JP2024006431A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】騒音を抑制できる電気掃除機を提供すること。【解決手段】排気口を有する筐体と、筐体内に設けられた電動送風機カバーと、電動送風機カバー内に収納された電動送風機とを備え、電動送風機カバーは、気流方向の上流側に設けられた吸入口部と、吸入口部よりも下流側に設けられた排出口部とを有し、筐体は、排出口部と対向する対向壁面を有し、排気口は、排出口部よりも吸気口部側に配置されており、排出口部から筐体内に排出された気流が対向壁面に衝突し吸入口部側へ折り返して排気口から外部へ排気される電気掃除機。【選択図】図2
Description
本発明は、電気掃除機に関する。
電気掃除機は、筐体内に設けられた電動送風機を駆動することによって吸引力を発生させて被清掃面のダストを吸引除去するが、この際、電動送風機から騒音が発生する。
特許文献1には、消音効果の向上を目的とする真空掃除機が開示されている。
特許文献1には、消音効果の向上を目的とする真空掃除機が開示されている。
特許文献1の真空掃除機は、掃除機本体内の排気流路を長くすることで消音効果を高めるために、
掃除機本体の集塵室を通過して電動送風機内に吸引された空気が複数回折り返しながら排気部に到達するように構成されており、圧力損失の増加、部品点数の増加、組み立て工数の増加、重量増加、コスト増加および大型化といった課題を含んでいる。
掃除機本体の集塵室を通過して電動送風機内に吸引された空気が複数回折り返しながら排気部に到達するように構成されており、圧力損失の増加、部品点数の増加、組み立て工数の増加、重量増加、コスト増加および大型化といった課題を含んでいる。
本発明は、このような事情を考慮してなされた電気掃除機を提供することを目的とする。
本発明は、排気口を有する筐体と、前記筐体内に設けられた筒形の電動送風機カバーと、前記電動送風機カバー内に収納された電動送風機とを備え、
前記電動送風機カバーは、前記電動送風機が駆動して発生する気流の方向の上流側に設けられた吸入口部と、前記気流の方向の前記吸入口部よりも下流側に設けられた排出口部とを有し、
前記筐体は、前記排出口部と対向する対向壁面を有し、
前記排気口は、前記排出口部よりも前記吸入口部側に配置されており、
前記排出口部から前記筐体内に排出された前記気流が前記対向壁面に衝突し前記吸入口部側へ折り返して前記排気口から外部へ排気される電気掃除機を提供する。
前記電動送風機カバーは、前記電動送風機が駆動して発生する気流の方向の上流側に設けられた吸入口部と、前記気流の方向の前記吸入口部よりも下流側に設けられた排出口部とを有し、
前記筐体は、前記排出口部と対向する対向壁面を有し、
前記排気口は、前記排出口部よりも前記吸入口部側に配置されており、
前記排出口部から前記筐体内に排出された前記気流が前記対向壁面に衝突し前記吸入口部側へ折り返して前記排気口から外部へ排気される電気掃除機を提供する。
本発明による電気掃除機によれば、駆動時の騒音を低減しながら、圧力損失および筐体の大型化を抑制することができる。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態1に係る電気掃除機の斜視図である。
図1に示す第1実施形態の電気掃除機1は、掃除機本体10と、吸込口体60と、掃除機本体10と吸込口体60とを離脱可能に接続する延長管90とを備えたスティックタイプのコードレス電気掃除機である。この電気掃除機1は、吸込口体60を直接掃除機本体10に接続してハンディタイプとして使用することもできる。
この電気掃除機1は、掃除機本体10に特徴を有しているため、以下では掃除機本体10の構成を説明し、吸込口体60および延長管90についての説明を省略する。
図1は本発明の第1実施形態1に係る電気掃除機の斜視図である。
図1に示す第1実施形態の電気掃除機1は、掃除機本体10と、吸込口体60と、掃除機本体10と吸込口体60とを離脱可能に接続する延長管90とを備えたスティックタイプのコードレス電気掃除機である。この電気掃除機1は、吸込口体60を直接掃除機本体10に接続してハンディタイプとして使用することもできる。
この電気掃除機1は、掃除機本体10に特徴を有しているため、以下では掃除機本体10の構成を説明し、吸込口体60および延長管90についての説明を省略する。
図1に示すように、掃除機本体10は、吸引装置20と、吸引装置20に離脱可能に装着される集塵装置50とを備える。
図2は第1実施形態の電気掃除機の掃除機本体を右斜め後方から見た一部透視斜視図である。図3は第1実施形態の掃除機本体の左側断面図である。掃除機本体10の構成を便宜的に説明するために、掃除機本体10を水平に持ったユーザから見た方向を掃除機本体10の前後左右上下方向として図2、図3等の図中に矢印で示している。
図2は第1実施形態の電気掃除機の掃除機本体を右斜め後方から見た一部透視斜視図である。図3は第1実施形態の掃除機本体の左側断面図である。掃除機本体10の構成を便宜的に説明するために、掃除機本体10を水平に持ったユーザから見た方向を掃除機本体10の前後左右上下方向として図2、図3等の図中に矢印で示している。
図2と図3に示すように、吸引装置20は、筐体21と、筐体21内に設けられた筒形の電動送風機カバー30と、電動送風機カバー30内に収納された電動送風機40と、筐体21に離脱可能に装着されるバッテリ11とを備える。筐体21は、電動送風機40を収納した電動送風機カバー30や制御部を構成する回路基板41等の電気部品を収納する電気部品収納部21aと、電気部品収納部21aの後端に連設されたハンドル部21bと、電気部品収納部21aの後端とは反対側の前端に連結部21xを介して連設された吸引筒部21cとを有する。
図2と図3に示すように、ハンドル部21bは、左右方向から見て上端と下端を有する横に倒れた略U字形の形状を有している。掃除機本体10は、ハンドル部21bの上端に設けられた操作部21dと、電気部品収納部21aの下端に設けられたバッテリ装着部21eとをさらに有する。操作部21dには複数の操作スイッチが設けられており、例えば、電源OFFから標準モードでの運転やパワーモードでの運転に切り替える操作、標準モードまたはパワーモードで運転中に電源OFFに切り替える操作を行うことができる。バッテリ装着部21eの前端には複数の受電端子(不図示)が設けられており、バッテリ装着部21eに装着されたバッテリ11の複数の給電端子(不図示)が複数の受電端子と電気的に接続する。
図4は第1実施形態の掃除機本体の左側一部拡大断面図である。図5は図3のI-I線矢視断面図である。図4と図5に示すように、電気部品収納部21aは、前壁21aaと、後壁21abと、左右の側壁21acと、上壁21adと、底壁21aeと、前壁21aaに設けられた前端開口21afと、右の側壁21acに設けられた複数の小孔からなる排気口21agとを有する。図3と図4に示すように、後壁21abは、後壁21abの上端から下端に向かうにつれて後方へ突出するように傾斜している。言い換えると、後壁21abは、後述する電動送風機カバー30の排出口部32aの上部との距離よりも排出口部32aの下部との距離の方が長くなるように下方へ行くにつれて後方へ向かう構造となっている。これにより、排出口部32aから排出された空気は下方へ流れやすくなっている。
