JP2023554389A - 組換えアデノ随伴ウイルスウイルス粒子を生成する方法 - Google Patents

組換えアデノ随伴ウイルスウイルス粒子を生成する方法 Download PDF

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Abstract

本明細書では、組換えウイルス粒子を生成するための改善された方法が提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組換えウイルス粒子を生成するための方法は、ウイルス粒子を生成することが可能な細胞の集団を含む浮遊細胞培養物を準備することと、細胞に形質移入するためにポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の第1の体積を浮遊培養物に移すことと、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の第2の体積を浮遊培養物に移すこととを含み、第1及び第2の体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移すことが、同時または任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えAAV(rAAV)粒子である。【選択図】なし

Description

本開示は、組換えウイルス粒子を大規模に浮遊細胞培養物中で生成する方法であって、培養物中の細胞に形質移入することを含む、方法に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月16日に出願された米国特許出願第63/126,405号による利益を主張し、当該出願は、その全体が参照により本明細書に援用される。
背景
組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベースベクターは、現在最も広く使用されている開発中の遺伝子療法製品である。rAAVベクター系の使用が好まれる理由は、部分的には、野生型ウイルスに関連する疾患がないこと、AAVの形質導入が非分裂細胞にも分裂細胞にも可能であること、及び臨床試験で結果的に長期のロバストな導入遺伝子発現が観察されていることによるものであり、このことは、遺伝子療法の適応症における送達の大きな可能性を示している。加えて、種々の天然及び組換えrAAVベクター血清型は、種々の組織、器官、及び細胞を特異的に標的化し、ベクターに対する任意の既存の免疫を回避するのに役立ち、そのためAAVベース遺伝子療法の治療応用を拡大する。複製欠損型ウイルス(例えば、AAV)ベースの遺伝子療法をより広く後期臨床段階及び商業的使用に採用できるようになる前に、組換えウイルス粒子を大規模生産するための新たな方法を開発する必要がある。
したがって、当技術分野では、rAAV粒子を大規模に生成するための方法の生産性及び収率の改善が必要とされている。
簡単な概要
1つの態様において、本開示は、サイズ排除クロマトグラフィーを用いて組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ゲノムを単離する方法を提供する。いくつかの実施形態において、当該方法は、rAAV粒子を含む組成物をrAAV粒子が変性される条件に供してから、変性したrAAV粒子を含む組成物をサイズ排除クロマトグラフィーに供することを含む。いくつかの実施形態において、サイズ排除クロマトグラフィーの移動相は、塩、有機溶媒、または洗浄剤を含む。いくつかの実施形態において、移動相はさらに、緩衝剤を含む。いくつかの実施形態において、rAAVは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAVは、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
さらなる態様において、本開示は、サイズ排除クロマトグラフィーを用いて組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を特性評価する方法を提供する。単離されたrAAV粒子の特性評価としては、限定されるものではないが、単離されたrAAV粒子を含む組成物のベクターゲノムサイズ純度を定量すること、カプシド内のベクターゲノムの折畳みまたは二次構造を評価すること、及び単離rAAV粒子を含む組成物のベクターゲノム力価(Vg)を定量することが挙げられる。いくつかの実施形態において、サイズ排除クロマトグラフィーの移動相は、塩、有機溶媒、または洗浄剤を含む。いくつかの実施形態において、移動相はさらに、緩衝剤を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAVは、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、バッチリリース、例えば、バッチリリース試験及び/またはロットリリース試験に適している。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、ロットリリース試験の一部として実施される。
いくつかの実施形態において、本開示は以下を提供する。
[1.]組換えウイルス粒子を生成する方法であって、
a)前記組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、前記1つ以上のポリヌクレオチドを前記少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
d)前記形質移入された細胞を含む前記細胞培養物を、前記組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
(i)前記1つ以上のポリヌクレオチドが、組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含み、
(ii)ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約60分未満で完了し、
(iii)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、約6時間以下の期間にわたって実施され、かつ
(iv)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、同時または任意の順序で連続的に実施される、
前記方法。
[2.]ステップc)がもう1回繰り返される、[1]に記載の方法。
[3.]ステップc)が1回以上繰り返される、[1]に記載の方法。
[4.]ステップc)が1、2、3、4、5、6、7、または8回繰り返される、[1]に記載の方法。
[5.]前記浮遊培養物に移された前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積が、ステップa)の前記浮遊細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の方法。
[6.]ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される、[1]~[5]のいずれか1つに記載の方法。
[7.]ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約60分以内に開始される、[1]~[5]のいずれか1つに記載の方法。
[8.]組換えウイルス粒子の生成を増加させる方法であって、
a)前記組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、前記1つ以上のポリヌクレオチドを前記少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
d)前記形質移入された細胞を含む前記細胞培養物を、前記組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
(i)前記1つ以上のポリヌクレオチドが、組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含み、
(ii)ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約60分未満で完了し、
(iii)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、約6時間以下の期間にわたって実施され、かつ
(iv)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、同時または任意の順序で連続的に実施される、
前記方法。
[9.]ステップc)がもう1回繰り返される、[8]に記載の方法。
[10.]ステップc)が1回以上繰り返される、[8]に記載の方法。
[11.]ステップc)が1、2、3、4、5、6、7、または8回繰り返される、[8]に記載の方法。
[12.]前記浮遊培養物に移された前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積が、ステップa)の前記浮遊細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である、[8]~[11]のいずれか1つに記載の方法。
[13.]ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される、[8]~[12]のいずれか1つに記載の方法。
[14.]ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約60分以内に開始される、[8]~[13]のいずれか1つに記載の方法。
[15.]前記1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和することが、インラインミキサーによって実施される、[1]~[14]のいずれか1つに記載の方法。
[16.]ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約30分未満で完了する、[1]~[15]のいずれか1つに記載の方法。
[17.]ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約35分未満で完了する、[1]~[15]のいずれか1つに記載の方法。
[18.]ステップb)及びステップc)の前記インキュベートすることが各々約10~約20分間である、[1]~[17]のいずれか1つに記載の方法。
[19.]ステップb)及びステップc)の前記インキュベートすることが各々約10~約15分間である、[1]~[17]のいずれか1つに記載の方法。
[20.]前記少なくとも1つの形質移入試薬が安定なカチオン性ポリマーを含む、[1]~[19]のいずれか1つに記載の方法。
[21.]前記少なくとも1つの形質移入試薬がPEIを含む、[1]~[20]のいずれか1つに記載の方法。
[22.]前記細胞培養物が、約200リットルから約5,000リットルの間の体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[23.]前記細胞培養物が、約200リットルから約2,000リットルの間の体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[24.]前記細胞培養物が、約200リットルから約1,000リットルの間の体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[25.]前記細胞培養物が、約200リットルから約500リットルの間の体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[26.]前記細胞培養物が、約200リットル、約300リットル、約400リットル、約500リットル、約750リットル、約1,000リットル、約2,000リットル、約3,000リットル、または約5,000リットルの体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[27.]前記細胞培養物が約500リットルの体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[28.]前記細胞培養物が約1,000リットルの体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[29.]前記細胞培養物が約2,000リットルの体積を有する、[1]~[21]のいずれか1つに記載の方法。
[30.]前記細胞の集団が、哺乳類細胞または昆虫細胞の集団を含む、[1]~[29]のいずれか1つに記載の方法。
[31.]前記細胞の集団が哺乳類細胞の集団を含む、[1]~[29]のいずれか1つに記載の方法。
[21.]前記細胞の集団が、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、及び/またはPerC6細胞の集団を含む、[1]~[29]のいずれか1つに記載の方法。
[33.]前記細胞の集団がHEK293細胞の集団を含む、[1]~[29]のいずれか1つに記載の方法。
[34.]ステップa)で準備される前記浮遊細胞培養物が、約2×10E+6から約10E+7個の間の生存細胞/mlを含む、[1]~[33]のいずれか1つに記載の方法。
[35.]前記細胞培養物が、約2日から約10日の間、約3日から約5日の間、または約5日から14日の間、前記組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持される、[1]~[34]のいずれか1つに記載の方法。
[36.]前記細胞培養物が、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、または約7日間維持される、[1]~[34]のいずれか1つに記載の方法。
[37.]前記細胞培養物が少なくとも約3日間維持される、[1]~[34]のいずれか1つに記載の方法。
[38.]前記細胞培養物が約3日間維持される、[1]~[34]のいずれか1つに記載の方法。
[39.]前記細胞培養物が約4日間維持される、[1]~[34]のいずれか1つに記載の方法。
[40.]前記組換えウイルス粒子が、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子または組換えレンチウイルス粒子である、[1]~[39]のいずれか1つに記載の方法。
[41.]前記組換えウイルス粒子がrAAV粒子である、[1]~[39]のいずれか1つに記載の方法。
[42.]前記rAAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む、[41]に記載の方法。
[43.]前記rAAV粒子が、AAV8、AAV9、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、またはAAV.hu37血清型のカプシドタンパク質を含む、[41]に記載の方法。
[44.]前記rAAV粒子が、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む、[41]に記載の方法。
[45.]前記rAAV粒子が、導入遺伝子を含むゲノムを含む、[41]~[44]のいずれか1つに記載の方法。
[46.]前記導入遺伝子が、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと作用可能に接続した調節エレメントを含む、[45]に記載の方法。
[47.]前記調節エレメントが、エンハンサー、プロモーター、及びポリA領域のうちの1つ以上を含む、[46]に記載の方法。
[48.]前記調節エレメント及びポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが異種である、[45]または[46]に記載の方法。
[49.]前記導入遺伝子が、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、融合タンパク質、Fc融合ポリペプチド、イムノアドヘシン、免疫グロブリン、操作タンパク質、タンパク質フラグメント、または酵素をコードする、[45]~[48]のいずれか1つに記載の方法。
[50.]前記導入遺伝子が、抗VEGF Fab、イズロニダーゼ(IDUA)、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)、またはVEGF受容体1(sFlt-1)の非膜結合型スプライスバリアントをコードする、[45]~[48]のいずれか1つに記載の方法。
[51.]前記導入遺伝子が、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドロラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノスキシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、マイクロジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MERがん原遺伝子チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合体をコードする、[45]~[48]のいずれか1つに記載の方法。
[52.]前記1つ以上のポリヌクレオチドが、
a)パッケージング対象のrAAVゲノム、
b)パッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能、
c)パッケージングするのに十分なAAV repタンパク質、及び
d)パッケージングするのに十分なAAV capタンパク質
をコードする、[41]~[51]のいずれか1つに記載の方法。
[53.]前記1つ以上のポリヌクレオチドが、前記rAAVゲノムをコードするポリヌクレオチドと、前記AAV repタンパク質及び前記AAV capタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、前記アデノウイルスヘルパー機能をコードするポリヌクレオチドとを含む、[52]に記載の方法。
[54.]前記アデノウイルスヘルパー機能が、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子のうちの少なくとも1つを含む、[52]または[53]のいずれか1つに記載の方法。
[55.]前記rAAV粒子を回収することをさらに含む、[412]~[54]のいずれか1つに記載の方法。
[56.]前記細胞培養物が、約5×10e+10GC/mlから約1×10e+12GC/mlの間のrAAV粒子を生成する、[41]~[55]のいずれか1つに記載の方法。
[57.]前記細胞培養物が、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法の少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する、[41]~[56]のいずれか1つに記載の方法。
[58.][41]~[57]のいずれか1つに記載の方法によって生成された、単離されたrAAV粒子
を含む、組成物。
本明細書で説明される組成物及び方法のさらなる他の特徴及び利点は、添付の図面と共に読めば、以下の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
単回用量50L一過性形質移入のための複合体調製プロセスフロー図。 単回用量200L一過性形質移入のための複合体調製プロセスフロー図。 単回用量500L一過性形質移入のための複合体調製プロセスフロー図。 単回用量形質移入を用いた50L、200L、及び500Lリアクターのバイオリアクター生産性。 複合体化時間が増加すると、形質移入複合体がより大きくなる。 複合体化時間が一過性形質移入効率に及ぼす影響を試験するための複合体調製プロセスフロー図。 複合体化時間が一過性形質移入効率に及ぼす影響。 200L分割一過性形質移入のための複合体調製プロセスフロー図。 200lバイオリアクターにおける単回用量形質移入と分割形質移入との生産性比較。 分割形質移入のロバストネス。 500L分割一過性形質移入のための複合体調製プロセスフロー図。 分割形質移入を用いた500Lリアクターのバイオリアクター生産性。 2,000Lプロセスの200Lスケールダウンにおける分割形質移入プロセスフロー図。
詳細な説明
本明細書では、大規模な培養物、例えば浮遊培養物中で組換えウイルス粒子を生成するための方法であって、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む1体積より多い別々に生成された組成物を培養物に移すことを含み、1体積より多い組成物を移すことが約6時間以下の期間にわたって実施され、1体積より多い組成物を移すことが同時または連続的に実施される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は、安定なカチオン性ポリマー(例えば、PEI)を含む。いくつかの実施形態において、大規模な細胞培養物は、約200リットルから約20,000リットルの間であり、培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む別々に生成された組成物の合わせた体積は、細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む別々に生成された組成物の各体積は、約60分以下(例えば、約30分以下)で生成され、細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む別々に生成された組成物の合わせた体積は、約60分以下(例えば、約30分以下)で単一バッチで生成され、大規模培養物に移され得る体積より大きい。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、本明細書で開示される方法は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む大きな総体積の組成物を細胞培養物に移すことを可能にすることによって生産性の増加をもたらし、ここで、組成物の各構成成分体積は、約60分以下(例えば、約30分以下)で生成され、細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む別々に生成された組成物の各体積は、60分以下、50分以下、40分以下、35分以下、30分以下、25分以下、または20分以下で生成され、細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む別々に生成された組成物の各体積は、30分以下で生成され、細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法の生産性は、単一バッチで生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を含む組成物の同じ総体積を移すことを含む参照方法の生産性の少なくとも約2倍である。いくつかの実施形態において、生産性は、収集時の培養物ml当たりのウイルス粒子として定量される。いくつかの実施形態において、生産性は、単位体積、例えば1mlの培養物から回収されたウイルス粒子の数として定量される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は浮遊細胞培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、撹拌バイオリアクター内でマイクロキャリアまたはマクロキャリアに付着して成長する接着性細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、HEK293細胞を含む浮遊細胞培養物である。
いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子である。いくつかの実施形態において、rAAVは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAVは、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
1つの治療単位用量を調製するのに極めて多数のrAAV粒子が必要であることを考えると、rAAV収量が2倍増加すれば単位用量当たりの製品コストが顕著に低減する。ウイルス収量が増加すれば、それに応じて、rAAV粒子の生成に必要な消耗品のコストだけでなく、工業用ウイルス精製施設の建設に関連する設備投資のコストも低減することができる。
定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、本開示が関連する技術分野の当業者によって一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。本開示の方法の理解を容易にするため、以下に複数の用語及び表現を定義する。
例えば、組成物中の成分の量、組成物中の成分の濃度、流量、rAAV粒子収量、フィード体積、塩濃度、類似の値、及びこれらの範囲を修飾し、本明細書で提供される方法で用いられる「約」とは、例えば、濃縮物もしくは使用溶液を作製するために使用される典型的な測定及び取扱い手順によって;これらの手順における偶発性のエラーによって;組成物の作製もしくは方法の実行に用いられる製造、供給源、もしくは成分の純度の違いによって;及び類似の考慮事項によって生じ得る、数値的量のバリエーションを意味する。「約」という用語は、特定の初期濃度を有する組成物または混合物が老化することによって相違する量も包含する。「約」という用語は、特定の初期濃度を有する組成物または混合物を混合または処理することによって相違する量も包含する。「約」という用語で修飾されているかどうかにかかわらず、請求項は、その量の等価物を含む。いくつかの実施形態において、「約」という用語は、示された数または範囲よりも約10~20%多いまたは少ない範囲を意味する。さらなる実施形態において、「約」とは、示された数または範囲のプラスマイナス10%を意味する。例えば、「約10%」は9%~11%の範囲を示す。
「AAV」とはアデノ随伴ウイルス(adeno-associated virus)の省略形であり、このウイルス自体またはその修飾物、派生物、もしくはシュードタイプを意味するように使用することができる。当該用語は、別段に要求される場合を除いて、全てのサブタイプ、ならびに天然の形態及び組換え形態両方を包含する。省略形「rAAV」とは、組換えアデノ随伴ウイルスを意味する。「AAV」という用語は、1型AAV(AAV1)、2型AAV(AAV2)、3型AAV(AAV3)、4型AAV(AAV4)、5型AAV(AAV5)、6型AAV(AAV6)、7型AAV(AAV7)、8型AAV(AAV8)、9型AAV(AAV9)、トリAAV、ウシAAV、イヌAAV、ウマAAV、霊長類AAV、非霊長類AAV、及びヒツジAAV、ならびにこれらの修飾物、派生物、またはシュードタイプを含む。「霊長類AAV」とは霊長類に感染するAAVを意味し、「非霊長類AAV」とは非霊長類哺乳類に感染するAAVを意味し、「ウシAAV」とはウシ哺乳類に感染するAAVを意味する、などとなる。
AAV粒子に適用される「組換え」とは、AAV粒子が、本質的にAAV粒子とは異なるAAV粒子コンストラクトをもたらす1つ以上の手順の生成物であることを意味する。
組換えアデノ随伴ウイルス粒子「rAAV粒子」とは、少なくとも1つのAAVカプシドタンパク質と、異種ポリヌクレオチド(すなわち、野生型AAVゲノム以外のポリヌクレオチド、例えば、哺乳類細胞に送達させる導入遺伝子)を含むカプシド化ポリヌクレオチドrAAVベクターゲノムとから構成されるウイルス粒子を意味する。rAAV粒子は、任意の修飾物、派生物、またはシュードタイプを含めた任意のAAV血清型(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、もしくはAAV10、またはこれらの派生体/修飾物/シュードタイプ)とすることができる。このようなAAV血清型及び派生物/修飾物/シュードタイプ、ならびにこのような血清型/派生物/修飾物/シュードタイプを生成する方法は、当技術分野で知られている(例えば、Asokan et al.,Mol.Ther.20(4):699-708(2012)を参照)。
