JP2024010261A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】煩わしさを低減しつつ適度な分かりやすさを与えて運転者を適切に誘導できる、ヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】自車両1の前方の表示領域内に重畳画像を表示するヘッドアップディスプレイ装置10であって、重畳画像の表示制御を行う制御部31は、自車両1の走行環境に係わる走行環境情報を取得する情報取得処理(S1)と、走行環境情報が所定条件を満たすか否かを判定する判定処理(S2)と、所定条件を満たす場合に複数の静止画像が消灯されることなく順次切り替えられるアニメーションにより重畳画像を表示するアニメーション処理(S3)とを実行し、アニメーション処理では、静的表示状態から動的表示状態を経て静的表示状態に至る表示切替を行い、断続的に変化する動きを表現するものである。【選択図】図6

Description

本発明は、視認者に虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置が知られている。このヘッドアップディスプレイ装置では、車両がナビゲーションの対象交差点に接近したとき、その交差点までの残距離の数値が当該交差点を通過するまで継続して表示される。
特開2015-4612号公報
しかしながら、上記従来のヘッドアップディスプレイ装置では、対象交差点までの残距離の数値が常に変化し続けながら継続して長時間表示されるため、視認者であるドライバーは強い煩わしさを感じるという問題点があった。
一方、上記を回避するために、表示の点灯状態・消灯状態を交互に繰り返し、その点滅のたびに表示内容を変化させる手法も考えられる。しかしながら、このような点滅表示は、過度な誘目性を与えドライバーが表示に見入ってしまう可能性がある。また、ドライバーが表示内容の変化を見逃してしまった場合、その変化を含む大きな一連の表示動作の一部であることが直感的に分かりにくいといった問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、煩わしさを低減しつつ適度な分かりやすさを与えて運転者を適切に誘導できる、ヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明は、自車両1の前方の表示領域3内において前記自車両1の前方風景と重なる虚像Vとして視認者5に視認されるように重畳画像Vを表示するヘッドアップディスプレイ装置10であって、前記重畳画像Vの表示制御を行う制御部31を備え、前記制御部31は、前記自車両1の走行環境に係わる走行環境情報を取得する情報取得処理S1と、前記情報取得処理S1で取得した前記走行環境情報が所定条件を満たすか否かを判定する判定処理S2と、前記判定処理S2により前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記重畳画像Vを、複数の静止画像が消灯されることなく順次切り替えられるアニメーションにより表示するアニメーション処理S3と、を実行し、前記アニメーション処理S3では、1つの前記静止画像の静的表示状態から、当該1つの静止画像から次の順番の前記静止画像へ動的に変化して切り替わる動的表示状態を経て、前記次の順番の静止画像の静的表示状態に至る表示切替を行い、断続的に変化する動きを表現することを特徴とする。
本発明によれば、静的表示状態と動的表示状態とを切り替えて画像の変化を断続的に表現するため、運転者に過度な誘目性を与えることなく適度な誘目性を与えつつ、表示に対する煩わしさを低減して運転に集中することができる。また、画像の断続的な変化の中に静止画像の表示状態が随時介在することで動きの変化が大きくなり、運転者はその変化により表現される動きを認識しやすくなる。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の車両への搭載態様を表す説明図。 ヘッドアップディスプレイ装置を用いた車両用表示システムのブロック図。 ヘッドアップディスプレイ装置における制御部の処理を示すフローチャート。 最初の静止画像から最終の静止画像まで1回の表示切替しか行わない場合と、複数回の表示切替を行った場合との表示内容の変化量を示す図。 ナビゲーションの具体例において静的表示状態及び動的表示状態の開始地点、並びに表示切替地点を示す図。 高速道路の降り口を案内する場合のナビゲーション表示の一例を示す図。 図5の具体例において表示パラメータの1つである表示切替地点を変更した場合の静的表示状態及び動的表示状態の開始地点、並びに表示切替地点を示す図。 図5の具体例において表示パラメータの1つである表示切替地点の個数を減らした場合の静的表示状態及び動的表示状態の開始地点、並びに表示切替地点を示す図。 進路変更後の走行経路内を強調表示した場合の一例を示す図。 自車両の速度に対する動的表示状態の時間を示す図。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display)装置(以下、HUD装置という)について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るHUD装置の車両への搭載態様を表す説明図である。HUD装置10は、車両(自車両)1のダッシュボード2の内部に設けられ、表示領域としてコンバイナ処理されたフロントガラス(表示領域)3に向けて表示光Lを射出する。フロントガラス3で反射した表示光Lは、運転者(視認者)5側へと向かう。運転者5は、視点をアイボックス4内におくことで、フロントガラス3の前方に、表示光Lが表す画像を虚像(重畳画像)Vとして視認することができる。つまり、HUD装置10は、フロントガラス3の前方位置に虚像Vを表示する。これにより、運転者5は、虚像Vを前方風景と重畳させて観察することができる。
