JP2024014698A - 既設地中構造物の補強構造及び既設地中構造物の補強方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】既設地中構造物の補強を容易に行うことが可能となる既設地中構造物の補強構造及び既設地中構造物の補強方法を提供する。【解決手段】実施形態における既設地中構造物の補強構造100は、既設地中構造物8と離間して既設地中構造物8の内側に構築される筒状の筒状壁体10と、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に設けられる荷重伝達材5と、を備える。筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部11、12が形成される側壁部材1の継手部11、12同士が接続されて筒状に形成される。【選択図】図1
Description
本発明は、既設地中構造物の補強構造及び既設地中構造物の補強方法に関する。
集水井、深礎杭、水中仮締切、橋脚等の地中構造物を施工する際、土留めとして主にライナープレートが用いられる。ライナープレートを用いた地中構造物は、経年に伴う腐食等の劣化が生じることから、地中構造物の補強や取り替えが必要となる。例えばライナープレートを用いた集水井を補修する技術として、特許文献1、2の開示技術が開示されている。
特許文献1の集水井の補修方法は、腐食した補強リングの上方または下方の少なくともいずれか一方に位置する前記ライナープレートを軸方向に連結する軸方向連結フランジに連結アングルを取り付ける工程と、前記連結アングルの内周側に内巻きリングを取り付ける補強工程と、を有する。
特許文献2の既設集水坑の補修工法は、組立後の形状が既設集水坑の内壁よりわずかに小さい外径となる円筒を周方向と軸方向に複数に分割した鋼製セグメントと、該セグメントを円筒ユニットに形成して設置する際に使用するセット部材(位置決め支承部材)を準備しておき、これら部材を地上にてセット部材が上側になるように円筒ユニットに形成して、順次吊り降ろし、鋼板製の円筒を設置して補修する。
特許文献1の開示技術は、ライナープレートの軸方向連結フランジに連結アングルを取り付け、その連結アングルに補強用の内巻きリングを取り付ける。しかしながら、ライナープレートの軸方向連結フランジそのものが腐食している場合が多い。このため、内巻きリングによる施工ができないおそれがある。
特許文献2の開示技術は、既設集水坑を補強するための円筒を構築するために、円筒を周方向と軸方向に分割した複数の鋼製セグメント、並びに、これら円筒ユニットを設置する際に使用するセット部材が必要である。このため、部材点数が多く、製作手間、施工手間が掛かる問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、既設地中構造物の補強を容易に行うことが可能となる既設地中構造物の補強構造及び既設地中構造物の補強方法を提供することにある。
第1発明に係る既設地中構造物の補強構造は、既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強構造であって、前記既設地中構造物と離間して既設地中構造物の内側に構築される筒状の筒状壁体と、前記既設地中構造物と前記筒状壁体との間に設けられる荷重伝達材と、を備え、前記筒状壁体は、短手方向の両端部に継手部が形成される側壁部材の前記継手部同士が接続されて筒状に形成されることを特徴とする。
第2発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第1発明において、前記側壁部材は、外面に前記荷重伝達材に埋設されるずれ止め部材が設けられることを特徴とする。
第3発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第1発明又は第2発明において、前記筒状壁体の内側に設けられる梁材を更に備えることを特徴とする。
第4発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第1発明又は第2発明において、前記側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに設けられる梁材を更に備えることを特徴とする。
第5発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第1発明又は第2発明において、前記側壁部材は、上下方向に複数設けられ、上下方向に隣接する2つの前記側壁部材に当接する梁材を更に備えることを特徴とする。
第6発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第4発明において、前記筒状壁体と前記梁材とは、固定部材で複数箇所固定されることを特徴とする。
第7発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第4発明において、前記筒状壁体の内側に、前記梁材に設置される足場部材を更に備えることを特徴とする。
第8発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第1発明において、前記側壁部材は、鋼矢板であることを特徴とする。
第9発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第8発明において、前記側壁部材は、板厚10mm以下の鋼矢板であることを特徴とする。
第10発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第8発明又は第9発明において、前記側壁部材は、ステンレス製の鋼矢板であることを特徴とする。
第11発明に係る既設地中構造物の補強構造は、第5発明において、前記既設地中構造物は、既設集水井であり、前記側壁部材は、第1側壁部材と、前記第1側壁部材から上方に離間する第2側壁部材と、を有し、前記梁材は、前記第1側壁部材の上端部に設けられる第1梁材と、前記第2側壁部材の下端部に設けられるとともに、前記第1梁材から上方に離間する第2梁材と、前記第1梁材と前記第2梁材との間に設置される受け材と、を有し、前記第1梁材と前記第2梁材との間には、集水管が設置されることを特徴とする。
第12発明に係る既設地中構造物の補強構造は、既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強構造であって、既設地中構造物の内側に前記既設地中構造物と接して構築される筒状の筒状壁体を備え、前記筒状壁体は、短手方向の両端部に継手部が形成される側壁部材の前記継手部同士が接続されて筒状に形成されることを特徴とする。
第13発明に係る既設地中構造物の補強方法は、既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強方法であって、側壁部材の短手方向の両端部に形成される継手部同士を接続し、複数の側壁部材により筒状に形成される筒状壁体を、前記既設地中構造物の内側に前記既設地中構造物と離間して構築する筒状壁体構築工程と、前記既設地中構造物と前記筒状壁体との間に荷重伝達材を設置する荷重伝達材設置工程と、を備えることを特徴とする。
第14発明に係る既設地中構造物の補強方法は、第13発明において、前記筒状壁体構築工程の後に、前記筒状壁体の内側に梁材を設置する梁材設置工程を更に備えることを特徴とする。
第15発明に係る既設地中構造物の補強方法は、第13発明において、前記筒状壁体構築工程は、前記側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに梁材を設置する梁材設置工程を有することを特徴とする。
第16発明に係る既設地中構造物の補強方法は、第15発明において、前記梁材設置工程は、地上において、周方向に筒状に接続した複数の前記側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに前記梁材を設置した筒状ユニットを構築する筒状ユニット構築工程と、構築した前記筒状ユニットを前記既設地中構造物の内側に移動させる筒状ユニット移動工程と、を有することを特徴とする。
第17発明に係る既設地中構造物の補強方法は、第14発明又は第15発明において、前記梁材設置工程の後に、前記筒状壁体の内側に、前記梁材に足場部材を設置する足場部材設置工程を更に備えることを特徴とする。
第18発明に係る既設地中構造物の補強方法は、第13発明~第15発明の何れかにおいて、前記既設地中構造物は、既設集水井であり、前記筒状壁体構築工程の後に、少なくとも前記筒状壁体を貫通する集水管を設置する集水管設置工程と、前記筒状壁体構築工程の後に、少なくとも前記筒状壁体を貫通する排水管を設置する排水管設置工程と、を更に備えることを特徴とする。
第19発明に係る既設地中構造物の補強方法は、第15発明において、前記既設地中構造物は、既設集水井であり、前記側壁部材は、第1側壁部材と、前記第1側壁部材から上方に離間する第2側壁部材と、を有し、前記梁材は、前記第1側壁部材の上端に設けられる第1梁材と、前記第2側壁部材の下端に設けられるとともに、前記第1梁材から上方に離間する第2梁材と、前記第1梁材と前記第2梁材との間に設置される受け材と、を有し、前記筒状壁体に集水管を設置する集水管設置工程を更に備え、前記集水管設置工程では、前記第1梁材と前記第2梁材との間に前記集水管を設置することを特徴とする。
第20発明に係る既設地中構造物の補強方法は、既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強方法であって、側壁部材の短手方向の両端部に形成される継手部同士を接続し、複数の側壁部材により筒状に形成される筒状壁体を、前記既設地中構造物の内側に前記既設地中構造物と接して構築する筒状壁体構築工程を備えることを特徴とする。
第1発明~第11発明、第13発明~第19発明によれば、既設地中構造物と筒状壁体との間に設けられる荷重伝達材を備え、筒状壁体は、短手方向の両端部に継手部が形成される側壁部材の継手部同士が接続されて筒状に形成される。これにより、既設地中構造物に作用する土圧や水圧等を荷重伝達材を介して筒状壁体に伝達させることができ、既設地中構造物を補強することができる。また、側壁部材の継手部を接続して筒状壁体を構築できることから、従来よりも部材点数を少なくすることができ、補強工事を省力化できる。このため、既設地中構造物の補強を容易に行うことが可能となる。
また、第1発明~第11発明、第13発明~第19発明によれば、既設地中構造物の内側に既設地中構造物と離間して筒状壁体が構築される。これにより、既設地中構造物の内側に筒状壁体を構築する際に、側壁部材の偏心等に伴う筒状壁体の施工誤差があっても構築でき、施工性が良い。このため、既設地中構造物の補強を更に容易に行うことが可能となる。
特に、第2発明によれば、側壁部材は、外面に荷重伝達材に埋設されるずれ止め部材が設けられる。これにより、筒状壁体と荷重伝達材とをずれ止め部材を介して強固に一体化させることができる。
特に、第3発明、第14発明によれば、筒状壁体の内側に設けられる梁材を更に備える。これにより、筒状壁体を梁材により補強することができる。このため、既設地中構造物を更に補強することができる。
特に、第4発明、第15発明によれば、側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに設けられる梁材を更に備える。これにより、側壁部材同士を周方向に接続する際に、梁材に沿って行うことができる。このため、筒状壁体の形状を安定化できる。
特に、第5発明、第16発明によれば、側壁部材は、上下方向に複数設けられ、上下方向に隣接する2つの側壁部材に当接する梁材を更に備える。これにより、筒状壁体の深さを深くする際に、側壁部材の溶接による縦継が不要となる。このため、筒状壁体の深さを容易に深くできる。
特に、第6発明によれば、筒状壁体と梁材とは、固定部材で複数箇所固定される。これにより、筒状壁体を構築する際の安全性を向上させることができる。
特に、第7発明、第17発明によれば、筒状壁体の内側に、梁材に設置される足場部材を更に備える。これにより、作業者が足場部材に乗った状態で、例えば上下の筒状ユニットを連結する作業や集水管を設置する作業を行うことができる。このため、筒状壁体の施工性を向上させることが可能となる。