本開示のrAAV粒子は、任意の血清型、または血清型の任意の組合せ(例えば、2つ以上の血清型を含む(例えば、rAAV2、rAAV8、及びrAAV9粒子のうちの2つ以上を含む)rAAV粒子集団)とすることができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、rAAV1、rAAV2、rAAV3、rAAV4、rAAV5、rAAV6、rAAV7、rAAV8、rAAV9、rAAV10、もしくはその他のrAAV粒子、またはこれらの2つ以上の組合せである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、rAAV8またはrAAV9粒子である。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプからなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8、AAV9、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプの血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。
「細胞培養物」という用語は、マイクロキャリアまたはマクロキャリア、バイオリアクター、ローラーボトル、ハイパースタック、ミクロスフェア、マクロスフェア、フラスコなどで、浮遊状態でまたは接着して成長させる細胞、及び上清または浮遊液自体の構成成分を意味し、このような構成成分としては、限定されるものではないが、rAAV粒子、細胞、細胞デブリ、細胞混入物、コロイド粒子、生体分子、宿主細胞タンパク質、核酸、脂質、及び凝集剤が挙げられる。バイオリアクターなどの大規模アプローチ(浮遊培養物、及び撹拌バイオリアクター内のマイクロキャリアまたはマクロキャリアに付着して成長させる付着細胞が含まれる)は、「細胞培養物」という用語に包含される。ウイルス粒子またはタンパク質の大規模生産及び小規模生産いずれのための細胞培養手順も、本開示に包含される。いくつかの実施形態において、「細胞培養物」という用語は、懸濁液中で成長した細胞を意味する。いくつかの実施形態において、「細胞培養物」という用語は、撹拌バイオリアクター内でマイクロキャリアまたはマクロキャリアに付着して成長した接着性細胞を意味する。
本明細書で使用する場合、「精製すること」、「精製」、「分離」、「分離すること」、「分離」、「単離する」、「単離すること」、または「単離」という用語は、ターゲット生成物と1つ以上の不純物とを含む試料からのターゲット生成物(例えば、rAAV粒子及びrAAVゲノム)の純度の程度を高めることを意味する。典型的には、ターゲット生成物の純度の程度は、試料から少なくとも1つの不純物を(完全にまたは不完全に)除去することによって高められる。いくつかの実施形態において、試料中のrAAVの純度の程度は、本明細書で説明される方法を使用することにより、試料から1つ以上の不純物を(完全にまたは不完全に)除去することによって増加する。
本開示及び請求項で使用する場合、単数形「a」「an」及び「the」は、文脈による明確な別段の定めがない限り、複数形を含む。
諸実施形態が「~を含む」という語を用いて本明細書で説明されている場合は常に、「~からなる」及び/または「本質的に~からなる」という観点から説明されている別の類似の実施形態も提供されるものと理解されたい。また、諸実施形態が「本質的に~からなる」という語を用いて本明細書で説明されている場合は常に、「~からなる」という観点から説明されている別の類似の実施形態も提供されるものと理解されたい。
「及び/または」という用語は、本明細書で「A及び/またはB」などの表現で使用される場合、A及びBの両方、AまたはB、A(単独)、ならびにB(単独)を含むように意図されている。同様に、「及び/または」という用語は、「A、B、及び/またはC」のような表現で使用される場合、以下の実施形態の各々を包含するように意図されている:A、B、及びC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)。
本開示の実施形態がマルクーシュグループまたはその他の代替のグループに関して説明される場合、本開示の方法は、全体として挙げられたグループ全体を包含するだけでなく、グループの各メンバーも個別に包含し、メイングループの全ての可能なサブグループも包含し、さらにグループメンバーの1つ以上不在のメイングループも包含する。また、本開示の方法は、本開示の方法におけるグループメンバーのいずれかの1つ以上が明示的に除外されることも想定している。
組換えウイルス生成のための方法
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えウイルス粒子を生成する方法であって、
a)組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
d)形質移入された細胞を含む細胞培養物を、組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
1つ以上のポリヌクレオチドが、組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子またはパッケージング対象のrAAVゲノム)を含む。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約7%から約15%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約10%である。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了する前に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了した直後に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約5分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約10分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約15分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約20分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約30分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約45分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約60分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、各々約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約60分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約50分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約40分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約25分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分から約20分の間、約10分から約20分の間、約5分から約15分の間、約10分から約15分の間、または約15分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分から約15分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分間、約10分間、約12分間、約13分間、約14分間、約15分間、約16分間、約17分間、約18分間、または約20分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約12分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約15分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約12時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約8時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約6時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約5時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約4時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約3時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約12時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約9時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約8時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約7時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約6時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約3時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約2時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、同時または任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、同じ方法で実施される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約500リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約2,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はカチオン性ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子である。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えウイルス粒子を生成する方法であって、
a)組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
d)形質移入された細胞を含む細胞培養物を、組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
1つ以上のポリヌクレオチドが、組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含み、ステップc)が1回以上繰り返される、方法を提供する。いくつかの実施形態において、ステップc)はもう1回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は2回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は3回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は4回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は5回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は6回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は8回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は9回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は10回繰り返される。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約7%から約15%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約10%である。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了する前に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了した直後に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約5分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約10分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約15分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約20分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約30分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約45分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約60分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、各々約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約60分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約50分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約40分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約25分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分から約20分の間、約10分から約20分の間、約5分から約15分の間、約10分から約15分の間、または約15分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分から約15分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分間、約10分間、約12分間、約13分間、約14分間、約15分間、約16分間、約17分間、約18分間、または約20分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約12分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約15分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約12時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約8時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約6時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約5時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約4時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約3時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約12時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約9時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約8時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約7時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約6時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約3時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約2時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、同時または任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、同じ方法で実施される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約500リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約2,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はカチオン性ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子)を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子である。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えウイルス粒子の生成を増加させる方法であって、
a)組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
d)形質移入された細胞を含む細胞培養物を、組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
1つ以上のポリヌクレオチドが、組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法の少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約100%増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、または少なくとも約5倍増加させる。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約7%から約15%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約10%である。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了する前に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了した直後に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約5分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約10分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約15分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約20分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約30分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約45分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約60分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、各々約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約60分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約50分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約40分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約25分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分から約20分の間、約10分から約20分の間、約5分から約15分の間、約10分から約15分の間、または約15分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分から約15分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分間、約10分間、約12分間、約13分間、約14分間、約15分間、約16分間、約17分間、約18分間、または約20分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約12分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約15分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約12時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約8時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約6時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約5時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約4時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約3時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約12時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約9時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約8時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約7時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約6時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約3時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約2時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、同時または任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、同じ方法で実施される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約500リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約2,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子)を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はカチオン性ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子である。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えウイルス粒子の生成を増加させる方法であって、
a)組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
d)形質移入された細胞を含む細胞培養物を、組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
