JP2024004307A - 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】目標被写体から焦点が大きく外れている状態でも、速やかに目標被写体に焦点を合わせることができる撮像装置を提供する。【解決手段】被写体を撮像する撮像手段と、撮像手段により取得された画像から被写体の位置を検出する被写体検出手段と、被写体の焦点状態を検出する焦点検出手段と、焦点検出手段により被写体の焦点位置を探索するために、撮像光学系のフォーカスレンズを光軸に沿って駆動するサーチ駆動の動作を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、画面内における焦点状態を検出するための焦点検出枠の位置と被写体の位置とに基づいて、サーチ駆動におけるフォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御する。【選択図】図9

Description

本発明は、撮像装置におけるオートフォーカス技術に関するものである。
従来より、デジタルカメラなどの撮像装置においては、自動で被写体に焦点を合わせるオートフォーカス機能が不可欠である。オートフォーカスの技術は、日々改善されているが、ユーザーが撮影したい被写体ではない被写体、例えば背景に焦点が合ってしまうような場合がある。
このような問題を解決する一つの方法として、特許文献1には、ユーザーの目標ではない被写体に合焦してしまった状態から目標被写体へ合焦させる方法が開示されている。しかし、特許文献1では、目標被写体が大きくボケている場合に、ユーザーが被写体を視認できず、AF枠を被写体に合わせることができないといった課題は認識されていない。
特開2010-152395号公報
野鳥撮影のような撮影シーンでは、背景と被写体のデフォーカス差が大きく、背景に合焦した状態から被写体へ合焦させる場合に、被写体が大きくボケた状態となる。このような場合、撮像装置は、ユーザーの指示によりフォーカスレンズを光軸方向に移動させて焦点を合わせるべき被写体のサーチを行う。このとき、大きくボケた被写体に対して高速のサーチを行うと、前述の通り、ユーザーがAF枠を被写体に合わせることが困難な状況下では、被写体に画角を合わせる前にフォーカスレンズが合焦位置を通り過ぎてしまう場合がある。反対に、サーチ速度を遅くすると、被写体に合焦させるまでにかかる時間が長くなってしまう。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、目標被写体から焦点が大きく外れている状態でも、速やかに目標被写体に焦点を合わせることができる撮像装置を提供することである。
本発明に係わる撮像装置は、被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により取得された画像から前記被写体の位置を検出する被写体検出手段と、前記被写体の焦点状態を検出する焦点検出手段と、前記焦点検出手段により前記被写体の焦点位置を探索するために、撮像光学系のフォーカスレンズを光軸に沿って駆動するサーチ駆動の動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、画面内における焦点状態を検出するための焦点検出枠の位置と前記被写体の位置とに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする。
本発明によれば、目標被写体から焦点が大きく外れている状態でも、速やかに目標被写体に焦点を合わせることが可能となる。
本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラの構成を示す図。 撮像素子の画素配列を示す図。 撮像素子の画素の平面図と断面図。 撮像素子の画素構造の説明図。 一実施形態における瞳分割の説明図。 一実施形態におけるデフォーカス量と像ずれ量の関係を示す図。 一実施形態における焦点検出領域を示す図。 カメラの動作全体のフローチャート。 AF処理のフローチャート。 AF枠と所定範囲を説明する図。 撮影サブルーチンのフローチャート。 被写体検出のフローチャート。 デフォーカス状態毎の測距点の状態を説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラの構成を示す図である。
図1において、第1レンズ群101は、結像光学系としての撮像光学系のうち最も被写体(前側)に配置され、光軸方向に移動可能に保持されている。絞り102は、その開口径を調節することにより光量調節を行う。第2レンズ群103は、絞り102と一体となって光軸方向に移動し、光軸方向に移動する第1レンズ群101とともに変倍(ズーム)を行う。
第3レンズ群(フォーカスレンズ)105は、光軸方向に移動して焦点調節を行う。光学ローパスフィルタ106は、撮像画像の偽色やモアレを軽減するための光学素子である。第1レンズ群101、絞り102、第2レンズ群103、第3レンズ群105及び光学ローパスフィルタ106により撮像光学系が構成される。
ズームアクチュエータ111は、不図示のカム筒を光軸周りで回転させることにより、カム筒に設けられたカムによって第1レンズ群101および第2レンズ群103を光軸方向に移動させて変倍を行う。絞りアクチュエータ112は、絞り102の光量調節動作のために不図示の複数の遮光羽根を開閉方向に駆動する。フォーカスアクチュエータ114は、第3レンズ群105を光軸方向に移動させて焦点調節を行う。
フォーカス駆動回路126は、カメラCPU121からのフォーカス駆動指令に応じてフォーカスアクチュエータ114を駆動し、第3レンズ群105を光軸方向に移動させる。絞り駆動回路128は、カメラCPU121からの絞り駆動指令に応じて絞りアクチュエータ112を駆動する。ズーム駆動回路129は、ユーザーのズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