特に、第8発明によれば、側壁部材は、鋼矢板である。これにより、一般に流通している鋼矢板を用いることにより、品質や断面性能が安定した部材で補強構造を構築することが可能となる。
特に、第9発明によれば、側壁部材は、板厚10mm以下の鋼矢板である。これにより、板厚が10mmを超える鋼矢板等に比べて、板厚が10mm以下の鋼矢板は、継手部に余裕があり、継手部の回転可能角度が大きい。このため、平面視で閉断面となる筒状壁体を構築する際、組み立てやすくなる。
特に、第10発明によれば、側壁部材は、ステンレス製の鋼矢板である。これにより、耐食性が向上し、補強構造のライフサイクルコストを抑えることが可能となる。
第12発明、第20発明によれば、既設地中構造物の内側に既設地中構造物と接して構築される筒状壁体を備え、筒状壁体は、短手方向の両端部に継手部が形成される側壁部材の継手部同士が接続されて筒状に形成される。これにより、既設地中構造物に作用する土圧や水圧等を筒状壁体に伝達させることができ、既設地中構造物を補強することができる。また、側壁部材の継手部を接続して筒状壁体を構築できることから、従来よりも部材点数を少なくすることができ、補強工事を省力化できる。このため、既設地中構造物の補強を容易に行うことが可能となる。
特に、第11発明、第19発明によれば、既設地中構造物は、既設集水井であり、梁材は、第1側壁部材の上端部に設けられる第1梁材と、第2側壁部材の下端部に設けられるとともに、第1梁材から上方に離間する第2梁材と、第1梁材と第2梁材との間に設置される受け材と、を有し、第1梁材と第2梁材との間には、集水管が設置される。これにより、側壁部材に貫通孔を設けることなく、筒状壁体に集水管を設置することができる。また、既設地中構造物の外側の地中が固く削岩できない場合等の事前に設計された位置に集水管を設置することが難しい場合であっても、受け材の位置を調整することにより、集水管の位置を調整することができる。このため、筒状壁体の施工性を向上させることが可能となる。
また、第12発明、第20発明によれば、既設地中構造物の内側に既設地中構造物と接して筒状壁体が構築される。これにより、既設地中構造物の内側に筒状壁体を構築する際に、既設地中構造物にガイドさせながら側壁部材を構築することができる。このため、既設地中構造物の補強を容易に行うことが可能となる。
特に、第18発明によれば、既設地中構造物は、既設集水井であり、筒状壁体構築工程の後に、少なくとも筒状壁体を貫通する集水管を設置する集水管設置工程と、筒状壁体構築工程の後に、少なくとも筒状壁体を貫通する排水管を設置する排水管設置工程と、を更に備える。これにより、補強構造を集水井として構築できる。
以下、本発明を適用した既設地中構造物の補強構造及び既設地中構造物の補強方法を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
図1は、第1実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。図2は、第1実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。
図1は、第1実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。図2は、第1実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。
既設地中構造物の補強構造100は、地中に埋設される既設地中構造物8と、既設地中構造物8を補強する筒状壁体10を備える。既設地中構造物8は、例えば集水井として用いられる。既設地中構造物8は、深礎杭、水中仮締切等として用いられてもよい。以下、既設地中構造物の補強構造100を単に補強構造100ともいう。
既設地中構造物8は、複数のライナープレート81が周方向と上下方向に複数連結され、筒状に形成される。既設地中構造物8は、既設集水管83と既設排水管84とが設けられる。
既設集水管83は、既設地中構造物8から外側に向けて延びて形成され、地中に埋設される。既設集水管83は、例えば塩化ビニル管等の公知の配管材である。既設集水管83は、既設地中構造物8に近づくにつれて下方に傾斜するように配置される。
既設排水管84は、既設地中構造物8から外側に向けて延びて形成され、地中に埋設される。既設排水管84は、既設地中構造物8の下端部8aに設けられる。既設排水管84は、例えば鋼管等の公知の配管材である。既設排水管84は、既設地中構造物8の内側に集水された水を、既設地中構造物8の外側に排水する。
補強構造100は、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と離間して設けられる筒状壁体10と、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に設けられる荷重伝達材5と、を備える。補強構造100は、更に、集水管3と、排水管4と、を備えてもよい。筒状壁体10の底面となる既設地中構造物8の下端部8aには、砕石が設けられてもよい。
筒状壁体10は、複数の側壁部材1が周方向に接続されて円筒状等の筒状に形成される。筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部11、12が形成される側壁部材1の継手部11、12同士が接続され、複数の側壁部材1により筒状に形成される。
筒状壁体10の上下方向の長さは、例えば既設地中構造物8の上下方向の長さよりも長い。これにより、筒状壁体10の下端部は、既設地中構造物8の下端部8aよりも深い位置に配置される。
側壁部材1は、例えばハット形の鋼矢板が用いられる。側壁部材1は、正面側から見て矩形状に形成される。側壁部材1は、上下方向を長手方向とし、短手方向の両端部に継手部11、12が形成される。
図3は、第1実施形態における側壁部材の一例を示す断面図である。図3は、側壁部材1を長手方向に直交する断面視にて示す。図3に示すように、側壁部材1は、例えば長手方向に直交する断面視でハット形状に形成される主板部13を有し、主板部13の短手方向の両端に、長手方向に直交する断面視でC形状の継手部11、12が形成される。一の側壁部材1の継手部11と他の側壁部材1の継手部12とは、互いに篏合されて接続可能に構成される。
側壁部材1は、板厚10mm以下の鋼矢板であることが好ましい。また、側壁部材1は、ステンレス製の鋼矢板であることが好ましい。
側壁部材1は、外面に荷重伝達材5に埋設されるずれ止め部材19が設けられてもよい。これにより、荷重伝達材5に対する筒状壁体10のずれを抑制することができる。ずれ止め部材19は、例えばスタッドジベル等が用いられる。ずれ止め部材19は、側壁部材1の継手部11、12の間に複数離間して設けられてもよい。ずれ止め部材19は、側壁部材1の長手方向に離間して複数設けられてもよい。
側壁部材1は、振動式杭打機等により、既設地中構造物8の下端部8aに打設される。側壁部材1の下端部1aは、既設地中構造物8の下端部8aよりも深く配置され、側壁部材1が自立できる程度に地盤に根入れされる。なお、側壁部材1の長手方向の一単位の長さが、既設地中構造物8の補強すべき深度に対して短い場合には、打設した側壁部材1の上側に当て板溶接等により新たな側壁部材1を縦継ぎしてもよい。
図1及び図2に示すように、荷重伝達材5は、既設地中構造物8に作用する土圧や水圧等を、筒状壁体10に伝達させるためのものである。荷重伝達材5は、例えばコンクリート、モルタル等の経時硬化性材が用いられる。荷重伝達材5は、例えば土砂、砕石等の透水性を有する裏込め材が用いられてもよい。荷重伝達材5は、例えばH形鋼等の鋼材であってもよい。
梁材2は、例えばH形鋼が用いられる。梁材2は、筒状壁体10を補強するものであり、筒状壁体10の内側に設けられる。梁材2は、例えばボルト等の図示しない固定部材を用いて、側壁部材1に固定される。梁材2は、筒状壁体10の内周面に沿って、平面視で環状に配置される。梁材2は、角形鋼管等が用いられてもよい。梁材2は、筒状壁体10の内面に固定された図示しないブラケット等の支持部材により下方から支持されてもよい。
集水管3は、筒状壁体10に貫通される。集水管3は、筒状壁体10の外側に向けて延びて形成され、荷重伝達材5と既設地中構造物8とに貫通される。集水管3は、既設集水管83と位置をずらして、既設地中構造物8の外側の地中に埋設される。集水管3は、例えば塩化ビニル管等の公知の配管材である。集水管3は、筒状壁体10に近づくにつれて下方に傾斜するように配置される。集水管3は、既設地中構造物8の外側の地中や荷重伝達材5の内部の雨水、地下水等を、筒状壁体10の内側に集水する。
排水管4は、筒状壁体10に貫通される。排水管4は、筒状壁体10の外側に向けて延びて形成され、荷重伝達材5と既設地中構造物8とに貫通される。排水管4は、既設地中構造物8の下端部8aに設けられる。排水管4は、既設排水管84と筒状壁体10の周方向に位置をずらして、既設地中構造物8の外側の地中に埋設される。排水管4は、例えば鋼管等の公知の配管材である。排水管4は、筒状壁体10の内側に集水された水を、筒状壁体10の外側に排水する。
(第1実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第1実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第1実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
既設地中構造物の補強方法は、既設地中構造物8を補強する方法であって、筒状壁体構築工程と、荷重伝達材設置工程と、を備える。既設地中構造物の補強方法は、梁材設置工程と、集水管設置工程と、排水管設置工程と、砕石設置工程と、を更に備えてもよい。
<筒状壁体構築工程>
図4に示すように、既設地中構造物8は、既設集水管83と、既設排水管84と、が設けられる。なお、本実施形態では、既設集水管83と既設排水管84とを残置しておくが、筒状壁体構築工程では、予め既設集水管83と既設排水管84とを撤去してもよい。
図4に示すように、既設地中構造物8は、既設集水管83と、既設排水管84と、が設けられる。なお、本実施形態では、既設集水管83と既設排水管84とを残置しておくが、筒状壁体構築工程では、予め既設集水管83と既設排水管84とを撤去してもよい。
図5に示すように、筒状壁体構築工程は、矩形状の側壁部材1の短手方向の両端部に形成される継手部11、12同士を接続し、複数の側壁部材1により筒状に形成される筒状壁体10を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と離間して構築する。筒状壁体構築工程は、打設工程を有する。
<<打設工程>>
打設工程では、図示しないクレーンに吊り下げられた振動式杭打機により、予め外面にずれ止め部材19が設けられた側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8から離間して打設する。そして、打設した側壁部材1の継手部11と他の側壁部材1の継手部12とを接続し、当該他の側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に打設する。このように、打設工程では、複数の側壁部材1を順次打設し、筒状の既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する。側壁部材1の下端部1aは、既設地中構造物8の下端部8aよりも深く根入れされる。側壁部材1の上端部1bは、既設地中構造物8の上端部8bと略同じ高さに配置される。
打設工程では、図示しないクレーンに吊り下げられた振動式杭打機により、予め外面にずれ止め部材19が設けられた側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8から離間して打設する。そして、打設した側壁部材1の継手部11と他の側壁部材1の継手部12とを接続し、当該他の側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に打設する。このように、打設工程では、複数の側壁部材1を順次打設し、筒状の既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する。側壁部材1の下端部1aは、既設地中構造物8の下端部8aよりも深く根入れされる。側壁部材1の上端部1bは、既設地中構造物8の上端部8bと略同じ高さに配置される。
