JP2024022343A - 撮像装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮像センサに電力を供給する主電源のピーク電流を低減する技術を提供する。【解決手段】撮像装置であって、撮像センサと、給電手段と、蓄電手段と、前記給電手段からの電力を用いて前記蓄電手段を充電する充電手段と、前記撮像装置の第1の動作状態において、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御し、前記撮像センサの最大消費電力が前記第1の動作状態よりも大きい前記撮像装置の第2の動作状態において、前記給電手段及び前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする撮像装置を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置、制御方法、及びプログラムに関する。
キャパシタを利用して負荷に電力を供給することにより、バッテリからの電力供給を援助する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
また、複数の画素のデータを同時に読み出すことが可能な撮像センサを搭載することで、メカシャッタを使用せずにローリング歪みを低減した撮影を可能とする撮像装置が知られている。
特開2010-166797号公報
撮像センサから同時に多くの画素のデータを高速に読み出すと、撮像センサのピーク電流が増加する。ピーク電流が増加すると、撮像装置のバッテリから供給される電流が許容値を超え、バッテリの電圧が低下し、システムダウンが発生する可能性がある。また、ピーク電流が大きくなったときに、ライン抵抗による電圧低下が発生し、撮像装置の最低駆動電圧を下回ることによってもシステムダウンが発生する可能性がある。しかし、特許文献1の技術は、このような撮像センサのピーク電流が許容値を超える課題に対処するものではない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、撮像センサに電力を供給する主電源のピーク電流を低減する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、撮像装置であって、撮像センサと、給電手段と、蓄電手段と、前記給電手段からの電力を用いて前記蓄電手段を充電する充電手段と、前記撮像装置の第1の動作状態において、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御し、前記撮像センサの最大消費電力が前記第1の動作状態よりも大きい前記撮像装置の第2の動作状態において、前記給電手段及び前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
本発明によれば、撮像センサに電力を供給する主電源のピーク電流を低減することが可能となる。
なお、本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
撮像装置100の構成を示すブロック図。 撮像電源部1072の詳細な構成を示すブロック図。 撮像装置100のハードウェア構造を説明する図。 供給源選択部203の詳細な構成を示すブロック図。 供給源選択部203の他の構成例を示す図。 撮像装置100が実行する処理のフローチャート。 撮像装置100が実行する処理のフローチャート。 撮像装置100が実行する処理のフローチャート。 温度に応じてメイン電源パスを切り替えるときのメイン電源パス切替部401のスイッチ設定表。 蓄電デバイス部202のESRに応じてメイン電源パスを切り替えるときのメイン電源パス切替部401のスイッチ設定表。 (A)蓄電デバイス部202の温度特性を示す図、(B)(C)蓄電デバイス部202の劣化特性を示す図。 蓄電デバイス部202の劣化度合いごとの領域を示す図。 撮像装置100によるユーザへの各種報知例について説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、撮像装置100の構成を示すブロック図である。図1を参照して、撮像装置100の構成及び動作について説明する。撮像装置100全体の制御を司るCPU101内の制御部1011から指令を受けた撮像駆動制御部1012は、その指令に基づいて撮像センサ102を制御する。このように制御された撮像センサ102は、被写体からの光を各画素に取り込むことで光電変換(露光)を行い、撮像センサ102内のA/Dコンバータによってデジタルデータを生成する。各画素から得られたデジタルデータを基に生成された画像データは、CPU101内の一時メモリ1014に取り込まれる。撮像センサ102は、少なくとも8K(水平7680画素×垂直4320画素)の画素数を備える。そして、撮像センサ102は、毎秒60フレームの8Kの画像データを出力することが可能である。
スルー画像を表示する撮影待機状態の場合は、制御部1011からのスルー画像用の間引き駆動指令によってデータが撮像センサ102から取り込まれる。取り込まれたデータは、一時メモリ1014に展開される。取得された画像は、画像補正部1015で補正された後、表示画像変換部1016で表示用のデータに変換され、表示部103に表示される。
ユーザがレリーズボタンを押下した場合は、撮像駆動制御部1012の指示によって本撮影(記録用画像の撮影)用の駆動制御がなされた撮像センサ102から画像データが取り込まれる。一時メモリ1014上に展開された画像データは、画像補正部1015で補正され、画像圧縮部1013でJPEGエンコード処理がなされ、記録部104に静止画として記録される。
ユーザが動画記録ボタンを押下した場合は、撮像駆動制御部1012の指示によって動画用の駆動制御がなされた撮像センサ102から連続的に画像データが取り込まれる。一時メモリ1014上に展開された画像データは、画像補正部1015で補正され、画像圧縮部1013で動画エンコード処理がなされ、記録部104に動画として記録される。なお、簡略化のため図1では図示していないが、撮像装置100は、ユーザの操作入力のための操作部なども備える。
撮像装置100の動作モードには、代表的には静止画モードと動画モードがある。より詳細には、静止画モードの中にも、レリーズボタンを一回押すごとに一枚の静止画撮影を行う単写モード、レリーズボタンを押している間は連続して静止画を取得する連写モードがある。連写モードの中でも、単位時間あたりの撮影枚数がより多くなる高速連写モードと、単位時間あたりの撮影枚数が比較的少ない低速連写モードがある。
また、撮影枚数に関する単写モードと連写モードの分別とは別に、読み出し方式に関するモードの分別もある。読み出し方式に関するモードには、撮像センサ102のより多数の画素を同時に読み出すことで動いている被写体の歪みを抑えた静止画を取得する高速読み出しモードと、同時に読み出す画素数を抑えた低速読み出しモードがある。特に、高速読み出しモードの中には、全画素の読み出しを一度に行うグローバルシャッタモードがある。
動画モードの中では、記録する動画フォーマットによって撮像装置100の動作モードは分別され、例えば、8K記録モード、4K記録モード、FHD記録モードなどに分別される。動画モード時にはフレームレートも変更可能であり、フレームレートによっても撮像装置100の動作モードが分別される。
撮像装置100の上記の動作モードは、ユーザの操作に応じて変更される場合もあれば、制御部1011がユーザにとって最適となる動作モードに自動で変更する場合もある。
電源部107は、バッテリ108又はUSB給電部110から供給される電力を必要な電圧・電流に変換して撮像装置100の各部に供給する役割を担う。バッテリ108は、撮像装置100の電力供給源に相当するものであり、例えば取り外し可能なリチウムイオン電池である。バッテリ監視部109は、バッテリ108の電圧や放電電流を監視して、制御部1011に情報を送信する。バッテリ監視部109は、バッテリ108の放電電流と電圧降下量からバッテリ108の内部抵抗を算出することも可能である。制御部1011は、バッテリ監視部109から提供されたバッテリ情報に基づき、バッテリ108の残容量が少ない時や、内部抵抗が上昇しているときは、例えば撮像装置100を低消費電力状態にするなどの制御を行う。
撮像装置100は、バッテリ108ではなくUSB給電部110から供給される電力を用いて動作することも可能である。USB給電部110は、USBケーブルを介してモバイルバッテリ又はACアダプタなどに接続される。図1では、電源部107には、CPU101に電力を供給するCPU電源部1071と撮像センサ102に電力を供給する撮像電源部1072のみを記載している。しかし、電源部107には、表示部103、及び記録部104などに電力を供給する電源部も含まれる。
電源制御部106は、制御部1011の指令に基づき、電源部107を制御する。例えば、電源制御部106は電源部107内の各部に対して、オン/オフの制御、出力電圧の変更などを行う。図1では、電源制御部106はCPU101とは別デバイスとして記載されているが、電源制御部106がCPU101内に構成されていてもよい。或いは、制御部1011が電源部107直接制御する構成を採用してもよい。
温度センサ105は、撮像装置100内に配置され、温度センサ105の近傍の温度データを出力する。制御部1011は、温度センサ105の出力データに基づいて、撮像装置100の任意の箇所の温度を推定することが可能である。また、温度センサ105は1つとは限らず、2つ以上の温度センサ105の出力データに基づいて、制御部1011はより詳細に撮像装置100の温度を推定することも可能である。制御部1011は、温度情報に従って、撮像装置100の制御を変更することができる。例えば、制御部1011は、撮像センサ102の推定温度が所定の温度を超えた場合には、撮像駆動制御部1012に対して撮像動作を停止するよう指令を送る。同時に、制御部1011は、電源制御部106に対して撮像電源部1072をオフにするよう指令を送る。これによって、撮像センサ102が使用可能範囲外の温度状態に陥ったときには、安全に撮像動作を停止することが可能である。
図2は、撮像電源部1072の詳細な構成を示すブロック図である。バッテリ108又はUSB給電部110からの電力は、撮像メイン電源部201及び蓄電デバイス充放電部204に入力される。撮像メイン電源部201は、バッテリ108の電圧を撮像センサ102の動作電圧に変換して出力する。撮像メイン電源部201は、例えばDC/DCコンバータ又はLDOなどを含む。蓄電デバイス充放電部204は、バッテリ108又はUSB給電部110からの電力を用いて蓄電デバイス部202への充電動作を行う。
蓄電デバイス部202は、例えば電気二重層キャパシタ(EDLC)であるが、これに限定されない。撮像センサ102の駆動電力を賄える程度の大容量で、かつ、撮像センサ102の反応速度を賄える等価直列抵抗(ESR)であれば、全固体電池のような蓄電デバイスを蓄電デバイス部202として用いてもよい。
