JP2024011352A - 液体吐出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】手軽に手に持って、ナノバブルを含む液体を吐出することができ、構造が簡単で、動力が要らない液体吐出器を提供する。【解決手段】液体吐出器12は、キャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生構造30と、ナノバブル発生構造に液体を流す手動式ポンプ14と、前記液体を貯溜するハンディ型のボトル13と、ボトル内の前記液体をボトル外へ吐出する吐出部材15とを含む。ナノバブル発生構造は、流入部と絞り部と流出部とを含むベンチュリー通路を備え、絞り部は断面が多角形の穴からなり、流入部は流れ方向に従い縮径して絞り部に接続する断面が多角形の角錐内面からなるものが好ましい。各多角形は、三角形、四角形、五角形又は六角形が好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、液体をストレート状、複数の液滴状、霧状等に吐出する液体吐出器に関するものである。
微細気泡(ファインバブル)には、洗浄、殺菌等の様々な作用効果があることが知られており、近年注目が高まっている。微細気泡には、直径が1μm以上100μm未満のマイクロバブルと、直径が1μm未満のナノバブルとがある。ナノバブルは、マイクロバブルと比べて、液体中で消滅しにくく長時間残るため、上記作用効果の持続時間が長いという特長がある。ナノバブルは、ファインバブル産業会所有の登録商標「ウルトラファインバブル」で称されることもある。
特許文献1には、水素ガスを含むウルトラファインバブル(UFB)を含有する液体である水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部と、貯蔵部に貯蔵されている水素UFB含有液を、所定平均径のミストとして噴霧するミスト生成部とを備えるミスト生成装置が記載され、さらに水素UFB含有液生成部を備える実施形態も記載されている。水素UFB含有液の生成方式としては、加圧溶解方式、旋回流方式、回転方式が挙げられ、特に容器に液体を入れて加圧する加圧溶解方式の利点が述べられている。そして、ミストを分子状水素が残存した状態で対象物に液体吐出器することができ、水素水の治療効果および健康効果を皮膚や髪、さらには植物に利用することができるとされている。
特許文献2には、排出口を有するボトルに、進退可能なピストンとその進退をガイドするピストンガイドを内蔵し、ピストンとピストンガイドとの隙間を液体が通って排出口に届けられる間に、該液体にせん断圧壊を発生させることによりナノバブルを生成させる、スプレー装置が記載されている。このスプレー装置は、非常に簡単な構造でナノバブルを発生させることができるとされている。
特開2019-93357号公報 特開2021-30171号公報 特開2007-50341号公報 国際公開第2013/012069号 特許第6182715号公報
特許文献1のミスト生成装置における水素UFB含有液生成部を備える実施形態は、上記のとおり容器内で加圧する加圧溶解方式の利点が述べられているところからすると、据置型等のかなり大型の装置であると推認される。また、水素UFB含有液生成部の作動には、動力が要ると推認される。
他方、特許文献2のスプレー装置におけるボトルは、ハンディ型と推認される。また、ピストン駆動方式として手動も挙げられており、その場合動力は要らない。しかし、隙間を通る液体にせん断圧壊を発生させることにより生成するナノバブルの個数については、言及がなく、不明である。
その他の微細気泡の発生方式には、気体を液体に混合して微細化する混合方式や、液体中にキャビテーションにより微細気泡を発生させるキャビテーション方式がある。キャビテーション(空洞現象)は、液体の流れの中で圧力が飽和水蒸気圧より低くなった瞬間に泡が発生する物理現象であり、一種の沸騰現象である。キャビテーション方式の微細気泡発生装置としては、特許文献3~5のようなベンチュリー管を用いたものが知られている。
ベンチュリー通路は、液体の流れ方向の順に流入部と絞り部と流出部とを含むものである。液体は、絞り部を通るときに流速が速くなると同時に圧力が上がり、ラッパ部で流速が遅くなると同時に圧力が下がる。この急激な圧力変化で生じるキャビテーションにより気泡が発生する。その気泡の発生効率を高めるために、特許文献3では複数の円孔を設けた整流板、特許文献4,5では絞り部に突出する衝突部(ねじ部材)、等を付加することが考えられている。
