JP2024032390A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器 Download PDF

Info

Publication number
JP2024032390A
JP2024032390A JP2022136013A JP2022136013A JP2024032390A JP 2024032390 A JP2024032390 A JP 2024032390A JP 2022136013 A JP2022136013 A JP 2022136013A JP 2022136013 A JP2022136013 A JP 2022136013A JP 2024032390 A JP2024032390 A JP 2024032390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protrusion
combustion chamber
holder
housing body
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022136013A
Other languages
English (en)
Inventor
大空 冨田
Ozora TOMITA
才浩 藤
Takahiro To
知哉 川島
Tomoya Kawashima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2022136013A priority Critical patent/JP2024032390A/ja
Priority to PCT/JP2023/030905 priority patent/WO2024048501A1/ja
Publication of JP2024032390A publication Critical patent/JP2024032390A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/26Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags characterised by the inflation fluid source or means to control inflation fluid flow

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】製造コストの削減と軽量化とを図りつつ安定した動作が実現できるガス発生器を提供する。【解決手段】ガス発生器1は、ハウジング本体10と、ホルダ組立体と、点火器とを備える。ホルダ組立体は、金属製のホルダ部20Aと、樹脂製のコネクタ部20Bとを有する。ホルダ部20Aは、凹部22aが設けられた第1端面22を有する筒状の第1胴部21を含み、コネクタ部20Bは、突部25aが設けられた第2端面25を有する筒状の第2胴部24と、段差部12が設けられたハウジング本体10の内周面に向けて突出する係止部26とを含む。軸方向において突部25aと凹部22aとが当接するとともに係止部26と段差部12とが当接し、周方向において突部25aと凹部22aとが当接することにより、軸方向および周方向においてコネクタ部20Bが移動不能に固定される。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等に装備される乗員保護装置としてのエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関し、特に、サイドエアバッグ装置等に好適に組み込まれる外形が長尺円柱状のいわゆるシリンダ型ガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張および展開させることにより、エアバッグがクッションとなって乗員の体を受け止めるものである。
ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時にコントロールユニットからの通電によって点火器を着火し、点火器において生じる火炎によりガス発生剤を燃焼させて多量のガスを瞬時に発生させ、これによりエアバッグを膨張および展開させる機器である。
ガス発生器には、車両等に対する設置位置や出力等の仕様に基づき、種々の構成のものが存在している。その一つに、シリンダ型ガス発生器と称されるものがある。シリンダ型ガス発生器は、その外形が長尺円柱状であり、サイドエアバッグ装置やカーテンエアバッグ装置、ニーエアバッグ装置、シートクッションエアバッグ装置等に好適に組み込まれる。
通常、シリンダ型ガス発生器においては、ハウジングの軸方向の一端部に点火器が組付けられるとともに当該一端部側にガス発生剤が収容されたガス発生剤収容室が設けられ、ハウジングの軸方向の他端部側にフィルタが配置されたフィルタ室が設けられ、当該フィルタ室を規定する部分のハウジングの周壁部にガス噴出口が設けられる。
このように構成されたシリンダ型ガス発生器においては、点火器の作動に伴ってガス発生剤が燃焼することでハウジングの内部においてガスが発生し、発生したガスがフィルタの内部を通過した後にガス噴出口を介して外部に噴出されることになる。
なお、この種のシリンダ型ガス発生器が開示された文献としては、たとえば特開2007-314102号公報(特許文献1)等がある。上記特許文献1においては、略円筒状のハウジング本体と、ハウジング本体の開口端に内挿されたホルダとを含むようにハウジングが構成されている。
ここで、上記ホルダは、その機能や特性として、点火器の保持、点火器に接続されるコネクタの受け入れ、ハウジング本体との間での強固な接続、ガス発生器の作動時における燃焼室の内圧上昇に耐え得る強度等が求められることになる。そのため、必然的にホルダの形状が複雑化し、さらには高い加工精度も求められることになり、結果としてホルダの部品コストが高くなってしまう問題がある。また、近年においては、ガス発生器の軽量化が強く求められているところ、上記ホルダが比較的大きな金属製の部品であるため、シリンダ型ガス発生器の重量が増加してしまう問題もある。
この点、たとえば特表2020-517522号公報には、上記ホルダのうちのコネクタを受け入れ可能なコネクタ部を樹脂製の別部材にて構成することで当該ホルダの製造コストの削減と軽量化とが図られたシリンダ型ガス発生器が開示されている。
特開2007-314102号公報 特表2020-517522号公報
一般に、シリンダ型ガス発生器においては、上記コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部に、必要に応じてショーティングクリップが挿し込まれてこれに取付けられる。ショーティングクリップは、点火器の端子ピンを意図的に短絡させることにより、シリンダ型ガス発生器の搬送時等において静電放電等によって当該シリンダ型ガス発生器が誤動作することを防止するためのものである。
ここで、上記特許文献2に開示されたシリンダ型ガス発生器においては、コネクタ部を係止部およびこれを係止可能な段差部からなるいわゆるスナップフィットにてハウジング本体に固定する組付構造が採用されている。
しかしながら、上記組付構造とした場合には、コネクタ部において、その軸方向および周方向のがたつきが少なからず発生してしまう。このがたつきは、ショーティングクリップによる点火器の端子ピンの短絡が意図せず解除されることでシリンダ型ガス発生器が誤動作してしまうことを誘発するおそれがある。また、上記がたつきは、シリンダ型ガス発生器のエアバッグ装置への組付段階においてハーネスをコネクタ部に挿し込んで点火器に通電させる際に、ハーネスの芯線と点火器の端子ピンとの電気的導通が意図せず解除されることによる通電不良を誘発するおそれもある。
