JP2024030092A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱部品の冷却機能を有し、かつセンサマグネットを用いた回転角度検出の性能低下を抑制可能な回転電機を提供する。【解決手段】回転電機1は、回転子と一体に回転するセンサマグネット4と、回転子の回転を制御する回路基板と、センサマグネット4と一体に形成されたファン5とを備える。ファン5は、円周方向に所定の間隔をあけて並び、回路基板に向けて突出する複数のブレード51を有する。センサマグネット4には磁極部としてのN極とS極とが周方向に交互に設けられている。制御回路部には、センサマグネット4に対向する位置に磁気センサが設けられている。磁極部は、その中心がセンサマグネット4においてブレード51と軸方向に重なる位置となるように、設けられている。【選択図】図2

Description

この明細書における開示は、回転電機に関する。
特許文献1は、センサマグネットに一体に設けられた冷却用ファンを有して、パワー素子等の発熱部品を冷却する回転電機を開示している。
特許第6354487号公報
特許文献1の冷却用ファンが磁性体である場合には、ファンの回転により、検出されたセンサマグネットの1周分の磁束密度波形についてピークが明確に現れなくなる。これにより、検出された磁束密度波形のピークに基づいた回転角度を適正に検知しがたくなる。
この明細書に開示する目的は、発熱部品の冷却機能を有し、かつセンサマグネットを用いた回転角度検出の性能低下を抑制可能な回転電機を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された回転電機の一つは、回転子(2)と、磁極部としてのN極とS極とが周方向に交互に設けられて、回転子と一体に回転するセンサマグネット(4)と、センサマグネットに対向する位置に設けられた磁気センサ(61)を有して、回転子の回転を制御する制御回路部(6)と、磁性体であってセンサマグネットと一体に形成されて、制御回路部に向けて突出する複数のブレード(51;151)を有するファン(5)と、を備え、磁極部の中心は、センサマグネットにおいてブレードと軸方向に重なる位置に設けられている。
この回転電機によれば、磁極部の中心は軸方向にブレードに重なって設けられているため、ファンの回転中に磁気センサで検知した磁束密度波形のピークが明確になる。このピークに基づいた回転角度の検知により、回転角度の適正な検知が図れる。さらに、ファンの回転中に制御回路部の発熱部品を冷却する機能を発揮できる。したがって、回転電機は、発熱部品の冷却機能を有し、かつセンサマグネットを用いた回転角度検出の性能低下を抑制できる。
第1実施形態の回転電機を示した断面図である。 第1実施形態に係るブレードと磁極部との関係を示す図である。 センサマグネットおよびファンを径方向に視た図である。 ブレードおよび磁極部と、検知された磁束密度波形との関係を示す図である。 第2実施形態に係るブレードと磁極部との関係を示す図である。 ブレードおよび磁極部と、検知された磁束密度波形との関係を示す図である。 第3実施形態に係る、ブレードおよび磁極部と、検知された磁束密度波形との関係を示す図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
明細書に開示の目的を達成可能な回転電機の一例である第1実施形態について図1~図4を参照しながら説明する。回転電機は、車両用機器、家電製品等に適用される電動機であり、例えばブラシレスモータに適用することができる。
図1に示すように、回転電機1は、モータ部と、回路基板6と、モータ部および回路基板6を収容するハウジングとを備えている。回転電機1は、例えば3相誘導電動機に適用できる。各図において、回転軸部13の軸方向を「AS」と表し、回転子2の径方向を「RD」と表している。軸方向において、軸受け131側は「RS」とし、軸受け132側は「CS」としている。ハウジングは、モータフレーム11と、モータフレーム11に固定されたカバー12とを含んでいる。モータフレーム11、カバー12は、金属により形成されている。ハウジングは、モータ部を収容するモータ室と、回路基板6を収容する制御室10とを内部に形成している。
モータフレーム11は、一端側に開口部を有する有底円筒状である。モータフレーム11の内部には、固定子3および回転子2が設けられている。モータフレーム11には、モータフレーム11の開口部を閉塞するカバー12が固定されている。制御室10は、モータフレーム11とカバー12とによって囲まれる領域のうち、モータ部よりもカバー12寄りの領域に相当する。