<梁材設置工程>
図6に示すように、梁材設置工程では、筒状壁体10の内側に梁材2を設置する。
図6に示すように、梁材設置工程では、筒状壁体10の内側に梁材2を設置する。
<集水管設置工程>
図7に示すように、集水管設置工程では、筒状壁体10を貫通する集水管3を設置する。集水管設置工程では、ボーリング等により筒状壁体10、既設地中構造物8及び地中に孔を形成し、形成した孔に集水管3を設置する。集水管設置工程では、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する集水管3を設置する。
図7に示すように、集水管設置工程では、筒状壁体10を貫通する集水管3を設置する。集水管設置工程では、ボーリング等により筒状壁体10、既設地中構造物8及び地中に孔を形成し、形成した孔に集水管3を設置する。集水管設置工程では、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する集水管3を設置する。
<排水管設置工程>
排水管設置工程では、既設地中構造物8の下端部8aに、筒状壁体10を貫通する排水管4を設置する。排水管設置工程では、ボーリング等により筒状壁体10、既設地中構造物8及び地中に孔を形成し、形成した孔に排水管4を設置する。排水管設置工程では、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する排水管4を設置する。
排水管設置工程では、既設地中構造物8の下端部8aに、筒状壁体10を貫通する排水管4を設置する。排水管設置工程では、ボーリング等により筒状壁体10、既設地中構造物8及び地中に孔を形成し、形成した孔に排水管4を設置する。排水管設置工程では、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する排水管4を設置する。
<荷重伝達材設置工程>
図8に示すように、荷重伝達材設置工程では、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に荷重伝達材5を設置する。これにより、側壁部材1の外面に設けられたずれ止め部材19が、荷重伝達材5に埋設される。荷重伝達材5として例えばコンクリート及びモルタル等の経時硬化性材を用いた場合、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に荷重伝達材5を設置する。
図8に示すように、荷重伝達材設置工程では、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に荷重伝達材5を設置する。これにより、側壁部材1の外面に設けられたずれ止め部材19が、荷重伝達材5に埋設される。荷重伝達材5として例えばコンクリート及びモルタル等の経時硬化性材を用いた場合、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に荷重伝達材5を設置する。
荷重伝達材設置工程の前に、集水管設置工程と、排水管設置工程と、を行うことが好ましい。これにより、集水管3と排水管4とを設置する際に、ボーリング等により荷重伝達材5を削孔する作業を省略できる。このため、集水管3と排水管4とを容易に設置することができる。
なお、荷重伝達材設置工程の後に、集水管設置工程と、排水管設置工程と、を行ってもよい。この場合、集水管3と排水管4とを設置する際に、ボーリング等により筒状壁体10、荷重伝達材5、既設地中構造物8及び地中に孔を形成し、形成した孔に集水管3と排水管4とを設置する。
<砕石設置工程>
砕石設置工程は、筒状壁体10の底面となる既設地中構造物8の下端部8aに図示しない砕石を設置する。
砕石設置工程は、筒状壁体10の底面となる既設地中構造物8の下端部8aに図示しない砕石を設置する。
以上により、既設地中構造物の補強方法の一例が完了する。
本実施形態によれば、既設地中構造物8と筒状壁体10との間に設けられる荷重伝達材5を備え、筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部11、12が形成される側壁部材1の継手部11、12同士が接続されて筒状に形成される。これにより、既設地中構造物8に作用する土圧や水圧等を荷重伝達材5を介して筒状壁体10に伝達させることができ、既設地中構造物8を補強することができる。また、側壁部材1の継手部11、12を接続して筒状壁体10を構築できることから、従来よりも部材点数を少なくすることができ、補強工事を省力化できる。このため、既設地中構造物8の補強を容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と離間して筒状壁体10が構築される。これにより、既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する際に、側壁部材1の偏心等に伴う筒状壁体10の施工誤差があっても構築でき、施工性が良い。このため、既設地中構造物8の補強を更に容易に行うことが可能となる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、外面に荷重伝達材5に埋設されるずれ止め部材19が設けられる。これにより、筒状壁体10と荷重伝達材5とをずれ止め部材19を介して強固に一体化させることができる。
また、本実施形態によれば、複数の側壁部材1を順次打設し、筒状の既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する打設工程を備える。これにより、振動式杭打機により、側壁部材1を迅速に地中に打設することができる。このため、従来のようなライナープレートを人力で連結する作業を省略することができる。また、振動式杭打機による打設のため、作業者への負荷が軽減でき、省力化を図ることができる。このため、既設地中構造物8の補強を更に容易に行うことが可能となる。
本実施形態によれば、筒状壁体10の内側に設けられる梁材2を更に備える。これにより、筒状壁体10を梁材2により補強することができる。このため、既設地中構造物8を更に補強することができる。
本実施形態によれば、荷重伝達材5は経時硬化性材を有する。これにより、荷重伝達材5が土砂の場合よりも、荷重伝達材5の強度が高くなるとともにずれ止め部材19によるずれ止め機能をより効果的に発揮させることができる。このため、既設地中構造物8と筒状壁体10との一体性を更に向上させることができる。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、筒状壁体構築工程の後に、少なくとも筒状壁体10を貫通する集水管3を設置する集水管設置工程と、筒状壁体構築工程の後に、少なくとも筒状壁体10を貫通する排水管4を設置する排水管設置工程と、を更に備える。これにより、補強構造100を集水井として構築できる。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、筒状壁体構築工程の後に、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する集水管3を設置する集水管設置工程と、筒状壁体構築工程の後に、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する排水管4を設置する排水管設置工程と、を更に備える。これにより、補強構造100を集水井として構築できる。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、荷重伝達材設置工程の前に、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する集水管3を設置する集水管設置工程と、荷重伝達材設置工程の前に、筒状壁体10及び既設地中構造物8を貫通する排水管4を設置する排水管設置工程と、を更に備える。これにより、集水管3と排水管4とを設置する際に、ボーリング等により荷重伝達材5を削孔する作業を省略できる。このため、集水管3と排水管4との設置を容易に行うことができる。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、筒状壁体10を貫通する集水管3を備え、筒状壁体10の底面に砕石が設置される。これにより、集水管3により集水した水が筒状壁体10の底面に向けて落下した際に発生する音を低減させることができる。このため、騒音を抑制した集水井を構築できる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、鋼矢板である。これにより、一般に流通している鋼矢板を用いることにより、品質や断面性能が安定した部材で補強構造100を構築することが可能となる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、板厚10mm以下の鋼矢板である。これにより、板厚が10mmを超える鋼矢板等に比べて、板厚が10mm以下の鋼矢板は、継手部に余裕があり、継手部の回転可能角度が大きい。このため、平面視で閉断面となる筒状壁体10を構築する際、組み立てやすくなる。また、側壁部材1の板厚が薄いため、集水管設置工程、及び、排水管設置工程において、地盤をボーリングする際、筒状壁体10に孔を開け易くできる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、ステンレス製の鋼矢板である。これにより、耐食性が向上し、補強構造100のライフサイクルコストを抑えることが可能となる。
(第2実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第2実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図9は、第2実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。第1実施形態と同様の構成については、以下での詳細な説明を省略する。本実施形態と第1実施形態とでは、主として集水管3と排水管4とが相違する。
次に、第2実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図9は、第2実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。第1実施形態と同様の構成については、以下での詳細な説明を省略する。本実施形態と第1実施形態とでは、主として集水管3と排水管4とが相違する。
集水管3は、筒状壁体10を貫通する。集水管3は、筒状壁体10の内側に配置される一端部3aと、筒状壁体10の外側に配置される他端部3bと、を有する。集水管3は、筒状壁体10に近づくにつれて下方に傾斜するように配置され、一端部3aの高さは他端部3bの高さよりも低い。集水管3の他端部3bは、荷重伝達材5に埋設される。
排水管4は、筒状壁体10を貫通する。排水管4は、筒状壁体10の内側に配置される一端部4aと、筒状壁体10の外側に配置される他端部4bと、を有する。排水管4の他端部4bは、荷重伝達材5に埋設される。
荷重伝達材5は、例えば土砂や砕石等の透水性を有する裏込め材であることが好ましい。これにより、荷重伝達材5に降り注いだ雨水や既設集水管83により集水した水を荷重伝達材5の内部に透水させ、透水された水を集水管3を介して、筒状壁体10の内部に集水できる。
また、筒状壁体10の内側に集水された水を、排水管4を介して荷重伝達材5の内部に透水させ、透水された水を既設排水管84を介して、既設地中構造物8の外側に排水できる。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、荷重伝達材5は、透水性を有する裏込め材を有し、筒状壁体10を貫通する集水管3を備え、集水管3の筒状壁体10の外側に配置される他端部3bは、荷重伝達材5に埋設される。これにより、荷重伝達材5に降り注いだ雨水や既設集水管83により集水した水を荷重伝達材5の内部に透水させ、透水された水を集水管3を介して、筒状壁体10の内部に集水できる。このため、筒状壁体10、荷重伝達材5及び既設地中構造物8を貫通する集水管3を用いる場合よりも、集水管3の延長を短くできる。その結果、施工性を向上させることができる。更には、集水管3の材料費を削減できる。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、荷重伝達材5は、透水性を有する裏込め材を有し、筒状壁体10を貫通する排水管4を備え、排水管4の筒状壁体10の外側に配置される他端部4bは、荷重伝達材5に埋設される。これにより、筒状壁体10の内側に集水された水を、排水管4を介して荷重伝達材5の内部に透水させ、透水された水を既設排水管84を介して、既設地中構造物8の外側に排水できる。このため、筒状壁体10、荷重伝達材5及び既設地中構造物8を貫通する排水管4を用いる場合よりも、排水管4の延長を短くできる。その結果、施工性を向上させることができる。更には、排水管4の材料費を削減できる。