したがって、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、製造コストの削減と軽量化とを図りつつ、安定した動作が実現できるガス発生器を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に基づくガス発生器は、ハウジング本体と、ホルダ組立体と、点火器とを備えている。上記ハウジング本体は、ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状の金属製の部材からなる。上記ホルダ組立体は、上記ハウジング本体の軸方向の開口端に内挿されており、上記軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含んでいる。上記点火器は、点火薬が収容された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを含んでおり、上記点火部が上記燃焼室側に位置しかつ上記端子ピンが上記燃焼室側とは反対側に位置した状態で上記中空開口部の内部に少なくともその一部が配置されている。上記ホルダ組立体は、上記燃焼室側に位置するとともに上記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、上記燃焼室側とは反対側に位置するとともに上記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部とを有している。上記ホルダ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第1胴部を含んでいる。上記コネクタ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、上記第2胴部から上記ハウジング本体の内周面に向けて突出する係止部とを含んでいる。上記第1胴部は、当該第1胴部の上記燃焼室側とは反対側の端部に、上記第2胴部に面する第1端面を有しており、上記第1端面には、凹部が設けられている。上記第2胴部は、当該第2胴部の上記燃焼室側の端部に、上記第1胴部に面する第2端面を有しており、上記第2端面には、突部が設けられている。上記ハウジング本体の内周面には、上記係止部を係止可能な段差部が設けられている。上記本発明の第1の局面に基づくガス発生器にあっては、上記突部と上記凹部とが上記軸方向において当接しているとともに、上記係止部と上記段差部とが上記軸方向において当接していることにより、上記軸方向において上記コネクタ部が移動不能に固定されている。また、上記本発明の第1の局面に基づくガス発生器にあっては、上記突部と上記凹部とが上記ハウジング本体の周方向において当接していることにより、上記周方向において上記コネクタ部が移動不能に固定されている。
本発明の第2の局面に基づくガス発生器は、ハウジング本体と、ホルダ組立体と、点火器とを備えている。上記ハウジング本体は、ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状の金属製の部材からなる。上記ホルダ組立体は、上記ハウジング本体の軸方向の開口端に内挿されており、上記軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含んでいる。上記点火器は、点火薬が収容された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを含んでおり、上記点火部が上記燃焼室側に位置しかつ上記端子ピンが上記燃焼室側とは反対側に位置した状態で上記中空開口部の内部に少なくともその一部が配置されている。上記ホルダ組立体は、上記燃焼室側に位置するとともに上記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、上記燃焼室側とは反対側に位置するとともに上記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部とを有している。上記ホルダ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第1胴部を含んでいる。上記コネクタ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、上記第2胴部から上記ハウジング本体の内周面に向けて突出する係止部とを含んでいる。上記第1胴部は、当該第1胴部の上記燃焼室側とは反対側の端部に、上記第2胴部に面する第1端面を有している。上記第2胴部は、当該第2胴部の上記燃焼室側の端部に、上記第1胴部に面する第2端面を有しており、上記第2端面には、突部が設けられている。上記ハウジング本体の内周面には、上記係止部を係止可能な段差部が設けられている。上記本発明の第2の局面に基づくガス発生器にあっては、上記ハウジング本体の径方向の外側に向けて傾倒した状態で上記突部と上記第2端面とが上記軸方向において当接していることにより、上記軸方向において上記コネクタ部が移動不能に固定されている。また、上記本発明の第2の局面に基づくガス発生器にあっては、上記突部が上記径方向の外側に向けて傾倒した状態で上記突部と上記ハウジング本体の内周面とが上記径方向において当接していることにより、上記ハウジング本体の周方向において上記コネクタ部が移動不能に固定されている。
本発明によれば、製造コストの削減と軽量化とを図りつつ、安定した動作が実現できるガス発生器とすることができる。
実施の形態1に係るシリンダ型ガス発生器の概略図である。 図1に示す点火器近傍の拡大断面図である。 図2に示す突部および凹部近傍の拡大断面図である。 図1に示す仕切り部材近傍の拡大断面図である。 図1に示すホルダ部の斜視図である。 図1に示すコネクタ部の斜視図である。 図1に示すホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。 図1に示すホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。 第1変形例に係るコネクタ部の突部の形状を示す斜視図である。 第1変形例に係るホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。 第2変形例に係るホルダ部の凹部の形状を示す斜視図である。 第2変形例に係るコネクタ部の突部の形状を示す斜視図である。 第2変形例に係るホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。 実施の形態2に係るシリンダ型ガス発生器の点火器近傍の拡大断面図である。 図14に示す突部および凹部近傍の拡大断面図である。 図14に示すコネクタ部の突部を示す平面図である。 図14に示すコネクタ部の斜視図である。 実施の形態2に係るホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、サイドエアバッグ装置に組み込まれるシリンダ型ガス発生器に本発明を適用した場合を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るシリンダ型ガス発生器の概略図である。図2は、図1に示す点火器近傍の拡大断面図である。図3は、図2に示す突部および凹部近傍を含む領域IIIを拡大した拡大断面図である。図4は、図1に示す仕切り部材近傍を含む領域IVを拡大した拡大断面図である。図5および図6は、それぞれ図1に示すホルダ部およびコネクタ部の斜視図である。まず、これら図1ないし図6を参照して、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1の構成について説明する。
図1に示すように、シリンダ型ガス発生器1は、長尺円柱状の外形を有しており、軸方向に位置する一端部および他端部が閉塞された長尺円筒状のハウジングを有している。ハウジングは、ハウジング本体10と、ホルダ組立体20と、閉塞部材30とを含んでいる。
ハウジング本体10、ホルダ組立体20および閉塞部材30にて構成されたハウジングの内部には、内部構成部品としての点火器40、仕切り部材50、ガス発生剤60、コイルバネ70およびフィルタ80等が収容されている。また、ハウジングの内部には、上述した内部構成部品のうちのガス発生剤60およびコイルバネ70が収容されたガス発生剤収容室S1と、フィルタ80が配置されたフィルタ室S2とが位置している。
ここで、以下の説明においては、シリンダ型ガス発生器1の内部の空間のうち、上述したガス発生剤収容室S1に相当する空間と、上述したフィルタ室S2のうちの後述するフィルタ80の中空部81に相当する空間とを含めて、燃焼室と称することとする。
ハウジング本体10は、ハウジングの周壁部を構成しており、軸方向の両端に開口が形成された長尺円筒状の部材からなる。ホルダ組立体20は、ハウジング本体10の軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を有する筒状の部材からなり、後述するホルダ部20Aとコネクタ部20Bとを有している。閉塞部材30は、フランジ部を有する略円盤状の部材からなる。
ハウジング本体10は、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されていてもよいし、SPCEに代表される圧延鋼板をプレス加工することで円筒状に成形したプレス成形品にて構成されていてもよい。また、ハウジング本体10は、STKMに代表される電縫管にて構成されていてもよい。
特に、ハウジング本体10を圧延鋼板のプレス成形品や電縫管にて構成した場合には、ステンレス鋼や鉄鋼等の金属製の部材を用いた場合に比べて安価にかつ容易にハウジング本体10を形成することができるとともに、大幅な軽量化が可能になる。
図2に示すように、円筒状のハウジング本体10の軸方向におけるホルダ組立体20が組付けられる側の一端部には、当該ハウジング本体10の径方向に向けて貫通する孔部が設けられている。これにより、ハウジング本体10の内周面には、後述するコネクタ部20Bの係止部26を係止可能な段差部12が形成されている。孔部およびこれによって形成される段差部12の数は、特にこれが制限されるものではなく、単数であってもよいし、複数であってもよい。シリンダ型ガス発生器1においては、2つの孔部および段差部12が、ハウジング本体10の軸方向に沿って見た場合に180°の回転対称位置に配置されている。
