JP2024034695A - 水棲生物の保育用ブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に水棲生物が付着するための溝を形成した水棲生物の保育用ブロックにおいて、周辺の水を溝内に流入させることにより、溝内に水棲生物が付着しても溝内の水質が悪化するのを抑制する。【解決手段】ブロック本体11の表面に水棲生物が付着するための溝21を形成された水棲生物の保育用ブロックであって、溝21の溝底21aをブロック本体11外へ連通させ、ブロック本体11周りと溝底21aとの間で水を交換可能とする連通路31を備える。【選択図】図1

Description

本明細書に開示の技術は、アワビ、カメノテ、フジツボ等の水棲生物の保育用ブロックに関する。
コンクリートブロックの表面に水棲生物が付着するための断面V字形の溝を形成した水棲生物の保育用ブロックが提案されている(特許文献1参照)。係る保育用ブロックを海中に設置しておくと、溝内に水棲生物が付着する。そのようにして水棲生物を養殖することができる。
特開2006-67872号公報
上記保育用ブロックにより水棲生物の養殖を行い、溝内に多くの水棲生物が付着すると、溝内部の海水が淀み、水質が悪化し、高品質の水棲生物を養殖できない問題がある。
本明細書が開示する技術の課題は、表面に水棲生物が付着するための溝を形成した水棲生物の保育用ブロックにおいて、周辺の水を溝内に流入させることにより、溝内に水棲生物が付着しても溝内の水質が悪化するのを抑制することにある。
上記課題を解決するために本明細書に開示の水棲生物の保育用ブロックは、次の手段をとる。
第1の手段は、ブロック本体の表面に水棲生物が付着するための溝を形成された水棲生物の保育用ブロックであって、前記溝の溝底を前記ブロック本体外へ連通させ、前記ブロック本体周りと前記溝底との間で水を交換可能とする連通路を備える。
上記第1の手段によれば、連通路によりブロック本体周りの水が溝内へ流入される。そのため、溝内に水棲生物が付着して溝内での水の流れが淀み易い状態となっても溝内の水質が悪化するのを抑制することができる。その結果、高品質の水棲生物を養殖することができる。
第2の手段は、上述した第1の手段において、前記連通路の通路幅の最小値は、前記溝の幅の最大値より小さくされている。
上記第2の手段によれば、連通路の通路幅が溝の幅より小さくされている。そのため、溝に侵入できない水棲生物の外敵が連通路を通って溝内に侵入する可能性を抑制することができる。
第3の手段は、上述した第1の手段又は第2の手段において、前記ブロック本体は、貫通孔を備えた筒形状に形成されており、前記溝は、前記筒形状の外周部を成す前記ブロック本体の外壁面、又は前記貫通孔を形成する前記筒形状の内壁面に、前記筒形状の周方向に沿って延びる環状溝又は螺旋溝として形成され、前記連通路は、前記ブロック本体の外壁面に形成された前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底を前記貫通孔内に連通して、若しくは前記筒形状の内壁面に形成された前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底を前記ブロック本体の外壁面外に連通して形成されている。
上記第3の手段によれば、ブロック本体の外壁面又は筒形状の内壁面に形成された環状溝又は螺旋溝に水棲生物が付着する。ブロック本体の外壁面に形成された溝には貫通孔内からの水が連通路を通って流れる。若しくは筒形状の内壁面に形成された溝にはブロック本体周りからの水が連通路を通って流れる。そのため、溝内に水棲生物が付着して溝内での水の流れが淀み易い状態となっても溝内の水質が悪化するのを抑制することができる。その結果、高品質の水棲生物を養殖することができる。
第4の手段は、上述した第3の手段において、前記ブロック本体は角筒形状を成し、前記貫通孔はその孔を横断する断面形状が円形であり、前記環状溝又は前記螺旋溝は、前記貫通孔を形成する前記筒形状の内壁面に形成され、前記溝底が成す円の径が前記ブロック本体の前記貫通孔を横断する断面形状が成す多角形における内接円の径より大きくされて、前記溝底が成す円の径と前記内接円の径の違いにより前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底が周方向に連続することができずに途切れることにより形成される複数の開口がそれぞれ前記連通路とされている。