モータ部は、回転子2、固定子3等を含んでいる。固定子3は、回転電機1においてステータとも呼ばれる。固定子3は、例えば中空部を有する円筒状である。固定子3は、回転子2周りの周方向に複数のティース部が形成された固定子コアと、各ティース部にインシュレータを介して巻装される固定子コイルとを備える。固定子3は、ハウジングにおけるモータフレーム11に当接して固定され、モータフレーム11の内側に収納されている。
回転子2は、電動機において回転するロータとも呼ばれる。回転子2は、固定子3の内周部の内側に回転可能な状態で収納されている。回転子2は、回転軸部13と、中心軸をなす回転軸部13に一体に設けられた部分と、金属部とを備えている。回転子2は、樹脂材料で形成された樹脂形成部によって回転軸部13と金属部とが連結されている構成であってもよい。この構成によれば、回転子2の慣性モーメントを低減する効果を奏する。回転子2はセンサマグネット4と一体に形成されている。回転軸部13は、ハウジング内において固定されて設けられた軸受け131と軸受け132とによって回転可能に支持されている。回転軸部13は、シャフトであり、金属により形成されている。
センサマグネット4は、永久磁石によって形成されている。センサマグネット4は、例えば、希土類、または希土類と樹脂材料との混合材質で形成することができる。図2に示すように、センサマグネットは全体として円筒状、またはリング状である。センサマグネット4は、軸方向について、磁気センサ61に対向する位置関係にある。センサマグネット4には、周方向に所定間隔をあけて周方向に並ぶ複数の磁極部が設けられている。複数の磁極部は、図2に示す破線で区切られた範囲で、N極とS極とが周方向に交互に並ぶように形成されている。図2の一点鎖線で示すN極またはS極の中心は、各磁極部を区切る破線と破線との間の中心線に設置されている。
センサマグネット4には、各N極から、隣のS極に向かう磁力線が形成される。この磁力線は、N極から連絡線に沿うように径内方向に延びてセンサマグネット4の内周面4aに近づき、内周面4aの近傍で湾曲しながら径外方向に反転してS極に向かう磁路を構成する。連絡線は、磁極部と回転軸部13とを最短距離で結ぶ仮想の連絡線であり、図2において一点鎖線によって図示されている。図2に示すように、センサマグネット4には、8個の磁極部が設けられている。
センサマグネット4は、例えば磁性体粉を含有した材料を金型内で成形して製造することができる。センサマグネット4はボンド磁石とも呼ばれる。磁極部は、センサマグネット4を金型内で成形する際に着磁されることにより、センサマグネット4の外周面における所定の位置に設置されることになる。センサマグネット4は極異方性の磁石を構成する。
図2、図3に示すように、センサマグネット4には、軸方向について磁気センサ61と対向する側の面に一体にファン5が設けられている。ファン5は、センサマグネット4における軸方向端面の全体にわたってリング状に設けられている。センサマグネット4における軸方向の一方端面には、周方向に並ぶ複数のブレード51を備えるファン5が一体に設けられている。ファン5は、センサマグネット4の内周面4aから外周面4bに径方向にわたって延びるように設けられている。ファン5は、ブレード51の個数が磁極部の個数と同数となるように設定されている。
複数のブレード51は、周方向に所定間隔を設けて並んでいる。ブレード51は、回路基板6や磁気センサ61に向かって突き出る形状であり、その先端部が最も回路基板6や磁気センサ61に接近している。ブレード51の先端部は、磁気センサ61に最も近い位置で磁気センサ61に対向する磁極面に相当する。回転子2の回転に伴い、ブレード51は制御室10において回転し、制御室10の雰囲気を撹拌する。回転子2の回転に伴い、センサマグネット4における軸方向端面の全体が磁気センサ61に対向することになる。回転子2の回転に伴い、ファン5の全体が磁気センサ61に対向することになる。
