JP2024018352A - 光学透明粘着シート - Google Patents

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満 寺岡
Mitsuru Teraoka
瞬 高濱
Shun Takahama
文宜 右近
Fuminori Ukon
樹 平岡
Tatsuki Hiraoka
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【課題】光硬化が不要であり、柔軟性、熱安定性に優れた光学透明粘着シートを提供する。【解決手段】熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層を含む光学透明粘着シートであって、上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分として、オレフィン骨格を有するポリオールを含有し、ポリイソシアネート成分として、イソシアネート基の官能基数が3以上の第一のポリイソシアネートと、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートである第二のポリイソシアネートとを含有する光学透明粘着シート。【選択図】図1

Description

以下の開示は、光学透明粘着シートに関する。
光学透明粘着(OCA:Optically Clear Adhesive)シートは、光学部材の貼り合わせに利用される透明な粘着シートである。近年、スマートフォン、タブレットPC、携帯型ゲーム機、カーナビゲーション装置等の分野でタッチパネルの需要が急速に伸びており、これに伴い、タッチパネルを他の光学部材に貼り合わせるために用いられるOCAシートの需要も増加している。タッチパネルを備えた表示装置は、通常では、液晶パネル等の表示パネル、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる透明導電膜を表層に有する透明部材(タッチパネル本体)、及び、透明導電膜を保護するカバーパネル等の光学部材が積層された構造を有し、光学部材間の貼り合わせにOCAシートが用いられている。
光学部材の貼り合わせには、例えば、(メタ)アクリレート化合物を含む感光性樹脂組成物(例えば、特許文献1)や、二液熱硬化型ポリウレタン樹脂組成物(例えば、特許文献2)等を用いることも検討されている。
特許文献1には、下記に示される化合物(A)と化合物(B)、化合物(C)、化合物(D)及び化合物(E)の反応物であるポリウレタン化合物(F)が開示されている。
化合物(A):水添ポリブタジエンポリオール化合物
化合物(B):3官能基以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
化合物(C):ジイソシアネート化合物
化合物(D):化合物(A)以外のポリオール化合物
化合物(E):少なくとも1つ以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物
特許文献2には、水添ダイマージオール(a-1)と水酸基末端水添ポリブタジエン(a-2)とを含有するポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)とを含有し、前記ポリオール(A)中における、水添ダイマージオール(a-1)と水酸基末端水添ポリブタジエン(a-2)との質量割合が、水添ダイマージオール(a-1)/水酸基末端水添ポリブタジエン(a-2)=99.5/0.5~80/20であることを特徴とする二液熱硬化型ポリウレタン樹脂組成物が開示されている。
特開2017-057349号公報 特開2013-018856号公報
光学部材の貼り合わせには、透明性、ベゼル等の段差に追従する柔軟性に加え、ベゼル等の厚みを被覆できるような厚膜のOCAシートが求められている。特許文献1に記載されたような、(メタ)アクリレート化合物を含む感光性樹脂組成物は、光学部材を貼り合わせる際に紫外線等の光照射により重合させて硬化(光硬化)させるため、厚膜に成形するとOCAシートの中心部分まで充分に硬化させることが困難であった。また、OCAシートの安定性については、更なる検討の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、光硬化が不要であり、柔軟性、熱安定性に優れた光学透明粘着シートを提供することを目的とする。
(1)本発明の一実施形態は、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層を含む光学透明粘着シートであって、上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分として、オレフィン骨格を有するポリオールを含有し、ポリイソシアネート成分として、イソシアネート基の官能基数が3以上の第一のポリイソシアネートと、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートである第二のポリイソシアネートとを含有する光学透明粘着シート。
(2)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、上記第一のポリイソシアネートは、イソシアネート基を3個以上含む脂肪族ポリイソシアネートである光学透明粘着シート。
(3)また、本発明のある実施形態は、上記(1)又は(2)の構成に加え、上記ポリイソシアネート成分は、更に、アルキレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネートを含有する光学透明粘着シート。
(4)また、本発明のある実施形態は、上記(1)~(3)のいずれかの構成に加え、上記オレフィン骨格を有するポリオールは、水酸基の官能基数が2未満である光学透明粘着シート。
(5)また、本発明のある実施形態は、上記(1)~(4)のいずれかの構成に加え、上記ポリウレタン層の厚さは、200μm以上、2000μm以下である光学透明粘着シート。
(6)また、本発明のある実施形態は、上記(1)~(5)のいずれかの構成に加え、上記ポリウレタン層と、上記ポリウレタン層の一方の面に配置された第一の表面粘着剤層と、上記ポリウレタン層の他方の面に配置された第二の表面粘着剤層とを備える光学透明粘着シート。
本発明によれば、光硬化が不要であり、柔軟性、熱安定性に優れた光学透明粘着シートを得ることができる。
実施形態に係る光学透明粘着シートの一例を示した断面模式図である。 実施形態に係る光学透明粘着シートの他の例を示した断面模式図である。 実施例7~10に係る光学透明粘着シートの硬化時間を示したグラフである。