1つ以上のポリヌクレオチドが、組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含み、ステップc)が1回以上繰り返される、方法を提供する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法の少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約100%増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、または少なくとも約5倍増加させる。いくつかの実施形態において、ステップc)はもう1回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は2回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は3回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は4回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は5回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は6回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は8回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は9回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は10回繰り返される。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約7%から約15%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の細胞培養物の体積の約10%である。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了する前に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了した直後に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約5分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約10分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約15分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約20分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約30分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約45分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約60分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、各々約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約60分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約50分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約40分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約25分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分から約20分の間、約10分から約20分の間、約5分から約15分の間、約10分から約15分の間、または約15分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分から約15分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分間、約10分間、約12分間、約13分間、約14分間、約15分間、約16分間、約17分間、約18分間、または約20分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約12分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約15分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約12時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約8時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約6時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約5時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約4時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約3時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約12時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約9時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約8時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約7時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約6時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約3時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約2時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、同時または任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、同じ方法で実施される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約500リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約2,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はカチオン性ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子である。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子またはパッケージング対象のrAAVゲノム)を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、
a)rAAVを生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊細胞培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊細胞培養物に移すことと、
d)形質移入された細胞を含む浮遊細胞培養物を、rAAV粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
を含み、
形質移入試薬がPEIを含み、1つ以上のポリヌクレオチドがrAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子の生成を増加させる方法であって、
a)rAAV粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すことと、
d)形質移入された細胞を含む浮遊細胞培養物を、rAAV粒子の生成を可能にする条件下で維持することを含み、形質移入試薬がPEIを含み、1つ以上のポリヌクレオチドがrAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法の少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約100%増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、または少なくとも約5倍増加させる。いくつかの実施形態において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、a)rAAV粒子を生成可能な細胞の集団を含む約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートすることと、c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を培養物に移すことと、d)形質移入された細胞を含む浮遊細胞培養物を、rAAV粒子の生成を可能にする条件下で維持することとを含み、形質移入試薬がPEIを含み、1つ以上のポリヌクレオチドがrAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含み、ステップc)が1回以上繰り返される、方法を提供する。いくつかの実施形態において、ステップc)はもう1回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は2回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は3回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は4回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は5回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は6回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は8回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は9回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は7回繰り返される。いくつかの実施形態において、ステップc)は10回繰り返される。いくつかの実施形態において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子の生成を増加させる方法であって、a)rAAV粒子を生成可能な細胞の集団を含む約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートすることと、c)第2の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を培養物に移すことと、d)形質移入された細胞を含む浮遊細胞培養物を、rAAV粒子の生成を可能にする条件下で維持することとを含み、形質移入試薬がPEIを含み、1つ以上のポリヌクレオチドがrAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含み、ステップc)が1回以上繰り返される、方法を提供する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法の少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、当該方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約100%増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法と比較して、rAAV生成を少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、または少なくとも約5倍増加させる。いくつかの実施形態において、浮遊細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の浮遊細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の浮遊細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の浮遊細胞培養物の体積の約7%から約15%の間である。いくつかの実施形態において、浮遊細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、ステップa)の浮遊細胞培養物の体積の約10%である。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了する前に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了した直後に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約5分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約10分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約15分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約20分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約30分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、先行ステップの移すことを完了してから約45分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップc)の移すことは、ステップb)の移すことを完了してから約60分以内に開始される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、各々約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約60分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約50分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約40分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約25分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことは、各々約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分から約20分の間、約10分から約20分の間、約5分から約15分の間、約10分から約15分の間、または約15分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分から約15分の間に行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約5分間、約10分間、約12分間、約13分間、約14分間、約15分間、約16分間、約17分間、約18分間、または約20分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約10分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約12分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)のインキュベートは、約15分間行われる。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約12時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約8時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約6時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約5時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約4時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約1時間から約3時間の間の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約12時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約9時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約8時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約7時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約6時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約5時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約3時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、約2時間以下の期間にわたって実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、同時または任意の順序で連続的に実施される。
いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の移すことは、任意の順序で連続的に実施される。いくつかの実施形態において、ステップb)及びステップc)の混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、同じ方法で実施される。いくつかの実施形態において、浮遊細胞培養物は、浮遊細胞培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、浮遊細胞培養物は、約400リットルから約10,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約500リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約2,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子またはパッケージング対象のrAAVゲノム)を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
形質移入に基づく組換えウイルス粒子生成系は、当業者に知られている。例えば、Reiser et al.,Gene Ther 7(11):910-3(2000);Dull et al.,J Virol.72(11):8463-8471(1998);Hoffmann et al.,PNAS 97(11)6108-6113(2000);Milian et al.,Vaccine 35(26):3423-3430 (2017)(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)を参照。本明細書で開示される方法は、形質移入に基づく生成系で組換えウイルス粒子を生成するために使用することができる。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は、組換えデングウイルス、組換えエボラウイルス、組換えヒトパピローマウイルス(HPV)、組換えヒト免疫不全ウイルス(HIV)、組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)、組換えレンチウイルス、組換えインフルエンザウイルス、組換え水疱性口内炎ウイルス(VSV)、組換えポリオウイルス、組換えアデノウイルス、組換えレトロウイルス、組換えワクシニア、組換えレオウイルス、組換え麻疹、組換えニューキャッスル病ウイルス(NDV)、組換え帯状疱疹ウイルス(HZV)、組換え単純ヘルペスウイルス(HSV)、または組換えバキュロウイルスである。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は、組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)、組換えレンチウイルス、または組換えインフルエンザウイルスである。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えレンチウイルスである。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えインフルエンザウイルスである。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えバキュロウイルスである。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
当技術分野で知られている細胞に形質移入するための任意の好適な形質移入試薬を、本明細書で開示される方法に従って組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)の生成に使用することができる。いくつかの実施形態において、細胞はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)である。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、化学ベースの形質移入法を用いて細胞に形質移入することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、カチオン性有機キャリアを用いて細胞に形質移入することを含む。例えば、Gigante et al.,MedChemComm 10(10):1692-1718(2019);Damen et al.MedChemComm 9(9):1404-1425(2018)(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)を参照。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、脂質、例えば、DOTMA、DOTAP、ヘルパー脂質(Dope、コレステロール)、及びこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、多価カチオン性脂質、例えば、DOSPA、DOGS、及びこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、双極性脂質、またはボラ両親媒性物質(bolaamphiphile)(ボラ)を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、生物学的還元性及び/または二量体化可能な脂質を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、ジェミニ界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、Lipofectin(商標)、Transfectam(商標)、Lipofectamine(商標)、Lipofectamine 2000(商標)、またはLipofectamin PLUS 2000(商標)を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、ポリマー、例えば、ポリ(L-リジン)(PLL)、ポリエチレンイミン(PEI)、多糖(キトサン、デキストラン、シクロデキストリン(CD))、ポリ[2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート](PDMAEMA)、及びデンドリマー(ポリアミドアミン(PAMAM)、ポリ(プロピレンイミン)(PPI))を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、ペプチド、例えば、塩基性アミノ酸に富むペプチド(CWL18)、細胞透過性ペプチド(CPP)(Argに富むペプチド(オクタアルギニン、TAT))、核局在化シグナル(NLS)(SV40)、及びターゲティング(RGD)を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性有機キャリアは、カチオン性リポソームと組み合わせたポリマー(例えば、PEI)を含む。Paris et al.,Molecules 25(14):3277(2020)(参照によりその全体が本明細書に援用される)。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は、リン酸カルシウム、高度に分岐した有機化合物(デンドリマー)、カチオン性ポリマー(例えば、DEAEデキストランまたはポリエチレンイミン(PEI))、リポフェクションを含む。
いくつかの実施形態において、形質移入試薬は、ポリ(L-リジン)(PLL)、ポリエチレンイミン(PEI)、直鎖状PEI、分枝状PEI、デキストラン、シクロデキストリン(CD)、ポリ[2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート](PDMAEMA)、ポリアミドアミン(PAMAM)、ポリ(プロピレンイミン)(PPI)、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は、ポリエチレンイミン(PEI)、直鎖状PEI、分枝状PEI、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はポリエチレンイミン(PEI)を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は直鎖状PEIを含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は分枝状PEIを含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は、約5から約25kDaの間の分子量を有するポリエチレンイミン(PEI)を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEG化ポリエチレンイミン(PEI)を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬は、疎水性部位(例えば、コレステロール、コリン、アルキル基、及びいくつかのアミノ酸)が付着した修飾ポリエチレンイミン(PEI)を含む。
組成物ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、当業者に知られている任意の方法によって調製することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和することは、形質移入試薬及び1つ以上のポリヌクレオチドの各々を無菌液体(例えば、組織培養基)に希釈することと、希釈された形質移入試薬及び希釈された1つ以上のポリヌクレオチドを混合することとを含む。いくつかの実施形態において、混合することは、希釈された1つ以上のポリヌクレオチド及び希釈された少なくとも1つの形質移入試薬を、2つの別々の容器から新たな容器に移すことを含む。いくつかの実施形態において、希釈された1つ以上のポリヌクレオチド及び希釈された少なくとも1つの形質移入試薬を新たな容器に移すことは、約500ml/分、約1リットル/分、約2リットル/分、約3リットル/分、約4リットル/分、約5リットル/分、約6リットル/分、約7リットル/分、約8リットル/分、約9リットル/分、または約10リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは約3リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは約4リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは約5リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは約6リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、希釈された1つ以上のポリヌクレオチドを希釈された少なくとも1つの形質移入試薬と混合することは、インラインミキサーによって実施される。いくつかの実施形態において、インラインミキサーは低剪断インラインミキサーである。いくつかの実施形態において、インラインミキサーはスタティックインラインミキサーである。ポリヌクレオチドと形質移入試薬との混合に適したインラインミキサーは当技術分野で知られており、例えばSartorius(Flexsafe(登録商標)Pro Mixer)、Analytical Scientific Instruments US,Inc(HYPERSHEAR(商標))、Fluitec、またはSTRIKOから入手することができる。当業者は、希釈及び混合が、形質移入試薬及びポリヌクレオチドを所望の比率及び濃度で含む組成物を生成するように行われることを理解する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの形質移入試薬及び1つ以上のポリヌクレオチドの希釈及び混合は、形質移入試薬及びポリヌクレオチドを約1:5から5:1の間の重量比で含む組成物を生成する。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:3から3:1の間である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:3から1:1の間である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:2から1:1.5の間である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は、約1:5、1:4、1:3、1:2.5、1:2、1:1.75、1:1.5、1:1.25、1:1、1.25:1、1.5:1、1.75:1、2:1、2.5:1、3:1、4:1、または5:1である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:2である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:1.75である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:1.5である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:1.25である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1:1である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1.25:1である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1.5:1である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約1.75:1である。いくつかの実施形態において、形質移入試薬及びポリヌクレオチドの重量比は約2:1である。いくつかの実施形態において、組成物は、約1μgから約20μgの間の1つ以上のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは3つのプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは2つのプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは1つのプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、組換えウイルスは組換えAAVであり、1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIである。
