JP2024003707A - ミシン目構造および包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】意図する開裂が容易なミシン目構造を提供すること。【解決手段】積層された複数枚のシートを収容する包装体と、前記包装体の天面に設けられて開裂すると前記天面に前記シートの取出口を形成する開裂用切目線と、を有するシート包装体であって、前記包装体は、紙成分を含む基材で構成され、前記基材は、前記紙成分を含む基層と、前記基層の少なくともいずれか一方の面に設けられた熱可塑性樹脂を含む樹脂層と、を含み、前記開裂用切目線は、前記天面の幅方向に対向する一対のカットが前記幅方向と直交する前記天面の長手方向に所定の間隔をあけて複数並んでなり、前記一対のカットを構成する各カットは、前記長手方向に延びる基部と、前記基部の両端のうち少なくとも一端に連続し、且つ前記一端から前記幅方向に対向するカットに向かって延びる枝部と、を含む、シート包装体。【選択図】図1

Description

本発明は、ミシン目構造および包装体に関する。
ポケットティシュー製品等を外装する包装体は、フィルムで形成され、該フィルムには包装体を開封するためのミシン目が形成されている。このようなミシン目は、包装体の流通時に意図しない開裂を防ぐため、ミシン目強度が高くなっている(例えば、特許文献1)。
特開2019-218079号公報
従来のミシン目は、ミシン目強度が高いため、包装体を開封する際の意図する開裂が困難になり、ミシン目以外の部分が裂けることがある。
本発明の課題は、意図する開裂が容易なミシン目構造を提供することである。
本発明に係る第1の態様は、フィルムの所定方向に沿ってカットとタイが交互に配置されたミシン目構造であって、前記カットは、前記所定方向と交差する第1方向に延びる第1部分と、前記第1部分の一端に連続して、前記第1方向から隣り合う一方のカット側に直角または鈍角に曲がる第2方向に延びる第2部分と、を有する、ミシン目構造である。
本明細書において、所定方向は、ミシン目が形成される方向であって、ミシン目の開裂を意図する方向を示す。「所定方向と交差する第1方向」とは、第1方向が所定方向に対して所定の角度で交差することを示す。「直角または鈍角に曲がる第2方向」とは、第1方向と第2方向との間の角度が直角または鈍角であることを示す。
ミシン目は、カットとタイ(2つのカット間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイが破断すると両隣のカットが連続したカットになる断続的な切目線を示す。一方のカット側とは、一つのカットから見て所定方向の両隣りに位置する別の2つのカットのうち一方のカットが配置された側を示す。
フィルムの所定方向に沿って形成されたミシン目は、意図して開裂させる際に、所定方向にミシン目が開裂する力と、所定方向に直交する方向(以下、直交方向という)に引っ張られる力とが合力され、所定方向と直交方向との間の方向に力が生じる。そのため、カットの一端からフィルムが破れ、ミシン目が所定方向に開裂しづらくなる。
また、フィルムの所定方向に沿って形成されたミシン目は、開裂を意図しない場合でも、直交方向に引っ張られる力が生じると、意図せず開裂する場合がある。
これに対して、第1の態様では、カットの第1部分がフィルムの所定方向と交差する第1方向に延び、第1部分の一端に連続する第2部分が第1方向から隣り合う一方のカット側に直角または鈍角に曲がる第2方向に延びることで、L字形状または山型形状(または鈍角のV字形状)のカットが構成される。
このような構成では、直交方向に引っ張られる力が、第1方向に延びる第1部分に吸収される。そのため、第1の態様では、直交方向に引っ張られる力が生じても、意図しないミシン目の開裂を防ぐことができる。
また、第1の態様では、ミシン目を意図して開裂させる際は、直交方向に引っ張られる力が、第1方向に延びる第1部分に吸収されることで、直交方向に引っ張られる力に対して所定方向にミシン目が開裂する力が相対的に大きくなる。そのため、第1の態様では、ミシン目が所定方向に沿って開裂しやすくなる。
また、第1の態様では、所定方向と直交方向との間に生じた力でカットの一端からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカットの第1方向に延びる第1部分に繋がりやすくなる。そのため、第1の態様では、ミシン目以外の部分が裂けること(以下、ミシン目不良という場合がある)を抑制することができる。
