JP2024004904A - 端子付き電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子及び導体芯線と編組導体との間の十分な絶縁距離の確保と、端子付き電線の小型化と、を両立可能な端子付き電線を提供すること。【解決手段】端子付き電線1は、導体芯線10と絶縁被覆20とを有する電線5と、電線5の外周を覆う筒状の編組導体30と、絶縁被覆20の端末部21から外部に露出する導体芯線10に電気的に接続される端子3と、を備える。絶縁被覆20は、編組導体30と端子3との間において、絶縁被覆20から電線5の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部22,23を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、導体芯線と絶縁被覆とを有する電線と、電線の外周を覆う筒状の編組導体と、絶縁被覆の端末部から外部に露出する導体芯線に電気的に接続される端子と、を備える端子付き電線、に関する。
従来から、高電圧での電力供給等を目的として、電磁ノイズ等の遮断及び捕集のための編組導体を有する電線(いわゆる、シールド電線)が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。この種の電線は、一般に、電線の端部から露出した導体芯線に端子を圧着することで、端子付き電線として用いられる。
特開2011-171057号公報
上述した種類の端子付き電線では、例えば、編組導体の外周を取り囲むように筒状のシールド端子を設け、シールド端子の筒外面に重なるように編組導体の筒端部を折り返すとともに、その編組導体の筒端部をシールド端子の筒外面との間に挟むようにシールドリングを加締固定するようになっている。シールド端子は、編組導体が遮断等した電磁ノイズ等を接地対象(例えば、端子付き電線が自動車に用いられる場合、金属製の車体フレーム)に向けて放出するために用いられる。
上述したようにシールド端子及びシールドリングを設ける場合、編組導体の筒端部を折り返してシールド端子に固定する構造上、編組導体(特に、編組導体の筒端部が折り返されて屈曲した箇所)が、外部に露出する。高電圧が印加される導体芯線や端子と、このように露出した編組導体と、の間の絶縁の点で、導体芯線や端子と編組導体との間に、十分な絶縁距離(例えば、沿面距離)を確保することが望ましい。例えば、端子と編組導体との間の距離を十分に大きくして、且つ、端子と編組導体との間に導体芯線を露出させない(即ち、絶縁被覆で覆ったままにする)ことで、導体芯線及び端子の双方と編組導体との間に、十分な絶縁距離を確保することができる。しかし、この場合、端子と編組導体との間の距離が長くなる分、端子付き電線が長大化することになる。端子付き電線の配索スペースを小さくする等の観点から、端子付き電線が長大化することは、出来る限り避けることが望ましい。
本発明の目的の一つは、端子及び導体芯線と編組導体との間の十分な絶縁距離の確保と、端子付き電線の小型化と、を両立可能な端子付き電線を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線は、下記を特徴としている。
導体芯線と絶縁被覆とを有する電線と、前記電線の外周を覆う筒状の編組導体と、前記絶縁被覆の端末部から外部に露出する前記導体芯線に電気的に接続される端子と、を備える端子付き電線であって、
前記絶縁被覆は、
前記編組導体と前記端子との間において、当該絶縁被覆から前記電線の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部を有する、
端子付き電線であること。