上記第4の手段によれば、筒形状の内壁面に形成された環状溝又は螺旋溝に水棲生物が付着する。筒形状の内壁面の溝にはブロック本体周りからの水が複数の開口である連通路を通って流れる。そのため、溝内に水棲生物が付着して溝内での水の流れが淀み易い状態となっても溝内の水質が悪化するのを抑制することができる。その結果、高品質の水棲生物を養殖することができる。しかも、筒形状の内壁面に環状溝又は螺旋溝を形成することにより自動的に複数の開口が形成され、それらの開口が連通路とされる。そのため、連通路を形成する作業が不要となり、保育用ブロックの生産性を高めることができる。
第5の手段は、上述した第3の手段において、前記ブロック本体は円筒形状を成し、前記貫通孔はその孔を横断する断面形状が多角形であり、前記環状溝又は前記螺旋溝は、前記ブロック本体の外壁面に形成され、前記溝底が成す円の径が前記貫通孔の孔を横断する断面形状が成す多角形における外接円の径より小さくされて、前記溝底が成す円の径と前記外接円の径の違いにより前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底が周方向に連続することができずに途切れることにより形成される複数の開口がそれぞれ前記連通路とされている。
上記第5の手段によれば、ブロック本体の外壁面に形成された環状溝又は螺旋溝に水棲生物が付着する。ブロック本体の外壁面に形成された溝には貫通孔内からの水が複数の開口である連通路を通って流れる。そのため、溝内に水棲生物が付着して溝内での水の流れが淀み易い状態となっても溝内の水質が悪化するのを抑制することができる。その結果、高品質の水棲生物を養殖することができる。しかも、ブロック本体の外壁面に環状溝又は螺旋溝を形成することにより自動的に複数の開口が形成され、それらの開口が連通路とされる。そのため、連通路を形成する作業が不要となり、保育用ブロックの生産性を高めることができる。
第6の手段は、上述した第1の手段又は第2の手段において、前記溝及び前記連通路を備えた前記ブロック本体は、前記溝の少なくとも一部、及び前記連通路の全てが水中に没する状態で水面上に浮く浮体に設置されている。
上記第6の手段によれば、浮体上に設置された保育用ブロックにより水棲生物を養殖することができる。浮体には複数のブロック本体を設置することもでき、水棲生物の養殖の生産性を高めることができる。
第1実施形態を示す斜視図である。 第2実施形態を示す平面図である。 図2のIII―III線断面矢視図である。 第3実施形態を示す平面図である。 第3実施形態の側面図である。 第4実施形態を示す斜視図である。 第5実施形態を示す斜視図である。 第6実施形態を示す平面図である。 図8のIX―IX線断面矢視図である。 第7実施形態を示す平面図である。 図10のXI―XI線断面矢視図である。 第8実施形態を示す平面図である。 図12のXIII―XIII線断面矢視図である。 第9実施形態を示す斜視図である。 第9実施形態の平面図である。 図15のXVI―XVI線断面矢視図である。 第10実施形態を示す斜視図である。 第10実施形態の平面図である。 図18のXIX―XIX線断面矢視図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態を示す。第1実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、6面体形状のブロック本体11の一つの面に横断面形状が概ねV字形の溝21が形成されている。溝21の大きさ、形状は、養殖を目指す水棲生物が棲息するのに適するものとされる(他の実施形態においても同様)。ブロック本体11は、コンクリート、金属、樹脂等のいずれか、又はそれらの組み合わせによって構成されている(他の実施形態においても同様)。溝21の溝底21aには、ブロック本体11を貫通して連通路31が形成されている。連通路31の先端は、ブロック本体11の溝21の形成面に対向する面上に連通されている。従って、連通路31は、溝21の溝底21aをブロック本体11の外部に連通させている。連通路31の通路幅W1の最小値は、溝21の幅W2の最大値より小さくされている。第1実施形態では、連通路31は、単独で直線的に形成されているが、複数個並列して形成されてもよく、ブロック本体11の内部で曲がって形成されてもよい。また、連通路31は、ブロック本体11とは別体のチューブによって構成されてもよい。その場合、チューブの一端を溝底21aに臨む位置に固定し、他端を水の流れを受け易い場所に設置することができる。