供給源選択部203は、撮像メイン電源部201と蓄電デバイス部202の一方又は両方の出力を選択して撮像センサ102に電力を供給する。供給源選択部203は、主として撮像メイン電源部201を介したバッテリ108又はUSB給電部110の電力を撮像センサ102に供給するように、電源制御部106によって制御される。しかし、バッテリ108又はUSB給電部110の電力は、撮像装置100の他の回路ブロックの電源としても使用されている。そのため、バッテリ108又はUSB給電部110の電力で撮像センサ102の消費電力をすべて賄おうとすると、バッテリ108又はUSB給電部110の許容電力を超えるおそれがある。例えば、撮像装置100の動作モードがグローバルシャッタモードのときは、撮像センサ102は全画素を同時に読み出すために瞬間的な大電力を消費する。そのため、バッテリ108又はUSB給電部110の許容出力電流を超えるリスクが高い。このため、グローバルシャッタモードをはじめとする、最大電力の大きい撮像装置100の動作モードにおいては、供給源選択部203は、蓄電デバイス部202の電力を撮像センサ102に供給するように制御される。グローバルシャッタモード以外にも、複数の画素を同時に読みだすモードや、高速連写を目的として読み出しスピードをあげるモードなども、最大電力の大きい撮像装置100の動作モードに含まれる。
蓄電デバイス部202に一度貯めこまれた電力を撮像センサ102が消費する場合には、バッテリ108又はUSB給電部110から供給される電流が低減される。蓄電デバイス部202が十分な電力を供給する能力を持つ場合には、供給源選択部203は、蓄電デバイス部202からの電力のみを選択して撮像センサ102に供給してもよい。
蓄電デバイス充放電部204が蓄電デバイス部202に対して定電流充電を行う場合は、蓄電デバイス充放電部204は出力電流を一定にする。出力電圧については、蓄電デバイス充放電部204は、蓄電デバイス部202の電圧上昇に合わせて変更する。蓄電デバイス部202の電圧が充電完了電圧に達すると、蓄電デバイス充放電部204は、充電動作を停止する。
蓄電デバイス充放電部204の出力電圧、出力電流、及び充電完了電圧は、電源制御部106による制御によって変更することが可能である。例えば、蓄電デバイス充放電部204の出力電流を大きく設定することで、蓄電デバイス部202が満充電になるまでの時間を早めることが可能である。一方で出力電流を大きく設定すると、バッテリ108又はUSB給電部110から持ち出す電力は大きくなる。このため、バッテリ108又はUSB給電部110から持ち出す電力を抑えるために、蓄電デバイス充放電部204の出力電流値を小さく設定することもできる。また、蓄電デバイス充放電部204の充電完了電圧を高く設定することで、より多くの電力を蓄電デバイス部202から撮像センサ102に供給できるようになる。一方で、充電完了電圧を高く設定すると、蓄電デバイス部202に高い電圧が長時間印加されることで蓄電デバイス部202の劣化が進行する懸念がある。そのため、劣化を防止するために蓄電デバイス充放電部204の充電完了電圧を低く設定することもできる。なお、上では、蓄電デバイス充放電部204が蓄電デバイス部202に定電流充電を行う場合について記載をしたが、定電圧充電でもよく、その場合は充電電圧と充電電流の上限値などが電源制御部106によって設定できる。
蓄電デバイス充放電部204は、蓄電デバイス部202の充電機能に加えて、蓄電デバイス部202の過充電を回避するための放電(ディスチャージ)機能も備える。
次に、図3を参照して、撮像装置100のハードウェア構造を説明する。メイン基板301及び撮像センサ基板302は、撮像装置100の筐体内に配置される。メイン基板301には、CPU101や電源部107が実装される。撮像センサ102は撮像センサ基板302に実装される。撮像センサ102が光を効率的に取り込むために、撮像センサ基板302はメイン基板301よりもレンズに近い側に配置される。
撮像センサ基板302は、Flexible printed circuits(FPC)やコネクタなどを駆使してメイン基板301と接続される。これにより、CPU101からの制御信号や撮像電源部1072からの電力を撮像センサ102に供給することができる。蓄電デバイス部202は、メイン基板301上に実装されてもよいし、撮像センサ基板302上に実装されてもよい。蓄電デバイス部202が撮像センサ基板302上に実装される場合は、撮像センサ102と蓄電デバイス部202との間のインピーダンスが小さくなるため、蓄電デバイス部202の電力を撮像センサ102に供給しやすくなるというメリットがある。
図3には、複数の温度センサ105の例として、温度センサ105a、温度センサ105b、及び温度センサ105cが示されている。温度センサ105aは、撮像センサ基板302上に配置された温度センサである。温度センサ105bは、メイン基板301上に配置された温度センサである。温度センサ105cは、筐体に取り付けられた温度センサである。制御部1011は、これらの温度センサ105の出力データに基づいて、撮像装置100の任意の箇所の温度を推定することが可能である。
蓄電デバイス部202は高温環境下にさらされると劣化が進行するため、蓄電デバイス部202の温度を管理することは重要となる。例えば、撮像センサ基板302上に蓄電デバイス部202が実装される場合、温度センサ105aは撮像センサ102が使用可能範囲外の温度にならないか監視を行うのに使用されるだけでなく、蓄電デバイス部202の温度推定にも使用される。メイン基板301上に蓄電デバイス部202が実装される場合、蓄電デバイス部202の近くに配置された温度センサ105bが蓄電デバイス部202の温度推定に使用される。蓄電デバイス部202の近くに温度センサ105bを配置できない場合、制御部1011は、温度センサ105bの出力と蓄電デバイス部202の相関関係から、温度センサ105bの出力データを使用して、メイン基板301上の蓄電デバイス部202の温度を推定する。
図4Aは、供給源選択部203の詳細な構成を示すブロック図である。図4Aの例では、供給源選択部203は、撮像メイン電源部201から撮像センサ102までの電力供給パス(メイン電源パス)のインピーダンスを切り替えられるように構成されている。
供給源選択部203は、メイン電源パス切替部401、抵抗402、蓄電デバイスパス切替部403、及びメイン電源電流検出部404を備える。抵抗402は、図4Aに示す抵抗402a~402cの総称である。メイン電源パス切替部401及び蓄電デバイスパス切替部403は、電源制御部106の制御に従ってスイッチのオンとオフを切り替えることが可能である。
撮像装置100の最大消費電力が比較的大きい動作モード(例えばグローバルシャッタモード)における撮影動作時には、蓄電デバイスパス切替部403は、蓄電デバイス部202から撮像センサ102までの電力供給パス(蓄電デバイスパス)をオンにする。撮影動作前に予め蓄電デバイス部202を撮像メイン電源部201の電圧よりも高く充電しておくことで、撮影動作時には蓄電デバイス部202から優先的に撮像センサ102に電力を供給することができる。
しかし、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力が供給されることに伴い、蓄電デバイス部202の電圧は低下する。加えて、蓄電デバイス部202の等価直列抵抗(ESR)により、蓄電デバイス部202から持ち出される電流量に比例して蓄電デバイス部202の電圧は降下する。図4Aの例では、蓄電デバイスパス切替部403を構成する回路の中に、蓄電デバイスパスをオンしたときに撮像メイン電源部201から蓄電デバイス部に電流が流れないようにダイオードが配置されている。このダイオードによっても蓄電デバイスパス側の電圧は降下する。蓄電デバイスパス側の電圧が降下してくると、各パスの合流点ではメイン電源パスの電圧と蓄電デバイスパスの電圧が同電位になる。この状態においては、各パスのインピーダンスが小さい方から優先的に撮像センサ102に電力が供給されるようになる。
メイン電源パス切替部401がパススルーの状態で、撮像メイン電源部201からのメイン電源パスのラインインピーダンスが十分に低い場合は、蓄電デバイスパスがオンであっても、撮像メイン電源部201から優先的に撮像センサ102に電力が供給される。この状態を回避するために、メイン電源パス切替部401は、メイン電源パス側の電流を制限するようにスイッチを切り替える。具体的には、メイン電源パス切替部401は、メイン電源パスのインピーダンスが、蓄電デバイス部202のESRも含めた蓄電デバイスパスのインピーダンスよりも大きくなるように、抵抗402がメイン電源パスに直列に配置されるようスイッチの切り替え動作を行う。これにより、蓄電デバイス部202の電圧が降下したとしても、継続して蓄電デバイス部202から優先的に撮像センサ102に電力を供給することができる。
なお、蓄電デバイス部202の電圧が撮像メイン電源部201の電圧よりも高い状態で蓄電デバイスパスをオンすると、撮像メイン電源部201の出力へ電流が逆流する恐れがある。逆流を防止するため、撮像メイン電源部201又はメイン電源パスに直列に配置されるスイッチに、逆流防止機能を設けてもよい。
供給源選択部203は、抵抗402として、抵抗値の異なる抵抗402a~402cを備える。抵抗402bの抵抗値は抵抗402aよりも大きく、抵抗402cの抵抗値は抵抗402bよりも大きい。供給源選択部203は、状況に応じて最適な抵抗402を選択する。図4Aでは、インピーダンスの異なる4つのパスを記載しているが、パスの数は4つに限定されない。また、オンにするスイッチの組み合わせを変更することで、パスの合成インピーダンスを変更させてもよい。
蓄電デバイス部202からの電力供給を優先させたいときであっても、抵抗402によって発生する不要な損失を削減するために、抵抗402はなるべく小さいことが望ましい。そこで、撮像装置100の動作の初期時には、供給源選択部203は、比較的抵抗値が小さいパスAをオンにしておく。しかし、蓄電デバイスパスのインピーダンスが増加することがあるとメイン電源パスのインピーダンスが相対的に小さくなるため、結果として蓄電デバイス部202から必要な電力供給がなされなくなる。蓄電デバイスパスのインピーダンスが増加する一例として、蓄電デバイス部202が低温である場合が挙げられる。蓄電デバイス部202が低温状態になるとESRは増加する傾向がある。この問題に対処するために、制御部1011は、温度センサ105の出力データに基づき、電源制御部106を介してメイン電源パス切替部401を制御してメイン電源パスのインピーダンスを変更する。具体的には、制御部1011は、温度センサ105の出力に基づいて蓄電デバイス部202の温度を推定する。推定した温度時に予想される蓄電デバイスパスのインピーダンスに応じて、制御部1011は、パスAからパスB又はパスCに切り替えるように制御する。これによって低温で蓄電デバイスパスのインピーダンスが増加したとしても、蓄電デバイス部202から必要な電力供給がなされるようになる。
例えば、パスAを選択した状態を第1の供給モードと呼ぶ。また、パスB又はパスCを選択した状態を第2の供給モードと呼ぶことができる。第2の供給モードでは、第1の供給モードよりも、メイン電源パスにより出力される電流の値が低くなるように制御される。図4Aには、パススルーパスを除いて3つのパス(パスA~C)を切り替え可能な構成が記載されているが、パスの数は特に限定されない。
蓄電デバイスパスのインピーダンスの増加要因には、蓄電デバイス部202の温度特性によるもの以外にも、蓄電デバイス部202の劣化などがある。蓄電デバイス部202が劣化すると、ESRが増加する。このようにESRは可変であるため、制御部1011は、蓄電デバイスパスのインピーダンスを測定する。蓄電デバイスパスのインピーダンス測定は、メイン電源パスの電流を検出することで算出することができる。そのために、供給源選択部203はメイン電源電流検出部404を備える。
