JP2024027861A - 座椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業をする際にも可及的に好適な姿勢を維持し、体への負担を軽減する座椅子を提供すること。【解決手段】 床に密着する平坦部12を有する底面3と、平坦部12の上側領域に臀部を乗せる座部14を有する上面5と、座部14の後端部に配置された背もたれ部7と、を備えた座椅子1であって、平坦部12は第1の平坦部12であり、底面3は、先端側を上げるようにして第1の平坦部12に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされている第2の平坦部50を有し、第2の平坦部50は、第1の平坦部12に連続して先端側に配置されており、上面5は、第2の平坦部50の上側領域に、座部14から先端側に延伸した延伸部80を有することを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、作業をする際にも好適に使用される座椅子に関する。
従来から、脚がなく、畳や床の上に置いて、背もたれに寄りかかるようにして座る座椅子は知られている(例えば、特許文献1)。
この座椅子は、近年の住宅の洋式化に伴い使用台数も減っていたが、視線が低い位置にあるため部屋の空間を広く見せることができ、また、洋式椅子に比べて床等に直接座ることから安定性に優れリラックス効果も高いことから、昨今の自宅で仕事や勉強をする機会も増えている中、座椅子に着目する需要者も増えてきている。
この座椅子は、近年の住宅の洋式化に伴い使用台数も減っていたが、視線が低い位置にあるため部屋の空間を広く見せることができ、また、洋式椅子に比べて床等に直接座ることから安定性に優れリラックス効果も高いことから、昨今の自宅で仕事や勉強をする機会も増えている中、座椅子に着目する需要者も増えてきている。
ところが、そもそも座椅子はリラックスする際は優れているが、例えば座卓に向って作業するのに適していない。即ち、座卓に向って作業をする際は、背もたれに背をつけられず、猫背になったり、或いは逆に腰を反ったりして、背骨の理想のS字カーブを維持することができず、体に負担をかけることになる。これが一時的な作業であればよいが、テレワーク等で長時間の作業をするとなると、問題である。
本発明は、以上のことに鑑みてなされたもので、作業をする際にも可及的に好適な姿勢を維持し、体への負担を軽減する座椅子を提供することを目的とする。
上記課題は、本発明によれば、床に密着する平坦部を有する底面と、前記平坦部の上側領域に臀部を乗せる座部を有する上面と、前記座部の後端部に配置された背もたれ部と、を備えた座椅子であって、前記平坦部は第1の平坦部であり、前記底面は、先端側を上げるようにして第1の平坦部に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされている第2の平坦部を有し、前記第2の平坦部は、前記第1の平坦部に連続して前記先端側に配置されており、前記上面は、前記第2の平坦部の上側領域に、前記座部から前記先端側に延伸した延伸部を有する座椅子により解決される。
上記構成によれば、床に密着する平坦部の上側に座部を有し、そして背もたれ部も有するため、通常の座椅子と同様、背もたれ部にもたれかかって座ることができる。
ここで、底面は、先端側を上げるようにして第1の平坦部に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされている第2の平坦部が形成されている。従って、座部に座った状態で先端側に前かがみになる等して体重をかけると、座椅子が前に倒れて第2の平坦部が床に密着し、前かがみ状態で座卓に向かうことができる。
また、第2の平坦部は、第1の平坦部に連続して前記先端側に配置されている。即ち、第1の平坦部から第2の平坦部にかけてロッキングチェアのような湾曲面はなく、第1の平坦部に続いて第2の平坦部になる。このため、先端側に体重をかけた際、ロッキングチェアのように揺動して姿勢が崩れることを有効に防止し、背もたれ部に背を当てたままの前かがみ状態を維持して、背骨がS字になるように正しい姿勢を維持し易くなる。従って、例えば座椅子を使って長時間の仕事や勉強をしても、姿勢の崩れからくる腰痛などの健康問題も軽減できる。
更に、上面は、第2の平坦部の上側領域に、座部から先端側に延伸した延伸部を有する。従って、この延伸部に太腿を置くなどして先端側に体重をかけて、第2の平坦部を床に密着させ易くなる。
