JP2024010359A - コンクリート用凝結調整表面改質剤 - Google Patents

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Kazuhiro Aizawa
慎也 伊藤
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Abstract

【課題】夏場等の高い環境温度下において、凝結始発時間を遅延させるとともに、ブリーディングも抑制できるコンクリート用凝結調整表面改質剤を提供する。【解決手段】グルコン酸を除くオキシカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のオキシカルボン酸又はその塩と、硫酸アルミニウム及びカリウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種の硫酸塩とを含有し、300μm篩残分が5~60質量%である、コンクリート用凝結調整表面改質剤である。【選択図】なし

Description

特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和4年6月15日に発行されたDVD「コンクリート工学年次論文集第44巻(2022)」 (2)令和4年7月11日に発表した動画が掲載されたコンクリート工学年次大会2022(千葉)のウェブサイト(https://confit.atlas.jp/guide/event/jci2022/subject/1019/tables?cryptoId=)
本発明は、主に、土木・建築分野等で使用されるコンクリートのコンクリート表面仕上げ用硬化促進剤に関する。なお、本発明のコンクリートとは、セメントペースト、モルタル、コンクリートを総称するものである。
建設業界は、いわゆる3K(危険、キツイ、汚い)作業が多い業界と言われている。国土交通省は、「国土交通白書」や「重点政策」の中で、新3K(給料がいい、休暇がとれる、希望がもてる)を目指すとし、建設業界の改革を掲げている。例えば、コンクリート工においても、「i-Construction」というキーワードの下、作業の効率化や、省力化・軽労化を推進していく方針である。
コンクリート工では、コンクリートを打設した後、表面仕上げを行う。この表面仕上げの良否はコンクリートのひび割れや強度に影響し、最終的にはコンクリート構造物の耐久性にまで影響する。コンクリートの表面仕上げとしては、金属ゴテや木ゴテやプラスティック製のコテや硬質ゴム製のコテ等で平滑にするコテ仕上げ、表面仕上げ用のバイブレータ等で平滑にするバイブレータ仕上げ等が挙げられるが、主にコテを用いて行われる。
このコテ等による表面仕上げにおいて、最終の表面仕上げ作業の開始時はブリーディングが引き始めた時期が最適な時期とされている。ブリーディングは、コンクリートの練り混ぜ水の一部が材料分離し、コンクリート表面に浮かび上がってくる現象である。ブリーディング量が過剰であると、コンクリート構造物表層の品質低下を招く上、仕上げ作業の開始が遅れることとなる。また、ブリーディングが引き始める時期はコンクリートの凝結始発時間の直前でもある。
ブリーディングを抑制する方法として、減水剤を使用し、単位水量を低減する方法が知られている。例えば、デュータンガム、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する水溶性ポリマー及び減水剤をフレッシュコンクリートに添加する方法(特許文献1)やグリコール系、アクリル系またはバイオポリマー系の増粘剤成分を含有した高性能AE減水剤を用いる方法(特許文献2)が知られている。
特開2014-148438号公報 特開2012-200947号公報
しかしながら、上記のようなブリーディングを抑制する方法では、夏場等の高い環境温度の場合、コンクリートの凝結始発時間を遅延させることができず、作業人員を増員する等の必要が生じるため、生産性が向上しない。
そこで、本発明は、夏場等の高い環境温度下において、凝結始発時間を遅延させるとともに、ブリーディングも抑制できるコンクリート用凝結調整表面改質剤を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく検討を行なったところ、グルコン酸を除くオキシカルボン酸又はその塩を含有し、300μm篩残分が5~60質量%とすることで、凝結始発時間を遅延させるとともに、ブリーディングも抑制することができるコンクリート用凝結調整表面改質剤が得られることを見出した。すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1] グルコン酸を除くオキシカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のオキシカルボン酸又はその塩と、硫酸アルミニウム及びカリウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種の硫酸塩とを含有し、300μm篩残分が5~60質量%である、コンクリート用凝結調整表面改質剤。
[2] 前記オキシカルボン酸又はその塩と、前記硫酸塩との質量比(オキシカルボン酸又はその塩/硫酸塩)が、20/80~60/40である、上記[1]に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤。
[3] 前記オキシカルボン酸又はその塩が有する水酸基とカルボキシル基の数の比(OH/COOH)が、0.4~4である、上記[1]又は[2]に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤。
[4] 上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤の含有量が、セメントに対して0.05~0.6質量%である、コンクリート組成物。