(第3実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第3実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図10は、第3実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の長さが相違する。
次に、第3実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図10は、第3実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の長さが相違する。
側壁部材1の上端部1bは、既設地中構造物8の上端部8bと下端部8aとの中間部8cよりも低い位置に配置される。側壁部材1の上端部1bから下端部1aまでの長さは、既設地中構造物8の上端部8bから下端部8aよりも短い。
本実施形態によれば、側壁部材1の上端部1bは、既設地中構造物8の上端部8bと下端部8aとの中間部8cよりも低い位置に配置される。これにより、既設地中構造物8の下側部分を筒状壁体10により補強することができる。このため、側壁部材1の延長を短くできることから、施工性を向上させることができる。更には、側壁部材1の上端部1bが既設地中構造物8の上端部8bまで設けられる場合と比べて、側壁部材1の材料費を削減できる。なお、側壁部材1の上端部1bを、既設地中構造物8の上端部8bと下端部8aとの中間部8cよりも高い位置に配置してもよい。
(第4実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第4実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図11(a)は、第4実施形態における側壁部材101の一例を示す断面図であり、図11(b)は、第4実施形態における側壁部材102の一例を示す断面図である。図12は、第4実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
次に、第4実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図11(a)は、第4実施形態における側壁部材101の一例を示す断面図であり、図11(b)は、第4実施形態における側壁部材102の一例を示す断面図である。図12は、第4実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
筒状壁体10を構成する側壁部材1として、図11に示すように、側壁部材101と側壁部材102を用いる。一の側壁部材101の継手部111と他の側壁部材102の継手部112とは、互いに篏合されて接続可能に構成される。
図11(a)に示すように、側壁部材101は、平板状の主板部13と、主板部13と離間した平板状のフランジ14と、主板部13とフランジ14とを繋ぐ平板状のウェブ15と、を有する。側壁部材101は、長手方向に直交する断面視でH形状に形成される。側壁部材101は、主板部13の短手方向の両端部に、長手方向に直交する断面視でC形状の継手部111が形成される。側壁部材101は、フランジ14の短手方向の両端部に、長手方向に直交する断面視でC形状の継手部111が形成される。主板部13の短手方向の幅寸法は、フランジ14の短手方向の幅寸法と、略同じ長さで構成される。側壁部材101として、一般に流通している既製品の鋼製壁部材を用いる。
図11(b)に示すように、側壁部材102は、平板状の主板部13と、主板部13と離間した平板状のフランジ14と、主板部13とフランジ14とを繋ぐ平板状のウェブ15と、を有する。側壁部材102は、長手方向に直交する断面視でH形状に形成される。側壁部材102は、主板部13の短手方向の両端部は、長手方向に直交する断面視でT形状の継手部112が形成される。側壁部材102は、フランジ14の短手方向の両端部に、長手方向に直交する断面視でT形状の継手部112が形成される。主板部13の短手方向の幅寸法は、フランジ14の短手方向の幅寸法と、略同じ長さで構成される。側壁部材102として、一般に流通している既製品の鋼製壁部材を用いる。
図12に示すように、筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部111が形成される側壁部材101と、短手方向の両端部に継手部112が形成される側壁部材102と、の継手部111、112同士が接続されて筒状に形成される。筒状壁体10は、側壁部材101と側壁部材102とが周方向で、交互に配置される。
筒状壁体10は、例えば側壁部材1の主板部13が内側に配置され、側壁部材1のフランジ14が外側に配置される。これにより、側壁部材1は、主板部13の外面に荷重伝達材5に埋設されるフランジ14とウェブ15とが設けられる。このため、フランジ14とウェブ15とを、ずれ止め部材として機能させることができる。
本実施形態によれば、側壁部材101、102は、平板状の主板部13と、主板部13と離間した平板状のフランジ14と、主板部13とフランジ14とを繋ぐ平板状のウェブ15と、を有し、側壁部材101、102の主板部13の短手方向の両端部に、継手部111、112が形成される。これにより、一般に流通している既製品の鋼製壁部材を用いることにより、品質や断面性能が安定した部材で補強構造100を構築することが可能となる。
(第5実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第5実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図13は、第5実施形態における側壁部材1の一例を示す断面図である。図14は、第5実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
次に、第5実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図13は、第5実施形態における側壁部材1の一例を示す断面図である。図14は、第5実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
図13に示すように、側壁部材1は、平板状の主板部13と、主板部13と離間した平板状のフランジ14と、主板部13とフランジ14とを繋ぐ平板状のウェブ15と、を有する。側壁部材1は、長手方向に直交する断面視でH形状に形成される。側壁部材1は、主板部13の短手方向の両端部に、長手方向に直交する断面視でC形状の継手部113、114が形成される。主板部13の短手方向の幅寸法は、フランジ14の短手方向の幅寸法よりも長く構成される。一の側壁部材1の継手部113と他の側壁部材1の継手部114とは、互いに篏合されて接続可能に構成される。側壁部材1として、一般に流通している既製品の鋼製壁部材を用いる。
図14に示すように、筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部113、114が形成される側壁部材1の継手部113、114同士が接続されて筒状に形成される。
筒状壁体10は、例えば側壁部材1の主板部13が外側に配置され、側壁部材1のフランジ14が内側に配置される。
本実施形態によれば、側壁部材1は、平板状の主板部13と、主板部13と離間した平板状のフランジ14と、主板部13とフランジ14とを繋ぐ平板状のウェブ15と、を有し、側壁部材1の主板部13の短手方向の両端部に、継手部113、114が形成される。これにより、一般に流通している既製品の鋼製壁部材を用いることにより、品質や断面性能が安定した部材で補強構造100を構築することが可能となる。
(第6実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第6実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図15は、第6実施形態における側壁部材1の一例を示す断面図である。図16は、第6実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
次に、第6実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図15は、第6実施形態における側壁部材1の一例を示す断面図である。図16は、第6実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
図15に示すように、側壁部材1は、平板状の主板部13を有する。側壁部材1は、主板部13の短手方向の両端部に、長手方向に直交する断面視でC形状の継手部113、114が形成される。一の側壁部材1の継手部113と他の側壁部材1の継手部114とは、互いに篏合されて接続可能に構成される。側壁部材1として、例えば直線鋼矢板が用いられる。
図16に示すように、筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部113、114が形成される側壁部材1の継手部113、114同士が接続されて筒状に形成される。
本実施形態によれば、側壁部材1は、直線鋼矢板が用いられる。これにより、一般に流通している直線鋼矢板を用いることにより、品質や断面性能が安定した部材で補強構造100を構築することが可能となる。
(第7実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第7実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図17は、第7実施形態における側壁部材1の一例を示す断面図である。図18は、第7実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
次に、第7実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図17は、第7実施形態における側壁部材1の一例を示す断面図である。図18は、第7実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の形状が相違する。
図17に示すように、側壁部材1は、波形状の主板部13を有する。側壁部材1は、主板部13の短手方向の両端部に、長手方向に直交する断面視でC形状の継手部113、114が形成される。一の側壁部材1の継手部113と他の側壁部材1の継手部114とは、互いに篏合されて接続可能に構成される。側壁部材1の主板部13として、例えばキーストンプレート等のデッキプレートが用いられ、主板部13の両端部に継手部113、114が溶接等により接合される。
図18に示すように、筒状壁体10は、主板部13の短手方向の両端部に継手部113、114が形成される側壁部材1の継手部113、114同士が接続されて筒状に形成される。
本実施形態によれば、側壁部材1は、主板部13が波形状に形成される。これにより、主板部13として一般に流通している製品を用いることにより、品質や断面性能が安定した部材で補強構造100を構築することが可能となる。
(第8実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第8実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図19は、第8実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として筒状壁体10が既設地中構造物8と接する点で相違する。
