JP2024027188A - 滑り押え部材、その製造方法、および時計 - Google Patents

滑り押え部材、その製造方法、および時計 Download PDF

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Abstract

【課題】 表示の位置ずれを防いで、機能の増設を図ることができる滑り押え部材、その製造方法、およびそれらを備えた時計を提供する。【解決手段】 電子部品を有する第1の部材である時計モジュール8に配置され、時計モジュール8を支持する支持部材13と、この支持部材13に貼り付けられ、時計モジュール8に対して回転可能に配置される第2の部材である裏蓋7に押し当てられる滑り性を有する樹脂シート14と、を備えている。従って、裏蓋7の回転に伴う樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷を軽減させて、裏蓋7の回転に伴う滑り押え部材12の回転を防いで、時計モジュール8の表示の位置ずれを防ぐ。また、支持部材13と樹脂シートとを一体化して組立作業の簡素化を図り、且つ樹脂シート14による裏蓋7の制約を軽減して、機能の増設を図ることができる。【選択図】 図4

Description

この発明は、腕時計などの電子機器に用いられる滑り押え部材、その製造方法、およびそれらを備えた時計に関する。
例えば、腕時計においては、特許文献1に記載されているように、腕時計ケースの下部に設けられた雌ねじ部に裏蓋の外周に設けられた雄ねじ部を螺合させて、腕時計ケースに裏蓋を取り付ける際に、裏蓋の回転に伴って腕時計ケース内の時計モジュールが回転するのを防ぐようにした構造のものが知られている。
特開平11-183650号公報
この種の腕時計は、時計モジュールの下面に押え板を設け、裏蓋の内面に滑り部材を設け、この滑り部材に押え板の周囲に沿って設けられた複数の突起を押し当て、この状態で腕時計ケースに裏蓋を回転させながら取り付ける際に、押え板の複数の突起が滑り部材の表面を摺動して、腕時計ケース内で時計モジュールが回転するのを防いで、時計モジュールの時刻表示などの表示の位置ずれを防ぐように構成されている。
しかしながら、このような腕時計では、滑り部材を裏蓋の内面に設けているため、滑り部材によって裏蓋が制約を受けるので、裏蓋に圧電素子などの機能を増設することが難しいという問題もある。
この発明が解決しようとする課題は、表示の位置ずれを防いで、機能の増設が図れる滑り押え部材、その製造方法、およびそれらを備えた時計を提供することである。
この発明は、電子部品を有する第1の部材に配置され、前記電子部品を支持する支持部材と、前記支持部材に貼り付けられ、前記第1の部材に対して回転可能に配置される第2の部材に押し当てられる滑り性を有する樹脂シートと、を備えていることを特徴とする滑り押え部材である。
この発明によれば、表示の位置ずれを防ぐことができると共に、機能を増設することができる。
この発明を適用した腕時計の一実施形態を示した拡大正面図である。 図1に示された腕時計のA-A矢視における拡大断面図である。 図2に示された腕時計の裏蓋を取り外した状態において、腕時計を裏面から見た拡大斜視図である。 図3に示された腕時計において、緩衝部材と滑り押え部材と裏蓋とを分解して示した拡大斜視図である。 図4に示された緩衝部材の下側に配置される滑り押え部材を分解して示した拡大斜視図である。 図2に示された腕時計の裏蓋の内面側を示した拡大斜視図である。 図5に示された滑り押え部材において、粘着層が設けられた樹脂シートを保護シートと剥離シートとで挟んだ樹脂シート体を示した拡大斜視図である。 図4に示された滑り押え部材の製造方法を示し、(a)は位置決め治具を示した斜視図、(b)は位置決め治具に支持部材を位置決めした状態を示した斜視図、(c)は位置決め治具に保護シートを位置決めして樹脂シートを支持部材に貼り付ける状態を示した斜視図、(d)は保護シートが剥離されて樹脂シートが支持部材に貼り付けられた滑り押え部材を示した斜視図である。
以下、図1~図8を参照して、この発明を適用した腕時計の一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1~図3に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、ケース本体2と外装部材3とを備えている。ケース本体2は、ステンレスやチタン合金などの金属で形成され、12時側と6時側とにバンド取付突起部2aがそれぞれ設けられている。
外装部材3は、図1~図3に示すように、第1~第3外装部材3a~3cを備えている。第1外装部材3aは、側面ベゼルであり、金属または合成樹脂によって形成されて、ケース本体2の3時側および9時側の側面にこれらを覆って配置されている。第2外装部材3bは、上面ベゼルであり、金属または合成樹脂によって形成されて、ケース本体2と第1外装部材3aとの上部にこれらを覆って配置されている。
第3外装部材3cは、図1~図3に示すように、バンド取付ベゼルであり、金属または合成樹脂によって形成され、ケース本体2のバンド取付突起部2aの上部に配置されている。この第3外装部材3cは、複数のねじ部材3dによってケース本体2のバンド取付突起部2aに取り付けられている。
これにより、腕時計ケース1は、図1~図3に示すように、第3外装部材3cがケース本体2のバンド取付突起部2aに複数のねじ部材3dによってねじ止めされて固定された際に、この第3外装部材3cによって第2外装部材3bがケース本体2の上部に固定され、この第2外装部材3bによって第1外装部材3aがケース本体2の側面に固定されるように構成されている。
