JP2023554228A - アルミニウムリッチな*mreフレームワーク型モレキュラーシーブの合成方法 - Google Patents

アルミニウムリッチな*mreフレームワーク型モレキュラーシーブの合成方法 Download PDF

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Abstract

開示されるのは、アルミニウムリッチな*MREフレームワーク型モレキュラーシーブの合成方法であり、シリカの少なくとも1つの供給源、低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源、水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mの少なくとも1つの供給源、ジ第4級アルキルアンモニウム構造指向剤Rの少なくとも1つの供給源、水および任意の種結晶からなる合成混合物を準備する工程を備える。

Description

本発明は、アルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブの合成方法および当該方法によって得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブに関する。
ゼオライトは、天然および合成の両方で、吸着剤として有用であること、および様々なタイプの炭化水素変換反応に対する触媒特性を有することが、過去に実証されている。ゼオライトは、X線回折(XRD)によって決定されるような明確な結晶構造を有する規則的な多孔質結晶性材料である。結晶性ゼオライト材料内には多数の空洞があり、それらは多数のチャネルまたは孔によって相互に接続されていることがある。これらの空洞や孔は、特定のゼオライト材料内ではサイズが均一である。これらの孔の寸法は、特定の寸法の分子を吸着に受け入れ、より大きな寸法の分子を拒絶するようになっているため、これらの材料は「モレキュラーシーブ」として知られるようになり、精製方法内および石油の流れを操作する他の方法を含む様々な工業プロセスで利用されるようになった。モレキュラーシーブまたはゼオライトの用途の中には、本質的に触媒的なものもあれば、ガスの流れ内の分子を選択的に吸着するゼオライトの能力に焦点を当てた用途もある。
石油の流れの触媒処理に使用されるゼオライト構造
の一種に、ZSM‐48があり、斜方晶系または擬斜方晶系の対称性を有し、理想的な寸法が5.5×5.6Åである10リングの非連続的な直線チャネルを有する。R.F.Loboら(J. Am. Chem. Soc., 2002, 121, 13222-13230)によると、ZSM‐48は一つの材料のコードではなく、異なる程度の不規則性(disorder)を有する材料群のコードを表すものである。その結果、MREフレームワーク型モレキュラーシーブは、COK‐8、EU‐2、EU‐11、IZM‐1、SSZ‐91、ZBM‐30、およびZSM‐48のうちの少なくとも1つなどのZSM‐48群のゼオライトを含むことが可能である。
多くのゼオライトについて、ZSM‐48(または他のMREフレームワーク型モレキュラーシーブ)を形成するために使用される合成混合物の組成は、得られるゼオライトの結晶構造および/または形態に強い影響を与える可能性がある。
ZSM‐48は、例えば炭化水素供給原料の脱ワックス(または脱蝋;dewaxing)のための触媒として興味深い特性を示しており、例えば米国特許第5,075,269号明細書、同第6,884,339号明細書および同第6,984,309号明細書を参照。その結果、ZSM‐48、特に、高い酸活性、即ち、低いシリカとアルミナとのモル比を有するZSM‐48を合成する新しい方法を見出すことに大きな関心が持たれている。
ZSM‐48は、構造指向剤としてC~C12有機ジアミンを用いて、Rollmannらによって最初に合成された(米国特許第4,423,021号明細書参照)。Rollmannらによって合成されたように、ゼオライトはアルミニウムをほとんど含まないので、酸活性はほとんどなかった。
米国特許第6,923,949号明細書は、有機直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム化合物、例えば塩化ヘキサメトニウム、および直鎖ジアミノアルカンから選択される少なくとも1つの有機テンプレート材料、および非ZSM‐48種結晶を含む合成混合物を使用してZSM‐48結晶を形成する方法について記載している。非ZSM‐48種結晶の存在は、活性試験に基づいて検出することが可能であるが、得られたZSM‐48結晶は、ZSM‐48に対応するX線回折パターンを有する可能性がある。約70:1~150:1のシリカ:アルミナ比を有する結晶については、非ZSM‐48種を用いて形成されたZSM‐48結晶は、繊維状の形態がない小さな不規則な形状の結晶であると記載されている。シリカ:アルミナ比が70:1未満の結晶の場合、ZSM‐48結晶は、小さな不規則な形状の結晶と針状形態の結晶の混合物であると記載されている。
米国特許第7,482,300号明細書は、合成混合物中に非ZSM‐48種を使用せずにZSM‐48結晶を形成する方法を記載している。ZSM‐48結晶を形成するために使用される構造指向剤は、塩化ヘキサメトニウムなどのヘキサメトニウム塩として記載されている。得られる結晶は、約70:1~約110:1のシリカ:アルミナ比を有していてもよく、繊維状の形態が実質的にないと記載されている。好ましい範囲は、SiOに対するOHのモル比およびSiOに対する構造指向剤(またはテンプレート)のモル比についても記載されている。好ましい範囲は、針状形態の結晶を実質的に含まない結晶の形成に好適であると記載されている。
米国特許第8,003,074号明細書には、アンモニウムイオン間に炭素原子数5のアルキル鎖を有するジ第四級アンモニウム塩構造指向剤(「diquat‐5」構造指向剤)を用いてZSM‐48結晶を形成する方法が記載されている。「diquat‐5」構造指向剤と「diquat‐6」構造指向剤など他の構造指向剤の混合物を用いたZSM‐48結晶の合成も記載されている。繊維状および/または針状結晶形態の形成をもたらす、様々なタイプの合成混合物が記載されている。
米国特許第9,873,614号明細書は、非ナトリウムアルカリ金属イオンと、アンモニウムイオン間に6炭素原子アルキル鎖を有するジ第四級アルキルアンモニウム塩構造指向剤(「diquat‐6」)を含む合成混合物を使用して、繊維状または針状の形態を有する実質的に純相ZSM‐48結晶を形成する方法を記載する。所望の形態は、合成混合物中のナトリウムイオンの存在を低減、最小化、および/または排除することによって部分的に達成される可能性がある。
前述のように、高い酸活性を有する、即ち、低いシリカ/アルミナモル比を有するZSM‐48を合成する方法を見出すことに大きな関心が持たれている。しかし、ZSM‐48をよりアルミナにする以前の試みは、しばしば、得られるZSM‐48結晶の相純度を大幅に低下させるものであった。従って、得られるZSM‐48結晶の相純度を制御しながら、低いシリカ/アルミナのモル比を有するZSM‐48を、例えば、100未満または80未満のSiO:Alモル比を有する合成混合物から合成する新しい方法を見つける必要がある。
米国特許第5,075,269号明細書 米国特許第6,884,339号明細書 米国特許第6,984,309号明細書 米国特許第4,423,021号明細書 米国特許第6,923,949号明細書 米国特許第7,482,300号明細書 米国特許第8,003,074号明細書 米国特許第9,873,614号明細書
R.F.Loboら、J.Am.Chem.Soc.、2002、121、13222-13230
本発明によれば、水溶性の低いアルミナの供給源を用いて、相純度が制御されたアルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブを合成することが可能であることがわかった。
第1の態様において、本発明は、従って、(a)シリカの少なくとも1つの供給源、水溶性の低いアルミナの少なくとも1つの供給源、水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源、アルカリ金属Mの少なくとも1つの供給源、ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rの少なくとも1つの供給源、水および任意の種結晶を含む合成混合物を作製する工程、(b)前記合成混合物を、結晶化条件下で、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを形成するのに十分な時間加熱する工程;並びに(c)前記合成混合物から前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブを回収する工程を含む、アルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブを合成する方法に関する。合成混合物は、以下のモル比組成:
SiO:Al15~100未満、
OH:SiO0.02~0.8、
M:SiO0.02~0.8、
R:SiO0.005~0.5、
O:SiO5~100
を有する。水溶性の低いアルミナの供給源の特に好適なものは、例えば水酸化アルミニウムおよび/またはカオリンであり、固体形態で合成混合物に加えられる。
第2の態様において、本発明はまた、本発明の方法によって得ることが可能である、または本発明の方法によって得られる、アルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブに関する。
第3の態様において、本発明は、本発明の方法によって得ることが可能である、または本発明の方法によって得られる、アルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブの、炭化水素化学変換法における使用に関係する。
