JP2024024895A - 包装体、及び包装体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被収容物を収容可能な収容部の外側に設けられたポケット構造を良好に維持できる包装体及び該包装体の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の包装体1の収容部5は、第1方向Xの両端部に位置する一対の第1シール部21と、軟包材10どうしが合掌状に接合され、第1シール部21間に第1方向Xに沿って形成された第2シール部22とを有している。前記包装体のポケット形成部20は、軟包材10における、第2シール部22から延出した延出部15によって形成されており、延出部15の第1方向Xにおける両端部が収容部5の第2面F2に接合された第3シール部23を有している。前記包装体は、第3シール部23における延出部15と収容部5の第2面F2との間にシール性向上層を有しており、第1シール部21と第3シール部23とが一体に形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、包装体、及び包装体の製造方法に関する。
複数のシートが積層した積層体の収容空間を有する包装体として、該包装体から取り出したシートを、該収容空間の外側に設けられたポケットに収容し得る包装体が知られている。例えば、特許文献1には、ティッシュを収容する扁平な袋と、該袋の下面側に配された収納ポケットとを具備するウェットティッシュ包装体が開示されている。この収納ポケットは、袋の上面部の後方に連なっている連出片の三方周縁を、該袋の下面部に接合することで形成されることが開示されている。
特許文献2には、使用済みのウェットティッシュを収容する包装体本体と、使用済みのウェットティッシュを収容する収容部とを有するウェットティッシュ包装体が開示されている。前記ウェットティッシュ包装体には、シート部材の両側部どうしが互いに接合された一対のエンドシール部と、該一対のエンドシール部間において包装体本体の長手方向に延びるセンターシール部とが形成されており、前記収容部が、センターシール部から延出して形成された延出部と、包装体本体との間によって構成されることが開示されている。
特許文献3には、包装体本体と、使用済みのウェットティッシュを収容する収容部とを備えるウェットティッシュ包装体の製造方法が開示されている。特許文献3の製造方法では、複数のウェットティッシュをシート材で包みこむ工程と、センターシール部及び延出部を形成する工程と、エンドシールを形成するとともに、接着材を用いてエンドシール部と延出部とを接合して前記収容部を形成する工程と、を備える。
特開2004-196303号公報 特開2011-168322号公報 特開2012-206745号公報
特許文献1~3に記載の各包装体は、シートの積層体の収容空間を有する収容部の外側にポケット形成シートを有し、該ポケット形成シートによって形成されたポケットに使用済みのシートを収容可能である。一方、ポケットに使用済みのシートを収容する際、ポケットの開口が広げられたり、複数の使用済みシートが収容されたりすることで、ポケット形成シートに負荷が掛かり易い。当該負荷が過剰に掛かった場合、ポケット形成シートと収容部との接合が解除されて、包装体のポケット構造が破損する虞がある。
特許文献1~3に開示の技術は、収容部の外側に設けられたポケット構造を維持する点について何ら検討されていない。また特許文献1~3に開示の技術は、該収容部と該ポケット構造とを有する包装体を効率的に製造する点についても何ら検討されていない。
本発明は、収容部の外側に設けられたポケット構造を良好に維持し得る、包装体に関する。
また、本発明は、前記包装体を効率的に製造し得る、包装体の製造方法に関する。
本発明は、シート状の軟包材により形成され、液体を保持した被収容物を収容可能な収容部と、該収容部と重なるポケットを形成するポケット形成部とを備えた包装体に関する。
一実施形態において、前記収容部は、収容物の取り出し口及び該取り出し口を開閉する蓋シートを備えた第1面と、第1面と反対側の面である第2面と、前記収容部の第1方向の両端部に位置する一対の第1シール部と、前記軟包材どうしが合掌状に接合され、第1シール部間に第1方向に沿って形成された第2シール部とを有していることが好ましい。
一実施形態において、前記ポケット形成部は、前記軟包材における、前記第2シール部から延出した延出部によって形成されており、前記延出部の第1方向における両端部が前記収容部の第2面に接合された第3シール部を有していることが好ましい。
一実施形態において、前記ポケットは、第1方向と直交する第2方向における第2シール部から離間した位置に開口部を有していることが好ましい。
一実施形態において、前記包装体は、第3シール部における前記延出部と前記収容部の第2面との間に、前記軟包材を構成する層とは別の層であるシール性向上層を有しており、ヒートシール加工により第1シール部と第3シール部とが一体に形成されていることが好ましい。
また本発明は、前記包装体の製造方法に関する。
一実施形態において、前記製造方法は、前記軟包材に前記シール性向上層を塗工形成する工程と、第2シール部を形成する工程と、第1シール部及び第3シール部をヒートシール加工により同時に形成する工程とを具備することが好ましい。
本発明の包装体によれば、被収容物を収容可能な収容部の外側に設けられたポケット構造を良好に維持できる。
また本発明の包装体の製造方法によれば、前記包装体を効率的に製造できる。
図1は、本発明の包装体の一実施形態を示す図であって、該包装体を第1面側から視た斜視図である。 図2は、図1に示す包装体を第2面側から視た斜視図である。 図3は、図1のII-II線断面図である。 図4は、図1のIII-III線断面図である。 図5は、図2に示す包装体の使用例を示す斜視図である。 図6は、本発明の包装体の別の実施形態を示す図3相当図である。 図7は、図6に示す包装体の図4相当図である。 図8は、本発明の包装体のさらに別の実施形態を示す図4相当図である。 図9は、本発明の包装体のさらに別の実施形態を示す図2相当図である。 図10は、図3に示す包装体を形成する軟包材を示す平面図である。 図11は、図10に示す軟包材から形成した筒状体の縦方向端部の横方向に沿う断面図である。 図12は、図6に示す包装体を形成する軟包材を示す平面図である。 図13は、図12に示す軟包材から形成した筒状体の縦方向端部の図11相当図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照ながら説明する。図1~図5には、本発明の包装体の一実施形態が示されている。
本実施形態の包装体1は、シート状の軟包材10により形成されており、1枚の軟包材10どうしを一部重ねた状態で接合して(図示せず)、該軟包材10を筒状に形成し、筒状となった該軟包材10における2つの開口部それぞれを後述する第1シール部21によって接合することで形成されている。