メイン電源電流検出部404は、抵抗402の両端の電圧差分からメイン電源パスに流れる電流を算出できる。例えば、撮像センサの読み出し時の電流が3Aであると分かっており、メイン電源パスに流れる電流が1Aである場合には、蓄電デバイスパスには2A流れていることになる。この電流比は、メイン電源パスのインピーダンスと蓄電デバイスパスのインピーダンスとの比に対応する。このときのメイン電源パスがパスAだとすると、制御部1011は、抵抗402aの1/2が蓄電デバイスパスのインピーダンスであると算出できる。制御部1011は、このように算出した蓄電デバイスパスのインピーダンスに応じて、電源制御部106を介してパスAからパスB又はパスCに切り替えるように制御する。これによって蓄電デバイス部202が劣化して蓄電デバイスパスのインピーダンスが増加したとしても、蓄電デバイス部202から撮像センサ102へ必要な電力供給がなされるようになる。
メイン電源パスの電流検出による方法以外の方法によって蓄電デバイスパスのインピーダンスを測定する構成を採用してもよい。例えば、蓄電デバイスパス切替部403にあるスイッチが、蓄電デバイスパスのインピーダンスを算出する構成を備えてもよい。蓄電デバイスパスに流れる電流と電圧から、蓄電デバイスパスのインピーダンスを測定できる。別の例では、蓄電デバイス充放電部204に蓄電デバイスパスのインピーダンスを算出する構成を備えてもよい。定電流で放電する際の蓄電デバイス部202の電圧降下量などから、蓄電デバイスパスのインピーダンスを測定することができる。
メイン電源パスのインピーダンスを大きくすると、メイン電源パスの損失が大きくなるというデメリットも生じる。また、蓄電デバイスパスがオンの状態の場合には、蓄電デバイス部202から撮像センサ102への電力の供給が必要かどうかに関わらず、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力が供給されるようになる。これによって蓄電デバイス部202で不要な充放電が発生し、結果としてバッテリ108の電池持ちが悪くなる。
この問題を解決するため、撮像装置100の最大消費電力が比較的小さくバッテリ108又はUSB給電部110の許容電力内で撮像装置100が動作する動作モードの場合には、メイン電源パス切替部401は、メイン電源パスのインピーダンスが小さくなるようにパスを切り替える。これによって、メイン電源パスでの損失を最小限に抑えることが可能となる。また、メイン電源パスのインピーダンスが小さくなるために、メイン電源パスの電圧と蓄電デバイスパスの電圧が同電位になった場合には、撮像メイン電源部201から撮像センサ102に電力が供給されるようになる。結果として不要な蓄電デバイス部202の充放電が減少し、バッテリ108の電池持ちを向上させることができる。加えて、メイン電源パスの切り替えと同時に蓄電デバイスパス切替部403は、蓄電デバイスパスをオフにしてもよい。これによって、蓄電デバイス部202に充電された電力を消費することなく、撮像センサ102を動作させることができ、不要な蓄電デバイス部202の充放電による損失を防ぐことができる。
上記のバッテリ108又はUSB給電部110の許容電力内で撮像装置100が動作する動作モードは、例えば動画モード、静止画モードのうちの単写モード及び低速連写モード、並びに低速読み出しモードなどである。また、撮像装置100の最大消費電力が比較的高い動作モード(例えばグローバルシャッタモード、高速連写モード、高速読み出しモードなど)のときのライブビュー状態も、バッテリ108又はUSB給電部110の許容電力内で撮像装置100が動作する動作モードに含まれる。
メイン電源パス切替部401は、撮像装置100の動作モードに限らず、撮像センサ102の読み出し動作時とそれ以外の期間とでメイン電源パスを切り替えるよう制御してもよい。例えば、メイン電源パス切替部401は、撮像センサ102の読み出し動作時と同期してメイン電源パスのインピーダンスを高くして、読み出し時以外の期間では、メイン電源パスのインピーダンスを低くするよう制御する。このように制御することで、読み出し動作時にはバッテリ108又はUSB給電部110から持ち出す電流を削減し、読み出し時以外の期間では蓄電デバイス部202の不要な損失を削減することが可能となる。
図4Bは、供給源選択部203の他の構成例を示す図である。図4Bでは、図4Aと比べて、メイン電源パス切替部401が、メイン電源電流制限部406に置き換えられている。メイン電源電流制限部406は、メイン電源パスにより撮像センサ102に出力される電流値が、電源制御部106によって定められた電流閾値を超えないように制限する処理である電流制限を行う。図4Bには一例としてメイン電源電流制限部406が供給源選択部203の構成要素である場合を記載したが、撮像メイン電源部201にメイン電源電流制限部406と同等の機能が備わっていてもよい。
メイン電源電流制限部406は、図4Aで示したメイン電源パス切替部401と同様に、温度センサの情報に基づいて電流閾値を変更することができる。また、図4Aで示したメイン電源パス切替部401と同様に、メイン電源電流制限部406は、撮像装置100の動作モードに応じて電流閾値を変更することもできる。
メイン電源制御部406においても、前述のような第1の供給モードと第2の供給モードとを持つ。第2の供給モードでは、第1の供給モードよりも、メイン電源パスから出力される電流値が低くなるように制御される。この場合、制御部1011は、撮像装置100の動作モードに応じて、第1の供給モードと第2の供給モードを切り替える制御を行うことができる。また、制御部1011は、温度センサ105の情報に応じて、第1の供給モードと第2の供給モードを切り替える制御を行うことができる。また、制御部1011は、ESRに応じて、第1の供給モードと第2の供給モードを切り替える制御を行うことができる。このような切り替え制御により、バッテリ108又はUSB給電部110の最大電流(ピーク電流)を低減しつつ、撮像電源部1072における電力損失を抑制することが可能である。
なお、メイン電源パスの電流制限を行わない状態と電流制限を行う状態をそれぞれ第1の供給モード、第2の供給モードとしてもよい。また、電流制限の程度が異なる3つ以上の供給モードを切り替える構成を採用してもよい。ここで、電流制限の程度とは、メイン電源パスから撮像センサ102に出力される電流値の大きさということもできる。電流制限の程度が大きいほど、メイン電源パスから撮像センサ102に出力される電流値が小さくなるように制御される。
また、図4Bに記載したバッテリ監視部109によって監視されるバッテリ108の状態に応じて、供給モードを切り替える構成を採用してもよい。例えば、バッテリ108の電圧が所定の電圧値よりも低いときは、制御部1011は第2の供給モードに切り替える。また、別の例では、バッテリ108の電流が所定の電流値よりも大きいときは、制御部1011は第2の供給モードに切り替える。また、別の例では、バッテリ108の内部抵抗が所定の抵抗値よりも大きいときは、制御部1011は第2の供給モードに切り替える。これにより、バッテリ108の許容電流を超えないよう撮像メイン電源部201の出力電流を制限し、蓄電デバイス部202からの電力と合わせて撮像センサ102を動作させることができる。
上では、図4A及び図4Bを参照して、蓄電デバイス部202の温度又はESRに応じてメイン電源パスのインピーダンスを変更する構成について説明した。これにより、蓄電デバイス部202から撮像センサ102へ必要な電力を供給することが可能になる。しかし、蓄電デバイス部202が過剰な低温状態である場合は、メイン電源パスのインピーダンスを最大に設定しても、それ以上に蓄電デバイスパスのインピーダンスが大きくなる。そのため、撮像メイン電源部201から優先的に撮像センサ102に電力が供給される。このときに、バッテリ108又はUSB給電部110の許容電力を超えて、撮像装置100のシステムダウンが発生する恐れがある。
この問題を解決するため、制御部1011は、温度センサ105の情報に基づいて、撮像メイン電源部201から撮像センサ102に供給される電力を予測し、その電力が所定値を超える場合には、撮像装置100の撮影動作を禁止するよう制御する。
また、撮像センサ102の電源パスとなる各パスのインピーダンスがそれぞれ過剰に大きくなると、そのインピーダンスによる電圧降下により、供給電圧が撮像センサ102の動作電圧を下回る恐れがある。
この問題を解決するため、制御部1011は、温度センサの情報に基づいて、撮像センサ102の電源の電圧降下を予測し、その電圧降下が所定値を超える場合には撮像装置100の撮影動作を禁止するよう制御する。
上記の例では、制御部1011が温度センサの情報に基づいて撮像装置100の撮影動作を禁止する構成について説明したが、制御部1011は、蓄電デバイス部202のESRを予測して、撮影動作を禁止してもよい。この場合には、制御部1011は、蓄電デバイス部202のESRから、撮像メイン電源部201から撮像センサ102に供給される電力を予測し、その電力が所定の電力値を超える場合には撮像装置100の撮影動作を禁止するよう制御する。また、制御部1011は、蓄電デバイス部202のESRから、撮像センサ102の電源の電圧降下を予測し、その電圧降下が所定値を超える場合には撮像装置100の撮影動作を禁止するよう制御する。
例えば、静止画モードが動画モードと比較して最大電力が大きく、蓄電デバイス部202の電力を撮像センサ102に供給することが前提とされている場合を考える。この場合、蓄電デバイス部202が上記の状態に陥ったときに、制御部1011は、静止画モードのみの撮影動作を禁止する。或いは、制御部1011は、静止画モードの中でもより多くの電力を蓄電デバイス部202から撮像センサ102に供給することを前提としている高速連写モード、高速読み出しモード、及びグローバルシャッタモードの撮影動作を禁止してもよい。
図5A~図5Cは、撮像装置100が実行する処理のフローチャートである。本フローチャートの各ステップの処理は、特に断らない限り、撮像装置100のROM(不図示)に格納された制御プログラムを制御部1011が実行することにより実現される。また、制御部1011による電源部107の制御は、電源制御部106を介して行われる。ユーザによりユーザが撮像装置100の電源ボタンが押されて撮像装置100の電源がオンになると、本フローチャートの処理が開始する。
S502において、制御部1011は、メイン電源パスを初期化する。具体的には、制御部1011は、メイン電源パスがパススルーパスとなるようにメイン電源パス切替部401のスイッチを制御する。これにより、ライブビュー状態にて抵抗402で不要な損失が発生しないようになる。
S503において、制御部1011は、蓄電デバイスパスを無効化する。具体的には、制御部1011は、蓄電デバイスパス切替部403を制御して、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力が供給されないようにスイッチをオフにする。これにより、ライブビュー状態時に不要な蓄電デバイス部202の充放電によって損失が発生しないようになる。
S504において、制御部1011は、撮像起動処理を行い、ライブビュー状態(LV状態)での撮像装置100の動作を開始する。このライブビュー状態においては、撮像メイン電源部201から撮像センサ102にパススルーパスを介して電力が供給される。