さらに、第1の態様では、カットの第2部分が第1方向から隣り合う一方のカット側に鈍角に曲がる場合は、直交方向に引っ張られる力が、第2方向に延びる第2部分にも吸収される。その結果、直交方向に引っ張られる力に対して所定方向にミシン目が開裂する力が相対的にさらに大きくなる。そのため、第1の態様では、ミシン目が所定方向に沿ってさらに開裂しやすくなる。
また、第1の態様では、カットの第2部分が第1方向から隣り合う一方のカット側に鈍角に曲がる場合は、所定方向と直交方向との間に生じた力でカットの一端からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカットの第2方向に延びる第2部分に繋がりやすくなる。そのため、第1の態様では、ミシン目不良をさらに抑制することができる。
本発明に係る第2の態様は、前記第1部分の一端に連続して、前記第1方向から隣り合う前記一方のカット側と反対側である他方のカット側に直角または鈍角に曲がる第3方向に延びる第3部分を、さらに有する、第1の態様に記載のミシン目構造である。
本明細書において、他方のカット側とは、一つのカットから見て所定方向の両隣りに位置する別の2つのカットのうち一方のカットに対して他方のカットが配置された側(一方のカット側と反対の側)を示す。
第2の態様では、第1部分の一端に連続する第2部分に対して、さらに第1部分の一端に連続する第3部分が第1方向から隣り合う他方のカット側に直角または鈍角に曲がる第3方向に延びることで、Y字形状のカットが構成される。
このような構成により、第2の態様では、直交方向に引っ張られる力が、第3方向に延びる第3部分にも吸収される。その結果、直交方向に引っ張られる力に対して所定方向にミシン目が開裂する力が相対的にさらに大きくなる。そのため、第2の態様では、ミシン目が所定方向に沿ってさらに開裂しやすくなる。
また、第2の態様では、第1部分の一端に連続する第2部分に対して、第1部分の一端に連続する第3部分を設けることで、ミシン目が開裂する所定方向においてカットの寸法がタイの寸法に対して相対的に大きくなる。そのため、第2の態様では、意図しないミシン目の開裂を防ぎながら、ミシン目が所定方向に沿ってさらに開裂しやすくなる。
さらに、第2の態様では、所定方向と直交方向との間に生じた力でカットの一端からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカットの第3方向に延びる第3部分に繋がりやすくなる。そのため、第1の態様では、ミシン目不良をさらに抑制することができる。
本発明に係る第3の態様は、前記所定方向において、前記タイの寸法が前記カットの寸法に対して10~50%である、第1または第2の態様に記載のミシン目構造である。
第3の態様では、タイの寸法がカットの寸法に対して10~50%であることで、カットが並ぶ所定方向において、タイの寸法はカットの寸法と同じまたはカットの寸法より短い。そのため、第3の態様では、ミシン目が所定方向に沿ってさらに開裂しやすくなる。
本発明に係る第4の態様は、前記フィルムが、樹脂フィルムである、第1乃至3の態様いずれか1つに記載のミシン目構造である。本明細書において、樹脂フィルムは、樹脂製のフィルムであり、複数の樹脂が積層されたものも含まれる。
第4の態様では、ミシン目が形成されたフィルムが樹脂フィルムであることで、このような樹脂フィルムを用いた製品に上述のミシン目構造を設けることができる。
本発明に係る第5の態様は、筒状のフィルムの開口端部がシールされた包装体であって、第1乃至第4の態様のいずれか1つに記載のミシン目構造を有し、前記ミシン目構造の前記所定方向が前記包装体の周方向である、包装体である。
本明細書において、包装体の周方向は、包装体のシールされた開口端部(シール部)を除いた側面の周方向を示す。
第5の態様では、このような包装体に、上述のミシン目構造を設けることで、包装体の開封が容易になる。また、上述のミシン目構造の所定方向がフィルムの周方向となるように該ミシン目構造を設けることで、包装体の流通時に意図しない開封を防ぐことができる。
本発明の一態様によれば、意図する開裂が容易なミシン目構造を提供することができる。