ファン5は、磁性材料によって形成されている磁性体である。ファン5とセンサマグネット4は、異なる材質によって形成されている構成でもよいし、同じ材質によって形成されている構成でもよい。異なる材質である場合は、ファン5とセンサマグネット4とは、接着によって一体に形成される構成でもよい、一体成型によって一体に形成される構成でもよい。この構成においても各磁極部の中心は、ブレード51と軸方向に重なる周方向位置に設けられている。換言すれば、ブレード51は、少なくとも一部が各磁極部の中心と軸方向に重なる位置に設けられている。好ましくは、ブレード51は、先端部が各磁極部の中心と軸方向に重なる位置に設けられる構成により、後述のように磁束密度波形のピーク値を明確に検出することに寄与する。
センサマグネット4は、金型内においてファン5と一体成形することによって製造することができる。センサマグネット4とファン5を含む一体品の製造方法は、センサマグネット4の成型工程、ファン5の成型工程等を含んでいる。ファン5が金属製である場合、センサマグネット4の成型工程において、ファン5を金型内にインサートした状態で、センサマグネット4を成型するためのキャビティに樹脂を注入、磁化、固化して、一体に結合する。
成型工程は、金型内にファン5を収容した状態でセンサマグネット用のキャビティに磁性体粉を含有した溶融状態の樹脂を注入し所定の磁場配向を行う磁場配向工程を実施する。所定の磁場配向が完了したセンサマグネット4を固化して、センサマグネット4とファン5とを一体に結合する。成型された一体品は、金型の型開きをして取り出される。
磁場配向工程では、センサマグネット4の内部において発生する磁力線によって形成される磁力波形がサイン波形に近似するような磁場配向を形成する。金型内において、N極とS極が周方向に等間隔で交互に並ぶように永久磁石が埋設すると、N極の永久磁石より発生した磁力線がキャビティを通過して隣接するS極の永久磁石へ至る磁気回路が形成されることになる。この製造方法を経て、N極やS極の磁極部の中心は、ファン5のブレード51に係る周方向位置と回転軸部13とを結ぶ仮想の連絡線上に位置するようになる。この配置により、キャビティ内で磁石材料に含まれる磁性粉は磁気回路に沿うように配向されて前述のような磁力線をセンサマグネット4に形成する磁場配向を実施できる。
あるいは、センサマグネット4とファン5を含む一体品は、センサマグネット4とファン5とを同じ材質で成型することで製造することもできる。この場合、センサマグネット4とファン5とを形成するキャビティ内で、材料の注入、磁場配向形成、固化して、一体品を形成する。この場合、ファン5には、ブレード51の位置に磁極の中心が形成されることになる。
センサマグネット4は、回転子2が回転することに伴って一体に回転する。センサマグネット4は、N極とS極が所定角度毎に交互に設けられたリング状をなしている。カバー12の内側に形成された制御室10には、回路基板6、回路基板6に実装された複数の電子部品、EDU(Electric Driver Unit)が設けられている。回路基板6は、例えば、セラミック基板からなるEDU基板である。
カバー12には、コネクタハウジング7が固定されている。制御室10は、カバー12の内側の空間のうち、コネクタハウジング7の固定部寄りの空間に形成されている。制御室10は、気密封止されており、制御室10の回路基板6や電子部品が外気に曝されない構成となっている。
回路基板6は、回転子2の回転を制御する制御回路部を構成する。回路基板6は、センサマグネット4と対向する位置に、例えば、ホールICや磁気抵抗素子等の磁気センサ61が設置されている。磁気センサ61は制御室10に設置されている。磁気センサ61とセンサマグネット4との間には、ファン5が位置している。
コネクタハウジング7には、複数の接続端子が一体に設けられている。各接続端子は、3相駆動電流を供給するための電源端子やエンジン制御用のECUとの間で制御信号を入出力するための信号端子等である。接続端子から延びるリード端子は、コネクタハウジング7から導出されている。リード端子は、固定子3の給電用端子に抵抗溶接によって接続されている。給電用端子は、モータ室において固定子コイルの端末にヒュージングによって接続されている。
制御回路部は、電源配線、平滑コンデンサ、および、チョークコイルを含むノイズフィルタを含んでいる。ノイズフィルタは、回転電機1に供給される3相駆動電流のノイズを除去する。ハウジングの外壁を構成する部分には、水抜き穴が形成されている。モータ室と外部とは、この水抜き孔を介して連通した状態になっている。
