JP2024030471A - 蒸気発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体材料の循環開始時に蒸発器の伝熱面温度が過剰になることを防ぐことができる蒸気発生装置を提供する。【解決手段】液体材料Laを貯留する空間である第1の貯留部11aと、第1の貯留部11aへ液体材料Laを供給する液体材料供給部12と、第1の貯留部11a内の気体の排出経路である気体排出部13と、を有する気液分離器10と、液体材料Laを貯留する空間である第2の貯留部21aと、第2の貯留部21a内の液体材料Laを加熱する加熱手段23と、を有する蒸発器20と、第1の貯留部11aの下部と第2の貯留部21aの下部とを連通させる流路である下部配管30と、第2の貯留部21aの上部と第1の貯留部11aの上部とを連通させる流路である上部配管40と、を備え、第2の貯留部21aもしくは下部配管30内に非凝縮ガスGbを供給する非凝縮ガス供給部50をさらに有する。【選択図】図2

Description

本発明はサーモサイフォン現象を利用して所望の材料からなる蒸気を得る蒸気発生装置に関する。
たとえば工業プラントなどにおいて、液体材料を加熱して気化させることによって所望の材料からなる蒸気を得るにあたり、特許文献1に示すようなサーモサイフォン式の蒸気発生装置が用いられる場合がある。
図3に、サーモサイフォン式の蒸気発生装置の概要を示す。蒸気発生装置100は、気液分離器101と蒸発器102とを有し、気液分離器101と蒸発器102の下部同士、上部同士がそれぞれ下部配管103、上部配管104によって接続され、気液分離器101、下部配管103、蒸発器102、上部配管104によりループする流路が形成されている。気液分離器101には液体材料Laが供給されるための液体材料供給部105と、気液分離器101内の気体を排出するための気体排出部106が設けられており、液体材料供給部105から供給された液体材料Laが気液分離器101および蒸発器102に貯留される。
この状態において蒸発器102が加熱されて蒸発器102内の液体材料La温度が沸点近くまで達することにより、気化した液体材料Laからなる気泡Baが液体材料La内から発生して蒸気Vが放出される。この蒸気Vが上部配管104を通って気液分離器101に流れ込み、気液分離器101の気体排出部106から排出される。この蒸気Vを回収することにより、気化した液体材料Laからなる所望の蒸気を得ることができる。
また、このとき、気泡Baの発生によって蒸発器102内の液体材料Laの見かけ上の密度が低下し、気液分離器101内の液体材料Laとの間で密度差が発生する。そのため、気液分離器101側から液体材料Laが流れ込み、蒸発器102内の液体材料La自体も上方に押し上げられ、上部配管104を通って気液分離器101へ流れ込む。すなわち、液体材料Laが気液分離器101、下部配管103、蒸発器102、上部配管104を循環する形態が構成される。したがって、このようなサーモサイフォン式の蒸気発生装置100では、蒸発器102を加熱し続けることによって、ポンプを使用することなく、液体材料Laを自己循環させつつ気化した液体材料Laからなる所望の蒸気を得ることができる。
特開2010-169364号公報
しかし、上記の蒸気発生装置100では、蒸発器102の温度が過剰となって蒸発器102が故障したり、液体材料Laが変質して所望の蒸気を得ることができなくなったりするおそれがあった。具体的には、加熱初期段階においては、蒸発器102が加熱されても蒸発器102内の液体材料Laの流動が無く伝熱係数が悪いため、蒸発器102の伝熱面表面温度が上昇し過ぎてしまっていた。その結果として、蒸発器102の温度および伝熱面近傍の液体材料Laの温度が過剰となってしまい、蒸発器102の故障や液体材料Laの変質が生じてしまうという問題があった。
