JP2024025277A - 床下地材 - Google Patents
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Abstract
【課題】緩衝機能と形状維持性能とを好適に発揮させることのできる床下地材を提供する。【解決手段】床下地材11は、基台61と床仕上材71との間に配置される。床下地材11は、緩衝層21と、緩衝層21を被覆する被覆層31とを備えている。被覆層31は、緩衝層21と床仕上材71との間の位置となるように配置される。緩衝層21は、繊維基材層22と、繊維基材層22から立毛する立毛層23とを有する。繊維基材層22は、ニードルパンチ不織布層である。立毛層23は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成される。【選択図】図1
Description
本発明は、床下地材に関する。
特許文献1に記載されるように、床面を有する基台上に床仕上材を配置した床構造が知られている。
上記のような床仕上材が、床面を有する基台上に直接積層されている場合、床仕上材上の歩行に伴う衝撃が基台に伝達され易い。このような衝撃の伝達を抑えるには、緩衝機能を有する材料を床構造に用いる対策が考えられる。ここで、緩衝機能を床構造に付与すると、歩行後に元の形状に復元する形状維持性能が低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、緩衝機能と形状維持性能とを好適に発揮させることのできる床下地材を提供することにある。
上記課題を解決する床下地材の各態様について説明する。
態様1の床下地材は、基台と床仕上材との間に配置される床下地材であって、緩衝層と、前記緩衝層と前記床仕上材との間の位置となるように配置され、前記緩衝層を被覆する被覆層と、を備え、前記緩衝層は、繊維基材層と、前記繊維基材層から立毛する繊維により構成される立毛層と、を有し、前記繊維基材層は、ニードルパンチ不織布層であり、前記立毛層は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成される。
態様1の床下地材は、基台と床仕上材との間に配置される床下地材であって、緩衝層と、前記緩衝層と前記床仕上材との間の位置となるように配置され、前記緩衝層を被覆する被覆層と、を備え、前記緩衝層は、繊維基材層と、前記繊維基材層から立毛する繊維により構成される立毛層と、を有し、前記繊維基材層は、ニードルパンチ不織布層であり、前記立毛層は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成される。
上記のように、緩衝層における繊維基材層は、繊維同士が交絡した構造により形成されているニードルパンチ不織布層であるため、緩衝機能と、歩行後に元の形状に復元する形状維持機能を発揮させることができる。また、立毛層の繊維間により形成される空気層によって緩衝機能を発揮させることができる。このような緩衝層を被覆層により被覆することで、被覆層から緩衝層に加わる荷重が分散されるため、緩衝機能と形状維持機能とを好適に発揮させることができる。
態様2の床下地材では、態様1において、前記被覆層は、スパンボンド不織布層を含んでもよい。このように被覆層を構成するスパンボンド不織布層は、繊維が熱融着された熱融着部を有するため、被覆層の形状安定性を高めることができる。これにより、被覆層から緩衝層に加わる荷重をより分散させることができる。
態様3の床下地材では、態様1又は態様2において、前記被覆層と前記緩衝層とを接着する接着材料層をさらに備えてもよい。
この構成によれば、被覆層からの衝撃が接着材料層を介して緩衝層に伝達され易くなる。これにより、例えば、緩衝層による緩衝機能がより発揮され易くなる。
この構成によれば、被覆層からの衝撃が接着材料層を介して緩衝層に伝達され易くなる。これにより、例えば、緩衝層による緩衝機能がより発揮され易くなる。
態様4の床下地材では、態様3において、前記接着材料層は、ホットメルト型接着剤により構成されてもよい。
上記のホットメルト型接着剤は、冷却によって比較的速やかに固化させることができる。このようなホットメルト型接着剤は、緩衝層の表面に留まっている状態で固化させ易い。このため、緩衝層に対する接着剤の侵入を抑えることができるため、緩衝機能を十分に発揮させることが可能となる。