次に、第8実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図19は、第8実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として筒状壁体10が既設地中構造物8と接する点で相違する。
補強構造100は、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と接して設けられる筒状壁体10を備える。この場合、荷重伝達材5を省略することもできる。
(第8実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第8実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第8実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
既設地中構造物の補強方法は、既設地中構造物8を補強する方法であって、筒状壁体構築工程を備える。既設地中構造物の補強方法は、梁材設置工程と、集水管設置工程と、排水管設置工程と、荷重伝達材設置工程と、砕石設置工程と、を更に備えてもよい。
<筒状壁体構築工程>
筒状壁体構築工程は、矩形状の側壁部材1の短手方向の両端部に形成される継手部11、12同士を接続し、複数の側壁部材1により筒状に形成される筒状壁体10を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と接して構築する。筒状壁体構築工程は、打設工程を有する。
筒状壁体構築工程は、矩形状の側壁部材1の短手方向の両端部に形成される継手部11、12同士を接続し、複数の側壁部材1により筒状に形成される筒状壁体10を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と接して構築する。筒状壁体構築工程は、打設工程を有する。
<<打設工程>>
打設工程では、振動式杭打機により、側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8に接しながら打設する。そして、打設した側壁部材1の継手部11と他の側壁部材1の継手部12とを接続し、当該他の側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に打設する。このように、打設工程では、複数の側壁部材1を順次打設し、筒状の既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する。
打設工程では、振動式杭打機により、側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8に接しながら打設する。そして、打設した側壁部材1の継手部11と他の側壁部材1の継手部12とを接続し、当該他の側壁部材1を、既設地中構造物8の内側に打設する。このように、打設工程では、複数の側壁部材1を順次打設し、筒状の既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する。
本実施形態によれば、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と接して構築される筒状壁体10を備え、筒状壁体10は、短手方向の両端部に継手部11、12が形成される側壁部材1の継手部11、12同士が接続されて筒状に形成される。これにより、既設地中構造物8に作用する土圧や水圧等を筒状壁体10に伝達させることができ、既設地中構造物8を補強することができる。また、側壁部材1の継手部11、12を接続して筒状壁体10を構築できることから、従来よりも部材点数を少なくすることができ、補強工事を省力化できる。このため、既設地中構造物8の補強を容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と接して筒状壁体10が構築される。これにより、既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する際に、既設地中構造物8にガイドさせながら側壁部材1を構築することができる。このため、既設地中構造物8の補強を容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、複数の側壁部材1を順次打設し、筒状の既設地中構造物8の内側に筒状壁体10を構築する打設工程を備える。これにより、振動式杭打機により、側壁部材1を迅速に地中に打設することができる。このため、従来のようなライナープレートを人力で連結する作業を省略することができる。また、振動式杭打機による打設のため、作業者への負荷が軽減でき、省力化を図ることができる。このため、既設地中構造物8の補強を更に容易に行うことが可能となる。
(第9実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第9実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図20は、第9実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の転倒を防止するためのガイド部材6を備える点で相違する。
次に、第9実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図20は、第9実施形態における既設地中構造物の補強構造100の一例を示す一部破断正面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の転倒を防止するためのガイド部材6を備える点で相違する。
ガイド部材6は、側壁部材1の転倒を防止する。これにより、側壁部材1の根入れが不要又は根入れ深さを浅くできる。側壁部材1の下端部1aは、既設地中構造物8の下端部8aと同程度の深さに配置され、例えば既設地中構造物8の下端部8aの地盤上に載置される。ガイド部材6としては、例えばH形鋼、角形鋼管等が用いられる。ガイド部材6は、既設地中構造物8の下端部8aの地盤上に設けられる。ガイド部材6は、筒状壁体10の内周面に沿って、平面視で環状に配置される。ガイド部材6は、例えばボルト等の図示しない固定部材を用いて、側壁部材1に固定されてもよい。ガイド部材6は、筒状壁体10を補強する梁材として機能させることができる。
(第9実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第9実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第9実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
既設地中構造物の補強方法は、既設地中構造物8を補強する方法であって、例えば筒状壁体構築工程と、荷重伝達材設置工程と、を備える。既設地中構造物の補強方法は、梁材設置工程と、集水管設置工程と、排水管設置工程と、砕石設置工程と、を更に備えてもよい。
<筒状壁体構築工程>
先ず、筒状壁体構築工程は、既設地中構造物8の下端部8aの地盤上にガイド部材6を設置する。筒状壁体構築工程は、ガイド部材6に側壁部材1の内面側をガイドさせ、側壁部材1の下端部1aを既設地中構造物8の下端部8aの地盤上に載置する。筒状壁体構築工程は、ガイド部材6と側壁部材1とを固定部材を介して固定してもよい。これにより、側壁部材1は、ガイド部材6により転倒を防止できる。
先ず、筒状壁体構築工程は、既設地中構造物8の下端部8aの地盤上にガイド部材6を設置する。筒状壁体構築工程は、ガイド部材6に側壁部材1の内面側をガイドさせ、側壁部材1の下端部1aを既設地中構造物8の下端部8aの地盤上に載置する。筒状壁体構築工程は、ガイド部材6と側壁部材1とを固定部材を介して固定してもよい。これにより、側壁部材1は、ガイド部材6により転倒を防止できる。
筒状壁体構築工程は、矩形状の側壁部材1の短手方向の両端部に形成される継手部11、12同士を接続し、複数の側壁部材1により筒状に形成される筒状壁体10を、既設地中構造物8の内側に既設地中構造物8と離間又は接して構築する。
本実施形態によれば、側壁部材1の転倒を防止するためのガイド部材6を備える。これにより、側壁部材1を自立できる程度に深く根入れせずとも、筒状壁体10を安全に構築できる。
本実施形態によれば、側壁部材1の転倒を防止するためのガイド部材6を備え、側壁部材1の下端部1aは、既設地中構造物8の下端部8aの地盤上に載置される。これにより、側壁部材1の下端部1aを地盤に根入れしないので、振動式杭打機が不要となる。このため、施工コストの削減も可能となる。
本実施形態によれば、ガイド部材6は、筒状壁体10の内周面に沿って配置され、筒状壁体10に固定されてもよい。これにより、筒状壁体10をガイド部材6により補強することができる。このため、既設地中構造物8を更に補強することができる。
本実施形態によれば、筒状壁体構築工程は、既設地中構造物8の下端部8aの地盤上にガイド部材6を設置し、ガイド部材6に側壁部材1の内面側をガイドさせ、側壁部材1の下端部1aを既設地中構造物8の下端部8aの地盤に設置する。これにより、側壁部材1を精度良く既設地中構造物8の内側に設置できる。このため、筒状壁体10の施工性を向上させることが可能となる。
(第10実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図21は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状壁体10を示す斜視図である。図22は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を示す斜視図である。図23は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を拡大して示す平面図である。図24は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7同士を連結する梁材2の一例を拡大して示す断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の下端部1aに梁材2を備える点で相違する。
次に、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図21は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状壁体10を示す斜視図である。図22は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を示す斜視図である。図23は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を拡大して示す平面図である。図24は、第10実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7同士を連結する梁材2の一例を拡大して示す断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の下端部1aに梁材2を備える点で相違する。
図21に示すように、筒状壁体10は、複数の筒状ユニット7が上下方向に連結されて構築される。筒状ユニット7は、筒状ユニット7-1と、筒状ユニット7-1の上側に設けられる筒状ユニット7-2と、を有する。
図22に示すように、筒状ユニット7は、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の下端部1aに梁材2が設置される。側壁部材1は、梁材2に固定部材18により固定される。筒状壁体10と梁材2とは、固定部材18により複数箇所固定される。梁材2は、例えばH形鋼が用いられる。梁材2は、溝形鋼や山形鋼等であってもよい。
図23に示すように、固定部材18は、例えばボルト等の固定部材が用いられる。固定部材18が例えばエルボルト等の公知の固定部材の場合、側壁部材1を梁材2に固定する際に、筒状壁体10の内側から施工できる。
図24に示すように、側壁部材1は、筒状ユニット7-1を構成する第1側壁部材1-1と、第1側壁部材1-1から上方に離間するとともに筒状ユニット7-2を構成する第2側壁部材と、を有する。筒状ユニット7-2の第2側壁部材1-2の下端部1aと、筒状ユニット7-1の第1側壁部材1-1の上端部1bとは、梁材2により連結される。
