JP2024030869A - ステアバイワイヤ式操舵装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024030869000001
【課題】ステアバイワイヤ式操舵装置における操舵対象の向きがストロークエンドに到達した状況を運転者がステアリングホイールを通じて確実に感知することができるようにすると共に、そのストロークエンドに対するステアリングホイールの超過回転を防止する。
【解決手段】フリー状態でステアリングホイール1の回転を許容し、ロック状態に切り替わってからバックラッシ分の空転を経てステアリングホイール1の回転を阻止する状態となるステアリングロック7を備える。制御部8は、ステアリングホイール1の回転角度位置を監視し、ストロークエンドに対応したステアリングホイール1の回転角度位置からバックラッシ分を差し引いた回転角度位置に到達した際、ステアリングロック7をロック状態に切り替える。
【選択図】図1

Description

この発明は、ステアリングホイールと操舵対象との間が機械的に切り離された状態で操舵対象の転舵を行なうステアバイワイヤ式操舵装置に関する。
運転者によるステアリングホイールの回転操作に応じて車両、船舶等の乗り物の操舵対象の向きを変化させる操舵装置として、ステアバイワイヤ方式のものが知られている(例えば、特許文献1)。ステアバイワイヤ式操舵装置は、ステアリングホイールの操作量を検知する操舵センサと、ステアリングホイールに対して機械的に切り離して設けられた転舵アクチュエータとを有し、その転舵アクチュエータが、操舵センサで検知されるステアリングホイールの操作量に応じて作動し、操舵対象の向きを変化させるようになっている。
このステアバイワイヤ式操舵装置は、運転者によるステアリングホイールの操作量をいったん電気信号に変換し、その電気信号に基づいて転舵アクチュエータの動作を制御するので、例えば、ステアリングホイールを回転操作したときの操舵対象の向きの変化量を乗り物の走行速度に応じて調整するといったように、乗り物の走行状態に応じてステアリングホイールの操作量と転舵アクチュエータの動作量の対応関係を最適化することが可能であり、乗り物の走行安定性や運動性能の向上を可能とするものとして期待されている。
ステアバイワイヤ式操舵装置においては、運転者によって回転操作されるステアリングホイールと、操舵対象の向きを変化させる転舵アクチュエータとが機械的に切り離されている。そのため、運転者が、乗り物の停止中等にステアリングホイールを操作して操舵対象の向きがその移動限界(ストロークエンド)に到達したときにも、運転者は、さらにステアリングホイールを回転操作することが可能である。そのため、転舵輪の向きがストロークエンドに到達しているにもかかわらず、運転者は、操舵対象の向きがストロークエンドに到達していることに気付かないという問題が生じる。
そこで、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときに、その状況を、運転者がステアリングホイールを通じて感知することを可能としたステアバイワイヤ式操舵装置として、特許文献1のものが提案されている。
特許文献1のステアバイワイヤ式操舵装置は、車速やステアリングホイールの操作量等に基づいて演算される操舵反力をステアリングホイールに与える反力モータと、反力モータを制御する反力コントローラとを有する。そして、反力コントローラは、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときに、反力モータで発生する操舵反力の大きさを補正して増大させる制御を行なう。これにより、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したことを運転者はステアリングホイールを通じて感知することができる。
特開2020-168952号公報
しかしながら、特許文献1のように、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときに、反力モータで発生する操舵反力の大きさを補正して増大させる制御を行なった場合、あくまでステアリングホイールの操舵反力が大きくなるだけであり、ステアリングホイールの回転が阻止されるのではないため、運転者によっては、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したことに気付かず、そのままステアリングホイールの回転操作を継続してしまう懸念がある。また、反力モータによって運転者に確実に気付かせる程の逆入力トルクを発生させるには、反力モータが大型になる点で不利となる。
上述の懸念に関し、本願出願人は、ステアリングホイールの回転を阻止可能なロック状態と、ステアリングホイールの回転を許容するフリー状態とを制御部の配下で切り替え可能なステアリングロックを採用し、反力モータを用いることなく、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときに、運転者がステアリングホイールを通じてその状況を確実に感知できるようにすることを検討した。
ここで、本願発明者は、上述のようにステアリングロックがロック状態に切り替わってからステアリングホイールの回転を阻止するまでにステアリングホイールの回転(バックラッシ)を要する構造である場合、その特徴を考慮しないステアリングロックの制御を行ってしまうと、ストロークエンドに対応したステアリングホイールの回転位置を超えるステアリングホイールの超過回転が問題化することに気付いた。具体的には、ストロークエンドに到達したときにステアリングロックがロック状態に切り替わっても、バックラッシ分のステアリングホイールの超過回転が起こってしまう。また、ストロークエンド近傍でステアリングロックのロック状態とフリー状態の切り替えが繰り返された場合、ステアリングホイールの超過回転が累積的に拡大する懸念がある。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、ステアバイワイヤ式操舵装置における操舵対象の向きがストロークエンドに到達した状況を運転者がステアリングホイールを通じて確実に感知することができるようにすると共に、そのストロークエンドに対するステアリングホイールの超過回転を防止することにある。
上記の課題を解決するため、この発明は、ステアリングホイールと、前記ステアリングホイールに対して機械的に切り離して設けられ前記ステアリングホイールの操作量に応じて操舵対象の向きを変化させる転舵アクチュエータと、を備えるステアバイワイヤ式操舵装置において、前記ステアリングホイールの回転を阻止可能なロック状態と、前記ステアリングホイールの回転を許容するフリー状態とを切り替え可能なステアリングロックと、 前記ステアリングホイールの回転位置を監視し、前記ステアリングロックを制御する制御部と、をさらに備え、前記ステアリングロックが前記ロック状態に切り替わってから前記ステアリングホイールの回転を阻止するまでに要する前記ステアリングホイールの回転量をバックラッシと定義し、前記操舵対象の向きのストロークエンドに対応した前記ステアリングホイールの回転位置から対応の前記バックラッシ分を差し引いた回転位置までの範囲を転舵限界近傍と定義したとき、前記ステアリングホイールの回転位置が対応の前記転舵限界近傍に到達する際に前記制御部が前記ステアリングロックを前記ロック状態に切り替えることを特徴とするステアバイワイヤ式操舵装置、という構成1を採用した。