回転電機1において、磁気センサ61に作用するセンサマグネット4の磁界強度は、回転子2の回転位置に応じて変化する。磁気センサ61がセンサマグネット4の磁界強度に応じた電気的信号を制御回路部に出力することにより、制御回路部は電気的信号に基づいて回転子2の回転状態を検出する。制御回路部は、磁気センサ61で検知した磁束密度波形を用いて、閾値を超過した磁束密度の状態を検出してS極とN極の切り換わりを捉えて回転子2の回転数を検出する。回転電機1は、複数の磁気センサ61を備えることにより、3相の各相について回転子2の回転数を検知する。制御回路部は、ECUからの回転方向や速度指令等の制御信号と回転状態とに基づいて駆動信号を生成し、駆動信号をコネクタハウジング7の接続端子からECUに出力する。ECUは、駆動信号を受け、固定子コイルの励磁タイミングが適切となるように駆動電流を接続端子に供給する。駆動電流が固定子コイルに供給されることにより、固定子3に回転磁界が発生し、この回転磁界によって回転子2が回転する。
次に、制御回路部が磁気センサ61を用いて検出した磁束密度波形と、ブレード51および磁極部の中心との関係を説明する。図4の上に示された波形は、磁気センサ61によって検知された磁束密度波形である。図4において、横軸は回転角度(rad)に設定され、縦軸は磁束密度(Wb/m)に設定されている。図4の下に示すように、ファン5は、ブレード51が形成されていない端面4cに対して、ブレード51の先端部が磁気センサ61側に突出している。端面4cは、回転子2の軸方向に対して直交するような面であり、センサマグネット4における磁気センサ61に対向する端面である。
図4に破線で示すN極やS極の中心は、ブレード51の先端部と軸方向に重なる位置にある。検知された磁束密度波形は、磁極部の中心やブレード51の先端部の周方向位置と重なる回転角度の位置においてピークを形成している。制御回路部は、N極の中心位置に相当するピークを、正の閾値SRを超える値として検出することができる。制御回路部は、S極の中心位置に相当するピークを、負の閾値SRを下回る値として検出することができる。この閾値は、磁気センサ61の検知分解能に応じて設定されている。
制御回路部は、N極相当の回転角度位置からS極相当の回転角度位置にかけて、正のピーク値から負のピーク値まで0値を跨いで明確に変化する磁束密度波形を検出できる。制御回路部は、S極相当の回転角度位置からN極相当の回転角度位置にかけて、負のピーク値から正のピーク値まで0値を跨いで明確に変化する磁束密度波形を検出できる。ブレード51が各磁極部の中心と軸方向に重なる構成により、他の端面4cなどの回転角度位置とは区別して、磁束密度波形のピークが明確に形成できる。さらに磁束密度波形のピークを、閾値SRを上回る値または下回る値として検知できることに寄与する。このような磁束密度波形の検知によれば、電子部品等を冷却する効果と、適正な回転角度の検出との両立を実現するファンと磁極部との位置関係を提供できる。
第1実施形態の回転電機1がもたらす作用効果について説明する。回転電機1は、回転子2と、回転子2と一体に回転するセンサマグネット4と、回転子2の回転を制御する制御回路部と、磁性体であってセンサマグネット4と一体に形成されてファン5とを備える。ファン5は、制御回路部に向けて突出する複数のブレード51を有する。センサマグネット4には、磁極部としてのN極とS極とが周方向に交互に設けられている。制御回路部には、センサマグネット4に対向する位置に磁気センサ61が設けられている。磁極部の中心は、センサマグネット4においてブレード51と軸方向に重なる位置に設けられている。
回転電機1によれば、磁極部の中心はブレード51の周方向位置と重なっているため、ファン5の回転中に磁気センサ61で検知した磁束密度波形のピークが明確になる。回転電機1はこのピークに基づいた回転角度の検知により、回転角度の適正な検出できる。さらに回転電機1は、ファン5の回転によって、制御回路部に実装された電子部品等の発熱部品を冷却する機能を有する。以上により、回転電機1は、発熱部品の冷却機能を有し、かつセンサマグネット4による回転角度検出の性能低下の抑制が図れる。
回転電機1が備えるファン5は、センサマグネット4に設けられた磁極部の数と同数のブレード51を備えている。ファン5が有するすべてのブレード51は、磁極部と軸方向に重なる位置に設けられている。この構成によれば、回転子2の回転中に、磁気センサ61によって磁束密度波形のピークを安定的に検知できるため、検知性能の向上が図れる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図5~図6を参照して説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して、ファン5が備えるブレード51の個数が相違する。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