図6は図3のII-II線矢視断面図である。図7は図3のIII-III線矢視断面図である。図8は図3のIV-IV線矢視断面図である。図6と図7と図8に示すように、電気部品収納部21aにおいて、底壁21aeは平坦な内底面を有し、左右の側壁21acおよび上壁21adは凹曲面状の内面を有している。そのため、電気部品収納部21aの下方内部空間は上方内部空間よりも広くなっており、上方内部空間に略円筒形の電動送風機カバー30が収納されている。この電動送風機カバー30について詳しくは後述する。なお、排気口21agは、下方内部空間(電動送風機40の軸心Pよりも下方)に大部分が位置している(図6参照)。
図2と図6に示すように、バッテリ装着部21eは、底壁21aeの下面の後部側に設けられた後方および下方に開口した凹部である。バッテリ装着部21eは、左右の側壁21acが底壁21aeよりも下方へ延長して垂れ下がって形成された左右の保持片21eaを有している。さらに、左右の保持片21eaの内面には前後方向に延びる溝21ebがそれぞれ設けられている。一方、バッテリ11の左右の側面には前後方向に延びる突起部11aがそれぞれ設けられている。バッテリ装着部21eの後方からバッテリ11を装着する際、左右の突起部11aが左右の溝21ebに嵌りながら摺動する。
図2と図3に示すように、筐体21の吸引筒部21cは、集塵装置50を介して電気部品収納部21aと連通する。吸引筒部21cは、前端開口部21caと、前端開口部21caよりも後方の接続口部21cbとを有し、前端開口部21caと接続口部21cbとは互いに連通している。接続口部21cbにはシール部材が設けられている。筐体21において、吸引筒部21cの下部側から電気部品収納部21aの前端側に沿った部分が集塵装置50を離脱可能に装着する集塵装置装着部となっている。
ここで、集塵装置50について説明する。図2と図3に示すように、集塵装置50は、集塵容器51と、フィルタユニット52とを備える。
集塵容器51は、フィルタユニット52を離脱可能に嵌め込む一端開口部と、一端開口部とは反対側の開閉可能な底蓋51aと、集塵容器51の周壁に設けられた空気導入口51bとを有する。
フィルタユニット52は、集塵容器51の一端開口部に嵌め込まれるフィルタ部52aと、集塵容器51の内部に配置されるようにフィルタ部52aに設けられたメッシュ状の内筒部52bとを有し、内筒部52bとフィルタ部52aとは互いに連通している。
集塵容器51は、フィルタユニット52を離脱可能に嵌め込む一端開口部と、一端開口部とは反対側の開閉可能な底蓋51aと、集塵容器51の周壁に設けられた空気導入口51bとを有する。
フィルタユニット52は、集塵容器51の一端開口部に嵌め込まれるフィルタ部52aと、集塵容器51の内部に配置されるようにフィルタ部52aに設けられたメッシュ状の内筒部52bとを有し、内筒部52bとフィルタ部52aとは互いに連通している。
図2と図3に示すように、集塵装置50は、集塵容器51を前方に向け、かつ、フィルタユニット52を後方に向けた状態で、筐体21の集塵装置装着部に装着される。このとき、集塵容器51の空気導入口51bが吸引筒部21cの接続口部21cbにシール部材を介して接続されると共に、フィルタユニット52のフィルタ部52aの外周面に設けたロック爪52aaが筐体21の右の側壁21acに設けた係止部21acxに係止する。さらに、装着状態においては、集塵容器51の周壁の外周面に設けたフック部51cが吸引筒部21cの下端に設けた係止凹部21ccに係止すると共に、フィルタ部52aが電動送風機カバー30の後述の嵌合筒部31cに気密に嵌合する(図4参照)。
〈電動送風機カバーの構成について〉
次に、電動送風機カバー30について説明する。
図9は第1実施形態の電気送風機カバーの左斜め後方から見た斜視図である。図10は電動送風機を収納した第1実施形態の電気送風機カバーの左側断面図である。
図9と図10に示すように、電動送風機カバー30は、第1防振部材34を介して電動送風機40の外枠を支持するように電動送風機40の周囲に配置されたメイン筒部31aと、電動送風機40が駆動して発生する気流の方向Aのメイン筒部31aよりも上流側に設けられた吸入口部31bと、気流の方向Aのメイン筒部31aよりも下流側に設けられた排出口部32aと、メイン筒部31aと排出口部32aとの間に設けられたテーパ状筒部32bとを有する。電動送風機40の概ね全体はメイン筒部31a内に配置されており、電動送風機40が駆動すると空気は吸入口部31bから電動送風機40を通って排出口部32aに向かって流れる。図4と図5に示すように、筐体21の右の側壁21acに設けられた排気口21agは、電動送風機カバー30の排出口部32aよりも前方の吸入口部31b側に配置されている。
次に、電動送風機カバー30について説明する。
図9は第1実施形態の電気送風機カバーの左斜め後方から見た斜視図である。図10は電動送風機を収納した第1実施形態の電気送風機カバーの左側断面図である。
図9と図10に示すように、電動送風機カバー30は、第1防振部材34を介して電動送風機40の外枠を支持するように電動送風機40の周囲に配置されたメイン筒部31aと、電動送風機40が駆動して発生する気流の方向Aのメイン筒部31aよりも上流側に設けられた吸入口部31bと、気流の方向Aのメイン筒部31aよりも下流側に設けられた排出口部32aと、メイン筒部31aと排出口部32aとの間に設けられたテーパ状筒部32bとを有する。電動送風機40の概ね全体はメイン筒部31a内に配置されており、電動送風機40が駆動すると空気は吸入口部31bから電動送風機40を通って排出口部32aに向かって流れる。図4と図5に示すように、筐体21の右の側壁21acに設けられた排気口21agは、電動送風機カバー30の排出口部32aよりも前方の吸入口部31b側に配置されている。
電動送風機カバー30をさらに具体的に説明すると、図9と図10に示すように、本実施形態の場合、電動送風機カバー30は、吸入口部31bおよびメイン筒部31aを構成する上流側カバー31と、テーパ状筒部32bおよび排出口部32aを構成する別体の下流側カバー32とを含んで構成されている。
図10に示すように、上流側カバー31は、メイン筒部31aの気流の方向Aの下流側に開口端部31aaを有しており、この開口端部31aaは電動送風機40の外径よりも大きい内径を有している。メイン筒部31aの上流側部分の内径は上流側に向かうにつれて電動送風機40の外径よりも段階的に小さくなっており、メイン筒部31aの上流側端部に格子状の吸入口部31bが電動送風機40の吸引口40aと対向するように設けられている。吸入口部31bの中心は電動送風機40の軸心Pよりも下側にずれている。