[5] 上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤添加前の未添加コンクリート組成物に対する相対ブリーディング比が、100%未満である上記[4]に記載のコンクリート組成物。
[6] 環境温度35℃における凝結始発時間が、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤添加前の未添加コンクリート組成物の凝結始発時間より60分以上遅い、上記[4]又は[5]に記載のコンクリート組成物。
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を使用することで、夏場等の高い環境温度下において、凝結始発時間を遅延させるとともに、ブリーディングも抑制することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)を詳細に説明するが、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書で使用する「部」や「%」は特に規定のない限り質量基準である。また、以下では表面仕上げの好ましい一例として、コテ仕上げを挙げて説明するが、他の表面仕上げについても同様なことがいえる。
[コンクリート用凝結調整表面改質剤]
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤は、グルコン酸を除くオキシカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のオキシカルボン酸又はその塩と、硫酸アルミニウム及びカリウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種の硫酸塩とを含有し、300μm篩残分が5~60質量%である。
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤は、グルコン酸を除くオキシカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のオキシカルボン酸又はその塩を含有する。
オキシカルボン酸としては、例えば、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられ、オキシカルボン酸の塩としては、これらのアルカリ金属塩が挙げられ、中でもナトリウム塩が好ましい。これらは1種類のみ、又は2種類以上を混和させてもよい。上記の中では、特に、酒石酸はブリーディング抑制効果が高く好ましい。なお、オキシカルボン酸がグルコン酸であると、凝結始発時間が過剰に遅くなり、また、ブリーディングを抑制することができないことに加え、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を使用しない場合と比べて材齢28日の圧縮強度も著しく低下するため本発明においては使用できない。
また、オキシカルボン酸又はその塩として、メチロールメラミン縮合物、メラミンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等のメラミン系化合物を含まないことが好ましい。
オキシカルボン酸又はその塩は、粉末であることが好ましく、その平均粒径は、特に限定されないが、通常、1000μm以下が好ましく、600μm以下がより好ましい。平均粒径を上記範囲内とすることで、凝結始発時間を遅延させやすい。なお、本実施形態において、平均粒径の測定は、例えば、堀場製作所社製レーザ回折/散乱式粒度分布計により測定することができる。オキシカルボン酸又はその塩の平均粒径の下限は特に限定されないが、例えば5μmである。
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤は、硫酸アルミニウム及びカリウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種の硫酸塩を含有する。
硫酸アルミニウムは、特に限定されないが、市販されているものが使用でき、当該硫酸アルミニウムは、0~18水塩であることが好ましい。
カリウムミョウバンは、ミョウバンの一種で、カリウムイオン、アルミニウムイオン及び硫酸イオンを含む複塩である。一般式AlK(SO・nHOで表され、式中のnが0~12のいずれのものも使用可能である。
これらは1種のみ、又は2種以上を混和させてもよく、ブリーディング抑制の観点から、硫酸アルミニウムを含有することが好ましい。
硫酸塩は粉末であることが好ましく、その平均粒径は、特に限定されないが、通常、500μm以下が好ましく、325μm以下がより好ましい。硫酸塩の平均粒径が500μm以下であることで、コテ仕上げ性が良好となり、コテ仕上げ後のブリーディングが収まりやすい。硫酸塩の平均粒径の下限は特に限定されないが、例えば5μmである。
本実施形態のコンクリート用凝結調整表面改質剤における、オキシカルボン酸又はその塩と、硫酸塩との質量比(オキシカルボン酸又はその塩/硫酸塩)は、20/80~60/40が好ましく、25/75~55/45がより好ましく、28/72~45/55がさらに好ましい。なお、オキシカルボン酸又はその塩、ならびに硫酸塩として、それぞれ2種以上を用いた場合には、その合計量の質量比が上記範囲をみたすものとする。
オキシカルボン酸又はその塩/硫酸塩が上記範囲内にあると、夏場等の高い温度環境下においても凝結始発時間を遅延させやすく、ブリーディングを抑制しやすい。