(第10実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第10実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第10実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
既設地中構造物の補強方法は、既設地中構造物8を補強する方法であって、例えば筒状壁体構築工程と、荷重伝達材設置工程と、を備える。筒状壁体構築工程は、梁材設置工程を有する。
<筒状壁体構築工程>
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の下端部1aに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の下端部1aに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
筒状ユニット構築工程では、先ず、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の下端部1aに梁材2を設置した筒状ユニット7を構築する。詳細には、筒状ユニット構築工程では、例えば地上において、円環状に配置された梁材2に沿って第1側壁部材1-1を順次周方向に筒状に接続し、筒状ユニット7-1を構築する。このように、梁材2に沿って側壁部材1を順次接続できるため、筒状ユニット7の形状を安定化できる。また、梁材2は、地上に載置された状態で、側壁部材1が固定される。このため、地上に安定した状態の梁材2に側壁部材1を固定でき、筒状ユニット7を更に構築し易くできる。
筒状ユニット移動工程では、クレーン等の揚重装置を用い、地上において構築した筒状ユニット7-1を既設地中構造物8の内側に移動させる。
そして、筒状ユニット構築工程を再度行い、新たに筒状ユニット7-2を構築する。次に、図25(a)に示すように、筒状ユニット移動工程では、構築した筒状ユニット7-2を既設地中構造物8の内側に移動させ、筒状ユニット7-1の上方に配置する。
次に、図25(b)に示すように、筒状ユニット移動工程では、既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7-1の第1側壁部材1-1の上端部1bと、筒状ユニット7-1の上方に配置された筒状ユニット7-2の第2側壁部材1-2の下端部1aに設けられた梁材2と、を固定部材18により連結する。側壁部材1と梁材2との連結は、エルボルト等の固定部材18を用いて筒状ユニット7の内側から行えばよい。このときエルボルトが供回りする場合、梁材2に供回り防止の部材を設置することで供回りを防止できる。
このように、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程を繰り返し行い、既設地中構造物8の内側に、複数の筒状ユニット7を上下方向に連結した筒状壁体10を構築する。
本実施形態によれば、側壁部材1の下端部1aに設けられる梁材2を更に備える。これにより、側壁部材1同士を周方向に接続する際に、梁材2に沿って行うことができる。このため、筒状壁体10の形状を安定化できる。
また、本実施形態によれば、側壁部材1の下端部1aに設けられる梁材2を更に備える。これにより、地上に安定した状態の梁材2に側壁部材1を固定でき、筒状ユニット7を更に構築し易くできる。筒状壁体10の施工性を向上させることが可能となる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、上下方向に複数設けられ、上下方向に隣接する2つの側壁部材1を連結する梁材2を更に備える。これにより、筒状壁体10の深さを深くする際に、側壁部材1の溶接による縦継が不要となる。このため、筒状壁体10の深さを容易に深くできる。
本実施形態によれば、筒状壁体10と梁材2とは、固定部材18で複数箇所固定される。これにより、筒状壁体10を構築する際の安全性を向上させることができる。
本実施形態によれば、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の下端部1aに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。これにより、側壁部材1同士を周方向に接続する際に、梁材2に沿って行うことができる。このため、筒状壁体10の形状を安定化できる。
本実施形態によれば、梁材設置工程は、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の下端部1aに梁材2を設置した筒状ユニット7を構築する筒状ユニット構築工程と、構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させる筒状ユニット移動工程と、を有する。これにより、ユニット化した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に、クレーン等により建て込んで施工できる。このため、施工の大幅な迅速化と省力化を図ることができる。
(第11実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第11実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図26は、第11実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を示す斜視図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の上端部1bに梁材2を備える点である。
次に、第11実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図26は、第11実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を示す斜視図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の上端部1bに梁材2を備える点である。
図26に示すように、筒状ユニット7は、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の上端部1bに梁材2が設置される。側壁部材1は、梁材2に固定部材18により固定される。筒状壁体10と梁材2とは、固定部材18で複数箇所固定される。梁材2は、例えばH形鋼が用いられる。梁材2は、溝形鋼や山形鋼等であってもよい。
本実施形態についても第10実施形態と同様に、筒状ユニット7を上下方向に連結した筒状壁体10を構築できる。すなわち、上下方向に配置される2つの筒状ユニット7のうち、上側の筒状ユニット7の側壁部材1の下端部1aと、下側の筒状ユニット7の側壁部材1の上端部1bとは、梁材2により連結される。
(第11実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第11実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第11実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
<筒状壁体構築工程>
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
筒状ユニット構築工程では、先ず、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の上端部1bに梁材2を設置した筒状ユニット7を構築する。詳細には、筒状ユニット構築工程では、例えば地上において、側壁部材1を順次周方向に筒状に接続し、側壁部材1の上端部1bに円環状に配置された梁材2を固定し、筒状ユニット7を構築する。このように、筒状に接続した側壁部材1を梁材2に沿って固定できるため、筒状ユニット7の形状を安定化できる。
筒状ユニット移動工程では、クレーン等の揚重装置を用い、地上において構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させる。
そして、筒状ユニット構築工程を再度行い、新たに筒状ユニット7を構築する。次に、筒状ユニット移動工程では、新たに構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させ、既に既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7の上方に配置する。
次に、筒状ユニット移動工程では、既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7の側壁部材1の上端部1bに設けられた梁材2と、この筒状ユニット7の上方に配置された新たな筒状ユニット7の側壁部材1の下端部1aと、を固定部材18により連結する。
このように、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程を繰り返し行い、既設地中構造物8の内側に、複数の筒状ユニット7を上下方向に連結した筒状壁体10を構築する。
本実施形態によれば、側壁部材1の上端部1bに設けられる梁材2を更に備える。これにより、側壁部材1同士を周方向に接続する際に、梁材2に沿って行うことができる。このため、筒状壁体10の形状を安定化できる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、上下方向に複数設けられ、上下方向に隣接する2つの側壁部材1を連結する梁材2を更に備える。これにより、筒状壁体10の深さを深くする際に、側壁部材1の溶接による縦継が不要となる。このため、筒状壁体10の深さを容易に深くできる。
本実施形態によれば、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。これにより、側壁部材1同士を周方向に接続する際に、梁材2に沿って行うことができる。このため、筒状壁体10の形状を安定化できる。
本実施形態によれば、梁材設置工程は、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の上端部1bに梁材2を設置した筒状ユニット7を構築する筒状ユニット構築工程と、構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させる筒状ユニット移動工程と、を有する。これにより、ユニット化した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に、クレーン等により建て込んで施工できる。このため、施工の大幅な迅速化と省力化を図ることができる。
(第12実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第12実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図27は、第12実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を示す斜視図である。図28は、第12実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7同士を連結する梁材2の一例を拡大して示す断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を備える点で相違する。
次に、第12実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図27は、第12実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を示す斜視図である。図28は、第12実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7同士を連結する梁材2の一例を拡大して示す断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を備える点で相違する。
図27に示すように、筒状ユニット7は、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2が設置される。梁材2は、例えば溝形鋼が用いられる。梁材2は、H形鋼や山形鋼等であってもよい。
