JP2024014763A - スイッチング機構を有する温度依存型スイッチング機構及びそのようなスイッチング機構を備えた温度依存型スイッチ - Google Patents

スイッチング機構を有する温度依存型スイッチング機構及びそのようなスイッチング機構を備えた温度依存型スイッチ Download PDF

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Abstract

【課題】半完成品として予め製造することができ、欠陥につながる損傷を受けない温度依存型スイッチング機構を提供する。【解決手段】温度依存型スイッチング機構は、温度に依存するバイメタルのスナップ動作ディスクと、温度に依存しないスナップ動作ばねディスクと、両動作ディスクが捕捉状態に保持されてスイッチング機構ユニットを形成する導電性の接触部材と、スイッチング機構ユニットが配置されて捕捉的に保持するスイッチング機構ハウジングとを備える。スイッチング機構ハウジングは、スイッチング機構ユニットを第1のハウジング側と、第2のハウジング側と、両ハウジング側の間であって両ハウジング側の間を横切る方向に延びるハウジング周辺側とで取り囲む。スイッチング機構ハウジングは、少なくとも部分的に開いたハウジングとして構成され、第1のハウジング側に開口部を備え、該開口部を通って、接触部材はスイッチング機構ハウジングの外部からアクセス可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、温度依存型スイッチ用の温度依存型スイッチング機構に関する。本発明は更に、このような温度依存型スイッチング機構を備える温度依存型スイッチに関する。
原理的にはすでに多数の温度依存型スイッチが知られている。例示的な温度依存型スイッチは、ドイツ特許10 2011 119 632号に開示されている。
このような温度依存型スイッチは、主にデバイスの温度を監視するために既知の方法で使用される。この目的のために、スイッチは、例えばその外面の1つを介して、保護されるデバイスと熱的に接触させられ、その結果、保護されるデバイスの温度は、スイッチの内側に配置されるスイッチング機構の温度に影響を及ぼす。
スイッチは、通常は接続リード線を介して保護されるデバイスの供給回路に電気的に直列に接続され、その結果、スイッチの応答温度未満では、保護されるデバイスの供給電流が、スイッチを通って流れる。
ドイツ特許10 2011 119 632号に開示されているスイッチでは、スイッチング機構はスイッチハウジングの内側に配置されている。スイッチハウジングは2つの部分に形成されている。スイッチハウジングは絶縁箔を間に挟んでカバー部分にしっかりと接続される下部を備える。スイッチハウジング内に配置された温度依存型スイッチング機構は、可動の接触部材が取り付けられたスナップ動作ばねディスクと、可動の接触部材に押し付けられたバイメタルのスナップ動作ディスクとを含む。
スナップ動作ばねディスクは、カバー部分上のスイッチハウジングの内側に配置された固定の対抗した接点に対して可動の接触部材を押し付ける。スナップ動作ばねディスクの外縁は、スイッチハウジングの下部に支持され、電流は、下部からスナップ動作ばねディスクと可動の接触部材とを通って、固定の対抗した接点に流れ、該接点からカバー部分に流れるようにする。
温度に依存するバイメタルのスナップ動作ディスクは、本質的にスイッチの温度に依存するスイッチング挙動に関与する。スナップ動作ディスクは、多層の能動的な金属シート部品として構成され、通常、熱膨張係数の異なる2つ、3つ、または4つの相互接続された部品から構成される。このようなバイメタルのスナップ動作ディスクでは、金属または金属合金の個々の層は、通常、材料結合または例えば圧延によるポジティブロックによって接合される。
このようなバイメタルのスナップ動作ディスクは、バイメタルのスナップ動作ディスクの応答温度以下の低温で第1の安定な幾何学的構成(低温構成)と、バイメタルのスナップ動作ディスクの応答温度以上の高温で第2の安定な幾何学的構成(高温構成)を有する。バイメタルのスナップ動作ディスクは、その低温構成から高温構成へ、温度に依存する形でヒステリシスの形で弾くように動く(snap)。
したがって、バイメタルのスナップ動作ディスクの温度が、保護されるデバイスの温度上昇の結果として、バイメタルのスナップ動作ディスクの応答温度より上昇する場合、バイメタルのスナップ動作ディスクは、その低温構成からその高温構成に弾くように動く(snap)。これにより、バイメタルのスナップ動作ディスクは、可動の接触部材を固定の対抗した接点から持ち上げるようにスナップ動作ばねディスクに対して作用し、その結果、スイッチが開き、保護すべき装置がスイッチオフされ、それ以上加熱されない。
リセットロックが設けられていない限り、バイメタルのスナップ動作ディスクは、その低温形態にスナップバックし、その結果、バイメタルのスナップ動作ディスクの温度が、保護されるべき装置の冷却の結果として、いわゆるバイメタルのスナップ動作ディスクのスナップバック温度より下に下がると、スイッチが再び閉じられる。
その低温構成において、バイメタルのスナップ動作ディスクは、好ましくは、機械的に力を加えない方法でスイッチハウジング内に取り付けられ、バイメタルのスナップ動作ディスクは、電流を流すためにも使用されない。これは、バイメタルのスナップ動作ディスクの寿命が長く、スイッチング点、すなわちバイメタルのスナップ動作ディスクの応答温度は、多くのスイッチングサイクルの後でさえ変化しないという利点がある。
したがって、多数の温度依存型スイッチの場合には、スイッチの製造中に、バイメタルのスナップ動作ディスクが、スイッチハウジング内に緩く個々の部品として挿入されることが好ましく、ここで、バイメタルのスナップ動作ディスクは、バネのスナップ動作ディスクに取り付けられた接触部材に、例えば、その中に設けられた中央貫通孔と共に、押し付けられる。スイッチハウジングが閉じられているときのみ、バイメタルのスナップ動作ディスクは、その位置に固定され、スイッチング機構の他の構成部品に対するその位置が決定される。しかしながら、バイメタルのスナップ動作ディスクが個々に挿入されるこのようなスイッチの製造は、スイッチハウジングにスイッチング機構を挿入するためにいくつかの工程が必要とされるので、比較的面倒であることが証明されている。