上記構成1によると、制御部が、ステアリングホイールの回転位置を監視し、転舵限界近傍に到達する際にステアリングロックをロック状態に切り替えるので、そのバックラッシを考慮した時期にステアリングロックのロック状態への切り替えを行って、ストロークエンドに到達した状況を運転者がステアリングホイールを通じて確実に感知することをできるようにすると共に、そのストロークエンドに対するステアリングホイールの超過回転を防止することもできる。
上記構成1において、前記ステアリングロックが、前記ステアリングホイールと一体に回転するシャフトと、回転しないように固定された固定部材と、前記シャフトと前記固定部材のうちの一方に連結された内方部材と、前記シャフトと前記固定部材のうちの他方に連結され前記内方部材を取り囲む外輪と、前記内方部材と前記外輪の内周との間に配置された係合子と、前記係合子を保持し、前記内方部材と前記外輪の内周の間に前記係合子を係合させる係合位置と、前記内方部材と前記外輪の内周の間への前記係合子の係合を解除する係合解除位置との間で周方向に移動可能に支持された保持器と、軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアと、通電により前記アーマチュアを吸引して軸方向に移動させる電磁石と、前記アーマチュアの移動に応じて、前記保持器を前記係合位置と前記係合解除位置のうち一方から他方に周方向移動させる動作変換機構と、を有する、という構成2を採用することができる。
上記構成2によると、電磁石の通電と非通電を切り替えることにより、ステアリングホイールの回転を阻止可能なロック状態と、ステアリングホイールの回転を許容するフリー状態とを切り替えることが可能である。ロック状態の場合、内方部材と外輪との間に係合子が物理的に係合することによって内方部材の回転が阻止されるので、シャフトに連結されたステアリングホイールの回転を確実に阻止することができる。そのため、操舵対象の向きのストロークエンドに到達した状況で係合子による内方部材の回転阻止を行えば、運転者は、そのステアリングホイールを通じて、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したことを確実に感知することができる。
上記構成2において、前記制御部が前記ステアリングロックへ前記ロック状態に切り替えるように指令してから前記電磁石での電流変化が始まるまでに要する時間を遅延時間と定義したとき、前記制御部が、前記ステアリングホイールの回転速度を監視し、その回転速度と前記遅延時間とに基づいて前記遅延時間における前記ステアリングホイールの推定回転量を演算し、前記操舵対象の向きのストロークエンドに対応した前記ステアリングホイールの回転位置から前記対応のバックラッシ分及び前記推定回転量を差し引いた回転位置で前記ステアリングロックに前記ロック状態への切り替えを指令する、という構成3を採用するとよい。
上記構成3によると、制御部が、そのときのステアリングホイールの回転速度でステアリングホイールの回転位置が転舵限界近傍に到達する時期にステアリングロックがロック状態となるようにして、その際のステアリングホイールの超過回転をより正確に防止することができる。
上記構成1から3のいずれかにおいて、前記制御部が、前記ステアリングロックを前記ロック状態に切り替え後、前記ステアリングホイールの回転位置について前記転舵限界近傍内にあるか否かを監視し、前記転舵限界近傍内にある間、前記ステアリングロックを前記ロック状態に維持する、という構成4を採用するとよい。
上記構成4によると、転舵限界近傍内でステアリングロックのロック状態とフリー状態の切り替えが繰り返されないようにして、ステアリングホイールの超過回転を防止することができる。
上記構成1から4のいずれかにおいて、前記制御部が、前記バックラッシを定期的に検知し、最新の前記バックラッシに基づいて前記ステアリングロックを前記ロック状態又は前記フリー状態に切り替える、という構成5を採用するとよい。
上記構成5によると、経年変化によりバックラッシが増加しても、これを反映させてステアリングロックのロック状態とフリー状態の切り替えを適切に制御することができる。
より具体的には、上記構成5において、前記ステアリングホイールに操舵反力を与える反力モータをさらに備え、前記制御部が、前記ステアリングホイールの回転位置を原点位置とするように前記反力モータを制御し、この原点位置にある状態で前記ステアリングロックを前記ロック状態に切り替え、このロック状態で前記ステアリングホイールを前記原点位置から回転させるように前記反力モータを制御し、前記ステアリングホイールの回転に要するトルクの変化と、前記ステアリングホイールの前記原点位置からの回転量とに基づいて前記バックラッシを検知する、という構成6を採用するとよい。
上記構成6によると、ステアリングホイールに操舵反力を与えるための反力モータを利用した自動的なバックラッシの検知を実現することができる。
上述のように、この発明は、上記構成1の採用により、ステアバイワイヤ式操舵装置における操舵対象の向きがストロークエンドに到達した状況を運転者がステアリングホイールを通じて確実に感知することができるようにすると共に、そのストロークエンドに対するステアリングホイールの超過回転を防止することもできる。
この発明の実施形態にかかるステアバイワイヤ式操舵装置を模式的に示す図 図1のステアリングロック付近の断面図 図2の動作変換機構の近傍を拡大して示す図 図2のIV-IV線に沿った断面図 図4の係合子付近の拡大図 図5の保持器が係合位置まで移動した状態を示す図 図1の操舵対象の向きとステアリングホイールの回転位置とステアリングロックのバックラッシとの関係を模式的に示す図 図1の制御部の処理内容を示すフローチャート 図1のステアリングロックにおけるバックラッシの検知原理を示す図 図1の制御部の指令タイミングとステアリングロックの動作とステアリングホイールの回転量との関係を示す図
この発明の一例としての実施形態にかかるステアバイワイヤ式操舵装置を図1、図2に示す。このステアバイワイヤ式操舵装置は、運転者によるステアリングホイール1の操作量を電気信号に変換し、その電気信号に基づいて転舵アクチュエータ2を制御することで、車両の左右一対の転舵輪3(操舵対象)の向きを変化させるステアバイワイヤの車両用のものを例示している。
このステアバイワイヤ式操舵装置は、運転者により回転操作されるステアリングホイール1と、ステアリングホイール1に直結されたステアリングシャフト4と、ステアリングホイール1の回転位置及び回転速度を検知する操舵センサ5と、ステアリングホイール1に操舵反力を与える反力モータ6と、反力モータ6に取り付けられたステアリングロック7と、ステアリングホイール1に対して機械的に切り離して設けられた転舵アクチュエータ2と、ステアリングロック7等を制御するための制御部8と、を備える。
ステアリングシャフト4は、ステアリングホイール1を回転操作したときに、ステアリングホイール1と一体に回転するようにステアリングホイール1に接続されている。
