JP2024007193A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】中央リブの偏摩耗を抑制できるとともに、必要とされるCFmaxを確保可能な空気入りタイヤを提供する。【解決手段】中間リブ220は、タイヤ周方向に所定ピッチで配置され、タイヤ周方向に交差する方向に延びる複数の中間サイプ221を有し、中間サイプ221は、タイヤ幅方向一方側の複数の第1中間サイプ221Aと、タイヤ幅方向他方側の複数の第2中間サイプ221Bと、を含み、第1中間サイプ221Aと第2中間サイプ221Bとがタイヤ周方向に交互に配置されており、中央リブ210の幅W3は、中間リブ220の幅W4の104%以上の大きさを有し、タイヤ周方向に隣接する一対の中間サイプ221は、タイヤ周方向で見た場合において互いに重なるオーバーラップ部222aを有し、このオーバーラップ部222aのタイヤ幅方向長さ222Lは、中間リブ220の幅W4の30%以上である。【選択図】図4

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、路面への接地面であるトレッド面に、複数の溝によりトレッドパターンが形成されている空気入りタイヤが知られている。複数の溝としては、例えば、タイヤ周方向に沿った主溝や、複数の主溝間のリブの表面に形成されるサイプと呼ばれるタイヤ周方向に交差する方向に延びる細い溝などが挙げられる。特許文献1には、4本の主溝が形成され、タイヤ幅方向両側の主溝の間に、タイヤ周方向に延びる3つのリブを備えたタイヤが開示されている。特許文献1に開示される3つのリブは、タイヤ幅方向で中央に配置される1つの中央リブと、この中央リブの両側に配置される2つの中間リブとを含んでおり、中央リブの幅は中間リブよりも小さい点が示されている。
特許第5438609号公報
近年普及が進んでいるSUV(Sport Utility Vehicle)やEV(Electric Vehicle)といった車両の多くは重量が比較的重く、タイヤにかかる荷重も大きい。このような高荷重型の車両に、上記特許文献1に開示されるようなタイヤを装着した場合、両側の中間リブよりも幅の狭い中央リブへの負荷が大きくなり、中央リブの摩耗が大きくなる偏摩耗が生じやすいことが懸念される。なお、空気入りタイヤにおいては、十分なCFmax(最大コーナリングフォース)が求められるが、特許文献1には、CFmaxとトレッドパターンとの関係については記載されていない。
そこで本発明は、高荷重型の車両の場合にも中央リブの偏摩耗を抑制できるとともに、必要とされるCFmaxを確保可能な空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本発明の空気入りタイヤは、トレッドパターンを有するトレッドを備える空気入りタイヤであって、前記トレッドは、前記トレッドパターンを構成するタイヤ周方向に延びる複数のリブと、前記複数のリブの間に配置され、前記トレッドパターンを構成するタイヤ周方向に延びる複数の主溝と、を備え、前記主溝は、タイヤ幅方向中央に配置される一対の中央主溝と、前記一対の中央主溝のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置される中間主溝と、を含み、前記リブは、前記一対の中央主溝の間に配置される1つの中央リブと、前記中央主溝と前記中間主溝との間に配置される中間リブと、を含み、前記中間リブは、タイヤ周方向に所定ピッチで配置され、タイヤ周方向に交差する方向に延びる中間サイプを有し、前記中間サイプは、タイヤ幅方向一方側の第1中間サイプと、タイヤ幅方向他方側の第2中間サイプと、を含み、前記第1中間サイプと前記第2中間サイプとがタイヤ周方向に交互に配置されており、前記中央リブの幅は、前記中間リブの幅の104%以上の大きさを有し、タイヤ周方向に隣接する一対の前記中間サイプは、タイヤ周方向で見た場合において互いに重なるオーバーラップ部を有し、当該オーバーラップ部のタイヤ幅方向長さは、前記中間リブの幅の30%以上である。
本発明によれば、高荷重型の車両の場合にも中央リブの偏摩耗を抑制できるとともに、必要とされるCFmaxを確保可能な空気入りタイヤを提供することができる。
実施形態に係る空気入りタイヤの正面図である。 実施形態に係る空気入りタイヤの斜視図である。 実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ幅方向の半断面を示す図である。 実施形態に係るタイヤのトレッド面を示す一部拡大正面図である。 実施形態に係るタイヤのトレッド面を示す一部拡大斜視図である。 実施形態に係る中央サイプ(第1中央サイプ)の溝形状を示す断面図である。 実施形態に係る中間サイプ(第1中間サイプ)の溝形状を示す断面図である。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤであるタイヤ1の正面図である。図2は、タイヤ1を斜め正面から見た斜視図である。図3は、タイヤ1のタイヤ幅方向の半断面を示しており、S1はタイヤ赤道面である。タイヤ赤道面S1は、図1に示すタイヤ回転軸線(タイヤ子午線)R1に直交する面で、かつ、矢印Xで示すタイヤ幅方向の中心に位置する面である。
図2及び図3に示すように、実施形態のタイヤ1は、左右一対のビード10と、一対のビード10のそれぞれからタイヤ径方向外側に延びる左右一対のサイドウォール20と、一対のサイドウォール20の間に配置されたトレッド30と、一対のサイドウォール20のそれぞれとトレッド30との間に配置された左右一対のショルダー40と、を備えている。
