JP2024016773A - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】フリーアドレスの利用状況を管理するシステムを活用して、ユーザに適した座席を提案可能なシステムを提供する。【解決手段】 施設の座席の利用状況を管理する情報処理装置であって、前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報と、前記座席ごとの利用状況を示す情報と、過去の前期設備を制御した履歴に関する履歴情報を保持し、ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席のうち空きである座席から、前記履歴情報に基づいて1つの座席を選択し、前記ユーザ端末に対して、前記選択した座席を示す情報とともに前記施設の利用状況を示す情報を送信することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
従来、オフィスなど複数の人が利用する環境において、自由に席を選んで使用できるフリーアドレス制が知られている。特許文献1は、フリーアドレス制のオフィスにおいて利用者の空調に関する空調要望を記憶しておき、空調要望に適合する座席を検索して提案する方法について説明している。
特開2011-133175号公報
しかしながら、事前に空調要望を登録しておくのは、手間が必要であり、利用者によっては煩雑に感じてしまう場合もある。そこで、本開示の一側面は、フリーアドレスの利用状況を管理するシステムを活用して、ユーザに適した座席を提案可能なシステムを提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る情報提供装置は、施設の座席の利用状況を管理する情報処理装置であって、前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報と、前記座席ごとの利用状況を示す情報と、過去の前期設備を制御した履歴に関する履歴情報を保持し、ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席のうち空きである座席から、前記履歴情報に基づいて1つの座席を選択し、前記ユーザ端末に対して、前記選択した座席を示す情報とともに前記施設の利用状況を示す情報を送信することを特徴とする。
本開示の一側面によれば、フリーアドレスの利用状況を管理するシステムを活用して、ユーザに適した座席を提案可能なシステムを提供することが可能となる。
一実施形態に係る管理システムの構成を示す図である。 管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。 管理サーバ、タブレット端末、およびユーザ端末の機能構成図である。 座席テーブルの一例を示す図である。 ユーザテーブルおよび設備テーブルの一例を示す図である。 オフィスにおける席の利用と空調制御に関するシーケンス図である。 オフィスのレイアウト画像の一例を示す図である。 ユーザ端末におけるユーザインタフェースを説明する図である。 管理サーバが実行する提案座席決定処理の一例を示す図である。 タブレット端末におけるユーザインタフェース(UI)を説明する図である。 管理サーバが実行する提案座席決定処理の一例を示す図である。 「空き」に対応するタブレット端末40に表示されるUIの一例である。
以下、添付図面を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明する。図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。なお、尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
[第1の実施形態]
<管理システム10の構成例>
第1の実施形態では、フリーアドレスのオフィスにおけるリアルタイムな座席の利用状況を管理するシステムとして、各座席にはタブレット端末を設置し、ユーザが座席にチェックイン、チェックアウトする方法を説明する。特に本形態においては、座席の利用中に座席付近の空調などの設備を制御可能であり、遠隔で座席を確保する際には、管理サーバはリアルタイムなオフィスの環境情報と、ユーザの過去の設備変更履歴とに基づいて、ユーザに適した席を検索し、提案する。なお、席確保とは、ユーザ端末からのリクエストに応じて、席確保を受け付けた時点から所定時間、空き状態の席をキープしておくことを意味する。また、チェックインとは、確保中の座席、または、空きである座席を、空きから利用中に更新することを意味する。