なお、本実施形態では、撮像光学系、アクチュエータ111,112,114及び駆動回路126,128,129が撮像素子107を含むカメラ本体100と一体に設けられている場合について説明する。しかし、撮像光学系、アクチュエータ111,112,114及び駆動回路126,128,129を有する交換レンズがカメラ本体100に着脱可能に構成されていてもよい。
電子フラッシュ115は、キセノン管やLED等の発光素子を有し、被写体を照明する。電子フラッシュ制御回路122は、撮像動作に同期して電子フラッシュ115を点灯させるように制御する。AF補助光発光部116は、所定の開口パターンを有するマスクの像を投光レンズを介して被写体に投射することで、暗いまたは低コントラストの被写体に対する焦点検出性能を向上させる。補助光駆動回路123は、焦点検出動作に同期してAF補助光発光部116を点灯させるように制御する。
カメラCPU121は、カメラ本体100における各種制御を司る。カメラCPU121は、演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ及び通信インターフェイス回路等を有する。カメラCPU121は、ROMに記憶されたコンピュータプログラムに従ってカメラ本体100内の各種回路を駆動し、また、AF、撮像、画像処理および記録等の一連の動作を制御する。
撮像素子107は、複数の画素を含む2次元CMOSセンサーとその周辺回路からなり、撮像光学系の結像面に配置されている。撮像素子107は、撮像光学系により形成される被写体像を光電変換する。撮像素子駆動回路124は、撮像素子107の動作を制御するとともに、光電変換により生成されたアナログ信号をA/D変換して、デジタル信号をカメラCPU121に出力する。
シャッター108は、フォーカルプレーンシャッターを有し、カメラCPU121からの指示に基づき、シャッター108に内蔵されているシャッター駆動回路からの指令によりフォーカルプレーンシャッターの駆動を行う。シャッター108は、撮像素子107の信号を読み出している間は、撮像素子107を遮光する。また、露光が行われている間は、フォーカルプレーンシャッターを開き、撮像素子107に撮影光束を導く。
画像処理部125は、カメラCPU121内のRAMに蓄積された画像データに対して予め定められた画像処理を適用する。画像処理部125が適用する画像処理には、ホワイトバランス処理、色補間(デモザイク)処理、ガンマ補正処理といった所謂画像処理のほか、信号形式変換処理、スケーリング処理などがあるが、これらに限定されるものではない。さらに、画像処理部125は、被写体の姿勢情報やシーンに固有の物体(以下、固有物体)の位置情報に基づいて主被写体を判定する。判定処理の結果を他の画像処理、例えば、ホワイトバランス調整処理等に利用してもよい。画像処理部125は、処理した画像データの各被写体の関節位置、固有物体の位置や大きさ情報、主被写体と判定した被写体の重心、顔や瞳の位置情報などをカメラCPU121内のRAMに保存する。
表示器131は、LCD等の表示素子を備え、カメラ本体100の撮像モードに関する情報、撮像前のプレビュー画像、撮像後の確認用画像、焦点検出個別領域の指標及び合焦画像等を表示する。本実施形態においては、表示器としてEVF(電子ビューファインダー)と背面ディスプレイの2種類を用いる。操作スイッチ群132は、メイン(電源)スイッチ、レリーズ(撮影トリガー)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチ等を含み、ユーザーにより操作される。フラッシュメモリ133は、撮像画像を記録する。フラッシュメモリ133は、カメラ本体100に対して着脱可能である。
被写体検出部140は、機械学習により生成される辞書データに基づいて、被写体検出を行う。本実施形態では、被写体検出部140は、複数種類の被写体を検出するために、被写体ごとに異なる辞書データを用いる。各辞書データは、例えば、対応する被写体の特徴が登録されたデータである。被写体検出部140は、被写体ごとの辞書データを順次切り替えながら被写体検出を行う。本実施形態では、被写体ごとの辞書データは辞書データ記憶部141に記憶される。したがって、辞書データ記憶部141には、複数の辞書データが記憶される。カメラCPU121は、複数の辞書データのいずれの辞書データを用いて被写体検出を行うかを、事前に設定された被写体の優先度や撮像装置の設定に基づいて決定する。
辞書データ記憶部141には、被写体ごとの辞書データが記憶されている。被写体検出部140は、撮像された画像データと辞書データとに基づいて、画像中の被写体の位置を推定する。被写体検出部140は、被写体の位置やサイズ、信頼度等を推定して、推定した情報を出力してもよい。被写体検出部140は、他の情報を出力してもよい。
被写体検出用の辞書データとしては、例えば、被写体として「人物」を検出するための辞書データや「動物」を検出するための辞書データ、「乗り物」を検出するための辞書データ等がある。また、「人物の全体」を検出するための辞書データと「人物の顔」を検出するための辞書データとが別個に辞書データ記憶部141に記憶されていてもよい。
カメラ移動検出部142は、ユーザーがカメラを保持し、被写体を撮影範囲内に収めるために行うパンニング動作、チルト動作を、ユーザーの意図していない手振れなどと併せて検出する。カメラ移動検出部142は、加速度センサ、角速度センサを用いて、6軸方向のカメラの位置の変化を検出する。
本実施形態では、被写体検出部140は、機械学習されたCNN(コンボリューショナル・ニューラル・ネットワーク)により構成され、画像データに含まれる被写体の位置等を推定する。また、被写体検出部140は、GPU(グラフィクス・プロセッシング・ユニット)やCNNによる推定処理に特化した回路で実現されてもよい。
CNNの機械学習は、任意の手法で行われる。例えば、サーバ等の所定のコンピュータが、CNNの機械学習を行い、カメラ本体100は学習されたCNNを、所定のコンピュータから取得してもよい。例えば、所定のコンピュータが、学習用の画像データを入力とし、学習用の画像データに対応する被写体の位置等を教師データとした教師あり学習を行うことで、被写体検出部140のCNNの学習が行われてもよい。以上により、学習済みCNNが生成される。CNNの学習は、カメラ本体100または上述した画像処理装置で行われてもよい。