上記のホットメルト型接着剤は、冷却によって比較的速やかに固化させることができる。このようなホットメルト型接着剤は、緩衝層の表面に留まっている状態で固化させ易い。このため、緩衝層に対する接着剤の侵入を抑えることができるため、緩衝機能を十分に発揮させることが可能となる。
態様5の床下地材では、態様4において、前記ホットメルト型接着剤は、ポリエチレン系樹脂を含有してもよい。
この構成によれば、接着材料層の柔軟性を高めることができる。これにより、接着材料層は、例えば、緩衝層や被覆層の変形に追従し易くなる。このため、例えば、緩衝層と被覆層との剥離を抑えることができる。
この構成によれば、接着材料層の柔軟性を高めることができる。これにより、接着材料層は、例えば、緩衝層や被覆層の変形に追従し易くなる。このため、例えば、緩衝層と被覆層との剥離を抑えることができる。
本発明は、緩衝機能と形状維持性能とを好適に発揮させることができるという効果を奏する。
以下、床下地材の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、床下地材11は、基台61と、床仕上材71との間に配置される。床下地材11は、基台61上において、床仕上材71とともに床構造を構成する。基台61としては、例えば、コンクリートから構成される床スラブが挙げられる。床仕上材71としては、例えば、フローリング、コルク板、タイル、畳、カーペット、樹脂シート材、ゴムシート材等が挙げられる。
図1及び図2に示すように、床下地材11は、基台61と、床仕上材71との間に配置される。床下地材11は、基台61上において、床仕上材71とともに床構造を構成する。基台61としては、例えば、コンクリートから構成される床スラブが挙げられる。床仕上材71としては、例えば、フローリング、コルク板、タイル、畳、カーペット、樹脂シート材、ゴムシート材等が挙げられる。
<床下地材11>
床下地材11は、緩衝層21と、緩衝層21を被覆する被覆層31とを備えている。被覆層31は、緩衝層21と床仕上材71との間の位置となるように配置される。このとき、緩衝層21は、基台61と被覆層31との間の位置となるように配置される。本実施形態の床下地材11は、被覆層31と緩衝層21とを接着する接着材料層41をさらに備えている。
床下地材11は、緩衝層21と、緩衝層21を被覆する被覆層31とを備えている。被覆層31は、緩衝層21と床仕上材71との間の位置となるように配置される。このとき、緩衝層21は、基台61と被覆層31との間の位置となるように配置される。本実施形態の床下地材11は、被覆層31と緩衝層21とを接着する接着材料層41をさらに備えている。
(緩衝層21)
図1~図3に示すように、緩衝層21は、繊維基材層22と、繊維基材層22と被覆層31との間に設けられる立毛層23とを有している。繊維基材層22は、ニードルパンチ不織布層である。立毛層23は、繊維基材層22から立毛する繊維により構成されている。すなわち、立毛層23を構成する繊維は、繊維基材層22を構成する繊維と連続している。
図1~図3に示すように、緩衝層21は、繊維基材層22と、繊維基材層22と被覆層31との間に設けられる立毛層23とを有している。繊維基材層22は、ニードルパンチ不織布層である。立毛層23は、繊維基材層22から立毛する繊維により構成されている。すなわち、立毛層23を構成する繊維は、繊維基材層22を構成する繊維と連続している。
立毛層23は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成されている。詳述すると、繊維基材層22及び立毛層23は、ニードルパンチ不織布の一方の主面側を立毛加工した不織布層NW1から構成されている。ニードルパンチ不織布の立毛加工では、例えば、立毛加工する主面側とは反対側の主面からフォークニードルを用いて繊維を押し出す。立毛加工は、ベロア加工と呼ばれる場合もある。
立毛層23の繊維の形状は、例えば、ループ形状である。立毛層23の繊維の形状は、端部を有する線形状であってもよい。また、立毛層23は、ループ形状の繊維と、端部を有する線形状の繊維とのいずれも含んでいてもよい。
ニードルパンチ不織布の繊維としては、例えば、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、アクリル系繊維等が挙げられる。本実施形態では、ポリエステル系繊維から構成されるニードルパンチ不織布を用いている。
