JP2024031390A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯蔵部内の温度の検知精度をより高めることができる冷蔵庫を提供することである。【解決手段】実施形態の冷蔵庫は、筐体と、検知部と、冷却部と、制御部とを持つ。前記筐体は、開閉自在な貯蔵部を含む。前記冷却部は、前記貯蔵部に冷気を供給する。前記制御部は、基本運転と、前記基本運転に比べて前記貯蔵部に収容された食材の温度を急速に低下させる特別運転とを実行可能である。前記制御部は、前記貯蔵部の温度に基づいて、前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出した場合に、前記検出後の再検出準備期間内に前記冷却部を用いて前記貯蔵部内に冷気を供給し、前記再検出準備期間が経過してから前記貯蔵部内の第2の温度上昇を検出した場合に、前記特別運転を実行する。【選択図】図6

Description

本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
貯蔵部に冷気を送る冷却部を備えた冷蔵庫がある。貯蔵部の冷却制御にあたり、貯蔵部内の温度の検知精度をより高めることが望まれている。
特開2012-112566号公報
本発明が解決しようとする課題は、貯蔵部内の温度の検知精度をより高めることができる冷蔵庫を提供する。
実施形態の冷蔵庫は、筐体と、冷却部と、制御部とを持つ。前記筐体は、開閉自在な貯蔵部を含む。前記冷却部は、前記貯蔵部に冷気を供給する。前記制御部は、基本運転と、前記基本運転に比べて前記貯蔵部に収容された食材の温度を急速に低下させる特別運転とを実行可能である。前記制御部は、前記貯蔵部の温度に基づいて、前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出した場合に、前記検出後の再検出準備期間内に前記冷却部を用いて前記貯蔵部内に冷気を供給し、前記再検出準備期間が経過してから前記貯蔵部内の第2の温度上昇を検出した場合に、前記特別運転を実行する。
実施形態の冷蔵庫を示す正面図。 図1中に示された冷蔵庫のF2-F2線に沿う断面図。 実施形態の冷凍サイクル装置の構成を示す図。 実施形態の冷蔵庫の機能構成の一部を示すブロック図。 実施形態の「冷凍運転」の制御にかかる状態遷移図。 実施形態の一気冷凍制御のフローチャート。 実施形態の冷凍室に配置した食品がないときの温度の経時変化を示す図。 実施形態の冷凍室に配置した食品があるときの温度の経時変化を示す図。 実施形態の冷気供給運転中の冷凍用冷却器46の過冷却を抑制するための処理のフローチャート。 実施形態の第1実施例に関する一気冷凍制御のフローチャート。 実施形態の第1実施例を説明するためのタイミングチャート。 実施形態の第2実施例に関する一気冷凍制御のフローチャート。 実施形態の第2実施例を説明するためのタイミングチャート。 実施形態の第3実施例に関する一気冷凍制御のフローチャート。 実施形態の第3実施例を説明するためのタイミングチャート。
以下、実施形態の冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一又は類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本明細書で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。本明細書で「中心温度」とは、「平均温度」のことでもよく、対象となる温度帯の上限値と下限値との間の中央値でもよい。
(実施形態)
[1.冷蔵庫の全体構成]
図1から図15を参照し、実施形態の冷蔵庫1について説明する。図1は、冷蔵庫1を示す正面図である。図2は、図1中に示された冷蔵庫1のF2-F2線に沿う断面図である。図1及び図2に示すように、冷蔵庫1は、例えば、筐体10、複数の扉11、複数の棚12、複数の容器13、流路形成部品14、冷却部15、及び制御基板16を備えている。
図2に示すように、筐体10は、例えば、内箱10a、外箱10b、及び断熱部10cを有する。内箱10aは、筐体10の内面を形成する部材である。外箱10bは、筐体10の外面を形成する部材である。外箱10bは、内箱10aよりも一回り大きく形成されており、内箱10aの外側に配置されている。内箱10aと外箱10bとの間には、発泡ウレタンのような発泡断熱材を含む断熱部10cが設けられている。
筐体10の内部には、複数の貯蔵室27が設けられている。複数の貯蔵室27は、例えば、冷蔵室27A、チルド室27AA、野菜室27B、製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eを含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室27Aが配置され、冷蔵室27Aの下方に野菜室27Bが配置され、野菜室27Bの下方に製氷室27C及び小冷凍室27Dが配置され、製氷室27C及び小冷凍室27Dの下方に主冷凍室27Eが配置されている。ただし、貯蔵室27の配置は、上記例に限定されず、例えば冷蔵室27Aの下方に製氷室27C及び小冷凍室27Dが配置され、製氷室27C及び小冷凍室27Dの下方に主冷凍室27Eが配置され、主冷凍室27Eの下方に野菜室27Bが配置されてもよい。筐体10は、各貯蔵室27の前面側に、各貯蔵室27に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
チルド室27AAは、例えば、冷蔵室27Aの一部の下方に設けられている。チルド室27AAは、例えば、棚や壁(第3仕切部30)などにより少なくとも部分的に冷蔵室27Aに対して区画されている。チルド室27AAは、冷蔵室27Aよりも下方に位置して冷たい冷気が流入しやすいことや、冷蔵室27Aと比べて後述する冷蔵用冷却器41の近くに位置することで、冷蔵室27Aよりも低い温度に冷却される。
製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eは、「貯蔵部」の一例である。
筐体10は、第1仕切部28と、第2仕切部29と第3仕切部30とを有する。第1仕切部28は、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間を仕切っている。第2仕切部29は、野菜室27Bと、製氷室27C及び小冷凍室27Dとの間を仕切っている。第3仕切部30は、チルド室27AAとチルド室27AA以外の冷蔵室27Aとの間に位置し、冷蔵室27A内でチルド室27AAの領域を仕切る隔壁である。第2仕切部29は、例えば発泡断熱材を含み、断熱性を有する。第1仕切部28と第3仕切部30は、例えば合成樹脂などで形成されており、第2仕切部29よりも断熱性が低い。
複数の貯蔵室27の開口は、複数の扉11によって開閉可能に閉じられる。複数の扉11は、例えば、冷蔵室27Aの開口を閉じる左右の冷蔵室扉11Aa,11Ab、内部空間S内でチルド室27AAの開口を閉じるチルド室扉11AA、野菜室27Bの開口を閉じる野菜室扉11B、製氷室27Cの開口を閉じる製氷室扉11C、小冷凍室27Dの開口を閉じる小冷凍室扉11D、及び主冷凍室27Eの開口を閉じる主冷凍室扉11Eを含む。チルド室扉11AAは、冷蔵室扉11Aa,11Abよりも冷蔵室27Aの内部に設けられている。以下では、冷蔵室扉11Aa、11Abをまとめて示す場合には、「冷蔵室扉11A」という。
複数の棚12は、冷蔵室27Aに設けられている。
複数の容器13は、チルド室27AAに設けられたチルド室容器13A、野菜室27Bに設けられた第1及び第2の野菜室容器13Ba,13Bb、製氷室27Cに設けられた製氷室容器(不図示)、小冷凍室27Dに設けられた小冷凍室容器13D、及び主冷凍室27Eに設けられた第1及び第2の主冷凍室容器13Ea,13Ebを含む。本明細書で「容器」とは、トレイのような底が浅い容器も含む。
流路形成部品14は、筐体10内に配置されている。流路形成部品14は、第1ダクト部品31と、第2ダクト部品32とを含む。
第1ダクト部品31は、筐体10の後壁に沿って設けられている。第1ダクト部品31は、冷気(空気)が流れる通路である第1ダクト空間D1を形成する。第1ダクト部品31は、複数の冷蔵室冷気吹出口31aと、チルド室冷気吹出口31bと、冷気戻り口31cとを有する。複数の冷蔵室冷気吹出口31aは、チルド室27AAよりも上方において高さが互いに異なる複数の位置に分かれて設けられ、冷蔵室27Aに開口している。チルド室冷気吹出口31bは、チルド室27AAに開口している。冷気戻り口31cは、野菜室27Bに開口している。野菜室27Bを通った冷気は、冷気戻り口31cから第1ダクト空間D1に戻る。