実施形態に係る光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層を含む光学透明粘着シートであって、上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分として、オレフィン骨格を有するポリオールを含有し、ポリイソシアネート成分として、イソシアネート基の官能基数が3以上の第一のポリイソシアネートと、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートである第二のポリイソシアネートとを含有する。
光学透明粘着シート(以下、OCAシート)は、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層を含む。熱硬化性ポリウレタン組成物は、溶剤を用いずに成膜できるため、得られるポリウレタン層を厚膜化することができる。また、(メタ)アクリレート化合物を含む感光性樹脂組成物のように、硬化の際に紫外線照射を必要としないことからも、厚膜化に適している。実施形態に係るOCAシートは、引っ張り応力が加わったときに、良く伸び、非常に千切れにくい。このため、糊残りすることなく、引き剥がすことが可能である。更に、ポリウレタン層は誘電率が高いことから、実施形態に係るOCAシートは、従来のアクリル系樹脂組成物からなるOCAシートよりも高い静電容量が得られ、静電容量方式のタッチパネルの貼り合わせに好適に用いられる。
上記ポリウレタン層は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応させることにより得られ、例えば、化学式(A)に示した構造を有することが好ましい。
Figure 2024018352000002
化学式(A)中、Rは、ポリイソシアネート成分のNCO基を除いた部位を表し、R’は、ポリオール成分のOH基を除いた部位を表し、nは、繰り返し単位数を表す。
熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物(熱硬化ポリウレタン)は、アクリル変性されていないことが好ましく、ポリウレタンの主鎖中にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等に由来する部位が含まれないことが好ましい。熱硬化ポリウレタンがアクリル変性されると、疎水化されるため、高温・高湿下において水分の凝集が生じやすくなる。この水分の凝集は、白化、発泡等を引き起こし、光学特性を損なうことがある。また、アクリル変性されていると、高温により黄変することがある。したがって、熱硬化ポリウレタンをアクリル変性されていないものとすることで、高温・高湿下における光学特性の低下、黄変を防止することができる。
上記熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層は、ポリオール成分に由来する単量体単位と、ポリイソシアネート成分に由来する単量体単位との合計量が、熱硬化ポリウレタン全体を構成する単量体単位の80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。
上記ポリオール成分及び上記ポリイソシアネート成分としては、いずれも常温(23℃)で液体のものを用いることができ、溶剤を用いずに熱硬化ポリウレタンを得ることができる。粘着付与剤等の他の成分は、ポリオール成分及びポリイソシアネート成分のいずれかに添加することができ、好ましくは、ポリオール成分に添加される。熱硬化ポリウレタンは、溶剤の除去が必要ないため、均一なシートを厚く形成することができ、柔軟であるとともに厚膜のポリウレタン層を作製することができる。また、ポリウレタン層を厚く形成しても光学特性を維持することができる。
[ポリオール成分]
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分として、オレフィン骨格を有するポリオールを含有する。オレフィン骨格を有するポリオールを含有することで、アクリル系、エステル系又はポリエーテル系のポリオールを用いた場合と比較して、熱安定性に優れたポリウレタン層を得ることができる。例えば、95℃で1000時間放置した場合でも、ポリウレタン層が溶解したり、黄変したりしないポリウレタン層を得ることができる。
上記オレフィン骨格を有するポリオールは、主鎖がポリオレフィン又はその誘導体によって構成されている。上記オレフィン骨格を有するポリオールとしては、例えば、1,2-ポリブタジエンポリオール、1,4-ポリブタジエンポリオール、1,2-ポリクロロプレンポリオール、1,4-ポリクロロプレンポリオール等のポリブタジエン系ポリオールや、ポリイソプレン系ポリオール、それらの二重結合を水素又はハロゲン等で飽和化したものが挙げられる。また、上記ポリオール成分は、ポリブタジエン系ポリオール等に、スチレン、エチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等のオレフィン化合物を共重合させたポリオールやその水添物であってもよい。上記ポリオール成分は、直鎖構造を有するものであってもよく、分岐構造を有するものであってもよい。上記ポリオール成分は、1種類のみ用いられてもよいし、2種類以上用いられてもよい。
上記熱硬化性ポリウレタン組成物に用いられるポリオール成分は、オレフィン骨格を有するポリオールを80モル%以上含むことが好ましく、より好ましくは、オレフィン骨格を有するポリオールのみからなる。
上記ポリブタジエン系ポリオールとしては、例えば、巴工業製のクレイソール(登録商標)HLBHP3000、クレイソールHLBHP2000、日本曹達株式会社のGI1000、GI2000、GI3000等が挙げられる。上記ポリイソプレン系ポリオールとしては、例えば、出光興産社製のエポール(登録商標)等が挙げられる。
オレフィン骨格を有するポリオールは、化学式(B)に示した構造を有してもよい。
Figure 2024018352000003
化学式(B)中、x、y及びzは、繰り返し単位数を表す。上記ポリブタジエン系ポリオールは、化学式(B)中のXが水素基であり、上記ポリイソプレン系ポリオールは、化学式(B)中のXがメチル基である。
上記オレフィン骨格を有するポリオールは、水酸基の官能基数が2未満であることが好ましい。上記水酸基の官能基数とは、オレフィン骨格を有するポリオール1モル当たりの水酸基の平均官能基数である。上記水酸基の官能基数が2未満であると、熱硬化性ポリウレタン組成物を硬化させる際に枝分かれ構造が形成され難いため、ポリウレタン層が柔らかくなり過ぎたり、硬化速度が遅くなることがある。特に、水酸基の官能基数が2未満であるポリオール成分に対して、3官能基以上のポリイソシアネートを用いると、硬化速度を速めつつ、粘弾性を調整することができる。
