JP2024017301A - 医療用画像診断装置及び医療用画像診断装置の作動方法 - Google Patents

医療用画像診断装置及び医療用画像診断装置の作動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】医療用画像診断装置において、寝台装置にかかる負荷を、低コストで精度良く推定すること。【解決手段】実施形態に係る医療用画像診断装置は、架台装置と、寝台装置と、マイクロホンと、検知部と、を備える。寝台装置は、支持フレーム及び支持フレームに対して移動可能な天板を有する。マイクロホンは、天板の支持フレームに対する移動時に生じる作動音を測定する。検知部は、作動音に基づいて寝台装置にかかる負荷を検知する。【選択図】図3

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医療用画像診断装置及び医療用画像診断装置の作動方法に関する。
CT装置やMRI装置等の医療用画像診断装置を用いて、造影剤を使用した検査を行う場合、被験者の体重によって造影剤の適正量が設定される。このとき、被験者から申告された体重と実際の体重が異なっていると、適正な量の造影剤を被験者の体内に注入することができないため、検査の精度が低下することがあった。また、救急患者、障がい者、動物等は、事前にその体重を把握することが困難な場合がある。この場合にも、適正な量の造影剤を被験者の体内に注入することは困難である。
寝台装置では、通常、当該寝台装置の適切な動作が保証される被験体の体重の範囲(使用保証範囲)が設定されている。この使用保証範囲よりも大きな体重を有する被験体を天板上に載置して寝台装置を動作させると、当該寝台装置が故障するおそれがある。事前に申告された被験体の体重が使用保証範囲内である場合には、被験体を天板上に載置して寝台装置を動作させる。このとき、被験体の実際の体重が申告体重よりも大きく、使用保証範囲を超えている場合も想定される。この場合、そのまま架台装置による撮影を続けると、寝台装置が故障する可能性がある。
この課題に対して、寝台装置に横たわっている被験者に対して、3次元奥行きカメラを用いて被検者を撮像して骨格トラッキングを行い、各関節の3次元座標情報から、身長、肩幅を認識し、体格モデルデータベースを活用して体重を推定する技術が提案されている。しかし、この従来技術では、高額な3次元奥行きカメラやレーザを用いるためコストが高くなり、スキャニング及び計測に要する時間が長くなるという課題を有している。
特開2015-167698号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、医療用画像診断装置において、寝台装置にかかる負荷を、低コストで精度良く推定することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る医療用画像診断装置は、架台装置と、寝台装置と、マイクロホンと、検知部と、を備える。寝台装置は、支持フレーム及び支持フレームに対して移動可能な天板を有する。マイクロホンは、天板の支持フレームに対する移動時に生じる作動音を測定する。検知部は、作動音に基づいて寝台装置にかかる負荷を検知する。
図1は、実施形態に係る医療用画像診断装置の一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る医療用画像診断装置の他の例を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る医療用画像診断装置の構成例を示すブロック図である。 図4は、医療用画像診断装置の寝台装置の一例を示す斜視図である。 図5は、寝台装置の断面を示す斜視図である。 図6は、寝台装置を、天板及び一部の外装カバーを取り除いた状態で示す斜視図である。 図7は、図6の一部を拡大して示す斜視図である。 図8は、図6の他の一部を拡大して示す斜視図である。 図9は、医療用画像診断装置の作動方法の一例を示すフローチャートである。 図10は、天板上に載置された被験体の体重と天板の移動時に生じる作動音との相関の一例を示すグラフである。 図11は、架台装置の待機時の定常音の音圧値と天板の移動時に生じる作動音の音圧値との比較を示すグラフである。 図12は、医療用画像診断装置の作動方法の他の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、実施形態に係る医療用画像診断装置1の一例を示す斜視図である。図1に示された医療用画像診断装置1は、X線CT装置として構成されている。図2は、実施形態に係る医療用画像診断装置の他の例を示す斜視図である。図2に示された医療用画像診断装置1は、MRI装置として構成されている。X線CT装置、MRI装置等の医療用画像診断装置1は、図1及び図2に示されているように、検査測定本体部(架台装置10)及び寝台装置30を有している。被験体Pを検査する際には、寝台装置30の上面に設けられた天板33に被験体Pが横たわった状態で天板33が移動され、被験体Pが架台装置10の中心部に位置する撮影位置に位置づけられる。天板33は、少なくとも、天板33の長軸方向と一致する第1方向D1に沿って移動可能に構成される。これに加えて、天板33は、上下方向(鉛直方向)にも移動可能に構成されてもよい。なお、医療用画像診断装置1は、X線CT装置及びMRI装置に限られない。
図3は、実施形態に係る医療用画像診断装置1の構成例を示すブロック図である。図3では、医療用画像診断装置1がX線CT装置である例について説明する。医療用画像診断装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。なお、説明の都合上、図3では架台装置10が複数描画されているが、実際には架台装置10は一つである。
