JP2024021114A - コーティング剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】防錆剤として有効に用いられるコーティング剤を提供する。【解決手段】(A)一般式CnF2n+1(CH2CF2)a(CF2CF2)b(CH2CH2)cOCOCR=CH2、(B)一般式CH2=CRCOOR3および(C)一般式CH2=CRCOO(H)p(R4Y)qで表される官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルを共重合体単位とし、(C)成分を全共重合体中0.01~5重量%の割合で共重合させた含フッ素共重合体と、一般式〔V〕で表される添加剤が、0.01~0.45重量%の濃度で添加されているコーティング剤。TIFF2024021114000007.tif57164【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング剤に関する。さらに詳しくは、防錆性にすぐれたコーティング剤に関する。
出願人は、生体蓄積性が低いといわれている炭素数6以下のパーフルオロアルキル基を有するポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体および官能基含有重合性単量体の共重合体よりなる含フッ素共重合体を有効成分とするコーティング剤であって、基材との密着性にすぐれ、耐久性および防錆性を改良せしめたものとして、(A) 一般式
CnF2n+1(CH2CF2)a(CF2CF2)b(CH2CH2)cOCOCR=CH2 〔I〕
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1~6の整数であり、aは1~4の整数であり、bは1~3の整数であり、cは1~3の整数である)で表されるポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体、
(B) 一般式
CH2=CRCOOR3 〔II〕
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、R3は酸素原子を含有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素基である)で表される非フッ素系(メタ)アクリル酸エステルおよび
(C) 一般式
CH2=CRCOO(H)p(R4Y)q 〔III〕
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、p,qは0または1で、p+qは1であり、R4は酸素原子を有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素基であり、Yはリン酸基またはエポキシ基である)で表される官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルを共重合体単位とし、(C)成分を全共重合体中0.01~5重量%の割合で共重合させた含フッ素共重合体およびこれを有効成分とする防錆剤を提案している(特許文献1)
しかしながら、かかる防錆剤は、溶媒の蒸発速度が比較的速く、平滑な塗膜を形成する前に全乾状態なってしまう場合があることから塗膜欠陥が発生しやすい傾向がみられ、防錆性能の低下を招く可能性をはらんでいるという課題がある。
WO 2018/084086 A1 WO 2009/034773 A1 WO 2010/101091 A1
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、生体蓄積性が低いといわれている炭素数6以下のパーフルオロアルキル基を有するポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体および官能基含有重合性単量体の共重合体よりなる含フッ素共重合体を有効成分とする防錆剤であって、塗膜欠陥が少なく、かつ防錆性をさらに改良せしめたものを提供することにある。
かかる本発明の目的は、(A) 一般式
CnF2n+1(CH2CF2)a(CF2CF2)b(CH2CH2)cOCOCR=CH2 〔I〕
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1~6の整数であり、aは1~4の整数であり、bは1~3の整数であり、cは1~3の整数である)で表されるポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体、
(B) 一般式
CH2=CRCOOR3 〔III〕
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、R3は酸素原子を含有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素基である)で表される非フッ素系(メタ)アクリル酸エステルおよび
(C) 一般式
CH2=CRCOO(H)p(R4Y)q 〔IV〕
(ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、p,qは0または1で、p+qは1であり、R4は酸素原子を有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素基であり、Yはリン酸基またはエポキシ基である)で表される官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルを共重合体単位とし、(C)成分を全共重合体中0.01~5重量%の割合で共重合させた含フッ素共重合体を有効成分とし、一般式
Figure 2024021114000001
(ここで、AはCH3、CH2CF3またはCH2CH2C4F9である)で表される添加剤が、0.01~0.45重量%の濃度で添加されているコーティング剤によって達成される。