軟包材10としては、液不透過性のシート材を用いることができ、例えばアルミニウム等の金属からなる無機材料フィルム、熱可塑性樹脂フィルム、該熱可塑性樹脂フィルムにアルミニウムやシリカ、アルミナ等の無機材料を蒸着した無機蒸着フィルム、該熱可塑性樹脂フィルムの間に前記無機材料フィルムを挟んだ無機積層フィルム、これらフィルムが積層した複合フィルム等が挙げられる。
以下の熱可塑性樹脂フィルムについての説明は、単体の熱可塑性樹脂フィルムだけでなく、無機蒸着フィルムに含まれる熱可塑性樹脂フィルム、及び無機積層フィルムに含まれる熱可塑性樹脂フィルムにも適用される。
熱可塑性樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ナイロン(Ny)等のポリアミド系樹脂、ポリプロピレン(PP)等のポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン(PE)等のポリエチレン系樹脂等といった熱可塑性樹脂からなる単層のフィルム、又はこれらフィルムが複数積層した積層構造を有するものであってもよい。これら熱可塑性樹脂フィルムは、一軸延伸したものであってもよく、二軸延伸したものであってもよく、無延伸であるものであってもよい。熱可塑性樹脂フィルムが後述する低融点樹脂層を含む場合、該低融点樹脂層は、ポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)の無延伸フィルムであることが好ましい。これにより、後述する第3シール部23のシール性をより向上できる。
被収容物(湿潤シート2)に含まれる液体が滲出したり揮発したりすることを抑制する観点から、軟包材10は、無機材料フィルム、無機蒸着フィルム、無機積層フィルム又は複合フィルムであることが好ましく、PETフィルム及びアルミニウムフィルムを含む積層構造を有した無機蒸着フィルム又は無機積層フィルムを含むことがより好ましい。斯かる積層構造における熱可塑性樹脂フィルム(層)は単層であってもよく、2層以上の多層であってもよい。
軟包材10に無機蒸着フィルム、無機積層フィルム又は複合フィルムを用いる場合、これらフィルムに含まれる熱可塑性樹脂からなる層(熱可塑性樹脂フィルム)は、包装体1の外面を形成することが好ましい。
軟包材10に用いられる熱可塑性樹脂フィルム(層)が、複数積層した積層構造を有する場合、後述する第3シール部23のシール性をより向上させる観点から、軟包材10は、融点が相対的に高い高融点樹脂層と、融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有していることが好ましい。斯かる構成として、例えば高融点樹脂層がPETフィルムであり、低融点樹脂層がPPフィルムである組み合わせや、高融点樹脂層がNyフィルムであり、低融点樹脂層がPEフィルムである組み合わせ等が挙げられる。
軟包材10は、低融点樹脂層及び高融点樹脂の他に、アルミニウム等の無機材料を蒸着した無機蒸着膜、又は無機材料フィルムを含んでいてもよい。例えば軟包材10は、Nyフィルムにアルミニウムを蒸着した無機蒸着フィルムと、PEフィルムとが積層した積層構造を有していてもよい。この場合、無機蒸着フィルムに含まれるNyフィルムが高融点樹脂層となり、PEフィルムが低融点樹脂層となる。
軟包材10は、低融点樹脂層と高融点樹脂層との間に無機蒸着フィルム又は無機材料フィルムが介在してもよく、低融点樹脂層及び高融点樹脂層の何れか一方のみに無機蒸着フィルム又は無機材料フィルムが隣接してもよい。
本実施形態の包装体1は、略直方体の形状を有しており、第1方向Xとこれと直交する第2方向Yとを有している。第1方向Xは、後述する第2シール部22の延在方向と一致しており、本実施形態では包装体1の長手方向とも一致している。第2方向Yは、第2シール部22の延在方向と直交しており、本実施形態では包装体1の短手方向とも一致している。
軟包材10によって形成された包装体1は、図1及び図2に示すように、被収容物を収容可能な収容部5と、該収容部5と重なるポケットPを形成するポケット形成部20とを備えている。
収容部5は、図3に示すように、液体を保持した被収容物を収容可能な収容空間Sを有している。本実施形態の収容部5は、液体を保持した湿潤シート2を被収容物として収容している。本実施形態の収容部5には、複数枚の湿潤シート2が所定の形状に折り畳まれているか、又は折り畳まれていない状態で、複数枚の湿潤シート2が積層された積層体2Sが収容されている。
被収容物である湿潤シート2としては、不織布等の繊維シートに、化粧水、乳液、美容液、洗顔料、メイク落とし、洗髪料、除菌液、洗浄料、活性剤水、アルコール含有液、水等の液体を含浸させたもの等が挙げられる。
収容部5は、第1面F1と、第1面F1の反対側の面である第2面F2とを有している。本実施形態の収容部5は、包装体1の高さ方向Zに対向する第1面F1と第2面F2との間に、一対の第3面F3,F3を有している。一対の第3面F3,F3は、第2方向Yにおいて互いに対向している。
本実施形態において収容部5は、第1面F1、第2面F2、及び一対の第3面F3,F3の各面が軟包材10により形成されている。以下、収容部5を形成する軟包材10において、第1面F1を形成する部分を第1面部11、第2面F2を形成する部分を第2面部12ともいう。
本実施形態の収容部5は、第3面F3において第1方向Xに延びる直線状の折り目f5が、該第3面F3の高さ方向Z中央に形成されており、該折り目を第2方向Y内方側に向かって谷折りにすることによって、第3面F3を形成する軟包材10をV字状に折り込むことが可能になされている。このように本実施形態の収容部5は、一対の第3面F3,F3にガセット形状を有する。
収容部5は、図1及び図3に示すように、第1面F1に、被収容物である湿潤シート2の取り出し口3及び該取り出し口3を開閉する蓋シート4を備えている。
取り出し口3は、軟包材10の第1面部11を貫通する貫通孔であり、第1面F1の中央に位置している。取り出し口3は、収容部5における被収容物の収容空間Sと連通している。湿潤シート2は、この取り出し口3を通じて外部へ取り出される。取り出し口3の形状は特に限定されず、例えば長方形、正方形、円形又は楕円形等の形状にすることができる。
収容部5は、蓋シート4を初めて引き上げる迄は包装体1に取り出し口3が形成されておらず、蓋シート4を初めて引き上げるときに、第1面部11の一部が蓋シート4とともに引き上げられて取り出し口3が初めて形成されるようになっていてもよい。この場合、蓋シート4の収容部5と対向する面(粘着面)に、取り出し口3の輪郭に沿った第1面部11の一部が残存した状態となる。