ここで、底面は、先端側を上げるようにして第1の平坦部に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされている第2の平坦部が形成されている。従って、座部に座った状態で先端側に前かがみになる等して体重をかけると、座椅子が前に倒れて第2の平坦部が床に密着し、前かがみ状態で座卓に向かうことができる。
また、第2の平坦部は、第1の平坦部に連続して前記先端側に配置されている。即ち、第1の平坦部から第2の平坦部にかけてロッキングチェアのような湾曲面はなく、第1の平坦部に続いて第2の平坦部になる。このため、先端側に体重をかけた際、ロッキングチェアのように揺動して姿勢が崩れることを有効に防止し、背もたれ部に背を当てたままの前かがみ状態を維持して、背骨がS字になるように正しい姿勢を維持し易くなる。従って、例えば座椅子を使って長時間の仕事や勉強をしても、姿勢の崩れからくる腰痛などの健康問題も軽減できる。
更に、上面は、第2の平坦部の上側領域に、座部から先端側に延伸した延伸部を有する。従って、この延伸部に太腿を置くなどして先端側に体重をかけて、第2の平坦部を床に密着させ易くなる。
また、好ましくは、前記座部は、前記延伸部に比べて柔軟性が高いことを特徴とする。
従って、座部において臀部は延伸部に比べて沈むように座ることができ、第1の平坦部から第2の平坦部に移動して前かがみになった際でも、臀部を座部に維持し易くなる。
従って、座部において臀部は延伸部に比べて沈むように座ることができ、第1の平坦部から第2の平坦部に移動して前かがみになった際でも、臀部を座部に維持し易くなる。
また、好ましくは、前記座部から前記延伸部に向かうに従って除々に柔軟性が高まることを特徴とする。
従って、座部と延伸部との境界付近における柔軟性の急激な変化を防止して、座った際の違和感を防止できる。
従って、座部と延伸部との境界付近における柔軟性の急激な変化を防止して、座った際の違和感を防止できる。
また、好ましくは、前記延伸部は、前記上面において最も幅方向の寸法が大きい拡幅部を有し、この拡幅部は着座状態における太腿の長さ方向の中央部に対応した位置であることを特徴とする。
従って、太腿の筋肉を使って拡幅部を容易に下に押して、第2の平坦部を床FLに密着させ易くなる。
従って、太腿の筋肉を使って拡幅部を容易に下に押して、第2の平坦部を床FLに密着させ易くなる。
また、好ましくは、前記第2の平坦部は、前記第1の平坦部を床に密着させた状態において、前記座部が水平であると仮定した場合、水平面に対して5度から10度の傾斜角度とされていることを特徴とする。
従って、この10度の範囲内の傾斜角度であれば、床への密着を第1の平坦部から第2の平坦部に移した際、大きな傾斜が急に加わって臀部が座部からずれてしまう事態を防止できるし、前傾姿勢において傾斜を強く感じることも防止できる。
一方、5度未満の傾斜角度であると、前傾姿勢でも傾斜を左程感じなくなって、結局猫背になるなどして問題が生じるが、そのような事態も防止できる。
従って、この10度の範囲内の傾斜角度であれば、床への密着を第1の平坦部から第2の平坦部に移した際、大きな傾斜が急に加わって臀部が座部からずれてしまう事態を防止できるし、前傾姿勢において傾斜を強く感じることも防止できる。
一方、5度未満の傾斜角度であると、前傾姿勢でも傾斜を左程感じなくなって、結局猫背になるなどして問題が生じるが、そのような事態も防止できる。
以上より、本発明は、作業をする際にも可及的に好適な姿勢を維持し、体への負担を軽減する座椅子を提供することができる。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、各図面間において同じ符号が付けられたものは同じ構成である。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、各図面間において同じ符号が付けられたものは同じ構成である。
図1~図11は本発明の実施形態に係る座椅子1であり、この座椅子1は木材、樹脂、金属、或いはこれらの組み合わせで形成してもよいが、本実施形態の場合、全体が樹脂で一体的に成形されている。樹脂にはポリエチレン等が使用できるが、特に他のポリエチレンと比べて軟らかい低密度ポリエチレン(LDPE)を好適に用いることができる。
なお、本実施形態の場合は低密度ポリエチレン(LDPE)を用い、重量は1.5~2kgの範囲に収まるようにしている。
なお、本実施形態の場合は低密度ポリエチレン(LDPE)を用い、重量は1.5~2kgの範囲に収まるようにしている。