図1は、一実施形態に係る管理システム1の全体構成を示す図である。管理システム10は、オフィス30における席の利用状況や設備を制御するシステムであり、図1に示されるように、管理システム1は、管理サーバ10と、オフィス30内のタブレット端末40-1~40-n、空調機50、スマートリモコン60および照明70、ユーザ端末20とを含んで構成されている。管理サーバ10、タブレット端末40-1~40-n、スマートリモコン60、ユーザ端末20は、それぞれネットワーク80を介して通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線又は無線の任意の通信ネットワークである。ネットワーク80は、例えば、インターネット、公衆回線網、専用回線網等である。
オフィス30における各座席上には、タブレット端末40-1~40-nのいずれか1つが設置されている。なお、複数タブレット端末の総称または任意のいずれかをタブレット端末40と付すものとする。タブレット端末40は、座席の利用状況やチェックイン用の画像などを表示する座席用端末である。またオフィス30には、1つ以上の空調機50や照明70が設置されている。1つ以上のスマートリモコン60は、赤外線通信によって空調機50や照明70を制御できる。
スマートリモコン60は、空調機50や照明70と赤外線通信が可能な位置に取り付けられている。またタブレット端末40は、事前に設置された設備(空調機50や照明70)をコントロールできるものとする。タブレット端末40から空調機50や照明70を制御する方法は、公知であるため詳細な説明は省略するが、例えば、通信接続されたスマートリモコン60を介して制御する。ただし、空調機50や照明70自体が通信機能を有することで、スマートリモコン60がない構成にすることもできる。スマートリモコン60は、温度センサを内蔵しており、定期的に測定した温度を管理サーバ10に送信する。スマートリモコン60は、後述のエリアごとに設置されているものとする。タブレット端末40は、チェックイン用の情報や、チェックインしているユーザ(座席を利用中であるユーザ)に関する情報や、制御可能な設備に関する情報が表示される。なお、図1では、オフィス30およびユーザ端末20はそれぞれ1つのみ示されているが、複数のオフィス30や複数のユーザ端末40が存在しても良い。
管理サーバ10は、オフィス30における各座席の利用状況を管理したり、ユーザ端末20から受け付けた席確保処理やチェックイン処理を実行したりする情報処理装置である。また、管理サーバ10は、席確保処理やチェックイン処理に関連して、各種の判定処理を実行する。
ユーザ端末20は、当該管理システム10が提供するサービスを利用するユーザが保有する情報処理装置である。ユーザ端末20は、ユーザによって携帯されるスマートフォンとするが、他にもタブレット等の携帯端末であってもよいし、デスクトップPC、ノートPC等の他の端末であってもよい。ユーザ端末20には、ウェブサイト等を閲覧するためのウェブブラウザがインストールされており、管理サーバ10から送信される混雑情報が当該ウェブブラウザによって表示される。
<管理サーバ10のハードウェア構成例>
図2は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。管理サーバ10は、情報処理装置であり、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、複数のコンピュータを用いて管理サーバ10を構成することも可能である。図に示されるように、管理サーバ10は、物理的には、プロセッサである一以上のCPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120とストレージ130とネットワークNと通信を行うための通信インタフェース等の通信部140と、入出力部150とを有する。管理サーバ200のハードウェアの各構成要素は、バスを介して相互に接続されている。
CPU110は、ストレージ130に予め格納されている後述のプログラムを実行することにより、CPU110の制御のもとで各ハードウェアが動作し、図3に示される管理サーバ10の各機能が実現される。メモリ120は、ストレージ130からロードしたプログラムを一時的に記憶し、CPU110に対して作業領域を提供する。メモリ120には、CPU110がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に保存される。メモリ120は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。ストレージ130は、各種のプログラムを記憶する。ストレージは例えば、HDD(Hard Disk Drive)である。通信部140は、ネットワーク80を介して外部の情報処理装置と各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