蓋シート4は、取り出し口3の外方側の開口を被覆しており、収容部5の第1面F1に剥離可能に貼付されている。蓋シート4としては、一方の面に粘着剤からなる粘着層を有するシールシートを用いることができる。
蓋シート4は再剥離性を有していることが好ましい。この場合蓋シート4は、粘着層を、再剥離性を有する粘着剤で形成することにより、再剥離性を具備することができる。斯かる粘着剤としては、汎用的なアクリル系粘着剤が好ましい。
収容部5は、軟包材10どうしが合掌状に接合され、一対の第1シール部21,21間に第1方向Xに沿って形成された第2シール部22を有している(図2参照)。
包装体1の製造工程において第2シール部22は、軟包材10を筒状に形成する接合箇所であり、第2面F2側において第1方向Xに沿って軟包材10どうしを接合している。本実施形態の第2シール部22は、収容部5の第2方向Yにおける略中央に位置しているが、斯かる位置に限定されない。
収容部5は、第1方向Xの両端部E1,E1に位置する一対の第1シール部21,21を有している(図2参照)。
第1シール部21,21は、筒状の軟包材10の両端に位置する開口を閉塞する接合箇所であって、第2シール部22とともに密閉された収容空間Sを有する収容部5を形成する接合箇所である。第1シール部21,21は、第2方向Yに沿って軟包材10どうしを接合している(図4参照)。具体的には、第1シール部21は、第1方向Xの両端部E1,E1において、収容部5の第1面部11と第2面部12とを接合している。
ポケット形成部20は、軟包材10における、第2シール部22から延出した延出部15によって形成されている。すなわち延出部15は、第2シール部22から延出した軟包材10である。
ポケット形成部20は、延出部15の第1方向Xにおける両端部E1,E1が収容部5の第2面F2に接合された第3シール部23を有している。すなわちポケット形成部20によって形成されるポケットPは、平面視において第2シール部22及び第3シール部23によって三方周縁が画成されており(図2参照)、第1方向Xの第3シール部23間において、延出部15と第2面F2との間に空間を有するものである(図3参照)。このポケットPは、第2方向Yにおける第2シール部22から離間した位置に開口部を有している。具体的には、当該ポケットPは、延出部15の延出方向先端側に開口部を有している。
ポケットPの収容性をより向上させる観点から、ポケット形成部20を形成する延出部15は、第2シール部22からの延出長さが、好ましくは20mm以上、より好ましくは40mm以上である。包装体1をコンパクトな外観にする観点から、延出部15の第2シール部22からの延出長さは、該延出部15の延出方向において、第2シール部22から収容部5の第2方向Yの端縁までの長さ以下であることが好ましく、第2シール部22から収容部5の第2方向Yの端縁までの長さと同じであることがより好ましい。
第2シール部22からの延出長さは、第2方向Yにおける第2シール部22と延出部15の先端との間の距離である。
本実施形態の第2面F2は、第2方向Yにおける第2シール部22を挟んで、延出部15が存在する側のポケット領域F2aと、延出部15の反対側に位置する非ポケット領域F2bとに区分される(図3参照)。本実施形態の延出部15は、第2シール部22において合掌状に接合された2枚の軟包材10それぞれが延出したものである(図3参照)。この場合、第2シール部22において合掌状に接合された2枚の軟包材10のうち、包装体1の高さ方向外方側の軟包材を「外側軟包材13」ともいい、該2枚の軟包材10のうち、包装体1の高さ方向内方側の軟包材を「内側軟包材14」ともいう。本実施形態の包装体1は、内側軟包材14がポケット領域F2aと連続しており、外側軟包材13が非ポケット領域F2bと連続している。
本実施形態の延出部15は、外側軟包材13及び内側軟包材14それぞれが第2シール部22から延出しているので、ポケット形成部20が2段重ねのポケットP1,P2を形成している(図3参照)。斯かるポケット形成部20において、外側軟包材13及び内側軟包材14間が1個のポケット(以下、「外側ポケットP1」ともいう。)を形成し、内側軟包材14及びポケット領域F2a間がもう1個のポケット(以下、「内側ポケットP2」ともいう。)を形成している。本実施形態のポケット形成部20は、外側ポケットP1と内側ポケットP2とが重なって、2段のポケット構造を有している。
外側ポケットP1及び内側ポケットP2それぞれのポケット深さは同じであってもよく、異なっていてもよい。これらポケットをより使い易くする観点から、外側ポケットP1は、内側ポケットP2よりもポケット深さが浅いことが好ましい。換言すると、外側軟包材13は、内側軟包材14よりも、第2方向Yにおける第2シール部22からの延出長さが短いことが好ましい。
ポケット形成部20は、第3シール部23における延出部15と収容部5の第2面F2との間に、シール性向上層18を有している。換言すると、第3シール部23は、延出部15とポケット領域F2aとの間に位置するシール性向上層18を含む。第3シール部23は、包装体1の第1方向Xの両端部E1,E1それぞれにおいて、延出部15と収容部5とを接合している(図4参照)。本実施形態の第3シール部23は、延出部15である外側軟包材13及び内側軟包材14のうち、内側軟包材14と収容部5とを接合している。
本実施形態のシール性向上層18は、後述するように、延出部15及びこれに対向する第2面部12における第3シール部23に対応する位置(第1方向Xの両端部)に配されており、延出部15及びこれに対向する第2面部12の全域には配されていない。
シール性向上層18は、収容部5の内外面を形成する層とは別の層からなる。本実施形態のシール性向上層18は、軟包材10に積層された層であり、軟包材10とは別に設けられた層である。すなわち、シール性向上層18はシート材(軟包材10)を形成しない非シート材料である。この非シート材料は、軟包材10において収容部5の外面及び内面それぞれを形成する層の形成材料と異なっていてもよく、同じであってもよい。収容部5の外面は、第1面F1、第2面F2、及び第3面F3,F3の各面であり、収容部5の内面は、収容空間Sと対向する面である。すなわちこれら外面と内面は、軟包材10の表面と裏面である。
シール性向上層18は、ヒートシール加工によって軟包材10どうしの接合力を向上させるための層である。シール性向上層18としては、ヒートシール性に優れた熱融着性樹脂を用いることができ、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン(PP)、ホモポリプロピレン、ランダムコポリマーポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂等を用いることができる。第3シール部23のシール性をより向上させる観点から、シール性向上層18は、軟包材10に含まれる高融点樹脂層の構成樹脂よりも融点が低い樹脂であることが好ましい。例えば、軟包材10が高融点樹脂層としてPETフィルムを含み、低融点樹脂層としてPPフィルムを含む場合、シール性向上層18は無延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。この場合、シール性向上層18は低融点樹脂層と同じ形成材料である。また、軟包材10が高融点樹脂層としてNyフィルムを含み、低融点樹脂層としてPEフィルムを含む場合、シール性向上層18はLDPEやMDPE、LLDPE等のポリエチレン系樹脂であることが好ましい。