第2ダクト部品32は、筐体10の後壁に沿って設けられている。第2ダクト部品32は、冷気(空気)が流れる通路である第2ダクト空間D2を形成する。第2ダクト部品32は、冷気吹出口32aと、冷気戻り口32bとを有する。
冷却部(冷却ユニット)15は、複数の貯蔵室27に冷気を供給して冷却する。冷却部15は、例えば、第1冷却モジュール40と、第2冷却モジュール45と、圧縮機49と、冷凍サイクル装置50(図3)とを含む。
第1冷却モジュール40は、例えば、冷蔵用冷却器41と、冷蔵用送風装置43とを含む。冷蔵用冷却器41は、第1ダクト空間D1に配置されている。冷蔵用冷却器41は、後述する圧縮機49により圧縮された冷媒が供給され、第1ダクト空間D1を流れる冷気を冷却する。冷蔵用冷却器41は、例えば、チルド室27AAに対応する高さに配置されている。
冷蔵用送風装置43は、例えば、第1ダクト部品31の冷気戻り口31cに設けられている。冷蔵用送風装置43が駆動されると、野菜室27Bの空気が冷気戻り口31cから第1ダクト空間D1内に流入する。第1ダクト空間D1内に流入した空気は、冷蔵用冷却器41によって冷却される。冷蔵用冷却器41によって冷却された冷気は、複数の冷蔵室冷気吹出口31aから冷蔵室27Aに吹き出され、チルド室冷気吹出口31bからチルド室27AAに吹き出される。これにより、冷蔵室27A、チルド室27AA、及び野菜室27Bを流れる冷気が冷蔵庫1内で循環され、冷蔵室27A、チルド室27AA、及び野菜室27Bの冷却が行われる。
一方で、第2冷却モジュール45は、例えば、冷凍用冷却器46と、冷凍用送風装置48とを含む。冷凍用冷却器46は、第2ダクト空間D2に配置されている。冷凍用冷却器46は、後述する圧縮機49により圧縮された冷媒が供給され、第2ダクト空間D2を流れる冷気を冷却する。
冷凍用送風装置48は、例えば、第2ダクト部品32に設けられ、製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eに冷気を供給して、その冷気を循環させて、製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eを冷却する。
例えば、冷凍用送風装置48が駆動されると、主冷凍室27Eの空気が冷気戻り口32bから第2ダクト空間D2内に流入する。第2ダクト空間D2内に流入した空気は、冷凍用冷却器46によって冷却される。冷凍用冷却器46によって冷却された冷気は、複数の冷気吹出口32aから製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eにそれぞれ供給されて吹き出される。これにより、製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eを流れる冷気が冷蔵庫1内で循環され、製氷室27C、小冷凍室27D、及び主冷凍室27Eの冷却が行われる。
圧縮機49は、例えば、冷蔵庫1の底部の機械室に設けられ、貯蔵室27の冷却に用いられる冷媒ガスを圧縮する。例えば、圧縮機49は、回転体(ローター)の回転によって、冷媒を圧縮して吐出させる。
なお本明細書で「冷却する」とは、各貯蔵室27に対応する冷却器(冷蔵用冷却器41または冷凍用冷却器46)に圧縮機49から冷媒が供給されている状態を意味する。ただし、本明細書で「冷却する」とは、冷蔵用送風装置43や冷凍用送風装置48が駆動される場合に限定されない。例えば、「冷却する」とは、冷蔵用送風装置43の駆動が停止された状態で圧縮機49から冷蔵用冷却器41に冷媒が送られ、冷蔵用冷却器41とチルド室27AAとの間の伝熱によりチルド室27AAの温度が低下する場合、冷凍用送風装置48の駆動が停止された状態で圧縮機49から冷凍用冷却器46に冷媒が送られ、冷凍用冷却器46と、小冷凍室27D及び主冷凍室27Eとの間の伝熱により小冷凍室27D及び主冷凍室27Eの温度が低下する場合なども含む。
制御基板16は、筐体10の上壁に設けられている。制御基板16は、後述する制御部100を実現する。制御部100については、詳しく後述する。
[2.冷凍サイクル装置]
上述のように構成された冷蔵庫1は、後述する制御部100によって制御される冷凍サイクル装置50によって冷却される。
図3は、冷凍サイクル装置50の構成を示す図である。冷凍サイクル装置50は、冷媒の流れ順に、圧縮機49と、凝縮器51と、ドライヤ52と、三方弁53と、キャピラリーチューブ54,55と、冷蔵用冷却器41と、冷凍用冷却器46とが環状に接続されることにより構成される。冷蔵用冷却器41は、接続配管である冷蔵側サクションパイプ57を介して圧縮機49に接続されている。冷凍用冷却器46は、接続配管である冷凍側サクションパイプ58を介して圧縮機49に接続されている。なお、冷凍用冷却器46と圧縮機49との間には、冷蔵用冷却器41からの冷媒が冷凍用冷却器46側に逆流しないための逆止弁59が設けられている。
次に、冷凍サイクル装置50の冷媒の流れを説明する。まず、冷凍サイクル装置50を循環する冷媒は、圧縮機49により圧縮されて、高温、高圧のガス状冷媒となり、流路Aを流れる。三方弁53は、制御部100(図4参照)によって制御され、冷媒を冷蔵用冷却器41に供給する流路B及び冷媒を冷凍用冷却器46に供給する流路Cのうち例えば一方を選択する。これら2つの流路B,Cは、合流点Dにおいて合流する。冷媒は、合流点Dから矢印Eの方向に流れて圧縮機49へと戻る。
[3.制御]
[3.1 制御に関する機能構成]
図4は、冷蔵庫1の機能構成の一部を示すブロック図である。制御基板16は、マイコンやタイマーなどを有したコンピュータで構成される制御部100を備える。制御部100は、冷蔵庫1の全体を制御する。以下の説明では、後述する一気冷凍運転の温度管理について主冷凍室27Eの温度が主対象になる場合について説明する。制御部100には、冷蔵用送風装置43、冷凍用送風装置48、圧縮機49、三方弁53、冷蔵室温度センサ110、冷凍室温度センサ111、外気温センサ112、冷蔵室扉スイッチ113a,113b、記憶部116、及び操作パネル部150が接続されている。
冷蔵室温度センサ110は、冷蔵室27Aに、冷蔵室27A内の空気温度を検知可能に設けられている。冷凍室温度センサ111は、小冷凍室27Dに、小冷凍室27D内の空気温度を検知可能に設けられている。冷蔵室温度センサ110と冷凍室温度センサ111は、非接触型の温度センサである。例えば、冷凍室温度センサ111は、小冷凍室27D内の空気温度、小冷凍室27D内の食品の温度(例えば食品の表面温度)、又は小冷凍室27D内に配置されて食品が載せられる容器の温度を検知可能である。なお、冷凍室温度センサ111は、上記容器と直接した直接接触型の温度センサでもよい。以下では、冷蔵室27Aの空気温度を「冷蔵室温度」と称し、小冷凍室27Dの空気温度を「冷凍室温度」と称する場合がある。
なお、制御部100は、冷蔵室温度センサ110の検出結果と、予め求められている冷蔵室温度と冷凍室温度との相関関係とに基づき冷凍室温度を推定してもよい。この場合、冷蔵室温度センサ110は、「小冷凍室27Dの空気温度を検出する温度検出部」の一例である。以下の説明では、冷凍室温度センサ111を設けた事例を例示して説明する。冷凍室温度センサ111は、冷蔵庫1の奥行方向において、小冷凍室27D(貯蔵室)の内部空間の中心よりも扉側に設置するとよい。制御部100は、小冷凍室27Dの内部空間の奥行方向の中心よりも小冷凍室27Dの扉側に設置された温度センサからの信号に基づいて小冷凍室27Dの温度を検出する。例えば、扉付近に配置されていることで扉開閉時の温度上昇の検知性が高まる。上記の「食品」は、冷却対象物の一例である。
外気温センサ112は、冷蔵庫1の表面に設けられ、冷蔵庫1の外気温を検出する。なお本明細書で「外気温」とは、冷蔵庫1の外部の温度を意味し、例えば冷蔵庫1が設置された屋内の気温を意味する。
冷蔵室扉スイッチ113a,113bは、冷蔵室扉11Aa,11Abと筐体10との間に設けられ、冷蔵室扉11Aa,11Abの開閉状態をそれぞれ検出する。実施形態の冷蔵庫1には、製氷室扉11C、小冷凍室扉11D、及び主冷凍室扉11Eの開閉状態を直接的に検出する扉スイッチが設けられていない。
記憶部116は、冷蔵庫1の運転に必要なプログラムと各種情報を記憶している。記憶部116は、例えば、後述する制御モードにおいて利用する変換係数が記憶されている。この変換係数は、例えば、各種センサが検出した検出結果を、温度制御に利用する変数に変換するための係数であり、記憶部116に予め登録されている。