図5に示すように、第2実施形態の各ブレード51は、センサマグネット4の内周面4aから外周面4bに径方向にわたって延びるように設けられている。第2実施形態のファン5は、第1実施形態よりも個数の多いブレード51を備えている。第2実施形態のファン5は、センサマグネット4に形成された磁極部の数よりも個数の多いブレード51を備えている。第2実施形態のファン5は、一つの磁極部に対して複数のブレード51が軸方向に重なるように配置されている。第2実施形態のファン5は、ブレード51の個数が磁極部の個数の奇数倍と同数になるように設定されている。これにより、ブレード51の個数は、磁極部の個数と同等、または磁極部の個数よりも多くなる。
図5には、磁極部数の奇数倍であるブレード数の一例として、磁極部が8個、ブレードが24個である例を示している。図5に示すように、各磁極部を区切る破線と破線との間には、一点鎖線で示した3個のブレード51の先端部が位置している。つまり、一つの磁極部に対して、3個のブレード51が含まれるように、軸方向に重なって配置されている。図5に示すファン5は、各磁極部に軸方向に重なる3個のブレード51のうち、一つのブレード51が磁極部の中心に対して軸方向に重なる位置となるように設けられている。
第2実施形態のファン5が備える複数のブレード51は、第1実施形態よりも個数が多く、第1実施形態よりも周方向のブレード間の間隔が小さくなるように配置されている。このため、回転子2の回転に伴うブレード51による雰囲気を撹拌する力は、第1実施形態よりも大きくなる。これにより、制御室10の雰囲気を第1実施形態よりも強く撹拌できるので、風圧や風量の増加により電子部品等を冷却する能力を高めることに寄与する。
第2実施形態においても各磁極部の中心は、ブレード51と軸方向に重なる周方向位置に設けられている。換言すれば、第2実施形態のファン5は、少なくとも一部が各磁極部の中心と軸方向に重なる位置に設けられたブレード51を含んでいる。このように軸方向に重なるブレード51は、先端部が各磁極部の中心と軸方向に重なる位置に設けられる構成により磁束密度波形のピーク値を明確に検出することに寄与する。
次に第2実施形態において、制御回路部が磁気センサ61を用いて検出した磁束密度波形と、ブレード51および磁極部の中心との関係を説明する。図6の上に示された波形は、磁気センサ61によって検知された磁束密度波形である。図6において、横軸は回転角度(rad)に設定され、縦軸は磁束密度(Wb/m)に設定されている。図6の下に示すように、ファン5は、ブレード51が形成されていない端面4cに対して、ブレード51の先端部が磁気センサ61側に突出している。
図6に破線で示したN極やS極の中心は、各磁極部に対して軸方向に重なる3個のブレード51のうち、中央のブレード51の先端部と軸方向に重なる位置にある。検知された磁束密度波形は、磁極部の中心や中央のブレード51における先端部の周方向位置と重なる回転角度の位置においてピークを形成している。制御回路部は、N極である磁極部41Nに軸方向に重なるブレード51に対応するピークを、正の閾値SRを超える値として検出するため、3個の正のピーク値を検出する。制御回路部は、S極である磁極部41Sに軸方向に重なるブレード51に対応するピークを、負の閾値SRを下回る値として検出するため、3個の負のピーク値を検出する。
制御回路部は、磁極部41Nの位置から磁極部41Sの位置にかけて、3個並ぶ正のピーク値から負のピーク値まで0値を跨いで明確に変化する磁束密度波形を検出できる。制御回路部は、磁極部41Sの位置から磁極部41Nの位置にかけて、3個並ぶ負のピーク値から正のピーク値まで0値を跨いで明確に変化する磁束密度波形を検出できる。ブレード51が各磁極部の中心と軸方向に重なる回転角度位置においては、他の端面4cなどの回転角度位置とは区別して、磁束密度波形のピークが明確に形成できる。制御回路部は、このピークを、閾値SRを上回る値または下回る値として検知できる。さらに磁極部の中心とは軸方向に重ならないブレード51の回転角度位置においても、磁束密度波形のピークが明確に形成される。第2実施形態のこのような磁束密度波形の検知によれば、電子部品等を冷却する効果と、適正な回転角度の検出との両立を実現するファンと磁極部との位置関係を提供できる。
