JP2024004278A - 作業機及び作業システム - Google Patents

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JP2024004278A JP2022103868A JP2022103868A JP2024004278A JP 2024004278 A JP2024004278 A JP 2024004278A JP 2022103868 A JP2022103868 A JP 2022103868A JP 2022103868 A JP2022103868 A JP 2022103868A JP 2024004278 A JP2024004278 A JP 2024004278A
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太秋 中村
Taishu Nakamura
友之 長畑
Tomoyuki Nagahata
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Abstract

【課題】動作部分の挙動に応じて適正に動作部分の制御をすることが可能な作業機を提供する。【解決手段】伸縮手段と、伸縮手段を旋回動作させる複数の駆動装置と、伸縮手段は、伸縮手段の旋回角度を検出して角度信号として発信可能なセンサおよび前記伸縮手段に対する押圧を検出して押圧信号を発信可能なスイッチと、押圧信号および角度信号を受信可能であり、押圧信号および角度信号に基づいて駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作していない伸縮手段の角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、伸縮手段が接触していると判定する作業機A。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 刊行物:農経新報社発行 農経しんぽう 令和3年7月26日 第1面及び第8面掲載 刊行物:株式会社国際農業社発行 農村ニュース 令和3年7月26日 第1面及び第9面掲載 刊行物:株式会社新農林社発行 農機新聞 令和3年7月27日 第1面及び第19面掲載 WEBサイト:https://www.youtube.com/watch?v=AhDCrg0_tEQ&t=1s 令和3年7月27日公開
この発明は作業機及び作業システムに関する。
シリンダにより作動する作動部を有した農作業機が特許文献1により開示されている。これによれば、障害物の挟まりなどで、機械的な過負荷防止機能であるリリーフ弁が作用する場合、作動部に過大な力がかかっている。このため、農作業機自体を壊してしまう可能性があったり、挟まった障害物を取り出すことが困難であったりする。このことから、作動部に障害物が挟まった場合に、負荷検出手段によって得られる情報から異常負荷と判定された場合に、シリンダを逆方向に作動させる技術を開示している。
特開2011-254721号公報
しかし、特許文献1に示された実施形態によれば、作動部を動作させるシリンダの動作方向とは異なる向きから負荷を受けた場合に、作動部が障害物と接触していると正確に判定することはできない。
この発明は、
一端側を支点にして旋回可能に設け、他端側を任意の位置に配置させることが可能な伸縮手段と、
前記伸縮手段を旋回動作させる複数の駆動装置と、
前記伸縮手段は、前記伸縮手段の旋回角度を検出して角度信号として発信可能なセンサおよび前記伸縮手段に対する押圧を検出して押圧信号を発信可能なスイッチと、
前記押圧信号および前記角度信号を受信可能であり、前記押圧信号および前記角度信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作していない伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
ことを特徴とする作業機、
に係る。
この発明は、
一端側を支点にして旋回動作を可能な第1ブームと、
前記第1ブームの他端側に一方側を配置して前記第1ブームに対して相対的に旋回可能な第2ブームと、
前記第1ブームおよび第2ブームのそれぞれを旋回動作させる複数の駆動装置と、
前記第1ブームは、前記第1ブームの旋回角度を検出して第1角度信号として発信可能な第1センサおよび前記第1ブームの一端部に対する押圧を検出して第1押圧信号を発信可能な押圧検知用第1スイッチと、
前記第2ブームは、前記第2ブームの旋回角度を検出して第2角度信号として発信可能な第2センサおよび前記第2ブームの他端部に対する押圧を検出して第2押圧信号を発信可能な押圧検知用第2スイッチと、
前記第1角度信号、前記第2角度信号、前記第1押圧信号、前記第2押圧信号を受信可能であり、前記第1角度信号および前記第2角度信号および前記第1押圧信号および前記第2押圧信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第1押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第2押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の一方の伸縮手段を有し、駆動装置によって動作していない他方の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
ことを特徴とする作業機、
に係る。
この発明は、更に、
前記制御部は、前記接触判定をすることによって動作中の前記駆動装置を逆方向に動作させる逆動作制御をする、ことを特徴とする作業機、
に係る。
この発明は、
一端側を支点にして旋回可能に設け、他端側を任意の位置に配置させることが可能な伸縮手段と、
前記伸縮手段を旋回動作させる複数の駆動装置と、
前記伸縮手段は、前記伸縮手段の旋回角度を検出して角度信号として発信可能なセンサおよび前記伸縮手段に対する押圧を検出して押圧信号を発信可能なスイッチと、
前記押圧信号および前記角度信号を受信可能であり、前記押圧信号および前記角度信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作していない伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
ことを特徴とする作業システム、
に係る。
この発明は、
一端側を支点にして旋回動作を可能な第1ブームと、
前記第1ブームの他端側に一方側を配置して前記第1ブームに対して相対的に旋回可能な第2ブームと、
前記第1ブームおよび第2ブームのそれぞれを旋回動作させる複数の駆動装置と、
前記第1ブームは、前記第1ブームの旋回角度を検出して第1角度信号として発信可能な第1センサおよび前記第1ブームの一端部に対する押圧を検出して第1押圧信号を発信可能な押圧検知用第1スイッチと、
前記第2ブームは、前記第2ブームの旋回角度を検出して第2角度信号として発信可能な第2センサおよび前記第2ブームの他端部に対する押圧を検出して第2押圧信号を発信可能な押圧検知用第2スイッチと、
前記第1角度信号、前記第2角度信号、前記第1押圧信号、前記第2押圧信号を受信可能であり、前記第1角度信号および前記第2角度信号および前記第1押圧信号および前記第2押圧信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第1押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第2押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の一方の伸縮手段を有し、駆動装置によって動作していない他方の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
ことを特徴とする作業システム、
に係る。
この発明は、更に、
前記制御部は、前記接触判定をすることによって動作中の前記駆動装置を逆方向に動作させる逆動作制御をする、
ことを特徴とする作業システム、
に係る。
この発明は、本発明は上記課題に着眼してなされたものであり、動作部分の挙動に応じて適正に動作部分の制御をすることが可能な作業機を提供することを目的とし、この目的を達成する効果を発揮できる。
この発明の実施例に係る作業機の正面図で、格納状態であって、進行方向後方からみた図である。第2ブームは、第1旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の展開時の正面図である。 この発明の実施例に係る作業機の側面図であり、作業位置の一例である。実線は第2ブームが第3旋回位置の作業部他を示す。二点鎖線部51―1は第2ブームが第1旋回位置の作業部他をあらわし、51―2は第2ブームが第2旋回位置の作業部他を示す。 この発明の実施例に係る作業機の平面図であって、ブーム装置が展開状態で作業部を前方に移動させた状態をあらわす。2点鎖線は、作業部及び第2ブームを後方に移動させた状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機の平面図であって、第1ブーム、第2ブームが作業位置であって、マストフレームが退避状態の平面図である。 この発明の実施例に係る作業機の第3旋回軸の軸方向から見た第3旋回軸の近傍拡大図であって、第2ブームが第1旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の第3旋回軸の軸方向から見た第3旋回軸の近傍拡大図であって、第2ブームが第2旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の第3旋回軸の軸方向から見た第3旋回軸の近傍拡大図であって、第2ブームが第3旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の拡大図である。第3旋回軸の側面からみた拡大図であって、第2ブームが第3旋回位置のときを示す。旋回位置検出用第1スイッチ、旋回位置検出用第2スイッチともに操作された状態である。 この発明の実施例に係る作業機の正面図であって、進行方向前方から後方側を見た、ブーム装置が展開時の要部周辺をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機の要部側面断面図であって、図中左が進行方向前方である。第2ブームが前方側に移動し、第2連結体が回動前の様子を示す。 この発明の実施例に係る作業機の要部側面断面図であって、図中左が進行方向前方である。第2ブームが前方側に移動し、第2連結体が回動後の様子を示す。 この発明の実施例に係る作業機の規制部を右側面から見た側面図である。図中右が進行方向前方である。第2連結体が回動前の状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機の規制部を右側面から見た側面図である。図中右が進行方向前方である。第2連結体が回動後の状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機の第1連結体周辺の側面断面図である。図中左が進行方向前方である。第2ブームは前方に移動した様子をあらわす。第2連結体の回動前後で変化はない。 この発明の実施例に係る作業機のストッパ手段の拡大側面図である。可動フックと主フレーム、係合受部が係合状態であって、回動非検知状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機のストッパ手段の拡大側面図である。可動フックと主フレーム、係合受部の係合が解除される瞬間の状態であって、回動検知の状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機のストッパ手段の拡大側面図である。可動フックと主フレーム、係合受部の係合が解除され、マストフレームが回動自在な状態となり、回動検知状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機の拡大側面図である。ストッパ手段が無い場合をあらわし、マストフレームが回動しておらず、回動非検知状態をあらわす。 この発明の実施例に係る作業機の拡大側面図である。ストッパ手段が無い場合をあらわし、マストフレームが回動して、回動検知状態をあらわす。 この発明の実施例に係る油圧回路図である。 この発明の実施例に係る作業機の操作部の斜視図である。 この発明の実施例に係る作業機の構成をあらわすブロック図である。 この発明の実施例に係る作業機の接触判定逆動作制御をあらわすフロー図である。 この発明の実施例に係る作業機の逆動作例を含んだ自動展開動作をあらわすフロー図である。 この発明の実施例に係る作業機の逆動作例を含んだ自動格納動作をあらわすフロー図である。 この発明の実施例に係る作業機のローター自動停止制御をあらわすフロー図である。 この発明の実施例に係る作業機のブームの動作規制制御をあらわすフロー図である。 この発明の実施例に係る作業機のローター回転可能範囲等に係るマストフレームに対する第1ブームの角度および第1ブームに対する第2ブームの角度の相関をあらわす図である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図であって、格納姿勢の正面図である。実施例では、第1ブーム角度=α0(=0°)、第2ブーム角度=β0(=0°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図であって、第1中間姿勢の正面図である。実施例では、第1ブーム角度=α0(=0°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である側面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第1旋回位置である後退位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第1旋回位置である後退位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である平面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第1旋回位置である後退位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である側面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第2旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第2旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である平面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第2旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である側面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第3旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第3旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である平面図であって、第2中間姿勢であって、第2ブームは第3旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度=α1(≒100°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図である。第2中間姿勢から展開位置に至る途中の状態であって、第2ブームは第3旋回位置である前進位置である。実施例では、第1ブーム角度=α2(=125°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)で、第2ブームは第3旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図である。展開姿勢であるホームポジションである。実施例では、第1ブーム角度=α2(=125°)、第2ブーム角度=β1(≒60°)で、第2ブームは第3旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図である。作業位置の一例である。実施例では、第1ブーム角度=任意、第2ブーム角度=任意で、第2ブームの旋回位置=任意である。 この発明の実施例に係る作業機の説明図である正面図である。作業位置から第2中間姿勢に至る途中の状態の一例である。実施例では、第1ブーム角度=α2(=125°)、第2ブーム角度=任意で、第2ブームは第3旋回位置又は、第2旋回位置にある。 この発明の実施例に係る作業機の展開時の正面図であって、第4旋回軸が、ローター回転停止境界線Xrに達したときの例をあらわす。第1ブームの現在角度θ1が第1設定角度αrより大きい時であって、第2ブームの現在角度θ2は任意の角度である。 この発明の実施例に係る作業機の展開時の正面図であって、第4旋回軸が、ローター回転停止境界線Xrに達したときの例をあらわし、第1ブームの現在角度θ1が第1設定角度αrのときをあらわす。第2ブームの現在角度θ2は任意の角度である。 この発明の実施例に係る作業機の展開時の正面図であって、第4旋回軸が、ブーム動作規制境界線Xcに達したときの例をあらわし、第1ブームの現在角度θ1は第2設定角度αcのときをあらわす。第2ブームの現在角度θ2は任意の角度である。 この発明の実施例に係る作業機の動作範囲を示す平面図であり、走行機体に対するローター回転可能範囲及び第1動作規制範囲を模式的に示した説明図である。 この発明の実施例に係る作業機の動作範囲を示す平面図であり、伸縮手段のブーム動作規制解除範囲及び第2動作規制範囲を模式的に示した説明図である。
この発明に係る作業機の実施例の機械構造について、図に基づき、説明する。
Aは、作業機である。作業機Aは、この発明の実施例では、草刈等の作業を行う作業機に係る。作業機Aは、トラクタ等からなる走行機体Bに取り付け駆動する。
トラクタ等からなる走行機体Bは、図30乃至図44に図示するように作業機Aを後部または前部に取付け、図1では、作業機Aの奥側に位置する。作業機(草刈機)Aは、前進または後進を伴うことによって、使用される。図示は、いずれも、走行機体の進行方向後方側に装着した状態である。Mは、走行機体Bを操作する作業者である。
11は、主フレームである。主フレーム11は、作業機Aに取り付ける。主フレーム11は、走行機体Bの進行方向後方側に装着する。主フレーム11には、図示するように走行機体への装着用の装着部111、112を設ける。2個の111は下部に設ける装着部(ロア)、112は上部に設ける装着部(トップ)であり、3点で作業機Aを走行機体に装着する。
図3に図示する22は、入力軸である。入力軸22は、取り付ける走行機体Bから駆動力を作業機Aに取り入れる。
変速部(図示せず)では、入力軸22により走行機体Bから入力した駆動力を変速する。
図1、図2に図示する24は、流体圧発生源である油圧ポンプである。油圧ポンプ24は、入力軸22により走行機体Bから入力し、変速機(図示せず)で変速した駆動力により、駆動する。油圧ポンプ24により、作業機Aの油圧で作動する油圧機器関係に油圧を配送する。
図2に図示する25は、方向制御弁であるバルブユニットである。バルブユニット25では、油圧の流れを切換制御する。
図1乃至図3に図示する21は、マストフレームである。211は、マストフレーム回動軸である。マストフレーム21は、マストフレーム回動軸211によって、主フレーム11に回動自在に取り付ける。
マストフレーム21は、作業機Aの、主フレーム11の進行方向左右に対する一端部あるいは中央部に設ける。実施例では、マストフレーム回動軸211を主フレーム11の一端部である中央部から進行方向左側方にややずれた位置に設け、マストフレーム21を主フレーム11の一端部である進行方向左側に配置している。
マストフレーム21は、後述する伸縮手段41を、水平方向へ回動可能である。マストフレーム21は、伸縮手段41を鉛直軸周りであるマストフレーム回動軸211周りに回動可能である。マストフレーム21は、伸縮手段41をマストフレーム回動軸211周りに水平回動させることによって、進行方向の左右側方に伸縮手段41を位置させた通常位置と、進行方向の後方側に伸縮手段41を位置させた退避位置と、に姿勢変更ができる。
マストフレーム21は主フレーム11に対して旋回を不可能にさせるように固定可能である。図1の図示におけるマストフレーム21は、伸縮手段41の第1ブーム411の他端側を走行機体Bの進行方向に対する左右側方に向かって旋回可能となる位置で固定された状態を示す。
31は、タンクである。タンク31は、実施例では、オイルタンクである。タンク31は、作業機Aの進行方向左右に対する主フレーム11の他端部に設ける。作業機Aに使用される各シリンダは油圧シリンダであるため、タンク31は各オイルシリンダ駆動用のオイルを貯蔵する。
41は、伸縮手段である。伸縮手段41は、一端側を主フレーム11近傍で回動可能なマストフレーム21に連結する。伸縮手段41は、図1、図30に図示するように、作業部51に伸縮手段41を折り畳んで主フレーム11上に作業部51を位置させた格納状態と、図2に図示するように、伸縮手段41を伸展させて、主フレーム11より進行方向に対する側方に位置させた作業部51の作業状態を取らせる。更に、図31乃至図44に図示する状態を取らせることが可能である。
すなわち、伸縮手段41は、主フレーム11の近傍に折り畳んだ収納状態と、主フレーム11の側方に伸長させた伸張状態と、その中間状態に変更可能である。また、説明において、収納状態は格納状態、伸張状態は展開状態或いは作業状態と呼ぶことがある。
伸縮手段41は、第1ブーム411、第1連結体412、第2ブーム413、第2連結体414、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418を有する。これら第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418等のシリンダは、ブームを旋回動作させる複動シリンダからなる。
伸縮手段41は第2連結体に作業部51を連結させる。本発明は、第2連結体414を有しなくても適用できる。また、第2ブーム413が前後方向に旋回できなくても適用できる。
作業機(草刈機)Aは、伸縮手段41である多関節状のブーム装置によって、作業部51を格納した格納状態から走行機体Bの進行方向に対する左右側方の遠方に位置させて作業をする作業状態にできる。格納状態は、進行方向に対する前後方向の走行機体Bの投影面から、作業機Aが左右側方に突出しないように、ブーム装置を折りたたむことによって、形成される。
格納状態での第1ブーム411は、一端側(第1旋回軸411A)を走行機体Bの左右のいずれか一方に位置させ、他端側を走行機体Bの左右のいずれか他方に位置させ、ほぼ水平になるように配置することで、走行機体Bの左右幅内に収まる。さらに、格納状態での第2ブーム413は、第1ブーム411上に折り重ねるように配置し、走行機体Bの左右幅内に収める。格納状態での作業部51は、第2ブーム413上に折り重ねるように旋回させることによって、走行機体Bの左右幅内に収める。したがって、格納状態での作業機Aは走行機体Bの左右幅内に収めることができる。
作業状態は、作業状態のブーム装置を各々旋回動作させて、作業部51を走行機体Bの進行方向に対する左右側方の遠方、且つ、作業者が望む任意の位置に位置させることができる。
第1ブーム411は、マストフレーム21に一端部を連結し、上下方向へ回動可能に設ける。第1ブーム411は、他端側を走行機体Bの進行方向側方の遠方に位置させることが可能である。
連結体である第1連結体412は、第1ブーム411の他端側の先端部に一端部を連結し、第1ブーム411に対して上下方向へ回動可能に設ける。
第2ブーム413は、第1連結体412の他端側の先端部に一端部を連結し、マストフレーム21が通常位置において、進行方向に対して前後方向へ回動可能に設ける。つまり、第2ブーム413は、第1連結体412によって、第1ブーム411の回動方向と平行な上下方向への回動と、第1ブーム411の回動方向と交差する方向である進行方向に対する前後方向への回動可能である。
第2連結体414は、第2ブーム413の他端側の先端部に一端部を設け、マストフレーム21が通常位置において、第1連結体412と平行リンクを形成することによって進行方向前後に対する上下方向および左右方向の傾斜方向を変えずに、第1連結体412に対して前後方向へ並行に移動可能である。つまり、第2ブーム413の前後回動を行っても後述する第2連結体414が有する第4旋回軸418Aの軸方向を変えることがない。
第1シリンダ415は、油圧シリンダからなり、マストフレーム21と第1ブーム411とを、マストフレーム21と第1ブーム411を連結させた2つのアームからなるリンク機構42を介して連結する。第1シリンダ415は、第1ブーム411回動用であり、第1ブーム411に設け、伸縮すると同時に第1ブーム411共に回動して第1ブーム411を上下回動させる。
第1シリンダ415は、伸縮手段41である第1ブーム411をマストフレーム21と第1ブーム411との間に設けた水平軸である第1旋回軸411A周りに回動駆動させる。
第1ブーム411は上下方向に、第1旋回軸411Aを回動中心として回動自在にマストフレーム21に連結される。
第1ブーム411は、水平軸である第1旋回軸411Aによって支持されるとともに水平軸411A周りに旋回自在である。第1ブーム411は、主フレーム11の上部に折り畳んだ収納状態と前記主フレーム11の側方に旋回させた展開状態とに変更可能である。
第2旋回軸413Aは、第1ブーム411と、連結体である第1連結体412を連結させる軸であり、第1旋回軸411Aと平行に設ける。
連結体である第1連結体412は、一端側を第1旋回軸411Aと平行な第2旋回軸413Aによって、第1ブーム411の旋回方向と同じ方向に旋回可能に設ける。
連結体である第1連結体412の他端側には第3旋回軸417Aを設ける。第2ブーム413の一端側を第3旋回軸417Aに連結させることによって、第2ブーム413は第3旋回軸417A周りに旋回可能である。第3旋回軸417Aは、第1旋回軸411A及び第2旋回軸413Aと交差する方向に設ける。したがって、第2ブーム413は第3旋回軸417Aによって、第1ブーム411に対して交差する方向に向かって旋回が可能である。
第2ブーム413は、連結体である第1連結体412を介して第2旋回軸413Aによって、第1ブーム411に対して平行な方向に旋回が可能である。換言すれば、第2旋回軸413Aおよび第3旋回軸417Aを介した第2ブーム413は第1ブーム411の旋回方向に対して、相対的に平行な方向と交差する方向のそれぞれ旋回が可能である。
第2シリンダ416は、油圧シリンダからなり、第1ブーム411と第1連結体412の他端側とを連結する。第2シリンダ416は、第2旋回軸413Aを軸にした第1連結体412の上下回動用である。
第3シリンダ417は、前後回動シリンダであって、油圧シリンダからなり、第1連結体412と第2ブーム413とを連結する。
第3シリンダ417は、第2ブーム413の第1ブーム411に対する前後回動用である。第3シリンダ417は、ストロークの伸縮により、マストフレーム21が通常位置において、伸縮手段41を前後方向へ回動駆動させる。
第4シリンダ418は、油圧シリンダからなり、第2連結体414と後述する作業部51とを連結する。第4シリンダ418は、作業部51の上下回動用である。
第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418の各シリンダは、図21に図示するように、それぞれ、ロッド側室内(415b、416b、417b、418b)と、ボトム側室内(415a、416a、417a、418a)とを有する。
51は、作業部である。作業部51は、第2連結体414の他端側の先端部且つ第2連結体414の進行方向に対する前方側に設ける。作業部51は、更に、前後方向に向いた軸である第2支点軸435によって、更に、第2連結体414に対して上下方向へ回動可能に設ける。第2支点軸435は第4旋回軸418Aともいうことがある。