実施例1のXRDスペクトルを示す図である。 実施例1の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例2のXRDスペクトルを示す図である。 実施例2の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例3のXRDスペクトルを示す図である。 実施例3の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例4のXRDスペクトルを示す図である。 実施例4の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例5のXRDスペクトルを示す図である。 実施例5の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例6のXRDスペクトルを示す図である。 実施例6の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例7のXRDスペクトルを示す図である。 実施例7の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例8のXRDスペクトルを示す図である。 実施例8の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例9のXRDスペクトルを示す図である。 実施例9の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例10のXRDスペクトルを示す図である。 実施例10の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例11のXRDスペクトルを示す図である。 実施例11の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例12のXRDスペクトルを示す図である。 実施例12の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例13のXRDスペクトルを示す図である。 実施例13の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例14のXRDスペクトルを示す図である。 実施例14の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。 実施例1~14の反応条件および合成混合物のモル比をまとめて示したものである。 実施例1~14で得られた生成物の特性をまとめて示したものである。
本明細書中で使用されるように、MREフレームワーク型モレキュラーシーブは、COK‐8、EU‐2、EU‐11、IZM‐1、SSZ‐91、ZBM‐30、およびZSM‐48の少なくとも1つなどのZSM‐48群のゼオライトを含む。以下では、「ゼオライト」および「モレキュラーシーブ」という表現は、互換的に使用することが可能である。また、「ZSM‐48群」という表現は、「MREフレームワーク型モレキュラーシーブ」という表現と同義に使用される。本明細書中で使用される用語「ZSM‐48群」材料は、以下:
一般的な第1度の結晶構成単位セルから形成されたモレキュラーシーブであって、その単位セルがMREフレームワーク型トポロジーを有するモレキュラーシーブ(単位セルは、3次元空間に並べると結晶構造を記載する原子の空間配列である。このような結晶構造は、その全内容が参照により本願明細書中に援用される「Atlas of Zeolite Framework Types」第5版、2001年に記載されている。)
一般的な第2度の構成単位から形成されたモレキュラーシーブであって、そのようなMREフレームワークトポロジー単位セルの2次元タイリングであり、1単位セル厚、好ましくは1c単位セル厚の単分子層を形成するモレキュラーシーブ、
一般的な第2度の構成単位から形成されたモレキュラーシーブであって、1以上の単位セル厚の層であるモレキュラーシーブ(1以上の単位セル厚の層は、少なくとも2つの1単位セル厚の単層を積層、梱包、または結合することから形成される。このような第2度の構成単位の積層は、規則的、不規則的、ランダム、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。);および
MREフレームワークトポロジーを有する単位セルの任意の規則的またはランダムな2次元または3次元の組み合わせによって形成されたモレキュラーシーブ
のうちの1つまたは複数を含む。
より詳細には、MREフレームワーク型モレキュラーシーブは、直線チャネル(または管状)孔を有する材料の群を構成する。孔は、融合したT6‐リング(T=四面体)の巻き上げたハニカム状シートから形成され、孔開口部は10個のT‐原子を含む。隣接する孔は、孔方向に沿ってゼロシフトするか、孔方向に沿って繰り返し距離の半分のシフトすることで関連している。MREフレームワーク型モレキュラーシーブは、一般に、11.8±0.2、10.2±0.2、7.2±0.15、4.2±0.08、3.9±0.08、3.6±0.06、3.1±0.05および2.85±0.05オングストロームに最大d間隔を含むX線回折パターンを有する。材料の特徴付けに使用されるX線回折データは、入射放射線として銅のK‐αダブレット、収集システムとしてシンチレーション計数器と関連コンピュータを備えた回折計を用いた標準的な技術によって得られる。
本発明によるアルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブの合成方法は、合成混合物が低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源を含むことを除いて、従来の技術に従って合成混合物を作製することを含む。好ましくは、合成混合物は、低い水溶性を有するアルミナの供給源のみを含んでいる。本発明によるモレキュラーシーブの合成方法は、更に、従来技術に従ってモレキュラーシーブを結晶化し、従来技術に従ってモレキュラーシーブを単離することを含む。
より詳細には、本発明は、(a)シリカの少なくとも1つの供給源、水酸化アルミニウム、カオリン族から選択されるクレー、およびメタカオリンから選択されるアルミナの少なくとも1つの供給源、水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mの少なくとも1つの供給源、直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤(linear diquatemary alkylammonium structure directing agent)Rの少なくとも1つの供給源、水および任意の種結晶を含む合成混合物を作製する工程、(b)前記合成混合物を、結晶化条件下で、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを形成するのに十分な時間加熱する工程;並びに(c)前記合成混合物から前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブを回収する工程を含む、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを合成する方法に関する。前記合成混合物は、以下のモル比組成:SiO:Alが15~100未満、OH:SiOが0.02~0.8、M:SiOが0.02~0.8、R:SiOが0.005~0.5、HO:SiOが5~100を有する。水溶性の低いアルミナの供給源の特に好適なものは、例えば水酸化アルミニウムおよび/または固体形態で合成混合物に添加したカオリンである。
本発明者らは、低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源の使用により、結晶相純度の制御を改善したアルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブの作製が可能になることを実際に発見した。理論に拘束されることを望まないが、本発明者らは、低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源の使用により、水熱処理の過程で、アルミニウムが結晶化媒体中に徐放され、その結果、アルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブの相純度の制御が改善されると考えている。また、理論に拘束されることを望まないが、合成混合物へのアルミニウムの徐放は、結晶化方法を通じてアルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を低く保つのに役立つと考えられる。前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属は、より凝縮した相の構造指向剤として知られており、結晶化方法を通じてそれらの濃度を低く保つことにより、アルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブの相純度の制御を更に改善することを可能にする。
本発明はまた、本発明の方法によって得られるアルミニウムリッチなMREフレームワーク型モレキュラーシーブ、特に、SiO:Alのモル比が100未満であるMREフレームワーク型モレキュラーシーブに関する。
合成混合物
合成混合物は、アルミナの少なくとも1つの供給源が、低い水溶性を有するアルミナの供給源、例えば固体形態の水酸化アルミニウムまたはカオリンから選択されることを条件に、従来の方法に従って作製することが可能である。
合成混合物中のSiO:Alモル比は、典型的には少なくとも15、最も頻繁に少なくとも20、特に少なくとも25、例えば少なくとも30、少なくとも40または少なくとも50である。また、合成混合物中のSiO:Alモル比は、典型的には100未満、好ましくは80未満、より好ましくは75未満、例えば70未満、最も頻繁に少なくとも20、特に少なくとも25、例えば少なくとも30、少なくとも40または少なくとも50である。例えば、合成混合物中のSiO:Alモル比は、15~100未満、または20~100未満、または25~100未満、または30~100未満、特に15、20、25、30または40~80未満、または75未満または70未満であってもよい。
種々の成分の有効量は、以下のモル組成を有する合成混合物を形成するために加えられる:
Figure 2023554228000002