本発明にかかるコーティング剤は、膜塗膜形成時における蒸発速度を低下させるとともに、濡れ性を改善せしめているので、塗膜欠陥が少なく、かつ防錆性がさらに改善されているといったすぐれた効果を奏する。
ポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体〔I〕としては、特許文献2~3に記載される如く、次のような化合物を例示することができる。
Figure 2024021114000002
Figure 2024021114000003
およびこれらに対応するメタクリル酸誘導体。
一般式〔I〕において、重合時の重合液安定性、溶解性、重合速度といった観点から、nは1~6、好ましくは3~4の整数であり、aは1~4、好ましくは1~3の整数であり、bは1~3、好ましくは1~2の整数であり、cは1~3、好ましくは1~2の整数である。
ポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体は、それ単独でも一方の単量体である含フッ素重合性単量体として用いることができるが、その一部、具体的には含フッ素重合性単量体合計量中約30重量%以下の範囲内で他の含フッ素重合性単量体と併用して用いることもできる。
かかる他の含フッ素重合性単量体としては、一般式
CH2=CRCOOR1(NR2SO2)mRf 〔II〕
R:水素原子またはメチル基
R1:炭素数1~6のアルキレン基
R2:炭素数1~4の低級アルキル基
Rf:炭素数1~6、好ましくは2~4のポリフルオロアルキル基、
好ましくはパーフルオロアルキル基
m:0または1
で表されるものが用いられ、例えば次のようなポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート単量体が示される。ただし、末端ポリフルオロアルキル基の炭素数nは1~6でなければならない。
CH2=CHCOOCH2CnF2nH
CH2=C(CH3)COOCH2CnF2nH
CH2=CHCOOCH2CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOCH2CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4CnF2n+1
CH2=CHCOOC3H6CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC3H6CnF2n+1
CH2=CHCOOC4H8CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC4H8CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4[N(CH3)SO2]CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4[N(CH3)SO2]CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4[N(C2H5)SO2]CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4[N(C2H5)SO2]CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4[N(C3H7)SO2]CnF2n+1
CH2=C(CH3)COOC2H4[N(C3H7)SO2]CnF2n+1
CH2=CHCOOC2H4Cn-3F2n-6CF(CF3)2
CH2=C(CH3)COOC2H4Cn-3F2n-6CF(CF3)2
ポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体〔I〕またはこれと他の含フッ素重合性単量体〔II〕との両者と(メタ)アクリル酸またはそのエステル〔III〕および〔IV〕とは、重量比で1~99:99~1の割合で共重合される。
ポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体〔I〕またはこれと他の含フッ素重合性単量体〔II〕の両者と共重合される重合性単量体としては、下記一般式〔III〕で表される非フッ素系(メタ)アクリル酸エステルおよび一般式〔IV〕で表される官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルが用いられる。
CH2=CRCOOR3 〔III〕
CH2=CRCOO(H)p(R4Y)q 〔IV〕
R:H、メチル基
R3:酸素原子を含有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状
または環状の炭化水素基、好ましくはアルキル基
R4:酸素原子を含有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状
または環状の炭化水素基
Y:リン酸基、エポキシ基
p,q:0または1で、p+qは1である
化合物〔III〕の非フッ素系重合性単量体としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、n-ヘキシル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、ラウリル、ステアリル等の炭素数1~18の直鎖状または分岐状アルキル基またはメトキシメチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、2-ブトキシエチル、3-エトキシプロピル等のアルコキシアルキル基でエステル化された(メタ)アクリレート、シクロヘキシル等のシクロアルキル基、ベンジル等のアラルキル基、ボルニル基、アダマンチル基等のイス型アルキル基等の環状炭化水素基でエステル化された(メタ)アクリレートが用いられる。