入出力部150は、管理サーバ10に対する各種操作による入力を受け付けて、当該入力にかかる情報をCPU110に伝達する入力装置、およびCPU110の処理結果を出力する出力装置を有する。入力装置は、タッチパネル、マウス及びキーボード等、マイクなどにより実現される。また出力装置は、ディスプレイ及びスピーカ等である。入出力部150は、タッチパネルディスプレイのように入力装置と出力装置が一体化していても良いし、入力装置と出力装置それぞれに分離していてもよい。
なお、管理サーバ10のハードウェア構成について説明したが、タブレット端末40やユーザ端末20のハードウェア構成も図2に示すハードウェア構成と同様である。
<管理システムの機能構成例>
図3は、管理サーバ10、タブレット端末40、ユーザ端末20を含む管理システムの機能構成図である。管理サーバ10の機能構成から説明する。管理サーバ10は、CPU110が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU110の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部11、管理部12、送信部13、保持部14を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載するが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU110であるため、CPU110を動作主体とすることもできる。
保持部14はまず、各エリアに設置されたスマートリモコン60から取得したエリアごとの温度の測定結果(以下、単に温度情報という)を保持しておく。また、保持部14は、オフィス30に関するデータベースを格納している。データベースは、座席テーブル141、ユーザテーブル142、設備テーブル14、制御履歴テーブルを含む。なお、本実施形態では、データベースにはテーブル形式で表されているものとするが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。
図4は、座席テーブルの一例を示す図である。座席テーブル141は、オフィス30毎に座席に関する情報(以下、座席情報ともいう)を格納するデータセットある。一例として、1つの座席情報(すなわち、1レコード)は、席ID、名称、エリアID、利用状況、利用開始時間、終了予定時間、席確保受付時間、席確保期限、端末ID、アイコンID、設備を関連付けた情報である。「座席ID」は、オフィス30における1つの席を一意に特定するための識別情報である。「名称」は、座席IDにより特定される座席の名称である。
エリアIDは、オフィス30に設定されたエリアのいずれに属するかを示す識別情報である。「利用状況」は、座席が空いているか、利用されているか、確保されているかなどのステータスを示す情報であり、本形態では、「利用中」「空き」「席確保」のいずれかが格納される。
「利用開始時間」および「終了予定時間」は、座席が利用中である場合に記録される情報であり、チェックインを受け付けた時間と、チェックインの際に入力された席の利用を終了する予定時間を示す。「席確保時間」および「席確保期限」は、利用状況が席確保である場合に記録される情報であり、席確保を受け付けた時間と、席確保時間に事前に設定された所定時間を加算した時刻(席確保する時間の終了時刻)である。
「端末ID」は、座席IDにより特定される座席上に設置されたタブレット端末40を一意に特定するための識別情報である。端末IDとしては例えば、施設端末30に内蔵された通信部140のMACアドレスを事前に登録しておく。「アイコンID」は、オフィスのレイアウト画像におけるアイコンを一位に特定するための識別情報である。図7は、オフィス30のレイアウト画像の一例を示す図である。図7に示す例では、オフィス30には10席からなるデスク群(島)が4つ設置されており、各デスクには円形のアイコンが設置される。「アイコンID」は、図7に示すようなオフィスのレイアウト画像において、いずれのアイコンに対応するかを示す情報となる。「二次元コード」は、チェックイン用にタブレット端末の表示画面に表示する二次元コードであり、事前に設定された特定のURLにアクセスできる情報である。「設備」は、座席IDにより特定される座席に影響を与える設備を示す情報である。