図1ないし図3に示すように、ホルダ組立体20は、ハウジング本体10の軸方向の一方の開口端を閉塞するようにハウジング本体10に固定されている。具体的には、ホルダ組立体20のホルダ部20Aは、ハウジング本体10の上記一方の開口端にホルダ部20Aが内挿された状態で、当該ホルダ部20Aとハウジング本体10との接触部またはその近傍においてこれらが接合されることで固定されている。また、ホルダ組立体20のコネクタ部20Bは、ハウジング本体10の上記一方の開口端にコネクタ部20Bが圧入された状態で、いわゆるスナップフィットによってハウジング本体10に固定されている。これにより、ハウジングの軸方向の一端部がホルダ組立体20によって構成されることになる。なお、ホルダ組立体20の組付手順の詳細については、後において説明することとする。
図1に示すように、閉塞部材30は、ハウジング本体10の軸方向の他方の開口端を閉塞するようにハウジング本体10に固定されている。具体的には、ハウジング本体10の上記他方の開口端に閉塞部材30の一部が内挿された状態で、当該閉塞部材30のフランジ部とハウジング本体10との接触部またはその近傍においてこれらが溶接されることで固定されている。これにより、ハウジングの軸方向の他端部が閉塞部材30によって構成されることになる。
閉塞部材30は、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されている。
閉塞部材30およびこれが内挿された部分に対応するハウジング本体10には、ハウジング本体10の周方向に沿って延びる溶接部90が形成されることになる。なお、閉塞部材30とハウジング本体10との溶接には、電子ビーム溶接やレーザ溶接、抵抗溶接等が好適に利用できる。
このように閉塞部材30をハウジング本体10に溶接によって固定した場合には、これら閉塞部材30とハウジング本体10との間の隙間が溶接部90によって埋め込まれることになり、これによって当該隙間が封止されることになる。したがって、このように構成することにより、当該部分における気密性の確保が可能になる。
なお、ハウジング本体10に対する閉塞部材30の組付構造は、上述した組付構造に限定されるものではなく、他の組付構造を採用することとしてもよい。また、ハウジング本体10と閉塞部材30とを別体とはせずに、有底筒状の形状を有する一つの部材にてこれを構成することとしてもよい。
図1および図2に示すように、点火器40は、ホルダ組立体20によって支持されることでハウジングの軸方向の上述した一端部に組付けられている。点火器40は、ガス発生剤60を燃焼させるためのものであり、ハウジングの内部の空間に面するように設置されている。
点火器40は、火炎を発生させるためのものであり、スクイブとも称される。点火器40は、基部41と、点火部42と、一対の端子ピン43とを含んでいる。基部41は、点火部42および一対の端子ピン43を保持する部位であり、ホルダ組立体20に対して固定される部位でもある。基部41は、一対の端子ピン43が挿通されることでこれを保持している。
点火部42は、その内部に、作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体(ブリッジワイヤ)とを含んでいる。一対の端子ピン43は、点火薬を着火させるために点火部42に接続されている。
より詳細には、点火部42は、カップ状に形成されたスクイブカップを含んでおり、このスクイブカップ内に挿入された一対の端子ピン43の先端を連結するように上述した抵抗体が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に近接するようにスクイブカップ内に点火薬が装填された構成を有している。また、点火部42内には、必要に応じて伝火薬が装填されていてもよい。
ここで、抵抗体としては、一般にニクロム線やプラチナおよびタングステンを含む合金製の抵抗線等が用いられ、点火薬としては、一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が用いられる。また、伝火薬としては、B/KNO、B/NaNO、Sr(NO等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物や、水素化チタン/過塩素酸カリウムからなる組成物、B/5-アミノテトラゾール/硝酸カリウム/三酸化モリブデンからなる組成物等が用いられる。
衝突を検知した際には、端子ピン43を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の熱粒子は、点火薬を収納しているスクイブカップを開裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器40が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。
点火器40は、その点火部42がハウジングの内部に向けて突出して位置するとともに、その一部がホルダ組立体20の上述した中空開口部の内部に配置された状態でホルダ組立体20に固定されている。これにより、点火器40は、その点火部42がガス発生剤収容室S1側に位置するとともに、その端子ピン43がガス発生剤収容室S1側とは反対側に位置している。なお、当該点火器40のホルダ組立体20に対する固定構造の詳細については、後において説明することとする。
図1および図4に示すように、ハウジングの内部の空間の所定位置には、仕切り部材50が配置されている。仕切り部材50は、ハウジングの内部の空間を軸方向においてガス発生剤収容室S1とフィルタ室S2とに仕切るための部材である。
仕切り部材50は、有底円筒状の形状を有しており、たとえばステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されている。仕切り部材50は、ハウジング本体10の軸方向に直交するように配置された平板状の隔壁部51と、当該隔壁部51の周縁からガス発生剤収容室S1側に向けて立設された筒板状の環状壁部52とを有している。仕切り部材50は、その隔壁部51の外側の主面がフィルタ80に当接するように配置されており、環状壁部52の外周面は、ハウジング本体10の内周面に当接している。
隔壁部51のフィルタ80に当接する主面には、スコア51aが設けられている。スコア51aは、ガス発生剤60の燃焼によるガス発生剤収容室S1の内圧上昇に伴って隔壁部51が破断して開口部が形成されるようにするためのものであり、たとえば放射状に互いに交差するように設けられた複数の溝にて構成される。スコア51aは、フィルタ80のうちの中空部81に対向する部分に設けられている。
仕切り部材50は、ハウジング本体10に内挿された状態で当該ハウジング本体10に接合されることで固定されている。より詳細には、仕切り部材50は、ハウジング本体10の内部に圧入されるとともに、仕切り部材50の環状壁部52とハウジング本体10との接触部またはその近傍においてこれらが溶接されることで固定されている。
これにより、仕切り部材50が内挿された部分に対応するハウジング本体10および仕切り部材50には、ハウジング本体10の周方向に沿って延びる溶接部91が形成されることになる。なお、仕切り部材50とハウジング本体10との溶接には、電子ビーム溶接やレーザ溶接、抵抗溶接等が好適に利用できる。
このように仕切り部材50をハウジング本体10に溶接によって固定した場合には、これら仕切り部材50とハウジング本体10との間の隙間が溶接部91によって埋め込まれることになり、これによって当該隙間が封止されることになる。したがって、このように構成することにより、当該部分における気密性の確保が可能になる。
なお、仕切り部材50のハウジング本体10への固定方法は、上述した圧入および溶接を利用した固定方法に限られず、他の固定方法を利用してもよい。また、その場合における仕切り部材50とハウジング本体10との間の気密性の確保は、Oリングやシールテープ等を適宜の位置に設けること等でこれを実現することができる。
図1および図4に示すように、ハウジングの内部の空間のうち、ホルダ組立体20と仕切り部材50とによって挟まれた空間(すなわちガス発生剤収容室S1)には、ガス発生剤60と、コイルバネ70と、オートイグニッション剤100とが配置されている。
このうち、コイルバネ70は、仕切り部材50が位置する側(すなわち、ガス発生剤収容室S1のうちのハウジングの軸方向の上述した他端部側)に配置されており、ガス発生剤60は、ホルダ組立体20およびコイルバネ70の間に配置されている。また、オートイグニッション剤100は、仕切り部材50に当接するように、当該仕切り部材50およびコイルバネ70の間に配置されている。
ガス発生剤60は、点火器40が作動することによって生じた熱粒子によって着火されて燃焼することでガスを発生させる薬剤である。ガス発生剤60としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、ガス発生剤60は、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体として構成される。
燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5-アミノテトラゾール等が好適に利用される。
酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅、塩基性炭酸銅等の塩基性金属塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。
添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては、窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
ガス発生剤60の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものでは、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、シリンダ型ガス発生器1が組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤60の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤60の形状の他にもガス発生剤60の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
コイルバネ70は、成形体からなるガス発生剤60が振動等によって粉砕されてしまうことを防止する目的で設けられるものであり、金属線材を曲げ加工することによって形成された円筒状部71およびその両端に位置する一対の押圧部72を有している。
円筒状部71は、金属線材が螺旋状に巻き回されたバネ状の部位からなる。一方、一対の押圧部72は、その一方が円筒状部71の一端に設けられており、他方が円筒状部71の他端に設けられている。一対の押圧部72は、たとえば金属線材が所定の間隔をもって略平行に配置されるか、あるいは、金属線材が所定の間隔をもって渦巻き状に配置されることにより、全体として略円板状の形状を有するように構成されている。この一対の押圧部72の一方は、ガス発生剤60に接触しており、他方は、オートイグニッション剤100に接触している。
ここで、コイルバネ70は、オートイグニッション剤100とガス発生剤60とによって挟み込まれることにより、圧縮された状態とされている。そのため、ガス発生剤60は、コイルバネ70によってホルダ組立体20側(すなわち、ハウジングの上述した一端部側)に向けて弾性付勢されることになり、これによってガス発生剤60がガス発生剤収容室S1の内部において移動してしまうことが防止されている。そのため、このように構成することにより、成形体からなるガス発生剤60が振動等によって粉砕されてしまうことが未然に防止できることになる。
また、コイルバネ70の組付け時において、当該コイルバネ70がオートイグニッション剤100とガス発生剤60とによって挟み込まれて圧縮することにより、ハウジングの内部に収容される各種の構成部品の寸法ばらつきが当該コイルバネ70によって吸収できることにもなる。
オートイグニッション剤100は、偏平略円柱状に成形されたペレットからなる。オートイグニッション剤100は、コイルバネ70から見てガス発生剤60が位置する側とは反対側(すなわちフィルタ80側)に配置されており、仕切り部材50の隔壁部51とコイルバネ70とによって挟み込まれて保持されている。これにより、オートイグニッション剤100は、コイルバネ70によってガス発生剤60と隔てられている。
オートイグニッション剤100は、点火器40の作動に依らずに自動発火する薬剤である。より詳細には、オートイグニッション剤100は、ガス発生剤60よりも低い温度で自然発火するものであり、シリンダ型ガス発生器1が組み込まれたエアバッグ装置が装備された車両等において万が一火災等が発生した場合に、シリンダ型ガス発生器1が外部から加熱されることによって異常動作が誘発されないようにするためのものである。
図1に示すように、ハウジングの内部の空間のうち、閉塞部材30と仕切り部材50とによって挟まれた空間(すなわちフィルタ室S2)には、フィルタ80が配置されている。フィルタ80は、ハウジング本体10の軸方向と平行な方向に沿って延びる中空部81を有する円筒状の部材からなり、その軸方向の一方の端面が閉塞部材30に当接しており、その軸方向の他方の端面が仕切り部材50の隔壁部51に当接している。
フィルタ80は、ガス発生剤60が燃焼することによって発生したガスがこのフィルタ80中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれるスラグ(残渣)等を除去する除去手段としても機能する。上述したように円筒状の部材からなるフィルタ80を利用することにより、作動時においてフィルタ室S2を流動するガスに対する流動抵抗が低く抑えられることになり、効率的なガスの流動が実現可能となる。
フィルタ80としては、好適にはステンレス鋼や鉄鋼等からなる金属線材または金属網材の集合体にて構成されたものが利用できる。具体的には、メリヤス編みの金網や平織りの金網、クリンプ織りの金属線材の集合体、またはこれらをプレスにより押し固めたもの等が利用できる。
また、フィルタ80として、孔あき金属板を巻き回したもの等を利用することもできる。この場合、孔あき金属板としては、たとえば、金属板に千鳥状に切れ目を入れるとともにこれを押し広げて孔を形成して網目状に加工したエキスパンドメタルや、金属板に孔を穿つとともにその際に孔の周縁に生じるバリを潰すことでこれを平坦化したフックメタル等が利用できる。
ここで、フィルタ80は、フィルタ室S2を規定する部分のハウジング本体10との間で所定の大きさの間隙部82が形成されることとなるように、当該部分のハウジング本体10から離間して配置されている。この間隙部82が設けられることにより、ガス発生剤60が燃焼することによって発生したガスがフィルタ80中のほぼ全域を通過するようになり、フィルタ80の利用効率を高めることができる。
フィルタ室S2を規定する部分のハウジング本体10には、ガス噴出口11が周方向および軸方向に沿って複数個設けられている。これら複数個のガス噴出口11は、フィルタ80を通過した後のガスをハウジングの外部に導出するためのものである。
次に、図1を参照して、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1の作動時における動作について説明する。
図1を参照して、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1が搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて車両に別途設けられたコントロールユニットからの通電によって点火器40が作動する。
点火器40が作動すると、点火薬またはこれに加えて伝火薬が燃焼することによって点火部42内の圧力が上昇し、これによって点火部42のスクイブカップが開裂し、点火薬またはこれに加えて伝火薬が燃焼することで発生した熱粒子が点火部42の外部へと流出する。ガス発生剤60に達した熱粒子は、ガス発生剤60を燃焼させ、これによりガス発生剤収容室S1内において多量のガスが発生する。
これに伴い、ガス発生剤収容室S1の圧力が上昇し、当該ガス発生剤収容室S1の内圧が所定の圧力にまで達することにより、仕切り部材50のうちのスコア51aが設けられた部分に破断が生じる。これにより、フィルタ80の中空部81に対向する部分において仕切り部材50に開口部が形成されることになり、ガス発生剤収容室S1とフィルタ室S2とが当該開口部を介して連通した状態となる。
これに伴い、ガス発生剤収容室S1において発生したガスが、仕切り部材50に形成された開口部を介してフィルタ室S2へと流入する。フィルタ室S2に流れ込んだガスは、フィルタ80の中空部81を軸方向に沿って流動した後に径方向に向けて向きを変え、フィルタ80の内部を通流する。その際に、フィルタ80によって熱が奪われてガスが冷却されるとともに、ガス中に含まれるスラグがフィルタ80によって除去される。
そして、フィルタ80を通流した後のガスは、ハウジング本体10に設けられたガス噴出口11を介してハウジングの外部へと噴出される。噴出されたガスは、シリンダ型ガス発生器1に隣接して設けられたエアバッグの内部に導入され、エアバッグを膨張および展開する。
ここで、上述したように、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1は、ハウジングの一部としてホルダ組立体20を有しており、当該ホルダ組立体20は、ハウジング本体10の上述した一端部側の開口端に取付けられている。以下、このホルダ組立体20の構成、および、点火器40のホルダ組立体20に対する固定構造について、図1ないし図3、図5および図6を参照して詳細に説明する。
図1ないし図3、図5および図6に示すように、ホルダ組立体20は、ガス発生剤収容室S1側に位置する金属製のホルダ部20Aと、ガス発生剤収容室S1側とは反対側に位置する樹脂製のコネクタ部20Bとを有している。ホルダ組立体20は、これらホルダ部20Aおよびコネクタ部20Bが相互に組付けられることで一体化された部品として構成されている。ホルダ組立体20は、ハウジング本体10の上述した一方の開口端に取付けられる。