架台装置10は、X線管11と、X線検出器15と、回転フレーム16と、X線高電圧装置17と、制御装置18と、ウェッジ19と、コリメータ20と、DAS(Data Acquisition System)21とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置17からの高電圧により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。本実施形態においては、一管球型のX線CT装置にも、X線管と検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置にも適用可能である。また、X線を発生させるハードウェアはX線管11に限られない。例えば、X線管11に代えて、電子銃から発生した電子ビームを集束させるフォーカスコイルと、電磁偏向させる偏向コイルと、被験体Pの半周を囲い偏向した電子ビームが衝突することによってX線を発生させるターゲットリングとを含む第5世代方式を用いてX線を発生させることにしても構わない。
X線高電圧装置17は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する高電圧発生回路と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御回路とを有する。高電圧発生回路は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。なお、X線高電圧装置17は、高電圧の発生だけでなく、フィラメントへの電源供給、及び、陽極が回転型であるの場合の駆動電源供給等も行う。また、X線高電圧装置17は、回転フレーム16に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム側に設けられても構わない。なお、固定フレームは、回転フレーム16を回転可能に支持するフレームである。
X線検出器15は、X線管11から照射されて被験体Pを通過したX線を検出し、検出したX線量に対応した信号をDAS21へと出力する。X線検出器15は、例えば、X線管11の焦点を中心とした1つの円弧に沿ってチャネル方向(周回方向)に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器15は、例えば、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
また、X線検出器15は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、フォトダイオードや光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
回転フレーム16(架台ベース)は、X線管11とX線検出器15とを対向支持し、制御装置18によってX線管11とX線検出器15とを回転させる円環状のフレームである。例えば、回転フレーム16は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム16は、X線管11及びX線検出器15に加えて、X線高電圧装置17やDAS21を更に支持することもできる。更に、回転フレーム16は、図3において図示しない種々の構成を更に支持することもできる。以下では、架台装置10において、回転フレーム16とともに回転移動する部分及び回転フレーム16を回転部とも記載する。なお、X線管11とX線検出器15とが一体として被験体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)について説明したが、その他にも、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管11のみが被験体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。
なお、DAS21が生成した検出データは、回転フレーム16に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。ここで、非回転部分とは、例えば、回転フレーム16を回転可能に支持する固定フレーム等である。なお、回転フレーム16から架台装置10の非回転部分への検出データの送信方法は、光通信に限らず、回転部分と非回転部分との間でデータ伝送が行えるものであれば如何なる方式を採用しても構わない。
制御装置18は、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構と、この機構を制御する回路とを含む。制御装置18は、入力インターフェース43や架台装置10に設けられた入力インターフェース等からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う。例えば、制御装置18は、回転フレーム16の回転や架台装置10のチルト、寝台装置30の動作等について制御を行う。一例を挙げると、制御装置18は、架台装置10をチルトさせる制御として、入力された傾斜角度(チルト角度)情報により、X軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム16を回転させる。なお、制御装置18は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
ウェッジ19は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ19は、X線管11から被験体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ19は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工して構成される。