操作パネル部150は、各貯蔵室27の設定温度帯の切り替えや制御モードの切り替え(別の制御モードの開始)を指示するユーザの操作を受け付けるとともに、それらの設定内容や現在の運転状況を表示する。操作パネル部150は、例えば、いわゆるタッチ式の操作パネル部であり、静電容量式スイッチによって構成されるタッチセンサを含む。
[3.2 基本運転]
次に、冷蔵庫1の基本運転について説明する。制御部100は、冷蔵庫1の基本運転として、「冷蔵運転」及び「冷凍運転」を実施する。
制御部100は、例えば、冷蔵運転と冷凍運転とを交互に行うことにより、冷蔵温度帯の貯蔵室27(冷蔵室27A、チルド室27AA、野菜室27B)と、冷凍温度帯の貯蔵室27(製氷室27C、小冷凍室27D、主冷凍室27E)とがそれぞれの設定温度帯に保たれるように、冷却部15を制御する。例えば、制御部100は、第1所定時間(例えば20分)に亘り冷蔵温度帯の貯蔵室27を冷却し、第2所定時間(例えば40分)に亘り冷凍温度帯の貯蔵室27を冷却することを交互に繰り返す。制御部100は、例えば、冷蔵室温度(またはチルド室温度)や冷凍室温度に基づくPID制御(Proportional Integral Differential Control)のようなフィードバック制御を行うことで、温度管理の主対象となる貯蔵室27の空気温度を設定温度帯の上限値と下限値との間に収める。
ここで、冷蔵運転が行われる間は、冷蔵温度帯の貯蔵室27の空気温度は低下するが、冷凍温度帯の貯蔵室27の空気温度は上昇する。一方で、冷凍運転が行われる間は、冷凍温度帯の貯蔵室27の空気温度は低下するが、冷蔵温度帯の貯蔵室27の空気温度は上昇する。このため、冷蔵温度帯の貯蔵室27の空気温度と、冷凍温度帯の貯蔵室27の空気温度は、それぞれ鋸歯状に上下することを繰り返す。
[4. 制御モード]
次に、図5を参照して、制御部100が実行可能ないくつかの制御モードについて説明する。図5は、実施形態の「冷凍運転」の制御にかかる状態遷移図である。
「冷凍運転」の制御にかかる制御モードに、通常冷却運転モードM10と、特別冷却運転モードM20とが含まれる。以下、通常冷却運転モードM10と特別冷却運転モードM20との間の状態遷移と、特別冷却運転モードM20内の状態遷移について順に説明する。図5に示す状態遷移は、後述する各実施例に共通する。
<通常冷却運転モードM10>
通常冷却運転モードM10は、冷凍温度帯の貯蔵室27(製氷室27C、小冷凍室27D、主冷凍室27E)を、その扉の開閉がない状態(通常状態)のもとで温度管理するための制御モードである。例えば、通常冷却運転モードM10では、冷却期間(M11)と、冷却停止期間(M12)とを交互に繰り返す。冷却期間(M11)から冷却停止期間(M12)への遷移条件は、推定平均温度Tが上限温度TUを超えたことによる。冷却停止期間(M12)から冷却期間(M11)への遷移条件は、推定平均温度Tが下限温度TLを下回ることによる。通常冷却運転モードM10による運転は、基本運転の一例である。この遷移条件は一例であり、それぞれに設定された所定の時間で繰り返すこととしてもよい。
<特別冷却運転モードM20>
特別冷却運転モードM20は、冷凍室の温度を所望の温度帯まで、比較的短時間に下げるための制御モードである。例えば、この運転モードを利用すれば、食品を冷凍室に投入した場合などに、その食品の温度を所望の温度帯まで比較的短時間に下げることで、食品の劣化を低減させることができる。その食品の所望の温度帯のことを、氷結晶生成温度帯という。
肉の場合、氷結晶生成温度帯は-1度から-5度である。この氷結晶生成温度帯の通過時間を短くすると、その劣化を低減できることが知られている。食品の温度を所望の温度帯まで比較的短時間に下げる制御のことを「一気冷凍制御」と呼ぶ。「一気冷凍制御」を利用すれば、食品を貯蔵室27に投入した場合などに、その食品の温度を所望の温度帯まで比較的短時間に下げることで、食品の劣化を低減させることができる。
特別冷却運転モードM20は、冷凍温度帯の貯蔵室27(製氷室27C、小冷凍室27D、主冷凍室27E)の扉の開閉があった場合に、必要に応じて一気冷凍制御を実施することで、冷凍温度帯の貯蔵室27の温度管理を実施するための制御モードである。
例えば、特別冷却運転モードM20には、再検出準備運転モードM28と、一気冷凍制御運転モードM29とが含まれる。再検出準備運転モードM28と、一気冷凍制御運転モードM29のそれぞれの概要を先に示す。
一気冷凍制御運転モードM29は、一気冷凍制御期間に適用される運転モードである。この一気冷凍制御運転モードM29が適用される一気冷凍制御期間では一気冷凍制御による運転が実施される。再検出準備モードM28は、一気冷凍制御運転モードM29に先立つ再検出準備期間に適用される運転モードである。この再検出準備モードM28では、一気冷凍制御運転モードM29による一気冷凍制御の実施の要否を識別することにかかり、その識別を容易にするための環境を整えるための運転を実施する。このような再検出準備期間を設けることで、扉11の開閉などに伴って、貯蔵室27に新たな食品が配置されたか否かの検出を容易にする。
より具体的な一例について説明する。
まず、再検出準備モードM28について説明する。
再検出準備モードM28には、冷気供給制御運転モードM21と、待機制御モードM22とが含まれる。
この冷気供給制御運転モードM21は、再検出準備運転期間中の冷気供給制御期間に適用される。冷気供給制御運転モードM21では、冷凍温度帯の貯蔵室27の扉の開閉に伴う温度上昇を、通常冷却運転モードM10の温度帯に下げるために、貯蔵室27内に冷気を供給するように制御が実行される。
待機制御モードM22は、再検出準備運転期間中の待機制御期間に適用される。待機制御モードM22では、冷気供給制御モードM21によって実施していた冷却運転を停止することで、冷凍用送風装置48による貯蔵室27内の冷気の流動を制限する。このように、貯蔵室27内の冷気の流動が制限されている状況のもとで、仮に食品が新たに取り込まれていたならば、食品の温度による貯蔵室27内の温度変動が生じる。本実施形態では、冷気供給制御期間ののちに、待機制御期間を設けることで、この貯蔵室27内の温度変動の検出を容易にした。
次に、冷凍制御運転モードM29について説明する。
再検出準備運転期間に続く一気冷凍制御運転では、再検出準備モードM28に代わり、一気冷凍制御運転モードM29による制御が実施される。一気冷凍制御運転モードM29が適用される一気冷凍制御期間には、圧縮機49と冷凍用送風装置48の両方を稼働させる第1制御期間と、冷凍用送風装置48のみを稼働させる第2制御期間とが含まれる。
一気冷凍制御期間内の第1制御期間に適用される運転モードを、一気冷却第1運転モードM23と呼ぶ。一気冷却第1運転モードM23は、圧縮機49と冷凍用送風装置48の両方を稼働させる期間に適用する運転モードである。一気冷凍制御期間内の第2制御期間に適用される運転モードを、一気冷却第2運転モードM24と呼ぶ。一気冷却第2運転モードM24は、冷凍用送風装置48のみを稼働させる運転モードである。
この一気冷凍制御運転モードM29によれば、食品が新たに取り込まれた場合に、冷凍温度帯の貯蔵室27と、その食品の温度とを、比較的短時間に所望の温度帯に下げるための一気冷凍制御が実施される。一気冷凍制御運転モードM29には、一気冷却第1運転モードM23と一気冷却第2運転モードM24とが含まれる。
例えば、第2冷却制御の冷却能力が、第1冷却制御の冷却能力に比べて低くなるように設定されている。
図6から図8を参照して、実施形態の冷凍室に配置した食品の温度変化の影響について説明する。図6は、実施形態の一気冷凍制御のフローチャートである。図7と図8は、実施形態の冷凍室に配置した食品の温度の経時変化を示す図である。図7中の(a)に各タイミングに選択される制御モードを示す。図7中の(b)に各タイミングの冷凍室内の温度を示す。図8についても図7と同様である。なお、図8に、冷凍室内に新たに食品が配置される場合の一例を示し、図7に、冷凍室内に新たに食品が配置されない場合の一例を示す。
食品の温度、容量(重量)に対し、冷蔵庫の冷凍室の容量、冷却部の冷却能力などにより、冷凍室及びその内部に配置される食品の温度が過渡的に変化する。
例えば、以下に示す構成の冷蔵庫1を例に挙げて、実施例について説明する。ここで例示する冷蔵庫1の仕様のうち、圧縮機49の容量、冷凍用送風装置48の容量(ファンサイズ)、主冷凍室27Eの容量などの仕様の一例は下記のとおりである。なお、この仕様は、一例であり、これに制限されることはなく適宜変更が可能である。