この腕時計ケース1の12時側と6時側とには、図1および図2に示すように、時計バンド(図示せず)が取り付けられるバンド取付部4がそれぞれ設けられている。これらバンド取付部4は、ケース本体2のバンド取付突起部2aとバンド取付ベゼルである第3外装部材3cとによって構成されている。また、この腕時計ケース1のケース本体2と側面ベゼルである第1外装部材3aとにおける2時側、4時側、8時側、および10時側には、スイッチ釦5がそれぞれ設けられている。
この腕時計ケース1の上側開口部、つまりケース本体2の上側開口部には、図1および図2に示すように、時計ガラス6がパッキン6aを介して取り付けられている。また、この腕時計ケース1の下部、つまりケース本体2の下部には、裏蓋7が防水リング7aを介して取り付けられている。この裏蓋7は、チタン合金(6-4Ti合金)やステンレスなどの導電性を有する金属によってほぼ円板状に形成されている。
この裏蓋7は、図2および図6に示すように、その内面における外周部が一段高く形成されており、この裏蓋7の一段高い段差部の内周面には、雌ねじ部7bが設けられている。これにより、裏蓋7は、雌ねじ部7bが腕時計ケース1のケース本体2の下部外周に設けられた雄ねじ部2bに回転しながら螺合することにより、腕時計ケース1のケース本体2に取り付けられている。
また、この腕時計ケース1の内部、つまりケース本体2の内部には、図2~図4に示すように、時計モジュール8が中枠9を介して配置されている。この時計モジュール8は、ハウジング10(図4参照)を備えている。このハウジング10には、図示しないが、指針を運針させて時刻を指示表示する時計ムーブメント、時刻や日付、曜日などの情報を電気光学的に表示する表示部、これらを駆動させて制御する回路部などの時計機能に必要な各種の電子部品が設けられている。
この時計モジュール8の下面、つまりハウジング10の下面には、図2~図5に示すように、滑り押え部材12が緩衝部材11を介して配置されている。滑り押え部材12は、支持部材13と樹脂シート14とを積層させた2層構造になっている。支持部材13は、ステンレスなどの剛性の高い金属板によって厚みの薄いほぼリング形状に形成されている。
この支持部材13には、図5に示すように、複数の突起13aが円周に沿って設けられている。これら複数の突起13aは、支持部材13をプレス加工することによって時計モジュール8と反対側の下側に向けてそれぞれ突出して形成されている。また、この支持部材13には、時計モジュール8に対する位置を規制する複数の位置規制部15が複数の突起13aと反対側(図5では上側)つまり時計モジュール8側に向けて突出して設けられている。
これら複数の位置規制部15は、図4および図5に示すように、支持部材13の外周部における対角上に対向して設けられて、時計モジュール8のハウジング10に差し込まれることにより、緩衝部材11を介してハウジング10に取り付けられるように構成されている。これにより、複数の位置規制部15は、時計モジュール8に対する支持部材13の面方向における回転方向と半径方向との位置を規制する。
この場合、緩衝部材11は、図3~図5に示すように、ゴムなどの弾力性を有する素材によって、支持部材13の外径とほぼ同じ大きさの円形の板状に形成されている。この緩衝部材11には、支持部材13の複数の突起13aに対応する複数の弾性突起11aと、支持部材13の複数の位置規制部15が挿入する複数の緩衝切欠き部11bと、が設けられている。これにより、緩衝部材11は、その外周部が支持部材13によって時計モジュール8のハウジング10の下面に弾力的に押え付けられるように構成されている。
一方、樹脂シート14は、図3~図5に示すように、フッ素樹脂などの滑り性の高い合成樹脂によって形成されている。なお、この樹脂シートとして利用される滑り性の高い合成樹脂としては、例えばステンレスの摩擦係数よりも低いものが良く、さらに好適にはポリエチレンテレフタレート(PET)の摩擦係数よりも低いものが良い。この樹脂シート14は、複数に分割されて、支持部材13の下面に複数の突起13aを覆って粘着層16(図7参照)によって貼り付けられている。この樹脂シート14は、腕時計ケース1の下部に裏蓋7が取り付けられた際に、支持部材13の複数の突起13aに対応する複数箇所が裏蓋7の内面に押し当てられるように構成されている。
すなわち、この滑り押え部材12は、図3~図5に示すように、剛性の高い支持部材13に滑り性を有する樹脂シート14が貼り付けられて、支持部材13と樹脂シート14とが一体化された構造になっている。このため、この滑り押え部材12は、剛性の高い支持部材13が樹脂シート14を裏蓋7の内面に均一且つ確実に押し付けて、樹脂シート14を裏蓋7の内面に押し当てるように構成されている。
これにより、この滑り押え部材12は、図3~図5に示すように、ケース本体2の雄ねじ部2bが裏蓋7の雌ねじ部7bに螺合することにより、腕時計ケース1の下部に裏蓋7が回転しながら取り付けられる際に、支持部材13の複数の突起13aに対応する樹脂シート14の箇所が裏蓋7の内面にほぼ点接触状態で押し当てられた状態で滑りながら摺動するように構成されている。
このため、この滑り押え部材12は、図3~図5に示すように、ケース本体2の雄ねじ部2bが裏蓋7の雌ねじ部7bに螺合することにより、腕時計ケース1に裏蓋7が回転しながら取り付けられる際に、裏蓋7の回転に伴う裏蓋7に対する樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷が樹脂シート14の滑り性によって軽減され、腕時計ケース1内で時計モジュール8が裏蓋7の回転に伴って回転しないように構成されている。
また、この滑り押え部材12は、図3~図5に示すように、腕時計ケース1の下部に取り付けられた裏蓋7の内面によって、支持部材13が時計モジュール8に向けて押し付けられた際に、支持部材13の複数の突起13aに対応する箇所が緩衝部材11の複数の弾性突起11aを押し上げて、緩衝部材11の全体を時計モジュール8のハウジング10に押し付けるように構成されている。
