JP2023553354A - アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを用いた、スピーチ不安の治療 - Google Patents

アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを用いた、スピーチ不安の治療 Download PDF

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Abstract

本明細書では、場合によってはSADのパフォーマンス限局型(SAD-PO)サブタイプを含む、社会不安障害(SAD)の症候として存在し得るスピーチ不安(PSA)を治療又は予防する方法が開示される。治療方法は、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンなどのα7nAChRアゴニストを治療有効用量で対象に投与することを含む。

Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年11月25日に出願された米国仮特許出願第63/118,121号、2020年11月25日に出願された米国仮特許出願第63/118,132号、及び2021年3月9日に出願された米国仮特許出願第63/158,449号の優先権を主張する。
本発明は、社会不安障害(SAD)又は社会不安障害-パフォーマンス限局型サブタイプ(SAD-PO)の主症状としての、又はそれに関連するスピーチ不安(public speaking anxiety)を含む、スピーチ不安(PSA)を治療する方法に関する。本発明は、特に、アルファ7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)アゴニストを用いた、特に(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンを用いた、本明細書に記載のスピーチ又はパフォーマンスに関連する不安の治療方法に関する。
スピーチへの恐怖又は公衆で話すことの恐怖としても知られているスピーチ不安(PSA)は、米国精神医学会のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders第5版(DSM-5)(2013)において社会不安障害(SAD)として分類されている。PSAの有病率は一般集団の15%~30%と高いと報告されており、PSAを有する者の最大10%が、この状態が仕事及び教育を含む日常活動を妨げると報告している。(Vickram Tejwani,MD,et al.,Public Speaking Anxiety in Graduate Medical Education-A Matter of Interpersonal and Communication Skills?,Journal of Graduate Medical Education,p.111(Feb.01,2016).)
PSAを含む社会不安障害(SAD)は、例えば他人の前で演ずること及びスピーチを行うことを含む、様々な社会的状況における過度の恐怖、不快感、及び自己意識によって特徴付けられる。SADは、典型的には小児期後期及び青年期初期に発症する慢性状態であり、しばしば、その後の大うつ病及び物質使用障害などの併存する精神的健康問題の発生に関連する。SADは、環境因子及び遺伝因子の両方並びにそれらの相互作用を有する複数因子疾患である。一般化SADは、SADの特に深刻な形態であり、社会的状況のあらゆる恐怖を伴う。社会不安障害パフォーマンス限局型(SAD-PO)は、DSM-5基準に基づくSADの特定因子である。この特定のタイプのSADは、典型的には、併存する精神医学的状態又は生得的な行動抑制に関連せず、通常、発症がより遅い。SAD-POは、より狭い事情、すなわち、患っている者が、公衆で演じなければならない場合に生じる。PSA及びその症候は、SADの診断基準、SAD-POの診断基準、SADとSAD-POの両方の診断基準、又はSADとSAD-POのどちらでもない診断基準を満たす対象において生じ得る。
不安の3成分モデルを評価するために、スピーチ不安スケール(PSAS)が使用される。PSASは、3つのサブスケール:1)認知(8項目)、2)行動(4項目)、及び3)生理学(5項目)にわたる17の項目からなる。各項目は、1(「全くない」)~5(「非常にある」)の範囲のスコアを有し、スケール上で5つの項目が逆符号化されている。PSAS合計スコアは、17~85の範囲であることができ、スピーチ不安を評価するための信頼性が高く包括的な尺度と考えられている。
