JP2024013500A - 撹拌システム及びそれに用いる撹拌槽 - Google Patents
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Abstract
【課題】撹拌槽内の撹拌翼を回転させながら、混合物の払い出しを行う場合でも、均一な混合物を維持でき、また、混合物への空気の巻き込みが少ない撹拌システムを提供すること。【解決手段】撹拌槽1内に回転可能な撹拌翼2を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出し(B)を行う撹拌システムにおいて、該撹拌翼2を回転しながら払い出し(B)を行うと共に、該撹拌槽1内の該混合物の液面(LEV)の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼2で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする。例えば、該撹拌槽1に残留する液体の量(液面LEV)に応じて該撹拌翼2の回転速度を調整する回転調整手段5を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、液体等を撹拌混合する撹拌システムに関し、特に、撹拌槽と、該撹拌槽内に回転可能な撹拌翼を配置し、該撹拌槽の底部から払い出しを行う撹拌システムに関する。
水と油など密度が異なる2つ以上の液体を混合したり、液体と固形物を混合するなど、種々の液体等を撹拌混合する撹拌システムが提案されている。撹拌システムに使用される撹拌翼としては、従来、パドル翼やプロペラ翼など一般的な撹拌翼が多用されている。これらの一般的な撹拌翼では、分離し易い対象物を均一に撹拌混合したり、均一な混合物を払い出すのが難しい。
また、一般的な撹拌翼で均一な撹拌ができた場合でも、液面の高さが変化した際に撹拌翼が混合物に十分に接触しない場合があり、均一な混合が難しくなる。撹拌能力を上げるため、撹拌翼の回転数を上げることも可能であるが、この場合には、混合物に空気を巻き込み易くなり、さらには、混合物内の固形物を潰すなどの弊害を生じる。
これに対し、液体等の混合物を撹拌する際には、図1に示すように、ボトム翼21に加え、腕翼22,23を利用することを本出願人は提案した。
この腕翼を使用することで、撹拌槽1を循環する大きな対流を形成することができ、より均一に混合された混合物を得ることが可能となる。この腕翼には、特許文献1又は特許文献2に示すように、角材(角柱)だけでなく丸材(断面が円形・楕円形の柱状部材)や板状体など種々の形状の部材を使用することが可能である。また、図2及び特許文献2に示すように、腕翼24,25の傾斜方向を、図1の斜め上向きから、図2のように斜め下向きに変更することも可能である。さらに腕翼の傾きも、図1のように腕翼毎に変更しても良いし、図2のように各腕翼で同じになるように調整しても良い。
撹拌槽1の上側から混合する対象物を供給(矢印A)し、撹拌槽1の底部より混合物を払い出し(矢印B)をしている。混合物を排出する際には、通常、撹拌翼2(ボトム翼21、腕翼22,23)の回転を停止し、払い出しが行われるが、混合物が分離し易い場合には、撹拌翼2を回転しながら払い出しすることも行われている。
しかしながら、撹拌槽1内での混合物(対象物)の液面LEVが低下する(液量が少くなる)に従い、攪拌翼からの流れの影響を受け易く、翼から押し出された液流れが強すぎると、例えば、固形物が翼で押し出される等の現象も発生し、払い出される混合物のムラを生じる。その結果、容器等に混合物を充填する際に、混合物の濃度にバラツキが発生するなどの不具合を生じる。
しかも、対象物(混合物)の液面LEVが低下すると、対象物に対する撹拌翼の撹拌力が相対的に大きくなり、撹拌の際に空気を巻き込み易くなる。多くの空気を巻き込んだ混合物は、容器等への充填量にバラツキを生じるだけでなく、酸化等による品質の劣化の原因ともなる。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、撹拌槽内の撹拌翼を回転させながら、混合物の払い出しを行う場合でも、均一な混合物を維持でき、また、混合物への空気の巻き込みが少ない撹拌システムを提供することである。
