JP2024022719A - 光硬化性粘着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩ビシート等の基材と十分な密着性を有すると同時に、一旦貼り合わせた後に剥離した際でも糊残りが生じにくい、優れた再剥離性を有する光硬化性の粘着剤組成物を提供する。【解決手段】アクリル系ブロック共重合体と、水酸基含有(メタ)アクリレートと、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートと、粘着付与剤と、光重合開始剤と、を含み、前記共重合体の硬さがISO7619-1に準拠したタイプAデュロメータで3~35であることを特徴とする光硬化性粘着剤組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線等により硬化が可能な光硬化性粘着剤組成物に関する。
オフィスビルや商業施設をはじめとする各種建築物から、一般住宅に至る幅広い範囲で、プラスチック系の床材が使用されている。このプラスチック系床材の中でも、ポリ塩化ビニルを含むビニル系樹脂の床材は、比較的安価でありながら施工は容易であり、また耐薬品性、耐摩耗性、耐傷性、柔軟性、下地追従性等、多くの優れた性能を有しているため、その用途は学校・病院・工場・官公庁施設と多岐にわたっている。
こうしたビニル系樹脂の床材を施工する場合は、使用中歩行により床材がずれることを防止するため、下地材と十分な接着力を有する接着剤が用いられるのが一般的である。例えば、水系のアクリル樹脂や溶剤系のウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、現場施工が行われているが、貼り合わせ後に十分な養生時間を必要とされ、また溶剤系接着剤の場合は、溶剤の揮発による現場の環境悪化という問題があった。
更に最近では、リフォームで既存の床材の上に直接新しいシートを設置する場合があり、こうした場合は既設の床材が水分を吸収しないため、水系の接着剤が使用しにくいという理由等から、予め粘着剤が塗布された塩ビシートも用いられるようになってきている(例えば特許文献1)。しかしながら、こうした粘着剤付きの塩ビシートを現場で施工する場合は、位置合わせのズレを修正する際に粘着剤が剥がれたり、また床面に粘着剤が残ったりして、仕上がり面で難が生じる場合があった。そのため、塩ビシートとの十分な密着性を有すると共に、剥がした際に糊残りがなく、優れた再剥離性を有する粘着剤が求められていた。
特開2018-3369号公報
本発明は、塩ビシート等の基材と十分な密着性を有すると同時に、一旦貼り合わせた後に剥離した際でも糊残りが生じにくい、優れた再剥離性を有する光硬化性の粘着剤組成物を提供することにある。
上記の課題を解決するため請求項1記載の発明は、 アクリル系ブロック共重合体(A)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(B)と、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート(C)と、粘着付与剤(D)と、光重合開始剤(E)と、を含み、前記(A)の硬さがISO7619-1に準拠したタイプAデュロメータで3~35であることを特徴とする光硬化性粘着剤組成物を提供する。
請求項2記載の発明は、前記(A)の配合量が固形分全量に対し10~35重量%であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着剤組成物を提供する。
請求項3記載の発明は、前記(C)の配合量が固形分全量に対し0.5~15重量%であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着剤組成物を提供する。
請求項4記載の発明は、シランカップリング剤(F)を更に含むことを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着剤組成物を提供する。
請求項5記載の発明は、塩化ビニル基材用の粘着剤であることを特徴とする請求項1~3いずれか記載の光硬化性粘着剤組成物を提供する。
本発明の光硬化性粘着剤組成物は、基材と十分な密着性を有すると同時に、一旦貼り合わせた後に剥離した際でも糊残りが生じにくい、優れた再剥離性を有するため、塩ビ樹脂製のようなプラスチック系の床用シートに用いる粘着剤として有用である。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物の構成は、アクリル系ブロック共重合体(A)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(B)と、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート(C)と、粘着付与剤(D)と、光重合開始剤(E)である。なお本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの双方を包含する。
本発明使用されるアクリル系ブロック共重合体(A)は、硬化反応に関与しない可塑剤的な成分であり、内部応力を緩和させ、適度な初期剥離力と糊残りのない安定した剥離を可能とする役割を担う。「アクリル系」とは、(メタ)アクリル酸及びそのエステル類、並びに(メタ)アクリルアミド及びその誘導体よりなる群から選ばれたモノマー由来の構成単位を少なくとも1つ含んでいることを意味するが、これらの中では(メタ)アクリル酸及びそのエステル類からなる共重合体が好ましい。
