JP2024026925A - リサイクル樹脂組成物から成る押出ラミネートフィルム - Google Patents

リサイクル樹脂組成物から成る押出ラミネートフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 異なる2種以上の樹脂が混在した複合プラスチックをリサイクルし、フィルム外観やヒートシール性に優れた押出ラミネートフィルムを提供することを目的とする。【解決手段】 2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下((A)及び(B)の合計は100重量部)含む樹脂組成物からなる層を少なくとも1層と、基材層を有する、押出ラミネートフィルム。【選択図】 なし

Description

本発明は、2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物と相溶化剤を含む樹脂組成物からなる層を少なくとも1層と、基材層を有する押出ラミネートフィルムに関するものである。
近年、プラスチックによる環境汚染問題への関心が高まっており、プラスチック製品のマテリアルリサイクルが促進されている。
プラスチックのマテリアルリサイクルでは、回収したプラスチック廃棄物を溶融して原料ペレットに戻すか、パレットなどの消耗材料へ再生されることが多い。
この時、回収したプラスチック廃棄物中に異種のプラスチックが混在した状態でリサイクルすると、互いの相溶性が悪いことからリサイクルされたプラスチックの物性が低下する問題が生じる。
そのため、現在は回収したプラスチック廃棄物を素材毎に選別したのち、製品へ再生するという工程がとられている。
しかしながら、異種のプラスチックが積層された多層フィルムや多層容器など(以下、複合プラスチック)では、素材毎に分別することが困難であることからリサイクルすることができず、埋立てや焼却処理されているのが現状である。
このような背景の中、複合プラスチックをリサイクルする手段として、相溶化剤の添加が検討されている。
例えば、アイオノマー樹脂を相溶化剤として用い、ポリエチレン(PE)-ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)の複合プラスチックのリサイクル検討がなされている(特許文献1参照。)。また、エチレン-酢酸ビニル共重合体を相溶化剤として用い、PE-PET等の複合プラスチックのリサイクルの検討がなされている(特許文献2参照。)。これら文献によれば、相溶化剤を添加することによりPEとPETやエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)などの複合物の物性を向上できることが示されている。
これらの文献のように、複合プラスチックを物性に優れるリサイクル樹脂に改質する方法は検討されているが、複合プラスチックリサイクル樹脂を使用した製品開発は未だ少ない。複合プラスチックのリサイクルを世の中に普及させていくためには、複合プラスチックリサイクル樹脂を使用した用途を拡大させていくことが重要である。
特開2001-220473号公報 特開2021-080428号公報
本発明は、プラスチック廃棄物を用いた、ヒートシール強度やフィルム外観に優れるフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物に相溶化剤を添加した樹脂を押出ラミネートしたフィルムが、ヒートシール性やフィルム外観に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の各態様は、以下の[1]~[9]である。
[1] 2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下((A)及び(B)の合計は100重量部)含む樹脂組成物からなる層を少なくとも1層と、基材層を有する、押出ラミネートフィルム。
[2] プラスチック廃棄物(A)が、少なくともポリオレフィンを含み、その他の成分としてポリエステル、ポリアミド及びエチレン-ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれる1種類以上の樹脂を含有する上記[1]に記載の押出ラミネートフィルム。
[3] ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリアミドがナイロン6である、上記[2]に記載の押出ラミネートフィルム。
[4] プラスチック廃棄物(A)に含まれる熱可塑性樹脂として、最も比率が多い成分がポリオレフィンである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の押出ラミネートフィルム。
[5] ポリオレフィンが70重量部以上99重量部以下、その他の成分1重量部以上30重量部以下(ポリオレフィンとその他の成分の合計は100重量部)である、上記[4]に記載の押出ラミネートフィルム。
[6] 相溶化剤(B)が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリオレフィン及びエチレン-メタクリル酸グリシジル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の押出ラミネートフィルム。
[7] 樹脂組成物のメルトマスフローレート(190℃、2.16kg荷重の条件)が1g/10分以上30g/10分以下である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の押出ラミネートフィルム。
[8] 基材層が紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン又はポリプロピレンのいずれかから成るフィルムである、上記[1]~[7]のいずれかに記載の押出ラミネートフィルム。
[9] 2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下((A)及び(B)の合計は100重量部)含む樹脂組成物を270℃以上300℃以下で、基材層に押出ラミネート成形する、上記[1]~[8]のいずれかに記載の押出ラミネートフィルムの製造方法。