なお、特許文献3~5における絞り部(くびれ部)はいずれも、断面が円形の穴からなる。特許文献5には、「絞り孔の軸断面形状はたとえば円形にすることが望ましいが、過度の損失を生じない限り、楕円や正多角形状( 正方形、正六角形、正八角形等) の軸断面形状も可能である」との記載があるが、正多角形状は望ましいものから外れており、よって実施例は円形の例のみである。
また、特許文献3~5における流入口(テーパー部)はいずれも、断面が円形の円錐内面からなる。それ以外の形状の流入口については、特許文献5にも記載がない。
そこで、本発明の主たる目的は、手軽に手に持って、ナノバブルを含む液体を吐出することができ、構造が簡単で、動力が要らない液体吐出器を提供することにある。
また、特許文献3~5のように、気泡の発生効率を高めようとして旋回流発生部や整流板や衝突部(ねじ部材)を設けると構造が複雑化することから、本発明のさらなる目的は、シンプルな構造のベンチュリー通路によりナノバブルの発生数を増やすことにある。
本発明の液体吐出器は、
キャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生構造と、
ナノバブル発生構造に液体を流す手動式ポンプと、
前記液体を貯溜するハンディ型のボトルと、
ボトル内の前記液体をボトル外へ吐出する吐出部材とを含むことを特徴とする。
[作用]
手動式ポンプによりボトル内の液体をナノバブル発生構造に流して、キャビテーションによりナノバブルを発生させるので、動力が要らない。発生したナノバブルは、液体中で消滅しにくく長時間残る。ハンディ型のボトルを用いるので、手軽に手に持って、ナノバブルを含む液体をノズルからボトル外へ吐出することができる。
本発明の液体吐出器によれば、手軽に手に持って、ナノバブルを含む液体を吐出することができ、構造が簡単で、動力が要らないという優れた効果を奏する。
さらに、後述するように、ベンチュリー通路の絞り部は断面が多角形の穴からなり、流入部は流れ方向に従い縮径して絞り部に接続する断面が多角形の角錐内面からなるものとすれば、シンプルな構造のベンチュリー通路によりナノバブルの発生数を増やすことができる。
図1(a)は実施形態1の、(b)は実施形態2の各液体吐出器を示す正面図である。 図2は同実施形態に使用する実施例1のナノバブル発生構造の実験概略図及び部分拡大断面図である。 図3は実施例1のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図4は実施例2のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図5は実施例3のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図6は実施例4のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図7は実施例1~4のナノバブル発生実験結果を示すグラフ図である。 図8は実施例5のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。 図9(a)~(e)は実施例5の変更例の正面図である。 図10は実施例6のナノバブル発生構造の(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は斜視図である。
1.用途及び液体
液体吐出器の用途としては、特に限定されないが、ナノバブル含有液の洗浄作用、殺菌作用又は消毒作用を利用した洗浄用液体吐出器や美容用液体吐出器、ナノバブル含有液の植物成長促進作用又は植物病気予防作用を利用した園芸用液体吐出器等を例示できる。
ナノバブルを発生させる液体としては、特に限定されないが、水、化粧水、殺菌物質入りの水、消毒物質入りの水、肥料入りの水、アルコール等を例示でき、上記用途に応じて採用できる。
2.ボトル
ハンディ型のボトルは、手で持つことができるサイズ及び重量の容器であり、その形状、材料、構造等は特に限定されない。
2.手動式ポンプ
手動式ポンプとしては、特に限定されないが、ピストン式ポンプ(注射器型)、プライマリーポンプ、ベローズポンプ等(但し、いずれも手動式)を例示できる。
手動式ポンプは、ボトルと共に手に持つことができるものが好ましく、よって、ボトルに内蔵されているか、ボトルの直ぐ外部に接続されているものが好ましい。
3.ナノバブル発生構造