多くのアルミナの供給源が先行技術から知られており、それは一般に、アルミン酸ナトリウムなどのアルミン酸塩、或いは塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムまたは硫酸アルミニウムなどのアルミニウム塩などのアルミナの水溶性供給源の好ましい使用を教示する。先行技術はまた、アルミニウムアルコラートまたはアルミナ、好ましくは水和形態または水和可能な形態、例えばコロイド状アルミナ、擬ベーマイト、ベーマイト、ガンマアルミナまたは三水和物、または水酸化アルミニウムの使用をしばしば開示し、これらは典型的には水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの苛性溶液中での溶解後に合成混合物に添加される。先行技術の一般的な教示に反して、本発明の方法において、合成混合物は、低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源を含んでなる。本発明において、「低い水溶性を有するアルミナの供給源」という表現は、室温(例えば20℃)および中性に近いpH(例えばpH7)において合成混合物に容易に溶解せず、合成混合物への添加前に、例えば苛性溶液中で溶解しないアルミナの供給源を示すことを意図している。本発明の方法において、低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源は、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような苛性溶液中での溶液の形態での添加に対抗して、固体の形態で合成混合物に加えられる。
本発明の方法において、低い水溶性を有するアルミナの特に好適な供給源は、水酸化アルミニウム、カオリン族から選択されるクレー、およびメタカオリンである。適切な固体形態の典型的な例としては、粉末形態、例えば動的光散乱(DLS)によって測定される体積加重平均として0.01~300μm、例えば0.1~200μmまたは1~100μmの平均粒子サイズを有する固体粒子が挙げられる。カオリン族から選択されるクレーは、主鉱物成分がカオリナイト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライト、またはアノーサイトであるDixie, McNamee, Georgia and Floridaクレーなどとして一般的に知られている。カオリナイト、ハロイサイト、ディッカイトおよびナクライトは、経験式AlSi(OH)で表される多形クレー鉱物である。アノーサイトはカオリナイトとフリーシリカの混合物と考えられている。メタカオリンは、カオリナイトからなどのカオリンクレーの脱水によって得られ、式AlSiで記載することが可能である。
他の典型的なアルミナの供給源も合成混合物中に存在するかもしれないが、即ち、合成混合物中または例えば苛性溶液中の溶液の形で容易に溶解するアルミナの供給源は、そのような典型的なアルミナの供給源は、微量、即ち全Al量に関してアルミナの供給源の総量の10モル%以下、特に5モル%以下、より特に2モル%以下でのみ存在すべきである。本発明の特に好ましい実施形態では、合成混合物は、前述のような低い水溶性を有するアルミナの少なくとも1つの供給源を除いて、アルミナの更なる供給源を本質的に含まない。
本発明の方法において使用するのに好適なシリカの供給源は、ゼオライト合成のために想定される通常の使用におけるシリカの任意の供給源を含む。例えば、好適なシリカの供給源としては、沈殿シリカ、例えばUltrasil(登録商標)およびSipemat(登録商標)340(Evonik社から入手可能)、ヒュームドシリカ、例えばAerosil(登録商標)(Degussa社から入手可能)およびCabosil(登録商標)(DMS社から入手可能)、シリカゲル、ケイ酸、ケイ酸塩、例えば、テトラメチルオルトシリケートなどのテトラアルキルオルトシリケート、ケイ酸カリウムおよびケイ酸ナトリウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩、またはシリカの水性コロイド懸濁液、例えばE.I. du Pont de Nemours社によってLudox(登録商標)という商品名で販売されているものである。
従来、ZSM‐48型結晶の合成には、直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤を含む種々の構造指向剤が使用されてきた。本発明の方法において、直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rは、典型的には、式R‐R‐Rで表される塩のカチオン部分であり、ここでRおよびRは同一または異なり、RおよびRは式‐N‐RR'R"を有するテトラアルキルアンモニウム基で、Rは式(CH)のポリメチレン基であり、R、R'およびR"はそれぞれアルキル基で、同一または異なっていてもよい。テトラアルキルアンモニウム基におけるR、R'、およびR"アルキル基は、それぞれ、1~10個の炭素、好ましくは4個以下の炭素を有するアルキル基、例えばメチル基またはエチル基であってもよく、nは有利には5または6である。本発明において特に好適な直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rは、ペンタメトニウムカチオン((CH)(CH)(CH)、「Meg‐diquat‐5‐カチオン」)、ヘキサメトニウムカチオン((CH)(CH)(CH))、「Meg‐diquat‐6‐カチオン」)およびこれらの混合物からなる群から選択することが可能である。前記直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム化合物の好適な供給源には、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、特に塩化物または臭化物などのそれらの塩、および/またはそれらの水酸化物誘導体が挙げられる。
本発明の方法において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属Mは、Na、K、Li、Ca、Mgおよびそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。好ましい実施形態において、Mは、Na、K、Liおよびそれらの混合物からなる群から選択されるアルカリ金属カチオンであり、より好ましくはNaおよび/またはKである。アルカリ金属またはアルカリ土類金属Mは、一般に、水酸化物として合成混合物中に存在するが、アルミン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、またはNaCl、NaBr、硝酸ナトリウム、KCl、KBr、硝酸カリウム、LiCl、LiBr、LiI、硝酸リチウム、または硫酸リチウムなどの塩、またはそれらの組み合わせの形態でも存在してもよい。最も頻繁に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属Mは、その水酸化物、例えば水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムとして存在する。
水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、およびそれらの混合物;例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、およびそれらの混合物からなる群から選択されてよく、最もしばしば水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムが挙げられる。水酸化物はまた、構造指向剤の対イオン、即ち構造指向剤Rの水酸化物形態として存在しても、またはアルミナの供給源としての水酸化アルミニウムの使用によって存在してもよい。
合成は、好ましくは種結晶、典型的にはMREと異なるまたは同一のフレームワーク型のゼオライト種結晶、例えばZSM‐48型、ZSM‐5型、ZSM‐11型、ZSM‐12型、BEA型、ベータ型、X型およびY型ゼオライト種結晶から成る群から選択される種結晶、好ましくはZSM‐48型またはBEA型種結晶、より好ましくはBEA型種結晶、を含む。種結晶が使用される場合、それらは、合成混合物の総重量に基づいて、50重量ppm~50,000重量ppmの量で存在するように、合成混合物に添加されることが最も多い。一般に、合成混合物の総重量に基づいて、少なくとも50または100重量ppmの種結晶が用いられ、好ましくは100~10,000重量ppm、より好ましくは500~6,000重量ppmの種結晶が用いられる。「種結晶」という用語は、種結晶または種結晶の凝集体のいずれかを意味する。例えば、合成混合物中に導入される種結晶のサイズは、0.01~5.0μm、例えば0.02~1.0μmの範囲であってもよい。任意に、種結晶は、水などの液体媒体中のコロイド懸濁液の形態で合成混合物に含まれる。本明細書中で使用する場合、「コロイド懸濁液」という表現は、連続液相中に分散した個別の微細分割粒子を含む懸濁液を意味し、好ましくは、意図する使用に十分な期間、有利には周囲温度(23℃)で少なくとも10時間、より有利には少なくとも20時間、好ましくは少なくとも100時間、より好ましくは少なくとも500時間、目に見える分離が生じず沈殿物が形成しないという意味で安定である懸濁液であることを意味する。懸濁液が安定に(peptized)維持されるための最大粒子サイズは、その形状、連続媒体の性質およびpH、並びに懸濁液が使用可能であり続けなければならない期間にある程度依存する。粒子は、球状であってもよいし、他の形状であってもよい。粒子が球状以外の場合、言及される寸法は、その最小の寸法である。コロイド種は、一般に、平均直径(または最小寸法、100個以上の粒子についてSEMで決定された数平均一次粒子サイズに相当する)が300nm以下、特に200nm以下、より特に100nm以下であり、ただし、前記コロイド状種は、意図される使用に十分な期間において、目に見える分離が生じないかまたは沈殿物が形成されないという意味で、安定な懸濁液を形成する。
合成混合物の成分は、任意の順序で組み合わせてもよい。好ましい変形例では、アルミナの少なくとも1つの供給源が水酸化アルミニウムを含む場合、水酸化アルミニウムは、他の成分の添加前に、例えば更なる水酸化物イオン、アルカリ金属またはアルカリ土類金属M、構造指向剤R、およびシリカの供給源の添加前に、最初に水の少なくとも一部と混合して分散体を形成する。好ましい変形例では、アルミナの少なくとも1つの供給源がカオリンを含む場合、カオリンは、他の成分の添加前、例えばシリカの供給源の添加前に、最初に水の少なくとも一部と、および/または水酸化物供給源の少なくとも一部と、および/または構造指向剤Rの少なくとも一部と混合して分散液を形成してもよい。