S505において、制御部1011は、蓄電デバイス部202のESRを予測する。具体的にはまず、制御部1011は、メイン電源パスがパスBとなるよう制御する。また、制御部1011は、蓄電デバイスパスを有効化するように蓄電デバイスパス切替部403のスイッチをオンにする。加えて、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204を制御して、蓄電デバイス部202の電圧が撮像メイン電源部201の出力電圧よりも高くなるように、蓄電デバイス部202の充電を行う。その後、制御部1011は、撮像センサ102に消費電流が既知で一定となる動作をさせる。このときに、メイン電源電流検出部404は、抵抗402aの両端の電圧差分からメイン電源パスに流れる電流を検出する。検出したメイン電源パス電流は制御部1011に送信される。制御部1011は、蓄電デバイスパスの電流を下記の式1により算出する。
蓄電デバイスパス電流=撮像センサ消費電流―メイン電源パス電流 … (1)
次に、制御部1011は、蓄電デバイスパス電流とメイン電源パス電流の比率を用いて、下記の式2により、蓄電デバイス部202のESRを予測する。
蓄電デバイス部ESR=抵抗402aの抵抗値
×(メイン電源パス電流/蓄電デバイスパス電流) … (2)
このように、メイン電源パスの電流を検出することで、蓄電デバイス部202のESRを予測することが可能である。また、ここでは、蓄電デバイス部202のESRを予測するために撮像センサ102の消費電流を用いるものとしたが、他の消費電流を用いてもよい。例えば、制御部1011にとって既知である消費電流となる負荷が発生するような専用回路を撮像センサ102とは別に設けてもよい。また、ここでは、蓄電デバイス部202のESRを予測するための方法として、メイン電源パスの電流検出に基づく方法について説明した。しかし、蓄電デバイス部202のESRを予測するための方法は、ここで説明した方法及び上記の計算式に限定されるものではなく、別の方法や計算式を用いて蓄電デバイス部202のESRを予測してもよい。
蓄電デバイス部202のESRの予測が完了したら、制御部1011は、メイン電源パスがパススルーパスになり、蓄電デバイスパスが無効化されるように、スイッチを制御する。
S506において、制御部1011は、温度センサ105の出力データに基づき、蓄電デバイス部202の温度を推定する。
S507において、制御部1011は、蓄電デバイス部202の劣化判定を行う。図8及び図9を参照して、蓄電デバイス部202の劣化判定について説明する。
図8(A)は、蓄電デバイス部202の温度特性を示す図である。蓄電デバイス部202は、低温であればあるほどESRが増加する特性を示す。また、図8(B)及び図8(C)は、蓄電デバイス部202の劣化特性を示している。同じ印加電圧でも、その時の温度が高ければ高いほど劣化は進行し、劣化した結果、ESRは増加する。また、同じ温度でも、印加電圧が高ければ高いほど、劣化は進行し、劣化した結果、ESRは増加する。従って、ESRを特定しただけでは、特定されたESRが蓄電デバイス部202の温度特性によるものなのか、劣化が進行した結果なのかが分からない。
図9は、蓄電デバイス部202の劣化度合いごとの領域を示す図である。制御部1011は、図9に示される各領域に基づいて蓄電デバイス部202の劣化判定を行う。温度が高い場合は蓄電デバイス部202のESRは小さい傾向があるが、それにも関わらずESRが大きい場合には、これは劣化が進行しているためである。また、温度が低い場合は蓄電デバイス部202のESRは高い傾向があるので、ESRがある程度大きくてもそれは温度特性のためであると判断することが可能である。制御部1011は、S504及びS505で取得したESR及び温度情報を用いて、ESRと温度の関係が図9のどの領域に位置するかを識別し、それによって劣化度合いを判定する。
なお、別の例として、制御部1011は、温度ごとに定められたESR劣化度閾値を用い劣化度合いを判定してもよい。この場合、制御部1011は、取得したESRを、取得した温度に対応するESR劣化度閾値と比較することで、劣化度合いを判定することができる。
S508において、制御部1011は、撮像装置100の動作モードが静止画モードかどうかを判定する。動作モードが静止画モードである場合、処理はS509に進む。動作モードが静止画モードでない場合(即ち、動作モードが動画モードである場合)、処理はS528に進む。
なお、S508の判定における静止画モードは、バッテリ108又はUSB給電部110に要求される電流が最大許容電流を超える可能性が高い動作モードの一例である。また、S508の判定における動画モードは、バッテリ108又はUSB給電部110に要求される電流が最大許容電流を超える可能性が低い動作モードの一例である。従って、例えば、静止画モードの中でも比較的消費電力の低いモード(例えば低速連写モードや低速読み出しモード)の場合には、S509ではなくS528に処理が進む構成を採用してもよい。
S509において、制御部1011は、蓄電デバイス部202が使用可能かどうかを判定する。判定のために、制御部1011は、S507で判定した蓄電デバイス部202の劣化度合いを参照する。蓄電デバイス部202の劣化度合いが大きい場合(例えば、図9の「劣化3」の場合)、制御部1011は、蓄電デバイス部202が使用可能でないと判定する。蓄電デバイス部202の劣化度合いが大きい場合、メイン電源パスのインピーダンスが最大となるように制御部1011がメイン電源パス切替部401を制御したとしても、システムが成立しない状況に陥ることが予測される。例えばこの状況は、撮像メイン電源部201から撮像センサ102に多くの電力が供給されるようになるためにバッテリ108又はUSB給電部110の許容電力を超えてシステムダウンを起こすことが予測される状況である。また、別の場合には撮像センサ102の電源パスとなる各パスのインピーダンスがそれぞれ大きいために、そのインピーダンスによる電圧降下により、撮像センサ102の動作電圧を下回ることが予測される状況である。このような予測される状況に実際に陥るような劣化度である場合は、制御部1011は、蓄電デバイス部202が使用可能でないと判定する。蓄電デバイス部202が使用可能である場合、処理はS510に進み、蓄電デバイス部202が使用可能でない場合、処理はS529に進む。
S510において、制御部1011は、蓄電デバイス部202の温度が閾値Taより高いか否かを判定する。制御部1011は、蓄電デバイス部202の温度として、S506で推定した温度を用いる。閾値Taは、これを超えた場合に蓄電デバイス部202の劣化が激しく進行する温度である。蓄電デバイス部202の推定温度が閾値Ta以下である場合、蓄電デバイス部202に高い電圧を印加したとしても蓄電デバイス部202の劣化が進行するリスクは比較的低い。この場合、処理はS512に進む。蓄電デバイス部202の推定温度が閾値Taより高い場合、蓄電デバイス部202に高い電圧を印加し続けると蓄電デバイス部202の劣化が進行するリスクが高い。この場合、処理はS511進む。
S511において、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204を制御して、蓄電デバイス部202の充電電圧を設定する。蓄電デバイス充放電部204が定電流充電で蓄電デバイス部202の充電行う場合は、制御部1011は、充電電圧を低く設定する。これは、蓄電デバイス部202の温度が高く蓄電デバイス部202の劣化が進行するリスクが高い状況にあるからである。このように温度センサ105の情報に基づき、蓄電デバイス部202の充電電圧を低くすることで、蓄電デバイス部202の劣化を抑制することができる。
S512においてもS511と同様に、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204を制御して、蓄電デバイス部202の充電電圧を設定する。S512の場合、蓄電デバイス部202の温度が低く蓄電デバイス部202の劣化が進行するリスクが低い状況にあるので、制御部1011は、充電電圧を高く設定する。撮像装置100の動作モードが、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することを前提としている動作モードである場合、撮影時には少なくとも、蓄電デバイス部202の電圧が撮像メイン電源部201の出力電圧よりも大きい電圧に達している必要がある。よって、温度が低く劣化の懸念が低い状態においては、蓄電デバイス部202の充電電圧を高く保っておくことで、撮影時に不要な充電時間がとられずにスムーズに撮影動作に移行することが可能となる。
S513において、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204を制御して、蓄電デバイス部202の充電電流を設定する。蓄電デバイス充放電部204が定電流充電で蓄電デバイス部202の充電行う場合は、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204の出力電流を設定する。蓄電デバイス充放電部204は、比較的大きな出力電流となる高出力モードと、比較的小さな出力電流となる低出力モードを持つ。S513では、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204を高出力モードに設定する。これにより、蓄電デバイス部202を、目標となる充電電圧まで高速で充電することが可能となる。なお、動作モードが静止画モードに設定されてから撮影が開始されるまでのこのタイミングは、撮像装置100の消費電流は比較的小さく、バッテリ108又はUSB給電部110の供給電力には余裕がある。よって、このタイミングで蓄電デバイス充放電部204を高出力モードとしても問題にならない。
S514において、制御部1011は、SW1がユーザに押されたかどうかを判定する。SW1とは、ユーザのレリーズ動作の1つ手前の操作(撮影準備指示)にあたり、例えばレリーズ釦の半押し動作に相当する。SW1が押されている状態は、撮像装置100は、SW2が押されたらすぐに撮影動作に移行できる撮影準備状態である。SW1が押されていない場合は、処理はS515に進む。SW1が押された場合は、処理はS516に進む。
S515において、制御部1011は、撮像装置100の動作モードが変更されたか否かを判定する。動作モードが変更されていない場合、処理はS514に戻る。動作モードが変更された場合、処理はS505に戻る。また、例えばメイン電源スイッチをユーザがオフにする操作などの、撮像装置100を終了する操作をユーザがした場合には、処理はS531に進む。
S516において、制御部1011は、蓄電デバイス部202の充電電圧を高く(より具体的には、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することが可能となる電圧に)設定する。S512にて、蓄電デバイス部202の充電電圧を、S516で設定する蓄電デバイス部202の充電電圧と同じ電圧に設定している場合は、S516にて蓄電デバイス部202の充電電圧を再設定する必要はない。S511にて、劣化防止の観点から蓄電デバイス部202の充電電圧を低く設定している場合、S516で、制御部1011は、蓄電デバイス部202の充電電圧を、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することが可能となる電圧に設定する。これにより、蓄電デバイス部202の温度が高い状況においても、電圧を高くする時間を必要最小限にとどめ劣化を防止しながら、撮影動作を可能にすることができる。