図1~図4に示すように、座椅子1は平らな床(畳を含む)に密着する第1の平坦部12を有する底面3と、第1の平坦部12の上側領域に臀部を乗せる座部14を有する上面5と、座部14の後端部に配置された背もたれ部7が備えられている。なお、底面3は第1の平坦部12の他に第2の平坦部50を有するが、これについては後述する。
この座椅子1は、勿論座る人にもよるが、大人の場合、太腿までが製品に置かれる長さとされ、先端より先には胡坐を組んだ際の下腿部(ふくらはぎ)~足FTまでが床に置かれるようになっている。
この座椅子1は、勿論座る人にもよるが、大人の場合、太腿までが製品に置かれる長さとされ、先端より先には胡坐を組んだ際の下腿部(ふくらはぎ)~足FTまでが床に置かれるようになっている。
〔底面3について〕
底面3にある第1の平坦部12は、背もたれ部7に体重をかけた場合、即ちリラックス状態において、床に密着する部分である。この第1の平坦部12については、座部14の下側にある底面全体を平坦にして形成してもよいが、本実施形態の場合、図2に示すように、底面3の周縁部だけを平坦にして形成されている。これにより、床と底面3との間に物が挟まることを可及的に防止できる。
底面3にある第1の平坦部12は、背もたれ部7に体重をかけた場合、即ちリラックス状態において、床に密着する部分である。この第1の平坦部12については、座部14の下側にある底面全体を平坦にして形成してもよいが、本実施形態の場合、図2に示すように、底面3の周縁部だけを平坦にして形成されている。これにより、床と底面3との間に物が挟まることを可及的に防止できる。
底面3の第1の平坦部12に囲まれた中央領域は上側に窪んだ窪み部20とされ、折り曲げられた状態になっている。これにより樹脂製であっても強度を上げることができる。図の場合、さらに強度を上げるため、窪み部20の内面であって体重がかかる座部14に対応した面(即ち、図2の内側上面)には、リブ16が形成されている。本実施形態のリブ16は更に上側に窪んだ溝状であり(図11も参照)、図8に示すように対向視した際の形状が骨状である。
〔上面5について〕
図1~図4に示すように、上面5にある座部14は臀部を乗せる領域であり、平面視では概ね楕円又は長円形状であり、更に胡坐を組んだ際に臀部形状に沿うように、厚み方向に極浅く湾曲している。
この座部14の高さ方向の位置については、胡坐を組んだ状態で、太腿THが背もたれ部7側になるに従って下るように傾斜し過ぎない高さとされるのが好ましい。これにより、胡坐を組んだ状態で臀部が下に落ちて、例えば腰が太腿よりも下に落ちて窮屈な胡坐となることを防止できるし、腰が落ちて猫背になる等の悪い姿勢になることも防止できる。
本実施形態の場合、第1の平坦部12を床につけた状態で、床から上面5の最も高い位置(後述する延伸部80の上端)までの高さH1が15~16cm程度であり、胡坐を組んだ際の下腿部(ふくらはぎ)の太さと同等程度である。
また、幅方向Xの中央領域において、後述する延伸部80の最も高い地点HPから座部14の最も低い位置LPまでは、背中側に向かって除々に下降する角度θ1(図11も参照)が付けられ、この下降角度θ1は約5度とされている。このように僅かに角度をつけることで、臀部が僅かに下がって落ち着くこともできる。
図1~図4に示すように、上面5にある座部14は臀部を乗せる領域であり、平面視では概ね楕円又は長円形状であり、更に胡坐を組んだ際に臀部形状に沿うように、厚み方向に極浅く湾曲している。
この座部14の高さ方向の位置については、胡坐を組んだ状態で、太腿THが背もたれ部7側になるに従って下るように傾斜し過ぎない高さとされるのが好ましい。これにより、胡坐を組んだ状態で臀部が下に落ちて、例えば腰が太腿よりも下に落ちて窮屈な胡坐となることを防止できるし、腰が落ちて猫背になる等の悪い姿勢になることも防止できる。
本実施形態の場合、第1の平坦部12を床につけた状態で、床から上面5の最も高い位置(後述する延伸部80の上端)までの高さH1が15~16cm程度であり、胡坐を組んだ際の下腿部(ふくらはぎ)の太さと同等程度である。
また、幅方向Xの中央領域において、後述する延伸部80の最も高い地点HPから座部14の最も低い位置LPまでは、背中側に向かって除々に下降する角度θ1(図11も参照)が付けられ、この下降角度θ1は約5度とされている。このように僅かに角度をつけることで、臀部が僅かに下がって落ち着くこともできる。
〔背もたれ部7について〕
背もたれ部7は座った状態で背中をもたせかける部分であり、座部14との境界付近7aは臀部の背中側に対応した湾曲面とされている。また、全体的に背中の形状に沿って湾曲している。