本発明の押出ラミネートフィルムは、フィルム外観、ヒートシール強度に優れており、これらの物性を要求される成形品に有用である。また、従来廃棄されることが多かった複合プラスチックのリサイクル率向上に寄与する。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明の一態様である押出ラミネートフィルムは、2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下((A)及び(B)の合計は100重量部)含む樹脂組成物からなる層を少なくとも1層と、基材層を有する。
プラスチック廃棄物(A)は、2種以上の熱可塑性樹脂を含むものであれば、特に限定されるものではないが、フィルム工場で発生する多層フィルムのトリミングロスや規格外品などの工場廃棄物、消費者から廃棄された食品包装などの多層フィルムから成る廃棄物が挙げられ、これらを混合したものでもよい。また、形状としては特に限定されるものではないが、フィルムやボトル、カップ、トレイ、チューブなどが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリアミド、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリエステル、ポリスチレンなどが挙げられる。
ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレンーアクリル酸エステル共重合体、エチレンーメタクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12などが挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG樹脂)、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などが挙げられる。
これらの中で、プラスチック廃棄物(A)に含まれる樹脂としては、押出ラミネートの成形性に優れるため、少なくともポリオレフィンを含有することが好ましく、その他の樹脂としてはポリエステル、ポリアミド及びエチレン-ビニルアルコール共重合体からなる群の少なくとも1種が好ましく、ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレート、ポリアミドとしてナイロン6が好ましい。
プラスチック廃棄物(A)に含まれる樹脂として、ヒートシール強度に優れるため、最も比率が多い成分がポリオレフィンであることが好ましく、その比率としては、ポリオレフィンが70重量部以上99重量部以下、その他の成分が1重量部以上30重量部以下であることが好ましい。
相溶化剤(B)は、プラスチック廃棄物(A)に含まれる2種以上の熱可塑性樹脂を相溶化できるものであれば特に限定されず、エチレン-酢酸ビニル共重合体、酸変性ポリオレフィン、エチレン-メタクリル酸グリシジル共重合体、アイオノマー樹脂、オキサゾリン基含有樹脂などが挙げられる。
酸変性ポリオレフィンとしては、具体的には、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性エチレン-プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、無水マレイン酸変性エチレン-エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
この中で、エチレン-酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリエチレン、エチレン-メタクリル酸グリシジル共重合体がリサイクル樹脂押出ラミネートフィルムのフィルム成形性、ヒートシール性に優れるため好ましく、エチレン-酢酸ビニル共重合体がフィルム外観に優れるためより好ましい。
エチレン-酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含量の異なる複数のエチレン酢酸ビニル共重合体を含むエチレン酢酸ビニル共重合体組成物であってもよい。この場合、エチレン酢酸ビニル共重合体の種類は、相溶性の観点から、3種以上が好ましく、各エチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量の差は40重量%以下であることが好ましく、さらに少なくとも1組のエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量の差は5重量%以上であることが好ましい。
上記樹脂組成物に含まれるプラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)の含有比率は、プラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下であり、さらに好ましくはプラスチック廃棄物(A)を80重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上20重量部以下、最も好ましくはプラスチック廃棄物(A)を90重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上10重量部以下である。なお、プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)の合計は100重量部である。
相溶化剤(B)が1重量部未満の場合はヒートシール強度やフィルム外観の改善効果が不十分であり、30重量部を超える場合フィルム成形性が悪化するため好ましくない。
プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物に対し、必要に応じてバージン樹脂をブレンドしてもよい。ブレンドするバージン樹脂としては特に限定されないが、押出ラミネート加工性に優れることから低密度ポリエチレンが好ましい。
プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物の190℃、2.16kg荷重の条件で測定したメルトマスフローレート(MFR)は特に限定されないが、押出ラミネート加工性に優れることから、MFRが1g/10分以上30g/10分以下であることが好ましく、5g/10分以上20g/10分以下であることがより好ましく、5g/10分以上12g/10分以下であることが最も好ましい。
プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物の製造方法は、各成分を分散できれば特に制限はなく、通常用いられる樹脂の混練装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダ-、回転ロール、インターナルミキサーなどの混練装置が挙げられる。この中で、分散性および連続生産性に優れることから、二軸押出機が好ましい。
二軸押出機で混練を行う場合のスクリュ回転数は特に制限されないが、50rpm以上3000rpm以下で混練することが好ましく、より好ましくは150rpm以上1000rpm以下である。スクリュ回転数50rpm以上であれば混合した各成分の分散性が向上し、得られた樹脂の物性に優れるため好ましく、スクリュ回転数3000rpm以下であれば過剰なせん断発熱による樹脂の劣化が生じないことから、得られた樹脂の物性に優れるため好ましい。
混練温度は2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)の中で最も融点が低い成分の融点または非晶性樹脂であればガラス転移温度~300℃程度が好ましい。
また、プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着色剤、無機系中和剤、塩酸吸収剤、充填剤導電剤、鎖長延長剤、加水分解防止剤等を含んでも良い。
またプラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物は、ペレットやパウダーなどの任意の形態にしておいて使用することができる。
本発明の一態様である押出ラミネートフィルムを構成する基材層としては、合成高分子重合体フィルム及びシート、金属箔、紙類、セロファン等が挙げられる。例えばポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成高分子重合体からなるフィルム及びシート、等が挙げられる。更に、これら高分子重合体フィルム及びシートはさらにアルミ蒸着、アルミナ蒸着、二酸化珪素蒸着されたものでもよい。また、これら高分子重合体フィルム及びシートはさらにウレタン系インキ等を用い印刷されたものでもよい。
金属箔としては、アルミ箔、銅箔などが例示でき、また紙類としてはクラフト紙、上質紙、グラシン紙等が挙げられる。
これらの中で、押出ラミネートにより本発明を構成する2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)から成る樹脂組成物を積層した際に基材接着性に優れることから、基材層としては紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
上記プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物からなる層を少なくとも1層と、基材層を有する押出ラミネートフィルムは、押出ラミネート法によって成形される。
押出ラミネート法により押出ラミネートフィルムを得る手法として、シングルラミネート加工法、タンデムラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、共押出ラミネート加工法などの各種押出ラミネート加工法を例示することができる。
押出ラミネート法における熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)から成る樹脂組成物の層の成形温度は240℃以上350℃以下の範囲が好ましく、270℃以上330℃以下の範囲がより好ましく、270℃以上300℃以下の範囲がさらに好ましい。冷却ロールの表面温度は10℃以上50℃以下の範囲が好ましい。
また、押出ラミネート成形法において、2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物の層を形成する際の加工速度は、10m/分以上200m/分以下の範囲が好ましい。
このような押出ラミネート加工において、プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物を溶融状態で押出し層とした直後に、該層の基材接着面を含酸素気体又は含オゾン気体に曝し、基材と貼り合わせる手法を用いると、基材層との接着性に優れることから好ましい。オゾンガスの処理量としては、ダイより押出された樹脂組成物よりなるフィルム1m当たり0.5mg以上のオゾンを吹き付けることが好ましい。
また、プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物の層と基材層との接着性をさらに向上させるため、必要に応じて、基材層の接着面に対してアンカーコート処理、コロナ処理、フレーム処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施してもよい。
また、プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物の層と基材層との接着性をさらに向上させるため、3℃以上60℃以下の温度で1時間以上熱処理することができる。
押出ラミネートフィルムは、プラスチック廃棄物(A)と相溶化剤(B)を含む樹脂組成物の層(I)を少なくとも1層と、基材層を有するものであり、更に他の層を含む多層のフィルムとすることもできる。積層構成としては特に限定されるものではないが、例えば、(I)層と基材層(S)のみだけでなく他の成分からなる層、例えばポリオレフィン層(II)を含んでいてもよい。具体的には、(I)/(S)、(II)/(I)/(S)、(II)/(I)/(II)/(S)、(II)/(I)/(S)/(I)/(II)などが挙げられる。
上記押出ラミネートフィルムは、自動車部品、電気・電子部品の筐体、建材、土木部材、農業資材、容器、包装資材、日用品など各種用途に利用することができる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