作業部51は、この実施例では、マストフレーム21が通常位置において、進行方向と直交する方向に向けたローター軸である回転軸512に複数の刃部を配置し、複数の刃部を回転駆動させることで草刈等の対地作業を行う。回転軸512はローターとも呼ばれることがある。
514は回転軸512の周囲を覆うカバーであり、作業状態の回転軸512の上方側を覆う。
作業部51は第2連結体414を介して第2ブーム413に取り付けられている。また、作業部51は第2連結体414に備える進行方向前後に向けた作業部旋回軸である第4旋回軸418Aによって、第2連結体414に対して旋回が可能に設ける。第2連結体414は、第2ブーム413に備える図11乃至図15に図示するリンク機構によって、第3旋回軸417A周りに第2ブーム413が旋回しても、進行方向に対する前後方向に傾斜することがない。すなわち、第4旋回軸418Aは常時進行方向に向かって平行に保たれているので、作業部51の左右端部は、進行方向に対する前後方向に傾斜することがない。作業部51は第2ブーム413に対して相対的に旋回動作が可能である。作業部51と第2連結体414との接合するリンク機構の詳細については後述する。
第1ブーム411は第1シリンダ415、第1連結体である連結体412は第2シリンダ416、第2ブーム413は第3シリンダ417、作業部51は第4シリンダ418によって、それぞれを旋回駆動可能にされている。
それぞれのシリンダは方向制御弁25に接続されている。方向制御弁25は、作業機Aに近接して配置する制御部tの指令信号を受領することによって、前述のシリンダ群をそれぞれ動作させる。
ブーム装置を水平旋回させるマストフレーム21の旋回及びこのロック機構の構成、ストッパ手段7、押圧検知用第1スイッチ76について図16乃至図20に基づき説明する。
主フレーム11の中央付近に、縦方向のマストフレーム回動軸211を設け、これを中心に前後方向に回動自在に設けたマストフレーム21は、マストフレーム21の回動端側に設けたストッパ手段7によって主フレーム11に係止されていて回動が阻止されている。ストッパ手段7は、マストフレーム21の回動方向に一定以上の回動力が作用すると係止が解除される構成となっている。
図16乃至図18は、本発明実施例のストッパ手段7を説明するための要部断面図である。図16はストッパ手段7が主フレーム11側に係止されてマストフレーム21との回動が阻止された状態をあらわす。図17はストッパ手段7が解除される直前の状態を示したものである。図18はストッパ手段7の係合が外れた状態を示したものである。
ストッパ手段7は、主フレーム11とマストフレーム21とに架け渡されて係合する可動フック70と、可動フック70の回動支点となるマストフレーム21に固着された支点ピン72と、可動フック70を押圧するスプリング71と、スプリング71と可動フック70をガイドする支持軸73と、支持軸73の端部に螺合されてスプリング71の押圧力を調整するナット74と、可動フック70の回動を検知する検知手段するリミットスイッチである押圧検知用第1スイッチ76で構成される。
支持軸73は、マストフレーム21に垂直方向に立設して固着されている。可動フック70の中央部付近には支持軸73に挿入するためのガイド孔700が設けられ、一端側にはマストフレーム21に固着された支持ピン72に挿入されるための保持孔701が設けられている。支持軸73に挿入された可動フック70は、さらに支持軸73に挿入されたスプリング71によって下方に押圧される。支持軸73の上方端部にはナット74が螺合されていて、押圧力を調整できる構造となっている。
図16に図示するように、可動フック70の保持孔701と反対側の端部は、主フレーム11側に片持ち状に延出されていて、端部には下方に向いた山形状に突設した係合部702が設けられている。また、この係合部702に対向した主フレーム11側には、同じく可動フック70側に向け山形状に突設した係合受部75が固着して設けられ、双方の突設部斜面が重なり合って係合した状態となっている。
図17に図示するように、水平回動を阻止する方向の突設部の斜面同士が相対した状態となっていて、主フレーム11とマストフレーム21の回動が阻止された状態となっている。可動フック70の押圧力に抗して水平方向の回動力の分力により可動フック70の突設部が斜面に沿って押し上げられる。
突設部同士が外れるとマストフレーム21の回動が自由状態となる。可動フック70は、必ずしもマストフレーム21側に設ける必要はなく、主フレーム11側に設けた構成とし、マストフレーム21側に係合受部75を設けた構成でもよい。可動フック70の押圧力に抗して可動フック70が係合受部75の傾斜面に沿って押し上げられ回動すると、下方面に当接している検知手段であるリミットスイッチからなる押圧検知用第1スイッチ76のアームが回動してスイッチが作動し制御部tに信号が送られる。
制御部tに信号が送られると、可動フック70が外れるまでの間は、作業部51を上昇させるために第1シリンダ415を動作させ、作業部51に作用している抵抗を解除するように作用する。作業部51に作用する抵抗は、例えば、図3乃至図4に示すような、作業部51の進行方向前方に存在する障害物Jである突起物に衝突したときの抵抗や、急激な凸部による抵抗などがある。作業部51及び伸縮手段41への抵抗が解除されると、可動フック70が外れる前に戻りリミットスイッチからなる押圧検知用第1スイッチ76のアームを押して第1シリンダ415の作動を停止させる。ストッパ手段7の保持力よりも大きな回動力が作用すると、可動フック70の係合が解除され図18の状態となり、可動フック70がリミットスイッチからなる押圧検知用第1スイッチ76のアームを押し、図5に示すようにマストフレーム21が後方に回動した状態となる
すなわち、図16、図17、図18に図示するリミットスイッチである押圧検知用第1スイッチ76は、第1ブーム411の一端部に対する後方側への押圧を検出して第1押圧信号を発信可能である。実施例では、第1ブーム(伸縮手段)411をマストフレーム回動軸211まわりに水平旋回させるマストフレーム21の、後方側への旋回有無を検出する。実施例の場合の、押圧検知用第1スイッチ76は、マストフレーム21の回動を規制するストッパ手段7に設ける。
ストッパ手段7に係合部702および係合受部75がなくても、第1ブーム411、または、マストフレーム21、または、主フレーム11に押圧検知用第1スイッチ76を有していれば、本発明の実施例に適用できる。
図19および図20に示す具体例として、マストフレーム21に固定部材77によって固定する押圧検知用第1スイッチ76を備え、主フレーム11または、主フレーム11に設ける部材に、押圧検知用第1スイッチ76が接触して押圧検知用第1スイッチ76が検知可能にされていればよい。つまり、マストフレーム21が通常位置である作業状態以外に、水平旋回して退避状態になった場合に、押圧検知用第1スイッチ76が検出可能にされていればよい。
押圧検知用第1スイッチ76は、第1ブーム411が旋回する方向とは交差する方向、すなわち、平面視における作業状態でのマストフレーム21が、第1旋回軸と平行な方向の後方側に向かって、押圧され、第1ブーム411が後方側への旋回を検知する。押圧検知用第1スイッチ76は、検知に基いて第1押圧信号を制御部tに発信する。第1押圧信号を受領した制御部tは、第1ブーム411またはマストフレーム21が後方に押されているものとして認識し、第3の異常信号として処理する。押圧検知用第1スイッチ76による第3の異常信号の発出は、伸縮手段41および作業部51の動作の有無に関係なくおこなわれることが可能な構成である。
作業部51と第2連結体414との接合部について説明する。
図11、図12、図13、図14、図15に図示する431は、第2ブームリンク部材である。ブーム装置である第2ブーム413は第2ブームリンク部材431を備える。第2ブームリンク部材431は、規制部材433を常時進行方向前方に向けるように規制部材433に連結する。
図11乃至図15に図示する432は、第2ブームリンク部材の連結支点である。第2ブームリンク部材の連結支点432は、第2ブームリンク部材431の両端にそれぞれ設ける。第2ブームリンク部材431の連結支点432は、それぞれ、第1連結体412、規制部材433に回動自在に取り付ける。
図15に図示する、436は、第2ブーム旋回支点である。第2ブーム旋回支点436は、第2ブーム413と第1連結体412とを回動自在に取り付け、第2ブーム413を第1連結体412に対して回動させる。第2ブーム旋回支点436は第3旋回軸417Aとも呼ばれる。
第2連結体414は、図10に図示するように、ブーム装置である第2ブーム413の先端部と作業部51とを連結する。
作業部51は、第1ブーム411、第1連結体412、第2ブーム413、第2連結体414を介して取り付ける。詳細には、前後に旋回動作する第2ブーム413の先端部に作業部51を設ける。
第2連結体414の一端側は、第2ブーム413の先端部に第2連結体414の前後方向の旋回方向である第1の周方向に、第1支点軸434によって旋回可能に取り付け、第2連結体414は第2ブーム413に対して第1の周方向に旋回できる。
作業部51は、第2連結体414に設けた第4シリンダ418の伸縮によって、第2連結体414に対して上下方向である第2の周方向に第2支点軸435を支点に旋回動作が可能である。
図10乃至図14に図示する433は、規制部材である。規制部材433は、第2連結体414の前後方向である第1の周方向への旋回を規制する。
規制部材433は、第2連結体414が取り付く第2ブーム413の先端部に、第2連結体414の第1の周方向に対する第1支点軸434と同軸に、旋回可能に設ける。
規制部材433の一端側には、第2ブーム413内部に設けた第2ブームリンク部材431に連結する。規制部材433は、第2ブーム413、第2ブーム413基端部に連結する第1連結体412、第2ブームリンク部材431、によって平行リンク機構を構成する。
これにより、規制部材433は、第2ブーム413が前後回動しても第1の周方向に旋回して、規制部材433の第2ブーム413に対する向きを一定に保つ。実施の形態では、規制部材433を進行方向に対して、前後の向きを維持できる。
規制部材433は、第2連結体414に覆われる。
図11乃至図14に図示する68は、突出部である。突出部68は、規制部材433の他端部である、第1支点軸434に対する自由端に設ける。
第2連結体414は、前方側と後方側の側板に挟まれた空間部を有し、空間部に突出部68を挿入する。
図11、図12に図示する61は、後方側規制部材、62は、前方側規制部材である。後方側規制部材61は、規制部材433の突出部68の後部からなる。前方側規制部材62は、規制部材433の突出部68の前部からなる。
第2連結体414は、第2連結体414の前後方向に離間して設ける両側板に、突出部68が接触する範囲内で第1の周方向に旋回することができる。すなわち、第2連結体414は規制部材433に設けた突出部68によって、第1の周方向に旋回が規制された状態となる。
第2連結体414に連結した作業部51は、規制部材433によって、作業部51の進行方向の前後方向である第1の周方向に規制された図11、図12に図示する角度範囲内で僅かに旋回可能である。作業部51が後方に向かって負荷を受けた場合には、後方に向かって旋回するが、旋回範囲が規制されているので、後方に旋回した位置であっても作業が可能にされている。また、作業部位である刃部が、第1の周方向への後方旋回によって露出することもないので、異物の飛散等の心配がない。
実施形態における第2連結体414の場合は、図11乃至図14に図示するように、規制部材433に対して0~5度の範囲内でのみ前後旋回が可能となるように規制されている。この角度範囲は、作業機の形態や作業地の特性に応じて調整できる。
規制部材433、特に突出部68は、第2連結体414の内部に隠れるように配置する。このため、規制部材433は突出部68と第2連結体414との間で、角度範囲が異物等の影響を受けにくく、安定的に作業部51の作業運用ができる。
この発明の実施形態では、規制部材433によって第2連結体414及び作業部51が第1支点軸434周りに大きく後方に旋回移動しないので、地形や障害があっても倣うように旋回でき、旋回支点軸である第1支点軸434及び第2支点軸435周りの部材に対して、無用に強度を向上させる必要がない。
この発明の実施形態では、前後回動するブームに平行リンク機構を形成するための第2ブームリンク部材431に規制部材433を連結させているが、単に前後回動する機構を有するブーム装置、あるいは、平行リンク機構がないブーム装置の先端部に、規制部材433及び第2連結体414を設けてもよい。
64は、付勢部材である。付勢部材64は、第2連結体414、作業体51を、規制部材433に対して前後方向である第1の周方向の内、一方側である前方側へ常時付勢する。規制部材433は、付勢部材64を備える。63はガイドロッドである。ガイドロッド63は、一端側を第2連結体414に連結し、付勢部材64を支持するとともに、付勢部材64の力を第2連結体414に伝達する。
したがって、作業部51が前方から受ける荷重が大きくなると、第2連結体414及び作業部51は、付勢部材64の付勢力に抗することによって後方側に旋回する。荷重が小さくなると、付勢部材64の付勢力によって第2連結体414及び作業部51が元の位置に復帰する。
65は、規制部材433側の当接部である。当接部65は、第2連結体414側端部に対向させて、規制部材433に設ける。
66は、第2連結体414側の当接部である。当接部66は、規制部材433側端部に設けた当接部65に対向させて、第2連結体414に設ける。
付勢部材64は、図11、図13に図示するように、規制部材433側の当接部である当接部65と、第2連結体414側の当接部である当接部66とを当接するように付勢する。
図13、図14に図示するwは、検知部である押圧検知用第2スイッチである。押圧検知用第2スイッチwは、規制部材433に設ける。押圧検知用第2スイッチwは、規制部材433に、第2連結体414に近接して設ける。
w1は、接触片である。接触片w1は、押圧検知用第2スイッチwに設けられ、第2連結体414側の当接部66に接触して接触を感知する。
図23に図示するtは、制御部である。制御部tは押圧検知用第2スイッチwから検知信号を受領すると方向制御弁25にシリンダを動作させるように動作信号を送信する。
操作部uは、走行機体に設け、制御部tを介して方向制御弁25を操作する。
押圧検知用第2スイッチwは、第2連結体414の前後方向である第1の周方向への旋回を検知するとともに、図23に図示するように検知した場合に検知信号をブーム装置の動作を制御する制御部tに発することが可能である。
第3シリンダ417が、伸張すると第2ブーム413は回動して、第2ブーム413が前方側に移動し、図11、図13に図示する状態となる。
規制部材433に設けた突出部68の前部に位置する前方側規制部62は、図11、図13に図示するように作業部51が後方に向かって負荷を受けない場合、第2連結体414の方側の側板の前方側内壁面414aとは接触せず、突出部68の後部に位置する後方側規制部61は、第2連結体414の後方側の側板の後方側内壁面414bとは接触する状態となる。
図11と図13に図示するように、規制部材433側の当接部である当接部65と、第2連結体414側の当接部である当接部66とは、付勢部材64の付勢力に押されて接触する。
第2連結体414を介して第2ブーム413に連結する作業部51が、障害物J等の抵抗物に接触すると、図12、図14に図示するように、第2連結体414は、規制部材433の前後方向である第1の周方向の内、後方に相対的に回動する。
回動により、図12と図14に図示するように、規制部材433に設けた突出部68の前部に位置する前方側規制部62は、第2連結体414の前方側内壁面414aと接触し、突出部68の後部に位置する後方側規制部61は、第2連結体414の後方側内壁面414bとは非接触する状態となる。なお、規制部材433に対する第2連結体414の第1の周方向の相対的な回動は、図11乃至図14に図示する第2ブーム413が第1連結体412に対して相対的に前方側に回動せずとも、行うことができる。つまり、規制部材433に対する第2連結体414の回動は、第2ブーム413の回動位置に関係なく行うことが可能である。
図12と図14に図示するように、規制部材433側の当接部である当接部65と、第2連結体414側の当接部である当接部66とが、付勢部材64の付勢力に抗して非接触となる。
押圧検知用第2スイッチwは、規制部材433が作業部51の進行方向の前後方向である第1の周方向の内、図12、図14に図示するように、後方に旋回すると、規制部材433と第2連結体414とで形成する隙間を検出する。図12、図14に図示するように、隙間を検出した場合は、検出信号を制御部tに向けて発する。検出信号を受けた制御部tは、様々な制御に用いる。例えば、作業部を上昇させるようなブーム装置の動作制御や、作業部が荷重を受けていることを表示装置に表示するための表示制御、音声等で作業者に知らせるための報知部qによる報知制御を行うことができる。
押圧検知用第2スイッチwは、物理的に第2連結体414の当接部66との接触および非接触を感知するスイッチを使用しているが、当接部65、当接部66同士の近接距離、あるいは旋回角度を検出できれば良い。つまり、光学式や音波式等の距離検出センサや角度センサ等を用いてもよい。
制御部tは、動作信号を送信後に押圧検知用第2スイッチwから検知信号の受領が無くなると方向制御25弁にブーム装置を動作させるシリンダの動作を停止させるべく動作信号の送信を停止する。
制御部tは、押圧検知用第2スイッチwによる検知信号を受領すると、第1シリンダ415を駆動させ第1ブーム411、第2ブーム413共に作業部51を上方に移動させる。検知信号が無くなると、上昇移動を停止させる制御となっている。この他、第2シリンダ416を動作させ、第1連結体412を回動させ、作業部51を第2ブーム413と共に側方に横移動するように制御してもよい。さらに、第3シリンダ417を動作させ、第2ブーム413を作業部51の進行方向の前後方向に回動させ、作業部51を後方に移動させてもよい。
すなわち、第2ブーム413の他端部に位置する第2連結体414は、第2ブーム413と作業部51とを連結するとともに、作業部51を、設定された規制範囲内で前後に旋回可能にした規制部材433を有している。
規制部材433には作業部の後方側への押圧による旋回動作を検出する検知部(スイッチ)である押圧検知用第2スイッチwを備える。検知部(スイッチ)である押圧検知用第2スイッチwは作業部51の後方側への押圧、つまり、第4旋回軸418Aと平行な方向への押圧を検出することが可能。検出した信号は第2押圧信号として制御部tに発信する。
すなわち、押圧検知用第2スイッチwは、互いに平行な第1旋回軸411Aおよび第2旋回軸413Aおよび第4旋回軸418Aと平行な方向の後方側に向かって、第2連結体414が押圧された場合に検知する。
押圧検知用第1スイッチ76は、検知に基いて検知信号である第2押圧信号を制御部tに発信する。第2押圧信号を受領した制御部tは、作業部51および第2連結体414が後方に押されているものとして認識し、第4の異常信号として処理する。実施例での押圧検知用第2スイッチwによる第4の異常信号の発出は、伸縮手段41および作業部51の動作の有無に関係なくおこなわれることが可能な構成である。
図22に図示するuは、操作部である。操作部uは、走行機体Bに設け、制御部tを介して方向制御弁25を操作する。操作部uは、操作レバーu3と、操作レバーu3先端に設ける複数の第1ボタンB1、第2ボタンB2、第3ボタンB3、第4ボタンB4からなる操作ボタンBを設ける。操作部uには、圧力スイッチ作動スイッチu1およびフローティング手段であるフローティングスイッチu2を設ける。
操作レバーu3は、第1ブーム411および第1連結体412および第2ブーム413を動作させるための方向制御弁25を操作する。
操作部uは、さらにローター回転スイッチRと、非常停止スイッチEを設ける。
ローター回転スイッチRは、ローター軸512の正回転と逆回転と停止とのそれぞれを選択して切り替えるスイッチである。
実施例における非常停止スイッチEは、押圧操作することにより、ローター軸512の回転が停止する。ローター回転スイッチRの操作有無にかかわらず、押圧操作することによって、ローター軸512の回転が停止する。
フローティング手段であるフローティングスイッチu2は、作業部51をフローティング作動状態であるフローティングモードあるいはフローティング作動解除状態にする。作業部51をフローティング作動状態にすると、展開状態の作業部51が操作レバーu3の操作によらず自由に上下動するので、進行と共に作業面の凹凸部に追従することができる。操作レバーu3および操作ボタンBは、方向制御弁25を動作させて、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418のそれぞれを伸縮動作させることができる。
操作部uは、操作レバーu3を、進行方向に対応する前(第1方向D1)、後(第2方向D2)、左(第3方向D3)、右(第4方向D4)に傾斜させる、又は、進行方向に対応する前ボタン(第1ボタンB1)、後ボタン(第2ボタンB2)、左ボタン(第3ボタンB3)、右ボタン(第4ボタンB4)の各操作ボタンBを操作することで、第1ブーム411の旋回動作、連結体である第1連結体412の旋回動作、第2ブーム413の旋回動作、作業部51の旋回動作をさせることができる。
実施例では、操作レバーu3を前(第1方向D1)に倒すと、第1ブーム411が、格納側に第1旋回軸411A周りに旋回し、後(第2方向D2)に倒すと展開側に旋回する。また、操作レバーu3を左(第3方向D3)に倒すと、連結体である第1旋回軸411A及び第2ブーム413が第2旋回軸周りに展開側に旋回動作し、右(第4方向D4)に倒すと、格納側に旋回動作する。
また、操作ボタンBの内、前ボタン(第1ボタンB1)を操作すると第2ブーム413が第3旋回軸417A周りに他端側が前進方向に旋回し、後ボタン(第2ボタンB2)を操作すると第2ブーム413の他端側が後進方向に旋回する。左ボタン(第3ボタンB3)を操作すると作業部51が作業部51の旋回軸である第4旋回軸418A周りに展開方向に旋回し、右ボタン(第4ボタンB4)を操作すると作業部51が第4旋回軸418A周りに格納方向に旋回する。
例示した旋回方向において、第1ブーム411の展開側とは、進行方向後方から見て第1旋回軸411Aを支点に左回転方向への旋回を指し、第1ブーム411の格納側とは進行方向後方から見て第1旋回軸411Aを支点に右回転方向への旋回を指す。また、例示した旋回方向において、第2ブーム413の展開側とは、進行方向後方から見て第2旋回軸413Aを支点に右回転方向への旋回を指し、第2ブーム413の格納側とは進行方向後方から見て第2旋回軸413Aを支点に左回転方向への旋回を指す。また、例示した旋回方向において、作業部51の展開側とは、進行方向後方から見て第4旋回軸418Aを支点に左回転方向への旋回を指し、作業部51の格納側とは進行方向後方から見て第4旋回軸418Aを支点に右回転方向への旋回を指す。
この発明の実施例に係る油圧回路について、図21に従って説明する。
cは第1リリーフ弁(第1パイロットリリーフ弁)である。
方向制御弁25は、第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254で構成する。方向制御弁25は、電気信号によって動作する弁であり、制御部tによって動作が制御されている。
方向制御弁25は、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418に流出入させる流体を第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418が伸長する方向、又は、短縮する方向のそれぞれに切り替え制御する。
第1リリーフ弁cは、方向制御弁25に設ける。
第1リリーフ弁cは、設定圧で自動的に開き、圧力を下げる機能を備える。第1リリーフ弁cは、方向制御弁25内の回路内の流体に異常圧力が発生した時の圧力の逃がしあるいは、安全リリーフバルブである。
各シリンダ用方向制御弁の加圧側回路内には、第1リリーフ弁cが設けられていて、回路内が一定の圧力以上となった場合にタンク31にオイルが逃げて圧力が一定以上に上昇しないようになっている。方向制御弁である各バルブは、電動で作動する電磁バルブであり、走行機体B運転席近傍に設けた操作レバーu3によって電気的に操作される。
タンク(オイルタンク)31から、油圧ポンプである流体圧発生源24を介して、方向制御弁25に接続する。方向制御弁25内では、第4シリンダ用方向制御弁254、第3シリンダ用方向制御弁253、第2シリンダ用方向制御弁252、第1シリンダ用方向制御弁251に順次接続する。
方向制御弁25内の、第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254は、それぞれ、第1シリンダ415、第2シリンダ416、前後回動シリンダである第3シリンダ417、第4シリンダ418を、操作部uによる操作がない場合において、それぞれの第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254へ流入した流体をタンク(オイルタンク)31に戻すアンロード回路(無負荷回路)hに接続する。
第1シリンダ415は、第1シリンダ415に流出入させる流体を制御する方向制御弁251に接続する。第1シリンダ415は、方向制御弁251により、第1シリンダ415に流出入させる流体を制御する。
第1リリーフ弁cの一端は、それぞれの方向制御弁25である第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254から操作部uの無操作時にタンク(オイルタンク)31側に流体を戻すアンロード回路hに接続する。第1リリーフ弁cの他端は、第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254から第1リリーフ弁c側に流体の流入を抑制可能である第1チェック弁251a、第2チェック弁252a、第3チェック弁253a、第4チェック弁254aを介して方向制御弁25である第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254に接続する。第1リリーフ弁cの他端は、タンク(オイルタンク)31にも接続する。
図21に図示するように、第1シリンダ415は、ロッド側室内415bとボトム側室内415aとを有する。
第2シリンダ416は、ロッド側室内416bとボトム側室内416aとを有する。第3シリンダ417は、ロッド側室内417bとボトム側室内417aとを有する。第4シリンダ418のロッド側室内418bとボトム側室内418aとを有する。
第1シリンダ用方向制御弁251は、第1シリンダ415のロッド側室内415bとボトム側室内415aとにそれぞれ接続する。第2シリンダ用方向制御弁252は、第2シリンダ416のロッド側室内416bとボトム側室内416aとにそれぞれ接続する。第3シリンダ用方向制御弁253は、第3シリンダ417のロッド側室内417bとボトム側室内417aとにそれぞれ接続する。第4シリンダ用方向制御弁254は、第4シリンダ418のロッド側室内418bとボトム側室内418aとにそれぞれ接続する。
第1シリンダ用方向制御弁251は、第1シリンダ用方向制御弁251から第1シリンダ415へ向かう回路と、第1シリンダ用方向制御弁251からタンク(オイルタンク)31に向かう回路を接続可能に構成している。
第2シリンダ用方向制御弁252は、第2シリンダ用方向制御弁252から第2シリンダ416へ向かう回路と、第2シリンダ用方向制御弁252からタンク(オイルタンク)31に向かう回路を接続可能に構成している。第3シリンダ用方向制御弁253は、第3シリンダ用方向制御弁253から第3シリンダ417へ向かう回路と、第3シリンダ用方向制御弁253からタンク(オイルタンク)31に向かう回路を接続可能に構成している。第4シリンダ用方向制御弁254は、第4シリンダ用方向制御弁254から第4シリンダ418へ向かう回路と、第4シリンダ用方向制御弁254からタンク(オイルタンク)31に向かう回路を接続可能に構成している。