上記課題を解決するための本発明に係る撹拌システムは、次の技術的特徴を有する。
撹拌槽内に回転可能な撹拌翼を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出しを行う撹拌システムにおいて、該撹拌翼を回転しながら払い出しを行うと共に、該撹拌槽内の該混合物の液面の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする。
撹拌槽内に回転可能な撹拌翼を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出しを行う撹拌システムにおいて、該撹拌翼を回転しながら払い出しを行うと共に、該撹拌槽内の該混合物の液面の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該抑制手段は、該撹拌槽内の該混合物の液面の高さに応じて該撹拌翼の回転速度を調整する回転調整手段を含むことを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該回転調整手段は、前記液面の高さが低下するのに従い、該回転速度をより遅くするよう設定されていることを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該撹拌翼は、撹拌軸の下部に配置するボトム翼と、該ボトム翼の上側で該撹拌軸に配置される腕翼を備えることを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該撹拌槽に残留する該混合物の量又は該混合物の液面の高さを検知する検知手段を設け、該回転調整手段は該検知手段の検知信号に応じて該回転速度を調整することを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該撹拌槽には、該撹拌槽内を陰圧にする陰圧手段が接続されていることを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該撹拌槽からの払い出しを補助するための吸引ポンプ又は加圧手段が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該撹拌槽内にバッフルが配置されていることを特徴とする。
また、本発明の撹拌システムにおいて、該撹拌槽の外側にジャケットを備え、撹拌槽とジャケットとの間に加熱・冷却手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上述した撹拌システムに用いる撹拌槽である。
本発明に係る撹拌システムでは、撹拌槽内に回転可能な撹拌翼を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出しを行う撹拌システムにおいて、該撹拌翼を回転しながら払い出しを行うと共に、該撹拌槽内の該混合物の液面の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えるため、混合物の量が低下した場合でも、均一な混合物が得られる。例えば、抑制手段に、撹拌槽内の混合物の液面の高さに応じて撹拌翼の回転速度を調整する回転調整手段を採用することで、空気の巻き込みを抑制し、混合物の均一な払い出しが可能となる。
本発明の撹拌システム及びそれを用いた撹拌槽について、図3乃至図5を用いて詳細に説明する。
本発明の特徴は、撹拌槽1内に回転可能な撹拌翼2を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出し(B)を行う撹拌システムにおいて、該撹拌翼2を回転しながら払い出し(B)を行うと共に、該撹拌槽1内の該混合物の液面(LEV)の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼2で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする。