ここで、図3を参照して、実施形態のタイヤ1の内部構造を説明する。タイヤ1の基本的な内部構造は、タイヤ幅方向の断面において左右対称となっている。図3は、タイヤ1の右半分の半断面を示しており、不図示の左半分も同じ構造である。図3の断面図は、タイヤ1を図示せぬ規定リムに装着し、かつ、規定内圧を充填した無負荷状態でのタイヤ幅方向断面図(タイヤ子午線断面図)である。なお、規定リムとは、タイヤサイズに対応してJATMAに定められた標準となるリムを指す。また、規定内圧とは、例えばタイヤが乗用車用である場合には180kPaである。
なお、実施形態に係るタイヤ1は、例えば、SUVやEVを含む乗用車用の空気入りタイヤである。なお、実施形態に係るタイヤ1は、乗用車の他に、ライトトラック、トラック、バス等の各種車両用として採用することができる。
図3においては、タイヤ幅方向を矢印X、タイヤ径方向を矢印Yで示している。タイヤ幅方向とは、図1で示したタイヤ回転軸線R1に平行な方向であり、図3における紙面左右方向である。タイヤ幅方向内側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面S1に近づく方向であり、図3においては紙面左側である。タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面S1から離れる方向であり、図3においては紙面右側である。
また、タイヤ径方向とは、図1で示したタイヤ回転軸線R1に垂直な方向であり、図3における紙面上下方向である。タイヤ径方向外側とは、タイヤ回転軸線R1から離れる方向であり、図3においては紙面上側である。タイヤ径方向内側とは、タイヤ回転軸線R1に近づく方向であり、図3においては紙面下側である。
図3には、ビード10、サイドウォール20、トレッド30及びショルダー40が示されている。タイヤ1は、その内部に、カーカスプライ50を有する。タイヤ1の内腔側の面は、インナーライナー60で構成されている。
左右一対のビード10は、タイヤ幅方向両側、かつ、タイヤ径方向内側の端部に配置されている。ビード10は、ビードコア11と、ビードコア11からタイヤ径方向外側に延びるビードフィラー12と、チェーハー13と、リムストリップゴム14と、を有している。
ビードコア11は、ゴムが被覆された金属製のビードワイヤがタイヤ周方向に複数回巻かれた環状の部材である。ビードコア11は、空気が充填されたタイヤ1を、リムに固定する役目を果たす部材である。ビードフィラー12は、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に延びるにつれて厚みが減じる先細り形状となっている。ビードフィラー12は、ビード10の周辺部分の剛性を高め、高い操縦性及び安定性を確保するために設けられる。ビードフィラー12は、例えば、周囲のゴム部材よりも硬度の高いゴムにより構成される。
チェーハー13は、ビードコア11及びビードフィラー12を囲んで設けられるカーカスプライ50の外側をさらに囲んでいる。リムストリップゴム14は、チェーハー13及びカーカスプライ50のタイヤ幅方向外側に配置されている。チェーハー13及びリムストリップゴム14は、タイヤ1が装着されるリムの内面に接触する。
サイドウォール20は、カーカスプライ50のタイヤ幅方向外側に配置されたサイドウォールゴム21を含んでいる。サイドウォールゴム21は、タイヤ1のタイヤ周方向外側の側面を構成する。サイドウォールゴム21は、タイヤ1がクッション作用をする際に最もたわむ部分であり、通常、耐疲労性を有する柔軟なゴムが採用される。
サイドウォールゴム21のタイヤ径方向内側端は、タイヤ周方向に沿った頂部21aを含んでいる。この頂部21aと、上述したリムストリップゴム14の外表面とにより、外傷からリムを保護するリムプロテクタ15が構成されている。このリムプロテクタ15は、タイヤ周方向に環状に連続している。
トレッド30は、無端状のベルト31及びキャッププライ35と、トレッドゴム36と、を備えている。ベルト31は、インナーライナー60のタイヤ径方向外側に配置されている。キャッププライ35は、ベルト31のタイヤ径方向外側に配置されている。トレッドゴム36は、キャッププライ35のタイヤ径方向外側に配置されている。
ベルト31は、トレッド30を補強する部材である。実施形態のベルト31は、インナーライナー60のタイヤ径方向外側に配置された内側ベルト32と、内側ベルト32のタイヤ径方向外側に配置された外側ベルト33と、を備えた2層構造である。内側ベルト32及び外側ベルト33は、いずれも複数のスチールコード等のコードがゴムで覆われた構造を有している。なお、ベルト31は2層構造に限らず、1層、あるいは3層以上の構造を有していてもよい。
キャッププライ35は、ベルト31とともにトレッド30を補強する部材である。キャッププライ35は、例えば、ポリアミド繊維等の絶縁性を有する複数の有機繊維コードがゴムで覆われた構造を有している。実施形態のキャッププライ35は1層であるが、2層以上の構造であってもよい。キャッププライ35を設けることにより、耐久性の向上や、走行時のロードノイズの低減を図ることができる。
トレッドゴム36は、キャッププライ35のタイヤ径方向外側に配置されている。トレッドゴム36の外表面は、路面と接地するトレッド面36aを構成する。トレッド面36aには、トレッドパターン37が設けられている。トレッドパターン37については後で詳述する。
ショルダー40は、サイドウォール20からトレッド30へ移行する領域に配置されている。ショルダー40は、ショルダーゴム41を含んでいる。