この実施例の第1シリンダ415乃至第4シリンダ418を制御する方向制御弁25である第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254は、操作部uによる切替操作がされない場合において、流体圧発生源24から移送された流体が、方向制御弁25である第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254を通じて第1シリンダ415乃至第4シリンダ418への流体の流出入ができないように、方向制御弁25である第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254内で回路を遮断する。
操作部uによる切替操作がされると、流体圧発生源24から第1シリンダ415乃至第4シリンダ418への流体の流入、及び、第1シリンダ415乃至第4シリンダ418からタンク(オイルタンク)31への流体の流出が可能に構成する。
また、この実施例で使用する方向制御弁25である第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254のそれぞれは、非操作時の中立状態において、流体圧発生源24から常時移送される流体をアンロード回路hによってタンク31に回送する。
第1シリンダ用方向制御弁251は、第1シリンダ用方向制御弁251からアンロード回路hとは異なるタンク31側に向かう回路と、第1シリンダ用方向制御弁251から、第1リリーフ弁cの一端端側に流体の流入を抑制可能であるチェック弁251aを介して、第1リリーフ弁c及びアンロード回路hに接続する回路を有する。
第2シリンダ用方向制御弁252は、第2シリンダ用方向制御弁252からアンロード回路hとは異なるタンク31側に向かう回路と、第2シリンダ用方向制御弁252から、第1リリーフ弁cの一端端側に流体の流入を抑制可能であるチェック弁252aを介して、第1リリーフ弁c及びアンロード回路hに接続する回路を有する。
第3シリンダ用方向制御弁253は、第3シリンダ用方向制御弁253からアンロード回路hとは異なるタンク31側に向かう回路と、第3シリンダ用方向制御弁253から、第1リリーフ弁cの一端端側に流体の流入を抑制可能であるチェック弁253aを介して、第1リリーフ弁c及びアンロード回路hに接続する回路を有する。
第4シリンダ用方向制御弁254は、第4シリンダ用方向制御弁254からアンロード回路hとは異なるタンク31側に向かう回路と、第4シリンダ用方向制御弁254から、第1リリーフ弁cの一端端側に流体の流入を抑制可能であるチェック弁254aを介して、第1リリーフ弁c及びアンロード回路hに接続する回路を有する。
第1シリンダ415のロッド側室内415bと、第1シリンダ415のボトム側室内415aは、第1シリンダ用方向制御弁251にそれぞれ接続する。第1シリンダ415のロッド側室内415b及びボトム側室内415aは、第1シリンダ用方向制御弁251を切り換えることによって、いずれか一方をタンク31に接続する。
第1シリンダ415は、第1シリンダ用方向制御弁251を制御して、ストロークをストロークエンド方向に伸長するとボトム側室内415aに流体を引き込みロッド側室内415bから流体を押し出し、ストロークが短縮するとボトム側室内415aから流体を押し出しロッド側室内415bに流体を引き込む。
第1シリンダ415は、ストロークの伸縮により、伸縮手段41を構成する第1ブーム411を回動させて、作業部51を上昇あるいは下降させることができる。
第1シリンダ415の伸縮は第1リリーフ弁cを有した方向制御弁25によって制御される。
第2シリンダ416のロッド側室内416bと、第2シリンダ416のボトム側室内416aは、第2シリンダ用方向制御弁252にそれぞれ接続する。第2シリンダ416のロッド側室内416b及びボトム側室内416aは、第2シリンダ用方向制御弁252を切り換えることによって、いずれか一方をタンク31に接続する。
第2シリンダ416は、第2シリンダ用方向制御弁252を制御して、ストロークをストロークエンド方向に伸長するとボトム側室内416aに流体を引き込みロッド側室内416bから流体を押し出し、ストロークが短縮するとボトム側室内416aから流体を押し出しロッド側室内416bに流体を引き込む。
第2シリンダ416は、ストロークの伸縮により、伸縮手段41を構成する第1連結体412を回動させて、作業部51を上昇あるいは下降させることができる。
第2シリンダ416の伸縮は第1リリーフ弁cを有した方向制御弁25によって制御される。
第3シリンダ417のロッド側室内417bと、第3シリンダ417のボトム側室内417aは、第3シリンダ用方向制御弁253にそれぞれ接続する。第3シリンダ417のロッド側室内417b及びボトム側室内417aは、第3シリンダ用方向制御弁253を切り換えることによって、いずれか一方をタンク31に接続する。
第3シリンダ417は、第3シリンダ用方向制御弁253を制御して、ストロークをストロークエンド方向に伸長するとボトム側室内417aに流体を引き込みロッド側室内417bから流体を押し出し、ストロークが短縮するとボトム側室内417aから流体を押し出しロッド側室内417bに流体を引き込む。
第3シリンダ417は、ストロークの伸縮により、マストフレーム21が通常状態において、伸縮手段41を構成する第2ブーム413を前後方向へ回動駆動させる。
第3シリンダ417の伸縮は第1リリーフ弁cを有した方向制御弁25によって制御される。
第4シリンダ418のロッド側室内418bと、第4シリンダ418のボトム側室内418aは、第4シリンダ用方向制御弁254にそれぞれ接続する。第4シリンダ418のロッド側室内418b及びボトム側室内418aは、第4シリンダ用方向制御弁254を切り換えることによって、いずれか一方をタンク31に接続する。
第4シリンダ418は、第4シリンダ用方向制御弁254を制御して、ストロークをストロークエンド方向に伸長するとボトム側室内418aに流体を引き込みロッド側室内418bから流体を押し出し、ストロークが短縮するとボトム側室内418aから流体を押し出しロッド側室内418bに流体を引き込む。
第4シリンダ418は、ストロークの伸縮により、マストフレーム21が通常状態において、作業部51を第2連結体414に対して上下方向へ回動駆動させる。
第4シリンダ418の伸縮は第1リリーフ弁cを有した方向制御弁25によって制御される。
第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418は、第1リリーフ弁cを共通して使用している。
方向制御弁25は、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418が伸長する方向、又は、短縮する方向のそれぞれに切り替えることで、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418側にポンプ24から発生させた流体圧を圧送し、各シリンダを伸長及び短縮駆動することが可能である。
さらに方向制御弁25は、ポンプ24からの圧送流体をタンク31側の返送回路に戻して、流体をアンロードするとともに、この返送回路に第1シリンダ415のボトム側室内415a及びロッド側室内415bに接続するとともにタンク31に連通する回路を有した中立位置を設けていてもよい。
方向制御弁25内の回路にタンク31に連通する中立位置である中立回路を設けた場合、第1シリンダ415内のロッド側室内415bとボトム側室内415aの流体がそれぞれ互いの室内に自由に往来可能になるので、第1シリンダ415は伸縮自在な状態にできる。フローティングスイッチu2の操作によって、フローティング作動状態にした場合に、第1ブーム411が自由に上下動するので、作業部51が進行と共に作業面の凹凸部に追従できる。
図23に図示する制御部tは、第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252、第3シリンダ用方向制御弁253、第4シリンダ用方向制御弁254を含む方向制御弁25に接続し、これらの動作を制御する。図23に図示するように、制御部tは、報知部q、受信部o、記憶部k、第1センサSe1、第2センサSe2、旋回位置検出用第1スイッチSw1、旋回位置検出用第2スイッチSw2、押圧検知用第1スイッチ76、押圧検知用第2スイッチwに接続する。第1センサSe1、第2センサSe2、旋回位置検出用第1スイッチSw1、旋回位置検出用第2スイッチSw2の作用については後述する。
制御部tは、操作部uから発信した人為操作された操作レバーu3および操作ボタンBの作動による操作信号を受信部oで受信したのち、この操作信号を操作信号として入力として、方向制御弁25へ方向制御弁25を動作させる動作信号を出力する。
図21に図示する、本発明の草刈機Aの油圧の発生源である油圧ポンプからなる流体圧発生源24は、トラクタからなる走行機体Bからの動力によって回転され油圧を発生させる。本例において流体圧発生源24は、作業部51が有する回転軸512を回転させるための油圧系統と、各油圧シリンダを操作するための油圧系統との2系統に分かれて設けられている。
作業部51の回転軸512を回転させるための油圧モータMoは、流体圧発生源24から草刈刃回転操作バルブ255を通って配管されている。草刈刃回転操作バルブ255は、電動で作動する電磁バルブとなっていて、油圧モータMoの回転方向を正逆に切り替えるポートとニュートラルポートが備えられている。ニュートラル時は、油圧モータMoの正逆回転回路とタンク31へ通ずるドレーン回路が連通した状態となり、正逆回転切替時や停止操作時の油圧モータMoからの惰性回転による逆油圧発生を防止する。また、加圧側の回路には第2リリーフ弁dが設けられていて、回路内が一定の圧力以上となった場合にタンク24にオイルが逃げて圧力が一定以上に上昇しないようになっている。
方向制御弁25は、制御部tから出力された動作信号を受信すると、操作レバーu3および操作ボタンBの操作に基いて、第1シリンダ用方向制御弁251、第2シリンダ用方向制御弁252および第3シリンダ用方向制御弁253および第4シリンダ用方向制御弁254を動作させ、第1シリンダ415および第2シリンダ416および第3シリンダ417および第4シリンダ418に流出入させる流体を制御する。制御部tは、操作部uの操作を受けて発信される信号を受信すると、制御部tを介して、方向制御弁25の作動を制御する。
操作レバーu3および操作ボタンBを人為的に操作した場合、操作部uから発信された操作信号は、受信部oで受信するとともに、制御部tに送られ、制御部tに入力される。操作信号を受領した制御部tは、次に他の構成部材を動作させる動作信号を出力する。
制御部tによって出力した動作信号は、伸縮手段41の端側を上昇させる方向あるいは下降させる方向に動かすように方向制御弁25の動作を制御する。また動作信号は、伸縮手段41の端側を進行方向に対する左方向および右方向および前進方向および後進方向に動かすように方向制御弁25の動作を制御する。
方向制御弁25は、電気信号によって動作する弁であり、これら弁は、制御部tによって動作が制御されている。
操作部uは、無線送信によって制御部tを介し、各種弁を操作するように図示しているが、有線であっても良い。
操作信号を受信した制御部tは、方向制御弁25を動作させる動作信号を出力する。この動作信号を受けた方向制御弁25は、伸縮手段41の他端に備えた作業部51を上昇又は下降、又は、進行方向に対する左移動又は進行方向に対する右移動、又は、前進側への移動、又は、後進側への移動、又は、進行方向から見た左旋回、又は、進行方向から見た左旋回をさせるべく、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418に流体を送るように回路を切り換える。
作業状態の実施例においては、作業部51の上昇は、方向制御弁251からボトム側室内415aに流体を圧送するように回路を切り換え、作業部51の下降は、方向制御弁251からロッド側室内415bに流体を圧送するように回路を切り換える。また、作業部51の左移動は、方向制御弁252からボトム側室内416aに流体を圧送するように回路を切り換え、作業部51の右移動は、方向制御弁252からロッド側室内416bに流体を圧送するように回路を切り換えることで行われる。また、作業部51の前進側への移動は、方向制御弁253からボトム側室内417aに流体を圧送するように回路を切り換え、作業部51の後進側への移動は、方向制御弁253からロッド側室内417bに流体を圧送するように回路を切り換えることで行われる。また、作業部51の進行方向後方から見て第4旋回軸418A周りの左旋回は、方向制御弁254からボトム側室内418aに流体を圧送するように回路を切り換え、作業部51の進行方向後方から見て第4旋回軸418A周りの右旋回は、方向制御弁254からロッド側室内418bに流体を圧送するように回路を切り換えることで行われる。
制御部tは、前記の各種弁をはじめ、電気制御が必要な部材に動作信号を送ることが可能である。伝送された動作信号により、報知部(スピーカ等の音響機器)qや表示部(図示せず。ディスプレイ装置やランプ類)等を動作させる信号を送ることが可能である。
制御部tは、後にフロー図である図25に基づいて説明する自動展開操作が行われたこと認識すると、第1ブーム411、連結体である第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を、自動的に決められた手順で展開動作をさせる。自動展開動作は、操作部uで自動展開操作がされている間のみ行われ、作業者Mによって操作をやめると動作が停止する。
実施例での自動展開操作は、図22に図示する操作レバーu3を左(第3方向D3)に倒し、且つ、左ボタン(第3ボタンB3)を押下する同時操作の条件を満たすことで、制御部tは自動展開操作がされたと認識するように設けている。操作レバーu3と操作ボタンBの同時操作の代わりに、操作部uに自動展開に係る動作専用の操作具(図示なし)を設けてもよい。
制御部tは、後にフロー図である図26に基づいて説明する自動格納操作が行われたこと認識すると、第1ブーム411、連結体である第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を、自動的に決められた手順で格納動作をさせる。自動格納動作は操作部uで自動格納操作がされている間のみ行われ、作業者Mによって操作をやめると動作が停止する。
実施例での自動格納操作は、図22に図示する操作レバーu3を右(第4方向D4)に倒し、且つ、右ボタン(第4ボタンB4)を押下する同時操作の条件を満たすことで、制御部tは自動格納操作がされたと認識するように設けている。操作レバーu3と操作ボタンBの同時操作の代わりに、操作部uに自動格納に係る動作専用の操作具(図示なし)を設けてもよい。
第1ブーム411には第1センサSe1を備える。第1センサSe1はポテンショメータからなり、マストフレーム21に対する第1ブーム411の第1旋回軸411A周りに旋回する旋回角度を常時検出する。
Se11は、第1センサアームである。第1センサアームSe11は、第1センサSe1から突出させる。第1センサSe1は、第1ブーム411に連結された第1センサアームSe11の回動によって、第1ブーム411が動作した量である回動角度の変位量を検出し、検出値として出力可能な角度測定装置である。
実施例での第1センサSe1は、第1センサSe1に回動自在な角度検出のための第1センサアームSe11を設け、この先端部に長孔状の第1検出孔Se13を有する。第1検出孔Se13内にマストフレーム21に固定した第1ピン状部Se12を位置させることで、第1ブーム411の旋回に伴って第1センサアームSe11が第1センサSe1周りに回動し、第1ブーム411の旋回角度を検出する。
第1センサSe1は検出した第1角度信号を制御部tに送信可能に設ける。第1ブーム411はマストフレーム21を介して主フレーム11に取り付けていることから、第1センサSe1は、第1旋回軸411A周りに旋回する第1ブーム411の主フレーム11に対する旋回角度を検出する。
第1センサSe1は、第1ブーム411の(マストフレーム21に対する相対)旋回角度を検出して、第1角度信号として制御部tに発信可能に設ける。実施例における第1センサSe1は、ポテンショメータを採用しているが、角度を検出できるものであれば、検出形式は問わない。
第1連結体412の第2旋回軸413A付近に第2センサSe2を備える。Se21は、第2センサアームである。第2センサアームSe21は、第2センサSe2から突出させる。第2センサSe2は、第1ブーム411に連結された第2センサアームSe21の回動によって、第1ブーム411が動作した量である回動角度の変位量を検出し、検出値として出力可能な角度測定装置である。
第2センサSe2はポテンショメータからなり、第1ブーム411に対する第2旋回軸413A周りに旋回する第1連結体412の旋回角度を常時検出する。実施例での第2センサSe2は、第2センサSe2に対して回動自在な角度検出のための第2センサアームSe21を設け、この先端部に長孔状の第2検出孔Se23を有する。
第2検出孔Se23内に第1ブーム411の他端側の先端部に固定した第2ピン状部Se22を位置させることで、第1連結体412が第2旋回軸413A周りの旋回に伴って、第2センサアームSe21が第2センサSe2周りに回動し、第2センサSe2は第1連結体412の第1ブーム411に対する相対的な旋回角度を検出する。第2センサSe2は検出した旋回角度を第2角度信号として制御部tに送信する。実施例における第2センサSe2は、ポテンショメータを採用しているが、角度を検出できるものであれば、検出形式は問わない。
実施例に係る作業機Aの第3旋回軸417Aの軸方向から見た第3旋回軸417Aの近傍拡大図である図6乃至図8にしたがって旋回位置検出用第1スイッチSw1及び旋回位置検出用第2スイッチSw2を説明する。
第1連結体412の第3旋回軸417Aの近傍に、旋回位置検出用第1スイッチSw1及び旋回位置検出用第2スイッチSw2を設ける。旋回位置検出用第1スイッチSw1及び旋回位置検出用第2スイッチSw2はそれぞれリミットスイッチで構成し、物理的な接触によって回路の開閉を行う。旋回位置検出用第1スイッチSw1及び旋回位置検出用第2スイッチSw2は、第1連結体412に設けた取付台Sw3に取り付ける。
この回路の開閉動作によって、旋回位置検出用第1スイッチSw1は第1接触信号、旋回位置検出用第2スイッチSw2は第2接触信号を制御部tに送信することが可能である。旋回位置検出用第2スイッチSw2は旋回位置検出用第1スイッチSw1より、第3旋回軸417Aの半径方向に対して放射方向に離れた位置に配置する。旋回位置検出用第1スイッチSw1と旋回位置検出用第2スイッチSw2は、第3旋回軸417Aの円周方向に対する位置はほぼ同じに配置する。
図6乃至図8に基づいて、第1作用部F1と第2作用部F2について説明する。
図6乃至図8に図示するように、第2ブーム413の一端側に、第1作用部F1と第2作用部F2を設ける。第1作用部F1は、第2ブーム413の一端側から第3旋回軸417Aの半径方向に対する放射方向に突出した部位で、第2ブーム413が第3旋回軸417A周りに旋回することによって、旋回位置検出用第1スイッチSw1に接触することが可能である。
第2作用部F2は、第2ブーム413の一端側から第3旋回軸417Aの半径方向に対する放射方向に突出した部位で、第1作用部F1より、第3旋回軸417Aの半径方向に対する放射方向に離れた位置に配置する。第2作用部F2は、第1作用部F1に対して、第3旋回軸417Aの円周方向に対する位置とは異なるように配置する。
第1作用部F1と旋回位置検出用第1スイッチSw1の接触、非接触、第2作用部F2は旋回位置検出用第2スイッチSw2の接触、非接触について説明する。
図6に図示する第2ブーム413が第1旋回位置にあるときは、第1作用部F1は旋回位置検出用第1スイッチSw1と接触せず、第2作用部F2は旋回位置検出用第2スイッチSw2と接触していない。
第2ブーム413の第1連結体412に対する第3旋回軸417A周りの旋回によって、図7に図示する第2ブーム413が第2旋回位置にあるときは、第1作用部F1は旋回位置検出用第1スイッチSw1と接触し、第2作用部F2は接触していない。
第2ブーム413の図7に図示する状態から第1連結体412に対する第3旋回軸417A周りの旋回によって、図8に図示する第2ブーム413が第3旋回位置にあるときは、第1作用部F1は旋回位置検出用第1スイッチSw1と接触し、第2作用部F2は旋回位置検出用第2スイッチSw2と接触する。
第2ブーム413が第1旋回位置から第3旋回位置に向けて旋回する場合において、旋回位置検出用第1スイッチSw1が第2旋回位置で第1作用部F1との接触によって操作された後は、第3旋回位置に向けて旋回している間は引き続き操作され続ける。
第2作用部F2と第1作用部F1を第3旋回軸417Aの円周方向に対する位置が異なるように配置しているので、旋回位置検出用第1スイッチSw1が接触して第1接触信号を発する第2ブーム413の旋回角度と、旋回位置検出用第2スイッチSw2が接触して第2接触信号を発する第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回角度を異なるようにすることができる。
実施例では、旋回位置検出用第1スイッチSw1と旋回位置検出用第2スイッチSw2を、第3旋回軸417Aの円周方向に対する位置はほぼ同じに配置し、第1作用部F1と第2作用部F2を第3旋回軸417Aの円周方向に対する位置が異なるように配置しているものとして説明した。この例に限定はされない。第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回によって、第1作用部F1と第2作用部F2による、旋回位置検出用第1スイッチSw1と旋回位置検出用第2スイッチSw2の操作される角度が異なればよい。例えば、旋回位置検出用第1スイッチSw1と旋回位置検出用第2スイッチSw2を、第3旋回軸417Aの円周方向に対して異なる位置に配置し、第1作用部F1と第2作用部F2を第3旋回軸417Aの円周方向に対してほぼ同じ位置に配置することで、対応させてもよい。
説明において、旋回位置検出用第1スイッチSw1が第1作用部F1に接触している状態をONまたはオンまたはON状態、旋回位置検出用第1スイッチSw1が第1作用部F1に接触していない状態を旋回位置検出用第1スイッチSw1がOFFまたはオフまたはOFF状態ともいうことがある。また、旋回位置検出用第2スイッチSw2が第2作用部F2に接触している状態を旋回位置検出用第2スイッチSw2がONまたはオンまたはON状態、第2スイッチSw2が第2作用部F2に接触していない状態を旋回位置検出用第2スイッチSw2がOFFまたはオフまたはOFF状態ともいうことがある。
制御部について更に説明する。
制御部tは、第1角度信号、第2角度信号、第1押圧信号、第2押圧信号を受信可能であり、第1角度信号、第2角度信号、及び、これらをもとに算出した算出結果、第1ブーム411の現在角度θ1、第2ブーム413の現在角度θ2を一時的に記憶することが可能な記憶部kを備える。制御部tは、現在受信した第1角度信号、第2角度信号、および、過去に記憶した第1角度信号、第2角度信号のそれぞれについて、時間当たりの角度の変化量である角速度を算出することが可能である。すなわち、制御部tは第1角度信号から第1角速度、第2角度信号から第2角速度を算出して、算出結果を記憶部kに記憶させることができる。
制御部tは、第1角度信号および第2角度信号および第1押圧信号および第2押圧信号に基づいて、複数のシリンダおよび複数の方向制御弁25からなる駆動装置を制御し、伸縮手段を動作させる。
制御部tは、動作しているシリンダまたはシリンダを動作させる方向制御弁25を認識可能に設ける。つまり、今現在、シリンダを動作させている方向制御弁25は、どの方向制御弁25かどうかを判断できるように設けている。
制御部tによって作業機Aが障害物J等に接触したとする判定基準について説明する。
実施例では、
(1)第1ブーム411の第2旋回軸411A周りの旋回が角速度異常である、
(2)第2ブーム413の第2旋回軸413A周りの旋回が角速度異常である、
(3)第2連結体の規制部材433が有する押圧検知用第2スイッチwが検知状態(第2連結体が後方側への押圧を検知)である、
(4)ストッパ手段7が有する押圧検知用第1スイッチ76が検知状態(マストフレーム21が退避状態)である、
の4つのうち、少なくともいずれか1つが当てはまった場合に、制御部tは接触したとする判定をする。
無論、複数の条件が当てはまったとしても、接触したとする判定をする。
角速度異常の判定(第1の角速度異常)について説明する。
制御部tは、第1ブーム411、第2ブームのうち、少なくともいずれか一方が方向制御弁25を動作させて旋回動作中であって、旋回動作中のブーム旋回についての角速度が、設定されている値より小さい場合に、第1の角速度異常と判定する。制御部tは第1の角速度異常として判定すると第1の異常信号を生成する。
実施例では、シリンダの伸縮によって動作中のブームについて、動作する角速度が10deg/secより小さい場合に、第1の角速度異常と判定する。
第1の角速度異常の具体的な一例を示すと、作業位置にある第1ブーム411を上昇させるために、短縮動作させる第1シリンダの動作速度が負荷によって低下した場合、第1ブーム411の旋回速度が低下するため、第1センサSe1で検出し、制御部tで算出された第1角速度は低下する。この時の動作する角速度が設定値(10deg/sec)より小さい場合に制御部tは第1の角速度異常と判定する。設定値は、機体の仕様や構成の変化に応じて自由に設定できる。制御部tは第1の角速度異常と判定後、第1の異常信号を生成する。
角速度異常の判定(第2の角速度異常)について説明する。
第1ブーム411、第2ブームのうちいずれか一方が方向制御弁25を動作させて旋回動作中であって、他方の動作していないブームの旋回する角速度が設定されている値より大きい場合に第2の角速度異常と判定する。制御部tは第2の異常信号として判定すると第2の異常信号を生成する。
実施例では、シリンダの伸縮がない動作停止中のブームについて、5deg/secより大きい場合に第2の角速度異常と判定し、伸縮手段が障害物に接触していると判定する。
第2の角速度異常の具体的な一例を示すと、第2シリンダ416によって第2ブーム413を動作させずに、作業位置にある第1ブーム411を上昇させるために第1シリンダ415を動短縮動作させる第1シリンダ415を動作させた場合であって、意図して動作させていないはずの第2ブーム413が旋回動作をしてしまった場合に、第2ブーム413に意図せず異常な旋回動作が加わったものと判断する。
動作がないはずの第2ブーム413の角度を検出する第2センサSe2で旋回を検出し、第2角速度が算出される。この時の動作する角速度が設定値(5deg/sec)より大きい場合に、制御部tは第2角速度異常と判定し、伸縮手段41が障害物Jに接触していると判定する。設定値は、機体の仕様や構成の変化に応じて自由に設定できる。制御部tは第2の角速度異常として判定後、第2の異常信号を生成する。
第1~第4の異常信号を生成した制御部tは、マストフレーム21、第1ブーム411、第2連結体414、作業部51が正常な位置にない、または、第1ブーム411、第1連結体412、第2ブーム413の動作が正常ではないものと認識させることができる。
そして、制御部tは、第1~第4の異常信号に基いて、現在シリンダを動作させている方向制御弁25を選択して、今動作しているシリンダの動作方向とは逆方向に動作をさせる。
作業機Aの格納姿勢について説明する。
格納姿勢は、第1ブーム411がマストフレーム21あるいは主フレーム11の上部に水平に倒れた状態、且つ、第1ブーム411に対して折り重なるあるいは折り畳むように第2ブーム413を位置させた状態、第2ブーム413を図1、図6、図30に図示するように第1旋回位置(後退位置)に旋回させた状態、且つ、第2ブーム413に対して折り重なるあるいは折り畳むように作業部51を位置させた状態をいう。図1、図30に示す正面視において、格納姿勢の作業部51は、回転軸512を第1ブーム411および第2ブーム413と平行に設ける。また、作業時におけるカバー514の天面は、第4旋回軸418A周りの旋回によって第2ブーム413に向ける。格納姿勢は格納位置ともいうことがある。
本発明の説明で用いる水平面とは、例示した図面と照らし合わせて説明するために、走行機体Bの走行面を便宜的に表現するために用いたものであって、いわゆる重力方向に対して用いる水平面とは異なる。