コリメータ20は、ウェッジ19を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。なお、コリメータ20は、X線絞りと呼ばれる場合もある。コリメータ20は、図示しないコリメータ調整回路によって、開口度及び位置が調整される。これにより、X線管11が発生させたX線の照射範囲が調整される。
DAS21は、X線検出器15の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS21は、例えば、プロセッサにより実現される。DAS21が生成した検出データは、コンソール装置40へと転送される。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。なお、コンソール装置40は、架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。例えば、メモリ41は、投影データや再構成画像データを記憶する。また、例えば、メモリ41は、医療用画像診断装置1に含まれる回路がその機能を実現するためのプログラムを記憶する。メモリ41は、ハードウェアによる非一過性の記憶媒体としても用いられる。なお、投影データや再構成画像データの記憶は、コンソール装置40のメモリ41が行う場合に限らず、インターネット等の通信ネットワークを介して医療用画像診断装置1と接続可能なクラウドサーバが医療用画像診断装置1からの保存要求を受けて投影データや再構成画像データの記憶を行うようにしてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等である。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしてもよい。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネル、マイクロホン等により実現される。また、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
処理回路44は、医療用画像診断装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、スキャン制御機能441、画像生成機能442、表示制御機能443及び検知機能444を有する。処理回路44は、例えば、プロセッサにより実現される。
例えば、処理回路44は、メモリ41からスキャン制御機能441に相当するプログラムを読み出して実行することにより、医療用画像診断装置1を制御してスキャンを実行する。ここで、スキャン制御機能441は、例えば、コンベンショナルスキャンやヘリカルスキャン、ステップアンドシュート方式といった種々の方式でのスキャンを実行することができる。
具体的には、スキャン制御機能441は、寝台駆動装置32を制御することにより、被験体Pを架台装置10の撮影口内へ移動させる。また、スキャン制御機能441は、X線高電圧装置17を制御することにより、X線管11へ高電圧を供給させる。また、スキャン制御機能441は、コリメータ20の開口度及び位置を調整する。また、スキャン制御機能441は、制御装置18を制御することにより、回転フレーム16を含む回転部を回転させる。また、スキャン制御機能441は、DAS21に投影データを収集させる。なお、CT画像を再構成するには被験体Pの周囲一周、360°分の投影データが、またハーフスキャン法でも180°+ファン角度分の投影データが必要とされる。いずれの再構成方式に対しても本実施形態へ適用可能である。
また、例えば、処理回路44は、メモリ41から画像生成機能442に相当するプログラムを読み出して実行することにより、DAS21から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理を施す前のデータ(検出データ)及び前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。また、例えば、画像生成機能442は、CT画像データを生成する。具体的には、画像生成機能442は、前処理後の投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。また、画像生成機能442は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、CT画像データを任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。
また、例えば、処理回路44は、メモリ41から表示制御機能443に相当するプログラムを読み出して実行することにより、CT画像をディスプレイ42に表示する。
また、例えば、処理回路44は、メモリ41から検知機能444に相当するプログラムを読み出して実行することにより、寝台装置30にかかる負荷を検知する。検知機能444が実行する処理の詳細については後述する。
なお、図3においては、スキャン制御機能441、画像生成機能442、表示制御機能443及び検知機能444の各処理機能が単一の処理回路44によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路44は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路44が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。処理回路44はコンソール装置40に含まれる場合に限らず、複数の医用画像診断装置にて取得された検出データに対する処理を一括して行う統合サーバに含まれてもよい。コンソール装置40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。後処理はコンソール装置40又は外部のワークステーションのどちらで実施することにしても構わない。また、コンソール装置40とワークステーションの両方で処理することにしても構わない。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ41に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、メモリ41にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