結晶化および回収
本発明の方法において、工程(b)の結晶化条件は、合成混合物を100℃~220℃、好ましくは120℃~200℃、好ましくは140℃~180℃、より好ましくは150℃~170℃の温度で加熱することを含んでもよい。
合成混合物は、MREフレームワーク型モレキュラーシーブが形成されるまで、有効な結晶化条件下に維持される。結晶化時間は、数分~数時間、典型的には10~200時間、より典型的には12~160時間、例えば20~120時間の期間、または反応が終わってゼオライト結晶が形成されるまで、多くの要因に依存して変化してもよい。結晶化時間は、様々な時間に合成混合物をサンプリングし、析出した固体の収率およびX線結晶性を決定することなど、当該技術分野で既知の方法によって設定することが可能である。
結晶化工程(b)は、例えば、ポリプロピレンジャーまたはテフロン(登録商標)ボトル、酸消化容器、テフロン(登録商標)ライニングまたはステンレス鋼オートクレーブ、プラウシェア(plough shear)ミキサー、または反応釜(reaction kettle)、好ましくはポリプロピレンジャー、テフロン(登録商標)ボトル、テフロン(登録商標)ライニングまたはステンレス鋼オートクレーブなどの連続またはバッチ型の任意の好適な反応容器において、静的または好ましくは撹拌状態のいずれかで行うことが可能である。
工程(c)において、工程(b)で製造されたMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、遠心分離または濾過などの任意の従来の手段によって合成混合物から回収してもよい。その後、MREフレームワーク型モレキュラーシーブは、典型的には脱イオン水で洗浄され、遠心分離または濾過によって回収される。後続操作としては水洗、乾燥(通常、100~200℃など250℃未満の温度で行う)、焼成、イオン交換などが挙げられる。
回収された MREフレームワーク型モレキュラーシーブ
本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、アルミニウムリッチな結晶、例えばアルミニウムリッチなZSM‐48型結晶である。本発明において、「アルミニウムリッチな結晶」という表現は、高いアルミニウム含有量を有する結晶を意図しており、典型的には、100未満、特に80未満、より特に70未満のシリカ:アルミナ(SiO:Al)モル比として表される。本発明の方法によって得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、少なくとも10、典型的には少なくとも15、一般的には少なくとも20、より一般的には少なくとも25、例えば少なくとも30、少なくとも40または更に少なくとも50のSiO:Alモル比を有する。本発明の方法によって得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、従って、10~100未満、例えば10~80未満または10~70未満、例えば15または20~80未満、または15または20~70未満、または30または40~80未満、または30または40~70未満のSiO:Alモル比を有してもよい。SiO:Alモル比は、モレキュラーシーブフレームワークにおけるモル比であると解される。誘導結合プラズマ発光分光(ICP-OES)分析法などの、モレキュラーシーブ材料の組成を確認するために、任意の好適な方法を使用することが可能である。
本発明の方法から得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、非晶質材料などの不純物;非MREフレームワーク型形態を有する単位セル;未変質(unconverted)カオリン;および/または他の不純物(例えば、重金属および/または有機炭化水素)を含んでもよいことが当業者によって理解される。本発明のMREフレームワーク型モレキュラーシーブと共存する非MREフレームワーク型モレキュラーシーブの代表的な例は、Kenyaite、Magadiite、EU‐1、ZSM‐50、FAU、ゼオライトP、ZSM‐12、ZSM‐5、Ferrierite、Mordenite、Sodalite、および/またはAnalcineである。他の例は、EUO、MTW、FER、MOR、SOD、ANA、および/またはMFIのフレームワーク型を有するモレキュラーシーブである。本発明の方法によって得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、好ましくは、不純物を実質的に含まない。本明細書中で使用される用語「実質的に不純物を含まない」とは、MREフレームワーク型モレキュラーシーブ(または「非MREフレームワーク型モレキュラーシーブ」)が、好ましくは10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下、最も好ましくはXRDで検出できない量などの小さな割合のそのような不純物を含むことを意味し、重量%の値は不純物と純相MREフレームワーク型モレキュラーシーブの組み合わせ重量に基づいている。不純物の量は、粉末XRD、回転電子回折、および/またはSEM I TEM(例えば、異なる結晶形態)によって適切に決定することが可能である。
任意に、本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、その焼成されたおよびイオン交換された形態において、150~500、例えば160~400、例えば170~350m/gのSgpy表面積を有する。任意に、本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、その焼成されたおよびイオン交換された形態において、0.04~0.2、例えば0.05~0.1cm/gの微孔容積(micropore volume;Vmicro)がある。
MREフレームワーク型モレキュラーシーブの後続処理
結晶化工程の結果、回収されたMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、その孔内に合成に使用された構造指向剤Rの少なくとも一部を含む。好ましくは、従って、この方法は、モレキュラーシーブを活性化して、モレキュラーシーブから構造指向剤を少なくとも部分的に除去することを更に含む。活性化工程は、典型的には、酸素含有ガスの存在下で、構造指向剤を含むモレキュラーシーブを焼成すること、即ち本質的に加熱することによって達成される。場合によっては、酸素濃度が低いかまたはゼロの環境下でモレキュラーシーブを加熱することが望ましいこともある。この種の方法は、結晶内孔系から構造指向剤を部分的または完全に除去するために使用することが可能である。他の場合、特により小さい構造指向剤の場合、モレキュラーシーブからの完全または部分的な除去は、従来の脱着方法で達成することが可能である。典型的には、回収されたモレキュラーシーブは、少なくとも約200℃、好ましくは少なくとも約300℃、より好ましくは少なくとも約370℃の温度で、少なくとも1分間、一般的には20時間以下、材料を加熱することを含む焼成工程に付される。熱処理には亜大気圧を採用してもよいが、便宜上、通常は大気圧が望まれる。熱処理は、約925℃以下の温度で実施することが可能である。例えば、熱処理は、酸素含有ガスの存在下、例えば空気中および/またはオゾン中で、300~600℃、例えば400~550℃、例えば500~550℃の温度で実施することが可能である。
残存するアルカリ金属カチオンおよび/またはアルカリ土類金属カチオンを除去してプロトンに置き換え、それによってモレキュラーシーブの酸形態を生成するため、モレキュラーシーブは、例えば、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウムなどの水性アンモニウム塩によるイオン交換処理に付してもよい。所望の範囲で、アルカリ金属カチオンなどの合成したままの材料の元のカチオンを、イオン交換によって他のカチオンと置換することが可能である。好ましい置換カチオンには、水素イオン、水素前駆体、例えばアンモニウムイオンおよびそれらの混合物が挙げられる。イオン交換工程は、製造されたままのモレキュラーシーブが乾燥された後に行われてもよい。イオン交換工程は、焼成工程の前または後のいずれに行われてもよい。
モレキュラーシーブはまた、蒸気処理および/または溶媒による洗浄などの他の処理に付されてもよい。このような処理は当業者にはよく知られており、モレキュラーシーブの特性を所望のように変更するために実施されるものである。
一旦モレキュラーシーブが合成されると、最終生成物に更なる硬度を提供するバインダーおよび/またはマトリックス材料などの他の材料と組み合わせることによって、生成物組成物に配合してもよい。これらの他の材料は、不活性または触媒的に活性な材料であってもよい。焼成、イオン交換、蒸気処理および/または洗浄は、合成されたままのモレキュラーシーブに対して、および/またはモレキュラーシーブが生成物組合せに配合された後に行ってもよい。