カーカスプライ50は、一対のビード10の間に架け渡されている。カーカスプライ50は、タイヤ1の骨格となるプライを構成している。カーカスプライ50は、一対のビード10の間を、一対のサイドウォール20及びトレッド30のタイヤ内腔側を通過する態様で、タイヤ1内に埋設されている。トレッド30においては、カーカスプライ50のタイヤ径方向外側にベルト31が配置されている。
カーカスプライ50は、タイヤ1の骨格となる複数の図示せぬプライコードを含んでいる。複数のプライコードは、例えばタイヤ幅方向に沿った面内に沿って延びており、タイヤ周方向に並んで配列されている。このプライコードは、ポリエステルやポリアミド等の絶縁性の有機繊維コード等により構成されている。複数のプライコードがゴムにより被覆されて、カーカスプライ50が構成されている。
カーカスプライ50は、プライ本体部51と、プライ折り返し部52と、屈曲部53と、を有する。プライ本体部51は、一方のビードコア11のタイヤ幅方向内側から、一方のサイドウォール20、トレッド30及び他方のサイドウォール20を経て、他方のビードコア11のタイヤ幅方向内側まで延在する部分である。プライ折り返し部52は、プライ本体部51のタイヤ径方向内端からビードコア11周りに折り返されることにより、ビードフィラー12のタイヤ幅方向外側においてタイヤ径方向外側に延びている部分である。屈曲部53は、プライ本体部51からビードコア11周りにU字状に屈曲し、プライ折り返し部52につながる部分である。プライ本体部51とプライ折り返し部52とは、屈曲部53を介して連続している。
実施形態のカーカスプライ50は、第1カーカスプライ55及び第2カーカスプライ56が重ねられた2層構造を有している。プライ本体部51においては、第1カーカスプライ55が第2カーカスプライ56のタイヤ内腔側に配置される。プライ折り返し部52においては、第1カーカスプライ55が第2カーカスプライ56のタイヤ幅方向外側に配置されている。プライ折り返し部52の第1カーカスプライ55は、屈曲部53からサイドウォール20の外面におけるタイヤ最大幅位置H付近まで延びている。プライ折り返し部52の第2カーカスプライ56は、屈曲部53からビードフィラー12の途中まで延びている。プライ折り返し部52の第1カーカスプライ55のタイヤ径方向外側端部は、プライ本体部51の第2カーカスプライ56に重ね合わされている。
ビードフィラー12のタイヤ幅方向外側には、スチール部材による補強層であるサイド補強層70が配置されている。このサイド補強層70は、ビードフィラー12と、カーカスプライ50のプライ折り返し部52との間に挟まれており、さらに、ビードフィラー12からタイヤ径方向外側に延びている。
実施形態のカーカスプライ50は2層構造であるが、カーカスプライ50は、1層であってもよいし、3層以上であってもよい。カーカスプライ50が2層、あるいはそれ以上の層構造のプライにより構成されると、タイヤ1がリムの装着部付近で局所的に変形することが十分に抑制されるので好ましい。
インナーライナー60は、一対のビード10の間のタイヤ内面を覆っている。インナーライナー60は、トレッド30及びトレッド30からサイドウォール20にわたる領域では、プライ本体部51の内面を覆っている。また、インナーライナー60は、サイドウォール20からビード10にわたる領域では、プライ本体部51及びチェーハー13の内面を覆っている。したがってインナーライナー60は、タイヤ1の内壁面を構成する。インナーライナー60は、耐空気透過性ゴムにより構成されており、タイヤ内腔内の空気が外部に漏れるのを防ぐ。
ここで、ビードフィラー12に採用するゴムとしては、少なくともサイドウォールゴム21及びインナーライナー60よりも硬度が高いゴムが用いられる。ゴムの硬度は、JIS K6253に準拠して、23℃雰囲気において、タイプAデュロメータで測定される値(デュロメータ硬さ)である。
例えば、サイドウォールゴム21の硬度を基準としたとき、ビードフィラー12の硬度は、サイドウォールゴム21の硬度の1.2倍以上2.3倍以下程度が好ましい。リムストリップゴム14の硬度は、サイドウォールゴム21の硬度の1倍以上1.6倍以下程度がより好ましい。このような硬度とすることで、タイヤとしての柔軟性とビード10付近の剛性のバランスを確保することができる。
以上が、実施形態に係るタイヤ1の内部構造である。次いで、実施形態に係るトレッド30のトレッドパターン37について詳述する。
図4は、図1に示したタイヤ1の正面図の一部拡大図であり、トレッドパターン37を有するトレッド30のトレッド面36aを示している。図5は、斜め方向からトレッド面36aを見た場合のトレッド面36aの一部を示している。図4及び図5の矢印Cは、タイヤ周方向である。また、図4には、タイヤ幅方向Xが示されている。図4に示すように、タイヤ幅方向両側のショルダー40は、タイヤ幅方向外端に、タイヤ周方向に沿った環状のショルダー端縁42を有する。以下では、タイヤ幅方向一方側(図4で左側)のショルダー端縁42を第1ショルダー端縁42Aといい、タイヤ幅方向他方側(図4で右側)のショルダー端縁42を第2ショルダー端縁42Bという場合がある。
図1及び図4に示すように、実施形態のトレッド30は、トレッドパターン37を構成する複数の主溝100及び複数のリブ200を備えている。複数の主溝100及び複数のリブ200は、いずれもタイヤ周方向に延びている。複数の主溝100は、複数のリブ200の間に配置されている。実施形態のトレッドパターン37は、いわゆる対称パターンであって、タイヤ1の回転方向が特定されない非方向性パターンである。