第1実施形態のミシン目構造が設けられたシート包装体を示す図である。 第1実施形態のミシン目構造を示す図である。 図2のミシン目構造の一部を拡大した図である。 図1のシート包装体においてミシン目構造が開裂した状態を示す図である。 図4の開裂したミシン目構造を示す図である。 第2実施形態のミシン目構造を示す図である。 第3実施形態のミシン目構造を示す図である。 従来のミシン目構造が設けられたシート包装体を示す図である。 従来のミシン目構造を示す図である。 図8のシート包装体においてミシン目構造が開裂した状態を示す図である。 図10の開裂したミシン目構造を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、共通する部分は、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、各図において、各部の縮尺は実際とは異なる場合がある。なお、各図では、3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)の3次元直交座標系を用い、包装体の幅方向(左右方向)をX方向とし、長手方向(上下方向)をY方向とし、高さ方向(前後方向)をZ方向とする。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のミシン目構造が設けられた包装体を示す。図2は、第1実施形態のミシン目構造を示す図である。図3は、図2のミシン目構造の一部を拡大した図である。
包装体1は、図1に示すように、ミシン目Mを有する。包装体1の長手方向(Y方向)の両端部は、シール部30、40によりシールされている。包装体1は、本開示の包装体の一例である。また、ミシン目Mは、本開示のミシン目構造の一例である。
包装体1は、被包装体(図示せず)が収容される。被包装体の態様は、特に限定されず、例えば、ティシューペーパー、ペーパータオル等の衛生薄葉紙である。また、包装体1の態様は、特に制限されず、個包装体、集合包装体のいずれでもよい。
例えば、包装体1が集合包装体で、被包装体がポケットティシューの場合、包装体1の長手方向(Y方向)に2個のポケットティシューが並び、包装体1の厚み方向(Z方向)に2個のポケットティシューが重なるように合計4個のポケットティシューが収容される。
包装体1の包装形態は、特に限定されず、例えば、フィルムが筒状に加工され、該筒状のフィルムの開口端部がシール(封止)されたもの(ピロー包装体)、該筒状のフィルムの開口端部が折りたたまれてシール(封止)されたもの(キャラメル包装体)、または、これらを組み合わせたもの等を採用することができる。なお、ピロー包装体の場合、筒状のフィルムは、ガセット状に折り込まれていてもよい。
本実施形態では、包装体1が、筒状のフィルムの開口端部がシール部30、40によりシールされたピロー包装体で構成されている。
包装体1の寸法は、特に限定されないが、例えば、包装体1に被包装体が収容された状態で、包装体1の長手方向(X方向)の長さが150~250mm程度、幅方向(Y方向)の幅が70~150mm程度、厚み方向(Z方向)の厚みが0~100mm程度である。
包装体1を構成するフィルムは、特に限定されず、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド(PA)等の樹脂製のフィルム(以下、樹脂フィルムという)が用いられる。
これらの中でも、柔軟で取扱い性に優れ、ヒートシールした場合のシール性も高いこと、安価であること等の点で、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましい。また、無臭であり、耐水性・耐薬品性に優れ、低コストで大量生産が可能である点で、ポリエチレンが好ましい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等を用いることができる。また、堅牢であり、成形しやすく、印刷時の発色がよく、また光沢を付与できること等の点で、ポリプロピレンが好ましい。
なお、フィルムは、上述した樹脂フィルムに限定されず、紙を含むフィルムでもよい。また、フィルムには、生分解性材料(生分解性プラスチック、生分解性紙等)、バイオマス材料(バイオマスフィルム等の再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの)を用いることができる。
フィルムの形態は、特に限定されず、上述の樹脂が単層で形成された単層フィルム、上述の樹脂を積層したラミネートフィルム、または上述の2種類以上の樹脂の混合物で形成された混合フィルムであってもよい。
フィルムの厚みは、特に限定されず、好ましくは20μm以上100μm以下、より好ましくは25μm以上70μm以下である。フィルムの厚みを20μm以上とすることで、包装体1としての十分な強度を確保することができる。また、フィルムの厚みを100μm以下とすることで、包装体1の柔軟性及び軽量性を確保できるとともに、コストが抑えられる。
ミシン目Mは、カット10とタイ20(2つのカット10間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイ20が破断すると両隣のカット10が連続したカットになる断続的な切目線である。本実施形態では、ミシン目Mが、フィルムの所定方向(X方向)に沿ってカット10とタイ20が交互に配置されて構成されている。