これにより、滑り押え部材12は、図2~図5に示すように、支持部材13が緩衝部材11を時計モジュール8のハウジング10に押し付けた際に、緩衝部材11の弾力によって時計モジュール8を腕時計ケース1内にガタ付くことなく弾力的に押え付けると共に、緩衝部材11の弾力によって樹脂シート14を裏蓋7の内面に押し付けるように構成されている。
ところで、裏蓋7の中央部には、図2および図6に示すように、圧電素子17が設けられている。この圧電素子17は、円板状に形成され、電圧が印加された際に振動してアラーム音などの警報音を放音させるように構成されている。この場合、時計モジュール8には、図3および図4に示すように、第1接触子18と第2接触子19とが設けられている。
第1接触子18は、図3および図4に示すように、板ばねであり、その一端部が滑り押え部材12の内周部の内側に対応する箇所における時計モジュール8内の回路部(図示せず)に電気的に接続されて設けられている。この第1接触子18は、その他端部側が滑り押え部材12の内周部の内側に位置して滑り押え部材12の下側に突出して設けられている。
すなわち、この第1接触子18は、図3および図4に示すように、その他端部が滑り押え部材12の内周部の内側に対応する緩衝部材11の箇所に設けられた第1開口部11cを通して、滑り押え部材12の下側に突出し、この突出した先端部18aが図6に示す裏蓋7の圧電素子17に接触するように構成されている。これにより、圧電素子17は、第1接触子18によって時計モジュール8の回路部(図示せず)と電気的に接続されている。
第2接触子19は、図3および図4に示すように、第1接触子18と同様、板ばねであり、その一端部が滑り押え部材12に対応する箇所における時計モジュール8の回路部(図示せず)に電気的に接続されて設けられている。この第2接触子19は、その他端部側が緩衝部材11と滑り押え部材12とを通して、滑り押え部材12の下側に突出して設けられている。
すなわち、この第2接触子19は、図3および図4に示すように、滑り押え部材12に対応する箇所の緩衝部材11に設けられた第2開口部11dと支持部材13に設けられた補強切欠き部13bとを通して、滑り押え部材12の下側に突出するように構成されている。これにより、第2接触子19は、突出した先端部19aが図6に示す圧電素子17の外周側に位置する裏蓋7の内面に接触することにより、グランドとして裏蓋7と回路部(図示せず)とを電気的に接続するように構成されている。
ところで、本発明と異なり、裏蓋7に樹脂シート14を貼り付けた場合を想定してみると、樹脂シート14の貼る位置や樹脂シート14の大きさによっては、腕時計ケース1に裏蓋7が回転しながら取り付けられる際に第1接触子18や第2接触子19が樹脂シート14に引っかかり、樹脂シート14が剥がれてしまう危険性がある。しかし本発明の樹脂シートは時計モジュール8に固定された緩衝部材11側に貼り付けられているので、腕時計ケース1に裏蓋7が回転しながら取り付けられる際に第1接触子18や第2接触子19が樹脂シート14に引っかかることはない。
次に、図7および図8を参照して、このような腕時計における滑り押え部材12の製造方法について説明する。
この滑り押え部材12の製造方法は、複数に分割された樹脂シート14を保護シート20に設け、この樹脂シート14の露呈した面に粘着層16を設けて剥離シート21を貼り付ける第1の工程と、剥離シート21を剥離して樹脂シート14を保護シート20によって位置決めし、この状態で樹脂シート14を粘着層16によって支持部材13に貼り付ける第2の工程と、支持部材13に貼り付けられた樹脂シート14を残して保護シート20を剥離する第3の工程と、を備えている。
この場合、第1の工程では、予め、ステンレスなどの金属板をプレス加工によってほぼ円形のリング状に打ち抜いて支持部材13を形成する。このときには、支持部材13に複数の突起13aと複数の位置規制部15と補強切欠き部13bとをプレス加工によって形成する。この場合には、複数の突起13aを支持部材13の円周に沿って形成し、複数の位置規制部15を支持部材13の1時側と7時側との対向する箇所に複数の突起13aと反対側に向けて突出させて形成し、補強切欠き部13bを支持部材13の12時側に形成する。
これにより、複数の突起13aと複数の位置規制部15と補強切欠き部13bとが設けられた支持部材13が形成される。また、この第1の工程では、図7に示すように、予め、複数に分割された樹脂シート14に粘着層16を設け、これらを保護シート20と剥離シート21とで挟んで、樹脂シート体22を形成する。
すなわち、この樹脂シート体22を形成する場合には、まず、支持部材13の複数の位置規制部15および補強切欠き部13bに対応する箇所を除いて、樹脂シート14を複数に分割する。これら複数に分割された樹脂シート14を、支持部材13の円周に沿って対応するように配列させた状態で、保護シート20に設ける。
そして、複数に分割された樹脂シート14に粘着層16をそれぞれ設け、これら粘着層16に支持部材13と同じリング形状に形成された剥離シート21を貼り付ける。これにより、樹脂シート体22が形成される。このため、樹脂シート14は、複数に分割されていても、保護シート20によってバラバラにならず、支持部材13の所定位置に対応する状態で保護シート20に配列されて設けられている。
また、この樹脂シート体22は、樹脂シート14が複数に分割されていても、また複数に分割された樹脂シート14に粘着層16がそれぞれ設けられていても、樹脂シート14と粘着層16とが保護シート20と剥離シート21とに挟まれていることにより、樹脂シート体22の保管や搬送などの取り扱いが容易になる。
第2の工程では、図8(b)に示すように、支持部材13を位置決め治具23に位置決めして取り付ける。この場合、位置決め治具23は、図8(a)に示すように、治具本体23aを備えており、この治具本体23aの上面には、支持部材13に設けられた複数の位置規制部15が挿入する複数の位置決め溝23bが設けられている。また、この治具本体23aの上面における支持部材13の内周部の内側に対応する箇所には、大径の位置決めピン23cと小径の位置決めピン23dとが設けられている。