作業機Aの格納姿勢では、実施例に係る作業機Aの格納姿勢の正面図である図30に図示するように、作業部51は、走行機体B後部に折りたたんで収納される。
水平面から第1ブーム411までの角度を第1ブーム角度とし、第1ブーム411と第2ブーム413との間の角度を第2ブーム角度とする。
図30で示す格納状態では、第1ブーム角度=α0(=0°)、第2ブーム角度=β0(=0°)である。第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回は、前進側にはしていない第1旋回位置である。
作業機Aの中間姿勢、展開姿勢について説明する。
作業機Aの展開姿勢とは、以下の状態からなる。
(1)格納姿勢の第1ブーム411を第1旋回軸411A周りに旋回させて、マストフレーム21あるいは主フレーム11に対して起き上がらせるように展開側に旋回させて、第1ブーム411の他端側がマストフレーム21あるいは主フレーム11に対して側方に位置させた状態
(2)第2ブーム413を第1ブーム411に対して折り畳んだ状態から第2旋回軸413A周りに展開側に旋回させて互いの角度を広げた状態
(3)第2ブーム413を第3旋回軸417A周りに旋回させて、図3実線で表し、図8、図9、図38、図39、図40、図41に図示した第3旋回位置に位置させた状態
(4)作業部51を第4旋回軸418A周りに旋回させて、第2ブーム413を一端側から他端側に向かって延長させた方向である展開側に旋回させた状態
をいう。
展開姿勢は図42に図示する姿勢であって、展開位置またはホームポジションと呼称することもある。
旋回角度の説明をする。
第1ブーム411について、図30、図31に図示するように格納姿勢の第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する旋回角度を第1ブーム411の格納角度α0、図41に図示するように展開姿勢の第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する旋回角度を第2第1ブーム角度α2とする。
α0とα2の旋回角度の間であって、予め設定された角度である第1ブーム411の旋回角度を第1第1ブーム角度α1と呼称する。第1ブーム411は、少なくともα0からα2にかけて第1旋回軸411A周りに旋回動作することができる。説明において、格納角度α0を旋回角度α0、第1第1ブーム角度α1を旋回角度α1、第2第1ブーム角度α2を旋回角度α2、と呼称することがある。
第2ブーム413について、図30に図示するように格納姿勢の第1ブーム411との相対的な旋回角度を第2ブーム413の格納角度β0、図30乃至図40に図示するように展開姿勢の第2ブーム413との相対的な旋回角度を第1第2ブーム角度β1と呼称する。第2ブーム413は、少なくともβ0からβ1にかけて第2旋回軸413A周りに旋回動作することができる。説明において、格納角度β0を旋回角度β0、第1第2ブーム角度β1を旋回角度β1、と呼称することがある。
図3に図示するように、第2ブーム413は、第3旋回軸417A周りにマストフレーム21に近接させた第1旋回位置(後退位置)から、第1連結体412に対する第3旋回軸417A周りの前進側への旋回によって、中間位置である第2旋回位置を経由し、第3旋回位置(前進位置)まで旋回する。
現在角度について、第1旋回軸411A周りに旋回する第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する相対的な現在時点での角度を現在角度θ1、第2旋回軸周りに旋回する第2ブーム413の第1ブーム411に対する相対的な現在時点での角度を現在角度θ2とする。制御部tは、現在角度θ1、現在角度θ2を常時認識可能である。
第1ブーム411の現在角度θ1が0°である格納角度α0(θ1=α0)、第2ブーム413の現在角度θ2が0°である格納角度β0(θ2=β0)、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)を示す旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2がともに第1作用部F1、第2作用部F2に接触していないOFFの状態、の時に図1、図30に示す状態である格納姿勢が形成される。(格納姿勢)
第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1以下(θ1≦α1)、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1(θ2=β1)、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)を示す旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2がともにOFFの状態、の時に図31に示す状態である第1中間姿勢が形成される。(第1中間姿勢)
図31に示す例では、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1以下である0°である場合を示している。
第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1(θ1=α1)、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1(θ2=β1)、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)を示す旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2がともにOFFの状態、の時に図32、図33、図34に示す状態である第2中間姿勢が形成される。(第2中間姿勢であって第1旋回位置)
第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1(θ1=α1)、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1(θ2=β1)、第2ブーム413が第2旋回位置を示す旋回位置検出用第1スイッチSw1がON状態、且つ、旋回位置検出用第2スイッチSw2がOFF状態、の時に図35、図36、図37に示す状態である第2中間姿勢が形成される。(第2中間姿勢であって第2旋回位置)
第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1(θ1=α1)、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1(θ2=β1)、第2ブーム413が第3旋回位置を示す旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2がともにON状態、の時に図38、図39、図40に示す状態である第2中間姿勢が形成される。(第2中間姿勢であって第3旋回位置)
第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α2(θ1=α2)、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1(θ2=β1)、第2ブーム413が第3旋回位置を示す旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2がともにON状態、の時に図42に示す状態である展開姿勢が形成される。(展開姿勢=ホームポジション)
展開姿勢での作業部51は、図42に示す正面視において、回転軸512又はカバー514の天面が第2ブーム413の長手方向に対して交差する展開側に旋回させた状態である。
目標角度について説明する。制御部tは第1ブーム411および第2ブーム413が旋回して到達すべき目標角度である目標旋回角度をそれぞれ設定させることができる。
制御部tは第1ブーム411に対する目標旋回角度をαとし、この目標旋回角度αは第1ブーム411の旋回角度であって設定値である格納角度α0、第1第1ブーム角度α1、第2第1ブーム角度α2のそれぞれに変更が可能である。第1ブーム411は目標旋回角度αを切り替えて、α0、α1、α2のいずれかに向けて旋回動作をさせることができる。
制御部は第2ブーム413に対する目標旋回角度をβとし、第2ブーム413の旋回角度であって設定値である格納角度β0、第1第2ブーム角度β1のそれぞれに変更可能である。第2ブーム413は目標旋回角度βを切り替えて旋回動作をさせることができる。
第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回について、図32乃至図40を基に、第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回角度について説明する。
実施例での第2ブーム413は、第3旋回軸417A周りに、他端側を前後方向に移動させるように旋回する。第2ブーム413の旋回する角度に応じて、図32乃至図34に図示するように他端側を進行方向に対する最後端に位置させた状態を第1旋回位置(後退位置)とする。
図38乃至図39に図示するように他端側を進行方向に対する最前端に位置させた状態を第3旋回位置(前進位置)とする。
図35乃至図38に図示するように第1旋回位置(後退位置)から第3旋回位置の中間部に位置させた状態を第2旋回位置(中間位置)とする。
第2ブーム413は、第1連結体412に対する第3旋回軸417A周りの旋回によって、第3旋回軸417A周りに、第1旋回位置(後退位置)から第2旋回位置(中間位置)を経由して第3旋回位置(前進位置)までの間で旋回させることができる。
中間姿勢は、第1中間姿勢と、第1中間姿勢に連続する第2中間姿勢(図32、図33、図34参照)に分ける。
作業機Aの第1中間姿勢では、実施例に係る作業機Aの第1中間姿勢の正面図である図31に図示するように、作業部51は、第2ブーム413の第2旋回軸周りの旋回によって主フレーム11の上方に持ち上げられる。第1ブーム角度は格納角度α0(=0°)、第2ブーム角度は第1第2ブーム角度β1(≒60°)である。第2ブーム413は第3旋回軸417A周りの前進方向への旋回はしていない第1旋回位置である。
作業機Aの第2中間姿勢では、第2ブーム413は、図32乃至図34に図示する状態である。第2ブーム413は第1旋回位置(後退位置)である後退位置である。図33乃至図34に図示するように作業部51は、マストフレーム21より進行方向の幅に対する外側であって側方に位置する。
実施例では、第1ブーム角度は第1第1ブーム角度α1(≒100°)、第2ブーム角度は第1第2ブーム角度β1(≒60°)である。
図35乃至図37に図示する状態は、第2ブーム413は、第2中間姿勢であって、第2ブーム413は第2旋回位置である中間位置である。実施例では、第1ブーム角度は第1第1ブーム角度α1(≒100°)、第2ブーム角度は第1第2ブーム角度β1(≒60°)である。図35、図37に図示するように、作業部51は、第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回によって、第1旋回位置に対してマストフレーム21より進行方向の前方側に移動している。
図38乃至図40に図示する状態は、第2ブーム413は、第2中間姿勢であって、第2ブーム413は第3旋回位置である前進位置である。実施例では、第1ブーム角度は第1第1ブーム角度α1(≒100°)、第2ブーム角度は第1第2ブーム角度β1(≒60°)である。図38、図40に図示するように、作業部51は、第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回によって、第2旋回位置に対してマストフレーム21よりさらに進行方向の前方側に移動している。
次いで、作業機Aの第2中間姿勢から展開位置に至る途中の状態について説明する。
図41に図示するのは、実施例に係る作業機Aの正面図であって、第2中間姿勢から展開位置に至る途中の状態である。第2ブーム413は第3旋回位置である前進位置である。実施例では、第1ブーム角度は第2第1ブーム角度α2(=125°)、第2ブーム角度は第1第2ブーム角度β1(≒60°)で、第2ブーム413は第3旋回位置にある。第1ブーム411を第1第1ブーム角度α1から第2第1ブーム角度α2に旋回させ、作業部51を降下させる。作業部51は、第2ブーム413に対して格納側に位置した状態のままである。
図42に図示するのは、実施例に係る作業機Aの正面図であって、展開姿勢であるホームポジションである。実施例では、第1ブーム角度は第2第1ブーム角度α2(=125°)、第2ブーム角度は第1第2ブーム角度β1(≒60°)で、第2ブーム413は第3旋回位置にある。図42は、図41に図示した状態から作業部51を展開側に旋回させた状態であって、作業部51の天面が第2ブーム413の長手方向と交差するように立ち上がった状態である。図42に示す実施例では、作業部51と第2ブーム413の角度は、90°程度である。伸縮手段41を第2第1ブーム角度α2、第1第2ブーム角度β1に形成し、作業部を展開側に旋回させて、展開姿勢を形成する。
展開姿勢であるホームポジションの第2第1ブーム角度α2、第1第2ブーム角度β1、作業部51と第2ブーム413の角度は、適応させる作業機の仕様や態様によって、自由に変更することができる。
図43に図示するのは、実施例に係る作業機Aの正面図であって、作業位置の一例であり、第1ブーム角度は任意、第2ブーム角度は任意で、第2ブーム413の第3旋回軸417A周りの旋回位置は任意、作業部51の第4旋回軸418A周りの旋回角度は任意である。つまり、第1ブーム411、第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を操作部uの操作によって、展開姿勢から作業者Mが望む自由な旋回位置にさせて、作業部51を作業者Mが望む任意の位置および角度にさせることができる。図43は、作業部51を走行機体Bが走行する面と同じ高さの面に作業部51を位置させた状態を表している。無論、図43の図示に限定されず、操作部uの操作によって作業部51を任意な位置に変更させることができる。
図44に図示するのは、実施例に係る作業機Aの正面図であって、作業位置から第2中間姿勢に至る途中の状態の一例であり、第1ブーム角度は第2第1ブーム角度α2(=125°)、第2ブーム角度は任意の角度で、第2ブーム413は第3旋回位置(前進位置)又は、第2旋回位置(中間位置)にある。
作業機Aの展開姿勢は、作業機Aの側面では、図3に図示するように、第3旋回位置(前進位置)であり、第2ブーム413は、実線であらわす作業部51位置(51―3)にある。
第1旋回位置(後退位置)では、第2ブーム413は、二点鎖線部51―1の作業部51位置にある。第2旋回位置(中間位置)では、第2ブーム413は、二点鎖線部51―2の作業部位置にある。
作業位置では、作業者Mは第2ブーム413を第1旋回位置、第2旋回位置、第3旋回位置、のそれぞれに自由に選んで作業をすることができる。
図6乃至図8にしたがって、第3旋回軸417Aの軸方向から見た第3旋回軸417Aの近傍における、第1旋回位置(後退位置)乃至第3旋回位置(前進位置)の変化を説明する。
図6に図示するのは、実施例に係る作業機Aの第3旋回軸417Aの軸方向から見た第3旋回軸417Aの近傍拡大図で、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)にある。
第1旋回位置(後退位置)では、旋回位置検出用第1スイッチSw1の第1作用部F1との接触、及び、旋回位置検出用第2スイッチSw2の第2作用部F2との接触が無い。つまり、制御部tは、第1接触信号及び第2接触信号のいずれも受領していない。この状態を、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)であると判断するように制御部tを構成する。
図7に図示するのは、実施例に係る作業機Aの第3旋回軸417Aの軸方向から見た第3旋回軸417Aの近傍拡大図で、第2ブーム413が第2旋回位置(中間位置)にある。
第2旋回位置(中間位置)では、旋回位置検出用第1スイッチSw1が第1作用部F1と接触し、且つ、第2スイッチSw2が旋回位置検出用第2作用部F2と接触していない。つまり、制御部tは、第1接触信号を受領し、第2接触信号は受領していない。この状態を、第2ブーム413が第2旋回位置(中間位置)であると判断するように制御部tを構成する。
図8に図示するのは、実施例に係る作業機Aの第3旋回軸417Aの軸方向から見た第3旋回軸417Aの近傍拡大図であって、第2ブーム413が第3旋回位置にある。
図9に図示するのは、実施例に係る作業機Aの第3旋回軸417Aの側面からみた拡大図であって、第2ブーム413が第3旋回位置のときを示す。旋回位置検出用第1スイッチSw1、旋回位置検出用第2スイッチSw2ともに操作された状態である。
第3旋回位置では、旋回位置検出用第1スイッチSw1の第1作用部F1との接触、且つ、旋回位置検出用第2スイッチSw2の第2作用部F2との接触がされている。つまり、制御部tは、第1接触信号及び第2接触信号の双方を受領している。この状態を、第2ブーム413が第3旋回位置であると判断するように制御部を構成する。
制御部tは、旋回位置検出用第1スイッチSw1の旋回位置検出用第2スイッチのSw2スイッチング動作のみを検出するように構成している。これによって、第3旋回軸417A周りに旋回する第2ブーム413の旋回位置を、簡易的な構成で認識させることができる。2つの旋回位置検出用スイッチSw1、Sw2の回路開閉及びこの組み合わせを認識することによって、第2ブーム413の3つの旋回位置を把握できるようになる。
旋回位置検出用第1スイッチSw1の旋回位置検出用第2スイッチSw2を用いた検出方法によって、第1センサSe1を用いた第1ブーム411の旋回角度の検出方法、及び、第2センサSe2を用いた第1連結体412の旋回角度の検出方法のように、可動部すべての旋回角度を常時検出し、演算処理することがないので、制御部tに掛かる演算負担を減らすことができる。結果として、制御部t内の演算に係る装置群をより簡素なものにすることができる。
図示した実施例では、第1作用部F1と第2作用部F2が第2ブーム413の支点部付近に一体化したものとして示したが、別体として取り付け自在に設けてもよい。
自動で伸縮手段41および作業部51の姿勢を変更する、自動展開操作について説明する。
第1ブーム411及び第2ブーム413は、図1、図30に図示するような格納姿勢及び図2に図示するような展開姿勢の間で、操作部uの操作により、自動で姿勢変更、自動展開操作が可能とする。
図25に図示する、逆動作を含んだ自動展開動作をあらわすフロー図に基づいて、格納状態から自動展開操作を行った場合の、機体の動作の基本パターンを制御手順に沿って説明する。説明および図面において、旋回位置検出用第1スイッチSw1をスイッチ1、旋回位置検出用第2スイッチSw2をスイッチ2と呼称することがある。
自動展開動作を開始すると、ステップ101で操作待機し、ステップ102で、作業者Mによって自動展開操作をする。
すると、ステップ103で「スイッチ1がオン状態かつスイッチ2がオン状態であるか」を判断する。すなわち、第2ブーム413が最前進した位置である第3旋回位置であるか否かを判断する。
ステップ103で、「スイッチ1がオン状態かつスイッチ2がオン状態であるか」判断がNoである、つまり、第2ブーム413が最前進した位置である第3旋回位置ではないと制御部tが判断すると、次のステップ、ステップ104に移行し、第1展開工程に入る。
実施例の場合、第3旋回位置以外では、第1ブーム411および第2ブーム413の動作に支障がないため、その後の制御による旋回動作が可能であると判断している。
ステップ104で制御部tは、第1ブーム411の目標旋回角度αを第1第1ブーム角度α1に、第2ブーム413の目標旋回角度βを第1第2ブーム角度β1にそれぞれ切り替えし、ステップ106に移行する。
ステップ103でYesである、つまり、第2ブーム413が第3旋回位置であると制御部tが判断すると、ステップ105に移行する。
ステップ105で制御部tは、第1ブーム411の目標旋回角度αを第2第1ブーム角度α2に、第2ブーム413の目標旋回角度βを第1第2ブーム角度β1に、それぞれ切り替えし、設定させる。ステップ105での切り替え後の動作制御の詳細は後述する。
ステップ104の結果を受けたステップ106で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1以下であるか否かを判断する。
ステップ106で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1より大きいと判断すると、ステップ107に移行し、第1ブーム411を格納方向に向けて旋回させる。
実施例の場合は、第1シリンダ415を短縮させるように方向制御弁25を切り替えるべく、信号を制御部tが送信する。
ステップ107を経由しステップ127に移行する。
ステップ127では操作部uの自動展開操作が継続されているか判断する。継続されていない場合は、ステップ128ですべてのシリンダを停止するように方向制御弁25を切り替える信号を送信し、ステップ101に戻る。操作が継続されている場合は、再度ステップ103に戻り、制御を繰り返す。
ステップ127の手前、ステップ127―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ106で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1以下であると判断すると、ステップ108に移行し、すべてのシリンダを停止させるように方向制御弁25を切り替える信号を制御部tが送信する。そして次のステップ109に移行する。
つまり、自動展開操作が開始後、操作が継続されている限り、ステップ103からステップ106を経由しステップ127に至る手順のように、第3旋回位置以外であって第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1より大きい場合は、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1以下になるまで、第1ブーム411を旋回させる。
ステップ109で、第2ブーム413の現在角度θ2が第2ブーム413の目標旋回角度βである第1第2ブーム角度β1であるか否かを判断する。
第2ブーム413の現在角度θ2が目標旋回角度βである第1第2ブーム角度β1でない場合、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1より小さいか、または、大きいかをステップ110で判断する。
第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1より大きい場合は、ステップ111で第2ブーム413を格納側に旋回させる。実施例では、第2シリンダを短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発し、第1連結体412を第2旋回軸413A周りに旋回させ、第2ブーム413を第1ブーム411に対して相対的に旋回させる。
第2ブーム413の現在角度θ2が目標旋回角度βである第1第2ブーム角度β1より小さい場合は、ステップ112で第2ブーム413を展開側に旋回させる。実施例では、第2シリンダ416を伸長させるように方向制御弁25を切り替える信号を発し、第1連結体412を第2旋回軸413A周りに旋回させ、第2ブーム413を第1ブーム411に対して相対的に旋回させる。ステップ111およびステップ112の動作は、ステップ127によって自動展開操作が継続されている間、行われる。
ステップ127の手前、ステップ127―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ109で第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1である場合、ステップ113で全シリンダを停止するように方向制御弁25を切り替える信号を発し、ステップ114に移行する。
ステップ113を終了した段階で、第1ブーム411および第2ブーム413は、第1中間姿勢を形成する(図31参照)。格納姿勢から第1中間姿勢に至るまでの連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51は、格納姿勢における作業機Aの左右方向の機体幅よりも側方に突出しない。すなわち、実施例において、作業部51を展開姿勢に展開する側と反対側の進行方向右側に連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51が突出しない。このため、自動展開動作中に作業部51を展開姿勢に展開する側ではない進行方向右側に障害物等があっても、連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51がこの障害物等に干渉する不都合がない。
また、格納姿勢から自動展開操作を行った場合、必ず第1中間姿勢(図31参照)を形成しないと次の制御ステップに移行できない。格納姿勢ではない状態から自動展開操作を行った場合は後述する。第1中間姿勢(図31参照)によって、走行機体Bに搭乗している作業者Mから進行方向後方側に大きく視界を遮る投影面積の大きい作業部51を早期に作業者Mの視界から排除し、走行機体B後方側の視界を確保する。すなわち、格納姿勢に近い位置で作業部51を不用意に何度も上下動させることによって、作業者Mから走行機体B後方側の死角が発生する時間の長大化を防ぐことができる。
図31に図示するように、第1中間姿勢での第2ブーム413他端側および第2ブーム413他端側に位置する作業部51は、進行方向から見た場合において、第1旋回軸411A周りに旋回する第1ブーム411の他端より内側で形成する旋回領域より、半径方向外側に過大に突出しないように設ける。
このため、第2ブーム413の角度が第1第2ブーム角度β1のまま、後述するステップ114~ステップ117のステップで第1ブーム411の第1旋回軸411A周りに旋回動作しても、第2ブーム413および作業部51を旋回中に他の障害物に接触させる機会を減少させる。
次ステップ、ステップ114では、第1ブーム411の現在角度θ1が第1ブーム411の目標旋回角度αであるか否かを判断する。
ステップ104でα=α1であると認識している場合は、第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αである第1第1ブーム角度α1であるか否かを判断する。(α=α2とする場合は後述する。)
第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度α(第1第1ブーム角度α1)でない場合、ステップ115では、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1より小さいか、または、大きいかを判断する。
ステップ115での判断で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1より大きい場合は、ステップ116で第1ブーム411を格納側に旋回させる。実施例では、第1シリンダ415を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発し、第1ブーム411を第1旋回軸411A周りに旋回させ、第1ブーム411を主フレームおよびマストフレームに対して相対的に旋回させる。
第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αである第1第1ブーム角度α1より小さい場合は、ステップ117で第1ブーム411を展開側に旋回させる。
実施例では、第1シリンダ415を伸長させるように方向制御弁25を切り替える信号を発し、1ブームを第1旋回軸411A周りに旋回させる。ステップ116およびステップ117の動作は、ステップ127によって自動展開操作が継続されている間、行われる。
ステップ127の手前、ステップ127―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ114で第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度α(第1第1ブーム角度α1)である場合、ステップ118で全シリンダを停止するように方向制御弁25を切り替える信号を発し、ステップ119に移行する。