ここで、所定方向は、ミシン目が形成される方向であって、ミシン目の開裂を意図する方向である。本実施形態では、所定方向(X方向)は、フィルムを構成する繊維の流れ方向(MD方向)と直交する方向(CD方向)に相当する。
また、所定方向は、ミシン目Mが包装体1に設けられた状態で、包装体1の周方向に対応する。なお、包装体1の周方向は、ピロー包装体である包装体1のシール部30、40を除いた側面の周方向に対応する。
第1実施形態では、ミシン目Mを構成するカット10は、第1部分11、第2部分12、及び第3部分13を有する。
第1部分11は、第1方向AD1に延びる。第1方向AD1は、所定方向(X方向)と交差する方向である。すなわち、第1方向AD1は、所定方向(X方向)に対して所定の角度で交差する。なお、交差する所定の角度は、直角、鋭角、鈍角のいずれでもよい。図1~図3に示す例では、交差する所定の角度が略直角である。
第2部分12は、第1部分11の一端11Aに連続して、第2方向AD2に延びる。第2方向AD2は、第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に直角または鈍角に曲がる方向である。すなわち、第1方向AD1と第2方向AD2との間の角度は、直角または鈍角である。図1~図3に示す例では、第2方向AD2が、第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がる。
ここで、一方のカット側は、一つのカットから見て所定方向の両隣りに位置する別の2つのカットのうち一方のカットが配置された側を示す。図3に示す例では、左側のカット10から見て右隣りのカット10側である。
第3部分13は、第1部分11の一端11Aに連続して、第3方向AD3に延びる。第3方向AD3は、第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側と反対側である他方のカット10側に鈍角に曲がる方向である。図1~図3に示す例では、第3方向AD3が、第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がる。
ここで、他方のカット側は、一つのカットから見て所定方向の両隣りに位置する別の2つのカットのうち一方のカットに対して他方のカットが配置された側(一方のカット側と反対の側)を示す。図3に示す例では、右側のカット10から見て左隣りのカット10側である。
カット10の長さ(寸法)Cは、特に制限されないが、所定方向(X方向)に最大となる長さとして好ましくは0.3mm以上4mm以下であり、より好ましくは0.5mm以上3mm以下、より好ましくは1mm以上2mm以下である(図3)。
タイ20の長さ(寸法)Tは、特に制限されないが、隣り合うカット10間の最短距離として好ましくは0.3mm以上4mm以下であり、より好ましくは0.5mm以上3mm以下、より好ましくは1mm以上2mm以下である(図3)。
また、タイ20の寸法Tは、カット10の寸法Cに対して、10%以上50%以下であり、好ましくは15%以上45%以下、より好ましくは20%以上40%以下である。すなわち、カット10が並ぶ所定方向(X方向)において、タイ20の寸法Tが、カット10の寸法Cと同じまたはカット10の寸法Cより短い(図3)。
なお、図8~図11に示すように、フィルムの所定方向(X方向)に沿って形成された従来のミシン目Mは、意図して開裂させる(図10の「▼OPEN」と表示されている部分から所定方向(X方向)に開裂させる)際に、所定方向(X方向)にミシン目が開裂する力RDと、所定方向(X方向)に直交する方向(以下、直交方向および/またはY方向という)に引っ張られる力TDとが合力され、所定方向(X方向)と直交方向(Y方向)との間の方向に力FDが生じる。
そのため、カット10の一端からフィルムが破れ(例えば、破断線Bが生じ)、ミシン目Mが所定方向(X方向)に開裂しづらくなる。また、フィルムの所定方向(X方向)に沿って形成されたミシン目Mは、開裂を意図しない場合でも、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが生じると、意図せず開裂する場合がある(図9~図11参照)。
例えば、開裂後のミシン目の破断線60は、フィルムの所定方向(X方向)に沿って途中まで上部61と下部62に開裂するが、途中で所定方向(X方向)から逸れた破断線Bとなる(図10、図11)。