前記(A)の構造としては、線状ブロック共重合体、分岐状(星状)ブロック共重合体等が挙げられるが、コスト面で線状ブロック共重合体が好ましい。また線状ブロック共重合体では、加工時の取り扱い容易性や組成物の物性、コストの点から、2種類のモノマー(A及びB)から構成されるジブロック共重合体(A-B)及びトリブロック共重合体(A-B-A)が更に好ましい
前記(A)を構成するモノマーとしては、硬化樹脂の強度及び透明性が良好で、容易かつ安価に入手できる点からメチルメタクリレート(以下MMAという)が好ましい。また硬化樹脂が優れた柔軟性で良好な接着性を発現できる点からn-ブチルアクリレート(以下BAという)が好ましい。MMAとBAから構成されるブロック共重合体としては、例えばP(ポリ)MMAからなるハードセグメントと、P(ポリ)BAからなるソフトセグメントから構成され、ソフトセグメントの両端をハードセグメントで挟んだトリブロック構造(PMMA-PBA-PMMA)などが挙げられる。この構造であれば、PMMAが持つ透明性や耐候性と、PBAが持つ柔軟性や接着性を併せ持つという特徴がある。
前記(A)の硬さは、ISO7619-1に準拠したタイプAデュロメータで3~35であり、4~32が好ましく、5~20が更に好ましいく、6~12が特に好ましい。3未満では基材との密着性や再剥離性が低下する傾向があり、35超では剥離強度が低下する傾向がある。
前記(A)は硬度が異なる共重合体を2種類以上組み合わせて使用しても良い。その場合の配合比率は、単独で使用する場合と同様に硬度が目安となり、異なる共重合体の各々の硬度に、その含有比率を掛け合わせた値の和が3~35となることが好ましい(例えば、硬度10の配合量が40%で、硬度30の配合量が60%の場合は、10×0.4+30×0.6=22)。
前記(A)の固形分全量に対する配合量は、10~35重量%が好ましく、15~30重量%が更に好ましく、20~25重量%が特に好ましい。10重量%以上とすることで十分な再剥離性を確保でき、35重量%以下とすることで十分な剥離強度を確保することができる。
本発明で使用される水酸基含有(メタ)アクリレート(B)は、(A)成分を溶解すると共に、組成物の硬化性を向上させる目的で配合する。水酸基含有であれば特に限定されないが、硬化収縮の点で2官能以下が好ましく、単官能が更に好ましい。例えば2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、4-ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、(A)の溶解性が非常に優れる点でヒドロキシプロピルメタクリレート及び4ヒドロキシブチルアクリレート(以下4HBAという)が好ましい。
前記(B)の固形分全量に対する配合量は、30~55重量%が好ましく、35~50重量%が更に好ましく、40~48重量%が特に好ましい。30重量%以上とすることで(A)の溶解性を十分確保することができ、55重量%以下とすることで糊残りが少ない十分な再剥離性を確保することができる。
本発明で使用されるカルボキシル基含有(メタ)アクリレート(C)は、例えば塩ビ樹脂のようなプラスチック基材との密着性を向上させる目的で配合する。カルボキシル基含有であれば特に限定されないが、硬化収縮の点で2官能以下が好ましく、単官能が更に好ましい。例えばβ‐カルボキシエチル(メタ)アクリレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンフタレート、ω‐カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、比較的ガラス転移点が低いため柔軟性に優れ、密着力も良好なβ‐カルボキシエチルアクリレートが好ましい。
前記(C)の固形分全量に対する配合量は、0.5~15重量%が好ましく、0.8~10重量%が更に好ましい。0.5重量%以上とすることで基材との十分な密着性を確保でき、15重量部以下とすることで十分な再剥離性を確保することできる。
本発明で使用される粘着付与剤(D)は、非反応成分で硬化収縮を生じることなく剥離強度を向上させる目的で配合する。例えばロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂等があり、単独または2種類以上を組み合わせて使用できる。これらの中では、(A)との相溶性と密着性に優れる点でロジンエステル系樹脂が好ましい。
前記(D)の固形分全量に対する配合量は、10~35重量%が好ましく、13~30重量%が更に好ましく、15~28重量%が特に好ましい。10重量%以上とすることで十分な剥離力を確保することができ、35重量%以下とすることで糊残りがない十分な再剥離性を確保することができる。
本発明で使用される光重合開始剤(E)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α-ヒドロキシアセトフェノン系として1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中では、黄変しにくいα-ヒドロキシアセトフェノン系、及び内部硬化性に優れるアシルフォスフィンオキサイド系を含むことが好ましい。