繊維基材層22と立毛層23との合計の厚さは、例えば、1mm以上であることが好ましく、より好ましくは、2mm以上であり、さらに好ましくは、3mm以上である。繊維基材層22と立毛層23との合計の厚さは、例えば、20mm以下であることが好ましく、より好ましくは、15mm以下であり、さらに好ましくは、10mm以下である。繊維基材層22の厚さは、立毛層23の厚さの0.5倍以上、1.5倍以下の範囲内であることが好ましい。例えば、繊維基材層22と立毛層23との合計の厚さは、5mmであり、繊維基材層22の厚さは、2.5mmであり、立毛層23の厚さは、2.5mmである。
(被覆層31)
図1及び図2に示すように、被覆層31は、緩衝層21の立毛層23側となる位置に積層されている。被覆層31としては、例えば、不織布層、ガラスクロス層、紙層等が挙げられる。本実施形態の被覆層31は、不織布層NW2から構成されている。
図1及び図2に示すように、被覆層31は、緩衝層21の立毛層23側となる位置に積層されている。被覆層31としては、例えば、不織布層、ガラスクロス層、紙層等が挙げられる。本実施形態の被覆層31は、不織布層NW2から構成されている。
不織布層NW2としては、例えば、スパンボンド不織布層、ニードルパンチ不織布層、ケミカルボンド不織布層、スパンレース不織布層等が挙げられる。不織布層NW2を構成する繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、アクリル系繊維等が挙げられる。
被覆層31は、単層構造でもよいし、多層構造であってもよい。被覆層31は、同じ材料からなる層の多層構造であってもよいし、互いに異なる材料からなる層を含む多層構造であってもよい。
被覆層31は、スパンボンド不織布層を含むことが好ましい。スパンボンド不織布は、繊維が熱融着された熱融着部を有している。本実施形態では、ポリエチレン繊維からなるスパンボンド不織布を用いている。
被覆層31の厚さは、例えば、0.01mm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.03mm以上であり、さらに好ましくは0.05mm以上である。被覆層31の厚さは、例えば、1mm以下であることが好ましく、より好ましくは、0.8mm以下であり、さらに好ましくは、0.5mm以下である。被覆層31としては、例えば、厚さ0.1mmのスパンボンド不織布層を用いることができる。
(接着材料層41)
接着材料層41は、例えば、ホットメルト型接着剤、常温硬化型の接着剤等の接着剤、粘着性テープ等により構成することができる。接着材料層41は、ホットメルト型接着剤から構成されることが好ましい。ホットメルト型接着剤は、熱可塑性樹脂を主成分とし、常温において固体の接着剤である。ホットメルト型接着剤は、加熱により溶融させた状態で塗布された後、冷却によって比較的速やかに固化する。
接着材料層41は、例えば、ホットメルト型接着剤、常温硬化型の接着剤等の接着剤、粘着性テープ等により構成することができる。接着材料層41は、ホットメルト型接着剤から構成されることが好ましい。ホットメルト型接着剤は、熱可塑性樹脂を主成分とし、常温において固体の接着剤である。ホットメルト型接着剤は、加熱により溶融させた状態で塗布された後、冷却によって比較的速やかに固化する。
ホットメルト型接着剤に含有される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
ホットメルト型接着剤は、一種類の熱可塑性樹脂を含有してもよいし、二種以上の熱可塑性樹脂を含有してもよい。ホットメルト型接着剤は、ポリエチレン系樹脂を含有することが好ましい。
(床下地材11の製造方法)
本実施形態の床下地材11は、緩衝層21用のシートと、被覆層31用のシートとを接着材料層41により貼り合わせることで得られる。ここでは、接着材料層41をホットメルト型接着剤から構成する場合を一例として説明する。この場合、床下地材11は、押出ラミネート法を用いて容易に製造することができる。押出ラミネート法は、押出機を用いて溶融状態のホットメルト型接着剤を、ロールからそれぞれ繰り出される緩衝層21用のシートと被覆層31用のシートとの間に押し出す。次に、各シートを冷却用ロールで挟み込んで搬送する。これにより、各シートの間のホットメルト型接着剤を固化させることで、各シートを貼り合わせることができる。このように、長尺状の緩衝層21用のシートと、長尺状の被覆層31用のシートとを用いて、各シートを連続して貼り合わせることにより、長尺状の床下地材11を得ることができる。床下地材11は、例えば、ロール状に巻き取った状態で保管又は搬送することができる。長尺状の床下地材11は、施工箇所に応じた寸法に裁断して使用することができる。なお、床下地材11の製造方法は、長尺品を製造する連続式に限定されず、所定の寸法の床下地材11を個々に製造する非連続式であってもよい。