実施形態のトレッドパターン37は、4つの主溝100を有する。4つの主溝100は、タイヤ幅方向中央に配置される一対の中央主溝110と、当該一対の中央主溝110のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置される一対の中間主溝120と、を含む。
図4に示すように、主溝100においては、2つの中央主溝110が同じ幅W1を有し、2つの中間主溝120が同じ幅W2を有する。中央主溝110の幅W1と中間主溝120の幅W2は、同じであってもよく、異なっていてもよい。例えば、中央主溝110の幅W1は中間主溝120の幅W2より大きくてもよく、逆に中間主溝120の幅W2が中央主溝110の幅W1より大きくてもよい。中央主溝110の幅W1及び中間主溝120の幅W2は、例えば、10mm以上15mm以下であるが、これに限定されない。
実施形態のトレッドパターン37は、3つのリブ200を有する。3つのリブ200は、一対の中央主溝110の間に配置される1つの中央リブ210と、中央主溝110と中間主溝120との間に配置される一対の中間リブ220と、中間主溝120のタイヤ幅方向外側に配置される一対のショルダーリブ230と、を含む。
リブ200においては、中央リブ210の幅W3は、中間リブ220の幅W4よりも大きい。実施形態では、中央リブ210の幅W3は中間リブ220の幅W4の104%以上の大きさを有することが好ましい。また、その比率の上限としては、例えば120%が好ましい。具体的には、この条件を満たして、中央リブ210の幅W3及び中間リブ220の幅W4のそれぞれは、例えば22mm以上26mm以下に設定される。
中央リブ210は、トレッド面36aすなわち中央リブ210の外表面に開口する複数の中央サイプ211を有する。中央サイプ211は、タイヤ周方向に交差する方向に延びる形状を有する細い溝である。中央サイプ211の溝幅は、1mm以下である。
複数の中央サイプ211は、複数の第1中央サイプ211Aと、複数の第2中央サイプ211Bと、を含む。第1中央サイプ211Aは、中央リブ210の第1ショルダー端縁42A側(図4で左側)に配置されている。第2中央サイプ211Bは、中央リブ210の第2ショルダー端縁42B側(図4で右側)に配置されている。複数の第1中央サイプ211Aと、複数の第2中央サイプ211Bとが、タイヤ周方向に交互に配置されている。複数の第1中央サイプ211Aは、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されている。これと同様に、複数の第2中央サイプ211Bも、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されている。
第1中央サイプ211A及び第2中央サイプ211Bは、同じ形状であり、タイヤ周方向に隣接する一対の第1中央サイプ211A及び第2中央サイプ211Bが、点対称になるように配置されている。
第1中央サイプ211Aは、図4において、中央リブ210の左側の主溝100(図4で左側の中央主溝110)に開口し、その開口端部から、タイヤ周方向一方側である上側に傾斜しながら右側に短く延びてから、タイヤ周方向反対側である下側に屈曲して傾斜しながら右側に短く延び、中央リブ210の幅方向中央には到達せずに終端している。第1中央サイプ211Aは、略円弧状の形状を有している。
第2中央サイプ211Bは、図4において、中央リブ210の右側の主溝100(図4で右側の中央主溝110)に開口し、その開口端部から、タイヤ周方向他方側である下側に傾斜しながら左側に短く延びてから、タイヤ周方向反対側である上側に屈曲して傾斜しながら左側に短く延び、中央リブ210の幅方向中央には到達せずに終端している。第2中央サイプ211Bは略円弧状の形状を有している。
中央リブ210の外表面(トレッド面36a)における第1中央サイプ211A及び第2中央サイプ211Bのタイヤ幅方向の長さL1は、10mm程度であり、具体的には、例えば10.15mmとされる。中央リブ210の外表面(トレッド面36a)における複数の第1中央サイプ211Aのタイヤ周方向ピッチP1及び複数の第2中央サイプ211Bのタイヤ周方向ピッチP2は同じであって、20mm以上40mm以下であることが好ましい。これらピッチP1、P2は、等ピッチであってもよいが、例えば、異なる5つのピッチ:23.3mm、26.2mm、29.5mm、33.0mm、37.1mmが、タイヤ周方向にランダムに並ぶようにして配置されていてもよい。
第1中央サイプ211A及び第2中央サイプ211Bは、いずれも中央リブ210の幅方向中央には到達していない。これにより、タイヤ周方向に隣接する一対の第1中央サイプ211A及び第2中央サイプ211Bにおいては、タイヤ周方向で見た場合において互いに重ならない。したがって、中央リブ210の外表面におけるタイヤ赤道S2上には、サイプのないフラット領域212がタイヤ周方向に連続している。このフラット領域212の幅W6は、中央リブ210の幅に対して例えば5%以上20%以下であることが好ましい。
