JP2024024802A - 画像形成装置および吸引ファンの制御方法 - Google Patents

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健太郎 沖中
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健 李
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Abstract

【課題】媒体上における液体の乾燥を促進し、高湿度による不良画像の発生を抑制することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置1は、搬送方向に沿って搬送される用紙P(媒体)にインク(液体)を吐出して画像を形成する記録部12と、記録部12よりも搬送方向の下流側に設けられる第3の搬送路8に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファン30A~30Dを用いて微粒子を含む空気を吸引し、微粒子を捕集しつつ排気する排気部13と、を備え、所定の印字率を越えて連続的に画像形成される場合において、排気部13は、画像形成の開始に伴い複数の吸引ファン30の一部のみを稼働させ、その後、連続的な画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる吸引ファン30を増加させる。【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット方式の画像形成装置および吸引ファンの制御方法に関する。
ヘッドからインクを吐出してメディアに印刷を行うインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、有機化合物を分解する分解装置と、送風ファンの送風量等を制御する制御手段と、を備えている。制御手段は、所定の時間内にヘッドから吐出されるインクの量に応じて、送風ファンの送風量等を制御する。これにより、少ない電力で印刷時に発生する(揮発性)有機化合物を低減することができるとされている。
特開2014-148131号公報
ところで、インクには揮発性有機化合物の他に水分も含有されているため、印刷時には水蒸気も発生する。印刷処理が長時間にわたって継続されると、インクジェット記録装置の内部の湿度が上昇するため、インクの乾燥が進まず、メディア上のインクが滲む等、不良画像が発生することがあった。
本発明は、上記事情を考慮し、媒体上における液体の乾燥を促進し、高湿度による不良画像の発生を抑制することができる画像形成装置および吸引ファンの制御方法を提供する。
本発明の画像形成装置は、搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備え、所定の印字率を越えて連続的に画像形成される場合において、前記排気部は、前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンの一部のみを稼働させ、その後、連続的な前記画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる前記吸引ファンを増加させる。
この場合、前記排気部は、連続的な前記画像形成の進行に伴い、少なくとも、前記搬送方向の最下流に配置される前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を段階的に増加させてもよい。
また、本発明の画像形成装置は、搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備え、所定の印字率を越えて連続的に画像形成される場合において、前記排気部は、前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンを稼働させ、その後、連続的な前記画像形成の進行に伴い、前記搬送方向の最下流から上流に向かって段階的に前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を増加させる。
これらの場合、前記記録部は、装置本体に固定されると共に前記液体を吐出する複数の吐出ノズルが前記搬送方向に直交する前記媒体の幅方向に沿って並べられたラインヘッドを有してもよい。
本発明は、搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備えた画像形成装置が、所定の印字率を越えて連続的に画像形成する場合における吸引ファンの制御方法であって、前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンの一部のみを稼働させる第1工程と、前記第1工程の後工程であって、連続的な前記画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる前記吸引ファンを増加させる第2工程と、を備えている。
この場合、前記第2工程の後工程、または前記第2工程と同期する工程であって、連続的な前記画像形成の進行に伴い、少なくとも、前記搬送方向の最下流に配置される前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を段階的に増加させる第3工程を更に備えてもよい。
また、本発明は、搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備えた画像形成装置が、所定の印字率を越えて連続的に画像形成する場合における吸引ファンの制御方法であって、前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンを稼働させる第1工程と、前記第1工程の後工程であって、連続的な前記画像形成の進行に伴い、前記搬送方向の最下流から上流に向かって段階的に前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を増加させる第3工程と、を備えている。