これに対して、第1実施形態では、上述のように、カット10の第1部分11がフィルムの所定方向(X方向)と交差する第1方向AD1に延び、第1部分11の一端11Aに連続する第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がる第2方向AD2に延び、第1部分11の一端11Aに連続する第3部分13が第1方向AD1から隣り合う他方のカット10側に直角または鈍角に曲がる第3方向AD3に延びる。
これにより、第1実施形態では、カット10がY字形状になる。このような構成では、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第1方向AD1に延びる第1部分11に吸収される。そのため、第1実施形態によれば、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが生じても、意図しないミシン目Mの開裂を防ぐことができる(図4、図5)。
また、第1実施形態では、ミシン目Mを意図して開裂させる(図1の「▼OPEN」と表示されている部分から所定方向(X方向)に開裂させる)際は、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第1方向AD1に延びる第1部分11に吸収されることで、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDに対して所定方向(X方向)にミシン目Mが開裂する力RDが相対的に大きくなる。
そのため、第1実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿って開裂しやすくなる。その結果、開裂後のミシン目Mの破断線50は、フィルムの所定方向(X方向)に沿って上部51と下部52に開裂したきれいな破断線となる(図4、図5)。
また、第1実施形態では、所定方向(X方向)と直交方向(Y方向)との間に生じた力FDでカット10の一端(第2部分12の一端12A)からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカット10の第1方向AD1に延びる第1部分11に繋がりやすくなる。そのため、第1実施形態では、ミシン目M以外の部分が裂けること(以下、ミシン目不良という場合がある)を抑制することができる。
さらに、第1実施形態では、カット10の第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がる場合は、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第2方向AD2に延びる第2部分12にも吸収される。その結果、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDに対して所定方向(X方向)にミシン目Mが開裂する力RDが相対的にさらに大きくなる。そのため、第1実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿ってさらに開裂しやすくなる。
また、第1実施形態では、カット10の第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がる場合は、所定方向(X方向)と直交方向(Y方向)との間に生じた力でカット10の一端(第2部分12の一端12A)からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカット10の第2方向AD2に延びる第2部分12に繋がりやすくなる。そのため、第1実施形態では、ミシン目不良をさらに抑制することができる。
さらに、第1実施形態では、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第3方向AD3に延びる第3部分13にも吸収される。その結果、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDに対して所定方向(X方向)にミシン目Mが開裂する力RDが相対的にさらに大きくなる。そのため、第1実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿ってさらに開裂しやすくなる(図4、図5)。
第1実施形態では、上述のように、所定方向(X方向)において、タイ20の寸法Tがカット10の寸法Cに対して10~50%であることで、カット10が並ぶ所定方向(X方向)において、タイ20の寸法Tは、カット10の寸法Cと同じまたはカット10の寸法Cより短い(図3)。そのため、第1実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿ってさらに開裂しやすくなる(図4、図5)。