第1シール部21及び第3シール部23は、ヒートシール加工により一体に形成されている。すなわち、第1シール部21及び第3シール部23は、平面視において同じ位置に形成され、同位置の端部接合箇所で第1面部11、第2面部12、及び延出部15が接合されている。後述する包装体1の製造方法は、第1シール部21及び第3シール部23を別々に形成するのではなく、第1シール部21及び第3シール部23を1回のヒートシール加工によりまとめて形成するので、これらシール部21,23を一体に形成することができる。
本実施形態の包装体1は、図5に示すように、収容部5と重なるポケット形成部20を有しているので、収容部5から取り出した湿潤シート2をポケット形成部20のポケットPに収容可能である。このポケットPは、使用済みの湿潤シート2の一時的な収容場所に活用することができ、利便性に優れる。本実施形態の包装体1は、2段ポケットを有しているので、より機能的にポケットを活用することができる。
包装体1のポケットPを活用する際、例えば湿潤シート2を複数詰め込んだ場合や、ポケットPの開口を広げる場合に、延出部15と収容部5との接合箇所に負荷が掛かり易い。本実施形態の包装体1は、延出部15と収容部5との接合箇所である第3シール部23に、シール性向上層18を有しているので、延出部15と収容部5との接合強度をより確実に確保することができ、ポケット構造の破損をより効果的に抑制できる。
また本実施形態は、軟包材10自体がシール性の高い層を含んでいるのではなく、軟包材10とは別にシール性向上層18を有しているので、ポケット構造を有する包装体1を簡便且つ効率的に製造できる。一方、シール性の高い層を含んで構成される軟包材を、延出部15を有するように折り畳んで包装体を形成しようとすると、第3シール部23に対応する箇所以外にもシール性の高い層を配することになり、樹脂の使用量が抑えられず、効率的な製造が困難となる。
本実施形態の内側軟包材14は、ポケット領域F2a側の第2面部12と第2シール部22を介して連続しており、第2面部12の第2方向Y内方端で、内側軟包材14と第2面部12との連続部分がくの字状に屈曲している(図3参照)。これにより、本実施形態の第3シール部23は、内側軟包材14及び第2面F2の互いに対向する面どうしが、同一の層となっており、第3シール部23において該同一の層どうしが、シール性向上層18を介して接合されている。より詳細には、本実施形態の第3シール部23は、内側軟包材14に配されたシール性向上層18と、第2面部12に配されたシール性向上層18とが積層している。これにより、延出部15と収容部5とのシール性をより向上できる。
本実施形態及び後述する図8に示す実施形態のように、ポケット形成部20において内側軟包材14が第2シール部22から延出している場合、第3シール部23においては、収容部5の外面を形成する層と同一の層どうしが、シール性向上層18を介して接合されていることが好ましい。斯かる構成により、延出部15と収容部5との接合力をより確実に向上できる。
前述したように、軟包材10が、熱可塑性樹脂フィルム(層)が複数積層した積層構造を有し、該積層構造が、融点が相対的に高い高融点樹脂層と、融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む場合、収容部5及びポケット構造の保形性をより向上させる観点から、各シール部21,22,23は以下の構成を具備することが好ましい。
第1シール部21及び第2シール部22のシール性を向上させる観点から、第1シール部21及び第2シール部22においては、低融点樹脂層どうしが接合されていることが好ましい。本実施形態の収容部5は、軟包材10を筒状に形成しているので、収容空間Sと対向する内面が同一の層により形成されている。すなわち第1シール部21においては、第1面部11及び第2面部12それぞれを形成する層は同一の層となり、第2シール部22においては、2枚の軟包材10の合掌状に対向する面どうしが同一の層となる(図3及び図4参照)。これにより、第1シール部21及び第2シール部22において、低融点樹脂層どうしを接合することができ、これらシール部の接合力をより向上できる。
また、内側軟包材14と外側軟包材13との間において同一の層を対向させることができる。すなわち、収容部5の内面と連続する低融点樹脂層どうしが対向するので、第3シール部23とともに、内側軟包材14と外側軟包材13との間を接合するシール部も一体となって形成することができる。これにより、2段ポケットの成形性をより向上できる。
第3シール部23のシール性をより向上させる観点から、第3シール部23においては、高融点樹脂層どうしがシール性向上層18を介して接合されていることが好ましい。前述したように内側軟包材14と第2面部12との連続部分が屈曲していると、内側軟包材14及び第2面F2の互いに対向する面を形成する層それぞれが同一の層になる。これにより、該対向する面どうしを高融点樹脂層により形成でき、第3シール部23において該高融点樹脂層どうしを、シール性向上層18を介して接合できる。斯かる形態の包装体1をより製造し易くする観点から、シール性向上層18は、高融点樹脂層と隣接した状態で軟包材10に積層されていることが好ましい。
本発明の包装体は、図1~図5に示す実施形態に限定されず、別の実施形態であってもよい。以下に、本発明に係る包装体の別の実施形態について説明する。以下に示す別の実施形態の説明では、図1~図5に示す実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、図1~図5に示す実施形態についての説明が適宜適用される。
図6及び図7に本発明の包装体の別の実施形態が示されている。本実施形態の包装体1aは、延出部15が、第2シール部22において合掌状に接合された2枚の軟包材10aの何れか一方のみが延出したものであり、ポケット形成部20が、1個のポケットを形成している。本実施形態の延出部15は、外側軟包材13のみが第2シール部22から延出しており、ポケット形成部20が該外側軟包材13によって形成されている(図6参照)。
