JP2024011349A - ナノバブル発生構造 - Google Patents

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【課題】シンプルな構造のベンチュリー通路によりナノバブルの発生数を増やす。【解決手段】ナノバブル発生構造は、液体流路の途中に、液体の流れ方向の順に流入部3と絞り部4と流出部5とを含むベンチュリー通路2を備え、液体がベンチュリー通路2を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させる。絞り部4は断面が多角形の穴からなり、流入部3は流れ方向に従い縮径して絞り部4に接続する断面が多角形の角錐内面からなり、流出部5は絞り部4よりも拡径した部分を含む。各多角形は、三角形、四角形、五角形又は六角形であることが好ましい。ブロック体1に、一つ又は複数ののベンチュリー通路2を備える態様を例示でき、複数のベンチュリー通路2は流入部3の隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されていることが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、ナノバブル発生構造に関するものである。
微細気泡(ファインバブル)には、洗浄、殺菌等の様々な作用効果があることが知られており、近年注目が高まっている。微細気泡には、直径が1μm以上100μm未満のマイクロバブルと、直径が1μm未満のナノバブルとがある。ナノバブルは、マイクロバブルと比べて、液体中で消滅しにくく長時間残るため、上記作用効果の持続時間が長いという特長がある。
微細気泡の発生方式には、気体を液体に混合して微細化する混合方式や、液体中にキャビテーションにより微細気泡を発生させるキャビテーション方式がある。キャビテーション(空洞現象)は、液体の流れの中で圧力が飽和水蒸気圧より低くなった瞬間に泡が発生する物理現象であり、一種の沸騰現象である。キャビテーション方式は、混合方式と比べて、気体を混合させるための構造が不要である分、シンプルであるという特長がある。キャビテーション方式のファインバブル発生装置としては、次のようにベンチュリー管を用いたものが知られている。
特許文献1に開示されたマイクロバブル発生装置は、液体の流れ方向の順に水流入口とくびれ部とラッパ部とを有するベンチュリー管である。水は、くびれ部を通るときに流速が速くなると同時に圧力が上がり、ラッパ部で流速が遅くなると同時に圧力が下がる。この急激な圧力変化で生じるキャビテーションによりマイクロバブルが発生するというものである。
特許文献2に開示された微細気泡発生装置は、液体の流れ方向の順にテーパー部と最狭小部とテーパー部とを有するベンチュリー管と、ベンチュリー管の上流側に設けられた整流部とで構成されている。整流部は、複数の円孔を設けた複数の整流板を周方向にずらせて有したものである。整流体のねじれ傾きを任意に変化させることで、減圧機構で発生する負圧の強弱を可変でき、気泡量と気泡径を変化させることができるとされている。
特許文献3に開示された気泡発生機構は、流入口と絞り部と流出口とを有するベンチュリー管であって、絞り部には、流路の横断面を3以上に区画する形態で、絞り部の流路断面積をさらに減少させる衝突部(ねじ部材)が配置されている。衝突部により、絞り部での流速増加効果・負圧発生効果を増すことができ、より多量の気泡を析出させることができるとされている。
特許文献4に開示された微細気泡発生装置は、液体の流れ方向の順に流入室と複数の絞り孔と流出室とを有するベンチュリー管であって、複数の絞り孔の内面から衝突部が突出している。液体が衝突部による谷部内にて増速するときの減圧沸騰作用により微細気泡を生じさせるとされている。
なお、特許文献1~4における絞り部(くびれ部)はいずれも、断面が円形の穴からなる。特許文献4には、「絞り孔の軸断面形状はたとえば円形にすることが望ましいが、過度の損失を生じない限り、楕円や正多角形状( 正方形、正六角形、正八角形等) の軸断面形状も可能である」との記載があるが、正多角形状は望ましいものから外れており、よって実施例は円形の例のみである。
また、特許文献1~4における流入口(テーパー部)はいずれも、断面が円形の円錐内面からなる。それ以外の形状の流入口については、特許文献4にも記載がない。
特開2006-116518号公報 特開2007-50341号公報 国際公開第2013/012069号 特許第6182715号公報
特許文献1のように、シンプルな構造のベンチュリー管により微細気泡を発生させることができるが、気泡数は必ずしも多くないという問題がある。
そのため、特許文献2では、ベンチュリー管の上流側に整流部を設けることにより気泡数を増やそうとしているが、整流部により構造が複雑化する。
また、特許文献3では、ベンチュリー管の絞り部に衝突部(ねじ部材)を設けることにより気泡数を増やそうとしているが、衝突部(ねじ部材)により構造が複雑化し、液中の異物が詰まりやすくなる懸念もある。
さらに、特許文献4では、衝突部(ねじ部材)を設けた絞り部を複数個にすることにより気泡数を増やそうとしているが、構造はさらに複雑化する。