操舵センサ5は、ステアリングシャフト4に取り付けられている。操舵センサ5としては、ステアリングホイール1の回転位置を示す回転角度と、ステアリングホイール1の回転速度を示す角速度とを検知する回転センサが採用されている。操舵センサ5としては、運転者によってステアリングホイール1に入力される操舵トルクを検知するトルクセンサや、これら回転センサとトルクセンサの機能を兼ね備えた複合センサなどを採用することも可能である。
反力モータ6は、通電により回転トルクを発生する電動モータである。反力モータ6は、ステアリングシャフト4の端部に連結されている。反力モータ6は、回転トルクをステアリングシャフト4に入力することで、そのステアリングシャフト4を介してステアリングホイール1に操舵反力を付与する。
転舵アクチュエータ2は、転舵軸10と、転舵軸ハウジング11と、転舵軸10を車両の左右方向に移動させる転舵モータ12と、転舵軸10の位置を検知する転舵センサ13とを有する。転舵軸10は、車両の左右方向に移動可能に転舵軸ハウジング11で支持されている。転舵軸ハウジング11は、転舵軸10の左右両端が転舵軸ハウジング11から突出した状態となるように転舵軸10の中央部を収容している。
転舵モータ12および転舵センサ13は、転舵軸ハウジング11に取り付けられている。転舵モータ12と転舵軸10の間には、転舵モータ12が出力する回転を転舵軸10の直線運動に変換する運動変換機構(図示せず)が組み込まれている。転舵軸10の左右両端は、タイロッド14を介して左右一対の転舵輪3に連結され、転舵軸10が軸方向に移動するとこれに連動して左右一対の転舵輪3の向きが変化するようになっている。
反力モータ6は、モータシャフト15と、モータシャフト15に回転トルクを付与するモータ本体16とを有する。モータ本体16は、筒状のケーシングと、このケーシングに収容された環状のステータ(図示せず)とで構成されている。モータ本体16は、そのケーシングにおいて車両のボディ側の静止部に固定されており、運転室に設置されたステアリングホイール1及びこれに直結されたステアリングシャフト4に対して常に一定の位置関係にある。
モータシャフト15は、モータ本体16からの軸方向の一方側(図では上側)への突出部分と、モータ本体16からの軸方向の他方側(図では下側)への突出部分とを有する。モータシャフト15の図中上側への突出部分にステアリングシャフト4の下端部が同軸に連結され、モータシャフト15の図中下側への突出部分にステアリングロック7が同軸に連結されている。ステアリングシャフト4とモータシャフト15は、ステアリングホイール1と一体的に回転可能な伝達系を構成している。
図1に示すステアリングロック7は、シャフトとしてのモータシャフト15と同軸上に設けられており、ステアリングロック7への通電によりステアリングホイール1の回転を阻止するロック状態となり、当該通電の遮断によりステアリングホイール1の回転を許容するフリー状態となり、その通電制御に基づいてステアリングホイール1の回転を任意の角度位置で阻止可能な構造になっている。
具体的には、図2~図5に示すように、ステアリングロック7は、モータシャフト15の外周に装着された内方部材21と、内方部材21を取り囲む外輪22と、外輪22及びモータ本体16に対して相対回転しないように固定された固定部材としてのステアリングロックケース23と、内方部材21の外周に形成されたカム面24と外輪22の内周に形成された円筒面25との間に配置された係合子26と、これら係合子26を保持する保持器27と、軸方向に移動可能に支持されたアーマチュア28と、通電によりアーマチュア28を吸引して軸方向に移動させる電磁石29と、アーマチュア28の移動に応じて保持器27を周方向移動させる動作変換機構30と、を有する。
内方部材21は、モータシャフト15と一体回転することができるようにモータシャフト15の外周にスプライン嵌合している。
外輪22は、ステアリングロックケース23に嵌め込まれている。ステアリングロックケース23は、ステアリングロック7の構成部材(内方部材21、係合子26、保持器27、アーマチュア28、電磁石29等)を一括して収容する筒状の部材である。ステアリングロックケース23の軸方向一端には、径方向外方に延びるフランジ部が形成され、そのフランジ部においてモータ本体16のケーシングの軸方向端面にボルト(図示省略)で固定されている。
外輪22は、ステアリングロックケース23の内周に装着した止め輪31でステアリングロックケース23から抜け止めされている。図4に示すように、ステアリングロックケース23の内周に形成されたキー溝32と、外輪22の外周に形成されたキー溝33に、共通のキー部材34が嵌め込まれ、このキー部材34によって、外輪22は回転しないように固定された状態となっている。
図2に示すように、外輪22の内周と内方部材21との間には、内方部材21を外輪22に対して回転可能に支持する軸受35が配置されている。
図4、図5に示すように、内方部材21の外周に複数のカム面24が形成されている。カム面24は、外輪22の円筒面25と半径方向に対向している。各カム面24と円筒面25の間には、周方向中央から周方向両端に向かって次第に狭小となるくさび空間が形成されている。
保持器27には、径方向に貫通するポケット36が周方向に間隔をおいて複数形成されている。各ポケット36に係合子26が収容されている。係合子26としてローラが採用されている。保持器27は、係合子26をカム面24の周方向中央から周方向に移動させることでカム面24と円筒面25の間に係合子26を係合させる係合位置と、係合子26をカム面24の周方向中央に移動させることでカム面24と円筒面25の間への係合子26の係合を解除する係合解除位置との間で、内方部材21に対して周方向に移動可能に支持されている。
図2、図3に示すように、アーマチュア28は、内方部材21の外周で軸方向に移動可能に支持されている。アーマチュア28は、磁性材料(鉄、珪素鋼など)で形成された円盤状の部材である。
電磁石29は、アーマチュア28と軸方向に対向して配置されている。電磁石29は、軸方向と周方向のいずれにも移動しないようにステアリングロックケース23に固定されている。アーマチュア28と電磁石29の間には、アーマチュア28を電磁石29から離反する方向に付勢する離反ばね37が配置されている。
電磁石29は、アーマチュア28に向かって軸方向に開放するC形断面をもつ環状のフィールドコア38と、フィールドコア38に巻回されたソレノイドコイル39とを有する。ソレノイドコイル39に通電すると、フィールドコア38とアーマチュア28とを通る磁気回路が形成され、アーマチュア28はフィールドコア38に吸引される。ステアリングロックケース23には、ソレノイドコイル39に電力を供給するリード線40を通すための貫通孔が形成されている。この貫通孔にゴム製のグロメット41が装着されている。
図3に示すように、動作変換機構30は、アーマチュア28に対して軸方向に相対移動可能な状態でアーマチュア28に回り止めされかつ保持器27に回り止めされたプレート42と、保持器27を係合解除位置に弾性的に保持するセンタリングばね43とを有する。
プレート42の外周には、保持器27に形成された係合凹部44に係合する係合凸部45が形成されている。プレート42は、それら係合凸部45と係合凹部44の係合によって、保持器27と一体に周方向移動するように保持器27に回り止めされている。また、プレート42には、アーマチュア28に向かって軸方向に延びる突起46が形成されている。アーマチュア28には、プレート42の突起46が軸方向にスライド可能に挿入される孔47が形成されている。プレート42は、それら突起46と孔47の係合によって、アーマチュア28に対して軸方向移動可能な状態で、アーマチュア28と一体に周方向移動するようにアーマチュア28に回り止めされている。
