JP2024009795A - 在庫管理システム、在庫管理装置、在庫管理方法およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】不良流出を未然に防止できる在庫管理システム、在庫管理装置、在庫管理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】在庫管理システムは、保管位置記憶部１３２が記憶する保管位置情報の中から、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報に基づいて特定された、管理者が指定した検査結果に対する予め設定された検査結果条件を満たす少なくとも１つの製品識別情報と、管理者が指定したロット番号情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する保管位置情報を特定する保管位置特定部１２２と、特定された保管位置情報に基づいて、搬送装置３２の搬送タスク情報を生成する搬送タスク生成部１１３と、を備える。
【選択図】図３

Description

本発明は、在庫管理システム、在庫管理装置、在庫管理方法およびプログラムに関する。

大量生産の各製品にはＩＣチップを装着する。このＩＣチップにはＩＤ番号を記憶させる。ＩＤ番号は各製品に付与された製品固有のシリアル番号である。一方、生産中又は生産後に製品の検査が行われるが、この検査データ及び検査結果をＩＤ番号で製品毎に区分してデータベースとして記憶しておく。そして、後の段階で製品の検証のために検索し、検証や分析に利用する。また、検査ラインでの検査と選別とが別々の位置（タイミング）で行われることから、このタイミングのためにＩＤリーダを設けて、タイミングの一致化をはかるこの記録を後で参照し、被検体に付加したＩＤから検査結果を参照する（例えば特許文献１参照）。なお、製品が、例えば金属製の部品のような場合、ＩＣチップに代えて、製品を識別するためのＩＤ番号の情報を含む２次元コード等を刻印することにより製品を識別できるようにする場合がある。この場合も、生産中又は生産後の製品の検査において得られる検査データを、２次元コードから読み取られるＩＤ番号に基づいて製品毎に区分してデータベースとして記憶させておく。また、ディスクリート系の製造工場では、一般的に、複数の加工、組立工程を経る中で、加工バッチサイズの違いや、複数部品の組立により、何度もロットの再編成が行われる。よって、製品シリアルＩＤ番号に基づいて製造履歴情報のデータベース記憶を行う履歴管理システムでは、前記の製品検査データ及び検査結果だけでなく、各シリアル番号の製品が、何度かのロット再編成において、それぞれどのロットＩＤのロットに含まれていたかの情報も履歴情報としてデータベースに記憶することが求められる。

一方で、製品を適当な荷姿に梱包し、在庫ヤードや自動倉庫などに一定期間在庫する場合、各製品の在庫ヤードや自動倉庫内における区画情報（位置情報）をデータベースとして記憶し、前工程からの入庫依頼、後工程からの出庫依頼に基づき、入出庫の制御を行う倉庫管理システムも存在する（例えば特許文献２参照）。

特開２００４－０３７２５９号公報 特許第６６３６１３４号公報

ところで、前述の履歴管理システムにより、検査データに異常がある製品、または、それまでの製造過程で不良が疑われるロットに含まれていた履歴がある製品識別情報を紐づき検索で特定し、さらにＩＤだけでなく在庫ヤードや自動倉庫内の位置情報まで特定して、自動で搬出することで、不良の疑いがある製品を通常流動から外す、所謂ロットアウトを迅速かつ簡単に実施することで、不良流出を未然に防止する仕組みが要請されている。

本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、不良流出を未然に防止できる在庫管理システム、在庫管理装置、在庫管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明に係る在庫管理システムは、
少なくとも１つの製品が積載されたパレットを搬送する搬送装置と、
前記製品の在庫ヤード内における保管位置を示す保管位置情報を、前記製品を識別する製品識別情報に対応づけて記憶する保管位置記憶部と、
前記製品に対する検査の検査結果を示す検査結果情報と、前記製品が属したロットを識別するロット識別情報と、の少なくとも一方を含む、前記製品についての処理の履歴を示す履歴情報を、前記製品識別情報に対応づけて記憶する処理履歴記憶部と、
前記保管位置記憶部が記憶する前記保管位置情報の中から、前記処理履歴記憶部が記憶する履歴情報に基づいて特定された、利用者が指定した前記検査結果に対する検査結果条件を満たす少なくとも１つの前記製品識別情報と、利用者が指定した前記ロット識別情報に対応する少なくとも１つの前記製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する前記保管位置情報を特定する保管位置特定部と、
特定された前記保管位置情報に基づいて、前記搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する搬送タスク生成部と、
前記搬送タスク情報を前記搬送装置へ送信する搬送タスク通知部と、を備える。

本発明によれば、保管位置特定部が、保管位置記憶部が記憶する保管位置情報の中から、履歴情報に基づいて特定された、利用者が指定した検査結果に対する検査結果条件を満たす少なくとも１つの製品識別情報と、利用者が指定したロット識別情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する保管位置情報を特定する。そして、搬送タスク生成部は、特定された保管位置情報に基づいて、搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する。これにより、製品の処理履歴に基づいて、在庫ヤードに保管された製品のうち、不良の疑いがある製品を通常流動から外す、所謂ロットアウトを迅速かつ簡単に実施することで、不良流出を未然に防止することができる。

本発明の実施の形態に係る在庫管理検システムの全体構成を示す図である。 実施の形態に係る在庫管理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る在庫管理システムの機能構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る処理履歴記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。 実施の形態に係る保管位置記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。 実施の形態に係る在庫管理システムの動作を示すシーケンス図である。 実施の形態に係る在庫管理システムの動作を示すシーケンス図である。 実施の形態に係る在庫管理システムの動作を示すシーケンス図である。 実施の形態に係るロットアウト操作時における搬送タスクの一例を示す図である。 実施の形態に係る在庫管理システムの動作を示すシーケンス図である。 実施の形態に係る在庫管理装置が実行する在庫管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態に係る在庫管理装置が実行する在庫管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。