本発明によれば、媒体上における液体の乾燥を促進し、高湿度による不良画像の発生を抑制することができる画像形成装置および吸引ファンの制御方法を提供する。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す概略図(正面図)である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の排気部等を示す概略図(正面図)である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御部等を示すブロック図である。 本発明の第1実施例に係る吸引ファンの制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例に係る吸引ファンの制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第3実施例に係る吸引ファンの制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法の効果を検証する比較試験の結果を示す表である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の比較試験に用いた画像パターン<1>を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の比較試験に用いた画像パターン<2>を示す平面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示すFr、Rr、L、R、U、Dは、前、後、左、右、上、下を示している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置]
図1ないし図3を参照して、画像形成装置1について説明する。図1は画像形成装置1の内部構造を示す概略図(正面図)である。図2は排気部13等を示す概略図(正面図)である。図3は制御部16等を示すブロック図である。
画像形成装置1は、インク(インク滴)を吐出して用紙P(紙製)に画像を形成するインクジェット式のプリンターである。図1に示すように、画像形成装置1は、各種機器が収容された箱型の装置本体2を備えている。装置本体2の下部には、枚葉の用紙Pを収容する給紙カセット3が着脱可能に設けられている。装置本体2の右側面には、ロール状の用紙P(長尺のロール紙)をセットする用紙支持部4が設けられている。装置本体2の左側面には、印刷済みの用紙Pを積載する排紙トレイ5が設けられている。なお、媒体の一例としての用紙Pは、紙製に限らず、例えば、樹脂製のシート(フィルム)等であってもよい。また、本明細書では、用紙Pが搬送される方向を「搬送方向」と呼び、「上流」および「下流」並びにこれらに類する用語は、搬送方向における「上流」および「下流」並びにこれらに類する概念を指すものとする。
また、画像形成装置1は、第1給紙部10と、第2給紙部11と、記録部12と、排気部13と、矯正部14と、排紙部15と、制御部16と、を備えている。装置本体2内の右側部には、枚葉の用紙Pを記録部12に向けて搬送するための第1の搬送路6と、ロールから繰り出された用紙Pを記録部12に向けて搬送するための第2の搬送路7とが形成されている。第2の搬送路7は、第1の搬送路6の下流端部に合流している。装置本体2内の左側部には、記録部12から排紙トレイ5に向けて用紙Pを搬送するための第3の搬送路8が形成されている。装置本体2内の上部には、第3の搬送路8の途中から分岐して枚葉の用紙Pを記録部12に再搬送するための第4の搬送路9が形成されている。なお、第1、第3および第4の搬送路6,8,9の適所には、用紙Pを挟みながら回転して搬送する搬送ローラー対17が設けられている。
<第1給紙部、第2給紙部>
第1給紙部10は、第1の搬送路6の上流端部に設けられ、給紙カセット3から用紙Pを取り出して1枚ずつに分離しながら第1の搬送路6に送り出す。第2給紙部11は、第2の搬送路7の上流端部に設けられ、用紙支持部4にセットされた用紙Pを第2の搬送路7に送り出す。第1の搬送路6の下流端部(第2の搬送路7との合流部付近)には、用紙Pを一時的に塞き止めてスキュー補正するレジストローラー対18が設けられている。
<記録部>
記録部12は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクに対応した4つのラインヘッド20を有している。各ラインヘッド20は、装置本体2に固定されている。各ラインヘッド20は、ヘッド支持フレーム21に搭載された複数の記録ヘッド22を有している。各記録ヘッド22は、所謂ピエゾ式のインクジェットヘッドであって、チューブ(図示せず)を介してインクパック(図示せず)からインクの供給を受ける。なお、4つのラインヘッド20は同一構造であるため、本明細書では、主に1つのラインヘッド20について説明する。これと同様に、本明細書では、主に1つの記録ヘッド22について説明する。
複数の記録ヘッド22は平面から見て千鳥状に配置され(図示せず)、記録ヘッド22の下面はヘッド支持フレーム21を貫通して露出している。図2に示すように、記録ヘッド22の下面にはノズルプレート22Aが取り付けられ、各ノズルプレート22Aにはインク(液体)を吐出する複数の吐出ノズル22Bが形成されている。複数の吐出ノズル22Bは、前後方向(搬送方向に直交する用紙Pの幅方向)に沿って並べられ、複数の吐出ノズル22Bの形成範囲は、用紙Pの幅方向の寸法(最大幅)と略同等とされている。
図1に示すように、記録部12の下方には、複数の張架ローラー23Aに掛け回された搬送ベルト23が設けられている。搬送ベルト23には多数の貫通穴(図示せず)が形成され、搬送ベルト23で囲まれた範囲には貫通穴を通して空気を吸引する吸着部23Bが設けられている。
<排気部、デカール装置、排紙部>
排気部13は、第3の搬送路8の上流側に設けられ、記録部12よりも下流側周辺の空気を吸引し、装置本体2の外部に排気する(詳細は後述する)。矯正部14は、第3の搬送路8の中流部に設けられ、画像形成された用紙Pの巻き癖を矯正する。排紙部15は、第3の搬送路8の下流端部に設けられ、画像形成された用紙Pを排紙トレイ5に向けて排出する。
