JP2024016932A - マイクロ流体デバイス、マイクロ流体デバイスの観察装置、マイクロ流体デバイスの観察方法 - Google Patents

マイクロ流体デバイス、マイクロ流体デバイスの観察装置、マイクロ流体デバイスの観察方法 Download PDF

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Abstract

【課題】観察領域に対応するマーカを形成することにより、マイクロ流体デバイスの観察領域に顕微鏡の視野を自動的に移動する。【解決手段】 観察の対象となる観察領域と、観察領域に対応して形成されるマーカと、を有する、マイクロ流体デバイスを提供する。観察の対象となる観察領域に対応するマーカが形成されるマイクロ流体デバイスの観察装置であって、前記マーカを検出する検出部と、前記検出部により検出された前記マーカに対応する観察位置で観察できるように前記マイクロ流体デバイスを移動する移動部と、を有するマイクロ流体デバイスの観察装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ流体デバイス、マイクロ流体デバイスの観察装置、マイクロ流体デバイスの観察方法に関する。
特許文献1には、1または複数の流路が配設されたマイクロ流体デバイスについて、それら流路の内部に存在する被検物を観察するためのマイクロ流体デバイス観察装置及びマイクロ流体デバイス観察方法が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 国際公開2020/021604号公報
本発明の第1の態様においては、観察の対象となる観察領域と、観察領域に対応して形成されるマーカと、を有する、マイクロ流体デバイスを提供する。
本発明の第2の態様においては、観察の対象となる観察領域に対応するマーカが形成されるマイクロ流体デバイスの観察装置であって、マーカを検出する検出部と、検出部により検出されたマーカに対応する観察位置で観察できるようにマイクロ流体デバイスを移動する移動部と、を有するマイクロ流体デバイスの観察装置を提供する。
本発明の第3の態様においては、観察の対象となる観察領域に対応するマーカが形成されるマイクロ流体デバイスの観察方法であって、マーカを検出する検出段階と、検出段階により検出されたマーカに対応する観察位置で観察できるようにマイクロ流体デバイスを移動する移動段階と、を有するマイクロ流体デバイスの観察方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の概略構成を示す分解斜視図である。 本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の上面図である。 本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の観察装置200の概略構成の一例を示す。 本実施形態におけるテーブル262の一例を示す。 本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の観察装置200の動作を示すフローチャートである。 低倍対物レンズの視野の一例を示す。 中高倍対物レンズの視野の一例を示す。 コンピュータ2200の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の概略構成を示す分解斜視図である。図1に示すように、マイクロ流体デバイス(microfluidic devices)100は、第1層10と、第2層20と、第3層30と、カバー40とを有する。マイクロ流体デバイス100の各層には、マイクロ流路等の構造物が配置されているが、図1では便宜上記載を省略している。以下において、XYZ座標系を適宜参照して説明する。
マイクロ流体デバイス100とは、小型基板上にDNA、タンパク質、細胞、細胞塊(スフェロイド、オルガノイド等)、組織などの生物学的微細物質に該当する試料を配置して、遺伝子欠陥、タンパク質分布、反応様相などを分析するチップをいう。本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100は、臓器チップ(organ on a chip)、生体機能チップ(organ on a chip)、MPS(Micro physiological systems)、バイオチップ(bio chip)、マイクロ流体チップ(microfluidic chip)、マイクロチップ(micro chip)、細胞培養チップ、またはマイクロ流路チップ等とも称される。
マイクロ流体デバイス100は、一例として、細胞や細胞塊、組織の培養及び分析等に用いられる。さらに、化学物質(薬剤)を添加して、培養細胞との反応評価又は分析等に使用される。マイクロ流体デバイス100には、臓器細胞が培養されて生体機能を発現しているものと、まだ臓器細胞が培養されていない「空の」デバイス本体との両方が含まれてよい。
マイクロ流体デバイス100は、例えばステレオリソグラフィー3次元プリンティング技術と、溶液キャストモールディングプロセスとを用いることにより製造することができる。マイクロ流体デバイス100は、上記技術以外にも、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)のような他の微細加工技術により製造することができる。