本実施形態の床下地材11は、緩衝層21用のシートと、被覆層31用のシートとを接着材料層41により貼り合わせることで得られる。ここでは、接着材料層41をホットメルト型接着剤から構成する場合を一例として説明する。この場合、床下地材11は、押出ラミネート法を用いて容易に製造することができる。押出ラミネート法は、押出機を用いて溶融状態のホットメルト型接着剤を、ロールからそれぞれ繰り出される緩衝層21用のシートと被覆層31用のシートとの間に押し出す。次に、各シートを冷却用ロールで挟み込んで搬送する。これにより、各シートの間のホットメルト型接着剤を固化させることで、各シートを貼り合わせることができる。このように、長尺状の緩衝層21用のシートと、長尺状の被覆層31用のシートとを用いて、各シートを連続して貼り合わせることにより、長尺状の床下地材11を得ることができる。床下地材11は、例えば、ロール状に巻き取った状態で保管又は搬送することができる。長尺状の床下地材11は、施工箇所に応じた寸法に裁断して使用することができる。なお、床下地材11の製造方法は、長尺品を製造する連続式に限定されず、所定の寸法の床下地材11を個々に製造する非連続式であってもよい。
<床構造の形成方法>
次に、上記床下地材11を用いた床構造の形成方法について説明する。
図1及び図2に示すように、床構造を形成するには、まず、基台61上に床下地材11を配置する。床下地材11は、緩衝層21が被覆層31よりも基台61側となるように配置する。基台61上には、必要に応じて図示を省略した接着剤を塗布することで、基台61上に床下地材11を固定することができる。次に、被覆層31の上面に床仕上材用接着剤51を塗布する。床仕上材用接着剤51としては、例えば、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂系接着剤を用いることができる。床仕上材用接着剤51としては、粘着性を有し、床仕上材71を容易に剥がすことが可能なピールアップボンドを用いることもできる。本実施形態では、床仕上材用接着剤51として、ウレタン系樹脂からなる接着剤を用いている。
次に、上記床下地材11を用いた床構造の形成方法について説明する。
図1及び図2に示すように、床構造を形成するには、まず、基台61上に床下地材11を配置する。床下地材11は、緩衝層21が被覆層31よりも基台61側となるように配置する。基台61上には、必要に応じて図示を省略した接着剤を塗布することで、基台61上に床下地材11を固定することができる。次に、被覆層31の上面に床仕上材用接着剤51を塗布する。床仕上材用接着剤51としては、例えば、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂系接着剤を用いることができる。床仕上材用接着剤51としては、粘着性を有し、床仕上材71を容易に剥がすことが可能なピールアップボンドを用いることもできる。本実施形態では、床仕上材用接着剤51として、ウレタン系樹脂からなる接着剤を用いている。
次に、床仕上材用接着剤51上に床仕上材71を配置する。床仕上材71の外形は、例えば、タイル状、長尺状等が挙げられる。床仕上材71の一例としては、塩化ビニル系樹脂から構成されるタイル状の床仕上材71(厚さ3mm)が挙げられる。
床仕上材71の厚さは、例えば、1.0mm以上であることが好ましく、より好ましくは、1.5mm以上であり、さらに好ましくは、2.0mm以上である。床仕上材71の厚さは、例えば、20mm以下であることが好ましく、より好ましくは、15mm以下であり、さらに好ましくは、10mm以下である。