次に、本実施形態の寝台装置30について説明する。図4は、寝台装置30の一例を示す斜視図であり、図5は、寝台装置30の断面を示す斜視図である。図6は、寝台装置30を、天板33及び一部の外装カバーを取り除いた状態で示す斜視図である。図7は、図6の一部を拡大して示す斜視図であり、図8は、図6の他の一部を拡大して示す斜視図である。
寝台装置30は、スキャン対象の被験体Pを載置、移動させる装置である。被験体Pは、例えば、人間又は動物である。寝台装置30は、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被験体Pが載置された天板33を、天板33の長軸方向と一致する第1方向D1に沿って移動する駆動機構である。天板33は、被験体Pが載置される板であり、支持フレーム34の上面に配置されている。本実施形態の寝台装置30では、天板33が第1方向D1に沿って移動されることにより、天板33上に載置された被験体Pを、架台装置10による撮影が行われる撮影位置と、架台装置10から退避した退避位置との間で移動させることができる。天板33は、例えば炭素繊維複合材料(CFRP)で形成されており、図5に示されているような中空構造を有している。
本実施形態の寝台駆動装置32は、モータ36と、ボールねじ37とを含んでいる。モータ36は、駆動力を発生する駆動源である。モータ36としては、例えば電動モータが用いられる。本実施形態では、モータ36は、第1方向D1において架台装置10と反対側に配置されている。ボールねじ37は、第1方向D1に沿って延びており、モータ36の駆動力により第1方向D1に延びる軸線周りに回転する。天板33は、天板固定用のブラケット38(図7参照)に対してボルト等により固定されている。ボールねじ37は、ブラケット38に対して固定されたナット等の雌ねじ部と螺合している。本実施形態では、モータ36がボールねじ37を軸線周りに回転させることにより、ブラケット38が第1方向D1に沿って移動する。これにより、天板33が、第1方向D1に延びるレール上を、ブラケット38とともに第1方向D1に沿って移動する。なお、寝台駆動装置32は、処理回路44のスキャン制御機能441により制御される。
図6及び図8に示されているように、寝台装置30は、天板33の下面を支持するローラ39を有している。ローラ39は、寝台装置30における架台装置10に近接する側に配置されている。天板33が第1方向D1に沿って移動する際に、天板33の下面がローラ39に支持されることにより、天板33が滑らかに移動することができる。
従来、寝台装置に横たわっている被験者に対して、3次元奥行きカメラを用いて被検者を撮像して骨格トラッキングを行い、各関節の3次元座標情報から、身長、肩幅を認識し、体格モデルデータベースを活用して体重を推定する技術が提案されている。しかし、この従来技術では、高額な3次元奥行きカメラやレーザを用いるためコストが高くなり、スキャニング及び計測に要する時間が長くなるという課題を有している。
ところで、天板33の支持フレーム34に対する移動時には、作動音が生じる。作動音は、例えば、モータ36の運転による振動が、ボールねじ37に伝わり、この振動がさらにブラケット38、天板33、ローラ39、支持フレーム34、基台31等に伝わることで、これらの構造体から生じるものと考えられる。この作動音について研究を進めたところ、本件発明者らは、この作動音と寝台装置30に載置された被験体Pの体重との間に相関関係があることを見出した。そして、この相関関係を用いることにより、寝台装置30に載置された被験体Pの体重、すなわち寝台装置30にかかる負荷、を低コストで精度良く推定することが可能であることを知見した。
本実施形態の寝台装置30は、天板33の支持フレーム34に対する移動時に生じる作動音を測定する、少なくとも1つのマイクロホン35を有している。マイクロホン35の配置位置の例が図5及び図8に示されている。マイクロホン35は、支持フレーム34と天板33との間に配置されてもよい。この場合、架台装置10が生じる音、例えば架台装置10待機時の定常音、の一部を天板33が遮蔽するので、架台装置10が生じる音が天板33の作動音の測定に影響を与えることが抑制される。図5に示されているように、マイクロホン35は、天板33の直下における支持フレーム34上に配置されてもよい。この場合、マイクロホン35は、特に天板33の振動音を測定することができる。また、マイクロホン35は、天板33の側方における支持フレーム34上に配置されてもよい。とりわけマイクロホン35は、モータ36又はボールねじ37の近傍に配置されてもよい。この場合、マイクロホン35は、特にモータ36又はボールねじ37の振動音を測定することができる。さらに、図8に示されているように、マイクロホン35は、ローラ39の近傍に配置されてもよい。この場合、マイクロホン35は、特にローラ39の振動音を測定することができる。
本実施形態の寝台装置30は、天板33の支持フレーム34に対する移動時に生じる作動音に基づいて寝台装置30にかかる負荷を検知する検知部を有している。検知部は、処理回路44の検知機能444により実現される。したがって、本明細書においては、検知部444とも表記する。
本実施形態の寝台装置30では、マイクロホン35により測定した作動音基づいて寝台装置30にかかる負荷を検知する。したがって、高額な3次元奥行きカメラやレーザを用いる必要がなく、寝台装置30にかかる負荷を低コストで精度良く推定することができる。