第2実施形態は、ブレード51の個数が磁極部数の奇数倍であるため、3倍だけでなく、5倍、7倍等にも第2実施形態で記載した技術を適用可能である。
第2実施形態によれば、ファン5は、センサマグネット4に設けられた磁極部の数に対して奇数倍の数のブレード51を備えている。各磁極部は、センサマグネット4においてブレード51と軸方向に重なる位置に設けられている。この構成によれば、回転子2の回転中に、磁束密度波形のピークを安定的に検知できるため、検知性能の向上が図れる。さらに、この構成によれば、ブレード51の数を磁極の数以上にできるため、ファン5による冷却性能の向上が図れる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図7を参照して説明する。第3実施形態は、第1実施形態に対して、ブレード151の形状が相違する。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第3実施形態のファン5は、ブレード151の個数が磁極部の個数と同数となるように設定されている。複数のブレード151は、周方向に所定間隔を設けて並んでいる。ブレード151の先端部は、所定の周方向長さを有して形成されている。ブレード151の先端部は、磁気センサ61側に最も突出している先端面が周方向に所定の長さを有する平面をなしている。ブレード151の先端面は、磁気センサ61に最も近い位置で磁気センサ61に対向する磁極面に相当する。回転子2の回転に伴い、ブレード151は制御室10において回転し、制御室10の雰囲気を撹拌する。
第3実施形態においても各磁極部の中心は、ブレード151と軸方向に重なる周方向位置に設けられている。換言すれば、ブレード151は、所定の周方向長さを持つ先端面の少なくとも一部が各磁極部の中心と軸方向に重なる位置になるように設けられている。好ましくは、ブレード151は、先端面が各磁極部の中心と軸方向に重なる位置に設けられる構成により、磁束密度波形のピーク値を明確に検出することに寄与する。
次に、制御回路部が磁気センサ61を用いて検出した磁束密度波形と、ブレード151および磁極部の中心との関係を説明する。図7の上に示された波形は、磁気センサ61によって検知された磁束密度波形である。図7において、横軸は回転角度(rad)に設定され、縦軸は磁束密度(Wb/m)に設定されている。図7の下に示すように、ファン5は、ブレード151が形成されていない端面4cに対して、ブレード51の先端部が磁気センサ61側に突出している。
図7に破線で示すN極やS極の中心は、ブレード151の先端部と軸方向に重なる位置にある。検知された磁束密度波形は、磁極部の中心やブレード151の先端部の周方向位置と重なる回転角度の位置においてピークを形成している。制御回路部は、ブレード151の先端面と重なるN極の中心位置に相当するピークを、正の閾値SRを超える値として検出することができる。制御回路部は、ブレード151の先端面と重なるS極の中心位置に相当するピークを、負の閾値SRを下回る値として検出することができる。
制御回路部は、第1実施形態の波形のピークよりも平坦に近い部分を持ったピーク波形を形成する磁束密度波形を検出する。制御回路部が検出する磁束密度の波形は、ピーク部分の形状を除き、前述した第1実施形態における磁束密度の波形と同様である。図7のようにブレード151の先端面が各磁極部の中心と軸方向に重なる構成により、他の端面4cなどの回転角度位置とは区別して磁束密度波形のピークが明確に形成できる。
第3実施形態によれば、ブレード151は、周方向長さを有する先端面を有している。磁極部の中心は、センサマグネット4においてブレード151の先端面と軸方向に重なる位置に設けられている。この構成によれば、磁気センサ61が検知できる磁束密度波形のピーク部分の幅が大きくなるため、磁気センサ61による検知時間を調整可能な回転電機1を提供できる。これにより、調整可能な検知時間に応じて、ブレード151に対する磁極部の中心位置を周方向に調整することができ、製品設計の自由度を向上できる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
前述の第3実施形態のブレード151は、第2実施形態のファン5のブレード51に適用することが可能である。このように組み合わせた構成によれば、第2実施形態に記載した作用効果と第3実施形態に記載した作用効果とを併せた作用効果を発揮できる。
技術的思想の開示