図5(a)は、ユーザテーブル142、図5(b)は設備テーブル143を示す。ユーザテーブル142は、オフィス20を利用可能なユーザ情報が格納されたテーブルである。ユーザテーブル142には、ユーザを位置に特定する識別情報を示す「ユーザID」、メールアドレス、アイコンに用いるための画像データを示す「アイコン画像」、パスワードなどユーザ情報を認証するための「認証情報」、ユーザが所属する部門を示す「所属」、座席を利用中である場合に利用している座席を示す「利用中」、座席を確保中である場合に確保している座席を示す「確保中」からなる。
設備テーブル143は、オフィス30に設置され、管理システム1による管理の対象となる設備群を示すテーブルである。各設備に関する情報(以下、設備情報という)が記されている。まず、設備テーブル143には、設備を一意に特定するための識別情報である「設備ID」、設備が影響を与えるエリアを示す「エリアID」、設備の名称を示す「名称」が記録されている、また、「席確保中」には、対応するエリアの座席がキープされている時に、キープしたユーザ端末20からの制御を受け付けるか否かを示す席確保中制御可否情報であり、「可」または「不可」が格納されている。「利用中」には、対応するエリアの座席が利用されている時に、座席のタブレット端末40からの制御を受け付けるか否かを示す利用中制御可否情報であり、「可」または「不可」が格納されている。また、「稼働状況」には、電源がONかOFFかが記憶されている。
制御履歴テーブル144は、タブレット端末40を用いてオフィス30に設置された空調機を制御した履歴情報を示すテーブルである。各ユーザを特定するための「ユーザID」、空調機を制御したときに利用中の座席を示す「座席ID」、制御した空調機の「設備ID」、空調機に指示を送信した制御の内容を示す「指示情報」、制御した時刻を示す「日時」が記録されている。
図7に示すように、本形態において、管理システム1の管理対象となる設備は、2つの空調機(空調機1、2)と、4つの照明(照明1、2、3、4)である。空調機および照明は、それぞれ影響を与える範囲が異なる。ここでは、照明1はエリア1(エリアID「001」)、照明2はエリア2(エリアID「002」)、照明3はエリア3(エリアID「003」)、照明4はエリア4(エリアID「004」に対して明るさを調整する機器である。空調機1はエリア1およびエリア2、空調機2はエリア3およびエリア4の温度を調整する機器とする。したがって、例えば座席IDが001の座席は、エリアIDが001であるエリア1に含まれ、利用中であり、座席に設置されたタブレット端末40からは、照明1および空調機1を制御可能であることがわかる。
図3の説明に戻る。管理サーバ10における受信部11は、タブレット端末40、ユーザ端末20、スマートリモコン60からネットワーク80を介して、各種情報を受信する。管理部12は、保持部14の各テーブルを管理する。管理部12は、ユーザ端末20からのリクエストに応じて座席テーブル141の利用状況を更新したり、スマートリモコン60からのデータに応じて設備テーブル143の稼働状況を更新したりする。送信部13は、タブレット端末40、ユーザ端末20、スマートリモコン60に対してネットワーク80を介して各種情報を送信する。
次にタブレット端末40の機能構成を説明する。タブレット端末40は、受信部41、表示制御部42、送信部43を有する。タブレット端末40の各機能または処理は、タブレット端末40が備えるCPUが各種プログラムを実行することにより実現される。
受信部41は、管理サーバ10との通信を行い、管理サーバ10から各種情報を受信する。具体的には、受信部41は、席確保したユーザに関する情報や、チェックイン処理が完了したことを示す情報を受信する。表示制御部42は、管理サーバ10から受信した情報に応じて、GUI画面を生成して表示する。また表示制御部42は、GUI画面に対するユーザ操作を受け付ける。送信部43は、GUI画面を介して入力される情報を端末IDとともに、管理サーバ10に送信する。
ユーザ端末20の機能構成を説明する。ユーザ端末20は、受信部21、表示制御部22、送信部23を揺する。ユーザ端末20の各機能または処理は、ユーザ端末20が備えるCPUが各種プログラムを実行することにより実現される。
受信部21は、管理サーバ10からオフィス20における座席の利用情報などを受信する。表示制御部22は、管理サーバ10から受信した利用情報に基づいて、表示画面を制御する。また、本実施形態においてユーザ端末20はスマートフォンであり、表示画面はユーザ操作を受け付ける装置でもある。そのため表示制御部22は、表示画面に対する操作に応じて、施設の利用情報の照会リクエストを受け付けたり、確保したい座席や設備制御を受け付けたりする受付手段としても機能する。送信部23は、管理サーバ10にオフィスに関する情報のリクエストや、確保したい座席の情報、制御した設備に関する情報などを送信する。