そこで、本発明の目的は、シンプルな構造のベンチュリー通路によりナノバブルの発生数を増やすことにある。
本発明のナノバブル発生構造は、
液体の流れ方向の順に流入部と絞り部と流出部とを含むベンチュリー通路を備え、液体がベンチュリー通路を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生構造において、
絞り部は断面が多角形の穴からなり、流入部は流れ方向に従い縮径して絞り部に接続する断面が多角形の角錐内面からなり、流出部は絞り部よりも拡径した部分を含むことを特徴とする。
なお、本発明において「角錐内面」は、角錐の頂部が切れてなる部分角錐状の内面をいう。
[作用]
液体が、断面が多角形の穴からなる絞り部を通過するとき、従来の円形の穴からなる絞り部を通過するときと比べて、ナノバブルの発生数が増える。これは、多角形の穴の角部分で乱流や二次流れ(主流と直角な方向に引き起こされる流れ)が生じるためであると考えられる。
さらに本発明では、液体が、絞り部の前にある断面が多角形の角錐内面からなる流入部を通過するときにも、従来の円錐内面からなる流入部を通過するときと比べて、乱流や二次流れが生じ、その乱流や二次流れを伴った液体が上記絞り部でさらに乱流や二次流れを増大させるため、ナノバブルを非常に効率よく発生すると考えられる。
このような断面が多角形のベンチュリー通路は、従来の断面が円形のベンチュリー通路に対して僅かな形状変化があるにすぎず、シンプルな構造を保っている。
本発明のナノバブル発生構造は、シンプルな構造のベンチュリー通路によりナノバブルの発生数を増やすことができるという優れた効果を奏する。
図1は実施例1のナノバブル発生構造の概略図及び部分拡大断面図である。 図2は実施例1のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図3は実施例2のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図4は実施例3のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図5は比較例のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図6は実施例及び比較例のナノバブル発生実験結果を示すグラフ図である。 図7は実施例4のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図8(a)~(e)は実施例4の変更例の正面図である。 図9は実施例5のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。
1.ベンチュリー通路の流出部
流出部は、特に限定されないが、絞り部に接続して流れ方向に従い拡径する断面が多角形の角錐内面からなるもの、絞り部に対して段付き状に拡径する内面からなるもの等を例示できる。
2.ベンチュリー通路の断面形状
流入部、絞り部及び流出部における前記各「多角形」としては、特に限定されないが、三角形、四角形、五角形又は六角形が好ましく、三角形、四角形又は五角形がより好ましく、三角形又は四角形がさらに好ましく、三角形が最も好ましい。これは、例えば正多角形における一つの角の内角は、円形に近い正八角形で135°であるのに対し、正六角形で120°、正五角形で108°、正四角形で90°、正三角形で60°と小さく(鋭く)なり、これが鋭いほど上述した角部分での乱流や二次流れが強く生じるからである。
よって、三角形としては、特に限定されないが、鈍角を含まない鋭角三角形(正三角形等)又は直角三角形が好ましいということができる。
3.ナノバブル発生構造の形態
ナノバブル発生構造の形態としては、次の態様を例示できる。
(ア)液体流路の途中部に、形態を問わずベンチュリー通路を一つ備えている態様
(イ)入口側端面と出口側端面とを有するブロック体に、一つのベンチュリー通路を備えている態様。
(ウ)入口側端面と出口側端面とを有するブロック体に、複数のベンチュリー通路を並列に備えている態様。
態様(ウ)において、複数の流入部の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有(辺間に該入口側端面の一部が実質的に無い)又は平行(辺間に該入口側端面の一部が有る)するように配されていることが好ましく、平行する場合の辺間距離は2mm以下が好ましい(より好ましくは1mm以下)。入口側端面における開口と開口との間の面積(これは流動損失になる)を減少させることができるからである。
態様(ウ)において、複数の流出部の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されていることが好ましく、平行する場合の辺間距離は2mm以下が好ましい(より好ましくは1mm以下)。出口側端面における開口と開口との間の面積(これは流動損失になる)を減少させることができるからである。
4.ベンチュリー通路の断面積等
絞り部の内断面積としては、特に限定されないが、0.025~260mm2 を例示でき、流動抵抗とコンパクト性の観点からは0.1~50mm2 が好ましい。