前記(E)の光重合性成分100重量部に対する配合量は、5~15重量部配合することが好ましく、8~12重量部が更に好ましい。5重量部とすることで十分な硬化性を確保することができ、15重量部以下とすることで過剰添加とならず硬化後も十分な分子量を確保することができる。α-ヒドロキシアセトフェノン系とアシルフォスフィンオキサイド系を併用する場合は、前者10部に対し後者0.1~1.0部が好ましい。市販品としてはα-ヒドロキシアセトフェノン系でOmnirad184及び同2959が、フォスフィンオキサイド系でOmniradTPO H及び同819(商品名:いずれもIGM Resins社製)等が挙げられる。
本発明の光硬化性粘着剤組成物には、更にシランカップリング剤(F)を配合することが好ましい。(F)は分子内に有機材料及び無機材料と結合する官能基を併せ持ち、機械的強度の向上、接着性の向上を目的に配合する。有機材料と反応する官能基としては、例えばビニル基、エポキシ基、アミノ基、(メタ)アクリレート基、メルカプト基などが挙げられ、これらの中では(A)~(D)との相溶性が良好な(メタ)アクリロイル基が好ましい。例えばメタクリロキシプロピルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では接着信頼性の点でアクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
前記(F)の固形分全量に対する配合量は、5重量%以下が好ましく、2重量%以下が更に好ましい。市販品ではKBM-5103(商品名:信越化学工業社製、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)、KBM-503(商品名:同社製、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン)等が挙げられる。
更に加えて本発明の光硬化性粘着剤組成物には、性能を損なわない範囲で、反応性希釈剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、消泡剤、濡れ性調整剤、有機微粒子、無機フィラー帯電防止剤などの添加剤を併用することができる。
前記反応性希釈剤としては、低粘度で(A)~(C)との相溶性に優れる点で、多官能(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。例えば2官能では(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレートが、3官能ではトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが、4官能でペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレートが、5官能ではジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが、6官能ではジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記反応性希釈剤の固形分全量に対する配合量は、10重量%以下が好ましく、1~8重量%が更に好ましく、3~6重量%が特に好ましい。この範囲とすることで、(A)の溶解安定性を保持したまま、塗工に適した粘度への調整や、硬化性を向上させることができる。
本発明の光硬化性粘着剤組成物は、溶剤により希釈しても良い。但し塩化ビニルのような極性溶剤に対し溶解性が強い基材の場合は、極性が低い溶剤を用いることが好ましい。配合量としては10%以下が好ましく、無溶剤であることが更に好ましい。なお本発明において無溶剤とは、希釈を目的として意図的に溶剤を配合することを除くことであり、組成物の各成分に微量に含まれる揮発成分までをも除くことは意味せず、その溶剤含有量としては5重量%以下、典型的には1重量%以下を指す。
本発明の光硬化性粘着剤組成物の25℃における組成物の粘度は1,000~20,000mPa・sが好ましく、3,000~15,000mPa・sが更に好ましく、5,000~10,000mPa・sが特に好ましい。この範囲とすることで、10~100μmレベルの膜厚を、安定してワンコートで塗工することができる。
本発明の光硬化性粘着剤組成物を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などを利用できる。
本発明の光硬化性粘着剤組成物は、紫外線等の光を用いて硬化させる。光源としては例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ、無電極紫外線ランプなどがあげられ、硬化条件としては50mW/cm~3000mW/cmの照射強度で、積算光量として50~2,000mJ/cmが例示される。また照射する雰囲気は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。
本発明の光硬化性粘着剤組成物は、無溶剤とすることで、塩ビ系の長尺シートに塗工する粘着剤として使用することができる。特に貼り合わせる下地がプラスチック系基材の場合は、十分な密着性を確保できると同時に、一旦貼り合わせた後に剥がす際にも、下地に糊残りが発生しづらく再剥離性に優れるため、現場での作業性を非常に効率化することが可能となる。なお糊残りの発生は、「粘着剤と基材との密着性>>粘着剤と被着との密着性」という観点から、複数回のクロスカットテストを連続で行うことで確認できる。