以下、本発明の実施の形態に係る在庫管理システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る在庫管理システムは、少なくとも１つの製品が積載されたパレットを搬送する搬送装置と、製品の在庫ヤード内における保管位置を示す保管位置情報を、製品を識別する製品識別情報に対応づけて記憶する保管位置記憶部と、製品に対する検査の検査結果を示す検査結果情報と、製品が属したロットを識別するロット識別情報と、の少なくとも一方を含む、製品についての処理の履歴を示す履歴情報を、製品識別情報に対応づけて記憶する処理履歴記憶部と、保管位置記憶部が記憶する保管位置情報の中から、処理履歴記憶部が記憶する履歴情報に基づいて特定された、検査結果が利用者の指定した予め設定された検査結果条件を満たす少なくとも１つの製品識別情報と、利用者が指定したロット識別情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する保管位置情報を特定する保管位置特定部と、特定された保管位置情報に基づいて、搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する搬送タスク生成部と、搬送タスク情報を搬送装置へ送信する搬送タスク通知部と、を備える。

本実施の形態に係る在庫管理システムは、例えば図１に示すように、複数の処理ユニット１１、１２、１３、１４により処理が行われる生産ラインＰＬを備える工場に設置される。在庫管理システムは、工場内を走行する搬送装置３１、３２と、工場内の在庫ヤードＹ１の在庫状況を管理する在庫管理装置１と、例えば工場の管理者が操作する端末装置４と、を備える。在庫ヤードＹ１には、生産ラインＰＬで製造された少なくとも１つの製品Ｐが保管されている。生産ラインＰＬには、生産ラインＰＬで製造された製品Ｐを搬送装置３１へ移載するための移載装置２が設けられている。

処理ユニット１１、１２、１３、１４は、それぞれ、製品Ｐを製造するために投入される素材または中間製品に対して熱処理、切削加工、検査、梱包等の各種処理を実行する。ここで、処理ユニット１１、１２、１３、１４のうちの少なくとも１つは、中間製品に対する予め決められた検査を実行する。処理ユニット１１、１２、１３、１４は、それぞれ、図２に示すように、ネットワークＮＷを介して在庫管理装置１と通信可能となっている。処理ユニット１１、１２、１３、１４は、それぞれ、自ユニットでの処理が完了すると、投入された中間製品が属するロットを識別するロット番号情報、中間製品に対して実行した検査の結果を示す検査結果情報、処理日時を示す処理日時情報等を含む処理情報を生成して在庫管理装置１へ送信する。また、処理ユニット１１、１２、１３、１４は、それぞれ、故障、動作異常等のイベントが発生すると、当該イベントの内容を示すイベント情報を生成して在庫管理装置１へ送信する。

図１に戻って、搬送装置３１は、生産ラインＰＬで製造され、移載装置２により移載された少なくとも１つの製品が積載されたパレットを、在庫ヤードＹ１における在庫管理装置１で決められた保管位置へ搬送する。搬送装置３２は、在庫ヤードＹ１に保管された製品Ｐが積載されたパレットを出荷ポートＰｏ１または廃棄ポートＰｏ２へ搬送する。搬送装置３１、３２は、それぞれ、図２に示すように、在庫管理装置１とネットワークＮＷを介して通信可能であり、在庫管理装置１から送信される後述の搬送タスク情報を取得すると、取得した搬送タスク情報が示す搬送タスクを実行する。搬送タスク情報には、製品Ｐが積載されたパレットを搬送する際の始点位置と終点位置とを示す位置情報が含まれており、搬送装置３１、３２は、始点位置から終点位置までの移動経路を決定し、決定した移動経路に沿って移動する。搬送タスクには、生産ラインＰＬに設けられた移載装置２により移載された少なくとも１つの製品Ｐが積載されたパレットを在庫ヤードＹ１における在庫管理装置１で決められた保管位置まで搬送するタスク、或いは、在庫ヤードＹ１に保管された製品Ｐが積載されたパレットを出荷ポートＰｏ１または廃棄ポートＰｏ２へ搬送するタスクが含まれる。

端末装置４は、例えばパーソナルコンピュータであり、キーボートのような入力部と、液晶ディスプレイのような表示部と、を有する。また、端末装置４は、図２に示すように、工場内に構築されたネットワークＮＷを介して在庫管理装置１と通信可能となっている。工場の管理者が、端末装置４の入力部に対して在庫ヤードＹ１に保管された製品Ｐを出荷ポートへ搬送するよう指令するための出荷指令操作を行うと、端末装置４は、出荷対象の製品の属性を示す属性情報および出荷数を示す出荷数情報を含む出荷指令情報を生成し、生成した出荷指令情報を、ネットワークＮＷを介して在庫管理装置１へ送信する。また、端末装置４は、在庫管理装置１から送信される後述のイベント通知情報を取得すると、取得したイベント通知情報に含まれるイベント情報およびイベントが発生した処理ユニット１１、１２、１３、１４を識別する処理ユニット識別情報とを抽出し、抽出したイベント情報および処理ユニット識別情報に基づいてイベントが発生したことを通知するイベント通知画像を形成して表示部に表示させる。

更に、管理者が、端末装置４の入力部に対して、製品Ｐの処理履歴を示す処理履歴通知画像を表示部に表示させるための処理履歴表示操作を行うと、端末装置４は、在庫管理装置１に対して処理履歴情報の送信を要求する処理履歴要求情報を生成して在庫管理装置１へ送信する。これにより、端末装置４は、在庫管理装置１から送信される処理履歴情報を含む後述の処理履歴通知情報を取得し、取得した処理履歴通知情報に含まれる処理履歴情報に基づいて、処理履歴通知画像を形成して表示部に表示させる。また、管理者が、端末装置４の入力部に対して、後述の製品Ｐが過去に属したロット識別情報を指定して当該ロット識別情報が共通する製品Ｐを一括で在庫ヤードＹ１から搬出して廃棄するためのロットアウト操作を行ったとする。この場合、端末装置４は、在庫管理装置１に対して廃棄対象となる製品Ｐが過去に属したロットのロット識別情報を含む廃棄指令情報を生成して在庫管理装置１へ送信する。更に、管理者が、端末装置４の入力部に対して、後述の製品Ｐについての検査結果に対する予め設定された検査結果条件を指定して当該検査結果条件を満たす製品Ｐを一括で在庫ヤードＹ１から搬出して廃棄するための検査結果条件対象製品廃棄操作を行ったとする。ここで、「検査結果条件」は、例えば処理ユニット１１、１２、１３、１４のうちの少なくとも１つで実行された検査により得られる検査値が、管理者が予め設定した良品基準値の範囲外であることを示す。そして、端末装置４は、前述の検査結果条件を示す検査結果条件情報を含む廃棄指令情報を生成して在庫管理装置１へ送信する。

