JP2024034039A - 溶接作業用台車、溶接作業システムおよび溶接作業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の溶接作業を簡便に実施することができる溶接作業用台車、溶接作業システムおよび溶接作業方法を提供する。【解決手段】溶接作業用台車は、互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、前記台車本体を前記ワークの表面上において移動させるためのモータと、前記モータを制御する台車制御器と、を備え、台車本体は、固定面に固定される作業機械を着脱可能である。【選択図】図1

Description

本開示は、溶接作業用台車、溶接作業システムおよび溶接作業方法に関する。
溶接作業には、実際に溶接を行う溶接機だけでなく、溶接機によりワークに形成されたビードの形状を整えたり、開先の裏側を掘ったりする加工機、または、溶接の前後に行う各種の検査を行うための検査機等が用いられる。
例えば大型構造物の製造において、これらの各種溶接作業を自動化する際には、溶接機、加工機、検査機等をそれぞれ自走可能な自動機として構成し、ワークの開先の溶接線に沿って溶接機等を自走させながら対応する作業を行う必要がある。
例えば、下記特許文献1には、自走可能な台車に溶接トーチが装着された溶接機が開示されている。また、下記特許文献2には、溶接により形成されたビードを切削加工するために、自走可能な台車に切削用のカッターが取り付けられた加工機が開示されている。
特開2008-302386号公報 実用新案登録第3192280号公報
しかし、このような従来の構成では、1つの溶接線に対する作業であっても、溶接作業の内容に応じて自動機を取り替える必要があり、手間である。
そこで、本開示は、複数種類の溶接作業を簡便に実施することができる溶接作業用台車、溶接作業システムおよび溶接作業方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る溶接作業用台車は、互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、前記台車本体を前記ワークの表面上において移動させるためのモータと、前記モータを制御する台車制御器と、を備え、前記台車本体は、前記固定面に固定される作業機械を着脱可能である。
本開示の他の態様に係る溶接作業システムは、上記溶接作業用台車と、前記固定面に固定される前記複数種類の作業機械と、を備え、前記複数種類の作業機械は、溶接トーチを含み、前記溶接トーチを移動させながら溶接を行う溶接機、溶接に関連する加工を行う加工機、または、溶接前後の検査を行う検査機を含む。
本開示の他の態様に係る溶接作業方法は、互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、を備えた溶接作業用台車の前記固定面に、実施する第1作業に応じた第1作業機械を固定し、前記溶接作業用台車を移動させながら前記第1作業機械による前記第1作業を行い、前記第1作業の終了後に、前記固定面に固定される前記作業機械を、前記第1作業機械から次に実施する第2作業に応じた第2作業機械に取り替え、前記溶接作業用台車を移動させながら前記第2作業機械による前記第2作業を行う。
本開示によれば、複数種類の溶接作業を簡便に実施することができる。
図1は、本開示の一実施の形態に係る溶接作業システムの概略構成を示す正面図である。 図2は、図1に示す台車本体を下面側から見た図である。 図3は、図1に示す溶接作業システムにおける制御系の概略構成を示すブロック図である。 図4は、本実施の形態における溶接作業用台車に固定される複数種類の作業機械のイメージ図である。
以下、本開示の一実施の形態に係る溶接作業用台車を含む溶接作業システムについて説明する。
図1は、本開示の一実施の形態に係る溶接作業システムの概略構成を示す正面図である。図1においては、溶接対象であるワークWを水平に設置した状態で、当該ワークWの表面に溶接作業システム1が設置された状態を示す。したがって、以下の説明において、ワークWの表面に遠い方が溶接作業システム1における上方となり、近い方が下方となる。
本実施の形態において、溶接作業システム1は、溶接作業用台車2と、溶接作業用台車2に搭載される作業機械3と、を備えている。以下では、溶接作業用台車2を単に台車2と称する場合がある。台車2は、台車本体4と、台車本体4に支持される車輪5a,5bと、を備えている。台車本体4は、作業機械3を固定する固定面6を含んでいる。台車本体4は、直方体形状の筐体7を含む。筐体7の上面が固定面6となる。車輪5a,5bは、ワークWの表面に接する。
台車2は、台車本体4をワークWの表面上において移動させるためのモータ8を備えている。モータ8は、筐体7内に設置される。モータ8への電力供給は、外部から電力ケーブル50を介して行われる。これに代えて、台車2にバッテリが搭載されてもよい。
本実施の形態において、ワークWの表面には、溶接線に沿ってレールRが固定される。レールRの固定方法は特に限定されない。例えば、レールRは、ワークWに、溶接により固定されてもよいし、磁石により固定されてもよいし、真空パッドにより固定されてもよい。レールRは、断面が円形のレールである。例えば、レールRは、パイプレールである。台車本体4は、レールRを保持するレール保持器9を含む。筐体7は、下面すなわち固定面6とは反対側の面にレールRが挿通される溝10を有する。溝10は、円弧状の断面を有する。レール保持器9は、溝10の周囲に配設される。