このように、「第2シール部22において合掌状に接合された2枚の軟包材10aの何れか一方のみが延出」した形態には、一方の軟包材10aに対して他方の軟包材10aが全く延出していない形態だけでなく、一方の軟包材10aに対して他方の軟包材10aが少し延出した形態も含まれる。後者の場合、第2シール部22から延出する他方の軟包材10aの延出長さ(第2方向Yの長さ)は、第2シール部22から延出する一方の軟包材10aの延出長さ(第2方向Yの長さ)に対し好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下である。
本実施形態の軟包材10aは、上述した高融点樹脂層と低融点樹脂層とが積層した積層構造を有していてもよい。この場合、外側軟包材13も当該積層構造を有する。
第3シール部23のシール性をより向上させる観点から、第3シール部23の少なくとも一部において、外側軟包材13の低融点樹脂層と、ポケット領域F2a(収容部5の第2面F2)とがシール性向上層18が介在した状態で接合されていることが好ましい(図7参照)。
上記と同様の効果を奏させる観点から、外側軟包材13は、少なくとも第3シール部23に対応する部位が、高融点樹脂層と低融点樹脂層とが積層した積層構造を有していてもよく、該外側軟包材13全体に該積層構造を有していてもよい。
図8に本発明の包装体のさらに別の実施形態の第1方向Xの端部E1が示されている。本実施形態の延出部15は、内側軟包材14のみが第2シール部22から延出しており、ポケット形成部20が該内側軟包材14によって形成されている(図示せず)。すなわち、ポケット形成部20が、1個のポケットPを形成している。第2シール部22から内側軟包材14のみが延出している場合、内側軟包材14及び第2面F2の互いに対向する面を形成する層それぞれが同一の層になる。斯かる形態において、第3シール部23においては、高融点樹脂層どうしがシール性向上層18を介して接合されていることが好ましい(図8参照)。これにより、第3シール部23において高融点樹脂層どうしを、シール性向上層18を介して接合できる。
図9に本発明の包装体のさらに別の実施形態が示されている。図9に示す包装体1cは、収容部5cが一対の第3面F3,F3を有していない。すなわち当該収容部5cは、ガセット形状を有しておらず、扁平な筒形状を有している。
また本実施形態の包装体1cは、第2シール部22が、第2方向Yの何れか一方側に偏倚して位置している。より具体的には、第2シール部22が、収容部5の第2方向Yにおけるポケット形成部20の開口部とは反対側の端縁部に位置している。このように、第2シール部22が収容部5の第2方向Yの一方側の端部に位置している場合、ポケット形成部20によるポケットPの開口部は、収容部5の第2方向Yの他方側の端部に位置していることが好ましい。斯かる構成により、ポケットPの収容空間をより確保できる。
本実施形態のポケット形成部20を形成する延出部15の延出長さは、収容部5の第2方向Yにおける長さと同じとなっている。これに代えて、延出部15の延出長さは、収容部5の第2方向Yにおける長さよりも短くてもよい。
次に本発明の包装体の製造方法を、図3及び図6に示す包装体1,1aの製造方法を例に、図面を参照しながら説明する。図3に示す包装体1は、外側軟包材13及び内側軟包材14それぞれが第2シール部22から延出した延出部15を有している。
本実施形態の製造方法は、軟包材10にシール性向上層18を塗工形成する塗工工程と、塗工工程後の軟包材10を筒状にした状態で、該軟包材10どうしを合掌状に接合して第2シール部22を形成する筒状体形成工程と、第2シール部22が形成された軟包材10からなる筒状体の両端部の開口をヒートシール加工して、第1シール部21及び第3シール部23を同時に形成する端部接合工程とを具備する。
本実施形態の製造方法は、図10に示す1枚の軟包材10を用いる。軟包材10は、平面視において矩形状であり、包装体1の第1方向Xに対応する縦方向X1と、包装体1の第2方向Yに対応する横方向Y1とを有している。
軟包材10は、横方向Y1中央に第1面部11に対応する正面部31と、該正面部31の横方向Y1両側それぞれに位置する一対の側面部33と、側面部33と横方向Y1外側に隣接する一対の背面部32,32と、背面部32と横方向Y1外側に隣接する一対の合掌部37,37と、合掌部37と横方向Y1外側に隣接する一対の延出部対応部35,36とを有している。
軟包材10は、横方向Y1において正面部31と側面部33とは、縦方向X1に延びる2本の第1折曲線f1,f1により画成されている。横方向Y1において側面部33と背面部32とは、縦方向X1に延びる2本の第2折曲線f2,f2により画成されている。これら折曲線f1,f2は、軟包材10に筋押し等の折れ癖加工や、切り込み加工等を施すことによって適宜の箇所に設けられており、折曲線f1,f2に沿って軟包材10を折り曲げることで、図1に示すような立体形状をなす包装体1を形成できる。
側面部33は第3面F3に対応する部分である。一対の背面部32,32は第2面部12に対応する部分である。より詳細には、一対の背面部32,32のうち、シール性向上層18が形成される方の背面部32aはポケット領域F2aに対応し、シール性向上層18が形成されない方の背面部32bは非ポケット領域F2bに対応する。一対の合掌部37,37は、第2シール部22が形成される箇所に対応する。
一対の延出部対応部35,36は延出部15に対応する部分である。より詳細には、一対の延出部対応部35,36のうち、シール性向上層18が形成される方の延出部対応部36は内側軟包材14に対応し、シール性向上層18が形成されない方の延出部対応部35は外側軟包材13に対応する。本実施形態の軟包材10は、横方向Y1において背面部32と延出部対応部35,36との間に合掌部37が配されている。
本実施形態の製造方法に用いられる軟包材10は、正面部31に取り出し口3とこれを覆う蓋シート4が予め形成されている。説明の便宜上、図10及び後述する図12の軟包材10において、取り出し口3及び蓋シート4の図示を省略する。
本実施形態の塗工工程は、軟包材10の横方向Y1両側のうち、一方側の背面部32a、合掌部37、及び延出部対応部36に跨って、横方向Y1に連続して非シート材料を塗工し、シール性向上層18を形成する(図10参照)。すなわち塗工形成によってシール性向上層18を別途設ける。この塗工工程では、非シート材料であって、溶融状態の熱融着性樹脂、又は溶剤に溶解された熱融着性樹脂を軟包材10に塗工する。これら熱融着性樹脂はシール性を有する。この塗工の際、シール性向上層18となる非シート材料を、第3シール部23に対応する箇所に塗工する。本実施形態においては、軟包材10における前記一方側の背面部32a、これと横方向Y1に隣接する合掌部37、及び該合掌部37と横方向Y1に隣接する延出部対応部36であって、これらの縦方向X1両側部それぞれに、非シート材料を塗工する。
塗工工程における非シート材料の塗工厚みは、好ましくは0.5μm以上50μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下である。