次に、図2を用いて撮像素子107の画素配列について説明する。図2は、撮像素子107のうち4画素行×4画素列の範囲の画素配列を光軸方向(z方向)から見て示した図である。
1つの画素ユニット200は、2行×2行に配列された4つの撮像画素を含む。撮像素子107上に多数の画素ユニット200が配列されることで、2次元の被写体像の光電変換を行うことができる。1つの画素ユニット200のうち左上にはR(赤)の分光感度を有する撮像画素(以下、R画素)200Rが配置され、右上と左下にはG(緑)の分光感度を有する撮像画素(以下、G画素)200Gが配置されている。さらに、右下にはB(青)の分光感度を有する撮像画素(以下、B画素)200Bが配置されている。また、各撮像画素は水平方向(x方向)に2分割されており、焦点状態を検出するための信号を出力する第1焦点検出画素201と第2焦点検出画素202が形成されている。
本実施形態の撮像素子107において、撮像画素の画素ピッチは4μmであり、撮像画素数Nは、水平(x)5575列×垂直(y)3725行=約2075万画素である。また、焦点検出画素の画素ピッチPAFは2μmであり、焦点検出画素数NAFは、水平11150列×垂直3725行=約4150万画素である。
本実施形態では、各撮像画素が水平方向に2分割されている場合について説明するが、垂直方向に分割されていてもよい。また、本実施形態の撮像素子107は、それぞれ第1及び第2焦点検出画素を含む撮像画素を複数有するが、例えば複数の撮像画素の中に第1及び第2焦点検出画素を離散的に配置するなど、撮像画素と第1及び第2焦点検出画素を別々の画素として設けてもよい。
図3(a)は、撮像素子107の受光面側(+z方向)から見た1つの撮像画素200G(200R,200B)を示している。図3(b)は、図3(a)の撮像画素のa-a断面を-y方向から見て示している。図3(b)に示すように、1つの撮像画素には、入射光を集光するための1つのマイクロレンズ305が設けられている。
また、撮像画素には、x方向にN分割(本実施形態では2分割)された光電変換部301,302が設けられている。光電変換部301,302はそれぞれ、第1焦点検出画素201及び第2焦点検出画素202に相当する。光電変換部301,302の重心はそれぞれ、マイクロレンズ305の光軸に対して-x側及び+x側に偏心している。
各撮像画素におけるマイクロレンズ305と光電変換部301,302との間には、R,G,Bのカラーフィルタ306が設けられている。なお、光電変換部ごとにカラーフィルタの分光透過率を変えてもよいし、カラーフィルタを省略してもよい。
撮像光学系から撮像画素に入射した光は、マイクロレンズ305により集光され、カラーフィルタ306で分光された後、光電変換部301,302で光電変換される。
次に図4を用いて、図3に示した画素構造と瞳分割との関係について説明する。図4は、図3(a)に示した撮像画素のa-a断面を+y側から見て示すと共に、撮像光学系の射出瞳を示している。図4では、射出瞳の座標軸との対応をとるために、撮像画素のx軸方向とy軸方向とを図3(b)に対して反転させている。
射出瞳のうち+X側に重心が偏心した第1瞳領域501は、マイクロレンズ305によって撮像画素のうち-x側の光電変換部301の受光面と概ね共役な関係とされた領域である。第1瞳領域501を通過した光束は、光電変換部301、すなわち第1焦点検出画素201により受光される。また、射出瞳のうち-X側に重心が偏心した第2瞳領域502は、マイクロレンズ305によって撮像画素のうち+x側の光電変換部302の受光面と概ね共役な関係とされた領域である。第2瞳領域502を通過した光束は、光電変換部302、すなわち第2焦点検出画素202により受光される。瞳領域500は、光電変換部301,302(第1及び第2焦点検出画素201,202)をすべて合わせた撮像画素全体で受光可能な瞳領域を示している。
図5は、撮像素子107による瞳分割を示している。第1瞳領域501と第2瞳領域502をそれぞれ通過した一対の光束は、撮像素子107の各画素にそれぞれ異なる角度で入射し、2分割された第1及び第2焦点検出画素201,202により受光される。本実施形態では、撮像素子107の複数の第1焦点検出画素201からの出力信号を集めて第1焦点検出信号を生成し、複数の第2焦点検出画素202からの出力信号を集めて第2焦点検出信号を生成する。また、複数の撮像画素のそれぞれにおいて、第1焦点検出画素201からの出力信号と第2焦点検出画素202からの出力信号を加算して、撮像画素信号を生成する。そして、複数の撮像画素からの撮像画素信号を合成して、有効画素数Nに相当する解像度の画像を生成する。
次に、撮像光学系のデフォーカス量と、撮像素子107から取得される第1焦点検出信号と第2焦点検出信号の位相差(像ずれ量)との関係について、図6を用いて説明する。
図6における撮像面600には、撮像素子107が配置されており、図4および図5を参照して説明したように、撮像光学系の射出瞳は第1瞳領域501と第2瞳領域502とに2分割されている。デフォーカス量dは、被写体(801,802)からの光束の結像位置Cから撮像面600までの距離(大きさ)を|d|として、結像位置Cが撮像面600より被写体側にある前ピン状態を負符号(d<0)で表し、結像位置Cが撮像面600より被写体とは反対側にある後ピン状態を正符号(d>0)で表すように定義される。結像位置Cが撮像面600にある合焦状態では、d=0である。撮像光学系は、被写体801に対して合焦状態(d=0)にあり、被写体802に対して前ピン状態(d<0)にある。前ピン状態(d<0)と後ピン状態(d>0)を合わせてデフォーカス状態(|d|>0)と呼ぶ。