図2は、図1に示す台車本体を下面側から見た図である。レール保持器9は、レールRを両側から挟持するような一対のローラを含む。一対のローラは、モータ8により駆動される駆動側ローラ11と、駆動側ローラ11に対向配置される従動側ローラ12と、を含む。台車本体4は、モータ8の駆動力を駆動側ローラ11に伝えて駆動側ローラ11を回転させるリンク13を有している。リンク13は、例えばギヤボックス等を含む。
駆動側ローラ11および従動側ローラ12は、レールRの延伸方向にそれぞれ2つある。すなわち、レール保持器9は、2組のローラ対を有している。駆動側ローラ11および従動側ローラ12の回転軸は固定面6に対して垂直に向けられる。一対のローラは、溝10の側方に配置される。すなわち、一対のローラは、レールRを左右から挟持する。
レール保持器9は、従動側ローラ12を、駆動側ローラ11へ向けて加圧する加圧器14を含む。本実施の形態において、加圧器14は、加圧調整器14aを有し、加圧調整器14aを操作することにより、駆動側ローラ11に対する従動側ローラ12への距離が変化する。駆動側ローラ11と従動側ローラ12との間にレールRが挟み込まれた状態で従動側ローラ12を駆動側ローラ11に近づけることにより、駆動側ローラ11および従動側ローラ12によりレールRを挟持する圧力が強くなる。
従動側ローラ12は、駆動側ローラ11に比べて弾性力が弱い樹脂のローラである。例えば駆動側ローラ11として、レールRとの接触面にエラストマー層を有するローラが用いられる。また、従動側ローラ12として、レールRとの接触面にエラストマー層を有しない樹脂ローラが用いられる。なお、これに代えて、従動側ローラ12として駆動側ローラ11に比べて弾性力が弱くないローラが採用されてもよい。また、駆動側ローラ11および従動側ローラ12の材料は、上記例に限られず、種々の材料を採用可能である。
本実施の形態において、レール保持器9は、溝10の底面、すなわち、筐体7の下面に対して上方の位置において、固定面6に平行かつレールRの延伸方向である溝10の長手方向に直交する回転軸を有する第1補助ローラ15を有する。第1補助ローラ15は、溝10の長手方向において一対のローラ11,12に対応する位置に配置される。
さらに、レール保持器9は、筐体7からアーム16を介して固定面6に垂直な方向に関してレールRの第1補助ローラ15とは反対側に位置する第2補助ローラ17を有する。アーム16は、筐体7の側面より外側に位置している。第2補助ローラ17は、固定面6に垂直な方向に対して傾斜して配置される。レール保持器9は、2つの第1補助ローラ15および2つの第2補助ローラ17を有している。第1補助ローラ15は、レールRの上方に配設される。第2補助ローラ17は、レールRの斜め下方に配設される。
アーム16は、第2補助ローラ17を第1補助ローラ15に向かう方向に付勢させる。アーム16は、筐体7に固定される軸18回りに回動可能に軸18に取り付けられる。第2補助ローラ17は、アーム16の先端に取り付けられる。また、アーム16には、付勢力調整ピン19が固定される。また、付勢力調整ピン19に当接する付勢力調整ねじ20が筐体7に支持される。付勢力調整ねじ20を締め付けることにより、アーム16が軸18回りに回動し、第2補助ローラ17がレールRを押さえる力が強くなる。
上記のように、本実施の形態においては、一対のローラ11,12でレールRを挟持した状態で駆動側ローラ11がモータ8の駆動力により回転することにより、溶接作業用台車2がレールRに沿って移動する。この際、車輪5a,5bがワークWに接しながら回転する。溶接作業用台車2がレール保持器9によってレールRに保持されるため、ワークWの表面が上を向く場合だけでなく、横を向く場合および下を向く場合等であっても、溶接作業用台車2をレールRに沿って移動させ、溶接作業用台車2に搭載された作業機械3によるワークWへの各種溶接作業を行うことができる。
ここで、車輪5a,5bは、レールRに直交する方向に関して台車本体4の第1方向側に位置する第1車輪5aと、台車本体4の第1方向とは反対の第2方向側に位置する第2車輪5bと、を含む。本実施の形態において、第1方向は、レールRに対して一対のローラにおける駆動側ローラ11が位置する方向であり、第2方向は、レールRに対して一対のローラにおける従動側ローラ12が位置する方向である。
台車本体4は、筐体7に固定される第1支持体22と、第1車輪5aを軸支する第2支持体23と、を含む。第2支持体23は、第1支持体22に対して弾性体24を介して伸縮可能に接続される。第1車輪5aは、弾性体24の弾性力により、台車本体4からワークWの表面に向かう方向に付勢されている。第1車輪5aの付勢力は付勢力調整ねじ25により調整可能である。一方、第2車輪5bは、筐体7に固定された支持体21に軸支される。
台車2は、後述する図3に示すように、台車本体4の位置を検出する位置検出器43を備えている。例えば、位置検出器43は、所定の基準位置からの台車2の移動距離を検出する。基準位置は、例えば予め定められた作業開始位置等、ユーザにより設定可能である。例えば、位置検出器43は、従動側ローラ12の基準位置からの回転数を検出する第1エンコーダを含む。従動側ローラ12の直径および回転数から台車2の移動距離が求められる。これにより、台車本体4の位置が特定できる。