したがって、ドイツ特許10 2011 119 632号から知られるスイッチでは、バイメタルのスナップ動作ディスクは、あらかじめ(スイッチハウジングの外側)スナップ動作ばねディスクに取り付けられた接触部材に接続されている。この目的のために、接触部材にバイメタルのスナップ動作ディスクが押し付けられ、次に接触部材の上側カラーを折りたたむ。その結果、接触部材に取り付けられたスナップ動作ばねディスクだけでなく、バイメタルのスナップ動作ディスクも接触部材に固定される。
このように、バイメタルのスナップ動作ディスク、スナップ動作ばねディスク、及び接触部材で構成されるスイッチング機構は、捕捉ユニットを形成し、バルク材料として別々に保管できる半完成品として、事前に製造することができる。スイッチが製造されると、その後、スイッチング機構は、単一の作業工程において、拘束ユニットとしてスイッチハウジング内に挿入され得る。これにより、スイッチの生産が何倍も簡素化される。
ドイツ特許10 2011 119 632号に開示されているスイッチでは、スナップ動作ばねディスクは接触部材に溶接またははんだ付けされて、2つの構成部品間の電気的接触を可能な限り最良とする。しかしながら、半完成品として予め製造されたスイッチング機構のバルク貯蔵中に、特に、接触部材とスナップ動作ばねディスクとの間の溶接及びはんだ付け装置が破損し得ることが示されている。そうすれば、このような欠陥のあるスイッチはもはや使用できなくなる。ここで特に問題となるのは、このような欠陥は、スイッチの機能テストを行うことができるように、スイッチが組み立てられた後でしか検出できないことである。
ドイツ公開公報199 19 648号はまた、スイッチング機構が半完成品として予め製造できる温度依存型スイッチを提案している。このスイッチング機構においても、バイメタルのスナップ動作ディスク、スナップ動作ばねディスク及び接触部材は、スイッチハウジングに設置する前に、既に捕捉ユニットを形成しており、スイッチの製造中にスイッチハウジング内に全体として挿入することができ、バルク材料として予め在庫しておくことができる。このスイッチング機構では、接触部材は、より柔らかい金属のシースと、導電性のより硬い金属のコアとを有する。バイメタルのスナップ動作ディスクとスナップ動作ばねディスクをシースに装着し、シースの柔らかい金属に成形する。しかしながら、このタイプの接続は、しばしば、スイッチング機構の格納中に、バイメタルのスナップ動作ディスク及び/又はスナップ動作ばねディスクを接触部材から意図せずに切り離すことにつながることが判っている。
半完成品としてのスイッチング機構の予備製造のさらなる可能性は、ドイツ特許公開公報29 17 482号及びドイツ特許公開公報10 2007 014 237号から知られている。スイッチング機構の捕捉ユニットは、リベットを介してバイメタルのスナップ動作ディスクとスナップ動作ばねディスクを互いに接続することによって達成される。スイッチの構成に依存して、このリベットはまた、スイッチング機構の可動の接触部材を形成することができる。リベットは2つの部分から構成され、中空リベットと協働するリベットボルト、またはそれに取り付けられた対抗するホルダを有するリベットボルトから構成される。
スナップ動作ばねディスクとバイメタルのスナップ動作ディスクとの間のこの種のリベット接続は、機械的に長期にわたる耐久性のある接続であることが証明されているが、リベット接続は、しかし、他の不利益をもたらしている。例えば、バイメタルのスナップ動作ディスクは、通常、リベットに固定されており、これは変形を招き、したがってバイメタルのスナップ動作ディスクの機能不全を招く可能性がある。したがって、全体として、バルク材料という形でのスイッチング機構の保管も、原則としてここでは可能である。しかし、バルク保管中のスイッチング機構の損傷は、ここでも排除できない。
したがって、本発明の目的は、半完成品として予め製造することができ、スイッチング機構の欠陥につながる損傷を受けることなく、バルク材料として在庫しておくことができる温度依存型スイッチング機構を提供することである。
半完成品として予め製造されるスイッチング機構は、温度依存型スイッチでの使用が可能な限り容易であり、可能な限り少ない作業工程で製造できる必要がある。
さらに、スイッチング機構をスイッチに取り付ける前に、スイッチング機構の機能テストを実行できる必要がある。
本発明によれば、この目的は、以下を有する温度依存型スイッチング機構を有することで解決される。
温度に依存するバイメタルのスナップ動作ディスクと、
温度に依存しないスナップ動作ばねディスクと、
バイメタルのスナップ動作ディスクとスナップ動作ばねディスクとが捕捉可能に保持される導電性の接触部材で、バイメタルのスナップ動作ディスク、スナップ作用バネディスク、及び接触部材は捕捉状態に保持されたスイッチング機構ユニットを形成する接触部材と、
スイッチング機構ユニットが配置され、スイッチング機構ユニットが捕捉状態に保持されるスイッチング機構ハウジングとを備え、
前記スイッチング機構ハウジングは、前記スイッチング機構ユニットを第1のハウジング側と前記第1のハウジング側に対向する第2のハウジング側と、前記第1のハウジング側と前記第2のハウジング側との間にて且つ第1のハウジング側と前記第2のハウジング側を横切るように延在するハウジング周辺側とから少なくとも部分的に取り囲み、
スイッチング機構ハウジングは、少なくとも部分的に開放されたハウジングとして構成され、第1のハウジング側の開口部を備え、この開口部を介して接触部材がスイッチング機構ハウジングの外側からアクセス可能である。
したがって、本発明によれば、スイッチング機構は、バイメタルのスナップ動作ディスク、スナップ動作ばねディスク及び接触部材を含むスイッチング機構ユニットが、拘束状態であるが隙間を有して保持される、更なるスイッチング機構ハウジングを含む。
冒頭に引用された従来技術と同様に、バイメタルのスナップ動作ディスク、スナップ動作ばねディスク、及び接触部材は、温度依存型スイッチに挿入される前に半完成品として予め製造された捕捉状態のスイッチング機構ユニットを形成する。
しかしながら、このスイッチング機構ユニットは、ここでは、スイッチング機構ハウジングによって更に包囲され、スイッチング機構の壊れやすい構成要素、特にバイメタルのスナップ動作ディスク及びスナップ動作ばねディスクが、バルク保管中にスイッチング機構ハウジングによって保護される。このように、スイッチング機構の壊れやすい構成要素がこのスイッチング機構ハウジングにしっかりと封入されているので、バルク保管中にこれらの壊れやすい構成要素が損傷することは殆どない。
しかしながら、スイッチング機構ハウジングは、バルク保管中に壊れやすいスイッチング機構ユニットの構成要素を安全に保つという利点を提供するだけでなく、スイッチング機構が後で使用される温度依存型スイッチを製造する、より簡単な方法をも可能にする。