次に、図9~図11を参照して、本実施形態の医療用画像診断装置1の作動方法の一例について説明する。図9は、本実施形態の医療用画像診断装置1の作動方法の一例を示すフローチャートである。
医療用画像診断装置1において、造影剤を用いた撮影を行う場合、被験体Pの体重に合わせて被験体Pに注入される造影剤の量が決定される。事前に被験体Pの体重が申告されている場合、この申告体重に基づいて、被験体Pに注入される造影剤の量が決定される。ここで、被験体Pの実際の体重と申告体重との間に大きな差があった場合、申告体重に基づいて決定された造影剤の量が適切でないおそれがある。図9に示された例では、天板33の移動時に生じる作動音から推定される被験体Pの体重と申告体重との差から、使用者が、申告体重に基づいて決定された造影剤の量が適切であるか否かを判断することが可能になる。
まず、被験体Pを寝台装置30の天板33上に載置する。架台装置10は、作動時にその内部が高温になることから、内部を冷却するための冷却ファンを有している。医療用画像診断装置1の電源をオンにすると、架台装置10の各部分が作動して音が発生する。とりわけ、医療用画像診断装置1の電源をオンにすると、架台装置10の冷却ファンが作動して、この冷却ファンに起因する音が発生する。撮影の待機時には、冷却ファンを含む架台装置10の各部分の作動により定常音が発生することになる。天板33の移動前に、被験体Pが天板33上に載置された状態で、検知部444は、マイクロホン35を用いて、架台装置10の待機時の定常音を測定する(ステップS1)。この架台装置10の待機時の定常音の測定は、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。なお、被験体Pは、ステップS1の後且つステップS2の前に天板33上に載置されてもよい。この場合、ステップS1において、被験体Pが天板33上に載置されない状態で、架台装置10の待機時の定常音が測定される。
被験体Pが天板33上に載置された状態で、天板33を支持フレーム34に対して移動させる(ステップS2)。本実施形態では、寝台駆動装置32により、天板33が第1方向D1に沿って移動される。モータ36の駆動力により、ボールねじ37が第1方向D1に延びる軸線周りに回転し、ブラケット38が第1方向D1に沿って移動する。これにより、天板33が、第1方向D1に延びるレール上を、ブラケット38とともに第1方向D1に沿って移動する。この天板33の移動は、処理回路44のスキャン制御機能441により制御され、実行される。
このとき、検知部444は、マイクロホン35で天板33の移動時に生じる作動音を測定する(ステップS3)。天板33の移動時に生じる作動音は、例えば、モータ36の運転による振動が、ボールねじ37に伝わり、この振動がさらにブラケット38、天板33、ローラ39、支持フレーム34、基台31等に伝わることで、これらの構造体から生じる音である。この作動音の測定は、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。
検知部444は、この作動音の音圧値を算出する(ステップS4)。音圧値は音の大きさであり、音圧レベルとも表現できる。なお、モータ36、ボールねじ37、ブラケット38、天板33、ローラ39、支持フレーム34、基台31といった各部材は、それぞれ固有の共振周波数を有しており、各部材から当該部材を特徴付ける周波数を有した音が生じる。このような周波数の特性を算出してもよい。この音圧値の算出は、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。
次に、検知部444は、作動音の音圧値に基づいて、被験体Pの体重を推定する(ステップS5)。被験体Pの体重は、寝台装置30にかかる負荷の大きさでもある。したがって、被験体Pの体重を推定することにより、寝台装置30にかかる負荷を検知することもできる。この被験体Pの体重の推定(寝台装置30にかかる負荷の検知)は、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。なお、ステップS5において、天板33の移動時に生じる作動音のうち、所定の周波数帯に含まれる音の音圧値に基づいて、被験体Pの体重を推定する(寝台装置30にかかる負荷を検知する)ようにしてもよい。すなわち、各部材を特徴付ける周波数を有した音の音圧値に基づいて、被験体Pの体重を推定する(寝台装置30にかかる負荷を検知する)ようにしてもよい。
図10は、天板33上に載置された被験体Pの体重と天板33の移動時に生じる作動音の音圧値との相関の一例を示すグラフである。本件発明者らの検討によれば、被験体Pの体重が増加していくと、当該被験体Pが載置された天板33の移動時に生じる作動音の音圧値は、線形的に低下していくことがわかった。したがって、被験体Pの体重と、当該被験体Pが載置された天板33の移動時に生じる作動音の音圧値との関係は、1次関数式で表せる。被験体Pの体重をW[kg]とし、当該被験体Pが載置された天板33の移動時に生じる作動音の音圧値をPs[dB]とすると、W[kg]とPs[dB]との関係は、以下の式で表せる。
Ps = a × W + b ・・・式1
ここで、aは負の定数であり、bは天板33上に何も載置されていないときの、天板33の移動時に生じる作動音の音圧値である。
なお、被験体Pの体重が増加していくにつれて天板33の移動時に生じる作動音の音圧値が低下する理由について、本件発明者らは、天板33上に載置された被験体Pの体重が大きくなるにつれて、モータ36、ボールねじ37、ブラケット38、天板33、ローラ39、支持フレーム34、基台31といった各部材が強く押さえつけられて制振効果が働くためであると推測している。
図10に示した、天板33上に載置された被験体Pの体重と天板33の移動時に生じる作動音の音圧値との相関関係は、例えば、人体と同様の形状を有し、重量が既知の人体モデルを用いて、決定することができる。とりわけ、重量が互いに異なる複数の人体モデルを用いて、それぞれの人体モデルを天板33上に載置して天板33を移動させたときに生じる作動音を測定することにより、上記の式(式1)を決定することができる。