ブロック本体11を海、川等の水中に溝21を上向き又は横向き(設置環境によっては下向きでもよい)に設置し、所定の時間が経過すると、溝21内にカメノテ等の水棲生物が付着する。付着する水棲生物の量が多くなると、溝21内を水が通流し難くなり、水が淀み、水棲生物の生育が悪くなる恐れがある。第1実施形態では、溝21の溝底21aに連通路31を通じてブロック本体11の周りの水が流入し、また反対に排出される。そのため、第1実施形態では、水棲生物が多く付着しても溝21内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、連通路31の通路幅W1の最小値は、溝21の幅W2の最大値より小さくされているため、溝21に侵入できない水棲生物の外敵が連通路31を通って侵入する恐れを抑制することができる。
<第2実施形態>
図2、3は、第2実施形態を示す。第2実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、6面体形状のブロック本体12の中心部に貫通孔42を穿設されてブロック本体12が角筒形状に形成されている。図2のように貫通孔42は、その孔を横断する断面形状が円形とされている。貫通孔42を形成する筒形状の内壁面には螺旋溝22が形成されている。螺旋溝22は、その溝を横断する断面形状がV字形で筒形状の内壁面の円形に沿って螺旋を成している。しかも、図2のように螺旋溝22は、溝底22aが成す円の径が、貫通孔42を横断する断面形状が成す多角形(ここでは四角形)の内接円C1の径より大きくされている。そのため、螺旋溝22の溝底22aは、連続して形成されず、四角形の四辺の各中央部で途切れることとなる。溝底22aが途切れた部分では、図3のように開口32が形成される。第2実施形態の場合、螺旋溝22が筒形状の内壁面の円形に沿って1周する間に開口32は4箇所形成される。そして、螺旋溝22が回転しながら回転面に垂直成分のある方向へ移動する量に応じて開口32は、その移動方向に複数個(ここでは図3のように6個)形成される。第2実施形態のブロック本体12が海、川等の水中に設置された場合、開口32を通じてブロック本体12の周りの水が螺旋溝22内に流入し、また反対に流出し、開口32は連通路として機能する。螺旋溝22は、一般的にネジ加工において多用される加工法により容易に形成することができる。
第2実施形態においても、上述の第1実施形態の場合と同様に、水中に設置された水棲生物の保育用ブロックの螺旋溝22内にカメノテ等の水棲生物を付着させて養殖することができる。水棲生物の養殖中、螺旋溝22には連通路としての複数の開口32を通じて水が流入し、また反対に排出される。そのため、螺旋溝22内に水棲生物が多く付着しても螺旋溝22内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、この場合、連通路としての開口32の通路幅W3の最小値は、螺旋溝22の幅W4の最大値より小さくされている。そのため、螺旋溝22に侵入できない水棲生物の外敵が開口32を通って侵入する恐れを抑制することができる。内接円C1に対する螺旋溝22の溝底22aが成す円の径を大きくする程、開口32の通路幅W3は大きくなり、反対に溝底22aが成す円の径を小さくする程、開口32の通路幅W3は小さくなる。従って、溝底22aが成す円の径の大きさを調整することにより開口32の通路幅W3の大きさを適宜調整することができる。
<第3実施形態>