従来のスイッチハウジングとは異なり、ここで更に設けられたスイッチング機構ハウジングは、スイッチング機構が気密封止されている閉じたハウジングではなく、第1のハウジング側に、開口部を備えている部分的に開いたハウジングであり、該開口部を通ってスイッチハウジングの外側から接触部材にアクセス可能である。
スイッチング機構ハウジングと共にスイッチング機構は、したがって、ユニットとして、最終的なスイッチハウジングを形成する単純化されたスイッチ外側ハウジングに挿入することができる。このスイッチ外側ハウジング上に対抗する接点を配置することができ、この対抗する接点は、外側からアクセス可能なスイッチング機構の接触部材と相互作用する。スイッチング機構ハウジングの修正又は更なる処理は不要である。
温度依存型スイッチの製造において、スイッチング機構ハウジングと共に本発明によるスイッチング機構は、したがって、最初に半完成品として予め製造され、次に全体としてスイッチ外側ハウジングに挿入され得る。これにより、スイッチの保管が簡素化されるだけでなく、温度依存型スイッチの製造も何倍も簡素化される。
スイッチの全ての構成部品は、半完成品として予め製造されたスイッチング機構上で動作の準備ができるように既に配置されているので、スイッチング機構ハウジングを取り囲むスイッチハウジングは、スイッチング機構を介して互いに電気的に接続された2つの接点のみを備えていればよい。さらに複雑な構成要素をスイッチハウジングに設ける必要はない。したがって、本発明によるスイッチング機構を外部のスイッチハウジングに直接挿入することも可能であり、これは、監視すべき装置と一体であり、スイッチング機構を気密封止する従来のスイッチハウジングよりもはるかに簡単な構成を有する。しかしながら、当然ながら、例えばドイツ特許10 2011 119 632号から知られるように、スイッチング機構ハウジングと共にスイッチング機構を従来のスイッチハウジングに挿入することも可能である。
本発明によるスイッチング機構のさらなる利点は、スイッチング機構をスイッチまたはスイッチハウジングに取り付ける前に、スイッチング機構を機能的にテストすることができることである。スイッチング機構ユニットが封入されたスイッチハウジングが提供されるため、バイメタルのスナップ動作ディスクのスナップ動作挙動をスイッチハウジング内ですでにテストすることができる。
このように、上述の課題は完全に解決されている。
好ましくは、第2のハウジング側及びハウジング周辺側は、夫々閉じたハウジング側として構成され、第1のハウジング側のみが、(第1のハウジング側の上に設けられた開口部により)部分的に開いたハウジング側として構成される。
改良例によれば、接触部材は、開口部を通って恒久的に外側に突出しているか、または、バイメタルのスナップ動作ディスク及びスイッチング機構ハウジング内のスナップ動作ばねディスクと一緒に移動可能であり、その結果、接触部材は、スイッチング機構ハウジング内の対応する動きに応じて開口部を通って外側に突出している。
これにより、スイッチング機構ハウジングの外部から接触部材に容易にアクセスできることが保証される。特に、これは、スイッチング機構の電気的接続及び電気的接触を簡単にする。このように、接触部材は、少なくとも部分的に外部から直接アクセス可能であるので、最終的に製造されるスイッチのスイッチハウジングは、スイッチハウジングに電気的に接続される第1の接点と、スイッチング機構の接触部材に対抗する接点として作用する第2の接点とを有するだけでよい。
上述のように、本発明は、温度依存型スイッチング機構自体のみならず、本発明に係る温度依存型スイッチング機構に加えて、該スイッチング機構を取り囲み、第1の接点と第2の接点を備える外側スイッチハウジングを備えた温度依存型スイッチにも関連し、該スイッチング機構は、バイメタルのスナップ動作ディスクの応答温度以下で第1の接点と第2の接点との間に電気的接続を確立し、応答温度を超えると電気的接続を遮断するように構成されている。
温度依存型スイッチング機構の更なる改良例によれば、開口部の直径は、開口部に平行に測定されたバイメタルのスナップ動作ディスクの直径より小さく、及び/又は開口部に平行に測定されたスナップ動作ばねディスクの直径より小さい。
このように、バイメタルのスナップ動作ディスク、スナップ動作ばねディスク、及び、接触部材から構成されるスイッチング機構ユニットは、スイッチング機構ハウジング内に、簡単な方法であるが、隙間を持って捕捉状態に保持される。これにより、スイッチング機構がバルクに保管されている間であっても、スイッチング機構ユニットがスイッチング機構ハウジングから誤って外れることがないようにする。
更なる改良例によれば、スイッチング機構ハウジングは、ハウジング周辺側を形成する側壁を備え、側壁の自由な上部は折り曲げられて第1のハウジング側を形成する。
このように、側壁の上部にフランジ加工を施すことにより、スイッチング機構ユニットを極めて容易に製造することができる。この側壁の折れ曲がった上部は、次に、スイッチング機構ユニットを第1のハウジング側から少なくとも部分的に取り囲んでいる。しかし、既に述べたように、第1のハウジング側は部分的に開口しており、側壁の折れ曲がった上部は第1のハウジング側の全体を覆うのではなく、この側で自由な開口部を残し、この開口部を通って接触部材がスイッチング機構ハウジングの外部からアクセス可能となっている。開口部は、第1のハウジング側の中央に中央部を形成することが望ましい。側壁のこの湾曲した上部の自由な周方向縁部は、開口部を半径方向に区切ることができる。
更なる改良例によれば、バイメタルのスナップ動作ディスクは、応答温度を超えると、幾何学的に安定した低温構成から幾何学的に安定した高温構成に弾くように動くように(snap)構成され、その低温構成におけるバイメタルのスナップ動作ディスクは、スイッチング機構ハウジングの内部に配置された曲げ部分の内面から離間し、高温構成では曲げ部分の内面に当てられる。
このようにスイッチハウジングの第1のハウジング側を形成する側壁の上側部分は、スイッチハウジング内にスイッチング機構ユニットを捕捉状態に保持する役割を果たすばかりでなく、この改良例によれば、その高温構成でのバイメタル製のスナップ動作ディスクが内部から支持される支持体としても機能する。