在庫管理装置１は、例えばサーバ用のコンピュータから構成され、ＣＰＵ(Central Processing Unit)１０１と、主記憶部１０２と、補助記憶部１０３と、通信部１０６と、各部を接続するバス１０９と、を有する。主記憶部１０２は、例えばＲＡＭ（Random Access Memory）のような揮発性メモリであり、ＣＰＵ１０１の作業領域として使用される。補助記憶部１０３は、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリであり、在庫管理装置１の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。通信部１０６は、ネットワークＮＷを介して、処理ユニット１１、１２、１３、１４、搬送装置３１、３２および端末装置４と通信する。通信部１０６は、処理ユニット１１、１２、１３、１４、搬送装置３１、３２、端末装置４からネットワークＮＷを介して取得した各種情報をＣＰＵ１０１へ転送したり、ＣＰＵ１０１から転送された各種情報を、ネットワークＮＷを介して搬送装置３１、３２、端末装置４へ送信したりする。

ＣＰＵ１０１は、補助記憶部１０３が記憶する前述のプログラムを主記憶部１０２に読み出して実行することにより、図３に示すように、処理情報取得部１１１、処理終了判定部１１２、搬送タスク生成部１１３、搬送タスク通知部１１４、搬送完了通知取得部１１５、保管位置更新部１１６、出荷指令取得部１１７、イベント情報取得部１１８、イベント通知部１１９、処理履歴通知部１２０、廃棄指令取得部１２１および保管位置特定部１２２として機能する。また、図２に示す補助記憶部１０３は、図３に示すように、処理履歴記憶部１３１と、保管位置記憶部１３２と、イベント記憶部１３３と、を有する。処理履歴記憶部１３１は、中間製品または製品Ｐが属するロットを識別するロット識別情報と、中間製品または製品Ｐに対する予め設定された検査の結果を示す検査結果情報と、を含む製品Ｐについての処理の履歴を示す履歴情報を、製品識別情報に対応づけて記憶する。処理履歴記憶部１３１は、例えば図４に示すように、製品Ｐについて行われた熱処理工程、箱詰め工程等における各種ロット番号情報、検査工程における検査結果情報を、製品Ｐを識別する製品識別情報に対応づけて記憶している。ここで、熱処理工程については、投入された中間製品のロット番号情報と、処理日時を示す処理日時情報と、を製品識別情報に対応づけて記憶している。また、検査工程については、投入された中間製品に対する検査結果を示す検査結果情報と、処理日時を示す処理日時情報と、を製品識別情報に対応づけて記憶している。更に、箱詰め工程については、製品Ｐのロット番号情報と、処理日時情報と、を製品識別情報に対応づけて記憶している。

保管位置記憶部１３２は、例えば図５に示すように、製品Ｐそれぞれの在庫ヤードＹ１内における保管位置を示す保管位置情報を、製品Ｐを識別する製品識別情報と製品Ｐの属性を示す属性情報とに対応づけて記憶する。属性情報としては、例えば製品Ｐの種別を示す製品種別情報が挙げられる。図３に戻って、イベント記憶部１３３は、処理ユニット１１、１２、１３、１４において故障、動作異常等のイベントが発生した場合に処理ユニット１１、１２、１３、１４から送信されるイベント情報を記憶する。

処理情報取得部１１１は、処理ユニット１１、１２、１３、１４から送信される処理情報を取得すると、取得した処理情報に含まれるロット番号情報、検査結果情報、処理日時情報等の各種情報を抽出する。そして、処理情報取得部１１１は、抽出した各種情報を用いて、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報を更新する。処理終了判定部１１２は、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報に基づいて、製品Ｐについて行われる全ての処理が完了したか否かを判定する。処理終了判定部１１２は、例えば処理履歴記憶部１３１が製品Ｐについて最後に行われる処理についての処理日時情報を記憶している場合、当該製品Ｐについて全ての処理が終了していると判定する。

搬送タスク生成部１１３は、処理終了判定部１１２により全ての処理が終了したと判定された製品Ｐについて、搬送装置３１に当該製品Ｐを在庫ヤードＹ１へ搬送させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する。搬送タスク生成部１１３は、予め在庫ヤードＹ１における製品Ｐを保管するための複数の保管位置の座標を示す保管位置情報を管理している。そして、搬送タスク生成部１１３は、例えば搬送装置３１が、製品Ｐを生産ラインＰＬに設けられた移載装置２による製品Ｐの受け取り位置から複数の保管位置それぞれに順番に搬送していくように搬送タスク情報を生成する。搬送装置３１に対する搬送タスク情報には、製品Ｐを受け取る移載装置２の移載位置情報と、製品Ｐの搬送先の保管位置情報と、が含まれる。また、搬送タスク生成部１１３は、保管位置記憶部１３２が記憶する、保管位置特定部１２２により特定された保管位置情報が示す保管位置に実際に保管されている製品Ｐそれぞれを、出荷ポートＰｏ１または廃棄ポートＰｏ２のいずれかへ搬送する搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する。搬送装置３２に対する搬送タスク情報には、製品Ｐが保管されている保管位置情報と、製品Ｐの搬送先の出荷ポートＰｏ１または廃棄ポートＰｏ２のいずれかの位置を示す搬送先位置情報と、が含まれる。搬送タスク通知部１１４は、搬送タスク生成部１１３が生成した搬送タスク情報を搬送装置３１、３２へ送信する。