図1ないし図3および図5に示すように、ホルダ部20Aは、その中央部に軸方向に沿って延びる貫通部を有する偏平な略円盤状の部材にて構成されており、筒状の第1胴部21を含んでいる。第1胴部21は、ガス発生剤収容室S1側とは反対側の端部に、後述するコネクタ部20Bの第2胴部24に面する第1端面22を有している。
第1端面22には、略半球形状の凹部22aが設けられている。凹部22aは、後述するコネクタ部20Bの突部25aを受け入れる部分である。凹部22aの数は、特にこれが制限されるものではないが、突部25aの数に対応していることが好ましい。シリンダ型ガス発生器1においては、2つの凹部22aが、ホルダ部20Aの軸方向に沿って見た場合に180°の回転対称位置に配置されている。なお、凹部22aの形状は、特にこれが略半球形状に限定されず、突部25aの形状に合わせて適宜変更可能である。
ホルダ部20Aは、その軸方向がハウジング本体10の軸方向と平行となるようにハウジング本体10に内挿されている。これにより、ホルダ部20Aに設けられた貫通部は、ホルダ組立体20の上述した中空開口部の一部を規定している。
ホルダ部20Aは、点火器40を受け入れてこれを保持するための部材であり、点火器40を受け入れるために、その軸方向のガス発生剤収容室S1側の端部に凹状形状の収容部23aを有している。この収容部23aは、ホルダ部20Aに設けられた貫通部に通じている。また、ホルダ部20Aのガス発生剤収容室S1側の端部には、収容部23aを取り囲むようにかしめ部23bが設けられている。かしめ部23bは、点火器40をホルダ部20Aにかしめ固定するための部位である。
ホルダ部20Aは、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されている。
図2および図3に示すように、点火器40は、その基部41がホルダ部20Aの収容部23aに収容された状態でホルダ部20Aに固定されている。具体的には、ホルダ部20Aの収容部23aに基部41が挿入されるとともに、当該基部41が収容部23aの底面に当て留めされ、この状態においてホルダ部20Aに設けられたかしめ部23bが折り曲げられることにより、点火器40がホルダ部20Aに固定されている。これにより、点火器40は、ホルダ部20Aによって保持されることになる。
ここで、ホルダ部20Aと点火器40との間には、Oリング等からなるシール部材27が介装されており、これによってホルダ部20Aと点火器40との間の隙間がシール部材27によって埋め込まれることで当該隙間が封止されている。したがって、このように構成することにより、当該部分における気密性の確保が可能になる。なお、点火器40の固定方法は、上述したかしめ部23bを用いた固定方法に限られず、他の固定方法を利用してもよい。
図1ないし図3および図6に示すように、コネクタ部20Bは、その中央部に軸方向に沿って延びる貫通部を有する略円筒状の部材にて構成されており、筒状の第2胴部24と、コネクタ部20Bの径方向の外側に向けて第2胴部24から突出するフック形状の係止部26とを含んでいる。係止部26の数は、特にこれが制限されるものではなく、単数であってもよいし、複数であってもよい。シリンダ型ガス発生器1においては、2つの係止部26が、コネクタ部20Bの軸方向に沿って見た場合に180°の回転対称位置に配置されている。
第2胴部24は、ガス発生剤収容室S1側の端部に、ホルダ部20Aの第1胴部21に面する第2端面25を有している。第2端面25には、略円錐形状の突部25aが設けられている。
突部25aは、ホルダ部20Aの凹部22aに向けて押圧されることで当該凹部22aに当接するものである。より好ましくは、突部25aは、凹部22aに向けて押圧されることで押し潰された状態で当該凹部22aに圧接触するものである。突部25aの数は、特にこれが制限されるものではなく、単数であってもよいし、複数であってもよい。シリンダ型ガス発生器1においては、2つの突部25aが、コネクタ部20Bの軸方向に沿って見た場合に180°の回転対称位置に配置されている。なお、突部25aの形状は、特にこれが略円錐形状に限定されず、たとえば略角柱形状、略角錐台形状、略半球形状等に適宜変更可能である。
コネクタ部20Bは、その軸方向がハウジング本体10の軸方向と平行となるようにハウジング本体10に内挿されている。これにより、コネクタ部20Bに設けられた貫通部は、ホルダ組立体20の上述した中空開口部の一部を規定している。
コネクタ部20Bは、点火器40の端子ピン43に接続される接続コネクタを受け入れるためのものである。このコネクタ部20Bの内部には、点火器40の端子ピン43が配置されている。上述したコネクタ部20Bに設けられた貫通部は、この接続コネクタを受け入れるための部位を構成している。
より詳細には、シリンダ型ガス発生器1においては、点火器40が、外部に設けられた車両等のコントロールユニット(不図示)と電気的に接続される必要があり、この電気的な接続には、通常ハーネスが用いられる。このハーネスの先端には、雄型コネクタが取付けられており、コネクタ部20Bには、この雄型コネクタに接続可能な雌型コネクタが設けられる必要がある。コネクタ部20Bに設けられた上記貫通部は、この雌型コネクタを構成している。
なお、雌型コネクタとして機能する上記貫通部にハーネスの雄型コネクタが挿し込まれることにより、ハーネスの芯線と端子ピン43との電気的導通が実現され、これにより点火器40と車両等のコントロールユニットとの結線が行なわれることになる。
コネクタ部20Bの材質としては、特にこれが制限されるものではないが、たとえば6ナイロン、66ナイロン、および、これらにガラスフィラーが充填されたもの等に代表されるようなナイロン系樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂等を好適に用いることができる。
図7および図8は、図1に示すシリンダ型ガス発生器におけるホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。次に、これら図7および図8を参照して、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1におけるホルダ組立体20の組付手順について説明する。
ホルダ組立体20をハウジング本体10に組付けるに際しては、まず、図7に示すように、ホルダ部20Aに点火器40を組付けたものが準備され、これがハウジング本体10の一方の開口端に内挿される。次に、ホルダ部20Aとハウジング本体10との接触部またはその近傍においてこれらが溶接されることで固定される。
これにより、ホルダ部20Aが内挿された部分に対応するハウジング本体10およびホルダ部20Aには、ハウジング本体10の周方向に沿って延びる溶接部92が形成されることになる。なお、ホルダ部20Aとハウジング本体10との溶接には、電子ビーム溶接やレーザ溶接、抵抗溶接等が好適に利用できる。
このようにホルダ部20Aをハウジング本体10に溶接によって固定した場合には、これらホルダ部20Aとハウジング本体10との間の隙間が溶接部92によって埋め込まれることになり、これによって当該隙間が封止されることになる。したがって、このように構成することにより、当該部分における気密性の確保が可能になる。
次に、図8に示すように、コネクタ部20Bが、ホルダ部20Aに対して組付けられる。具体的には、コネクタ部20Bがハウジング本体10の上記一方の開口端に圧入される。これにより、コネクタ部20Bの突部25aが変形して当該突部25aとホルダ部20Aの凹部22aとが当接する。さらに、これらが当接した状態において、コネクタ部20Bの係止部26が、ハウジング本体10の内周面に設けられた段差部12に対して係止されることで固定される。ここで、突部25aは、これが押し潰されるように変形し、これによって当該突部25aと凹部22aとが圧接触することが好ましい。
上述した一連の工程を経ることにより、点火器40が組付けられたホルダ部20Aに対してコネクタ部20Bが組付けられるとともに、これらホルダ部20Aおよびコネクタ部20Bによって構成されるホルダ組立体20のハウジング本体10に対する組付が完了する。また、これにより、ハウジング本体10の上述した一端部側の開口端が、ホルダ組立体20によって閉塞されることになる。
以上のように構成することにより、安定した動作が実現可能なシリンダ型ガス発生器1とすることが可能になる。
すなわち、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1においては、上述したように、突部25aが変形することでこれに弾性復元力が生じた状態で、当該突部25aと凹部22aとが、ホルダ部20Aおよびコネクタ部20Bの軸方向において当接している。これにより、コネクタ部20Bは、その軸方向におけるガス発生剤収容室S1側に向けた移動(すなわち、図3における上方に向けた移動)が制限されるとともに、上記軸方向におけるガス発生剤収容室S1側とは反対側に向けて弾性付勢されることになる。