図28に示すように、梁材2は、第1側壁部材1-1の上端部1bに設けられる第1梁材21と、第2側壁部材1-2の下端部1aに設けられるとともに、第1梁材21の上方に設けられる第2梁材22と、を有する。第1梁材21と第2梁材22とは、図示しないボルト等の固定部材により互いに連結される。
(第12実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第12実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第12実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
<筒状壁体構築工程>
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
筒状ユニット構築工程では、先ず、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の下端部1aと上端部1bに梁材2を設置した筒状ユニット7-1を構築する。
筒状ユニット移動工程では、クレーン等の揚重装置を用い、地上において構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させる。
そして、筒状ユニット構築工程を再度行い、新たに筒状ユニット7を構築する。次に、筒状ユニット移動工程では、新たに構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させ、既に既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7の上方に配置する。
次に、筒状ユニット移動工程では、既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7の側壁部材1の上端部1bに設けられた第1梁材21と、この筒状ユニット7の上方に配置された新たな筒状ユニット7の側壁部材1の下端部1aに設けられた第2梁材22と、を固定部材により連結する。
このように、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程を繰り返し行い、既設地中構造物8の内側に、複数の筒状ユニット7を上下方向に連結した筒状壁体10を構築する。
本実施形態によれば、側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに設けられる梁材2を更に備える。これにより、側壁部材1同士を接続する際に、梁材2に沿って行うことができる。このため、筒状壁体10の形状を安定化できる。
本実施形態によれば、側壁部材1は、上下方向に複数設けられ、上下方向に隣接する2つの側壁部材1を連結する梁材2を更に備える。これにより、筒状壁体10の深さを深くする際に、側壁部材1の溶接による縦継が不要となる。このため、筒状壁体10の深さを容易に深くできる。
本実施形態によれば、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。これにより、側壁部材1同士を接続する際に、梁材2に沿って行うことができる。このため、筒状壁体10の形状を安定化できる。
本実施形態によれば、梁材設置工程は、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を設置した筒状ユニット7を構築する筒状ユニット構築工程と、構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させる筒状ユニット移動工程と、を有する。これにより、ユニット化した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に、クレーン等により建て込んで施工できる。このため、施工の大幅な迅速化と省力化を図ることができる。
(第13実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第13実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図29は、第13実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状壁体10の一例を示す斜視図である。図30は、第13実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を拡大して示す断面図である。図31(a)は、図30のA-A断面図であり、図31(b)は、図30のB-B断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として梁材2を構成する第1梁材21と第2梁材22との間に集水管3が設けられる点で相違する。
次に、第13実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図29は、第13実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状壁体10の一例を示す斜視図である。図30は、第13実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7の一例を拡大して示す断面図である。図31(a)は、図30のA-A断面図であり、図31(b)は、図30のB-B断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として梁材2を構成する第1梁材21と第2梁材22との間に集水管3が設けられる点で相違する。
図29に示すように、筒状ユニット7は、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2が設置される。梁材2は、例えばH形鋼が用いられる。梁材2は、溝形鋼や山形鋼等であってもよい。
図30及び図31(a)に示すように、梁材2は、第1側壁部材1-1の上端部1bに設けられる第1梁材21と、第2側壁部材1-2の下端部1aに設けられるとともに、第1梁材21から上方に離間して設けられる第2梁材22と、第1梁材21と第2梁材22との間に設けられる受け材23と、を有する。
受け材23は、例えばCT形鋼が用いられる。受け材23は、第1梁材21と第2梁材22とに図示しないボルト等の固定部材により固定される。受け材23は、周方向に離間して複数設けられる。受け材23は、山形鋼、溝形鋼等であってもよい。
第1梁材21と第2梁材22との間には、集水管3が複数設置される。既設地中構造物8が斜面に設けられる既設集水井の場合、集水管3が斜面の上流側に配置されるよう、平面視における筒状壁体10の中心角が例えば120°の範囲に設けられる。これにより、斜面に浸透した水を効率良く筒状壁体10に集水できる。集水管3は、周方向に離間した受け材23の間に設けられる。集水管3は、既設地中構造物8を貫通するように先端が地中に埋設される。
筒状壁体10は、平面視において集水管3が設けられる位置とは反対側に、図示しない排水管が設けられる。これにより、筒状壁体10に集水された水を排水管から排水できる。
図31(b)に示すように、集水管3は、第1梁材21と第2梁材22との間に設けられる間詰め材24により、集水管3の周囲が間詰めされる。間詰め材24は、例えばモルタル、パテ等が用いられる。間詰め材24の周方向の両側には、受け材23が配置される。
(第13実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第13実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
次に、第13実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。
<筒状壁体構築工程>
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
先ず、筒状壁体構築工程は、側壁部材1の上端部1bと下端部1aとに梁材2を設置する梁材設置工程を有する。梁材設置工程は、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程と、を有する。
筒状ユニット構築工程では、先ず、地上において、周方向に筒状に接続した複数の側壁部材1の下端部1aと上端部1bに梁材2を設置した筒状ユニット7を構築する。
筒状ユニット移動工程では、クレーン等の揚重装置を用い、地上において構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させる。そして、この筒状ユニット7の第1梁材21に受け材23を固定する。受け材23は、周方向に間隔を空けて複数配置する。
そして、筒状ユニット構築工程を再度行い、新たに筒状ユニット7を構築する。次に、筒状ユニット移動工程では、新たに構築した筒状ユニット7を既設地中構造物8の内側に移動させ、既に既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7の上方に配置する。
次に、筒状ユニット移動工程では、既設地中構造物8の内側に配置された筒状ユニット7の受け材23と、この筒状ユニット7の上方に配置された新たな筒状ユニット7の側壁部材1の下端部1aに設けられた第2梁材22と、を固定部材により連結する。
このように、筒状ユニット構築工程と、筒状ユニット移動工程を繰り返し行い、既設地中構造物8の内側に、複数の筒状ユニット7を上下方向に連結した筒状壁体10を構築する。
<集水管設置工程>
次に、筒状壁体構築工程の後に、筒状壁体10に集水管3を設置する集水管設置工程を行う。集水管設置工程では、第1梁材21と第2梁材22との間に集水管3を設置する。そして、集水管設置工程では、設置した集水管3の周囲に間詰め材24を設置し、集水管3の周囲を埋設する。
次に、筒状壁体構築工程の後に、筒状壁体10に集水管3を設置する集水管設置工程を行う。集水管設置工程では、第1梁材21と第2梁材22との間に集水管3を設置する。そして、集水管設置工程では、設置した集水管3の周囲に間詰め材24を設置し、集水管3の周囲を埋設する。
本実施形態によれば、既設地中構造物8は、既設集水井であり、梁材2は、第1側壁部材1-1の上端部1bに設けられる第1梁材21と、第2側壁部材1-2の下端部1aに設けられるとともに、第1梁材21から上方に離間する第2梁材22と、第1梁材21と第2梁材22との間に設置される受け材23と、を有し、第1梁材21と第2梁材22との間には、集水管3が設置される。これにより、側壁部材1に貫通孔を設けることなく、筒状壁体10に集水管3を設置することができる。また、既設地中構造物8の既設集水管の位置に集水管3を接続することが難しい場合であっても、受け材23の位置を調整することにより、集水管3の位置を調整することができる。このため、筒状壁体10の施工性を向上させることが可能となる。
本実施形態によれば、筒状壁体構築工程の後に、筒状壁体10に集水管3を設置する集水管設置工程を更に備え、集水管設置工程では、第1梁材21と第2梁材22との間に集水管3を設置する。これにより、側壁部材1に貫通孔を設けることなく、筒状壁体10に集水管3を設置することができる。また、既設地中構造物8の既設集水管の位置に集水管3を接続することが難しい場合であっても、受け材23の位置を調整することで、集水管3の位置を調整することができる。このため、筒状壁体10の施工性を向上させることが可能となる。なお、本実施形態では、筒状ユニット7-1、7-2を設置した後に集水管3を設置する工程としたが、本発明では、筒状ユニット7-1を設置した後に集水管3を設置し、その後に筒状ユニット7-2を設置してもよい。
(第14実施形態:既設地中構造物の補強構造100)
次に、第14実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図32は、第14実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7同士を連結する梁材2の一例を拡大して示す断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として梁材2に固定される足場部材29を備える点で相違する。