圧縮機49の容量:7.6cc
冷凍用送風装置48の容量(ファンサイズ):113mm×113mm
主冷凍室27Eの容量:150L
上記の仕様は、家庭用の一般的な冷蔵庫の一例である。
この処理を開始する初期段階として、下記の条件を規定する。
制御部100の初期状態は、例えば、通常冷却運転モードM10にある。
制御部100は、冷凍室温度センサ111によって検出された冷凍室内の温度の変化量ΔTから第1の温度上昇を検出する(S11)。以下、冷凍室内の温度の変化量ΔTのことを、単に「温度の変化量ΔT」と呼ぶ。
制御部100は、温度の変化量ΔTが、第1閾値温度ΔTH1を超えるか否かを判定する(S12)。温度の変化量ΔTが、第1閾値温度ΔTH1を超えていないか、又は等しい場合には、制御部100は、通常冷却運転(通常冷却運転モードM10)を継続する(S13)。
温度の変化量ΔTが、第1閾値温度ΔTH1を超えていると、制御部100は、再検出準備期間を開始する。図7と図8に示すように、制御部100は、再検出準備モードM28を適用する再検出準備期間の中で、冷気供給運転制御モードM21を適用した冷気供給運転(S14A)と、待機運転モードM22を適用した待機運転(S14B)とを実施する。なお、制御部100は、冷気供給運転(S14A)と待機運転(S14B)を、一連の処理(S14)として実施してよい。制御部100は、この処理S14Aを実施する冷気供給運転期間の中で、冷却部15を用いて小冷凍室27D内の冷気を循環させるとよい。「冷気供給運転」とは、冷凍室内の空気の少なくとも一部を、冷凍用送風装置48から供給される冷気に入れ替える運転のことである。
制御部100は、上記の処理S14を実施する再検出準備期間が経過して、その後、再検出準備運転期間中の待機制御期間(待機制御モードM22)を開始して、温度の変化量から第2の温度上昇を検出する(S15)。
制御部100は、温度の変化量ΔTが、第2閾値温度ΔTH2を超えるか否かを判定する(S16)。
例えば、時刻t2以降の温度の変化量ΔTが、第2閾値温度ΔTH2を超えていないか、又は等しい場合には、制御部100は、食品が投入されていないと推定して、図7に示すように、通常冷却運転を実施するように制御モードを切り替えて(S17)、一連の処理を終える。
これに対し、時刻t2以降の温度の変化量ΔTが、第2閾値温度ΔTH2を超えている場合には、制御部100は、食品が投入されていると推定して、一気冷凍制御期間内の第1制御期間(一気冷却第1運転モードM23)を開始する。制御部100は、図8に示すように、一気冷凍運転を実施して(S18)、所定の時間(時刻t20)が経過するまでこの状態を継続する。例えば、上記の所定の時間が経過すると、制御部100は、通常冷却運転(通常冷却運転モードM10)に切り替えて、上記の一連の処理を終える。
上記の処理により、扉の開放を検知するための扉スイッチを設けていなくても、第1の温度上昇の検出によって、小冷凍室27Dなどの冷凍室の扉が開放されたことを検出できる。
また、比較例の場合、冷凍室の扉が開放されると、その扉を閉めても冷凍室内の温度がすぐに低下しないことがある。
これに対して、本実施形態では、「冷気供給運転」を実施することで、食品の投入の有無によらずに、速やかに温度を所望の温度帯に導くことができる。
さらに、本実施形態では、これに続いて「待機運転」を実施することにより、新たに配置された食品の温度に依存する温度上昇を検出することができる。以下、再検出準備期間に実施する「冷気供給運転」と「待機運転」の一例について詳述する。
<冷気供給運転と待機運転に関する実施例>
再検出準備期間の運転は、冷気供給運転による冷気供給期間と、待機運転による待機運転期間の連続する2つの期間に分けて実施される。それぞれの期間に、冷凍用送風装置48と圧縮機49を下記のように稼働させる。
冷気供給運転期間の説明:
冷気供給運転期間において、第1の所定の期間、冷凍用送風装置48と圧縮機49を固定の速度で稼働させる。第1の所定の期間を、例えば時刻t2が経過するまでとする。時刻t2が経過するまでの時間を、例えば5分間としてもよい。
ここで例示する冷蔵庫1の冷却強度は、下記の運転方法によるものとする。なお、この仕様は、一例であり、これに制限されることはなく適宜変更が可能である。
冷凍用送風装置48の回転数:約1500rpm
圧縮機49の回転数:約17Hz
例えば、上記の冷凍用送風装置48の回転数は、その定格回転数よりも低く設定される。
なお、この冷気供給期間を開始する時点が、冷蔵室の冷却期間内であった場合には、冷凍用送風装置48の回転数と、圧縮機49の回転数が、上記の値よりも高く設定されていることがある。この場合、制御部100は、冷気供給期間の冷気供給運転を開始する際に、冷凍用送風装置48の回転数(基準回転数)と、圧縮機49の回転数(基準回転数)を上記の値に設定しなおすとよい。
例えば、冷蔵室の冷却期間に、冷凍用送風装置48の回転数を約1800rpm、圧縮機49の回転数を約30Hzで稼働している場合には、上記の制御の開始によって、冷凍用送風装置48の回転数と、圧縮機49の回転数が、ともに低下することになる。
冷蔵庫1の外気温度が庫内温度よりも高い状況で、食品の出し入れ、又は扉の開放があると、その外気が冷凍室内に流入して、一時的に冷凍室内の温度が上昇する。
この冷気供給期間の冷気供給運転によって冷凍室内の空気を循環させることで、比較的温度が高い空気を冷気に入れ替えることができる。これにより、冷気供給期間が終了した段階で、冷凍室内の温度が、所定の温度帯の冷気の温度になる。
待機運転期間の説明:
待機運転期間において、上記の冷気供給期間を終えたのち、待機運転がこれに続けて開始される。
第2の所定の期間、冷凍用送風装置48と圧縮機49の稼働を停止させて待機する。
第2の所定の期間を、例えば所定の時間(時刻t10-時刻t2)が経過するまでとする。時刻t2から時刻t10が経過するまでの待機時間を、例えば3分間としてもよい。
上記のとおり、待機運転期間が開始する段階で、冷凍室内の温度が所定の温度帯の冷気の温度になる。
仮に、冷蔵庫1の外気温度が庫内温度よりも高い状況で、食品の取り出し、又は扉が開放された場合には、待機運転期間が開始後に大きな温度上昇は生じない。このような場合には、冷凍室内の温度が適正な温度帯になっているから、一気冷凍制御を保留することができ、省電力になる。
これに対し、新たに食品が冷凍室内に配置された場合には、その食品の温度の影響により、冷凍室内の温度が上昇する場合がある。このような場合には、一気冷凍制御を実施して、冷凍室内の温度を適正な温度帯に下げるとともに、温度上昇の要因になっている食品の温度を可能な範囲の短時間で下げることが望ましい。
なお、この一気冷凍制御のための冷却能力を高めると、冷却系統の構成が増大し、これに伴い消費電力も高くなる傾向にある。そのため、冷蔵庫1の機器仕様により定まる条件の範囲内で、より省電力で、より短時間に冷却することが望まれている。
比較例の一気冷凍制御の手法に、一気冷凍制御の期間を通して、冷凍用送風装置48の回転数と、圧縮機49の回転数を固定速度に維持する手法がある。この場合、一気冷凍制御を終了させる段階になっていても、冷却器に低温の冷媒が残っている状況になることがある。この冷却器に残る低温の冷媒は、余計に生成されたことなる。
本実施形態では、この冷却器に残る低温の冷媒を削減して省電力化を図る。例えば、一気冷凍制御の期間内の圧縮機49の駆動量を削減することで、上記の省電力化を図ることにした。
図9を参照して、冷気供給運転中の冷凍用冷却器46の過冷却を抑制するための制御の一例について説明する。
図9は、実施形態の冷気供給運転中の冷凍用冷却器46の過冷却を抑制するための処理のフローチャートである。
比較例の場合、前述の図6のステップS14A、14Bにおいて、冷凍用冷却器46及び食品の温度が下がりすぎることがある。このような事象が生じた場合に、待機運転(図6のS14B)中に食品の温度上昇を検知できなくなる可能性がある。
その要因として、下記が挙げられる。
(1)冷気供給運転中の冷凍用送風装置48の回転数が高すぎる。
(2)冷気供給運転中に冷凍用送風装置48を稼働させる時間が長い。
(3)冷気供給運転開始の直前まで冷凍室(貯蔵室)を冷却していた。
これに対して、前述の図6のステップS14Aにおいて、制御部100は、図9に示す処理を実行するとよい。
例えば、制御部100は、小冷凍室27Dが冷却中であったか否かを識別する(S141)。小冷凍室27Dが冷却中であった場合には、制御部100は、冷却能力を下げて(S142)、一連の処理を終える。これに対し、小冷凍室27Dが冷却中でなかった場合には、制御部100は、通常冷却運転モードM10が適用された期間の冷却能力と同様の冷却能力の制御を継続して(S143)、一連の処理を終える。