これらの非フッ素系(メタ)アクリル酸エステルを共重合させることにより、基材への密着性を改良することができ、造膜性、皮膜強度も改善され、優れた撥水撥油性を付与することが可能となる。また、防錆性を大きく改善させる。非フッ素系(メタ)アクリル酸エステルの共重合割合は、含フッ素共重合体中約1~50重量%で、好ましくは約5~20重量%である。
化合物〔IV〕の官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルとしては、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸基を有する(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルは、含フッ素共重合体中約0.01~5重量%、好ましくは約0.1~2重量%を占めるような割合で共重合せしめる。これらの官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルを撥水撥油性含フッ素共重合体の有効な成分として共重合させると、基材に対する密着性が強固となり、防錆剤の耐久性を向上させる効果がみられる。また、防錆性を大きく改善させる。これより多く用いられると、撥水撥油性や防錆性の改善が達成されない。
重合反応に際しては、含フッ素共重合体が溶解する溶媒であれば特に限定されないが、好ましくはフッ素原子を有する有機溶媒がよい。例えば、1,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3,3-ジクロロプロパン、1,1,2,2,3-ペンタフルオロ-1,3-ジクロロプロパン、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5-デカフルオロペンタン、パーフルオロヘキサンおよび3M社のNovec7100(C4F9OCH3)、同7200(C4F9OC2H5)、同7300〔C2F5CF(OCH3)C3F7)〕等のハイドロフルオロエーテルの少くとも一種よりなる含フッ素有機溶媒中で、重合反応が行われる。
官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルの含フッ素有機溶媒への溶解性が良くない場合は、アルコールと混合させることが好ましい。アルコールは特に限定されないが、得られる含フッ素共重合体の溶解性があり、かつ含フッ素有機溶媒との相溶性がよく、さらに官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルとの相溶性があるものが好ましい。例えば、イソプロピルアルコール等が用いられる。混合比は、含フッ素有機溶媒:アルコール=95:5~70:30が好ましい。
共単量体総量に対して約0.1~4重量%、好ましくは約1~2重量%の割合で用いられる開始剤としては、ジアシルパーオキサイド、パーオキシカーボネート、パーオキシエステル等が用いられ、具体的にはイソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、ビス(ヘプタフルオロブチリル)パーオキサイド、ペンタフルオロブチロイルパーオキサイド、ビス(4-第3ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の有機過酸化物が用いられ、重合反応によってはアゾ化合物や無機過酸化物またはそれのレドックス系も用いられる。反応条件や組成比によっては重合反応が進行し難い場合もあるが、その場合には重合反応の途中で再度重合開始剤を追加して用いることもできる。
また、分子量の調整を行うため、必要に応じて連鎖移動剤を用いることもでき、連鎖移動剤としては、例えばジメチルエーテル、メチル第3ブチルエーテル、炭素数1~6のアルカン類、メタノール、エタノール、2-プロパノール、シクロヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、メタン、酢酸エチル、マロン酸エチル、アセトン等が挙げられる。
共重合反応は、これらの反応溶媒、反応開始剤等を用いて約0~100℃、好ましくは約5~60℃、特に好ましくは約40~50℃の反応温度で行われる。反応終了後、固形分濃度が約5~40重量%の共重合体溶液が得られ、この反応混合物から溶媒を除去することにより、含フッ素共重合体が得られる。
共重合反応に用いられたポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体共重合体〔I〕は、未反応の残留共単量体をガスクロマトグラフィーで分析した結果殆ど完全に共重合されていることが確認された。
ポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体の製造方法は、かかる溶液重合法に限定されず、例えば水を分散媒とし、ノニオン界面活性剤および/またはカチオン界面活性剤を含むけん濁重合法、乳化重合法なども用いられる。
このようにして得られるポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体は、これらは蒸発乾固する方法、無機塩等の凝集剤を添加して凝集させる方法などにより分離され、溶媒等で洗浄する方法により精製される。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは、高速液体クロマトグラフィー法によって示され、その値は約2,000~2,000,000となる。得られる含フッ素共重合体の具体例としては、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]350H、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]350In、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]349CH=CHCOOCH2CH2C5F10CH2C4F9、
またはこれらの混合物、