また、第1実施形態では、上述のように、ミシン目Mが形成されたフィルムが樹脂フィルムであることで、このような樹脂フィルムを用いた製品に上述のミシン目構造を設けることができる。
さらに、第1実施形態では、上述のように、ピロー包装体である包装体1にミシン目構造Mを設けることで、ピロー包装体1の開封が容易になる。また、上述のミシン目構造Mの所定方向(X方向)がフィルムの周方向となるように該ミシン目構造Mを設けることで、ピロー包装体1の流通時に意図しない開封を防ぐことができる。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態のミシン目構造を示す。なお、図6では、第1実施形態(図1~図3)と共通する部分に、図1~図3に付した符号と同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、ミシン目Mを構成するカット10は、第1部分11、及び第2部分12のみ有する。そして、第2部分12は、第2方向AD2に延びるが、該第2方向AD2は第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に直角に曲がる方向である。すなわち、第1方向AD1と第2方向AD2との間の角度は、直角である(図6)。
第2実施形態では、カット10の第1部分11がフィルムの所定方向(X方向)と交差する第1方向AD1に延び、第1部分11の一端11Aに連続する第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に直角に曲がる第2方向AD2に延びる。
これにより、第2実施形態では、カット10がL字形状になる(図6)。このような構成では、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第1方向AD1に延びる第1部分11に吸収される。そのため、第2実施形態によれば、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが生じても、意図しないミシン目Mの開裂を防ぐことができる。
また、第2実施形態では、ミシン目Mを意図して開裂させる際は、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第1方向AD1に延びる第1部分11に吸収されることで、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDに対して所定方向(X方向)にミシン目Mが開裂する力RDが相対的に大きくなる(図6)。そのため、第2実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿って開裂しやすくなる。
また、第2実施形態では、所定方向(X方向)と直交方向(Y方向)との間に生じた力FDでカット10の一端(第2部分12の一端12A)からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカット10の第1方向AD1に延びる第1部分11に繋がりやすくなる。そのため、第2実施形態では、ミシン目M以外の部分が裂けること(以下、ミシン目不良という場合がある)を抑制することができる(図6)。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態のミシン目構造を示す。なお、図7では、第1実施形態(図1~図3)と共通する部分に、図1~図3に付した符号と同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
第3実施形態では、カット10の第1部分11がフィルムの所定方向(X方向)と交差する第1方向AD1に延び、第1部分11の一端11Aに連続する第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がる第2方向AD2に延びる。
これにより、第3実施形態では、カット10が山型形状(または鈍角のV字形状)になる(図7)。このような構成では、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第1方向AD1に延びる第1部分11に吸収される。そのため、第3実施形態によれば、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが生じても、意図しないミシン目Mの開裂を防ぐことができる。