本願発明は、上記問題点を鑑み、液体材料の循環開始時に蒸発器の伝熱面温度が過剰になることを防ぐことができる蒸気発生装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の蒸気発生装置は、液体材料を貯留する空間である第1の貯留部と、前記第1の貯留部へ前記液体材料を供給する液体材料供給部と、前記第1の貯留部内の気体の排出経路である気体排出部と、を有する気液分離器と、前記液体材料を貯留する空間である第2の貯留部と、前記第2の貯留部内の前記液体材料を加熱する加熱手段と、を有する蒸発器と、前記第1の貯留部の下部と前記第2の貯留部の下部とを連通させる流路である下部配管と、記第2の貯留部の上部と前記第1の貯留部の上部とを連通させる流路である上部配管と、を備え、前記第1の貯留部、前記下部配管、前記第2の貯留部、および前記上部配管によって前記液体材料の循環経路が形成されるとともに、前記加熱手段によって加熱された前記第2の貯留部内の前記液体材料から発生した蒸気が前記上部配管を経て前記気体排出部から排出され、前記第2の貯留部もしくは前記下部配管内に非凝縮ガスを供給する非凝縮ガス供給部をさらに有することを特徴としている。
本発明の蒸気発生装置では、非凝縮ガス供給部を有することにより、供給された非凝縮ガスによって第2の貯留部内の液体材料の見かけ上の密度を低下させることが補助され、強制的に液体材料の循環を開始させることができるため、蒸発器の伝熱面温度が過剰となることを防ぐことができる。
また、前記非凝縮ガスは、不活性ガスであると良い。
こうすることにより、非凝縮ガスと液体材料との間で化学反応が生じることを防ぎ、所望の蒸気を得ることができる。
また、前記気体排出部は、前記蒸気に混入する前記非凝縮ガスを前記蒸気から分離する非凝縮ガス分離部をさらに有すると良い。
こうすることにより、気体排出部から排出される気体から非凝縮ガスを分離し、所望の蒸気だけを得ることができる。
また、前記非凝縮ガス供給部は、前記液体材料の循環が開始するのに同期して前記非凝縮ガスの供給を停止させると良い。
こうすることにより、気体排出部から排出される気体に混入する非凝縮ガス量を低減させることができる。
本発明の蒸気発生装置により、液体材料の循環開始時に蒸発器の伝熱面温度が過剰になることを防ぐことができる。
本発明の一実施形態における蒸気発生装置を説明する図である。 本実施形態の蒸気発生装置の内部を説明する断面図である。 従来の蒸気発生装置を説明する図である。
本発明の一実施形態における蒸気発生装置について、図1を参照して説明する。
蒸気発生装置1は、気液分離器10と、蒸発器20と、下部配管30と、上部配管40とを有し、これらの中で液体材料Laが循環する流路が形成されている。そして蒸発器20が加熱されて蒸発器20内の液体材料Laが沸点近くまで加熱されることにより、サーモサイフォン現象が生じる。すなわち、循環流路内で液体材料Laが循環すると同時に、蒸発器20内で気化した液体材料Laからなる蒸気を含む気体が上部配管40を通って気液分離器10に流れ込む。気液分離器10に流れ込んだ気体は気液分離器10の上部に設けられた気体の排出経路である気体排出部13から排出され、この蒸気を回収することにより、気化した液体材料Laを含む蒸気Vを得ることができる。
また、下部配管30には非凝縮ガス供給部50が接続されており、この非凝縮ガス供給部50から蒸発器20に向かって非凝縮ガスGbが供給される。
気液分離器10は、液体材料Laが供給され、また、気化した液体材料Laを含む蒸気を蒸気発生装置1から排出する容器であり、容器部11、液体材料供給部12、気体排出部13を備えている。
容器部11は、比較的低温の液体材料Laを貯留する容器であり、内側に液体材料Laを貯留する空間である第1の貯留部11aが形成されている。なお、本実施形態では第1の貯留部の略下端部に残渣排出部15が接続されており、残渣排出部15の途中に設けられた開閉バルブ16が開状態となることにより、長時間蒸気発生装置1が使用された後に第1の貯留部11aに残存する残渣(濃縮された液体材料Laなど)が第1の貯留部11aの外部へ放出される。なお、通常時は、開閉バルブ16は閉状態である。