いくつかの実施形態において、形質移入試薬及び1つ以上のポリヌクレオチドを含む組成物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬の複合体の形成を可能にするようにインキュベートされる。いくつかの実施形態において、インキュベートは室温で行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは組成物を、例えば、シェーカーにおいて約100rpmから約200rpmの間で振とうすることを含む。いくつかの実施形態において、インキュベートは、約5分から約20分の間、約10分から約20分の間、約5分から約15分の間、約10分から約15分の間、または約15分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは、約5分から約20分の間に行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは、約10分~約15分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは、約5分間、約10分間、約12分間、約13分間、約14分間、約15分間、約16分間、約17分間、約18分間、または約20分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは約11分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは約12分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは約13分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは約14分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは約15分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは、15分以下の間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは、10分以下の間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは、約5分間、約10分間、または約15分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートは約10分間行われる。いくつかの実施形態において、インキュベートの長さは、混和すること、インキュベートすること、及び移すことが、約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了するような長さである。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。
ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すための方法は、当業者に知られている。いくつかの実施形態において、移すことは蠕動ポンプを用いて実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約100ml/分から約10リットル/分の間の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約500ml/分、約1リットル/分、約2リットル/分、約3リットル/分、約4リットル/分、約5リットル/分、約6リットル/分、約7リットル/分、約8リットル/分、約9リットル/分、または約10リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約3リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約4リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約5リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約6リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約7リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約8リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約9リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移すことは、約10リットル/分の速度で実施される。いくつかの実施形態において、移す速度は、混和すること、インキュベートすること、及び移すことが、約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了するように設定される。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、同じプロセスを用いて生成される。いくつかの実施形態において、第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と別々に混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、混合物をインキュベートし、細胞に形質移入するために、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に移すこととは、同じプロセスを使用する。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に別々に移すことは、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移すことを含む。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を浮遊培養物に別々に移すことは、異なる体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移すことを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)を生成可能な細胞の集団を含む細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である。いくつかの実施形態において、移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、細胞培養物の体積の約7%から約15%の間である。いくつかの実施形態において、移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、細胞培養物の体積の約10%である。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、約0.1μgの1つ以上のポリヌクレオチド/10E+6生細胞/mlから約5μgの1つ以上のポリヌクレオチド/10E+6生細胞/mlの間を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、約0.2μgの1つ以上のポリヌクレオチド/10E+6生細胞/mlから約2μgの1つ以上のポリヌクレオチド/10E+6生細胞/mlの間を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物に移されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積は、約0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1μgの1つ以上のポリヌクレオチド/10E+6生細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約20,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約500リットルから約20,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約700リットルから約20,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約1,000リットルから約20,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約10,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約500リットルから約10,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約700リットルから約10,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約1,000リットルから約10,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約500リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約700リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約1,000リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、本明細書で言及される細胞培養体積は、表1に記載のような最終的なバイオリアクター/容器の容量である。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約200リットルから約5,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約200リットルから約2,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約200リットルから約1,000リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約200リットルから約500リットルの間の体積を有する。いくつかの実施形態において、本明細書で言及される細胞培養体積は、表1に記載のような最終的なバイオリアクター/容器の容量である。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物は約200リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約300リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約400リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約500リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約750リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約1,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約2,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約3,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約5,000リットルの体積を有する。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、2つの別々に生成された約20リットル体積(例えば、約21リットル)のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約400リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、3つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約600リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、4つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約800リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、5つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,000リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、6つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,200リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、7つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,400リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、8つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,600リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、9つの別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,800リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、10の別々に生成された約20リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約2,000リットルの細胞培養物に移すことを含む。参考のため、別々に生成された形質移入複合体混合物の体積における非限定的な例を表1に示す。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、1つの約40リットル体積(例えば、約42リットル)のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約400リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、2つの別々に生成された約40リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約800リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、4つの別々に生成された約40リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,600リットルの細胞培養物に移すことを含む。参考のため、別々に生成された形質移入複合体混合物の体積における非限定的な例を表1に示す。
Figure 2023554389000001
いくつかの実施形態において、移す速度は、混和すること、インキュベートすること、及び移すことが、約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了するように設定される。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子またはパッケージング対象のrAAVゲノム)を含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、2つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約600リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、3つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約900リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、4つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,200リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、5つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,500リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、6つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約1,800リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、7つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約2,100リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、8つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約2,400リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、9つの別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約2,700リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、10の別々に生成された約30リットル体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を、約3,000リットルの細胞培養物に移すことを含む。いくつかの実施形態において、移す速度は、混和すること、インキュベートすること、及び移すことが、約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了するように設定される。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約90分未満、約60分未満、約50分未満、約40分未満、約35分未満、約30分未満、約25分未満、または約20分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約60分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約50分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約40分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約35分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約30分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約25分未満で完了する。いくつかの実施形態において、混和すること、インキュベートすること、及び移すことは、約20分未満で完了する。
別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を細胞培養物に移すことは、同時にまたは連続的に実施することができる。同時に移すことは、重複して移すことを含む。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、同時に細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、連続的に細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了する前に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了した直後に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積を移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約5分以内に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約10分以内に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約15分以内に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約20分以内に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約30分以内に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約45分以内に開始される。いくつかの実施形態において、別々に生成されたポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の体積を移すことは、先行する別々に生成された体積の移行を完了してから約60分以内に開始される。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約1時間から約12時間の間の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約1時間から約8時間の間の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約1時間から約6時間の間の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約1時間から約5時間の間の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約1時間から約4時間の間の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約1時間から約3時間の間の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約12時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約9時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約8時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約7時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約6時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約5時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約5時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約3時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、別々に生成された体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体は、約2時間以下の期間にわたって細胞培養物に移される。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、組換えAAV粒子の生成に必要な遺伝情報(遺伝子を含む)をコードする。いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドは、1つ以上のヘルパー遺伝子、rep遺伝子、キャップ遺伝子、及び導入遺伝子(例えば、目的遺伝子またはパッケージング対象のrAAVゲノム)を含む。いくつかの実施形態において、形質移入試薬はPEIを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約2×10E+6から約10E+7生存細胞/mlの間を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約3×10E+6から約8×10E+6生存細胞/mlの間を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約3×10E+6生存細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約4×10E+6生存細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約5×10E+6生存細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約6×10E+6生存細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約7×10E+6生存細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は約8×10E+6生存細胞/mlを含む。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、細胞の集団は、哺乳類細胞または昆虫細胞の集団を含む。いくつかの実施形態において、細胞の集団は、哺乳類細胞の集団を含む。いくつかの実施形態において、細胞の集団は、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、及び/またはPerC6細胞の集団を含む。いくつかの実施形態において、細胞の集団は、HEK293細胞の集団を含む。
いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約2日から約10日の間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約3日から約5日の間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約5日から約14日またはそれ以上の間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約2日から約7日の間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約3日から約5日の間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、または約7日間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから少なくとも約3日間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約5日間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を移してから約6日間維持される。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、継続的な収集のためのrAAV粒子の生成が可能な条件下で維持される。いくつかの実施形態において、培養物はHEK293細胞(例えば、浮遊培養に適応したHEK293細胞)を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法に比べて、組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)の生成を増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、組換えウイルスの生成を少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約100%増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、組換えウイルスの生成を少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、または少なくとも約5倍増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、rAAVの生成を少なくとも約2倍増加させる。いくつかの実施形態において、生成の増加は、生成培養物の組換えウイルス(例えば、rAAV)力価を比較することによって定量される。いくつかの実施形態において、組換えウイルス(例えば、rAAV)力価は、生成培養物のミリリットル当たりのゲノムコピー(GC)として測定される。いくつかの実施形態において、組換えウイルスはrAAVである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8及びAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択されるカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、rAAV粒子及びそれを含む組成物の品質属性を維持または改善しながら、rAAV粒子の生成を増加させる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子及びそれを含む組成物の品質は、rAAV粒子の濃度(例えば、GC/ml)、rAAVゲノムのコピーを含む粒子のパーセンテージ、ゲノムを含まない粒子の比率、rAAV粒子の感染性、rAAV粒子の安定性、残留する宿主細胞タンパク質の濃度または残留する宿主細胞核酸の濃度(例えば、宿主細胞ゲノムDNA、rep及びcap遺伝子をコードするプラスミド、ヘルパー機能をコードするプラスミド、rAAVゲノムをコードするプラスミド)を定量することにより、評価される。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法によって生成されたrAAV粒子またはそれを含む組成物の品質は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法によって生成されたrAAV粒子または組成物の品質と同じである。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法によって生成されたrAAV粒子またはそれを含む組成物の品質は、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法によって生成されたrAAV粒子または組成物の品質よりも良好である。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約1×10e+10GC/mlから約1×10e+13GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約1×10e+10GC/mlから約1×10e+11GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約5×10e+10GC/mlから約1×10e+12GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約5×10e+10GC/mlから約1×10e+13GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約1×10e+11GC/mlから約1×10e+13GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約5×10e+10GC/mlから約5×10e+12GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約1×10e+11GC/mlから約5×10e+12GC/mlの間のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約1×10e+11GC/ml超のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約5×10e+11GC/ml超のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、約1×10e+12GC/ml超のrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8及びAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約5×10e+10GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約1×10e+11GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約5×10e+11GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約1×10e+12GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約5×10e+12GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約1×10e+13GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、少なくとも約5×10e+13GC/mlのrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8及びAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を含む。
当技術分野では、rAAV粒子の生成のための多数の細胞培養に基づく系が知られており、これらはいずれも、本明細書で開示される方法の実施に使用することができる。rAAVウイルス粒子を生成するためのrAAV生成培養物は、(1)好適な宿主細胞(例えば、ヒト由来細胞株(例えば、HeLa、A549、またはHEK293細胞及びその派生物(HEK293T細胞、HEK293F細胞))、哺乳類細胞株(例えば、ベロ)、CHO細胞もしくはCHO由来細胞を含む);(2)野生型もしくは変異型アデノウイルス(例えば、温度感受性アデノウイルス)、ヘルペスウイルス、バキュロウイルス、またはヘルパー機能を提供するプラスミドコンストラクトによって提供される、好適なヘルパーウイルス機能;(3)AAV rep及びcap遺伝子ならびに遺伝子産物;(4)AAV ITR配列に隣接する導入遺伝子(例えば、治療用導入遺伝子);ならびに(5)rAAV生成を支持するための好適な培地及び培地構成成分を必要とする。
当業者は、AAV rep及びcap遺伝子、AAVヘルパー遺伝子(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)、ならびにrAAVゲノム(逆方向末端反復(ITR)に隣接する1つ以上の目的遺伝子を含む)を細胞に導入して、rAAVを生成またはパッケージングすることができる多数の方法を認識している。「アデノウイルスヘルパー機能」という表現は、AAVが細胞内で効率的に成長するように細胞内で(RNAまたはタンパク質として)発現する複数のウイルスヘルパー遺伝子を意味する。当業者は、アデノウイルス及び単純ヘルペスウイルス(HSV)を含めたヘルパーウイルスがAAV複製を促進すること、そして、必須機能を提供するある特定の遺伝子が同定されており、例えば、ヘルパーが、このようなAAV遺伝子発現及び複製を促進する細胞環境への変化を誘導し得ることを理解している。本明細書で開示される方法のいくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子、ヘルパー遺伝子、ならびにrAAVゲノムは、AAV rep及びcap遺伝子、ヘルパー遺伝子、ならびにrAAVゲノムをコードする1つ以上のプラスミドベクターの形質移入により、細胞に導入される。
AAV rep及びcap遺伝子、ヘルパー遺伝子、及び/またはrAAVゲノムをコードするプラスミドまたはウイルスベクターを開発する分子生物学技法は、当技術分野で一般的に知られている。いくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子は、1つのプラスミドベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、AAVヘルパー遺伝子(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)は、1つのプラスミドベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子またはE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、残りのAAVヘルパー遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子及びE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子は、1つのプラスミドベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、1つ以上のヘルパー遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、1つ以上のヘルパー遺伝子は、1つのプラスミドベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、ヘルパー遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現する。いくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子は、1つのウイルスベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、AAVヘルパー遺伝子(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)は、1つのウイルスベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子またはE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、残りのAAVヘルパー遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子及びE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、1つ以上のヘルパー遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、1つ以上のヘルパー遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子、パッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能、及びパッケージング対象のrAAVゲノムは、1つ以上のポリヌクレオチド、例えばベクターを用いた形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、3つのポリヌクレオチドの混合物(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)を細胞に形質移入することを含む。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV8またはAAV9 cap遺伝子である。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、またはAAV.7m8 cap遺伝子である。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37をコードする。いくつかの実施形態において、パッケージング対象のrAAVゲノムをコードするベクターは、AAV ITRに隣接する目的遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、AAV ITRは、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはその他のAAV血清型からのものである。
任意のベクターの組合せを使用して、rAAV粒子が生成またはパッケージングされる細胞に、AAV rep及びcap遺伝子、AAVヘルパー遺伝子、ならびにrAAVゲノムを導入することができる。本明細書で開示される方法のいくつかの実施形態において、AAV逆方向末端反復(ITR)に隣接する対象遺伝子を含むrAAVゲノムをコードする第1のプラスミドベクターと、AAV rep及びcap遺伝子をコードする第2のベクターと、ヘルパー遺伝子をコードする第3のベクターとを使用することができる。いくつかの実施形態において、3つのベクターの混合物を細胞内に同時形質移入することができる。
いくつかの実施形態において、プラスミドベクターに加えてウイルスベクターを共に使用することにより、形質移入及び感染の組合せが使用される。
いくつかの実施形態において、rep及びcap遺伝子のうちの1つ以上ならびにAAVヘルパー遺伝子は、細胞によって構成的に発現し、細胞に形質移入または形質導入する必要がない。いくつかの実施形態において、細胞は、rep及び/またはcap遺伝子を構成的に発現する。いくつかの実施形態において、細胞は、1つ以上のAAVヘルパー遺伝子を構成的に発現する。いくつかの実施形態において、細胞は、E1aを構成的に発現する。いくつかの実施形態において、細胞は、rAAVゲノムをコードする安定的な導入遺伝子を含む。
いくつかの実施形態において、AAV rep、cap、及びヘルパー遺伝子(例えば、Ela遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、またはVA遺伝子)は、任意のAAV血清型とすることができる。同様に、AAV ITRも、任意のAAV血清型とすることができる。例えば、いくつかの実施形態において、AAV ITRは、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはその他のAAV血清型(例えば、2つ以上の血清型からの配列を有するハイブリッド血清型)からのものである。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV9またはAAV8 cap遺伝子からのものである。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはその他のAAV血清型(例えば、2つ以上の血清型からの配列を有するハイブリッド血清型)からのものである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子生成のためのAAV rep及びcap遺伝子は、異なる血清型からのものである。例えば、rep遺伝子はAAV2からのものであり、一方cap遺伝子はAAV9からのものである。
当技術分野で知られている任意の好適な培地を、本明細書で開示される方法に従って組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)の生成に使用することができる。このような培地としては、限定されるものではないが、変法イーグル培地(MEM)、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、及び米国特許第6,723,551号(参照によりその全体が本明細書に援用される)で説明されているようなSf-900 II SFM培地を含めたHyclone Laboratories及びJRHが生産する培地が挙げられる。いくつかの実施形態において、培地は、Invitrogen/ThermoFisher製のDynamis(商標)培地、FreeStyle(商標)293発現培地、またはExpi293(商標)発現培地を含む。いくつかの実施形態において、培地は、Dynamis(商標)培地を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、無血清培地、動物成分フリー培地、または化学的に定義された培地を含む細胞培養物を使用する。いくつかの実施形態において、培地は、動物成分フリー培地である。いくつかの実施形態において、培地は、血清を含む。いくつかの実施形態において、培地は、ウシ胎児血清を含む。いくつかの実施形態において、培地は、無グルタミン培地である。いくつかの実施形態において、培地は、グルタミンを含む。いくつかの実施形態において、培地には、栄養素、塩、緩衝剤、及び添加物(例えば、消泡剤)のうちの1つ以上が補充される。いくつかの実施形態において、培地には、グルタミンが補充される。いくつかの実施形態において、培地には、血清が補充される。いくつかの実施形態において、培地には、ウシ胎児血清が補充される。いくつかの実施形態において、培地には、ポロキサマー、例えば、Kolliphor(登録商標)P 188 Bioが補充される。いくつかの実施形態において、培地は、基本培地である。いくつかの実施形態において、培地は、フィード培地である。
組換えウイルス(例えば、rAAV)生成培養物は、利用されている特定の宿主細胞に適した様々な条件下で(広い温度範囲にわたり、様々な長さの時間で、など)ルーチン的に成長させることができる。当技術分野で知られているように、rAAVウイルス生成培養物には、浮遊適応性の宿主細胞、例えば、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、BSC細胞、HepG2細胞、LLC-MK細胞、CV-1細胞、COS細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、LLCPK細胞、PK15細胞、LLC-RK細胞、MDOK細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、BHK細胞、3T3細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、及びSF-9細胞が含まれ、これらは、例えば、スピナーフラスコ、撹拌タンクバイオリアクター、及びWaveバッグシステムなどの使い捨てシステムを含めた様々な方法で培養することができる。rAAV粒子を生成するための多数の浮遊培養物が当技術分野で知られており、これには例えば、米国特許第6,995,006号、第9,783,826号、及び米国特許出願公開第20120122155号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている培養物が含まれる。いくつかの実施形態において、組換えウイルスは組換えAAVである。
当技術分野で組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)を生成することが知られている任意の細胞または細胞株を、本明細書で開示される方法のいずれか1つで使用することができる。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)を生成する、または組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)の生成を増加させる方法は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、LLC-MK細胞、MDCK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、PK15細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、BHK細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、またはSF-9細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、哺乳類細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、昆虫細胞、例えばSF-9細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、浮遊培養での成長に適応した細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を使用する。いくつかの実施形態において、組換えウイルス粒子は組換えAAV粒子である。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される大規模浮遊細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、無血清培地、動物成分フリー培地、または化学的に定義された培地を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、無血清培地を含む。いくつかの実施形態において、浮遊適応性細胞は、振とうフラスコ、スピナーフラスコ、細胞バッグ、またはバイオリアクター中で培養される。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、無血清培地、動物成分フリー培地、または化学的に定義された培地を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、無血清培地を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、抗凝集剤を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、デキストラン硫酸塩を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される細胞培養物は、約0.1mg/Lから約10mg/Lの間のデキストラン硫酸塩を含む。デキストラン硫酸塩を含む培養基中で宿主細胞を形質移入するための方法は、2021年1月21日に出願された米国仮出願第63/139,992号(表題「Improved production of recombinant polypeptides and viruses」)(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される大規模浮遊培養細胞培養物は、高密度細胞培養物を含む。いくつかの実施形態において、培養物は、約1×10E+06細胞/mlから約30×10E+06細胞/mlの間の総細胞密度を有する。いくつかの実施形態において、細胞の約50%超が生細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、またはSF-9細胞である。さらなる実施形態において、細胞は、HEK293細胞である。
本明細書で開示される方法は、任意のAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含むrAAV粒子の生成で使用することができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8及びAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質またはAAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV8カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV9カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、またはAAV.7m8カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上の同一性、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%の同一性を有するカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上の同一性、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%の同一性を有するカプシドタンパク質を含む。
追加の実施形態において、rAAV粒子は、モザイクカプシドを含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、シュードタイプrAAV粒子を含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、2つ以上のAAVカプシド血清型のカプシドタンパク質キメラを含むカプシドを含む。
rAAV粒子