図4、5は、第3実施形態を示す。第3実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、円柱形状のブロック本体13の中心部に貫通孔43を穿設されてブロック本体13が異形円筒形状とされている。図4のように貫通孔43は、その孔を横断する断面形状が多角形(ここでは四角形)とされている。円筒形状の外壁面には螺旋溝23が形成されている。螺旋溝23は、その溝を横断する断面形状がV字形で、円筒形状の外壁面の円形に沿って螺旋を成している。しかも、図4のように螺旋溝23は、溝底23aが成す円の径が、貫通孔43を横断する断面形状が成す四角形の外接円C2の径より小さくされている。そのため、螺旋溝23の溝底23aは、連続して形成されず、四角形の各角部43aで途切れることとなる。溝底23aが途切れた部分では、図5のように開口33が形成される。第3実施形態の場合、螺旋溝23が筒形状の外壁面の円形に沿って1周する間に開口33は4箇所形成される。そして、螺旋溝23が回転しながら回転面に垂直成分のある方向へ移動する量に応じて開口33は、その移動方向に複数個(ここでは図5のように6個)形成される。第3実施形態のブロック本体13が海、川等の水中に設置された場合、開口33を通じてブロック本体13の周りの水が螺旋溝23内に流入し、また反対に流出し、開口33は連通路として機能する。螺旋溝23は、一般的にネジ加工において多用される加工法により容易に形成することができる。
第3実施形態においても、上述の第1実施形態の場合と同様に、水中に設置された水棲生物の保育用ブロックの螺旋溝23内にカメノテ等の水棲生物を付着させて養殖することができる。水棲生物の養殖中、螺旋溝23には連通路としての複数の開口33を通じて水が流入し、また反対に排出される。そのため、螺旋溝23内に水棲生物が多く付着しても螺旋溝23内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、この場合、連通路としての開口33の通路幅W5の最小値は、螺旋溝23の幅W6の最大値より小さくされている。そのため、螺旋溝23に侵入できない水棲生物の外敵が開口33を通って侵入する恐れを抑制することができる。外接円C2に対する螺旋溝23の溝底23aが成す円の径を小さくする程、開口33の通路幅W5は大きくなり、反対に溝底23aが成す円の径を大きくする程、開口33の通路幅W5は小さくなる。従って、溝底23aが成す円の径の大きさを調整することにより開口33の通路幅W5の大きさを適宜調整することができる。
<第4実施形態>
図6は、第4実施形態を示す。第4実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、ブロック本体14が円筒形状の周方向の一か所を切り開いて形成されている。ブロック本体14の円筒形状の筒内側は溝24とされている。溝24の最奥部の溝底24aには、円筒形状の軸方向に沿って断面円形の複数個(ここでは4個)の連通路34が形成されている。連通路34は、溝24の溝底24aをブロック本体14の外部と連通している。連通路34の通路幅W7の最小値は、溝24の通路幅W8の最大値より小さくされている。なお、ブロック本体14は、円筒形状の周方向の一か所を切り開いて形成されたが、切り開くことなく円筒形状のまま使用することもできる。
第4実施形態においても、上述の第1実施形態の場合と同様に、水中に設置された水棲生物の保育用ブロックの溝24内にカメノテ等の水棲生物を付着させて養殖することができる。水棲生物の養殖中、溝24には連通路34を通じて水が流入し、また反対に排出される。そのため、溝24内に水棲生物が多く付着しても溝24内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、連通路34の通路幅W7の最小値は、溝24の幅W8の最大値より小さくされているため、溝24に侵入できない水棲生物の外敵が連通路34を通って侵入する恐れを抑制することができる。
<第5実施形態>