本発明の特徴は、撹拌槽1内に回転可能な撹拌翼2を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出し(B)を行う撹拌システムにおいて、該撹拌翼2を回転しながら払い出し(B)を行うと共に、該撹拌槽1内の該混合物の液面(LEV)の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼2で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする。
本発明の撹拌システムに使用する撹拌槽1は、撹拌槽1内を後述するように減圧状態にして撹拌・混合をするものだけでなく、大気圧下で撹拌・混合を行うものであっても良い。撹拌槽1の内容量は特に限定されない。
本発明の撹拌システムに使用され撹拌翼2は、図3に示すような、ボトム翼21のみを使用するものであっても良いし、ボトム翼21に特許文献1又は特許文献2(図2参照)に示すような腕翼(22~25)(翼部分を撹拌軸20に対してV字状に配置したもの)を組み合わせたものであっても良い。腕翼に使用する部材としては、上述したような角材、丸材、板状部材など種々のものを用途に応じて使用することが可能である。
本発明における「ボトム翼」とは、撹拌軸20の下部に溶接やボス接続により固定されている平板状の撹拌翼であり、撹拌槽1の低壁に近接するように配置されている。このボトム翼21は、例えば、この回転により撹拌槽1の側壁に向かう吐出流を生じ、この吐出流が転じた上昇流と、上昇流が液面で内向きに転じ、撹拌槽1の中心付近で下降する下降流とからなる循環流を発生させる。
ボトム翼21は、撹拌槽1の内径の約2分の1以上の大きな回転径を有し、この大きなボトム翼21で強い吐出流を発生させ、水程度の低粘度から1万cp以上の高粘度の液体までの幅広い粘度の液体に対応することができる。このような大きな回転径を有する平板翼を大型平板翼ともいう。
ボトム翼21は、撹拌槽1の内径の約2分の1以上の大きな回転径を有し、この大きなボトム翼21で強い吐出流を発生させ、水程度の低粘度から1万cp以上の高粘度の液体までの幅広い粘度の液体に対応することができる。このような大きな回転径を有する平板翼を大型平板翼ともいう。
撹拌翼2として、ボトム翼21と腕翼(22~25)を組み合わせたものは、液量が変化しても均一な撹拌が可能であり、均一な撹拌や均一な払い出しに適している。なお、ボトム翼と腕翼とでは、液面を乱す度合い(ボルテックスができる度合い)が異なり、ボトム翼の方が乱す割合が大きい。また、ボトム翼21の撹拌能力が高いため、ボトム翼の近傍に液面がある場合は空気を巻き込む可能性が高くなる。
撹拌槽1からの払い出しは、図3に示すように、撹拌槽1の底部、特に底面の中央から混合物を排出するものが好ましい。払い出し(B)された混合物は充填機等に送出され、瓶等の容器に充填される。また、図3に示すように、撹拌槽1には、撹拌槽内面にバッフル31を設けたものや、撹拌槽1の周囲に加熱又は冷却のためのジャケット4を配置しても良い。
本発明では、撹拌槽内の混合物の液面(LEV)の高さが低下するのに伴い、撹拌翼2で払い出される混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を設けている。また、この抑制手段により、混合ムラだけでなく、空気の巻き込みを抑制することが好ましい。
本発明の撹拌システムで使用される抑制手段としては、以下のような種々の方法が採用できる。当然、これらの方法は、個別に適用しても、又は組み合わせて適用しても良い。
(1)撹拌翼の回転数を調整する。特に、液面の高さの低下に伴い、撹拌翼の回転数をさげる。
(2)バッフルの長さ又は角度を調整する。
(3)混合物(撹拌の対象物)の粘度を調整する。
(1)撹拌翼の回転数を調整する。特に、液面の高さの低下に伴い、撹拌翼の回転数をさげる。
(2)バッフルの長さ又は角度を調整する。
(3)混合物(撹拌の対象物)の粘度を調整する。
以下では、上記(1)の撹拌翼の回転数を調整する方法について詳述するため、まずは、上記(2)及び(3)について簡単に説明する。