<座席の利用と設備制御に関するシーケンス>
図6は、ユーザ端末20、管理サーバ10およびタブレット端末40によるオフィスにおける席の利用と空調制御に関するシーケンス図である。ここでは、ユーザ端末20からオフィス30における座席を確保した後、オフィス30に到着し、確保していた席に設置されたタブレット端末40とユーザ端末20を用いて座席にチェックイン(利用開始)する流れを説明する。なお、以下では各工程(ステップ)を「S」と表記することとする。
S601においてユーザ端末20は、表示制御部21が表示画面に表示したGUIを介してオフィスの利用情報のリクエストを受け付け、送信部23はオフィス30の利用情報のリクエストを管理サーバ10に送信する。図8(a)に示す画像は、最初に表示されるGUIの一例である。ユーザ端末は、ユーザ操作により「席確認&確保」がタップされることにより、利用情報のリクエストを受け付ける。
S602において管理サーバ10の送信部13は、座席テーブル141を参照して取得したオフィス30の利用情報や事前に保存されたオフィス30のレイアウト画像などをユーザ端末20に送信する。このとき管理部12は、各制御履歴テーブル144を参照して、リクエストされたユーザに適した座席があるか検索し、ある場合には、ユーザに特定の座席を推薦する。提案座席決定処理の詳細は後述する。ここで送信部13は、1つの座席をユーザに推薦する提案座席情報を含むオフィス利用情報を送信する。なお、提案座席決定処理の結果、提案座席を特定できなかった場合には、オフィス利用情報には、提案座席情報は含まれない。
S603においてユーザ端末20の表示制御部21は、管理サーバ10から取得した情報に基づいてオフィス利用情報を含むレイアウト画像のUIを生成し、表示画面に表示する。ここでは、図7に示すレイアウト画像を表示する。図7に示すレイアウト画像では、オフィスに設置された座席群や、各座席の利用状況、設置された設備などが示されている。利用されている席はアイコンにユーザに対応するアイコン画像が表示され、利用されていない席は、白丸で示されている。また、1つの座席を吹き出しが付され、吹き出しには「オススメです。涼しい席です」のようにユーザに推薦する席であること、および、推薦の理由を示すテキストが挿入されている。
S604においてユーザ端末20は、S603において表示したUIに対するユーザ操作により、いずれか1つの席の選択(ここでは、タップ操作)を受け付けると、図8(b)に示す画像に遷移する。図8(b)に示す画像では、利用終了予定時間を入力する領域と、「席を確保する」というテキストを含む確保ボタンが表示されている。利用時間として、プルダウンから利用終了予定時間が入力されると、確保ボタンがアクティブ(タップ可能な状態)となる。本件では、管理システム1は席確保を受け付けると、対象の座席を30分間確保するものとする。確保ボタンをタップされると、送信部23は、選択された座席IDや利用終了予定時間とともに、席確保リクエストを管理サーバ10に送信する。なお、ユーザ操作により利用中の座席が選択された場合には、「空いています」ではなく「利用中」というテキストが表示され、利用終了予定時間は入力できない状態、または、確保ボタンは非アクティブ情報で画像が表示される。
S605において管理サーバ10における受信部11は、席確保リクエストを受信し、管理部12は席確保処理を実行する。席確保処理とは、座席テーブル141の1つの座席の利用状況を更新する処理である。管理部12は、席確保リクエストとして受信した座席IDを参照し座席テーブル141を検索し、対象の座席IDの利用状況を、「空き」から「席確保」に更新する。なお、このとき、オフィス30のリアルタイムな利用状況は、図9に示すレイアウト画像の通りに更新される。図9に示すレイアウト画像では、座席の1つが確保状態となり、白丸から、斜線が描かれた丸に変更される。
S606において管理サーバ10は、ユーザ端末20および、席確保処理を実行した座席に対応するタブレット端末40に席確保処理が完了したことを通知するための席確保完了情報を送信する。このとき管理サーバ10が送信する席確保完了情報は、席確保した座席に対応する設備に関する設備情報(その設備が席確保中に制御を受け付けるか否かを示す情報を含む)を送信する。
S607において席確保完了情報を受信したタブレット端末40は、表示画面に表示した初期画面(例えば、図10(a)に示す画像)から、席確保中に対応する画像(席確保UI)に変更する。図10(b)は、席確保UIの一例を示す図である。席確保UIには、チェックイン用の二次元コードが表示されている。