ナノバブル発生構造としては、特に限定されないが、気体を液体に混合して微細化する混合方式の構造や、液体中からキャビテーションにより微細気泡を発生させるキャビテーション方式の構造を例示できる。キャビテーション(空洞現象)は、液体の流れの中で圧力が飽和水蒸気圧より低くなった瞬間に泡が発生する物理現象であり、一種の沸騰現象である。キャビテーション方式は、混合方式と比べて、気体を混合させるための構造が不要である分、シンプルであるという特長がある。
よって、ナノバブル発生構造は、液体の流れ方向の順に流入部と絞り部と流出部とを含むベンチュリー通路を備え、液体がベンチュリー通路を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中からナノバブルを発生させるものであることが好ましい。
ベンチュリー通路としては、次の(ア)(イ)を例示できるが、下の理由から(イ)が好ましい。
(ア)絞り部は断面が円形の穴からなり、流入部は流れ方向に従い縮径して絞り部に接続する断面が円形の円錐内面からなり、流出部は絞り部よりも拡径した部分を含むもの。なお、本発明明細書において「円錐内面」は、円錐の頂部が切れてなる部分円錐状の内面をいう。
(イ)絞り部は断面が多角形の穴からなり、流入部は流れ方向に従い縮径して絞り部に接続する断面が多角形の角錐内面からなり、流出部は絞り部よりも拡径した部分を含むもの。なお、本明細書において「角錐内面」は、角錐の頂部が切れてなる部分角錐状の内面をいう。
液体が、断面が多角形の穴からなる絞り部を通過するとき、円形の穴からなる絞り部を通過するときと比べて、ナノバブルの発生数が増える。これは、多角形の穴の角部分で乱流や二次流れ(主流と直角な方向に引き起こされる流れ)が生じるためであると考えられる。
さらに、液体が、絞り部の前にある断面が多角形の角錐内面からなる流入部を通過するときにも、円錐内面からなる流入部を通過するときと比べて、乱流や二次流れが生じ、その乱流や二次流れを伴った液体が上記絞り部でさらに乱流や二次流れを増大させるため、ナノバブルを非常に効率よく発生すると考えられる。
このような断面が多角形のベンチュリー通路は、断面が円形のベンチュリー通路に対して僅かな形状変化があるにすぎず、シンプルな構造を保っている。
流出部は、特に限定されず、次の(カ)(キ)を例示できるが、(キ)が好ましい。
(カ)断面が円形の穴からなる絞り部に接続して流れ方向に従い拡径する断面が円形の円錐内面又は多角形の角錐内面からなるもの、又は該絞り部に対して段付き状に拡径する内面からなるもの。
(キ)断面が多角形の穴からなる絞り部に接続して流れ方向に従い拡径する断面が多角形の角錐内面からなるもの、又は該絞り部に対して段付き状に拡径する内面からなるもの。
流入部、絞り部及び流出部における前記各「多角形」としては、特に限定されないが、三角形、四角形、五角形又は六角形が好ましく、三角形、四角形又は五角形がより好ましく、三角形又は四角形がさらに好ましく、三角形が最も好ましい。これは、例えば正多角形における一つの角の内角は、円形に近い正八角形で135°であるのに対し、正六角形で120°、正五角形で108°、正四角形で90°、正三角形で60°と小さく(鋭く)なり、これが鋭いほど上述した角部分での乱流や二次流れが強く生じるからである。
よって、三角形としては、特に限定されないが、鈍角を含まない鋭角三角形(正三角形等)又は直角三角形が好ましいということができる。
ナノバブル発生構造の形態としては、次の態様を例示できる。
(ア)液体流路の途中部に、形態を問わずベンチュリー通路を一つ備えている態様
(イ)入口側端面と出口側端面とを有するブロック体に、一つのベンチュリー通路を備えている態様。
(ウ)入口側端面と出口側端面とを有するブロック体に、複数のベンチュリー通路を並列に備えている態様。
態様(ウ)において、複数の流入部の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有(辺間に該入口側端面の一部が実質的に無い)又は平行(辺間に該入口側端面の一部が有る)するように配されていることが好ましく、平行する場合の辺間距離は2mm以下が好ましい(より好ましくは1mm以下)。入口側端面における開口と開口との間の面積(これは流動損失になる)を減少させることができるからである。
態様(ウ)において、複数の流出部の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されていることが好ましく、平行する場合の辺間距離は2mm以下が好ましい(より好ましくは1mm以下)。出口側端面における開口と開口との間の面積(これは流動損失になる)を減少させることができるからである。