ステップ118を終了した段階で、第1ブーム411および第2ブーム413は、第2中間姿勢を形成する(図32、図33、図34参照)。
格納姿勢から自動展開動作を行った場合、第1中間姿勢(図31参照)を形成し、次いで第2中間姿勢を形成する。第2中間姿勢は図32、図33、図34に図示するように、作業部51が走行機体Bあるいは主フレーム11の側方に位置した姿勢であって、第2ブーム413および作業部51が走行機体Bや地面に干渉することなく、後退位置から前進位置までの第1旋回位置(後退位置)乃至第3旋回位置(前進位置)まで旋回可能な姿勢位置である。
図31に図示するように、第1中間姿勢から、図32、図33、図34に図示する第2中間姿勢に至るまでの間も、第1ブーム411および連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51は、格納姿勢における作業機Aの進行方向に対する左右方向の機体幅よりも展開姿勢に展開する方向とは反対の外側側方に突出しない。このため、自動展開動作中に作業部51を展開する側ではない進行方向右側に障害物等があっても、連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51がこの障害物等に干渉する不都合がない。
ステップ118で、図32、図33、図34に図示する第2中間姿勢を形成したら、ステップ119で第2ブーム413が最前進位置、つまり、第2ブーム413が図8、図38~図40に図示するように第3旋回位置であるか否かを判断する。すなわち、図8に図示するように、旋回位置検出用第1スイッチSw1はオンであるとともに、旋回位置検出用第2スイッチSw2もオンであるか否かをステップ119で判断する。
最前進位置ではない、すなわち、第2ブーム413が図8、図38~図40に図示するように第3旋回位置ではなく、第2ブーム413が図6、図32~図34に図示する第1旋回位置(後退位置)または第2ブーム413が図7、図35~図37に図示する第2旋回位置(中間位置)であると判断した場合は、ステップ120で、図38~図40に図示するように、第3シリンダ417を伸長させ、第2ブーム413を第3旋回位置に向かうように旋回させる。
この動作は、ステップ127によって自動展開操作が継続されている間、行われる。また、ステップ119で第2ブーム413が第3旋回位置になるまで、再度ステップ103から制御を繰り返し、図8、図38~図40に図示するように、第2ブーム413が第3旋回位置になったと判断すると、ステップ121で全シリンダを停止し、ステップ122に移行する。
ステップ127の手前、ステップ127―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ122では、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2であって、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1であるか否かを判断する。
ここまでを第1展開工程と呼称する。第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2、且つ、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1ではないと判断すると、ステップ103に戻って、第2展開工程に移行する。
ステップ103に戻り第2展開工程に入ると、旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2がオン状態で第2ブーム413が最前進位置である第3旋回位置であるか否かを判断する。完全格納の状態から、ステップ101~ステップ122のステップを終えると、第2ブーム413は第3旋回位置であるので、Yesと判断し、ステップ105に移行する。
ステップ105で制御部tは、第1ブーム411の目標旋回角度αを第2第1ブーム角度α2に、第2ブーム413の目標旋回角度βを第1第2ブーム角度β1にそれぞれ切り替え、ステップ106に移行する。
ここで切り替わるのは、第1ブーム411の目標旋回角度αの値のみ(α1⇒α2)で、第2ブーム413の目標旋回角度βは切り替わらない。
第1ブーム411の目標旋回角度αを第2第1ブーム角度α2に変更後のステップ106で、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2以下であると判断すると、ステップ108に移行する。
ステップ106で、もし、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2より大きいと判断した場合は、ステップ107に移行し、第1ブーム411を格納方向に向けて旋回させる。第1シリンダ415を短縮させるように制御部tが方向制御弁25を切り替える。
第2展開工程のステップ108~ステップ113の説明は、β値が不変のため省略する。万が一、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1と異なる角度(θ2≠β1)となった場合は、先述の制御と同様に第2展開工程のステップ108~ステップ113によって、第2ブーム413を現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1(θ2=β1)になるように旋回動作させる。
ステップ114で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1ブーム411の目標旋回角度αであるか否かを判断する。ここで目標旋回角度αは第2第1ブーム角度α2(α=α2)であるので、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2であるか否かを判断する。
ステップ115で第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2でない場合、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2より小さいか、または、大きいかを判断する。
ステップ115の判断で、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2より大きい場合は、ステップ116で第1ブーム411を格納側に旋回させる。実施例では、第1シリンダ415を短縮させるように方向制御弁25を切り替え、第1ブーム411を第1旋回軸411A周りに旋回させる。
第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2より小さい場合は、ステップ117で第1ブーム411を展開側に旋回させる。第2展開工程のステップ116ステップ117の動作は、ステップ127によって自動展開操作が継続されている間、行われる。
ステップ127の手前、ステップ127―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
また、ステップ114で第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2であると判断されるまで行われる。そして、図41に図示するように、第2中間位置に対して、作業部51が第1ブーム411の旋回によって下方に降下した位置に配置される。
ステップ114で第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2であると判断されると、ステップ118を経たステップ119で、第2ブーム413が最前進位置であるか否かを判断する。異なる場合は、ステップ120によって、第3シリンダ417を動作させ第2ブーム413が最前進位置である第3旋回位置になるまで、ステップ119の制御を繰り返す。ステップ119からステップ120の制御は、ステップ127の制御を介して自動展開操作がされている限り行われ、第2ブーム413が第3旋回位置になるまで繰り返す。
ステップ119で第2ブーム413が最前進位置である第3旋回位置であると判断すると、ステップ121による全シリンダの停止を経て、ステップ122に至る。
ステップ122では、第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2であって、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1であるか否かを判断する。
第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2、且つ、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1ではないと判断すると、ステップ103に戻り、制御を繰り返す。
第1ブーム411の現在角度θ1が第2第1ブーム角度α2、且つ、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1であると判断するとステップ122でカウントダウンを開始する。
ステップ122で、カウントダウンを開始すると、ステップ124によって、残り時間が0になるまで第4シリンダ418を動作させて作業部51を展開させる。この動作は、ステップ127によって自動展開操作が継続されている間、行われる。
ステップ127の手前、ステップ127―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ124で、残り時間が0であると判断すると、ステップ126で全シリンダを停止させ、制御が終了する。このステップ126で形成した姿勢が展開姿勢となる(図42参照)。
展開姿勢は展開位置あるいはホームポジションとも呼ばれ、この位置を基準にして作業者Mが操作部uを人為操作することによって、第1ブーム411、連結体である第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を動作させ、作業者Mの意図した任意の作業位置(例えば図43参照)に作業部51を位置させることができる。
実施例でのホームポジションにおける作業部51は、図42に図示するように、第2ブーム413を第3旋回位置に位置させて走行機体Bの側方、特に走行機体Bの運転者である作業者Mの側方に位置し、走行機体Bの走行面よりやや上方に位置している。
また、進行方向から見た作業部51の上面部は、第2ブーム413の長手方向に対して概ね垂直方向を向く位置に旋回させていて、走行機体Bの走行面に対しては、作業部51先端側が、やや第4旋回軸418Aより上方に位置するように傾斜している。作業者Mは、ホームポジションから任意の作業位置まで操作部uを操作して、作業部51を位置させて作業を行う。
格納位置から作業位置に向かって、全て人為操作のみで第1ブーム411、連結体である第1連結体412、第2ブーム413を動作させるよりも、格納位置からホームポジションまでの移動を自動で行い、ホームポジションから作業位置に向かう人為操作のほうが大幅に操作の負担を軽減できる。また、作業位置において、作業する面は、走行機体Bが走行する走行面のみにとどまらず、段差面、法面、ホームポジションからさらに側方に離れた遠隔地である場合もある。ホームポジションの設定によって、ホームポジションまでの自動展開後に素早く、ホームポジションから作業部51を作業位置に位置させることができる。
自動展開操作に係る制御では、目標旋回角度α、βに現在角度θ1、θ2が到達しているか否か、あるいは大きいか小さいかのみを判断するので、演算処理に係る制御負担を軽減できる。また、第2ブーム413の前進および後進方向の旋回位置も旋回位置検出用第1スイッチSw1および旋回位置検出用第2スイッチSw2のON・OFF動作のみで判断するので、制御負担を軽減できる。
目標旋回角度αを、α1とα2の切り替えて同じ制御手順を繰り返すので、各動作専用の制御コードを用意せずに済む。つまり、制御部tに制御コード(プログラム)を格納する記憶部kを肥大化させることもないので、制御部tの構成を簡素化することができる。
格納姿勢から展開位置までの動作は、第1中間姿勢(図31参照)、第2中間姿勢(図32、図33、図34参照)を必ず形成してから行うので、各部位の位置関係にイレギュラーがあっても、他の障害物等との干渉を防ぎ、安全に動作させることができる。この一例は下記に述べる。
完全格納状態ではなかった場合の一例を説明する。
ステップ106において、目標旋回角度αが第1第1ブーム角度α1(α=α1)の時であって、第1ブームの411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1より大きい場合を想定する。
この時、格納状態ではないから、ステップ109~ステップ112の制御によって、第2ブーム413を突然動作させると、第2旋回軸413A周りに旋回動作する作業部51および第2ブーム413が側方、特に展開側の側方に突出するように動作する。
万一、展開方向に障害物等が位置している場合に、作業部および第2ブーム413が干渉することとなり、不都合が生じる。これを防ぐために、ステップ106で一旦、第1ブーム411を第1第1ブーム角度α1以下になるように動作させて、作業部51および第2ブーム413が走行機体Bの中心側に側方に寄せてから、第2ブーム413を第1第2ブーム角度β1になる第1中間姿勢(図31参照)まで動作させる。このようにすることで、作業者Mからの後方視界も確保した上で、安全に自動展開動作を行うことができる。
完全格納状態ではなかった場合の別の一例を説明する。
第1ブーム411が格納状態であって、第2ブーム413がβ1より大きい状態を説明する。このとき、第2ブーム413先端に位置する作業部51は、走行機体Bの進行方向の右側方に突出した位置に配置されている。
この状態で、ステップ114の制御を実施すると、走行機体Bの進行方向の右側方に突出した位置から作業部51が第1旋回軸411A周りに大きく旋回することとなるので、走行機体Bの右側方あるいは、右側方の上部に障害物があった場合に、衝突等の不都合が生じる。
この不都合を避けるために、第2ブーム413が第1第2ブーム角度β1より大きい状態であっても、第1第2ブーム角度β1となるように展開方向とは逆の格納方向に第2ブーム413を旋回動作させるのである。走行機体Bおよび作業機A周囲、特に側方に存在し得る障害物に接触する不都合を回避できる。また、第2ブーム413が第1第2ブーム角度β1より大きい状態であっても、第1第2ブーム角度β1となるように第2ブーム413を動作することで、進行方向から見たときの、作業部51を含む旋回領域を小さくすることができ、狭い作業環境でも適応させることができる。
自動展開動作中は、操作部uの操作を解除することで動作が停止するので、動作の停止に係る操作が複雑になることがない。
実施例では、第1シリンダ415が伸長して第1ブーム411を展開方向、短縮して第1ブーム411を格納方向に旋回、第2シリンダが伸長して連結体である第1連結体412および第2ブーム413を展開方向、短縮して連結体である第1連結体412および第2ブーム413を格納方向に旋回、第3シリンダ417が伸長して第2ブーム413を前進方向、短縮して第2ブーム413が後退方向に旋回、第4シリンダ418が伸長して作業部51を展開方向、短縮して格納方向に旋回するものとして説明した。
この発明では、各シリンダの伸縮方向と旋回方向に限定はなく、種々の組み合わせにも適用させることができる。
実施例では、第1第1ブーム角度α1は90~110°が望ましく、例示において約100°を採用している。また、第2第1ブーム角度α2は115~135°が望ましく、例示において約125°を採用している。第1第2ブーム角度β1は50~70°が望ましく、例示において約60°を採用している。また、実施例で示す展開姿勢の作業部51と第2ブーム413の角度は、80~100°が望ましく、例示では90°程度である。さらに、第1第1ブーム角度α1、第2第1ブーム角度α2、第1第2ブーム角度β1、作業部51の角度は、例示の角度以外にも、装着する走行機体Bや作業機Aの仕様および形態によって、自由に変更することができる。
すなわち、この発明に係る実施例では、
作業機に設けた主フレーム11に、マストフレーム21、第1ブーム411、第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を順次取り付けた作業機Aであって、
マストフレーム21と第1ブーム411とを、水平軸である第1旋回軸411Aで取付け、
第1ブーム411と、連結体である第1連結体412とを、第1旋回軸411Aと平行に、第2旋回軸413Aで、第1ブーム411の旋回方向と同じ方向に旋回可能に取り付け、
第3旋回軸417Aは、第1連結体412の他端側と第2ブーム413との間に、第1旋回軸411A及び第2旋回軸413Aと交差する方向に設け、第2ブーム413は第3旋回軸417A周りに旋回可能で、第2ブーム413の一端側を第3旋回軸417Aに連結することで、第2ブーム413は第3旋回軸417Aによって、第1ブーム411に対して交差する方向に向かって旋回が可能であり、
第2ブーム413は、第1連結体412に対する第3旋回軸417A周りの旋回によって、第3旋回軸417A周りに、他端側を前後方向に移動させるように旋回し、第2ブーム413の旋回する角度に応じて、他端側を進行方向に対する最後端に位置させた後退位置であるマストフレーム21に近接させた第1旋回位置(後退位置)から、中間位置である第2旋回位置を経由して、前進位置である第3旋回位置までの間で旋回し、
作業機Aの格納姿勢とは、
第1ブーム411がマストフレーム21あるいは主フレーム11の上部に水平に倒れた状態、且つ、第1ブーム411に対して折り重なるあるいは折り畳むように第2ブーム413を位置させた状態、第2ブーム413を後退位置である第1旋回位置(後退位置)に旋回させた状態、且つ、第2ブーム413に対して折り重なるあるいは折り畳むように作業部51を位置させた状態をいい、
作業機Aの展開姿勢とは、
格納姿勢の第1ブーム411を第1旋回軸411A周りに旋回させて、マストフレーム21あるいは主フレーム11に対して起き上がらせるように展開側に旋回させて、第1ブーム411の他端側がマストフレーム21あるいは主フレーム11に対して側方に位置させた状態、又は、
第2ブーム413を第1ブーム411に対して折り畳んだ状態から第2旋回軸413A周りに展開側に旋回させて互いの角度を広げた状態、又は、
第2ブーム413を第3旋回軸417A周りに旋回させて第3旋回位置に位置させた状態、又は、
作業部51を第4旋回軸418A周りに旋回させて、第2ブーム413を一端側から他端側に向かって延長させた方向である展開側に旋回させた状態、をいい、
第1ブーム411について、格納姿勢の第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する旋回角度をα0、展開姿勢の第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する旋回角度を第2第1ブーム角度α2とし、
第1第1ブーム角度α1は、旋回角度α0と旋回角度α2の旋回角度の間であって、予め設定された角度である第1ブーム411の旋回角度であり、
旋回角度α0と旋回角度α2の旋回角度の間とは、第1ブーム411は、少なくとも旋回角度α0から旋回角度α2にかけて第1旋回軸411A周りに旋回動作することができる角度である。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部と、を備え、
前記自動展開操作が開始後に前記第2ブーム413を前記第1第2ブーム角度β1に向けて旋回させる前に、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1より大きい場合は、前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1以下になるように旋回させる作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作が開始後に前記第2ブーム413の前記第1ブーム411に対する角度である前記第1第2ブーム角度β1に向けて前記第2ブーム413を旋回させる前に、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)または前記第2旋回位置であり、且つ、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1より大きい場合は、前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1以下になるように旋回させる作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
前記展開姿勢へ向けて動作は、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1以下、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1を形成後に前記展開姿勢を形成する作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作が開始後に前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1以下であった場合に、前記第2ブーム413を前記第1第2ブーム角度β1に向けて旋回させて前記第1第2ブーム角度β1にした後に、前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1に向けて旋回させる、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作が開始後に、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1以下、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1ではない場合は、前記第2ブーム413を前記第1第2ブーム角度β1になるように前記第2ブーム413を旋回させる、
ことを特徴とする作業機からなる。
この発明に係る実施例では、
第2ブーム413は、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設け、
前記自動展開操作による前記展開姿勢への姿勢変更を開始後において、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1であって、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1である場合は、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)または前記第2旋回位置であるかを判断し、
前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)または前記第2旋回位置であった場合に、前記第2ブーム413を前記第3旋回位置に向けて旋回させる、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作が開始され、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1を形成後に、前記第2ブーム413が前記第3旋回位置である場合に、前記第1ブーム411が前記第2第1ブーム角度α2であるか否かを判断する、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作が開始後に、前記第2ブーム413の目標角度βを第1第2ブーム角度β1として設定し、前記第1第2ブーム角度β1に向けて前記第2ブーム413を旋回させた後に、前記第1ブーム411の目標角度αを第1第1ブーム角度α1として設定し、前記第1第1ブーム角度α1に向けて前記第1ブーム411を旋回させた後に、
前記第2ブーム413が第3旋回位置であると判断した場合に、前記第1ブーム411の前記目標角度αを第2第1ブーム角度α2に変更する、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作は、前記第2ブーム413の設定目標角度である前記第1第2ブーム角度β1に向けて前記第2ブーム413を旋回させた後に、前記第1ブーム411の設定目標角度である前記第1第1ブーム角度α1に向けて前記第1ブーム411を旋回させる第1展開工程が終了後に、
前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1、且つ、前記第2ブーム413が第3旋回位置である場合に、前記第1展開工程のうち、前記第1ブーム411の設定目標角度を前記第1第1ブーム角度α1から前記第2第1ブーム角度α2に変更させた第2展開工程を行う、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413の動作は前記操作部uが人為的に操作されている間のみ行われる、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部と、を備え、
前記自動展開操作を行った場合、前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は、前記格納姿勢と前記展開姿勢との間の姿勢である第1中間姿勢を形成後に展開姿勢に移行する、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動展開操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動展開操作を行った場合、前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は、前記格納姿勢と前期展開姿勢との間の姿勢である第1中間姿勢を形成した後に、前記格納姿勢と展開姿勢との間の姿勢である第2中間姿勢を形成してから展開姿勢に移行する、作業機Aからなる。
この発明に係る実施例では、
前記格納姿勢から第1中間姿勢を経由して前記展開姿勢に移行するまでの間、第2ブーム413は前記格納姿勢のときの第1ブーム411の旋回支点部とは反対に位置する機体幅より側方に突出しない、作業機Aからなる。
この発明の実施例に係る、自動で姿勢変更、自動格納操作について説明する。
第1ブーム411及び第2ブーム413は、図1、図30に図示するような格納姿勢及び図2に図示するような展開姿勢の間で、操作部uの操作により、自動で姿勢変更、自動格納操作を可能とする。
図26に図示する、自動格納動作をあらわすフロー図に基づいて、作業機Aが作業を行う作業位置から自動格納操作を行った場合の、機体の動作の基本パターンを制御手順に沿って説明する。
初期位置となる作業位置は、第1ブーム411および連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51の旋回位置が、既定の展開位置からややずれた位置にある(例えば図43)ものとして説明する。
自動格納動作を開始すると、ステップ201で操作待機し、ステップ202で、作業者Mによって自動展開操作をする。
すると、ステップ203で「スイッチ1がオフ状態かつスイッチ2がオフ状態であるか」を判断する。すなわち、第2ブーム413が最後退した位置である第1旋回位置(後退位置)であるか否かを判断する。
ステップ203で「スイッチ1がオフ状態かつスイッチ2がオフ状態であるか」が、Noである、すなわち、第2ブーム413が最後退位置である第1旋回位置(後退位置)ではないと制御部tが判断すると、次のステップ204に移行し第1格納工程に入る。
ステップ204で制御部tは、第1ブーム411の目標旋回角度αを第1第1ブーム角度α1に、第2ブーム413の目標旋回角度βを第1第2ブーム角度β1にそれぞれ切り替えし、ステップ206に移行する。
また、ステップ203でYesである、すなわち、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)であると制御部tが判断すると、ステップ205に移行する。
ステップ205で制御部tは、第1ブーム411の目標旋回角度αを格納角度α0に、第2ブーム413の目標旋回角度βを格納角度β0に、それぞれを切り替える。ステップ205での切り替え後の動作制御の詳細は後述する。