そして、この位置決め治具23に支持部材13を位置決めする際には、図8(b)に示すように、支持部材13の複数の位置規制部15を位置決め治具23の複数の位置決め溝23b内に挿入させる。これにより、支持部材13が位置決め治具23の所定位置に位置決めされて配置される。この状態では、位置決め治具23の2つの位置決めピン23c、23dが支持部材13の内周部の内側に位置した状態で、支持部材13の複数の突起13aが位置決め治具23と反対側に突出して露呈し、支持部材13の補強切欠き部13bが位置決め治具23の所定位置に配置される。
この状態で、図8(c)に示すように、樹脂シート体22の剥離シート21を粘着層16から剥離し、樹脂シート14を保護シート20によって位置決め治具23に対して位置決めして支持部材13に貼り付ける。この場合、保護シート20には、位置決め治具23の大径の位置決めピン23cが挿入する大径のピン挿入孔20aと、小径の位置決めピン23dが挿入する小径のピン挿入孔20bと、が設けられている。
これにより、樹脂シート14を支持部材13に貼り付ける際には、図8(c)に示すように、保護シート20の大径のピン挿入孔20aに位置決め治具23の大径の位置決めピン23cを挿入させると共に、保護シート20の小径のピン挿入孔20bに位置決め治具23の小径の位置決めピン23dを挿入させる。この場合には、位置決め治具23の大きさの異なる2つの位置決めピン23c、23dと保護シート20の大きさの異なる2つのピン挿入孔20a、20bとによって、逆入れが防止されて、保護シート20が位置決め治具23に正確に位置決めされる。
このため、樹脂シート14が複数に分割されていても、これら複数に分割された樹脂シート14が保護シート20に設けられていることにより、複数に分割された樹脂シート14が支持部材13の所定位置に正確に対応して配置される。すなわち、複数に分割された樹脂シート14が、支持部材13の複数の位置規制部15および補強切欠き部13bに対応する箇所を除いて、支持部材13の複数の突起13aを覆って支持部材13に配置される。これにより、複数に分割された樹脂シート14が粘着層16によってそれぞれ支持部材13の所定位置に貼り付けられる。
第3の工程では、図8(d)に示すように、保護シート20を複数に分割された樹脂シート14から剥離させる。これにより、複数に分割された樹脂シート14が支持部材13の所定位置に貼り付けられて残る。すなわち、複数に分割された樹脂シート14は、支持部材13の複数の位置規制部15および補強切欠き部13bに対応する箇所を除いて、支持部材13の複数の突起13aを覆って支持部材13の所定位置に粘着層16によって正確に且つ確実に貼り付けられる。
次に、このような腕時計を組み立てる場合について説明する。
この場合には、予め、腕時計ケース1のケース本体2の上側開口部に時計ガラス6をパッキン6aと共に嵌め込んで取り付ける。この状態で、ケース本体2の3時側と9時側のとの各側面に側面ベゼルである第1外装部材3aをそれぞれ配置させ、これら第1外装部材3aの上部とケース本体2の上部とに上面ベゼルである第2外装部材3bを配置させる。
そして、バンド取付ベゼルである第3外装部材3cをケース本体2のバンド取付突起部2a上に配置させて複数のねじ部材3dによって取り付ける。これにより、第3外装部材3cによって第2外装部材3bがケース本体2の上部に固定され、この第2外装部材3bによって第1外装部材3aがケース本体2の側面に固定される。これにより、腕時計ケース1が組み立てられる。
この状態で、腕時計ケース1の2時側、4時側、8時側、および10時側にスイッチ釦5をそれぞれ取り付ける。この後、腕時計ケース1の内部に時計モジュール8を中枠9と共に組み込む。そして、時計モジュール8の下部に緩衝部材11を配置し、この緩衝部材11の下面に滑り押え部材12を配置させる。
このときには、支持部材13の複数の突起13aに対応する箇所に緩衝部材11の複数の弾性突起11aを対応させて配置し、この状態で緩衝部材11の複数の緩衝切欠き部11bを通して支持部材13の複数の位置規制部15をハウジング10に差し込んで取り付ける。これにより、支持部材13と樹脂シート14とが積層された2層構造の滑り押え部材12が時計モジュール8に対して取り付けられると共に、緩衝部材11が支持部材13によって時計モジュール8のハウジング10に弾力的に押し付けられる。
この場合には、滑り押え部材12が支持部材13に樹脂シート14を貼り付けて一体化した2層構造であるから、支持部材13と樹脂シート14とを個別に時計モジュール8に対して組み付ける必要がなく、支持部材13と樹脂シート14とが時計モジュール8に対して一度に組み付けられる。このため、支持部材13と樹脂シート14との組み付け作業が簡単になり、支持部材13と樹脂シート14との組立作業の簡素化が図れる。
また、このときには、時計モジュール8の回路部(図示せず)に設けられた第1接触子18が、緩衝部材11の第1開口部11bを通して滑り押え部材12の下側に突出する。同様に、時計モジュール8の回路部に設けられた第2接触子19が、緩衝部材11の第2開口部11dおよび支持部材13の補強切欠き部13bを通して滑り押え部材12の下側に突出する。この状態で、腕時計ケース1の下部つまりケース本体2の下部に裏蓋7を取り付ける。
このときには、予め、裏蓋7の内面における中央部に圧電素子17を設ける。この状態で、裏蓋7を腕時計ケース1のケース本体2の下部に取り付ける際には、裏蓋7の一段高い段差部の内周面に設けられた雌ねじ部7bを腕時計ケース1のケース本体2の下部外周に設けられた雄ねじ部2bに回転させながら螺合させて締め付ける。これにより、裏蓋7が腕時計ケース1のケース本体2の下部に取り付けられる。