前ピン状態(d<0)では、被写体802からの光束のうち第1瞳領域501(第2瞳領域502)を通過した光束は、一旦集光された後、光束の重心位置G1(G2)を中心として幅Γ1(Γ2)に広がり、撮像面600上でボケ像を形成する。このボケ像は、撮像素子107上の各第1焦点検出画素201(各第2焦点検出画素202)により受光され、第1焦点検出信号(第2焦点検出信号)が生成される。つまり、第1焦点検出信号(第2焦点検出信号)は、撮像面600上での光束の重心位置G1(G2)において被写体802がボケ幅Γ1(Γ2)だけボケた被写体像を表す信号となる。
被写体像のボケ幅Γ1(Γ2)は、デフォーカス量dの大きさ|d|の増加に概ね比例して増加する。同様に、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ量p(=光束の重心位置の差G1-G2)の大きさ|p|も、デフォーカス量dの大きさ|d|の増加に概ね比例して増加する。後ピン状態(d>0)でも、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ方向は前ピン状態とは反対となるが、同様である。
このように、デフォーカス量の大きさが増加するのに伴って第1および第2焦点検出信号間の像ずれ量の大きさが増加する。本実施形態では、撮像素子107を用いて得られた第1および第2焦点検出信号間の像ずれ量からデフォーカス量を算出する撮像面位相差検出方式の焦点検出を行う。
次に、撮像素子107のうち、第1および第2焦点検出信号を取得する焦点検出個別領域について、図7を用いて説明する。
図7において、A(n,m)は、撮像素子107の画面内の有効画素領域1000に設定された複数(x方向およびy方向に5か所ずつの計25か所)の焦点検出個別領域のうちx方向でのn番目、y方向でのm番目の焦点検出個別領域を示す。焦点検出個別領域A(n,m)に含まれる複数の第1および第2焦点検出画素201,202からの出力信号から第1および第2焦点検出信号が生成される。指標Iは、表示器131において焦点検出個別領域A(n,m)の位置を表示する指標を示す。指標Iが、焦点検出個別領域A(n,m)の中心に表示されている。
ユーザーが、撮影時に指標Iを被写体に重畳させる様にフレーミングを行った際に、手振れや被写体の動きに対応しきれず、被写体が指標Iと対応した焦点検出個別領域A(n,m)から外れてしまった場合に、補助的に用いるために、焦点検出個別領域A(n,m)が設定されている。そのため、指標Iの周囲に、指標の表示されない焦点検出個別領域A(n,m)が配置されている。
本実施形態では、図7に示した通り、指標Iに対して補助的に用いる焦点検出個別領域を含めて、焦点検出領域1001を設定し、焦点検出を行う。図7では、焦点検出領域1001に、焦点検出個別領域の全てが包含されるように示しているが、焦点検出領域外に焦点検出個別領域を配置してもよい。指標Iを用いた焦点検出を行う際に、焦点検出結果を用いる範囲が、焦点検出領域1001となる。
なお、図7に示した25か所の焦点検出個別領域は一例に過ぎず、焦点検出個別領域の数、位置およびサイズはこの配置に限定されない。以降、指標Iの範囲をAF枠(焦点検出枠)と表記する。
図8は、本実施形態のカメラ本体100にAF動作及び撮像動作を行わせるAF・撮像処理の全体シーケンスを示すフローチャートである。具体的には、カメラ本体100の表示器131にライブビュー画像を表示させてから静止画撮像を行うまでの動作を示す。コンピュータであるカメラCPU121は、コンピュータプログラムに従って本処理を実行する。以下の説明において、Sはステップを意味する。
まず、S1では、カメラCPU121は、撮像素子駆動回路124を用いて撮像素子107を駆動し、撮像素子107から撮像データを取得する。その後、カメラCPU121は、得られた撮像データのうち、図7に示した焦点検出個別領域のそれぞれに含まれる複数の第1及び第2焦点検出画素から第1及び第2焦点検出信号を取得する。また、カメラCPU121は、撮像素子107の全有効画素のそれぞれにおいて第1及び第2焦点検出信号を加算して撮像信号を生成する。また、カメラCPU121は、画像処理回路125を用いて撮像信号(撮像データ)に対する画像処理を行い、画像データを取得する。なお、撮像画素と第1及び第2焦点検出画素とを別々に設けた場合は、カメラCPU121は焦点検出画素に対する補間処理を行って画像データを取得する。
S2では、カメラCPU121は、画像処理回路125を用いて、S1で得られた画像データからライブビュー画像を生成し、これを表示器131に表示する。なお、ライブビュー画像は、表示器131の解像度に合わせた縮小画像であり、ユーザーはこれを見ながら撮像構図や露出条件を調整することができる。そのため、カメラCPU121は、画像データから得られた測光値に基づき露出調整を行い、表示器131に表示する。露出調整は、露出時間の調整、撮影レンズの絞り開口の開閉、撮像表示出力に対するゲイン調整を適宜行うことにより実現される。
S3では、カメラCPU121は、操作スイッチ群132に含まれるレリーズスイッチの半押し操作によって、撮像準備動作の開始を指示するスイッチSw1がONされたか否かを判定する。カメラCPU121は、Sw1がONされていない場合は、Sw1がONになるタイミングを監視するため、S3の判定を繰り返す。一方、Sw1がONされた場合は、カメラCPU121はS300に処理を進め、AF処理を行う。
S300では、被写体検出、デフォーカス量の検出を行い、検出結果に基づいてフォーカスレンズ105の駆動速度を変化させる。詳細は、後述する。
S4では、カメラCPU121は、レリーズスイッチの全押し操作によって、撮像動作の開始を指示するスイッチSw2がONにされたか否かを判定する。カメラCPU121は、Sw2がONにされていない場合はS3に処理を戻す。一方、Sw2がONにされた場合はS400に処理を進め、撮影サブルーチンを実行する。撮影サブルーチンの詳細については後述する。撮影サブルーチンが終了すると、カメラCPU121は、S5に処理を進める。
S5では、カメラCPU121は、操作スイッチ群132に含まれるメインスイッチがOFFされたか否かを判定する。カメラCPU121は、メインスイッチがOFFされた場合は本処理を終了させ、メインスイッチがOFFされていない場合はS3に処理を戻す。