さらに、上流側カバー31は、図4と図10に示すように、吸入口部31bの周囲を覆うように、筐体21の電気部品収納部21aの前端開口部21afとパッキン33を介して気密に嵌合する嵌合筒部31cを有している(図9参照)。パッキン33は嵌合筒部31cの外周面に設けられている。嵌合筒部31cは、気流の方向Aの上流側から見て円形であり、嵌合筒部31cの中心は吸入口部31bの中心よりも下側にずれている。そのため、図9と図10に示すように、嵌合筒部31cの下流側端部には空気を漏らさずに吸入口部31bの方へ導く誘導壁部31caが設けられている。さらに、メイン筒部31aの上流側の上面に上突起31abが設けられると共に、誘導壁部31caの下端に下突起31cbが設けられており、上突起31abと下突起31cbとが筐体21の前端開口部21af付近の内面に係止されている(図4参照)。
図11は図4のV-V線矢視断面図である。図12は第1実施形態の第1防振部材の斜視図である。図10~図11に示すように、第1防振部材34は円筒状のゴム製部材であり、電動送風機40の最も外径が大きいファンケース40b(電動送風機40の外枠)の外周面40bfから吸引口40aの近傍部分に亘る凸曲面部分に嵌め込まれている。
第1防振部材34は、吸引口40aの近傍部分に配置されるフランジ部34aを有すると共に、ファンケース40bの外周面40bfに配置される複数のクッション部34bを有している。
第1防振部材34は、吸引口40aの近傍部分に配置されるフランジ部34aを有すると共に、ファンケース40bの外周面40bfに配置される複数のクッション部34bを有している。
図10に示すように、第1防振部材34のフランジ部34aは、上流側カバー31の上流側端部の内側に設けられた円環状リブ31acに当接しており、これによって、ファンケース40bとメイン筒部31aとの間の空気が吸引口40aに流れないようシール性を確保している。円環状リブ31acは軸心Pを中心として気流の方向Aの下流側に突出するリブである。
図10に示すように、第1防振部材34の複数のクッション部34bは、フランジ部34aよりも気流の方向Aの下流側に設けられている。図10~図12に示すように、各クッション部34bは、外側が凸となり内側が凹となるよう厚さ方向に屈曲した部分であり、軸心P方向に延びており、周方向に等間隔で設けられている。複数のクッション部34bの凸側は上流側カバー31のメイン筒部31aの内周面31afに当接しており、クッション部34bによって電動送風機40の機械振動が吸収されて上流側カバー31に伝わりにくくなる。言い換えると、電動送風機40の機械振動は、複数のクッション部34bが弾性変形する(凸が潰れる方向に弾性変形する)ことによって吸収されて上流側カバー31に伝わりにくくなっている。
図9と図10に示すように、本実施形態の場合、電動送風機カバー30の下流側カバー32は、テーパ状筒部32bおよび排出口部32aを有すると共に、テーパ状筒部32bの気流の方向Aの上流側に対向開口端部32cを有している。テーパ状筒部32bは対向開口端部32cから排出口部32aの方へ向かうにつれて先細りした略円錐台形に形成されている。テーパ状筒部32bは完全な円錐台形(線形テーパ)であってもよいが、放物線テーパであってもよく、指数関数テーパであってもよい。さらに、テーパ状筒部32bには、テーパ状筒部32bの内周面および外周面の一部に突起物または窪みが設けられたテーパ形状、および、対向開口端部32cから排出口部32aに向かって階段状(蛇腹状)に先細りしたテーパ形状が含まれる。さらに、下流側カバー32は、対向開口端部32cとテーパ状筒部32bとの間に設けられた接続筒部32dと、テーパ状筒部32bと排出口部32aとの間に設けられた排出筒部32eと、テーパ状筒部32bの気流の方向Aの下流側端部から排出口部32aまでの範囲内の位置に設けられて気流を整流する整流部32fとを有する。なお、図10では、整流部32fのテーパ状筒部32bの内面と接する格子の周縁部がテーパ状筒部32bの内面よりも出っ張って段差があるように見えるが、図6や図9に示すように実際は段差はない。よって、テーパ状筒部32bの内面に沿った空気の流れを段差にて妨げるようなことはない。
図9と図10に示すように、下流側カバー32において、テーパ状筒部32bは、軸心Pに沿った縦断面形状が略円錐台形であり、軸心Pと直交する方向の横断面の横断面積が気流の方向Aの上流側から下流側に向かって小さくなっている。さらに、下流側カバー32において、排出口部32aの横断面積は上流側カバー31のメイン筒部31aの横断面積よりも小さく、接続筒部32dの横断面積は対向開口端部32cの横断面積と同等であり、排出筒部32eの横断面積は排出口部32aの横断面積と同等である。
図13は第1実施形態の電気送風機カバーにおける下流側カバーの斜視図である。図10と図13に示すように、テーパ状筒部32bは、気流の方向A2(上流側から下流側)に向かって先細りするテーパ状の内周面を有し、この内周面に複数(この場合は3つ)の取付段部32baが周方向に等間隔で設けられている。本実施形態の場合、内周面は線形テーパ状であるが、放物線テーパ、指数関数テーパあるいはこれらの組み合わせであってもよい。複数の取付段部32baは、軸心P方向に面する平坦面32bxと、軸心P方向および軸心Pと直交する方向に開放するように平坦面32bxを包囲する包囲リブ32byとをそれぞれ有する。複数の取付段部32baは、電動送風機40の下流側端部を第2防振部材35を介して下流側カバー32を嵌め込むための凹状の足場である。
図14は第1実施形態の電動送風機の斜視図である。本実施形態の場合、電動送風機40は、気流の方向A1の上流側に配置されるファンケース40bと、ファンケース40b内のファン(不図示)を回転駆動するようファンケース40bの下流側に設けられたモータ部40cとを有する。モータ部40cの一部はファンケース40b内に配置されている。ファンケース40bの外径はモータ部40cの外径よりも大きい。図10と図14に示すように、ファンケース40bは、上流側端部に設けられた吸引口40aと、下流側端部に設けられた排出口40xとを有する。排出口40xはモータ部40cとテーパ状筒部31aとの間の空間の方へ開口しており、ファンケース40b内の空気は排出口40xから出てモータ部40cの周囲の空間を通って排出口部32aに向かって流れる。ここで、電動送風機40の外枠とは、電動送風機40の外部に露出した部分であり、ファンケース40bおよびモータ部40cを含み、さらに、ファンケース40bおよびモータ部40cにそれぞれ設けられた防振部材取付用の取付部材を含む。
図14に示すように、電動送風機40は、ファンケース40bと、ファンケース40bの気流の方向Aの下流側に設けられたモータ部40cとを有する。さらに、電動送風機40のモータ部40c下流側端部には複数(この場合3つ)の取付脚40dを介してモータ駆動用の回路基板40eが設けられている。この場合、複数の取付脚40dはファンケース40bの後端付近から延びており、電動送風機40の外枠となっている。図4と図8に示すように、この回路基板40eは、気流の方向A1に面すると共に、回路基板40eの下流側の面40efが排出口部32aに対向しており、排出口部32aの輪郭Rを回路基板40eの下流側の面40efに投影したときに排出口部32aの輪郭Rが下流側の面40ef内に収まっている。電動送風機40からの気流は回路基板40eの外側を通過する。