図7は、第5実施形態を示す。第5実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、ブロック本体15が一枚の板材を半分の大きさに折り曲げた形状で、折り曲げ角度が鋭角を成すように形成されている。ブロック本体15の折り曲げ形状の内側は溝25とされている。溝25の最奥部の溝底25aには、直線状に形成された溝底25aに沿って断面円形の複数個(ここでは3個)の連通路35が形成されている。連通路35は、溝25の溝底25aをブロック本体15の外部と連通している。連通路35の通路幅W9の最小値は、溝25の通路幅W10の最大値より小さくされている。
第5実施形態においても、上述の第1実施形態の場合と同様に、水中に設置された水棲生物の保育用ブロックの溝25内にカメノテ等の水棲生物を付着させて養殖することができる。溝25の溝底25aに連通路35を通じてブロック本体15の周りの水が流入し、また反対に排出される。そのため、溝25内に水棲生物が多く付着しても溝25内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、連通路35の通路幅W9の最小値は、溝25の幅W10の最大値より小さくされているため、溝25に侵入できない水棲生物の外敵が連通路35を通って侵入する恐れを抑制することができる。
<第6実施形態>
図8、9は、第6実施形態を示す。第6実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、円柱形状のブロック本体16の中心部に貫通孔46を穿設されてブロック本体16が円筒形状に形成されている。図8のように貫通孔46は、その孔を横断する断面形状が円形とされている。貫通孔46を形成する円筒形状の内壁面には環状溝26が形成されている。環状溝26は、円筒形状の内壁面の軸方向に互いに独立して複数個(ここでは4個)形成されている。各環状溝26は、その溝を横断する断面形状がV字形であり、各環状溝26の溝底26aには、互いに周方向で等間隔に複数個(ここでは4個)の連通路36が穿設されている。連通路36は、その通路を横断する断面形状が円形であり、各環状溝26の溝底26aをブロック本体16の外部と連通している。各連通路36の通路幅W11の最小値は、各環状溝26の通路幅W12の最大値より小さくされている。
第6実施形態においても、上述の第1実施形態の場合と同様に、水中に設置された水棲生物の保育用ブロックの環状溝26内にカメノテ等の水棲生物を付着させて養殖することができる。水棲生物の養殖中、環状溝26には連通路36を通じて水が流入し、また反対に排出される。そのため、環状溝26内に水棲生物が多く付着しても環状溝26内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、この場合、連通路36の通路幅W11の最小値は、環状溝26の幅W12の最大値より小さくされている。そのため、環状溝26に侵入できない水棲生物の外敵が連通路36を通って侵入する恐れを抑制することができる。
<第7実施形態>
図10、11は、第7実施形態を示す。第7実施形態の水棲生物の保育用ブロックは、円柱形状のブロック本体17の中心部に貫通孔47を穿設されてブロック本体17が円筒形状に形成されている。図10のように貫通孔47は、その孔を横断する断面形状が円形とされている。ブロック本体17の円筒形状の外壁面には環状溝27が形成されている。環状溝27は、円筒形状の外壁面の軸方向に互いに独立して複数個(ここでは4個)形成されている。各環状溝27は、その溝を横断する断面形状がV字形であり、各環状溝27の溝底27aには、互いに周方向で等間隔に複数個(ここでは4個)の連通路37が穿設されている。連通路37は、その通路を横断する断面形状が円形であり、各環状溝27の溝底27aを貫通孔47の内側領域と連通している。各連通路37の通路幅W13の最小値は、各環状溝27の通路幅W14の最大値より小さくされている。
第7実施形態においても、上述の第1実施形態の場合と同様に、水中に設置された水棲生物の保育用ブロックの環状溝27内にカメノテ等の水棲生物を付着させて養殖することができる。水棲生物の養殖中、環状溝27には貫通孔47及び連通路37を通じて水が流入し、また反対に排出される。そのため、環状溝27内に水棲生物が多く付着しても環状溝27内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、この場合、連通路37の通路幅W13の最小値は、環状溝27の幅W14の最大値より小さくされている。そのため、環状溝27に侵入できない水棲生物の外敵が連通路37を通って侵入する恐れを抑制することができる。