ステップ204の結果を受けたステップ206で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1ブーム411の目標旋回角度αである第1第1ブーム角度α1であるか否かを判断する。
ステップ206で、第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αである第1第1ブーム角度α1ではないと判断すると、ステップ207に移行し、第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αより小さいか否かを判断する。
第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αより大きい場合は、ステップ208で第1シリンダ415と第4シリンダ418を共に短縮させるように作業部51を切り替える信号を制御部tが送信する。
すなわち、第1ブーム411を目標旋回角度αに向けて旋回動作させるとともに、作業部51を格納方向に旋回動作させる。第1ブーム411および作業部51は、図43に図示する状態から、図44に図示する状態に移動する。
第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αより小さい場合は、ステップ209で第1シリンダ415を伸長させ、且つ、第4シリンダを短縮させるように作業部51を切り替える信号を制御部tが送信する。すなわち、第1ブーム411を目標旋回角度αに向けて旋回動作させるとともに、作業部51を格納方向に旋回動作させる。
ステップ208およびステップ209では、図44に図示するように、第1ブーム411の旋回方向に関わらず、作業部51は格納方向に第4旋回軸418Aを支点に旋回動作させる。
また、ステップ208およびステップ209経由後、ステップ223によって、自動格納操作が継続されている限り、ステップ206の条件を満たすまで、再度、ステップ203を経由し、ステップ208またはステップ209によって第1ブーム411および作業部51を旋回させる。
ステップ223の手前、ステップ223―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
操作を解除すると、ステップ224によってすべてのシリンダの動作を停止するように作業部51に信号を送信し、ステップ201に戻る。操作が継続されている場合は、再度ステップ203に戻り、制御を繰り返す。
ステップ206で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1第1ブーム角度α1であると判断すると、ステップ210に移行し、すべてのシリンダを停止させるように方向制御弁25を切り替える信号を制御部tが送信する。そして次のステップ211に移行する。
ステップ210までの間に、第1ブーム411を第1第1ブーム角度α1にすることで、作業部51および第2ブーム413を上方に上昇させる(図44参照)。これにより、次の制御ステップ以降で行う第2ブーム413の旋回動作時に、第2ブーム413の下方に第2ブーム413が旋回可能な領域あるいは空間を確保し、第2ブーム413および作業部51が走行面に接触しないようにさせることができる。
ステップ211で、第2ブーム413の現在角度θ2が第2ブーム413の目標旋回角度βである第1第2ブーム角度β1であるか否かを判断する。
ステップ211で、第2ブーム413の現在角度θ2が目標旋回角度βである第1第2ブーム角度β1でない場合、制御部tはステップ212で、第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1より小さいか否かを判断する。
第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1より大きい場合は、ステップ213で第2シリンダ416および第4シリンダ418を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発する。
すなわち、第2旋回軸413Aを支点に第2ブーム413および連結体である第1連結体412を目標旋回角度αに向けて旋回させ、第4旋回軸418Aを支点に作業部51を格納方向に旋回させる。
第2ブーム413の現在角度θ2が第1第2ブーム角度β1より小さい場合は、制御部tは、ステップ214で第2シリンダ416を伸長させ、且つ、第4シリンダ418を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発する。
すなわち、第2旋回軸413Aを支点に第2ブーム413および連結体である第1連結体412を目標旋回角度αに向けて旋回させ、第4旋回軸418Aを支点に作業部51を格納方向に旋回させる。ステップ213およびステップ214では第2ブーム413の旋回方向に関わらず、作業部51は格納方向に第4旋回軸418Aを支点に旋回動作させる。
また、ステップ213およびステップ214経由後、ステップ223によって、自動格納操作が継続されている限り、ステップ211の条件を満たすまで、再度、ステップ211を経由し、ステップ213またはステップ214によって第2ブーム413および作業部51を旋回させる。操作を解除すると、ステップ224によってすべてのシリンダの動作を停止するように方向制御弁25に信号を送信し、ステップ201に戻る。
ステップ223の手前、ステップ223―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ211で第2ブーム413の現在角度θ2が目標角度βである第1第2ブーム角度β1である場合(図39参照)、ステップ215で全シリンダを停止するように作業部51を切り替える信号を発し、ステップ216に移行する。
ステップ215を終了した段階で、第1ブーム411および第2ブーム413は、第2中間姿勢を形成する(図38乃至図40参照)。すなわち、作業位置から自動格納動作を行った場合、まず、第2中間姿勢を形成する。第2中間姿勢は作業部51が走行機体Bあるいは主フレーム11の側方に位置した姿勢であって、第2ブーム413および作業部51が走行機体Bや地面に干渉することなく、後退位置から前進位置までの第1旋回位置(後退位置)乃至第3旋回位置まで旋回可能な姿勢位置である。
第2中間姿勢を形成することで、ブーム装置の先端に位置する重量物である作業部51を走行機体B側に寄せて、走行機体Bの安定性を優先的に確保することができる。
ステップ215を経由したステップ216で、スイッチ1がオフ状態かつスイッチ2がオフ状態であるか判断する。すなわち、第2ブーム413が最後退した位置である第1旋回位置(後退位置)であるか否かを再度判断する。
ステップ216で、「スイッチ1がオフ状態かつスイッチ2がオフ状態であるか」は、Noである、すなわち、第2ブーム413が最後退位置である第1旋回位置(後退位置)ではないと制御部tが判断すると、次のステップ217に移行する。
ステップ217で制御部tは、第3シリンダ417および第4シリンダ418を短縮させるように作業部51を切り替える信号を発する。つまり、第3旋回軸417Aを支点に第2ブーム413を第1旋回位置(後退位置)に向かうように旋回(図38乃至図40に示す状態から図32乃至図34に示す状態まで)させ、且つ、第4旋回軸418Aを支点に作業部51を格納方向に旋回させる。
ステップ217を経由後、ステップ223によって、自動格納操作が継続されている限り、ステップ216の条件を満たすまで、再度、ステップ203を経由し、ステップ217によって第2ブーム413および作業部51を旋回させる。
ステップ223によって、自動格納操作を解除すると、すべてのシリンダの動作を停止するように方向制御弁25に信号を送信し、ステップ201に戻る。
ステップ223の手前、ステップ223―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ216で、スイッチ1がオフ状態かつスイッチ2がオフ状態を示す、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)である場合(図32乃至図34参照)、ステップ218で制御部tは方向制御弁25に信号を発して全シリンダを停止させる。
次いでステップ219で、第1ブーム411の現在角度θ1が格納位置である格納角度α0、且つ、第2ブーム413の現在角度θ2が格納位置である格納角度β0であるか否かを判断する。
ステップ219の判断で、第1ブーム411の現在角度θ1が格納角度α0、第2ブーム413の現在角度θ2が格納角度β0ではない場合は、ステップ203に戻り制御を繰り返す。現在角度θ1が格納角度α0、現在角度θ2が格納角度β0を達成している場合は後述する。
ステップ203に戻り、再度、第2ブーム413が最後退位置である第1旋回位置(後退位置)であるか否かを判断する。ステップ203でYes、すなわち、第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)であると制御部tが判断すると、ステップ205に移行し、第2格納工程に入る。第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)にある場合、第2ブーム413を、第1旋回軸411Aおよび第2旋回軸413A周りに旋回させても、作業機Aが走行機体Bに接触することがないと判断できる。
ステップ205で制御部tは、第1ブーム411の目標旋回角度αを格納角度α0に、第2ブーム413の目標旋回角度βを格納角度β0にそれぞれを切り替え、ステップ206に移行する。
ステップ205の結果を受け、第2格納工程に入ったステップ206で、第1ブーム411の現在角度θ1が第1ブーム411の目標旋回角度αである格納角度α0であるか否かを判断する。
ステップ206で、第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αである格納角度α0ではないと判断すると、ステップ207に移行し、第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度α(α0)より小さいか否かを判断する。
第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度α0より大きい場合は、ステップ208で第1シリンダ415と第4シリンダ418を共に短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を制御部tが送信する。すなわち、第1ブーム411を現在角度θ1から目標旋回角度αである格納位置に向かって旋回動作させるとともに、作業部51を格納方向に旋回動作させる(図33に示す状態から図31に示す状態に移行する)。
第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αである格納角度α0より小さい場合は、ステップ209で第1シリンダ415を伸長させ、且つ、第4シリンダ418を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を制御部tが送信する。
すなわち、第1ブーム411に格納角度α0に向けて旋回動作させるとともに、作業部51を格納方向に旋回動作させる。多くの場合、第2格納工程に入った第1ブーム411が格納角度α0より小さくなることはない。ステップ208およびステップ209では、第1ブーム411の旋回方向に関わらず、作業部51は格納方向に旋回動作させる。
また、第1格納工程と同様に自動格納操作が継続されている限り、ステップ223によって第1ブーム411および作業部51を旋回させる。操作を解除すると、ステップ224によってすべてのシリンダの動作を停止する。
ステップ223の手前、ステップ223―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
ステップ206で、第1ブーム411の現在角度θ1が目標旋回角度αである格納角度α0であると判断すると、ステップ210に移行し、すべてのシリンダを停止させるように作業部51を切り替える信号を制御部tが送信する。そして次のステップ211に移行する。
第2格納工程のステップ210を終了すると、第1ブーム411が格納角度α0、第2ブーム413が第1第2ブーム角度β1になり、第1中間姿勢を形成する(図31参照)。
第2中間姿勢から第1中間姿勢に至るまでの間において、第2ブーム413を第1ブーム411に対して第1第2ブーム角度β1にすることによって、第2ブーム413他端側および第2ブーム413他端側に位置する作業部51は、進行方向から見た場合、第1旋回軸411A周りに旋回する第1ブーム411の他端より内側で形成する旋回領域より、半径方向外側に過大に突出しない。
このため、第2ブーム413の角度が第1第2ブーム角度β1のまま、第1ブーム411を第1旋回軸411A周りに旋回動作しても、第2ブーム413および作業部51を他の障害物に接触させる機会を減少させる。
また、第2ブーム413を第1第2ブーム角度β1にすることによって、第2中間姿勢から第1中間姿勢に至る旋回動作中、作業者Mに対して後方側に、大きく視界を遮る投影面積の大きい作業部51が、作業者Mの眼前を通過することを抑制できる。つまり、作業者Mからの走行機体B後方側の視界を確保することができるので、作業者Mが作業機Aの周囲に注意を払い、障害物に作業機Aが接触することを避けることができる。
第2中間姿勢から第1中間姿勢に至る旋回動作中、第1ブーム411および連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51は、格納姿勢における作業機Aの左右方向の機体幅よりも外側側方に突出しない。このため、自動格納動作中に、走行機体Bおよび作業機Aの進行方向右側に障害物等があっても、連結体である第1連結体412および第2ブーム413および作業部51がこの障害物等に干渉する不都合がない。
ステップ211で、第2ブーム413の現在角度θ2が第2ブーム413の目標旋回角度βである格納角度β0であるか否かを判断する。
第2ブーム413の現在角度θ2が格納角度β0でない場合、制御部tはステップ212で、第2ブーム413の現在角度θ2が格納角度β0より小さいか否かを判断する。
第2ブーム413の現在角度θ2が格納角度β0より大きい場合は、ステップ213で第2シリンダ416および第4シリンダ418を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発する。すなわち、第2旋回軸413Aを支点に第2ブーム413および連結体である第1連結体412を格納方向に旋回させ、第4旋回軸418Aを支点に作業部51を格納方向に旋回させる。
第2ブーム413の現在角度θ2が格納角度β0より小さい場合は、制御部tは、ステップ214で第2シリンダ416を伸長させ、且つ、第4シリンダ418を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発する。
すなわち、第2旋回軸413Aを支点に第2ブーム413および連結体である第1連結体412を格納角度β0に向かうように旋回させ、第4旋回軸418Aを支点に作業部51を格納方向に旋回させる。多くの場合、第2格納工程に入った第2ブーム413が格納角度β0より小さくなることはない。
ステップ213およびステップ214では第2ブーム413の旋回方向に関わらず、作業部51は格納方向に旋回動作させる。
第1格納工程と同様に、ステップ213およびステップ214経由後、ステップ223によって自動格納操作が継続されている限り、第2ブーム413および作業部51を旋回させる。また、操作部uの操作を解除すると、ステップ224によってすべてのシリンダの動作を停止する。
ステップ223の手前、ステップ223―1で、図24に図示するフロー図に基づいて以下に説明する接触判定逆動作制御をおこなう。
図30に図示する、第1中間姿勢から格納姿勢に至る動作中、第2ブーム413および作業部51が格納姿勢における作業機Aの機体幅の外側側方に突出することがないので、自動格納動作中に他の障害物に接触させる機会を減少させる。
ステップ211で第2ブーム413の現在角度θ2が目標角度βである格納角度β0である場合、ステップ215で全シリンダを停止するように方向制御弁25を切り替える信号を発し、ステップ216に移行する。
第2格納工程のステップ215を終了した段階で、第1ブーム411および第2ブーム413は、図30に図示する、格納姿勢を形成する。すなわち、作業位置から自動格納動作を行った場合、第1ブーム411および第2ブーム413は、第2中間姿勢を必ず形成し、次いで第1中間姿勢を必ず形成し、格納姿勢に到達する。
そして、ステップ216で、第2ブーム413が最後退位置である第1旋回位置(後退位置)であるか否かを判断する。
第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)ではない場合は、制御部tは、ステップ217で第2シリンダ416を短縮させ、且つ、第4シリンダ418を短縮させるように方向制御弁25を切り替える信号を発する。
すなわち、第3旋回軸417Aを支点に第2ブーム413を第1旋回位置(後退位置)の方向に旋回させ、作業部51を、第4旋回軸418Aを支点に格納方向へ向けて旋回させる。第2ブーム413の旋回中、作業部51は格納方向に旋回動作させる。
ステップ216で、第2ブーム413が最後退位置である第1旋回位置(後退位置)であると判断すると、制御部tはすべてのシリンダの動作を停止するように方向制御弁25に信号を発しステップ219に移行する。
ステップ219で、第1ブーム411の現在角度θ1が格納角度α0、且つ、第2ブーム413の現在角度θ2が格納角度β0であるか否かを判断する。
ステップ219の判断で、現在角度θ1が格納角度α0、現在角度θ2が格納角度β0を達成している場合は、ステップ220に移行し、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418の全シリンダを短縮動作させる。
すなわち、第1ブーム411および連結体である第1連結体412を格納方向、第2ブーム413を第1旋回位置(後退位置)方向、作業部51を格納方向に、それぞれを再度旋回動作させる。
この再度旋回動作によって、少なくとも作業部51から、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418のそれぞれに至る流体圧配管内に圧力をかける。流体圧配管内に圧力がかかった第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418が容易に伸長しない。第1ブーム411、連結体である第1連結体412、第2ブーム413、作業部51のそれぞれが格納方向に向かうように流体圧回路内にロック動作をかけることで、格納姿勢を維持する。
その後、制御部tはステップ221で、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418の全シリンダの動作を停止させるように方向制御弁25に信号を発する。
そして、ステップ222に移行し、制御部tは報知動作をさせる。報知動作は作業者Mの聴覚で認識できる音声であってもよいし、作業者Mの視覚で認識できる信号灯および画像や映像であってもよい。報知を受領した作業者Mは自動格納動作が終了したことを認識できる。
格納姿勢での第1ブーム411の格納角度は、走行機体Bの進行方向から見て、第1ブーム411の長手方向が主フレーム11の上方に折りたたんだように水平方向に横たわった状態である。また、第2ブーム413の格納姿勢は、走行機体Bの進行方向から見て、第2ブーム413の長手方向が第1ブーム411の長手方向と平行に折りたたんだ状態であって、後退位置である第1旋回位置(後退位置)に第3旋回軸417A周りに旋回した姿勢である。格納姿勢の作業部51は、走行機体Bの進行方向から見た作業部51の上面または作業部回転軸512であるローター軸が第2ブーム413の長手方向と平行であって、且つ、第2ブーム413の上方に折り畳んだ状態である。
格納位置から作業位置に向かって、全て人為操作のみで第1ブーム411、連結体である第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を動作させるよりも、自動格納動作を行う人為操作のほうが大幅に操作の負担を軽減できる。
自動格納動作における、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417の動作中は、常時第4シリンダ418が格納方向に動作する。この動作は、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417の動作開始から終了までにおいて、第1ブーム411および第2ブーム413が各目標角度の到達までにごく短時間しか要さなかった場合に、作業部51が格納しきらない現象を回避するために行われる。
自動格納操作に係る制御では、目標旋回角度α、βに現在角度θ1、現在角度θ2が到達しているか否か、あるいは大きいか小さいかのみを判断するので、演算処理に係る制御負担を軽減できる。また、第2ブーム413の前進および後進方向の旋回位置もスイッチ1およびスイッチ2のON・OFF動作のみで判断するので、制御負担を軽減できる。
目標旋回角度αをα1およびα0、目標旋回角度βをβ1およびβ0の、それぞれに切り替えて同じ制御手順を繰り返すので、各動作専用の制御コードを用意せずに済む。つまり、制御部tに制御コード(プログラム)を格納する記憶部kを肥大化させることもないので、制御部tの構成を簡素化することができる。
展開姿勢から格納姿勢までの動作は、第2中間姿勢、第1中間姿勢を必ず形成してから行うので、各部位の位置関係にイレギュラーがあっても、他の障害物等との干渉を防ぎ、安全に動作させることができる。
自動格納動作中は、操作部uの操作を解除することで動作が停止するので、操作が複雑になることがない。
実施例では、第1シリンダ415が伸長して第1ブーム411を展開方向、短縮して第1ブーム411を格納方向に旋回、第2シリンダ416が伸長して連結体である第1連結体412および第2ブーム413を展開方向、短縮して連結体である第1連結体412および第2ブーム413を格納方向に旋回、第3シリンダ417が伸長して第2ブーム413を前進方向、短縮して第2ブーム413が後退方向に旋回、第4シリンダ418が伸長して作業部51を展開方向、短縮して格納方向に旋回するものとして説明した。
この発明では、各シリンダの伸縮方向と旋回方向に限定はなく、種々の組み合わせにも適用させることができる。
実施例では、第1第1ブーム角度α1は90~110°が望ましく、例示において約100°を採用している。また、第2第1ブーム角度α2は115~135°が望ましく、例示において約125°を採用している。第1第2ブーム角度β1は50~70°が望ましく、例示において約60°を採用している。さらに、第1第1ブーム角度α1、第2第1ブーム角度α2、第1第2ブーム角度β1は、例示の角度以外にも、装着する走行機体Bや作業機Aの仕様および形態によって、自由に変更することができる。
すなわち、発明の実施例における自動格納操作では、
作業機Aに設けた主フレーム11に、マストフレーム21、第1ブーム411、第1連結体412、第2ブーム413、作業部51を順次取り付けた作業機Aであって、
マストフレーム21と第1ブーム411とを、水平軸である第1旋回軸411Aで取付け、
第1ブーム411と、連結体である第1連結体412とを、第1旋回軸411Aと平行に、第2旋回軸413Aで、第1ブーム411の旋回方向と同じ方向に旋回可能に取り付け、
第3旋回軸417Aは、第1連結体412の他端側と第2ブーム413との間に、第1旋回軸411A及び第2旋回軸413Aと交差する方向に設け、第2ブーム413は第3旋回軸417A周りに旋回可能で、第2ブームの一端側を第3旋回軸417Aに連結することで、第2ブーム413は第3旋回軸417Aによって、第1ブーム411に対して交差する方向に向かって旋回が可能であり、
第2ブーム413は、第1連結体412に対する第3旋回軸417A周りの旋回によって、第3旋回軸417A周りに、他端側を前後方向に移動させるように旋回し、第2ブーム413の旋回する角度に応じて、他端側を進行方向に対する最後端に位置させた後退位置であるマストフレーム21に近接させた第1旋回位置(後退位置)から、中間位置である第2旋回位置を経由して、前進位置である第3旋回位置までの間で旋回し、
作業機Aの格納姿勢とは、
第1ブーム411がマストフレーム21あるいは主フレーム11の上部に水平に倒れた状態、且つ、第1ブーム411に対して折り重なるあるいは折り畳むように第2ブーム413を位置させた状態、第2ブーム413を後退位置である第1旋回位置(後退位置)に旋回させた状態、且つ、第2ブーム413に対して折り重なるあるいは折り畳むように作業部51を位置させた状態をいい、
作業機Aの展開姿勢とは、
格納姿勢の第1ブーム411を第1旋回軸411A周りに旋回させて、マストフレーム21あるいは主フレーム11に対して起き上がらせるように展開側に旋回させて、第1ブーム411の他端側がマストフレーム21あるいは主フレーム11に対して側方に位置させた状態、又は、
第2ブーム413を第1ブーム411に対して折り畳んだ状態から第2旋回軸413A周りに展開側に旋回させて互いの角度を広げた状態、又は、
第2ブーム413を第3旋回軸417A周りに旋回させて第3旋回位置に位置させた状態、又は、
作業部51を第4旋回軸418A周りに旋回させて、第2ブーム413を一端側から他端側に向かって延長させた方向である展開側に旋回させた状態、をいい、
第1ブーム411について、格納姿勢の第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する旋回角度をα0、展開姿勢の第1ブーム411の主フレーム11又はマストフレーム21に対する旋回角度を第2第1ブーム角度α2とし、
第1第1ブーム角度α1は、旋回角度α0と旋回角度α2の旋回角度の間であって、予め設定された角度である第1ブーム411の旋回角度であり、
旋回角度α0と旋回角度α2の旋回角度の間とは、第1ブーム411は、少なくとも旋回角度α0から旋回角度α2にかけて第1旋回軸411A周りに旋回動作することができる角度である。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動格納操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動格納操作が開始後に、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)であるか否かを判断し、
前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)ではない場合に、前記第1ブーム411の目標角度αを前記第1第1ブーム角度α1に設定し、前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1になるように旋回させる、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
前記第2ブーム413は作業姿勢と格納姿勢との間で前記第2ブーム413に対して相対的に旋回可能な作業部51と、を備え、
前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1になるように旋回させると同時に前記作業部51を格納姿勢に向けて旋回させ、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413及び作業部51の旋回動作は前記操作部uが人為的に操作されている間のみ行われる、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動格納操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動格納操作が開始後に、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)であるか否かを判断し、
前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)ではない場合に、前記第1ブーム411の目標角度を前記第1第1ブーム角度α1に設定し、前記第2ブーム413の目標角度を前記第1第2ブーム角度β1に設定し、