流入部の開口断面積としては、特に限定されないが、上記絞り部の内断面積に対して4~40倍を例示できる。
流出部の開口断面積としては、特に限定されないが、上記絞り部の内断面積に対して4~40倍を例示できる。
流入部の流れ方向に対するテーパー角度(多角錐の辺のテーパー角度。以下同じ。)としては、特に限定されないが、10~70°を例示できる。
流出部の流れ方向に対するテーパー角度(多角錐の辺のテーパー角度。以下同じ。)としては、特に限定されないが、10~70°を例示できる。
5.ナノバブル発生構造の用途
ナノバブル発生構造の用途としては、特に限定されないが、洗浄機器、殺菌機器、スキンケア機器等を例示でき、より具体的な搭載場所としては、自動車用ウォッシャのウォッシャ流路、トイレの洗浄水流路、液体吐出器(噴霧器等)の液体流路等を例示できる。
[実施例1~3]
まず、本発明の実施例1~3について、比較例と共に、図1~図6を参照して説明する。なお、実施例で記す構造、材料、数値、形状及び寸法は例示であり、発明の要旨から逸脱しない範囲で適宜変更できる。
実施例1~3及び比較例のナノバブル発生構造は、図1に示すように、入口側端面と出口側端面とを有するブロック体1にベンチュリー通路2を備え、液体がベンチュリー通路2を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるものである。ベンチュリー通路2は、液体の流れ方向の順に流入部3と絞り部4と流出部5とを含む。
ブロック体1は、樹脂により成形された直径8.5mm、長さ10mmの円柱状のものである。ブロック体1は、円筒状のホルダー6を介して、ホース7で構成される液体流路の途中部に取り付けられている。ホルダー6の内周面は、内直径8.5mmの中央部と、内直径8.0mmの両端部とからなり、中央部にブロック体1が抱持されている。ホルダー6の両端部外周に、ホース7が挿着されている。
実施例1~3及び比較例は、ベンチュリー通路2,22の形状寸法においてのみ互いに相違し、その他は共通であるから、図2~図5にはベンチュリー通路2,22を備えたブロック体1のみを図示する。
図2に示す実施例1のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が正三角形の穴からなり、正三角形の一辺は2.45mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に各角を合致させて接続する断面が正三角形の三角錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の一辺は7.0mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で30.3°である。
流出部5は、絞り部4に各角を合致させて接続して流れ方向に従い拡径する断面が正三角形の三角錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の一辺は7.0mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で30.3°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
図3に示す実施例2のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が正四角形(正方形)の穴からなり、正四角形の一辺は1.6mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に各角を合致させて接続する断面が正四角形の四角錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の一辺は4.6mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で25.3°である。
流出部5は、絞り部4に各角を合致させて接続して流れ方向に従い拡径する断面が正四角形の四角錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の一辺は4.6mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で25.3°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
図4に示す実施例3のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が正六角形の穴からなり、正六角形の一辺は1mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に各角を合致させて接続する断面が正六角形の六角錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の一辺は2.85mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で22.4°である。