このように、裏蓋7を腕時計ケース1のケース本体2の下部に取り付ける際には、滑り押え部材12の支持部材13が樹脂シート14を裏蓋7の内面に押し付けるので、支持部材13の複数の突起13aに対応する箇所の樹脂シート14が裏蓋7の内面、つまり圧電素子17の外周側に位置する裏蓋7の内面にほぼ点接触状態で押し付けられる。このため、支持部材13によって押し付けられた滑り性を有する樹脂シート14は、ほぼ点接触状態で裏蓋7の内面を滑りながら摺動する。
これにより、腕時計ケース1に裏蓋7を回転させながら螺合させる際には、裏蓋7の回転に伴う裏蓋7に対する樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷が軽減されるので、裏蓋7の回転に伴って滑り押え部材12が回転することがない。このため、時計モジュール8が腕時計ケース1内で回転することがない。これにより、時計モジュール8の時計ムーブメントの指針および時計モジュール8の表示部が腕時計ケース1に対して位置ずれを起こすことがないため、精度良く時計モジュール8を腕時計ケース1内に配置させることができるので、品質が高く、商品価値の高いものが得られる
また、このように裏蓋7が回転しながら腕時計ケース1のケース本体2に取り付けられる際には、時計モジュール8に設けられた第1接触子18の先端部18aが裏蓋7の圧電素子17に弾力的に接触して摺動し、また第2接触子19の先端部19aが圧電素子17の外周側に位置する裏蓋7の内面に弾力的に接触して摺動するので、時計モジュール8が腕時計ケース1内で回転することがない。
このため、第1接触子18は、先端部18aが裏蓋7の回転に伴って圧電素子17に弾力的に接触した状態で摺動しても、圧電素子17と時計モジュール8の回路部(図示せず)との電気的な接続を維持する。また、第2接触子19は、先端部19aが裏蓋7の回転に伴って裏蓋7の内面に弾力的に接触して摺動しても、裏蓋7と時計モジュール8の回路部との電気的な接続を維持する。
このように裏蓋7が腕時計ケース1のケース本体2に取り付けられた際には、支持部材13によって緩衝部材11が時計モジュール8のハウジング10に確実に且つ良好に押し付けられる。これにより、緩衝部材11の弾力によって時計モジュール8が腕時計ケース1内にガタ付くことなく押え付けられると共に、緩衝部材11の弾力によって樹脂シート14が裏蓋7の内面に良好に押し付けられる。
このように、この腕時計の滑り押え部材12によれば、表示部を有する第1の部材である時計モジュール8に配置され、この時計モジュール8と反対側に向けて突出する複数の突起13aを有する支持部材13と、この支持部材13に複数の突起13aを覆って貼り付けられ、複数の突起13aに対応する箇所が時計モジュール8に対して回転可能に配置される第2の部材である裏蓋7に押し当てられる滑り性を有する樹脂シート14と、を備えていることにより、時計モジュール8の時刻表示などの表示の位置ずれを防ぐことができると共に、組立作業の簡素化を図り、且つ機能の増設を図ることができる。
すなわち、この滑り押え部材12では、樹脂シート14が支持部材13によって裏蓋7の内面に押し付けられる際に、支持部材13の複数の突起13aに対応する箇所の樹脂シート14を裏蓋7の内面にほぼ点接触状態で押し当てることができる。このため、この滑り押え部材12では、腕時計ケース1に裏蓋7を回転させながら螺合させて取り付ける際に、裏蓋7の内面にほぼ点接触状態で押し当てられた樹脂シート14が裏蓋7の内面を円滑に滑りながら摺動するので、裏蓋7の回転に伴う裏蓋7に対する樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷を軽減させることができる。
これにより、この滑り押え部材12では、裏蓋7の回転に伴って滑り押え部材12が回転することがないので、時計モジュール8が腕時計ケース1内で回転することがない。このため、時計モジュール8の時計ムーブメントの指針および時計モジュール8の表示部などの表示が腕時計ケース1に対して位置ずれを起こすことがないので、精度良く時計モジュール8を腕時計ケース1内に配置させることができ、これにより品質が高く、商品価値の高いものを得ることができる。
また、この滑り押え部材12では、支持部材13に樹脂シート14が貼り付けられて一体化された2層構造であるから、支持部材13と樹脂シート14とを個別に時計モジュール8に対して組み付ける必要がなく、支持部材13と樹脂シート14とを時計モジュール8に一度に組み付けることができる。このため、この滑り押え部材12では、支持部材13と樹脂シート14との組み付け作業が簡単になり、支持部材13と樹脂シート14との組立作業の簡素化を図ることができる。
さらに、この滑り押え部材12では、裏蓋7の内面に樹脂シート14が設けられていないので、樹脂シート14による裏蓋7の制約を軽減することができる。このため、この滑り押え部材12では、裏蓋7に圧電素子17を設けてアラーム音などの警報音を放音させる機能を増設させることができ、これにより多機能化を図ることができる。
この場合、この滑り押え部材12では、支持部材13が剛性の高い金属によって形成されており、樹脂シート14が滑り性の高いフッ素樹脂によって形成されていることにより、剛性の高い金属によって形成された支持部材13によって、樹脂シート14を裏蓋7の内面に確実に且つ良好に押し当てることができる。
また、この滑り押え部材12では、樹脂シート14が裏蓋7の内面に押し当てられても、樹脂シート14が滑り性の高いフッ素樹脂によって形成されているので、腕時計ケース1に裏蓋7を回転させながら螺合させる際に、裏蓋7の内面に対する樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷を大幅に軽減することができる。これにより、樹脂シート14を裏蓋7の内面で円滑に滑らせて良好に摺動させることができるので、裏蓋7の回転に伴って滑り押え部材12が回転するのを確実に防ぐことができる。