In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]53[CH2CH2(CH3)COOCH3]45-
[CH2CH2(CH3)(COOH)]2H
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]53[CH2CH2(CH3)COOCH3]45-
[CH2CH2(CH3)(COOH)]2In、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]53[CH2CH2(CH3)COOCH3]45-
[CH2CH2(CH3)COOH]2CH=CHCOOCH2CH2C5F10CH2C4F9
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]53[CH2CH2(CH3)COOCH3]45-
[CH2CH2(CH3)COOH]2CH2C(COOCH3)=CH2
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]53[CH2CH2(CH3)COOCH3]45-
[CH2CH2(CH3)COOH]2CH2C(COOH)=CH2
またはこれらの混合物、

In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOCH2CH2OH)]45H、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOCH2CH2OH)]45In、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOCH2CH2OH)]45-
CH=CHCOOCH2CH2C5F10CH2C4F9
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOCH2CH2OH)]45CH=CHCOOCH2CH2OH、
またはこれらの混合物、

In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2COOC(CH3)3]45H、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2COOC(CH3)3]45-
CH=CHCOOCH2CH2C5F10CH2C4F9
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2COOC(CH3)3]45CH=CHCOOC(CH3)3
またはこれらの混合物、

In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(C6H5)]45H、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(C6H5)]45-
CH=CHCOOCH2CH2C5F10CH2C4F9
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(C6H5)]45CH=CHC6H5
またはこれらの混合物、

In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOC12H25)]45H、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOC12H25)]45In、
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOC12H25)]45-
CH=CHCOOCH2CH2C5F10CH2C4F9
In[CH2CH2(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]55[CH2CH2(COOC12H25)]45CH=CHCOOC12H25
またはこれらの混合物、

In[CH2CH2(CH3)(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]350H、
In[CH2CH2(CH3)(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]350In、
In[CH2CH2(CH3)(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)]350 CH2C(COOCH2CH2C5F10CH2C4F9)=CH2
またはこれらの混合物、

等が挙げられる。ここで、Inはラジカル開始剤に由来する構造が挙げられ、例えばCH3
C(CH3)3、CNCH3(CH3)、(C6H11)C(CH3)3などである。
溶液重合法により得られた重合体溶液には、さらに1,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等の含フッ素有機溶媒、好ましくは重合反応に用いられたものと同じ有機溶媒によって、その固形分濃度が約0.01~30重量%、好ましくは約0.05~15重量%に希釈される。水系の乳化重合法、けん濁重合法などによって得られる重合物については、重合反応液に凝集剤を添加して重合物を凝集させ、水または有機溶媒で洗浄して分離された共重合体を含フッ素有機溶媒に溶解させることにより、その有機溶媒溶液として調製される。
この共重合体の含フッ素有機溶媒溶液よりなる重合体溶液中には、一般式〔V〕で表される添加剤が、溶液中0.01~0.45重量%、好ましくは0.05~0.10重量%の濃度となるように添加され、コーティング剤として用いられる。