流出部5は、絞り部4に各角を合致させて接続して流れ方向に従い拡径する断面が正六角形の六角錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の一辺は2.85mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で22.4°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
図5に示す比較例のベンチュリー通路22は、絞り部24が、断面が円形の穴からなり、円の直径は1.8mm、絞り部24の長さは1mmである。
流入部23は、流れ方向に従い縮径して絞り部24に接続する断面が円形の円錐内面からなり、流入部23の入口側端面での開口の直径は5.2mm、流入部23の長さは4.5mm、流入部23の流れ方向に対するテーパー角度は20.7°である。
流出部25は、絞り部24に接続して流れ方向に従い拡径する断面が円形の円錐内面からなり、流出部25の出口側端面での開口の直径は5.2mm、流出部25の長さは4.5mm、流出部25の流れ方向に対するテーパー角度は20.7°である。すなわち、流入部23と流出部25は形状寸法が対称である。
次の表1に示すように、流入部3の開口断面積及び絞り部4の内断面積は、実施例1~3及び比較例の間で実質的に同一であり、流入部3の開口断面積は絞り部4の内断面積に対して約8倍である。
Figure 2024011349000002
[ナノバブル発生実験]
以上のように構成された実施例1~3及び比較例のナノバブル発生構造について、ナノバブル発生実験を行った。
・図1に示すように、水(水道水)を水槽8からポンプ9によりホース7→ベンチュリー通路2→ホース7の順に流し、ベンチュリー通路2で発生した微細気泡を含むサンプル水11を該ホース7から貯留槽10に貯溜した。水圧は0.05MPaと0.2MPaの二通りとし、各例における水流量を表1に記した。
・貯溜した直後のサンプル水11を測定用セルに汲み取って日本カンタム・デザイン株式会社製の測定装置(装置名:ナノ粒子解析システム・ナノサイトLM20)に設置し、同装置により自動的にサンプル水11中の微細気泡の個数を測定するとともに、粒度分布からピーク泡径を測定した。
実施例1~3及び比較例のいずれにおいても、ピーク泡径は100~200nm程度であり、サンプル水11中の微細気泡が比較的小径のナノバブルであることを確認した。これは、ベンチュリー通路2ではマイクロバブルとナノバブルとが発生していても、サンプル水11中でマイクロバブルと比較的大径のナノバブルは早期に浮上して消滅してしまい、比較的小径のナノバブルが残っていることによるものと考えられる。
なお、本実験前に、実施例3と同じ六角形タイプのベンチュリー通路(但し流入部3の開口断面積は10.4mm2 )に手動式ポンプで水を通す予備試験を行い、同じく貯溜した直後と2週間経過後の各サンプル水について微細気泡の個数を測定したところ、2週間経過後のサンプル水中にも上記ナノバブルは(貯溜した直後に対して個数が36%減少したが)十分な数量が保持されていた。すなわち、上記ナノバブルは分単位ではほとんど減少しない。このことから、実施例1~3及び比較例で、貯溜した直後のサンプル水11で測定したナノバブルの個数は、ベンチュリー通路2で発生した時のピーク泡径100~200nm程度以下のナノバブルの発生個数とみなせると考えられる。
上記のとおり、貯溜した直後のサンプル水11で測定したナノバブルの個数(発生個数)は、表1と図6に示すとおりであり、実施例1>実施例2>実施例3>比較例の順であった。
[実施例1~3の変更例]
実施例1~3のブロック体1及びベンチュリー通路2の寸法は、例えば次のように、適宜変更することができる。
(ア)ブロック体1の直径を20mmにして、実施例1の絞り部4の一辺を4.6mm、流入部3の開口の一辺を22mmにしたり、実施例2の絞り部4の一辺を3mm、流入部3の開口の一辺を14.5mmにしたり、実施例3の絞り部4の一辺を1.88mm、流入部3の開口の一辺を9mmにしたりする。これらの各絞り部4の内断面積は約9mm2 である。
(イ)ブロック体1の直径を20mmにして、実施例1の絞り部4の一辺を6.5mm、流入部3の開口の一辺を22mmにしたり(この場合、流入部3の三角形開口の角部がブロック体に収まらずに欠けるが、このような態様も本発明に含まれる。)、実施例2の絞り部4の一辺を4.3mm、流入部3の開口の一辺を14.5mmにしたり、実施例3の絞り部4の一辺を2.65mm、流入部3の開口の一辺を9mmにしたりする。これらの各絞り部4の内断面積は約18mm2 である。
[実施例4]
次に、実施例4のナノバブル発生構造は、図7に示すように、ブロック体1に六つのベンチュリー通路2を並列に備えている点において実施例1と相違するものであり、その他は基本的に実施例1と共通である。一つ一つのベンチュリー通路2の流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状は正三角形であり、各部の寸法は適宜設定できる。六つの流入部3の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。六つの流出部5の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。