搬送完了通知取得部１１５は、搬送装置３１、３２から送信される搬送完了通知情報を取得すると、取得した搬送完了通知情報を保管位置更新部１１６に通知する。保管位置更新部１１６は、搬送完了通知情報が通知されると、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を追加または消去する。保管位置更新部１１６は、搬送装置３１から製品Ｐの在庫ヤードＹ１の保管位置への搬送が完了したことを通知する搬送完了通知情報が通知されると、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を追加する。一方、保管位置更新部１１６は、搬送装置３２から製品Ｐの在庫ヤードＹ１から出荷ポートＰｏ１への搬送が完了したことを通知する搬送完了通知情報が通知されると、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を消去する。

出荷指令取得部１１７は、端末装置４から送信される出荷指令情報を取得すると、取得した出荷指令情報に含まれる属性情報および出荷数情報を抽出し、抽出した属性情報および出荷数情報を保管位置特定部１２２に通知する。廃棄指令取得部１２１は、端末装置４から送信される廃棄指令情報を取得すると、取得した廃棄指令情報に含まれる検査結果条件情報とロット番号情報との少なくとも一方を抽出し、ロット番号情報を抽出した場合、抽出したロット番号情報を保管位置特定部１２２に通知する。また、廃棄指令取得部１２１は、取得した廃棄指令情報に含まれる検査結果条件情報を抽出した場合、抽出した検査結果条件情報を検査結果条件判定部１２３に通知する。

検査結果条件判定部１２３は、廃棄指令取得部１２１から検査結果条件情報が通知されると、処理履歴記憶部１３１が記憶する製品識別情報の中から、検査結果情報が示す検査結果が、通知された検査結果条件情報が示す検査結果条件を満たす検査結果情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報を特定する検査結果判定処理を実行する。ここで、検査結果条件判定部１２３は、処理履歴記憶部１３１が記憶する検査結果情報を特定し、特定した検査結果情報それぞれが示す検査結果が検査結果条件を満たすか否かを判定していく。検査結果条件判定部１２３は、例えば検査結果情報が示す検査値が、検査結果条件である管理者が予め設定した良品基準範囲外の範囲に含まれるか否かを判定していく。そして、検査結果条件判定部１２３は、良品基準範囲外の範囲に含まれる検査値を示す検査値情報に対応する製品識別情報を特定していく。検査結果条件判定部１２３は、特定した製品識別情報を保管位置特定部１２２に通知する。

保管位置特定部１２２は、出荷指令取得部１１７から通知される属性情報および出荷数情報に基づいて、保管位置記憶部１３２が記憶する、通知された属性情報に対応する保管位置情報の中から、通知された出荷数情報が示す出荷数に応じた数の保管位置情報を特定する。そして、保管位置特定部１２２は、特定した保管位置情報を搬送タスク生成部１１３に通知する。また、保管位置特定部１２２は、処理履歴記憶部１３１が記憶する製品識別情報の中から、廃棄指令取得部１２１から通知されるロット番号情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報を特定する。そして、保管位置特定部１２２は、保管位置記憶部１３２が記憶する保管位置情報の中から、特定した少なくとも１つの製品識別情報、または、検査結果条件判定部１２３から通知される製品識別情報に対応する保管位置情報を特定し、特定した保管位置情報を搬送タスク生成部１１３に通知する。

イベント情報取得部１１８は、処理ユニット１１、１２、１３、１４から送信されるイベント情報を取得すると、取得したイベント情報をイベント記憶部１３３に記憶させる。イベント通知部１１９は、イベント記憶部１３３が記憶するイベント情報を含むイベント通知情報を生成して端末装置４へ送信する。このイベント通知情報は、イベントが発生した処理ユニット１１、１２、１３、１４を識別する処理ユニット識別情報と、イベント情報と、を含む。処理履歴通知部１２０は、端末装置４から送信される処理履歴要求情報を取得すると、これに応じて、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報を含む処理履歴通知情報を生成する。そして、処理履歴通知部１２０は、生成した処理履歴通知情報を、処理履歴要求情報の送信元の端末装置４へ送信する。

次に、本実施の形態に係る在庫管理システム全体の処理の流れについて図６乃至図９を参照しながら説明する。まず、図６に示すように、処理ユニット１１、１２、１３、１４は、それぞれ、処理が完了すると（ステップＳ１）、前述の処理情報を生成する（ステップＳ２）。次に、生成された処理情報が、処理ユニット１１、１２、１３、１４から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ３）。一方、在庫管理装置１は、処理情報を取得すると、取得した処理情報に含まれるロット番号情報、検査結果情報、処理日時情報等の各種情報を抽出する。そして、在庫管理装置１は、抽出した各種情報を用いて、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報を更新する（ステップＳ４）。続いて、在庫管理装置１が、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報に基づいて、製品Ｐについて行われる全ての処理が完了したと判定したとする（ステップＳ５）。この場合、在庫管理装置１は、全ての処理が終了したと判定した製品Ｐについて、搬送装置３１に当該製品Ｐを在庫ヤードＹ１へ搬送させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する（ステップＳ６）。その後、生成された搬送タスク情報が、在庫管理装置１から搬送装置３１へ送信される（ステップＳ７）。一方、搬送装置３１は、搬送タスク情報を取得すると、取得した搬送タスク情報に基づいて、生産ラインＰＬに設けられた移載装置２により移載された製品Ｐが積載されたパレットを在庫ヤードＹ１へ搬送する（ステップＳ８）。ここで、搬送装置３１は、搬送タスク情報に含まれる製品が積載されたパレットを受け取る位置情報が示す位置から製品Ｐの搬送先の保管位置情報が示す位置までの移動経路を決定し、決定した移動経路に沿って製品Ｐが積載されたパレットを搬送する。次に、搬送装置３１は、製品Ｐが積載されたパレットの在庫ヤードＹ１への搬送が完了すると（ステップＳ９）、搬送完了通知情報を生成する（ステップＳ１０）。続いて、生成された搬送完了通知情報が、搬送装置３１から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ１１）。一方、在庫管理装置１は、搬送完了通知情報を取得すると、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を追加する形で保管位置情報を更新する（ステップＳ１２）。