第1層10と、第2層20と、第3層30は、一例として、基板により構成されている。基板は、透過観察または蛍光観察に適した材料、即ち、観察光(照明光、検出光)、励起光、蛍光に対して透過率が高い材料で構成されることが望ましい。基板は、例えば、ガラスにより構成されていてもよい。基板は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリスチレン(PS)、シリコーン等の樹脂材料で構成されていてもよい。カバー40は、第1層10から第3層30を上方から覆う部材である。カバー40は、透過観察に適した材料で構成されることが望ましい。
図1に示すように、第1層10には、観察の対象となる観察領域11が設けられる。観察領域11は、例えば、観察したい培養細胞が配置されている領域である。培養細胞に限られず、細胞塊、組織等でもよい。本実施形態において観察領域11は第1層10に1つ設けられる。しかしながら、観察領域11は第1層10に複数設けられてもよい。
マイクロ流体デバイス100は、観察の対象となる観察領域に対応するマーカが形成される。図1に示すように、観察領域11の周囲には、観察領域に対応するROI(Region Of Interest)マーカ12が形成される。ROIマーカ12は第1のマーカであり、顕微鏡の観察時の倍率で探索可能な細かいマーカである。ROIマーカ12は、マイクロ流体デバイス100の観察に使用される対物レンズの倍率との関係で適切な大きさおよび面積で構成される。ROIマーカ12の一辺(最も長い直線、又はROIマーカ12を包含する最小円の直径の短い方)の長さは、例えば、観察領域11を観察する顕微鏡(後述する観察光学系230)の実視野(FOV:Field Of View)の1%<一辺の長さ<30%であってよい。例えば、顕微鏡の実視野が22mmの場合、対物レンズの倍率に拘わらず、ROIマーカ12の一辺の像は、0.22mmから6.6mmの範囲で形成される。ROIマーカ12のZ方向の厚みは、観察に使用される対物レンズのDOF(焦点深度)程度はあることが望ましい。
図1に示すように、本実施形態では観察領域11の周囲にはROIマーカ12が3箇所形成される。なお、観察領域11の周囲に形成されるROIマーカの数は、3つでなくてもよく、例えば、1つや2つであってもよい。しかしながら、各観察領域あたり3つ以上であることが好ましい。3つ以上のROIマーカ12を形成することにより、観察領域11のXYZ座標や面の傾きを正確に導出することが可能となる。例えば、ROIマーカ12が2つであると、観察領域11の面の傾きまでを導出することが難しい。また、図1に示すROIマーカ12は、一例として、L字形状を有するが、他の形状であってもよい。3箇所ROIマーカ12は、XY平面における一直線上にないことが望ましい。
図1に示すように、第1層10には位置だしマーカ13が形成される。位置だしマーカ13は、観察領域11の大まかな位置を探索するための第2のマーカであり、顕微鏡の観察時の倍率よりも低い倍率の対物レンズで探索可能な粗いマーカである。位置だしマーカ13も、観察領域11の位置を探索するためのものであるという点において、観察領域に対応するマーカの例になっている。位置だしマーカ13は、マイクロ流体デバイス100の観察に使用される対物レンズの倍率との関係で適切な大きさおよび面積で構成される。位置だしマーカ13の一辺の長さは、例えば、位置だしマーカ13を検出する顕微鏡(後述する観察光学系230)の実視野の1%<一辺の長さ<30%であってよい。位置だしマーカ13は低い倍率の対物レンズで探索されるマーカであるため、ROIマーカ12と比較して一辺の長さが長い、または占める面積が大きく、また、観察領域11に対してより外側に配されることが望ましい。位置だしマーカ13のZ方向の厚みは、観察に使用される対物レンズのDOF(焦点深度)程度はあることが望ましい。
図1に示すように、本実施形態では第1層10には位置だしマーカ13が3箇所形成される。なお、第1層10に形成される位置だしマーカ13は、3つでなくてもよく、例えば、1つや2つであってもよい。しかしながら、3つ以上であることが好ましい。3つ以上の位置だしマーカ13を形成することにより、観察領域11のXYZ座標や面の傾きを正確に導出することが可能となる。図1に示す位置だしマーカ13は、一例として、円形状を有するが、他の形状であってもよい。位置だしマーカ13は、ROIマーカ12と異なる形状であることが望ましい。第1層10において、位置だしマーカ13は、ROIマーカ12と重ならない位置に形成される。
図1に示すように、第2層20には、観察の対象となる観察領域21が設けられる。観察領域21は、例えば、観察したい培養細胞が配置されている領域である。配置される培養細胞は、第1層10と同一の細胞種であっても、異なる細胞種であってもよい。培養細胞に限らず、細胞塊、組織でもよい。本実施形態において観察領域21は第2層20に1つ設けられる。しかしながら、観察領域21は第2層20に複数設けられてもよい。観察領域21の周囲には、観察領域に対応するROIマーカ22が形成される。ROIマーカ22は第1層10に設けられたROIマーカ12と同種のマーカである。