なお、これに代えて、位置検出器43は、基準位置からの経過時間を計測するタイマを含んでもよい。モータ8を一定回転で回転させる場合、後述するすべり量が0であれば、モータ8の基準位置からの駆動時間から台車2の移動距離が求められる。これにより、台車本体4の位置が特定できる。あるいは、位置検出器43は、駆動側ローラ11の基準位置からの回転数を検出する第2エンコーダを含んでもよい。
さらに、台車2は、後述する図3に示すように、モータ8の単位回転量に対する台車本体4の移動距離における基準値からのずれ量を検出するすべり検出器44を備えている。例えば、すべり検出器44は、従動側ローラ12の基準位置からの回転数を検出する第1エンコーダと、駆動側ローラ11の基準位置からの回転数を検出する第2エンコーダと、を含む。第1エンコーダの検出値からは、従動側ローラ12の単位時間当たりの回転数が求められ、第2エンコーダの検出値からは、駆動側ローラ11の単位時間当たりの回転数が求められる。両者の回転数の差を求めることで、モータ8の単位回転量に対する台車本体4の移動距離における基準値からのずれ量、すなわち、駆動側ローラ11のレールRに対するすべり量が求められる。
なお、すべり検出器44は、第2エンコーダを含んでいなくてもよい。この場合、駆動側ローラ11の単位時間当たりの回転数は、モータ8の回転数から算出されてもよい。モータ8の回転数は、モータ8の出力軸の回転数を検出するエンコーダにより検出されてもよいし、モータ8への制御指令値を利用してもよい。
台車本体4の固定面6の一部には、台車制御器26が搭載されたケース27が固定されている。台車2は、ケース27の上面に配置され、溶接作業用台車2を操作するための操作盤28を有している。台車制御器26は、モータ8を制御する。台車制御器26は、位置検出器43およびすべり検出器44で検出されたデータを取得する。台車制御器26は、検出された台車本体4の位置に基づいてモータ8を制御する。また、台車制御器26は、検出されたずれ量に基づいてモータ8を制御する。例えば、台車制御器26は、ずれ量に応じてモータ8の回転数を変更する。なお、台車制御器26は、すべり検出器44から得られた検出値からずれ量を算出してもよい。あるいは、すべり検出器44は、台車制御器26とは別にずれ量を算出する算出器を備えてもよい。
作業機械3は、固定面6に、着脱可能に固定される。固定面6は、固定穴6aを有する。作業機械3は、固定穴6aに挿通される固定ねじ29により固定面6に固定される。固定ねじ29を緩めることにより、作業機械3は、台車本体4の固定面6から取り外すことができる。
図1の例において、作業機械3は、溶接機である。溶接機は、固定面6に固定される溶接機本体30と、溶接用エンドエフェクタ32と、ワイヤ状の溶加材である溶接ワイヤが巻き付けられたワイヤリール33と、備える。ワイヤリール33は、溶接機本体30から第1方向に延びる第1アーム34を介して溶接機本体30に固定される。溶接用エンドエフェクタ32は、溶接機本体30から第1方向とは反対側の第2方向に延びる第2アーム35を介して溶接機本体30に固定される。第1アーム34が延びる第1方向は、溶接機本体30が台車本体4の固定面6に固定された場合に、レールRに直交する方向に関して第1車輪5a側の方向である。また、第2アーム35が延びる第2方向は、溶接機本体30が台車本体4の固定面6に固定された場合に、レールRに直交する方向に関して第2車輪5b側の方向である。
図1の例に示される溶接機は、例えばMIG溶接機、MAG溶接機、FCAW溶接機等の消耗電極式の溶接機である。溶接用エンドエフェクタ32は、先端に電極36を有する溶接トーチ31を含んでいる。溶接トーチ31の電極36は、溶接対象に向けられる。電極36は、ワイヤリール33から供給される溶接ワイヤ37である。溶接トーチ31は、溶接対象に対してシールドガスを供給するノズルを有している。溶接トーチ31には、電源からの電力線が接続され、電力が供給される。
溶接対象であるワークWは、2つの被溶接材が突き合わされた状態で配置されており、溶接すべき箇所に開先Grが形成されている。開先Grは、2つの被溶接材が突き合わされた状態で各々の開先面が所定の開先角度を有するように配置されている。なお、この開先角度は、被溶接材同士の当接部近傍が曲面となっている場合もあるため、開先面同士を延長した面同士が交差した際のなす角を意味している。開先Grの形状は、種々の形状の中から適宜選択される。溶接機は、溶接トーチ31の電極36の先端がワークWの開先Grに向くように配置される。
本実施の形態において、溶接機は、ワークWに対して水平方向に延びる水平レール38および垂直方向に延びる垂直レール39を含んでいる。溶接トーチ31は、水平レール38に対して水平方向に摺動可能に取り付けられている。水平レール38は、垂直レール39に対して垂直方向に摺動可能に取り付けられている。溶接機は、溶接トーチ31および水平レール38をそれぞれ移動させるアクチュエータを備えている。なお、溶接トーチ31を移動させる構成は、これに限られず、例えば、先端部に溶接トーチ31が備えられた多関節のロボットにより構成されてもよい。
溶接機は、溶接用エンドエフェクタ32およびワイヤリール33を制御する溶接機制御器40を備えている。溶接機制御器40は、溶接機本体30内に搭載される。溶接機は、溶接機本体30の上面に配置され、溶接機を操作するための操作盤41を有している。