S608においてユーザ端末20の表示制御部22は、受信部23が受信した席確保完了情報に基づいて席確保完了UIを生成し、表示する。図8(c)に示す画像は、席確保完了UIである。席確保完了UIには、確保した席の名称や、席を確保中であることを示すテキスト、席確保できる残り期間とともに、制御可能な設備の名称を含むボタンが表示されている。本実施形態において、座席の確保中には、空調機50の制御は受け付けることができ、照明70の制御は受け付けることができないように設定されている。そのためユーザ端末20が席確保中に制御可能な設備は、確保した座席付近の空調機のみである。
S609においてユーザ端末20の保有者であるユーザは、オフィス30の座席に到着すると、確保していた座席上のタブレット端末40に表示された二次元コードをユーザ端末20によりスキャンすると、ユーザ端末20は二次元コードに対応するURLにアクセスする。これにより、ユーザ端末20はチェックインを受け付ける。なお、二次元コードに対応するURLは、事前に座席ごとに設定された情報である。
S610において管理サーバ10の管理部12は、事前に設置した所定のURLにアクセスしてきたユーザ端末20の情報を取得し、S605において席確保したユーザ端末20と照合し、同じであれば、座席テーブル141の対象の座席の利用状況を「席確保」から「利用中」に更新する。
S611において管理サーバ10の送信部13は、ユーザ端末20および利用状況を更新した座席のタブレット端末40にチェックイン処理が完了したことを示すチェックイン完了情報を送信する。さらに送信部13がタブレット端末40に送信するチェックイン完了情報には、利用中に制御可能な設備に関する情報が含まれる。
S612においてユーザ端末20の受信部21がチェックイン完了情報を受信すると、表示制御部22は、チェックイン完了UIを表示する。チェックイン完了UIでは、例えば、「執務エリア D03 のチェックインができました。」などのテキストを含む画像とする。
S613において、チェックインされた座席のタブレット端末40の受信部41がチェックイン完了情報を受信すると、表示制御部42は、利用中UIを生成して表示する。図10(c)は、利用中UIの一例を示す図である。チェックインしたユーザ情報や、チェックアウト用のボタン(「利用終了する」というテキストを含むボタン)を含む。また利用中UIには、利用中に制御可能な設備を示すボタン(ここでは「空調機1」と記されたボタンと「照明1」と記されたボタン)が表示される。
S614においてタブレット端末40における表示制御部42は、制御可能な設備(ここでは空調機1)に対するコントロールを受け付けたとする。図10(d)は、空調機1の制御を受け付けるためのUI画像を示す。図10(d)に示す画像では、空調機1に対して指示できる制御内容として、電源のON/OFFや、モード(冷房、暖房、送風)、温度、風量を調整するためのボタンが表示されている。いずれかのボタンを選択(タップ)されると、送信部23は、選択されたユーザ操作に応じた指示情報(以下、空調制御情報とする)を事前に設定されたスマートリモコン60に送信する。スマートリモコン60は、空調制御情報を受信すると自動で赤外線通信を介して空調機1に指示情報を送信し、空調機1をコントロールする。
ここまでで、座席の確保の後、チェックイン処理が実行され、座席から空調が制御されるまでの流れが完了する。
<提案座席決定処理>
ここで、管理サーバ10がS602において実行する提案座席決定処理の詳細を説明する。図9は、提案座席決定処理のフローチャートである。以下の処理を実現可能なプログラムを、管理サーバ10のCPU110が読み込んで実行することで、各工程が実行される。
まず、S901において管理部12は、オフィス30における座席のうち、利用状況が「空き」である座席を特定し、座席IDを取得する。
S902において管理部12は、保持部14に記憶されたエリアごとの最新の温度取得し、S901において取得した座席IDごとに、対応するエリアの温度を特定する。
S903において管理部12は、対象とするエリアの全てが同じ温度か否かを判定し、同じ温度であればS907に進み、異なる温度であればS904に進む。
S904において管理部12は、リクエストを送信してきたユーザ端末20から得られるユーザ情報を制御履歴テーブル144から検索し、直近1ヶ月の指示情報を取得する。このとき、ユーザ端末の指示情報を分類し、指示内容ごとにカウントする。管理部12は、最も多い指示内容を特定する。なお、空調機1の温度を変更している場合には、温度を上げているか(+にしているか)、温度を下げているか(-にしているか)により分類する。これにより、ユーザの空調に対する嗜好を推測することができる。例えば、冷房OFFにすることが多いユーザや、冷房の温度を上げることが多いユーザは、寒がりである傾向がある。