また非シート材料の塗工幅は、好ましくは1mm以上20mm以下、より好ましくは3mm以上10mm以下である。
本実施形態の製造方法は、塗工工程後の軟包材10の正面部31に複数の湿潤シート2が積層した積層体2Sを配置した状態で筒状体形成工程を行う(図示せず)。湿潤シート2の積層体2Sは、正面部31におけるシール性向上層18が形成された面とは反対側の面に配置する。
筒状体形成工程では、軟包材10横方向Y1両側における合掌部37及び延出部対応部35,36を貼り合わせるにようにして、軟包材10を筒状にする。そして、貼り合わせた一対の合掌部37にヒートシール加工を施して、該合掌部37に、軟包材10どうしを合掌状に接合した第2シール部22を形成する。第2シール部22は、合掌部37どうし間で対向する軟包材10において、好ましくは熱可塑性樹脂フィルムどうしが溶融することで、より好ましくは低融点樹脂層どうしが溶融することで効率的に形成することができる。第2シール部22を形成することで、一対の背面部32,32は、横方向Y1の内方側縁どうしが対向した状態となり、一つの面(第2面F2)を形成する。第2シール部22は、この第2面F2から起立するように形成される。このようにして、積層体2Sを内包した筒状体が形成される。
また、第2シール部22から2枚の軟包材(延出部対応部35,36)が延出した状態となる。筒状体形成工程では、軟包材10を筒状にした筒状体の内部から外部に向かって前述した折曲線f1,f2を山折りにすることで、四角筒状の筒状体30が形成される。さらに、筒状体において側面部33,33の横方向Y1の中央を縦方向X1に沿って谷折りにすることで前述した折り目f5が形成され、筒状体30をガセット状の形状とすることができる。
図11には、本実施形態の筒状体30の縦方向X1端部における該横方向Y1に沿う断面図が示されている。
筒状体30において、シール性向上層18が塗工形成された合掌部37及び延出部対応部36と背面部32aとの間では、シール性向上層18どうしが重なり合った状態となる(図11参照)。
端部接合工程では、第2シール部22が形成された軟包材10からなる筒状体30の両端部にヒートシール加工を施すことによって、密閉状態の収容部5とポケット形成部20とを形成する。本実施形態の端部接合工程では、図11に示すような筒状体30の縦方向X1両端部に対し、1回のヒートシール加工を施して第1シール部21及び第3シール部23を同時に形成する。より詳細には、筒状体の両端部(縦方向X1の両端部)に対し、熱を伴う圧縮加工を施して、該両端部それぞれをヒートシールする。これにより、筒状体30の両端部の開口を閉塞する第1シール部21と、収容部5と延出部15とを第2方向Yに沿って接合する第3シール部23が一体となって形成される。
前述したように筒状体30の縦方向X1両端部では、合掌状に張り合わされた軟包材10どうし間(合掌部37及び延出部対応部36と背面部32aとの間)にシール性向上層18が重なり合っているので、1回のヒートシール加工によって、これらシール性向上層18が溶融し、第1シール部21及び第3シール部23を効率的に形成することができる。第3シール部23と同時に形成される第1シール部21は、筒状体30で対向する背面部32,32及び正面部31(軟包材10)における、好ましくは熱可塑性樹脂フィルムどうしが溶融することで、より好ましくは低融点樹脂層どうしが溶融することで効率的に形成することができる。
また、本実施形態の第3シール部23の形成時、筒状体30の縦方向X1両端部では、対向する延出部対応部35,36(軟包材10)における、好ましくは熱可塑性樹脂フィルムどうしが溶融することによって、より好ましくは低融点樹脂層どうしが溶融することによって、これら延出部対応部35,36どうしが接合される。これにより、2段のポケットの成形性をより向上できる。
以上の工程を経て、図3に示す包装体1が製造される。
次に図6に示す包装体1aの製造方法を、図面を参照しながら説明する。本実施形態の製造方法の説明では、図3に示す包装体1の製造方法と異なる構成を主として説明し、同様の構成部分は説明を省略する。特に説明しない構成は、上述した図3に示す包装体1の製造方法の説明が適宜適用される。
図6に示す包装体1aは、外側軟包材13のみが第2シール部22から延出した延出部15を有している。
本実施形態の製造方法は、上述した実施形態と同様に、塗工工程と、筒状体形成工程と、端部接合工程とを具備する。
本実施形態の製造方法は、図12に示す1枚の軟包材10aを用いる。本実施形態の軟包材10aは、横方向Y1の一方の側部に合掌部37を有し、横方向Y1の他方の側部にのみ延出部対応部35を有している。斯かる点以外は、図10に示す軟包材10と同様の構成を有している。
本実施形態の塗工工程は、軟包材10aにおける横方向Y1の一方の側部に位置する、背面部32a及び合掌部37に跨って、横方向Y1に連続して非シート材料を塗工し、シール性向上層18を形成する(図12参照)。
本実施形態の製造方法は、塗工工程後の軟包材10aの正面部31に複数の湿潤シート2が積層した積層体2Sを配置した状態で筒状体形成工程を行う。湿潤シート2の積層体2Sは、正面部31におけるシール性向上層18が形成された面とは反対側の面に配置する。
筒状体形成工程では、湿潤シート2の積層体2Sを正面部31に配置した軟包材10aに対し、一対の合掌部37,37どうしを貼り合わせるにようにして、正面部31、一対の側面部33,33及び一対の背面部32,32を筒状にする。そして、貼り合わせた一対の合掌部37にヒートシール加工を施して、該合掌部37に第2シール部22を形成する。これにより、積層体2Sを内包した筒状体30aが形成されるとともに、第2シール部22から1枚の軟包材10a(延出部対応部35)のみが延出した状態となる。
図13には、本実施形態の筒状体30aの縦方向X1端部における該横方向Y1に沿う断面図が示されている。
筒状体30における延出部対応部35と背面部32aとの間では、シール性向上層18が介在した状態となる。
端部接合工程では、第2シール部22が形成された軟包材10aからなる筒状体30aの両端部にヒートシール加工を施すことによって、介在するシール性向上層18が溶融し、延出部対応部35と背面部32aとを効率的に接合することができる。すなわち、1回のヒートシール加工によって、一体となった第1シール部21及び第3シール部23を効率的に形成することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施形態に制限されず適宜変更可能である。また上述した実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