また、第3実施形態では、ミシン目Mを意図して開裂させる際は、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第1方向AD1に延びる第1部分11に吸収されることで、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDに対して所定方向(X方向)にミシン目Mが開裂する力RDが相対的に大きくなる(図7)。そのため、第3実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿って開裂しやすくなる。
また、第3実施形態では、所定方向(X方向)と直交方向(Y方向)との間に生じた力FDでカット10の一端(第2部分12の一端12A)からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカット10の第1方向AD1に延びる第1部分11に繋がりやすくなる(図7)。そのため、第3実施形態では、ミシン目M以外の部分が裂けること(以下、ミシン目不良という場合がある)を抑制することができる。
さらに、第3実施形態では、カット10の第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がることで、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDが、第2方向AD2に延びる第2部分12にも吸収される(図7)。その結果、直交方向(Y方向)に引っ張られる力TDに対して所定方向(X方向)にミシン目Mが開裂する力RDが相対的にさらに大きくなる。そのため、第3実施形態では、ミシン目Mが所定方向(X方向)に沿ってさらに開裂しやすくなる。
また、第3実施形態では、カット10の第2部分12が第1方向AD1から隣り合う一方のカット10側に鈍角に曲がることで、所定方向(X方向)と直交方向(Y方向)との間に生じた力でカット10の一端(第2部分12の一端12A)からフィルムが破断しても、その破断線は隣のカット10の第2方向AD2に延びる第2部分12に繋がりやすくなる。そのため、第3実施形態では、ミシン目不良をさらに抑制することができる(図7)。
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の試験により行った。
[試験体]
試験体として、ポリプロピレン(厚み40μm)製の樹脂フィルムを長方形に加工し、樹脂フィルムの短手方向に沿ってミシン目を形成したものを用意した。
[開封性]
試験体(樹脂フィルム)の寸法を長手方向に200mm、短手方向に138mmとし、樹脂フィルムのミシン目を、樹脂フィルムの短手方向に沿って開裂させたときの、ミシン目の開裂のしやすさ(開封性)を確認した。開封性は、5人の被験者(N=5)の平均で評価した。
〔評価基準〕
A(優良):軽い力でスムーズに開裂した
B(良):軽い力で開裂した
C(可):軽い力ではないが開裂した
D(不可):最後まで開裂しない
[ミシン目不良]
開封性と同様に、試験体(樹脂フィルム)のミシン目を、樹脂フィルムの短手方向に沿って開裂させたときに、ミシン目が形成された方向(樹脂フィルムの短手方向)から逸れて開裂するか(ミシン目不良)を確認した。ミシン目不良は、5人の被験者(N=5)の平均で評価した。
〔評価基準〕
A(優良):ミシン目が形成された方向に最後まで逸れずに開裂した
B(良):ミシン目が形成された方向から途中で逸れたが最後まで開裂した
C(可):ミシン目が形成された方向の最後の手前で逸れた
D(不可):ミシン目が形成された方向から途中で逸れ、最後まで開裂しなかった
[ミシン目強度]
試験体(樹脂フィルム)の寸法を長手方向に約50mm、短手方向25mmとし、精密万能試験機試(島津製作所社製、オートグラフAG-X)を用いて、測定速度を500mm/minとして、試験体を長手方向に引っ張ったときの強度(ミシン目強度)を測定した。ミシン目強度は、20N以下の場合を良好、20Nを超える場合を不良と評価した。
以下、実施例及び比較例について、説明する。各実施例及び比較例の結果は、表1に示す。
[実施例1-1]
ミシン目のカットを、ミシン目が形成される方向(樹脂フィルムの短手方向)を基準に、下方側に直交する第1方向に延びる第1部分と、第1部分の一端に連続して第1部分から右側に120°傾いた第2方向に延びる第2部分と、第1部分の一端に連続して第1部分から左側に120°傾いた第3方向に延びる第3部分を有するY字形状に形成し配置した。カットの寸法はミシン目が形成される方向に1.5mm、タイの寸法はミシン目が形成される方向に0.5mm(タイの寸法はカットの寸法に対して約33%)とした。
[実施例1-2]
実施例1-1のカットを時計回りに90°回転させて配置した以外は実施例1-1と同様にミシン目を形成した。
[実施例1-3]