図4に示すように、センタリングばね43は、鋼線をC形に巻いたC形環状部48と、C形環状部48の両端からそれぞれ径方向外方に延出する一対の延出部49とからなる。C形環状部48は、内方部材21の軸方向の一端面に形成された円形のばね収容凹部50に嵌め込まれている。一対の延出部49は、ばね収容凹部50から径方向外方に貫通するように内方部材21の軸方向端面に形成された径方向溝51に挿入されている。
センタリングばね43の延出部49は、内方部材21の径方向溝51の径方向外端から突出しており、この突出部分が、保持器27に形成された切欠き部52に挿入されている。径方向溝51と切欠き部52は同じ周方向幅をもつように形成されている。センタリングばね43の延出部49は、内方部材21の径方向溝51の内面と、保持器27の切欠き部52の内面にそれぞれ接触し、その接触部分に作用する周方向の力によって保持器27を係合解除位置に弾性保持する。
図3~図5に示すステアリングロック7において、内方部材21の回転を許容するフリー状態は、電磁石29に非通電の状態に相当する。すなわち、電磁石29を非通電にすると、アーマチュア28が離反ばね37の付勢力によって電磁石29から離反し、アーマチュア28は、電磁石29に対して自由に回転可能な状態となる。このとき、保持器27は、センタリングばね43の弾性復元力によって係合解除位置に保持されるので、内方部材21を正逆いずれの方向に回転させても、内方部材21のカム面24と外輪22の円筒面25との間に係合子26は噛み込まず、内方部材21およびモータシャフト15は外輪22に対して正逆両方向に自由に回転することが可能である。
一方、ステアリングロック7において、内方部材21の回転を阻止可能なロック状態は、電磁石29に通電してアーマチュア28を吸引した状態に相当する。すなわち、電磁石29に通電したとき、アーマチュア28は電磁石29に吸着され、アーマチュア28が電磁石29に摩擦接触した状態となる。このとき、内方部材21を回転させると、電磁石29に摩擦接触するアーマチュア28が、プレート42を介して保持器27に回り止めされているので、保持器27は回転が制限され、その保持器27に対して内方部材21が相対回転する。その結果、保持器27が、センタリングばね43の弾性力に抗し係合解除位置から係合位置に移動し、内方部材21のカム面24と外輪22の円筒面25との間に係合子26が噛み込むように係合するので、内方部材21の回転が阻止され、従い、この内方部材21と一体化されたモータシャフト15、ステアリングシャフト4及びステアリングホイール1の回転が阻止される。
このように、このステアリングロック7においては、図5に示すように、保持器27のポケット36と係合子26間に設定された隙間、カム面24と円筒面25で形成されるくさび空間と係合子26間にフリー状態の実現に要する隙間等の遊びが設けられているため、前述のロック状態に切り替わってからの内方部材21(モータシャフト、ステアリングシャフト、ステアリングホイール)の更なる回転により、図5に示す係合解除位置の保持器27、係合子26が図6に示す係合位置へ前述の遊び分だけ周方向へ移動して係合子26がカム面24と円筒面25間に噛み込む係合状態になるまでの間、すなわち内方部材21の回転が阻止されるまでの間、内方部材21が外輪22に対して空転する。この空転によって図1に示すステアリングシャフト4及びステアリングホイール1が回転することになる。
図1、図2に示すステアリングロック7がロック状態に切り替わってからステアリングホイール1の回転を阻止するまでに要するステアリングホイール1の回転量は、図6に示すように前述の遊びに基づく内方部材21の空転量に一致し、以下、これをバックラッシαとする。なお、図6では、ロック状態で内方部材21が図中左側へ回転した場合を例示したが、右側回転時も同様である。
一方、図6の状態から図2に示す電磁石29への通電を遮断して非通電にすると、直ちに離反ばね37の付勢力でアーマチュア28が電磁石29から離されてフリー状態になり、内方部材21が外輪22に対して逆回転(例えば、図6において右側回転)する際、内方部材21がバックラッシα分を逆回転せずとも保持器27(係合子26)が係合解除位置に戻る。
図1に示す制御部8は、前述の反力モータ6、ステアリングロック7、転舵モータ12を制御する。制御部8は、情報演算処理装置、情報記憶装置等を含む電気回路からなり、この電気回路をコンピュータとして機能させるソフトウェアと、所定の初期情報とを情報記憶装置に記憶する。
制御部8の入力側には、外部センサ60、操舵センサ5、転舵センサ13が電気的に接続されている。制御部8の出力側には、反力モータ6、ステアリングロック7、転舵アクチュエータ2が電気的に接続されている。
外部センサ60は、車両の走行速度を検知する車速センサ等である。制御部8は、操舵センサ5で検知される前述のステアリングホイール1の操舵トルク、回転速度及び回転角度と、外部センサ60で検知される車両の走行状況(車速等)とに応じて転舵モータ12を作動させ、左右一対の転舵輪3の向きを変化させる制御を行なう。また、このとき、制御部8は、ステアリングホイール1の操作量と車両の走行状況とに応じた大きさの操舵反力が発生するように反力モータ6を作動させる制御を行なう。
さらに、制御部8は、ステアリングホイール1の回転位置を監視し、その回転位置に応じてステアリングロック7をロック状態又はフリー状態に切り替える制御を行う。この例のステアリングロック7が励磁作動形であるので、ロック状態に切り替えるために制御部8がステアリングロック7に出す指令は、ステアリングロック7の電磁石に通電することを意味し、フリー状態に切り替えるために制御部8がステアリングロック7に出す指令は、ステアリングロック7の電磁石への通電を遮断して非通電にすることを意味する。
操舵センサ5で検知されるステアリングホイール1の回転位置と、転舵センサ13で検知される転舵軸10の位置に対応した転舵輪3の向きとの関係は図7のようになる。同図において、0°の位置は、転舵センサ13で検知される転舵輪3(図1参照。以下、同じ。)の向きのストロークの中央位置(車両が直進する状態の転舵輪3の向き)に対応し、操舵センサ5で検知されるステアリングホイール1(図1参照。以下、同じ。)の回転位置の原点位置に対応する。以下、回転方向を呼び分ける場合は、CW方向と、CCW方向とを用いる。
ここで、転舵アクチュエータ2による転舵輪3の向きの移動限界であるストロークエンドを転舵限界位置βとする。その転舵限界位置βに対応したステアリングホイール1の回転位置から対応のバックラッシα分を差し引いた回転位置Pまでの範囲を転舵限界近傍とする。CW方向の転舵限界近傍は、CW方向の転舵限界位置βcwのときのステアリングホイール1の回転位置から回転位置Pcwまでの範囲である。CCW方向の転舵限界近傍は、CCW方向の転舵限界位置βccwのときのステアリングホイール1の回転位置から回転位置Pccwまでの範囲である。
制御部8(図1参照。以下、同じ。)は、各転舵限界位置βcw,βccwに対応したステアリングホイール1の回転位置、各バックラッシαcw,αccwを記憶している。各転舵限界位置βcw,βccw、回転位置Pcw,Pccwは、0°位置を基準とした回転角度位置として、また、バックラッシαcw、αccwは回転量を示す角度値として制御部8に記憶されている。