次に、図9に示すフローチャートを用いて、図8のS300でカメラCPU121が実行するAF処理について説明する。
S301において、カメラCPU121は、焦点検出領域1001内の複数箇所での焦点検出情報を取得する。
S3000において、カメラCPU121は、被写体位置、被写体の種別及び領域、検出位置の信頼度を算出する。詳細は後述する。
S302において、カメラCPU121は、S3000で検出した被写体検出位置がAF枠の範囲内(内側)で、信頼度が0.8より大きいか否かを判定する。被写体検出位置がAF枠の範囲内で、信頼度が0.8より大きい場合には、この時点で被写体がAF枠内に検出されておりこれ以上フレーミングをする必要がないため、カメラCPU121は、S303に処理を進める。
S303では、フォーカスレンズ105の駆動速度を遅くせずに、第1の駆動速度で目標被写体に合焦する方向にフォーカスレンズ105の駆動を行う。ここで、第1の駆動速度は、後述するS311やS310で設定する第3の駆動速度及び第2の駆動速度よりも速いレンズ駆動速度とする。
S302において、上記の条件を満たさない場合(信頼度が閾値以下の場合)は、カメラCPU121はS304に処理を進める。
S304では、カメラCPU121は、ユーザーが背面ディスプレイを使用しているか否かを判定する。これは、背面ディスプレイを使用している場合は手振れが大きくなりやすく被写体がAF枠から外れやすいためである。
また、S305では、カメラCPU121は、カメラ移動算出部142で検出した撮影時の手振れ量が所定以上検出されているか否かを判定する。
S304及びS305において、どちらかでも条件を満たさない場合は、カメラCPU121は、S309に処理を進め、フォーカスレンズ105の駆動速度を第1の駆動速度とする。S304やS305で、背面ディスプレイを使用せず、EVFを使用する場合や、手振れ量が小さい場合には、被写体とAF枠の位置のずれが大きくならないため、後述するフォーカスレンズ105の駆動速度を減速する必要が無い。そのため、第1の駆動速度でフォーカスレンズ105の駆動制御を行う。その後、カメラCPU121は、S301に処理を戻す。なお、このS304とS305の処理によって、AF処理の演算量が増え、誤判定などの原因となり得るため、S304とS305の処理は、必ずしも必要な処理ではない。
S304、S305の条件をどちらも満たす場合、カメラCPU121は、S306に処理を進める。
S306では、カメラCPU121は、フォーカスレンズ105の駆動方向の情報を取得する。ここでは、S302においてAF枠内に被写体が存在しない場合であるので、ユーザーは被写体の焦点位置の探索のために、フォーカスレンズ105を光軸に沿って移動させて被写体をサーチする駆動方向(サーチ駆動方向)をカメラに対して指示しているものとする。
S307では、カメラCPU121は、S3000で検出した被写体検出位置がAF枠の外側で且つ所定範囲I2内(第2の領域内)で、信頼度が0.8より大きいか否かを判定する。被写体検出位置が所定範囲I2内で、信頼度が0.8より大きい場合、カメラCPU121は、S311へ処理を進める。なお、所定範囲I2については、後に説明する。
S311では、カメラCPU121は、フォーカスレンズ105の駆動速度を、第3の駆動速度に設定し、S301へ処理を戻す。S307で、上記の条件を満たさない場合は、カメラCPU121は、S308へ処理を進める。
S308では、S3000で検出した被写体検出位置が所定範囲I2内で、信頼度が0.5より大きいか否かを判定する。被写体検出位置が所定範囲I2内で、信頼度が0.5より大きい場合、カメラCPU121は、S310へ処理を進める。
S310では、カメラCPU121は、フォーカスレンズ105の駆動速度を第2の駆動速度に設定し、S301へ処理を戻す。
S308で上記の条件を満たさない場合は、カメラCPU121は、S309へ処理を進め、S309でフォーカスレンズの速度を第1の駆動速度に設定し、S301へ処理を戻す。
ここで、第1、第2、第3の駆動速度の関係は、第1の駆動速度が最も速く、第3の駆動速度が最も遅い速度となっている。AF枠に被写体を収められていない場合に、AF枠近傍に被写体が存在する可能性が高いほど、レンズ駆動速度を遅くし、AF枠内にユーザーが被写体を収めやすくする。また、AF枠近傍に被写体が存在しないと考えられる場合は、合焦までの時間を短くするために速度を速くしている。このようにフォーカスレンズ105の速度制御を行うことにより、ユーザーが意図する被写体に速く、的確に合焦させることが可能となる。
ここで、図10を用いて、図9のフローチャートの判定で用いた、AF枠と所定範囲について説明する。図10(a)は、AF枠内に被写体が存在する場合を示しており、図10(b)は、AF枠内に被写体は存在しないが、所定範囲内に被写体が存在する場合を示している。指標Iは、図7でも説明した焦点検出位置を表示する指標(AF枠)であり、S302の判定に用いる範囲である。I2は、図9のフローチャートのS307、S308の判定に用いる所定範囲を表している。また、この所定範囲I2は図7における焦点検出領域1001に相当する。所定範囲I2は、AF枠Iの近傍に被写体が存在するか否かの判定を行うための範囲であるため、このようにAF枠Iよりも広い範囲を設定している。
また、所定範囲I2は条件によって範囲を変更してもよい。具体的には、撮像時の撮像素子107上の被写体の移動量及び移動速度の少なくとも一つの大きさを判定する。移動量もしくは移動速度が大きいと判断される場合には、それらが小さいと判断される場合と比較して、撮像中に被写体が所定範囲I2から外れてしまう可能性が高い。そのため、所定範囲I2を大きく設定する。
次に。図11に示すフローチャートを用いて、図8のS400でカメラCPU121が実行する撮影サブルーチンについて説明する。
S401において、カメラCPU121は、露出制御処理を行い、撮像条件(シャッター速度、絞り値、撮像感度等)を決定する。この露出制御処理は、ライブビュー画像の画像データから取得した輝度情報を用いて行うことができる。