<第8実施形態>
図12、13は、第8実施形態を示す。第8実施形態が上述の第7実施形態に対して特徴とする点は、ブロック本体18を角筒形状(ここでは三角筒形状)とした点である。その他の構成は第8実施形態においても第7実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
第8実施形態では、ブロック本体18を三角筒形状としたため、ブロック本体18の外壁面に形成された各環状溝28は、ブロック本体18の外壁面に沿って三角形を成して環状とされている。また、各環状溝28の溝底28aに穿設された各連通路38は、三角形を成す貫通孔48の各辺に対応して一つずつ形成されている。そのため、一つの環状溝28につき3個の連通路38が設けられている。第8実施形態は、上述のように第7実施形態に対してブロック本体18の形状が異なり、それに付随して環状溝28の形状、及び連通路38の配置が異なるが、カメノテ等の水棲生物を養殖する機能に関しては両者同一である。
<第9実施形態>
図14~16は、第9実施形態を示す。第9実施形態は、上述の第1~第8実施形態に対して水棲生物の保育用ブロックを水面に浮かせて使用する浮体51に設置した点を特徴とする。第9実施形態は、全体として四角形の容器状に形成された浮体51と一体のブロック本体19の外周面全体を囲んで複数の溝29が鉛直方向に延びて形成されている。ブロック本体19の上面中心部には、容器状の浮体51の底部51aが形成されている。底部51a上部は魚介類等を養殖可能な容器とされ、底部51a下部は海水等の水が浸入可能な浸水域51bとされている。図16のように浮体51を水面Sに浮かせたとき、水面S下に沈む部分には、各溝29の溝深さが最も深くなる溝底29aに水平方向に延びる連通路39が穿設されている。この場合、各溝29には、2個ずつの連通路39が形成されている。各連通路39は、溝底29aを底部51a下の浸水域51bに連通させている。ブロック本体19の外周上面は、海岸の岩場のように凹凸を形成された凹凸面19aとされている。凹凸面19aは、水面Sの波動により生じる水滴を受けて常時湿潤な状態に維持されている。そのため、凹凸面19aは、溝29に付着する水棲生物とは別種の水棲生物が付着しやすい。
第9実施形態では、一つの浮体51(ブロック本体19でもある)で複数の溝29を備えており、水棲生物の養殖の生産性を高めることができる。しかも、各溝29には、第1実施形態と同様の連通路39を備えており、溝29内に水棲生物が多く付着しても溝29内の水が淀むことが抑制され、水棲生物の生育は良好に行われる。また、第1実施形態と同様、連通路39の通路幅の最小値は、溝29の幅の最大値より小さくされており、溝29に侵入できない水棲生物の外敵が連通路39を通って侵入する恐れを抑制することができる。
<第10実施形態>
図17~19は、第10実施形態を示す。第10実施形態は、第9実施形態に対して浮体51によって形成される容器の深さを深くするように、容器の周囲を形成するブロック本体19の上面に一体に追加壁51cを立てた点を特徴とする。なお、第9実施形態では、ブロック本体19の凹凸面19aが水面S下に水没しないように設計されたが、第10実施形態では、凹凸面19aが水面S下に水没するように設計されている。その他の構成は、第10実施形態においても第9実施形態と同一であり、同一部分の再度の説明は省略する。
第10実施形態では、凹凸面19aが水面S下に水没するため、凹凸面19aでは水面下で育つ水棲生物を養殖することができる。
<その他の実施形態>
以上、本明細書に開示の技術を特定の実施形態について説明したが、その他各種の形態で実施可能なものである。例えば、各実施形態では、各溝の断面形状をV字形としたが、U字形、多角形等、他の形状としてもよい。第2実施形態の螺旋溝22は、第6実施形態の環状溝26により置換されてもよい。また、第3実施形態の螺旋溝23は、第7実施形態の環状溝27により置換されてもよい。