また、この滑り押え部材12では、支持部材13がリング形状に形成されて複数の突起13aが円周に沿って設けられていることにより、支持部材13の複数の突起13aに対応する箇所の樹脂シート14を支持部材13によって裏蓋7の内面にほぼ点接触状態で確実に且つ良好に押し当てることができ、これにより裏蓋7の内面に対する樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷を確実に軽減させることができる。
また、この滑り押え部材12では、樹脂シート14が複数に分割されていることにより、支持部材13における必要な箇所のみに樹脂シート14を設けることができると共に、複数に分割された樹脂シート14の間に位置する支持部材13の箇所に複数の位置規制部15および第2接触子19が挿入する補強切欠き部13bを良好に設けることができる。
また、この滑り押え部材12では、支持部材13が時計モジュール8に対する位置を規制する複数の位置規制部15を備えていることにより、これら複数の位置規制部15によって時計モジュール8に対する支持部材13の面方向における回転、および面方向における半径方向の位置ずれを確実に防いで、支持部材13を時計モジュール8に対して正確に且つ確実に位置規制することができる。
さらに、この滑り押え部材12では、支持部材13と時計モジュール8との間に緩衝部材11が配置されていることにより、支持部材13が樹脂シート14を介して裏蓋7によって時計モジュール8に向けて押し付けられた際に、支持部材13によって緩衝部材11を時計モジュール8のハウジング10に確実に且つ良好に押し付けることができる。これにより、緩衝部材11の弾力によって時計モジュール8を腕時計ケース1内にガタ付くことなく押え付けることができると共に、緩衝部材11の弾力によって樹脂シート14を裏蓋7の内面に良好に押し付けることができる。
また、この滑り押え部材12の製造方法によれば、複数に分割された樹脂シート14を保護シート20に設け、樹脂シート14の露呈した面に粘着層16を設けて剥離シート21を貼り付ける第1の工程と、剥離シート21を剥離して樹脂シート14を保護シート20によって位置決めし、この状態で樹脂シート14を粘着層16によって支持部材13に貼り付ける第2の工程と、支持部材13に貼り付けられた樹脂シート14を残して保護シート20を剥離する第3の工程と、を備えていることにより、複数に分割された樹脂シート14を支持部材13に正確に貼り付けて、滑り押え部材12を容易に且つ良好に製作することができる。
すなわち、この滑り押え部材12の製造方法では、第1の工程で、支持部材13の複数の位置規制部15および補強切欠き部13bに対応する箇所を除くように、樹脂シート14を複数に分割し、この分割された樹脂シート14を、支持部材13の円周に沿って配列するように、保護シート20に設けることにより、樹脂シート14が複数に分割されていても、保護シート20によってバラバラにならず、複数に分割された樹脂シート14を支持部材13の所定位置に対応するような状態で配列させることができる。
この場合、この滑り押え部材12の製造方法における第1の工程では、複数に分割された樹脂シート14を保護シート20に設け、これら複数の樹脂シート14の露呈した面に粘着層16をそれぞれ設け、これら粘着層16に支持部材13と同じリング形状に形成された剥離シート21を貼り付けて、樹脂シート体22を形成していることにより、樹脂シート14が複数に分割されていても、また複数に分割された樹脂シート14に粘着層16がそれぞれ設けられていても、樹脂シート体22の保管や搬送などの取り扱いが容易にできる。
また、この滑り押え部材12の製造方法における第2の工程では、支持部材13を位置決め治具23に位置決めし、この状態で剥離シート21が剥離された樹脂シート14を保護シート20によって位置決め治具23に位置決めして、樹脂シート14を粘着層16よって支持部材13に貼り付けることにより、樹脂シート14が複数に分割されていても、これら分割された樹脂シート14を支持部材13に保護シート20によって一度に正確に且つ良好に貼り付けることができ、これにより支持部材13に対する樹脂シート14の貼り付け作業性を向上させることができる。
すなわち、この第2の工程では、位置決め治具23に支持部材13を取り付ける際に、支持部材13の複数の位置規制部15を位置決め治具23の複数の位置決め溝23b内に挿入させることにより、支持部材13の複数の突起13aを位置決め治具23と反対側に露呈させた状態で、支持部材13を位置決め治具23の所定位置に正確に且つ確実に配置させることができる。
また、この第2の工程では、樹脂シート14を支持部材13に貼り付ける際に、剥離シート21が剥離された樹脂シート14を保護シート20によって位置決め治具23に正確に位置決めすることができる。すなわち、この第2の工程では、保護シート20の大径のピン挿入孔20aに位置決め治具23の大径の位置決めピン23cを挿入させると共に、保護シート20の小径のピン挿入孔20bに位置決め治具23の小径の位置決めピン23dを挿入させることにより、保護シート20を位置決め治具23に正確に且つ良好に位置決めさせることができる。
この場合、この第2の工程では、位置決め治具23の大きさの異なる2つの位置決めピン23c、23dと保護シート20の大きさの異なる2つのピン挿入孔20a、20bとによって、逆入れを防ぐことができるので、保護シート20を位置決め治具23に正確に且つ良好に位置決めさせることができる。このため、この第2の工程では、樹脂シート14が複数に分割されていても、これら複数に分割された樹脂シート14を保護シート20によって支持部材13の所定位置に正確に且つ確実に位置決めして配置させることができる。