図1に示すように、本実施形態では観察領域21の周囲にはROIマーカ22が3箇所形成される。なお、観察領域21の周囲に形成されるROIマーカ22の数は、3つでなくてもよく、例えば、1つや2つであってもよい。しかしながら、各観察領域あたり3つ以上であることが好ましい。図1に示すROIマーカ22は、一例として、三角形状を有するが、他の形状であってもよい。
図1に示すように、第2層20には位置だしマーカ23が形成される。位置だしマーカ23は、第1層10に設けられた位置だしマーカ13と同種のマーカである。位置だしマーカ23は低い倍率の顕微鏡で探索可能なマーカであるため、ROIマーカ22と比較して一辺の長さが長い、または占める面積が大きいことが望ましい。図1に示すように、本実施形態では第2層20には位置だしマーカ23が3箇所形成される。なお、第2層20に形成される位置だしマーカ23は、3つでなくてもよく、例えば、1つや2つであってもよい。しかしながら、3つ以上であることが好ましい。
図1に示す位置だしマーカ23は、一例として、十字架形状を有するが、他の形状であってもよい。位置だしマーカ23は、ROIマーカ22と異なる形状であることが望ましい。第2層20において、位置だしマーカ23は、ROIマーカ22と重ならない位置に形成される。また、第1層10と第2層20とを重ねたときに、観察方向(本実施形態においてZ方向)から見て、ROIマーカ12、22および位置だしマーカ13、23は、重ならない位置に形成される。
図1に示すように、第3層30には、観察の対象となる観察領域31が設けられる。観察領域31は、例えば、観察したい培養細胞が配置されている領域である。配置される培養細胞は、第1層10や第2層20と同一の細胞種であっても、異なる細胞種であってもよい。培養細胞に限らず、細胞塊、組織等でもよい。本実施形態において観察領域31は第3層30に1つ設けられる。しかしながら、観察領域31は第3層30に複数設けられてもよい。観察領域31の周囲には、観察領域に対応するROIマーカ32が形成される。ROIマーカ32は第1層10に設けられたROIマーカ12と同種のマーカである。
図1に示すように、本実施形態では観察領域31の周囲にはROIマーカ32が4箇所形成される。なお、観察領域31の周囲に形成されるROIマーカ32の数は、4つでなくてもよく、例えば、1つや2つであってもよい。しかしながら、各観察領域あたり3つ以上であることが好ましい。図1に示すROIマーカ32は、一例として、二重L字形状を有するが、他の形状であってもよい。
図1に示すように、第3層30には位置だしマーカ33が形成される。位置だしマーカ33は、第1層10に設けられた位置だしマーカ13と同種のマーカである。位置だしマーカ33は低い倍率の顕微鏡で探索可能なマーカであるため、ROIマーカ32と比較して一辺の長さが長い、または占める面積が大きいことが望ましい。図1に示すように、本実施形態では第3層30には位置だしマーカ33が3箇所形成される。なお、第2層20に形成される位置だしマーカ33は、3つでなくてもよく、例えば、1つや2つであってもよい。しかしながら、3つ以上であることが好ましい。
図1に示す位置だしマーカ33は、一例として、シャープ(#)形状を有するが、他の形状であってもよい。位置だしマーカ33は、ROIマーカ32と異なる形状であることが望ましい。第3層30において、位置だしマーカ33は、ROIマーカ32と重ならない位置に形成される。また、第1層10、第2層20、および第3層30を重ねたときに、観察方向から見て、ROIマーカ12、22、32および位置だしマーカ13、23、33は、各々が重ならない位置に形成される。
図1に示すように、第3層30の右下部には個体識別マーカ34が形成される。個体識別マーカ34は、マイクロ流体デバイス100の各個体を識別するための第3のマーカである。個体識別マーカ34は、マイクロ流体デバイス100の形状、構造、大きさ、製造業者、培養細胞の情報、型番の内の少なくとも1つの情報を提供する。個体識別マーカ34は、マイクロ流体デバイス100の複数の層の内の最上層または最下層(即ち、表層)に形成される。本実施形態において、個体識別マーカ34は、複数層を有するマイクロ流体デバイス100の最下層である第3層30に形成される。個体識別マーカ34は、ROIマーカ12、22、32および位置だしマーカ13、23、33と比べて簡単で大きめの形状を有しており、文字が入ってもよい。個体識別マーカ34は、例えば、QRコード(登録商標)であって、個体識別マーカ34と観察領域11、21、31との位置関係の情報、後述する図4のテーブル262に示すようなROIマーカ12、22、32、観察領域11、21、31、位置だしマーカ13、23、33の相互の位置関係の情報がQRコード(登録商標)やバーコードに記録されていてもよい。