このことは、外側のスイッチハウジングがなくても、スイッチング機構をそのスイッチング機構ハウジングと共に、完全に機能的な態様で使用することができることを保証する。これは、その高温構成におけるバイメタルのスナップ動作ディスクが、スイッチング機構ハウジングに対してそれ自身を支持することができるからであり、その結果、バイメタルのスナップ動作ディスクが弾くように動くときに、バイメタルのスナップ動作ディスクに接続された接触部材は、スイッチング機構ハウジング内で移動することができる。したがって、スイッチング機構ユニットの機能チェックは、スイッチング機構ユニットをスイッチに取り付ける前でも容易に行うことができる。
バイメタルのスナップ動作ディスクの2つの構成は、バイメタルスナップ動作ディスクの異なる幾何的位置を示している。低温構成または低温位置では、バイメタルのスナップ動作ディスクは、その上側が凸状に湾曲していることが好ましい。高温構成又は高温位置において、バイメタルのスナップ動作ディスクはその上側が凹状に湾曲していることが好ましい。
更なる改良例によれば、スイッチング機構ハウジングが一体に形成される。従って、それは、全てのハウジング側が一体的に形成される単一ピースからなることが望ましい。これにより、部品の総数が減少し、したがって、コストが削減される。同時に、これはスイッチング機構の非常に圧力的に安定した構成に寄与する。これは、バルク材料としてのスイッチング機構の貯蔵中だけでなく、スイッチング機構が温度依存型スイッチに設置される最終的に設置された状態においても有利である。
さらなる改良例によれば、スイッチング機構ハウジングは、導電性材料からなる。好ましくは、スイッチング機構は、導電性材料からなる。特に好適には、この導電性材料は金属である。
この改良例により、スイッチング機構ハウジングを温度依存型スイッチの通電部品として使用することが可能となる。原則として、温度依存型スイッチにおけるスイッチング機構ハウジング自体を、2つの電気的接点のうちの1つとして使用することも可能である。これはスイッチの構成を簡単にし、非常に簡単な電気的接続を可能にする。
さらなる改良例によれば、スイッチング機構ハウジングは、第2のハウジング側の少なくとも一部を形成するドーム状又はポット状の部分を備える。このドーム状またはポット状の部分は、第2のハウジング側の中央に配置された部分を形成することが好ましい。
ドーム状またはポット状の部分は、スイッチング機構ハウジング内に位置するスイッチング機構ユニットの移動の自由度を保証する。これは、バイメタルのスナップ動作ディスクがその低温構成からその高温構成にスナップするとき、スイッチング機構ハウジング内を移動するとき、接触部材のためのスペースを、簡単かつ省スペースで提供する。
さらなる改良例によれば、スイッチハウジングは、中心軸に関して回転対称である。これにより、温度依存型スイッチの(外側の)スイッチハウジング内のそのスイッチング機構ハウジングと共にスイッチング機構の設置が簡単になる。何故ならば、スイッチング機構は、中心軸の周りに回転した様々な位置で温度依存型スイッチに挿入することができるからである。さらに、スイッチハウジングの回転対称な構成により、全ての方向(半径方向)に均等に力の配分が可能になる。
さらなる改良例によれば、バイメタルのスナップ動作ディスクは、第1の貫通孔を備え、スナップ動作ばねディスクが、第2の貫通孔を備え、接触部材は、第1の貫通孔と第2の貫通孔とを通過し、接触部材は、ベース本体から半径方向に突出する支持肩部と、支持肩部の第1の側に配置された第1のロック要素と、第1の側に対向して支持肩部の第2の側に配置された第2のロック要素と、をさらに備える。バイメタルのスナップ動作ディスクは、第1のロック要素と支持肩部との間に配置され、捕捉状態に保持されるが、第1のロック要素と支持肩部によって接触部材に隙間が設けられている。スナップ動作ばねディスクは、第2のロック要素と支持肩部との間に配置され、第2のロック要素と支持肩部によって、接触部材上に捕捉状態に保持されるが、隙間を有している。
ロック要素は、それぞれ、接触部材のベース本体から半径方向に突出する1つまたは複数の保持爪であってもよい。あるいは、ロック要素は、それぞれ、接触部材のベース本体の周りに円周方向に延びるフランジ付きカラーを備えることができる。保持爪及びこのフランジ付きカラーは両方とも、ベース本体の個々の周縁部分を形成することができ、またはベース本体の全周に亘って延在することができる。このようにして、2つのスナップ動作ディスクはベース本体上に捕捉状態に保持されるが、隙間を有している。
バイメタルのスナップ動作ディスク及びスナップ動作ばねディスクを保持及びロックするためのロック要素は、好ましくは、接触部材のベース本体に一体的に接続され、ここで、これらは、ベース本体のそれぞれの部分を形成することによって製造することができる。このように接触部材はワンピースで形成されており、接触部材のベース本体は、支持肩部及びロック要素に一体的に接続されている。全体として、接触部材、バイメタルのスナップ動作ディスク及びスナップ動作ばねディスクは、かくして、たった3つの部分からなるスイッチング機構ユニットを形成するために使用することができ、このスイッチング機構ユニットは、捕捉状態ユニットとして実現される。
スイッチング機構ユニットの3つの部品の構成は、必要な部品ができるだけ少ないという利点と、スイッチング機構の機械的に安定で耐久性のある構成の利点の両方を有している。
さらなる改良例によれば、第1の貫通孔は、バイメタルのスナップ動作ディスクに中央に配置される。同様に、第2の貫通孔は、スナップ動作ばねディスク内の中央に配置されることが好ましい。
バイメタルのスナップ動作ディスク及びスナップ動作ばねディスクは、夫々円形ディスク形状であることが好ましい。さらに、バイメタルのスナップ動作ディスク及びスナップ動作ばねディスクは、好ましくは各々双安定である。
この点での「双安定」は、両方のスナップ動作ディスクが夫々2つの異なる安定した幾何学的構成/位置を有し、バイメタルのスナップ動作ディスクの2つの安定な構成/位置は温度に依存し、スナップ動作ばねディスクの2つの安定な構成/位置は温度に依存しないことを意味する。これにより、2枚のスナップ動作ディスクは、1つの構成からもう1つの構成に弾くように移動した後も、それぞれの位置で安定したままであり、望ましくないスナップバックは起こらないとの効果がある。
したがって、バイメタルのスナップ動作ディスクの応答温度を超えたとき、及びバイメタルのスナップ動作ディスクの戻り温度がアンダーショットのときにのみ、スイッチング機構が弾くように移動する。その後、スナップ動作ばねディスクは、バイメタルのスナップ動作ディスクとともに、それぞれの他の構成/位置に弾くように移動する。
なお、上記の特徴及び後述する特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、各場合に示される構成だけでなく、他の組合せにおいても、あるいはそれ自体においても使用可能であることが理解される。