絞り部の内断面積としては、特に限定されないが、0.025~260mm2 を例示でき、流動抵抗とコンパクト性の観点からは0.1~50mm2 が好ましい。
流入部の開口断面積としては、特に限定されないが、上記絞り部の内断面積に対して4~40倍を例示できる。
流出部の開口断面積としては、特に限定されないが、上記絞り部の内断面積に対して4~40倍を例示できる。
流入部の流れ方向に対するテーパー角度(多角錐の辺のテーパー角度。以下同じ。)としては、特に限定されないが、10~70°を例示できる。
流出部の流れ方向に対するテーパー角度(多角錐の辺のテーパー角度。以下同じ。)としては、特に限定されないが、10~70°を例示できる。
4.吐出部材
吐出部材としては、特に限定されないが、液体をストレート状に吐出するノズルや単純孔、液体を複数の液滴状に吐出するノズル、液体を霧状に吐出するノズル等を例示できる。
次に、本発明を具体化した実施形態の液体吐出器について、図1を参照して説明する。なお、実施形態で記す構造、形状等は例示であり、発明の要旨から逸脱しない範囲で適宜変更できる。
[実施形態1]
図1(a)に示す実施形態1の液体吐出器12は、
キャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生構造30と、
ナノバブル発生構造30に液体を流す手動式ポンプ14と、
前記液体を貯溜するハンディ型のボトル13と、
ボトル内の前記液体をボトル外へ吐出する吐出部材15とを含み構成されている。
手動式ポンプ14には、シリンダ16とピストン17とからなる手動ピストン式ポンプ(注射器型)が用いられている。手動式ポンプ14は、ピストン17の押圧端側がボトル外に上方へ突出し、それ以外の大部分はボトル内にあるように、ボトル13に縦方向に取り付けられている。ナノバブル発生構造30は、シリンダ16の開口端側に取り付けられている。
吐出部材15には、レバー駆動式の噴霧ノズル部材が用いられている。
ボトル13に液体を入れ、手動式ポンプ14のピストン17を往復させると、液体はシリンダ16に入るとき及びシリンダ16から出るときのいずれにおいてもナノバブル発生構造30を流れ、キャビテーションによりナノバブルが発生する。こうしてナノバブルは、ボトル内の液体に拡散して長時間残る。そして、使用時には、ボトル13を手に持ち、吐出部材15を操作してボトル内の液体をボトル外へ吐出することにより、前述した用途に応じた洗浄作用、殺菌作用、消毒作用、植物成長促進作用、植物病気予防作用等を得ることができる。
[実施形態2]
図1(b)に示す実施形態2の液体吐出器12は、手動式ポンプ14としてプライマリーポンプを用い、手動式ポンプ14及びナノバブル発生構造30をボトルの直ぐ外部に下管18及び上管19により接続した点において、実施形態1と相違するものである。手動式ポンプ14を押し凹ませると、ボトル内の液体は、下管18からボトル外に出て、手動式ポンプ14からナノバブル発生構造30を流れ、ナノバブルを含んで上管19からボトル内に戻るようになっている。
実施形態2によっても、実施形態1と同様の作用効果が得られる。
[実施例1~4]
上記[実施形態1,2]のナノバブル発生構造30として使用する、実施例1~4のナノバブル発生構造について、図2~図7を参照して説明する。なお、実施例で記す構造、材料、数値、形状及び寸法は例示であり、発明の要旨から逸脱しない範囲で適宜変更できる。
実施例1~4のナノバブル発生構造は、図2に示すように、入口側端面と出口側端面とを有するブロック体1にベンチュリー通路2を備え、液体がベンチュリー通路2を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中からナノバブルを発生させるものである。ベンチュリー通路2は、液体の流れ方向の順に流入部3と絞り部4と流出部5とを含む。
ブロック体1は、プラスチックにより成形された直径8.5mm、長さ10mmの円柱状のものである。ブロック体1は、円筒状のホルダー6を介して、ホース7で構成される液体流路の途中部に取り付けられている。ホルダー6の内周面は、内直径8.5mmの中央部と、内直径8.0mmの両端部とからなり、中央部にブロック体1が抱持されている。ホルダー6の両端部外周に、ホース7が挿着されている。
実施例1~4は、ベンチュリー通路2の形状寸法においてのみ互いに相違し、その他は共通であるから、図3~図6にはベンチュリー通路2を備えたブロック体1のみを図示する。