ROIマーカ12、22、32、位置だしマーカ13、23、33、および個体識別マーカ34は、マイクロ流体デバイス100の観察方法に応じて最適な素材または加工方法で構成される。例えば、マイクロ流体デバイス100を透過観察する場合には、各マーカはインクなどの透過照明光の吸収物質で構成されてよい。マイクロ流体デバイス100を反射観察する場合には、各マーカは金属蒸着膜(例えば、Crなど)で構成されてよく、また、観察光が特定の波長である場合には、当該波長を反射する誘電体多層膜により形成されてよい。上記いずれの場合も、各マーカがすりガラス加工で形成されてもよい。さらに、各マーカは、マイクロ流体デバイス100の生体機能や培養細胞にダメージを与えない観察方法、例えば、可視光またはIR光による透過または反射で検出できるものであることが好ましい。
位置だしマーカ13、23、33、ROIマーカ12、22、32、および個体識別マーカ34は、それぞれ異なる役割を有する。各位置だしマーカ13、23、33は、対応する各観察領域11、21、31とそれぞれ同じ層に配置されており、顕微鏡の視野を観察領域11、21、31に大まかに近づけるために使用される。ROIマーカ12、22、32は、各観察領域11、21、31の周囲に配置されており、顕微鏡の視野を各観察領域11、21、31に合致させるために使用される。個体識別マーカ34は、前述したマイクロ流体デバイス100の個体情報を有しており、マイクロ流体デバイス100の観察方法や観察条件などを設定するために使用される。観察方法には、例えば、透過観察、反射観察、共焦点観察などが含まれる。観察条件には、例えば、対物レンズ231の倍率、照明光強度、照明光の波長、露光条件、ズーム条件、絞りなどの照明および観察光学系の最適化、観察領域11、21、31の初期設定サイズ、観察のZ方向の位置、観察のxyzの範囲などの条件が含まれる。
図2は、本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の上面図(すなわち、図1の+Z側から見た図)である。マイクロ流体デバイス100の観察方向はZ軸に沿った方向である。図2に示すように、第1層10、第2層20、および第3層30が重なった状態において、観察方向から見て、ROIマーカ12、22、32および位置だしマーカ13、23、33は、各々が重ならない位置に形成される。したがって、透過観察や反射観察において各マーカを識別することが容易である。なお、他の実施形態において、マイクロ流体デバイス100にROIマーカ12、22、32のみが形成されていてもよく、または位置だしマーカ13、23、33のみが形成されていてもよい。
図2に示すように、各ROIマーカ12、22、32は、各観察領域11、21、31の周囲に形成される。したがって、各ROIマーカ12、22、32を検知することにより、各観察領域11、21、31を探索することができる。さらに、ROIマーカ12、22、32および位置だしマーカ13、23、33は、形状、色(又は反射帯域)、反射率、透過率、散乱係数、面積の内の少なくとも1つが異なることにより識別可能な様態で形成される。したがって、透過観察や反射観察において各マーカを識別することが容易である。なお、各マーカは識別可能であればよく、類似する形状、色、大きさにより形成されていてもよい。
なお、図1および図2に示す本実施形態では、マイクロ流体デバイス100は3層を有していたが、2層以下の構成であってもよく、4層以上を有していてもよい。また、観察領域11、21、31は、各層ごとに1つ形成されていたが、観察領域を各層ごとに複数形成してもよく、観察領域が形成されない層があってもよい。観察領域が形成されない層には、各マーカを形成しなくてもよい。
図3は、本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の観察装置200の概略構成の一例を示す。本実施形態における観察装置200は、一例として倒立顕微鏡である。しかしながら、正立顕微鏡も適用可能である。図3に示すように、観察装置200は透過照明光学系210と、落射照明光学系220と、観察光学系230と、共焦点光学系240と、PC260と、ステージ270とを有する。観察装置200のステージ270上にマイクロ流体デバイス100が配置されており、移動部としてのステージ270を移動することによってマイクロ流体デバイス100を移動可能である。本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の観察装置200は、透過照明光学系210による透過観察と、落射照明光学系220および共焦点光学系240による蛍光観察とを使い分けることができる。
透過照明光学系210は、透過照明光源211と、レンズ212と、コンデンサレンズ213とを有する。透過照明光学系210は、マイクロ流体デバイス100を透過観察する目的で使用される。透過照明光学系210からは、マイクロ流体デバイス100に向けてマイクロ流体デバイス100を透過する照明が照射される。透過照明光源211は、一例としてハロゲン/LEDである。透過照明光源211は、他の透過照明光源であってもよい。本実施形態において、透過照明光学系210は、マイクロ流体デバイス100の+Z方向側に配置される。なお、図3においては透過照明光学系210におけるコンデンサレンズ213以外の光学系を1つのレンズ212で代表して表している。