なお、運転者5に報知される情報は、例えば車両1に関する情報や、当該車両1の運行に関連した車両1の外部の情報(以下、車両情報という)を含んでもよい。また、当該車両情報以外の情報も含めた統合的な報知情報であってもよい。
図2は、本実施形態に係るHUD装置を用いた車両用表示システムのブロック図である。図2に示す車両用表示システム100は、図1におけるHUD装置10を用いて車両1内に構成されるシステムであり、上述したHUD装置10と、車両1の周辺(外部)の情報を通信により取得する周辺情報取得部40と、車両1の前方の情報を取得するための各種センサ等からなる前方情報取得部50と、GPS信号に基づいて車両1の位置を算出するGPSコントローラ等を含むカーナビゲーション装置(以下、カーナビ装置という)60と、車両1の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)70と、運転者5による各種操作を受け付ける操作部80とを備える。
HUD装置10は、表示部20と反射部(図2には図示しない)と制御装置30とを備える。表示部20は、制御装置30の制御により虚像Vとして運転者5に視認される重畳画像を表示する。この表示部20は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型のLCD(Liquid Crystal Display)や、LCDを背後から照明するバックライト等を有する。バックライトは、例えばLED(Light Emitting Diode)から構成されている。表示部20は、制御装置30の制御の下でバックライトに照明されたLCDが画像を表示することにより表示光Lを生成する。生成した表示光Lは、反射部で反射した後にフロントガラス3に向けて射出される。
なお、本実施形態においては、虚像Vとして運転者5に視認される画像を表示部20が表示することを上述のように「重畳画像を表示する」と言い、後述する制御装置30が表示部20の表示制御を行うことを「重畳画像の表示制御を行う」と言う。また、表示部20は、重畳画像を表示することができれば、LCDを用いたものに限られず、OLED(Organic Light Emitting Diodes)、DMD(Digital Micro mirror Device)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)などの表示デバイスを用いたものであってもよい。
反射部は、例えば折り返しミラーと凹面鏡の2枚の鏡から構成される。折り返しミラーは、表示部20から射出された表示光Lを折り返して凹面鏡へと向かわせる。凹面鏡は、折り返しミラーからの表示光Lを拡大しつつ、フロントガラス3に向けて反射させる。これにより、運転者5に視認される虚像Vは、表示部20に表示されている画像が拡大されたものとなる。なお、このとき、虚像Vの上端は前方に傾斜しているか、又は前方路面に対して平行になっているものが望ましい。すなわち、車両1の前方路面に沿って視認される第1画像、又は当該第1画像よりも運転者5側に立ち上がって視認される第2画像として虚像Vが表示されることが望ましい。そうすることで虚像Vがフロントガラス3に常時表示された場合であっても、立面のHUD装置に比べて運転者5の煩わしさや壁感が低下するため、運転者5の集中を妨げることなく必要な情報を適度に提示することができる。
制御装置30は、HUD装置10の全体動作を制御するマイクロコンピュータからなり、表示部20の駆動制御を行う制御部31と、プログラムや各種データが記憶されるROM32と、CPU31aの演算結果などを一時的に記憶しておくRAM33とを備える。また、制御装置30は、図示しない構成として、駆動回路や、車両1内の各種システムと通信を行うための入出力回路等を備える。なお、制御装置30や制御部31の構成は、あくまで一例として示すものであり、これに限定されるものではない。
制御部31は、ROM32に記憶された動作プログラムを実行するCPU31aと、当該CPU31aと協働して画像処理を実行するGDC(Graphics Display Controller)31bとを備える。制御部31は、CPU31aで表示部20のバックライトを駆動制御し、CPU31aと協働して動作するGDC31bで表示部20のLCDを駆動制御する。なお、GDC31bは、例えばGPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等から構成されている。特に、ROM32には、後述の表示制御を行うための動作プログラムが格納されている。
CPU31aは、GDC31bと協働して、ROM32に記憶された各種の画像データに基づき、重畳画像の表示制御を行う。GDC31bは、CPU31aからの表示制御指令に基づき、表示部20の表示動作の制御内容を決定する。GDC31bは、表示部20に表示する1画面を構成するために必要な画像パーツデータをROM32から読み込み、RAM33へ転送する。
GDC31bは、RAM33を使って、画像パーツデータやHUD装置10の外部から通信により受け取った各種の画像データを元に、1画面分の絵データを作成する。そして、GDC31bは、RAM33で1画面分の絵データを完成させたところで、画像の更新タイミングに合わせて、表示部20に転送する。これにより、表示部20に虚像Vとして運転者5に視認される重畳画像が表示される。また、虚像Vとして視認される画像を構成する各画像には予めレイヤが割り当てられており、制御部31は、各画像の個別の表示制御が可能となっている。本実施形態における表示制御について、より詳細な説明は後述する。