提供される方法は、任意の単離された組換えAAV粒子の生成で使用するのに適している。そのため、rAAVは、当技術分野で知られている任意の血清型、修飾物、もしくは派生物、またはこれらの任意の組合せ(例えば、2つ以上の血清型を含む(例えば、rAAV2、rAAV8、及びrAAV9粒子のうちの2つ以上を含む)rAAV粒子の集団)とすることができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、または他のrAAV粒子、あるいはこれらの2つ以上の組合せである。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプから選択されるAAV血清型からのカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、例えば、AAV1、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、rAAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一である、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち最大100%同一である、カプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプから選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、例えば、AAV1、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一である、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち最大100%同一である、カプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、Zinn et al.,2015,Cell Rep.12(6):1056-1068(参照によりその全体が援用される)で説明されているように、Anc80またはAnc80L65のカプシドを含む。ある特定の実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,193,956号、第9458517号、及び第9,587,282号、ならびに米国特許出願公開第2016/0376323号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で説明されているように、アミノ酸挿入物:LGETTRPまたはLALGETTRPのうちの1つを有するカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,193,956号、第9,458,517号、及び第9,587,282号、ならびに米国特許出願公開第2016/0376323号(これらの各々は、参照によりその全体が明細書に援用される)で説明されているように、AAV.7m8のカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,585,971号で開示されている任意のAAVカプシド、例えばAAVPHP.Bを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,840,719号及びWO2015/013313(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている任意のAAVカプシド、例えば、AAV.Rh74及びRHM4-1を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、WO2014/172669(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている任意のAAVカプシド、例えばAAV rh.74を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、Georgiadis et al.,2016,Gene Therapy 23:857-862及びGeorgiadis et al.,2018,Gene Therapy 25:450(これらの各々は、参照によりその全体が援用される)で説明されているように、AAV2/5のカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、WO2017/070491(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている任意のAAVカプシド、例えばAAV2tYFを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、Puzzo et al.,2017,Sci.Transl.Med.29(9):418(参照によりその全体が援用される)で説明されているようなAAVLK03またはAAV3Bのカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第8,628,966号、第US8,927,514号、第US9,923,120号、及びWO2016/049230で開示されている任意のAAVカプシド、例えば、HSC1、HSC2、HSC3、HSC4、HSC5、HSC6、HSC7、HSC8、HSC9、HSC10、HSC11、HSC12、HSC13、HSC14、HSC15、またはHSC16を含む(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、以下の特許及び特許出願(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される):米国特許第7,282,199号、第7,906,111号、第8,524,446号、第8,999,678号、第8,628,966号、第8,927,514号、第8,734,809号、第US9,284,357号、第9,409,953号、第9,169,299号、第9,193,956号、第9458517、及び第9,587,282号、米国特許出願公開第2015/0374803号、第2015/0126588号、第2017/0067908号、第2013/0224836号、第2016/0215024号、第2017/0051257号、ならびに国際特許出願第PCT/US2015/034799号、第PCT/EP2015/053335のいずれかで開示されているAAVカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、以下の特許及び特許出願(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)のいずれかで開示されているAAVカプシドのVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一である、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち最大100%同一であるカプシドタンパク質を有する:米国特許第7,282,199号、第7,906,111号、第8,524,446号、第8,999,678号、第8,628,966号、第8,927,514号、第8,734,809号、第US9,284,357号、第9,409,953号、第9,169,299号、第9,193,956号、第9458517号、及び第9,587,282号、米国特許出願公開第US2015/0374803号、第2015/0126588号、第2017/0067908号、第2013/0224836号、第2016/0215024号、第2017/0051257、ならびに国際特許出願第PCT/US2015/034799号、第PCT/EP2015/053335号。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、国際特許出願公開第WO2003/052051号(例えば、配列番号2を参照)、第WO2005/033321号(例えば、配列番号123及び88を参照)、第WO03/042397号(例えば、配列番号2、81、85、及び97を参照)、第WO2006/068888号(例えば、配列番号1及び3~6を参照)、第WO2006/110689号(例えば、配列番号5~38を参照)、第WO2009/104964号(例えば、配列番号1~5、7、9、20、22、24、及び31を参照)、第WO2010/127097号(例えば、配列番号5~38を参照)、ならびに第WO2015/191508号(例えば、配列番号80~294を参照)、ならびに米国特許出願公開第20150023924号(例えば、配列番号1、5~10を参照)(これらの各々の内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されているカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、以下で開示されているAAVカプシドのVP1、VP2及び/またはVP3配列に対し、少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一であるカプシドタンパク質を有する:国際特許出願公開第WO2003/052051号(例えば、配列番号2を参照)、第WO2005/033321号(例えば、配列番号123及び88を参照)、第WO03/042397号(例えば、配列番号2、81、85、及び97を参照)、第WO2006/068888号(例えば、配列番号1及び3~6を参照)、第WO2006/110689号(例えば、配列番号5~38を参照)、第WO2009/104964号(例えば、配列番号1~5、7、9、20、22、24、及び31を参照)、第WO2010/127097号(例えば、配列番号5~38を参照)、ならびに第WO2015/191508号(例えば、配列番号80~294を参照)、ならびに米国特許出願公開第20150023924号(例えば、配列番号1、5~10を参照)。
AAVベースウイルスベクターの核酸配列、ならびに組換えAAV及びAAVカプシドを作製する方法は、例えば、以下で教示されている:米国特許第7,282,199号、第7,906,111号、第8,524,446号、第8,999,678号、第8,628,966号、第8,927,514号、第8,734,809号、第US9,284,357号、第9,409,953号、第9,169,299号、第9,193,956号、第9458517号、及び第9,587,282号、米国特許出願公開第2015/0374803号、第2015/0126588号、第2017/0067908号、第2013/0224836号、第2016/0215024号、第2017/0051257号、国際特許出願第PCT/US2015/034799号、第PCT/EP2015/053335号、第WO2003/052051号、第WO2005/033321号、第WO03/042397号、第WO2006/068888号、第WO2006/110689号、第WO2009/104964号、第WO2010/127097号、及び第WO2015/191508号、ならびに米国特許出願公開第20150023924号。
提供される方法は、導入遺伝子をコードする組換えAAVの生成で使用するのに適している。ある特定の実施形態において、導入遺伝子は表2A~2Cから選択される。いくつかの実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端反復と、(2)調節制御要素、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、及びc)任意選択でイントロンと、(3)導入遺伝子をコードする核酸配列とを含む、ベクターを含む。インタクトなまたは実質的にインタクトなモノクローナル抗体(mAb)を発現させるための他の実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端反復と、(2)調節制御要素、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、及びc)任意選択でイントロンと、(3)抗体の軽鎖Fab及び重鎖Fab、または少なくとも重鎖または軽鎖Fab、ならびに任意選択で重鎖Fc領域をコードする核酸配列とを含む、ベクターを含む。インタクトまたは実質的にインタクトなmAbを発現させるためのさらに他の実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素を含むベクターを含む:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端反復;(2)調節制御エレメント、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、及びc)任意選択でイントロン;ならびに(3)以下のものの重鎖Fabをコードする核酸配列:抗VEGF(例えば、セバシズマブ、ラニビズマブ、ベバシズマブ、及びブロルシズマブ)、抗EpoR(例えば、LKA-651)、抗ALK1(例えば、アスクリンバクマブ)、抗C5(例えば、テシドルマブ及びエクリズマブ)、抗CD105(例えば、カロツキシマブ)、抗CC1Q(例えば、ANX-007)、抗TNFα(例えば、アダリムマブ、インフリキシマブ、及びゴリムマブ)、抗RGMa(例えば、エレザヌマブ)、抗TTR(例えば、NI-301及びPRX-004)、抗CTGF(例えば、パムレブルマブ)、抗IL6R(例えば、サトラリズマブ及びサリルマブ)、抗IL4R(例えば、デュピルマブ)、抗IL17A(例えば、イキセキズマブ及びセクキヌマブ)、抗IL-5(例えば、メポリズマブ)、抗IL12/IL23(例えば、ウステキヌマブ)、抗CD19(例えば、イネビリズマブ)、抗ITGF7 mAb(例えば、エトロリズマブ)、抗SOST mAb(例えば、ロモソズマブ)、抗pKal mAb(例えば、ラナデルマブ)、抗ITGA4(例えば、ナタリズマブ)、抗ITGA4B7(例えば、ベドリズマブ)、抗BLyS(例えば、ベリムマブ)、抗PD-1(例えば、ニボルマブ及びペムブロリズマブ)、抗RANKL(例えば、デンソマブ)、抗PCSK9(例えば、アリロクマブ及びエボロクマブ)、抗ANGPTL3(例えば、エビナクマブ*)、抗OxPL(例えば、E06)、抗fD(例えば、ラムパリズマブ)、または抗MMP9(例えば、アンデカリキシマブ);任意選択で、治療抗体のネイティブ形態と同じアイソタイプのFcポリペプチド、例えば、IgGアイソタイプアミノ酸配列IgG1、IgG2、もしくはIgG4、またはこれらの修飾Fc;ならびに以下のものの軽鎖をコードする核酸配列:抗VEGF(例えば、セバシズマブ、ラニビズマブ、ベバシズマブ、及びブロルシズマブ)、抗EpoR(例えば、LKA-651)、抗ALK1(例えば、アスクリンバクマブ)、抗C5(例えば、テシドルマブ及びエクリズマブ)、抗CD105もしくは抗ENG(例えば、カロツキシマブ)、抗CC1Q(例えば、ANX-007)、抗TNFα(例えば、アダリムマブ、インフリキシマブ、及びゴリムマブ)、抗RGMa(例えば、エレザヌマブ)、抗TTR(例えば、NI-301及びPRX-004)、抗CTGF(例えば、パムレブルマブ)、抗IL6R(例えば、サトラリズマブ及びサリルマブ)、抗IL4R(例えば、デュピルマブ)、抗IL17A(例えば、イキセキズマブ及びセクキヌマブ)、抗IL-5(例えば、メポリズマブ)、抗IL12/IL23(例えば、ウステキヌマブ)、抗CD19(例えば、イネビリズマブ)、抗ITGF7 mAb(例えば、エトロリズマブ)、抗SOST mAb(例えば、ロモソズマブ)、抗pKal mAb(例えば、ラナデルマブ)、抗ITGA4(例えば、ナタリズマブ)、抗ITGA4B7(例えば、ベドリズマブ)、抗BLyS(例えば、ベリムマブ)、抗PD-1(例えば、ニボルマブ及びペムブロリズマブ)、抗RANKL(例えば、デンソマブ)、抗PCSK9(例えば、アリロクマブ及びエボロクマブ)、抗ANGPTL3(例えば、エビナクマブ)、抗OxPL(例えば、E06)、抗fD(例えば、ラムパリズマブ)、または抗MMP9(例えば、アンデカリキシマブ)。このとき、重鎖(Fab及び任意選択でFc領域)ならびに軽鎖は、自己切断フリン(F)/F2Aまたはフリン(F)/F2Aまたはフレキシブルリンカーによって分離され、重鎖及び軽鎖ポリペプチドが等しい量で発現するのを確実にする。
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いくつかの実施形態において、本明細書では、抗VEGF FabをコードするrAAVウイルスベクターが提供される。具体的な実施形態において、本明細書では、抗VEGF FabをコードするrAAV8ベースウイルスベクターが提供される。より具体的な実施形態において、本明細書では、ラニビズマブをコードするrAAV8ベースウイルスベクターが提供される。いくつかの実施形態において、本明細書では、イズロニダーゼ(IDUA)をコードするrAAVウイルスベクターが提供される。具体的な実施形態において、本明細書では、IDUAをコードするrAAV9ベースウイルスベクターが提供される。いくつかの実施形態において、本明細書では、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)をコードするrAAVウイルスベクターが提供される。具体的な実施形態において、本明細書では、IDSをコードするrAAV9ベースウイルスベクターが提供される。いくつかの実施形態において、本明細書では、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)をコードするrAAVウイルスベクターが提供される。具体的な実施形態において、本明細書では、LDLRをコードするrAAV8ベースウイルスベクターが提供される。いくつかの実施形態において、本明細書では、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)タンパク質をコードするrAAVウイルスベクターが提供される。具体的な実施形態において、本明細書では、TPP1をコードするrAAV9ベースウイルスベクターが提供される。いくつかの実施形態において、本明細書では、VEGF受容体1(sFlt-1)の非膜結合型スプライスバリアントをコードするrAAVウイルスベクターが提供される。いくつかの実施形態において、本明細書では、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドロラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノスキシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、マイクロジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MERがん原遺伝子チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合体をコードするrAAVウイルスベクターが提供される。
追加の実施形態において、rAAV粒子は、シュードタイプAAVカプシドを含む。いくつかの実施形態において、シュードタイプAAVカプシドは、rAAV2/8またはrAAV2/9シュードタイプAAVカプシドである。シュードタイプrAAV粒子を生成し使用するための方法は当技術分野で知られている(例えば、Duan et al.,J.Virol.,75:7662-7671(2001);Halbert et al.,J.Virol.,74:1524-1532(2000);Zolotukhin et al.,Methods 28:158-167(2002);及びAuricchio et al.,Hum.Molec.Genet.10:3075-3081,(2001)を参照)。
追加の実施形態において、rAAV粒子は、2つ以上のAAVカプシド血清型のキメラであるカプシドタンパク質を含むカプシドを含む。いくつかの実施形態において、カプシドタンパク質は、AAV1、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16から選択されるAAV血清型からの2つ以上のAAVカプシドタンパク質のキメラである。
ある特定の実施形態において、1本鎖AAV(ssAAV)を使用することができる。ある特定の実施形態において、自己相補的ベクター、例えばscAAVを使用することができる(例えば、Wu,2007,Human Gene Therapy,18(2):171-82;McCarty et al,2001,Gene Therapy,Vol.8,Number 16:1248-1254;ならびに米国特許第6,596,535号、第7,125,717号、及び第7,456,683号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)を参照)。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質またはAAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV8カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV9カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
追加の実施形態において、rAAV粒子は、モザイクカプシドを含む。モザイクAAV粒子は、AAVの異なる血清型からのウイルスカプシドタンパク質の混合物から構成される。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、ならびにAAV.HSC16から選択される血清型のカプシドタンパク質を含むモザイクカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択される血清型のカプシドタンパク質を含むモザイクカプシドを含む。
追加の実施形態において、rAAV粒子は、シュードタイプrAAV粒子を含む。いくつかの実施形態において、シュードタイプrAAV粒子は、(a)AAV ITRを含む核酸ベクター、ならびに(b)AAVx(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16)に由来するカプシドタンパク質から構成されたカプシドを含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択されるAAV血清型のカプシドタンパク質から構成されたシュードタイプrAAV粒子を含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質を含むシュードタイプrAAV粒子を含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質から構成されるシュードタイプrAAV粒子を含む。いくつかの実施形態において、シュードタイプrAAV8またはrAAV9粒子は、rAAV2/8またはrAAV2/9シュードタイプ粒子である。シュードタイプrAAV粒子を生成し使用するための方法は当技術分野で知られている(例えば、Duan et al.,J.Virol.,75:7662-7671(2001);Halbert et al.,J.Virol.,74:1524-1532(2000);Zolotukhin et al.,Methods 28:158-167(2002);及びAuricchio et al.,Hum.Molec.Genet.10:3075-3081,(2001)を参照)。
追加の実施形態において、rAAV粒子は、2つ以上のAAVカプシド血清型のキメラであるカプシドタンパク質を含むカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択されるAAV血清型からの1つ以上のAAVカプシドタンパク質とのAAVカプシドタンパク質キメラを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV7、AAV9、AAV10、rAAVrh10、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択されるAAV血清型からの1つ以上のAAVカプシドタンパク質とのキメラである、AAVカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択される1つ以上のAAVカプシド血清型のカプシドタンパク質とのキメラである、AAVカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AA6、AAV7、AAV8、AAV9、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択される1つ以上のAAVカプシド血清型のカプシドタンパク質とのキメラである、AAVカプシドタンパク質を含む。
rAAV粒子を単離するための方法
いくつかの実施形態において、本開示は、単離された組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を含む組成物を生成するための方法であって、不純物を含むフィード(例えば、rAAV生成培養物)からrAAV粒子を単離することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される単離された組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を含む製剤を製造する方法は、(a)不純物を含むフィード(例えば、rAAV生成培養物)からrAAV粒子を単離することと、及び(b)製剤を生成するために、単離されたrAAV粒子を製剤化することとを含む。
いくつかの実施形態において、本開示はさらに、医薬単位薬用量の単離された組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を含む製剤を生成するための方法であって、不純物を含むフィード(例えば、rAAV生成培養物)からrAAV粒子を単離することと、単離されたrAAV粒子を製剤化することとを含む、方法を提供する。
単離されたrAAV粒子は、当技術分野で知られている方法を用いて単離することができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子を単離する方法は、下流処理、例えば、細胞培養物の収集、(例えば、遠心分離または深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー、カチオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、無菌濾過、またはこれらの任意の組合せ(複数可)を含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、細胞培養物の収集、(例えば、遠心分離または深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー、カチオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、及び無菌濾過のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、細胞培養物の収集、(例えば、深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、無菌濾過、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、及びアニオン交換クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、収集した細胞培養物の清澄化、無菌濾過、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、及びアニオン交換クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、深層濾過による収集した細胞培養物の清澄化、無菌濾過、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、及びアニオン交換クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、遠心分離を含まない。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法に従うrAAV粒子を単離する方法は、細胞培養物の収集、(例えば、深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、第1のタンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、第2のタンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるrAAV粒子を単離する方法は、細胞培養物の収集、(例えば、深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、タンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法に従って生成されたrAAV粒子を単離する方法は、収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、第1のタンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、第2のタンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるrAAV粒子を単離する方法は、収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、タンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される方法にしたがって生成されたrAAV粒子を単離する方法は、深層濾過による収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、第1のタンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、第2のタンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書で開示されるrAAV粒子を単離する方法は、深層濾過による収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、タンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、当該方法は、遠心分離を含まない。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