この状態において、コネクタ部20Bは、その係止部26がハウジング本体10の段差部12に対して係止されることで固定されている。これにより、係止部26と段差部12とは、上記軸方向において当接することになり、結果として、コネクタ部20Bは、その軸方向において移動不能に固定されることになる。
さらに、シリンダ型ガス発生器1においては、突部25aが変形することでこれに弾性復元力が生じた状態で、当該突部25aと凹部22aとが、ホルダ部20Aおよびコネクタ部20Bの周方向において当接している。これにより、コネクタ部20Bは、その周方向において移動不能に固定されることになる。
すなわち、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1とした場合には、コネクタ部20Bが、その軸方向および周方向のいずれにも移動不能に固定されることにより、これらの方向におけるコネクタ部20Bのがたつきが抑制されることになる。
したがって、コネクタ部20Bに挿し込まれるショーティングクリップによる点火器40の端子ピン43の短絡や、コネクタ部20Bに挿し込まれるハーネスの芯線と端子ピン43との電気的導通が、コネクタ部20Bのがたつきに起因して意図せず解除されることが効果的に防止されるため、安定した動作が実現できるシリンダ型ガス発生器1とすることができる。
さらには、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1においては、従来においては金属製の単一の部品にて構成されていたホルダを、金属製のホルダ部20Aと樹脂製のコネクタ部20Bとの複合部品であるホルダ組立体20にて構成している。これにより、金属材料の使用量を飛躍的に削減できることになり、これに伴って大幅な軽量化が図られることになる。加えて、金属製の単一の部品にてホルダを構成する場合に必要であった高い加工精度での加工が不要になり、さらにはホルダの構成が大幅に簡素化するため、この点においても材料コストの削減や加工コストの削減が可能になる。
したがって、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1とすることにより、従来に比して製造コストの削減と軽量化とを図りつつ、安定した動作が実現可能になる。
なお、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器1においては、コネクタ部20Bに2つの突部25aが設けられており、これらの各々が、対応するホルダ部20Aの凹部22aに当接している。これにより、突部25aが1つのみ設けられる場合に比べ、上述したコネクタ部20Bのがたつきをより確実に防止可能になる。
(第1変形例)
図9は、上述した実施の形態1に基づいた第1変形例に係るシリンダ型ガス発生器のコネクタ部の形状を示す斜視図であり、図10は、第1変形例に係るホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。以下、これら図9および図10を参照して、第1変形例に係るシリンダ型ガス発生器1Aについて説明する。なお、第1変形例に係るホルダ組立体の組付手順は、上述した実施の形態1に係るホルダ組立体の組立手順と基本的に同様である。
図9および図10に示すように、第1変形例に係るシリンダ型ガス発生器1Aは、上述した実施の形態1に係るシリンダ型ガス発生器1と比較した場合に、コネクタ部20B1の突部25a1の形状のみが相違している。
具体的には、第1変形例に係るコネクタ部20B1においては、突部25a1が、ガス発生剤収容室S1側に向かうにつれて断面形状が小さくなる略四角錐台形状を有している。
このように構成した場合には、コネクタ部20B1の突部25a1とホルダ部20Aの凹部22aとが、ホルダ部20Aおよびコネクタ部20B1の周方向において4箇所で当接することになる。したがって、このように構成した場合には、上述した実施の形態1において説明した効果に加え、コネクタ部20B1の周方向のがたつきをより確実に防止可能になる。
(第2変形例)
図11および図12は、それぞれ上述した実施の形態1に基づいた第2変形例に係るシリンダ型ガス発生器のホルダ部の凹部およびコネクタ部の突部の形状を示す斜視図である。図13は、第2変形例に係るホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。以下、これら図11ないし図13を参照して、第2変形例に係るシリンダ型ガス発生器1Bについて説明する。なお、第2変形例に係るホルダ組立体の組付手順は、上述した実施の形態1に係るホルダ組立体の組立手順と基本的に同様である。
図11ないし図13に示すように、第2変形例に係るシリンダ型ガス発生器1Bは、上述した実施の形態1に係るシリンダ型ガス発生器1と比較した場合に、ホルダ部20A2の凹部22a2の形状と、コネクタ部20B2の突部25a2の形状とが相違している。
具体的には、第2変形例に係るホルダ部20A2においては、凹部22a2が、ホルダ部20A2の周方向に直交する方向に沿って延在するV字溝によって規定されている。また、第2変形例に係るコネクタ部20B2においては、突部25a2が、コネクタ部20B2の周方向に直交する方向に沿って延在する三角柱形状を有している。
このように構成した場合には、突部25a2と凹部22a2とが、2箇所で面接触しながら当接することになる。このように構成した場合には、突部25a2と凹部22a2とが点接触する場合に比べ、これらの間に生じる摩擦抵抗が飛躍的に増加することになる。したがって、上述した実施の形態1において説明した効果に加え、コネクタ部20B2の周方向のがたつきをより確実に防止可能になる。
(実施の形態2)
図14は、実施の形態2に係るシリンダ型ガス発生器の点火器近傍の拡大断面図であり、図15は、図14に示すコネクタ部の突部近傍を含む領域XVを拡大した拡大断面図である。図16は、図14に示すコネクタ部の突部を示す平面図であり、図17は、当該コネクタ部の斜視図である。図18は、実施の形態2に係るホルダ組立体の組付手順を示す断面図である。以下、これら図14ないし図18を参照して、実施の形態2に係るシリンダ型ガス発生器2について説明する。ここで、図16においては、コネクタ部20B3を平面図で示すとともに、コネクタ部20B3の突部25a3に接触する部分のハウジング本体10を模式断面図で示している。なお、実施の形態2に係るホルダ組立体の組付手順は、上述した実施の形態1に係るホルダ組立体の組立手順と基本的に同様である。
図14ないし図16に示すように、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器2は、上述した実施の形態1に係るシリンダ型ガス発生器1と比較した場合に、コネクタ部20B3の突部25a3の形状が相違している。また、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器2は、ホルダ部20A3に凹部22aが設けられていない点においても、実施の形態1に係るシリンダ型ガス発生器1と相違している。
具体的には、実施の形態2に係るコネクタ部20B3の突部25a3は、コネクタ部20B3の軸方向に沿って見た場合に第2胴部24の接線方向に沿って延在する略直方体形状を有している。また、突部25a3は、コネクタ部20B3の径方向における内側に位置する部分の側面に、ガス発生剤収容室S1側に向かうにつれて上記径方向の外側に向かうように傾斜した傾斜面28を含んでいる。なお、突部25a3の数は、特にこれが制限されるものではなく、単数であってもよいし、複数であってもよい。シリンダ型ガス発生器2においては、2つの突部25a3が、コネクタ部20B3の軸方向に沿って見た場合に180°の回転対称位置に配置されている。
図17および図18に示すように、コネクタ部20B3がホルダ部20A3に組付けられる前の状態において、突部25a3は、ホルダ部20A3の第1胴部21の第1端面22に向けて突出している。一方で、突部25a3は、傾斜面28を含んでいることに起因して、コネクタ部20B3がハウジング本体10に圧入される際に、第1端面22に接触しながら上記径方向の外側に向けて(すなわち、図18中の矢印F方向に向けて)傾倒する。
このように傾倒することで弾性復元力が生じた状態の突部25a3と、ホルダ部20A3の第1端面22とは、ホルダ部20A3およびコネクタ部20B3の軸方向において当接している。これにより、コネクタ部20B3は、上記軸方向において移動不能に固定されることになる。なお、突部25a3と第1端面22とは、突部25a3に弾性復元力が生じた状態で上記軸方向において圧接触していることが好ましい。
また、傾倒することで弾性復元力が生じた状態の突部25a3と、ハウジング本体10の内周面とは、コネクタ部20B3の径方向において当接している。これにより、コネクタ部20B3は、その周方向において移動不能に固定されることになる。なお、突部25a3と上記内周面とは、突部25a3に弾性復元力が生じた状態で上記径方向において圧接触していることが好ましい。
