ましい。
前記第2モノマーは、Tgが10℃以下であることが好ましい。
前記粘着剤組成物がイソシアネート系架橋剤を含み、前記粘着剤組成物中、前記アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合に、前記イソシアネート系架橋剤の含有量が1質量部超5質量部以下であることが好ましい。
以下、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらには何ら限定されない。
<<<原料>>>
<<第1モノマー>>
・N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド(DMAA)
<<第2モノマー>>
・MPE550A
大阪有機化学工業社製
アクリル酸メトキシポリエチレングリコール
PEG平均繰り返し数:約10
Tg:-60℃
<<第3モノマー>>
・アクリル酸4-ヒドロキシブチル(4HBA)
<<その他のモノマー>>
・アクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)
Tg:-70℃
・β-カルボキシエチルアクリレート(βCEA)
<<架橋剤>>
<イソシアネート系架橋剤>
・タケネートD-101E
三井化学社製
<エポキシ系架橋剤>
・テトラッドX
三菱ガス化学社製
<<可塑剤>>
・ARUFON UP-1000
東亜合成社製
・ポリエチレングリコール
東京化成工業社製
製品名:Polyethylene Glycol 200
・ポリエチレングリコールモノメチルエーテル
東京化成工業社製
製品名:Polyethylene Glycol Monomethyl Ether 550
・ハイソルブMPM
ポリエチレングリコールジメチルエーテル
東邦化学工業社製
<<<粘着テープの作製>>>
以下の手順に基づいて、粘着テープを製造した。
各実施例及び各参考例で使用した、アクリル系ポリマー(ベースポリマー)の構成モノマーの種類、架橋剤、可塑剤の種類、並びに、それらの配合量(固形分の質量部)は、表1~3に示す通りである。
基材として、二軸延伸ポリエステル(PET)フィルム[商品名「ルミラー」(厚さ:50μm)、東レ(株)製、片面コロナ処理]を用いた。
基材の一方の面上に、プライマーを塗布し、乾燥させた。
次いで、基材のプライマー塗布面に、アクリル系ポリマーと架橋剤と溶媒とを含む原料組成物を塗布し、100℃にて3分間加熱し溶媒を除去し、50℃にて72時間加熱してアクリル系ポリマーの架橋を行い、所定の厚さである粘着剤組成物からなる粘着剤層を形成した。
実施例1-3に係るアクリル系ポリマーのTgは-19.8℃であり、実施例4-15に係るアクリル系ポリマーのTgは-18.3℃であった。
実施例3、5、6に係るアクリル系ポリマーのゲル分率は、各々、52.7質量%、61.1質量%、74.4質量%であった。
<<<評価>>>
各粘着テープについて、粘着力(乾燥面粘着力、湿潤面粘着力)、プローブタック(23℃プローブタック)、5℃プローブタック、糊残り性(コンクリート貼付耐候性、コンクリート貼付耐水性)を評価した。評価結果を表1~3に示す。各評価方法を以下に示す。
<<粘着力>>
<乾燥面粘着力>
以下の方法に準じて、乾燥面粘着力を測定した。
幅15mm、長さ100mmの粘着テープを測定サンプルとして準備した。2.0kgローラーにより、23℃50%相対湿度にてモルタル試験パネルに粘着テープを貼付した。テンシロン万能材料試験機(株式会社エー・アンド・デイ製 RTG-1210)を用いて貼付から1分以内に剥離速度300mm/min、剥離角度90°でモルタル試験パネルに対する粘着テープの乾燥面粘着力を測定した。
モルタル試験パネルはISO基準砂を使用し、JIS R5201に準じて、厚み5mm、幅70mm、長さ150mmのサイズに養生、乾燥したのち、試験パネル表面を研磨紙(180番)で研磨したものを使用した。
乾燥面粘着力はモルタル試験パネルを23℃50%相対湿度で1週間以上静置し、モルタル水分計(株式会社サンコウ電子研究所製 PM-101)を用いて、水分値が1%未満のものを使用した。
以下の基準に従って、各粘着テープの乾燥面粘着力を評価した。
5点:9.00[N/15mm]超
4点:5.00[N/15mm]超、9.00[N/15mm]以下
3点:1.00[N/15mm]超、5.00[N/15mm]以下
0点:1.00[N/15mm]以下
<湿潤面粘着力>
試験パネルを湿潤したモルタルとした以外は、乾燥面粘着力の評価と同様にして、湿潤面粘着力を測定した。
湿潤したモルタル試験パネルは水中で1時間静置し水中から取り出したのち、表面の水溜まりをふき取り、モルタル水分計(株式会社サンコウ電子研究所製 PM-101)を用いて、水分値が10%のものを使用した。
以下の基準に従って、各粘着テープの湿潤面粘着力を評価した。
5点:9.00[N/15mm]超
4点:5.00[N/15mm]超、9.00[N/15mm]以下