図3は、図1に示す溶接作業システムにおける制御系の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、台車2において、台車制御器26、操作盤28、モータ8、インターフェイス42、位置検出器43およびすべり検出器44が互いにバス45を介して信号授受可能に接続される。また、作業機械3である溶接機において、溶接機制御器40、操作盤41、溶接用エンドエフェクタ32、ワイヤリール33、インターフェイス46および電流検出器47が互いにバス48を介して信号授受可能に接続される。
インターフェイス42,46は、外部の装置との通信接続を行う。本実施の形態において、インターフェイス42,46間には、通信ケーブル49が接続される。これにより、台車制御器26は、作業機械3と通信可能に接続され、台車制御器26と溶接機制御器40との間で、データの送受信等を実現することができる。なお、これに代えて、台車制御器26と溶接機制御器40とが互いに無線通信可能に構成されてもよい。
台車制御器26は、プロセッサ26aおよび記憶器26bを含んでいる。記憶器26bは、各種検出器43,44から取得したデータを記憶する。さらに、記憶器26bは、モータ8を制御する、すなわち、台車2の移動を制御するための制御プログラムを記憶する。同様に、溶接機制御器40は、プロセッサ40aおよび記憶器40bを含んでいる。記憶器40bは、電流検出器47から取得したデータを記憶する。さらに、記憶器40bは、溶接用エンドエフェクタ32およびワイヤリール33を制御するための制御プログラムを記憶する。
プロセッサ26a,40aは、例えばマイクロコントローラ、パーソナルコンピュータ、PLC(Programmable Logic Controller)等のコンピュータを備えている。例えば、プロセッサは、CPU、MPU等の処理回路、レジスタ、RAMおよび周辺回路等を備えている。
なお、本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、従来の回路、または、それらの組み合わせを含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本明細書において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、ユニット、または手段はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアまたはプロセッサの構成に使用される。
このように、台車制御器26と溶接機制御器40とが通信接続されることにより、台車制御器26は、台車2に搭載された位置検出器43で検出された台車本体4の位置データ、すべり検出器44で検出されたずれ量または台車2の現在速度等の制御データを溶接機制御器40に送信することができる。
溶接機制御器40は、溶接機の基本動作として、溶接トーチ31を、ワークWの開先Grの幅方向に所定のウィービング幅で周期的に移動させつつ、ワークWの溶接線方向に所定のトーチ高さで移動させてワークWの溶接線を倣わせる。このため、溶接機制御器40は、台車2のワークWの溶接線方向への移動状況を台車制御器26から取得することにより、台車2の移動状況に基づいて溶接用エンドエフェクタ32およびワイヤリール33の制御を適切に行うことができる。
例えば、溶接機制御器40は、位置検出器43で検出された台車本体4の位置またはすべり検出器44で検出されたずれ量に基づいて溶接機における溶接条件を変更してもよい。例えば、溶接条件が設定される複数のパラメータは、溶接電流、ウィービング幅、オシレート周期、両端停止時間、中央停止時間、溶接速度、溶接ワイヤ37の供給速度等を含み得る。溶接電流は溶接トーチ31の電極36に供給される電流である。所定の周期ごとに電圧を上下させるパルス溶接を行う場合には、溶接電流に関する溶接条件として、ピーク電流およびベース電流をそれぞれ設定し得る。
ウィービング幅は、ワークWの開先Grの幅方向への溶接トーチ31の移動量である。オシレート周期は、溶接トーチ31における開先Grの幅方向にウィービングを行う際の移動周期である。両端停止時間は、溶接トーチ31がウィービングの開先幅方向一方側端部へ到達してから他方側へ向けて反転移動を開始するまでの時間である。中央停止時間は、溶接トーチ31がウィービングの開先幅方向中心位置で停止する時間である。これらの停止時間は、0すなわち停止しない場合も含み得る。溶接速度は、溶接トーチ31の溶接線方向への移動速度、すなわち、台車2の移動速度である。溶接ワイヤ37の供給速度は、ワイヤリール33から溶接トーチ31に溶接ワイヤ37を送り出す速度である。
また、溶接機制御器40は、溶接機に搭載された電流検出器47で取得されたデータおよび溶接機の制御データを台車制御器26に送ることもできる。これにより、台車制御器26は、溶接機の制御状況に基づいて台車2の移動を制御することができる。
電流検出器47は、溶接トーチ31の電極36に流れる溶接電流を検出する。消耗電極式の溶接機においては、溶接電流が適切な値となるように溶接機が制御される。この際、制御対象は、溶接機で制御可能なウィービング幅、トーチ高さ、ワイヤ供給速度だけでなく、溶接線方向の移動速度を含む。したがって、台車制御器26は、電流検出器47で取得されたデータに基づいて台車2の移動を制御し得る。
なお、溶接機制御器40は、台車制御器26に対して台車2への制御指令を送ってもよい。また、台車制御器26は、溶接機制御器40に対して作業機械3への制御指令を送ってもよい。