ポリオール成分全体の水酸基の官能基数は、2未満であることが好ましい。複数種類のポリオール成分を含み、各ポリオール成分の配合比率と各ポリオール成分の水酸基の官能基数が分かっている場合には、ポリオール成分全体の水酸基の官能基数は、各ポリオール成分の配合比率と水酸基の官能基数から計算することができる。また、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、各ポリオール成分に対応するピーク面積から、ポリオール成分全体に含まれる各ポリオール成分の配合比率を算出し、別途、滴定によってポリオール成分全体の水酸基の官能基数を算出し、ポリオール成分全体の水酸基の官能基数を算出することもできる。
[ポリイソシアネート成分]
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリイソシアネート成分として、イソシアネート基の官能基数が3以上の第一のポリイソシアネートと、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートである第二のポリイソシアネートとを含有する。第一のポリイソシアネートを用いることで、熱硬化性ポリウレタン組成物を硬化させる際に枝分かれ構造を多く形成し、ポリウレタン層の剛直性を高めることができるため、ポリイソシアネート成分の添加量を少なくしても、所望の粘弾性を得ることができる。また、上記枝分かれ構造を多く形成できることから、ポリウレタンの成長反応を良好に進め、ポリウレタン層の硬化速度を早くすることができる。
第一のポリイソシアネートは、イソシアネート基の官能基数が3以上のポリイソシアネート(以下、3官能基以上のポリイソシアネートともいう)である。上記イソシアネート基の官能基数とは、第一のポリイソシアネート1モル当たりのイソシアネート基の平均官能基数である。上記第一のポリイソシアネート成分のイソシアネート基の官能基数は、例えば4.0以下であってもよい。
上記第一のポリイソシアネートは、イソシアネート基を3個以上含む脂肪族ポリイソシアネートであることが好ましい。イソシアネート基を3個以上含む脂肪族ポリイソシアネートは、第二のポリイソシアネートで後述する脂肪族ポリイソシアネートを用いて合成されるものであってもよい。イソシアネート基を3個以上含む脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、コベストロ社製のデスモジュールN3900(イソシアネート基の官能基数=3.2)、デスモジュールN3600(イソシアネート基の官能基数=3.2)、デスモジュールN3300(イソシアネート基の官能基数=3.5)、デスモジュールN3800(イソシアネート基の官能基数=3.2)等が挙げられる。
第二のポリイソシアネートは、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートである。上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチレンジイソシアネート、2-メチル-ペンタン-1,5-ジイソシアネート、3-メチル-ペンタン-1,5-ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート、これらの変性体等が挙げられる。上記脂環族ポリイソシアネートの具体例としては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキシルジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート、これらの変性体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
なかでも、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びそれらの変性体が好ましく、イソホロンジイソシアネート及びその変性体が特に好ましい。なお、イソホロンジイソシアネートの変性体としては、例えば、イソホロンジイソシアネートをイソシアヌレート変性、アロファネート変性、及び/又は、ウレタン変性したもの等が挙げられる。IPDI(イソホロンジイソシアネート)系ポリイソシアネートの具体例としては、コベストロ社製のデスモジュールI、デスモジュールH等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート成分は、更に、アルキレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネート(第三のポリイソシアネート)を含有することが好ましい。アルキレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネートは、親水性部分(ポリアルキレンオキシドユニット)の作用によって吸湿による白化を抑制することができ、疎水性部分(その他のユニット)の作用によって低極性の粘着付与剤、可塑剤等との相溶性を発揮することができる。第三のポリイソシアネートは親水性のポリイソシアネートであるため、疎水性のポリイソシアネートである第二のポリイソシアネートと併用することで、ポリウレタン層の親水性と疎水性のバランスを調整し、長期に渡ってOCAシートの透明性を維持しつつ、吸湿による白化を抑制することができる。
上記アルキレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネートは、上述の脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートと、ポリアルキレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られるものであってもよい。上記アルキレンオキシドユニットとしては、例えば、エチレンオキシドユニット、プロピレンオキシドユニットが挙げられる。エチレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネートの具体例としては、東ソー社製のHC266、コロネート4021、アクアネート130、アクアネート140等が挙げられる。
上記第二のポリイソシアネートと第三のポリイソシアネートとの質量比は、2:1~1:2であることが好ましい。上記質量比の範囲とすることで、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との相溶性、ポリウレタン層の吸湿性を調整することができる。上記質量比のより好ましい範囲は、1:1~1:1.5である。
上記ポリイソシアネート成分全体に対する、上記第一のポリイソシアネートの含有量は、2質量%以上、10質量%以下であることが好ましい。上記第一のポリイソシアネートの含有量を上記範囲とすることで、損失正接等の粘弾性を調整でき、透明性を維持しつつポリウレタン層の柔軟性を調整することができる。ポリウレタン層の白化をより抑制するという観点からは、上記第一のポリイソシアネートの含有量は、5質量%以下であることがより好ましい。