3点:1.00[N/15mm]超、5.00[N/15mm]以下
0点:1.00[N/15mm]以下
<<プローブタック(23℃プローブタック)>>
以下の方法に準じて、プローブタックを測定した。
ASTM D2979に準拠する方法で、測定機器としてNSプローブタックテスター(テスター産業社製 TE-6001)を用いた測定を行う。測定環境温度を23℃とし、相対湿度50%の環境にて、円柱状接触子(プローブ)の直径5mm、押圧100gf/cm、接触時間;1秒、引剥速度;10mm/secの条件下で試験する。
以下の基準に従って、各粘着テープのプローブタックを評価した。
5点:5.00[N/5mmφ]超
3点:3.00[N/5mmφ]超、5.00[N/5mmφ]以下
0点:3.00[N/5mmφ]以下
<<5℃プローブタック>>
測定環境温度を5℃とし、測定機器としてNSプローブタックテスター(ニチバン社製)を用いたこと以外は、プローブタック(23℃プローブタック)と同様の方法、基準で評価した。
<<糊残り>>
<コンクリート貼付耐候性>
幅15mm、長さ100mmの粘着テープを測定サンプルとして準備した。2.0kgローラーにより、前述した湿潤したモルタル試験パネルに粘着テープを貼付した。粘着テープを貼付した試験パネルを促進耐候性試験機(アトラス製 ウエザオメータCI4000)でJIS-K 7350-2 WX-A法 サイクルNo.1に準拠して24時間試験したのち、モルタル試験パネルから粘着テープを剥がし、モルタルパネルに残留する粘着剤の程度を評価した。湿潤したモルタル試験パネルは湿潤面粘着力評価と同様の方法で調整した。
以下の基準に従って、各粘着テープのコンクリート貼付耐候性を評価した。
5点(A):糊残りなし
3点(B):一部糊残り
0点(C):全面糊残り
<コンクリート貼付耐水性)>
幅15mm、長さ100mmの粘着テープを測定サンプルとして準備した。2.0kgローラーにより、前述した湿潤したモルタル試験パネルに粘着テープを貼付した。粘着テープを貼付した試験パネルを水道水に24時間静置したのち、モルタル試験パネルから粘着テープを剥がし、モルタルパネルに残留する粘着剤の程度を評価した。湿潤したモルタル試験パネルは湿潤面粘着力評価と同様の方法で調整した。
以下の基準に従って、各粘着テープのコンクリート貼付耐水性を評価した。
5点(A):糊残りなし
3点(B):一部糊残り
0点(C):全面糊残り
<<総合評価>>
前述した各評価における点数の平均値として総合評価を行った。
3.0点を超える粘着テープは優れた性能を有するものであり、3.5点を超える粘着テープはより優れた性能を有するものであり、4.0点を超える粘着テープは特に優れた性能を有するものであると考えられる。
Figure 2024035111000002
Figure 2024035111000003
Figure 2024035111000004

Claims (8)

  1. 窒素含有モノマーと、
    ポリアルキレングリコール構造を有する(メタ)アクリレートモノマーと、
    水酸基含有モノマーと、
    を含む構成モノマーの重合体であるアクリル系ポリマーを含む
    ことを特徴とする、粘着剤組成物。
  2. 前記粘着剤組成物がイソシアネート系架橋剤を含み、
    前記粘着剤組成物中、前記アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合の、前記イソシアネート系架橋剤の含有量が0.5質量部超5.0質量部以下である、請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 前記粘着剤組成物が可塑剤を含み、
    前記可塑剤が、ポリアルキレングリコール構造を含み、且つ、水酸基を含まない、請求項1記載の粘着剤組成物。
  4. 前記粘着剤組成物中、前記アクリル系ポリマーの含有量を100質量部とした場合の、前記可塑剤の含有量が0.1質量部超18質量部以下である、請求項3記載の粘着剤組成物。
  5. 屋外用である、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  6. 被着対象が外装部材又は舗装部材である、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  7. 被着対象がセメントコンクリート部材又はモルタル部材である、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  8. 基材と、
    前記基材の少なくとも一方の面に積層された、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物で形成された粘着剤層と、
    を備える、粘着テープ。

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