運転者がステアリングホイール1をCW方向又はCCW方向に回転操作する場合、そのステアリングホイール1の回転位置が対応の転舵限界位置βcw又はβccwに到達して以降、ステアリングロック7が係合子26の噛み込みによってステアリングホイール1の対応のCW方向又はCCW方向回転を阻止する状態にあれば、運転者は転舵輪3の向きが対応の転舵限界位置βcw又はβccwに到達した状況を確実に感知することができる。
しかし、ステアリングホイール1の回転位置が回転位置PcwをCW方向に過ぎてから、又は回転位置PccwをCCW方向に過ぎてから、ステアリングロック7をロック状態に切り替えてしまうと、ステアリングホイール1の回転阻止が起こるのは、対応のバックラッシαcw又はαccw分の空転後であるから、対応の転舵限界位置βcw又はβccwを超過した回転位置になってからとなる。
また、CW方向の転舵限界近傍内と、CCW方向の転舵限界近傍内とにおいてステアリングロック7のロック状態とフリー状態の切り替えが繰り返し得る制御を採用してしまうと、運転者のステアリングホイール1の操作次第で、対応の転舵限界位置βcw又はβccwを超えるステアリングホイール1のCW方向又はCCW方向回転が起こる可能性がある。例えば、ステアリングホイール1を通じて転舵限界位置βcwに到達したことを感知した運転者は、ステアリングホイール1をCCW方向に逆回転操作してから、CW方向の転舵限界近傍内で再びステアリングホイール1をCW方向に回転操作することが起こり得る。そのCW方向の転舵限界近傍内におけるCW方向への再回転操作を検知してからステアリングロック7をフリー状態からロック状態に切り替えたとしても、それまでの逆回転量θccwに応じて転舵限界位置βcwに近くなった回転位置(図7例ではβcw-θccwの回転角度位置)からロック状態へ切り替えることになり、この切り替え後からステアリングホイール1のCW方向回転がバックラッシαcw分だけ更に進んだ時点で阻止されることになるので、転舵限界位置βcwからCW方向に超過回転量θcwが生じてしまう。また、ステアリングホイール1のCW方向回転が再阻止されたことを感知した運転者がステアリングホイール1を僅かにCCW方向に逆回転操作してからCW方向に再回転操作を試みた場合、更に転舵限界位置βcwに近づいた回転位置でステアリングロック7をロック状態に切り替えることになり、再び超過回転が起こって、超過回転量θcwがより大きくなってしまう。CCW方向のステアリングホイール1の回転時も同様であり、転舵限界位置βccwに到達したことを感知した運転者がステアリングホイール1をCW方向に逆回転操作してから、CCW方向の転舵限界近傍内で再びステアリングホイール1をCCW方向に回転操作する逆回転量θcwに応じて転舵限界位置βccwに近くなった回転位置(図7例ではβccw-θcwの回転角度位置)からロック状態へ切り替えると、この切り替え後からステアリングホイール1のCCW方向回転がバックラッシαccw分だけ更に進むため、転舵限界位置βccwからCCW方向に超過回転量θccwが生じ、このようなことが繰り返されると、超過回転量θccwがより大きくなってしまう。
そこで、制御部8は、CW方向の転舵限界近傍とCCW方向の転舵限界近傍とにおいて対応のバックラッシαcw又はαccwを考慮したステアリングロック7の制御を行うように設けられている。その制御内容を図8に示す。
制御部8は、ステアリングホイール1の回転及び転舵輪3の向き変更が起こり得る状況又は起こった状況を検知すると、図8に示す制御内容をスタートする。このスタートの契機となる状況の検知は、車両の運転キーのON操作、ステアリングホイール1及び転舵輪3の0°位置からの変位の有無等の適宜の情報に基づいて行えばよい。
制御部8は、スタート後、ステアリングホイール1の回転位置と回転速度を監視し(ステップS1)、ステアリングホイール1の回転位置が所定位置にあるか否かを判定する(ステップS2)。図示例では、その所定位置として、(βcw-αcw)の回転角度位置である回転位置Pcw,(βccw-αccw)の回転角度位置であるPccwが採用されている。
制御部8は、ステップS2において所定位置にないと判定したとき、ステップS1の監視に戻り、所定位置にあると判定したとき、ステアリングロック7にロック状態への切り替えを指令する(ステップS3)。
このステップS3により、制御部8が、転舵輪3の向きのストロークエンド(転舵限界位置βcw又はβccw)に対応したステアリングホイール1の回転位置から対応のバックラッシαcw又はαccw分を差し引いた回転位置Pcw,Pccwに到達する際にステアリングロック7をロック状態に切り替える、という制御が実現される。このため、係合子26の噛み込みによるステアリングホイール1の回転阻止が起こる回転位置は、概ね対応の転舵限界位置βcw又はβccwに対応した回転位置となり、対応の転舵限界位置βcw又はβccwを超えるステアリングホイール1の超過回転が略起こらない。したがって、運転者は、そのステアリングホイール1を通じて、転舵輪3の向きがストロークエンド(転舵限界位置βcw又はβccw)に到達した状況を確実に感知することができる。
制御部8は、ステップS3の指令を行うと、ステアリングホイール1の回転位置と回転速度を監視し(ステップS4)、ステアリングホイール1の回転位置が転舵限界近傍内にあるか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5の判定においては、例えば、(βcw-αcw)の回転角度位置で示される回転位置Pcwと、(βccw-αccw)の回転角度位置で示される回転位置Pccwとを用い、そのときのステアリングホイール1の回転位置が対応のCW方向又はCCW方向の転舵限界近傍の境界である回転位置Pcw又は回転位置Pccwにある場合、対応のCW方向又はCCW方向の転舵限界近傍内から外れたと判定することができる。
制御部8は、ステップS5において対応のCW方向又はCCW方向の転舵限界近傍内にあると判定したとき、ステップS4に戻り、対応のCW方向又はCCW方向の転舵限界近傍内にないと判定したときステアリングロック7にフリー状態への切り替えを指令し(ステップS6)、この後、ステップS1に戻る。
上記ステップS2~S6の処理により、制御部8が、ステアリングロック7をロック状態に切り替え後(ステップS2,S3)、ステアリングホイール1の回転位置について転舵限界近傍内にあるか否かを監視し、転舵限界近傍内にある間、ステアリングロック7をロック状態に維持する(ステップS4~S6)、という制御が実現される。このため、ステップS3以降のステアリングホイール1のCCW方向又はCW方向の逆回転操作によってステアリングホイール1の回転位置が対応のCW方向又はCCW方向の転舵限界近傍からストロークの中央(0°位置)側へ復帰されない限り、ステアリングロック7がロック状態からフリー状態に切り替わることは起こらない。また、仮に、ステアリングホイール1の回転位置がCW方向の転舵限界近傍をCW方向に超過した位置になったり、CCW方向の転舵限界近傍をCCW方向に超過した位置になったりしても、ステアリングロック7がロック状態に維持されるので、前述の運転者による状況感知が可能な状態は消失しない。