本発明の実施形態は図面に示されており、以下の説明においてより詳細に説明される。
本発明の第1の実施形態に係る温度依存型スイッチング機構の概略断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る温度依存型スイッチング機構の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る温度依存型スイッチの概略断面図であって、スイッチはその低温位置にある。 図3に示す温度依存型スイッチの概略断面図であって、スイッチはその高温位置にある。 温度依存型スイッチの別の実施形態の概略断面図であり、スイッチはその低温位置にある。
図1及び図2は、本発明によるスイッチング機構の2つの異なる実施形態を示し、それぞれを概略断面図で示す。いずれの場合も、スイッチング機構は全体として符号10で表される。
スイッチング機構10は、温度依存型スイッチング機構である。スイッチング機構10は、機能性スイッチング機構ユニット12及びこのスイッチング機構ユニット12を囲むスイッチング機構ハウジング14を備える。スイッチング機構ハウジング14は、スイッチング機構ユニット12を6つの空間方向全てから、それぞれ少なくとも部分的に取り囲む。しかし、以下に詳しく説明するように、スイッチング機構ハウジング14は、部分的に開放されたハウジングとして構成され、スイッチング機構ユニット12はスイッチング機構ハウジング14の外側から少なくとも1つの空間方向、好ましくは1つの空間方向のみからアクセス可能である。
スイッチング機構ハウジング14がスイッチング機構ユニット12を6つの空間方向全てから少なくとも部分的に取り囲んでいるという事実により、スイッチング機構ユニット12はスイッチング機構ハウジング14内に捕捉状態に保持される。
スイッチング機構10が温度依存型スイッチに挿入されない限り、スイッチング機構ユニット12とスイッチング機構ハウジング14との間にある程度の隙間があるのが好ましい。このスイッチング機構ユニット12は、スイッチング機構10が低温位置にあるときにはスイッチング機構ハウジング14内を移動可能である。
スイッチング機構ユニット12は3つの部分で構成されている。スイッチング機構ユニット12は、温度に依存するバイメタルのスナップ動作ディスク16と、温度に依存しないスナップ動作ばねディスク18と、接触部材20とを備える。バイメタルのスナップ動作ディスク16及びスナップ動作ばねディスク18は、接触部材20上に捕捉状態に保持される。
このようにスイッチング機構ユニット12は半完成品として予め製造され、その後全体としてスイッチング機構ハウジング14に挿入することができる。スイッチング機構10は、スイッチング機構ユニット12及びスイッチング機構ハウジング14とともに、その後に製造される温度依存型スイッチ用の半完成品も形成する。
スイッチング機構ユニット12の3つの構成部品16、18、20が互いに捕捉状態であり且つスイッチング機構ユニット12がスイッチング機構ハウジング14に捕捉状態に保持されるので、スイッチング機構10は温度依存型スイッチに取り付けられるまでバルク保管状態に保持される。
スイッチング機構ハウジング14は、スイッチング機構ユニット12の壊れやすい部品、即ち、バイメタルのスナップ動作ディスク16及びスナップ動作ばねディスク18を、バルク保管中の損傷から保護する。このようなスイッチング機構ハウジング14内へのスイッチング機構ユニット12の挿入は、スイッチング機構10を製造されるべき温度依存型スイッチ内に非常に簡単な方法で挿入することができるという利点も有する。スイッチング機構のこの非常に簡単な取扱いのために、温度依存型スイッチの組立工程を、手間をかけずに自動化することができる。
スイッチング機構ハウジング14は、スイッチング機構ユニット12を第1のハウジング側22、第1のハウジング側22に対向する第2のハウジング側24、及び第1及び第2のハウジング側22,24の間にて第1及び第2のハウジング側22,24の夫々を横切るように延びるハウジング周辺側26から少なくとも部分的に囲んでいる。スイッチング機構ハウジング14は、スイッチング機構ユニット12を第2のハウジング側24及びハウジング周辺側26の双方から完全に囲んでいるのが好ましい。このように、第2のハウジング側24及びハウジング周辺側26は、スイッチング機構ハウジング14の閉じたハウジング側を形成するのが好ましい。第1のハウジング側22のみがスイッチング機構ハウジング14の一部開放されたハウジング側となる。換言すると、ハウジング周辺側26は、スイッチング機構ユニット12を全周に沿って、すなわち、合計4つの互いに直交に並ぶ空間方向から囲む。さらに、スイッチング機構ハウジング14も、スイッチング機構ユニット12をさらに空間方向、すなわち第2のハウジング側24に直交に並ぶ空間方向から完全に取り囲む。第1のハウジング側22に対して直角に配置される第6の空間方向からのみ、スイッチング機構ハウジング14はスイッチング機構ユニット12を部分的にのみ取り囲む。
第1のハウジング側22において、スイッチング機構ハウジング14は、開口部28を備え、該開口部28を通って接触部材20がスイッチング機構ハウジング14の外部からアクセス可能である。
図1及び図2に示すスイッチング機構10の2つの実施形態によれば、接触部材20は、開口部28を通って外側に恒久的に突出する。しかし、スイッチング機構ハウジング14の高さの構成によっては、これは必ずしもその場合とはならない。原則として、接触部材20が開口部28を通って外部からにアクセス可能であり、かつスイッチング機構ユニット12がスイッチング機構ハウジング14内で移動可能である場合には、スイッチング機構ハウジング内の対応する移動の間に接触部材20が開口部28を介して外方に突出するようにすれば十分である。
開口部28の直径D1は、開口部28に平行に測定して、バイメタルのスナップ動作ディスク16及び/又はスナップ動作ばねディスク18の直径D2よりも小さい。したがって、接触部材20は開口部28を通って外部からアクセス可能であるが、バイメタルのスナップ動作ディスク16及びスナップ動作ばねディスク18は、スイッチング機構ハウジング14から取り外すことができない。