本発明の端子付き電線によれば、端子付き電線の絶縁被覆が、編組導体と端子との間において、絶縁被覆から電線の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部を有する。より具体的には、環状凸部は、編組導体のうちの端子に最も近い箇所と、端子のうちの編組導体に最も近い箇所と、の間に配置される。環状凸部が絶縁被覆から突出している分だけ、環状凸部が無い場合に比べ、端子と編組導体との間の絶縁距離(特に、沿面距離)も、導体芯線と編組導体との間の絶縁距離(特に、沿面距離)も、長くなる。逆に言えば、単純に編組導体と端子とを遠く離して配置する場合に比べ、沿面距離を長くしながら、編組導体と端子とを近接して配置することができる。なお、環状凸部は、例えば、絶縁被覆を加熱しながら専用の金型で環状凸部を有するように成形する処理を施すことで、絶縁被覆に設けることができる。したがって、本構成の端子付き電線は、端子及び導体芯線と編組導体との間の十分な絶縁距離の確保と、端子付き電線の小型化と、を両立可能である。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の斜視図である。 図2は、図1のA-A断面図である。 図3は、図2のB部の拡大図である。 図4は、変形例に係る図2に対応する図である。 図5は、図4のC部の拡大図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る端子付き電線1について説明する。端子付き電線1は、図1及び図2に示すように、シールド電線2と、シールド電線2の導体芯線10に電気的に接続される端子3と、シールド電線2の編組導体30に電気的に接続される接地用部材4と、を備えている。
以下、説明の便宜上、図1~図5に示すように、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」及び「右」を定義する。「前後方向」、「上下方向」、及び「左右方向」は、互いに直交している。前後方向は、端子付き電線1の延在方向と一致しており、端子付き電線1の先端側及び基端側がそれぞれ「前」側及び「後」側とされる。以下、端子付き電線1を構成する各部材について説明する。
シールド電線2は、図1及び図2に示すように、棒状の導体芯線10及び導体芯線10を覆う筒状の絶縁被覆20からなる電線5と、電線5(絶縁被覆20)の外周を覆う筒状の編組導体30と、編組導体30の外周を覆う筒状の絶縁外皮(シース)40と、を備えている。
図2に示すように、編組導体30の端末部31は、シース40の端末から外部に露出している。絶縁被覆20の端末部21は、シース40の端末より前側に位置して外部に露出している。導体芯線10の端末部11は、絶縁被覆20の端末より前側に位置して外部に露出している。絶縁被覆20の端末部21の先端部には、電線5の径方向外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる円環状の平板部であるフランジ部22が設けられている。フランジ部22の形成手順、及び、フランジ部22を設けたことによる作用・効果については後述する。フランジ部22は、本発明の「環状凸部」に対応する。
図2に示すように、端子3は、シールド電線2の導体芯線10の端末部11に接続されている。金属製の端子3の後端面には、前方に窪み且つ後方に開口する収容凹部3aが形成されている。この収容凹部3aに導体芯線10の端末部11の先端部が挿入された状態で収容凹部3aの周囲に位置する端子3の後端部が端末部11の先端部に対して加締め固定されることで、端子3が、導体芯線10の端末部11に対して相対移動不能に固定されている。
接地用部材4は、シールド電線2の編組導体30が遮断および捕集した電磁ノイズ等を接地対象(例えば、自動車の金属製の車体フレーム)に向けて放出するために取り付けられている。即ち、金属製の接地用部材4を接地対象(車体フレーム等)に電線等で繋ぐことにより、編組導体30が捕集等した電磁ノイズ等を、接地用部材4を通じて接地対象に放出することができる。
接地用部材4は、シールド端子50と、シールドリング60と、を備える。シールド端子50は、シース40の外周を覆う(即ち、編組導体30の外周を覆う)ように配置される部材であり、円筒状の本体部51と、本体部51の後端から径方向外側へ広がり且つ後方へ円筒状に延びるフード部52と、を一体に有する。本体部51の内径は、シース40の外径より僅かに大きい。シールド端子50は、本体部51がシース40の端末部の外周に位置するように、配置されている。シールドリング60は、円筒状の形状を有している。シールドリング60の内径は、本体部51の外径より僅かに大きい。