複数の取付脚40dは、略U字状の横断面形状を有し、モータ部40cの下流側端部の外周部に周方向に等間隔で設けられており、モータ部40cよりも下流側にかつ軸心Pと略平行に延びている。回路基板40eの外周縁には等間隔に複数(この場合3つ)の切欠き40eaが設けられており、複数の切欠き40eaに複数の取付脚40dが嵌め込まれている。複数の取付脚40dの各下流側端部は回路基板40eよりも気流の方向Aの下流側に配置されている。さらに、モータ部40cに電気的に接続された一対のリード線40fが、回路基板40eに形成された孔部を挿通して下流側に延びている。
図15Aは第1実施形態の第2防振部材35の斜視図である。図15Bは図15Aの第2防振部材を半分に切断した片方の斜視図である。第2防振部材35は、ゴム製であり、図15Aと図15Bに示すように、取付脚40dの下流側端部(図14参照)を嵌め入れる凹部35a、及び、凹部35aの周囲に複数(この場合4つ)のクッション部35bを有している。複数のクッション部35bは、第2防振部材35の外面の複数箇所を膨らませて複数の凸部を形成し、複数の凸部の内面側を孔もしくは窪みとすることによって構成されている。
図9と図13に示すように、下流側カバー32のテーパ状筒部32bの外周面には、軸心Pと直交する方向に突出する一対の取付突起32bbが互いに中心角度180°の位置に設けられている。一対の取付突起32bbには、図15Aと図15Bで説明した第2防振部材35と同様の構成の第3防振部材35xが取り付けられる。一方、筐体21の電気部品収納部21aにおける左右の側壁21acの内面には、一対の第3防振部材35xを介して下流側カバー32を支持するように一対の第3防振部材35xを受ける嵌合リブ21acyが設けられている(図5参照)。
接続筒部32dの外周面には、縦断面L字状の受け片32da(図10参照)が周方向に等間隔で複数(この場合3つ)設けられると共に、隣接する2つの受け片32daの間の箇所に複数(この場合3つ)の係止凸部32dbが設けられている。さらに、図13に示すように、対向開口端部32cからテーパ状筒部32bに亘って1つの切欠き状のリード線開口32caが設けられると共に、対向開口端部32cの縁に沿ってシール性防振部材36(図10参照)が設けられている。但し、対向開口端部32cにおけるリード線開口32caの位置にはシール性防振部材36の代わりに後述の第4防振部材37の一部として設けられたシール部37c(図17参照)が配置される。シール性防振部材36は、防振性とシール性を兼ね備えた素材にて形成されており、本実施形態ではゴム製の成形品からなる。シール性防振部材36は、シールテープであってもよく、この場合は防振性とシール性の両方が得られる程度の厚みとなるようにシールテープを複数層に厚く重ね合わせてもよい。
一方、図9と図10に示すように、上流側カバー31の開口端部31aaは、メイン筒部31aよりも少し拡径しており、下流側カバー32の対向開口端部32cをシール性防振部材36およびシール部37cを介して受け入れる。さらに、上流側カバー31の開口端部31aaの外周面には、下流側カバー32の複数の係止凸部32dbとそれぞれ係止する複数の係止片31axが設けられている。各係止片31axには、各係止凸部32dbと着脱可能な係止孔31ayが形成されている。係止する際、各係止片31axが各係止凸部32dbの傾斜面を上るように摺動する。各係止片31axを持ち上げると各係止孔31ayが各係止凸部32dbから離脱する。
図16は第1実施形態の下流側カバーのリード線開口に設けられた第4防振部材37を示す説明図である。図17は図16の第4防振部材37の斜視図である。図16と図17に示すように、第4防振部材37は、下流側カバー32のリード線開口32ca(図13参照)に嵌め込み可能な形状のゴム製チップからなり、略V字状または略U字状に開くための切り込みを有している。さらに、図17に示すように、第4防振部材37の切り込みの位置にリード線挿通用の複数対の凹溝37aが形成されると共に、外周面に沿って外周溝37bが形成されている。第3防振部材37の両端の外周溝37bから一対のシール部37cが突出している。
図17に示す第4防振部材37は、外周溝37bを図13に示す下流側カバー32のリード線開口32caの縁に嵌め込むことによって取り付けられる(図16参照)。図14に示す電動送風機40からの一対のリード線40fは、リード線開口32caに取り付けられた第4防振部材37の切れ込み(図16と図17参照)に通されて各対の凹溝37aの位置で挟まれ固定される。第4防振部材37はリード線開口32caに嵌め込まれることによって切り込み部分の隙間がなくなり、各対の凹溝37aによって形成される孔も一対のリード線40fによって塞がれる。
図10に示すように、下流側カバー32の整流部32fは、テーパ状筒部32bから排出口部32aに向かう気流に対して整流効果が得られる形のものであれば特に形や構造は限定されるものではない。本実施形態の場合、整流部32fは、軸心P方向に所定の厚みを有する格子形に形成されており(図6参照)、テーパ状筒部32bの気流の方向Aの下流側端部と排出筒部32eとの境界に設けられている。この境界は、テーパ状筒部32bの下流側端部が排出筒部32eに繋がるカーブ部分の軸心P方向の中間位置Qである。より詳しく説明すると、本実施形態の場合、テーパ状筒部32bの下流側端部は中間位置Qから気流の方向Aの上流側へ1mm~3mm程度の範囲を含み、排出筒部32eの上流側端部は中間位置Qから気流の方向Aの下流側へ1mm~3mm程度の範囲を含む。整流部32fは軸心P方向に厚み(例えば、3mm~10mm程度)を有しており、整流部32fの厚み方向の中間が中間位置Q上に配置されている。整流部32fの一部が中間位置Q上に配置されていれば、整流部32fは上流側または下流側へずれた位置に配置されてもよい。図6に示すように、整流部32fは、本実施形態の場合、複数の同心円の間に径方向の桟が複数設けられた格子形状(略蜘蛛の巣形)であり、内側の桟の位置と外側の桟の位置がずれているが、桟を放射状(蜘蛛の巣形)に配置してもよい。なお、本実施形態では格子の上流側端部は平坦面となっているが、半円状や流線形など丸みを帯びた形状であってもよい。
図10を参照しながら、第1防振部材34および第2防振部材35が取り付けられた電動送風機40を電動送風機カバー30内に収納するときの手順を説明する。まず、電動送風機40を吸引口40a側から上流側カバー31の開口端部31aaに挿入する。このとき、上流側カバー31のメイン筒部31aの内面に設けられた段部31agに第1防振部材34が当接するまで電動送風機40を挿入すると、第1防振部材34のフランジ部34aがメイン筒部31a内の円環状リブ31acに当接する。