図6は、第1中央サイプ211Aの溝形状を示す断面図であって、第1中央サイプ211Aの溝幅中央を通る面に沿った切断面で示される断面図である。図6に示すように、第1中央サイプ211Aは、中央リブ210の外表面(トレッド面36a)への開口213と、中央リブ210内の底部214と、主溝100(左側の中央主溝110)に開口する側部開口(上述した開口端部に相当する)215と、第1中央サイプ211A内での幅方向の終端を形成する終端縁217と、を有する。底部214は第1中央サイプ211Aの最深部を構成する。側部開口215は開口213に連通し、その深さD2は底部214の深さD1と略同じである。図5には、側部開口215が左側の中央主溝110に開口する態様が示されている。終端縁217は、底部214から斜めに立ち上がってからタイヤ径方向に沿って真っ直ぐに開口213に連なっている。なお、第2中央サイプ211Bも第1中央サイプ211Aと同様の溝形状を有し、その側部開口は、図4において中央リブ210の右側の中央主溝110に開口し、図6と左右対称の形状を有する。
一対の中間リブ220のそれぞれは、トレッド面36aすなわち中間リブ220の外表面に開口する複数の中間サイプ221を有する。中間サイプ221は、タイヤ周方向に交差する方向に延びる形状を有する細い溝である。中間サイプ221の溝幅は、1mm以下である。
複数の中間サイプ221は、複数の第1中間サイプ221Aと、複数の第2中間サイプ221Bと、を含む。第1中間サイプ221Aは、中間リブ220の第1ショルダー端縁42A側(図4で左側)に配置されている。第2中間サイプ221Bは、中間リブ220の第2ショルダー端縁42B側(図4で右側)に配置されている。複数の第1中間サイプ221Aと、複数の第2中間サイプ221Bとが、タイヤ周方向に交互に配置されている。複数の第1中間サイプ221Aは、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されている。これと同様に、複数の第2中間サイプ221Bも、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されている。
第1中間サイプ221A及び第2中間サイプ221Bは、同じ形状であり、タイヤ周方向に隣接する一対の第1中間サイプ221A及び第2中間サイプ221Bが、点対称になるように配置されている。
図4において左側の中間リブ220の第1中間サイプ221Aは、当該左側の中間リブ220の左側の中間主溝120に開口し、その開口端部から、タイヤ周方向一方側である上側に傾斜しながら右側に短く延びてから、タイヤ周方向反対側である下側に山なりに屈曲して傾斜しながらさらに右側に延び、当該左側の中間リブ220の右側の中央主溝110には到達せずに終端している。一方、図4において左側の中間リブ220の第2中間サイプ221Bは、当該左側の中間リブ220の右側の中央主溝110に開口し、その開口端部から、タイヤ周方向他方側である下側に傾斜しながら左側に短く延びてから、タイヤ周方向反対側である上側に山なりに屈曲して傾斜しながらさらに左側に延び、当該左側の中間リブ220の左側の中間主溝120には到達せずに終端している。
図4において右側の中間リブ220の第1中間サイプ221Aは、当該右側の中間リブ220の左側の中央主溝110に開口し、その開口端部から、タイヤ周方向一方側である上側に傾斜しながら右側に短く延びてから、タイヤ周方向反対側である下側に山なりに屈曲して傾斜しながらさらに右側に延び、当該右側の中間リブ220の右側の中間主溝120には到達せずに終端している。一方、図4において右側の中間リブ220の第2中間サイプ221Bは、当該右側の中間リブ220の右側の中間主溝120に開口し、その開口端部から、タイヤ周方向他方側である下側に傾斜しながら左側に短く延びてから、タイヤ周方向反対側である上側に山なりに屈曲して傾斜しながらさらに左側に延び、当該右側の中間リブ220の左側の中央主溝110には到達せずに終端している。
中間リブ220の外表面(トレッド面36a)における第1中間サイプ221A及び第2中間サイプ221Bのタイヤ幅方向長さL2は、中間リブ220の幅W4よりも短い。第1中間サイプ221A及び第2中間サイプ221Bのタイヤ幅方向の長さL2は、17mm程度であり、具体的には、例えば17.15mmとされる。中間リブ220の外表面(トレッド面36a)における複数の第1中間サイプ221Aのタイヤ周方向ピッチP3及び複数の第2中間サイプ221Bのタイヤ周方向ピッチP4は同じであって、20mm以上40mm以下であることが好ましい。これらピッチP3、P4は、等ピッチであってもよいが、例えば、異なる5つのピッチ:23.3mm、26.2mm、29.5mm、33.0mm、37.1mmが、タイヤ周方向にランダムに並ぶようにして配置されていてもよい。
タイヤ周方向に隣接する一対の第1中間サイプ221A及び第2中間サイプ221Bにおいては、タイヤ周方向で見た場合において、互いに重なるオーバーラップ部222aをそれぞれ有する。これらオーバーラップ部222aのタイヤ幅方向長さ222Lは、中間リブ220の幅W4の30%以上であることが好ましい。また、その比率の上限としては、例えば80%が好ましい。
図7は、第1中間サイプ221Aの溝形状を示す断面図であって、第1中間サイプ221Aの溝幅中央を通る面に沿った切断面で示される断面図である。図7に示すように、第1中間サイプ221Aは、トレッド面36aへの開口223と、中間リブ220内の底部224と、を有する。さらに第1中間サイプ221Aは、中間サイプ221の左側の主溝100(図7では中間主溝120)に開口する側部開口(上述した開口端部に相当する)225と、底部224から側部開口225にわたる傾斜部226と、第1中間サイプ221A内での幅方向の終端を形成する傾斜した終端縁227と、を有する。図5には、側部開口225が中間サイプ221の左側の主溝100(中央主溝110または中間主溝120)に開口する態様が示されている。底部224は第1中間サイプ221Aの最深部を構成する。側部開口225の深さD4は、底部224の深さD3よりも小さい。このため、傾斜部226は、底部224から側部開口225にわたって深さがしだいに浅くなるように傾斜している。傾斜部226は、タイヤ幅方向に対して例えば45°程度で傾斜している。なお、第2中間サイプ221Bも第1中間サイプ221Aと同様の溝形状を有し、その側部開口は、図4において中間リブ220の右側の中央主溝110または中間主溝120に開口し、図7と左右対称の形状を有する。