S905において管理部12は、S904に基づいて推定したユーザの好みに基づいて、現在「空き」のある座席を含むエリアのうちユーザに適したエリアを決定する。例えば、一番多い指示情報が冷房OFFまたは、冷房の温度を上げている内容であれば、管理部12は最も温度の高いエリアを選択し、一番多い指示情報が冷房をON、または冷房の温度を下げている内容であれば、管理部12は、最も温度の低いエリアを選択する。また、制御履歴テーブル144に空調機を制御した履歴がない場合には、エリアの中で最も平均値に近いエリアを選択することとする。
S906において管理部12は、S905において決定したエリアにある「空き」の席からランダムに1つの座席を選択し、決定する。
S907においては、どのエリアも同じ温度なので、「空き」のある座席のうち最も実行密度の低い(最も近い「利用中」の席との距離が最大)座席を選択する。
以上の処理で、提案座席決定処理を終了する。
<第1実施形態のまとめ>
以上の通り、ユーザ端末20からオフィス30における座席のリアルタイムな利用情報を閲覧し、空いている座席を確保でき、にチェックイン(利用開始)したら、座席に設置されたタブレット端末から空調を制御できるシステムについて説明した。このようなシステムでは、チェックインした利用者が誰かを特定でき、かつ、どのような空調制御したかをユーザに紐づけた履歴として保存しておくことができる。そこで第1実施形態では、過去の空調の制御内容に基づいて、座席を確保しようとするオフィス30内からユーザの好みに適合しそうな座席を選び、ユーザにオススメとして表示した。これにより、在席管理システムを活用しながら、ユーザは事前に何か情報を登録することなく、ユーザに適した座席を選びやすくなる。
なお、上述の実施形態では、座席にチェックインした後は、タブレット端末40から設備制御できるようにする方法について説明したが、タブレット端末40だけではなく、チェックイン処理を実行したユーザ端末20も同様に設備制御できるようにしてもよい。
また、上述の説明では省略したが、オフィス30の利用情報を閲覧するためには、ユーザ端末20上でログインなどユーザ情報の認証処理をすることが望ましい。ユーザ端末20に入力されたユーザ情報(アドレスやパスワードなど)を管理サーバ10に送信し、管理サーバ10に事前登録されたユーザ情報と照合する。照合(認証処理)ができた場合に、S601におけるリクエストを送信可能になるようにする。
また、上述の実施形態では、空調機と照明を例に説明したが、必ずしもこれに限らない。例えば、設備として、音楽再生装置や芳香機能を有する機器などが含まれていてもよい。さらに、ユーザに適した座席を探す環境要因として、芳香の状況や音楽再生装置の再生状況を加味してもよい。それぞれの機器について、席確保中のユーザ端末による制御の可否や、利用中のタブレット端末による制御の可否を事前に設定しておく。音楽再生装置の場合、座席に利用者がいないと再生することによる効果はないので、席確保中の制御は「否」とし利用中の制御は「可」としておくことが望ましい。また、芳香機能を有する機器は、噴出される芳香機能が環境に蔓延するまで時間がかかることを考えみて、空調機と同様、席確保中の制御、利用中の制御のいずれも「可」としておくことが望ましい。
また、上述の説明では、ユーザ本人の過去の履歴情報に基づいて提案座席決定処理を実行したが、例えば、他のユーザ(座席を利用中の利用者)の過去の制御履歴情報を参照してもよい。例えば、S904において判定したように、過去の履歴から、冷房が効いている環境が好き、あるいは、冷房が効いている環境を嫌うなどの嗜好が、リクエストしてきたユーザと類似している利用者(以下、類似利用者)がいるかを判定し、S905において類似利用者が多いエリアを選択するようにする。オフィス30において、エリアごとに異なる空調制御をしている場合には、このような処理により、空調に対する嗜好が類似したユーザを近くに在席させることができるので、それぞれ過ごしやすい環境を提供しやすくなる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、ユーザが過去に座席のタブレット端末40から空調制御した履歴情報に基づいて、ユーザに適した席を推定し、提案した。第2実施形態では、座席ごとに分析した空調の制御内容に応じて、ユーザに座席を提案する方法について説明する。オフィス30においては、出来るだけどの座席も均等な環境であることが望ましいが、日差しの強い座席、空調機1からの送風を受けやすい座席や、受けにくい座席などの偏りが生じてしまう。そこで本形態では、制御履歴テーブル144を座席ごとに集計し、空調機1の設定変更の頻度が高い座席の優先度を下げて、ユーザに提案するものとする。なお、第1実施形態と同様の内容については詳細な説明を省く。