液体材料供給部12は、第1の貯留部11aに連通し、第1の貯留部11aに液体材料Laを供給するための機構である。蒸気発生装置1を稼働させるにあたり、蒸気発生装置1にサーモサイフォン現象を生じさせるために必要な量の液体材料Laを第1の貯留部11aおよび後述の第2の貯留部21aに貯留させるために、第1の貯留部11aに液体材料Laを供給し、また、第1の貯留部11aおよび後述の下部配管30を経由して第2の貯留部21aに液体材料Laを供給する。
また、サーモサイフォン現象が生じている間、一部の液体材料Laは蒸気となって排出されるため、この排出量と同等の液体材料Laが第1の貯留部11aに補充されるよう、液体材料供給部12による供給量が制御されることにより、蒸気発生装置1内の液体材料Laの量が一定に維持される。
気体排出部13は、第1の貯留部11aの略上端部に連通する配管経路であり、第1の貯留部11a内に充満した気体がこの気体排出部13を経て蒸気発生装置1の外部へ排出される。また、本実施形態では、気体排出部13の途中には、気体排出部13内を通過する気体から後述の非凝縮ガス供給部50から供給される非凝縮ガスGbを分離する非凝縮ガス分離部14が配置されている。
蒸発器20は、気液分離器10とは別個に設けられた、液体材料Laを沸点近くまで加熱して一部蒸発させる容器であって、容器部21、加熱手段23を有している。なお、先述の通り蒸発器20と気液分離器10とは下部配管30および上部配管40とで連結されており、気液分離器10の第1の貯留部11a、下部配管30を経て液体材料供給部12から蒸発器20に液体材料Laが供給され、また、蒸発器20で生じた蒸気が上部配管40を経て第1の貯留部11aへ送り出される。
容器部21は、液体材料Laを貯留する容器であり、内側に液体材料Laを貯留する空間である第2の貯留部21aが形成されている。この第2の貯留部21aの中で液体材料Laは沸点近くまで加熱される。その際容器部21は熱膨張するため、熱膨張による寸法変化によって下部配管30、上部配管40などに負荷がかかることを防止するために、寸法変化を吸収するためのエキスパンション22が容器部21に設けられている。
加熱手段23は、本実施形態では熱媒入口23aおよび熱媒出口23bを有する。熱媒入口23aおよび熱媒出口23bは、液体材料Laの沸点よりも高い温度を有する熱媒Hの入口および出口である。この熱媒入口23aと熱媒出口23bとの間の熱媒Hの流路に関し、図示を省略しているが、第2の貯留部21aと隣接するように引き回されている。これにより、熱媒Hは熱媒入口23aから入って、熱交換によって第2の貯留部21a内の液体材料Laを加熱し、熱媒出口23bから出て行く。
また、熱媒Hの流路と第2の貯留部21aとは連通することはなく完全に分断されており、熱媒Hが液体材料Laに混ざることは無い。また、少なくとも蒸気発生装置1が動作している間は、熱媒Hは絶えず供給されている。ここで、熱媒Hとして、他工程から排出された熱エネルギー(燃焼排ガスなど)を利用すれば、実質ゼロエネルギーで蒸気発生装置1を動かすことができる。
ここで、この熱媒Hの流量を調節することにより、液体材料Laの加熱速度を調節することができる。そのため、仮に液体材料供給部12からの液体材料Laの供給量が調節できない条件下であったとしても、熱媒Hの流量を調節することによって蒸気発生装置1内の液体材料Laの量を一定に維持することができる。
下部配管30は、第1の貯留部11aの下部と第2の貯留部21aの下部とを連結する流路を形成する配管であり、第1の貯留部11aと第2の貯留部21aの間で液体材料Laを行き来させることを可能とする。本実施形態では、サーモサイフォン現象が生じた後は、もっぱら第1の貯留部11aから第2の貯留部21aへの液体材料Laの流路となる。