樹脂組成物および相溶化剤のMFRは、メルトインデクサー(宝工業(株)製)にて190℃、2.16kg荷重の条件にて測定した。
(2)ヒートシール強度
ヒートシール強度は、押出ラミネートフィルムを幅100mm、長さ100mmに2枚切り出し、ラミネート面同士を重ね、ヒートシール試験機TP-701(テスター産業(株)製)を用いて設定温度140℃、片面加熱、エアー圧力0.2MPa、シール時間1秒で幅10mm、長さ300mmのシールバーでヒートシールを行った。この試験片を15mm幅に切り出し、引張試験機テンシロンRTE-1210((株)オリエンテック製)を用いて引張速度300mm/分、T型剥離の条件で剥離試験を行いシール強度を測定した。
(3)フィッシュアイ(FE)数
押出ラミネートフィルムの1mあたりのフィッシュアイの数を目視で計測した。
[実施例1]
2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)として、ラミネートフィルムメーカーで発生したポリエチレン(PE)とナイロン6(PA6)を含む多層フィルムのトリミングロスを使用した。この2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)をロータリーカッターで粉砕したものを95重量部、相溶化剤(B)として酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレート3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(B1)(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)を5重量部となるよう計量し、タンブラー混合機で予備ブレンドした後、二軸押出機を用い250℃で溶融混練し、樹脂組成物ペレットを得た。得られたペレットの樹脂組成はPEが85重量部、PA6が10重量部、B1が5重量部であり、MFRは10g/分であった。
上記樹脂組成物ペレットを直径40mmφのスクリュを有する単軸押出ラミネーター(住友重機械モダン(株)製)へ供給し、Tダイ直下の樹脂温度が300℃となるようTダイより押出し、基材層としてあらかじめ押出ラミネートで作成しておいた低密度ポリエチレン(25μm厚み、東ソー(株)社製、商品名ペトロセン203)と二軸延伸されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(12μm厚み)からなる貼合わせフィルムを使用し、本基材層の低密度ポリエチレン側に引取り速度が50m/分、エアギャップ長さが130mmで樹脂組成物層が25μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行い、押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例2]
2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)として、ラミネートフィルムメーカーで発生したPEとPET含む多層フィルムのトリミングロスを使用した以外は、実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。なお、得られた樹脂組成物ペレットの樹脂組成はPEが85重量部、PETが10重量部、B1が5重量部であり、MFRは8g/分であった。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例3]
基材層として二軸延伸PETフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡エステルフィルムE-5100、厚み12μm)を使用し、二軸延伸PETフィルムのコロナ処理面にウレタン系接着剤(三井化学(株)製タケラックA3210が15部、三井化学(株)製タケネートA3072が5部+酢酸エチルが140部の混合物)を塗布したのち、ウレタン系接着剤塗布面に樹脂を押出ラミネートした以外は、実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例4]
基材層として坪量50g/mのクラフト紙を使用し、クラフト紙上にコロナ放電処理(3kW)を施したのち、コロナ放電処理面に樹脂を押出ラミネートした以外は、実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例5]
相溶化剤(B)として、メルトマスフローレート3g/10分の無水マレイン酸変性ポリエチレン(B2)(SK Geo Centric Japan (株)製 、商品名OREVAC OE825)を使用した以外は、実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。なお、得られた樹脂組成物ペレットの樹脂組成はPEが85重量部、PA6が10重量部、B2が5重量部であり、MFRは2g/分であった。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例6]
相溶化剤(B)として、下記組成から成るエチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B3)とした以外は、実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。なお、エチレン-酢酸ビニル共重合体組成物(B3)は、一度二軸押出機にて160℃で溶融混練し、ペレット化して使用した。
・酢酸ビニル含量25重量%、メルトマスフローレート3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン640)50重量%
・酢酸ビニル含量50重量%、メルトマスフローレート3g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(ランクセス(株)製 商品名レバプレン500)25重量%
・酢酸ビニル含量80重量%、メルトマスフローレート5g/10分であるエチレン-酢酸ビニル共重合体(ランクセス(株)製 商品名レバプレン800)25重量%