台車本体4は、固定面6に固定される作業機械3を着脱可能である。台車本体4の固定面6に固定される作業機械3は、図1に例示する溶接機に限られず、互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択される。図4は、本実施の形態における溶接作業用台車に固定される複数種類の作業機械のイメージ図である。
複数種類の作業機械3は、上記のように、溶接トーチ31を含み、溶接トーチ31を移動させながら溶接を行う溶接機、溶接に関連する加工を行う加工機、または、溶接前後の検査を行う検査機を含む。さらに、複数種類の作業機械3は、溶接機の種類によって異なる複数種類の溶接機を含む。例えば、溶接機Aは、MIG溶接機であり、溶接機Bは、FCAW溶接機であり、溶接機Cは、TIG溶接機である。さらに、複数種類の溶接機は、例えばMAG溶接機、プラズマ溶接機等のその他の溶接機を含み得る。例えば、TIG溶接機、プラズマ溶接機等の非消耗電極式の溶接機において、作業機械3は、アーク電圧を検出する電圧検出器を備え得る。
また、複数種類の作業機械3は、加工機の種類によって異なる複数種類の加工機を含む。例えば、加工機Dは、溶接により形成されたビードを切削するグラインダであり、加工機Eは、機械加工によりワークWにおける開先Grの裏側を切削する裏掘り加工機であり、加工機Fは、プラズマによりワークWにおける開先Grの裏側を切削するガウジング加工機である。さらに、複数種類の加工機は、その他の加工機を含み得る。
また、複数種類の作業機械3は、検査機の種類によって異なる複数種類の検査機を含む。例えば、検査機Gは、放射線による非破壊検査を行うRT検査機であり、検査機Hは、超音波による非破壊検査を行うUT検査機である。また、検査機Jは、溶接前に実施される開先形状検査を行う検査機である。さらに、複数種類の検査機は、例えば磁気による非破壊検査を行うMT検査機、溶接後のビードの外観形状の検査を行うための検査機等のその他の検査機を含み得る。
溶接作業システム1は、複数種類の作業機械3として少なくとも2つの作業機械を含む。少なくとも2つの作業機械として、例えば、溶接機Aおよび溶接機B等、同じカテゴリの中から少なくとも2つの作業機械が用意されてもよいし、溶接機Aおよび加工機D等、異なるカテゴリの中から少なくとも2つの作業機械が用意されてもよい。3つ以上の作業機械が用意される場合、例えば、溶接機A、溶接機Bおよび加工機D等、同じカテゴリの中から2以上の作業機械が用意され、かつ、異なるカテゴリの中から2以上の作業機械が用意されてもよい。
以下に、上記構成を備えた溶接作業システム1を用いた溶接作業手順を例示する。まず、ワークWの開先Grの延伸方向に沿ってレールRを固定する。台車2にレールRを保持させる。その後、台車本体4の固定面6に溶接機である第1作業機械を固定する。台車2を移動させながら、第1作業機械による第1作業として溶接作業を実行する。第1作業の終了後、台車本体4から第1作業機械を取り外し、台車本体4の固定面6に固定される作業機械を次に実施する第2作業に応じた第2作業機械に取り替える。台車本体4に固定される作業機械を取り替える際、台車2は、レールRを保持したままでよい。例えば第2作業機械は、ビードを切削するグラインダである。
固定面6にグラインダが固定された状態で台車2を移動させながら第2作業機械による第2作業としてビードの切削作業を実行する。第2作業の終了後、台車本体4から第2作業機械を取り外し、台車本体4の固定面6に固定される作業機械を次に実施する第3作業に応じた第3作業機械に取り替える。例えば第3作業機械は、ビードに対して非破壊検査を行う検査機である。
ワークWの開先Grにおける表面の溶接の終了後、裏面の溶接を行う。この場合も、ワークWの裏面に開先Grの延伸方向に沿ってレールRを固定する。台車2にレールRを保持させる。その後、台車本体4の固定面6に第4作業機械を固定する。例えば第4作業機械は、裏掘加工機である。台車2を移動させながら、第4作業機械による第4作業として裏掘作業を実行する。第4作業の終了後、台車本体4から第4作業機械を取り外し、台車本体4の固定面6に固定される作業機械を次に実施する第5作業機械に取り替える。例えば第5作業機械は、溶接機である。第1作業と同様に、第5作業においても、台車2を移動させながらワークWの裏面側の溶接作業を実行する。その後、表面と同様に、切削加工および非破壊検査を実行する。
このように、本実施の形態によれば、1つの台車2に複数種類の作業機械の中から選択した作業機械3を固定して溶接作業を実施することにより、ワークWに対して移動する台車2を複数種類の溶接作業において共通化することができる。これにより、複数種類の溶接作業を行う際に、走行装置をそれぞれ備えた作業機械を用意する必要がなくなるため、複数種類の溶接作業を簡便に実施することができる。また、走行装置を共通化することにより、複数種類の作業機械における製作費または維持費を低減させることができる。
また、走行装置の共通化によって、複数種類の作業機械における使用要領が共通化される。したがって、ユーザによる運用が容易になり、溶接品質が向上する。さらに、走行装置の共通化によって溶接作業ごとの作業機械3の交換作業負担が軽減される。これにより、溶接作業全体の効率化、工数削減およびリードタイムの短縮を実現できる。