すなわち、この第2の工程では、複数に分割された樹脂シート14が、支持部材13の複数の位置規制部15および補強切欠き部13bに対応する箇所を除いて、支持部材13の複数の突起13aを覆って配置されているように、保護シート20に設けられているので、この保護シート20によって複数に分割された樹脂シート14を正確に位置決めして粘着層16によって支持部材13の所定位置に正確に且つ確実に貼り付けることができる。
また、この滑り押え部材12を備えた腕時計によれば、時計モジュール8が、裏蓋7の内面に接触する第2接触子19を備え、この第2接触子19が、滑り押え部材12に設けられた開口部である補強切欠き部13bを通して裏蓋7の内面に接触していることにより、時計モジュール8の回路部(図示せず)と裏蓋7とをグランドとして電気的に確実に且つ良好に接続させることができる。
この場合、この腕時計では、裏蓋7の内面における中央部に圧電素子17が設けられており、滑り押え部材12の樹脂シート14が圧電素子17の外周側に位置する箇所の裏蓋7の内面に押し当てられていることにより、裏蓋7の内面に圧電素子17を設けてアラーム音など警報音を放音させる機能を増設させることができる。これにより、多機能化を図ることができると共に、多機能化を図っても、樹脂シート14を圧電素子17の外周に位置する箇所の裏蓋7の内面に押し当てることができるので、裏蓋7の回転に伴う樹脂シート14の摩擦抵抗による負荷を軽減させることができる。
このため、この腕時計では、裏蓋7の回転に伴って滑り押え部材12が回転することがないので、時計モジュール8が腕時計ケース1内で回転することがなく、時計モジュール8の時計ムーブメントの指針および時計モジュール8の表示部などの表示が腕時計ケース1に対して位置ずれを起こすことがない。このため、精度良く時計モジュール8を腕時計ケース1内に配置させることができ、これにより品質が高く、商品価値の高いものを得ることができる。
なお、上述した実施形態では、腕時計に適用した場合について述べたが、この発明は必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計である必要はなく、例えば携帯電話や携帯情報端末などの電子機器にも広く適用することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、電子部品を有する第1の部材に配置され、前記電子部品を支持する支持部材と、前記支持部材に貼り付けられ、前記第1の部材に対して回転可能に配置される第2の部材に押し当てられる滑り性を有する樹脂シートと、を備えていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の滑り押え部材において、前記支持部材は、前記第1の部材から突出する複数の突起を有し、前記樹脂シートは前記複数の突起を覆って貼り付けられ、前記複数の突起に対応する箇所が前記第1の部材に対して回転可能に配置される第2の部材に押し当てられる滑り性を有することを特徴とする滑り押さえ部材である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の滑り押え部材において、前記支持部材は、金属によって形成されていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項4に記載の発明は、請求項1~請求項3のいずれかに記載の滑り押え部材において、前記樹脂シートは、フッ素樹脂によって形成されていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項5に記載の発明は、請求項1~請求項4のいずれかに記載の滑り押え部材において、前記支持部材は、リング形状に形成され、前記複数の突起が円周に沿って設けられていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項6に記載の発明は、請求項1~請求項5のいずれかに記載の滑り押え部材において、前記樹脂シートは、複数に分割されていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項7に記載の発明は、請求項1~請求項6のいずれかに記載の滑り押え部材において、前記支持部材は、前記第1の部材に対する位置を規制する複数の位置規制部を備えていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項8に記載の発明は、請求項1~請求項7のいずれかに記載の滑り押え部材において、前記支持部材と前記第1の部材との間には、緩衝部材が配置されていることを特徴とする滑り押え部材である。
請求項9に記載の発明は、複数に分割された樹脂シートを保護シートに設け、前記樹脂シートの露呈した面に粘着層を設けて剥離シートを貼り付ける第1の工程と、前記剥離シートを剥離して前記樹脂シートを前記保護シートによって位置決めし、この状態で前記樹脂シートを前記粘着層によって支持部材に貼り付ける第2の工程と、前記支持部材に貼り付けられた前記樹脂シートを残して前記保護シートを剥離する第3の工程と、を備えていることを特徴とする滑り押え部材の製造方法である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の滑り押え部材の製造方法において、前記第2の工程では、前記支持部材を位置決め治具に位置決めし、この状態で前記剥離シートが剥離された前記樹脂シートを前記保護シートによって前記位置決め治具に位置決めして、前記樹脂シートを前記粘着層によって前記支持部材に貼り付けることを特徴とする滑り押え部材の製造方法である。