背もたれ部7の高さH2は左程高くなく、本実施形態の場合は36~37cm程とされ、かつ、上側に向かうに従って幅Xが狭くなっている。これにより、使用していない状態における重心OPが座部14と第1の平坦部12との間の範囲内(図4の点線で囲んだ範囲)になり、落ち着いた着座状態を可能とする。
なお、背もたれ部7の背面には、図2に示すように凹部からなる持ち手18が形成され、容易に持ち運びを可能としている。図の持ち手18は有底の凹部18であるが、貫通孔であってもよい。
背もたれ部7は座った状態で背中をもたせかける部分であり、座部14との境界付近7aは臀部の背中側に対応した湾曲面とされている。また、全体的に背中の形状に沿って湾曲している。
背もたれ部7の高さH2は左程高くなく、本実施形態の場合は36~37cm程とされ、かつ、上側に向かうに従って幅Xが狭くなっている。これにより、使用していない状態における重心OPが座部14と第1の平坦部12との間の範囲内(図4の点線で囲んだ範囲)になり、落ち着いた着座状態を可能とする。
なお、背もたれ部7の背面には、図2に示すように凹部からなる持ち手18が形成され、容易に持ち運びを可能としている。図の持ち手18は有底の凹部18であるが、貫通孔であってもよい。
〔側面40について〕
図1~図4に示すように、側面40は、概ね高さ方向の中央付近が最も外側に突出した張り出し部47を有し、これにより座椅子1の強度を高めている。そして、この張り出し部47から上側及び下側は内側に向って傾斜した傾斜面とされ、先端部の下側の傾斜面49については、図4に示す第1の平坦部12を床に付けた状態において、足FTの踵を傾斜面49に当接可能になっている。
図1~図4に示すように、側面40は、概ね高さ方向の中央付近が最も外側に突出した張り出し部47を有し、これにより座椅子1の強度を高めている。そして、この張り出し部47から上側及び下側は内側に向って傾斜した傾斜面とされ、先端部の下側の傾斜面49については、図4に示す第1の平坦部12を床に付けた状態において、足FTの踵を傾斜面49に当接可能になっている。
本実施形態の座椅子1は以上の特徴を有し、更に以下の特徴も有する。
〔第2の平坦部50について〕
先ず、底面3の更なる特徴について、図4及び図5を用いて説明する。
図4に示す底面3は、先端側(着座して胡坐を組んだ際の足先の方の先端)3aを上げるようにして第1の平坦部12に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされた第2の平坦部50を有している。
これにより、座部14に座った状態で先端側3aに前かがみになって体重をかけると、床FLに第1の平坦部12を着けた図4の状態から図5の状態に移って、第2の平坦部50が床FLに着き、前かがみ状態(前傾姿勢)で座卓に向かうことができる。
〔第2の平坦部50について〕
先ず、底面3の更なる特徴について、図4及び図5を用いて説明する。
図4に示す底面3は、先端側(着座して胡坐を組んだ際の足先の方の先端)3aを上げるようにして第1の平坦部12に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされた第2の平坦部50を有している。
これにより、座部14に座った状態で先端側3aに前かがみになって体重をかけると、床FLに第1の平坦部12を着けた図4の状態から図5の状態に移って、第2の平坦部50が床FLに着き、前かがみ状態(前傾姿勢)で座卓に向かうことができる。
ここで、第2の平坦部50は、第1の平坦部12に連続して先端側に配置されており、第1の平坦部12から第2の平坦部50にかけてロッキングチェアのような湾曲面はなく、底面3の床に着く領域は第1及び第2の平坦部12,50のみとなる。このため、前に体重をかけた際、ロッキングチェアのような揺動で姿勢が不安定になって崩れることを有効に防止できる。したがって、図5の前かがみ状態でも、座部14に臀部をつけると共に、背もたれ部7に背中を当てたまま、正しい姿勢を維持し易くなる。
図5の場合、前後方向(図の左右方向)の長さについて、第1の平坦部12の長さY4に比べて第2の平坦部50の長さY3が大きく形成され、図5の前かがみ状態に移った際に、座椅子1がそれ以上動く事態を防止している。
図5の場合、前後方向(図の左右方向)の長さについて、第1の平坦部12の長さY4に比べて第2の平坦部50の長さY3が大きく形成され、図5の前かがみ状態に移った際に、座椅子1がそれ以上動く事態を防止している。