このステップS5において、天板33の移動時に生じる作動音の音圧値から、ステップS1で測定した架台装置10の待機時の定常音の音圧値を差し引いた音圧値(図11のPs1~Ps3)に基づいて、天板33上に載置された被験体Pの体重を推定(寝台装置30にかかる負荷を検知)してもよい。図11は、架台装置10の待機時の定常音の音圧値と天板33の移動時に生じる作動音の音圧値との比較を示すグラフである。
医療用画像診断装置1の電源がオンにされた後、天板33の移動前には、天板33の移動時に生じる作動音は生じておらず、架台装置10の待機時の定常音が生じている。その後、天板33が支持フレーム34に対して移動されると、この架台装置10の待機時の定常音に加えて、天板33の移動時に作動音が生じる。すなわち、天板33の移動時にマイクロホン35で測定される音圧値は、架台装置10の待機時の定常音の音圧値と天板33の移動時に生じる作動音の音圧値とを合算した値になる。したがって、天板33の移動時に生じる作動音の音圧値から、ステップS1で測定した架台装置10の待機時の定常音の音圧値を差し引いた音圧値(Ps1~Ps3)に基づいて、天板33上に載置された被験体Pの体重を推定(寝台装置30にかかる負荷を検知)することにより、架台装置10の待機時の定常音の影響を排除して、より高精度に被験体Pの体重の推定(寝台装置30にかかる負荷の検知)を行うことができる。
その後、検知部444は、ステップS5で算出された推定体重を表示部に表示する(ステップS6)。この推定体重の表示は、処理回路44の検知機能444及び表示制御機能443により制御され、実行される。なお、ステップS6において、推定された被験体Pの体重を、自動的に表示部に表示させてもよいし、使用者により所定のモードが選択されたときに表示部に表示させてもよい。
ステップS5で算出された推定体重と、事前に申告された被験体Pの体重(申告体重)との差を算出する(ステップS7)。この推定体重と申告体重との差の算出は、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。
次に、検知部444は、ステップS7で算出された推定体重と申告体重との差が、所定の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS8)。ここで、推定体重と申告体重との差が所定の範囲内にある場合、すなわち推定体重と申告体重との差が所定の値以下である場合には、何も行わず、そのまま架台装置10での撮影に移ってもよい。
その一方、推定体重と申告体重との差が所定の範囲内にない場合、すなわち推定体重と申告体重との差が所定の値よりも大きい場合には、被験体Pの実際の体重と申告体重との間に大きな差があることが推定される。この場合、申告体重に基づいて決定された造影剤の量が適切でないおそれがある。したがって、ステップS8において、推定体重と申告体重との差が所定の範囲内にない場合、すなわち推定体重と申告体重との差が所定の値よりも大きい場合には、検知部444は、その旨を使用者に報知る(ステップS9)。この際、その後の検査を停止させるか、続行させるかを使用者に選択させるようにしてもよい。使用者への報知は、表示画面への表示による報知、音による報知、有線又は無線ネットワークを介した報知、又はこれらの組み合わせにより行われてもよい。推定体重と申告体重との差が所定の範囲内にない旨の報知及びその後の検査を停止させるか続行させるかの選択の指示の受け付けは、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。ステップS9で報知が行われた場合には、使用者は、その後の検査を停止させて被験体Pの造影剤の量を変更してもよい。造影剤の量は、ステップS7で算出された推定体重に基づいて変更してもよいし、体重計等を用いて再計測された被験体Pの体重に基づいて変更してもよい。また、ステップS9で報知が行われた場合であっても、申告体重に基づいて決定された造影剤の量に問題がないと判断された場合には、使用者は被験体Pの造影剤の量を変更することなくその後の検査を続行させてもよい。その後の検査を停止させるか、続行させるかの選択は、例えば入力インターフェース43を介して使用者から受け付けることができる。
なお、被験体Pが、救急患者、障がい者、動物等であり、事前にその体重を把握することが困難である場合には、図9に示された例において、ステップS7~S9を省略し、ステップS5で算出された推定体重に基づいて、被験体Pに注入すべき造影剤の量が決定されてもよい。
図12を参照して、本実施形態の医療用画像診断装置1の作動方法の他の例について説明する。図12は、本実施形態の医療用画像診断装置1の作動方法の他の例を示すフローチャートである。
寝台装置30では、通常、当該寝台装置30の適切な動作が保証される被験体Pの体重の範囲(使用保証範囲)が設定されている。この使用保証範囲よりも大きな体重を有する被験体Pを天板33上に載置して寝台装置30を動作させると、当該寝台装置30が故障するおそれがある。事前に申告された被験体Pの体重が使用保証範囲内である場合には、被験体Pを天板33上に載置して寝台装置30を動作させる。このとき、被験体Pの実際の体重が申告体重よりも大きく、使用保証範囲を超えている場合も想定される。この場合、そのまま架台装置10による撮影を続けると、寝台装置30が故障する可能性がある。図12に示された例では、天板33の移動時に生じる作動音から推定される被験体Pの体重が、寝台装置30の使用保証範囲内にあるか否かを判定することができる。
図12に示された例において、ステップS1~S6は、図9を参照して説明した例と同様に行うことができるので、詳細な説明は省略する。