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤の300μm篩残分は、5~60質量%である。300μm篩残分が、5%未満であるとブリーディング抑制効果が得られず、60質量%を超えると凝結始発時間を遅延させることができない。凝結始発時間の遅延及びブリーディング抑制の観点からは、8~55質量%であることがより好ましく、15~35質量%であることがさらに好ましい。なお、本発明における300μm篩残分は、JIS Z 8801-1:2019に規定される金属製網ふるいを用い、JIS K 0069:1992に規定される乾式ふるい分け試験方法を参照し、測定することができる。
本実施形態において、オキシカルボン酸又はその塩が有する水酸基とカルボキシル基の数の比(OH/COOH)は、0.4~4であることが好ましく、0.5~2であることがさらに好ましく、0.6~1.5であることがもっとも好ましい。OH/COOHが上記範囲内であると、凝結始発時間を遅延させやすく、また、ブリーディングを抑制しやすい。
[コンクリート組成物]
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を、コンクリートに添加、混合する工程によって、当該改質剤を含むコンクリート組成物を調製することができる。
本実施形態のコンクリート組成物のブリーディング量は、JIS A 1123:2012に準拠し測定することできる。コンクリート用凝結調整表面改質剤を添加しないコンクリート組成物(ベースコンクリート)において上記同様の手法で測定したブリーディング量を100%としたときの本実施形態のコンクリート組成物のブリーディング量の比(相対ブリーディング比)は、100%未満であることが好ましく、5~80%がより好ましく、10~50%がさらに好ましい。相対ブリーディング比が上記範囲にあると、凝結始発時間を遅延させつつ、ブリーディングを効果的に抑制することができる。
本実施形態のコンクリート組成物の環境温度35℃における凝結始発時間は、JIS A 1147:2019に準拠し、測定することができる。本実施形態のコンクリート組成物の凝結始発時間と、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を添加しない未添加コンクリート組成物(ベースコンクリート)との凝結始発時間の差は、60分以上が好ましく、80分以上がより好ましく、100分以上がさらに好ましい。また、凝結始発時間の遅延が過剰であると作業効率が低下するため、500分以下が好ましく、400分以下がより好ましく、300分以下がさらに好ましい。
本実施形態において、コンクリート組成物は、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を、組成物中のセメントに対して0.05~0.6質量%の範囲で含むことが好ましく、0.05質量%を超え0.6質量%未満含むことがより好ましい。0.05質量%以上であることで、コンクリート組成物の凝結始発時間を遅延させやすくすることができ、0.6質量%以下とすることでコンクリートの流動性保持性を良好に維持することができる。
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤は、あらゆるコンクリートに使用可能であり、セメントの種類に影響されるものではない。セメントとしては、例えば、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ又はシリカを混合した各種混合セメント、石灰石粉末や高炉徐冷スラグ微粉末などを混合したフィラーセメント、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント(エコセメント)を挙げることができる。入手の容易さからポルトランドセメントが好ましく、普通ポルトランドセメントが最も好ましい。
本実施形態において、対象となるコンクリートに使用する骨材は、特に限定されるものではないが、天然に産出する骨材、人工的に製造した骨材、これらを混合して粒度調整したものであればよい。
本実施形態において、コンクリート用凝結調整表面改質剤を用いたコンクリート組成物の凝結始発時間は、環境温度によって変更することができる。例えば、環境温度35℃においては、5~8時間であることが好ましい。環境温度によって、組成物に含まれるセメントの水和反応の速度が異なるため、適切な凝結始発時間とすることが好ましい。
本発明では、各材料の混合方法は特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合してもよいし、あらかじめその一部、あるいは全部を混合しておいても差し支えない。混合装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば傾動ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ、プロシェアミキサ、及びナウターミキサ等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下すべての工程は、35℃の環境温度下にて実施した。
[コンクリート用凝結調整表面改質剤の調製]
下記の材料を用いて、各種混合比率を下記表1に記載のとおりに調製し、300μm篩残分が30%のコンクリート用凝結調整表面改質剤を作製した。
[コンクリート用凝結調整表面改質剤材料]
酒石酸:試薬
クエン酸:試薬
クエン酸ナトリウム(クエン酸Na):試薬
リンゴ酸:試薬
グルコン酸:試薬
硫酸アルミニウム:試薬、乾燥品
カリウムミョウバン:試薬
[コンクリート組成物]
下記の材料を用い、単位セメント量310kg/m、単位水量170.5kg/m、s/a=43%、空気量4.5±1.5%、スランプ12±2.5cm、減水剤添加率:セメント×1.0%のコンクリート組成物を、50Lの2軸ミキサを用いて調製した。
コンクリート組成物の調製に使用した材料は下記のとおりである。
・セメント:普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン比表面積3200cm/g。