S517において、制御部1011は、蓄電デバイス部202が充電完了しているかを判定する。制御部1011は、S516で設定した電圧と、蓄電デバイス部202の現在の電圧を比較することにより、充電が完了しているかの判定を行うことができる。或いは、制御部1011は、充電電流を監視して、充電電流が停止しているか否かに基づいて蓄電デバイス部202の充電が完了しているか否かを判定してもよい。まだ蓄電デバイス部202の充電が完了していない場合は、処理はS518に進む。蓄電デバイス部202の充電が完了している場合は、処理はS519に進む。
S518において、制御部1011は、ライブビュー表示と合わせて、ビジー表示を行う。ここでビジー表示とは、撮像装置100の撮影動作が不可能であることを意味する表示である。ユーザはビジー表示を確認することで、撮影が可能な状態かどうかを知ることができる。ビジー表示後に処理はS517に戻る。蓄電デバイス部202の充電が完了するまでS517及びS518の処理が繰り返される。S517で蓄電デバイス部202の充電が完了していると判断されると、制御部1011は、ビジー表示を消去する。
S519において、制御部1011は、SW2がユーザに押されたかどうかを判定する。SW2とは、ユーザのレリーズ動作の操作にあたるもので、例えばレリーズ釦の全押し動作に相当する。SW2が押されていない場合は、処理はS527に進む。SW2が押された場合は、処理はS520に進む。
S520において、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204から蓄電デバイス部202への充電電流を変更する。蓄電デバイス充放電部204が定電流充電で蓄電デバイス部202の充電行う場合は、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204の出力電流を変更する。S520では、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204を低出力モードに設定する。これにより、撮影動作時にバッテリ108又はUSB給電部110から持ち出す電力を小さくすることが可能である。撮像装置100の動作モードが撮影間隔の短い高速連写モード状態の場合、低出力モードにおいて、撮影時に減電した蓄電デバイス部202が次の撮影動作までの時間の中で再充電が完了する程度の充電電流で充電が行われる。
S521において、制御部1011は、メイン電源パスをパススルーパス以外のパスに設定する。制御部1011は、温度センサの出力データに応じて、設定するパスを選択する。蓄電デバイス部202が低温であればあるほど蓄電デバイス部202のESRが高くなる。よって、制御部1011は、温度が高いほど、メイン電源パスのインピーダンスも高くするように制御する。これにより、撮像装置100の温度によらず蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することが可能になる。また、蓄電デバイス部202の劣化によってもESRは上昇する。そのため、制御部1011は、S505で予測した蓄電デバイス部202のESRも参照して、設定するパスを選択してもよい。劣化度合いが許容範囲内でのESRにおいては、その値によらず蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することが可能になる。
S522において、制御部1011は、蓄電デバイスパスを有効化する。蓄電デバイスパス切替部403を制御して、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力が供給されるようにスイッチをオンする。これにより撮影動作時に蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することが可能となる。
S523において、制御部1011は、撮影動作を行う。最初に、蓄電デバイス部202の電圧が撮像メイン電源部201の電圧よりも大きいため、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力が供給される。蓄電デバイス部202の電圧が降下し、撮像メイン電源部201の電圧と同じになると、メイン電源パスと蓄電デバイスパスのうちインピーダンスが小さい方のパスからより多くの電力が撮像センサ102に供給される。S521においてメイン電源パスよりも蓄電デバイスパスのインピーダンスが小さくなるように制御されているため、蓄電デバイス部202の電圧が降下してきても、蓄電デバイス部202から優先的に撮像センサ102に電力が供給される。結果として、撮像装置100がグローバルシャッタモードなどの最大電力の大きい動作モードにおける撮影時でも、バッテリ108又はUSB給電部110から持ち出す瞬間的な電力を小さくすることが可能となる。
S524において、制御部1011は、SW2が離されたかどうかの判定を行う。SW2が継続して押されている場合には、処理はS523に戻り、制御部1011は次の撮影動作を行う。SW2が離された場合には、撮影動作が停止し、処理はS525に進む。
S525において、制御部1011は、S502と同様にメイン電源パス切替部401の初期化処理を行う。
S526において、制御部1011は、S503と同様に蓄電デバイスパスを無効化する。
S527において、制御部1011は、SW1が離されたかどうかの判定を行う。SW1が継続して押されている場合には、処理はS519に戻り、制御部1011はSW2が再度押されるかどうかの判定を行う。SW1が離されSW2が離された場合には、撮影準備状態が停止し、処理はS510に戻る。
S528において、制御部1011は、蓄電デバイス部202の充電電圧を低く設定する。例えば、動画モードなどの、バッテリ108又はUSB給電部110の供給電力で撮像センサ102の最大電力を十分に賄える動作モードである場合には、撮影動作中であっても、制御部1011は、蓄電デバイス部202の充電電圧を低く設定する。これにより蓄電デバイス部202の劣化を防止することができる。特に、撮像装置100の動作モードが動画モードである場合は、撮影が長期間継続されるユースケースが多く、そのために撮像装置100の内部温度が上昇して、蓄電デバイス部202の温度も上昇する。蓄電デバイス部202の温度が上昇しやすいような動作モードにおいては、劣化防止のために蓄電デバイス部202の充電電圧を低く設定しておくことが重要となる。また、ここで蓄電デバイス部202の充電電圧を低く設定したとしても、後に静止画モードに切り替えたときに、S513にて充電電流を大きくして高速に蓄電デバイス部202を充電するので、迅速に撮影動作に移行することができる。
S529において、制御部1011は、現在の動作モード(即ち静止画モード)が蓄電デバイス部202の劣化のために使用できないことを表示部103に表示する。これによりユーザは、静止画モードが使用できないことに加えて、蓄電デバイス部202が劣化していることを知ることができる。例えば、この表示を見たユーザが静止画モードを今後も使用したい場合には、ユーザは蓄電デバイス部202の交換作業を行うなどの対処を行うことができる。また、S529において、制御部1011は、使用可能な代替モードへ誘導するような表示を行ってもよく、それによりユーザは代替モードによって撮影を継続することが可能となる。
S530において、制御部1011は、S515と同様に撮像装置100の動作モードが変更されたか否かを判定する。動作モードが変更されていない場合、制御部1011は、ライブビュー状態を継続しながら、S530の判定を繰り返してモードの変更を待つ。動作モードが変更された場合、処理はS505に戻る。また、例えばメイン電源スイッチをユーザがオフにする操作などの、撮像装置100を終了する操作をユーザがした場合には、処理はS531に進む。
S531において、制御部1011は、蓄電デバイス部202の充電電圧を0Vにする。これによって、撮像装置100の電源オフ時の蓄電デバイス部202の劣化を抑制することができる。その後、制御部1011は、撮像装置100の終了処理を行い、本フローチャートの処理を終了する。撮像装置100の終了処理では、各デバイスの終了処理に加えて、電源部107の立ち下げ動作が行われる。
ところで、S511、S528、及びS531において充電電圧が低く設定された結果、目標の充電電圧が蓄電デバイス部202の現在の電圧よりも低くなる場合がある。この場合、制御部1011は、蓄電デバイス充放電部204の出力を停止して、自然放電によって蓄電デバイス部202が目標電圧になるのを待ってもよい。この場合は、蓄電デバイス部202に一度ため込んだ電力が無効になる頻度が少なくなるため、バッテリ108の電池持ちには有利に働く。一方で、目標よりも高い電圧が印加される時間は長くなるので、蓄電デバイス部202の劣化が進行する懸念がある。このために、蓄電デバイス充放電部204にディスチャージ機能を持たせ、目標電圧に達するまでディスチャージを行ってもよい。この場合には素早く蓄電デバイス部202の電圧に下がるため、蓄電デバイス部202の劣化を抑制することができる。
次に、図6(A)及び図6(B)を参照して、メイン電源パス切替部401のスイッチ設定の例を説明する。ここで、静止画モードは撮像装置100の最大消費電力が比較的大きく、蓄電デバイス部202からの電力を撮像センサ102に供給して動作させることを前提とする。他方、動画モードは撮像装置100の最大消費電力が比較的小さく、蓄電デバイス部202からの電力を撮像センサ102に供給しないで動作させることを前提とする。また、静止画モードの中でも、とりわけグローバルシャッタモードは撮像装置100の最大消費電力が更に大きく、蓄電デバイス部202からより多くの電力を撮像装置100に供給して動作させることを前提とする。
図6(A)は、温度に応じてメイン電源パスを切り替えるときのメイン電源パス切替部401のスイッチ設定表である。
温度が20℃以上のとき、グローバルシャッタモードではパスB及びパスCをオンにする。このとき、メイン電源パスのインピーダンスは抵抗402b及び抵抗402cを並列に配置した合成抵抗となる。また、グローバルシャッタモード以外の静止画モードではパスA及びパスCをオンにする。このとき、メイン電源パスのインピーダンスは抵抗402a及び抵抗402cを並列に配置した合成抵抗となる。そして、動画モード又は静止画モードであっても、ライブビュー状態においてはパススルーパスとする。このように蓄電デバイス部202から撮像センサ102により多くの電力を供給する動作モードであればあるほど、メイン電源パスの電流制限を高くする。逆に言えば、蓄電デバイス部202からの電力供給があまり必要とされない動作モードにおいて、必要以上に蓄電デバイス部202から電力が供給されないように、メイン電源パスの制限を緩めることで、メイン電源パスの損失を削減することが可能である。加えて蓄電デバイス部202の充放電による損失を減らすことが可能である。
温度が20℃未満0℃以上のときには、各モードにおけるメイン電源パスのインピーダンスを高くするようにスイッチ状態を切り替える。これは、蓄電デバイス部202のESRが低温状態で上昇するためであり、メイン電源パスのインピーダンスを大きくすることで、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給できるようにする。逆に言えば、温度が十分に高いときは、メイン電源パスの制限を緩めることで、メイン電源パスの損失及び蓄電デバイス部202の充放電による損失を減らすことが可能である。また、動画モード又は静止画モードであっても、ライブビュー状態においては蓄電デバイス部202からの電力を撮像センサ102に供給しないで動作させることを前提としているため、温度によらずパススルーパスで固定とする。