例えば、延出部15が、合掌状に接合された2枚の軟包材10それぞれが延出したものである場合、これら2枚の軟包材10どうしの周縁どうし又は全域が接合されて、1個のポケットを形成していてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は、さらに以下の包装体及び該包装体の製造方法を開示する。
<1>
シート状の軟包材により形成され、液体を保持した被収容物を収容可能な収容部と、該収容部と重なるポケットを形成するポケット形成部とを備えており、
前記収容部は、
前記被収容物の取り出し口及び該取り出し口を開閉する蓋シートを備えた第1面と、
第1面と反対側の面である第2面と、
前記収容部の第1方向の両端部に位置する一対の第1シール部と、
前記軟包材どうしが合掌状に接合され、第1シール部間に第1方向に沿って形成された第2シール部とを有しており、
前記ポケット形成部は、前記軟包材における、前記第2シール部から延出した延出部によって形成されており、前記延出部の第1方向における両端部が前記収容部の第2面に接合された第3シール部を有しており、
前記ポケットは、第1方向と直交する第2方向における第2シール部から離間した位置に開口部を有しており、
第3シール部における前記延出部と前記収容部の第2面との間に、前記軟包材を構成する層とは別の層であるシール性向上層を有しており、ヒートシール加工により第1シール部と第3シール部とが一体に形成されている、包装体。
<2>
前記シール性向上層は非シート材料である、前記<1>に記載の包装体。
<3>
前記シール性向上層は、前記収容部の内面を形成する層の形成材料と同じである、前記<2>に記載の包装体。
<4>
前記軟包材は、融点が相対的に高い高融点樹脂層と融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有し、
前記シール性向上層の構成樹脂は、前記高融点樹脂層の構成樹脂よりも融点が低い、前記<2>又は<3>に記載の包装体。
<5>
前記シール性向上層は、少なくとも前記収容部の第2面における第3シール部に対応する位置に配されている、前記<2>~<4>の何れか1に記載の包装体。
<6>
前記ポケットは、第2方向における前記延出部の延出方向先端側に開口部を有している、前記<1>~<5>の何れか1に記載の包装体。
<7>
前記延出部は、前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材の何れか一方のみが延出したものであり、
前記ポケット形成部が、1個のポケットを形成している、前記<1>又は<2>に記載の包装体。
<8>
第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向内方側の軟包材を内側軟包材としたとき、
第3シール部において前記内側軟包材及び第2面の互いに対向する面を形成する層それぞれが高融点樹脂層である、前記<7>に記載の包装体。
<9>
第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向外方側の軟包材を外側軟包材としたとき、
前記外側軟包材は、融点が相対的に高い高融点樹脂層と融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有している、前記<1>~<8>の何れか1に記載の包装体。
<10>
第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向外方側の軟包材を外側軟包材としたとき、
前記外側軟包材は、少なくとも第3シール部に対応する部位が、融点が相対的に高い高融点樹脂層と融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有しており、
前記延出部は、前記外側軟包材のみが延出したものであり、
第3シール部において、前記外側軟包材の前記低融点樹脂層と、前記収容部の第2面とが、前記シール性向上層が介在した状態で接合されている、前記<1>~<9>の何れか1に記載の包装体。
<11>
前記延出部は、合掌状に接合された2枚の前記軟包材それぞれが延出したものであり、
前記ポケット形成部が、2段重ねのポケットを形成している、前記<1>~<9>の何れか1に記載の包装体。
<12>
第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向外方側の軟包材を外側軟包材とし、該高さ方向内方側の軟包材を内側軟包材とし、前記2段重ねのポケットのうち、前記外側軟包材及び前記内側軟包材間のポケットを外側ポケットとし、前記内側軟包材及び前記収容部の外面との間のポケットを内側ポケットとしたとき、
前記外側ポケット及び内側ポケットそれぞれのポケット深さが同じである、前記<11>に記載の包装体。
<13>
第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向外方側の軟包材を外側軟包材とし、該高さ方向内方側の軟包材を内側軟包材とし、前記2段重ねのポケットのうち、前記外側軟包材及び前記内側軟包材間のポケットを外側ポケットとし、前記内側軟包材及び前記収容部の外面との間のポケットを内側ポケットとしたとき、
前記外側ポケット及び内側ポケットそれぞれのポケット深さが異なっている、前記<11>に記載の包装体。
<14>
前記外側ポケットは、前記内側ポケットよりもポケット深さが浅い、前記<13>に記載の包装体。
<15>
第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向内方側の軟包材を内側軟包材としたとき、
前記延出部は、少なくとも前記内側軟包材が延出したものであり、
第3シール部においては、前記収容部の外面を形成する層と同一の層どうしが、前記シール性向上層を介して接合されている、前記<1>~<9>及び<11>~<14>の何れか1に記載の包装体。
<16>
第3シール部において、前記収容部の外面を形成する層と同一の層どうしが、前記シール性向上層を介して接合されている、前記<15>に記載の包装体。
<17>
前記軟包材は、融点が相対的に高い高融点樹脂層と融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有しており、
第1シール部及び第2シール部においては、前記低融点樹脂層どうしが接合されており、
第3シール部においては、前記高融点樹脂層どうしが前記シール性向上層を介して接合されている、前記<15>又は<16>に記載の包装体。
<18>
前記シール性向上層は、前記高融点樹脂層と隣接した状態で前記軟包材に積層されている、前記<17>に記載の包装体。
<19>
前記軟包材は、前記低融点樹脂層と前記高融点樹脂層との間に無機蒸着フィルム又は無機材料フィルムが介在しているか、あるいは前記低融点樹脂層及び前記高融点樹脂層の何れか一方のみに無機蒸着フィルム又は無機材料フィルムが隣接している、前記<17>又は<18>に記載の包装体。