その後、シール性防振部材36および第4防振部材37が取り付けられた下流側カバー32の対向開口端部32cを上流側カバー31の開口端部31aaに嵌め込む。このとき、事前に電動送風機40の一対のリード線40f(図14参照)を第4防振部材37の切り込みに通しておく(図16参照)。上流側カバー31と下流側カバー32との接続の際、電動送風機40の複数の取付脚40dに取り付けられた複数の第2防振部材35が下流側カバー32の複数の取付段部32baに嵌り込むように位置合わせしながら、下流側カバー32を上流側カバー31に嵌め込む。これにより、電動送風機40は、軸心Pが電動送風機カバー30の排出筒部32eおよび排出口部32aの略中心を通るように電動送風機カバー30内に支持される。下流側カバー32を上流側カバー31に嵌め込むことにより、上流側カバー31の複数の係止片31axの係止孔31ayが下流側カバー32の複数の係止凸部32dbに係止する(図16参照)と共に、下流側カバー32のシール性防振部材36および第4防振部材37のシール部37cが上流側カバー31の開口端部31aaの内面に設けられた段部31akに密着する(図10参照)。
図4と図5に示すように、電動送風機40を収納した電動送風機カバー30が筐体21内で支持された状態において、筐体21の後壁21abの内面は電動送風機カバー30の排出口部32aと対向する対向壁面21abfとなっている。この対向壁面21abfは、対向壁面21abfの上端から下端に向かうにつれて後方へ傾斜している。言い換えると、対向壁面21abfは、電動送風機40の軸心Pに対して垂直ではなく、気流を下方へ誘導するように傾斜している。さらに、図4と図11に示すように、電動送風機カバー30は、その外側と筐体21の内側との間に空間が形成されるように配置されている。本実施形態の場合、筐体21の内部における電動送風機カバー30の周囲に、第1空間領域S1と、第1空間領域S1よりも広い第2空間領域S2が形成されるよう筐体21内に配置されている。
図4と図8に示すように、筒形の電動送風機カバー30の中心軸(軸心Pとほぼ一致する中心軸)を通る仮想的な平面Fで前記空間を第1空間領域S1と第2空間領域S2に分けた場合に、第1空間領域S1と、第1空間領域S1よりも広い第2空間領域S2とが形成されるよう電動送風機カバー30が筐体21内に配置されている。さらに、平面Fによって第1空間領域S1の容積よりも第2空間領域S2の容積が大きくなるように第1空間領域S1と第2空間領域S2とを分けたときに、排気口21agは少なくとも第2空間領域S1に開口する位置に配置されている。本実施形態の場合、図4と図8に示すように、電動送風機40の軸心Pを通る平面Fよりも上の空間が狭い第1空間領域S1であり、平面Fから下の空間が広い第2空間領域S2である。本実施形態の場合、排気口21agが第1空間領域S1に開口する位置にも配置されており、平面Fによって第1空間領域S1の容積と第2空間領域S2の容積との差が最大化するように第1空間領域S1と第2空間領域S2とを分けたときに、第2空間領域S2に開口する排気口21agの開口面積が第1空間領域S1に開口する排気口21agの開口面積よりも大きい。
〈掃除機本体の動作時の説明〉
図3に示すように、吸引装置20の操作部21dを操作して電動送風機40を駆動すると、電動送風機カバー30内が負圧となり、吸引筒部21cの前端開口部21ca内にダストを含む空気が流入し、吸引筒部21cの接続口部21cbから集塵装置50の集塵容器51の空気導入口51bを通ってダストを含む空気が集塵容器51内に流入する。ダストを含む空気は集塵容器51内を旋回し、比較的大きな第1のダストは集塵容器51内で空気と遠心分離され、第1のダストよりも小さい第2のダストはメッシュ状の内筒部52bを通ってフィルタ部52aにて捕捉される。
図3に示すように、吸引装置20の操作部21dを操作して電動送風機40を駆動すると、電動送風機カバー30内が負圧となり、吸引筒部21cの前端開口部21ca内にダストを含む空気が流入し、吸引筒部21cの接続口部21cbから集塵装置50の集塵容器51の空気導入口51bを通ってダストを含む空気が集塵容器51内に流入する。ダストを含む空気は集塵容器51内を旋回し、比較的大きな第1のダストは集塵容器51内で空気と遠心分離され、第1のダストよりも小さい第2のダストはメッシュ状の内筒部52bを通ってフィルタ部52aにて捕捉される。
フィルタ部52aを通過して第2のダストが除去された空気は、図4と図10に示すように、電動送風機カバー30の嵌合筒部31cから吸入口部31bを通って電動送風機40の吸引口40aに流入する。吸引口40aに流入した空気は、ファンケース40b内を通ってモータ部40cとメイン筒部31aの内周面との間の流路を矢印A1方向に通過し、テーパ状筒部32b、整流部32fおよび排出筒部32eを通って排出口部32aへ達し、排出口部32aから筐体21の後壁21abに向かって排出され、筐体21の右の側壁21ac(図2参照)の排出口21agから外部へ排出される。この際、図4に示すように、電動送風機40から直進して排出口部32aから筐体21内に排出された気流は、対向壁面21abfに衝突し、気流の方向A4のように吸入口部31b側へ折り返して排気口21agから外部へ排気される。
このとき、傾斜した対向壁面21abfによって、排出口部32aから排出される気流の大部分が広い第2空間領域S2へ誘導される。この構成は、騒音を抑制するための長い排気経路をコンパクトなレイアウトでも確保することを可能とし、かつ、圧力損失を抑えるために気流を筐体21内の広い第2空間領域S2へ誘導することを可能とする。言い換えると、気流が対向壁面21abfに衝突し吸入口部40a側へ折り返して排気口21agから外部へ排気される構成は、筐体21を大型化することなく排気経路を長くして騒音を低減することができることに加えて、特許文献1と比べて部品点数の増加、組み立て工数の増加、重量増加およびコスト増加を抑えることができる。さらに、電動送風機40の周囲を電動送風機カバー30および筐体21の2重構造とすることによって透過音を抑えることができると共に、排気経路がシンプルであるため大きな圧力損失がなく吸引性能を維持することができる。
また、図4と図8に示すように、軸心Pを通る平面Fによって第1空間領域S1の容積よりも第2空間領域S2の容積が大きくなるように第1空間領域S1と第2空間領域S2とを分けたときに、排気口21agは少なくとも第2空間領域S2に開口する位置に配置されているため、電動送風機カバー30の排出口部32aから排出された気流が狭い第1空間領域S1よりも広い第2空間領域S2を通って排気口21agへ向かいやすくなり、圧力損失をより低く抑えることができる。本実施形態の場合、平面Fによって第1空間領域S1の容積と第2空間領域S2の容積との差が最大化するように第1空間領域S1と第2空間領域S2とを分けたときに、第2空間領域S2に開口する排気口21agの開口面積が第1空間領域S2に開口する排気口21agの開口面積よりも大きくなっている。そのため、排気口21agが第1空間領域S1に開口する位置に配置されている場合であっても、排気口21agの開口面積が第1空間領域S1よりも大きい第2空間領域S2へ気流が流れやすくなっている。さらに、電動送風機40のモータ部40cからの騒音(特に、高周波音)は、気流の方向A2の下流側へ向かうにつれて横断面積が小さくなるテーパ状筒部32bのテーパ状の内面を反射しながら減衰する(電磁騒音の抑制)。この際、図4と図8に示すように、電動送風機40の下流側端部に、排出口部32aと対向するように設けられた回路基板40eは、排出口部32aの輪郭Rを回路基板40eの下流側の面40efに投影したときに排出口部32aの輪郭Rが下流側の面40ef内に収まるサイズを有している。つまり、モータ部40cからの高周波音が直接的に排出口部32aへ向かって直進しないよう回路基板40eが障害物となっている。この構成も電磁騒音の抑制に貢献している。