その後、工場の管理者が、端末装置４に対して前述の出荷指令操作を行ったとする。この場合、端末装置４が、出荷対象の製品Ｐの属性情報および出荷数情報を含む出荷指令情報を生成し（ステップＳ１３）、生成された出荷指令情報が、端末装置４から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ１４）。一方、在庫管理装置１は、出荷指令情報を取得すると、取得した出荷指令情報に含まれる属性情報および出荷数情報を抽出し、抽出した属性情報および出荷数情報に基づいて、保管位置記憶部１３２が記憶する、通知された属性情報に対応する保管位置情報の中から、通知された出荷数情報が示す出荷数に応じた数の保管位置情報を特定する（ステップＳ１５）。次に、図７に示すように、在庫管理装置１は、保管位置記憶部１３２が記憶する、特定した保管位置情報が示す保管位置に実際に保管されている製品Ｐそれぞれを、出荷ポートＰｏ１へ搬送する搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する（ステップＳ１６）。続いて、生成された搬送タスク情報が、在庫管理装置１から搬送装置３２へ送信される（ステップＳ１７）。一方、搬送装置３２は、搬送タスク情報を取得すると、取得した搬送タスク情報に基づいて、在庫ヤードＹ１に保管されている製品Ｐが積載されたパレットを出荷ポートＰｏ１へ搬送する（ステップＳ１８）。ここで、搬送装置３２は、搬送タスク情報に含まれる製品Ｐが積載されたパレットの保管位置情報が示す位置から出荷ポートＰｏ１までの移動経路を決定し、決定した移動経路に沿って製品Ｐが積載されたパレットを搬送する。その後、搬送装置３２は、製品Ｐが積載されたパレットの出荷ポートＰｏ１への搬送が完了すると（ステップＳ１９）、搬送完了通知情報を生成する（ステップＳ２０）。次に、生成された搬送完了通知情報が、搬送装置３２から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ２１）。一方、在庫管理装置１は、搬送完了通知情報を取得すると、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を消去する形で保管位置情報を更新する（ステップＳ２２）。

また、処理ユニット１１、１２、１３、１４において前述のイベントが発生すると、処理ユニット１１、１２、１３、１４は、前述のイベント情報を生成する（ステップＳ２３）。続いて、生成されたイベント情報が、処理ユニット１１、１２、１３、１４から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ２４）。一方、在庫管理装置１は、イベント情報を取得すると、取得したイベント情報をイベント記憶部１３３に記憶させる。そして、在庫管理装置１が、イベント記憶部１３３が記憶するイベント情報を含むイベント通知情報を生成し（ステップＳ２５）、生成されたイベント通知情報が、在庫管理装置１から端末装置４へ送信される（ステップＳ２６）。一方、端末装置４は、イベント通知情報を取得すると、取得したイベント通知情報に含まれるイベント情報および処理ユニット識別情報とを抽出し、抽出したイベント情報および処理ユニット識別情報に基づいてイベント通知画像を形成して表示部に表示させる（ステップＳ２７）。

ここで、管理者が、端末装置４に製品Ｐに対応する処理履歴を表示させるための処理履歴表示操作を行ったとする。この場合、端末装置４が、前述の処理履歴要求情報を生成し（ステップＳ２８）、生成された処理履歴要求情報が、端末装置４から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ２９）。一方、在庫管理装置１は、図８に示すように、処理履歴要求情報を取得すると、これに応じて、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報を含む処理履歴通知情報を生成する（ステップＳ３０）。その後、生成された処理履歴通知情報が、在庫管理装置１から処理履歴要求情報の送信元の端末装置４へ送信される（ステップＳ３１）。一方、端末装置４は、処理履歴通知情報を取得すると、取得した処理履歴通知情報に含まれる処理履歴情報に基づいて、処理履歴通知画像を形成して表示部に表示させる（ステップＳ３２）。

ここで、管理者が、端末装置４の表示部に表示された処理履歴通知画像を参照して、端末装置４の入力部に対して、製品Ｐのロット識別情報を指定して前述のロットアウト操作を行ったとする。この場合、端末装置４が、廃棄対象となる製品Ｐのロット識別情報を含む廃棄指令情報を生成し（ステップＳ３３）、生成された廃棄指令情報が、端末装置４から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ３４）。一方、在庫管理装置１は、廃棄指令情報を取得すると、処理履歴記憶部１３１が記憶する製品識別情報の中から、取得した廃棄指令情報に含まれるロット番号情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報を特定する。そして、在庫管理装置１は、保管位置記憶部１３２が記憶する保管位置情報の中から、特定した少なくとも１つの製品識別情報に対応する保管位置情報を特定する（ステップＳ３５）。次に、在庫管理装置１は、保管位置記憶部１３２が記憶する、特定した保管位置情報が示す保管位置に実際に保管されている製品Ｐが積載されたパレットそれぞれを、廃棄ポートＰｏ２へ搬送する搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する（ステップＳ３６）。続いて、生成された搬送タスク情報が、在庫管理装置１から搬送装置３２へ送信される（ステップＳ３７）。一方、搬送装置３２は、搬送タスク情報を取得すると、取得した搬送タスク情報に基づいて、在庫ヤードＹ１に保管されている製品Ｐが積載されたパレットを廃棄ポートＰｏ２へ搬送する（ステップＳ３８）。ここで、搬送装置３２は、搬送タスク情報に含まれる製品Ｐの保管位置情報が示す位置から廃棄ポートＰｏ２までの移動経路を決定し、決定した移動経路に沿って製品Ｐが積載されたパレットを搬送する。廃棄すべき製品Ｐが積載されたパレットが、例えば図９に示す在庫ヤードＹ１における斜線で示した４つの保管位置に保管されているとする。この場合、在庫管理装置１は、搬送装置３２に、例えば移動経路ＴＡ１、ＴＡ２、ＴＡ３、ＴＡ４に沿って製品Ｐが積載されたパレットを廃棄ポートＰｏ２へ搬送させるための搬送タスク情報を生成する。図８に戻って、その後、搬送装置３２は、製品Ｐが積載されたパレットの廃棄ポートＰｏ２への搬送が完了すると（ステップＳ３９）、搬送完了通知情報を生成する（ステップＳ４０）。次に、生成された搬送完了通知情報が、搬送装置３２から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ４１）。一方、在庫管理装置１は、搬送完了通知情報を取得すると、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を消去する形で保管位置情報を更新する（ステップＳ４２）。