中間サイプ221においては、側部開口225の深さD4が底部224の深さD3よりも小さいため、この側部開口225周辺の中間リブ220の剛性の低減が抑えられる。
一対のショルダーリブ230のそれぞれは、トレッドパターン37として、複数のスリット231を有している。スリット231は、1mmを超える溝幅を有する溝である。ショルダーリブ230は、トレッドパターン37を構成する溝としては、上述した中央サイプ211や中間サイプ221のような溝幅が1mm以下の細いサイプは有さず、複数のスリット231のみを有している。
複数のスリット231のそれぞれは、タイヤ周方向に交差する方向に延びている。図4において、左側のショルダーリブ230のスリット231は、下側に緩やかな凸となるような円弧形状を有しており、右側のショルダーリブ230のスリット231は、上側に緩やかな凸となるような円弧形状を有している。左右のショルダーリブ230にそれぞれ形成されたスリット231は同じ形状であり、互いに点対称になるように配置されている。スリット231は、ショルダーリブ230のタイヤ幅方向内側の中間主溝120には開放していないが、ショルダー40の外表面まで延びていて、ショルダー端縁42側に開放している。
図4に示すように、ショルダーリブ230の外表面(トレッド面36a)におけるスリット231のタイヤ幅方向長さL3は、ショルダーリブ230の幅W5よりも短い。ショルダーリブ230のタイヤ幅方向の長さL3は、例えば40mm以上60mm以下程度である。
ショルダーリブ230の複数のスリット231は、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されている。ショルダーリブ230のスリット231のタイヤ周方向ピッチP5は、20mm以上40mm以下であることが好ましい。複数のスリット231のタイヤ周方向ピッチP5は、等ピッチであってもよいが、例えば、異なる5つのピッチ:23.3mm、26.2mm、29.5mm、33.0mm、37.1mmが、タイヤ周方向にランダムに並ぶようにして配置されていてもよい。
以上説明した実施形態に係るタイヤ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)実施形態に係るタイヤ1は、トレッドパターン37を有するトレッド30を備える空気入りタイヤであって、トレッド30は、トレッドパターン37を構成するタイヤ周方向に延びる複数のリブ200と、複数のリブ200の間に配置され、トレッドパターン37を構成するタイヤ周方向に延びる複数の主溝100と、を備え、主溝100は、タイヤ幅方向中央に配置される一対の中央主溝110と、一対の中央主溝110のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置される一対の中間主溝120と、を含み、リブ200は、一対の中央主溝110の間に配置される1つの中央リブ210と、中央主溝110と中間主溝120との間に配置される一対の中間リブ220と、を含み、中間リブ220は、タイヤ周方向に所定ピッチで配置され、タイヤ周方向に交差する方向に延びる複数の中間サイプ221を有し、中間サイプ221は、タイヤ幅方向一方側の第1中間サイプ221Aと、タイヤ幅方向他方側の第2中間サイプ221Bと、を含み、第1中間サイプ221Aと第2中間サイプ221Bとがタイヤ周方向に交互に配置されており、中央リブ210の幅W3は、中間リブ220の幅W4の104%以上の大きさを有し、タイヤ周方向に隣接する一対の中間サイプ221は、タイヤ周方向で見た場合において互いに重なるオーバーラップ部222aを有し、このオーバーラップ部222aのタイヤ幅方向長さは、中間リブの幅の30%以上である。
実施形態のタイヤ1によれば、中央リブ210の幅W3が中間リブ220の幅W4の104%以上の大きさを有するため、負荷がかかりやすい中央リブ210の摩耗が抑えられる。実施形態のタイヤ1においては、内圧を充填した状態で、路面に接地するトレッド面36aのタイヤ幅方向断面形状は、極端にいうと路面側に凸の円弧形状になるため、中央リブ210の両側の中間リブ220よりも、中央リブ210に荷重がかかって摩耗しやすい。これは、例えばSUVやEVといった車重が比較的重い高荷重型の車両において顕著である。しかし、実施形態のタイヤ1によれば、中央リブ210の幅が中間リブ220の幅の104%以上の大きさを有するため、中央リブ210にかかる荷重は、中間リブ220よりも分散する。このため、中央リブ210の摩耗の度合いは中間リブ220の摩耗の度合いと大きく変わることが抑えられ、その結果、中央リブ210の偏摩耗が抑制される。これらの結果、実施形態に係るタイヤ1は、中央リブ210の偏摩耗を抑制することができ、高荷重型の車両にも適用可能である。