上部配管40は、第1の貯留部11aの上部と第2の貯留部21aの上部とを連結する流路を形成する配管であり、第1の貯留部11aと第2の貯留部21aの間で液体材料Laなどを行き来させることを可能とする。本実施形態では、サーモサイフォン現象が生じた後は、もっぱら第2の貯留部21aから第1の貯留部11aへの液体材料Laおよび蒸発した液体材料Laの流路となる。
以上に示すように、第1の貯留部11a、下部配管30、第2の貯留部21a、上部配管40によって、ループする流路が形成されている。
非凝縮ガス供給部50は、本実施形態では下部配管30に連結された配管経路であり、下部配管30内の液体材料Laに非凝縮ガスGbを供給する。下部配管30内の液体材料Laに供給された非凝縮ガスGbは、液体材料Laとは異なる材料からなり、少なくとも蒸気発生装置1の動作環境中では凝縮(液化)しないガスであり、液体材料La中では気泡を形成して上昇する。なお、本実施形態では、非凝縮ガスGbは窒素、アルゴンなどの不活性ガスである。そのため、液体材料Laと非凝縮ガスGbとの間で化学反応が生じることを防ぐことができる。
また、本実施形態では、非凝縮ガス供給部50の先端部は図2に示すように第2の貯留部21aに向くように上向きに形成されている。これにより、非凝縮ガスGbが下部配管30を通って第1の貯留部11aに放出されることを防ぎ、ほぼ全ての非凝縮ガスGbが第2の貯留部21aに向かうようにしている。
また、本実施形態では、蒸気発生装置1の動作中、非凝縮ガス供給部50は常に非凝縮ガスGbを供給している。
次に、本発明における蒸気発生装置1の動作について、蒸気発生装置1の断面図である図2を用いて説明する。
蒸気発生装置1においてサーモサイフォン現象を生じさせるにあたり、まず図1に破線で示すように第1の貯留部11aおよび第2の貯留部21aにおいて液体材料Laが所定の水位となるように、液体材料供給部12から液体材料Laが供給される。
次に、蒸発器20の加熱手段23への熱媒Hの供給が開始し、これにより第2の貯留部21a内の液体材料Laの加熱が開始される。
第2の貯留部21a内の液体材料Laの加熱が進行して液体材料Laの温度が沸点近くに達すると、気化した液体材料Laによる気泡Baが液体材料La内から発生し、液体材料La内を上昇する。気泡Baが液体材料Laの液面まで到達すると、気化した液体材料Laからなる蒸気が放出される。
ここで、気泡Baが発生するようになると、第2の貯留部21a内の液体材料La内に気泡Baが存在することによって液体材料Laの見かけ上の密度が低下し、第2の貯留部21a内の液体材料Laと第1の貯留部11a内の液体材料Laとの間で密度差が発生する。そのため、第1の貯留部11a側から液体材料Laが流れ込み、第2の貯留部21aの液体材料Laの下方から上方への流動が生じる。流動が生じれば伝熱係数が増加し、蒸発器20の伝熱面からの熱供給が促進され、気泡Baの発生量が増える。気泡Baの発生量が増えれば、見かけ密度が更に低下し、下方から上方への流動が激しくなる。この繰り返しにより、ある一定の自然循環流量で一定となる。
上部配管40から第1の貯留部11aへ流れ込んだ液体材料Laおよび気泡Baは、第1の貯留部11a内で気液分離される。具体的には、高温の液体材料Laは第1の貯留部11a内に貯留された液体材料Laに混入され、気泡Baを形成していた気化後の液体材料Laは、第1の貯留部11a内で蒸気として放出され、気体排出部13を経て蒸気発生装置1の外部へ排出される。
なお、本実施形態では、蒸気側への液体材料Laの飛沫同伴の防止を目的として、上部配管40と第1の貯留部11aの連通部近傍に邪魔板17が設けられている。これにより、上部配管40から流れ込んだ気泡Baを含む液体材料Laはまず邪魔板17に当たり、液体材料Laの上方への勢いが打ち消される。