また、管理者が、端末装置４の表示部に表示された処理履歴通知画像を参照して、端末装置４の入力部に対して、製品Ｐについての検査結果に対する予め設定された検査結果条件を指定して前述の検査結果条件対象製品廃棄操作を行ったとする。この場合、端末装置４が、検査結果情報を含む廃棄指令情報を生成し（ステップＳ４３）、図１０に示すように、生成された廃棄指令情報が、端末装置４から在庫管理装置１へ送信される（ステップＳ４４）。一方、在庫管理装置１は、廃棄指令情報を取得すると、取得した廃棄指令情報に含まれる検査結果条件情報を抽出し、抽出した検査結果条件情報を用いて、前述の検査結果判定処理を実行する（ステップＳ４５）。これにより、在庫管理装置１は、処理履歴記憶部１３１が記憶する検査結果情報が示す検査結果が、検査結果条件情報が示す検査結果条件を満たす検査結果情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報を特定する。続いて、在庫管理装置１は、保管位置記憶部１３２が記憶する保管位置情報の中から、特定した少なくとも１つの製品識別情報に対応する保管位置情報を特定する（ステップＳ４６）。その後、前述のステップＳ３６以降の一連の処理が実行される。

次に、本実施の形態に係る在庫管理装置１が実行する在庫管理処理について図１１および図１２を参照しながら説明する。この在庫管理処理は、在庫管理装置１において在庫管理処理を実行するためのプログラムが起動されたことを契機として開始される。まず、図１１に示すように、処理情報取得部１１１は、処理ユニット１１、１２、１３、１４から送信される処理情報を取得したか否かを判定する（ステップＳ１０１）。ここで、処理情報取得部１１１が処理情報を取得していないと判定すると（ステップＳ１０１：Ｎｏ）、後述のステップＳ１０７の処理が実行される。一方、処理情報取得部１１１は、処理情報を取得したと判定すると（ステップＳ１０１：Ｙｅｓ）、取得した処理情報に含まれるロット番号情報、検査結果情報、処理日時情報等の各種情報を抽出する。そして、処理情報取得部１１１は、抽出した各種情報を用いて、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報を更新する（ステップＳ１０２）。

次に、処理終了判定部１１２は、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報に基づいて、製品Ｐについて行われる全ての処理が終了したか否かを判定する（ステップＳ１０３）。ここで、処理終了判定部１１２が、製品Ｐに対して行う処理が残っていると判定すると（ステップＳ１０３：Ｎｏ）、後述のステップＳ１０７の処理が実行される。一方、処理終了判定部１１２が、製品Ｐについて全ての処理が終了していると判定したとする（ステップＳ１０３：Ｙｅｓ）。この場合、搬送タスク生成部１１３が、全ての処理が終了したと判定された製品Ｐについて、搬送装置３１に当該製品Ｐを在庫ヤードＹ１へ搬送させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成し、搬送タスク通知部１１４が、生成された搬送タスク情報を搬送装置３１へ送信する（ステップＳ１０４）。続いて、搬送完了通知取得部１１５が、搬送装置３１から送信される搬送完了通知情報を取得すると（ステップＳ１０５）、保管位置更新部１１６が、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を追加する形に保管位置情報を更新する（ステップＳ１０６）。

その後、出荷指令取得部１１７は、端末装置４から送信される出荷指令情報を取得したか否かを判定する（ステップＳ１０７）。ここで、出荷指令取得部１１７が出荷指令情報を取得していないと判定すると（ステップＳ１０７：Ｎｏ）、後述のステップＳ１１２の処理が実行される。一方、出荷指令取得部１１７は、出荷指令情報を取得したと判定すると（ステップＳ１０７：Ｙｅｓ）、取得した出荷指令情報に含まれる属性情報および出荷数情報を抽出する。そして、保管位置特定部１２２は、抽出された属性情報および出荷数情報に基づいて、保管位置記憶部１３２が記憶する、通知された属性情報に対応する保管位置情報の中から、通知された出荷数情報が示す出荷数に応じた数の保管位置情報を特定する（ステップＳ１０８）。次に、搬送タスク生成部１１３は、保管位置記憶部１３２が記憶する、保管位置特定部１２２により特定された保管位置情報が示す保管位置に実際に保管されている製品Ｐそれぞれを、出荷ポートＰｏ１へ搬送する搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する。そして、搬送タスク通知部１１４が、生成された搬送タスク情報を搬送装置３２へ送信する（ステップＳ１０９）。続いて、搬送完了通知取得部１１５が、搬送装置３１から送信される搬送完了通知情報を取得すると（ステップＳ１１０）、保管位置更新部１１６が、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を消去する形に保管位置情報を更新する（ステップＳ１１１）。

その後、イベント情報取得部１１８は、処理ユニット１１、１２、１３、１４から送信されるイベント情報を取得したか否かを判定する（ステップＳ１１２）。ここで、イベント情報取得部１１８がイベント情報を取得していないと判定すると（ステップＳ１１２：Ｎｏ）、後述のステップＳ１１４の処理が実行される。一方、イベント情報取得部１１８は、イベント情報を取得したと判定すると（ステップＳ１１２：Ｙｅｓ）、取得したイベント情報をイベント記憶部１３３に記憶させる。そして、イベント通知部１１９は、イベント記憶部１３３が記憶するイベント情報を含むイベント通知情報を生成して端末装置４へ送信する（ステップＳ１１３）。