第2、第3実施形態の螺旋溝22、23は、溝の径が螺旋の途中で変化しないものとされたが、溝の径が螺旋の途中で変化するものとされてもよい。その場合、溝の径の変化に応じて開口32、33の大きさが変化する。また、第6、第7実施形態の環状溝26、27は、各溝の径を一定なものとされたが、各溝間で径が異なってもよい。また、第6、第7実施形態の環状溝26、27は、溝を成す円が真円とされたが、楕円、長円等とされてもよい。
第1~第8実施形態の保育用ブロックは、単独で使用されるものとしたが、水面上に浮く浮体を別途用意し、その浮体にブロック本体11~18を複数個設置して構成してもよい。第9、10実施形態では、浮体51をブロック本体19と一体化されたものとしたが、浮体51とブロック本体19とは別体とされてもよい。
11、12、13、14、15、16、17、18、19 ブロック本体
19a 凹凸面
21、24、25、29 溝
22、23 螺旋溝
26、27、28 環状溝
21a、22a、23a、24a、25a、26a、27a、28a、29a 溝底
31、34、35、36、37、38、39 連通路
32、33 開口(連通路)
42、43、46、47、48 貫通孔
43a 角部
51 浮体
51a 底部
51b 浸水域
51c 追加壁
S 水面

Claims (6)

  1. ブロック本体の表面に水棲生物が付着するための溝を形成された水棲生物の保育用ブロックであって、
    前記溝の溝底を前記ブロック本体外へ連通させ、前記ブロック本体周りと前記溝底との間で水を交換可能とする連通路を備える
    水棲生物の保育用ブロック。
  2. 請求項1において、
    前記連通路の通路幅の最小値は、前記溝の幅の最大値より小さくされている
    水棲生物の保育用ブロック。
  3. 請求項1又は2において、
    前記ブロック本体は、貫通孔を備えた筒形状に形成されており、
    前記溝は、前記筒形状の外周部を成す前記ブロック本体の外壁面、又は前記貫通孔を形成する前記筒形状の内壁面に、前記筒形状の周方向に沿って延びる環状溝又は螺旋溝として形成され、
    前記連通路は、前記ブロック本体の外壁面に形成された前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底を前記貫通孔内に連通して、若しくは前記筒形状の内壁面に形成された前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底を前記ブロック本体の外壁面外に連通して形成されている
    水棲生物の保育用ブロック。
  4. 請求項3において、
    前記ブロック本体は角筒形状を成し、前記貫通孔はその孔を横断する断面形状が円形であり、
    前記環状溝又は前記螺旋溝は、前記貫通孔を形成する前記筒形状の内壁面に形成され、前記溝底が成す円の径が前記ブロック本体の前記貫通孔を横断する断面形状が成す多角形における内接円の径より大きくされて、前記溝底が成す円の径と前記内接円の径の違いにより前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底が周方向に連続することができずに途切れることにより形成される複数の開口がそれぞれ前記連通路とされている
    水棲生物の保育用ブロック。
  5. 請求項3において、
    前記ブロック本体は円筒形状を成し、前記貫通孔はその孔を横断する断面形状が多角形であり、
    前記環状溝又は前記螺旋溝は、前記ブロック本体の外壁面に形成され、前記溝底が成す円の径が前記貫通孔の孔を横断する断面形状が成す多角形における外接円の径より小さくされて、前記溝底が成す円の径と前記外接円の径の違いにより前記環状溝又は前記螺旋溝の溝底が周方向に連続することができずに途切れることにより形成される複数の開口がそれぞれ前記連通路とされている
    水棲生物の保育用ブロック。
  6. 請求項1又は2において、
    前記溝及び前記連通路を備えた前記ブロック本体は、前記溝の少なくとも一部、及び前記連通路の全てが水中に没する状態で水面上に浮く浮体に設置されている
    水棲生物の保育用ブロック。
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