このように構成した場合においても、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになる。
さらに、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器2においては、図15に示すように、突部25a3が、コネクタ部20B3の周方向の2箇所において、ハウジング本体10の内周面と上記径方向において当接している。これにより、コネクタ部20B3の周方向のがたつきをより確実に防止可能になる。
なお、本実施の形態に係るシリンダ型ガス発生器2においては、突部25a3として、上述した傾斜面28を有する形状のものを例示して説明を行なったが、突部25a3の形状は、特にこれに限定されるものではない。すなわち、突部25a3は、コネクタ部20B3がハウジング本体10に圧入されることで当該突部25a3が第1端面22に接触しながら上記径方向の外側に向けて傾倒するように構成されていればよく、たとえば上記径方向の外側面の一部を切り欠くことによって脆弱部が設けられたものであってもよい。あるいは、突部25a3に対応する部分のホルダ部20Aの第1端面22に、突部25a3を上記径方向の外側に向けて誘導するように傾斜したガイド面を設けることとしてもよい。
(付記)
上述した実施の形態において開示したガス発生器の特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
[付記1]
ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状の金属製のハウジング本体と、
上記ハウジング本体の軸方向の開口端に内挿され、上記軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含むホルダ組立体と、
点火薬が収容された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを含み、上記点火部が上記燃焼室側に位置しかつ上記端子ピンが上記燃焼室側とは反対側に位置した状態で上記中空開口部の内部に少なくともその一部が配置された点火器とを備え、
上記ホルダ組立体は、上記燃焼室側に位置するとともに上記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、上記燃焼室側とは反対側に位置するとともに上記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部とを有し、
上記ホルダ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第1胴部を含み、
上記コネクタ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、上記第2胴部から上記ハウジング本体の内周面に向けて突出する係止部とを含み、
上記第1胴部は、当該第1胴部の上記燃焼室側とは反対側の端部に、上記第2胴部に面する第1端面を有し、
上記第1端面には、凹部が設けられ、
上記第2胴部は、当該第2胴部の上記燃焼室側の端部に、上記第1胴部に面する第2端面を有し、
上記第2端面には、突部が設けられ、
上記ハウジング本体の内周面には、上記係止部を係止可能な段差部が設けられ、
上記突部と上記凹部とが上記軸方向において当接しているとともに、上記係止部と上記段差部とが上記軸方向において当接していることにより、上記軸方向において上記コネクタ部が移動不能に固定され、
上記突部と上記凹部とが上記ハウジング本体の周方向において当接していることにより、上記周方向において上記コネクタ部が移動不能に固定されている、ガス発生器。
[付記2]
上記突部が、角錐台形状を有している、付記1に記載のガス発生器。
[付記3]
上記突部および上記凹部が、上記周方向に交差する方向に沿って延在し、
上記突部が上記凹部に嵌合することにより、上記周方向に位置する上記突部の側面が、上記凹部に面接触している、付記1に記載のガス発生器。
[付記4]
上記突部および上記凹部が、いずれも上記周方向において複数設けられている、付記1から3のいずれかに記載のガス発生器。
[付記5]
ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状の金属製のハウジング本体と、
上記ハウジング本体の軸方向の開口端に内挿され、上記軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含むホルダ組立体と、
点火薬が収容された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを含み、上記点火部が上記燃焼室側に位置しかつ上記端子ピンが上記燃焼室側とは反対側に位置した状態で上記中空開口部の内部に少なくともその一部が配置された点火器とを備え、
上記ホルダ組立体は、上記燃焼室側に位置するとともに上記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、上記燃焼室側とは反対側に位置するとともに上記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部とを有し、
上記ホルダ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第1胴部を含み、
上記コネクタ部は、上記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、上記第2胴部から上記ハウジング本体の内周面に向けて突出する係止部とを含み、
上記第1胴部は、当該第1胴部の上記燃焼室側とは反対側の端部に、上記第2胴部に面する第1端面を有し、
上記第2胴部は、当該第2胴部の上記燃焼室側の端部に、上記第1胴部に面する第2端面を有し、
上記第2端面には、突部が設けられ、
上記ハウジング本体の内周面には、上記係止部を係止可能な段差部が設けられ、
上記突部が上記ハウジング本体の径方向の外側に向けて傾倒した状態で上記突部と上記第2端面とが上記軸方向において当接していることにより、上記軸方向において上記コネクタ部が移動不能に固定され、
上記突部が上記径方向の外側に向けて傾倒した状態で上記突部と上記ハウジング本体の内周面とが上記径方向において当接していることにより、上記ハウジング本体の周方向において上記コネクタ部が移動不能に固定されている、ガス発生器。
[付記6]
上記突部は、上記径方向における内側に位置する部分の側面に、上記燃焼室側に向かうにつれて上記径方向の外側に向かうように傾斜した傾斜面を含んでいる、付記5に記載のガス発生器。
[付記7]
上記突部が、上記周方向において複数設けられている、付記5または6に記載のガス発生器。
(その他の形態)
上述した本発明の実施の形態においては、本発明をサイドエアバッグ装置に組み込まれるシリンダ型ガス発生器に適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに限られるものではなく、カーテンエアバッグ装置やニーエアバッグ装置、シートクッションエアバッグ装置等に組み込まれるシリンダ型ガス発生器や、シリンダ型ガス発生器と同様に長尺状の外形を有するいわゆるT字型ガス発生器にもその適用が可能である。
また、上述した本発明の実施の形態においては、ハウジング本体に設けられる段差部の数が2つである場合について例示して説明を行なったが、段差部の数は、特にこれが2つに限定されるものではなく、単数であってもよいし、3つ以上の複数であってもよい。コネクタ部に設けられる係止部の数についても同様である。
さらに、上述した本発明の実施の形態においては、コネクタ部に設けられる突部の数が2つである場合について例示して説明を行なったが、突部の数は、特にこれが2つに限定されるものではなく、単数であってもよいし、3つ以上の複数であってもよい。ホルダ部に設けられる凹部の数についても同様である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1,1A,1B,2 シリンダ型ガス発生器、10 ハウジング本体、11 ガス噴出口、12 段差部、20 ホルダ組立体、20A,20A2,20A3 ホルダ部、20B,20B1,20B2,20B3 コネクタ部、21 第1胴部、22 第1端面、22a,22a2 凹部、23a 収容部、23b かしめ部、24 第2胴部、25 第2端面、25a,25a1,25a2,25a3 突部、26 係止部、27 シール部材、28 傾斜面、30 閉塞部材、40 点火器、41 基部、42 点火部、43 端子ピン、50 仕切り部材、51 隔壁部、51a スコア、52 環状壁部、60 ガス発生剤、70 コイルバネ、71 円筒状部、72 押圧部、80 フィルタ、81 中空部、82 間隙部、90,91,92 溶接部、100 オートイグニッション剤、S1 ガス発生剤収容室、S2 フィルタ室。

Claims (7)

  1. ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状の金属製のハウジング本体と、