また、CPU31aは、周辺情報取得部40、前方情報取得部50、カーナビ装置60、ECU70、操作部80の各々と通信を行う。当該通信としては、例えばCAN(Controller Area Network)、Ethernet、MOST(Media Oriented Systems Transport)、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)などの通信方式が適用可能である。
周辺情報取得部40は、車両1とワイヤレスネットワークとの通信(V2N: Vehicle To cellular Network)、車両1と他車両との通信(V2V: Vehicle To Vehicle)、車両1と歩行者との通信(V2P: Vehicle To Pedestrian)、車両1と路側のインフラとの通信(V2I: Vehicle To roadside Infrastructure)を可能とする各種モジュールから構成される。つまり、周辺情報取得部40は、車両1と車両1の外部との間でV2X(Vehicle To Everything)による通信を可能とする。
例えば、周辺情報取得部40は、WAN(Wide Area Network)に直接アクセスできる通信モジュール、WANにアクセス可能な外部装置(モバイルルータなど)や公衆無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイント等と通信するための通信モジュールなどを備え、インターネット通信を行う。また、周辺情報取得部40は、人工衛星などから受信したGPS(Global Positioning System)信号に基づいて車両1の位置を算出するGPSコントローラを備える。これらの構成により、V2Nによる通信を可能とする。
また、周辺情報取得部40は、所定の無線通信規格に準拠した無線通信モジュールを備え、V2VやV2Pによる通信を行う。さらに、周辺情報取得部40は、路側のインフラと無線通信する通信装置を有し、例えば安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support Systems)の基地局から、インフラストラクチャーとして設置された路側無線装置を介して、物体情報や交通情報を取得する。これによりV2Iによる通信が可能となる。
本実施形態では、周辺情報取得部40は、自車である車両1(以下、単に自車両1という)の外部に存在する車両、信号機、歩行者などの各種物体の位置、大きさ、属性などを示す物体情報をV2Iにより取得し制御部31に供給する。なお、物体情報はV2Iに限られず、V2Xのうち任意の通信により取得されてもよい。また、周辺情報取得部40は、V2Iにより自車両1の周辺道路の位置や形状を含む交通情報を取得し制御部31に供給する。また、周辺情報取得部40のGPSコントローラからの情報に基づき、制御部31は自車両1の位置を算出する。
前方情報取得部50は、例えば自車両1の前方風景を撮像するステレオカメラや、自車両1から自車両1の前方に位置する物体までの距離を測定するLIDAR(Laser Imaging Detection And Ranging)などの測距センサや、自車両1の前方に位置する物体を検出するソナー、超音波センサ、ミリ波レーダ等から構成される。本実施形態では、前方情報取得部50は、ステレオカメラにより撮像した前方風景画像を示す前方画像データや、測距センサが測定した物体までの距離を示すデータや、その他の検出データをCPU31aに送信する。
カーナビ装置60は、人工衛星などから受信したGPS信号に基づいて自車両1の位置を算出するGPSコントローラを含んでおり、地図データを記憶する記憶部を有し、GPSコントローラからの位置情報に基づいて、現在位置近傍の地図データを記憶部から読み出し、ユーザにより設定された目的地までの案内経路を決定する。そして、カーナビ装置60は、現在の自車両1の位置や決定した案内経路に関する情報を制御部31に出力する。また、カーナビ装置60は、地図データを参照することにより、自車両1の前方の施設の名称・種類や、施設と自車両1との距離などを示す情報を制御部31に出力する。地図データでは、道路形状情報(車線、道路の幅員、車線数、交差点、カーブ、分岐路等)、制限速度などの道路標識に関する規制情報、車線が複数存在する場合の各車線についての情報などの各種情報が位置データと対応付けられている。カーナビ装置60は、これらの各種情報を経路案内情報として、CPU31aに出力する。
なお、カーナビ装置60は、自車両1に搭載されたものに限られず、制御部31との間で有線又は無線により通信を行い、カーナビゲーション機能を有する携帯端末(スマートフォン、タブレットPCなど)により実現されてもよい。
ECU70は、自車両1の各部を制御するものであり、例えば、自車両1の現在の車速を示す車速情報をCPU31aへ送信する。なお、CPU31aは、車速センサから車速情報を取得してもよい。また、ECU70は、エンジン回転数などの計測量や、自車両1自体の警告情報(燃料低下や、エンジン油圧異常など)や、その他の車両情報をCPU31aへ送信する。CPU31aは、ECU70から取得した情報に基づいて、GDC31bを介して表示部20に車速、エンジン回転数、各種警告などを示す車両情報を表示させることが可能となっている。
操作部80は、運転者5による各種操作を受け付けるものであり、受け付けた操作内容を示す信号をCPU31aに供給する。例えば、操作部80は、運転者5による、虚像Vの表示モードの切替操作などを受け付ける。