<制御部>
図3に示すように、制御部16は、プログラムやデータ等を記憶する記憶部25と、プログラム等に従って演算処理を実行する演算処理部26と、画像形成装置1の各種機器やセンサー等と通信可能に接続される通信部27と、を有している。記憶部25、演算処理部26および通信部27は、互いに電気的に接続され、互いに通信可能に構成されている。制御部16は、通信部27に接続された様々な制御対象(図示せず)を適宜制御する。なお、通信部27には、直接またはネットワーク経由でパーソナルコンピューター等の外部端末が接続されている(図示せず)。
[画像形成処理]
ここで、画像形成処理について説明する。制御部16は、例えば、外部端末から送信された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理を実行する。
第1給紙部10は、給紙カセット3から取り出した枚葉の用紙Pを第1の搬送路6に送り出す。なお、第2給紙部11が、用紙支持部4にセットされたロール状の用紙Pを第2の搬送路7に送り出してもよい。用紙Pは、レジストローラー対18に突き当たってスキュー補正される。レジストローラー対18は、各ラインヘッド20(記録ヘッド22)からのインク滴の吐出タイミングに合わせて、用紙Pを記録部12の下方(搬送ベルト23上)へ送り出す。用紙Pは搬送ベルト23上に吸着されながら下流側へ搬送され、記録部12(記録ヘッド22)は搬送方向に沿って搬送される用紙Pにインク(液体)を吐出して画像を形成する。
片面印刷された用紙Pは、矯正部14で巻き癖(カール)を矯正され、第3の搬送路8を通って排紙トレイ5に排出される。両面印刷を実行する場合、片面印刷された用紙Pは、第4の搬送路9に進入し、表裏反転され、再びレジストローラー対18に向けて搬送される。その後、上記した片面印刷時と同様の順序で用紙Pの裏面に画像が形成され、両面印刷された用紙Pは排紙トレイ5に排出される。
ところで、画像形成には、主に水性のインクが使用されるが、このインクには、水や顔料の他、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds(以下「VOC」と呼ぶ。))が含まれている。用紙Pに着弾したインクが乾燥する際、水分に加えてVOCも揮発するが、VOC等の微粒子を外気に放出することについては、各国や各業界団体で規制されている。また、高い印字率で画像形成(印刷)されたり、連続的に画像形成されたりする場合、インクの乾燥に伴って多量の水蒸気が発生するため、装置本体2の内部が高湿度になり、用紙P上のインク滴が滲む等、不良画像が発生することがある。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1には、微粒子を含む空気を吸引し、微粒子を捕集しつつ排気する排気部13が備えられている。なお、本明細書において、「微粒子」とは、VOCや水(水蒸気)の粒子等を含む意味である。
[排気部]
図2および図3を参照して、排気部13について説明する。排気部13は、複数(例えば4つ)の吸引ファン30A~30Dと、ダクト31と、捕集フィルター32と、制御部16と、を有している。なお、4つの吸引ファン30A~30Dは同一構造であるため、本明細書では、4つの吸引ファン30A~30Dに共通する説明では、単に「吸引ファン30」と呼び、符号に算用数字のみを付す。また、制御部16は、画像形成装置1を構成する機器であるが、排気部13を構成する機器でもある。なお、制御部16とは別に、排気部13(吸引ファン30A~30D)を制御する専用の制御手段を設けてもよい(図示せず)。
<吸引ファン>
図2に示すように、4つの吸引ファン30A~30Dは、記録部12よりも搬送方向の下流側に設けられる第3の搬送路8に沿って間隔をあけて(略等間隔に)配置されている(図1も参照)。3つの吸引ファン30A~30Dは、この順番で搬送方向の上流から下流に向けて一列に並べられている。吸引ファン30は、第3の搬送路8を搬送される用紙Pに対して上方に離間した位置に配置されている。吸引ファン30は、吸引口301を下方(用紙P)に向け、排出口302を上方に向けた姿勢で装置本体2のフレーム(図示せず)に固定されている。吸引ファン30は、軸流ファンであって、羽根(図示せず)が軸まわりに回転することで、吸引口301から吸い込んだ空気を排出口302から吐き出す。なお、吸引ファン30は、軸流ファンに限らず、例えば、遠心ファン等であってもよい(図示せず)。
図3に示すように、4つの吸引ファン30は、制御部16の通信部27に電気的に接続されている。制御部16には、吸引ファン30の羽根の回転速度を制御する吸引調整部33が含まれている。吸引調整部33は、記憶部25に記憶されたプログラムと、このプログラムを実行する演算処理部26とによって実現される。吸引調整部33は、例えば、吸引ファン30の羽根の回転速度を「低速」、「中速」および「高速」の3段階のいずれかに設定する(後述する図7も参照)。
<ダクト>
図2に示すように、ダクト31は、例えば、4つの吸引ファン30A~30Dと装置本体2の背面との間を結ぶように装置本体2のフレームに支持されている。ダクト31は、4つの吸引ファン30A~30Dの上端部(排出口302)に接続される4つの分岐ダクト31Aと、4つの分岐ダクト31Aを1つに合流させて装置本体2の背面まで延びるメインダクト31Bと、を有している。メインダクト31Bの末端は、装置本体2の背面に接続され、外気に開放されている。ダクト31は、吸引ファン30によって吸い込まれた空気を装置本体2の外部へと導く。なお、図2でのメインダクト31Bの末端位置は模式的に示したものであり、正確な位置を示しているわけではない。
<捕集フィルター>