また、液体材料Laの蒸気が気体排出部13から排出されるのにともなって、蒸気発生装置1内の液体材料Laの量が減少するため、それを補充するように、液体材料供給部12から液体材料Laが供給される。
以上の通り、第1の貯留部11aと第2の貯留部21aとの間で液体材料Laの見かけ上の密度に差が生じると、第1の貯留部11aから下部配管30を通って第2の貯留部21aへ低温の液体材料Laが流れ込み、また、第2の貯留部21aから上部配管40を通って第1の貯留部11aへ気泡Baを含む高温の液体材料Laが流れ込むようになり、第1の貯留部11a、下部配管30、第2の貯留部21a、上部配管40、第1の貯留部11aの順の液体材料Laの自己循環系が形成される。
このとき、蒸発器20の第2の貯留部21a内の液体材料Laの見かけ上の密度と第1の貯留部11a内の液体材料Laの見かけ上の密度の差と、自然循環流による圧力損失とがバランスした時点で、サーモサイフォン現象により液体材料Laが循環しながら蒸気を排出する安定した系が形成される。
一方、上記の通り液体材料Laの循環が行われるためには、第2の貯留部21a内の液体材料Laが沸点に到達し、気泡Baが発生すること、且つ、発生した気泡Baが上部配管40を通って気液分離器10側に液体材料Laを同伴することが必要である。
ここで、本発明では、前述の通り非凝縮ガス供給部50から下部配管30へ非凝縮ガスGbが供給されている。この非凝縮ガスGbは蒸気発生装置1の動作環境において凝縮(液化)しないガスであるため、下部配管30を通って第2の貯留部21aの下部に供給された非凝縮ガスGbは、図2においてハッチングされた気泡Bbが示す通り液体材料La内で気泡として存在し、第2の貯留部21a内の液体材料La内を上昇していく。その際、液体材料Laに流動が生じることによって蒸発器20の伝熱面の伝熱係数が上昇し、それによって蒸発器20から液体材料Laへの伝熱が良くなり、早期の気泡Baの発生が期待できる。且つ、この気泡Bbの存在も、気泡Baの存在と同様に液体材料Laの見かけ上の密度の低下に寄与する。
したがって、本発明のように非凝縮ガスGbを供給して気泡Bbを第2の貯留部21a内で上昇させることにより、非凝縮ガス供給部50を有さない場合と比較して、加熱開始からより短時間で液体材料Laの循環を開始させることが可能となる。すなわち、第2の貯留部21aにおける循環が開始する際の蒸発器20の伝熱面温度は比較的低く、そのため、液体材料Laの過加熱を防止することができる。
また、本実施形態では、第2の貯留部21a内の液体材料Laに対して水平方向(図2におけるXY方向)に均一に気泡Bbを供給することができるよう、容器部21の下方にはパンチングプレート24が設けられている。蒸発器20は一般的に多数の伝熱管により構成されているが、各伝熱管に均一に非凝縮性ガスを分配することを目的としている。
上記の通り液体材料Laの循環開始温度を比較的低くすることができることにより、まず、蒸発器20自体が高温になることによる故障を防ぐことができる。
また、仮に液体材料Laに関し、高温で変質するなど温度履歴が品質に影響するような品目の蒸気を得る場合であれば、上記の通り循環開始時の液体材料Laの過加熱を抑制することによって品質安定化に寄与することができる。
また、加熱後、比較的短時間で気泡Baを発生させることが可能であるため、加熱開始から循環開始温度に到達するまでの時間を短縮化することができ、サーモサイフォン現象の系が安定するまでの立ち上がりが早くなる。
一方、本実施形態では蒸気発生装置1の動作中は常に非凝縮ガス供給部50から非凝縮ガスGbが供給されているため、第1の貯留部11aから気体排出部13に排出されたばかりの蒸気V’には気化した液体材料Laのほかに非凝縮ガスGbが含まれる。そのため、本実施形態では、気体排出部13の途中には非凝縮ガスGbを蒸気V’から分離するための非凝縮ガス分離部14が設けられている。本実施形態では、非凝縮ガス分離部14は非凝縮ガスGbを吸収するフィルタであり、この非凝縮ガス分離部14を通過した蒸気Vには非凝縮ガスGbは含まれず、純度が高い液体材料La由来の蒸気を得ることができる。