この点、図4の状態において、水平面(即ち床FL)に対して傾斜角度θ2が大き過ぎると、図4の状態から、床FLに第2の平坦部50を付けた図5の状態に移った際、ガクッと急激な変化が生じることから好ましくはなく、実験の結果、この傾斜角度θ2は20度以上になると急激な変化を感じやすく好ましくない。また、前傾姿勢となる図5の状態において傾斜角度θ2が15度を超えると傾斜を強く感じるという声もある。
一方、傾斜角度θ2が10度を下回ると、傾斜を左程感じないという声もあり、結局猫背で作業をするなどの恐れが高まる。
そこで、本実施形態のように座部14の背中側に向かって除々に下降する角度θ1が約5度である場合、傾斜角度θ2は10~15度の範囲が好ましい。即ち、座部14の背中側に向かって除々に下降する角度θ1が0度の場合、換言すると、第1の平坦部12を床に密着させた状態において座部14が水平の場合、傾斜角度θ2は5~10度の範囲が好ましいこととなる。
図の場合の傾斜角度θ2は10度に設定され、これにより、図4から図5の状態に移っても、座部14に臀部をつけて、正しい姿勢を維持し易くなる。
一方、傾斜角度θ2が10度を下回ると、傾斜を左程感じないという声もあり、結局猫背で作業をするなどの恐れが高まる。
そこで、本実施形態のように座部14の背中側に向かって除々に下降する角度θ1が約5度である場合、傾斜角度θ2は10~15度の範囲が好ましい。即ち、座部14の背中側に向かって除々に下降する角度θ1が0度の場合、換言すると、第1の平坦部12を床に密着させた状態において座部14が水平の場合、傾斜角度θ2は5~10度の範囲が好ましいこととなる。
図の場合の傾斜角度θ2は10度に設定され、これにより、図4から図5の状態に移っても、座部14に臀部をつけて、正しい姿勢を維持し易くなる。
以上のように、連続した第1及び第2の平坦部12,50は、底面の湾曲で前後方向に揺動するロッキングチェアのように姿勢が崩れてしまうことを防止することに意義があり、その効果が維持できれば、第1の平坦部12と第2の平坦部50との境界に僅かな湾曲部があっても、姿勢を崩すような揺動にはならないため構わず、本発明にはこのような態様も含まれる。
また、図12(A)のように、第2の平坦部50にウレタンフォームや低反発弾性フォーム等のクッション材53が設けられた態様も本発明に含まれ、これにより、前かがみになった際(図4から図5の状態になった際)、クッション材53が衝撃を緩衝して、急激な変化を防止できる。
また、第1及び第2の平坦部12,50に、図12(B)に示すような溝や切欠き等の凹部55が部分的にあってもよく、このような凹部55が存在しても、第1及び第2の平坦部12,50は床に密着可能であることに変わりなく、本発明にはこのような態様も含まれる。
また、図12(A)のように、第2の平坦部50にウレタンフォームや低反発弾性フォーム等のクッション材53が設けられた態様も本発明に含まれ、これにより、前かがみになった際(図4から図5の状態になった際)、クッション材53が衝撃を緩衝して、急激な変化を防止できる。
また、第1及び第2の平坦部12,50に、図12(B)に示すような溝や切欠き等の凹部55が部分的にあってもよく、このような凹部55が存在しても、第1及び第2の平坦部12,50は床に密着可能であることに変わりなく、本発明にはこのような態様も含まれる。
〔延伸部80及び座部14について〕
次に、上面5の更なる特徴について、図3~図5、及び図7を用いて説明する。
上面5は、第2の平坦部50の上側領域に、座部14から先端側(図4の着座状態の足先側)に延伸した延伸部80を有する。図の延伸部80の長さ方向Yの寸法Y2は、座部14の長さ方向Yの寸法Y1に対して概ね1.5~1.8倍程度とされ、この延伸部80に長座位や胡坐で座った際の太腿THを置いて先端側に体重をかけて、第2の平坦部50を床に密着させ易くなる。
更に、延伸部80は、平面図である図7に示すように、座部14から先端側に向かうに従って徐々に幅が広くなって、最も幅方向Xの寸法が大きい拡幅部82を有し、この拡幅部82から先端は急に湾曲している。この拡幅部82の位置は、座部14に臀部を置いて、足を座椅子1の前で組んで胡坐をかいた着座状態における図3及び図4に示す通り、太腿THの長さ方向の中央部THaが置かれることを想定している。なお、胡坐座りを前提としたのは、長座位・横座り・胡坐等、一人が座り方を何回か変えることはあるが、概ね胡坐座りが多いからである。従って、このTHaの位置にある筋肉を使って拡幅部82を下に押して、第2の平坦部50を床FLに密着させる図5の状態に容易に移行できる。