また、台車2を制御する台車制御器26は、固定面6に固定される作業機械3と通信可能に接続されるため、台車本体4の位置を検出する位置検出器43等からの検出データまたは台車制御器26による台車2の制御データ等を作業機械3において利用可能となる。例えば、固定面6に固定される作業機械3が溶接機である場合、台車2が走行を開始すると同時に溶接機が溶接作業を開始し、台車2が所定距離走行した後停止すると同時に溶接機の溶接作業も終了するように、溶接機を制御することができる。さらに、作業機械3における検出データまたは制御データを台車制御器26が取得してそれに基づく走行制御を行うこともできる。このように、台車制御器26と作業機械3とが通信接続されることにより、台車2と作業機械3とが互いに連係して動作可能であるため、溶接作業を効率よく実行することができる。
さらに、台車制御器26の記憶器26bにおいて、各作業機械3から得られたデータを蓄積することもできる。蓄積される作業機械3からのデータは、台車2の位置データ等と対応付けて記憶される。これにより、複数の作業機械間におけるデータの相互利用を容易に実現することができる。例えば、溶接機Aにおける溶接施工データと検査機Gにおける非破壊検査データとを連携させることにより、溶接欠陥位置における溶接条件のデータ収集を行うことができる。また、例えば、溶接前に開先形状検査を行う検査機Jにおいて取得された検査結果データを、溶接機Aが参照可能としてもよい。この場合、溶接機Aは、開先形状に応じて溶接条件を変更することができる。このように、複数種類の溶接作業間のトレサビリティを確立することができる。その結果、溶接作業システム1において無監視化または省監視化を実現できる。
さらに、本実施の形態によれば、台車2がワークWの表面に固定されたレールRを保持しつつレールRに沿って移動する。レールRは、ワークWの溶接線方向に延びるように配置されるため、台車2を、レールRを保持しつつ移動させることにより、ワークWの開先Grの溶接線方向への倣い動作を適切に行うことができる。また、レール保持器9によりレールRを保持することで、台車2の水平面に対する姿勢が何れの方向を向いている場合であっても、作業機械3による作業を実施することができる。
例えば、ワークWが曲面を有し、かつ、ワークWの表面の地面に対する角度が変化するような場合でも、レール保持器9がレールRを保持することにより、ワークWの全領域で台車2に固定された作業機械3により溶接作業を連続的に実施することができる。
さらに、本実施の形態によれば、一対のローラ11,12によりレールRを両側から挟持した状態で、一方の従動側ローラ12が加圧器14により他方の駆動側ローラ11へ向けて加圧される。これにより、レールRを保持しつつレールRに対する台車2の移動を容易に可能にすることができる。また、駆動側ローラ11がモータ8により駆動される。加圧器14による加圧作用により、駆動側ローラ11がレールRに押し付けられた状態で駆動側ローラ11が駆動するため、駆動側ローラ11の駆動力をレールRに確実に伝えることができ、台車2の姿勢によらず適切な台車2の移動を実現することができる。
また、すべり検出器44により、モータ8の単位回転量に対する台車本体4の移動距離における基準値からのずれ量が検出される。上述のように、台車2は、様々な姿勢を取り得るため、モータ8による駆動側ローラ11の駆動力が変化しなくても駆動側ローラ11がレールRに対するすべり量、すなわち、レールRに対する伝達効率が変化し得る。すべり検出器44において、すべりの程度を、台車本体4の移動距離における基準値からのずれ量として検出することにより、台車2の移動位置を補正することが可能となる。したがって、様々な姿勢を取り得る台車2の位置制御を高精度に行うことができる。
また、レールRが、断面が円形のレールであるため、台車2がレールRの軸線回りに揺動することが許容される。さらに、ワークWに接地する第1車輪5aおよび第2車輪5bのうち、レールRに直交する方向に関して台車本体4の第1方向側に位置する第1車輪5aが、台車本体4からワークWの表面に向かう方向に付勢されている。このため、台車2が、断面が円形のレールRの周方向に揺動可能となる。これにより、台車2は、ワークWの表面に追従しながらレールRに沿って移動することができる。したがって、台車2の姿勢によらず、台車本体4をワークWの表面に確実に接地させることができる。これにより、台車2に搭載された作業機械3によるワークWへの作業を適切に実施することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施の形態では、レールRを台車2が保持する態様を例示したが、台車2はレールRを保持しなくてもよい。例えば、台車2が自走式の車両として構成されてもよい。また、台車2がレールRを保持する場合、レールRの断面形状は、円形に限られない。また、例えば、鉄道のレールのように、左右一対のレール上に台車2が支持されるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、一対のローラ11,12によるレールRの保持力を生成する加圧器14において、当該保持力が加圧調整器14aにより手動で調整される態様を例示したが、保持力がモータによる駆動または油圧シリンダによる圧力等により自動で調整されるように構成されてもよい。
この場合、加圧器14は、台車制御器26からの制御指令に基づいて従動側ローラ12を駆動側ローラ11へ加える圧力を調整可能に構成され得る。さらに、台車制御器26は、すべり検出器44で検出されたずれ量に応じて加圧器14が加える圧力を調整する制御指令を生成してもよい。ずれ量を抑制するように加圧器14が制御されることにより、ずれ量に基づいてモータ8を制御することによる台車2の速度変化を抑制することができる。