[実施例4の変更例]
実施例4のベンチュリー通路2の数や断面形状は、例えば図8(a)~(e)のように、適宜変更することができる。
(a)はベンチュリー通路2の数を二つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を直角三角形とした例である。
(b)はベンチュリー通路2の数を四つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を直角三角形とした例である。
(c)はベンチュリー通路2の数を五つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を鋭角三角形とした例である。
(d)はベンチュリー通路2の数を八つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を鋭角三角形とした例である。
(e)はベンチュリー通路2の数を四つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状が正三角形のものと直角三角形のものとを混在させた例である。
[実施例5]
次に、実施例5のナノバブル発生構造は、図9に示すように、ブロック体1に七つのベンチュリー通路2を並列に備えている点と、一つ一つのベンチュリー通路2の流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状は正六角形であにおいて実施例1と相違するものであり、その他は基本的に実施例1と共通である。ベンチュリー通路2の各部の寸法は適宜設定できる。七つの流入部3の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。七つの流出部5の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。
これら、実施例1~3の変更例、実施例4及びその変更例、並びに実施例5によっても、従来の断面形状が円形のベンチュリー通路と比べて、ナノバブルの発生数を増やすことができる。
その他、各実施例(変更例を含む)によれば、次の作用効果も得られる。
(ア)ベンチュリー通路2を備える1個のブロック体1(モジュール)は、構造が非常にシンプルであり、部品点数も少なく、量産性に優れており、プラスチックの射出成形などで容易に製造することができる。
(イ)寸法の設計・製造の自由度が高く、数mm~数十mm程度の小さなブロック体1も製造することができるため、民生機器や車載機器などの多種の機器に容易に搭載することができ、ナノバブル生成機能を簡単に付与することができる。
(ウ)搭載場所、水圧、水流量等に応じて、ベンチュリー通路2の数及び断面形状を調整することにより、用途に応じたナノバブル発生構造を作成することができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することができる。
1 ブロック体
2 ベンチュリー通路
3 流入部
4 絞り部
5 流出部
6 ホルダー
7 ホース
8 水槽
9 ポンプ
10 貯留槽
11 サンプル水

Claims (7)

  1. 液体の流れ方向の順に流入部(3)と絞り部(4)と流出部(5)とを含むベンチュリー通路(2)を備え、液体がベンチュリー通路(2)を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生構造において、
    絞り部(4)は断面が多角形の穴からなり、流入部(3)は流れ方向に従い縮径して絞り部(4)に接続する断面が多角形の角錐内面からなり、流出部(5)は絞り部(4)よりも拡径した部分を含むことを特徴とするナノバブル発生構造。
  2. 流出部(5)は、絞り部(4)に接続して流れ方向に従い拡径する断面が多角形の角錐内面からなる請求項1記載のナノバブル発生構造。
  3. 前記各多角形は、三角形、四角形、五角形又は六角形である請求項1記載のナノバブル発生構造。
  4. 入口側端面と出口側端面とを有するブロック体(1)に、一つのベンチュリー通路(2)を備えている請求項1~3のいずれか一項に記載のナノバブル発生構造。
  5. 入口側端面と出口側端面とを有するブロック体(1)に、複数のベンチュリー通路(2)を並列に備えている請求項1~3のいずれか一項に記載のナノバブル発生構造。
  6. 複数の流入部(3)の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されている請求項5記載のナノバブル発生構造。
  7. 複数の流出部(5)の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されている請求項5記載のナノバブル発生構造。
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