PSA、SAD、及びSAD-POの症候には、心拍数の上昇、血圧の上昇、体温の上昇、又は発汗の増加、並びに他の身体的症候、認知的症候、及び感情的症候、例えば震え又は振戦、潮紅、速い呼吸又は呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、筋緊張、睡眠障害、過度の反芻(rumination)又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、例えばレストランで注文するか、群衆の前で話すことの恐怖、ネガティブな独り言への従事、及び当技術分野で知られている他の症候などの急性ストレス応答に関連する生理学的バイオマーカーが含まれ得る。感情的、認知的、及び身体的症候は、しばしば、そのような不安に苦しんでいる対象に、勧誘を拒否すること、グループ状況において身近な人々にしがみつくこと、及び不安を引き起こす状況、事象、又は事情を回避することを含む、自分の行動を変化させるように導く。症候は、しばしば、対象が他人の前にいなければならない状況におけるスピーチ又は関与に対する恐怖において現れ得る。PSA、SAD及びSAD-POを患っている対象はさらに、不安を誘発する状況におけるリラックス手段としての薬物及びアルコールの使用を含む、不健康な対処機構を発症するリスクがあり得る。
SAD及びSAD-POの現在の治療には、心理療法及び薬理療法並びにそれらの組み合わせが含まれる。選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、パロキセチン、セルトラリン及びフルボキサミン、並びにセロトニンノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)ベンラファキシンは、米国においてSADについてFDAによって承認されている。モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)及びベンゾジアゼピン(BZD)を含む他の医薬は、サンプルサイズが小さいプラセボ対照臨床試験において有効性を示した。SSRIはシナプスのセロトニンレベルを増加させ、SADの第一選択治療と考えられているが、作用の開始は遅い。さらに、SSRIで治療された患者の約40%が、SSRI使用に関連する性機能障害を報告する。BZDは、眠気、記憶障害、鎮静作用、及び乱用性などの有害作用を有するγ-アミノ酪酸(GABA)陽性アロステリックモジュレータである。さらに、高い割合の部分奏効及び低い割合の長期寛解が残っている。
SAD-POを含むSADを有する多くの患者は、発生頻度の低い事象(例えば、スピーチ又は社会的な集まり)においてのみ有意な苦痛を経験するか、又は心理療法及び薬理療法から部分的にしか利益を受けない。したがって、SAD又はSAD-POの診断を有する又は有しない患者におけるスピーチ又はパフォーマンス不安の治療のためなど、必要に応じて使用できるものを含む、安全性プロファイルが改善されたより有効な抗不安薬に対する満たされない医学的ニーズが存在する。
アルファ-7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7-nAChR)は、リガンド開口型イオンチャネルであり、多くの生理学的プロセス及び病理学的プロセスに関与している。α7-nAChRの固有の特徴は、高いCa2+透過性及び迅速な脱感作である。α7-nAChRは、神経系において、特に認知及び記憶に関与する領域において高度に発現され、その機能障害は、統合失調症及びアルツハイマー病(AD)を含むいくつかの神経精神障害及び神経障害に関連する。
以下に示す化合物(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン:
は、強力かつ選択的なα7nAChRアゴニストであり、米国特許第7,579,362号に開示されている。この化合物は、(R)-3-((6-(p-トリル)ピリジン-3-イル)オキシ)キヌクリジン、AQW-051、VQW-765、及びIUPAC名で、(3R)-3-{[6-(4-メチルフェニル)ピリジン-3-イル]オキシ}-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタンとしても知られている。VQW-765は、分子量が294.39g/molであり、pKa(予測値)が9.09±0.33であり、LogP(予測値)が3.447±0.402である。(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンの薬学的に許容され得る酸付加塩、特にモノフマル酸塩は、米国特許第9,365,565号に開示されている。
米国特許第7,579,362号には、統合失調症、躁病、うつ病及び不安症などの精神病性障害の予防及び治療、並びに老年性認知症、アルツハイマー病などの神経変性障害、並びに注意欠陥多動性障害(ADHD);パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、てんかん、痙攣、トゥレット症候群、OCD(強迫性障害)、神経障害、術後及び炎症性疼痛、幻肢痛、認知、禁煙、記憶障害及び機能障害、学習障害、パニック障害、ナルコレプシー、侵害受容、AIDS認知症、老人性認知症、自閉症、遅発性ジスキネジア、社会恐怖症、偽認知症などの他の知的障害、の障害の予防及び治療に有用なα7nAChRアゴニストとしてのVQW-765が記載されている。