そして、カメラCPU121は、決定した絞り値を絞り駆動回路128に送信して、絞り102を駆動させる。また、カメラCPU121は、決定したシャッター速度をシャッター108に送信して、フォーカルプレーンシャッターを開く動作を行う。さらにカメラCPU121は、撮像素子駆動回路124を通じて露光期間の間、撮像素子107に電荷蓄積を行わせる。
露光制御処理を行ったカメラCPU121は、S402において、撮像素子駆動回路124を用いて、撮像素子107から静止画を取得するために、撮像信号の全画素読み出しを行う。また、カメラCPU121は、撮像素子駆動回路124を用いて、撮像素子107内の焦点検出個別領域(図7のA(n,m))からの第1及び第2焦点検出信号のうち一方の読み出しを行う。この時に読みだされる第1または第2焦点検出信号は、後述する画像再生時に画像のピント状態を検出するために用いられる。第1及び第2焦点検出信号のうち一方の焦点検出信号を撮像信号から差し引くことにより他方の焦点検出信号を取得することができる。
S403では、カメラCPU121は、画像処理回路125を用いて、S402で読み出されてA/D変換された撮像データに対して欠陥画素補正処理を行う。
S404では、カメラCPU121は、画像処理回路125を用いて、欠陥画素補正処理後の画像データに対して、デモザイク(色補間)処理、ホワイトバランス処理、γ補正(階調補正)処理、色変換処理及びエッジ強調処理等の画像処理や符号化処理を行う。
S405では、カメラCPU121は、S404での画像処理や符号化処理により得られた画像データとしての静止画データと、S402で読み出された一方の焦点検出信号を画像データファイルとしてフラッシュメモリ133に記録する。
S406では、カメラCPU121は、S405で記録した静止画データに対応付けて、カメラ本体100の特性情報としてのカメラ特性情報をフラッシュメモリ133とカメラCPU121内のメモリに記録する。カメラの特性情報は、例えば以下の情報を含む。
・撮像条件(絞り値、シャッター速度、撮像感度等)
・画像処理回路125で行った画像処理に関する情報
・撮像素子107の撮像画素及び焦点検出画素の受光感度分布に関する情報
・カメラ本体100内での撮像光束のケラレに関する情報
・カメラ本体100における撮像光学系の取り付け面から撮像素子107までの距離の情報
・カメラ本体100の製造誤差に関する情報
撮像画素及び焦点検出画素の受光感度分布に関する情報(以下、単に受光感度分布情報という)は、光軸からの距離(位置)に応じた撮像素子107の感度分布の情報である。この受光感度分布情報は、マイクロレンズ305と光電変換部301,302に依存するため、これらに関する情報であってもよい。また、受光感度分布情報は、光の入射角度に対する感度の変化の情報であってもよい。
S407では、カメラCPU121は、S405で記録した静止画データに対応付けて、撮像光学系の特性情報としてのレンズ特性情報をフラッシュメモリ133とカメラCPU121内のメモリに記録する。レンズ特性情報は、例えば、射出瞳に関する情報、光束をける鏡筒等の枠に関する情報、撮像時の焦点距離やFナンバーの情報、撮像光学系の収差に関する情報、撮像光学系の製造誤差に関する情報及び撮像時のフォーカスレンズ105の位置(被写体距離)の情報を含む。
S408では、カメラCPU121は、静止画データに関する情報としての画像関連情報をフラッシュメモリ133とカメラCPU121内のメモリに記録する。画像関連情報は、例えば、撮像前の焦点検出動作に関する情報、被写体の移動に関する情報、焦点検出精度に関する情報を含む。
S409では、カメラCPU121は、表示器131に、撮像画像のプレビュー表示を行う。これにより、ユーザーは撮像画像を簡易的に確認することができる。
S409の処理が終わると、カメラCPU121は撮像サブルーチンを終了して、図8のS5に処理を進める。
次に、図12に示すフローチャートを用いて、図9のS3000でカメラCPU121が実行する被写体検出について説明する。
S3001において、カメラCPU121は、被写体検出部140が検出した検出結果である被写体の位置、種別及び領域を取得する。
S3002では、カメラCPU121は、被写体検出結果が有るか否かを判定する。カメラCPU121は、S3001で取得した検出結果がある場合はS3006に処理を進め、信頼度を1として出力し、被写体検出処理を終了する。S3002で検出結果がない場合には、S3003に処理を進める。
S3003では、カメラCPU121は、図9のS306で取得したフォーカスレンズ駆動方向と同じ方向を示す焦点検出結果の焦点検出個別領域(以下、測距点)が、所定数以上あるか否かを判定する。所定数以上あった場合、カメラCPU121は、S3005に処理を進め、所定数未満であれば、S3004に処理を進める。
S3005では、カメラCPU121は、所定数以上あった測距点の位置が被写体位置である信頼度を0.7として、被写体検出を終了する。
S3004では、カメラCPU121は、信頼度を0として検出結果を出力し、被写体検出を終了する。
次に、図13を用いて、S3003の判定について説明する。
図13の1301は、フォーカスレンズの駆動方向と同一方向の焦点検出結果を示す測距点を示す。1302は、フォーカスレンズ駆動方向と反対方向の焦点検出結果を示す測距点を示す。
図13(a)は、被写体の合焦位置近傍である場合を示しており、被写体の合焦近傍のため、被写体信号のコントラストが高くなり、焦点検出結果の信頼性が高く、焦点検出誤差が小さい。そのため、フォーカスレンズ駆動方向に被写体が存在する場合、フォーカスレンズ駆動方向と同一方向を示す測距点が多くなる。
一方、図13(b)は、フォーカスレンズが被写体の合焦位置から離れており、被写体がボケている場合を示している。被写体がボケており、被写体信号のコントラストが低いため、焦点検出結果の信頼性が低くなり、焦点検出誤差が大きくなる。そのため、フォーカスレンズ駆動方向に被写体が存在する場合でも、フォーカスレンズ駆動方向と同方向の焦点検出結果を正しく示す測距点が減り、同方向の焦点検出結果を示す測距点が少なくなる。