図15は、第2実施形態における提案座席決定処理のフローチャートである。まず、S1101において、管理部12は、オフィス30における座席のうち、利用状況が「空き」である座席を特定し、座席IDを取得する。
S1102において管理部12は、S1101に取得した座席IDを、制御履歴テーブル144から検索し、座席ごとに直近2週間に設備制御情報を受け付けた回数をカウントする。
S1103において管理部12は、S1102においてカウントした制御変更回数でソートし、S1104において、直近2週間以内に設備制御情報を受け付けた回数が最も少ない座席IDを、提案席として決定する。
このように、過去の設備制御履歴から座席ごとの傾向を推定し、ユーザがより快適な席を利用できるように提案することもできる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、さらに、エリアごとの温度に応じて、各エリアの「空き」である座席のタブレット端末40に、エリアの特徴を表示する方法について説明する。図12に、「空き」状態のタブレット端末40に表示するUIの例を示す。図12(a)に示す画像では、「ここは他のエリアに比べて、温度が低いエリアです」という座席が属するエリアの温度特性と、「温度が高いエリアをご希望の方にはD-016がおすすめです」と自エリアとは相対する温度特性のエリアの座席をお知らせするテキストメッセージが含まれている。また、図12(b)に示す画像では、「ここは平均的な温度のエリアです」というメッセージとともに、異なる温度特性のエリアに属する座席のうち、「空き」状態の座席を表示している。
管理サーバ10は、エリアごとの温度を定期的にスマートリモコン60から受信しているため、エリアごとの温度情報に基づいて、オフィス30全体での温度の偏りを把握することができる。さらにこの温度特性を各タブレット端末40に表示することで、オフィス30に到着したがまだ座席を決めていないユーザにとって有用な情報を提示することができる。
<その他の実施形態>
上述では、オフィス30における座席の確保・チェックインを例に説明した。これは、フリーアドレス制のオフィスを想定している。しかしながら他にも、コワーキングスペースなどの施設でも適用可能である。
上述の管理サーバ10は、1つの情報処理装置として説明したが、複数の情報処理装置を組み合わせて実現してもよい。
なお、開示技術は、上述した実施形態に限定されるものではなく、開示技術の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
1…管理システム、10…管理サーバ、110…CPU、120…メモリ、130…ストレージ、140…通信部、150…入出力部、11…受信部、12…管理部、13…送信部、14…保持部

Claims (3)

  1. 施設の座席の利用状況を管理する情報処理装置であって、
    前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報と、前記座席ごとの利用状況を示す情報と、過去の前期設備を制御した履歴に関する履歴情報を保持し、
    ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席のうち空きである座席から、前記履歴情報に基づいて1つの座席を選択し、
    前記ユーザ端末に対して、前記選択した座席を示す情報とともに前記施設の利用状況を示す情報を送信することを特徴とする情報処理装置。
  2. 情報処理装置による、施設の座席の利用状況を管理する情報処理方法であって、
    前記情報処理装置は、
    前記座席ごとに、エリアを示すエリア情報と、設備を示す設備情報とを対応付けた座席情報と、前記設備ごとの制御の受付の可否を示す設備情報と、前記座席ごとの利用状況を示す情報と、過去の前期設備を制御した履歴に関する履歴情報を保持しており、
    ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記座席のうち空きである座席から、前記履歴情報に基づいて1つの座席を選択し、
    前記ユーザ端末に対して、前記選択した座席を示す情報とともに前記施設の利用状況を示す情報を送信することを特徴とする情報処理方法。
  3. 請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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