編組導体30の端末部31は、シールド端子50の本体部51の円筒外面に重なるように後方へ折り返されている。シールドリング60は、折り返された編組導体30の端末部31を本体部51との間に挟むように本体部51の外周に配置されて、編組導体30の端末部31(即ち、本体部51)に対して加締め固定されている。これにより、編組導体30の端末部31が本体部51の外周面とシールドリング60の内周面とによって挟まれた状態にて、シールドリング60がシールド端子50に対して相対移動不能に固定される。なお、本例では、シールドリング60が六角形筒状に加圧変形されているが(図1参照)、シールドリング60がその他の形状(角筒状等)に加圧変形されてもよいことは言うまでもない。
編組導体30のうち、シース40の端末の端面を覆う部分(折り返しの基端となる部分、以下、「折り返し基端部32」と呼ぶ)は、外部に露出している(図1及び図2参照)。折り返し基端部32は、編組導体30のうちで、最も前側に位置する部分(即ち、端子3に最も近い部分)である。以上、端子付き電線1を構成する各部材について説明した。
次いで、端子付き電線1の組み付け手順について説明する。まず、フランジ部22を除いて上記構成を有し且つフランジ部22が形成されていないシールド電線2を準備し、シールド端子50を、シールド電線2のシース40の外周に挿通して、本体部51がシース40の端末部の外周に位置するように、配置する。次いで、編組導体30の端末部31を、本体部51の円筒外面に重なるように後方へ折り返す。
次いで、シールドリング60を、シールド電線2のシース40の外周に挿通して、折り返された編組導体30の端末部31を本体部51との間に挟むように本体部51の外周に配置し、編組導体30の端末部31(即ち、本体部51)に対して加締め固定する。次いで、シールド電線2の絶縁被覆20の端末部21の先端部に、フランジ部22を形成する。フランジ部22は、例えば、絶縁被覆20の端末部21を加熱しながら専用の金型(図示省略)でフランジ部22を有するように成形する処理を施すことで、形成することができる。ここで、フランジ部22は、その外径がシールドリング60の外径より大きくなるように、形成される。よって、フランジ部22の突出端(外周)は、シールドリング60の外周よりも径方向の外側に位置している。
次いで、端子3の収容凹部3aに導体芯線10の端末部11の先端部を挿入し、端子3の後端部を端末部11の先端部に対して加締め固定する。以上により、端子付き電線1の組み付けが完了し、図1に示す端子付き電線1が得られる。なお、上記の説明では、シールドリング60の加締め後且つ端子3の加締め前に絶縁被覆20にフランジ部22が形成されているが、端子3の加締め後に絶縁被覆20にフランジ部22が形成されてもよい。また、シールド端子50及びシールドリング60のシース40への挿通後且つシールドリング60の加締め前に絶縁被覆20にフランジ部22が形成されてもよい。
次いで、絶縁被覆20にフランジ部22を設けたことによる作用・効果について説明する。高電圧が印加される導体芯線10や端子3と、上述のように露出した編組導体30の折り返し基端部32と、の絶縁の点で、導体芯線10や端子3と編組導体30の折り返し基端部32との間に、十分な絶縁距離(例えば、沿面距離)を確保することが望ましい。この点、本例では、絶縁被覆20の端末部21の先端部にフランジ部22が形成されている。フランジ部22が無い場合に比べ、フランジ部22が径方向外側に突出している分だけ、編組導体30の折り返し基端部32と端子3との間の絶縁距離(図3に破線Lで示す沿面距離)が長くなる。同様に、編組導体30の折り返し基端部32と導体芯線10の外部に露出している端末部11との間の絶縁距離(沿面距離)も長くなる。逆に言えば、単純に編組導体30の折り返し基端部32と端子3とを遠く離して配置する場合に比べ、絶縁距離(沿面距離)を長くしながら、編組導体30の折り返し基端部32と端子3とを近接して配置することができる。
<作用・効果>