バッフルの長さや角度の調整を行うには、図1のバッフル3や図3のボトムバッフル(撹拌槽の底面付近に配置したバッフル)31の一部又は全部を可動式バッフルに変更することが好ましい。バッフルはボトム翼などの撹拌翼が撹拌した混合物の流れを妨げる効果を持ち、バッフルが無い場合と比較し、撹拌能力が高くなる。このため、液面LEVの低下に伴い、撹拌能力を下げるには、混合物内(液面LEV)に存在するバッフルの面積を変化(例えば、バッフルを上下動可能にし、液面に対するバッフルの挿入量を変化)させたり、混合物の流れに対するバッフルの角度を変更(流れ方向とバッフルの板面とのなす角度を変更)して、バッフルによる抵抗力を変化させる方法がある。これにより、空気の巻き込みを、効果的に減少させることができる。
バッフルの長さや角度の調整を行うには、図1のバッフル3や図3のボトムバッフル(撹拌槽の底面付近に配置したバッフル)31の一部又は全部を可動式バッフルに変更することが好ましい。バッフルはボトム翼などの撹拌翼が撹拌した混合物の流れを妨げる効果を持ち、バッフルが無い場合と比較し、撹拌能力が高くなる。このため、液面LEVの低下に伴い、撹拌能力を下げるには、混合物内(液面LEV)に存在するバッフルの面積を変化(例えば、バッフルを上下動可能にし、液面に対するバッフルの挿入量を変化)させたり、混合物の流れに対するバッフルの角度を変更(流れ方向とバッフルの板面とのなす角度を変更)して、バッフルによる抵抗力を変化させる方法がある。これにより、空気の巻き込みを、効果的に減少させることができる。
また、混合物の粘度を調整することで、混合ムラを抑制する方法について説明する。図1又は図3に示すジャケット4などにより混合物を加熱又は冷却することで、混合物の粘度を調整する。具体的には、払い出しの途中で加熱や冷却により混合物の粘度を上げる。混合物における分散相(分散する液滴、分散する液相)や分散した固形物は、連続相(外側の連続した液相)の粘度が上昇すると、浮上や沈降の速度が低下し、均一に分散した状態を保ちやすくなる。これにより混合ムラが抑制される。また、粘度が高くなることで、流動状態が弱くなり、空気を巻き込み難くなる。
例えば、対象液の成分にデンプンが含まれている場合は、加熱によりデンプンがα化するため粘度が上昇する。また、液体一般には、液温が低下すると粘度が上昇する。本発明で使用するボトム翼などの大型平板翼では、パドルやプロペラなどの一般的な翼と比較し、撹拌可能な上限粘度が高いため、粘度の調整方法は、本発明に効果的に適用可能である。
以下では、抑制手段として撹拌翼の回転数を調整する方法を中心に説明する。
本発明の撹拌システムでは、対象物を混合した後、混合物の対象物が分離するのを抑制するため、撹拌翼を回転しながら払い出しを行う。払い出し(B)により対象物(混合物)の量が減少し、図3のように液体の液面LEVが低下すると、撹拌翼の回転により、混合物に空気が巻き込まれ易くなる。また、撹拌翼の撹拌する力が強いと、対象物である固形物が損傷を受ける可能性もある。
本発明の撹拌システムでは、対象物を混合した後、混合物の対象物が分離するのを抑制するため、撹拌翼を回転しながら払い出しを行う。払い出し(B)により対象物(混合物)の量が減少し、図3のように液体の液面LEVが低下すると、撹拌翼の回転により、混合物に空気が巻き込まれ易くなる。また、撹拌翼の撹拌する力が強いと、対象物である固形物が損傷を受ける可能性もある。
図3に示すように、回転調整手段5を設け、液面の高さが低く(液体の量が少なく)なった場合には、撹拌翼2の回転速度をより遅くするよう設定している。回転調整手段5からの制御信号は、撹拌翼2の撹拌軸20に接続されたモーターMの駆動を制御する。
対象物(混合物)の液体の量の変化(減少)、あるいは、該液体の液面LEVの位置の変化(低下)に対する撹拌翼2の回転速度は、変化(減少や低下)に応じて連続的に低速にすることも可能であるが、回転速度を段階的に変化させても良い。また、上述した撹拌翼2と液面LEVとの位置関係に応じて、回転速度を変化させても良い。例えば、腕翼が液面LEV上に露出をし始める段階で回転速度を少し遅くし、ボトム翼が露出し始める段階でさらに遅くすることも可能である。当然、回転速度の変化は段階的な変化と各段階の中での連続的な変化とを組み合わせることも可能である。さらに、払い出しの途中で対象物(混合する材料、処理液)の供給が行われ液面LEVが上昇した場合には、撹拌翼の回転速度を再度上げても良い。また、上昇する液面LEVの位置に合わせて、回転速度を変化させても良い。