捕集フィルター32は、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)等であって、メインダクト31Bの端末付近に固定されている。捕集フィルター32は、メインダクト31Bを流通する空気に含まれる微粒子(主にVOC)を捕集する。微粒子を含む空気は、捕集フィルター32を通過することで微粒子を除去された清浄な空気となり、装置本体2の外部(外気)に放出される。なお、空気中の微粒子を捕集する他の手段として、捕集フィルター32に代えて、メインダクト31Bを途中でU字状に曲げて水を溜める貯水部(図示せず)を形成し、空気中の微粒子が貯水部の水に捕集される構成としてもよい。他にも、静電気を利用して微粒子を捕集する電気集塵器(図示せず)を設けてもよい。また、捕集フィルター32、貯水部および電気集塵器を相互に併用してもよい(図示せず)。
[吸引ファンの制御方法]
以下、画像形成装置1が所定の印字率(V1)を越えて連続的に画像形成する場合における吸引ファン30の制御方法について説明する。なお、本明細書において、「印字率」とは、用紙Pの画像形成可能な面積に対するインク滴によるドットを積算した面積の比率である。また、枚葉の用紙Pでは1枚の用紙Pの印字率を指し、ロール状の用紙Pでは、予め設定された長さを1パターンとし、その1パターンの印字率を指すものとする。また、「所定の印字率(V1)を越える」とは、仮に連続的な画像形成が実行されたとしても、VOCや水蒸気の発生量が極めて少ないと予想される低い印字率を除く意味を有し、「所定の印字率(V1)」は、実験的に求められ、制御部16の記憶部25に予め記憶されている。また、本明細書において「連続的に画像形成する」とは、例えば、複数の枚葉の用紙Pを連続的に送りながら画像を形成したり、ロール状の用紙P(ロール紙)を連続して送りながら画像を形成したりすることを含む意味である。また、枚葉の用紙Pの場合、1つの画像形成処理(ジョブ)と次の画像形成処理(ジョブ)との間に時間的な切目(隔たり)があったとしても、1つのジョブの直後(例えば数秒後等)に次のジョブが実行される場合も、連続的な画像形成とみなす。
<第1実施例>
図4を参照して、第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法について説明する。図4は第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法を示すフローチャートである。
第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、所定の印字率(V1)を越えて連続的に画像形成される場合において、排気部13が、画像形成の開始に伴い4つの吸引ファン30の一部のみを稼働させ(第1工程S11)、その後、連続的な画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる吸引ファン30を増加させる(第2工程S12)。なお、排気部13(制御部16)は、画像形成処理に連動して吸引ファン30の制御方法を実行する(制御を開始する)。
制御部16は、外部端末から送信された画像データを受信し、その画像データに基づいて印字率を算出し(ステップS1)、その算出値(V)と記憶部25に記憶された所定の印字率(V1)と比較する(ステップS2)。算出値(V)が所定の印字率(V1)以下である場合(ステップS2でNO)、VOCや水蒸気の発生が少ないと予測されるため、制御部16は、稼働させる吸引ファン30を最小限となるように制御する。具体的な一例として、制御部16は、4つの吸引ファン30のうち1つ(例えば、最上流の吸引ファン30A)のみを稼働させ、他の3つ(例えば、吸引ファン30B~30D)を停止させる(ステップS3)。なお、ステップS3では、吸引ファン30Aを稼働させていたが、これに限らず、吸引ファン30B~30Dのいずれか1つを稼働させてもよい。また、4つの吸引ファン30のうち2つ以上を稼働させてもよい。また、稼働させる吸引ファン30の羽根の回転速度は自由に設定してよい。
一方で、算出値(V)が所定の印字率(V1)を越えた場合(ステップS2でYES)、上記した所定の印字率(V1)以下である場合に比べて、VOCや水蒸気の発生が多くなると予測されるため、制御部16は第1工程S11を実行する。具体的な一例として、制御部16は、最上流の吸引ファン30Aを「高速」で回転させ、最上流から数えて3番目の吸引ファン30Cを「中速」で回転させ、最下流の吸引ファン30Dを「低速」で回転させる(ステップS4(後述する図7も参照))。また、制御部16は、最上流から数えて2番目の吸引ファン30Bを稼働させない(停止させる)。制御部16は、画像形成の開始と共に時間の計測を開始し、その計測された印刷時間(T)が所定の時間(T1(例えば2時間))以下である場合(ステップS5でNO)、3つの吸引ファン30A,30C,30Dの稼働を継続する。
以上のように、連続的な画像形成が所定の時間(T1)以下である場合、排気部13(制御部16)は、4つの吸引ファン30の一部(吸引ファン30A,30C,30D)のみを稼働させる(第1工程S11(ステップS4,S5)を実行する)。なお、「所定の時間(T1)」とは、用紙P上のインクの乾燥に伴い発生した水蒸気によって不良画像が発生する可能性が極めて高くなると予想される連続的な画像形成の時間であって、実験的に求められ、制御部16の記憶部25に予め記憶されている。
一方で、印刷時間(T)が所定の時間(T1)を越えた場合(ステップS5でYES)、制御部16は第1工程S11の後工程として第2工程S12を実行する。具体的な一例として、制御部16は、3つの吸引ファン30A,30C,30Dの稼働を継続させつつ、停止させていた吸引ファン30Bを「低速」で回転させる(ステップS6(後述する図7も参照))。制御部16は、印刷時間(T)が所定の第2の時間(T2(例えば5時間))以下である場合(ステップS7でNO)、4つの吸引ファン30の稼働を継続する。
以上のように、排気部13(制御部16)は、連続的な画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる吸引ファン30を増加させる(第2工程S12(ステップS6,S7)を実行する)。なお、「所定の第2の時間(T2)」とは、所謂切り忘れを防止(インクの無駄な消費を抑制)するために設定されたものであり、制御部16の記憶部25に予め記憶されている。