以下に、本実施形態における表示制御について詳細に説明する。図3は、本実施形態に係るHUD装置における制御部31の処理を示すフローチャートである。図3において、制御部31は、周辺情報取得部40、前方情報取得部50、カーナビ装置60、ECU70、操作部80などを通じて、自車両1の車速、先行車両など他の周辺車両の有無、自車両走行位置等の自車両1の走行環境に係わる走行環境情報を取得する処理を実行する(S1)。このS1の処理が情報取得処理の一例である。情報取得処理S1で取得した走行環境情報が、例えば現在の自車走行位置から進路変更をしなければならない位置(例えば、交差点、分岐位置、合流位置、高速道路や幹線道路の降り口など)までの距離が所定の距離以下になった場合や、制限速度が切り替わる位置までの距離が所定の距離以下になった場合などの所定条件を満たすか否かを判定する(S2)。このS2の処理が判定処理の一例である。判定処理S2の結果、上記の所定条件を満たすと判定された場合に、複数の静止画像が消灯されることなく順次切り替えられるアニメーションにより重畳画像を表示する(S3)。このS3の処理がアニメーション処理の一例である。
アニメーション処理S3について具体的に説明する。アニメーション処理S3では、1つの静止画像の静的表示状態から、当該1つの静止画像から次の順番の静止画像へ動的に変化して切り替わる動的表示状態(例えば、静止画像に含まれる像の大きさ・長さが変わっていく、位置が変わっていく、分割されていく、間引かれていく、一部が非表示になっていく、別の画像が割り込んでくる・浮かび上がる、走行経路が特定の表示態様(着色、点滅等)で強調される等の動的な表示状態)を経て、次の順番の静止画像の静的表示状態に至る表示切替を行い、断続的に変化する動きを表現する。
このとき、最初の静止画像から最終の静止画像の表示に至るまで少なくとも2回以上に亘って上記表示切替を行うのが望ましい。図4は、最初の静止画像から最終の静止画像まで50秒間の動的表示状態からなる1回の表示切替しか行わない場合と、50秒間の内、4回で合計約30秒の静的表示状態と、4回で合計約20秒間の動的表示状態と、からなる複数回の表示切替を行った場合との表示内容の変化量を示すグラフである。図4のグラフから、1回の表示切替しか行わない場合に比べて複数回の表示切替を行った場合は、静的表示状態の期間があるため1回当たりの表示切替における変化量(変化率)が大きくなる。
このように複数回の表示切替を行うことで、運転者5は表示内容の大きな変化によって誘目されやすくなり、表示変化を視認しやすくなる。また、静的表示状態の期間があることで、運転者5が必要以上に重畳画像に誘目される可能性を下げることができるため、表示に対する煩わしさを低減することができる。さらに、重畳画像を消灯することなく常に表示しているため、一連のアニメーション表示を直感的に認識することができる。
上記のような表示制御は、進路変更を開始する地点が近づいている場合や制限速度が変更になる区間が近づいている場合など、運転者5に事前に伝えたい場合などに特に有効である。以下、高速道路を走行中の自車両1が降り口に近づいている時に当該自車両1の走行経路をナビゲーションする場合を具体例に挙げて説明する。図5は、ナビゲーションの具体例において静的表示状態及び動的表示状態の開始地点、並びに表示切替地点を示す図である。図5において、例えば高速道路の降り口付近の本線と減速車線の交わる点を進路変更開始地点103と設定する。進路変更開始地点103から所定の距離(例えば、300m程度)だけ離れた地点を表示開始地点101として設定する。なお、表示開始地点101の位置は、例えば出口案内を示す看板の近くに設定すると、看板の情報とHUD装置10に表示される重畳画像との意味がつながりやすくなり、運転者5にとって短時間での理解を助けることができる。そして、表示開始地点101と進路変更開始地点103との間に、表示切替を行う地点である表示切替地点102を複数設定する。この複数の表示切替地点102の間隔は、道路の形状などに応じて等間隔でもよいし、ばらつきがあってもよい。
図6は、高速道路の降り口を案内する場合のナビゲーション表示の一例を示す図である。制御部31が、情報取得処理S1において走行環境情報として自車両1の走行位置を取得し、自車両1がナビゲーションを行う対象地点(例えば、高速の降り口である進路変更開始地点103)まで所定の距離となった地点である表示開始地点101を通過したと判定した場合に、図6(A)に示すような実景の車線境界線を模した表示を行う。1つめの表示切替地点102を通過するまでは、図6(A)の静止画像が消灯することなく重畳画像として表示された状態となる。この状態が静的表示状態である。
自車両1が次第に前進して1つめの表示切替地点102を通過したと判定した場合は、図6(A)の静止画像から図6(B)の静止画像に変化するように車線境界線の長さ又は形状を動的に変化させて自車両1が前進しているように視認できるアニメーション表示(すなわち、複数フレームを所定間隔で連続的に切り替える動画表示)を行う。この状態が動的表示状態である。そして、図6(B)の静止画像が消灯することなく再び重畳画像として表示された静的表示状態となる。
同様に、自車両1が次第に前進して2つめ、3つめの表示切替地点102を通過したと判定した場合、図6(B)の静止画像から図6(C)の静止画像、図6(C)の静止画像から図6(D)の静止画像に変化するように車線境界線の長さ又は形状を動的に変化させてアニメーション表示を行う。このとき、静的表示状態においては図6(C)や図6(D)が消灯されることなく常時重畳画像として表示されている。図6の例では、減速車線の車線境界線を描くことによって、自車両1が前進して高速道路の出口に近づいているように視認することができる。
なお、各表示切替地点102において動的表示状態の表示を行う場合、その変化の割合は一定であるか、又は進路変更開始地点103までの距離に応じて段階的に変化させてもよい。特に表示切替地点102の通過箇所が増加するに連れて動的表示状態の変化の割合を大きくすることで、運転者5への誘目性が増し、進路変更開始地点103が着実に近づいていることを確実に認識させることができる。