前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1になるように旋回後に、前記第2ブーム413を前記第1第2ブーム角度β1になるように旋回させる、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
前記第2ブーム413は作業姿勢と格納姿勢との間で前記第2ブーム413に対して相対的に旋回可能な作業部51と、を備え、
前記第1ブーム411を前記第1第1ブーム角度α1になるように旋回させると同時に前記作業部51を格納姿勢に向けて旋回させ、前記第2ブーム413を前記第1第2ブーム角度β1になるように旋回させると同時に前記作業部51を格納姿勢に向けて旋回させ、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413及び作業部51の旋回動作は前記操作部uが人為的に操作されている間のみ行われる、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1を形成後に、前記第2ブーム413を前記第1旋回位置(後退位置)に向けて旋回させる、作業機Aである。
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動格納操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動格納操作が開始後に、前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1、且つ、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)を形成した場合に、
前記第1ブーム411の目標角度を第1ブーム格納角度α0、前記第2ブーム413の目標角度を第2ブーム格納角度β0に変更する、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動格納操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動格納操作は、前記第1ブーム411の設定目標角度である前記第1第1ブーム角度α1に向けて前記第1ブーム411を旋回させた後に、前記第2ブームの設定目標角度である前記第1第2ブーム角度β1に向けて前記第2ブーム413を旋回させる第1格納工程が終了後に、
前記第1ブーム411が前記第1第1ブーム角度α1、且つ、前記第2ブーム413が前記第1第2ブーム角度β1、且つ、前記第2ブーム413が第1旋回位置(後退位置)である場合に、前記第1格納工程のうち、前記第1ブーム411の設定目標角度を前記第1第1ブーム角度α1から第1ブーム格納角度α0、及び前記第2ブームの設定目標角度を前記第1第2ブーム角度β1から第2ブーム格納角度β0、に変更させた第2格納工程を行う、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413の動作は前記操作部uが人為的に操作されている間のみ行われる、作業機Aである。
第1第1ブーム角度α1及び第2第1ブーム角度α2を含む旋回角度に旋回可能に設けた第1ブーム411と、
前記第1ブーム411に対して前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2と同じ旋回方向に第1第2ブーム角度β1を含む角度に相対的に旋回可能に設けるとともに、前記第1第1ブーム角度α1及び前記第2第1ブーム角度α2とは交差する旋回方向の第1旋回位置(後退位置)と第2旋回位置と第3旋回位置とに位置させるように前記第1ブーム411に対して相対的に旋回可能に設けた第2ブーム413と、
前記第1ブーム411及び前記第2ブーム413は格納姿勢及び展開姿勢の間で、自動で姿勢変更するための自動格納操作が可能な操作部uと、を備え、
前記自動格納操作が開始後に、前記第1ブーム411が格納姿勢の角度である第1ブーム格納角度α0、且つ、前記第2ブーム413が格納姿勢の角度である第2ブーム格納角度β0、且つ、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)を形成した場合に、
再度、前記第1ブーム411を前記第1ブーム格納角度α0に向かう方向、前記第2ブーム413を前記第2ブーム格納角度β0及び前記第1旋回位置(後退位置)に向かう方向に向けて動作させるロック動作を行う、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
前記第2ブーム413は作業姿勢と格納姿勢との間で前記第2ブーム413に対して相対的に旋回可能な作業部51と、を備え、
前記自動格納操作が開始後に、前記第1ブーム411が格納姿勢の角度である第1ブーム格納角度α0、且つ、前記第2ブーム413が格納姿勢の角度である第2ブーム格納角度β0、且つ、前記第2ブーム413が前記第1旋回位置(後退位置)を形成した場合に、
再度、前記作業部51を前記格納姿勢に向かう方向に向けて動作させるロック動作を行う、作業機Aである。
この発明に係る実施例では、
作業機Aは、前記ロック動作が終了後に作業者に向けて報知する。
図24に図示する接触判定逆動作制御についてのフロー図に基づいて、逆動作について、実際の作業に基いて具体的な一例を織り交ぜながら説明する。
第1ブーム411、第2ブーム413を展開させて作業状態にさせ、第2ブーム413は後退位置である第1旋回位置にあるときに、第3シリンダ用方向制御弁253を動作させて第3シリンダ417を動作させて、第2ブーム413を前進位置である第3旋回位置方向に旋回中に、作業部前方側を障害物Jに接触した場合(図3および図4参照)を、制御フロー図24とともに説明する。
ステップ101では、この場合に、まず、どの方向制御弁25が動作しているか認識させる。そして、動作している方向制御弁を記憶部kに記憶する。
この場合、第3シリンダ417が動作中であることを認識する。第3シリンダ417を動作中に作業部51の前方側を障害物に接触させると、マストフレーム21または第2連結体は後方側に押圧された状態となる。つまり、ストッパ手段7の作動、または、マストフレーム21の水平旋回を押圧検知用第1スイッチ76が検知する。または、第2連結体が有する規制部材433の後方側への旋回を押圧検知用第2スイッチwが検知する。または、押圧検知用第1スイッチ76および押圧検知用第2スイッチwの両方が検知することとなる。
ステップ102では、接触があるか否かを判断する。
ステップ102の「接触」の判断基準としては、以下の4がある。いずれかに該当した場合は、「接触」したものと判定し、異常信号を生成する。
(1)第1ブーム411の角速度異常
(2)第2ブーム413の角速度異常
(3)先端スイッチが検知状態(ON状態)
(4)ブレーキバックスイッチが検知状態(ON状態)
「角速度異常」とする判断基準としては、以下のものがある。
(1)第1ブーム411、第2ブーム413のうちいずれか一方が方向制御弁25を動作させて、旋回回動中であって、旋回動作中のブームの旋回する角速度が設定されている値より小さい場合。実施例では、10deg/secより小さい場合が相当する。この場合、制御部tは第1の角速度異常と判定し、第1の異常信号を生成する。
(2)第1ブーム411、第2ブーム413のうちいずれか一方が方向制御弁25を動作させて、旋回回動中であって、他方の動作していないブームの旋回する角速度が設定されている値より大きい場合。実施例では、5deg/secより大きい場合が相当する。この場合、制御部tは第2の角速度異常と判定し、第2の異常信号を生成する。
進行方向に対して後方側に「押圧」されたと判断する基準としては、以下のものがある。
(3)マストフレーム21が通常位置である作業状態から水平旋回して退避状態になった場合、つまり、押圧検知用第1スイッチ76が伸縮手段41のマストフレーム回動軸211周りの回動を検出した場合が相当する。この場合、制御部tは、押圧検知用第1スイッチ76から第1押圧信号を受領したのち、第3の異常信号を生成する。
(4)作業部51が、第4旋回軸418Aと平行な方向である後方側への押圧を検知した場合、つまり、第2連結体414の近傍に設けた検知用第2スイッチwが作業部51の押圧を検出した場合が相当する。この場合、検知用第2スイッチwが第2押圧信号を制御部tに発信し、制御部tは第4の異常信号を生成する。
ステップ102では、作業機Aに対して接触があるかを判定する。
説明する具体的な一例での制御部tは、第1ブーム411および第1ブームに対する進行方向後方側への押圧を検出する第1押圧信号、または、作業部51および第2ブームの他端部および第2連結体414に対する押圧を検出して発する第2押圧信号、または、第1押圧信号および第2押圧信号の両方を受領するので、これに応じた異常信号である第3の異常信号または第4の異常信号、またはその両方が生成され、接触されていると判定する(ステップ102でYESと判断する)。接触されていないと判定した場合は制御を終了する。
ステップ102で、接触されていると判定し、第3の異常信号、または、第4の異常信号、または、第3の異常信号および第4の異常信号の両方を生成した制御部tは、ステップ103で逆動作時間を設定する。
逆動作時間はあらかじめ設定された時間であり、実施例においては、3秒を逆動作時間として設定がされる。逆動作時間は、作業機の態様に応じて自由に変更することが可能である。
ステップ103で、逆動作時間として設定されると、制御部tはこの逆動作時間の残り時間が0(0秒)であるか否かを、ステップ104で判定する。
残り時間が0ではない場合は、ステップ105で、制御部tが前述の設定された逆動作時間をカウントダウンする。
残り時間が0の場合は、ステップ108に移動する。
ステップ105で、カウントダウン後、制御部tが異常信号を認識した時点において、動作していたシリンダ(具体例での第3シリンダ417)について、ステップ106で、動作していた方向とは逆方向に動作するように記憶部kに記憶した方向制御弁に指令を送る。
つまり、ステップ106で、制御部tが動作している方向制御弁25の内部回路を切り替えて、接触判定前のシリンダの動作方向とは逆方向に動作させる。
ステップ107では、制御部tは操作部uで動作が継続されているかどうかを判定する。制御部tは操作部uの操作が継続されている限り、上記ステップ104からのフローを繰り返す。
操作部uで動作が継続されていないと、ステップ108で制御部tが方向制御弁25の内部回路を切り替えることによって、全シリンダは停止する。
制御部tは、ステップ102で接触判定の結果、接触がないと判定した場合は逆動作に係る制御を終了する。制御部tは、ステップ102で接触があると判定した場合、ステップ104で残時間が0であると判定される、または、ステップ107で操作部uでの操作が継続され且つステップ104で残時間が0であると判定されている、または、ステップ107で操作部uの操作が継続されていないと判定されると、ステップ108で方向制御弁に指令を送り、すべてのシリンダの動作を停止させ、逆動作に係る制御を終了する。
別の具体的な一例を説明する。
第1ブーム411、第2ブーム413を展開させて作業状態(第2ブーム413の前後位置は不問であるときに)にさせ、第1シリンダの動作によって第1ブーム411を上方向(格納方向)に旋回させ、作業部51上方に接触がある場合を説明する(図2参照)。
この場合に、まず、ステップ101で、どの方向制御弁25が動作しているか制御部tに認識させる。この例の場合、第1シリンダ415が動作中であることを制御部tが認識する。そして、制御部tは動作している方向制御弁を記憶部kに記憶させる。
第1シリンダ415を動作中に作業部51の上方側に障害物Jが接触し、第1ブーム411の動きが遅くなると、第1センサSe1から送られる第1角度信号に基いて、制御部tによって算出される第1角速度が設定値より小さくなり、それを、制御部tが認識する。
または、現在意図して動作させていない第1連結体412および第2ブーム413が、これらを第2旋回軸413A周りに旋回させる第2シリンダ416の保持力を超えて強制的に旋回動作しようとする。動作していないはずの第2ブーム413が動いたことによって、制御部tは第2センサSe2から送られる第2角度信号に基いて算出される第2角速度が、設定値より大きくなったことを認識する。
つまり、格納側である上方側に旋回動作する第1ブーム411が下方側に強制的に押された状態、または、旋回動作していない第2ブーム413および第1連結体が、第1ブーム411に対する格納方向に強制的に旋回動作される状態、または、この両方の状態となっていることとを制御部tが認識できる。
すると制御部tは、この具体例において、意図して操作した動作途中である第1ブーム411の第1角度信号と、意図して操作しない動作しない第2ブーム413の第2角度信号を受領する(102)。
制御部tは、第1角度信号および第2角度信号に基く、第2角速度信号および第2角速度信号が生成される。この具体例において、制御部は、第1角度信号に基いて算出された第1角速度が設定値より小さい第1の角速度異常、または、第2角度信号に基いて算出された第2角速度が設定値より大きい第2の角速度異常、またはその両方であると認識する。そして制御部tは、この角速度信号に応じた異常信号である第1の異常信号または第2の異常信号、またはその両方が生成されると、ステップ102で、接触されている(YES)と判定する。接触されていないと判定した場合は制御を終了する。
ステップ102で、接触されていると制御部tが判定すると、ステップ103で、逆動作時間を設定する。更に、ステップ104で、逆動作時間の残り時間が0(0秒)であるか否かを制御部tは判定する。残り時間が0ではない場合は、ステップ105で、前述の設定された逆動作時間をカウントダウンする。残り時間が0の場合は、後述するステップ108に移動する。
ステップ105で、カウントダウン後、異常信号を受信した時点において、動作していたシリンダ(具体例での第1シリンダ411)について、ステップ106で、動作していた方向とは逆方向に動作するように記憶部kに記憶した方向制御弁に指令を送り、接触判定前のシリンダ(第1シリンダ411)の動作方向とは逆方向に動作させる。
ステップ107で、操作部uで動作が継続されているかどうかを判定し、操作部uの操作が継続されている限り、上記ステップ104からのフローを繰り返す。
制御部tは、ステップ102で、接触判定の結果、接触がないと判定された場合は逆動作に係る制御を終了する。制御部tは、ステップ102で接触があると判定した場合、または、ステップ104で、残時間が0であると判定される、または、ステップ107で、操作部uでの操作が継続され且つステップ104で残時間が0であると判定されている、または、ステップ107で、制御部tによって操作部uの操作が継続されていないと判定されると、制御部tは方向制御弁に指令を送り、ステップ108で、すべてのシリンダの動作を停止させ終了する。
具体例で示した組み合わせ以外に、別のセンサおよびスイッチの組み合わせや、動作する方向が異なっていても、同様な態様で動作する。
本発明の制御によって、複数のシリンダ(駆動装置、方向制御弁)が動作する可能性がある場合において、動作しているシリンダがどれかを認識させることによって、動作部位が意図して旋回させる方向や、旋回方向とは異なる意図しない方向や、本来負荷が加わってほしくない方向(伸縮手段が展開や格納のために旋回する方向とは異なる方向)に負荷が加わったとしても、適正なシリンダを選択して逆動作させることができる。
逆動作によって、障害物との押圧状態が解除されるので、押圧状態を解除した状態から、再度伸縮手段および作業部51を動作させることができる。
実施例で示した具体例では、ある1つの駆動装置(シリンダ、方向制御弁)が動作している場合について説明したが、同時に複数の駆動装置が動作している場合でも、動作中の駆動装置について、適宜対象の駆動装置を認識し、複数の駆動装置を同時に逆動作させることができる。
本発明の制御は、図25に図示するステップ127-1のように自動展開動作、および図26に図示するステップ223-1のように自動格納動作の制御内にも組み込むことが可能である。これにより、複数のシリンダが動作する場合において、動作しているシリンダ(方向制御弁)がどれかを認識させつつ、複数のブームを有する伸縮手段が、意図して旋回させる方向や、旋回方向とは異なる意図しない方向に負荷が加わったとしても、伸縮手段を直接負荷が加わる位置とは反対方向に向かうように動作させることが可能である。もちろん、第1シリンダ415、第2シリンダ416、第3シリンダ417、第4シリンダ418を個別に動作させるべく、作業者Mが操作部uを操作した場合においても、それぞれの動作について、図24に図示する接触判定逆動作制御を実施することが可能である。
この発明に係る実施例では、
一端側を支点にして旋回可能に設け、他端側を任意の位置に配置させることが可能な伸縮手段41と、
伸縮手段41を旋回動作させる複数の駆動装置と、
伸縮手段41は、伸縮手段41の旋回角度を検出して角度信号として発信可能なセンサおよび伸縮手段41に対する押圧を検出して押圧信号を発信可能なスイッチと、
押圧信号および前記角度信号を受信可能であり、押圧信号および角度信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部tと、を備え、
制御部tは、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段41の角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作していない伸縮手段41の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、伸縮手段41が接触していると判定する接触判定をおこなう、
ことを特徴とする作業機A又は作業システムである。
この発明に係る実施例では、
一端側を支点にして旋回動作を可能な第1ブームと、
第1ブームの他端側に一方側を配置して前記第1ブームに対して相対的に旋回可能な第2ブームと、
第1ブームおよび第2ブームのそれぞれを旋回動作させる複数の駆動装置と、
第1ブームは、前記第1ブームの旋回角度を検出して第1角度信号として発信可能な第1センサおよび第1ブームの一端部に対する押圧を検出して第1押圧信号を発信可能な押圧検知用第1スイッチ76と、
第2ブームは、第2ブームの旋回角度を検出して第2角度信号として発信可能な第2センサおよび前記第2ブームの他端部に対する押圧を検出して第2押圧信号を発信可能な押圧検知用第2スイッチwと、
第1角度信号、第2角度信号、前記第1押圧信号、前記第2押圧信号を受信可能であり、第1角度信号および前記第2角度信号および第1押圧信号および第2押圧信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部tと、を備え、
制御部tは、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって第1押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって第2押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段41の前記第1角度信号または第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の一方の伸縮手段41を有し、駆動装置によって動作していない他方の伸縮手段41の第1角度信号または第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、伸縮手段41が接触していると判定する接触判定をおこなう、
ことを特徴とする作業機A又は作業システムである。
この発明に係る実施例では、更に、
制御部tは、接触判定をすることによって動作中の駆動装置を逆方向に動作させる逆動作制御をする作業機A又は作業システムである。
伸縮手段である多関節状のブーム装置によって、作業部51を格納した格納状態から走行機体Bの進行方向に対する左右側方の遠方に位置させて作業をする作業状態への変更について更に説明する。
図2、図45、図46、図47に図示するように、現在角度θ1は、現在の第1ブーム411のマストフレーム21に対する旋回角度であって、第1センサSe1で検出可能である。第1ブーム411は格納位置から展開位置に至る旋回動作の途中で、後述の角度αrを通過可能である。
図45、図46、図47に図示するように、現在角度θ2は、現在の第2ブーム413の第1ブーム411に対する旋回角度であって、第2センサSe2で検出可能である。
この発明の実施例に係る作業機のローター回転可能範囲L等マストフレームに対する第1ブーム411の角度をあらわす図である図29について説明する。
図29に図示するグラフは、第1ブーム411と第2ブーム413のそれぞれの旋回動作によって、ローター回転停止境界線Xrに到達する第1ブーム411と第2ブーム413の制御動作における限界角度の関係を視覚的に示したグラフであり、第1ブーム411と第2ブーム413のそれぞれの角度の相対関係を示したグラフである。図29に図示するグラフにおいて、横軸をマストフレーム21に対する第1ブーム411の角度、縦軸を第1ブーム411に対する第2ブーム413の角度として表す。なお、第1ブーム411の角度は主フレーム11に対する相対角度であってもよい。
Xcは、ブーム動作規制境界線である。Xrは、ローター回転停止境界線である。
Lは、ローター回転可能範囲である。Pは、ブーム動作規制解除範囲である。Nは、ローター回転停止範囲である。Qは、ブーム動作規制範囲である。
図29に図示するグラフ中に表現される線(実線)は、ローター回転停止境界線Xrを示す。図29に図示するグラフによって、ローター回転停止境界線Xrに作業部51(第4旋回軸418A)が位置するときの第1ブーム411と第2ブーム413の角度を読み取ることができる。
制御部tは、この相対関係から得られる結果をもとに、作業部51のローター回転を制御する。
図29、図47に図示するローター回転停止境界線Xrは、進行方向から見たときの走行機体B側方に配置される仮想の鉛直線である。ローター回転停止境界線Xrより走行機体B側に作業部51が位置することをローター回転停止境界線Xrの範囲内とし、Xrより走行機体Bとは離れる方向に配置される側をローター回転停止境界線Xrの範囲外とする。ローター回転停止境界線Xrを含む走行機体B側を第1動作規制範囲Rと呼称する。第1動作規制範囲Rはローター回転停止範囲Nとも呼称することがある。
第1動作規制範囲R(ローター回転停止範囲N)は第2ブーム413が第1旋回位置の時であって、ローター回転停止境界線Xrの範囲内で規定されている。第1動作規制範囲Rは図48に示すように、走行機体Bの後方部に規定されている。つまり、第2ブーム413が第1旋回位置であって、第4旋回軸418Aがローター回転停止境界線Xrの範囲内に位置する範囲が、ローター512の回転が不可能となる第1動作規制範囲Rである。
他方、走行機体Bの後方部であって、第4旋回軸418Aがローター回転停止境界線Xrの範囲外に位置すると、ローター回転可能範囲Lとなる。そして、作業部51を移動させるように第2ブーム413を、ローター回転停止境界線Xrの範囲外であって、第1旋回位置から前方に回動させた第2旋回位置および第3旋回位置に移動させた動作範囲もローター回転可能範囲Lとして規定されている。
なお、実施例におけるローター回転停止境界線Xrは、作業部51を旋回させる進行方向に向いた第4旋回軸418Aを基準に設定されている。すなわち、第4旋回軸418AがXrと重なる位置にある場合、第4旋回軸418Aより左右側方に位置する作業部51端部は、ローター回転停止境界線Xrよりローター回転停止境界線Xrの範囲内または、ローター回転停止境界線Xrの範囲外に配置される。
実施例において、第4旋回軸418Aがローター回転停止境界線Xr上にある場合、第4旋回軸418A周りに旋回する作業部51の進行方向から見た場合の旋回領域が、走行機体Bの左右幅より内側に入る位置関係となっている。このため、第4旋回軸418Aがローター回転停止境界線Xrより内側のローター回転停止範囲Nに侵入すると、制御部tが草刈刃回転操作バルブ255を切り替えることによってローター軸512を停止させ、前方に位置する走行機体Bに向かって、回転中のローター軸512から異物が飛散することがないように構成している。
ローター回転停止境界線Xrの位置は、作業機Aの形態や仕様に応じて自由に設定することができる。
図46に図示するαrは、第1設定角度である。第1設定角度αrは、第1ブーム411単独で、作業部51をローター回転停止境界線Xrの範囲内(作業部51が走行機体B後方部に位置する範囲内)に配置させることができる限界角度である。
図29に図示するグラフ中において、第1ブーム411の角度と第2ブーム413の角度の交点が、相関線(実線)より下側に位置すると、ローター回転停止範囲N内に作業部51が位置しているものとして制御部tが認識することを示している。また、相関線(実線)上に位置すると、作業部51(第4旋回軸418A)がローター回転停止範囲境界線Xr上に位置しているものと認識し、相関線(実線)より上側に位置すると、ローター停止範囲外に作業部51が位置しているものとして制御部tが認識することを示している。
ローター回転停止範囲Nについて説明する。
制御部tは、作業部51がローター回転停止範囲N外に位置すると判断すると、作業部51のローター軸512を回転駆動させることが可能である。対して、制御部tが、作業部51がローター回転停止範囲N内に位置すると判断すると、作業部51のローター軸512の回転駆動を停止または禁止させる。実線で示す相関線より下側は、ローター回転停止範囲Nである第1動作規制範囲Rともいうことがある。
相関関係詳細(図29に図示するグラフ詳細)では、第1ブーム411が格納時の角度を0にしたときに展開方向に旋回させた時の角度を図29に図示するグラフ横軸に示している。
αr(実施例では約65度)に到達するまでは、縦軸である第2ブーム413の現在角度θ2は、βmax(実施例では約95度)の値のまま変化しない。すなわち、制御部tは、第1ブーム411がαrに到達するまでは、第2ブーム413の現在角度θ2は常時βmaxとして、ローター回転の判断条件から省略される。このため、第1ブーム411がαrに到達するまでは、ローター回転の判断条件に係る角度の相関比較のための演算および判断が省略され、制御部tの負担を回避する。
第1ブーム411の現在角度θ1がαr以下(θ1≦αr)の場合、第2ブーム413の現在角度θ2が、いかなる角度であっても第4旋回軸418Aがローター停止範囲境界線Xrより走行機体B側に入ることとなる。
このことから第1ブーム411の現在角度θ1がαr以下の場合、制御部tは、第2ブーム413の角度が物理的最大限界角度であるβmaxとして常時処理し、第1ブーム411の現在角度θ1のみでローター回転停止範囲Nか否かを判断させる。実施例においては、第1ブーム411の現在角度θ1がαrに達するまでは、第1ブーム411の現在角度θ1によらず、ローター回転停止範囲Nが形成される。
第1ブーム411の角度がαrを超える(θ1>αr)と、制御部tは、第1ブーム411の現在角度θ1と第2ブーム413の現在角度θ2の相関関係をもとに、作業部51がローター回転停止範囲Nにあるか否かを判断する。
実施例では、第2ブーム413を前後に旋回させる事が可能な構成を採用している。制御部tは、操作部uの非常停止スイッチEが解除、および、ローター回転スイッチRがON(正転または逆転のいずれかにON)にされ、第2ブーム413が最後退位置(第1旋回位置)の場合に、ローター回転停止範囲Nに作業部51が位置するかどうかを判断する。
別の実施例としては、第2ブーム413を前後に旋回する構成がない場合は、操作部uの非常停止スイッチEが解除、および、ローター回転スイッチRがON(正転または逆転のいずれかにON)にされている場合に、ローター回転停止範囲Nに作業部51が位置するかどうかを判断させることも可能である。
図27に図示する制御フローをもとに、ローター自動停止制御について説明する。
ステップ101では、制御が開始されると、制御部tは第1センサSe1および第2センサSe2から送信される角度信号を受信することで、第1ブーム411の現在角度θ1、第2ブーム413の現在角度θ2を検出する。そして、これらの角度を記憶部kに一時記憶する。