また、上記実施の形態では、車輪5a,5bのうち、第1車輪5aが台車本体4からワークWの表面に向かう方向に付勢される態様を例示したが、これに加えて、またはこれに代えて、第2車輪5bが台車本体4からワークWの表面に向かう方向に付勢されてもよい。
また、上記実施の形態では、台車2の操作盤28が台車2に備えられ、作業機械3の操作盤41が作業機械3に備えられる例を示したが、これに限られない。例えば、台車2または作業機械3が、台車2および作業機械3を操作する共通の操作盤を備えていてもよい。また、台車2または作業機械4は、台車2または作業機械4を遠隔操作するための遠隔操作端末を台車本体4および作業機械4の本体とは別に有していてもよい。遠隔操作端末は、台車本体4または作業機械4の本体に有線または無線により接続される。無線により接続される場合には、遠隔操作端末は、インターネット等のネットワークを介して通信可能なスマートフォン等の通信端末でもよい。
また、上記実施の形態では、台車制御器26が、台車本体4の固定面6に固定された作業機械3と通信可能に接続される態様を例示したが、台車制御器26と作業機械3とは通信可能に接続されていなくてもよい。また、固定面6に固定される作業機械3は、制御器を備えていなくてもよい。例えば、複数の作業機械は、電源が供給されることで動作を開始する加工機を含んでもよい。このような加工機は、台車2とは独立した電源のオンオフボタンを有し、当該オンオフボタンをオン操作することにより、動作が開始されてもよい。また、通信機能または制御機能を有する作業機械においても、台車制御器26と当該作業機械との間で通信可能に接続されていなくてもよい。
[本開示のまとめ]
[項目1]
本開示の一態様に係る溶接作業用台車は、互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、前記台車本体を前記ワークの表面上において移動させるためのモータと、前記モータを制御する台車制御器と、を備え、前記台車本体は、前記固定面に固定される作業機械を着脱可能である。
上記構成によれば、1つの溶接作業用台車に複数種類の作業機械の中から選択した作業機械を固定して溶接作業を実施することにより、ワークに対して移動する溶接作業用台車を複数種類の溶接作業において共通化することができる。これにより、複数種類の溶接作業を行う際に、走行装置をそれぞれ備えた作業機械を用意する必要がなくなるため、複数種類の溶接作業を簡便に実施することができる。また、走行装置を共通化することにより、複数種類の作業機械における製作費または維持費を低減させることができる。
[項目2]
項目1の溶接作業用台車において、前記台車本体は、前記ワークの表面に固定されるとともに前記ワークの溶接線方向に延びるレールを保持するレール保持器を含んでもよい。
上記構成によれば、溶接作業用台車がワークの表面に固定されたレールを保持しつつレールに沿って移動する。レールは、ワークの溶接線方向に延びるように配置されるため、溶接作業用台車を、レールを保持しつつ移動させることにより、ワークの開先の溶接線方向への倣い動作を適切に行うことができる。また、レール保持器によりレールを保持することで、溶接作業用台車の水平面に対する姿勢が何れの方向を向いている場合であっても、作業機械による作業を実施することができる。
[項目3]
項目2の溶接作業用台車において、前記レール保持器は、前記レールを両側から挟持するような一対のローラを含み、前記一対のローラは、前記モータにより駆動される駆動側ローラと、従動側ローラと、を含み、前記レール保持器は、前記従動側ローラを、前記駆動側ローラへ向けて加圧する加圧器を含んでもよい。
これにより、レールを保持しつつレールに対する溶接作業用台車の移動を容易に可能にすることができる。また、駆動側ローラがモータにより駆動される。加圧器による加圧作用により、駆動側ローラがレールに押し付けられた状態で駆動側ローラが駆動するため、駆動側ローラの駆動力をレールに確実に伝えることができ、溶接作業用台車の姿勢によらず適切な溶接作業用台車の移動を実現することができる。
[項目4]
項目2または3の溶接作業用台車において、前記車輪は、前記レールに直交する方向に関して前記台車本体の第1方向側に位置する第1車輪と、前記台車本体の前記第1方向とは反対の第2方向側に位置する第2車輪と、を含み、前記第1車輪は、前記台車本体から前記ワークの表面に向かう方向に付勢されていてもよい。
このため、溶接作業用台車の姿勢によらず、台車本体をワークの表面に確実に接地させることができる。
[項目5]
項目2から4の何れかの溶接作業用台車において、前記レールは、断面が円形のレールであってもよい。
[項目6]
項目1から5の何れかの溶接作業用台車において、前記台車制御器は、前記作業機械と通信可能に接続されてもよい。
これにより、溶接作業用台車における検出データまたは制御データと固定面に固定された作業機械における検出データまたは制御データとを互いに利用可能となる。このように、台車制御器と作業機械とが通信接続されることにより、溶接作業用台車と作業機械とが互いに連係して動作可能であるため、溶接作業を効率よく実行することができる。
[項目7]
項目6の溶接作業用台車は、前記台車本体の位置を検出する位置検出器を備え、前記台車制御器は、検出された前記台車本体の位置に基づいて前記モータを制御し、前記作業機械に前記台車本体の位置データを送信してもよい。
これにより、溶接作用用台車側で検出された位置のデータを用いて作業機械3を制御することができる。
[項目8]