図3に示す実施例1のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が正三角形の穴からなり、正三角形の一辺は2.45mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に各角を合致させて接続する断面が正三角形の三角錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の一辺は7.0mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で30.3°である。
流出部5は、絞り部4に各角を合致させて接続して流れ方向に従い拡径する断面が正三角形の三角錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の一辺は7.0mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で30.3°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
図4に示す実施例2のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が正四角形(正方形)の穴からなり、正四角形の一辺は1.6mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に各角を合致させて接続する断面が正四角形の四角錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の一辺は4.6mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で25.3°である。
流出部5は、絞り部4に各角を合致させて接続して流れ方向に従い拡径する断面が正四角形の四角錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の一辺は4.6mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で25.3°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
図5に示す実施例3のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が正六角形の穴からなり、正六角形の一辺は1mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に各角を合致させて接続する断面が正六角形の六角錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の一辺は2.85mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で22.4°である。
流出部5は、絞り部4に各角を合致させて接続して流れ方向に従い拡径する断面が正六角形の六角錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の一辺は2.85mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は最大部位で22.4°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
図6に示す実施例4のベンチュリー通路2は、絞り部4が、断面が円形の穴からなり、円の直径は1.8mm、絞り部4の長さは1mmである。
流入部3は、流れ方向に従い縮径して絞り部4に接続する断面が円形の円錐内面からなり、流入部3の入口側端面での開口の直径は5.2mm、流入部3の長さは4.5mm、流入部3の流れ方向に対するテーパー角度は20.7°である。
流出部5は、絞り部4に接続して流れ方向に従い拡径する断面が円形の円錐内面からなり、流出部5の出口側端面での開口の直径は5.2mm、流出部5の長さは4.5mm、流出部5の流れ方向に対するテーパー角度は20.7°である。すなわち、流入部3と流出部5は形状寸法が対称である。
次の表1に示すように、流入部3の開口断面積及び絞り部4の内断面積は、実施例1~4の間で実質的に同一であり、流入部3の開口断面積は絞り部4の内断面積に対して約8倍である。
Figure 2024011352000002
[ナノバブル発生実験]
以上のように構成された実施例1~4のナノバブル発生構造について、ナノバブル発生実験を行った。