当技術分野では、形質移入、安定細胞株生成、及び感染性ハイブリッドウイルス生成系(アデノウイルス-AAVハイブリッド、ヘルペスウイルス-AAVハイブリッド、及びバキュロウイルス-AAVハイブリッドを含む)を含むrAAV粒子の生成のための多数の細胞培養に基づく系が知られている。rAAVウイルス粒子を生成するためのrAAV生成培養物はいずれも、(1)好適な宿主細胞(例えば、ヒト由来細胞株(例えば、HeLa、A549、またはHEK293細胞及びその派生物(HEK293T細胞、HEK293F細胞))、哺乳類細胞株(例えば、ベロ)、またはバキュロウイルス生成系の場合は昆虫由来細胞株(例えば、SF-9)を含む);(2)野生型もしくは変異型アデノウイルス(例えば、温度感受性アデノウイルス)、ヘルペスウイルス、バキュロウイルス、またはヘルパー機能を提供するプラスミドコンストラクトによって提供される、好適なヘルパーウイルス機能;(3)AAV rep及びcap遺伝子ならびに遺伝子産物;(4)AAV ITR配列に隣接する導入遺伝子(例えば、治療用導入遺伝子);ならびに(5)rAAV生成を支持するための好適な培地及び培地構成成分を必要とする。当技術分野で知られている好適な培地をrAAVベクターの生成に使用することができる。このような培地としては、限定されるものではないが、変法イーグル培地(MEM)、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、及び米国特許第6,723,551号(参照によりその全体が本明細書に援用される)で説明されているようなSf-900 II SFM培地を含めたHyclone Laboratories及びJRHが生産する培地が挙げられる。
rAAV生成培養物は、利用されている特定の宿主細胞に適した様々な条件下で(広い温度範囲にわたり、様々な長さの時間で、など)ルーチン的に成長させることができる。当技術分野で知られているように、rAAV生成培養物は、好適な付着依存性容器(例えば、ローラーボトル、中空繊維フィルター、マイクロキャリア、及び充填床または流動床バイオリアクター)中で培養することができる付着依存性の培養物を含む。また、rAAVベクター生成培養物は、浮遊適応性の宿主細胞、例えば、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、BSC細胞、HepG2細胞、LLC-MK細胞、CV-1細胞、COS細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、LLCPK細胞、PK15細胞、LLC-RK細胞、MDOK細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、BHK細胞、3T3細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、またはSF-9細胞も含むことができ、これらは、例えば、スピナーフラスコ、撹拌タンクバイオリアクター、及びWaveバッグシステムなどの使い捨てシステムを含めた様々な方法で培養することができる。いくつかの実施形態において、細胞は、HEK293細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞である。rAAV粒子を生成するための多数の浮遊培養物が当技術分野で知られており、これには例えば、米国特許第6,995,006号、第9,783,826号、及び米国特許出願公開第20120122155号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている培養物が含まれる。
いくつかの実施形態において、rAAV生成培養物は、高密度細胞培養物を含む。いくつかの実施形態において、培養物は、約1×10E+06細胞/mlから約30×10E+06細胞/mlの間の総細胞密度を有する。いくつかの実施形態において、細胞の約50%超が生細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、またはSF-9細胞である。さらなる実施形態において、細胞は、HEK293細胞である。さらなる実施形態において、細胞は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞である。
提供される方法の追加の実施形態において、rAAV生成培養物は、rAAV粒子を含む浮遊培養物を含む。rAAV粒子を生成するための多数の浮遊培養物が当技術分野で知られており、これには例えば、米国特許第6,995,006号、第9,783,826号、及び米国特許出願公開第20120122155号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている培養物が含まれる。いくつかの実施形態において、浮遊培養物は、哺乳類細胞または昆虫細胞の培養物を含む。いくつかの実施形態において、浮遊培養物は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、BSC細胞、HepG2細胞、LLC-MK細胞、CV-1細胞、COS細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、LLCPK細胞、PK15細胞、LLC-RK細胞、MDOK細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、BHK細胞、3T3細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、またはSF-9細胞の培養物を含む。いくつかの実施形態において、浮遊培養物は、HEK293細胞の培養物を含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子の生成のための方法は、rAAVを生成可能な細胞を含む細胞培養物を準備することと、当該細胞培養物に、約0.1mMから約20mMの間の最終濃度までヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤を添加することと、当該rAAV粒子の生成を可能にする条件下で当該細胞培養物を維持することとを包含する。いくつかの実施形態において、HDAC阻害剤は、短鎖脂肪酸またはその塩を含む。いくつかの実施形態において、HDAC阻害剤は、酪酸(例えば、酪酸ナトリウム)、バルプロ酸(例えば、バルプロ酸ナトリウム)、プロピオン酸(例えば、プロピオン酸ナトリウム)、またはこれらの組合せを含む。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、WO2020/033842(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されているように生成される。
組換えAAV粒子は、インタクトな宿主細胞から培地中へのrAAV粒子放出を引き起こすことが当技術分野で知られている条件下で細胞が培養されることを条件に、宿主細胞を含む生成培養物を収集することにより、または生成培養物から消費培地を収集することにより、rAAV生成培養物から収集することができる。また、組換えAAV粒子は、生成培養物の宿主細胞を溶解することによってrAAV生成培養物から収集することもできる。細胞を溶解する好適な方法も当技術分野で知られており、例えば、複数の凍結/解凍サイクル、超音波処理、マイクロ流動化、ならびに化学物質(例えば、界面活性剤及び/またはプロテアーゼ)による処理が挙げられる。
収集時に、rAAV生成培養物は、以下:(1)宿主細胞タンパク質;(2)宿主細胞DNA;(3)プラスミドDNA;(4)ヘルパーウイルス;(5)ヘルパーウイルスタンパク質;(6)ヘルパーウイルスDNA;ならびに(7)培地構成成分(例えば、血清タンパク質、アミノ酸、トランスフェリン、及び他の低分子量タンパク質を含む)のうちの1つ以上を含むことができる。rAAV生成培養物はさらに、生成物関連不純物、例えば、不活性なベクター形態、空のウイルスカプシド、凝集したウイルス粒子またはカプシド、ミスフォールドしたウイルスカプシド、分解されたウイルス粒子を含むことができる。
いくつかの実施形態において、rAAV生成培養物収集物は、宿主細胞デブリを除去するように清澄化される。いくつかの実施形態において、生成培養物収集物は、一連の深層フィルターによる濾過によって清澄化される。また、清澄化は、当技術分野で知られている他の様々な標準的技法により、例えば、遠心分離、または当技術分野で知られている0.2mm以上の細孔サイズの任意の酢酸セルロースフィルターによる濾過により、達成することができる。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、生成培養物収集物は、遠心分離によって清澄化される。いくつかの実施形態において、生成培養物収集物の清澄化は、遠心分離を含まない。
いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、濾過を用いて清澄化される。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、深層濾過を含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化はさらに、深層濾過及び無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、1つ以上の異なる濾過媒体を含むフィルタートレインを用いて清澄化される。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、1つの深層濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、1つ以上の深層濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、2つの深層濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、1つの無菌濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、2つの深層濾過媒体及び1つの無菌濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、深層フィルター媒体は、多孔質深層フィルターである。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、Clarisolve(登録商標)20MS、Millistak+(登録商標)C0HC、及び無菌グレード濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、Clarisolve(登録商標)20MS、Millistak+(登録商標)C0HC、及びSartopore(登録商標)2 XLG 0.2μmを含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、深層フィルターに接触させる前に前処理される。いくつかの実施形態において、前処理は、収集した細胞培養物に塩を添加することを含む。いくつかの実施形態において、前処理は、収集した細胞培養物に化学凝集剤を添加することを含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、深層フィルターに接触させる前に前処理されない。
いくつかの実施形態において、生成培養物収集物は濾過によって清澄化され、これはWO2019/212921(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている。
いくつかの実施形態において、rAAV生成培養物収集物は、生成培養物中に存在する高分子量DNAを消化するようにヌクレアーゼ(例えば、Benzonase(登録商標))またはエンドヌクレアーゼ(例えば、Serratia marcescens由来のエンドヌクレアーゼ)で処理される。ヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼ消化は、当技術分野で知られている標準的な条件下でルーチン的に実施することができる。例えば、ヌクレアーゼ消化は、周囲温度から37℃までの範囲の温度の最終濃度1~2.5単位/mLのベンゾナーゼ(登録商標)で、30分~数時間の間実施される。
無菌濾過は、無菌グレードフィルター媒体を用いた濾過を包含する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.2または0.22μmの細孔フィルターである。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、ポリエーテルスルホン(PES)を含む。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含む。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、親水性の不均一な二重層設計を有する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.8μmのプレフィルター及び0.2μmの最終フィルター膜の親水性の不均一な二重層設計を有する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、1.2μmのプレフィルター及び0.2μmの最終フィルター膜の親水性の不均一な二重層設計を有する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.2または0.22μmの細孔フィルターである。さらなる実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.2μmの細孔フィルターである。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、Sartopore(登録商標)2 XLG 0.2μm、Durapore(商標)PVDF膜0.45μm、またはSartoguard(登録商標)PES 1.2μm+0.2μmの名目孔径の組合せである。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、Sartopore(登録商標)2 XLG 0.2μmである。
いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、クロマトグラフィー媒体、例えば、アフィニティークロマトグラフィー媒体に適用される前に、タンジェンシャルフロー濾過(「TFF」)を介して濃縮される。TFF限外濾過を用いたウイルスの大規模用濃度は、Paul et al.,Human Gene Therapy 4:609-615(1993)で説明されている。清澄化フィードのTFF濃度により、技術的に管理可能な量の清澄化フィードをクロマトグラフィーにかけることが可能になり、また、長い再循環時間を必要とせずにカラムをより合理的にサイジングすることが可能になる。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、少なくとも2倍から少なくとも10倍の間で濃縮される。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、少なくとも10倍から少なくとも20倍の間で濃縮される。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、少なくとも20倍から少なくとも50倍の間で濃縮される。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、約20倍に濃縮される。また、当業者は、透析濾過を介して清澄化されたフィードから小分子不純物(例えば、培地成分、血清アルブミン、または他の血清タンパク質を含む細胞培養不純物)を除去するためにTFFが使用されてもよいことも認識するであろう。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、小分子不純物を除去するために透析濾過に供される。いくつかの実施形態において、透析濾過は、約3から約10の間の透析濾過体積の緩衝液を使用することを含む。いくつかの実施形態において、透析濾過は、約5透析濾過体積の緩衝液を使用することを含む。また、当業者は、精製処理における次のステップを実施する前に緩衝液の交換が望ましい場合における精製プロセスの任意のステップでTFFが使用されてもよいことも認識するであろう。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される清澄化されたフィードからrAAVを単離するための方法は、緩衝液を交換するためのTFFの使用を含む。
アフィニティークロマトグラフィーを使用して、組成物からrAAV粒子を単離することができる。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィーを使用して、清澄化されたフィードからrAAV粒子を単離する。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィーを使用して、タンジェンシャルフロー濾過に供されて清澄化されたフィードからrAAV粒子を単離する。好適なアフィニティークロマトグラフィー媒体は当技術分野で知られており、限定されるものではないが、AVB Sepharose(商標)、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAVXアフィニティー樹脂、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV9アフィニティー樹脂、及びPOROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV8アフィニティー樹脂が挙げられる。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー媒体は、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV9アフィニティー樹脂である。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー媒体は、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV8アフィニティー樹脂である。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー媒体は、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAVXアフィニティー樹脂である。
アニオン交換クロマトグラフィーを使用して、組成物からrAAV粒子を単離することができる。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィーは、最終濃縮及び研磨ステップとしてアフィニティークロマトグラフィーの後に使用される。好適なアニオン交換クロマトグラフィー媒体は当技術分野で知られており、限定されるものではないが、UNOsphere(商標)Q(Biorad,Hercules,Calif.)、及びN-荷電アミノもしくはイミノ樹脂、例えば、POROS(商標)50 PI、または任意のDEAE、TMAE、3級もしくは4級アミン、または当技術分野で知られているPEIベース樹脂が挙げられる(米国特許第6,989,264号;Brument et al.,Mol.Therapy 6(5):678-686(2002);Gao et al.,Hum.Gene Therapy 11:2079-2091(2000))。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィー媒体は、4級アミンを含む。いくつかの実施形態において、アニオン交換媒体は、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー樹脂である。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、グリシジルメタクリレート-エチレンジメタクリレートポリマーまたはスチレン-ジビニルベンゼンポリマーを含む。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIMmultus(商標)QA-1アドバンストコンポジットカラム(4級アミン)、CIMmultus(商標)DEAE-1アドバンストコンポジットカラム(ジエチルアミノ)、CIM(登録商標)QAディスク(4級アミン)、CIM(登録商標)DEAE、及びCIM(登録商標)EDAディスク(エチレンジアミノ)からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIMmultus(商標)QA-1アドバンストコンポジットカラム(4級アミン)である。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIM(登録商標)QAディスク(4級アミン)である。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIM QA(BIA Separations,Slovenia)である。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィー媒体は、BIA CIM(登録商標)QA-80(カラム体積80mL)である。当業者は、rAAVが樹脂との結合を保ちながら不純物(限定されるものではないが、上流精製ステップによって導入され得る不純物を含む)が除去されるように、好適なイオン強度の洗浄緩衝液が特定され得ることを理解することができる。
いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィーは、WO2019/241535(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示される方法に従って実施される。
いくつかの実施形態において、rAAV粒子を単離する方法は、単離されたrAAV粒子を含む組成物中のベクターゲノム力価、カプシド力価、及び/または完全なカプシド:空のカプシドの比を定量することを含む。いくつかの実施形態において、ベクターゲノム力価は、定量的PCR(qPCR)またはデジタルPCR(dPCR)またはドロップレットデジタルPCR(ddPCR)によって定量される。いくつかの実施形態において、カプシド力価は、血清型特異的ELISAによって定量される。いくつかの実施形態において、完全なカプシド:空のカプシドの比は、分析用超遠心分離(AUC)または透過電子顕微鏡(TEM)によって定量される。
いくつかの実施形態において、ベクターゲノム力価、カプシド力価、及び/または完全なカプシド:空のカプシドの比は、分光測光法により、例えば、260nmにおける組成物の吸光度を測定することにより、及び280nmにおける組成物の吸光度を測定することにより、定量される。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、組成物の吸光度を測定する前に変性されない。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、組成物の吸光度を測定する前に変性される。いくつかの実施形態において、260nm及び280nmにおける組成物の吸光度は、分光光度計を用いて定量される。いくつかの実施形態において、260nm及び280nmにおける組成物の吸光度は、HPLCを用いて定量される。いくつかの実施形態において、吸光度はピーク吸光度である。260nm及び280nmにおける組成物の吸光度を測定するためのいくつかの方法が、当技術分野で知られている。単離された組換えrAAV粒子を含む組成物のベクターゲノム力価及びカプシド力価を定量する方法は、WO2019/212922(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている。
追加の実施形態において、本開示は、本明細書で開示される方法に従って生成された、単離されたrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態において、組成物は、医薬的に許容される担体を含む医薬組成物である。
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容される」という用語は、1つ以上の投与経路、in vivo送達または接触に適した、生物学的に許容される製剤、気体、液体、もしくは固体、またはこれらの混合物を意味する。「医薬的に許容される」組成物は、生物学的または他の点で望ましくないものではない材料であり、例えば、この材料は、実質的な望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく対象に投与することができる。したがって、このような医薬組成物は、例えば、本開示の方法に従って単離されたrAAVを対象に投与する際に使用することができる。このような組成物としては、医薬投与またはin vivoでの接触または送達と適合性である、溶媒(水性または非水性)、溶液(水性または非水性)、エマルジョン(例えば、水中油または油中水)、懸濁液、シロップ、エリキシル、分散及び懸濁媒体、コーティング、等張性及び吸収の促進剤または遅延剤が挙げられる。水性及び非水性の溶媒、溶液、及び懸濁液は、懸濁剤及び増粘剤を含むことができる。このような医薬的に許容される担体としては、錠剤(コーティングされたまたはコーティングされていない)、カプセル(ハードまたはソフト)、マイクロビーズ、粉末、顆粒、及び結晶が挙げられる。補足活性化合物(例えば、防腐剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、及び抗真菌剤)も、組成物に組み込むことができる。医薬組成物は、本明細書で記載のように、または当業者に知られているように、特定の投与経路または送達経路と適合性であるように製剤化することができる。したがって、医薬組成物には、様々な経路による投与に適した担体、希釈剤、または賦形剤が含まれる。本発明のrAAV粒子ならびに方法及び使用に適切な医薬組成物及び送達系は、当技術分野で知られている(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(2003)20th ed.,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.;Remington’s Pharmaceutical Sciences(1990)18th ed.,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.;The Merck Index(1996)12th ed.,Merck Publishing Group,Whitehouse,N.J.;Pharmaceutical Principles of Solid Dosage Forms(1993),Technonic Publishing Co.,Inc.,Lancaster,Pa.;Ansel and Stoklosa,Pharmaceutical Calculations(2001)11th ed.,Lippincott Williams & Wilkins,Baltimore,Md.;及びPoznansky et al.,Drug Delivery Systems (1980),R.L.Juliano,ed.,Oxford,N.Y.,pp.253-315を参照)。
いくつかの実施形態において、組成物は、医薬単位用量である。「単位用量」とは、治療される対象のための単位薬用量として適した物理的に別々の単位を意味する。各単位は、任意選択で医薬担体(賦形剤、希釈剤、ビヒクル、または充填剤)と共に所定の量を含み、1回以上の用量で投与されたときに所望の効果(例えば、予防または治療効果)をもたらすように計算される。単位剤形は、例えば、アンプル及びバイアル内にあってもよく、これらは液体組成物、またはフリーズドライもしくは凍結乾燥状態の組成物を含むことができ、例えば、無菌液体担体をin vivoでの投与または送達の前に添加してもよい。個々の単位剤形は、多回用量キットまたは容器に含めることができる。組換えベクター(例えば、AAV)配列、プラスミド、ベクターゲノム、及び組換えウイルス粒子、ならびにこれらの医薬組成物は、投与を容易にし、薬用量を均一にするために、単一または複数の単位用量形態でパッケージ化することができる。いくつかの実施形態において、組成物は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型からのAAVカプシドタンパク質を含むrAAV粒子を含む。いくつかの実施形態において、AAVカプシド血清型は、AAV8である。いくつかの実施形態において、AAVカプシド血清型は、AAV9である。