図12に示された例では、ステップS6の後に、検知部444は、ステップS5で算出された推定体重が寝台装置30の使用保証範囲内にあるか否かを判定する(ステップS10)。ここで、推定体重が寝台装置30の使用保証範囲内にある場合には、何も行わず、そのまま架台装置10での撮影に移ってもよい。
その一方、推定体重が寝台装置30の使用保証範囲内にない場合、とりわけ、推定体重が寝台装置30の使用保証範囲を超えている場合には、検知部444は、その旨を使用者に報知する(ステップS11)。使用者への報知は、表示画面への表示による報知、音による報知、有線又は無線ネットワークを介した報知、又はこれらの組み合わせにより行われてもよい。推定体重が寝台装置30の使用保証範囲内にない旨の報知は、処理回路44の検知機能444により制御され、実行される。なお、ステップS11で報知が行われた場合には、使用者は寝台装置30の動作を停止することができる。また、ステップS10で、推定体重が寝台装置30の使用保証範囲内にないと判定された場合に、寝台装置30の動作が自動で停止されるようにしてもよい。
他の変形例として、検知部444は、天板33上に載置された被験体Pの体重と作動音との間の相関データを蓄積する機能を有してもよい。これにより、蓄積された相関データを用いて、天板33上に載置された被験体Pの体重と天板33の移動時に生じる作動音の音圧値との相関関係を表す式(上記の式1)を修正する、キャリブレーションを行うことができる。これにより、寝台装置30に係る負荷の検知精度を、効果的に向上させることができる。
さらに他の変形例として、検知部444は、他の施設に設置された他の医療用画像診断装置における、寝台装置30にかかる負荷と天板33の支持フレーム34に対する移動時に生じる作動音との間の相関データに基づいて、負荷と作動音との間の相関関係を表す式を修正(キャリブレーション)してもよい。また、検知部444は、他の施設に設置された他の医療用画像診断装置1における、天板33上に載置された被験体Pの体重と作動音との間の相関データに基づいて、体重と作動音との間の相関関係を表す式を修正(キャリブレーション)してもよい。ここで、他の施設とは、他の医療用画像診断装置が設置された、他の病院、研究施設、寝台装置30を製造したメーカーの施設等であってもよい。これにより、他の施設に設置された他の医療用画像診断装置が有する相関データも利用して、寝台装置30に係る負荷の検知精度を、効果的に向上させることができる。
さらに他の変形例として、検知部444は、学習機能を有してもよい。例えば、蓄積された相関データや、他の施設に設置された他の医療用画像診断装置における相関データに基づいて学習し、天板33上に載置された被験体Pの体重と天板33の移動時に生じる作動音の音圧値との相関関係を表す式(上記の式1)を修正してもよい。これによっても、寝台装置30に係る負荷の検知精度を、効果的に向上させることができる。
さらに他の変形例として、検知部444は、天板33上に載置された被験体Pの体重と作動音との間の相関関係を表す式(式1)を、所定の時間間隔で修正してもよい。とりわけ、検知部444は、天板33上に載置された被験体Pの体重と作動音との間の相関関係を表す式(式1)を、所定の時間間隔で自動で修正してもよい。所定の時間間隔は、例えば、1ヶ月ごと、3ヶ月ごと、6ヶ月ごと又は1年ごとであってもよい。例えば所定の時間間隔が6ヶ月ごとである場合、被験体Pの体重と作動音との間の相関関係を表す式の修正を行ってから6ヶ月が過ぎると、医療用画像診断装置1による撮影が行われていない時間帯(例えば夜間)に、当該式の修正を自動で行ってもよい。
なお、図9及び図12に示されたフローチャートにおいて、ステップS1及びS6~S11は任意であり、必要に応じて省略してもよい。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[1]架台装置10と、
支持フレーム34及び支持フレーム34に対して移動可能な天板33を有する寝台装置30と、
天板33の支持フレーム34に対する移動時に生じる作動音を測定するマイクロホン35と、
作動音に基づいて寝台装置30にかかる負荷を検知する検知部444と、を備えた、医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[2]検知部444は、作動音に基づいて、天板33上に載置された被験体Pの体重を推定する、[1]に記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[3]検知部444は、推定された被験体Pの体重が、寝台装置30の使用保証範囲内にあるか否かを判定する、[2]に記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[4]検知部444は、作動音の音圧値及び周波数特性を算出する、[1]~[3]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[5]検知部444は、作動音のうち、所定の周波数帯に含まれる音の音圧値に基づいて、寝台装置30にかかる負荷を検知する、[4]に記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[6]検知部444は、作動音の音圧値から架台装置10の待機時の定常音の音圧値を差し引いた音圧値に基づいて、寝台装置30にかかる負荷を検知する、[1]~[5]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[7]検知部444は、事前に申告された体重と推定された被験体Pの体重との差が所定の値よりも大きい場合に使用者に報知し、その後の検査を停止させるか、続行させるかを選択させる機能を有する、[2]に記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[8]検知部444は、寝台装置30にかかる負荷と作動音との間の相関データを蓄積する機