項目1から7の何れかの溶接作業用台車は、前記モータの単位回転量に対する前記台車本体の移動距離における基準値からのずれ量を検出するすべり検出器を備えてもよい。
すべり検出器において、すべりの程度を、台車本体の移動距離における基準値からのずれ量として検出することにより、溶接作業用台車の移動位置を補正することが可能となる。したがって、様々な姿勢を取り得る溶接作業用台車の位置制御を高精度に行うことができる。
[項目9]
項目1から8の何れかの溶接作業用台車において、前記複数種類の作業機械は、溶接トーチを含み、前記溶接トーチを移動させながら溶接を行う溶接機、溶接に関連する加工を行う加工機、または、溶接前後の検査を行う検査機を含んでもよい。
[項目10]
本開示の他の態様に係る溶接作業システムは、項目1から9の何れかの溶接作業用台車と、前記固定面に固定される前記複数種類の作業機械と、を備え、前記複数種類の作業機械は、溶接トーチを含み、前記溶接トーチを移動させながら溶接を行う溶接機、溶接に関連する加工を行う加工機、または、溶接前後の検査を行う検査機を含む。
[項目11]
本開示の他の態様に係る溶接作業方法は、互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、を備えた溶接作業用台車の前記固定面に、実施する第1作業に応じた第1作業機械を固定し、前記溶接作業用台車を移動させながら前記第1作業機械による前記第1作業を行い、前記第1作業の終了後に、前記固定面に固定される前記作業機械を、前記第1作業機械から次に実施する第2作業に応じた第2作業機械に取り替え、前記溶接作業用台車を移動させながら前記第2作業機械による前記第2作業を行う。
1 溶接作業システム
2 溶接作業用台車
3 作業機械
4 台車本体
6 固定面
5a 第1車輪
5b 第2車輪
8 モータ
9 レール保持器
11 駆動側ローラ
12 従動側ローラ
14 加圧器
26 台車制御器
43 位置検出器
44 すべり検出器
R レール
W ワーク

Claims (11)

  1. 互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、
    前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、
    前記台車本体を前記ワークの表面上において移動させるためのモータと、
    前記モータを制御する台車制御器と、を備え、
    前記台車本体は、前記固定面に固定される作業機械を着脱可能である、溶接作業用台車。
  2. 前記台車本体は、前記ワークの表面に固定されるとともに前記ワークの溶接線方向に延びるレールを保持するレール保持器を含む、請求項1に記載の溶接作業用台車。
  3. 前記レール保持器は、前記レールを両側から挟持するような一対のローラを含み、
    前記一対のローラは、前記モータにより駆動される駆動側ローラと、従動側ローラと、を含み、
    前記レール保持器は、前記従動側ローラを、前記駆動側ローラへ向けて加圧する加圧器を含む、請求項2に記載の溶接作業用台車。
  4. 前記車輪は、前記レールに直交する方向に関して前記台車本体の第1方向側に位置する第1車輪と、前記台車本体の前記第1方向とは反対の第2方向側に位置する第2車輪と、を含み、
    前記第1車輪は、前記台車本体から前記ワークの表面に向かう方向に付勢されている、請求項2に記載の溶接作業用台車。
  5. 前記レールは、断面が円形のレールである、請求項2に記載の溶接作業用台車。
  6. 前記台車制御器は、前記作業機械と通信可能に接続される、請求項1から5の何れかに記載の溶接作業用台車。
  7. 前記台車本体の位置を検出する位置検出器を備え、
    前記台車制御器は、
    検出された前記台車本体の位置に基づいて前記モータを制御し、
    前記作業機械に前記台車本体の位置データを送信する、請求項6に記載の溶接作業用台車。
  8. 前記モータの単位回転量に対する前記台車本体の移動距離における基準値からのずれ量を検出するすべり検出器を備えた、請求項1から5の何れかに記載の溶接作業用台車。
  9. 前記複数種類の作業機械は、溶接トーチを含み、前記溶接トーチを移動させながら溶接を行う溶接機、溶接に関連する加工を行う加工機、または、溶接前後の検査を行う検査機を含む、請求項1から5の何れかに記載の溶接作業用台車。
  10. 請求項1から5の何れかに記載の溶接作業用台車と、
    前記固定面に固定される前記複数種類の作業機械と、を備え、
    前記複数種類の作業機械は、溶接トーチを含み、前記溶接トーチを移動させながら溶接を行う溶接機、溶接に関連する加工を行う加工機、または、溶接前後の検査を行う検査機を含む、溶接作業システム。
  11. 互いに異なる溶接作業を行う複数種類の作業機械の中から選択された1つの作業機械が固定される固定面を有する台車本体と、前記台車本体に支持され、溶接対象であるワークの表面に接する車輪と、を備えた溶接作業用台車の前記固定面に、実施する第1作業に応じた第1作業機械を固定し、
    前記溶接作業用台車を移動させながら前記第1作業機械による前記第1作業を行い、
    前記第1作業の終了後に、前記固定面に固定される前記作業機械を、前記第1作業機械から次に実施する第2作業に応じた第2作業機械に取り替え、
    前記溶接作業用台車を移動させながら前記第2作業機械による前記第2作業を行う、溶接作業方法。
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