<20>
前記高融点樹脂層がPETフィルムであり、前記低融点樹脂層がPPフィルムであり、
前記シール性向上層が無延伸ポリプロピレンである、前記<17>~<19>の何れか1に記載の包装体。
<21>
前記高融点樹脂層がNyフィルムであり、前記低融点樹脂層がPEフィルムであり、
前記シール性向上層がポリエチレン系樹脂である、前記<17>~<19>の何れか1に記載の包装体。
<22>
第2シール部が前記収容部の第2方向の何れか一方側の端部に偏倚して位置しており、前記ポケットの開口部が第2方向の他方側の端部に位置している、前記<1>~<21>の何れか1に記載の包装体。
<23>
前記延出部の第2シール部からの延出長さが、前記収容部の第2方向における長さと同じ又は短い、前記<1>~<22>の何れか1に記載の包装体。
<24>
ガセット形状を有している、前記<1>~<23>の何れか1に記載の包装体。
<25>
ガセット形状を有していない、前記<1>~<23>の何れか1に記載の包装体。
<26>
前記<1>~<25>の何れか1に記載の包装体の製造方法であって、
前記軟包材に前記シール性向上層を塗工形成する工程と、
第2シール部を形成する工程と、
第1シール部及び第3シール部をヒートシール加工により同時に形成する工程とを具備する、包装体の製造方法。
<27>
前記塗工形成する工程において、前記シール性向上層を形成する非シート材料の塗工厚みが、0.5μm以上50μm以下、好ましくは1μm以上5μm以下である、前記<26>に記載の包装体の製造方法。
<28>
前記塗工形成する工程において、前記シール性向上層を形成する非シート材料の塗工幅が、1mm以上20mm以下、好ましくは3mm以上10mm以下である、前記<26>又は<27>に記載の包装体の製造方法。
<29>
前記塗工形成する工程後、前記軟包材の前記シール性向上層が形成された面とは反対側の面に、被収容物を配置して、該軟包材を筒状にした状態で第2シール部を形成する工程を行う、前記<26>~<28>の何れか1に記載の包装体の製造方法。
1,1a 包装体
2 湿潤シート
2S 積層体
3 取り出し口
4 蓋シート
5 収容部
10,10a 軟包材
11 第1面部
12 第2面部
13 外側軟包材
14 内側軟包材
15 延出部
18 シール性向上層
21 第1シール部
22 第2シール部
23 第3シール部
E1 両端部
f1,f2 折曲線
F1 第1面
F2 第2面
F2a ポケット領域
F2b 非ポケット領域
F3 第3面
20 ポケット形成部
P ポケット
P1 外側ポケット
P2 内側ポケット
S 収容空間
X 第1方向
Y 第2方向
Z 高さ方向
30,30a 筒状体
31 正面部
32 背面部
32a 背面部
32b 背面部
33 側面部
35,36 延出部対応部
37 合掌部
X1 縦方向
Y1 横方向

Claims (9)

  1. シート状の軟包材により形成され、液体を保持した被収容物を収容可能な収容部と、該収容部と重なるポケットを形成するポケット形成部とを備えており、
    前記収容部は、
    前記被収容物の取り出し口及び該取り出し口を開閉する蓋シートを備えた第1面と、
    第1面と反対側の面である第2面と、
    前記収容部の第1方向の両端部に位置する一対の第1シール部と、
    前記軟包材どうしが合掌状に接合され、第1シール部間に第1方向に沿って形成された第2シール部とを有しており、
    前記ポケット形成部は、前記軟包材における、前記第2シール部から延出した延出部によって形成されており、前記延出部の第1方向における両端部が前記収容部の第2面に接合された第3シール部を有しており、
    前記ポケットは、第1方向と直交する第2方向における第2シール部から離間した位置に開口部を有しており、
    第3シール部における前記延出部と前記収容部の第2面との間に、前記軟包材を構成する層とは別の層であるシール性向上層を有しており、ヒートシール加工により第1シール部と第3シール部とが一体に形成されている、包装体。
  2. 前記シール性向上層は非シート材料である、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記延出部は、前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材の何れか一方のみが延出したものであり、
    前記ポケット形成部が、1個のポケットを形成している、請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向外方側の軟包材を外側軟包材としたとき、
    前記外側軟包材は、少なくとも第3シール部に対応する部位が、融点が相対的に高い高融点樹脂層と融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有しており、
    前記延出部は、前記外側軟包材のみが延出したものであり、
    第3シール部の少なくとも一部において、前記外側軟包材の前記低融点樹脂層と、前記収容部の第2面とが、前記シール性向上層が介在した状態で接合されている、請求項3に記載の包装体。
  5. 前記延出部は、合掌状に接合された2枚の前記軟包材それぞれが延出したものであり、
    前記ポケット形成部が、2段重ねのポケットを形成している、請求項1又は2に記載の包装体。
  6. 第2シール部において前記合掌状に接合された2枚の前記軟包材のうち、前記包装体の高さ方向内方側の軟包材を内側軟包材としたとき、
    前記延出部は、少なくとも前記内側軟包材が延出したものであり、
    第3シール部においては、前記収容部の外面を形成する層と同一の層どうしが、前記シール性向上層を介して接合されている、請求項1~3及び5の何れか1項に記載の包装体。
  7. 前記軟包材は、融点が相対的に高い高融点樹脂層と融点が該高融点樹脂層に比して低い低融点樹脂層とを含む積層構造を有しており、
    第1シール部及び第2シール部においては、前記低融点樹脂層どうしが接合されており、
    第3シール部においては、前記高融点樹脂層どうしが前記シール性向上層を介して接合されている、請求項6に記載の包装体。
  8. 第2シール部が前記収容部の第2方向の何れか一方側の端部に偏倚して位置しており、前記ポケットの開口部が第2方向の他方側の端部に位置している、請求項1~7の何れか1項に記載の包装体。
  9. 請求項1~8の何れか1項に記載の包装体の製造方法であって、
    前記軟包材に前記シール性向上層を塗工形成する工程と、
    第2シール部を形成する工程と、
    第1シール部及び第3シール部をヒートシール加工により同時に形成する工程とを具備する、包装体の製造方法。
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