上記ポリイソシアネート成分全体のイソシアネート基の官能基数は、2以上であることが好ましい。上記ポリイソシアネート成分全体のイソシアネート基の官能基数は、例えば4以下であってもよい。複数種類のポリイソシアネート成分を含み、各ポリイソシアネート成分の配合比率と各ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の官能基数が分かっている場合には、上記ポリイソシアネート成分全体のイソシアネート基の官能基数は、各ポリイソシアネート成分の配合比率とイソシアネート基の官能基数から計算することができる。また、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、ポリイソシアネート成分に含まれる各多量体の成分率を算出し、ポリイソシアネート成分の官能基数を算出することができる。
熱硬化性ポリウレタン組成物は、α比(ポリオール成分由来のOH基のモル数/ポリイソシアネート成分由来のNCO基のモル数)が1.00以上であることが好ましい。α比が1.00未満である場合には、ポリイソシアネート成分の配合量がポリオール成分の配合量に対して過剰であるため、熱硬化ポリウレタンが硬くなり、OCAシートの柔軟性が低下することがある。α比は、1.00~2.00であることがより好ましい。α比が2.00を超える場合には、熱硬化性ポリウレタン組成物が充分に硬化しないことがある。上記α比は、1.00以上、1.40以下であることが更に好ましい。ポリウレタン層の硬化速度を速める観点からは、上記α比は、1.20以上、1.35以下であることが更に好ましい。
[粘着付与剤]
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、粘着付与剤を含有してもよい。上記粘着付与剤としては、例えば、石油樹脂系、炭化水素樹脂系、ロジン系、テルペン系の粘着付与剤が挙げられる。上記オレフィン骨格を有するポリオール等との相溶性に優れることから、石油樹脂系粘着付与剤が好適に用いられる。上記石油樹脂系粘着付与剤の中でも、ジシクロペンタジエンと芳香族化合物の共重合体を水素添加して得られる水添石油樹脂が好ましい。上記水添石油樹脂のうち公知のものとしては、例えば、出光興産社製の「アイマーブP-100」が挙げられる。
上記粘着付与剤の含有量は、ポリオール成分100重量部に対して、5重量部以上、25重量部以下であることが好ましい。上記粘着付与剤の含有量が5重量部未満ではポリオール成分とポリイソシアネートが混ざりにくくなるおそれがある。上記粘着付与剤の含有量が25重量部を超える場合は、ポリウレタン層のヘイズが低くなるおそれがある。
[触媒]
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、触媒を含有してもよい。触媒としては、ウレタン化反応に用いられる触媒であれば特に限定されず、例えば、ジラウリル酸ジ-n-ブチル錫、ジラウリル酸ジメチル錫、ジブチル錫オキシド、オクタン錫等の有機錫化合物;有機チタン化合物;有機ジルコニウム化合物;カルボン酸錫塩;カルボン酸ビスマス塩;トリエチレンジアミン等のアミン系触媒が挙げられる。
上記触媒の含有量は、ポリオール成分100重量部に対して、50ppm以上、200ppm以下であってもよい。
[光安定剤]
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、光安定剤を含有してもよい。上記光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤を好適に用いることができる。
OCAシートを紫外線照射環境下、例えば、メタルハライドランプ照射下に暴露すると、ポリウレタン層が溶解することがある。上記ポリウレタン層の溶解は、光活性化した酸素分子、ヒドロキシラジカル等と、ポリウレタンのエーテル結合部分とが反応することが原因であると考えられる。更に、高温環境下では、上記ラジカル等が発生しやすいため、ポリウレタン層の溶解が起こりやすい傾向がある。ヒンダードアミン系光安定剤は、上記ラジカルを補足することができるため、OCAシートを高温かつ紫外線照射環境下で放置しても、ポリウレタン層の溶解を抑制することができる。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては特に限定されず、例えば、ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、[コハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン]縮合物、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル-トリデシル-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノール、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラスピロ[5,5]ウンデカンとブタンテトラカルボン酸とのエステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記ヒンダードアミン系光安定剤の具体例としては、例えば、ADEKA社製のアデカスタブLA-81、アデカスタブLA-63P、アデカスタブLA-72等が挙げられる。
アデカスタブLA-81は、下記化学式(1)で表される化合物を含む。
Figure 2024018352000004
アデカスタブLA-63Pは、下記化学式(2)で表される化合物を含む。
Figure 2024018352000005
(式(2)中、nは自然数である。)
アデカスタブLA-72は、下記化学式(3)で表される化合物を含む。
Figure 2024018352000006
上記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、上記ポリオール成分100重量部に対して、0.1重量部以上、1重量部以下であってもよい。上記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が1重量部を超えると、ポリウレタン層から光安定剤がブリードすることがある。
上記ポリウレタン層の厚さは、200μm以上、2000μm以下であることが好ましい。上記ポリウレタン層の厚さのより好ましい下限は300μmである。上記ポリウレタン層は、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物であり、溶剤を用いずに成膜できるため、光学特性を維持しつつ、厚膜化することができる。