・図2に示すように、水(水道水)を水槽8からポンプ9によりホース7→ベンチュリー通路2→ホース7の順に流し、ベンチュリー通路2で発生した微細気泡を含むサンプル水11を該ホース7から貯留槽10に貯溜した。水圧は0.05MPaと0.2MPaの二通りとし、各例における水流量を表1に記した。
・貯溜した直後のサンプル水11を測定用セルに汲み取って日本カンタム・デザイン株式会社製の測定装置(装置名:ナノ粒子解析システム・ナノサイトLM20)に設置し、同装置により自動的にサンプル水11中の微細気泡の個数を測定するとともに、粒度分布からピーク泡径を測定した。
実施例1~4のいずれにおいても、ピーク泡径は100~200nm程度であり、サンプル水11中の微細気泡が比較的小径のナノバブルであることを確認した。これは、ベンチュリー通路2ではマイクロバブルとナノバブルとが発生していても、サンプル水11中でマイクロバブルと比較的大径のナノバブルは早期に浮上して消滅してしまい、比較的小径のナノバブルが残っていることによるものと考えられる。
なお、本実験前に、実施例3と同じ六角形タイプのベンチュリー通路(但し流入部3の開口断面積は10.4mm2 )に手動式ポンプで水を通す予備試験を行い、同じく貯溜した直後と2週間経過後の各サンプル水について微細気泡の個数を測定したところ、2週間経過後のサンプル水中にも上記ナノバブルは(貯溜した直後に対して個数が36%減少したが)十分な数量が保持されていた。すなわち、上記ナノバブルは分単位ではほとんど減少しない。このことから、実施例1~4で、貯溜した直後のサンプル水11で測定したナノバブルの個数は、ベンチュリー通路2で発生した時のピーク泡径100~200nm程度以下のナノバブルの発生個数とみなせると考えられる。
上記のとおり、貯溜した直後のサンプル水11で測定したナノバブルの個数(発生個数)は、表1と図7に示すとおりであり、実施例1>実施例2>実施例3>実施例4の順であった。
[実施例1~4の変更例]
実施例1~4のブロック体1及びベンチュリー通路2の寸法は適宜変更することができ、次に実施例1~3の変更例を例示する。
(ア)ブロック体1の直径を20mmにして、実施例1の絞り部4の一辺を4.6mm、流入部3の開口の一辺を22mmにしたり、実施例2の絞り部4の一辺を3mm、流入部3の開口の一辺を14.5mmにしたり、実施例3の絞り部4の一辺を1.88mm、流入部3の開口の一辺を9mmにしたりする。これらの各絞り部4の内断面積は約9mm2 である。
(イ)ブロック体1の直径を20mmにして、実施例1の絞り部4の一辺を6.5mm、流入部3の開口の一辺を22mmにしたり(この場合、流入部3の三角形開口の角部がブロック体に収まらずに欠けるが、このような態様も本発明に含まれる。)、実施例2の絞り部4の一辺を4.3mm、流入部3の開口の一辺を14.5mmにしたり、実施例3の絞り部4の一辺を2.65mm、流入部3の開口の一辺を9mmにしたりする。これらの各絞り部4の内断面積は約18mm2 である。
[実施例5]
次に、実施例5のナノバブル発生構造は、図8に示すように、ブロック体1に六つのベンチュリー通路2を並列に備えている点において実施例1と相違するものであり、その他は基本的に実施例1と共通である。一つ一つのベンチュリー通路2の流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状は正三角形であり、各部の寸法は適宜設定できる。六つの流入部3の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。六つの流出部5の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。
[実施例5の変更例]
実施例5のベンチュリー通路2の数や断面形状は、例えば図9(a)~(e)のように、適宜変更することができる。
(a)はベンチュリー通路2の数を二つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を直角三角形とした例である。
(b)はベンチュリー通路2の数を四つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を直角三角形とした例である。
(c)はベンチュリー通路2の数を五つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を鋭角三角形とした例である。
(d)はベンチュリー通路2の数を八つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状を鋭角三角形とした例である。