このように、フォーカスレンズの駆動方向と同方向を示す測距点が多い場合には、被写体が存在する可能性が高い。そのため、同方向を示す測距点が多い場合には、図9のS310においてフォーカスレンズ駆動速度を第2の駆動速度に設定し、第1の駆動速度よりも駆動速度を遅くする。
以上説明したように、本実施形態においては、フォーカスレンズのサーチ動作中のレンズ駆動速度を変更することにより、被写体に合焦するまでの時間を長くすることなく、視認が困難な大きくボケた被写体へ合焦させることが可能となる。
本明細書の開示は、以下の撮像装置、方法、プログラムおよび記憶媒体を含む。
(項目1)
被写体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により取得された画像から前記被写体の位置を検出する被写体検出手段と、
前記被写体の焦点状態を検出する焦点検出手段と、
前記焦点検出手段により前記被写体の焦点位置を探索するために、撮像光学系のフォーカスレンズを光軸に沿って駆動するサーチ駆動の動作を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、画面内における焦点状態を検出するための焦点検出枠の位置と前記被写体の位置とに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする撮像装置。
(項目2)
前記被写体検出手段は、前記被写体の位置を検出するとともに、前記被写体の位置の信頼度を検出し、前記制御手段は、前記信頼度にさらに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする項目1に記載の撮像装置。
(項目3)
前記制御手段は、前記被写体の位置の信頼度が第1の閾値より大きく、且つ、前記被写体の位置が前記焦点検出枠の内側である場合に、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を第1の駆動速度とすることを特徴とする項目2に記載の撮像装置。
(項目4)
前記制御手段は、前記被写体の位置の信頼度が前記第1の閾値以下で、該第1の閾値より小さい第2の閾値より大きく、且つ、前記被写体の位置が前記焦点検出枠の外側で、前記焦点検出枠より広い所定の範囲内である場合に、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を前記第1の駆動速度よりも遅い第2の駆動速度とすることを特徴とする項目3に記載の撮像装置。
(項目5)
前記制御手段は、前記被写体の位置の信頼度が前記第1の閾値より大きく、且つ、前記被写体の位置が前記焦点検出枠の外側で、前記焦点検出枠より広い所定の範囲内である場合に、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を前記第2の駆動速度よりも遅い第3の駆動速度とすることを特徴とする項目4に記載の撮像装置。
(項目6)
前記制御手段は、前記被写体の移動量及び移動速度の少なくとも一つの大きさに基づいて、前記所定の範囲を変更することを特徴とする項目4または5に記載の撮像装置。
(項目7)
前記焦点検出手段は、前記焦点検出枠より広い第2の領域内の複数の個別領域で焦点検出を行い、前記被写体検出手段は、前記複数の個別領域のうち、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動方向と同じ方向に焦点位置が存在する個別領域の数が所定数以上である場合に、前記被写体の位置の信頼度を前記第2の閾値より大きい値に設定することを特徴とする項目4に記載の撮像装置。
(項目8)
前記焦点検出手段は、前記焦点検出枠より広い第2の領域内の複数の個別領域で焦点検出を行い、前記被写体検出手段は、前記複数の個別領域のうち、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動方向と同じ方向に焦点位置が存在する個別領域の数が所定数未満である場合に、前記被写体の位置の信頼度を0に設定することを特徴とする項目2乃至7のいずれか1項目に記載の撮像装置。
(項目9)
撮像装置の背面に配置された表示器をさらに備え、該表示器を用いて撮影を行う場合は、前記制御手段は、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を、前記サーチ駆動で用いられる最も速い速度とすることを特徴とする項目1乃至8のいずれか1項目に記載の撮像装置。
(項目10)
撮像装置の振れを検出する振れ検出手段をさらに備え、撮像装置の振れが所定以上である場合は、前記制御手段は、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を、前記サーチ駆動で用いられる最も速い速度とすることを特徴とする項目1乃至8のいずれか1項目に記載の撮像装置。
(項目11)
被写体を撮像する撮像手段を備える撮像装置を制御する方法であって、
前記撮像手段により取得された画像から前記被写体の位置を検出する被写体検出工程と、
前記被写体の焦点状態を検出する焦点検出工程と、
前記焦点検出工程において前記被写体の焦点位置を探索するために、撮像光学系のフォーカスレンズを光軸に沿って駆動するサーチ駆動の動作を制御する制御工程と、を有し、
前記制御工程では、画面内における焦点状態を検出するための焦点検出枠の位置と前記被写体の位置とに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする撮像装置の制御方法。
(項目12)
項目11に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(項目13)
項目11に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
(他の実施形態)