なお、図8に示すスタートよりも前の時点で、制御部8が、転舵限界位置βcw,βccwに対応したステアリングホイール1の回転位置、回転位置Pcw,Pccw、バックラッシαcw,αccwの各情報を記憶済みであることは勿論である。これら初期情報を制御部8に記憶させる書き込み工程は、このステアバイワイヤ式操舵装置の組み立て時や、システム構成時等の適宜の時期に行えばよい。
このステアバイワイヤ式操舵装置(適宜、図1、図2、図7、図8参照。以下、同じ。)は、上述のように、ステアリングホイール1と、ステアリングホイール1に対して機械的に切り離して設けられステアリングホイール1の操作量に応じて操舵対象(転舵輪3)の向きを変化させる転舵アクチュエータ2と、を備え、ステアリングホイール1の回転を阻止可能なロック状態と、ステアリングホイール1の回転を許容するフリー状態とを切り替え可能なステアリングロック7と、ステアリングホイール1の回転位置を監視し、ステアリングロック7を制御する制御部8と、をさらに備えるものである。
特に、ステアリングロック7がロック状態に切り替わってからステアリングホイール1の回転を阻止するまでに要するステアリングホイールの回転量をバックラッシαcw,αccwと定義し、操舵対象(転舵輪3)の向きのストロークエンド(転舵限界位置βcw,βccw)に対応したステアリングホイール1の回転位置から対応のバックラッシαcw,αccw分を差し引いた回転位置Pcw,Pccwまでの範囲を転舵限界近傍と定義したとき、制御部8が、対応の転舵限界近傍に到達する際(ステアリングホイール1のCW方向回転によって0°位置側から対応の回転位置Pcwに到達する際、又はステアリングホイール1のCCW方向回転によって0°位置側から対応の回転位置Pccwに到達する際)にステアリングロック7をロック状態に切り替える(ステップS1~S3)ものである。これにより、このステアバイワイヤ式操舵装置は、そのバックラッシαcw,αccwを考慮した時期にステアリングロック7のロック状態への切り替えを行って、ストロークエンド(転舵限界位置βcw,βccw)に到達した状況を運転者がステアリングホイール1を通じて確実に感知することできるようにすると共に、そのストロークエンド(転舵限界位置βcw,βccw)に対するステアリングホイール1の超過回転を防ぐこともできる。
また、そのステアリングロック7が、ステアリングホイール1と一体に回転するシャフト(モータシャフト15)と、回転しないように固定された固定部材(ステアリングロックケース23)と、シャフト(モータシャフト15)と固定部材(ステアリングロックケース23)のうちの一方に連結された内方部材21と、シャフト(モータシャフト15)と固定部材(ステアリングロックケース23)のうちの他方に連結され内方部材21を取り囲む外輪22と、内方部材21と外輪22の内周との間に配置された係合子26と、係合子26を保持し、内方部材21と外輪22の内周の間に係合子26を係合させる係合位置と、内方部材21と外輪22の内周の間への係合子26の係合を解除する係合解除位置との間で周方向に移動可能に支持された保持器27と、軸方向に移動可能に支持されたアーマチュア28と、通電によりアーマチュア28を吸引して軸方向に移動させる電磁石29と、アーマチュア28の移動に応じて、保持器27を係合位置と係合解除位置のうち一方から他方に周方向移動させる動作変換機構30と、を有するものである。これにより、このこのステアバイワイヤ式操舵装置は、電磁石29の通電と非通電を切り替えることにより、ステアリングホイール1の回転を阻止可能なロック状態と、ステアリングホイール1の回転を許容するフリー状態とを切り替えることができ、そのロック状態の場合、内方部材21と外輪22との間に係合子26が物理的に係合することによって内方部材21の回転が阻止されるので、シャフト(モータシャフト15)に連結されたステアリングホイール1の回転を確実に阻止することができる。そのため、操舵対象の向きのストロークエンドに到達した状況で係合子26による内方部材21の回転阻止を行えば、運転者は、そのステアリングホイール1を通じて、操舵対象(転舵輪3)の向きがストロークエンドに到達したことを確実に感知することができる。
また、その制御部8が、ステアリングロック7をロック状態に切り替え後(ステップS1~S3)、ステアリングホイール1の回転位置について前述の転舵限界近傍内にあるか否かを監視し(ステップS4~S5)、その転舵限界近傍内にある間、ステアリングロック7をロック状態に維持する(ステップS5~S6)ものである。これにより、このステアバイワイヤ式操舵装置は、ステアリングホイール1の回転位置が転舵限界近傍に到達してステアリングロック7がロック状態に切り替わってから転舵限界近傍内にあり続ける間、制御部8がステアリングロック7をフリー状態に切り替えず、ロック状態に維持し続けるので、転舵限界近傍内でステアリングロック7のロック状態とフリー状態の切り替えが繰り返されないようにして、ステアリングホイール1の超過回転を防止することができる。
図8例では、バックラッシαcw,αccw等を初期情報として制御部8に書き込み、その初期情報を用いてステアリングロック7の制御を行うようにしたが、ステアリングホイール1の超過回転をより正確に防止するために所要のパラメータを初期情報から更新するように変更してもよい。
バックラッシαcw,αccwは、経年変化によるステアリングロック7の捩じり剛性の低下やステアリングロック7の摩擦部の摩耗により、僅かに拡大する可能性がある。このステアリングロック7は、内方部材21と外輪22の相対的な回転位置について任意の位置関係でロック状態とフリー状態とを切り替えることが可能な構造であるから、バックラッシαcw,αccwの拡大量がどの程度であれ、その拡大量を制御部8による切り替えタイミングの決定に反映させてもステアリングロック7の動作に支障はない。
例えば、制御部8が、バックラッシαcw,αccwを定期的に検知し、最新のバックラッシαcw,αccwに基づいてステアリングロック7をロック状態又はフリー状態に切り替えるとよい。このステアバイワイヤ式操舵装置は、経年変化によりバックラッシαcw,αccwが増加しても、これを反映させてステアリングロック7のロック状態とフリー状態の切り替えを適切に制御することができる。
具体的には、制御部8が、転舵限界位置βcw,βccwの回転角度位置から対応の最新のバックラッシαcw,αccwを差し引く演算を行うことにより、最新の回転位置Pcw,Pccwを求め、この最新の回転位置Pcw,Pccwを記憶しておき、これを参照してステップS2とステップS6を実行すれば、バックラッシαcw,αccwの変化を反映させた制御を実現することができる。
また、バックラッシαcw,αccwを検知するタイミングは、運転者の意思に依存すると長期間にわたって更新されない懸念があるので、制御部8で定期的に自動検知を行うことが好ましい。その自動検知を行う時期は、運転者の意思に依存せずかつ運転開始前のタイミングであるステアバイワイヤ操舵装置の起動時(つまり車両の起動時)が好ましく、起動時ごとに行うことが好ましいが、経年変化への対応を目的とした更新であるので、起動時ごとに行うことは必須でない。
このステアバイワイヤ式操舵装置のように制御部8の配下に反力モータ6を備える場合、これを利用してバックラッシαcw,αccwの自動検知を実現することが可能である。