85℃におけるポリウレタン層の損失正接(tanδ85℃)は、0.10以上、0.50未満であることが好ましい。上記範囲とすることで、ポリウレタン層が優れた柔軟性を得ることができる。ポリウレタン層のtanδ85℃が0.50未満であることで、高温での変形をより効果的に抑制できる。更に、高温・高湿下(85℃、85%)でのディレイバブルを効果的に抑制できる観点からは、上記tanδ85℃は、0.17以上とすることがより好ましい。なお、ポリウレタン層のtanδ85℃は、熱硬化性ポリウレタン組成物のα比、ポリイソシアネート成分の構造や官能基数、ポリオール成分の主剤の構造や官能基数を変更することにより、調整することができる。
上記損失正接は、貯蔵弾性率(G´)と損失弾性率(G´´)の比(G´´/G´)で表される。上記損失正接は、例えば、アントンパール社(Anton Paar Germany GmbH)製の粘弾性測定装置「Physica MCR301」を用いて測定することができる。
光学透明粘着シートは、少なくとも、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層を含んでいればよく、他の層を備えてもよい。図1は、実施形態に係る光学透明粘着シートの一例を示した断面模式図である。図2は、実施形態に係る光学透明粘着シートの他の例を示した断面模式図である。図1に示したように、OCAシート10は、ポリウレタン層11のみからなってもよい。また、図2に示したように、OCAシート10は、ポリウレタン層11と、ポリウレタン層11の一方の面に配置された第一の表面粘着剤層12と、上記ポリウレタン層11の他方の面に配置された第二の表面粘着剤層13とを備えてもよい。
第一の表面粘着剤層12及び第二の表面粘着剤層13は、それぞれOCAシート10の最表面(被着体と接する面)に位置すればよい。第一の表面粘着剤層12とポリウレタン層11との間、及び、第二の表面粘着剤層13とポリウレタン層11との間に、他の層を有してもよいが、第一の表面粘着剤層12とポリウレタン層11とが接し、第二の表面粘着剤層13とポリウレタン層11とが接することが好ましい。
上記第一及び第二の表面粘着剤層は、ポリウレタンを含有してもよい。上記ポリウレタンは、ポリウレタン組成物の硬化物であり、ポリウレタン組成物としては、上述のポリウレタン層に用いる熱硬化性ポリウレタン組成物と同様のものを用いることができる。
上記第一及び第二の表面粘着剤層は、アクリル系樹脂を含有してもよい。ポリウレタン層の表面にアクリル系樹脂を含有する表面粘着剤層を配置することで、ポリウレタン層により柔軟性を得つつ、アクリル系樹脂を含有する表面粘着剤層により被着体への接着力を向上させることができる。アクリル系樹脂を含有する表面粘着剤層は、アクリル系樹脂組成物を硬化させることで作製することができる。
上記アクリル系樹脂組成物としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、又は、これらの共重合体(以下、(メタ)アクリル系共重合体ともいう)と、架橋剤とを含有するもの挙げられる。上記(メタ)アクリル系共重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、カルボキシル基含有モノマーとの共重合体が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1~18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(CH=CR-COOR;Rは水素原子またはメチル基であり、Rは炭素数1~18のアルキル基である)であるものが挙げられ、上記アルキル基の炭素数は4~12が好ましい。
上記アルキル基の炭素数が1~18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデカ(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸β-カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸5-カルボキシペンチル、コハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
上記架橋剤としては、上記(メタ)アクリル系共重合体が有する、架橋性官能基含有モノマー由来の架橋性官能基と架橋反応を起こすことができる成分であれば特に限定されず、例えば、イソシアネート化合物、金属キレート化合物、エポキシ化合物等が挙げられる。
上記第一及び第二の表面粘着剤層の厚みは、3μm以上、100μm以下であることが好ましい。上記厚みが3μm未満であると、ポリウレタン層から発生するディレイバブルを充分に抑制することができないことがある。一方で、上記厚みが100μmを超えると、OCAシートの柔軟性が低下することがある。上記第一及び第二の表面粘着剤層の厚みは、3μm以上、50μm以下であることがより好ましい。
上記第一及び第二の表面粘着剤層の85℃における損失正接(tanδ85℃)は、ポリウレタン層のtanδ85℃以下であってもよい。上記第一及び第二の表面粘着剤層のtanδ85℃は、例えば、0.10以上、0.50未満であってもよい。
OCAシートは、ヘイズが1%以下であることが好ましい。また、全光線透過率が90%以上であることが好ましい。ヘイズ及び全光線透過率は、例えば、日本電色工業社製の濁度計「HazeMeter NDH2000」を用いて測定することができる。ヘイズは、JIS K 7136に準拠した方法で測定され、全光線透過率は、JIS K 7361-1に準拠した方法で測定される。
OCAシートは、着色(黄変)がないことが好ましく、L*a*b*表色系において、測定した色相について、a*が±0.5以下、b*が±0.5以下、YIが1.0以下であることが好ましい。L*は、94%以上あることが好ましく、96%以上であることがより好ましい。上記色相の測定、JIS Z 8781-4に準拠した方法で、コニカミノルタ社製の「spectrophotometer CM-3600A」を用いて測定することができる。
OCAシート全体の厚みは200μm以上であることが好ましい。OCAシート全体の厚みの上限は特に限定されないが、例えば、3000μmである。上記厚みのより好ましい下限は300μmであり、更に好ましい下限は500μmである。
85℃におけるOCAシートの損失正接(tanδ85℃)は、0.10以上、0.50未満であることが好ましい。上記範囲とすることで、OCAシートが優れた柔軟性を得ることができる。OCAシートのtanδ85℃が0.50未満であることで、高温での変形をより効果的に抑制できる。更に、高温・高湿下(85℃、85%)でのディレイバブルを効果的に抑制できる観点からは、上記tanδ85℃は、0.17以上とすることがより好ましい。