本開示の第1の態様は、スピーチ不安又はその症候を患っている対象の治療方法であって、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩を、スピーチ不安又はその症候を治療するのに有効な用量で対象に投与することを含む方法を提供する。特定の実施形態では、対象は、社会不安障害(SAD)又はSAD-パフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状としてのスピーチ不安を患っていてよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第2の態様は、対象における社会不安障害(SAD)又はその症候を治療する方法であって、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩を、SAD又はその症候を治療するのに有効な用量で対象に投与することを含む方法を提供する。対象は、特定の実施形態では、社会不安障害-パフォーマンス限局型サブタイプ(SAD-PO)を患っていてもよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第3の態様は、対象におけるスピーチ不安の1又は複数の症候の発現を予防する方法を提供する。この態様によれば、本方法は、不安症又は不安症の1又は複数の症候を誘発又は引き起こす可能性が高い状況、例えば、スピーチ又は公衆パフォーマンスなどに従事する前に化合物を対象に投与することを含み得る。化合物は、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩であってもよく、そのような発現を予防するのに有効な用量で投与され得る。
本開示の第4の態様は、スピーチ不安又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を提供する。様々な実施形態では、対象は、社会不安障害(SAD)又はSAD-パフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状としてのスピーチ不安を患っていてよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第5の態様は、社会不安障害(SAD)又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を提供する。対象は、特定の実施形態では、社会不安障害-パフォーマンス限局型サブタイプ(SAD-PO)を患っていてもよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第6の態様は、スピーチ不安又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を含む医薬組成物を提供する。様々な実施形態では、対象は、社会不安障害(SAD)又はSAD-パフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状としてのスピーチ不安を患っていてよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第7の態様は、社会不安障害又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンで又はその薬学的に許容され得る塩である医薬組成物を提供する。対象は、特定の実施形態では、社会不安障害-パフォーマンス限局型サブタイプ(SAD-PO)を患っていてもよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第8の態様は、スピーチ不安の治療に使用するための化合物を含む医薬組成物の製造に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を提供する。様々な実施形態では、対象は、社会不安障害(SAD)又はSAD-パフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状としてのスピーチ不安を患っていてよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本開示の第9の態様は、社会不安障害(SAD)の治療に使用するための化合物を含む医薬組成物の製造に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を提供する。対象は、特定の実施形態では、社会不安障害-パフォーマンス限局型サブタイプ(SAD-PO)を患っていてもよく、SAD又はSAD-POと診断されていても診断されていなくてもよい。
本発明のこれら及び他の態様、利点及び顕著な特徴は、本発明の様々な実施形態をより詳細に説明する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明の様々な実施形態において、本明細書中に記載の方法は、スピーチ不安を患っている対象、社会不安障害(SAD)若しくはその少なくとも1つの症候を患っている対象、又は社会不安障害のパフォーマンス限局型サブタイプ(SAD-PO)を患っている対象の治療方法を含む。そのような対象は、主症状として、パフォーマンス不安又はスピーチ不安を経験し得る。