スイッチング機構ハウジング14は一体形の構成であり、導電性の材料、例えば金属で作られる。スイッチング機構ハウジング14は、底壁30と、底壁に一体的に接続された側壁32とを備える。底壁30はスイッチング機構ハウジング14の第2のハウジング側24を形成する。側壁32は、スイッチング機構ハウジング14のハウジング周辺側26を形成する。側壁32の自由な上部34は、接触部材20の縦軸を形成する中心軸36に向かう方向に曲げられる。この曲がった上部34の自由な周縁38は、スイッチング機構ハウジング14の開口部28を半径方向に画定する。
図1及び図2に示すスイッチング機構ユニット10の低温位置では、スナップ動作ばねディスク18は、その外縁がスイッチング機構ハウジング14に押し付けられる。より具体的には、スナップ動作ばねディスク18は、その外縁部がスイッチング機構ユニット12に対向する底壁30の内側部40に当たる。
スイッチング機構ユニット10のこの位置では、スナップ動作ばねディスク18が接触部材20を担持する。一方、バイメタルのスナップ動作ディスク16は、スイッチング機構ハウジング14に取り付けられたスイッチング機構のこの位置にあり、多かれ少なかれ力がかからない。
2つのスナップ動作ディスク16、18は、円形のディスク形であることが望ましく、夫々が中央に配置された貫通孔42、44を備える。バイメタルのスナップ動作ディスク16の中央に配置された貫通孔42を第1貫通孔と呼ぶ。スナップ動作ばねディスク18に配置された貫通孔44を第2貫通孔と呼ぶ。
2つのスナップ動作ディスク16、18は、それらの夫々の貫通孔42、44を介して、両側から接触部材20の上を滑る。このように、接触部材20は、中央位置において、両方のスナップ動作ディスク16,18を貫通する。
接触部材20は、ベース本体46を備え、該ベース本体46は好適には固体であり、導電性材料からなる。ベース本体46は、2つの貫通孔42,44を通過する。
ほぼ中間、すなわち、高さの約半分で、接触部材20は、ベース本体46から半径方向に突出する支持肩部48を備える。2つのスナップ動作ディスク16、18は、この支持肩部48に対して反対側から置かれている。バイメタルのスナップ動作ディスク16は、支持肩部48の第1側に配置され、図1及び図2において支持肩部48の上側を形成する。スナップ動作ばねディスク18は、第1側に対向する支持肩部48の第2側に配置され、第2側は、図1及び図2の支持肩部48の底部側面を形成する。
さらに、ロック要素50、52が、接触部材20上に形成され、その補助により、2つのスナップ動作ディスク16、18が接触部材20上に保持される。2つのロック要素50、52は、接触部材20のベース本体46から半径方向に突出している。第1のロック要素50は、支持肩48の第1側に配置されている。第2のロック要素52は支持肩部48の反対側の第2側に配置される。
バイメタルのスナップ動作ディスク16は、第1のロック要素50と支持肩部48との間に配置され、第1のロック要素50が半径方向に突出していることと、第1のロック要素50と支持肩部48との間の支持肩部48とにより、接触部材20に対して捕捉状態に保持されている。
スナップ動作ばねディスク18は、第2のロック要素52と支持肩部48との間に配置され、第2のロック要素52が半径方向に突出していることと、第2のロック要素52と支持肩部48との間の支持肩部48とにより、接触部材20に対して捕捉状態に保持されている。
接触部材20は、支持肩部48及び2つのロック要素50,52と共に一体に形成されている。従って、支持肩部48及び2つのロック要素50,52は、接触部材20のベース本体46と一体である。
図1及び図2に示す実施形態において、2つのロック要素50、52は各々、円周方向のカラーとして構成されている。第1のロック要素50を形成する円周方向のカラーは、接触部材20のベース本体46から半径方向に斜め上方に突出している。第2のロック要素52を形成するカラーは、接触部材20のベース本体46から半径方向に斜め下方に突出する。
両方のカラーは、接触部材20に周縁切欠きを形成することにより比較的容易に形成することができる。2つのスナップ動作ディスク16、18とそれらの貫通孔40、42が接触部材20上を滑った後に、接触部材に切欠きが形成される。
切欠きを導入することによって製造されるこのようなカラーに代わるものとして、2つのロック要素50、52は、各々が1つ以上の保持爪(図示せず)を備えることもできる。このような保持爪はまた、接触部材20のベース本体46と一体であることが望ましい。
バイメタルのスナップ動作ディスク16がスナップ動作ばねディスク18よりも大きな隙間で接触部材20上に保持されるならば、スイッチング機構10の機能にとって有利である。
これにより、バイメタルのスナップ動作ディスク16の十分に自由な動きが保証される。同時に、スナップ動作ばねディスク18と接触部材20との間の僅かに小さい隙間により、これら2つの構成要素間の可能な最良の電気的接触が可能になる。
図1及び図2に示すスイッチング機構10の2つの実施形態は、主にスイッチング機構ハウジング14の形状が異なる。図1に示す実施形態において、スイッチング機構ハウジング14の第2のハウジング側24を形成する底壁30は、本質的に板状の構成であり、中央部分にカップ状の膨らみ部54を備えている。対照的に、図2に示す実施形態では、底壁30は、断面がアーチ形の形態を有する。このようにスイッチング機構ハウジング14の底壁30は一種の凸状のドームを形成する。
もちろん、スイッチング機構ハウジング14の他の形状も可能である。しかし、スナップ動作ディスク16、18が図1及び図2に示される低温位置から高温位置に弾くように動くとき、接触部材20がスイッチング機構ハウジング14内で下方に移動できることが重要である。このためには、スイッチング機構10の高温位置において底壁30に衝突しないように、特に接触部材20に対して十分な空間がなければならない。
図3及び図4において、本発明によるスイッチング機構10が使用可能な温度依存型スイッチの実施形態が、夫々の場合において、概略断面図で示されている。このスイッチは、全体として参照符号100で表される。
図3にスイッチ100の低温位置を示す。図4にスイッチ100の高温位置を示す。
図3及び図4に示す実施形態によると、スイッチ100は、スイッチング機構10のハウジングとして機能するスイッチハウジング56を備える。スイッチング機構10は、そのスイッチング機構ハウジング14とともにスイッチハウジング56に挿入される。スイッチング機構10は、図1に示す実施形態に対応する。
スイッチハウジング56は、ポット状の下部58と、折り畳まれたまたはフランジが付けられた縁部62によって下部58に保持される蓋部60とからなる。