印刷時間(T)が所定の第2の時間(T2)を越えた場合(ステップS7でYES)、制御部16は画像形成処理を終了する。なお、制御部16は、受信した画像データの画像形成(印刷)が完了した時点で画像形成処理を終了してもよい。
以上説明した第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法(本実施形態に係る画像形成装置1)では、排気部13が、複数の吸引ファン30A~30Dを有し、所定の印字率で連続的に画像形成される場合において、画像形成の開始に伴い複数の吸引ファン30の一部のみを稼働させ、その後、連続的な画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる吸引ファン30を増加させる構成とした。この構成によれば、画像形成の開始から過度に湿度が上昇していない期間では、一部の吸引ファン30A,30C,30Dのみを稼働させることで、消費電力を抑制しながらVOCや水蒸気を適正に吸引(捕集)することができる。一方、画像形成が進んで、インクの滲み等を発生させるほど湿度が上昇した場合には、停止している吸引ファン30Bを稼働させることで、VOCや水蒸気を積極的に吸引、排気することができる。これにより、連続的な画像形成が実行されたとしても、装置本体2内の湿度を低下させることができるため、用紙P上におけるインク(液体)の乾燥を促進することができる。その結果、VOCの適正な捕集を担保しながら、高湿度による不良画像の発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、記録部12が所謂ラインヘッド方式を採用していた。一般的に、ラインヘッド方式は、所謂シリアルヘッド方式に比べて、画像形成速度が速い(単位時間当たりの印刷枚数が多い)ため、単位時間当たりのインクの吐出量も多くなり、装置本体2の内部の湿度が上昇し易い傾向がある。この問題に対し、第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法(本実施形態に係る画像形成装置1)によれば、連続的な画像形成によって装置本体2内の湿度が上昇したとしても、複数の吸引ファン30によってVOCおよび水蒸気を吸引し、装置本体2内の湿度を低下させることができる。これにより、高湿度による不良画像の発生を抑制することができる。
<第2実施例>
次に、図5を参照して、第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法について説明する。図5は第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、上記した第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法と異なる点に着目して説明し、第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法と同様の説明は省略する。
第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、上記した第1工程S11および第2工程S12に加え、排気部13が、連続的な画像形成の進行に伴い、吸引ファン30B,30Dによる空気の吸引量を段階的に増加させる第3工程S13を更に備えている。
印刷時間(T)が所定の第2の時間(T2)を越えた場合(ステップS7でYES)、制御部16は、第2工程S12の後工程として第3工程S13を実行する。具体的な一例として、制御部16は、4つの吸引ファン30の稼働を継続させるのだが、2つの吸引ファン30A,30C(の羽根)の回転速度を維持させ、他の2つの吸引ファン30B,30D(の羽根)の回転速度を「低速」から「中速」に増速させる(ステップS8(後述する図7も参照))。つまり、吸引ファン30B,30Dによる空気の吸引量を増加させる。制御部16は、印刷時間(T)が所定の第3の時間(T3(例えば10時間))以下である場合(ステップS9でNO)、4つの吸引ファン30の稼働を継続する。なお、「所定の第3の時間(T3)」とは、上記した「所定の第2の時間(T2)」に代えて、所謂切り忘れを防止(インクの無駄な消費を抑制)するために設定されたものであり、制御部16の記憶部25に予め記憶されている。
印刷時間(T)が所定の第3の時間(T3)を越えた場合(ステップS9でYES)、制御部16は画像形成処理を終了する。なお、制御部16は、受信した画像データの画像形成(印刷)が完了した時点で画像形成処理を終了してもよい。
以上説明した第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法(本実施形態に係る画像形成装置1)では、排気部13が、連続的な画像形成の進行に伴い、吸引ファン30B,30Dによる空気の吸引量を段階的に増加させる構成とした。この構成によれば、記録部12近傍での空気の吸引量を維持しながら、記録部12から離れた位置での空気の吸引量を増加させることができる。これにより、記録部12(記録ヘッド22)の吐出ノズル22B内のインクの乾燥(ノズル詰り)を抑制しながら、VOCや水蒸気を確りと吸引することができる。その結果、VOCの適正な捕集を担保しながら、高湿度による不良画像の発生を抑制することができる等、第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法と同様の効果を得ることができる。
<第3実施例>
次に、図6を参照して、第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法について説明する。図6は第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、上記した第1~第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法と異なる点に着目して説明し、第1~第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法と同様の説明は省略する。