この明細書は、以下に列挙する複数の項に記載された複数の技術的思想を開示している。いくつかの項は、後続の項において先行する項を択一的に引用する多項従属形式(a multiple dependent form)により記載されている場合がある。これらの多項従属形式で記載された項は、複数の技術的思想を定義している。
技術的思想1
回転子(2)と、
磁極部としてのN極とS極とが周方向に交互に設けられて、前記回転子と一体に回転するセンサマグネット(4)と、
前記センサマグネットに対向する位置に設けられた磁気センサ(61)を有して、前記回転子の回転を制御する制御回路部(6)と、
前記センサマグネットと一体に形成されて、前記制御回路部に向けて突出する複数のブレード(51;151)を有するファン(5)と、
を備え、
前記磁極部の中心は、前記センサマグネットにおいて前記ブレードと軸方向に重なる位置に設けられている回転電機。
技術的思想2
前記ファンは、前記センサマグネットに設けられた前記磁極部の数と同数の前記ブレードを備えており、
前記ファンが有するすべての前記ブレードは、前記磁極部と軸方向に重なる位置に設けられている技術的思想1に記載の回転電機。
技術的思想3
前記ファンは、前記センサマグネットに設けられた前記磁極部の数に対して奇数倍の数の前記ブレードを備えており、
前記磁極部のそれぞれは、前記センサマグネットにおいて前記ブレードと軸方向に重なる位置に設けられている技術的思想1に記載の回転電機。
技術的思想4
前記ブレードは、周方向長さを有する先端面を有しており、
前記磁極部の中心は、前記センサマグネットにおいて前記ブレードの前記先端面と軸方向に重なる位置に設けられている技術的思想1から技術的思想3のいずれか一項に記載の回転電機。
技術的思想5
前記センサマグネットと前記ブレードは、同じ材質によって一体成型された一体品である技術的思想1から技術的思想4のいずれか一項に記載の回転電機。
技術的思想6
前記センサマグネットと前記ブレードは、異なる材質によって一体成型された一体品である技術的思想1から技術的思想4のいずれか一項に記載の回転電機。
2…回転子、 4…センサマグネット、 5…ファン、 6…回路基板(制御回路部)
51,151…ブレード、 61…磁気センサ

Claims (6)

  1. 回転子(2)と、
    磁極部としてのN極とS極とが周方向に交互に設けられて、前記回転子と一体に回転するセンサマグネット(4)と、
    前記センサマグネットに対向する位置に設けられた磁気センサ(61)を有して、前記回転子の回転を制御する制御回路部(6)と、
    磁性体であって前記センサマグネットと一体に形成されて、前記制御回路部に向けて突出する複数のブレード(51;151)を有するファン(5)と、
    を備え、
    前記磁極部の中心は、前記センサマグネットにおいて前記ブレードと軸方向に重なる位置に設けられている回転電機。
  2. 前記ファンは、前記センサマグネットに設けられた前記磁極部の数と同数の前記ブレードを備えており、
    前記ファンが有するすべての前記ブレードは、前記磁極部と軸方向に重なる位置に設けられている請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ファンは、前記センサマグネットに設けられた前記磁極部の数に対して奇数倍の数の前記ブレードを備えており、
    前記磁極部のそれぞれは、前記センサマグネットにおいて前記ブレードと軸方向に重なる位置に設けられている請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記ブレードは、周方向長さを有する先端面を有しており、
    前記磁極部の中心は、前記センサマグネットにおいて前記ブレードの前記先端面と軸方向に重なる位置に設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記センサマグネットと前記ブレードは、同じ材質によって一体成型された一体品である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記センサマグネットと前記ブレードは、異なる材質によって一体成型された一体品である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
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