下部58及び蓋部60の両方は、図3及び図4に示される実施形態において、好ましくは金属である導電性材料から作られる。下部58と蓋部60との間には絶縁箔64が配置される。絶縁箔64は、蓋部60に対する下部58の電気絶縁を提供する。同様に、絶縁箔64は、液体または汚染物がハウジングの内部に外部から流入することを防止する機械的シールを提供する。
下部58と蓋部60はそれぞれ導電性材料で作られているので、それらの外面を介して保護すべき電気的装置に熱接触することができる。外面はまた、スイッチ100の外部電気接続部としても機能する。例えば、蓋部60の外面61は、第1の電気接続部として作用することができ、下部58の外面59は、第2の電気接続部として作用することができる。
更なる絶縁層66が、図3及び図4に示されるように、蓋部60の外側に配置されてもよい。
スイッチング機構10は、下部58と蓋部60との間にクランプされて配置されている。スイッチング機構ハウジング14を円周方向に静止させるスペーサリング68が、スイッチング機構10を位置決めするために使用される。接触部材20が、蓋部60の内部に配置された対抗する接点70に対して整合することは特に重要である。この対抗する接点70は、本明細書においては、第1の静止接点とも呼ばれる。下部58の内側71は、第2の静止接点として機能する。
図3に示すスイッチ100の低温位置において、温度に依存しないスナップ動作ばねディスク18はその第1の構成にあり、温度に依存するバイメタルのスナップ動作ディスク16はその低温構成にある。スナップ動作ばねディスク18は、接触部材20を対抗する接点70に押し付け、このため、スイッチ100は、その閉位置にあって、第1の静止接点70と第2の静止接点71との間に、接触部材20とスナップ動作ばねディスク18とを介して、導電性接続が確立される。接触部材20と第1の静止接点70との間の接触圧力は、スナップ動作ばねディスク18によって与えられる。対照的に、バイメタルのスナップ動作ディスク16は、この状態ではほとんど力を加えずにスイッチング機構ハウジング14内に取り付けられる。
ここで保護される機器の温度が上昇し、したがって、その中に配置されているバイメタルのスナップ動作ディスク16と同様にスイッチ100の温度が、バイメタルのスナップ動作ディスク16のスイッチング温度まで、またはスイッチング温度以上まで上昇すると、バイメタルのスナップ動作ディスク16は、図3に示されているその凸状の低温位置から、図4に示されているその凹状の高温位置に弾くように動く(snap over)。
この弾くように動く間、バイメタルのスナップ動作ディスク16の外縁は、スイッチング機構ハウジング14の第1のハウジング側22に対して支持される。
より具体的には、バイメタルのスナップ動作ディスク16は、スイッチング機構ハウジング14の内側に配置された折り曲げられた上部34の内面72に支持される。
その結果、スナップ動作ばねディスク18は、同時にその中心で下方に撓み、スナップ動作ばねディスク18が、図3に示されるその第1の安定な幾何学的形態から図4に示されるその第2の安定な幾何学的形態に弾くように動く(snap over)。
図4は、スイッチ100の高温位置を示し、スイッチ100は開いている。従って、回路は遮断される。
保護されるべき装置、ひいてはバイメタルのスナップ動作ディスク16と共にスイッチ100が再び冷えると、バイメタルのスナップ動作ディスク16は、例えば、図3に示すように、スナップバック温度とも呼ばれるリセット温度に達すると、その低温位置に弾くように動く(snap over)。このように、可逆的なスイッチング挙動を実現することができる。
もちろん、一旦弾くように動くと、対応するロック装置によってスイッチ100が高温位置にスイッチバックされないようにすることも可能である。特にスイッチバックを防止すべきワンタイムスイッチに使用される多数のそのようなロック装置が従来技術から既に知られている。
図5は、本発明に係るスイッチ100の更なる実施形態を示す。図3及び図4に示すスイッチハウジング56と比較すると、ここでのスイッチハウジング56は、はるかに簡単な構成を有している。第1の電気端子61に接続される1つの接点70と、第2の電気端子59に接続される第2の接点71とを含む。2つの接点70,71は、絶縁体76を介して互いに接続される単純な金属シートとして構成されている。絶縁体76は、2つの接点70,71を互いに電気的に分離し、同時に、2つの接点70,71間の機械的接続を提供する。
図5に示す実施形態では、スイッチング機構10は、単に2つの接点70、71の間に挿入されるだけである。しかしながら、スイッチハウジング56は、ここでは部分的に開放された構成を有しており、図3及び図4に示される実施形態とは異なり、密閉されていない。
図5に示される実施形態によるスイッチ100のスイッチハウジング56は、例えば、スイッチ100によって監視されるデバイスに直接統合されてもよい。図5に示すスイッチハウジング56の簡単な構成は、本発明によるスイッチング機構10が、その構造的設計により、実質的により簡単なスイッチハウジング56にも一体化できることを原理的に示すように意図されている。
この理由は特に、スイッチング機構ユニット12が捕捉状態に取り付けられているスイッチング機構ハウジング14により、スイッチング機構10がそれ自体で既に完全に機能するからである。スイッチ100の気密封止を必要としない用途がある限り、スイッチハウジング56に必要なのは、2つの接点70、71だけであり、これらの接点の間には、スイッチング機構ユニット10がクランプされて配置される。接点70、71に接続された電気端子59、61を除いて、スイッチハウジング56上に他の部品は不要である。
本発明によるスイッチング機構10は、全く異なる構成のスイッチハウジングで使用することができると理解される。

Claims (15)

  1. 温度依存型スイッチ(100)のための温度依存型スイッチング機構(10)であって、
    温度に依存するバイメタルのスナップ動作ディスク(16)と、
    温度に依存しないスナップ動作ばねディスク(18)と、
    バイメタルのスナップ動作ディスク(16)とスナップ動作ばねディスク(18)が捕捉状態に保持される導電性の接触部材(20)であって、バイメタルのスナップ動作ディスク(16)とスナップ動作ばねディスク(18)と接触部材(20)が互いに捕捉状態に保持されてスイッチング機構ユニット(12)を形成する導電性の接触部材(20)と、
    前記スイッチング機構ユニット(12)が配置され、スイッチング機構ユニット(12)を捕捉的に保持するスイッチング機構ハウジング(14)とを備え、