第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、上記した第1~第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法の第1工程S11とは異なる第1工程S14が実行される。第1工程S14では、画像形成の開始に伴い4つ(全て)の吸引ファン30を稼働させる。具体的な一例として、制御部16は、4つの吸引ファン30を「中速」で回転させる(ステップS41(後述する図7も参照))。印刷時間(T)が所定の時間(T1)以下である場合(ステップS5でNO)、制御部16は4つの吸引ファン30の稼働を継続する。
以上のように、連続的な画像形成が所定の時間(T1)以下である場合、排気部13(制御部16)は、4つ(全て)の吸引ファン30を稼働させる(第1工程S14(ステップS41,S5)を実行する)。
一方で、印刷時間(T)が所定の時間(T1)を越えた場合(ステップS5でYES)、制御部16は第1工程S11の後工程として第3工程S15(ステップS81,S7)を実行する。具体的な一例として、制御部16は、4つの吸引ファン30の稼働を継続させるのだが、3つの吸引ファン30A,30B,30C(の羽根)の回転速度を維持させ、最下流に配置される吸引ファン30D(の羽根)の回転速度を「中速」から「高速」に増速させる(ステップS81(後述する図7も参照))。制御部16は、印刷時間(T)が所定の第2の時間(T2)以下である場合(ステップS7でNO)、4つの吸引ファン30の稼働を継続する。
印刷時間(T)が所定の第2の時間(T2)を越えた場合(ステップS7でYES)、制御部16は、第3工程S16(ステップS82,S9)を実行する。具体的な一例として、制御部16は、3つの吸引ファン30A,30B,30D(の羽根)の回転速度を維持させ、最下流から数えて2番目の吸引ファン30C(の羽根)の回転速度を「中速」から「高速」に増速させる(ステップS82(後述する図7も参照))。制御部16は、印刷時間(T)が所定の第3の時間(T3(例えば7時間))以下である場合(ステップS9でNO)、4つの吸引ファン30の稼働を継続する。
印刷時間(T)が所定の第3の時間(T3)を越えた場合(ステップS9でYES)、制御部16は画像形成処理を終了する。なお、制御部16は、受信した画像データの画像形成(印刷)が完了した時点で画像形成処理を終了してもよい。
以上説明した第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法(本実施形態に係る画像形成装置1)では、最下流から上流側に向かって段階的に吸引ファン30を増速させることで、段階的に空気の吸引量を増加させる構成とした。この構成によれば、吐出ノズル22B内のインクの乾燥(ノズル詰り)を抑制しながら、VOCや水蒸気を確りと吸引することができる等、第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法と同様の効果を得ることができる。
[比較試験]
図7、図8Aおよび図8Bを参照して、第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法の効果を検証する比較試験について説明する。図7は比較試験の結果を示す表である。図8Aは画像パターン<1>を示す平面図である。図8Bは画像パターン<2>を示す平面図である。
出願人は、第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法の効果を検証する比較試験を行った。比較試験は、本実施形態に係る画像形成装置1を用い、第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法の他に、比較例1~3に係る吸引ファン30の制御方法でも実施された。
図7に示すように、比較例1に係る吸引ファン30の制御方法では、画像形成の開始から終了まで(0<T≦5[h])、4つの吸引ファン30が「高速」で回転される。比較例2に係る吸引ファン30の制御方法では、画像形成の開始から終了まで(0<T≦5[h])、吸引ファン30Aが「高速」で回転され、吸引ファン30Cが「中速」で回転され、吸引ファン30B,30Dが停止される。比較例3に係る吸引ファン30の制御方法は比較例1と略同様であって、連続的な画像形成の時間が長くなっている(0<T≦7[h])。
また、第1~第2実施例および比較例1~2では、図8Aに示す画像パターン<1>をロール状の用紙Pに印刷し、第3実施例および比較例3では、図8Bに示す画像パターン<2>をロール状の用紙Pに印刷した。画像パターン<1>は、べた塗り部分と文字列とで構成されている。画像パターン<2>は、ハーフトーンのべた塗りで構成され、極めて高い印字率とされている。
また、図7に示すように、比較試験では、第1~第3実施例および比較例1~3において、吸引ファン30の稼働に係る消費電力、VOCの捕集効率、画像(インク)の滲み、ノズル詰り(吐出不良)を評価した。なお、画像の滲みは、各画像パターンの後端部に着弾させた微小ドットを滲みの有無を確認した。また、ノズル詰りは、画像形成が終了した後、全吐出ノズル22Bからテストパターン(図示せず)を印字し、吐出不良の有無を確認した。なお、図7に示す評価は、良好を「〇」で示し、不良を「×」で示している。
図7に示すように、比較例1に係る吸引ファン30の制御方法では、常に全ての吸引ファン30を「高速」で回転させているため、空気の吸引量が多く、VOCの捕集効率や画像の滲みについては良好となったが、無駄な電力を消費すると共に吐出ノズル22B内のインクが乾燥し易くなり、消費電力とノズル詰りについては不良となった。比較例2に係る吸引ファン30の制御方法では、VOCの捕集を担保できる程度に稼働させる吸引ファン30を減らしたため、消費電力、VOCの捕集効率およびノズル詰りについては良好となったが、連続的な画像形成による装置本体2内の湿度の上昇を抑えることができないため、画像の滲みについては不良となった。