    前記ハウジング本体の軸方向の開口端に内挿され、前記軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含むホルダ組立体と、
    点火薬が収容された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを含み、前記点火部が前記燃焼室側に位置しかつ前記端子ピンが前記燃焼室側とは反対側に位置した状態で前記中空開口部の内部に少なくともその一部が配置された点火器とを備え、
    前記ホルダ組立体は、前記燃焼室側に位置するとともに前記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、前記燃焼室側とは反対側に位置するとともに前記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部とを有し、
    前記ホルダ部は、前記中空開口部を規定する筒状の第1胴部を含み、
    前記コネクタ部は、前記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、前記第2胴部から前記ハウジング本体の内周面に向けて突出する係止部とを含み、
    前記第1胴部は、当該第1胴部の前記燃焼室側とは反対側の端部に、前記第2胴部に面する第1端面を有し、
    前記第1端面には、凹部が設けられ、
    前記第2胴部は、当該第2胴部の前記燃焼室側の端部に、前記第1胴部に面する第2端面を有し、
    前記第2端面には、突部が設けられ、
    前記ハウジング本体の内周面には、前記係止部を係止可能な段差部が設けられ、
    前記突部と前記凹部とが前記軸方向において当接しているとともに、前記係止部と前記段差部とが前記軸方向において当接していることにより、前記軸方向において前記コネクタ部が移動不能に固定され、
    前記突部と前記凹部とが前記ハウジング本体の周方向において当接していることにより、前記周方向において前記コネクタ部が移動不能に固定されている、ガス発生器。
  2. 前記突部が、角錐台形状を有している、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記突部および前記凹部が、前記周方向に交差する方向に沿って延在し、
    前記突部が前記凹部に嵌合することにより、前記周方向に位置する前記突部の側面が、前記凹部に面接触している、請求項1に記載のガス発生器。
  4. 前記突部および前記凹部が、いずれも前記周方向において複数設けられている、請求項1から3のいずれかに記載のガス発生器。
  5. ガス発生剤が収容された燃焼室を内部に含む筒状の金属製のハウジング本体と、
    前記ハウジング本体の軸方向の開口端に内挿され、前記軸方向と平行な方向に沿って延びる貫通孔状の中空開口部を含むホルダ組立体と、
    点火薬が収容された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを含み、前記点火部が前記燃焼室側に位置しかつ前記端子ピンが前記燃焼室側とは反対側に位置した状態で前記中空開口部の内部に少なくともその一部が配置された点火器とを備え、
    前記ホルダ組立体は、前記燃焼室側に位置するとともに前記点火器を受け入れて当該点火器を保持する金属製のホルダ部と、前記燃焼室側とは反対側に位置するとともに前記端子ピンに接続される接続コネクタを受け入れ可能な樹脂製のコネクタ部とを有し、
    前記ホルダ部は、前記中空開口部を規定する筒状の第1胴部を含み、
    前記コネクタ部は、前記中空開口部を規定する筒状の第2胴部と、前記第2胴部から前記ハウジング本体の内周面に向けて突出する係止部とを含み、
    前記第1胴部は、当該第1胴部の前記燃焼室側とは反対側の端部に、前記第2胴部に面する第1端面を有し、
    前記第2胴部は、当該第2胴部の前記燃焼室側の端部に、前記第1胴部に面する第2端面を有し、
    前記第2端面には、突部が設けられ、
    前記ハウジング本体の内周面には、前記係止部を係止可能な段差部が設けられ、
    前記突部が前記ハウジング本体の径方向の外側に向けて傾倒した状態で前記突部と前記第2端面とが前記軸方向において当接していることにより、前記軸方向において前記コネクタ部が移動不能に固定され、
    前記突部が前記径方向の外側に向けて傾倒した状態で前記突部と前記ハウジング本体の内周面とが前記径方向において当接していることにより、前記ハウジング本体の周方向において前記コネクタ部が移動不能に固定されている、ガス発生器。
  6. 前記突部は、前記径方向における内側に位置する部分の側面に、前記燃焼室側に向かうにつれて前記径方向の外側に向かうように傾斜した傾斜面を含んでいる、請求項5に記載のガス発生器。
  7. 前記突部が、前記周方向において複数設けられている、請求項5または6に記載のガス発生器。
JP2022136013A 2022-08-29 2022-08-29 ガス発生器 Pending JP2024032390A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022136013A JP2024032390A (ja) 2022-08-29 2022-08-29 ガス発生器
PCT/JP2023/030905 WO2024048501A1 (ja) 2022-08-29 2023-08-28 ガス発生器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022136013A JP2024032390A (ja) 2022-08-29 2022-08-29 ガス発生器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024032390A true JP2024032390A (ja) 2024-03-12

Family

ID=90099801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022136013A Pending JP2024032390A (ja) 2022-08-29 2022-08-29 ガス発生器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2024032390A (ja)
WO (1) WO2024048501A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017109208A1 (de) * 2017-04-28 2018-10-31 Trw Airbag Systems Gmbh Anzünderträger, baugruppe, gasgenerator sowie verfahren zur herstellung eines gasgenerators
JP7219687B2 (ja) * 2019-09-20 2023-02-08 株式会社ダイセル 点火器組立体、ガス発生器及び点火器組立体の組み立て方法
JP7271462B2 (ja) * 2020-03-02 2023-05-11 日本化薬株式会社 ガス発生器
JP2023081137A (ja) * 2021-11-30 2023-06-09 株式会社ダイセル ガス発生器
JP2023112954A (ja) * 2022-02-02 2023-08-15 日本化薬株式会社 ガス発生器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024048501A1 (ja) 2024-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5638963B2 (ja) ガス発生器
WO2010126056A1 (ja) ガス発生器
CN108367727B (zh) 气体发生器
WO2012093720A1 (ja) ガス発生器
WO2012093721A1 (ja) ガス発生器
JP6265855B2 (ja) ガス発生器
JP2024040301A (ja) ガス発生器
WO2023149167A1 (ja) ガス発生器
JP4537210B2 (ja) ガス発生器
JP5247125B2 (ja) ガス発生器
WO2022196228A1 (ja) ガス発生器
JP2022102514A (ja) ガス発生器
WO2024048501A1 (ja) ガス発生器
JP2017081343A (ja) ガス発生器
WO2013080796A1 (ja) ガス発生器
JP6618775B2 (ja) ガス発生器
JP5545703B2 (ja) ガス発生器
JP7553389B2 (ja) ガス発生器
JP4912942B2 (ja) ガス発生器
JP7434111B2 (ja) ガス発生器
JP7346330B2 (ja) ガス発生器
US20240351549A1 (en) Gas generator
JP2023089765A (ja) ガス発生器の製造方法
JP2009241634A (ja) ガス発生器およびガス発生器用フィルタ
CN117120308A (zh) 气体发生器