また、高速道路における実際の減速車線がどのような形をしているのかは場所によって異なる。実際の減速車線の形と重畳画像として表示される減速車線の形とが大きくずれてしまうと、運転者5が実物として視認している減速車線と重畳画像として視認している減速車線との関連性が薄くなって運転者5が認識しにくくなってしまう可能性がある。そのような事態を防ぐために、例えば事前に複数パターンの減速車線の表示態様をROM32などに記憶しておき、地図情報から実際の減速車線の形を認識し、認識した減速車線の形に最も近いパターンの減速車線を表示部20に表示するようにしてもよい。また、地図情報から減速車線の形を取得し、その取得した形と同じ形の減速車線の表示画像を生成して表示するようにしてもよい。
進路変更開始地点103の直近となる表示切替地点102、すなわち最後の順番の静止画像へ切り替わる直前の表示切替地点102を通過した場合には、その動的表示状態において、進路変更開始地点103に到達した場合に行う動作制御を促すための制御促進表示を新たに追加して表示する。具体的には、図6(E)に示すような矢印を表示するが、その際に矢印の先端が重畳画面の下方から出現し、減速車線に入っていくように次第に移動しながら矢印自体が伸びていくようなアニメーション表示を行う。
なお、この場合、虚像Vとして表示される矢印の先端がちょうど実景色上の減速車線へ入っていくように表示されるタイミングでアニメーション表示がなされるのが望ましい。こうすることで、矢印の指し示す先が下りるべき高速道路の出口であることを運転者5に直感的に伝えることができる。また、図6(E)に示したような矢印のアイコンを減速車線を模した画像上に表示したり、出口付近で料金所がある場合には当該料金所の画像が表示されてもよい。
さらに、制御促進表示のアニメーション表示による変化量は、それ以前の表示切替地点102において実行された動的表示状態の変化量よりも大きくなることが望ましい。こうすることで、進路変更開始地点103の直近で変化量が大きい表示切替が行われ、運転者5は進路変更開始地点103が迫っていることを高い確率で認知することができる。仮にそれまでの表示切替地点102におけるアニメーション表示による動的変化状態を認知できていない場合であっても、最後の表示切替地点102におけるアニメーション表示による動的変化状態で運転者5に進路変更開始地点103が迫っていることを報知することができる。
さらにまた、上記においては進路変更開始地点103の直近となる表示切替地点102で制御促進表示を行うものとしたが、他の表示切替地点102におけるアニメーション表示で制御促進表示を行ってもよい。制御促進表示を行った後の表示切替においては、例えば料金所や高速道路を降りた後の道路情報等を表示したり、自車両1が減速車線に進入する演出の虚像Vを表示してもよい。
このように、本実施形態に係るHUD装置10においては、情報取得処理S1で取得された走行環境情報が所定条件を満たした場合に、CPU31aがアニメーション処理S3を実行する。このアニメーション処理S3においては、1つの静止画像の静的表示状態から動的表示状態を経由して次の静止画像の静的表示状態の表示切替が行われることで、断続的に変化する動きが表現される。その際、次の静止画像に切り替えられるタイミングが来るまでは、1つの静止画像が所定時間表示されたままとなる。これにより、視認者である運転者5は、重畳画像の虚像Vへ必要以上に誘目される可能性が低減されるので、表示に対する煩わしさを低減し運転に集中することができる。また、静止画像が消灯されることなく点灯状態が継続されていることにより、表示が点滅する場合のような過度な誘目性を運転者5に与えることはなく、且つ一連の表示切替を表していることが運転者5にとって直感的に分かりやすくなる。さらに、静止画像の表示状態が随時介在することで、動きを表現するための1つの静止画像と次の順番の静止画像との画像内容の差、すなわち変化量が大きくなり、運転者5はその変化により表現される動きをより認識しやすくなる。
また、CPU31aが重畳画像を静的表示状態から動的表示状態を経由して静的表示状態に制御する表示切替を少なくとも2回以上実行することにより、1回だけしか表示切替を行わない場合に比べて重畳画像の変化の挙動が明確となり、運転者5に対する適度な誘目性を与えることができる。また、少なくとも2回の動的表示状態になる間に最低1回は静的表示状態になるため、運転者5はその間は確実に運転に集中することができる。
さらに、自車両1がナビゲーション対象地点(上記の例では高速道路の降り口)に近づいたときに運転者5に対して静的に車線境界線を視認させ、その後車線境界線の長さ又は形状の動的な変化を視認させることで、運転者5への誘導の必要性が高まったときに、効果的な誘導を行うことができる。
さらにまた、運転者5において何らかの新たな車両制御が必要となるタイミングで制御促進表示がなされることで、運転者5が確実に当該車両制御を行うような、分かりやすく効果的な誘導を行うことができる。
なお、本実施形態においてはナビゲーション表示の一例として高速道路の降り口を案内する場合について説明したが、これ以外にも、例えば十字路、三差路、円環交差点付近などで進路変更を促す情報を表示する場合などに本実施形態の表示制御を適用可能である。
また、上述したような重畳画像の表示において、表示開始地点101から複数の表示切替地点102を経由して進路変更開始地点103に至るまでの間で表示される虚像Vの一部又は全部の輝度を変化させてもよい。具体的には、進路変更開始地点103に近づくに連れて輝度値を大きく変化させることで、最初は運転者5にとって誘目性が低かった重畳画像が、徐々に誘目性が上がっていくことで、重畳画像の最終表示状態を運転者5に視認させやすくなる。また同時に、重畳画像の誘目性が必要以上に上がらないようにするために、運転者5が運転のために向ける視線領域(運転者5の正面の領域)に近い側の領域における虚像Vの輝度を他の領域よりも小さく設定しておくことが望ましい。すなわち、視認しやすい領域における虚像Vの輝度値を相対的に小さく設定することで、運転者5への必要以上の誘目性を抑えることが可能となる。