次に、処理履歴通知部１２０は、端末装置４から送信される処理履歴要求情報を取得したか否かを判定する（ステップＳ１１４）。ここで、処理履歴通知部１２０が処理履歴要求情報を取得していないと判定すると（ステップＳ１１２：Ｎｏ）、後述のステップＳ１１６の処理が実行される。一方、処理履歴通知部１２０は、処理履歴要求情報を取得したと判定すると（ステップＳ１１２：Ｙｅｓ）、これに応じて、処理履歴記憶部１３１が記憶する履歴情報を含む処理履歴通知情報を生成する。そして、処理履歴通知部１２０は、生成した処理履歴通知情報を、処理履歴要求情報の送信元の端末装置４へ送信する（ステップＳ１１５）。

続いて、廃棄指令取得部１２１は、図１２に示すように、端末装置４から送信される廃棄指令情報を取得したか否かを判定する（ステップＳ１１６）。ここで、廃棄指令取得部１２１が廃棄指令情報を取得していないと判定すると（ステップＳ１１６：Ｎｏ）、再びステップＳ１０１の処理が実行される。一方、廃棄指令取得部１２１は、廃棄指令情報を取得したと判定すると（ステップＳ１１６：Ｙｅｓ）、取得した廃棄指令情報に含まれるロット番号情報と検査結果条件情報との少なくとも一方を抽出する。そして、検査結果条件判定部１２３は、廃棄指令情報から検査結果条件情報が抽出されたか否かを判定する（ステップＳ１１７）。ここで、検査結果条件判定部１２３が、廃棄指令情報に検査結果条件情報が含まれておらず、検査結果条件情報が抽出されなかったと判定すると（ステップＳ１１７：Ｎｏ）、後述のステップＳ１１９の処理が実行される。一方、検査結果条件判定部１２３は、検査結果条件情報が抽出されたと判定すると（ステップＳ１１７：Ｙｅｓ）、処理履歴記憶部１３１が記憶する製品識別情報の中から、検査結果情報が示す検査結果が、検査結果条件情報が示す検査結果条件を満たす検査結果情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報を特定する検査結果判定処理を実行する（ステップＳ１１８）。そして、検査結果条件判定部１２３は、検査結果判定処理を実行することにより特定した製品識別情報を保管位置特定部１２２に通知する。

その後、保管位置特定部１２２は、処理履歴記憶部１３１が記憶する製品識別情報の中から、廃棄指令取得部１２１から通知されるロット番号情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報を特定する。そして、保管位置特定部１２２は、保管位置記憶部１３２が記憶する保管位置情報の中から、特定した少なくとも１つの製品識別情報と、検査結果条件判定部１２３から通知される製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する保管位置情報を特定する（ステップＳ１１９）。次に、搬送タスク生成部１１３は、保管位置記憶部１３２が記憶する、保管位置特定部１２２により特定された保管位置情報が示す保管位置に実際に保管されている製品Ｐそれぞれを、廃棄ポートＰｏ２へ搬送する搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する（ステップＳ１２０）。続いて、搬送完了通知取得部１１５が、搬送装置３１から送信される搬送完了通知情報を取得すると（ステップＳ１２１）、保管位置更新部１１６が、保管位置記憶部１３２が記憶する、搬送完了通知により完了が通知された搬送タスクに対応する製品Ｐの製品識別情報および製品識別情報に対応する保管位置情報を消去する形に保管位置情報を更新する（ステップＳ１２２）。その後、再びステップＳ１０１の処理が実行される。

以上説明したように、本実施の形態に係る在庫管理システムでは、保管位置特定部１２２が、保管位置記憶部１３２が記憶する保管位置情報の中から、処理履歴記憶部１３１が記憶する製品識別情報の中から、利用者が指定した検査結果条件を満たす少なくとも１つの製品識別情報と、利用者が指定したロット識別情報に対応する少なくとも１つの製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する製品識別情報に対応する保管位置情報を特定する。そして、搬送タスク生成部１１３は、特定された保管位置情報に基づいて、搬送装置３２に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する。これにより、製品Ｐの処理履歴に基づいて、在庫ヤードＹ１に保管された製品Ｐのうち、不良の疑いがある製品Ｐを通常流動から外す、所謂ロットアウトを迅速かつ簡単に実施することで、不良の疑いがある製品Ｐの流出を未然に防止することができる。また、製品Ｐの処理履歴に基づいて、在庫ヤードＹ１に保管された製品Ｐを効率的に在庫ヤード外へ搬出することができるので、在庫ヤードＹ１を有効に活用することができる。

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、在庫管理システムが、自走式の搬送装置３１、３２の代わりに、移載装置２から在庫ヤードＹ１の各保管場所へ製品Ｐを搬送するベルトコンベヤ式の搬送装置と、在庫ヤードＹ１から出荷ポートＰｏ１または廃棄ポートＰｏ２へ製品Ｐを搬送する搬送装置と、を備えるものであってもよい。

以上、本発明の実施の形態および変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、実施の形態および変形例が適宜組み合わされたもの、それに適宜変更が加えられたものを含む。

本発明は、製品の処理履歴に基づいて製品の在庫管理を行うシステムとして好適である。

１：在庫管理装置、２：移載装置、４：端末装置、１１，１２，１３，１４：処理ユニット、３１，３２：搬送装置、１０１：ＣＰＵ、１０２：主記憶部、１０３：補助記憶部、１０６：通知部、１０９：バス、１１１：処理情報取得部、１１２：処理終了判定部、１１３：搬送タスク生成部、１１４：搬送タスク通知部、１１５：搬送完了通知取得部、１１６：保管位置更新部、１１７：出荷指令取得部、１１８：イベント情報取得部、１１９：イベント通知部、１２０：処理履歴通知部、１２１：廃棄指令取得部、１２２：保管位置特定部、１２３：検査結果条件判定部、１３１：処理履歴記憶部、１３２：保管位置記憶部、１３３：イベント記憶部、ＮＷ：ネットワーク、Ｐ：製品、ＰＬ：生産ライン、Ｐｏ１：出荷ポート、Ｐｏ２：廃棄ポート、ＴＡ１，ＴＡ２，ＴＡ３，ＴＡ４：移動経路、Ｙ１：在庫ヤード