次に、ステップ102では、非常停止スイッチEが解除されているか否かを判断する。非常停止スイッチEが解除されていない、つまり、非常停止スイッチEが操作されている場合は、ステップ108に至りローターを回転停止する指示を出し、ステップ101に戻る。
非常停止スイッチEが解除されている、つまり、非常停止スイッチEが操作されていない場合は、次の制御フローであるステップ103に進む。
ステップ103では、ローター回転スイッチRがON状態か否かを判断する。OFF状態、つまり、ローター回転スイッチRによってローター回転が停止を選択されている場合は、ステップ108に至りローターを回転停止する指示を出し、ステップ101に戻る。
ステップ103でON状態、すなわち、ローター回転スイッチRによって、ローター回転が正転または逆転のいずれかに選択されている場合は、次の制御フローであるステップ104に進む。
ステップ103では、第2ブーム413が最後退位置であるか否かを判断する。最後退位置ではない、つまり、第2ブーム413が第1旋回位置以外の位置にある場合はステップ106に至り、ローターを回転させる指示を出し、ステップ101に戻る。
第2ブーム413が第1旋回位置以外の位置にある場合は、第2ブーム413の旋回角度によらず、非常停止スイッチEが解除およびローター回転スイッチRがONであれば、ローター回転は許可される。これは、作業部51が走行機体Bの側方に位置する状態となるため、物理的に作業部51走行機体Bの後方に位置する可能性がなく、走行機体Bへ向かう飛散物の発生の可能性がなくなるからである。
ステップ104によって最後退位置、つまり、第2ブーム413が第3旋回位置であると判断された場合は、ステップ105の制御ステップに進む。
ステップ105で、ローターが停止範囲外かどうかを判断する。すなわち、ステップ105では、第4旋回軸418Aがローター回転停止境界線Xrより走行機体Bから離れる方向に位置するかどうかを判断する。この判断は、前記制御ステップ101で一時記憶した現在角度θ1と現在角度θ2を用い、ローター回転停止範囲N内にあるかどうかを判断する。このとき、現在角度θ1がαr以下であれば、現在角度θ2はβmax値を用いて演算する。現在角度θ1がαrより大きければ、現在角度θ2はステップ101で一時記憶した現在角度θ2を用いて演算する。
ステップ105において、ローター回転停止範囲N外にある、つまり、制御部tによって、進行方向に対して第4旋回軸418Aがローター回転停止範囲Nより外に位置していると判断された場合は、ステップ106に進んでローターを回転させる指示を出し、ステップ101に戻る。
ステップ105において、制御部tによって、ローター回転停止範囲N外ではない、つまり、第4旋回軸418Aがローター回転停止範囲N内にある、と判断された場合は、ステップ107に進んで警報を出す信号を発し、次いで、ステップ108に至りローターを回転停止させる指示を出し、ステップ101に戻る。
なお、警報は、作業者が視覚的に認識できる画像、映像、ランプ発光等であってもよいし、聴覚的に認識できる音声(言語発声を含む)であってもよい。
この発明に係る実施例では、
一端側を第1旋回軸411A周りに連結して旋回自在な第1ブーム411と、
第1ブーム411の他端側に一端側を連結され、第1旋回軸411Aと平行な第2旋回軸413Aで旋回自在な第2ブーム413と、
第2ブーム413の他端側に旋回自在に連結され、対地作業を行う回転駆動をするローター軸512を有する作業部51と、を備え、
作業部51は、第1ブーム411の旋回角度である第1ブーム角度θ1、および、第1ブーム411に対する第2ブーム413の旋回角度である第2ブーム角度θ2との相関関係によって規定されるローター回転停止範囲N内に作業部51が位置すると判断された場合に、ローター軸512を停止するように制御する制御部tと、
を備えたことを特徴とする草刈機または草刈システムに係る。
この発明に係る実施例では、
一端側を第1旋回軸411A周りに連結して旋回自在な第1ブーム411と、
第1ブーム411の他端側に一端側を連結され、第1旋回軸411Aと平行な第2支点軸435第2旋回軸413Aで旋回自在であるとともに、第1支点軸434第1旋回軸411Aと交差する方向の第3旋回軸417Aによって、第1ブーム411の旋回方向と平行方向、および、第1ブーム411の旋回方向と交差方向のそれぞれに旋回可能な第2ブーム413と、
第2ブーム413の他端側に旋回自在に連結され、対地作業を行う回転駆動をするローター軸512を有する作業部51と、を備え、
主フレーム11に対する第1ブーム411の旋回角度である第1ブーム411角度、および、第1ブーム411の旋回方向と平行方向に旋回する第1ブーム411に対する第2ブーム413の旋回角度である第2ブーム角度θ2、および、第1ブーム411の旋回方向と交差方向に旋回する第1ブーム411に対する第2ブーム413の旋回角度のそれぞれを検出可能に設け、
草刈作業部51は、第3旋回軸417A周りに旋回する第2ブーム413が最後退位置にあると判断され、且つ、第1ブーム411角度および第2ブーム角度θ2との相関関係によって規定されるローター回転停止範囲N内に位置すると判断された場合に、ローター軸512を停止するように制御する制御部tと、
を備えたことを特徴とする草刈機または草刈システムに係る。
この発明に係る実施例では、
走行機体Bに装着可能な主フレームと、
主フレーム11に第1旋回軸411Aを配し、第1旋回軸411Aに一端側を連結して旋回自在な第1ブーム411と、
第1ブーム411の他端側に一端側を連結され、第1旋回軸411Aと平行な第2旋回軸413Aで旋回自在な第2ブーム413と、
第2ブーム413の他端側に旋回自在に連結され、対地作業を行う回転駆動をするローター軸512を有する作業部51と、を備え、
作業部51は、第1ブーム411および第2ブーム413の旋回によって、作業部51が進行方向後方から見た場合の走行機体Bの機体幅より内側に位置すると判断した場合に、ローター軸512を停止するように制御する制御部tと、
を備えたことを特徴とする草刈機または草刈システムに係る。
この発明に係る実施例では、
制御部tは、作業部51がローター回転停止範囲N内に位置すると判断した場合に、作業者が認識可能な報知をすることが可能な報知部と、
を備えたことを特徴とする草刈機または草刈システムに係る。
この発明の実施例のブームの動作規制制御について、図27、図28に図示する制御フロー、図29に図示するグラフ、図45乃至図47をもとに、説明する。
図29に図示するグラフは、第1ブーム411と第2ブーム413のそれぞれの旋回動作によって、ブーム動作規制境界線Xcに到達する第1ブーム411と第2ブーム413の制御動作における限界角度の関係を視覚的に示したグラフであり、第1ブーム411と第2ブーム413のそれぞれの角度の相対関係を示したグラフである。
図29に図示するグラフ中に表現される破線が、ブーム動作規制境界線Xcを表す。横軸で示されるマストフレーム21に対する第1ブーム411の角度と、縦軸に示される第1ブーム411に対する第2ブーム413の角度の交点が、第1ブーム411と第2ブーム413の相関を示し、作業部51(第4旋回軸418A)が位置するときのブーム動作規制範囲Q内にあるかどうかが示される。なお、第1ブーム411の角度は主フレーム11に対する相対角度であってもよい。
制御部tは、この相対関係から得られる結果をもとに、第1ブームおよび第2ブームの動作を制御する。
ブーム動作規制解除範囲Pは、作業機Aを装着する走行機体Bに近接する以外の範囲が該当する。ブーム動作規制解除範囲Pは、伸縮手段41を上下、左右、前後の方向にそれぞれ旋回動作させることよって、作業部51を自由に移動できる範囲である。図49に示すように、上方から見た場合に、走行機体Bの周囲近傍を除く、走行機体Bの後方部と側方部に設定されている。
この実施例でのブーム動作規制解除範囲Pにおいて、第2ブーム413が第1旋回位置の場合、つまり、第4旋回軸が高校機体の後方部に位置する場合は、第1ブーム411の第1旋回軸411A周りの旋回と第2ブーム413の第2旋回軸413A周り旋回が、制限なく自由におこなうことが可能である。また、第2ブーム413が第1旋回位置以外の場合、つまり、第4旋回軸が走行機体Bの側方部に位置する場合は、第1ブーム411の第1旋回軸411A周りの旋回と、第2ブーム413の第2旋回軸413A周り旋回を、第4旋回軸418Aがブーム動作規制解除範囲Pに位置する範囲内で自由におこなうことが可能である。
図45乃至図47に図示するように、ブーム動作規制境界線Xcは、ローター回転停止境界線Xrよりさらに走行機体Bから離れる方向に設け、ブーム動作規制境界線Xcを含む走行機体B側を第2動作規制範囲Sとする。進行方向から見たときの境界線そのものの構成は、ローター回転停止境界線Xrと同様に走行機体B側方に配置される仮想の鉛直線である。実施例におけるブーム動作規制境界線Xcより外側に第4旋回軸418Aが位置しているとき、第1ブーム411、第2ブーム413、作業部51は、それぞれをあらゆる方向に旋回動作させても走行機体Bに干渉しない位置に設定されている。第2動作規制範囲Sはブーム動作規制範囲Qとも呼ばれ、図49に示す平面視において、走行機体B周囲近傍を囲む範囲内に規定されている。
第4旋回軸418Aがブーム動作規制境界線Xcと重なる位置、および、ブーム動作規制境界線Xcより走行機体B側にある場合であって、第2ブーム413が第1旋回位置以外に位置している場合に、第1ブーム411および第2ブーム413の旋回動作は、ブーム動作規制境界線Xcより走行機体B側に向かう方向に動作することを規制される。
αcは、第2設定角度である。第2設定角度αcは、第1ブーム411単独で、第1ブーム411および第2ブーム413がブーム動作規制境界線Xcの範囲内(作業部51が走行機体B後方部に位置する範囲内)に位置すると判断させることができる限界角度である。実施例の場合は、第2設定角度αcは第1設定角度αrより大きい、αc>αrの関係である。
図29に図示するグラフ中において、第1ブーム411の角度と第2ブーム413の角度の交点が、相関線(破線)より下側に位置すると、ブーム動作規制範囲Q内(第2動作規制範囲S内)に作業部51が位置しているものとして制御部tが認識することを示している。また、相関線(破線)上に位置すると、作業部51(第4旋回軸418A)がブーム動作規制境界線Xc上に位置しているものと認識し、相関線(破線)より上側に位置すると、ブーム動作規制範囲Q外、すなわち、ブーム動作規制が解除されているものとして制御部tが認識することを示している。
なお、実線で示す相関線より下側は、ローター回転停止範囲Nである第1動作規制範囲Rともいう。
ブーム動作規制範囲Qについて説明する。
制御部tは、図29に図示するように作業部51がブーム動作規制範囲Q外(ブーム動作規制境界線Xcより外側)に位置すると判断すると、第1ブーム411、第2ブーム413、作業部51は、それぞれをあらゆる方向に旋回動作させても走行機体Bに干渉しないものとして認識する。すなわち、第1ブーム411、第2ブーム413、作業部51のそれぞれの動作方向を問わず、あらゆる操作を受け付ける第1ブーム411、第2ブーム413の位置関係である。
制御部tが、作業部51がブーム動作規制範囲Q内に位置すると判断すると、作業部51が走行機体B側に接近する方向に移動することを禁止する。すなわち、第1ブーム411および第2ブーム413の旋回動作が走行機体Bに近接する方向に向かって動作しないように規制をかける。
実施例において、ブーム動作規制範囲Q内に作業部51が位置すると判断されると、作業部51が走行機体B側に向けた移動を禁止するように第1ブーム411および第2ブーム413の格納方向への動作を規制する一方で、作業部51が走行機体Bから離れる方向である第1ブーム411および第2ブーム413の展開方向への移動は規制しない。
図29に図示する相関関係詳細(グラフ詳細)を更に説明する。
図29では、第1ブーム411が格納時の角度を0にしたときに展開方向に旋回させた時の角度をグラフ横軸に示している。第2設定角度αc(実施例では約75度)に到達するまでは、縦軸である第2ブーム413の現在角度θ2は、βmax(実施例では約95度)の値のまま変化しない。つまり、制御部tは、第1ブーム411がαcに到達するまでは、第2ブーム413の現在角度θ2は常時βmaxとして、ブームの動作規制のための判断条件から省略される。このため、第1ブーム411がαcに到達するまでは、ローター回転の判断条件に係る角度の相関比較のための演算および判断が省略され、制御部tの負担を回避する。
第1ブーム411の現在角度θ1が第2設定角度αc以下(θ1≦αc)の場合、第2ブーム413の現在角度θ2が、いかなる角度であっても第4旋回軸418Aがブーム動作規制境界線Xcより走行機体B側に入ることとなる。このことから第1ブーム411の現在角度θ1がαc以下の場合、制御部tは、第2ブーム413の角度が物理的最大限界角度であるβmaxとして常時処理し、第1ブーム411の現在角度θ1のみでブーム動作規制範囲Qか否かを判断させる。
実施例においては、第1ブーム411の現在角度θ1が第2設定角度αcに達するまでは、第1ブーム411の現在角度θ1のみでブーム動作規制範囲Qが形成される。
第1ブーム411の角度が第2設定角度αcを超える(θ1>αc)と、制御部tは、第1ブーム411の現在角度θ1と第2ブーム413の現在角度θ2の相関関係をもとに、作業部51がブーム動作規制範囲Qにあるか否かを判断する。
実施例では、第2ブーム413を前後に旋回させる事が可能な構成を採用している。制御部tは、操作部の非常停止スイッチEが解除、および、ローター回転スイッチRがON(正転または逆転のいずれかにON)にされ、第2ブーム413が最後退位置(第1旋回位置)の場合に、ブーム動作規制範囲Qに作業部51が位置するかどうかを判断する。
図示しない別の実施例では、第2ブーム413を前後に旋回する構成がない場合は、第2ブーム413の前後位置とは関係なく、単純にブーム動作規制範囲Qに作業部51が位置するかどうかのみで判断させることも可能である(実施例の制御フローを示す図28の前半の制御ステップ202を省略する)。格納状態にする場合には、制御を停止させる操作を行った後に、第1ブーム411および第2ブーム413に対して格納動作をする操作をおこなってもよい。
図28に図示する、ブームの動作規制制御の実施例の制御フローをもとに説明する。
制御が開始されると、ステップ201では、制御部tは第1センサSe1および第2センサSe2から送信される角度信号を受信することで、第1ブーム411の現在角度θ1、第2ブーム413の現在角度θ2を検出する。そして、これらの角度を記憶部kに一時記憶する。
次に、ステップ202では、第2ブーム413が最後退位置であるか否かを判断する。最後退位置である、すなわち、第2ブーム413が第1旋回位置にある場合は、再度ステップ201に戻って制御を繰り返す。この場合、走行機体Bの後方に伸縮手段41および作業部51が位置しているため、展開姿勢を含む作業姿勢や格納姿勢にするために伸縮手段41を動作させても、伸縮手段41および作業部51が走行機体Bに干渉しないと制御部tに判断させている。
最後退位置ではない、つまり、第2ブーム413が第1旋回位置以外であると判断された場合は、ステップ203に進む。
第2ブーム413が第1旋回位置以外の位置にある場合は、作業部51が走行機体Bの左右いずれかの側方に位置するため、第1ブーム411および第2ブーム413の旋回動作、特に格納方向への動作によって、走行機体Bへの干渉の可能性が高まる。
このため、物理的に作業部51が走行機体B側に接近する方向に移動することがないように、第1ブーム411および第2ブーム413の旋回動作に規制をかける。
ステップ203で、作業部51がブーム動作規制範囲Qに位置しているか、すなわち、第1ブーム411および第2ブーム413が移動規制を受ける範囲内であるか否かを判断する。
制御部tは、第4旋回軸418Aがブーム動作規制境界線Xcより走行機体B側に位置するかどうかを判断する。この判断は、制御ステップ201で一時記憶した現在角度θ1と現在角度θ2を用い、第4旋回軸418Aがブーム動作規制範囲Q内にあるかどうかを判断する。このとき、現在角度θ1が第2設定角度αc以下であれば、現在角度θ2はβmax値を用いて演算する。現在角度θ1が第2設定角度αcより大きければ、現在角度θ2はステップ201で記憶部kに一時記憶した現在角度θ2を用いて演算する。
制御部tによって、第4旋回軸418Aがブーム動作規制範囲Q内にないと判断された場合は、ステップ201に戻って制御を繰り返す。
制御部tによって、第4旋回軸418Aがブーム動作規制範囲Q内にあると判断された場合は、ステップ204に進んで警報を出す信号を発し、ステップ205に進む。なお、警報は、作業者が視覚的に認識できる画像、映像、ランプ発光等であってもよいし、聴覚的に認識できる音声(言語発声を含む)であってもよい。
ステップ205で、制御部tは第1ブーム411および第2ブーム413に動作規制をかける。ブーム動作規制を受けた第1ブーム411および第2ブーム413は格納方向への動作を禁止される。
実施例のおいては、第1シリンダ415および第2シリンダ416の伸縮を操作する方向制御弁の動作を規制することによって、第1ブーム411および第2ブーム413は格納方向への動作ができなくなる。ステップ205で第1ブーム411および第2ブーム413に動作規制をする制御をおこなったのち、ステップ201に戻り、制御を繰り返す。なお、ブーム動作規制範囲Q内にあると判断された場合でも、第1ブーム411および第2ブーム413は、走行機体Bから離れる方向への旋回動作は許可されているので、容易に第1ブーム411および第2ブーム413の旋回動作を再開できる。
この発明に係る実施例では、
一端側で旋回自在な第1ブーム411と、
第1ブーム411の他端側に一端側を連結され、第1ブーム411に対して旋回自在な第2ブーム413と、
第1ブーム411の旋回角度である第1ブーム角度θ1、および、第1ブーム411に対する第2ブーム413の旋回角度である第2ブーム角度θ2を認識可能な制御部と、を備えた作業機であって、
制御部は、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2との相関関係によって、作業機の動作を規制する動作規制範囲を規定し、
動作規制範囲は、第1ブーム角度θ1が設定角度より大きくなった場合に、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2の両方を相関対象とする、
ことを特徴とする作業機または作業システムに係る。
この発明に係る実施例では、
第2ブーム413の他端側には回転駆動を伴って対地作業を行うローター軸512を設けた作業部51と、を備え、
設定角度は、第1ブーム角度θ1の設定角度である第1設定角度αrおよび第2設定角度αcと、を含み、
動作規制範囲は、第1ブーム角度θ1が第1設定角度αrより大きくなった場合に、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2の両方を相関対象として、ローター軸512の回転を制御する第1動作規制範囲Rと、
第1ブーム角度θ1が第2設定角度αcより大きくなった場合に、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2の両方を相関対象として、第1ブーム411および第2ブーム413の動作を規制する第2動作規制範囲Sと、を含む、
ことを特徴とする作業機または作業システムに係る。
この発明に係る実施例では、
一端側を第1旋回軸411A周りに連結して旋回自在な第1ブーム411と、
第1ブーム411の他端側に一端側を連結され、第1旋回軸411Aと平行な第2旋回軸413Aで旋回自在な第2ブーム413と、
第1ブーム411の旋回角度である第1ブーム角度θ1、および、第1ブーム411に対する第2ブーム413の旋回角度である第2ブーム角度θ2を認識可能な制御部と、を備えた作業機であって、
制御部は、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2との相関関係によって、作業機の動作を規制する動作規制範囲を規定し、
動作規制範囲は、第1ブーム角度θ1が設定角度以下になった場合に、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2のうち第1ブーム角度θ1のみを相関対象とする、
ことを特徴とする作業機または作業システムに係る。
この発明に係る実施例では、更に、
第2ブーム413の他端側には回転駆動を伴って対地作業を行うローター軸512を設けた作業部と、を備え、
設定角度は、第1ブーム角度θ1の設定角度である第1設定角度αrおよび第2設定角度αcと、を含み、
動作規制範囲は、第1ブーム角度θ1が第1設定角度αr以下になった場合に、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2のうち第1ブーム角度θ1のみを相関対象として、ローター軸512の回転を制御する第1動作規制範囲Rと、
第1ブーム角度θ1が第2設定角度αc以下になった場合に、第1ブーム角度θ1および第2ブーム角度θ2のうち第1ブーム角度θ1のみを相関対象として、第1ブーム411および第2ブーム413の動作を規制する第2動作規制範囲Sと、を含む、
ことを特徴とする作業機または作業システムに係る。
この発明に係る実施例では、更に、
第1ブーム411は一端側を支点に旋回自在にする第1旋回軸411Aと、
第1ブーム411の他端側に設け、第2ブーム413を旋回自在にする第1旋回軸411Aと平行な第2旋回軸413Aと、
第2ブーム413は第1ブーム411の他端側に設け、第2ブーム413を第1ブーム411の旋回方向と交差する方向に旋回させる第3旋回軸417Aと、
作業部を第2ブーム413の他端側に連結して旋回自在にする第1旋回軸411Aと平行な第4旋回軸418Aと、
を備えることを特徴とする作業機または作業システムに係る。
11 主フレーム
111 装着用装着部(ロワ)
112 装着用装着部(トップ)
21 マストフレーム
24 流体圧発生源(油圧ポンプ)
31 タンク(オイルタンク)
41 伸縮手段
411 第1ブーム
411A 第1旋回軸(水平軸)
412 第1連結体
413 第2ブーム
414 第2連結体
415 第1シリンダ
416 第2シリンダ
417 第3シリンダ
418 第4シリンダ
42 リンク機構
51 作業部
512 回転軸
76 押圧検知用第1スイッチ
w 押圧検知用第2スイッチ
Sw1 旋回位置検出用第1スイッチ
Sw2 旋回位置検出用第2スイッチ
A 作業機
t 制御部
u 操作部
u3 操作レバー
Se1 第1センサ
Se2 第2センサ

Claims (6)

  1. 一端側を支点にして旋回可能に設け、他端側を任意の位置に配置させることが可能な伸縮手段と、
    前記伸縮手段を旋回動作させる複数の駆動装置と、
    前記伸縮手段は、前記伸縮手段の旋回角度を検出して角度信号として発信可能なセンサおよび前記伸縮手段に対する押圧を検出して押圧信号を発信可能なスイッチと、
    前記押圧信号および前記角度信号を受信可能であり、前記押圧信号および前記角度信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
    前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作していない伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
    ことを特徴とする作業機。
  2. 一端側を支点にして旋回動作を可能な第1ブームと、
    前記第1ブームの他端側に一方側を配置して前記第1ブームに対して相対的に旋回可能な第2ブームと、
    前記第1ブームおよび第2ブームのそれぞれを旋回動作させる複数の駆動装置と、
    前記第1ブームは、前記第1ブームの旋回角度を検出して第1角度信号として発信可能な第1センサおよび前記第1ブームの一端部に対する押圧を検出して第1押圧信号を発信可能な押圧検知用第1スイッチと、
    前記第2ブームは、前記第2ブームの旋回角度を検出して第2角度信号として発信可能な第2センサおよび前記第2ブームの他端部に対する押圧を検出して第2押圧信号を発信可能な押圧検知用第2スイッチと、
    前記第1角度信号、前記第2角度信号、前記第1押圧信号、前記第2押圧信号を受信可能であり、前記第1角度信号および前記第2角度信号および前記第1押圧信号および前記第2押圧信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
    前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第1押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第2押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の一方の伸縮手段を有し、駆動装置によって動作していない他方の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
    ことを特徴とする作業機。
  3. 前記制御部は、前記接触判定をすることによって動作中の前記駆動装置を逆方向に動作させる逆動作制御をする、ことを特徴とする請求項1または2に記載の作業機。
  4. 一端側を支点にして旋回可能に設け、他端側を任意の位置に配置させることが可能な伸縮手段と、
    前記伸縮手段を旋回動作させる複数の駆動装置と、
    前記伸縮手段は、前記伸縮手段の旋回角度を検出して角度信号として発信可能なセンサおよび前記伸縮手段に対する押圧を検出して押圧信号を発信可能なスイッチと、
    前記押圧信号および前記角度信号を受信可能であり、前記押圧信号および前記角度信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
    前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作していない伸縮手段の前記角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
    ことを特徴とする作業システム。
  5. 一端側を支点にして旋回動作を可能な第1ブームと、
    前記第1ブームの他端側に一方側を配置して前記第1ブームに対して相対的に旋回可能な第2ブームと、
    前記第1ブームおよび第2ブームのそれぞれを旋回動作させる複数の駆動装置と、
    前記第1ブームは、前記第1ブームの旋回角度を検出して第1角度信号として発信可能な第1センサおよび前記第1ブームの一端部に対する押圧を検出して第1押圧信号を発信可能な押圧検知用第1スイッチと、
    前記第2ブームは、前記第2ブームの旋回角度を検出して第2角度信号として発信可能な第2センサおよび前記第2ブームの他端部に対する押圧を検出して第2押圧信号を発信可能な押圧検知用第2スイッチと、
    前記第1角度信号、前記第2角度信号、前記第1押圧信号、前記第2押圧信号を受信可能であり、前記第1角度信号および前記第2角度信号および前記第1押圧信号および前記第2押圧信号に基づいて前記駆動装置を制御可能な制御部と、を備え、
    前記制御部は、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第1押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置が動作状態であって前記第2押圧信号を受信した場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より小さい値であった場合、または、少なくとも1つの駆動装置によって動作中の一方の伸縮手段を有し、駆動装置によって動作していない他方の伸縮手段の前記第1角度信号または前記第2角度信号から得られる旋回角速度が設定値より大きい値であった場合に、前記伸縮手段が接触していると判定する接触判定をおこなう、
    ことを特徴とする作業システム。
  6. 前記制御部は、前記接触判定をすることによって動作中の前記駆動装置を逆方向に動作させる逆動作制御をする、ことを特徴とする請求項1または2に記載の作業システム。


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