本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブが触媒として使用される場合、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを、有機変換方法における使用中に採用される温度および他の条件に対して耐性を有する他の材料と組み合わせることが望ましい場合がある。そのような材料には、触媒的に活性な材料および不活性な材料、並びに合成ゼオライトまたは天然に存在するゼオライト、並びにクレー、シリカなどの無機材料および/またはアルミナ、イットリア、ジルコニア、酸化ガリウム、酸化亜鉛およびそれらの混合物などの金属酸化物が挙げられる。金属酸化物は、天然に存在するものでも、シリカと金属酸化物の混合物を含むゼラチン状の沈殿物またはゲルの形態であってもよい。本発明の方法によって製造されたMREフレームワーク型モレキュラーシーブと組み合わせて触媒的に活性な材料を使用すると、特定の有機変換方法における触媒の変換および/または選択性を改善する可能性がある。不活性物質は、好適には、反応速度を制御するための他の手段を採用することなく、経済的に生成物を得ることが可能であるように、所定の方法における変換の量を制御するための希釈剤として役立つ。これらの材料は、商業的な操作条件下で触媒の破砕強度を向上させるために、天然に存在するクレーに組み込むことが可能である。本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型のモレキュラーシーブと複合化できる天然に存在するクレーには、モンモリロナイト族およびカオリン族があり、これらの族には、Dixieクレー、McNameeクレー、GeorgiaクレーおよびFloridaクレーとして一般に知られているサブベントナイトおよびカオリン、または主鉱物成分がハロイサイト(halloysite)、カオリナイト(kaolinite)、ディッカイト(dickite)、ナクライト(nacrite)またはアノーサイト(anauxite)である他のものがある。このようなクレーは、採掘されたままの未処理の状態でも、焼成、酸処理、化学変性を施した後でも使用することが可能である。MREフレームワーク型モレキュラーシーブと複合化するのに有用な結合剤には、無機酸化物、特にアルミナも含まれる。これらの材料、即ちクレー、酸化物などは、触媒のバインダーとして機能し、様々な炭化水素分離法で発生する温度や他の条件、例えば機械的消耗に対して耐性がある。従って、本発明の方法によって作製されたMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、バインダーを有する押出成形物の形態で使用してもよい。それらは通常、錠剤、球体、または押出物を形成することによって結合される。押出物は、通常、任意にバインダーの存在下でモレキュラーシーブを押し出し、得られた押出物を乾燥および焼成することによって形成される。必要に応じて、蒸気処理および/またはイオン交換などの更なる処理を行ってもよい。モレキュラーシーブは、任意に、少なくとも100m/g、例えば少なくとも200m/g、任意に少なくとも300m/gの表面積を有するバインダーと結合させてもよい。
前述の材料に加えて、本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、多孔性マトリックス材料、例えばシリカ‐アルミナ、シリカ‐マグネシア、シリカ‐ジルコニア、シリカ‐トリア、シリカ‐ベリリア、シリカ‐チタニア、並びにシリカ‐アルミナ‐トリア、シリカ‐アルミナ‐ジルコニア、シリカ‐アルミナ‐マグネシア、シリカ‐マグネシア‐ジルコニアなどの3元組成物と複合化してもよい。
MREフレームワーク型モレキュラーシーブと無機酸化物マトリックスの相対比率は、広く変化してもよく、MREフレームワーク型モレキュラーシーブ含有量は約1~約100重量%、より通常は、特に複合体が押出物の形態で作製される場合、複合体の約2~約95、任意には約20~約90重量%の範囲である。
MREフレームワーク型モレキュラーシーブの使用
本発明の方法によって得ることが可能な、または得られるMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、吸着剤として、例えば、モレキュラーシーブに対して示差収着特性(differential sorption characteristics)を有する気相または液相の成分の混合物から少なくとも一つの成分を分離するために用いることが可能である。従って、混合物をモレキュラーシーブと接触させて1つの成分を選択的に収着させることにより、モレキュラーシーブに対して示差収着特性を有する成分の混合物から少なくとも1つの成分を部分的にまたは実質的に完全に分離することが可能である。
本発明の方法で得られる、または得られたMREフレームワーク型モレキュラーシーブは、多くの炭化水素化学変換法で使用することも可能である。そのような触媒の用途としては、脱ワックス、オリゴマー化、ノルマルパラフィンの水素異性化などの水素異性化、およびオレフィン異性化などの異性化が挙げられる。これらの使用は、高い活性を提供するアルミニウムの高い含有量の観点から特に有利である。
触媒用途では、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを、触媒に水素化‐脱水素化機能を与えることが可能である金属成分と組み合わせて用いることが望ましい場合がある。好適な金属成分としては、タングステン、バナジウム、モリブデン、レニウム、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、または白金やパラジウムのような貴金属が挙げられる。このような成分は、組成物中に交換され、そこに含浸され、またはそれと物理的に密接に混ざり合うことが可能である。そのような成分は、例えば、白金の場合、白金金属含有イオンを含む溶液で処理することなどにより、その中にまたはその上に含浸させることが可能である。従って、好適な白金化合物としては、塩化白金酸、塩化第一白金および白金アミン錯体を含む種々の化合物が挙げられる。
本発明の方法によって製造されるMREフレームワーク型モレキュラーシーブを含む触媒は、潤滑油基材(またはベースストック;basestock)の脱ワックスにおいて特に有用である。そのような供給原料は、潤滑油の範囲で沸騰するワックス含有供給物であり、典型的にはASTM D 86またはASTM D2887によって測定される650°F(343℃)を超える10%留出点を有する。このような供給物は、ラフィネート、部分溶剤脱ワックス油、脱亜鉛油、蒸留物、真空ガス油、コーカー(coker)ガス油、スラックワックス(slack wax)、蝋下油(foots oil)などの溶剤精製プロセスから得られる油、およびFischer-Tropsch-ワックスなどの数多くの供給源から得られることがある。好ましい供給物は、スラックワックスおよびFischer-Tropsch-ワックスである。スラックワックスは、典型的には、溶剤またはプロパン脱ワックスによって炭化水素供給物から得られる。スラックワックスはいくらかの残留油を含み、典型的には脱油される。蝋下油は、脱油されたスラックワックスから得られる。Fischer-Tropsch-ワックスは、Fischer-Tropsch-合成法によって作製される。
そのような潤滑油基材を用いた脱ワックス条件は、典型的には、426℃以下の温度、例えば約250℃~約400℃、例えば約275℃~約350℃、約791~約20786kPaの圧力、例えば約1480~約17339kPa、液体時空間速度約0.1~約10/時、例えば約0.1~約5/時、および約45~約1780m/m(250~10000scf/B)、例えば約89~約890m/m(500~5000scf/B)の水素処理ガス速度である。
本発明の方法によって製造されたMREフレームワーク型モレキュラーシーブを含む触媒は、特に水素化成分、例えば白金を備える場合、ノルマルパラフィンの水素異性化にも使用することが可能である。典型的には、水素異性化は、約100℃~約400℃、例えば約150℃~約300℃の温度、水素:炭化水素モル比が約1:1~約5:1であるような水素を用いて約0.01~約2/時、例えば約0.25~約0.50/時の液体時空間速度で、行われる。
本発明の方法によって製造されたMREフレームワーク型モレキュラーシーブを含む触媒はまた、オレフィン異性化に特に有用である。典型的な条件には、約250℃~約750℃の温度、約30kPa~約300kPaのオレフィン分圧、および約0.5~約500/時のWSHVを含む。
本発明を、その範囲を限定することなく、以下に更に例示する。
これらの実施例において、合成したままの材料のX線回折(XRD)パターンは、2~40度の20範囲の銅Kα線を用いてX線粉末回折装置(Bruker社、D8 Discover、またはSTOE社、Stadi P Combi)により記録した。
合成したままの材料の走査型電子顕微鏡(SEM)画像は、FEI社製、Helios Nanolab G3 UC 走査型電子顕微鏡により得た。
合成したままの材料のゼオライトフレームワーク型は、既知のゼオライト材料のXRDパターンと比較することによって同定した。SEM画像は、製品の純度の評価を助けるために使用されたSEM画像における明らかに異なる結晶形態の存在は、他の結晶性材料の形態の不純物の兆候である可能性がある。このような近似的な分析は、製品のXRDパターンで識別できない可能性のある比較的少量の結晶性不純物の形成の存在を識別するのに特に有用である。
以下の測定は、イオン交換および焼成を行った試料について実施した。イオン交換および焼成を行った各試料について、使用した手順は以下の通りである:作製したままの試料を1M硝酸アンモニウム溶液で2回洗浄し、その後538℃で6時間焼成した。
材料のSiO:ALモル比は、誘導結合プラズマ(ICP)法により決定した。
材料の全表面積(Sgpy)は、S. Brunauer, PH. EmmettおよびE. Teller, J. Am. Chem. Soc.、1938、60、309(参照により本明細書中に援用される)に記載のBET法によって、液体窒素温度での窒素吸着‐脱離を用いて決定した。
材料の微孔容積は、「Analytical Methods in Fine Particle Technology, P. A. Webb and C. Orr, Micrometrics Instrument Corporation, ISBN 0-9656783- 0-X」(その内容は参照により本明細書中に援用される)において参照したように、N等温線への/プロットモデルの適用によって決定した。比較例1~5は、アルミナの供給源としてアルミン酸ナトリウムまたはアルミン酸カリウム溶液の使用を例示している。実施例6~10は、アルミナの供給源としてカオリンの使用を説明し、実施例11~13は、アルミナの供給源として未溶解の水酸化アルミニウムの使用を説明するものである。
実施例1(比較例):アルミン酸ナトリウム水溶液‐SiO :Al =81