請求項11に記載の発明は、請求項1~請求項8のいずれかに記載された滑り押え部材を備えていることを特徴とする時計である。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の時計において、前記第1の部材は、時計ケース内に配置された時計モジュールであり、前記第2の部材は、前記時計ケースの下部に回転して螺着する裏蓋であり、前記滑り押え部材は、前記支持部材が前記時計モジュールの下側に配置され、前記支持部材の前記複数の突起に対応する箇所の前記樹脂シートが前記裏蓋の内面に押し当てられることを特徴とする時計である。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の時計において、前記時計モジュールは、前記裏蓋の内面に接触する接触子を備え、前記接触子は、前記滑り押え部材に設けられた開口部を通して前記裏蓋の内面に接触していることを特徴とする時計である。
請求項14に記載の発明は、請求項12または請求項13に記載の時計において、前記裏蓋の内面における中央部には、圧電素子が設けられており、前記滑り押え部材の前記樹脂シートは、前記圧電素子の外周側に位置する箇所の前記裏蓋の内面に押し当てられていることを特徴とする時計である。
1 腕時計ケース
2 ケース本体
2a バンド取付突起部
2b 雄ねじ部
7 裏蓋
7a 防水リング
7b 雌ねじ部
8 時計モジュール
9 中枠
10 ハウジング
11 緩衝部材
11a 弾性突起
11b 緩衝切欠き部
11c 第1開口部
11d 第2開口部
12 滑り押え部材
13 支持部材
13a 突起
13b 補強切欠き部
14 樹脂シート
15 位置規制部
16 粘着層
17 圧電素子
18 第1接触子
19 第2接触子
20 保護シート
20a、20b ピン挿入孔
21 剥離シート
22 樹脂シート体
23 位置決め治具
23a 治具本体
23b 位置決め溝
23c、23d 位置決めピン

Claims (14)

  1. 電子部品を有する第1の部材に配置され、前記電子部品を支持する支持部材と、
    前記支持部材に貼り付けられ、前記第1の部材に対して回転可能に配置される第2の部材に押し当てられる滑り性を有する樹脂シートと、
    を備えていることを特徴とする滑り押え部材。
  2. 請求項1に記載の滑り押え部材において、
    前記支持部材は、前記第1の部材から突出する複数の突起を有し、
    前記樹脂シートは前記複数の突起を覆って貼り付けられ、前記複数の突起に対応する箇所が前記第1の部材に対して回転可能に配置される第2の部材に押し当てられる滑り性を有する
    ことを特徴とする滑り押さえ部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の滑り押え部材において、
    前記支持部材は、金属によって形成されている
    ことを特徴とする滑り押え部材。
  4. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の滑り押え部材において、
    前記樹脂シートは、フッ素樹脂によって形成されている
    ことを特徴とする滑り押え部材。
  5. 請求項1~請求項4のいずれかに記載の滑り押え部材において、
    前記支持部材は、リング形状に形成され、前記複数の突起が円周に沿って設けられている
    ことを特徴とする滑り押え部材。
  6. 請求項1~請求項5のいずれかに記載の滑り押え部材において、
    前記樹脂シートは、複数に分割されている
    ことを特徴とする滑り押え部材。
  7. 請求項1~請求項6のいずれかに記載の滑り押え部材において、
    前記支持部材は、前記第1の部材に対する位置を規制する複数の位置規制部を備えている
    ことを特徴とする滑り押え部材。
  8. 請求項1~請求項7のいずれかに記載の滑り押え部材において、
    前記支持部材と前記第1の部材との間には、緩衝部材が配置されている
    ことを特徴とする滑り押え部材。
  9. 複数に分割された樹脂シートを保護シートに設け、前記樹脂シートの露呈した面に粘着層を設けて剥離シートを貼り付ける第1の工程と、
    前記剥離シートを剥離して前記樹脂シートを前記保護シートによって位置決めし、この状態で前記樹脂シートを前記粘着層によって支持部材に貼り付ける第2の工程と、
    前記支持部材に貼り付けられた前記樹脂シートを残して前記保護シートを剥離する第3の工程と、
    を備えていることを特徴とする滑り押え部材の製造方法。
  10. 請求項9に記載の滑り押え部材の製造方法において、
    前記第2の工程では、前記支持部材を位置決め治具に位置決めし、この状態で前記剥離シートが剥離された前記樹脂シートを前記保護シートによって前記位置決め治具に位置決めして、前記樹脂シートを前記粘着層によって前記支持部材に貼り付ける
    ことを特徴とする滑り押え部材の製造方法。
  11. 請求項1~請求項8のいずれかに記載された滑り押え部材を備えていることを特徴とする時計。
  12. 請求項11に記載の時計において、
    前記第1の部材は、時計ケース内に配置された時計モジュールであり、
    前記第2の部材は、前記時計ケースの下部に回転して螺着する裏蓋であり、
    前記滑り押え部材は、前記支持部材が前記時計モジュールの下側に配置され、前記支持部材の前記複数の突起に対応する箇所の前記樹脂シートが前記裏蓋の内面に押し当てられる
    ことを特徴とする時計。
  13. 請求項12に記載の時計において、
    前記時計モジュールは、前記裏蓋の内面に接触する接触子を備え、
    前記接触子は、前記滑り押え部材に設けられた開口部を通して前記裏蓋の内面に接触している
    ことを特徴とする時計。
  14. 請求項12または請求項13に記載の時計において、
    前記裏蓋の内面における中央部には、圧電素子が設けられており、
    前記滑り押え部材の前記樹脂シートは、前記圧電素子の外周側に位置する箇所の前記裏蓋の内面に押し当てられている
    ことを特徴とする時計。
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