能を有する、[1]~[7]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[9]検知部444は、他の施設に設置された他の医療用画像診断装置1における、寝台装置30にかかる負荷と天板33の支持フレーム34に対する移動時に生じる作動音との間の相関データに基づいて、負荷と作動音との間の相関関係を表す式を修正する、又は、天板33上に載置された被験体Pの体重と作動音との間の相関データに基づいて、体重と作動音との間の相関関係を表す式を修正する、[1]~[8]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[10]マイクロホン35は、支持フレーム34と天板33との間に配置される、[1]~[9]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[11]検知部444は、推定された被験体Pの体重を、自動的に表示部に表示させる、又は、所定のモードが選択されたときに表示部に表示させる、[2]、[3]及び[7]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1は、
[12]検知部444は、天板33上に載置された被験体Pの体重と作動音との間の相関関係を表す式を所定の時間間隔で修正する、[2]、[3]、[7]及び[11]のいずれか1つに記載の医療用画像診断装置1、である。
本実施形態の医療用画像診断装置1の作動方法は、
[13]架台装置10と、
支持フレーム34及び支持フレーム34に対して移動可能な天板33を有する寝台装置30と、
天板33の支持フレーム34に対する移動時に生じる作動音を測定するマイクロホン35と、を備えた医療用画像診断装置1の作動方法であって、
作動音に基づいて寝台装置30にかかる負荷を検知する工程を有する、医療用画像診断装置1の作動方法、である。
いくつかの実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態及び変形例同士の組み合わせを行うことができる。これらの実施形態及び変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 医用画像診断装置
10 架台装置
30 寝台装置
31 基台
32 寝台駆動装置
36 モータ
37 ボールねじ
38 ブラケット
33 天板
34 支持フレーム
35 マイクロホン
39 ローラ
40 コンソール装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース
44 処理回路
441 スキャン制御機能
442 画像生成機能
443 表示制御機能
444 検知機能(検知部)
P 被験体

Claims (13)

  1. 架台装置と、
    支持フレーム及び前記支持フレームに対して移動可能な天板を有する寝台装置と、
    前記天板の前記支持フレームに対する移動時に生じる作動音を測定するマイクロホンと、
    前記作動音に基づいて前記寝台装置にかかる負荷を検知する検知部と、を備えた、医療用画像診断装置。
  2. 前記検知部は、前記作動音に基づいて、前記天板上に載置された被験体の体重を推定する、請求項1に記載の医療用画像診断装置。
  3. 前記検知部は、推定された前記被験体の体重が、前記寝台装置の使用保証範囲内にあるか否かを判定する、請求項2に記載の医療用画像診断装置。
  4. 前記検知部は、前記作動音の音圧値及び周波数特性を算出する、請求項1に記載の医療用画像診断装置。
  5. 前記検知部は、前記作動音のうち、所定の周波数帯に含まれる音の音圧値に基づいて、前記寝台装置にかかる負荷を検知する、請求項4に記載の医療用画像診断装置。
  6. 前記検知部は、前記作動音の音圧値から前記架台装置の待機時の定常音の音圧値を差し引いた音圧値に基づいて、前記寝台装置にかかる負荷を検知する、請求項1に記載の医療用画像診断装置。
  7. 前記検知部は、事前に申告された体重と推定された前記被験体の体重との差が所定の値よりも大きい場合に使用者に報知し、その後の検査を停止させるか、続行させるかを選択させる機能を有する、請求項2に記載の医療用画像診断装置。
  8. 前記検知部は、前記寝台装置にかかる負荷と前記作動音との間の相関データを蓄積する機能を有する、請求項1に記載の医療用画像診断装置。
  9. 前記検知部は、他の施設に設置された他の医療用画像診断装置における、寝台装置にかかる負荷と天板の支持フレームに対する移動時に生じる作動音との間の相関データに基づいて、前記負荷と前記作動音との間の相関関係を表す式を修正する、又は、前記天板上に載置された被験体の体重と前記作動音との間の相関データに基づいて、前記体重と前記作動音との間の相関関係を表す式を修正する、請求項1に記載の医療用画像診断装置。
  10. 前記マイクロホンは、前記支持フレームと前記天板との間に配置される、請求項1に記載の医療用画像診断装置。
  11. 前記検知部は、推定された前記被験体の体重を、自動的に表示部に表示させる、又は、所定のモードが選択されたときに表示部に表示させる、請求項2に記載の医療用画像診断装置。
  12. 前記検知部は、前記天板上に載置された前記被験体の体重と前記作動音との間の相関関係を表す式を所定の時間間隔で修正する、請求項2に記載の医療用画像診断装置。
  13. 架台装置と、
    支持フレーム及び前記支持フレームに対して移動可能な天板を有する寝台装置と、
    前記天板の前記支持フレームに対する移動時に生じる作動音を測定するマイクロホンと、を備えた医療用画像診断装置の作動方法であって、
    前記作動音に基づいて前記寝台装置にかかる負荷を検知する工程を有する、医療用画像診断装置の作動方法。
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