    該スイッチング機構ハウジング(14)は、スイッチング機構ユニット(12)を第1のハウジング側(22)と、第1のハウジング側(22)とは反対側の第2のハウジング側(24)と、第1及び第2のハウジング側(22, 24)の間であって第1及び第2のハウジング側(22, 24)の間を横切る方向に延びるハウジング周辺側(26)とで取り囲み、
    スイッチング機構ハウジング(14)は、少なくとも部分的に開いたハウジングとして構成され、第1のハウジング側(22)に開口部(28)を備え、該開口部(28)を通って、接触部材(20)は、スイッチング機構ハウジング(14)の外部からアクセス可能であることを特徴とする、温度依存型スイッチング機構(10)。
  2. 前記接触部材(20)は、前記開口部(28)を通って恒久的に外方に突出しているか、または、前記スイッチング機構ハウジング(14)内の前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)及びスナップ動作ばねディスク(18)と共に移動可能であり、前記接触部材(20)は、前記スイッチング機構ハウジング(14)内の対応する移動に際して、前記開口部(28)を通って外方に突出する、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  3. 開口部(28)の直径(D)が、開口部(28)に平行に測定されたバイメタルのスナップ動作ディスク(16)の直径(D)より小さく、及び/又は開口部(28)に並行して測定されたスナップ動作ばねディスク(18)の直径(D)より小さい、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  4. 前記スイッチング機構ハウジング(14)は、前記ハウジング周辺側(26)を形成する側壁(32)を備え、側壁(32)の自由上部(34)は、折曲されて前記第1のハウジング側(22)を形成している、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  5. 前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)は、応答温度を超えると、幾何学的に安定した低温構成から幾何学的に安定した高温構成に弾くように動くように構成され、その低温構成において、前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)は、前記側壁(32)の前記自由上部(34)の内面(72)から離間され、その高温構成において、前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)は前記内面(72)に当接し、前記内面(72)は、前記スイッチング機構ハウジング(14)の内側に配置される、請求項4に記載の温度依存型スイッチング機構。
  6. 前記スイッチング機構ハウジング(14)が一体に形成される、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  7. 前記スイッチング機構ハウジング(14)は導電性材料を含む、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  8. 前記スイッチ機構ハウジング(14)は、第2のハウジング側(24)の少なくとも一部を形成するドーム状又はポット状の部分(54)を備える、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  9. 前記スイッチング機構ハウジング(14)は、中心軸(36)を中心として回転対称である、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  10. スイッチング機構ハウジング(14)が中心軸(36)を中心にして回転対称であり、ドーム状またはポット状の部分(54)が第2のハウジング側(24)の中央に配置された部分を形成する、請求項8に記載の温度依存型スイッチング機構。
  11. 前記スイッチング機構(10)は、前記中心軸(36)を中心として回転対称である、請求項9に記載の温度依存型スイッチング機構。
  12. 前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)は第1の貫通孔(42)を備え、スナップ動作ばねディスク(18)は第2の貫通孔(44)を備え、前記接触部材(20)は、前記第1の貫通孔(42)と前記第2の貫通孔(44)を貫通し、前記接触部材(20)は、半径方向に突出する支持肩部(48)と、前記支持肩部(48)の第1側に配置された第1ロック要素(50)と、前記第1側に対向する前記支持肩部(48)の第2側に配置された第2ロック要素(52)とをさらに備え、
    前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)は、前記第1のロック要素(50)と前記支持肩部(48)との間に配置され、前記第1のロック要素(50)と前記支持肩部(48)によって前記接触部材(20)上に捕捉状態に保持されて、
    前記スナップ動作ばねディスク(18)は、前記第2のロック要素(52)と前記支持肩部(48)との間に配置され、前記第2のロック要素(52)と前記支持肩部(48)によって前記接触部材(20)上に捕捉状態に保持される、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  13. 前記第1の貫通孔(42)は、前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)の中央に配置され、前記第2の貫通孔(44)は、前記スナップ動作ばねディスク(18)の中央に配置される、請求項12に記載の温度依存型スイッチング機構。
  14. 前記バイメタルのスナップ動作ディスク(16)及びスナップ動作ばねディスク(18)が夫々円形の円盤状である、請求項1に記載の温度依存型スイッチング機構。
  15. 請求項1乃至14の何れかに記載の温度依存型スイッチ機構(10)と、該温度依存型スイッチ機構(10)を囲み、第1の接点(70)と第2の接点(71)とを備えるスイッチハウジング(56)とを備え、ここで、温度依存型スイッチ機構(10)は、バイメタルのスナップ動作ディスク(16)の応答温度以下で、第1の接点と第2の接点(70, 71)との間に電気的接続を確立し、応答温度を超えると電気的接続を遮断するように構成される、温度依存型スイッチ(100)。
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