OCAシートの柔軟性は、損失正接(tanδ)を測定することで評価することができる。OCAシートは、tanδが低くなるほど硬くなり、tanδが高くなるほど柔らかくなる。OCAシートがポリウレタン層と表面粘着剤層とを備える場合、tanδが最も大きい層のtanδの値がOCAシートのtanδとして測定されることから、ポリウレタン層のtanδをOCAシートのtanδとみなすことができる。
OCAシートの剥離力は、15N/25mm以上であることが好ましく、20N/25mm以上であることが以下であることがより好ましい。OCAシートの剥離力を15N/25mm以上とすることで、ディレイバブルを効果的に抑制することができる。また、OCAシートを地面に対して略垂直となるように貼り付けた場合にも優れた接着力を有する。なお、上記剥離力は、JIS K 6854-2に準拠した方法で測定される。OCAシートの一方の表面にスライドガラスを貼付し、他方の表面にPETシートを貼付し、常温(23℃)、湿度50%の環境下で、圧力0.4MPaで30分間保持することによって圧着させ、1分後に、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で、OCAシートとスライドガラスとの界面で剥離し、剥離力を測定する。上記PETシートとしては、例えば、厚み125μmのPETシート(帝人デュポンフィルム社製の「メリネックス(登録商標)S」)等を用いることができる。
85℃におけるOCAシートの面接着力は、10N/Φ12mm以上であることが好ましく、15N以上がより好ましく、20N/Φ12mm以上が更に好ましい。上記面接着力は、粘弾性測定装置を用いて測定することができ、測定装置としては、アントンパール社製の「モジュラーコンパクトレオメーター MCR 302」を用いることができる。測定装置が備える端子の下方に、試験片が位置するように配置し、端子を試験片に接触させた状態の初期負荷値を1N/Φ12mmとし、負荷値が10N/Φ12mmになるまで、端子を降下させて試験片に押し付け、一定時間保持した後、端子を上昇させて、試験片と端子とが剥離したときの最大負荷値を面接着力として測定する。
OCAシートの両面には離型フィルムが貼り付けられてもよい。すなわち、OCAシートと、OCAシートの一方の面を覆う第一の離型フィルムと、OCAシートの他方の面を覆う第二の離型フィルムとが積層された積層体としてもよい。
第一及び第二の離型フィルムとしては、例えば、PETフィルム等が挙げられる。第一及び第二の離型フィルムのOCAシートと接する側の表面は、それぞれ、シリコーン処理等の易剥離処理(離型処理)が施されていてもよい。
OCAシートは光学部材の貼り合わせに好適に用いることができる。OCAシートの被着体としては、例えば、表示パネル、タッチパネル(ITO透明導電膜付きガラス基板)、カバーパネル(カバーガラス)、偏光板、位相差フィルム等の表示装置を構成する各種部材が挙げられる。なお、実施形態に係るOCAシートは、感圧性の粘着シートであり、被着体への使用時に、加熱、光照射等の硬化処理を必要とせず、圧力を加えることで被着体と貼り合わせることができる。
以下、本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<使用成分>
下記参考例、実施例及び比較例で用いた成分を以下に示した。
(A)ポリオール成分
オレフィン系ポリオール(A―1):巴工業製の「クレイソール(登録商標)HLBHP3000」、水酸基の官能基数=1.9
オレフィン系ポリオール(A―2):出光興産社製の「EPOL(エポール、登録商標)」、水酸基の官能基数=2.3
アクリル系ポリオール(A―3):東亜合成社製の「UH2190」
エステル系ポリオール(A―4):クラレ株式会社社製の「T2010」
ポリエーテル系ポリオール(A―5):保土谷化学製の「PTG-L-2000」
オレフィン系ポリオールは、オレフィン骨格を有するポリオールである。オレフィン系ポリオール(A―1)は、ポリブタジエン系ポリオールである。オレフィン系ポリオール(A―2)は、ポリイソプレン系ポリオールである。
(B)ポリイソシアネート成分
ポリイソシアネート(B-1):IPDI(イソホロンジイソシアネート)系ポリイソシアネート(コベストロ社製の「デスモジュールI」)、イソシアネート基の官能基数=2.0
ポリイソシアネート(B-2):エチレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネート(東ソー社製の「コロネート4021」)、イソシアネート基の官能基数=2.0
ポリイソシアネート(B-3):官能基数が3以上のポリイソシアネート(コベストロ社製の「デスモジュールN3900」)、イソシアネート基の官能基数=3.2
ポリイソシアネート(B-4):HDI系ポリイソシアネート(東ソー社製の「HDI」)、イソシアネート基の官能基数=2.0
第一のポリイソシアネートとして、ポリイソシアネート(B-3)を用いた。上記官能基数が3以上のポリイソシアネートは、イソシアネート基を3個以上含む脂肪族ポリイソシアネートである。第二のポリイソシアネートとして、ポリイソシアネート(B-1)を用いた。上記IPDI系ポリイソシアネートは、脂環族ポリイソシアネートであり、疎水性のポリイソシアネートである。第三のポリイソシアネートとして、ポリイソシアネート(B-2)を用いた。上記エチレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネートは、親水性ポリイソシアネートであり、ヘキサメチレンジイソシアネートを出発物質とするポリイソシアネートに対して、エチレンオキシドユニットを1分子当たり平均3個以上有するエーテルポリオールを反応させて得られたものである。
(C)粘着付与剤:水添石油樹脂(出光興産社製の「アイマーブP-100」)
(D)触媒:ジラウリル酸ジメチル錫(Momentive社製の「Fomrez catalyst UL-28」)
(E)光安定剤:ヒンダードアミン系光安定剤(ADEKA社製の「アデカスタブLA-81」)
<予備試験>
ポリオールの種類を変えたポリウレタン組成物を作製し、参考例1~5に係るOCAシートを作製した。得られたOCAシートの透過率、熱安定性を確認し、結果を表1に示した。
(参考例1)
下記表1に示したように、オレフィン系ポリオール(A―1)、ポリイソシアネート(B-4)及び上記触媒(D)を添加し、往復回転式撹拌機アジターを用いて攪拌混合してポリウレタン組成物を調製した。表1中、触媒(D)の含有量は、ポリオール成分100重量部に対する、ジラウリル酸ジメチル錫の含有量である。
得られたポリウレタン組成物を一対の離型フィルム(表面に離型処理が施されたPETフィルム)によって挟んだ状態で搬送しつつ、炉内温度120℃、炉内時間数分間の条件で架橋硬化させた。その後、加熱装置を用いて、105℃で2時間架橋反応(熱硬化)させ、両面に離型フィルムが設けられたポリウレタン層単層のOCAシートを作製した。ポリウレタン層の厚みは1000μmであった。