なお、上記の通常冷却運転モードM10が適用された場合の冷却能力は、冷却期間(M11)と、冷却停止期間(M12)とを交互に切り替える1周期内の比率によって決定される。通常冷却運転モードM10が適用された期間の冷却能力は、予め定められている。上記の「平時」とは、冷蔵庫1の扉の開閉、新たに冷蔵庫1内に配置した保管、などが所定期間に亘って発生しなかったとみなせる期間であってよい。これによらず「平時」は、基本運転を実行する期間のことであってもよい。以下の説明において、上記の場合を、単に「平時」と呼ぶ。
本実施形態では、この処理を実施することにより、第1の要因に対し、冷気供給運転中の所定時間に、冷凍用送風装置48が冷気を送風している間、冷凍用送風装置48の翼の回転数を標準の回転数よりも低くして風量を下げてもよい。例えば、冷凍用送風装置48の標準の回転数が約1800rpmであれば、これを約1500rpmにする。これにより、食品の過冷却を抑制する。
また、第2の要因に対し、本実施形態では、冷気供給運転中に、送風装置が冷気を送風している時間(t2)を、通常の冷却時間よりも短くする。例えば、通常の冷却時間が30分であれば、これを5分などにする。これにより、食品の過冷却を抑制することができる。
また、第3の要因に対し、本実施形態では、冷凍用送風装置48の翼の回転数、及び圧縮機49の回転数を所望の回転数に調整可能にした。例えば、過冷却の懸念がなければ、冷凍用送風装置48の翼の回転数、及び圧縮機49の回転数を現状値に維持してもよく、過冷却が見込まれる場合には、所望の回転数を指定して、その回転数で稼働させることができる。
例えば、冷凍用送風装置48の翼の回転数、及び圧縮機49の回転数を現状値に維持する場合に、夫々約30Hz、約1800rpmにしてもよい。又は、指定の回転数として、夫々約17Hz、約1500rpmに切り替えてもよい。これにより、冷凍用送風装置48の翼の回転数、及び圧縮機49の回転数を所望の値に調整することが可能になる。
例えば、制御部100は、冷気供給制御期間と待機期間とを含む再検出準備期間が経過してから冷凍室温度センサ111によって検出された再検出温度を用いて貯蔵室27内の第1の温度上昇を検出する。制御部100は、貯蔵室27の温度に基づいて、貯蔵室27内の第1の温度上昇を検出した場合に、第1の温度上昇の検出後の再検出準備期間内に冷却部15を用いて貯蔵室27内に冷気を供給し、その再検出準備期間が経過してから貯蔵室27内の第2の温度上昇を検出した場合に、特別冷却運転モードM20による特別運転を実行する。
なお、冷気供給制御期間中の冷却部15の冷却能力は、通常冷却運転モードM10(基本運転)が実行される期間中の冷却部15の冷却能力よりも低く設定される。
例えば、制御部100は、再検出準備期間の冷凍用送風装置48(送風装置)の風量を、基本運転を実行する期間の風量よりも少なくする。この場合の基本運転は、再検出準備期間と冷却部15による冷却を促進させる冷却促進制御期間とを含む特別運転期間が経過してからの期間であってよい。
冷却促進制御を終えてから貯蔵室27内の第1の温度上昇が検出されるまでの期間に、貯蔵室27の開閉がないと仮定すると、貯蔵室27の過度な冷却は不要である。そこで、この貯蔵室27の開閉を検出するために設ける冷気供給制御期間中の冷却能力は、再検出準備期間と冷却促進制御とを終えてからなどの通常冷却運転モードM10(基本運転)が実行される期間の冷却能力よりも低く設定される。なお、再検出準備期間内の冷気供給制御期間中についても同様である。このような構成により、再検出準備期間中、特に冷気供給制御期間中の過冷却を抑制する。
なお、冷却部15は、再検出準備期間が経過するまでの所定の期間に、貯蔵室27(小冷凍室27D)に冷気を供給させないように冷凍用送風装置48を制御するとよい。
第2冷却モジュール45(冷却部)は、貯蔵室27に冷気を供給する冷凍用送風装置48を備える。制御部100は、冷凍用送風装置48(送風装置)を制御して再検出準備期間内の冷気供給制御期間に前記貯蔵部の冷気を供給して循環させる。
また、制御部100が基本運転を実行する期間に、冷凍用送風装置48(送風装置)が冷気を送風する送風期間と、冷気を送風しない非送風期間とを繰り返されている。制御部100は、冷気供給制御期間に、冷凍用送風装置48(送風装置)が冷気を送風する期間を、基本運転を実行する期間の送風期間よりも短くするとよい。
制御部100は、貯蔵室27内の第1の温度上昇を検出したときに、貯蔵室27を冷却していた場合に、冷凍用送風装置48の翼の回転数、及び圧縮機49の回転数を、貯蔵部内の第1の温度上昇を検出した時点の回転数に維持するように制御する。又は、制御部100は、冷凍用送風装置48の翼の回転数と、圧縮機49の回転数との何れか又は両方を冷気供給制御期間の制御に適用される所望の回転数に切り替えるように制御するとよい。
制御部100は、冷気供給制御期間に、冷凍用送風装置48(送風装置)が冷気を送風している所定の時間の終了後に、所定時間、冷凍用送風装置48(送風装置)を停止させることにより、省電力化を可能にしている。
[5.調整制御]
本実施形態では、制御部100は、「冷凍運転」の制御において、通常冷却運転モードM10と、特別冷却運転モードM20とのうち少なくとも一方を選択して実施する。以下、いくつかの実施例について説明する。ただし、調整制御の内容は、以下に説明する例に限定されない。また、以下に説明する実施例は、1つの冷蔵庫1において実施可能である。
(新規食品が小冷凍室27Dに入庫された場合の温度制御)
第1から第3実施例は、通常冷却運転モードM10を実行中に、冷凍室温度とは異なる温度の食品(例えば、10℃の食品)が小冷凍室27Dに入庫されたことが検出された場合の事例である。以下、より省電力で、より短時間に冷却可能な一気冷凍制御の手法を、幾つかの実施例に分けて説明する。
(第1実施例)
図10と図11を参照して、実施形態の第1実施例について説明する。
図10は、第1実施例に関する一気冷凍制御のフローチャートである。図11は、第1実施例を説明するためのタイミングチャートである。図11の縦軸は、温度と、冷凍用送風装置48の回転数と、圧縮機49の回転数を示す。図11中の一点鎖線の折れ線グラフによって冷凍用冷却器46の出力側の推定温度を示し、太い実線(曲線)によって食品(肉)の推定温度を示し、細い実線(直線)によって冷凍用送風装置48の回転数を示し、破線(直線)によって圧縮機49の回転数を示す。
ここで示す一気冷凍制御は、検出された条件に応じた制御変数を用いて、予め定められた手順に従って、冷凍用送風装置48の回転数と、圧縮機49の回転数を切り替える制御の一例である。より具体的には、圧縮機49の回転数を段階的に切り替える事例である。
例えば、制御部100が、時刻t11に温度上昇を検出すると、以下の処理を順に実施する。
時刻t11を、制御状態の切り替えを実施するタイミングの基準時刻とする。以下に示す事例では、時刻t11をタイマーの起点とし、所定の時間が経過した際に、そのタイマーの満了とする。制御部100は、そのタイマーの満了を、割り込み処理などによって検出するとよい。
制御部100は、時刻t11に、圧縮機49の回転数をCMP_R1に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SA11)。なお、この冷凍用送風装置48の回転数は、後述する時刻t24まで維持されることになる。
制御部100は、時刻t12に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD1が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R2に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SA12)。
制御部100は、時刻t13に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD2が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R3に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SA13)。