実施形態のタイヤ1では、中央リブ210よりも一対の中間リブ220の方がCFmax(最大コーナリングフォース)に影響を与える構造となっている。実施形態のタイヤ1によれば、中間リブ220のタイヤ周方向に隣接する一対の中間サイプ221は、タイヤ周方向で見た場合において互いに重なるオーバーラップ部222aを有し、このオーバーラップ部222aのタイヤ幅方向長さ222Lは、中間リブ220の幅W4の30%以上であることが好ましい。これにより、中間リブ220のパターン剛性が適度に低減して接地長が大きくなり、CFmaxの向上が図られる。
なお、中間リブ220の幅W4に対する中央リブ210の幅W3の比率は、104%以上であって、120%以下であることが好ましい。120%を超えると、中間リブ220の幅W4の幅が小さくなってしまい、中間リブ220の耐摩耗性が低下するとともに、CFmaxが低減するおそれがある。したがって、中央リブ210の幅W3は、中間リブ220の幅W4の104%以上120%以下の大きさを有することが好ましい。
なお、タイヤ周方向に隣接する一対の中間サイプ221のオーバーラップ部222aのタイヤ幅方向長さは、中間リブ220の幅の30%以上であって、80%以下であることが好ましい。オーバーラップ部222aのタイヤ幅方向長さを中間リブ220の幅の30%以上とすることで、上述した中央リブ210の幅W3の比率を増やすことにより生じ得るCFmaxの低減を抑制する効果を得ることができる。
(2)実施形態に係るタイヤ1において、中央リブ210は、タイヤ周方向に所定ピッチで配置され、タイヤ周方向に交差する方向に延びるとともにトレッド面36aに開口する複数の中央サイプ211を有し、中央サイプ211は、タイヤ幅方向一方側の第1中央サイプ211Aと、タイヤ幅方向他方側の第2中央サイプ211Bと、を含み、第1中央サイプ211Aと第2中央サイプ211Bとがタイヤ周方向に交互に配置されており、第1中央サイプ211Aと第2中央サイプ211Bとは、タイヤ周方向で見た場合において互いに重ならないことが好ましい。
これにより、中央リブ210の剛性の低減が抑制される。
(3)実施形態に係るタイヤ1において、第1中央サイプ211Aのタイヤ周方向ピッチ及び第2中央サイプ211Bのタイヤ周方向ピッチは、それぞれ20mm以上40mm以下であり、第1中間サイプ221Aのタイヤ周方向ピッチ及び第2中間サイプ221Bのタイヤ周方向ピッチは、それぞれ20mm以上40mm以下であることが好ましい。
これにより、パターンノイズの低減を図ることが可能となる。
(4)実施形態に係るタイヤ1において、中間サイプ221は、主溝100に開口する側部開口225を有し、側部開口225の深さは、当該中間サイプ221の底部224を含む他の領域の深さよりも小さいことが好ましい。
これにより、中間リブ220においては、中間サイプ221の側部開口225周辺の剛性の低減が抑制される。
(5)実施形態に係るタイヤ1においては、リブ200は、中間主溝120のタイヤ径方向外側に配置される一対のショルダーリブ230をさらに含み、ショルダーリブ230は、トレッドパターン37として、中間サイプ221の溝幅及び中央サイプ211の溝幅よりも溝幅が大きい複数のスリット231のみを有し、複数のスリット231は、タイヤ周方向に交差する方向に延び、かつ、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されていることが好ましい。
これにより、ショルダーリブ230は、トレッドパターン37として複数のスリット231のみを有し、中央サイプ211や中間サイプ221のようなサイプを有さないため、CFmaxの向上が図られる。
以下、実施例について説明する。中間リブの幅に対する中央リブの幅の比率を104%以上の範囲で変化させるとともに、中間リブにおける中間サイプのタイヤ幅方向のオーバーラップ部の長さを30%以上の範囲で変化させた実施例1~5のタイヤを、シミュレーションモデルによって評価した。表1に、実施例1~5の各データを示す。なお、表1では、「中間リブの幅に対する中央リブの幅の比率」を「Ceリブの比率」と表記し、「中央リブ(mm)/中間リブ(mm)」を「Ceリブ(mm)/Meリブ(mm)」と表記している。また、表1では、「中間リブの幅に対する中間サイプのオーバーラップ部のタイヤ幅方向長さの比率を「Meサイプ・ラップ比率」と表記し、中間サイプのオーバーラップ部のタイヤ幅方向長さ/中間リブの幅を「ラップ長/Meリブ幅」と表記している。なお、実施例1~4はショルダーリブにサイプを有し、実施例5はサイプ無しでスリットのみとした。
一方、中間リブの幅に対する中央リブの幅の比率が104%以上であるものの、複数の中間サイプが中間リブの幅方向一端側にしか配置されていない態様、すなわち上記実施形態で第1中間サイプ221Aのみ、あるいは第2中間サイプ221Bのみが中間リブに配置され、中間サイプにオーバーラップ部がない比較例3~5と、中央リブの幅が中間リブの幅と同じで(Ceリブの比率:100%)、中間サイプが上述した比較例3~5と同様にオーバーラップ部がない比較例2と、中央リブの幅が中間リブよりも小さく(Ceリブの比率:95.7%)、中間サイプが上述した比較例3~5と同様にオーバーラップ部がない従来タイプの比較例1のタイヤを、シミュレーションモデルによって評価した。なお、実施例1~5及び比較例1~5のタイヤのサイズは、いずれも「215/55R17 94V」であり、かつ、上記実施形態と同様の基本構成を有する。また、実施例1~5及び比較例1~5の各データは、タイヤを規定リムに装着し、空気圧230kPaとした無負荷状態でのデータである。
Figure 2024007193000002