これらに対し、第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、装置本体2内の湿度が比較的低い、連続的な画像形成の初期段階において、吸引ファン30C,30Dの回転速度を抑えつつ、吸引ファン30Bを停止させているため、無駄な電力を消費することが防止されている。また、装置本体2内の湿度が上昇し易い、連続的な画像形成の中期から後期において、停止していた吸引ファン30Bを「低速」で回転させることで、無駄な電力の消費および吐出ノズル22B内のインクの乾燥を抑制しながら、空気の吸引量を増加させている。これにより、消費電力、VOCの捕集効率、画像の滲みおよびノズル詰り、全ての評価について良好となった。
また、第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法についても、第1実施例に係る吸引ファン30の制御方法と同様であり、湿度上昇が顕著になる連続的な画像形成の後期において、吸引ファン30B,30Dの回転速度を上昇させることで、消費電力の増加やノズル詰りの発生を抑えつつ、VOCや水蒸気を有効に吸引することができると解される。これにより、消費電力、VOCの捕集効率、画像の滲みおよびノズル詰り、全ての評価について良好となった。
次に、画像パターン<2>は極めて高い印字率であるため、画像パターン<1>に比べて、VOCおよび水蒸気が多く発生すると考えられる。比較例3に係る吸引ファン30の制御方法では、比較例1に係る吸引ファン30の制御方法と同様に、常に全ての吸引ファン30を「高速」で回転させているため、VOCの捕集効率や画像の滲みについては良好となったが、消費電力とノズル詰りについては不良となった。
これに対し、第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、連続的な画像形成の初期段階において全ての吸引ファン30を「中速」で回転させ、連続的な画像形成の中期において最下流の吸引ファン30Dの回転速度を上昇させ、更に連続的な画像形成の後期において最下流から2番目の吸引ファン30Cの回転速度を上昇させているため、消費電力の増加やノズル詰りの発生を抑えつつ、VOCや水蒸気を有効に吸引することができると解される。これにより、消費電力、VOCの捕集効率、画像の滲みおよびノズル詰り、全ての評価について良好となった。
以上のように、比較試験の結果、第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法は、比較例1~3に係る吸引ファン30の制御方法に比べて、総合的に良好な評価となった。
なお、本実施形態に係る画像形成装置1では、4つの吸引ファン30A~30Dが設けられていたが、吸引ファン30は2つ以上設けられていればよく、その数は自由に増減してもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置1(第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法)では、吸引ファン30の回転速度が、「低速・中速・高速」の3段階であったが、これに限らず、2段階であってもよいし、4段階以上であってもよい。また、4つの吸引ファン30の回転速度は、図7に示すように設定されていたが、これに限らず、適宜変更してもよい。
また、第1~第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、第1工程S11において3つの吸引ファン30A,30C,30Dが稼働されていたが、本発明はこれに限定されない。第1工程S11では、少なくとも1つの吸引ファン30が稼働されればよい。また、第1~第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、第2工程S12が1回のみ実行されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2工程S12は2回以上実行され、2段階以上にわたって稼働する吸引ファン30が段階的に増加されてもよい。
また、第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、第3工程S13において吸引ファン30B,30Dの回転数が増速され、第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、第3工程S16において吸引ファン30Cの回転数が増速されていたが、本発明はこれに限定されない。第3工程S13,S16では、少なくとも搬送方向の最下流に配置される吸引ファン30Dによる空気の吸引量を増加させることができるように、排気部13(制御部16)が吸引ファン30Dの回転数を上昇させればよい。これにより、微粒子の適正な吸引を担保しながら、吐出ノズル22B内のインクの乾燥(ノズル詰り)を抑制することが可能になる。また、第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、第3工程S13が1回のみ実行されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第3工程S13は2回以上実行され、2段階以上にわたって吸引ファン30の回転数が段階的に上昇(吸引ファン30による空気の吸引量が段階的に増加)されてもよい。
また、第2実施例に係る吸引ファン30の制御方法では、第3工程S13が、第2工程S12の後工程とされていたが、これに限らず、第2工程S12と同期する工程(同時期に実行される工程)とされてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置1(第2~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法)では、吸引ファン30の回転速度を上昇させることで、空気の吸引量を増加させていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部16(吸引調整部33)によって開度を調整可能な電磁弁(図示せず)が各々の分岐ダクト31Aに設けられ、制御部16(吸引調整部33)が電磁弁の開度を増加する制御を実行することで、吸引ファン30による空気の吸引量を増加させてもよい。また、吸引ファン30の回転速度の調整と電磁弁の開度の調整とを組み合わせてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置1(第1~第3実施例に係る吸引ファン30の制御方法)では、連続的な画像形成の進行が印刷時間(T)で判定されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、印刷時間(T)に代えて、連続的な画像形成の進行が、画像形成(印刷)された用紙Pの枚数(ロール状の用紙Pであれば印刷された長さ)で判定されてもよい。この場合、所定の枚数(長さ)等は、実験的に求められ、制御部16の記憶部25に予め記憶されるとよい(図示せず)。