・粗骨材:砕石、密度2.64g/cm
・細骨材:砕砂、密度2.62g/cm
・水:水道水
・減水剤:リグニン系減水剤、GCP株式会社製
上記調製したコンクリート用凝結調整表面改質剤を、上記コンクリート組成物中のセメントに対して0.2質量%混和し、各試験を実施した。コンクリート用凝結調整表面改質剤を添加していないコンクリート組成物を参照例1とした。結果を表1に記載する。
なお、コンクリート用凝結調整表面改質剤の混和は、コンクリート組成物練り上げが完了した2軸ミキサ内にコンクリート用凝結調整表面改質剤を投入して30秒混和することによって行った。
[試験方法]
スランプについては、JIS A 1101:2020に準拠し測定した。
始発時間については、JIS A 1147:2019に準拠し測定した。
相対ブリーディング比については、JIS A 1123:2012に準拠し、ブリーディング量を測定した。コンクリート用凝結調整表面改質剤を使用していない場合(参照例1)のブリーディング量を100%とし、得られたブリーディング量との比を相対ブリーディング比とした。相対ブリーディング比が低いほど、ブリーディングが抑制されていることを意味する。
圧縮強度については、コンクリート材料をφ10×20cmの型枠に充てんし、JIS A 1108:2018に準拠して材齢28日の圧縮強度を測定した。
表1に記載の結果より、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤は、35℃の環境温度下においても、コンクリートの凝結始発時間を遅延させるとともに、ブリーディングも抑制できることがわかる。また、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を使用することにより、スランプがベースコンクリートと比較して大きく、材齢28日の圧縮強度も十分なコンクリート材料を得ることができる。
オキシカルボン酸としてグルコン酸を用いた場合、始発時間が過剰に遅延する上、ブリーディングを抑制することができず、さらには材齢28日の圧縮強度がベースコンクリートよりも低下してしまうことがわかる。
コンクリート用凝結調整表面改質剤の300μm篩残分を下記表2に記載の値となるように調節したこと以外は、実施例1-3と同様に試験を行った。結果を表2に示す。
表2に記載の結果より、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤の300μm篩残分を5~60質量%とすることにより、始発時間と、相対ブリーディング比をコントロールすることが可能であることがわかる。例えば、300μm篩残分が少ないほど、ベースコンクリートとの始発時間の差が大きくなり、より高い環境温度下でも好適に用いることができる。また、300μm篩残分が多いほど、よりブリーディングを抑制することができる。
コンクリート用凝結調整表面改質剤の添加率を、下記表3に記載の値となるように調整したこと以外は、実施例1-3と同様に試験を行った。結果を表3に示す。
表3に記載の結果より、本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤は、添加率を高めることによって、ベースコンクリートの始発時間との差を大きくすることができ、例えば、より高温な環境温度下でも好適に用いることができる。中でも0.1~0.2質量%程度添加することで、上記効果に加えて、ブリーディング抑制効果を高めることができる。
本発明のコンクリート用凝結調整表面改質剤を用いることで、夏場等の高い環境温度下において、凝結時間を遅延させるとともに、ブリーディングも抑制することが可能となる。また、環境温度や作業の規模に合わせて凝結時間を調整できるため、土木、建築分野に好適であり、作業員の業務効率化につながり、建設現場の効率を向上できるといった効果を奏する。

Claims (6)

  1. グルコン酸を除くオキシカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のオキシカルボン酸又はその塩と、硫酸アルミニウム及びカリウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種の硫酸塩とを含有し、
    300μm篩残分が5~60質量%である、コンクリート用凝結調整表面改質剤。
  2. 前記オキシカルボン酸又はその塩と、前記硫酸塩との質量比(オキシカルボン酸又はその塩/硫酸塩)が、20/80~60/40である、請求項1に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤。
  3. 前記オキシカルボン酸又はその塩が有する水酸基とカルボキシル基の数の比(OH/COOH)が、0.4~4である、請求項1又は2に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤。
  4. 請求項1又は2に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤の含有量が、セメントに対して0.05~0.6質量%である、コンクリート組成物。
  5. 請求項1又は2に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤添加前の未添加コンクリート組成物に対する相対ブリーディング比が、100%未満である請求項4に記載のコンクリート組成物。
  6. 環境温度35℃における凝結始発時間が、請求項1又は2に記載のコンクリート用凝結調整表面改質剤添加前の未添加コンクリート組成物の凝結始発時間より60分以上遅い、請求項4に記載のコンクリート組成物。
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