実施例1-1のカットを時計回りに180°回転させて配置した以外は実施例1-1と同様にミシン目を形成した。
[実施例1-4]
実施例1-1のカットを時計回りに270°回転させて配置した以外は実施例1-1と同様にミシン目を形成した。
[実施例2-1]
ミシン目のカットを、ミシン目が形成される方向(樹脂フィルムの短手方向)を基準に、下方側に直交する第1方向に延びる第1部分と、第1部分から右側に120°傾いた第2方向に延びる第2部分有する山型形状(または鈍角のV字形状)に形成し配置した以外は、実施例1-1と同様にミシン目を形成した。
[実施例2-2]
実施例2-1のカットを時計回りに90°回転させて配置した以外は実施例1-2と同様にミシン目を形成した。
[実施例2-3]
実施例2-1のカットを時計回りに180°回転させて配置した以外は実施例1-3と同様にミシン目を形成した。
[実施例2-4]
実施例2-1のカットを時計回りに270°回転させて配置した以外は実施例1-4と同様にミシン目を形成した。
[実施例3-1]
ミシン目のカットを、ミシン目が形成される方向(樹脂フィルムの短手方向)を基準に、下方側に直交する第1方向に延びる第1部分と、第1部分から右側に90°(直角に)曲がる第2方向に延びる第2部分有するL字形状に形成し配置した以外は、実施例2-1と同様にミシン目を形成した。
[実施例3-2]
実施例3-1のカットを時計回りに90°回転させて配置した以外は実施例2-2と同様にミシン目を形成した。
[実施例3-3]
実施例3-1のカットを時計回りに180°回転させて配置した以外は実施例2-3と同様にミシン目を形成した。
[実施例3-4]
実施例3-1のカットを時計回りに270°回転させて配置した以外は実施例2-4と同様にミシン目を形成した。
[比較例1]
ミシン目のカットを、ミシン目が形成される方向(樹脂フィルムの短手方向)に沿って断続的に延びる直線状に形成し配置した。カットの寸法はミシン目が形成される方向に1.5mm、タイの寸法はミシン目が形成される方向に1.0mm(タイの寸法はカットの寸法に対して約67%)とした。
Figure 2024003707000002
表1より、ミシン目のカットが、ミシン目が形成される方向と交差する第1方向に延びる第1部分と、第1部分の一端に連続して、第1方向から隣り合う一方のカット側に直角または鈍角に曲がる第2方向に延びる第2部分を有する試験体は、開封性、ミシン目不良、ミシン目強度は、いずれも良好であった(実施例1-1~3-4)。
中でも、ミシン目のカットが、さらに第1部分から左側に120°傾いた第3方向に延びる第3部分を有するY字形状の場合は、開封性、ミシン目不良、ミシン目強度が向上する傾向があった(実施例1-1~1-4)。
これに対して、ミシン目のカットを、ミシン目が形成される方向に沿って断続的に延びる直線状に形成した場合は、開封性、ミシン目不良、ミシン目強度は、いずれも不良であった(比較例1)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 包装体(ピロー包装体)
M ミシン目(ミシン目構造)
10 カット
11 第1部分
11A 一端
12 第2部分
12A 一端
13 第3部分
20 タイ
30 シール部
40 シール部
50 破断線
51 上部
52 下部
T タイの長さ(寸法)
C カットの長さ(寸法)

Claims (5)

  1. フィルムの所定方向に沿ってカットとタイが交互に配置されたミシン目構造であって、
    前記カットは、
    前記所定方向と交差する第1方向に延びる第1部分と、
    前記第1部分の一端に連続して、前記第1方向から隣り合う一方のカット側に直角または鈍角に曲がる第2方向に延びる第2部分と、を有する、
    ミシン目構造。
  2. 前記第1部分の一端に連続して、前記第1方向から隣り合う前記一方のカット側と反対側である他方のカット側に直角または鈍角に曲がる第3方向に延びる第3部分を、さらに有する、
    請求項1に記載のミシン目構造。
  3. 前記所定方向において、前記タイの寸法が前記カットの寸法に対して10~50%である、
    請求項1に記載のミシン目構造。
  4. 前記フィルムが、樹脂フィルムである、
    請求項1に記載のミシン目構造。
  5. 筒状のフィルムの開口端部がシールされた包装体であって、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のミシン目構造を有し、
    前記ミシン目構造の前記所定方向が前記包装体の周方向である、
    包装体。
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