なお、上記した画像形成装置1では、記録ヘッド22がノズルからインク滴を吐出していたが、ノズルから吐出する液体は、インク滴に限らず、例えば、水、液状の接着剤または液状の合成樹脂等であってもよい。また、上記した画像形成装置1は、カラープリンターであったが、これに限らず、モノクロプリンター、コピー機、ファクシミリ等であってもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る画像形成装置および吸引ファンの制御方法における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施態様に限定されるものではない。本発明は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、特許請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1 画像形成装置
2 装置本体
8 第3の搬送路(搬送路)
12 記録部
13 排気部
20 ラインヘッド
22B 吐出ノズル
30A,30B,30C,30D 吸引ファン
P 用紙(媒体)
S11,S14 第1工程
S12 第2工程
S13,S15,S16 第3工程

Claims (7)

  1. 搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、
    前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備え、
    所定の印字率を越えて連続的に画像形成される場合において、前記排気部は、前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンの一部のみを稼働させ、その後、連続的な前記画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる前記吸引ファンを増加させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記排気部は、連続的な前記画像形成の進行に伴い、少なくとも、前記搬送方向の最下流に配置される前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を段階的に増加させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、
    前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備え、
    所定の印字率を越えて連続的に画像形成される場合において、前記排気部は、前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンを稼働させ、その後、連続的な前記画像形成の進行に伴い、前記搬送方向の最下流から上流に向かって段階的に前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を増加させることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記記録部は、装置本体に固定されると共に前記液体を吐出する複数の吐出ノズルが前記搬送方向に直交する前記媒体の幅方向に沿って並べられたラインヘッドを有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備えた画像形成装置が、所定の印字率を越えて連続的に画像形成する場合における吸引ファンの制御方法であって、
    前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンの一部のみを稼働させる第1工程と、
    前記第1工程の後工程であって、連続的な前記画像形成の進行に伴い段階的に稼働させる前記吸引ファンを増加させる第2工程と、を備えていることを特徴とする吸引ファンの制御方法。
  6. 前記第2工程の後工程、または前記第2工程と同期する工程であって、連続的な前記画像形成の進行に伴い、少なくとも、前記搬送方向の最下流に配置される前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を段階的に増加させる第3工程を更に備えていることを特徴とする請求項5に記載の吸引ファンの制御方法。
  7. 搬送方向に沿って搬送される媒体に液体を吐出して画像を形成する記録部と、前記記録部よりも前記搬送方向の下流側に設けられる搬送路に沿って間隔をあけて配置される複数の吸引ファンを用いて微粒子を含む空気を吸引し、前記微粒子を捕集しつつ排気する排気部と、を備えた画像形成装置が、所定の印字率を越えて連続的に画像形成する場合における吸引ファンの制御方法であって、
    前記画像形成の開始に伴い複数の前記吸引ファンを稼働させる第1工程と、
    前記第1工程の後工程であって、連続的な前記画像形成の進行に伴い、前記搬送方向の最下流から上流に向かって段階的に前記吸引ファンによる前記空気の吸引量を増加させる第3工程と、を備えていることを特徴とする吸引ファンの制御方法。
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