次に、上面5の更なる特徴について、図3~図5、及び図7を用いて説明する。
上面5は、第2の平坦部50の上側領域に、座部14から先端側(図4の着座状態の足先側)に延伸した延伸部80を有する。図の延伸部80の長さ方向Yの寸法Y2は、座部14の長さ方向Yの寸法Y1に対して概ね1.5~1.8倍程度とされ、この延伸部80に長座位や胡坐で座った際の太腿THを置いて先端側に体重をかけて、第2の平坦部50を床に密着させ易くなる。
更に、延伸部80は、平面図である図7に示すように、座部14から先端側に向かうに従って徐々に幅が広くなって、最も幅方向Xの寸法が大きい拡幅部82を有し、この拡幅部82から先端は急に湾曲している。この拡幅部82の位置は、座部14に臀部を置いて、足を座椅子1の前で組んで胡坐をかいた着座状態における図3及び図4に示す通り、太腿THの長さ方向の中央部THaが置かれることを想定している。なお、胡坐座りを前提としたのは、長座位・横座り・胡坐等、一人が座り方を何回か変えることはあるが、概ね胡坐座りが多いからである。従って、このTHaの位置にある筋肉を使って拡幅部82を下に押して、第2の平坦部50を床FLに密着させる図5の状態に容易に移行できる。
また、本実施形態の場合、座部14は延伸部80に比べて柔軟性が高くなっている。この柔軟性は別部材を設けるのではなく、樹脂の厚みを延伸部80よりも座部14の方を薄くすることで形成されている。従って、床への密着を第1の平坦部12から第2の平坦部80に移動して前かがみになった際でも、臀部を座部14に維持して、良い姿勢を維持し易くなる。また、同じ素材で厚みのみを変えることで柔軟性を高めているため、着座した際の違和感も低減できる。
また、座部14と延伸部80の柔軟性を急に変えるのではなく、座部14から延伸部80に向かうに従って除々に柔軟性が高まるようにすると更に好ましい。これにより、着座した際の違和感を更に低減できる。
また、座部14と延伸部80の柔軟性を急に変えるのではなく、座部14から延伸部80に向かうに従って除々に柔軟性が高まるようにすると更に好ましい。これにより、着座した際の違和感を更に低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
1:座椅子、 3:底面、 5:上面、 7:背もたれ部、 12:第1の平坦部、 14:座部、 50:第2の平坦部、 80:延伸部、 82:拡幅部
Claims (5)
- 床に密着する平坦部を有する底面と、前記平坦部の上側領域に臀部を乗せる座部を有する上面と、前記座部の後端部に配置された背もたれ部と、を備えた座椅子であって、
前記平坦部は第1の平坦部であり、
前記底面は、先端側を上げるようにして第1の平坦部に対して傾斜し、その傾斜した面が平坦部とされている第2の平坦部を有し、
前記第2の平坦部は、前記第1の平坦部に連続して前記先端側に配置されており、
前記上面は、前記第2の平坦部の上側領域に、前記座部から前記先端側に延伸した延伸部を有する
ことを特徴とする座椅子。 - 前記座部は、前記延伸部に比べて柔軟性が高いことを特徴とする請求項1に記載の座椅子。
- 前記座部から前記延伸部に向かうに従って除々に柔軟性が高まることを特徴とする請求項2に記載の座椅子。
- 前記延伸部は、前記上面において最も幅方向の寸法が大きい拡幅部を有し、この拡幅部は着座状態における太腿の長さ方向の中央部に対応した位置であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の座椅子。
- 前記第2の平坦部は、前記第1の平坦部を床に密着させた状態において、前記座部が水平であると仮定した場合、水平面に対して5度から10度の傾斜角度とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の座椅子。
Priority Applications (1)
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JP2022131023A JP2024027861A (ja) | 2022-08-19 | 2022-08-19 | 座椅子 |
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2022
- 2022-08-19 JP JP2022131023A patent/JP2024027861A/ja active Pending
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