図1又は図3に示すようにバッフル3(ボトムバッフル31)を設ける場合には、撹拌能力が高くなっているため、撹拌翼の回転速度は、バッフルが無い場合と比較してより遅くなる。ボトムバッフル31を使用する場合には、ボトムバッフルが液面から露出する度合いも考慮して回転速度を調整しても良い。
次に、本発明の撹拌システムに使用される液量(液面LEVの高さ)の検知方法について、説明する。図3及び図4に示す符号30は、圧力検出手段である。圧力検出手段30から送出される電気信号に基づき液面センサS1で液面レベルを判定する。液面センサS1は圧力検出手段30のみの信号で動作させても良いが、別の圧力検出手段を撹拌槽1内の上部の空間(液体が無い部分)に配置し、2つの圧力検出手段からの差圧信号に基づき液面レベルを判定して良い。また、図3では、圧力検出手段30からの電気信号を回転調整手段5に直接導入しているが、図4のように液面センサS1からの信号を回転調整手段5に導入することも可能である。
図4では、液面センサS1のみに限らず、撹拌槽1の重量を計測して、槽内の液体の量を検知する重量センサS2が開示されている。また、撹拌槽1に供給する対象物の流量を流量センサF1で測定し、撹拌槽1から払い出される混合物の流量を流量センサF2で測定し、2つの流量センサの積分値の差で、撹拌槽1に残留している液体の量を推定することが可能である。本発明の撹拌システムではこれらの検知手段のいずれを用いても良く、必要に応じて複数種類の検知手段を組み合わせて用いても良い。以上のように撹拌槽1内に収容されている特定時点の液体(混合物)の量を測定し、撹拌槽1の内部の形状を考慮して、当該時点の混合物の液面レベルを推定することも可能である。
さらに、撹拌や払い出しに際して、空気の巻き込みをより抑制する他の方法について説明する。図5は、種々の加圧・減圧手段を撹拌槽1に取り付けたものである。撹拌槽1内で対象物を撹拌する際に、撹拌槽1内を真空ポンプP2などで減圧することで、対象物から気泡を抜気し、撹拌翼で撹拌しても空気の巻き込みが発生しないように構成することも可能である。なお、撹拌の際に常に真空ポンプを動作させても良いが、撹拌槽1内を減圧した状態でバルブVA3を閉じることも可能である。
また、図5に示すように、撹拌槽1内の混合物をポンプP1で吸引して払い出しすることも可能であるが、吸引ポンプP1の機械的動作で、空気を巻き込む場合もあるし、混合物内の固形物等の崩れや液に対するせん断などの不具合が発生することも危惧される。このような場合には、ポンプP1を設けず、撹拌槽1の内部を加圧するコンプレッサーなどを設けて加圧した気体Cを導入し、加圧操作により混合物を排出するよう構成することも可能である。このように減圧手段や加圧手段が動作している際に、撹拌槽1に接続された配管により逆流現象を生じないよう、各配管には、バルブVA1~VA3が設けられている。
本発明の撹拌システムは、一例として、以下のような分離し易い混合物を製造する際に適している。
(1)固形物入りのタレや調味料
ゴマ入りの焼肉のたれ、玉ねぎ入りのドレッシングなど
(2)固形物入りの飲料
ナタデココ入り飲料、さのう入りオレンジジュースなど
(3)比重の異なる(分離する)2種類以上の液体が含まれるもの
分離液状ドレッシングなど
(1)固形物入りのタレや調味料
ゴマ入りの焼肉のたれ、玉ねぎ入りのドレッシングなど
(2)固形物入りの飲料
ナタデココ入り飲料、さのう入りオレンジジュースなど
(3)比重の異なる(分離する)2種類以上の液体が含まれるもの
分離液状ドレッシングなど
本発明の撹拌システムを用いた作業工程の一例を説明する。
(a)水や液体原料を撹拌槽に投入
(b)撹拌しながら、粉体原料、固形原料を投入。投入時には撹拌しない場合もある。
(c)撹拌を行う。原料投入時から加熱や冷却をする場合もあるが、撹拌後に加熱や冷却工程がある場合もある。
(d)撹拌しながら払い出しを行う。液面の高さの変化(液量の変化)を測定し、撹拌槽内が満液(液量L[リットル],回転速度V[rpm])状態から払い出しを開始し、液量(3/4)Lで回転速度(3/4)V、液量(1/2)Lで回転速度(1/2)V、液量(1/4)Lで回転速度(1/4)と、液量の低下に伴い、回転速度を段階的又は連続的に変化させていく。そして、液が無くなる直前に撹拌を停止する。