(第2実施形態)
図18は電動送風機を収納した第2実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図18において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図18に示すように、第2実施形態の電動送風機カバー130は、第1実施形態の電動送風機カバー30の下流側カバー32のテーパ状筒部32bに第2排出口部が設けられたものである。なお、図18では、電動送風機カバー130の上流側カバー131の嵌合筒部31c(図10参照)を図示省略している。
図18は電動送風機を収納した第2実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図18において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図18に示すように、第2実施形態の電動送風機カバー130は、第1実施形態の電動送風機カバー30の下流側カバー32のテーパ状筒部32bに第2排出口部が設けられたものである。なお、図18では、電動送風機カバー130の上流側カバー131の嵌合筒部31c(図10参照)を図示省略している。
第2実施形態を詳しく説明すると、下流側カバー32gのテーパ状筒部32gbに第2排出口部32gbaが設けられている。この第2排出口部32gbaの開口面積は、排出口部32aの開口面積よりも小さい。第2排出口部32gbaは、1つでも複数でもよく、複数の場合は複数の第2排出口部32gbaの開口面積の合計が排出口部32aの開口面積よりも小さい。第2排出口部32gbaの形状は特に限定されず、例えば、円形、多角形、楕円形、テーパ状筒部32gbの周方向に沿った長円形または楕円形、テーパ状筒部32gbの長手方向に沿った長円形または楕円形等であってもよい。この構成によれば、テーパ状筒部32gbを通過する気流の一部Bを第2排出口部32gbaから筐体21内に排出させることにより、排出口部32aから筐体21内に排出する気流A4の風速を下げ、それによって排出筒部32aから排気口21ag(図4参照)へ向かう気流A4による騒音(通気騒音)を低減することができる。
(第3実施形態)
図19は電動送風機を収納した第3実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図19において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図19に示すように、第3実施形態の電動送風機カバー230は、第1実施形態の電動送風機カバー30に吸音材が設けられたものである。なお、図19では、電動送風機カバー230の上流側カバー131の嵌合筒部31c(図10参照)を図示省略している。
図19は電動送風機を収納した第3実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図19において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図19に示すように、第3実施形態の電動送風機カバー230は、第1実施形態の電動送風機カバー30に吸音材が設けられたものである。なお、図19では、電動送風機カバー230の上流側カバー131の嵌合筒部31c(図10参照)を図示省略している。
第3実施形態を詳しく説明すると、電動送風機カバー230の下流側カバー32のテーパ状筒部32bの内面(内表面)にシート状の内部吸音材38が貼り付けられている。さらに、下流側カバー32の排出口部32aを覆うように排出筒部32eの外周面に有底筒状の外部吸音材39が取り付けられている。外部吸音材39は底の部分が対向壁面21abに当接している。内部吸音材38および外部吸音材39はともに多孔質シート部材からなり、外部吸音材39は空気を流通させることができる程度に内部吸音材38よりも目が粗くなっている。この構成によれば、テーパ状筒部32bの内面に貼り張り付けた内部吸音材38および排出筒部32aを覆う外部吸音材39が騒音(特に、高周波音)を吸収するため、内部吸音材38および外部吸音材39を設けない場合よりも騒音を抑えることができる。なお、内部吸音材38と外部吸音材39のうちのいずれか一方が省略されてもよい。さらに、外部吸音材39は、底の部分のみが対向面部21abfに貼り付けられたものあるいは底の部分が省略されたものであってもよい。
(第4実施形態)
図20は電動送風機を収納した第4実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図20において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図20に示すように、第4実施形態の電動送風機カバー330は、第3実施形態の電動送風機カバー230とは構成が異なる以外は概ね同様に構成されている。以下、第4実施形態における第3実施形態とは異なる点を主に説明する。
第4実施形態の電動送風機カバー330の場合、下流側カバー332の接続筒部32dおよび排出筒部32e(図19参照)が省略されており、テーパ状筒部32bの気流の方向Aの下流側端部が排出口部332aとなっている。接続筒部32dが省略された分、上流側カバー331は下流側に少し伸びている。さらに、下流側カバー332は、排出筒部32eが省略されたことによって、整流部32fおよび外部吸音材39(図19参照)も省略されている。第4実施形態の場合も、排出口部332aから排出された気流A4の大部分は対向壁面21abfに衝突すると広い第2空間領域S2の方へ折り返して排気口21agから外部に排出される(図4参照)。
図20は電動送風機を収納した第4実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図20において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図20に示すように、第4実施形態の電動送風機カバー330は、第3実施形態の電動送風機カバー230とは構成が異なる以外は概ね同様に構成されている。以下、第4実施形態における第3実施形態とは異なる点を主に説明する。