同様に、温度が0℃未満のときには、各モードにおけるメイン電源パスのインピーダンスを更に高くするようにスイッチ状態を切り替える。
図6(B)は、蓄電デバイス部202のESRに応じてメイン電源パスを切り替えるときのメイン電源パス切替部401のスイッチ設定表である。
蓄電デバイス部202のESRを推測する場合は、撮像装置100の動作モードやその他の設定などによらず、パスBをオンにする。制御部1011は既知の抵抗402bと撮像センサ102の動作電力に加えて、撮像センサ102を動作させたときのメイン電源電流検出部404の情報から、蓄電デバイス部202のESRを予測することができる。撮影時には、制御部1011は、予測したESRに応じてメイン電源パス切替部401のスイッチ状態を切り替える。
蓄電デバイス部202のESRが100mΩ未満のとき、グローバルシャッタモードではパスB及びパスCをオンにする。このとき、メイン電源パスのインピーダンスは抵抗402b及び抵抗402cを並列に配置した合成抵抗となる。また、グローバルシャッタモード以外の静止画モードではパスA及びパスCをオンにする。このとき、メイン電源パスのインピーダンスは抵抗402a及び抵抗402cを並列に配置した合成抵抗となる。そして、動画モード又は静止画モードであっても、ライブビュー状態においてはパススルーパスとする。このように蓄電デバイス部202から撮像センサ102により多くの電力を供給する動作モードであればあるほど、メイン電源パスの電流制限を高くする。逆に言えば、蓄電デバイス部202からの電力供給があまり必要とされない動作モードにおいて、必要以上に蓄電デバイス部202から電力が供給されないように、メイン電源パスの制限を緩めることで、メイン電源パスの損失を削減することが可能である。加えて蓄電デバイス部202の充放電による損失を減らすことが可能である。
蓄電デバイス部202のESRが100mΩ以上400mΩ未満のときには、各モードにおけるメイン電源パスのインピーダンスを高くするようにスイッチ状態を切り替える。蓄電デバイス部202のESRが上昇しているため、メイン電源パスのインピーダンスを大きくすることで、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給できるようにする。逆に言えば、蓄電デバイス部202のESRが十分に低いときは、メイン電源パスの制限を緩めることで、メイン電源パスの損失及び蓄電デバイス部202の充放電による損失を減らすことが可能である。また、動画モード又は静止画モードであっても、ライブビュー状態においては蓄電デバイス部202からの電力を撮像センサ102に供給しないで動作させることを前提としているため、蓄電デバイス部202のESRによらずパススルーパスで固定とする。
同様に、蓄電デバイス部202のESRが400mΩ以上600mΩ未満のときには、各モードにおけるメイン電源パスのインピーダンスを更に高くするようにスイッチ状態を切り替える。
蓄電デバイス部202のESRが600mΩ以上になったときには、グローバルシャッタモードにおける撮影を禁止する。これは、メイン電源パスのインピーダンスが最大となるようにパスCのみをオンにしたとしても、システムが成立しない状況に陥ることが予測されるためである。例えばこの状況は、撮像メイン電源部201から撮像センサ102に多くの電力が供給されるようになるためにバッテリ108又はUSB給電部110の許容電力を超えてシステムダウンを起こすことが予測される状況である。また、別の場合には撮像センサ102の電源パスとなる各パスのインピーダンスがそれぞれ大きいために、そのインピーダンスによる電圧降下により、撮像センサ102の動作電圧を下回ることが予測される状況である。このような予測される状況に実際に陥る前に、ESRに応じて撮影動作を禁止することが可能である。
次に、図6(C)を参照して、蓄電デバイス充放電部204の各動作モードにおける設定について説明する。
グローバルシャッタモードの撮影中は、蓄電デバイス部202の充電電圧を5.0Vにする。例えば、撮像メイン電源部201の出力電圧が4.5Vとすると、メイン電源パスよりも蓄電デバイスパスの電圧が高くなるので、蓄電デバイス部202から優先的に撮像センサ102に電力が供給されるようになる。また、ライブビュー状態の時で蓄電デバイス部202の推定温度がTaよりも高い場合は、充電電圧を2.0Vまで下げておく。これにより、蓄電デバイスの劣化を抑制することができる。ここで充電電圧を0Vとしてしまうと、仮にこの状態でユーザから撮影動作の開始操作があった場合に、0Vから5.0Vまで充電するのに時間がかかることでユーザは撮影できない時間が長く発生する。この問題を解決するため、Taよりも温度が高い場合であっても劣化が著しく進行しない範囲で充電をしておく。また、蓄電デバイス部202の推定温度がTa以下の時も劣化を防止する目的から、4.5V程度まで電圧を下げておく。4.5Vから5.0Vに充電するのにかかる時間は短く、これによってユーザへの影響を小さくする。
グローバルシャッタモード以外の静止画モードの撮影中は、蓄電デバイス部202の充電電圧を4.5Vにする。グローバルシャッタモード以外の静止画モードにおいてはグローバルシャッタモードよりも蓄電デバイス部202から撮像センサ102に供給する電力が少なくてよいため、蓄電デバイス部202の充電電圧をグローバルシャッタモードより下げる。このように動作モードに応じて蓄電デバイス部202の充電電圧を最適な電圧にすることは蓄電デバイス部202の劣化を抑制するうえで重要である。また、ライブビュー状態の時で蓄電デバイス部202の推定温度がTaよりも高い場合は、グローバルシャッタモード時と同様に充電電圧を2.0Vまで下げておく。
動画モードの場合は、撮影動作中かライブビュー状態であるかに関わらず、蓄電デバイス部202の充電電圧を一律で2.0Vにする。このように蓄電デバイス部202からの電力を撮像センサ102に供給しないで動作させることを前提としたモードでは、蓄電デバイス部202の充電電圧を下げることで蓄電デバイス部202の劣化を抑制することができる。ここで、蓄電デバイス部202の充電電圧を0Vにしない理由は、ユーザが静止画モードに切り替えてすぐに撮影動作を開始しようとしたときに、蓄電デバイス部202の充電時間が少しでも短くなるようにするためである。
また、ESRを測定するときには蓄電デバイス部202の充電電圧を4.5Vにする。ここで、4.5Vとは撮像メイン電源部201の出力電圧と同程度を意味した電圧設定であり、こうすることで各パスの電流比から各パスのインピーダンス比を計算することができるようになる。
また、撮像装置100が電源をオフするときには、より長時間その状態が継続される可能性が高いので、蓄電デバイス部202の充電電圧は0.0Vとする。これにより撮像装置100が電源オフ中の蓄電デバイス部202の劣化を抑制することができる。
例えば、動画モードからグローバルシャッタモードに動作モードが切り替わった場合、充電電圧は2.0Vから5.0Vに変更される。この際に充電電流が小さいと、ユーザがモードを切り替えてから撮影可能になるまでの時間が長くなる。よって、動作モードが移行してから撮影を開始するまでのライブビュー状態においては、蓄電デバイス充放電部204を高出力モードとして、300mAの充電電流で蓄電デバイス部202を充電する。また、高出力モードのまま撮影を開始してしまうと、蓄電デバイス部202の充電電流によってバッテリ108又はUSB給電部110から持ち出す電力が増えてしまう。このため、撮影開始前には蓄電デバイス充放電部204を低出力モードとして、100mAの充電電流で蓄電デバイス部202を充電する。高出力モードから低出力モードへの切り替えは撮影開始までに実行されればよく、例えば、電圧監視などの手段を用いて充電が完了した段階で低出力モードに切り替えてもよい。別の例では、動作モード及び蓄電デバイス部202の充電電圧の変更をしてから、蓄電デバイス部202の充電電圧の差分に応じた所定時間経過後に低出力モードに切り替えてもよい。
次に、図7のタイミングチャートを参照して、撮像装置100の動作例について説明する。このタイミングチャートは動作の一例であり、ユーザの操作に応じて、撮像装置100が適切な態様で動作することとする。
図7では、上から順に、撮像装置100を操作するユーザの操作を7Aに、7Aのユーザ操作に伴う撮像装置100の動作を7Bに示す。
7Cは、撮像センサ102が動作するときの電流量(消費電流)を表す。7Dは、温度センサ105によって算出される蓄電デバイス部202の温度の変化を示す。7Eは、メイン電源パス切替部401の設定(撮像メイン電源部201と、蓄電デバイス部202のどちらから電力供給を優先させるかの設定)を示す。7EのレベルがLow(パススルー)のときは、撮像メイン電源部201から優先的に撮像センサ102に電力を供給する。7EのレベルがHigh(抵抗ON)のときは、蓄電デバイス部202から優先的に撮像センサ102に電力を供給する。
7Fは、撮像メイン電源部201から供給される電流量を示す。この電流量がバッテリ108又はUSB給電部110の最大電力を超えないていけない。7Gは、蓄電デバイス部202から供給される電流量を示す。7Hは、蓄電デバイス部202の充電電圧を示す。7Iは、蓄電デバイス部202に充電する際の最大電流量を示す。
以下では、ユーザによる撮像装置100の操作に合わせて、撮像装置100の動作を説明する。
T701で、ユーザが電源スイッチを操作し、撮像装置100を起動させる。はじめ、撮像装置100はグローバルシャッタモードで動作するよう設定されているものとする。撮像装置100は初期化動作を開始し(7B参照)、撮像センサ102の電流が増加する(7C参照)。撮像センサ102の電流が安定したところでメイン電源パス切替部401の切り替えが行われる(7E参照)。蓄電デバイス部202からの電力で撮像センサ102の動作を実施することで、蓄電デバイス部202の劣化判定が実施される。以下の説明では、蓄電デバイス部202は劣化していないものとする。劣化判定が終わればライブビュー状態に遷移する。ライブビュー状態では、蓄電デバイス部202の充電電圧は、4.5V程度に設定される(7H参照)。4.5V程度とは、非高温時には劣化が進みにくく、かつ、チャージに時間がかからない電圧である。以下の説明では、撮像装置100は、ユーザ操作によって静止画モードかつグローバルシャッタモードに設定されているものとする。
T702で、ユーザがAF動作をさせる目的で、SW1を押下する。この時、撮像装置100は撮影待機状態に入り、蓄電デバイス部202は十分に撮像センサ102の電力を供給できる電圧(5.0V程度)まで充電される(7H参照)。
T703で、ユーザがSW2を押下することで、撮像装置100は撮影動作に入る。グローバルシャッタモードでの撮影のため、撮像センサ102の消費電流は瞬間的に大きくなる(7C参照)。このとき、蓄電デバイス部202の最大充電電流は小さくされる(7I参照)。具体的には300mAから100mA程度に最大充電電流を低下させる制御が行われる。更に、メイン電源パス切替部401が切り替えられる(7E参照)。具体的には、パススルー状態から、パスBがオンの状態に変更される。これにより、メイン電源パスが、抵抗402b(200mΩ程度)を介するパスに変更される。以上の動作を実施することにより、撮像センサ102が瞬間的な大電流を必要とする際に、蓄電デバイス部202から電流を供給することが可能となる。また、撮像メイン電源部201からの電流は大きくならず、バッテリ108又はUSB給電部110の定格電流を守っての動作が可能となる。