落射照明光学系220は、落射照明光源221と、レンズ222と、ダイクロイックミラー223と、対物レンズ231とを有する。落射照明光学系220は、マイクロ流体デバイス100を蛍光観察する目的で使用される。本実施形態において、落射照明光学系220は、マイクロ流体デバイス100の-Z方向側に配置される。落射照明光源221からの照明光である励起光は、対物レンズ231の光軸に対して45度の角度で配置されたダイクロイックミラー223で反射して、対物レンズ231に入射して、マイクロ流体デバイス100に照射される。マイクロ流体デバイス100からは励起光により励起された蛍光が出射され、2次元検出器234に入射する。落射照明光源221は、一例としてLEDである。落射照明光源221は、他の照明光源であってもよい。なお、図3においては落射照明光源221における対物レンズ231およびダイクロイックミラー223以外の光学系を1つのレンズ222で代表して表している。また、ダイクロイックミラー223をハーフミラーと切り替え可能に構成すると、落射照明光学系220は、反射観察に利用することができる。
観察光学系230は、対物レンズ231と、第2対物レンズ(結像レンズ)232と、ダイクロイックミラー233と、2次元検出器234とを有する。対物レンズ231は、低倍/中高倍電動切り替え可能な構成を有する。低倍の対物レンズ231は、個体識別マーカ34および位置だしマーカ13、23、33の撮像および判別に使用され、中高倍の対物レンズ231は、ROIマーカ12、22、32の撮像および判別に使用される。対物レンズ231は、作動距離が長い、即ち、標本に対して対物レンズ231を近づけたり遠ざけたりできる距離が長いことが望ましい。透過照明光学系210から出射した透過照明光は、マイクロ流体デバイス100を透過して、2次元検出器234で検出される。2次元検出器234は、一例としてCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、sCMOS(scientific Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等のイメージセンサである。2次元検出器234は、各マーカを検出する検出部として機能する。また各ROIの観察したい細胞の透過像や反射像、蛍光像を観察するのにも使用される。
共焦点光学系240は、レンズ241と、スキャンミラー242と、ダイクロイックミラー243と、コリメータレンズ244と、レーザ光源245と、集光レンズ246と、ダイクロイックミラー247~249と、ディテクタ250~252と、を有する。共焦点光学系240は、マイクロ流体デバイス100の各層(第1層10、第2層20、および第3層30)を撮り分けることを目的として使用される。共焦点光学系はZ方向に光学的にセクショニング性能を有するため、異なる層に配置された細胞の画像を混ざることなく撮影することが可能である。ディテクタ250~252は、一例として、光電子増倍管(PMT)で構成される。ディテクタ250~252は、各マーカを検出する検出部として機能する。また各ROIの観察したい細胞の蛍光像を観察するのにも使用される。
共焦点光学系240は、マイクロ流体デバイス100を蛍光観察する目的で使用される。レーザ光源245からは励起光が出射されて、ダイクロイックミラー243を通過して、スキャンミラー242によりXY方向にスキャンされ、レンズ241を通過してマイクロ流体デバイス100に照射される。マイクロ流体デバイス100からは励起された蛍光が出射されて、集光レンズ246およびダイクロイックミラー247~249を介してディテクタ250~252に入射する。各ディテクタ250~252は、マイクロ流体デバイス100の各層にそれぞれ対応している。具体的には、ディテクタ250は第1層10、ディテクタ251は第2層20、ディテクタ252は第3層30からの蛍光をそれぞれ検知することができる。
マイクロ流体デバイス100の観察装置200は、透過照明光学系210による透過観察と、落射照明光学系220および共焦点光学系240による蛍光観察・反射観察とを使い分けることができる。例えば、マイクロ流体デバイス100の観察領域11、21、31の観察については蛍光観察を行い、マイクロ流体デバイス100の各マーカの検知については透過観察を行うことができる。他にも、マイクロ流体デバイス100の各マーカ別に観察方法を切り替えることができ、例えば、個体識別マーカ34について透過観察を行い、位置だしマーカ13、23、33のおよびROIマーカ12、22、32について蛍光観察を行うことができる。
PC(制御装置)260は、CPUとメモリ261(記憶部)を含み、CPUがメモリに格納されている制御プログラムを読み出し実行することにより、観察装置200の動作を制御する。図3に一点鎖線で示すように、PC260は、顕微鏡のステージ270などと接続されており、顕微鏡全体の動作を制御可能である。PC260は、ユーザからの各種の指示や設定等を受信してPC260の制御部に送信する入力部と、PC260の制御部からの指令を受信してユーザに対してGUI(Graphical User Interface)画面や各種のダイアログ等を表示する表示部とを有している。図3に一点鎖線で示すように、PC260は、2次元検出器234および各ディテクタ250~252と接続されており、透過観察および蛍光観察された画像が入力される。メモリ261には、例えば、ROIマーカ12、22、32と観察領域11、21、31との第1の位置関係や、位置だしマーカ13、23、33とROIマーカ12、22、32との第2の位置関係を記載したテーブル262が記憶されている。