その自動検知の一例として、図9に、ステアリングロック7に対する通電制御と、ステアリングホイール1の回転位置の原点位置(0°位置)に対する回転角度と、ステアリングホイール1の回転時のステアリングトルクの変化との関係を示すタイミングチャートを示す。同図において、ステアリングロック7をロック状態にしてからフリー状態に切り替えるまでの電流(A)の変化を実線の波で示し、ステアリングホイール1の原点位置に対する回転角度(deg)を一点鎖線の波で示し、ステアリングホイールの回転に要するトルク(Nm)の変化を二点鎖線の波で示した。
制御部8は、バックラッシαcw,αccwを更新するタイミングで自動的に更新処理をスタートする。先ず、制御部8は、ステアリングホイール1の回転位置と、ステアリングホイール1の回転に要するトルクの変化と、ステアリングホイール1の原点位置からの回転量とを監視する状態になる。この状態のまま制御部8は、バックラッシαcw,αccwの検知に必要なステアリングロック7の制御と反力モータ6の制御とを実行する。具体的には、制御部8は、ステアリングロック7をフリー状態に維持しつつ、ステアリングホイール1の回転位置を原点位置とするように反力モータ6を制御する。原点位置になってから、制御部8は、ステアリングロック7にロック状態への切り替えを指令し、これにより、ステアリングロック7の電磁石29への通電が始まり(タイミングt)、ステアリングロック7がロック状態になる。続いて、制御部8は、ステアリングロック7をロック状態に維持しつつ、ステアリングホイール1を原点位置からCW方向に回転させるように反力モータ6を制御する。やがて係合子26の噛み込みによってステアリングロック7がステアリングホイール1のCW方向回転を阻止すると、CW方向のトルクが急激に立ち上がる。この急立ち上がりの発生時点(タイミングt)のステアリングホイール1の回転位置から原点位置までのステアリングホイール1のCW方向回転量がバックラッシαcwに相当する。タイミングtを検知した制御部8は、前述のステアリングホイール1のCW方向回転量を算出し、この算出値を最新のバックラッシαcwとして記憶する。続いて、制御部8は、ステアリングロック7をロック状態に維持しつつもステアリングロック7の電磁石29に通電する電流を弱め、ステアリングホイール1をCW方向回転の停止位置からCCW方向に回転させるように反力モータ6を制御する。やがて、係合子26の噛み込みによってステアリングロック7がステアリングホイール1のCCW方向回転を阻止すると、CCW方向のトルクが急激に立ち上がる。この急立ち上がりの発生時点(タイミングt)のステアリングホイール1の回転位置から原点位置までのステアリングホイール1のCCW方向回転量がバックラッシαccwに相当する。タイミングtを検知した制御部8は、前述のステアリングホイール1のCCW方向回転量を算出し、この算出値を最新のバックラッシαccwとして記憶する。その後、制御部8は、電磁石29への通電を遮断し、更新処理を終了する。
このように、制御部8は、ステアリングホイール1の回転位置を原点位置とするように反力モータ6を制御し、この原点位置にある状態でステアリングロック7をロック状態に切り替え、このロック状態でステアリングホイール1を原点位置から回転させるように反力モータ6を制御し、ステアリングホイール1の回転に要するトルクの変化と、ステアリングホイール1の原点位置からの回転量とに基づいてバックラッシαcw,αccwを検知することにより、ステアリングホイール1に操舵反力を与えるための反力モータ6を利用した自動的なバックラッシαcw,αccwの検知を実現することができる。
なお、前述のトルクの検知は、適宜のセンサで行えばよく、操舵センサ5で回転位置の検出と共に行ってもよいし、反力モータ6にトルクセンサを付設してもよいし、操舵センサ5や反力モータ6とは別にトルクセンサを設けてもよい。
図9では、検知原理の説明に適するように電流、トルク、回転角度の波形を模式的に示している。例えば、実際には、タイミングtとタイミングtとの間の時期や、タイミングtとタイミングtとの間の時期において、センタリングばね43の弾性反発力によるトルクの緩上昇が起こるが、係合子26の噛み込みによるトルクの急立ち上がりとは明らかに異なるので、そのトルクの緩上昇を図示していない。
また、バックラッシαcw,αccwの自動検知以外にも、ステアリングロック7にロック状態への切り替えを指令するタイミングを工夫することにより、ステアリングホイール1の超過回転を一層防止することが可能である。すなわち、図9、図10に示すように、その指令を出すタイミングtからステアリングロック7の電磁石29の通電状態が変化し始めるタイミングtまでに僅かな時間差がある。図8例では、回転位置Pcw,Pccwに到達する際にステアリングロック7をロック状態に切り替えるためのステップS2における所定位置として回転位置Pcw,Pccwを採用しているので、その指令タイミングを図10のタイミングtとすると、タイミングtになってステアリングロック7がロック状態への移行を開始するまでの間の僅かな時期にステアリングホイール1の回転が僅かに進むことになり、この僅かな回転量γがステアリングホイール1の超過回転となって現れる。この僅かな超過回転は、実用上、問題ないと考えられるが、より正確に超過回転の防止が要求される場合には、これを防止するとよい。すなわち、超過回転防止目的で制御部8がステアリングロック7をロック状態に切り替えるタイミングである「ステアリングホイール1の回転位置が対応の転舵限界近傍に到達する際に」とは、ステアリングホイール1の回転中にステアリングホイール1の回転位置が対応の転舵限界近傍βに到達することが確実になった時点から対応の転舵限界近傍βに到達した時点までを意味する。ステアリングホイール1の回転位置が対応の転舵限界近傍βに到達することが確実になったか否かは、ステアリングホイール1の回転位置、回転速度、ステアリングロック7の応答性能に基づき制御部8において判定することができる。
具体的には、ステアリングロック7へロック状態に切り替えるように指令してから電磁石29での電流変化が始まるまでに要する時間(t-t)を遅延時間と定義したとき、遅延時間と、そのときのステアリングホイール1の回転速度との乗算により、この遅延時間の間に生じるステアリングホイール1の回転量γを推定することが可能である。例えば、遅延時間が0.01s、ステアリングホイール1の回転速度が10deg./sである場合、推定回転量γは、0.1deg.となる。
そして、図8のステップS2における所定位置として、回転位置Pcw,Pccwから更に推定回転量γ分だけ0°位置側に寄った回転角度位置を採用すれば、制御部8が、図7の転舵限界位置βに対応したステアリングホイール1の回転位置から対応のバックラッシα分及び推定回転量γを差し引いた回転位置に到達したか否かを判定し、到達したと判定したときにステアリングロック7にロック状態への切り替えを指令することになり、つまり、図10のタイミングtを狙って指令することになり、これにより、遅延時間による超過回転を防止することが可能である。
したがって、制御部8が、ステアリングホイール1の回転速度を監視し、その回転速度と遅延時間とに基づいて推定回転量γを演算し、図8のステップS2において、図7の転舵限界位置βに対応したステアリングホイール1の回転位置から対応のバックラッシα分及び推定回転量γを差し引いた回転位置でステアリングロック7にロック状態への切り替えを指令することにより、制御部8が、そのときのステアリングホイール1の回転速度でステアリングホイール1の回転位置が転舵限界近傍βに到達する時期のタイミングtにステアリングロック7がロック状態となるようにして、その際のステアリングホイール1の超過回転をより正確に防止することができる。