実施例1:500Lバイオリアクターでの単回用量一過性形質移入に基づくプロセスのAAV生産性は、50L及び200Lバイオリアクターを用いて得られた生産性の48~60%であった。
遺伝子治療分野における細胞培養からのアデノ随伴ウイルス(AAV)の生成は、単純な接着フラスコから複雑な接着システム、そして浮遊ベースの撹拌タンクバイオリアクタープロセスへと発展してきた。哺乳類細胞(例えば、浮遊適応性HEK293細胞)の一過性形質移入を含めた多くのAAV遺伝子治療生成系が存在する。しかし、最近の浮遊哺乳類バイオテクノロジープロセスで一般に使用されている装置のほとんどは、AAVの大規模一過性生成向けに特化して設計されているものではない。
バイオリアクターの規模及び設計を比較すると、浮遊哺乳類細胞形質移入プロセスでAAVを生成するという課題が拡大する。したがって、現状のAAV生成向けのバイオリアクター系を比較する必要がある。バイオリアクターの構成及び混合が形質移入及びAAV生成に及ぼす影響を比較した。50L~500Lのバイオリアクターをスケーラビリティ及びプロセス性能について最適化した。バイオリアクターの設定及び典型的なスケールアップ要因が細胞の成長、生存率、及び収集力価に及ぼす影響を、様々なスケールにおける複数タイプのバイオリアクターで比較した。
実質的に本明細書に記載のように、浮遊適応性HEK293細胞の一過性形質移入を介してAAV-Aベクター(AAV9カプシドを含む)を生成した。簡潔に述べると、浮遊適応性HEK293細胞を解凍し増やした。バイオリアクターに、浮遊適応性HEK293細胞を約1.0~1.2×10生存細胞/mLの密度で播種した。72時間ECD(経過培養期間)時に、ポリエチレンイミン(PEI)と、アデノウイルスヘルパー機能、AAV-A導入遺伝子、及びAAV9 Cap/Repをコードする3つのプラスミドとの混合物を細胞に形質移入した。形質移入は、1:1.75のDNA:PEI比を用いて実施した。20L、200L、及び500Lバイオリアクターの形質移入複合体調製プロセスフロー図を図1~3に示す。インラインミキサーを用いてDNA及びPEIを混合した。添加した形質移入複合体の体積は、細胞培養物の体積のおよそ10%であった。培養物の上清を、144~192時間のECD時(例えば、形質移入から3~5日後)に収集した。得られたAAV-A収率を図4に示す。相対力価は、当技術分野で通例のように定量した。
複数のベンダーのバイオリアクター(ベンダーAまたはB)における最大500Lスケールの第一世代プロセスからは、生成開始まで(例えば、一過性形質移入ステップまで)の細胞成長パラメーターが直線的であることが示された(データは示さず)。このことから、P/V及びTip Speedが細胞成長にとって最適なスケーリングパラメーターであることが示された。生成段階の間、細胞の成長及び生存率は、50L及び200Lのバイオリアクターにおいて同様の傾向をたどった。500Lの収集VCD及び生存率は、実際には50L及び200Lよりも高かった。これは、形質移入効率が低いことを示している。2つの異なるベンダーの手によって試験した複数のバイオリアクターで細胞成長及び生存率が同様であったことを考慮すると、AAV-Aについての500Lバイオリアクターの生産性が、過去4回の生成ランの平均に基づいて48~60%にとどまったことは驚くべきことであった。これに対し、50L及び200Lバイオリアクターの生産性は平均に適合していた。図4。
実施例2:複合体化時間がAAVの生産性に影響を及ぼす
DNA及びPEIの複合体化時間が、形成される複合体のサイズに影響を及ぼすことが報告されているが、これは、ひいては形質移入効率に影響を及ぼし得る。図5に示すように、複合体化時間を長くすると、より大きなDNA:PEI複合体が形成された。既知の方法を用いて動的光散乱法を用いて複合体サイズを測定した。
図6の実験概略を用いて、複合体化時間の増加がAAV-A生産性に及ぼす影響を試験した。簡潔に述べると、PEIと、アデノウイルスヘルパー機能、AAV-Aトランスジーン、AAV9 Cap/Repをコードする(3)プラスミドとの42L形質移入複合体を、インラインミキサーを介してDNA及びPEIを共に混合することによって調製した。混合したら、形質移入複合体をインキュベートさせた。次いで、所定の時点(複合体インキュベートの開始から10、20、40、60分後)に固定された体積の形質移入複合体を取り出し、バイオリアクター及び振とうフラスコの形質移入に使用した。
図7に示すように、複合体化時間が増加すると、AAVの生産性が低下した。この実験の結果は、形質移入から4日後及び5日後のGC力価が、形質移入複合体時間の増加に伴って着実に減少したことを示している。
実施例3:単回用量及び分割一過性形質移入に基づくプロセスは、AAVの生産性が同等であった。
特定の理論に束縛されるものではないが、500Lバイオリアクターを用いて実施例1で観察されたAAV-Aの低い生産性の説明としては、狭い(30分)操作ウインドウの間に混合、複合体化、及び必要な体積の形質移入複合体(500Lバイオリアクターの場合42L)を追加することに関する制約が原因と考えられる。実施例2で示しているように、DNA:PEI複合体のサイズは時間と共に増加し、最適なサイズを上回るDNA:PEI複合体を使用すると、AAV-Aの生産性が低下する。約30分という狭い操作ウインドウと大きな体積の形質移入複合体(42L)との組合せは、この大きな体積の形質移入複合体のインキュベート及びポンピング時間が潜在的に不十分だったという事実ゆえに低い収率(予想の50~60%)につながったものと仮定された。
分割一過性形質移入に基づくプロセスを試験して、単一の大きな体積の代わりに、より小さな体積の形質移入複合体を混合し、複合体化し、細胞培養物に添加するという、形質移入プロセスの2つ以上のステップへの分割を使用して、形質移入複合体体積及び狭い操作ウインドウに関する制約を解消することができるかどうかを判定した。200Lバイオリアクタープロセスを使用して、単回用量及び分割一過性形質移入に基づくプロセスのAAV-B(AAV8カプシドを含む)の生産性を定量した。単回用量一過性形質移入に基づくプロセスは、実質的に実施例1に記載のように実施した。分割形質移入に基づくプロセスにおける形質移入複合体調製プロセスフロー図を図8に示す。添加した形質移入複合体の総体積は、単回用量及び分割形質移入プロセスで実質的に同一(約16L)であった。単回用量プロセスが、1つのステップで総体積の混合、複合体化、及び添加を伴うのに対し、分割形質移入プロセスは、約8Lの体積の形質移入複合体に対し2つの別々の混合、複合体化、及び添加のステップを使用し、第2の添加ステップは、第1の添加ステップを完了してから15~30分後に開始した。168時間ECDのECD、すなわち形質移入から4日後に培養上清を収集した。得られたAAV-B収量を図9に示す。分割一過性形質移入プロセスでは、単回用量の形質移入複合体を用いたランと同様の力価が得られた。これは、大型(例えば、200L以上)のバイオリアクターの場合の形質移入複合体体積の調製及び添加における狭い操作ウインドウ(30分)に対処するため、重要な知見であった。形質移入複合体を小さい用量に分割することで、各用量について30分の操作ウインドウ内でよりロバストな複合体インキュベート時間及びポンプ流量を使用することが可能になる。
実施例4:分割形質移入複合体用量は、AAVの生産性を著しく損なわずに数時間の間隔で添加することができる。
AAV-Bを用いた2Lベンチスケール実験を実施して、分割一過性形質移入プロセスのロバストネスを試験した。目的は、分割形質移入複合体の添加の間隔をどの程度空け、同等のGC力価を依然として得ることができるかを確認することであった。形質移入複合体の分割添加の間隔を15分から6時間まで変化させた。細胞の成長及び生存率の傾向は、試験した諸条件で同様であった(データは示さず)。グルコースの傾向も条件間で同様であった(データは示さず)。L-グルタミン及びNH4+の傾向は、試験した全条件で144時間のECDまで同様であった。この時点以降、形質移入複合体の分割添加の間に15分空けたバイオリアクターは、より多くのL-グルタミンを消費し、より多くのNH4+を生成した。この差は生成に悪影響を及ぼさなかった。というのは、これらのバイオリアクターが、形質移入複合体の分割添加の間に4時間及び6時間おいたバイオリアクターと同等か、場合によってはより高いGC力価を示したためである。図10。わずかにより大きなGC力価のばらつきが見られたものの、形質移入複合体の分割添加は、バイオリアクターに最大6時間間隔で添加し、依然として予測範囲の80~90%以内の力価をもたらすことができる。
実施例5:500Lバイオリアクターでの分割一過性形質移入に基づくプロセスのAAV-B生産性は、50L及び200Lバイオリアクターを用いて得られた生産性と同様である。
浮遊適応性HEK293クローンを用いて、500Lのバイオリアクターにおける分割一過性形質移入に基づくプロセスのAAV-B生産性を試験した。分割形質移入に基づくプロセスにおける形質移入複合体調製プロセスのフロー図を図11に示す。約21Lの形質移入複合体の2回用量を、添加間で15~30分おいて培養物に添加した。168時間のECD、すなわち形質移入から4日後に培養上清を収集した。生成されたAAV-Bの相対力価を図12に示す。500Lバイオリアクターの生産性は、「過去の平均値」にも、200L及び50Lバイオリアクターで単回用量形質移入プロセスを用いて得られた生産性にも類似していた。
実施例6:2,000Lプロセスの200Lスケールダウンにおける分割一過性形質移入に基づくプロセスのAAV-Bの生産性。
2,000L分割一過性形質移入に基づくプロセスの200LスケールダウンにおけるAAV-B生産性を200Lバイオリアクターで試験した。シードトレイン培養基に抗凝集剤を含めた。約4Lの形質移入複合体4回用量を、添加間で約15分おいて培養物に添加した。プロセスフロー図を図13に示す。168時間のECD、すなわち形質移入から4日後に培養上清を収集した。上清の力価は約6.25E+10であった。溶解力価は約1.15E+11であった。
実施例7:2,000L分割一過性形質移入に基づくプロセスのAAV生産性。
いくつかの実施形態において、2,000L分割一過性形質移入に基づくプロセスは、4×約42L形質移入複合体を、約1600Lの細胞培養物(例えば、HEK細胞培養物)を含む2,000Lバイオリアクターに移すことを含む。いくつかの実施形態において、培養物は抗凝集剤を含む。いくつかの実施形態において、形質移入複合体は、インラインミキサーを用いて、希釈された1つ以上のポリヌクレオチド及び希釈された少なくとも1つの形質移入試薬を混合することによって生成され、混合することは、希釈された1つ以上のポリヌクレオチド及び希釈された少なくとも1つの形質移入試薬を2つの別々の容器から新しい容器に約8リットル/分の速度で移すことを含む。いくつかの実施形態において、形質移入複合体は、バイオリアクターに移す前に10~20分間(例えば、10~15分間)保持される。いくつかの実施形態において、形質移入複合体は、約5L/分の速度でバイオリアクターに移される。いくつかの実施形態において、形質移入複合体の各バッチは、30分以下でバイオリアクターに移される。いくつかの実施形態において、1つのバッチの形質移入複合体を移すことを終了してから次のバッチの形質移入複合体を移すことを開始するまでに、10~20分(例えば、約15分)のギャップがあると考えられる。
本開示の方法は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものと共に説明してきたが、本開示に包含される方法は、開示された実施形態に限定されるべきではなく、逆に、添付の請求項の趣旨及び範囲に含まれる様々な変更及び同等のアレンジを網羅するように意図されていることを理解されたい。
本明細書で引用された全ての刊行物、特許、特許出願、インターネットサイト、及びアクセッション番号/データベースの配列(ポリヌクレオチド配列及びポリペプチド配列の両方を含む)は、各々の個別の刊行物、特許、特許出願、インターネットサイト、またはアクセッション番号/データベースの配列が、具体的かつ個別に参照によって援用されるのと同程度に、あらゆる目的において、参照によりこれらの全体が本明細書に援用される。

Claims (58)

  1. 組換えウイルス粒子を生成する方法であって、
    a)前記組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
    b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
    c)第2の混合物を形成するために、前記1つ以上のポリヌクレオチドを前記少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
    d)前記形質移入された細胞を含む前記細胞培養物を、前記組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
    を含み、
    (i)前記1つ以上のポリヌクレオチドが、前記組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含み、
    (ii)ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約60分未満で完了し、
    (iii)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、約6時間以下の期間にわたって実施され、かつ
    (iv)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、同時または任意の順序で連続的に実施される、
    前記方法。
  2. ステップc)がもう1回繰り返される、請求項1に記載の方法。
  3. ステップc)が1回以上繰り返される、請求項1に記載の方法。
  4. ステップc)が、1、2、3、4、5、6、7、または8回繰り返される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記浮遊培養物に移された前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積が、ステップa)の前記浮遊細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約60分以内に開始される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 組換えウイルス粒子の生成を増加させる方法であって、
    a)前記組換えウイルス粒子を生成可能な細胞の集団を含む、約200リットルから約20,000リットルの間の浮遊細胞培養物を準備することと、
    b)第1の混合物を形成するために、1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
    c)第2の混合物を形成するために、前記1つ以上のポリヌクレオチドを前記少なくとも1つの形質移入試薬と混和し、ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を形成するために、前記混合物をインキュベートし、前記細胞に形質移入するために、前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を前記浮遊培養物に移すことと、
    d)前記形質移入された細胞を含む前記細胞培養物を、前記組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持することと
    を含み、
    (i)前記1つ以上のポリヌクレオチドが、前記組換えウイルス粒子の生成に必要な遺伝子を含み、
    (ii)ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約60分未満で完了し、
    (iii)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、約6時間以下の期間にわたって実施され、かつ
    (iv)ステップb)及びステップc)の前記移すことが、同時または任意の順序で連続的に実施される、
    前記方法。
  9. ステップc)がもう1回繰り返される、請求項8に記載の方法。
  10. ステップc)が1回以上繰り返される、請求項8に記載の方法。
  11. ステップc)が、1、2、3、4、5、6、7、または8回繰り返される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記浮遊培養物に移された前記ポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体の合わせた体積が、ステップa)の前記浮遊細胞培養物の体積の約5%から約20%の間である、請求項8~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約5分から約60分の間に開始される、請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. ステップc)の前記移すことが、ステップb)の前記移すことを完了してから約60分以内に開始される、請求項8~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記1つ以上のポリヌクレオチドを少なくとも1つの形質移入試薬と混和することが、インラインミキサーによって実施される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  16. ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約30分未満で完了する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  17. ステップb)及びステップc)の前記混和すること、前記インキュベートすること、及び前記移すことが、各々約35分未満で完了する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  18. ステップb)及びステップc)の前記インキュベートすることが各々約10~約20分間である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  19. ステップb)及びステップc)の前記インキュベートすることが各々約10~約15分間である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記少なくとも1つの形質移入試薬が安定なカチオン性ポリマーを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記少なくとも1つの形質移入試薬がPEIを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記細胞培養物が、約200リットルから約5,000リットルの間の体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記細胞培養物が、約200リットルから約2,000リットルの間の体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記細胞培養物が、約200リットルから約1,000リットルの間の体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記細胞培養物が、約200リットルから約500リットルの間の体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記細胞培養物が、約200リットル、約300リットル、約400リットル、約500リットル、約750リットル、約1,000リットル、約2,000リットル、約3,000リットル、または約5,000リットルの体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記細胞培養物が、約500リットルの体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記細胞培養物が、約1,000リットルの体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記細胞培養物が、約2,000リットルの体積を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記細胞の集団が、哺乳類細胞または昆虫細胞の集団を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記細胞の集団が、哺乳類細胞の集団を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記細胞の集団が、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、及び/またはPerC6細胞の集団を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記細胞の集団が、HEK293細胞の集団を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  34. ステップa)で準備される前記浮遊細胞培養物が、約2×10E+6から約10E+7個の間の生存細胞/mlを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  35. 前記細胞培養物が、約2日から約10日の間、約3日から約5日の間、または約5日から14日の間、前記組換えウイルス粒子の生成を可能にする条件下で維持される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記細胞培養物が、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、または約7日間維持される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記細胞培養物が少なくとも約3日間維持される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記細胞培養物が約3日間維持される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  39. 前記細胞培養物が約4日間維持される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記組換えウイルス粒子が、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子または組換えレンチウイルス粒子である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記組換えウイルス粒子がrAAV粒子である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記rAAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む、請求項41に記載の方法。
  43. 前記rAAV粒子が、AAV8、AAV9、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、またはAAV.hu37血清型のカプシドタンパク質を含む、請求項41に記載の方法。
  44. 前記rAAV粒子が、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む、請求項41に記載の方法。
  45. 前記rAAV粒子が、導入遺伝子を含むゲノムを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記導入遺伝子が、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと作用可能に接続した調節エレメントを含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記調節エレメントが、エンハンサー、プロモーター、及びポリA領域のうちの1つ以上を含む、請求項46に記載の方法。
  48. 前記調節エレメント、及びポリペプチドをコードする前記ポリヌクレオチドが、異種である、請求項45または請求項46に記載の方法。
  49. 前記導入遺伝子が、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、融合タンパク質、Fc融合ポリペプチド、イムノアドヘシン、免疫グロブリン、操作タンパク質、タンパク質フラグメント、または酵素をコードする、請求項45~48のいずれか1項に記載の方法。
  50. 前記導入遺伝子が、抗VEGF Fab、イズロニダーゼ(IDUA)、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)、またはVEGF受容体1(sFlt-1)の非膜結合型スプライスバリアントをコードする、請求項45~48のいずれか1項に記載の方法。
  51. 前記導入遺伝子が、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドロラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノスキシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、マイクロジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MERがん原遺伝子チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合体をコードする、請求項45~48のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記1つ以上のポリヌクレオチドが、
    a)パッケージング対象のrAAVゲノム、
    b)パッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能、
    c)パッケージングするのに十分なAAV repタンパク質、及び
    d)パッケージングするのに十分なAAV capタンパク質
    をコードする、請求項41~51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 前記1つ以上のポリヌクレオチドが、前記rAAVゲノムをコードするポリヌクレオチドと、前記AAV repタンパク質及び前記AAV capタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、前記アデノウイルスヘルパー機能をコードするポリヌクレオチドとを含む、請求項52に記載の方法。
  54. 前記アデノウイルスヘルパー機能が、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子のうちの少なくとも1つを含む、請求項52または53に記載の方法。
  55. 前記rAAV粒子を回収することをさらに含む、請求項41~54のいずれか1項に記載の方法。
  56. 前記細胞培養物が、約5×10e+10GC/mlから約1×10e+12GC/mlの間のrAAV粒子を生成する、請求項41~55のいずれか1項に記載の方法。
  57. 前記細胞培養物が、同じ体積のポリヌクレオチド:形質移入試薬複合体を混和し、インキュベートし、移す単一ステップを含む参照方法の少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する、請求項41~56のいずれか1項に記載の方法。
  58. 請求項41~57のいずれか1項に記載の方法によって生成された、単離されたrAAV粒子
    を含む、組成物。
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