アルミン酸ナトリウム粉末を水に溶解してアルミン酸ナトリウム溶液を調製した(アルミナ9.1重量%、酸化ナトリウム6.6重量%)。15.50gの水、1.40gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.62gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(24.7重量%)、0.96gのアルミン酸ナトリウム溶液、0.75gのBEA種(16.7重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.76gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、165℃で24時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 80.57、OH/SiO 0.13、Na/SiO 0.13、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収された材料は、SiO/Alモル比が67のZSM‐48であることが確認された。
実施例2(比較例):アルミン酸ナトリウム水溶液‐SiO :Al =80
アルミン酸ナトリウム粉末を水に溶解することによってアルミン酸ナトリウム溶液を調製した(アルミナ9.1重量%、酸化ナトリウム6.6重量%)。16.52gの水、1.65gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.34gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(24.7重量%)、0.80gのアルミン酸ナトリウム溶液、0.75gのBEA種(16.7重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および3.94gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、160℃で28時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 80.00、OH/SiO 0.17、Na/SiO 0.17、R:SiO 0.02、HO/SiO 18.70。
回収された材料は、SiO/Alモル比が67のZSM‐48であることが確認された。
実施例3(比較例):アルミン酸ナトリウム水溶液‐SiO :Al =80
水酸化アルミニウム(Alcoa社)を水酸化ナトリウム溶液に溶解することによって、アルミン酸ナトリウム溶液を調製した。この混合物を、透明な溶液が得られるまで加熱した。水を加えて、以下の組成:水酸化アルミニウム3.0重量%、水酸化ナトリウム9.1重量%を得た。
水14.33g、水酸化ナトリウム溶液(40.0重量%)0.14g、ヘキサメトニウムジクロライド溶液(25.1重量%)1.33g、アルミン酸ナトリウム溶液3.94g、1.28gのBEA種(9.8重量%の水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および3.99gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、160℃で28時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 80.00、OH/SiO 0.25、Na/SiO 0.17、R:SiO 0.02、HO/SiO 18.70。
回収物は、SiO/Alモル比が63のZSM‐48であることが確認された。
実施例4(比較例):アルミン酸ナトリウム水溶液SiO :Al =70
アルミン酸ナトリウム粉末を水に溶解することによってアルミン酸ナトリウム溶液を調製した(アルミナ10.0重量%、酸化ナトリウム7.4重量%)。水13.01g、水酸化ナトリウム溶液(10.0重量%)3.24g、ヘキサメトニウムジクロリド溶液(23.4重量%)1.70g、アルミン酸ナトリウム溶液1.01g、BEA種(水性コロイド懸濁液9.8重量%、合成混合物の5000重量ppm)1.28gおよび沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)4.75gをTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、U型スターラーで撹拌しながら、混合物を165℃で24時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 70.00、OH/SiO 0.15、Na/SiO 0.15、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収物は、ケニアライト(Kenyaite)と同定された。
実施例5(比較例):アルミン酸カリウム溶液-SiO :Al =65
水酸化アルミニウム(Alcoa社)を水酸化カリウム溶液に溶解することによって、アルミン酸カリウム溶液を調製した。この混合物を、透明な溶液が得られるまで加熱した。水を加えて、以下の組成を得た:水酸化アルミニウム3.0重量%、水酸化カリウム5.5重量%。
11.91gの水、1.10gの水酸化カリウム溶液(7.3重量%)、1.51gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(25.0重量%)、5.26gのアルミン酸カリウム溶液、0.75gのBEA種(16.7重量%の水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.48gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、160℃で125時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 65.00、OH/SiO 0.19、K+/SiO 0.10、R:SiO 0.02、HO/SiO 16.00。
回収された材料は、かなりの量のEU‐1およびいくらかの非晶質化合物を有するZSM‐48の混合物であることが確認された。
実施例6:カオリン‐SiO :Al =81
13.75gの水、1.81gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.62gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(24.7重量%)、2.42gのカオリン混合物(10重量%のカオリン粉末を水に分散、粒子サイズ約5μm))、0.75gのBEA種(16.7重量%の水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.64gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、165℃で24時間、水熱処理を行った。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 80.57、OH/SiO 0.13、Na/SiO 0.13、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収された材料は、SiO/Alモル比76のZSM‐48であることが確認された。
実施例7:カオリン‐SiO :Al =80
15.06gの水、1.99gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.34gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(24.7重量%)、2.02gのカオリン混合物(10重量%のカオリン粉末を水に分散、粒子サイズ約5μm)、0.75gのBEA種(16.7重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および3.84gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、U型スターラーで撹拌しながら、混合物を160℃で28時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 80.00、OH/SiO 0.17、Na/SiO 0.17、R:SiO 0.02、HO/SiO 18.70。
回収された材料は、SiO/Alモル比が68のZSM‐48であると確認された。
実施例8:カオリン‐SiO :Al =70
13.15gの水、2.10gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.60gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(25.0重量%)、2.80gのカオリン混合物(10重量%のカオリン粉末を水に分散、粒子サイズ約5μm)、0.75gのBEA種(16.7重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.61gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、165℃で24時間、水熱処理を行った。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 70.00、OH/SiO 0.15、Na/SiO 0.15、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収された材料は、SiO/Alモル比が65のZSM‐48であると確認された。
実施例9:カオリン‐SiO :Al =65
13.20gの水、1.81gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.60gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(25.0重量%)、3.03gのカオリン混合物(10重量%のカオリン粉末を水に分散、粒子サイズ約5μm)、0.75gのBEA種(16.7重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.61gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。各添加後5分間、最後の添加後15分間、混合物を撹拌した。次に、この混合物をU型スターラーで撹拌しながら、165℃で24時間、水熱処理を行った。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 65.00、OH/SiO 0.13, Na/SiO 0.13、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収された材料は、微量のモルデナイト(Mordenite)を含み、SiO/Alモル比が61のZSM‐48であることが確認された。