以上に説明したように、本実施形態に係る端子付き電線1によれば、絶縁被覆20が、編組導体30(特に、折り返し基端部32)と、端子3と、の間において、絶縁被覆20から電線5の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部(フランジ部)22を有する。環状凸部22が無い場合に比べ、環状凸部22が突出している分だけ、編組導体30(折り返し基端部32)と端子3との間の絶縁距離(沿面距離)が長くなる。同様に、編組導体30(折り返し基端部32)と導体芯線10の露出している端末部11との間の絶縁距離(沿面距離)も長くなる。逆に言えば、単純に編組導体30(折り返し基端部32)と端子3とを遠く離して配置する場合に比べ、絶縁距離(沿面距離)を保ったまま、編組導体30(折り返し基端部32)と端子3とを近接して配置することができる。したがって、本実施形態に係る端子付き電線1は、端子3及び導体芯線10と編組導体30との間の十分な絶縁距離(特に、沿面距離)の確保と、端子付き電線1の小型化と、を両立可能である。
更に、シールドリング60よりも径方向の外側に絶縁被覆20の環状凸部22の突出端が位置するように、絶縁被覆20が構成される。これにより、端子3や導体芯線10と編組導体30との沿面距離(即ち、両者の間の絶縁物の表面に沿った最短距離)を長くすることに加え、端子3や導体芯線10と編組導体30との空間距離(即ち、両者の間の空間を通る最短距離)も長くすることができる。よって、端子付き電線1の更なる小型化が可能である。
更に、絶縁被覆20の端末部21から径方向の外側にフランジ状に広がるように構成されるフランジ部22により、上述した環状凸部を実現できる。径方向におけるフランジ部22の大きさを調整することで、所望の沿面距離を確保することができる。
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、「環状凸部」として、絶縁被覆20の端末部21の先端部にて径方向外側にフランジ状に広がるフランジ部であるフランジ部22が、形成されている。これに対し、「環状凸部」として、図4及び図5に示すように、絶縁被覆20の端末部21の先端部にて絶縁被覆20の他の箇所よりも厚肉化され且つ外周面に複数の環状溝24が設けられた厚肉部23が、形成されてもよい。厚肉部23によっても、上述した環状凸部を実現できる。環状溝24の深さや溝数を調整することで、所望の沿面距離(図5の破線Lを参照)を確保することができる。なお、厚肉部23も、フランジ部22と同様、例えば、絶縁被覆20の端末部21を加熱しながら専用の金型(図示省略)で厚肉部23を有するように成形する処理を施すことで、形成することができる。
ここで、上述した本発明に係る端子付き電線1の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
導体芯線(10)と絶縁被覆(20)とを有する電線(5)と、前記電線(5)の外周を覆う筒状の編組導体(30)と、前記絶縁被覆(20)の端末部(21)から外部に露出する前記導体芯線(10)に電気的に接続される端子(3)と、を備える端子付き電線(1)であって、
前記絶縁被覆(20)は、
前記編組導体(30)と前記端子(3)との間において、当該絶縁被覆(20)から前記電線(5)の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部(22,23)を有する、
端子付き電線(1)。
上記[1]の構成の端子付き電線によれば、端子付き電線の絶縁被覆が、編組導体と端子との間において、絶縁被覆から電線の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部を有する。より具体的には、環状凸部は、編組導体のうちの端子に最も近い箇所と、端子のうちの編組導体に最も近い箇所と、の間に配置される。環状凸部が絶縁被覆から突出している分だけ、環状凸部が無い場合に比べ、端子と編組導体との間の絶縁距離(特に、沿面距離)も、導体芯線と編組導体との間の絶縁距離(特に、沿面距離)も、長くなる。逆に言えば、単純に編組導体と端子との間の距離を長くする場合に比べ、沿面距離を長くしながら、編組導体と端子とを近接して配置することができる。なお、環状凸部は、例えば、絶縁被覆を加熱しながら専用の金型で環状凸部を有するように成形する処理を施すことで、絶縁被覆に設けることができる。したがって、本構成の端子付き電線は、端子及び導体芯線と編組導体との間の十分な絶縁距離の確保と、端子付き電線の小型化と、を両立可能である。
[2]
上記[1]に記載の端子付き電線(1)であって、