なお、得られた樹脂組成物ペレットの樹脂組成はPEが85重量部、PA6が10重量部、B3が5重量部であり、MFRは10g/分であった。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例7]
基材層として二軸延伸PETフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡エステルフィルムE-5100、厚み12μm)を使用し、二軸延伸PETフィルムのコロナ処理面にウレタン系接着剤(三井化学(株)製タケラックA3210が15部、三井化学(株)製タケネートA3072が5部+酢酸エチルが140部の混合物)を塗布したのち、ウレタン系接着剤塗布面に樹脂を押出ラミネートした以外は、実施例6と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[実施例8]
基材層として坪量50g/mのクラフト紙を使用し、クラフト紙上にコロナ放電処理(3kW)を施したのち、コロナ放電処理面に樹脂を押出ラミネートした以外は、実施例6と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[比較例1]
2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)として、ラミネートフィルムメーカーで発生したPEとPA6を含む多層フィルムのトリミングロスを使用し、相溶化剤(B)を使用しなかった以外は実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。なお、得られた樹脂組成物ペレットの樹脂組成はPEが90重量部、PA6が10重量部であり、MFRは11g/分であった。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[比較例2]
2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)として、ラミネートフィルムメーカーで発生したPEとPETを含む多層フィルムのトリミングロスを使用した以外は、実施例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。なお、得られた樹脂組成物ペレットの樹脂組成はPEが90重量部、PET6が10重量部であり、MFRは9g/分であった。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[比較例3]
基材層として二軸延伸PETフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡エステルフィルムE-5100、厚み12μm)を使用し、二軸延伸PETフィルムのコロナ処理面にウレタン系接着剤(三井化学(株)製タケラックA3210が15部、三井化学(株)製タケネートA3072が5部+酢酸エチルが140部の混合物)を塗布したのち、ウレタン系接着剤塗布面に樹脂を押出ラミネートした以外は、比較例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
[比較例4]
基材層として坪量50g/mのクラフト紙を使用し、クラフト紙上にコロナ放電処理(3kW)を施したのち、コロナ放電処理面に樹脂を押出ラミネートした以外は、比較例1と同様の手法により押出ラミネートフィルムを得た。
得られた押出ラミネートフィルムについて前記評価方法で測定した。評価の結果を表1に示す。
本発明の押出ラミネートフィルムは、自動車部品、電気・電子部品の筐体、建材、土木部材、農業資材、容器、包装資材、日用品など各種用途に利用することができる。

Claims (9)

  1. 2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下((A)及び(B)の合計は100重量部)含む樹脂組成物からなる層を少なくとも1層と、基材層を有する、押出ラミネートフィルム。
  2. プラスチック廃棄物(A)が、少なくともポリオレフィンを含み、その他の成分としてポリエステル、ポリアミド及びエチレン-ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれる1種類以上の樹脂を含有する請求項1に記載の押出ラミネートフィルム。
  3. ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリアミドがナイロン6である、請求項2に記載の押出ラミネートフィルム。
  4. プラスチック廃棄物(A)に含まれる熱可塑性樹脂として、最も比率が多い成分がポリオレフィンである、請求項1に記載の押出ラミネートフィルム。
  5. ポリオレフィンが70重量部以上99重量部以下、その他の成分1重量部以上30重量部以下(ポリオレフィンとその他の成分の合計は100重量部)である、請求項4に記載の押出ラミネートフィルム。
  6. 相溶化剤(B)が、エチレン-酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリオレフィン及びエチレン-メタクリル酸グリシジル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の押出ラミネートフィルム。
  7. 樹脂組成物のメルトマスフローレート(190℃、2.16kg荷重の条件)が1g/10分以上30g/10分以下である、請求項1に記載の押出ラミネートフィルム。
  8. 基材層が紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン又はポリプロピレンのいずれかから成るフィルムである、請求項1に記載の押出ラミネートフィルム。
  9. 2種以上の熱可塑性樹脂を含むプラスチック廃棄物(A)を70重量部以上99重量部以下、相溶化剤(B)を1重量部以上30重量部以下((A)及び(B)の合計は100重量部)含む樹脂組成物を270℃以上300℃以下で、基材層に押出ラミネート成形する、請求項1乃至8のいずれかに記載の押出ラミネートフィルムの製造方法。
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