T704で、ユーザがSW1及びSW2を離すことによって、撮像装置100は撮影動作を終了し、ライブビュー状態に戻る。ここで、蓄電デバイス部202の最大充電電流が大きくされる(7I参照)。具体的には100mAから300mA程度に最大充電電流を大きくする制御が行われる。更に、メイン電源パス切替部401の切り替えが行われる(7E参照)。具体的には、メイン電源パスが、抵抗402b(200mΩ程度)を介するパスから、パススルーパスに変更される。
T705で、ユーザがモード切り替えを実施し、静止画モードから動画モードに変更される。動画モードにおける撮像センサ102の消費電流は、平均的な電流値は大きいものの、瞬間的には静止画モードを上回らないものとする(7C参照)。そのため、蓄電デバイス部202の電力を使用しなくても問題にならない。蓄電デバイス部202の充電電圧(2.0V程度)が下げられ(7H参照)、かつ、蓄電デバイス部202への最大充電電流も下げられる(7I参照)。具体的には300mAから100mA程度に最大充電電流を低下させる制御が行われる。
一方で、動画モードは平均電流が大きいため、撮像装置100の内部温度は上昇し、内蔵される蓄電デバイス部202の温度も高くなる。一定時間動画を取り続けると、蓄電デバイス部202の温度がTaを超えてしまう(7D参照)。
T706で、ユーザ操作により、動画撮影が終わり、撮像装置100が静止画モードへ移行する。その際に、蓄電デバイス部202の温度はTaを超えているものとする(7D参照)。このとき、蓄電デバイス部202の劣化を防止する目的で、蓄電デバイス部202の充電電圧は低い設定(2.0V程度)に維持される(7H参照)。
T707で、ユーザがSW1及びSW2を同時の押下したこととする。蓄電デバイス部202は、十分の撮像センサ102の電力をサポートできる電圧(5.0V程度)まで充電される(7H参照)。しかしながら、蓄電デバイス部202の温度が高くなっているため、充電開始時の蓄電デバイス部202の充電電圧が低くなっており、充電にかかる時間が長くなる。この間、撮像装置100はビジー表示をすることで、ユーザにグローバルシャッタモードを使用できない旨を通知する。蓄電デバイス部202の充電完了したことをもって、蓄電デバイス部202の最大充電電流が小さくされる(7I参照)。具体的には300mAから100mA程度に最大充電電流を低下させる制御が行われる。メイン電源パス切替部401の切り替えが行われる(7E参照)。具体的にはパススルー状態から、パスBがオンの状態に変更される。これにより、メイン電源パスが、抵抗402b(200mΩ程度)を介するパスに変更される。以上の動作を実施することにより、撮像センサ102が瞬間的な大電流を必要とする際に、蓄電デバイス部202から電流を供給することが可能となる。また、撮像メイン電源部201からの電流は大きくならず、バッテリ108又はUSB給電部110の定格電流を守っての動作が可能となる。
T708で、ユーザがSW1及びSW2を離すことによって撮像装置100は撮影動作を終了し、ライブビュー状態に戻る。蓄電デバイス部202の最大充電電流が大きくされる(7I参照)。具体的には100mAから300mA程度に最大充電電流が変更される。更に、メイン電源パス切替部401の切り替えが行われる(7E参照)。具体的には、メイン電源パスが、抵抗402b(200mΩ程度)を介するパスから、パススルーパスに変更される。
ここから先、蓄電デバイス部202の温度が十分下がれば、T709及びT710の動作はT703及びT704と同様の動作となる。
その後、一定時間ユーザ操作がなかった場合、T711で、撮像装置100は節電モードに入る。このとき、撮像センサ102は電源をオフにし、蓄電デバイス部202の電圧を下げる(7H参照)。
T712で、ユーザが撮像装置100の電源スイッチをオフにすると、蓄電デバイス部202の電圧は0Vまで下げられる(7H参照)。
次に、図10を参照して、撮像装置100によるユーザへの各種報知例について説明する。制御部1011は、表示部103にGUIを表示することによりユーザへの報知を行う。ここで、グローバルシャッタモードは、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することを前提とした撮像装置100の動作モードの一例である。
表示1001は、ユーザがグローバルシャッタモードに設定したときに、蓄電デバイス部202が劣化しているためグローバルシャッタモードにおいて撮影動作を行うことができないと判定された際の表示例である。
蓄電デバイス部202の劣化度合いは、図9を参照して説明した通り、蓄電デバイス部202のESRの予測と温度センサ105の情報から判定される。表示1001においては、蓄電デバイス部202が劣化していること、現在の動作モードにおいて撮影が禁止されていることが報知される。加えて、代替となる動作モードへの誘導も行い、ボタン1003が選択されると、撮像装置100は代替となる動作モードに移行する。ボタン1002が選択されると、撮像装置100は現在のモードのままライブビュー状態となる。表示1001により、ユーザは、蓄電デバイス部202の劣化が進行していることと、現在の動作モードにおいて撮影ができないことを知ることができる。また、ユーザは、スムーズに別のモードにて撮影を行うことが可能となる。表示1001は、例えばS529で表示される。
表示1004は、ユーザがグローバルシャッタモードに設定したときに、蓄電デバイス部202の温度が極めて低温であることからグローバルシャッタモードにおいて撮影動作を行うことができないと判定された際の表示例である。表示1004においては、蓄電デバイス部202が低温であるために使用できないことが報知されるため、ユーザは、撮像装置100の温度が上昇すれば、グローバルシャッタモードで撮影を行うことができるようになることが分かる。また、表示1001と同様に代替となる動作モードへの誘導も行われ、ボタン1006が選択されると、撮像装置100は代替となる動作モードに移行する。ボタン1005が選択されると、撮像装置100は現在のモードのままライブビュー状態となる。表示1004は、例えばS529で表示される。
表示1007は、表示1001と同様に、ユーザがグローバルシャッタモードに設定したときに、蓄電デバイス部202が劣化しているためグローバルシャッタモードにおいて撮影動作を行うことができないと判定された際の表示例である。表示1007においては、蓄電デバイス部202の交換が必要であることがユーザに報知される。例えば、蓄電デバイス部202がユーザ自身の手で交換が可能な場合は、この表示によって蓄電デバイス部202の交換作業を促すことができる。表示1007は、例えばS529で表示される。
表示1008は、表示1001及び表示1007と同様に、ユーザがグローバルシャッタモードに設定したときに、蓄電デバイス部202の温度が極めて低温であることからグローバルシャッタモードにおいて撮影動作を行うことができないと判定された際の表示例である。表示1008においては、撮像装置100に異常が発生したことがユーザに報知される。例えば、この表示を確認したユーザは、撮像装置100をメーカのサービスデスクに持ち込むことで修理対応を依頼することができる。また、蓄電デバイス部202が劣化したことと紐づけられたエラー番号を表示することで、ユーザ又はサービスデスクの担当者はエラー番号を確認して蓄電デバイス部202に異常があることを知ることができる。表示1008は、例えばS529で表示される。
表示1009は、蓄電デバイス部202が劣化しているためにグローバルシャッタモードにおいて撮影動作を行うことができないと判定された状態におけるライブビュー表示の例である。例えば、表示1001でユーザがボタン1002を選択したときや、表示1004でユーザがボタン1005を選択した際に、表示1009が表示される。ライブビューに合わせてグローバルシャッタモードでの撮影が禁止されている状態を表示するアイコンを重ねることで、ユーザは現在撮影ができるのかどうかが分かりやすくなる。また、低温が理由でこの表示を行っている場合は、温度が上昇し蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力の供給が可能になったタイミングでこのアイコンは消去される。これにより、撮影が可能になったことをユーザは知ることができる。
表示1001、表示1004、表示1007、表示1008、及び表示1009は共通して、蓄電デバイス部202の劣化又は低温が原因でグローバルシャッタモードにおいて撮影動作を行うことができないと判定された場合に表示される。また、これらの表示は、ユーザがグローバルシャッタモードに設定したときに表示される。これにより、例えばユーザが別モードで撮像装置100を使用している最中は表示されないため、たとえ蓄電デバイス部202が劣化していたり低温であったりする場合でも、ユーザはより撮影に集中することが可能となる。
表示1010は、蓄電デバイス部202の充電が完了するまでの間で、撮影ができない状態におけるライブビュー表示の例である。撮影を待機する必要がある旨のアイコンをライブビュー表示に重ねることで、ユーザは現在撮影ができるのかどうかが分かりやすくなる。また、充電が完了したタイミングでこのアイコンは消去される。これにより、撮影が可能になったことをユーザは知ることができる。表示1010は、例えばS518で表示される。
表示1021は、撮像装置100の設定画面の一例である。例えばユーザが撮像装置100のメニュー釦を押すと、表示部103に表示1021が表示される。表示1021には、例えばバッテリ108の情報を確認できる項目と、蓄電デバイス部202の劣化度を確認できる項目が表示される。表示1021においてユーザが蓄電デバイス部202の劣化度を表示するよう操作すると、蓄電デバイス部202の劣化度に応じて表示1022や表示1023が表示される。蓄電デバイス部202がグローバルシャッタモードでも使用可能な範囲の劣化度である場合は、例えば表示1022のような表示が行われる。表示1022においては、蓄電デバイス部202がどの程度の劣化度なのかが表示される。蓄電デバイス部202がグローバルシャッタモードで使用できないほどの劣化度である場合は、表示1023が表示される。表示1023においては、蓄電デバイス部202がどの程度の劣化度なのかという情報に加えて、交換が必要であることがユーザに報知される。この表示によって、蓄電デバイス部202の交換作業をユーザに促すことができる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、撮像装置100は、撮像メイン電源部201からの電力を用いて蓄電デバイス部202を充電する。撮像装置100は、第1の動作状態(例えば、S523において記録用画像を撮影している動作状態)において、蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給することなく撮像メイン電源部201から撮像センサ102に電力を供給するように制御する。また、撮像装置100は、撮像センサ102の最大消費電力が第1の動作状態よりも大きい第2の動作状態(例えば、記録用画像を撮影していない動作状態)において、撮像メイン電源部201及び蓄電デバイス部202から撮像センサ102に電力を供給するように制御する。これにより、撮像センサに電力を供給する主電源のピーク電流を低減することが可能になる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