以下、本発明を実施例、比較例に基づき詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。また表記が無い場合は、室温は25℃相対湿度65%の条件下で測定を行った。なお配合量は重量部を示す。
実施例1
(A)としてKURARITY LA3710(商品名:クラレ社製、MMA/BA/MMAブロックポリマー、タイプAデュロメータでの硬さ9)を、(B)としてHOP(N)(商品名:共栄社化学化学社製、ヒドロキシプロピルメタクリレート)を、(C)としてβ-CEA(商品名:ダイセルオルネクスト社製、β-カルボキシエチルアクリレート)を、(D)としてパインクリスタルKE-311(商品名:荒川化学工業社製、ロジンエステル系)を、(E)としてOmnirad184(商品名:IGM Resins社製)およびOmniradTPO H(商品名:IGM Resins社製)を、反応性希釈剤としてMIRAMER M200(商品名:MIWON社製、1.6-ヘキサンジオールジアクリレート)を用い、表1記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、実施例1の光硬化性粘着剤組成物を調製した。
実施例2~10
実施例1で用いた材料の他、(A)としてLA3320(商品名:クラレ社製、MMA/BA/MMAブロックポリマー、硬さ13)及びLA2330(商品名:クラレ社製、MMA/BA/MMAブロックポリマー、硬さ32)を、(B)として4-HBA(商品名:大阪有機化学工業社製、4-ヒドロキシブチルアクリレート)を、(F)としてKBM-503(商品名:信越シリコーン社製、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を用い、表1記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、実施例2~10の光硬化性粘着剤組成物を調製した。
比較例1~4
実施例で用いた材料の他、アクリル系共重合体としてLA2114(商品名:クラレ社製、MMA/BA/MMAブロックポリマー、硬さ3未満の流動体状)を用い、表2記載の配合で均一に溶解するまで撹拌し、比較例1~4の光硬化性粘着剤組成物を調製した。
表1
表2
評価方法は以下の通りとした。
粘度:東機産業製のコーンプレート型粘度計RE―215Rを用い、コーン角3°×R17.65で25±1℃、回転数は粘度が1,000~10,000mPa・sの場合は5rpm、10,000mPa・s以上の場合は2rpmで測定し、1,000~20,000mPa・sの場合を○、この範囲を外れた場合を×とした。
クロスカットテスト(密着性及び糊残り性の評価): 40mm×40mm×厚さ2mmの塩ビシートへ、バーコーター♯20を用いて粘着剤を膜厚40μmで塗布し、高圧水銀ランプを用い300mW/cm、800mJ/cmの照射条件で塗膜を硬化させた。得られた試験片に対し、1mm×1mmの碁盤目状にカッターナイフでクロスカット(100マス)した後、セロハンテープを貼り付けで剥離し、更にもう2回、計3回繰り返したあと塗膜の残ったマス目の数を記録した。
評価は、残ったマス目が100-70の場合を◎、69-30を〇、29-0を×とした。
剥離力: 100mm×25mm×厚さ2mmの塩ビシートへ、バーコーター♯20を用いて粘着剤を膜厚40μmで塗布し、高圧水銀ランプを用い300mW/cm、800mJ/cmの照射条件で塗膜を硬化させた。得られた試験片を100mm×25mm×厚さ2mmポリカーボネート板にハンドローラーを用いて貼り合わせ、23℃で6時間静置した。
その後、ミネベア社製引張圧縮試験機TG1-1KNを用いて、引っ張り速度300mm/minで180°剥離試験を行い、剥離強度を測定した。
評価は、15N超の場合を◎、5-15Nを〇、5N未満を×とした。
実施例評価結果
表3
比較例評価結果
表4
実施例の各樹脂組成物は粘度、クロスカットテスト、剥離試験、いずれの評価においても良好な結果を得た。
一方、(B)を含まない比較例1は(A)が溶解せず、(C)を含まない比較例2はクロスカットテストが劣っていた。また(D)を含まない比較例3は剥離強度が低く、硬さが3未満の流動体であるアクリル共重合体を用いた比較例4はクロスカットテストと剥離強度が劣り、いずれも本願発明に適さないものであった。

Claims (5)

  1. アクリル系ブロック共重合体(A)と、水酸基含有(メタ)アクリレート(B)と、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート(C)と、粘着付与剤(D)と、光重合開始剤(E)と、を含み、前記(A)の硬さがISO7619-1に準拠したタイプAデュロメータで3~35であることを特徴とする光硬化性粘着剤組成物。
  2. 前記(A)の配合量が固形分全量に対し10~35重量%であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着剤組成物。
  3. 前記(C)の配合量が固形分全量に対し0.5~15重量%であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着剤組成物。
  4. シランカップリング剤(F)を更に含むことを特徴とする請求項1記載の光硬化性粘着剤組成物。
  5. 塩化ビニル基材用の粘着剤であることを特徴とする請求項1~3いずれか記載の光硬化性粘着剤組成物。

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