なお、ステアリングロック7における遅延時間は、常に一定と見做すことができる程に僅かな時間であるので、制御部8に初期情報として記憶させておけばよく、これを関して更新する必要はない。
上述のように、この実施形態では、左右一対の転舵輪3を操舵対象とする車両用ステアバイワイヤ式操舵装置を例に挙げて説明したが、この発明は、車両(乗用車)に限らず、船舶、建設機械、農業機械、全地形対応車、多用途四輪車などの乗り物に搭載するステアバイワイヤ式操舵装置に適用することが可能である。
また、この実施形態では、ステアリングロック7を反力モータ6に対して反ステアリングホイール1側に配置した例を示したが、この発明は、ステアリングロックを反力モータとステアリングホイールとの間に配置する場合にも適用することが可能である。
また、この実施形態では、反力モータ6のモータシャフト15にステアリングロック7を連結した場合を例示したが、この発明は、反力モータを備えないステアバイワイヤ式操舵装置に適用することが可能である。この場合、常にステアリングホイール1と一体に回転する軸系に属する任意のシャフトにステアリングロックを連結すればよい。
また、この実施形態では、ステアリングロック7の固定部材としてステアリングロックケース23を採用したが、この発明においては、外輪とステアリングロックケースを繋ぎ目のない一体のケース部材で構成し、そのケース部材とは別体の固定部材を車両,船体等のボディ側の静止部材で構成することも可能である。
また、この発明において、ステアリングホイール1の回転位置、回転速度の検知は、ステアリングホイール1の回転位置に対応した回転位置、ステアリングホイール1の回転速度に対応した回転速度について検知し、必要に応じて適宜に変換すればよい。この実施形態のように回転位置として回転角度位置、回転速度として角速度を検知する場合、常にステアリングホイール1と一体に回転する軸系の任意の位置における回転角度位置、角速度と、ステアリングホイール1の回転角度位置、角速度とが一致するので、その軸系の任意のシャフト(ステアリングシャフト4やモータシャフト15)の回転角度位置、角速度をそのままステアリングホイール1の回転位置、回転速度を示す情報として制御部8の制御で使用することが可能である。
また、この実施形態では、励磁作動形のステアリングロック7を採用したが、この発明では、非励磁作動形のステアリングロックを採用することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ステアリングホイール
2 転舵アクチュエータ
3 転舵輪(操舵対象)
6 反力モータ
7 ステアリングロック
8 制御部
15 モータシャフト(シャフト)
21 内方部材
22 外輪
23 ステアリングロックケース(固定部材)
26 係合子
27 保持器
28 アーマチュア
29 電磁石
30 動作変換機構

Claims (6)

  1. ステアリングホイールと、前記ステアリングホイールに対して機械的に切り離して設けられ前記ステアリングホイールの操作量に応じて操舵対象の向きを変化させる転舵アクチュエータと、を備えるステアバイワイヤ式操舵装置において、
    前記ステアリングホイールの回転を阻止可能なロック状態と、前記ステアリングホイールの回転を許容するフリー状態とを切り替え可能なステアリングロックと、
    前記ステアリングホイールの回転位置を監視し、前記ステアリングロックを制御する制御部と、をさらに備え、
    前記ステアリングロックが前記ロック状態に切り替わってから前記ステアリングホイールの回転を阻止するまでに要する前記ステアリングホイールの回転量をバックラッシと定義し、前記操舵対象の向きのストロークエンドに対応した前記ステアリングホイールの回転位置から対応の前記バックラッシ分を差し引いた回転位置までの範囲を転舵限界近傍と定義したとき、前記ステアリングホイールの回転位置が対応の前記転舵限界近傍に到達する際に前記制御部が前記ステアリングロックを前記ロック状態に切り替えることを特徴とするステアバイワイヤ式操舵装置。
  2. 前記ステアリングロックが、
    前記ステアリングホイールと一体に回転するシャフトと、
    回転しないように固定された固定部材と、
    前記シャフトと前記固定部材のうちの一方に連結された内方部材と、
    前記シャフトと前記固定部材のうちの他方に連結され前記内方部材を取り囲む外輪と、
    前記内方部材と前記外輪の内周との間に配置された係合子と、
    前記係合子を保持し、前記内方部材と前記外輪の内周の間に前記係合子を係合させる係合位置と、前記内方部材と前記外輪の内周の間への前記係合子の係合を解除する係合解除位置との間で周方向に移動可能に支持された保持器と、
    軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアと、
    通電により前記アーマチュアを吸引して軸方向に移動させる電磁石と、
    前記アーマチュアの移動に応じて、前記保持器を前記係合位置と前記係合解除位置のうち一方から他方に周方向移動させる動作変換機構と、を有する請求項1に記載のステアバイワイヤ式操舵装置。
  3. 前記制御部が前記ステアリングロックへ前記ロック状態に切り替えるように指令してから前記電磁石での電流変化が始まるまでに要する時間を遅延時間と定義したとき、前記制御部が、前記ステアリングホイールの回転速度を監視し、その回転速度と前記遅延時間とに基づいて前記遅延時間における前記ステアリングホイールの推定回転量を演算し、前記操舵対象の向きのストロークエンドに対応した前記ステアリングホイールの回転位置から前記対応のバックラッシ分及び前記推定回転量を差し引いた回転位置で前記ステアリングロックに前記ロック状態への切り替えを指令する請求項2に記載のステアバイワイヤ式操舵装置。
  4. 前記制御部が、前記ステアリングロックを前記ロック状態に切り替え後、前記ステアリングホイールの回転位置について前記転舵限界近傍内にあるか否かを監視し、前記転舵限界近傍内にある間、前記ステアリングロックを前記ロック状態に維持する請求項1又は2に記載のステアバイワイヤ式操舵装置。
  5. 前記制御部が、前記バックラッシを定期的に検知し、最新の前記バックラッシに基づいて前記ステアリングロックを前記ロック状態又は前記フリー状態に切り替える請求項1又は2に記載のステアバイワイヤ式操舵装置。
  6. 前記ステアリングホイールに操舵反力を与える反力モータをさらに備え、
    前記制御部が、前記ステアリングホイールの回転位置を原点位置とするように前記反力モータを制御し、この原点位置にある状態で前記ステアリングロックを前記ロック状態に切り替え、このロック状態で前記ステアリングホイールを前記原点位置から回転させるように前記反力モータを制御し、前記ステアリングホイールの回転に要するトルクの変化と、前記ステアリングホイールの前記原点位置からの回転量とに基づいて前記バックラッシを検知する請求項5に記載のステアバイワイヤ式操舵装置。
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