(参考例2~5)
表1に示したように、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分及び触媒を配合し、の種類を変えた参考例2~5のポリウレタン組成物を調製した。得られた各ポリウレタン組成物を用いて、参考例1と同様にして厚さ1000μmのポリウレタン層単層のOCAシートを作製した。
Figure 2024018352000007
(光学特性)
得られた各OCAシートについて、光学特性として、ヘイズ及び全光線透過率を測定した。ヘイズ及び全光線透過率は、日本電色工業社製の濁度計「HazeMeter NDH2000」を用いて測定した。ヘイズは、JIS K 7136に準拠した方法で測定し、全光線透過率は、JIS K 7361-1に準拠した方法で測定した。ヘイズが1.0%以下であり、かつ全光線透過率が90%以上である場合を○、ヘイズが1.0%未満、又は全光線透過率が90%未満である場合を×として、結果を表1にまとめた。なお、上記ヘイズ及び全光線透過率は、常温・常湿(温度23℃、湿度50%)で測定したものである。
(熱安定性)
各OCAシートを5cm×2.5cmの長方形に切り出した試験片を作製し、測定温度95℃、湿度60%以下で1000時間放置した後、目視で確認し、試験片の4辺及び四隅に変形が確認されなかった場合を○、ポリウレタン層が溶解し、試験片の4辺及び四隅の少なくとも一つで変形が見られた場合(黄変あり)を×とした。なお、OCAシートの実使用環境を想定して、測定温度を95℃に設定した。
(黄変)
各OCAシートを5cm×2.5cmの長方形に切り出した試験片を作製し、測定温度95℃、湿度60%以下で1000時間放置した後、JIS Z 8781-4に準拠した方法で、OCAシートの色相をL*a*b*表色系で評価した。測定装置としては、コニカミノルタ社製の「spectrophotometer CM-3600A」を用いた。a*が±0.5以下かつb*が±0.5以下かつYIが1.0以下である場合を○(黄変なし)とし、a*、b*、YIのいずれかが上記範囲外である場合を×(黄変あり)とした。
Figure 2024018352000008
表2の結果から、ポリオール成分としてオレフィン系ポリオールを用いることで、透過率が高く、かつ熱安定性に優れたOCAシートが得られることが確認された。
次に、ポリオール成分としてオレフィン骨格を有するポリオールを用いて、以下の実施例及び比較例を作製した。
(実施例1)
<ポリウレタン層の作製>
ポリオール成分100重量部に対して、表3に示したポリイソシアネート成分と、上記粘着付与剤(C)を15重量部、上記光安定剤(E)を0.1重量部添加し、上記触媒(D)はジラウリル酸ジメチル錫の含有量が120ppmとなるように添加し、往復回転式撹拌機アジターを用いて攪拌混合して熱硬化性ポリウレタン組成物を調製した。
得られたポリウレタン組成物を一対の離型フィルム(表面に離型処理が施されたPETフィルム)によって挟んだ状態で搬送しつつ、炉内温度120℃、炉内時間数分間の条件で架橋硬化させた。その後、加熱装置を用いて、110℃で2時間架橋反応(熱硬化)させ、両面に離型フィルムが設けられたポリウレタン層を作製した。ポリウレタン層の厚み及びα比は、表3に示した。
<第一及び第二の表面粘着剤層の作製>
アクリル系樹脂(東洋インキ社製の「BITF-2」)に、アクリル系樹脂組成物全体に対して、1.5質量%となるようにエポキシ系硬化剤(綜研化学社製の「E-AX」)を添加し、アクリル系樹脂組成物を作製した。
得られたアクリル系樹脂組成物を離型フィルムにコンマコーターにて塗工し、80~120℃の乾燥炉において乾燥し、アクリル粘着剤層を作製した。アクリル粘着剤層の厚みは25μmであった。
<積層OCAシートの作製>
上記離型フィルム付き表面粘着剤層を二枚と、上記離型フィルム付きポリウレタン層を一枚とを準備した。離型フィルム付きの第一及び第二の表面粘着剤層から、それぞれ一方の離型フィルムを剥離し、離型フィルムを剥離したポリウレタン層の両面に積層した。これにより、離型フィルム、第一の表面粘着剤層、ポリウレタン層、第二の表面粘着剤層及び離型フィルムがこの順で積層された離型フィルム付きのOCAシートを作製した。
(実施例2~6)
表3に示したように、ポリオール成分及びポリイソシアネート成分を配合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン組成物を調製し、実施例1と同様の方法で熱硬化を行い、ポリウレタン層を作製した。実施例2~6について、実施例1と同様にして、第一及び第二の表面粘着剤層の作製し、それぞれ離型フィルム、第一の表面粘着剤層、ポリウレタン層、第二の表面粘着剤層及び離型フィルムがこの順で積層された離型フィルム付きのOCAシートを作製した。
(比較例1及び2)
比較例1及び2は、ポリイソシアネート成分として、官能基数が3以上のポリイソシアネートを添加しない比較例である。表3に示したポリオール成分及びポリイソシアネート成分に、実施例1と同様にして、粘着付与剤、触媒、及び、光安定剤を配合し、ポリウレタン組成物を調製し、実施例1と同様の方法で熱硬化を行った。ただし、比較例1及び比較例2については、110℃、2時間の架橋反応ではポリウレタン組成物が熱硬化せず、未硬化であった。比較例2については、更に熱硬化を続けることで硬化したが、3日を要した。
ポリウレタン層が硬化した比較例2について、実施例1と同様にして、第一及び第二の表面粘着剤層の作製し、それぞれ離型フィルム、第一の表面粘着剤層、ポリウレタン層、第二の表面粘着剤層及び離型フィルムがこの順で積層された離型フィルム付きのOCAシートを作製した。
実施例1~6に係るOCAシートについて、85℃における損失正接(tanδ85℃)、光学特性としてヘイズ及び全光線透過率を測定した。結果を表3に示した。
(ヘイズ及び全光線透過率)
各OCAシートのヘイズ及び全光線透過率は、日本電色工業社製の濁度計「HazeMeter NDH2000」を用いて測定した。ヘイズは、JIS K 7136に準拠した方法で測定し、全光線透過率は、JIS K 7361-1に準拠した方法で測定した。上記ヘイズ及び全光線透過率は、常温・常湿(温度23℃、湿度50%)で測定したものである。
(損失正接)
各OCAシートの85℃における損失正接(tanδ85℃)は、アントンパール社製の粘弾性測定装置「Physica MCR301」を用いて測定した。測定プレートは、PP12を用い、測定条件は、ひずみ0.1%、周波数1Hz、セル温度25℃~100℃(昇温速度3℃/分)とし、85℃での損失正接を記録した。
Figure 2024018352000009
表3に示したように、3官能基以上のポリイソシアネートを用いた実施例1~6はいずれも充分に熱硬化し、1.0%以下のヘイズ、90%以上の全光線透過率が得られた。