第4実施形態の電動送風機カバー330の場合、下流側カバー332の接続筒部32dおよび排出筒部32e(図19参照)が省略されており、テーパ状筒部32bの気流の方向Aの下流側端部が排出口部332aとなっている。接続筒部32dが省略された分、上流側カバー331は下流側に少し伸びている。さらに、下流側カバー332は、排出筒部32eが省略されたことによって、整流部32fおよび外部吸音材39(図19参照)も省略されている。第4実施形態の場合も、排出口部332aから排出された気流A4の大部分は対向壁面21abfに衝突すると広い第2空間領域S2の方へ折り返して排気口21agから外部に排出される(図4参照)。
(第5実施形態)
図21は電動送風機を収納した第5実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図21において、図10と図20中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図21に示すように、第5実施形態の電動送風機カバー430は、第4実施形態の筐体21および電動送風機カバー330とは構成が異なる以外は概ね同様に構成されている。以下、第5実施形態における第4実施形態とは異なる点を主に説明する。
第5実施形態の場合、筐体421の後壁421abの対向壁面421abfは、電動送風機40の軸心Pに対して概ね垂直となっている。さらに、電動送風機カバー430の排出口部432aの上半分に気流誘導用の庇部432axが設けられている。図21では、庇部432axは、テーパ状筒部32bの上半分と段差なく連続するように排出口部432aよりも後方へ突出しており、庇部432axの後端は対向壁面421abfに近接している。なお、排出口部432aの下半分からテーパ状筒部32bの下流側端部の下半分に亘る部分を切り欠くことによって庇部432axを形成してもよい。
図21は電動送風機を収納した第5実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図21において、図10と図20中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図21に示すように、第5実施形態の電動送風機カバー430は、第4実施形態の筐体21および電動送風機カバー330とは構成が異なる以外は概ね同様に構成されている。以下、第5実施形態における第4実施形態とは異なる点を主に説明する。
第5実施形態の場合、筐体421の後壁421abの対向壁面421abfは、電動送風機40の軸心Pに対して概ね垂直となっている。さらに、電動送風機カバー430の排出口部432aの上半分に気流誘導用の庇部432axが設けられている。図21では、庇部432axは、テーパ状筒部32bの上半分と段差なく連続するように排出口部432aよりも後方へ突出しており、庇部432axの後端は対向壁面421abfに近接している。なお、排出口部432aの下半分からテーパ状筒部32bの下流側端部の下半分に亘る部分を切り欠くことによって庇部432axを形成してもよい。
この電動送風機カバー430によれば、排出口部432aの上半分に庇部432axが設けられているため、図21に示すようにテーパ筒部32bを通過した気流A3は排出口部432aの下半分(軸心Pの下)から筐体421内に排出しやすい。そのため、筐体421の後壁421abが電動送風機40の軸心Pと概ね垂直であっても、大部分の気流A3は対向壁面421abfに対して斜め上から衝突して下方の広い第2空間領域S2の方へ折り返し、折り返した気流A4は排気口21agから外部に排出する(図4参照)。言い換えると、電動送風機カバー430の排出口部432aに向かう気流は、排出口432aの庇部432axが設けられていない部分から筐体421内へ排出されやすくなる。つまり、庇部432axによって排出口部432aから排出される気流の方向A3が対向壁面421abfに対して斜め方向となりやすい。この結果、対向壁面421abfに斜め方向から衝突した気流は広い第2空間領域S2の方へ折り返しやすくなり、圧力損失をより低く抑えることができる。なお、対向壁面421abfは第1~第4実施形態のように傾斜していてもよい(図4、図18~図20参照)。
(第6実施形態)
図22は電動送風機を収納した第6実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図22において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図22に示すように、第6実施形態の電動送風機カバー530は、第1実施形態の筐体21および電動送風機カバー30とは構成が異なる以外は概ね同様に構成されている。以下、第6実施形態における第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
第6実施形態の場合、筐体421の後壁421abの対向壁面421abfは、電動送風機40の軸心Pに対して概ね垂直となっている。さらに、電動送風機カバー530の排出口部32aの上半分に気流誘導用の庇部532axが設けられている。図22では、庇部532axは、排出筒部32bの上半分と段差なく連続するように排出口部32aよりも後方へ突出しており、庇部532axの後端は対向壁面421abfに近接している。なお、排出口部32aの下半分から排出筒部32bの下流側端部の下半分に亘る部分を切り欠くことによって庇部532axを形成してもよい。
図22は電動送風機を収納した第6実施形態の電気送風機カバーの概略左側断面図である。図22において、図10中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図22に示すように、第6実施形態の電動送風機カバー530は、第1実施形態の筐体21および電動送風機カバー30とは構成が異なる以外は概ね同様に構成されている。以下、第6実施形態における第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
第6実施形態の場合、筐体421の後壁421abの対向壁面421abfは、電動送風機40の軸心Pに対して概ね垂直となっている。さらに、電動送風機カバー530の排出口部32aの上半分に気流誘導用の庇部532axが設けられている。図22では、庇部532axは、排出筒部32bの上半分と段差なく連続するように排出口部32aよりも後方へ突出しており、庇部532axの後端は対向壁面421abfに近接している。なお、排出口部32aの下半分から排出筒部32bの下流側端部の下半分に亘る部分を切り欠くことによって庇部532axを形成してもよい。
この電動送風機カバー530によれば、排出口部32aの下半分に庇部532axが設けられているため、図22に示すようにテーパ筒部32bおよび整流部32fを通過した気流A3は排出口部32aの下半分(軸心Pの下)から筐体421内に排出しやすい。そのため、筐体421の後壁421abが電動送風機40の軸心Pと概ね垂直であっても、大部分の気流A3は対向壁面421abfに対して斜め上から衝突して下方の広い第2空間領域S2の方へ折り返し、折り返した気流A4は排気口21agから外部に排出する(図4参照)。なお、対向壁面421abfは第1~第4実施形態のように傾斜していてもよい(図4、図18~図20参照)。