[まとめ]
上述した実施形態は、少なくとも以下の各項目に示す発明を開示しているが、これらの発明に限定されない。
[項目1]
撮像装置であって、
撮像センサと、
給電手段と、
蓄電手段と、
前記給電手段からの電力を用いて前記蓄電手段を充電する充電手段と、
前記撮像装置の第1の動作状態において、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御し、前記撮像センサの最大消費電力が前記第1の動作状態よりも大きい前記撮像装置の第2の動作状態において、前記給電手段及び前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
[項目2]
前記第1の動作状態は、前記撮像装置が第1の動作モードにおいて記録用画像を撮影していない動作状態であり、
前記第2の動作状態は、前記撮像装置が前記第1の動作モードにおいて記録用画像を撮影している動作状態である
ことを特徴とする項目1に記載の撮像装置。
[項目3]
前記撮像装置が前記第1の動作モードにおいて記録用画像を撮影するための前記撮像センサの最大消費電力は、前記撮像装置が第2の動作モードにおいて記録用画像を撮影するための前記撮像センサの最大消費電力よりも大きく、
前記第2の動作モードにおいて、前記制御手段は、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する
ことを特徴とする項目2に記載の撮像装置。
[項目4]
前記第1の動作モードは、静止画モードであり、
前記第2の動作モードは、動画モードである
ことを特徴とする項目3に記載の撮像装置。
[項目5]
前記制御手段は、
前記第1の動作状態において撮影準備指示が行われていない場合、第2の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御し、
前記第1の動作状態において前記撮影準備指示が行われた場合、前記第2の電圧と同じ又は前記第2の電圧より高い第3の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御する
ことを特徴とする項目2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
[項目6]
前記制御手段は、前記第1の動作状態において前記撮影準備指示が行われていない場合、
前記蓄電手段の温度が第1の温度であれば、前記第2の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御し、
前記蓄電手段の温度が前記第1の温度より高い第2の温度であれば、前記第2の電圧より低い第1の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御する
ことを特徴とする項目5に記載の撮像装置。
[項目7]
前記第2の動作状態における記録用画像の撮影がグローバルシャッタにより行われる場合、前記第3の電圧は前記第2の電圧より高い
ことを特徴とする項目5又は6に記載の撮像装置。
[項目8]
前記制御手段は、
前記第1の動作状態において、第1の電流で前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御し、
前記第2の動作状態において、前記第1の電流より小さい第2の電流で前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御する
ことを特徴とする項目1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
[項目9]
前記蓄電手段が使用可能であるか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記蓄電手段が使用可能でない場合、前記制御手段は、前記撮像装置が前記第2の動作状態にならないように制御する
ことを特徴とする項目1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
[項目10]
前記判定手段は、前記蓄電手段の温度及び等価直列抵抗(ESR)に基づいて、前記蓄電手段が使用可能であるか否かを判定する
ことを特徴とする項目9に記載の撮像装置。
[項目11]
前記蓄電手段は、電気二重層キャパシタ(EDLC)又は全固体電池を含む
ことを特徴とする項目1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
[項目12]
撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置は、
撮像センサと、
給電手段と、
蓄電手段と、
前記給電手段からの電力を用いて前記蓄電手段を充電する充電手段と、
を備え、
前記制御方法は、
前記撮像装置の第1の動作状態において、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御し、前記撮像センサの最大消費電力が前記第1の動作状態よりも大きい前記撮像装置の第2の動作状態において、前記給電手段及び前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する制御工程
を備えることを特徴とする制御方法。
[項目13]
コンピュータを、項目1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置の制御手段として機能させるためのプログラム。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…撮像装置、101…CPU、102…撮像センサ、106…電源制御部、107…電源部、108…バッテリ、201…撮像メイン電源部、202…蓄電デバイス部、203…供給源選択部、204…蓄電デバイス充放電部、1011…制御部

Claims (13)

  1. 撮像装置であって、
    撮像センサと、
    給電手段と、
    蓄電手段と、
    前記給電手段からの電力を用いて前記蓄電手段を充電する充電手段と、
    前記撮像装置の第1の動作状態において、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御し、前記撮像センサの最大消費電力が前記第1の動作状態よりも大きい前記撮像装置の第2の動作状態において、前記給電手段及び前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1の動作状態は、前記撮像装置が第1の動作モードにおいて記録用画像を撮影していない動作状態であり、
    前記第2の動作状態は、前記撮像装置が前記第1の動作モードにおいて記録用画像を撮影している動作状態である
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮像装置が前記第1の動作モードにおいて記録用画像を撮影するための前記撮像センサの最大消費電力は、前記撮像装置が第2の動作モードにおいて記録用画像を撮影するための前記撮像センサの最大消費電力よりも大きく、
    前記第2の動作モードにおいて、前記制御手段は、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の動作モードは、静止画モードであり、
    前記第2の動作モードは、動画モードである
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記第1の動作状態において撮影準備指示が行われていない場合、第2の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御し、
    前記第1の動作状態において前記撮影準備指示が行われた場合、前記第2の電圧と同じ又は前記第2の電圧より高い第3の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記第1の動作状態において前記撮影準備指示が行われていない場合、
    前記蓄電手段の温度が第1の温度であれば、前記第2の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御し、
    前記蓄電手段の温度が前記第1の温度より高い第2の温度であれば、前記第2の電圧より低い第1の電圧まで前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記第2の動作状態における記録用画像の撮影がグローバルシャッタにより行われる場合、前記第3の電圧は前記第2の電圧より高い
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記第1の動作状態において、第1の電流で前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御し、
    前記第2の動作状態において、前記第1の電流より小さい第2の電流で前記蓄電手段を充電するように前記充電手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記蓄電手段が使用可能であるか否かを判定する判定手段を更に備え、
    前記蓄電手段が使用可能でない場合、前記制御手段は、前記撮像装置が前記第2の動作状態にならないように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  10. 前記判定手段は、前記蓄電手段の温度及び等価直列抵抗(ESR)に基づいて、前記蓄電手段が使用可能であるか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記蓄電手段は、電気二重層キャパシタ(EDLC)又は全固体電池を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  12. 撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像装置は、
    撮像センサと、
    給電手段と、
    蓄電手段と、
    前記給電手段からの電力を用いて前記蓄電手段を充電する充電手段と、
    を備え、
    前記制御方法は、
    前記撮像装置の第1の動作状態において、前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給することなく前記給電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御し、前記撮像センサの最大消費電力が前記第1の動作状態よりも大きい前記撮像装置の第2の動作状態において、前記給電手段及び前記蓄電手段から前記撮像センサに電力を供給するように制御する制御工程
    を備えることを特徴とする制御方法。
  13. コンピュータを、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置の制御手段として機能させるためのプログラム。
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