Claims (6)

1. 少なくとも１つの製品が積載されたパレットを搬送する搬送装置と、
   前記製品の在庫ヤード内における保管位置を示す保管位置情報を、前記製品を識別する製品識別情報に対応づけて記憶する保管位置記憶部と、
   前記製品に対する検査の検査結果を示す検査結果情報と、前記製品が属したロットを識別するロット識別情報と、の少なくとも一方を含む、前記製品についての処理の履歴を示す履歴情報を、前記製品識別情報に対応づけて記憶する処理履歴記憶部と、
   前記保管位置記憶部が記憶する前記保管位置情報の中から、前記処理履歴記憶部が記憶する履歴情報に基づいて特定された、利用者が指定した前記検査結果に対する検査結果条件を満たす少なくとも１つの前記製品識別情報と、利用者が指定した前記ロット識別情報に対応する少なくとも１つの前記製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する前記保管位置情報を特定する保管位置特定部と、
   特定された前記保管位置情報に基づいて、前記搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する搬送タスク生成部と、
   前記搬送タスク情報を前記搬送装置へ送信する搬送タスク通知部と、を備える、
   在庫管理システム。
2. 前記保管位置記憶部は、更に、前記保管位置情報を、前記製品の属性を示す属性情報に対応づけて記憶し、
   前記保管位置特定部は、利用者が指定した前記属性情報を含む前記製品を、前記製品を出荷するための予め設定された出荷ポートへ搬送するよう指令する指令情報を取得すると、前記保管位置記憶部が記憶する前記保管位置情報の中から、取得した前記指令情報に含まれる前記属性情報に対応する特定した少なくとも１つの前記製品識別情報に対応する前記保管位置情報を特定する、
   請求項１に記載の在庫管理システム。
3. 前記搬送装置が、前記搬送タスク情報が示す前記搬送タスクを完了すると、前記保管位置記憶部が記憶する、前記搬送タスクに対応する前記製品の前記製品識別情報および前記製品識別情報に対応する前記保管位置情報を追加または消去する保管位置更新部を更に備える、
   請求項１または２に記載の在庫管理システム。
4. 製品の在庫ヤード内における保管位置を示す保管位置情報を、前記製品を識別する製品識別情報に対応づけて記憶する保管位置記憶部と、
   前記製品に対する検査の検査結果を示す検査結果情報と、前記製品が属したロットを識別するロット識別情報と、の少なくとも一方を含む、前記製品についての処理の履歴を示す履歴情報を、前記製品識別情報に対応づけて記憶する処理履歴記憶部と、
   前記保管位置記憶部が記憶する前記保管位置情報の中から、前記処理履歴記憶部が記憶する履歴情報に基づいて特定された、利用者が指定した前記検査結果に対する検査結果条件を満たす少なくとも１つの前記製品識別情報と、利用者が指定した前記ロット識別情報に対応する少なくとも１つの前記製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する前記保管位置情報を特定する保管位置特定部と、
   特定された前記保管位置情報に基づいて、前記製品を搬送する搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する搬送タスク生成部と、
   前記搬送タスク情報を前記搬送装置へ送信する搬送タスク通知部と、を備える、
   在庫管理装置。
5. 在庫管理システムが、製品の在庫ヤード内における保管位置を示す保管位置情報を、前記製品を識別する製品識別情報に対応づけて保管位置記憶部に記憶させるステップと、
   前記在庫管理システムが、前記製品に対する検査の検査結果を示す検査結果情報と、前記製品が属したロットを識別するロット識別情報と、の少なくとも一方を含む、前記製品についての処理の履歴を示す履歴情報を、前記製品識別情報に対応づけて処理履歴記憶部に記憶させるステップと、
   前記在庫管理システムが、前記保管位置記憶部が記憶する前記保管位置情報の中から、前記処理履歴記憶部が記憶する履歴情報に基づいて特定された、利用者が指定した前記検査結果に対する検査結果条件を満たす少なくとも１つの前記製品識別情報と、利用者が指定した前記ロット識別情報に対応する少なくとも１つの前記製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する前記保管位置情報を特定するステップと、
   前記在庫管理システムが、特定した前記保管位置情報に基づいて、前記製品を搬送する搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成するステップと、
   前記在庫管理システムが、前記搬送タスク情報を前記搬送装置へ送信するステップと、を含む、
   在庫管理方法。
6. コンピュータを、
   製品の在庫ヤード内における保管位置を示す保管位置情報を、前記製品を識別する製品識別情報に対応づけて記憶する保管位置記憶部、
   前記製品に対する検査の検査結果を示す検査結果情報と、前記製品が属したロットを識別するロット識別情報と、の少なくとも一方を含む、前記製品についての処理の履歴を示す履歴情報を、前記製品識別情報に対応づけて記憶する処理履歴記憶部、
   前記保管位置記憶部が記憶する前記保管位置情報の中から、前記処理履歴記憶部が記憶する履歴情報に基づいて特定された、利用者が指定した前記検査結果に対する検査結果条件を満たす少なくとも１つの前記製品識別情報と、利用者が指定した前記ロット識別情報に対応する少なくとも１つの前記製品識別情報と、の少なくとも一方に対応する前記保管位置情報を特定する保管位置特定部、
   特定された前記保管位置情報に基づいて、前記製品を搬送する搬送装置に実行させる搬送タスクを示す搬送タスク情報を生成する搬送タスク生成部、
   前記搬送タスク情報を前記搬送装置へ送信する搬送タスク通知部、
   として機能させるためのプログラム。

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