以下に、本発明の他の実施形態に係るHUD装置10について説明する。
上記で説明したような重畳画像の表示制御を行うことで表示に対する煩わしさを低減しつつ、運転に集中することが可能であるが、例えば高速走行を行っている場合や先行車がいる場合など、運転に対するより高い集中力を要する場面において、運転者5によっては重畳画像の変化を十分に視認するのが難しいことがある。この場合、重畳画像の変化を見逃してしまうことで、進路変更開始地点103に気付かずに安全運転が疎かになってしまう危険性がある。
このような事態に対処する第1の方法として、例えば制御部31のCPU31aが、表示パラメータの1つである表示切替地点102の一部又は全部を進路変更開始地点103から遠ざけた位置に設定するという方法が考えられる。この表示パラメータを可変に設定する処理が第1設定処理の一例に相当する。
図7は、図5の具体例において表示パラメータの1つである表示切替地点102を変更した場合の静的表示状態及び動的表示状態の開始地点、並びに表示切替地点を示す図である。図7(A)は進路変更開始地点103の直近の表示切替地点102のみを当該進路変更開始地点103から遠ざけた場合、図7(B)は全ての表示切替地点102を進路変更開始地点103から遠ざけた場合を示している。図7に示すように、表示切替地点102の位置を進路変更開始地点103から遠ざけた位置に設定することで、動的表示状態を表示し始めるタイミングを早めることができ、運転者5に進路変更開始地点103が近づいていることを早めに知らせて心の準備をする期間を与え、安全に進路変更を行うよう助ける効果を期待することができる。
なお、複数設定される表示切替地点102のうち、いずれの表示切替地点102の位置を進路変更開始地点103から遠ざけるかは任意であり、全ての表示切替地点102を遠ざけてもよいし、一部の表示切替地点102を遠ざけてもよいし、必要がなければこの第1設定処理を行わなくてもよい。
また、表示切替地点102の変更設定は、周辺情報取得部40、前方情報取得部50、カーナビ装置60、ECU70、操作部80などから取得した情報に基づいて、CPU31aが演算で求めるようにしてもよい。例えば、事故が多い場所であれば、進路変更開始地点103と表示切替地点102との距離ができるだけ大きくなるような重み付けを行った演算を行う。これ以外にも、路面の状態、現在の車速、渋滞状態、車種、日にち、時間帯、季節、天気等の様々なパラメータに基づいて、進路変更開始地点103と各表示切替地点102との距離を演算するようにしてもよい。
第2の方法として、例えば制御部31のCPU31aが、表示パラメータの1つである表示切替地点102の個数を減らすという方法が考えられる。この表示パラメータを可変に設定する処理も第1設定処理の一例に相当する。
図8は、図5の具体例において表示パラメータの1つである表示切替地点102の個数を減らした場合の静的表示状態及び動的表示状態の開始地点、並びに表示切替地点を示す図である。図8に示すような表示切替地点102に設定されることで、表示切替地点102の個数の減少に伴って動的表示状態に遷移する回数が減少し、結果として動的表示状態の1回の変化量が大きくなる。すなわち、重畳画像が大きく変化することで誘目性が増し、運転者5に重畳画像の変化を確実に知らせることが可能となる。なお、いずれの表示切替地点102を削除するかは任意であるが、例えば進路変更開始地点103から所定の距離だけ離れた範囲にある表示切替地点102を間引くといったことが考えられる。また必要がなければこの第1設定処理を行わなくてもよい。
図8に示したように、表示切替地点102の個数を減らした場合の表示開始地点101から進路変更開始地点103まで走行する間の一連の重畳画像の表示制御について詳細を説明する。図8の場合は、図5と比較して2番目の表示切替地点102が間引かれた状態が設定されている。すなわち、図5の設定であれば各表示切替地点102において表示切替が行われるが、図8の設定の場合は図5の2番目に相当する表示切替地点102において表示切替が行われず、図5の1番目に相当する表示切替地点102で切り替えられた静的表示状態が、図5の3番目に相当する表示切替地点102の位置に到達するまで維持されている。そして、図5の3番目に相当する表示切替地点102に到達した時点で、図5の1番目に相当する表示切替後の静的表示状態から図5の2番目に相当する静的表示状態を経由して図5の3番目に相当する静的表示状態まで変化するような動的表示状態が表示され、最終的に図5の3番目に相当する表示切替後の静的表示状態に至る。したがって、図5の3番目に相当する表示切替地点102(すなわち、図8の2番目の表示切替地点102)における動的表示状態の変化量が大きくなり、運転者5への重畳画像の変化を適度に誘目させることができる。
なお、この表示切替地点102の変更設定は、図7で説明した場合と同様に、表示切替地点102を設定する適正な個数をCPU31aが演算で求めるようにしてもよい。その際に、上述したように、付近における事故の回数、路面の状態、現在の車速、渋滞状態、車種、日にち、時間帯、季節、天気等の様々なパラメータに基づいて、表示切替地点102の個数を演算するようにしてもよい。
第3の方法として、例えば制御部31のCPU31aが、表示パラメータの1つである動的表示状態の継続時間を短くするという方法が考えられる。この表示パラメータを可変に設定する処理も第1設定処理の一例に相当する。動的表示状態の継続時間を短く設定した場合は、虚像Vの変化の割合が大きくなるため、運転者5に虚像Vの変化を見逃すことなく誘目させることができる。