図4は、本実施形態におけるテーブル262の一例を示す。テーブル262には、例えば、観察領域11の座標(x0、y0、z0)に対する、3つのROIマーカ12の座標(x1、y1、z1)、(x2、y2、z2)、(x3、y3、z3)の第1の位置関係(一例として、中心座標で示す)が記憶されている。また、テーブル262には、例えば、1つのROIマーカ12の座標(x1、y1、z1)に対する、3つの位置だしマーカ13の座標(x11、y11、z11)、(x12、y12、z12)、(x13、y13、z13)の第2の位置関係(一例として、中心座標で示す)が記憶されている。
図5は、本実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の観察装置200の動作を示すフローチャートである。ステップS01において、マイクロ流体デバイス100を顕微鏡のステージ270に設置する。続いて、ステップS02において、観察光学系230の対物レンズ231を低倍対物レンズに切り換え、個体識別マーカ34を撮像して、個体識別マーカ34の情報を読み取る。図6は、低倍対物レンズの視野の一例を示す。ステップS02の処理は、ユーザが手動で顕微鏡の視野を個体識別マーカ34に合わせることによって行われる。しかしながら、ステップS02の処理は、観察装置200によって自動的に行われてもよい。
続いて、ステップS03において、読み取った個体識別マーカ34の情報に基づいて、PC260が、当該マイクロ流体デバイス100の情報を有しているか否かを判別する。PC260がマイクロ流体デバイス100の情報を有している場合(ステップS03:YES)、ステップS05に進み、マイクロ流体デバイス100の情報を読出して、ユーザがGUIにて表示されている複数のアッセイから当該マイクロ流体デバイス100に適合するアッセイを選択する。PC260がマイクロ流体デバイス100の情報を有していない場合(ステップS03:NO)、ステップS04に進み、当該マイクロ流体デバイス100が非対応マイクロ流体デバイスである旨のエラーメッセージをGUIに表示する。ステップS03からS04の処理は、観察装置200によって自動的に行われる。アッセイとは、画像を取得し、その取得した細胞画像に対して、所定の解析、評価処理を行うことで所定の結果を得る画像取得解析ルーチンであり、例えば、細胞数のカウント、細胞密度分布の算出、細胞の生死判定等がある。
続いて、ステップS06において、ユーザがGUIのGOボタンを押下すると、ステップS07に進み、観察装置200がマイクロ流体デバイス100全体のプレスキャン画像(3次元画像)を取得して、最初の層の位置だしマーカ13、23、33を撮像し、プレスキャン画像を画像解析することによって、位置だしマーカ13、23、33の位置を判別する。本実施形態において、最初の層は、第1層10であるものとする。したがって、観察装置200は、第1層10の位置だしマーカ13を撮像し、位置だしマーカ13の位置(XYZ座標)を検出する。PC260は、メモリ261に記憶された位置だしマーカ13と、ROIマーカ12との間の第2の位置関係を参照してステージ270を移動させる。メモリ261に記憶されたテーブル262には、位置だしマーカ13とROIマーカ12の第2の位置関係が記憶されている。したがって、位置だしマーカ13の位置に基づいて、ROIマーカ12の位置を検出することができる。同様に、PC260は、メモリ261に記憶されたROIマーカ12と、観察領域11との間の第1の位置関係を参照してステージ270を移動させる。ステップS07の処理は、観察装置200によって自動的に行われる。
続いて、ステップS08において、観察光学系230の対物レンズ231を中高倍の対物レンズ231に切り換え、対物レンズ231と顕微鏡のステージ270との相対位置を制御してマイクロ流体デバイス100を適切な観察位置で観察できるように顕微鏡の視野を最初の観察領域に移動する。図7は、中高倍対物レンズの視野の一例を示す。本実施形態において、最初の層は第1層10であり、最初の観察領域は、観察領域11である。続いて、ステップS09において、観察領域11のROIマーカ12を検出し、観察領域11の位置(領域)(XYZ座標)と傾きを判定する。ステップS08からS09の処理は、観察装置200によって自動的に行われる。
続いて、ステップS10において、観察領域11の画像取得を行うために観察条件を切り換え、観察領域11の傾きに基づき、対物レンズ231と顕微鏡のステージ270との相対位置を制御して、観察領域11に対する対物レンズのZ方向の焦点位置を決定し、画像を取得する。より詳細なZ方向の焦点位置決定が必要な場合は、Z方向を微動しながら各Zにおける細胞画像を取得するプレスキャンを行うことにより、最も輝度値またはコントラスト値の高いZ位置を決定してもよい。またその際、細胞画像ではなくROIマーカの画像をプレスキャンしてROIマーカのZ位置を決定し、そこからZ方向に所定のオフセットを加えたZ位置を焦点位置として用いても良い。観察領域11の領域が大きい場合は、観察領域11を分割し、分割領域の位置及び観察領域11の傾きに基づき、対物レンズ231と顕微鏡のステージ270との相対位置を制御して、対物レンズのXYZ方向の焦点位置を変更して、画像取得する。分割領域毎の画像は、必要により画像処理により繋ぎ合わせる。また、観察領域11がZ方向に分布する場合は、対物レンズ231と顕微鏡のステージ270との相対位置を制御して、観察領域11に対する対物レンズのZ方向の焦点位置を変えて、Zスタック画像(3次元画像)を取得する。ステップS11において、取得した観察領域11の画像の画質が良好であるかを確認して、良好であれば(ステップS11:YES)次のステップS12に進む。画質が良好でない場合(ステップS11:NO)には、ステップS10に戻って観察条件を再設定する。