以上の蒸気発生装置により、液体材料の循環開始時に蒸発器の伝熱面温度が過剰になることを防ぐことが可能である。
ここで、本発明の蒸気発生装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では非凝縮ガス供給部50は下部配管30に接続されているが、これに限らず、たとえば非凝縮ガス供給部50が蒸発器20に設けられ、第2の貯留部21aに直接非凝縮ガスGbを供給しても良い。この場合、第2の貯留部21a内の高温の液体材料Laをしっかりと循環させるために、できるだけ蒸発器20の下方に設けられていることが好ましい。
また、上記の説明では、サーモサイフォン現象が生じている間も非凝縮ガス供給部50から非凝縮ガスGbが供給され続けているが、これに限らず、液体材料Laの循環が開始するのに同期して非凝縮ガスGbの供給が停止されても良い。こうすることにより、気体排出部13に非凝縮ガス分離部14が設けられていない場合でも気体排出部13から排出される気体に混入する非凝縮ガスGbを低減させることができる。なお、同期というのは同時以外の意味も含み、たとえば、循環が開始されてから1分後に非凝縮ガスGbの供給が停止されることも含まれる。
1 蒸気発生装置
10 気液分離器
11 容器部
11a 第1の貯留部
12 液体材料供給部
13 気体排出部
14 非凝縮ガス分離部
15 残渣排出部
16 開閉バルブ
17 邪魔板
20 蒸発器
21 容器部
21a 第2の貯留部
22 エキスパンション
23 加熱手段
23a 熱媒入口
23b 熱媒出口
24 パンチングプレート
30 下部配管
40 上部配管
50 非凝縮ガス供給部
100 蒸気発生装置
101 気液分離器
102 蒸発器
103 下部配管
104 上部配管
105 液体材料供給部
106 気体排出部
Ba 気泡
Bb 気泡
Gb 非凝縮ガス
H 熱媒
La 液体材料
V 蒸気

Claims (4)

  1. 液体材料を貯留する空間である第1の貯留部と、前記第1の貯留部へ前記液体材料を供給する液体材料供給部と、前記第1の貯留部内の気体の排出経路である気体排出部と、を有する気液分離器と、
    前記液体材料を貯留する空間である第2の貯留部と、前記第2の貯留部内の前記液体材料を加熱する加熱手段と、を有する蒸発器と、
    前記第1の貯留部の下部と前記第2の貯留部の下部とを連通させる流路である下部配管と、
    前記第2の貯留部の上部と前記第1の貯留部の上部とを連通させる流路である上部配管と、
    を備え、前記第1の貯留部、前記下部配管、前記第2の貯留部、および前記上部配管によって前記液体材料の循環経路が形成されるとともに、前記加熱手段によって加熱された前記第2の貯留部内の前記液体材料から発生した蒸気が前記上部配管を経て前記気体排出部から排出され、
    前記第2の貯留部もしくは前記下部配管内に非凝縮ガスを供給する非凝縮ガス供給部をさらに有することを特徴とする、蒸気発生装置。
  2. 前記非凝縮ガスは、不活性ガスであることを特徴とする、請求項1に記載の蒸気発生装置。
  3. 前記気体排出部は、前記蒸気に混入する前記非凝縮ガスを前記蒸気から分離する非凝縮ガス分離部をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の蒸気発生装置。
  4. 前記非凝縮ガス供給部は、前記液体材料の循環が開始するのに同期して前記非凝縮ガスの供給を停止させることを特徴とする、請求項1に記載の蒸気発生装置。
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