(a)水や液体原料を撹拌槽に投入
(b)撹拌しながら、粉体原料、固形原料を投入。投入時には撹拌しない場合もある。
(c)撹拌を行う。原料投入時から加熱や冷却をする場合もあるが、撹拌後に加熱や冷却工程がある場合もある。
(d)撹拌しながら払い出しを行う。液面の高さの変化(液量の変化)を測定し、撹拌槽内が満液(液量L[リットル],回転速度V[rpm])状態から払い出しを開始し、液量(3/4)Lで回転速度(3/4)V、液量(1/2)Lで回転速度(1/2)V、液量(1/4)Lで回転速度(1/4)と、液量の低下に伴い、回転速度を段階的又は連続的に変化させていく。そして、液が無くなる直前に撹拌を停止する。
以上のように、本発明の撹拌システムによれば、撹拌槽内の撹拌翼を回転させながら、混合物の払い出しを行う場合でも、均一な混合物を維持でき、また、混合物への空気の巻き込みが少ない撹拌システムを提供することが可能となる。
1 撹拌槽
2 撹拌翼
3 バッフル
4 ジャケット(加熱又は冷却手段)
5 回転調整手段
A 対象物(処理物)の供給
B 混合物の払い出し(排出)
C 加圧した気体の供給
2 撹拌翼
3 バッフル
4 ジャケット(加熱又は冷却手段)
5 回転調整手段
A 対象物(処理物)の供給
B 混合物の払い出し(排出)
C 加圧した気体の供給
Claims (10)
- 撹拌槽内に回転可能な撹拌翼を配置し、該撹拌槽の底部から混合物の払い出しを行う撹拌システムにおいて、
該撹拌翼を回転しながら払い出しを行うと共に、該撹拌槽内の該混合物の液面の高さが低下するのに伴い、該撹拌翼で払い出される該混合物の混合ムラを抑制する抑制手段を備えることを特徴とする撹拌システム。 - 請求項1に記載の撹拌システムにおいて、該抑制手段は、該撹拌槽内の該混合物の液面の高さに応じて該撹拌翼の回転速度を調整する回転調整手段を含むことを特徴とする撹拌システム。
- 請求項2に記載の撹拌システムにおいて、該回転調整手段は、前記液面の高さが低下するのに従い、該回転速度をより遅くするよう設定されていることを特徴とする撹拌システム。
- 請求項1に記載の撹拌システムにおいて、該撹拌翼は、撹拌軸の下部に配置するボトム翼と、該ボトム翼の上側で該撹拌軸に配置される腕翼を備えることを特徴とする撹拌システム。
- 請求項2に記載の撹拌システムにおいて、該撹拌槽に残留する該混合物の量又は該混合物の液面の高さを検知する検知手段を設け、該回転調整手段は該検知手段の検知信号に応じて該回転速度を調整することを特徴とする撹拌システム。
- 請求項1に記載の撹拌システムにおいて、該撹拌槽には、該撹拌槽内を陰圧にする陰圧手段が接続されていることを特徴とする撹拌システム。
- 請求項1に記載の撹拌システムにおいて、該撹拌槽からの払い出しを補助するための吸引ポンプ又は加圧手段が設けられていることを特徴とする撹拌システム。
- 請求項1に記載の撹拌システムにおいて、該撹拌槽内にバッフルが配置されていることを特徴とする撹拌システム。
- 請求項1に記載の撹拌システムにおいて、該撹拌槽の外側にジャケットを備え、撹拌槽とジャケットとの間に加熱・冷却手段を設けたことを特徴とする撹拌システム。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の撹拌システムに用いる撹拌槽。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022115622A JP2024013500A (ja) | 2022-07-20 | 2022-07-20 | 撹拌システム及びそれに用いる撹拌槽 |
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- 2022-07-20 JP JP2022115622A patent/JP2024013500A/ja active Pending
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