一方で、3官能基以上のポリイソシアネートを含まない比較例1はポリウレタン層が硬化しなかった。比較例2は、α比を1まで下げることで、比較例1よりは熱硬化が進んだものの、110℃、2時間の架橋反応では硬化しなかった。
(実施例7~10)
表4に示したように、ポリオール成分及びポリイソシアネート成分を配合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン組成物を調製し、実施例1と同様の方法で熱硬化を行い、ポリウレタン層を作製した。その後、実施例1と同様にして、第一及び第二の表面粘着剤層の作製し、それぞれ離型フィルム、第一の表面粘着剤層、ポリウレタン層、第二の表面粘着剤層及び離型フィルムがこの順で積層された離型フィルム付きのOCAシートを作製した。
実施例7~10に係るOCAシートについて、粘弾性として、85℃における損失正接(tanδ85℃)、貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を測定し、粘着特性として、剥離力及び面接着力を測定し、光学特性として、ヘイズ、全光線透過率及び色相を測定し、結果を表4に示した。
(粘弾性)
OCAシートの85℃における損失正接、貯蔵弾性率及び損失弾性率は、アントンパール社(製の粘弾性測定装置「Physica MCR301」を用いて測定した。測定プレートは、PP12を用い、測定条件は、ひずみ0.1%、周波数1Hz、セル温度25℃~100℃(昇温速度3℃/分)とし、85℃での損失正接(tanδ85℃)、貯蔵弾性率(G´)及び損失弾性率(G´´)を記録した。
(剥離力)
OCAシートの剥離力は、JIS K 6854-2に準拠した方法で、180°剥離試験により測定した。各OCAシートについて長さ75mm×幅25mmの試験片を作製し、OCAシートの一方の面を長さ75mm×幅25mmのスライドガラス(無アルカリガラス、製品名EagleXG、松波硝子社製)に貼り付け、圧力0.4MPaで30分間保持し、OCAシートとスライドガラスとを貼り合わせた。次に、OCAシートの上記スライドガラスとは反対側の面に、厚み125μmのPETシート(帝人デュポンフィルム社製の「メリネックス(登録商標)S」)を貼り合わせた。その後、常温・常湿(温度23℃、湿度50%)下で12時間放置した後、PETシートを180°方向に300mm/分の速度で引っ張り、OCAシートをスライドガラスとの界面で剥離させ、スライドガラスに対するOCAシートの剥離力を測定した。
(面接着力)
各OCAシートについて長さ15mm×幅15mmの試験片を作製し、アントンパール社製の「モジュラーコンパクトレオメーター MCR 302」を用いて測定した。測定プレート上に各試験片を貼り付け、端子の下方に試験片が位置するように配置し、端子を試験片に接触させた状態の初期負荷値を1Nとした。負荷値が10Nになるまで、端子を降下させて試験片に押し付け、10秒保持した後、端子を上昇させて、試験片と端子とが剥離したときの最大負荷値を面接着力として測定した。
<測定条件>
端子種:SHAFT FOR DISPOSABLE MEASURING SYSTEMS D-CP/PP7
端子径:Φ12mm
測定プレート:PP12
端子上昇速度:5mm/s
測定温度:85℃±0.5℃
(光学特性)
OCAシートのヘイズ及び全光線透過率は、実施例1と同様の方法で測定した。色相は、参考例1の黄変の評価と同様の方法で、L*、a*、b*、YIを測定した。a*が±0.5以下、b*が±0.5以下、YIが1.0以下であると黄変がないと判断できる。L*が94%以上であると、透明性が高いと判断できる。なお、色相の測定は、高温で放置していないOCAシートを用いて行った。
Figure 2024018352000010
表4に示したように、実施例7~10はいずれも、ヘイズが1%以下、全光線透過率が90%以上であり、更に、L*が96%以上、a*が±0.5以下、b*が±0.5以下、YIが1.0以下であり、高い透明性に加え、黄変は確認されなかった。また、実施例7~10は、いずれも充分な粘着特性が確認された。更に、実施例7~10は、ディレイバブルの発生も効果的に抑制できるものと考えられる。
(硬化時間の測定)
実施例7~10に係るOCAシートについて、85℃におけるtanδ85℃の経時変化を測定し、結果を図3に示した。図3は、実施例7~10に係るOCAシートの硬化時間を示したグラフである。熱硬化性ポリウレタン組成物の熱硬化が進むとtanδ85℃の変化量が小さくなる。図3に示したように、実施例7~10は、2時間以内に硬化が完了したことが確認できた。
10:光学透明粘着シート(OCAシート)
11:ポリウレタン層
12:第一の表面粘着剤層
13:第二の表面粘着剤層

Claims (6)

  1. 熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるポリウレタン層を含む光学透明粘着シートであって、
    前記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分として、オレフィン骨格を有するポリオールを含有し、ポリイソシアネート成分として、イソシアネート基の官能基数が3以上の第一のポリイソシアネートと、脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートである第二のポリイソシアネートとを含有することを特徴とする光学透明粘着シート。
  2. 前記第一のポリイソシアネートは、イソシアネート基を3個以上含む脂肪族ポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1に記載の光学透明粘着シート。
  3. 前記ポリイソシアネート成分は、更に、アルキレンオキシドユニットを含む変性ポリイソシアネートを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学透明粘着シート。
  4. 前記オレフィン骨格を有するポリオールは、水酸基の官能基数が2未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学透明粘着シート。
  5. 前記ポリウレタン層の厚さは、200μm以上、2000μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学透明粘着シート。
  6. 前記ポリウレタン層と、前記ポリウレタン層の一方の面に配置された第一の表面粘着剤層と、前記ポリウレタン層の他方の面に配置された第二の表面粘着剤層とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学透明粘着シート。
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