また本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現できる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:カメラ本体、105:フォーカスレンズ、107:撮像素子、121:カメラCPU、125:画像処理回路、140:被写体検出部

Claims (13)

  1. 被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により取得された画像から前記被写体の位置を検出する被写体検出手段と、
    前記被写体の焦点状態を検出する焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段により前記被写体の焦点位置を探索するために、撮像光学系のフォーカスレンズを光軸に沿って駆動するサーチ駆動の動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、画面内における焦点状態を検出するための焦点検出枠の位置と前記被写体の位置とに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記被写体検出手段は、前記被写体の位置を検出するとともに、前記被写体の位置の信頼度を検出し、前記制御手段は、前記信頼度にさらに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記被写体の位置の信頼度が第1の閾値より大きく、且つ、前記被写体の位置が前記焦点検出枠の内側である場合に、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を第1の駆動速度とすることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記被写体の位置の信頼度が前記第1の閾値以下で、該第1の閾値より小さい第2の閾値より大きく、且つ、前記被写体の位置が前記焦点検出枠の外側で、前記焦点検出枠より広い所定の範囲内である場合に、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を前記第1の駆動速度よりも遅い第2の駆動速度とすることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記被写体の位置の信頼度が前記第1の閾値より大きく、且つ、前記被写体の位置が前記焦点検出枠の外側で、前記焦点検出枠より広い所定の範囲内である場合に、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を前記第2の駆動速度よりも遅い第3の駆動速度とすることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記被写体の移動量及び移動速度の少なくとも一つの大きさに基づいて、前記所定の範囲を変更することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  7. 前記焦点検出手段は、前記焦点検出枠より広い第2の領域内の複数の個別領域で焦点検出を行い、前記被写体検出手段は、前記複数の個別領域のうち、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動方向と同じ方向に焦点位置が存在する個別領域の数が所定数以上である場合に、前記被写体の位置の信頼度を前記第2の閾値より大きい値に設定することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  8. 前記焦点検出手段は、前記焦点検出枠より広い第2の領域内の複数の個別領域で焦点検出を行い、前記被写体検出手段は、前記複数の個別領域のうち、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動方向と同じ方向に焦点位置が存在する個別領域の数が所定数未満である場合に、前記被写体の位置の信頼度を0に設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  9. 撮像装置の背面に配置された表示器をさらに備え、該表示器を用いて撮影を行う場合は、前記制御手段は、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を、前記サーチ駆動で用いられる最も速い速度とすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  10. 撮像装置の振れを検出する振れ検出手段をさらに備え、撮像装置の振れが所定以上である場合は、前記制御手段は、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を、前記サーチ駆動で用いられる最も速い速度とすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  11. 被写体を撮像する撮像手段を備える撮像装置を制御する方法であって、
    前記撮像手段により取得された画像から前記被写体の位置を検出する被写体検出工程と、
    前記被写体の焦点状態を検出する焦点検出工程と、
    前記焦点検出工程において前記被写体の焦点位置を探索するために、撮像光学系のフォーカスレンズを光軸に沿って駆動するサーチ駆動の動作を制御する制御工程と、を有し、
    前記制御工程では、画面内における焦点状態を検出するための焦点検出枠の位置と前記被写体の位置とに基づいて、前記サーチ駆動における前記フォーカスレンズの駆動速度を変更するように制御することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  12. 請求項11に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. 請求項11に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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