実施例1~8及び比較例1~5のタイヤにつき、中央リブの偏摩耗比、CP(コーナリングパワー)、及びCFmaxをシミュレーション測定した。測定にあたっては、タイヤが備えるロードインデックスにおける最大負荷荷重の69%の負荷を与えたものとして行った。なお、中央リブの偏摩耗比は、ショルダーリブのスリットの溝減り量に対する中央主溝の溝減り量の比率とした。
これらの結果を表1に併記する。なお、表1では、従来タイプである比較例1の各値を指数100とし、比較例2~5及び実施例1~8のタイヤを指数評価している。偏摩耗比は、指数評価の値が小さいほど良好と判定され、CPは、指数評価の値が大きいほど良好と判定され、CFmaxは、指数評価の値が大きいほど良好であると判定される。
表1によれば、中間リブの幅に対する中央リブの幅の比率をしだいに大きくした比較例1~5により、当該比率が大きくなるにしたがって中央リブの偏摩耗比が小さくなることが認められ、中間リブの幅よりも中央リブの幅が大きいと、偏摩耗を抑制できることが判る。一方、中間サイプにオーバーラップ部を有する実施例1~7により、CFmaxが向上することが認められ、オーバーラップ部の長さが大きいほどCFmaxの向上に寄与することが判る。また、実施例5により、ショルダーリブにサイプを有さないと、CPが向上することが推測される。なお、実施例8のように中間リブの幅に対する中央リブの幅の比率が120%を超えるとCFmaxはやや低下する可能性があるため、当該比率は120%以下であることが好ましい。
実施例によれば、中間リブの幅に対する中央リブの幅の比率が104%以上であれば、中央リブの偏摩耗を効果的に抑制できる。また、中間リブの幅に対する中間サイプのオーバーラップ部のタイヤ幅方向長さの比率を30%以上とすれば、CFmaxを向上させることができる。
1 タイヤ(空気入りタイヤ)
30 トレッド
36a トレッド面
37 トレッドパターン
38 トレッド接地端
100 主溝
110 中央主溝
120 中間主溝
200 リブ
210 中央リブ
211 中央サイプ
211A 第1中央サイプ
211B 第2中央サイプ
220 中間リブ
221 中間サイプ
221A 第1中間サイプ
221B 第2中間サイプ
222a オーバーラップ部
223 開口
224 底部
225 側部開口
230 ショルダーリブ
231 スリット

Claims (5)

  1. トレッドパターンを有するトレッドを備える空気入りタイヤであって、
    前記トレッドは、
    前記トレッドパターンを構成するタイヤ周方向に延びる複数のリブと、
    前記複数のリブの間に配置され、前記トレッドパターンを構成するタイヤ周方向に延びる複数の主溝と、を備え、
    前記主溝は、
    タイヤ幅方向中央に配置される一対の中央主溝と、
    前記一対の中央主溝のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置される中間主溝と、を含み、
    前記リブは、
    前記一対の中央主溝の間に配置される1つの中央リブと、
    前記中央主溝と前記中間主溝との間に配置される中間リブと、を含み、
    前記中間リブは、タイヤ周方向に所定ピッチで配置され、タイヤ周方向に交差する方向に延びる複数の中間サイプを有し、
    前記中間サイプは、タイヤ幅方向一方側の第1中間サイプと、タイヤ幅方向他方側の第2中間サイプと、を含み、前記第1中間サイプと前記第2中間サイプとがタイヤ周方向に交互に配置されており、
    前記中央リブの幅は、前記中間リブの幅の104%以上の大きさを有し、
    タイヤ周方向に隣接する一対の前記中間サイプは、タイヤ周方向で見た場合において互いに重なるオーバーラップ部を有し、当該オーバーラップ部のタイヤ幅方向長さは、前記中間リブの幅の30%以上である、空気入りタイヤ。
  2. 前記中央リブは、タイヤ周方向に所定ピッチで配置され、タイヤ周方向に交差する方向に延びるとともに前記トレッド面に開口する複数の中央サイプを有し、
    前記中央サイプは、タイヤ幅方向一方側の複数の第1中央サイプと、タイヤ幅方向他方側の複数の第2中央サイプと、を含み、前記第1中央サイプと前記第2中央サイプとがタイヤ周方向に交互に配置されており、
    前記第1中央サイプと前記第2中央サイプとは、タイヤ周方向で見た場合において互いに重ならない、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1中央サイプのタイヤ周方向ピッチ及び前記第2中央サイプのタイヤ周方向ピッチは、それぞれ20mm以上40mm以下であり、
    前記第1中間サイプのタイヤ周方向ピッチ及び前記第2中間サイプのタイヤ周方向ピッチは、それぞれ20mm以上40mm以下である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記中間サイプは、前記主溝に開口する側部開口を有し、当該側部開口の深さは、当該中間サイプの他の領域の深さよりも小さい、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記リブは、前記中間主溝のタイヤ径方向外側に配置される一対のショルダーリブをさらに含み、前記ショルダーリブは、前記中間サイプの溝幅及び前記中央サイプの溝幅よりも溝幅が大きい複数のスリットのみを有し、
    前記複数のスリットは、タイヤ周方向に交差する方向に延び、かつ、タイヤ周方向に所定ピッチで配置されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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