次に、第14実施形態における既設地中構造物の補強構造100について説明する。図32は、第14実施形態における既設地中構造物の補強構造100に用いられる筒状ユニット7同士を連結する梁材2の一例を拡大して示す断面図である。本実施形態と第1実施形態とでは、主として梁材2に固定される足場部材29を備える点で相違する。
図32に示すように、側壁部材1は、筒状ユニット7-1を構成する第1側壁部材1-1と、第1側壁部材1-1から上方に離間するとともに筒状ユニット7-2を構成する第2側壁部材と、を有する。筒状ユニット7-2の第2側壁部材1-2の下端部1aと、筒状ユニット7-1の第1側壁部材1-1の上端部1bとは、梁材2により連結される。
筒状壁体10の内側に、梁材2に固定される足場部材29を備える。足場部材29は、例えば足場板が用いられ、ブラケット28等の固定部材により梁材2に固定される。
(第14実施形態:既設地中構造物の補強方法)
次に、第14実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。既設地中構造物の補強方法は、梁材設置工程の後に、筒状壁体10の内側に、梁材2に足場部材29を設置する足場部材設置工程を更に備える。
次に、第14実施形態における既設地中構造物の補強方法の一例について説明する。既設地中構造物の補強方法は、梁材設置工程の後に、筒状壁体10の内側に、梁材2に足場部材29を設置する足場部材設置工程を更に備える。
本実施形態によれば、筒状壁体10の内側に、梁材2に固定される足場部材29を更に備える。これにより、作業者が足場部材29に乗った状態で、例えば上下の筒状ユニット7を連結する作業や集水管3を設置する作業を行うことができる。このため、筒状壁体10の施工性を向上させることが可能となる。
上述したいくつかの実施形態において、側壁部材1と梁材2とを固定部材により固定すること、第1梁材21と第2梁材22とを固定部材により連結すること、受け材23は第1梁材21と第2梁材22により固定されること、足場部材29は固定部材により梁材2に固定されること等、各部材を固定することを例示して説明したが、各部材を固定しなくても載置するだけで自重により構造的に安定するため、本発明ではこれら各部材が固定されることを限定していない。各部材を固定しないとユニット化された筒状壁体10の筒状ユニット移動工程が困難となることが想定されるが、この場合、例えば図27において、側壁部材1の上端部1bと下端部1aにそれぞれ設置される第1梁材21と第2梁材22とを平鋼等で連結し、当該平鋼を吊ることで、側壁部材1と第1梁材21、または、側壁部材1と第2梁材22とを固定しなくても、この筒状ユニットをクレーン等の揚重装置を用いて移動させることが可能となる。このように、上述の平鋼等の吊り治具を用いれば各部材の固定は必須ではなくなる。
また、上述したいくつかの実施形態では、集水井等の地盤の上面から下方に向けて延びる既設地中構造物を例示して説明したが、既設地中構造物は、トンネルや隧道等の地盤の側面から横方向に延びる構造物であってもよい。この場合、側壁部材1の長手方向を横方向に向けて、筒状壁体10を構築してもよい。筒状壁体10は、横方向に延びるトンネルや隧道等の既設地中構造物の内側に構築されることとなる。
以上、この発明の実施形態のいくつかを説明したが、これら実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。さらに、この発明は、上記の実施形態の他、様々な新規な形態で実施することができる。例えば、上記の実施形態において、筒状壁体10は平面視で円形としているが、小判形や馬蹄形、矩形などであってもよい。したがって、上記の実施形態は、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更が可能である。このような新規な形態や変形は、この発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明、及び特許請求の範囲に記載された発明の均等物の範囲に含まれる。
100 :補強構造
10 :筒状壁体
1 :側壁部材
1a :下端部
1b :上端部
11 :継手部
12 :継手部
13 :主板部
14 :フランジ
15 :ウェブ
19 :ずれ止め部材
2 :梁材
21 :第1梁材
22 :第2梁材
23 :受け材
24 :間詰め材
29 :足場部材
3 :集水管
3a :一端部
3b :他端部
4 :排水管
4a :一端部
4b :他端部
5 :荷重伝達材
6 :ガイド部材
7 :筒状ユニット
8 :既設地中構造物
8a :下端部
8b :上端部
8c :中間部
81 :ライナープレート
83 :既設集水管
84 :既設排水管
101 :側壁部材
102 :側壁部材
111 :継手部
112 :継手部
113 :継手部
114 :継手部
10 :筒状壁体
1 :側壁部材
1a :下端部
1b :上端部
11 :継手部
12 :継手部
13 :主板部
14 :フランジ
15 :ウェブ
19 :ずれ止め部材
2 :梁材
21 :第1梁材
22 :第2梁材
23 :受け材
24 :間詰め材
29 :足場部材
3 :集水管
3a :一端部
3b :他端部
4 :排水管
4a :一端部
4b :他端部
5 :荷重伝達材
6 :ガイド部材
7 :筒状ユニット
8 :既設地中構造物
8a :下端部
8b :上端部
8c :中間部
81 :ライナープレート
83 :既設集水管
84 :既設排水管
101 :側壁部材
102 :側壁部材
111 :継手部
112 :継手部
113 :継手部
114 :継手部
Claims (20)
- 既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強構造であって、
前記既設地中構造物と離間して既設地中構造物の内側に構築される筒状の筒状壁体と、
前記既設地中構造物と前記筒状壁体との間に設けられる荷重伝達材と、を備え、
前記筒状壁体は、
短手方向の両端部に継手部が形成される側壁部材の前記継手部同士が接続されて筒状に形成されること
を特徴とする既設地中構造物の補強構造。 - 前記側壁部材は、外面に前記荷重伝達材に埋設されるずれ止め部材が設けられること
を特徴とする請求項1記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記筒状壁体の内側に設けられる梁材を更に備えること
を特徴とする請求項1又は2記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに設けられる梁材を更に備えること
を特徴とする請求項1又は2記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記側壁部材は、上下方向に複数設けられ、
上下方向に隣接する2つの前記側壁部材に当接する梁材を更に備えること
を特徴とする請求項1又は2記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記筒状壁体と前記梁材とは、固定部材で複数箇所固定されること
を特徴とする請求項4記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記筒状壁体の内側に、前記梁材に設置される足場部材を更に備えること
を特徴とする請求項4記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記側壁部材は、鋼矢板であること
を特徴とする請求項1記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記側壁部材は、板厚10mm以下の鋼矢板であること
を特徴とする請求項8記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記側壁部材は、ステンレス製の鋼矢板であること
を特徴とする請求項8又は9記載の既設地中構造物の補強構造。 - 前記既設地中構造物は、既設集水井であり、
前記側壁部材は、第1側壁部材と、前記第1側壁部材から上方に離間する第2側壁部材と、を有し、
前記梁材は、
前記第1側壁部材の上端部に設けられる第1梁材と、
前記第2側壁部材の下端部に設けられるとともに、前記第1梁材から上方に離間する第2梁材と、
前記第1梁材と前記第2梁材との間に設置される受け材と、を有し、
前記第1梁材と前記第2梁材との間には、集水管が設置されること
を特徴とする請求項5記載の既設地中構造物の補強構造。 - 既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強構造であって、
既設地中構造物の内側に前記既設地中構造物と接して構築される筒状の筒状壁体を備え、
前記筒状壁体は、
短手方向の両端部に継手部が形成される側壁部材の前記継手部同士が接続されて筒状に形成されること
を特徴とする既設地中構造物の補強構造。 - 既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強方法であって、
側壁部材の短手方向の両端部に形成される継手部同士を接続し、複数の側壁部材により筒状に形成される筒状壁体を、前記既設地中構造物の内側に前記既設地中構造物と離間して構築する筒状壁体構築工程と、
前記既設地中構造物と前記筒状壁体との間に荷重伝達材を設置する荷重伝達材設置工程と、を備えること
を特徴とする既設地中構造物の補強方法。 - 前記筒状壁体構築工程の後に、前記筒状壁体の内側に梁材を設置する梁材設置工程を更に備えること
を特徴とする請求項13記載の既設地中構造物の補強方法。 - 前記筒状壁体構築工程は、前記側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに梁材を設置する梁材設置工程を有すること
を特徴とする請求項13記載の既設地中構造物の補強方法。 - 前記梁材設置工程は、
地上において、周方向に筒状に接続した複数の前記側壁部材の上端部及び下端部の少なくとも何れかに前記梁材を設置した筒状ユニットを構築する筒状ユニット構築工程と、
構築した前記筒状ユニットを前記既設地中構造物の内側に移動させる筒状ユニット移動工程と、を有すること
を特徴とする請求項15記載の既設地中構造物の補強方法。 - 前記梁材設置工程の後に、
前記筒状壁体の内側に、前記梁材に足場部材を設置する足場部材設置工程を更に備えること
を特徴とする請求項14又は15記載の既設地中構造物の補強方法。 - 前記既設地中構造物は、既設集水井であり、
前記筒状壁体構築工程の後に、少なくとも前記筒状壁体を貫通する集水管を設置する集水管設置工程と、
前記筒状壁体構築工程の後に、少なくとも前記筒状壁体を貫通する排水管を設置する排水管設置工程と、を更に備えること
を特徴とする請求項13~15の何れか1項記載の既設地中構造物の補強方法。 - 前記既設地中構造物は、既設集水井であり、
前記側壁部材は、第1側壁部材と、前記第1側壁部材から上方に離間する第2側壁部材と、を有し、
前記梁材は、
前記第1側壁部材の上端に設けられる第1梁材と、
前記第2側壁部材の下端に設けられるとともに、前記第1梁材から上方に離間する第2梁材と、
前記第1梁材と前記第2梁材との間に設置される受け材と、を有し、
前記筒状壁体に集水管を設置する集水管設置工程を更に備え、
前記集水管設置工程では、前記第1梁材と前記第2梁材との間に前記集水管を設置すること
を特徴とする請求項15記載の既設地中構造物の補強方法。 - 既設地中構造物を補強する既設地中構造物の補強方法であって、
側壁部材の短手方向の両端部に形成される継手部同士を接続し、複数の側壁部材により筒状に形成される筒状壁体を、前記既設地中構造物の内側に前記既設地中構造物と接して構築する筒状壁体構築工程を備えること
を特徴とする既設地中構造物の補強方法。
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JP2022116757 | 2022-07-21 | ||
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JP2023051850A Pending JP2024014698A (ja) | 2022-07-21 | 2023-03-28 | 既設地中構造物の補強構造及び既設地中構造物の補強方法 |
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