実施例10:カオリン‐SiO :Al =60
12.95gの水、1.81gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.60gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(25.0重量%)、3.30gのカオリン混合物(10重量%のカオリン粉末を水に分散、粒子サイズ約5μm)、0.75gのBEA種(16.7重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.59gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、165℃で24時間、水熱処理を行った。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 60.00、OH/SiO 0.13、Na/SiO 0.13、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収された材料は、微量のモルデナイトを含み、SiO/Alモル比が55のZSM‐48であることが確認された。
実施例11:カオリン‐SiO :Al =50
385.60gの水、47.57gの水酸化ナトリウム溶液(19.5重量%)、41.58gのヘキサメトニウムジクロリド溶液(25.0重量%)、10.29gのカオリン混合物(10重量%のカオリン粉末を水に分散、粒子サイズは約5μm)、45.69gのBEA種(7.1重量%水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および119.38gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。各添加後、混合物を撹拌した。その後、混合物の一部をU型スターラーで撹拌しながら、165℃で24時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 50.00、OH/SiO 0.13、Na/SiO 0.13、R:SiO 0.02、HO/SiO 14.87。
回収された材料は、SiO/Alモル比が45のZSM‐48であることが確認された。
実施例12:水酸化アルミニウム‐SiO :Al =65
0.16gの水酸化アルミニウム(粒径約50μm)、13.49gの水、4.90gの水酸化カリウム溶液(7.3重量%)、1.47gのヘキサメトニウムジクロライド溶液(25.0重量%)、0.80gのBEA種(9.8重量%の水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.27gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、160℃で100時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 65.00、OH/SiO 0.19、K/SiO 0.10、R:SiO 0.02、HO/SiO 17.00。
回収された材料は、SiO/Alモル比が57のZSM‐48であることが確認された。
実施例13:水酸化アルミニウム‐SiO :Al =50
0.22gの水酸化アルミニウム(粒径約50μm)、16.38gの水、3.83gの水酸化カリウム溶液(7.3重量%)、1.63gのヘキサメトニウムジクロライド溶液(25.0重量%)、0.82gのBEA種(9.8重量%の水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.71gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、160℃で100時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 50.00、OH/SiO 0.19、K+/SiO 0.07、 R:SiO 0.02、HO/SiO 17.00。
回収された材料は、SiO/Alモル比が53のZSM‐48であることが確認された。
実施例14:水酸化アルミニウム‐SiO :Al =50
0.21gの水酸化アルミニウム(粒径約50μm)、17.46gの水、1.67gの水酸化ナトリウム溶液(20.0重量%)、1.67gのヘキサメトニウムジクロライド溶液(25.0重量%)、0.79gのBEA種(9.8重量%の水性コロイド懸濁液、合成混合物の5000重量ppm)および4.38gの沈殿シリカ(Ultrasil(登録商標)VN3)をTeflon(登録商標)ライナーに加えた。混合物を各添加後5分間、最後の添加後15分間撹拌した。その後、混合物をU型スターラーで撹拌しながら、160℃で100時間、水熱条件下で処理した。その後、固形物を回収し、水で数回洗浄し、120℃で乾燥させた。
合成混合物は以下の通りであった(合成混合物/モル比):
SiO/Al 50.00、OH/SiO 0.22、Na/SiO 0.10、R:SiO 0.02、HO/SiO 17.00。
回収された材料は、微量の不純物を含むZSM‐48であり、SiO/Alモル比は46であることが確認された。
実施例15:実施例1~14の生成物の特徴付け
図1A~図14Aはそれぞれ、実施例1~14(合成されたままの形態)の各々のXRDスペクトルを示す。
図1B~図14Bはそれぞれ、実施例1~14(合成されたままの形態)の各々の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。
図15は、実施例1~14の反応条件および合成混合物のモル比をまとめて示したものである。
図16は、実施例1~14で得られた生成物の特性、即ち、それらのフレームワーク型、シリカ/アルミナ比、Sgpy総表面積および微孔容積(Vmicro)をまとめて示したものである。
本発明を特定の実施形態を参照して説明し、図示したが、本発明は、本明細書に特に図示されていない多くの異なる変形に適していることが、当業者には理解される。
前述の記載において、既知の、明白な、または予見可能な等価物を有する整数または要素が言及される場合、そのような等価物は、個別に規定されたかのように、本明細書中に組み込まれる。本発明の真の範囲を決定するために、特許請求の範囲を参照する必要があり、このような等価物を包含するように解釈される必要がある。また、好ましい、有利である、便利であるなどと記載されている本発明の整数または特徴は、任意であり、独立請求項の範囲を限定するものではないことが、読む者によって理解される。更に、そのような任意の整数または特徴は、本発明のいくつかの実施形態において可能な利益をもたらす一方で、他の実施形態では望ましくなく、従って、存在しない可能性があることを理解されるべきである。
更に、または代わりに、本発明は、以下に関する:
[実施形態1]
(a)シリカの少なくとも1つの供給源、水酸化アルミニウム、カオリン族から選択されるクレー、およびメタカオリンから選択されるアルミナの少なくとも1つの供給源、水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mの少なくとも1つの供給源、直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rの少なくとも1つの供給源、水および任意の種結晶を含む合成混合物を作製する工程、
(b)前記合成混合物を、結晶化条件下で、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを形成するのに十分な時間加熱する工程;並びに
(c)前記合成混合物から前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブを回収する工程
を含み、
前記合成混合物が、以下のモル比組成:
SiO:Al15~100未満、
OH:SiO0.02~0.6、
M:SiO0.02~0.6、
R:SiO0.005~0.5、
O:SiO5~100
を有し、
前記アルミナの少なくとも1つの供給源は、固体形態で前記合成混合物に加えられる、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを合成する方法。
[実施形態2]
前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブが、COK‐8、EU‐2、EU‐11、IZM‐1、SSZ‐91、ZBM‐30、ZSM‐48、およびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブがZSM‐48である、実施形態1記載の方法。
[実施形態3]
前記アルミナの少なくとも1つの供給源が粉末形態であり、好ましくは動的光散乱(DLS)によって測定された体積加重平均として0.01~300μm、好ましくは0.1~200μm、より好ましくは1~100μmの平均粒子サイズを有する固体粒子の形態である、実施形態1または2に記載の方法。
[実施形態4]
前記シリカの少なくとも1つの供給源が、沈殿シリカ、ヒュームドシリカ、シリカゲル、ケイ酸、テトラアルキルオルトケイ酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩およびシリカの水性コロイド懸濁液からなる群から選択される、実施形態1~3のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態5]
前記直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rが、ペンタメトニウムカチオン、ヘキサメトニウムカチオン、およびそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1~4のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態6]