制御部100は、時刻t14に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD3が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R0に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SA14)。
制御部100は、時刻t24に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD20が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R0に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R0にする(SA15)。
なお、圧縮機49の回転数に設定する各値について、下記の関係にするとよい。
CMP_R1>CMP_R2>CMP_R3>CMP_R0
CMP_R1は、各値の中で最も大きい。CMP_R2とCMP_R3が、これに続いて順に小さくなる。CMP_R0は、停止状態又は停止に近い状態の回転数である。
圧縮機49の回転数を上記のように設定することにより、食品の温度が比較的高い時刻t11から時刻t12までの期間の冷却能力を比較高くすることができる。この期間に、圧縮機49の駆動によって冷媒が冷凍用冷却器46に蓄積し、冷凍用冷却器46の温度が徐々に低下する。
時刻t12に、圧縮機49の回転数をCMP_R1からCMP_R2に一段低下させると、その後の冷却能力が低下する。これにより、時刻t12以降の冷凍用冷却器46の出口温度が増加傾向に変化する。食品の温度の変化が少ない状況が継続する。
時刻t13に、圧縮機49の回転数をCMP_R2からCMP_R3にさらに一段低下させると、その後の冷却能力がさらに低下する。これにより、時刻t13以降の冷凍用冷却器46の出口温度の増加傾向は継続し、その変化率は、時刻t13を挟んで増加する。時刻t13以降も、食品の温度の変化が少ない状況が継続する。
時刻t14に、圧縮機49の回転数をCMP_R3からCMP_R0にさらに一段低下させる。CMP_R0を0又は0近傍の値にする。これにより圧縮機49は停止して、圧縮機49からの冷媒の吐出が停止する。時刻t14から時刻t24までは、冷凍用送風装置48が空気を循環させるため、冷却期間が継続する。つまり、この期間は、冷凍用冷却器46に蓄積された冷媒の熱を利用して、冷凍室内を冷却することになる。
その後、時刻t24までの冷却能力がさらに低下することになるが、時刻t24までの間に食品の温度が徐々に低下して、食品の品質を維持することが可能な温度になる。これをすぎれば、一気冷凍の温度管理を終了して、通常の冷却制御に戻すことができる。
一気冷凍のための制御が時刻t24をもって終了する。これにより冷凍用送風装置48を停止させることになるが、時刻t24までに食品の温度が十分に低下した状態になる。
上記のとおり、制御部100は、第1制御期間に圧縮機49を第1回転数で回転させ、第2制御期間に圧縮機49を第1回転数よりも低い第2回転数で回転させる又は停止さている。この場合、制御部100は、圧縮機49の回転数を指定する基準回転数(以下、圧縮機49の基準回転数という。)を、第1回転数から第2回転数に調整して、圧縮機49の回転数を下げている。この場合、制御部100は、圧縮機49の基準回転数を、一気冷凍制御運転モードM29(冷却制御期間)の中で1回以上段階的に下げることになる。制御部100は、前記圧縮機の回転数を、前記冷却制御期間の中で2回以上段階的に下げてもよい。
制御部100は、第1制御期間の少なくとも一部において前記送風装置を第1送風状態で駆動し、前記第2制御期間の少なくとも一部において前記送風装置を前記第1送風状態よりも送風量が大きい第2送風状態で駆動するとよい。
制御部100は、冷却制御期間において、圧縮機49の回転数を第2回転数まで低下させた後も、又は圧縮機49を停止させた後も、冷凍用送風装置48の駆動を続けてよい。
制御部100は、冷却制御期間の中で、圧縮機49を停止させた後、冷凍室用送風装置の駆動を続ける期間の中で、冷蔵用送風装置43による送風量を冷蔵室の温度制御によって指定される値に調整してもよい。
冷却部15は、圧縮機49により圧縮された冷媒が供給される冷凍用冷却器46を有している。制御部100は、圧縮機49を稼働させることによって冷凍用冷却器46の温度が所定の温度よりも低下しないように、冷凍用送風装置48による送風量を上げるとよい。
本実施形態において制御部100は、圧縮機49の基準回転数を維持する期間の中で、冷凍用送風装置48の送風量を維持させている。
また、制御部100は、一気冷凍制御運転モードM29(冷却制御期間)の中で、先に圧縮機49を停止させて、その後、冷凍用送風装置48の翼の回転を維持するように制御するとよい。
上記のように、圧縮機49の回転数を段階的に低下させることにより、圧縮機49の損失を抑えつつ、所望の冷却性能を得ることができる。
この場合、例えば時刻t11から時刻t24まで、圧縮機49の回転数と、冷凍用送風装置48の翼の回転数の両方をそれぞれ一定に維持する場合に比べて、時刻t11における圧縮機49の翼の回転数(CMP_R1)が同じであれば、圧縮機49による消費電力が少なくなることは明らかである。
上記の第1実施例の場合、制御部100は、圧縮機49の回転数を、運転開始直後に比較的高回転(約60Hz)にして、段階的に圧縮機49の回転数を下げている。例えば、約60Hz→約40Hz→約20Hzのように順に下げるとよい。上記のように、段階的に圧縮機49の回転数を下げ、その後圧縮機49の運転を停止して、冷凍用送風装置48を稼働させて予冷することができる。なお、制御部100は、圧縮機49を稼働させることによって冷却器の温度が所定の温度よりも低下しないように、冷凍用送風装置48の翼の回転数を上げるとよい。これにより、圧縮機49の消費電力量の無駄を低減して、肉の最大氷結晶生成帯通過時間を所望の時間内で通過させることができる。
(第2実施例)
図12と図13を参照して、実施形態の第1実施例について説明する。
図12は、第2実施例に関する一気冷凍制御のフローチャートである。図13は、第2実施例を説明するためのタイミングチャートである。図13に示す各グラフは、前述の図11の場合と同様である。
例えば、制御部100が、時刻t11に温度上昇を検出すると、以下の処理を順に実施する。より具体的には、冷凍用送風装置48の回転数を段階的に切り替える事例である。
制御部100は、時刻t11に、圧縮機49の回転数をCMP_R1に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SB11)。なお、この圧縮機49の回転数は、後述する時刻t14Aまで維持されることになる。
制御部100は、時刻t21に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD11が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R1に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R2にする(SB12)。
制御部100は、時刻t22に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD12が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R1に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R3にする(SB13)。
制御部100は、時刻t14Aに、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD14Aが経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R0に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R3にする(SB14)。
制御部100は、時刻t24に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD20が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R0に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R0にする(SB15)。
なお、冷凍用送風装置48の回転数に設定する各値について、下記の関係にするとよい。
WG_R3>WG_R2>WG_R1>WG_R0