続いて、ステップS12において、第1層10に次の観察領域があるか否かを判断する。次の観察領域がある場合(ステップS12:YES)には、ステップS09に戻り、ステップS09からS11までの処理を繰り返す。次の観察領域がない場合(ステップS12:NO)には、次のステップS13に進み、マイクロ流体デバイス100に次の層があるか否かを判断する。次の層がある場合(ステップS13:YES)には、ステップS07に戻り、ステップS07からS11までの処理を繰り返す。本実施形態において、マイクロ流体デバイス100は3つの層を有しているから、第2層20および第3層30について同様の処理を繰り返す。全ての層についての処理が完了して、次の層がない場合(ステップS13:NO)には、次のステップS14およびS15に進む。ステップS10からS13の処理は、観察装置200によって自動的に行われる。
ステップS14において、アッセイ画像処理(画像分析)を行い、ステップS15において、処理結果(分析結果)を保存する。なお、個体識別マーカ34が、個体識別マーカ34と観察領域11、21、31との位置関係の情報、図4のテーブル262に示すようなROIマーカ12、22、32、観察領域11、21、31、位置だしマーカ13、23、33の相互の位置関係の情報を記録している場合は、個体識別マーカ34からこの情報を読み出して、PC(制御装置)260のメモリに保存することで、予めマイクロ流体デバイス100の情報を有していない場合においても、ステップS05に進むようにしてもよい。またS07のプレスキャン画像取得時に複数の層の位置だしマーカを同時取得可能な場合は、S13からS07へ戻る際に、S07の動作をスキップし、S08の動作を行っても良い。その場合、Z方向の移動は複数の層の位置だしマーカのZ位置情報をもとに行う。
上記実施形態におけるマイクロ流体デバイス100によれば、観察の対象となる観察領域11、21、31に対応するマーカが形成される。これにより、マイクロ流体デバイス100を顕微鏡のステージ270に設置した後に、マイクロ流体デバイス100の観察領域を自動的に探索することができる。したがって、マイクロ流体デバイス100を顕微鏡のステージ270に設置してから観察領域を探索するための時間を短縮することができ、また、観察領域を探索するための人為的労力を削減することができる。またS01におけるステージ設置を自動搬送装置などに置き換えることにより、一連の動作全体を自動化することも可能である。
上記実施形態におけるマイクロ流体デバイス100によれば、各マーカは、それぞれ異なる役割を有するため、各マーカによって異なる機能を実現することができる。例えば、位置だしマーカ13、23、33によって、低倍対物レンズの視野にROIマーカ12,22,32が入る程度に近づけることができる。また、ROIマーカ12、22、32によって、中高倍対物レンズの視野を観察領域11、21、31に合致させることができる。また、個体識別マーカ34によって、マイクロ流体デバイス100の観察条件や観察方法などを設定することができる。
上記実施形態におけるマイクロ流体デバイス100によれば、観察方向から見て、各マーカは、各々が重ならない位置に形成される。したがって、透過観察または反射観察において各マーカを一度に識別することが容易である。
上記実施形態におけるマイクロ流体デバイス100によれば、各マーカは、それぞれが異なる形状、色、大きさ等により形成される。したがって、透過観察または反射観察において各マーカを識別することが容易である。
上記実施形態におけるマイクロ流体デバイス100の観察装置200によれば、上記マイクロ流体デバイス100と同様の効果を奏することができる。
また、本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図8は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 第1層、11 観察領域、12 ROIマーカ、13 位置だしマーカ、20 第2層、21 観察領域、22 ROIマーカ、23 位置だしマーカ、30 第3層、31 観察領域、32 ROIマーカ、33 位置だしマーカ、34 個体識別マーカ、40 カバー、100 マイクロ流体デバイス、200 観察装置、210 透過照明光学系、211 透過照明光源、212 レンズ、213 コンデンサレンズ、220 落射照明光学系、221 落射照明光源、222 レンズ、223 ダイクロイックミラー、230 観察光学系、231 対物レンズ、232 第2対物レンズ、233 