Figure 2024021114000004
A:CH3、CH2CF3またはCH2CH2C4F9
添加剤がこれより低い濃度で用いられると、所望の防錆性を担保することが難しくなり、一方これより高い濃度で用いられると、コーティング剤塗布乾燥後、塗膜が剥離するため好ましくはない。かかる添加剤〔V〕は、濃硫酸、パラトルエンスルホン酸一水和物等の酸触媒の存在下で、水素化ダイマー酸にメタノール、2,2,2,-トリフルオロエタノールまたは3-(パーフルオロブチル)プロパノールを反応させることによって得られる。
さらに他の添加剤としてメラミン樹脂、尿素樹脂、ブロックドイソシアネート等の架橋剤、重合体エクステンダー、シリコーン樹脂、またはオイル、ワックス等の他の撥水剤、防虫剤、帯電防止剤、染料安定剤、防皺剤、ステインブロッカー等の表面処理剤用途に必要な添加剤を添加することができる。
このようにして得られるコーティング剤は、金属、紙、フィルム、繊維、布、織布、カーペットあるいはフィラメント、繊維、糸等で作られた布帛製品等の撥水撥油剤あるいは時計、モータ、デジタルカメラのレンズ等の精密機械の摺動部品またはその摺動部品に近接する部品に対して摺動面から周辺部への潤滑オイルの滲み出しを防止するオイルバリア、自動車用部品およびプリント基板、半導体などの電子部品の防水防湿剤、車載用部品の防錆剤等の表面処理剤、特に防錆剤として有効に適用される。適用方法としては、刷毛塗り、スプレー、浸漬、スピンコート、ディスペンサー、パッディング、ロール被覆あるいはこれらの組合せ方法等が一般に用いられ、被処理材料の種類にもよるが、一般には室温~200℃の温度で5秒~24時間程度の乾燥が行われ、表面処理が終了する。
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明は効果を含めてこの実施例に限定されるものではない。
参考例
鏡面研磨された32×32×1mmのSPCC-SB試験片(スタンダードテストピース社製品)およびホワイトアルミナ♯120で研磨された32×32×1mmのサンドブラスト処理SPCC試験片を、アセトンに浸漬して5分間超音波洗浄を行った後、メタノールに浸漬してさらに5分間超音波洗浄を行い、次いで窒素ガスを吹き付けて乾燥させた。
かかる試験片に、含フッ素共重合体〔 NB-M009 〕20gを1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン〔MTF-TFM〕(セントラル硝子製品)に10重量%の濃度となるように調製したコーティング剤を、ノズル径0.3mmのエアスプレー(アネスト岩田製HP-BC1P)を用いて、室温下、空気圧力0.2MPa、ワーク距離60~80mmの条件で塗布を行った。
含フッ素共重合体〔 NB-M009 〕は、
CF3(CF2)3(CH2CF2)(CF2CF2)2(CH2CH2)OCOCH=CH2 131.0g
メチルメタクリレート 18.8g
メタクリル酸 0.7g
1,4-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン 297.5g
以上の各成分を、コンデンサを備えた容量500mlの反応器に仕込み、窒素ガスで30分間置換した反応器に、さらにビス(4-第3ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート2.1gを添加した後、反応器内温度を徐々に50℃まで上げ、攪拌しながらこの温度で21時間重合反応を行い、反応終了後冷却して固形分濃度34.0重量%の重合体溶液を120℃のオーブン中に入れ、溶媒を除去して単離することにより得た。
得られた含フッ素共重合体〔 NB-M009 〕の重量平均分子量Mwは、298,000であった。ここで、Mwの測定は、Shodex GPC KD 806M + KD-802 + KD-Gを用い、温度40℃、溶出液である10mMテトラヒドロフラン溶液の溶出速度を1ml/分としてGPC測定法により行われ、検出器としては視差屈折計が、また解析にはSIC製Labchart 180(ポリスチレン換算)がそれぞれ用いられた。
コーティング剤塗布終了後、試験片を67℃で5分間乾燥し、さらに37℃の雰囲気下、試験片を124℃で16分間乾燥してコーティング剤処理を完了させた。
実施例1
ディーンスタークとジムロート冷却管を取り付けた三口フラスコに、1等量の水素化ダイマー酸(Sigma Aldrich社製品)、1.05等量の3-(パーフルオロブチル)プロパノールおよび0.01等量のパラトルエンスルホン酸一水和物を濃度0.1mol/Lトルエン溶液として仕込み、加熱還流させることで、副生成する水を除去しながら反応を進行させた。除去された水分量とNMRにより原料である水素化ダイマー酸由来のピークから反応の進行状況を確認し、95%以上反応が進行したことを確認した後、反応を停止させた。得られた溶液を溶媒留去、洗浄、乾燥を行い、Dimer[H]-FA4(収率96%)を得た。
Figure 2024021114000005
得られたDimer[H]-FA4 0.022gが、参考例のコーティング剤の調製において、さらに用いられた。
実施例2
実施例1において、添加剤量が0.011gに変更されて用いられた。
比較例
実施例1において、10重量%NB-M009量が19.99gに、また添加剤量が0.100gに、それぞれ変更されて用いられた。
以上の参考例、各実施例および比較例で得られたコーティング剤で処理されたプレートについて、塗膜厚さの測定、塗膜欠陥評価および防錆評価試験を行った。