本明細書中で使用される場合、社会不安障害を患っている対象への言及は、当業者によって理解されるような社会不安障害(SAD)の診断基準を満たす対象を含むと見なされ得る。例えば、そのような対象は、米国精神医学会のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders第5版(DSM-5)202頁~208頁(2013)に記載の社会不安障害の診断基準を満たし得る。そのような参考文献には、SADと診断された対象と、診断基準を満たし得るが、例えばSAD又はその症候のための臨床ケアについて提示されていないことを含むいくつかの理由で診断されていない対象の両方が含まれると考えられる。
社会不安障害-パフォーマンス限局型(SAD-PO)を患っている対象への言及は、当業者によって理解されるようなSAD-POサブタイプの診断基準を満たす対象を含むと見なされ得る。例えば、そのような対象は、DSM-5に記載されているような社会不安障害-パフォーマンス限局型の特定因子の診断基準を満たし得る。そのような参考文献には、SAD-POと診断された対象と、診断基準を満たし得るが、例えばSAD-PO又はその症候のための臨床ケアについて提示されていないことを含むいくつかの理由で診断されていない対象の両方が含まれると考えられる。
スピーチ不安(PSA、スピーチへの恐怖又は公衆で話すことの恐怖としても知られている)を患っている対象への言及は、スピーチ又はパフォーマンスに関連する不安の症候を経験している対象を含み得る。このような不安は、「ステージ恐怖」と呼ばれることがあり、例えば、音楽パフォーマンス、運動パフォーマンス、演技パフォーマンス、及びスピーチなどのいくつかの種類の公衆パフォーマンスのいずれか、又はそのような公衆パフォーマンスへの期待によって引き起こされ得る。そのような対象は、例えば、他人の前で演ずる(例えば、スピーチを行う)ことに対する著しい不安又は恐怖を含む、SADの診断基準の多く~全てを満たし得る。PSAを患っている対象には、SADと診断されていないが、それにもかかわらずPSAを経験している対象が含まれ得る。例えば、DSM-5の下では、公衆において話すことを恐れている対象は、この活動が仕事又は教室での仕事において日常的に遭遇しない場合、及び対象がそのことについて大きな苦痛を感じていない場合、社会不安障害の診断を受けないであろう。それにもかかわらず、そのような対象は、PSAを患っており本明細書中に記載される治療から利益を得ると見なされ得る。そのような対象は、例えば、60以上のスコアが、実質的なスピーチ不安を有するとの対象の識別と一致する、スピーチ不安スケール(PSAS)などの客観的尺度によってさらに識別することができる。
本明細書で使用される場合、PSA、SAD、又はSAD-POの1又は複数を用いた対象の治療への言及は、対象の症候の重症度の低下、対象におけるPSA、SAD、又はSAD-POの進行の予防又は減弱、状況又は刺激に応じた対象の症候の予防又は減弱、又はそのような1又は複数の症候が対象において顕在化した後のPSA、SAD、又はSAD-POの対象の症候の1又は複数の完全な解消を含むと考えられ得る。
一実施形態では、PSAに罹患している、SADを患っている、SAD-POを患っている、又は前述のいずれかの1又は複数の症候を患っている対象を治療するための方法が提供される。そのような対象は、前述の状態のいずれかで正式に診断されていても診断されていなくてもよい。特に、これには、スピーチ不安又は公衆パフォーマンス不安を患っている対象が含まれ得る。この態様では、本方法は、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を、所望の治療応答を生じるのに有効な量、すなわち用量で対象に投与するプロセスを含む。特定の実施形態では、化合物は、{2-(R)-3-[[6-(4-メチルフェニル)-3-ピリジニル]オキシ]-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタンフマレートであり得る。
PSA、SAD若しくはSAD-POを有する対象、又はそのような対象におけるその発現若しくは症候を治療するための本明細書中に記載される方法において、所望の治療応答をもたらすのに有効な用量は、対象における症候若しくは根底にあるPSA、SAD若しくはSAD-POを治療するために、状態若しくは障害の症状の経過を短縮するために、若しくはその発現の重症度を低下させるために、又は状態若しくは障害の症候を予防するために、緩和するために、若しくは改善するために有効な量又は投薬量である。ヒトに対する用量は、表1に記載されるような約0.5mg~約700mg、例えば、約0.5mg、約2mg、約2.5mg、約10mg、約15mg、約75mg、約100mg、約200mg又は約700mgの量であり得る。
表1:1日用量:
本発明の活性薬剤の用量は、対象に対して毒性であることなく、特定の対象に対して所望の治療応答を達成するのに有効な量の活性薬剤を投与するように変更され得る。選択される投与量は、投与経路、投与時間、排泄速度、治療期間、使用される特定の組成物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物又は材料、治療される対象の年齢、性別、体重、状態、全身の健康状態及び以前の病歴、並びに医学分野で周知の同様の因子を含む様々な薬物動態学的因子に依存する。
別の実施形態では、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を対象に投与することによって、対象におけるPSA、SAD、SAD-PO、又はその少なくとも1つの症候を治療する方法が提供される。化合物は、治療上有効なものとして本明細書に記載の投与量で投与され得る。
別の実施形態では、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を、PSA、SAD若しくはSAD-PO、又は前述のいずれか1つの症候を患っているヒト対象に投与することを含む、治療方法が提供される。様々な実施形態において、対象は、SAD又はSAD-POと正式に診断されていてもされて診断されていなくてもよい。そのような方法では、化合物は、治療有効量、すなわちSAD又はSAD-POの少なくとも1つの症候を軽減するのに十分な量で投与される。PSA、SAD、及びSAD-POのそのような症候には、身体的症候、認知的症候、及び感情的症候、例えば震え又は振戦、潮紅、心拍数の増加、血圧の増加、体温の増加、又は発汗の増加、速い呼吸又は呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、筋緊張、睡眠障害、過度の反芻又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、例えばレストランで注文するか、群衆の前で話すことの恐怖、ネガティブな独り言への従事、及び当技術分野で知られている他の症候が含まれ得る。感情的、認知的、及び身体的症候はまた、勧誘を拒否すること、グループ状況において身近な人々にしがみつくこと、及び不安を引き起こす状況、事象、又は事情を回避すること、並びに、アルコール又は薬物の使用などの不健康な対処機構を含む、行動変化を含むと考えられ得る。
さらなる実施形態では、対象におけるPSA、SAD又はSAD-POの1又は複数の症候の急性発現を予防するための方法が提供される。本明細書における予防は、重症度の低下など、全体的又は部分的な予防を含み得る。そのような実施形態では、本方法は、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を、不安を引き起こす可能性が高い状況に関与する前に、例えば、人前でのスピーチ従事に参加する前に、及び症候(複数可)を予防するのに有効な量で対象に投与することを含む。様々な実施形態において、不安を引き起こす可能性のある状況は、例えば、1又は複数の他人の前で演ずること、又はスピーチであってもよく、その発現が予防されるべきであるSAD若しくは特にSAD-POの症候は、例えば、震え又は振戦、潮紅、心拍数の増加、速い呼吸又は呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、発汗、筋緊張、睡眠障害、過度の反芻又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、患っている者の心がうつろになった感覚、判断の恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、例えばレストランで注文するか、群衆の前で話すことの恐怖、及びネガティブな独り言への従事であってもよい。
前述の方法のいずれにおいても、化合物は、遊離塩基形態又は薬学的に許容され得る酸付加塩形態のいずれかの(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンであり得る。本明細書で使用される薬学的に許容され得る塩は、毒性でない、生物学的に忍容されないものでない、又は他の方法で生物学的に望ましくないものでない、遊離形態の塩を指す。好ましい薬学的に許容され得る塩は、薬理学的に有効であり、過度の毒性、刺激又はアレルギー反応なしに対象の組織と接触するのに適しているものである。本化合物の特に好ましい薬学的に許容され得る酸付加塩は、米国特許第9,365,565号に記載されており、フマル酸塩、マレイン酸塩、塩化物、リン酸塩、コハク酸塩、又はマロン酸の酸付加塩の形態を含む。特に、化合物は、モノフマル酸付加塩形態の(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン、すなわち{2-(R)-3-[[6-(4-メチルフェニル)-3-ピリジニル]オキシ]-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタンフマレートであり得る。