前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属Mが、Na、K、Li、Ca、Mg、およびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはNaおよび/またはKである、実施形態1~5のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態7]
前記水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、水酸化アルミニウム、前記構造指向剤Rの水酸化物形態、およびそれらの混合物からなる群から選択される、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、水酸化アルミニウム、前記構造指向剤Rの水酸化物形態、およびそれらの混合物から成る群から選択される、より好ましくは水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムから選択される、実施形態1~6のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態8]
前記種結晶が、ZSM‐48型、ZSM‐5型、ZSM‐11型、ZSM‐12型、BEA型、ベータ型、X型およびY型ゼオライト種結晶、好ましくはZSM‐48型またはBEA型種結晶からなる群から選択される、実施形態1~7のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態9]
前記種結晶が、前記合成混合物の総重量に基づいて、0~50,000重量ppm、好ましくは50~10,000重量ppm、より好ましくは100~10,000重量ppm、最も好ましくは500~6,000重量ppmの量で存在する、実施形態1~8のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態10]
前記合成混合物中のSiO:Alモル比が、15~100未満、好ましくは20~100未満、より好ましくは30~100未満、特に80未満、または75未満、または70未満である、実施形態1~9のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態11]
前記合成混合物が、以下のモル比組成:
OH:SiO0.05~0.5、好ましくは0.1~0.3、
を有する、実施形態1~10のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態12]
前記合成混合物が、以下のモル比組成:
M:SiO0.05~0.5、好ましくは0.1~0.3、
を有する、実施形態1~11のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態13]
前記合成混合物が、以下のモル比組成:
R:SiO0.01~0.1、好ましくは0.01~0.05、
を有する、実施形態1~12のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態14]
前記合成混合物が、以下のモル比組成:
O:SiO7~50、好ましくは10~30
を有する、実施形態1~13のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態15]
工程(b)の結晶化条件が、100℃~220℃、好ましくは120℃~200℃、より好ましくは150℃~170℃の温度、10~600時間、特に12~160時間、より特に20~120時間の時間を含む、実施形態1~14のいずれか1項に記載の方法。
[実施形態16]
10~100未満、好ましくは15~80未満、より好ましくは20~70未満のSiO:Alのモル比を有する、実施形態1~15のいずれか1項に記載の方法によって得られる、MREフレームワーク型モレキュラーシーブ。
[実施形態17]
炭化水素化学変換法における実施形態16に記載のモレキュラーシーブの使用であって、特に前記炭化水素化学変換法が、脱ワックス、オリゴマー化、水素異性化または異性化である、使用。

Claims (14)

  1. (a)シリカの少なくとも1つの供給源、水酸化アルミニウム、カオリン族から選択されるクレー、およびメタカオリンから選択されるアルミナの少なくとも1つの供給源、水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属Mの少なくとも1つの供給源、直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rの少なくとも1つの供給源、水および任意の種結晶を含む合成混合物を作製する工程、
    (b)前記合成混合物を、結晶化条件下で、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを形成するのに十分な時間加熱する工程;並びに
    (c)前記合成混合物から前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブを回収する工程
    を含み、
    前記合成混合物が、以下のモル比組成:
    SiO:Al15~100未満、
    OH:SiO0.02~0.6、
    M:SiO0.02~0.6、
    R:SiO0.005~0.5、
    O:SiO5~100
    を有し、
    前記アルミナの少なくとも1つの供給源は、固体形態で前記合成混合物に加えられる、MREフレームワーク型モレキュラーシーブを合成する方法。
  2. 前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブが、COK‐8、EU‐2、EU‐11、IZM‐1、SSZ‐91、ZBM‐30、ZSM‐48、およびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは前記MREフレームワーク型モレキュラーシーブがZSM‐48である、請求項1記載の方法。
  3. 前記アルミナの少なくとも1つの供給源が粉末形態であり、好ましくは動的光散乱(DLS)によって測定された体積加重平均として0.01~300μm、好ましくは0.1~200μm、より好ましくは1~100μmの平均粒子サイズを有する固体粒子の形態である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記シリカの少なくとも1つの供給源が、沈殿シリカ、ヒュームドシリカ、シリカゲル、ケイ酸、テトラアルキルオルトケイ酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩およびシリカの水性コロイド懸濁液からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記直鎖状ジ第四級アルキルアンモニウム構造指向剤Rが、ペンタメトニウムカチオン、ヘキサメトニウムカチオン、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属Mが、Na、K、Li、Ca、Mg、およびそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはNaおよび/またはKである、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記水酸化物イオンの少なくとも1つの供給源が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、水酸化アルミニウム、前記構造指向剤Rの水酸化物形態、およびそれらの混合物からなる群から選択される、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、水酸化アルミニウム、前記構造指向剤Rの水酸化物形態、およびそれらの混合物から成る群から選択される、より好ましくは水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記種結晶が、ZSM‐48型、ZSM‐5型、ZSM‐11型、ZSM‐12型、BEA型、ベータ型、X型およびY型ゼオライト種結晶、好ましくはZSM‐48型またはBEA型種結晶からなる群から選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記種結晶が、前記合成混合物の総重量に基づいて、0~50,000重量ppm、好ましくは50~10,000重量ppm、より好ましくは100~10,000重量ppm、最も好ましくは500~6,000重量ppmの量で存在する、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記合成混合物中のSiO:Alモル比が、15~100未満、好ましくは20~100未満、より好ましくは30~100未満、特に80未満、または75未満、または70未満である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記合成混合物が、以下のモル比組成:
    OH:SiO0.05~0.5、好ましくは0.1~0.3、
    M:SiO0.05~0.5、好ましくは0.1~0.3、
    R:SiO0.01~0.1、好ましくは0.01~0.05、
    O:SiO7~50、好ましくは10~30
    を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 工程(b)の結晶化条件が、100℃~220℃、好ましくは120℃~200℃、より好ましくは150℃~170℃の温度、10~600時間、特に12~160時間、より特に20~120時間の時間を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 10~100未満、好ましくは15~80未満、より好ましくは20~70未満のSiO:Alのモル比を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法によって得られる、MREフレームワーク型モレキュラーシーブ。
  14. 炭化水素化学変換法における請求項13に記載のモレキュラーシーブの使用であって、特に前記炭化水素化学変換法が、脱ワックス、オリゴマー化、水素異性化または異性化である、使用。
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