(e)はベンチュリー通路2の数を四つとし、流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状が正三角形のものと直角三角形のものとを混在させた例である。
[実施例6]
次に、実施例6のナノバブル発生構造は、図10に示すように、ブロック体1に七つのベンチュリー通路2を並列に備えている点と、一つ一つのベンチュリー通路2の流入部3、絞り部4及び流出部5の各断面形状は正六角形であにおいて実施例1と相違するものであり、その他は基本的に実施例1と共通である。ベンチュリー通路2の各部の寸法は適宜設定できる。七つの流入部3の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。七つの流出部5の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されており、該辺間距離は1mm以下である。
これら、実施例1~3の変更例、実施例5及びその変更例、並びに実施例6によっても、断面形状が円形のベンチュリー通路と比べて、ナノバブルの発生数を増やすことができる。
その他、各実施例(変更例を含む)によれば、次の作用効果も得られる。
(ア)ベンチュリー通路2を備える1個のブロック体1(モジュール)は、構造が非常にシンプルであり、部品点数も少なく、量産性に優れており、プラスチックの射出成形などで容易に製造することができる。
(イ)寸法の設計・製造の自由度が高く、数mm~数十mm程度の小さなブロック体1も製造することができるため、多種の液体吐出器に容易に搭載することができ、ナノバブル生成機能を簡単に付与することができる。
(ウ)搭載場所、液圧、液流量等に応じて、ベンチュリー通路2の数及び断面形状を調整することにより、用途に応じたナノバブル発生構造を作成することができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することができる。
1 ブロック体
2 ベンチュリー通路
3 流入部
4 絞り部
5 流出部
6 ホルダー
7 ホース
8 水槽
9 ポンプ
10 貯留槽
11 サンプル水
12 液体吐出器
13 ボトル
14 手動式ポンプ
15 吐出部材
16 シリンダ
17 ピストン
18 下管
19 上管

Claims (11)

  1. キャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生構造(30)と、
    ナノバブル発生構造に液体を流す手動式ポンプ(14)と、
    前記液体を貯溜するハンディ型のボトル(13)と、
    ボトル内の前記液体をボトル外へ吐出する吐出部材(15)とを含む液体吐出器。
  2. 液体は、水、化粧水、殺菌物質入りの水、消毒物質入りの水、肥料入りの水、又は、アルコールである請求項1記載の液体吐出器。
  3. 手動式ポンプは、ピストン式ポンプ、プライマリーポンプ又はベローズポンプである請求項1記載の液体吐出器。
  4. ナノバブル発生構造は、液体の流れ方向の順に流入部(3)と絞り部(4)と流出部(5)とを含むベンチュリー通路(2)を備え、液体がベンチュリー通路(2)を流れるときに生じるキャビテーションにより液体中にナノバブルを発生させるものである請求項1記載の液体吐出器。
  5. 絞り部(4)は断面が多角形の穴からなり、流入部(3)は流れ方向に従い縮径して絞り部(4)に接続する断面が多角形の角錐内面からなり、流出部(5)は絞り部(4)よりも拡径した部分を含む請求項4記載の液体吐出器。
  6. 流出部(5)は、絞り部(4)に接続して流れ方向に従い拡径する断面が多角形の角錐内面からなる請求項5記載の液体吐出器。
  7. 前記各多角形は、三角形、四角形、五角形又は六角形である請求項5記載の液体吐出器。
  8. 入口側端面と出口側端面とを有するブロック体(1)に、一つのベンチュリー通路(2)を備えている請求項4~7のいずれか一項に記載の液体吐出器。
  9. 入口側端面と出口側端面とを有するブロック体(1)に、複数のベンチュリー通路(2)を並列に備えている請求項4~7のいずれか一項に記載の液体吐出器。
  10. 複数の流入部(3)の入口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されている請求項9記載の液体吐出器。
  11. 複数の流出部(5)の出口側端面での開口は、隣り合う開口の一辺どうしが共有又は平行するように配されている請求項9記載の液体吐出器。
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