なお、動的表示状態の継続時間を短くしただけでは、変化が速すぎて運転者5が見逃す可能性があるため、図8のように表示切替地点102の個数を減らす場合と組み合わせることで、動的表示状態の1回の変化量が大きくしてより適正に誘目性を高めることが可能となる。
このように、第1設定処理を実行して動的表示状態及び静的表示状態に係わる各種表示パラメータ、例えばアニメーション処理(動的表示状態)を開始するタイミング、表示切替を行う回数、動的表示状態の継続時間等を可変に設定することで、例えば使用目的・用途、運転者5の属性・個性等に合わせて、運転者5にとっての誘目性や車両の安全性向上への寄与を適宜に調整することが可能となる。
また、より具体的には、進路変更開始地点103と表示切替地点102との距離を可変にする場合、アニメーション処理の開始タイミングを早めることで、運転者5に心の準備を与え安全性を高めることができる。また例えば、表示切替地点102の個数を可変にする場合、当該個数を減らすことで動的表示状態における画像内容の変化量がより大きくなり、運転者5にとっての誘目性を高めることができる。また例えば、動的表示状態の1回あたりの継続時間を可変にする場合、当該継続時間を短くすることで、動的表示状態における画像内容の変化速度(変化割合)が大きくなり、これによっても運転者5にとっての誘目性を高めることができる。
上記で説明した第1から第3の方法以外にも、例えば制御部31のCPU31aが、動的表示状態における動的な切り替わり態様を可変に設定することで運転者5の安全性を高める表示制御が可能である。具体的には例えば、制御促進表示を行う前に、進むべき走行経路を着色などにより強調表示することが考えられる。この進むべき走行経路を強調表示するように設定する処理が第2設定処理の一例に相当する。
進むべき走行経路を強調表示する方法は、先行車がいる場合に特に有効である。先行車がいると、前方の道路の形状を確認することが難しく、進路変更開始地点103の直前になるまでその位置を把握することができない場合がある。そのような場合に、図6(E)で示したような制御促進表示を行う前に、自車両1が進路変更を行った後に進むべき走行経路を予め強調して表示することによって、運転者5に進路変更開始地点103が迫っていることを知らせると共に、進路変更するために予めどの車線に入っておく必要があるかといった、進路変更をスムーズに行うための準備を促すことが可能となる。なお、強調のさせ方としては、図9に示すように進路変更後の走行経路内を着色表示するといったことが考えられる。それ以外にも、進路変更後の走行経路の区画線の色を変更することなどが挙げられる。
このように、第2設定処理を実行して動的表示状態における動的な切り替わり態様を可変に設定することで、例えばその時点における自車両1の状況等に応じて車両の安全性向上への寄与を適宜に調整することが可能となる。より具体的には、例えば自車両1のすぐ前に先行車両が存在していた場合、前方の道路の形状の確認が難しく、進路変更開始地点103の直前までその位置を把握できない場合があるが、動的表示状態が可変に設定されることにより経路表示を強調表示する等の対応が可能となり、より安全性を高めることができる。
上記以外にも、例えば第1設定処理において、情報取得処理S1(図3を参照)で取得した走行環境情報に応じて表示パラメータを可変に設定することで、実際の走行環境に応じた重畳画像の表示制御が可能である。動的表示状態における表示内容の変化の適切な割合は、実際の環境における変化に関係する。例えば、高速走行している途中で動的表示状態のアニメーション表示を行う場合に、もし虚像Vの変化の割合が小さいとなると、実景の変化が大きい割に虚像Vの変化の割合が小さくなるため大きな差が生じてしまい、運転者5は表示されている重畳画像と実際に走行している自車両1での実景の変化との対応付けが難しくなってしまう。このような事態に対処するため、1回の動的表示状態にかかる時間を短くする方法が考えられる。具体的な変化のさせ方の例を図10に示す。図10は、自車両1の速度に対する動的表示状態の時間を示しており、自車両1の速度に対して線形、非線形又は階段状に変化させた場合を示している。
また、動的表示状態の最中に、急プレーキや緊急回避などで急激に車速が変化した場合、車速変化に応じて動的表示状態における変化の割合をリアルタイムに変更させてもよい。さらに、例えば所定のタイミングで車速v1に対応する図10の動的表示状態の時間を設定し、車速がv2に変化したら、それ応じて動的表示状態の時間を短く設定し、再度車速v1に戻った場合には動的表示状態の時間も元に戻すといったような設定を行うようにしてもよい。
さらにまた、虚像Vの表示が最終の静止画像の表示に至らない状態で車速がゼロになって自車両1が停止したような場合(例えば、高速道路の降り口付近で渋滞に遭遇した場合、交差点で信号待ちをする場合、交通整理などで停止する場合等)は、虚像Vが中途半端な状態で長時間表示されたままになってしまうため、運転者5が違和感を感じてしまう。このような場合には、所定の停止時間が経過した後に虚像Vの輝度を下げる処理を行うのが望ましい。そして、再び動き出した場合には、虚像Vの輝度を元に戻す処理が行われる。こうすることで、自車両1が停止しているときに必要がない情報を運転者5に表示することがなく、運転者5への煩わしさを軽減させることができる。
このように、自車両1の速度や位置等に応じて、運転者5の判断に要する時間、危険回避のために必要な時間、車両制御の態様等が種々異なる場合があるが、走行環境情報に応じて表示パラメータを可変に設定することで、上記に応じた最適な設定とし、運転者5の安全性や快適性を確保することができる。
また、動的表示状態の間は静的表示状態に比べ虚像Vの輝度を大きく設定することで、運転者5への誘目性を向上抑することができる。