前記編組導体(30)の外周を取り囲むように配置される筒状のシールド端子(50)と、前記シールド端子(50)の筒外面に重なるように折り返された前記編組導体(30)の筒端部(31)を前記シールド端子(50)の前記筒外面との間に挟んで固定するシールドリング(60)と、を更に備え、
前記絶縁被覆(20)は、
前記シールドリング(60)よりも前記径方向の外側に前記環状凸部(22,23)の突出端が位置する、ように構成される、
端子付き電線(1)。
上記[2]の構成の端子付き電線によれば、端子付き電線がシールド端子及びシールドリングを備える場合、シールドリングよりも径方向の外側に、絶縁被覆の環状凸部の突出端が位置する。これにより、端子や導体芯線と編組導体との沿面距離(即ち、両者の間の絶縁物の表面に沿った最短距離)を長くすることに加え、端子や導体芯線と編組導体との空間距離(即ち、両者の間の空間を通る最短距離)を長くすることができる。よって、端子及び導体芯線と編組導体との間の絶縁性を、更に高めることができる。
[3]
上記[1]又は上記[2]に記載の端子付き電線(1)において、
前記絶縁被覆(20)は、
前記環状凸部として、当該絶縁被覆(20)の前記端末部(21)から前記径方向の外側にフランジ状に広がるように構成されるフランジ部(22)、を有する、
端子付き電線(1)。
上記[3]の構成の端子付き電線によれば、絶縁被覆の端末部から径方向の外側にフランジ状に広がるように構成されるフランジ部により、上述した環状凸部を実現できる。径方向におけるフランジ部の大きさを調整することで、所望の沿面距離を確保することができる。
[4]
上記[1]又は上記[2]に記載の端子付き電線(1)において、
前記絶縁被覆(20)は、
前記環状凸部として、当該絶縁被覆(20)の前記端末部(21)が前記端末部(21)以外の箇所よりも厚肉化され且つ前記端末部(21)の外周面に複数の環状溝(24)が設けられるように構成される厚肉部(23)、を有する、
端子付き電線(1)。
上記[4]の構成の端子付き電線によれば、絶縁被覆の端末部を厚肉化して且つその外周面に複数の環状溝を設けた厚肉部により、上述した環状凸部を実現できる。環状溝の深さや溝数を調整することで、所望の沿面距離を確保することができる。
1 端子付き電線
3 端子
5 電線
10 導体芯線
20 絶縁被覆
21 端末部
22 フランジ部(環状凸部)
23 厚肉部(環状凸部)
24 環状溝
30 編組導体
31 端末部(筒端部)
32 折り返し基端部(端子に最も近い箇所)
50 シールド端子
60 シールドリング

Claims (4)

  1. 導体芯線と絶縁被覆とを有する電線と、前記電線の外周を覆う筒状の編組導体と、前記絶縁被覆の端末部から外部に露出する前記導体芯線に電気的に接続される端子と、を備える端子付き電線であって、
    前記絶縁被覆は、
    前記編組導体と前記端子との間において、当該絶縁被覆から前記電線の径方向の外側に向けて突出し且つ周方向の全周に延びる環状凸部を有する、
    端子付き電線。
  2. 請求項1に記載の端子付き電線であって、
    前記編組導体の外周を取り囲むように配置される筒状のシールド端子と、前記シールド端子の筒外面に重なるように折り返された前記編組導体の筒端部を前記シールド端子の前記筒外面との間に挟んで固定するシールドリングと、を更に備え、
    前記絶縁被覆は、
    前記シールドリングよりも前記径方向の外側に前記環状凸部の突出端が位置する、ように構成される、
    端子付き電線。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の端子付き電線において、
    前記絶縁被覆は、
    前記環状凸部として、当該絶縁被覆の前記端末部から前記径方向の外側にフランジ状に広がるように構成されるフランジ部、を有する、
    端子付き電線。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の端子付き電線において、
    前記絶縁被覆は、
    前記環状凸部として、当該絶縁被覆の前記端末部が前記端末部以外の箇所よりも厚肉化され且つ前記端末部の外周面に複数の環状溝が設けられるように構成される厚肉部、を有する、
    端子付き電線。
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