WG_R3は、各値の中で最も大きい。WG_R2とWG_R1が、これに続いて順に小さくなる。WG_R0は、停止状態又は停止に近い状態の回転数である。
冷凍用送風装置48の回転数を上記のように設定することにより、食品の温度が比較的高い時刻t11から時刻t21までの期間の冷却能力を比較高くすることができる。この期間に、圧縮機49の駆動によって冷媒が冷凍用冷却器46に蓄積するように、冷凍用送風装置48の回転数を低めに設定して冷凍用冷却器46の温度を徐々に低下させる。
時刻t21に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1からWG_R2に一段高めると、その後の冷凍用冷却器46の温度の低下が制限される。これにより、時刻t21以降の冷凍用冷却器46の出口温度の変化小さくなる。食品の温度の変化が少ない状況が継続する。
時刻t22に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R2からWG_R3にさらに一段高めると、その後の冷却能力がさらに低下する。これにより、時刻t22以降の冷凍用冷却器46の出口温度の増加傾向になる。時刻t22以降も、食品の温度の変化が少ない状況が継続する。
時刻t14Aに、圧縮機49の回転数をCMP_R1からCMP_R0に低下させる。これにより圧縮機49は停止して、圧縮機49からの冷媒の吐出が停止する。時刻t14Aから時刻t24までは、冷凍用送風装置48が空気を循環させるため、冷却期間が継続する。ただし、この期間は、冷凍用冷却器46に蓄積された冷媒の熱を利用して、冷凍室内を冷却することになる。
その後、時刻t24までの間に食品の温度が徐々に低下して、食品の品質を維持することが可能な温度になる。これをすぎれば、一気冷凍の温度管理を終了して、通常の冷却制御に戻すことができる。
一気冷凍のための制御が時刻t24をもって終了する。これにより冷凍用送風装置48を停止させることになるが、時刻t24までに食品の温度が十分に低下した状態になる。
上記のように、冷凍用送風装置48の回転数を段階的に高めることにより、圧縮機49の損失を抑えつつ、所望の冷却性能を得ることができる。冷凍用送風装置48の消費電力は圧縮機49の消費電力よりも少ない。
この場合、例えば時刻t11から時刻t24まで、圧縮機49の回転数と、冷凍用送風装置48の回転数の両方をそれぞれ一定に維持する場合に比べて、圧縮機49を稼働させる時間が短くなることから、圧縮機49による消費電力が少なくなることは明らかである。
上記の第2実施例の場合、制御部100は、第1制御期間に冷凍用送風装置48の翼を第1回転数で回転させ、第2制御期間に冷凍用送風装置48の翼を第1回転数よりも高い第2回転数で回転させる。これにより、制御部100は、冷凍用送風装置48の翼の回転数が指定される冷凍用送風装置48の基準回転数を、第1回転数から第2回転数に調整して、送風装置48の翼の回転数を上げるとよい。制御部100は、冷凍用送風装置48の翼の回転数が指定される冷凍用送風装置48の基準回転数を、冷却制御期間の中で1回以上段階的に上げる。また、制御部100は、冷凍用送風装置48の送風量を、冷却制御期間の中で2回以上段階的に上げてもよい。
制御部100は、第1制御期間の少なくとも一部において圧縮機49を第1回転数で回転させ、第2制御期間の少なくとも一部において圧縮機49を第1回転数よりも低い第2回転数で回転させるとよい。
制御部100は、冷却制御期間において、圧縮機49の回転数を第2回転数まで低下させた後も、又は圧縮機を停止させた後も、冷凍用送風装置48の駆動を続けてもよい。
貯蔵室27は、小冷凍室27Dと、冷蔵室27Aとを含む。制御部100は、冷却制御期間の中で、圧縮機49を停止させた後、小冷凍室27D用の冷凍用送風装置48の駆動を続ける期間の中で、冷蔵用送風装置43による送風量を冷蔵室27Aの温度制御によって指定される値に調整するとよい。
また、制御部100は、冷却制御期間の中で、先に圧縮機49を停止させているが、その後、冷凍用送風装置48の回転を維持するように制御する。
上記の第2実施例の場合、制御部100は、冷凍用送風装置48の基準回転数を、運転開始直後に比較的低回転(約1500rpm)にして、段階的に送風装置の翼の回転数を上げている。例えば、約1500rpm→約1800rpm→約2100rpmのように順に上げるとよい。上記のように、段階的に送風装置の翼の回転数を上げることで、冷凍用冷却器46の温度が所定の温度よりも下がらないように制御して、これによって生成される冷気を利用することができる。これにより、送風装置の消費電力量の無駄を低減し、肉の最大氷結晶生成帯通過時間を所望の時間内で通過させることができる。
なお、冷却部15は、圧縮機49より圧縮された冷媒が供給される冷凍用冷却器46を有している。圧縮機49から排出される冷媒の気化によって冷凍用冷却器46の温度が下がる。制御部100は、圧縮機49を稼働させることによって冷却器の温度が所定の温度よりも低下しないように、冷凍用送風装置48の翼の回転数を上げて、圧縮機49の基準回転数を維持又は下げるように制御するとよい。
この中で、制御部100は、冷却制御期間の中で、圧縮機49を先に停止させて、その後、冷凍用送風装置48の翼の回転を維持するように制御するとよい。
(第3実施例)
図14と図15を参照して、実施形態の第3実施例について説明する。
図14は、第3実施例に関する一気冷凍制御のフローチャートである。図15は、第3実施例を説明するためのタイミングチャートである。図15に示す各グラフは、前述の図11、図13の場合と同様である。
例えば、制御部100は、時刻t11に温度上昇を検出すると、以下の処理を順に実施する。
制御部100は、時刻t11に、圧縮機49の回転数をCMP_R1に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SC11)。
制御部100は、時刻t12に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD1が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R2に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R1にする(SC11A)。
制御部100は、時刻t21に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD11が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R2に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R2にする(SC12)。
制御部100は、時刻t13に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD2が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R3に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R2にする(SC13)。
制御部100は、時刻t22に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD12が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R3に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R3にする(SC14)。
制御部100は、時刻t14に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD3が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R0に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R3にする(SC15)。
制御部100は、時刻t24に、時刻t11の温度上昇の検出から所定時間TD20が経過したことを検出して、圧縮機49の回転数をCMP_R0に、冷凍用送風装置48の回転数をWG_R0にする(SC16)。
なお、圧縮機49の回転数に設定する各値と、冷凍用送風装置48の回転数に設定する各値と、は、前述のとおりの大小関係にするとよい。
圧縮機49の回転数と、冷凍用送風装置48の回転数とを上記のように設定することにより、第1実施例と第2実施例の特徴を併せ持つ制御が可能になる。