ダイクロイックミラー、234 2次元検出器、240 共焦点光学系、241 レンズ、242 スキャンミラー、243 ダイクロイックミラー、244 コリメータレンズ、245 レーザ光源、246 集光レンズ、247 ダイクロイックミラー、248 ダイクロイックミラー、249 ダイクロイックミラー、250 ディテクタ、251 ディテクタ、252 ディテクタ、270 ステージ、2200 コンピュータ、2201 DVD-ROM、2210 ホストコントローラ、2212 CPU、2214 RAM、2216 グラフィックコントローラ、2218 ディスプレイデバイス、2220 入/出力コントローラ、2222 通信インタフェース、2224 ハードディスクドライブ、2226 DVD-ROMドライブ、2230 ROM、2240 入/出力チップ、2242 キーボード

Claims (16)

  1. 観察の対象となる観察領域と、
    前記観察領域に対応して形成されるマーカと、を有する、マイクロ流体デバイス。
  2. 複数の層を有し、
    前記複数の層ごとに、前記マーカが形成される、請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
  3. 複数の層を有し、
    前記複数の層のうち、前記観察領域が設けられた層に前記マーカが形成される、請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
  4. 前記マーカは観察の方向から見て重ならない位置に複数形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。
  5. 前記マーカは、前記観察領域の周辺に形成され、前記観察領域の観察時の倍率で探索可能な第1のマーカおよび前記観察領域の観察時の倍率よりも低い倍率で探索可能な第2のマーカの少なくとも1つを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。
  6. 複数の層を有し、
    前記第1のマーカおよび前記第2のマーカの少なくとも1つは、前記複数の層ごとにそれぞれ3箇所以上形成される、請求項5に記載のマイクロ流体デバイス。
  7. 前記第1のマーカと前記第2のマーカは、形状、色、反射率、透過率、散乱係数、面積の内の少なくとも1つが異なる、請求項5または6に記載のマイクロ流体デバイス。
  8. 前記第1のマーカは前記第2のマーカよりも面積が小さい、請求項5から7のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。
  9. 前記マイクロ流体デバイスの各個体を識別するための第3のマーカがさらに形成される、請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロ流体デバイス。
  10. 前記第3のマーカは、前記マイクロ流体デバイスの形状、構造、大きさ、製造業者、培養細胞の情報、型番の内の少なくとも1つの情報を提供する、請求項9に記載のマイクロ流体デバイス。
  11. 複数の層を有し、
    前記第3のマーカは、前記複数の層の内の最上層または最下層に形成される、請求項9または10に記載のマイクロ流体デバイス。
  12. 観察の対象となる観察領域に対応するマーカが形成されるマイクロ流体デバイスの観察装置であって、
    前記マーカを検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記マーカに対応する観察位置で観察できるように前記マイクロ流体デバイスを移動する移動部と、を有するマイクロ流体デバイスの観察装置。
  13. 前記マーカと前記観察領域との第1の位置関係を記憶する記憶部をさらに有し、
    前記移動部は、前記第1の位置関係を参照して前記移動部により前記マイクロ流体デバイスを移動する、請求項12に記載のマイクロ流体デバイスの観察装置。
  14. 前記マーカには、前記マーカと前記観察領域との第1の位置関係が記載されており、
    前記検出部は、前記マーカの前記第1の位置関係を読み取り、
    前記移動部は、前記第1の位置関係を参照して前記移動部により前記マイクロ流体デバイスを移動する、請求項12に記載のマイクロ流体デバイスの観察装置。
  15. 前記マーカは、顕微鏡の観察時の倍率で探索可能な第1のマーカと、前記倍率よりも低い倍率で探索可能な第2のマーカを含み、
    前記第1のマーカと前記第2のマーカとの第2の位置関係を記憶する記憶部をさらに有し、
    前記検出部は、前記第2の位置関係を参照して、前記第2のマーカの位置に基づいて前記第1のマーカを検出する、請求項12に記載のマイクロ流体デバイスの観察装置。
  16. 観察の対象となる観察領域に対応するマーカが形成されるマイクロ流体デバイスの観察方法であって、
    前記マーカを検出する検出段階と、
    前記検出段階により検出された前記マーカに対応する観察位置で観察できるように前記マイクロ流体デバイスを移動する移動段階と、を有するマイクロ流体デバイスの観察方法。
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