なお、本実施形態においては主にナビゲーション表示に関する制御について説明したが、これ以外にも例えば、メータパネルに表示される情報、エアコンやステレオなどの車内設備の操作に関する情報、周辺環境の情報、観光に関する情報、ショッピングに関する情報などの表示制御にも本技術を適用可能である。
L 表示光
V 虚像(重畳画像)
1 車両(自車両)
2 ダッシュボード
3 フロントガラス(表示領域)
4 アイボックス
5 運転者(視認者)
10 HUD装置
20 表示部
30 制御装置
31 制御部
31a CPU
31b GDC
32 ROM
33 RAM
40 周辺情報取得部
50 前方情報取得部
60 カーナビ装置
70 ECU
80 操作部
100 車両用表示システム
101 表示開始地点
102 表示切替地点
103 進路変更開始地点

Claims (10)

  1. 自車両の前方の表示領域内において前記自車両の前方風景と重なる虚像として視認者に視認されるように重畳画像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    前記重畳画像の表示制御を行う制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記自車両の走行環境に係わる走行環境情報を取得する情報取得処理と、
    前記情報取得処理で取得した前記走行環境情報が所定条件を満たすか否かを判定する判定処理と、
    前記判定処理により前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記重畳画像を、複数の静止画像が消灯されることなく順次切り替えられるアニメーションにより表示するアニメーション処理と、
    を実行し、
    前記アニメーション処理では、
    1つの前記静止画像の静的表示状態から、当該1つの静止画像から次の順番の前記静止画像へ動的に変化して切り替わる動的表示状態を経て、前記次の順番の静止画像の静的表示状態に至る表示切替を行い、断続的に変化する動きを表現する
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記制御部は、前記アニメーション処理において、
    前記表示切替を、少なくとも2回実行することを特徴とする請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記重畳画像は、前記虚像が、前記自車両の走行経路を案内するナビゲーション表示となるような画像であり、
    前記制御部は、
    前記情報取得処理において、前記走行環境情報として前記自車両の走行位置を取得し、
    前記判定処理において、前記所定条件として前記自車両が所定のナビゲーション対象地点まで所定の距離以内となったか否かを判定し、
    前記アニメーション処理において、前記静的表示状態にて車線境界線を含む前記静止画像を表示するとともに前記動的表示状態にて前記車線境界線の長さ又は形状を動的に変化させる
    ことを特徴とする請求項2記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記制御部は、
    前記アニメーション処理において、最後の順番の前記静止画像へ切り替わる直前の前記動的表示状態にて、前記自車両が前記ナビゲーション対象地点に到達することに対応した車両制御を促す制御促進表示を新たに追加して表示する
    ことを特徴とする請求項3記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記制御部は、さらに、
    前記アニメーション処理における前記動的表示状態及び前記静的表示状態に係わる表示パラメータを可変に設定する第1設定処理を実行する
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記制御部は、前記第1設定処理において、
    前記表示パラメータとして、前記アニメーション処理の開始タイミング、前記表示切替の回数、及び、前記動的表示状態の継続時間、のうち、少なくとも1つを、可変に設定する
    ことを特徴とする請求項5記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記制御部は、前記第1設定処理において、
    前記表示パラメータを、前記情報取得処理で取得した前記走行環境情報に応じて可変に設定する
    ことを特徴とする請求項5記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記制御部は、さらに、
    前記アニメーション処理の前記動的表示状態における動的な切り替わり態様を可変に設定する第2設定処理を実行する
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  9. 前記制御部は、前記第2設定処理において、
    前記動的な切り替わり態様として、前記走行経路の表示又は前記車線境界線を強調表示化する
    ことを特徴とする請求項8記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  10. 前記制御部は、
    前記虚像が、前記表示領域内において前記自車両の前方路面に沿って視認される第1画像、若しくは、前記第1画像よりも前記視認者側に立ち上がって視認される第2画像、として表示されるように、前記重畳画像の表示制御を行う
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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