次に、圧着用ローラーを用いて床仕上材71の上面を押圧することで、床下地材11と床仕上材71との積層構造を基台61上に備える床構造が得られる。床構造は、基台61上に設けられる床下地材11と、床下地材11上に設けられる床仕上材71とを備えている。床仕上材71上の歩行により加わる衝撃は、床下地材11の緩衝層21により抑えることができる。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)床下地材11は、基台61と床仕上材71との間に配置される。床下地材11は、緩衝層21と、緩衝層21を被覆する被覆層31とを備えている。被覆層31は、緩衝層21と床仕上材71との間の位置となるように配置される。緩衝層21は、繊維基材層22と、繊維基材層22から立毛する立毛層23とを有している。繊維基材層22は、ニードルパンチ不織布層である。立毛層23は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成される。
(1)床下地材11は、基台61と床仕上材71との間に配置される。床下地材11は、緩衝層21と、緩衝層21を被覆する被覆層31とを備えている。被覆層31は、緩衝層21と床仕上材71との間の位置となるように配置される。緩衝層21は、繊維基材層22と、繊維基材層22から立毛する立毛層23とを有している。繊維基材層22は、ニードルパンチ不織布層である。立毛層23は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成される。
上記のように、緩衝層21における繊維基材層22は、繊維同士が交絡した構造により形成されているニードルパンチ不織布層であるため、緩衝機能と、歩行後に元の形状に復元する形状維持機能を発揮させることができる。また、立毛層23の繊維間により形成される空気層によって緩衝機能を発揮させることができる。このような緩衝層21を被覆層31により被覆することで、被覆層31から緩衝層21に加わる荷重が分散されるため、緩衝機能と形状維持機能とを好適に発揮させることができる。
ここで、繊維基材層22が、本実施形態とは異なり、例えば、繊維同士の熱溶着処理や接着処理が行われている場合、この繊維基材層が硬質化することで、緩衝機能が劣り易くなる。この点、本実施形態の繊維基材層22を構成するニードルパンチ不織布層は、熱溶着処理や接着処理が行われていないため、緩衝層21における緩衝機能が発揮され易い。なお、繊維基材層22を不織布ではなく、織布から構成した場合は、緩衝機能が十分に発揮されない。
(2)床下地材11の被覆層31は、スパンボンド不織布層を含むことが好ましい。このスパンボンド不織布層は、繊維が熱融着された熱融着部を有するため、被覆層31の形状安定性を高めることができる。これにより、被覆層31から緩衝層21に加わる荷重をより分散させることができる。従って、例えば、緩衝性能又は形状維持機能を高めることが可能となる。
(3)床下地材11は、被覆層31と緩衝層21とを接着する接着材料層41をさらに備えている。この場合、被覆層31からの衝撃が接着材料層41を介して緩衝層21に伝達され易くなる。これにより、例えば、緩衝層21による緩衝機能がより発揮され易くなる。
(4)接着材料層41は、ホットメルト型接着剤により構成されることが好ましい。このホットメルト型接着剤は、冷却によって比較的速やかに固化させることができる。このようなホットメルト型接着剤は、緩衝層21(立毛層23)の表面に留まっている状態で立毛層23の表面付近で固化させ易い。このため、立毛層23に対する接着剤の侵入を抑えることができるため、緩衝機能を十分に発揮させることが可能となる。
(5)接着材料層41を構成するホットメルト型接着剤は、ポリエチレン系樹脂を含有することが好ましい。この場合、接着材料層41の柔軟性を高めることができる。これにより、接着材料層41は、例えば、緩衝層21や被覆層31の変形に追従し易くなる。このため、例えば、緩衝層21と被覆層31との剥離を抑えることができる。従って、例えば、緩衝性能を継続して発揮させることができる。
<変更例>
上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記接着材料層41を省略することもできる。
・被覆層31と緩衝層21とを接合する手段は、上記実施形態のように接着剤を用いる化学的手段に限定されず、例えば、ステープラ等の物理的手段であってもよい。また、このような物理的手段と化学的手段とを組み合わせることもできる。