塗膜厚さ:平均重量膜厚を算出(μm)
塗膜欠陥:塗膜に欠陥が検出された場合の直径値(μm)
欠陥は、コーティング膜表面に斜光を照射した状態で真上から光学
観察を行い、画像解析することにより検出
防錆性:JIS Z 2371(塩水噴霧試験)準拠
コーティング剤で処理された2種のプレートについて、複合サイクル
試験機(スガ試験機製CYP-90)を用い、中性の5重量%食塩水を35℃、
0.19L/時間/m2で連続噴霧し、直径140μm以上の錆が発生した時間
を記録
参考例よりも錆発生までの時間が長いものを○、
短いものを×と評価
以上の結果は、コーティング剤中の添加剤濃度とともに、次の表に示される。なお、比較例は塗膜が基材から剥離してしまい、測定および評価は行われなかった。


測定・評価 実1 実2
添加剤濃度 (重量%) 0.00 0.10 0.05 0.50
塗膜厚さ (μm) 32 34 27 27

塗膜欠陥 (μm) 142 32 23 -
〃 評価 × ○ ○ -
防錆性
鏡面研磨SPCC (時間) 48 1000 - -
サンドブラスと処理SPCC (時間) 48 168 168 -
評価 - ○ ○ -
本発明のコーティング剤は、表面処理剤、例えば撥水撥油剤、オイルバリア、防錆剤等、特に防錆剤として有効に用いられる。

Claims (8)

  1. (A) 一般式
    CnF2n+1(CH2CF2)a(CF2CF2)b(CH2CH2)cOCOCR=CH2 〔I〕
    (ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1~6の整数であり、aは1~4の整数であり、bは1~3の整数であり、cは1~3の整数である)で表されるポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体、
    (B) 一般式
    CH2=CRCOOR3 〔III〕
    (ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、R3は酸素原子を含有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素基である)で表される非フッ素系(メタ)アクリル酸エステルおよび
    (C) 一般式
    CH2=CRCOO(H)p(R4Y)q 〔IV〕
    (ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、p,qは0または1で、p+qは1であり、R4は酸素原子を有してもよい、炭素数1~30の直鎖状、分岐状または環状の炭化水素基であり、Yはリン酸基またはエポキシ基である)で表される官能基含有(メタ)アクリル酸またはそのエステルを共重合体単位とし、(C)成分を全共重合体中0.01~5重量%の割合で共重合させた含フッ素共重合体を有効成分とし、一般式
    Figure 2024021114000006
    (ここで、AはCH3、CH2CF3またはCH2CH2C4F9である)で表される添加剤が、0.01~0.45重量%の濃度で添加されているコーティング剤。
  2. 一般式
    CH2=CRCOOR1(NR2SO2)mRf 〔II〕
    (ここで、Rは水素原子またはメチル基であり、R1は炭素数1~6の直鎖状または分岐状アルキレン基であり、R2は炭素数1~4の低級アルキル基であり、Rfは炭素数1~6のパーフルオロアルキル基であり、mは0または1である)で表される含フッ素重合性単量体を、さらに共重合させた含フッ素共重合体が用いられる請求項1記載のコーティング剤。
  3. ポリフルオロアルキルアルコール(メタ)アクリル酸誘導体〔I〕またはこれと他の含フッ素重合性単量体〔II〕と(メタ)アクリル酸またはそのエステル〔III〕および〔IV〕とが、重量比で1~99:99~1の割合で共重合された含フッ素共重合体が用いられる請求項1記載のコーティング剤。
  4. 非含フッ素系(メタ)アクリル酸エステル〔III〕を、含フッ素重合性単量体合計量中1~50重量%の割合で共重合させた含フッ素共重合体が用いられる請求項1記載のコーティング剤。
  5. 重量平均分子量Mwが2,000~2,000,000である含フッ素共重合体が用いられる請求項1記載のコーティング剤。
  6. 含フッ素有機溶媒溶液として調製された請求項1記載のコーティング剤。
  7. 含フッ素有機溶媒が、1,3-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンである請求項1記載のコーティング剤。
  8. 防錆剤として用いられる請求項1記載のコーティング剤。
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