例えば、本実施形態において制御部100は、圧縮機49の基準回転数を下げる期間の中で、冷凍用送風装置48の送風量を上げている。このように、圧縮機49の基準回転数と、冷凍用送風装置48の基準回転数の両方を調整することにより、前述した第1実施例と第2実施例よりも細かな調整が可能になる。
制御部100は、圧縮機49の基準回転数を維持する期間又は圧縮機49の基準回転数を下げる期間の中で、冷凍用送風装置48の送風量を維持又は上げるとよい。
(第1変形例)
実施形態の中で、制御部100は、冷却制御期間の中で、先に圧縮機49を停止させて、その後、冷凍用送風装置48の回転を維持するように制御する事例について説明した。
本変形例では、これに加えて、制御部100は、冷却制御期間の中で、先に圧縮機49を停止させた後、冷凍室用の冷凍用送風装置48の回転を維持している期間の中で、冷蔵用送風装置43の回転数を冷蔵室27Aの温度制御に応じて調整するとよい。
(第2変形例)
実施形態の中で、制御部100は、予め定められた固定時間で、冷凍用送風装置48の回転数及び圧縮機49の回転数を切り替える事例を示した。これに変えて、又は加えて、冷凍用冷却器46の出口側に設けた温度センサによって検出された温度に基づいて、冷凍用送風装置48の回転数及び圧縮機49の回転数を調整してもよい。例えば、制御部100は、冷凍用冷却器46の出口側に設けた温度センサによって検出された温度をキーにして、記憶部に格納されたテーブルを参照して、冷凍用送風装置48の回転数及び圧縮機49の回転数を決定するとよい。このテーブルの値は、実験結果などに基づいて適当な値を定めるとよい。
(その他の変形例)
なお、冷凍用送風装置48の回転数及び圧縮機49の回転数の量子化の段階は、適宜変更してよい。例えば、図に示した段数、切り替え回数よりも多く設定することができる。この量子化の段階の数に応じて、制御中の切り替え回数を検定するとよい。
その際に、冷凍用送風装置48及び圧縮機49を稼働させる時間は、図示したものに制限されない。適宜定めることができる。冷凍用送風装置48を稼働させる時間及び比較的高回転で稼働する時間を長くしても、省電力化への影響は比較的少ない。
また、圧縮機49の停止条件を、予め定められた時間(経過時間)ではなく、冷凍用冷却器46の温度(出口側温度)や貯蔵室(小冷凍室27D)、冷却対象物(食品)の温度で決めてもよい。その際、赤外線センサ等を用いて、貯蔵室(小冷凍室27D)内の貯蔵物の温度を測ってもよい。
以上説明した少なくとも上記の実施形態によれば、冷蔵庫は、筐体と、冷却部と、制御部とを持つ。前記筐体は、貯蔵部を含む。前記冷却部は、冷媒を圧縮する圧縮機を含み、前記貯蔵部を冷却する。前記制御部は、基本運転と、前記基本運転に比べて前記貯蔵部に収容された食材の温度を急速に低下させる特別運転とを実行可能である。前記特別運転において、前記食材の温度が所定の温度帯を通過する冷却制御期間は、第1制御期間と、前記第1制御期間の後に実施される第2制御期間とを含む。前記制御部は、前記第1制御期間に前記圧縮機を第1回転数で回転させ、前記第2制御期間に前記圧縮機を前記第1回転数よりも低い第2回転数で回転させる又は停止させる。
これにより、冷蔵庫1は、貯蔵室に保存する食品の品質を確保しつつ、低消費電力化を図ることができる。
なお、以上説明した少なくとも上記の実施形態の別の観点によれば、冷蔵庫は、筐体と、冷却部と、制御部とを持つ。前記筐体は、開閉自在な貯蔵部を含む。前記冷却部は、前記貯蔵部に冷気を供給する。前記制御部は、基本運転と、前記基本運転に比べて前記貯蔵部に収容された食材の温度を急速に低下させる特別運転とを実行可能である。前記制御部は、前記貯蔵部の温度に基づいて、前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出した場合に、前記検出後の再検出準備期間内に前記冷却部を用いて前記貯蔵部内に冷気を供給し、前記再検出準備期間が経過してから前記貯蔵部内の第2の温度上昇を検出した場合に、前記特別運転を実行する。
これにより、冷蔵庫1は、貯蔵部内の温度の検知精度をより高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…冷蔵庫、10…筐体、15…冷却部、27A…冷蔵室、27D…小冷凍室(貯蔵部)、46…冷凍用冷却器、48…冷凍用送風装置、49…圧縮機、100…制御部。

Claims (10)

  1. 開閉自在な貯蔵部を含む筐体と、
    前記貯蔵部に冷気を供給する冷却部と、
    基本運転と、前記基本運転に比べて前記貯蔵部に収容された食材の温度を急速に低下させる特別運転とを実行可能である制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記貯蔵部の温度に基づいて、前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出した場合に、前記検出後の再検出準備期間内に前記冷却部を用いて前記貯蔵部内に冷気を供給し、前記再検出準備期間が経過してから前記貯蔵部内の第2の温度上昇を検出した場合に、前記特別運転を実行する
    冷蔵庫。
  2. 前記再検出準備期間中の前記冷却部の冷却能力は、前記基本運転が実行される期間中の前記冷却部の冷却能力よりも低く設定される、
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記冷却部は、
    前記貯蔵部に冷気を供給する送風装置
    を備え、
    前記冷却部は、前記再検出準備期間が経過するまでの所定の期間に、前記貯蔵部に前記冷気を供給させないように前記送風装置を制御する、
    請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記冷却部は、
    冷媒を圧縮する圧縮機
    を備え、
    前記制御部は、
    前記再検出準備期間に、前記送風装置が冷気を送風している間、前記圧縮機を停止させる、又は前記圧縮機の回転を前記基本運転を実行する期間の制御に適用される回転数よりも低くさせる、
    請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記制御部は、
    前記再検出準備期間の前記送風装置の風量を、前記再検出準備期間と前記冷却部による冷却を促進させる冷却促進制御期間とを含む特別運転期間が経過してから前記基本運転を実行する期間の風量よりも少なくする、
    請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記制御部は、
    前記基本運転を実行する期間に、前記送風装置が冷気を送風する送風期間と、前記冷気を送風しない非送風期間とを繰り返し、
    前記再検出準備期間に前記送風装置が冷気を送風する期間を、前記基本運転を実行する期間の前記送風期間よりも短くする、
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記制御部は、
    前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出したときに前記貯蔵部を冷却していた場合、前記送風装置の翼の回転数と前記圧縮機の回転数の両方の回転数を、前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出した時点の回転数に維持するように制御する、
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  8. 前記制御部は、
    前記貯蔵部内の第1の温度上昇を検出したときに前記貯蔵部を冷却していた場合、前記送風装置の翼の回転数と、前記圧縮機の回転数との何れか又は両方を前記再検出準備期間が適用される回転数に切り替えるように制御する、
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  9. 前記制御部は、
    前記再検出準備期間において、前記送風装置が冷気を送風している所定の時間の終了後に、所定時間前記送風装置を停止させる
    請求項5に記載の冷蔵庫。
  10. 前記制御部は、前記貯蔵部の内部空間の奥行方向の中心よりも前記貯蔵部の扉側に設置された温度センサからの信号に基づいて前記貯蔵部の温度を検出する、
    請求項5に記載の冷蔵庫。
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