・被覆層31と緩衝層21とを接合する手段は、上記実施形態のように接着剤を用いる化学的手段に限定されず、例えば、ステープラ等の物理的手段であってもよい。また、このような物理的手段と化学的手段とを組み合わせることもできる。
・被覆層31がスパンボンド不織布層等の不織布層NW2を含む場合、被覆層31は、不織布層NW2に積層される金属層をさらに含んでいてもよい。このような金属層は、例えば、金属蒸着シートを不織布層NW2に積層することで設けることができる。また、金属層は、不織布に金属蒸着を行うことで設けることもできる。金属層の金属としては、例えば、アルミニウム等が挙げられる。
・被覆層31は、スパンボンド不織布層と、スパンボンド不織布層以外の不織布層とが積層された構成であってもよい。
・上記実施形態では、繊維基材層22と被覆層31との間に立毛層23を設けているが、この立毛層23を省略し、繊維基材層22と基台61との間に立毛層23を設けることもできる。この場合であっても、上記(1)欄に記載した効果と同様の効果が得られる。
・上記実施形態では、繊維基材層22と被覆層31との間に立毛層23を設けているが、この立毛層23を省略し、繊維基材層22と基台61との間に立毛層23を設けることもできる。この場合であっても、上記(1)欄に記載した効果と同様の効果が得られる。
・上記緩衝層21を構成する不織布層NW1は、ニードルパンチ不織布の一方の主面側を立毛加工したものであるが、ニードルパンチ不織布の両主面側を立毛加工したものであってもよい。すなわち、緩衝層21は、繊維基材層22の両主面側に設けられる一対の立毛層23を備える構成に変更することもできる。
・床下地材11の緩衝層21と、基台61との間には、上述したように接着剤を塗布することで形成された接着層や、粘着性シート等を配置することもできる。
11…床下地材
21…緩衝層
22…繊維基材層
23…立毛層
31…被覆層
41…接着材料層
61…基台
71…床仕上材
21…緩衝層
22…繊維基材層
23…立毛層
31…被覆層
41…接着材料層
61…基台
71…床仕上材
Claims (5)
- 基台と床仕上材との間に配置される床下地材であって、
緩衝層と、
前記緩衝層と前記床仕上材との間の位置となるように配置され、前記緩衝層を被覆する被覆層と、を備え、
前記緩衝層は、繊維基材層と、
前記繊維基材層から立毛する繊維により構成される立毛層と、を有し、
前記繊維基材層は、ニードルパンチ不織布層であり、
前記立毛層は、ニードルパンチ不織布の立毛加工により形成される、床下地材。 - 前記被覆層は、スパンボンド不織布層を含む、請求項1に記載の床下地材。
- 前記被覆層と前記緩衝層とを接着する接着材料層をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の床下地材。
- 前記接着材料層は、ホットメルト型接着剤により構成される、請求項3に記載の床下地材。
- 前記ホットメルト型接着剤は、ポリエチレン系樹脂を含有する、請求項4に記載の床下地材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022128597A JP2024025277A (ja) | 2022-08-12 | 2022-08-12 | 床下地材 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2024025277A true JP2024025277A (ja) | 2024-02-26 |
Family
ID=90011144
Family Applications (1)
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JP2022128597A Pending JP2024025277A (ja) | 2022-08-12 | 2022-08-12 | 床下地材 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2024025277A (ja) |
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2022
- 2022-08-12 JP JP2022128597A patent/JP2024025277A/ja active Pending
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