(他の実施形態)
1.上述の実施形態では、筐体の内部における電動送風機カバーの外側に狭い第1空間領域と広い第2空間領域が形成されているが、電動送風機カバーの外側の空間の広さは局所的に変えなくてもよい。言い換えると、電動送風機カバーの外周面と筐体の内面との間の距離(隙間の寸法)は、電動送風機カバーを軸心方向から見たときに上下左右において概ね均等であってもよい。
2.上述の実施形態(変形例を含む)の電動送風機カバーにおいては上流側カバーおよび下流側カバーの2部品から構成されているが、電動送風機カバーは1部品から構成されてもよい。
3.上述の実施形態(変形例を含む)の電動送風機カバーは、スティックタイプの電気掃除機以外にも、キャニスタータイプあるいはアップライトタイプの電気掃除機にも適用可能である。
1.上述の実施形態では、筐体の内部における電動送風機カバーの外側に狭い第1空間領域と広い第2空間領域が形成されているが、電動送風機カバーの外側の空間の広さは局所的に変えなくてもよい。言い換えると、電動送風機カバーの外周面と筐体の内面との間の距離(隙間の寸法)は、電動送風機カバーを軸心方向から見たときに上下左右において概ね均等であってもよい。
2.上述の実施形態(変形例を含む)の電動送風機カバーにおいては上流側カバーおよび下流側カバーの2部品から構成されているが、電動送風機カバーは1部品から構成されてもよい。
3.上述の実施形態(変形例を含む)の電動送風機カバーは、スティックタイプの電気掃除機以外にも、キャニスタータイプあるいはアップライトタイプの電気掃除機にも適用可能である。
1:電気掃除機、 10:掃除機本体、 20:吸引装置、 21,421:筐体、 21a:電気部品収納部、 21aa:前壁、 21ab,421ab:後壁、 21abf,421abf:対向壁面、 21ac:側壁、 21ad:上壁、 21ae:底壁、 21af:前端開口部、 21ag:排気口、 21ca:前端開口部、 21cb:接続口部、 30,130,230,330,430,530:電動送風機カバー、 31,131,331:上流側カバー、 31a,131a:メイン筒部、 31aa,131aa:開口端部、 31b,131b:吸入口部、 32,32x,332,32g,432,532下流側カバー、 32a,332a,432a:排出口部、 32e:排出筒部、 32gba:第2排出口部、 38:内部吸音材、 39:外部吸音材、 40:電動送風機、 50:集塵装置、 432ax:庇部、 A:気流の方向、 F:平面、 P:軸心、 S1:第1空間領域、 S2:第2空間領域
Claims (11)
- 排気口を有する筐体と、前記筐体内に設けられた筒形の電動送風機カバーと、前記電動送風機カバー内に収納された電動送風機とを備え、
前記電動送風機カバーは、前記電動送風機が駆動して発生する気流の方向の上流側に設けられた吸入口部と、前記気流の方向の前記吸入口部よりも下流側に設けられた排出口部とを有し、
前記筐体は、前記排出口部と対向する対向壁面を有し、
前記排気口は、前記排出口部よりも前記吸入口部側に配置されており、
前記排出口部から前記筐体内に排出された前記気流が前記対向壁面に衝突し前記吸入口部側へ折り返して前記排気口から外部へ排気される、ことを特徴とする電気掃除機。 - 前記電動送風機カバーは、その外側と前記筐体の内側との間に空間が形成されるように配置され、かつ、前記筒形の中心軸を通る平面で前記空間を第1空間領域と第2空間領域に分けた場合に、第1空間領域と、前記第1空間領域よりも広い第2空間領域とが形成されるよう前記筐体内に配置されており、
前記平面によって前記第1空間領域の容積よりも前記第2空間領域の容積が大きくなるように前記第1空間領域と前記第2空間領域とを分けたときに、前記排気口は少なくとも前記第2空間領域に開口する位置に配置されている、請求項1に記載の電気掃除機。 - 前記排気口が前記第1空間領域に開口する位置にも配置されており、
前記平面によって前記第1空間領域の容積と前記第2空間領域の容積との差が最大化するように前記第1空間領域と前記第2空間領域とを分けたときに、前記第2空間領域に開口する前記排気口の開口面積が前記第1空間領域に開口する前記排気口の開口面積よりも大きい、請求項2に記載の電気掃除機。 - 前記対向壁面は、前記排出口部から排出される前記気流が前記第2空間領域へ誘導されるよう傾斜している、請求項2に記載の電気掃除機。
- 前記排出口部から排出される前記気流が前記対向壁面に対して斜め方向から衝突して前記第2空間領域へ向かうように、前記排出口部に庇部が設けられている、請求項2に記載の電気掃除機。
- 前記電動送風機カバーは、前記電動送風機を支持するように前記電動送風機の周囲に配置されたメイン筒部を有し、
前記排出口部の横断面積は、前記メイン筒部の横断面積よりも小さい、請求項1~5のいずれか1つに記載の電気掃除機。 - 前記電動送風機カバーは、前記メイン筒部と前記排出口部との間に設けられたテーパ状筒部を有し、
前記テーパ状筒部の横断面積は、前記気流の方向の上流側から下流側に向かって小さくなる、請求項6に記載の電気掃除機。 - 前記テーパ状筒部の内面に内部吸音材が設けられている、請求項7に記載の電気掃除機。
- 前記排出口部から排出された前記気流を通気可能な外部吸音材が前記排出口部の周囲に設けられている、請求項8に記載の電気掃除機。
- 前記排出口部から排出された前記気流を通気可能な外部吸音材が前記排出口部の周囲に設けられている、請求項1~5のいずれか1つに記載の電気掃除機。
- 前記テーパ状筒部が、前記排出口部の開口面積よりも小さい開口面積の第2排気口を有する、請求項7に記載の電気掃除機。
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JP2022107273A JP2024006431A (ja) | 2022-07-01 | 2022-07-01 | 電気掃除機 |
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Family Applications (1)
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JP2022107273A Pending JP2024006431A (ja) | 2022-07-01 | 2022-07-01 | 電気掃除機 |
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2022
- 2022-07-01 JP JP2022107273A patent/JP2024006431A/ja active Pending
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2023
- 2023-05-26 CN CN202310612886.4A patent/CN117322800A/zh active Pending
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