本発明の化合物は、当技術分野で公知の様々な方法の1又は複数を使用して、1又は複数の投与経路によって投与することができる。当業者には理解されるように、投与経路及び投与様式は、所望の結果に応じて変化する。投与経路には、例えば注射又は注入による、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、皮下、脊髄又は他の非経口投与経路が含まれ得る。本明細書で使用される「非経口投与」という語句は、通常は注射による経腸及び局所投与以外の投与様式を意味し、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、硬膜外及び胸骨内の注射及び注入が含まれるが、これらに限定されない。あるいは、組成物は、非経口経路、例えば局所、表皮又は粘膜投与経路、例えば鼻腔内、経口、膣内、直腸、舌下又は局所によって投与することができる。
活性化合物は、化合物及び1又は複数の薬学的に許容され得る賦形剤を含む固体即時放出形態として調製することができる。あるいは、活性化合物は、化合物を急速放出から保護する担体、例えば、インプラント、経皮パッチ及びマイクロカプセル化送達システムを含む制御放出製剤を用いて調製することができる。エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤を調製するための多くの方法は、特許されているか、又は当業者に一般に公知である。
好ましい治療用組成物は、経口又は経皮投与用の組成物である。経腸又は非経口投与用の組成物は、例えば、糖衣錠、錠剤、カプセル、坐剤、アンプルなどの単位剤形である。個々の用量中の活性成分の単位含有量は、複数の投与単位の投与によってそのような量に達することができるので、それ自体が治療有効量を構成する必要はない。本発明による組成物は、例えば、約10%~約100%、好ましくは約20%~約60%の活性成分を含有し得る。
別途示されない場合、本発明による医薬組成物は、それ自体公知の様式で、例えば従来の混合、造粒、糖衣、溶解又は凍結乾燥プロセスによって調製される。経口剤形のための組成物を調製する際に、通常の医薬媒体、例えば水、グリコール、油、アルコール、担体、例えばデンプン、糖又は微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などのいずれかを使用することができる。投与の容易さのために、錠剤及びカプセルは最も有利な経口投薬単位形態を表し、この場合、固体医薬担体が明らかに使用される。
特に、化合物は、例えば約0.5mg、約2mg、約2.5mg、約10mg、約15mg、約75mg、約100mg、約200mg、又は約700mgの化合物の量のVQW-765を含む錠剤又はカプセルなどの固体即時放出形態で、1又は複数の薬学的に許容され得る賦形剤と共に経口投与され得る。
あるいは、化合物は、化合物及び1又は複数の薬学的に許容され得る賦形剤を含む固体制御放出形態で経口投与され得る。制御放出形態は、即時放出形態と比較して、より低いバイオアベイラビリティでより多い用量を含有し得る。さらなる実施形態では、化合物は、液体懸濁形態で経口投与され得るか、又は化合物に匹敵する曝露を提供する1日投与量で液体懸濁形態で静脈内投与され得る。
別の態様では、本明細書に記載の治療方法のいずれかで使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物が提供される。
別の態様では、本明細書に記載の方法のいずれかで使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を含む医薬組成物が提供される。
別の態様では、本明細書に記載の方法のいずれかで使用するための化合物を含む医薬組成物の製造に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物が提供される。
当業者は、上記の実施形態を組み合わせることによって、又は本明細書に示される実施例を参照することによって、追加の実施形態を選択することができることを理解するであろう。
実施例1:社会不安障害パフォーマンス限局型(SAD-PO);単回投与
多施設無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施して、表2の設計に従って、実質的なスピーチ不安を有する患者におけるVQW-765の有効性及び安全性を評価する。この研究では、220人の患者を1:1の比で2つのアームのうちの1つに無作為化する。一方のアームの患者は、10mgのVQW-765({2-(R)-3-[[6-(4-メチルフェニル)-3-ピリジニル]オキシ]-1-アザビシクロ[2.2.2]オクタンフマレート)を含有するカプセルを投与され、他方のアームの患者はプラセボを投与される。VQW-765カプセルは、サイズ3であり、乳糖一水和物、微結晶セルロース、メトセル、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムも含有する、10mgの強度として提供される白色不透明硬質ゼラチンカプセルである。プラセボカプセルは、VQW-765を含有するものと同一のサイズ及び外観で提供される。
表2:臨床試験の設計
スクリーニングフェーズ(表2、訪問1)中に、60以上のPSASスコアを有すると定義される実質的なスピーチ不安を有する患者を判定するために、スピーチ不安スケール(PSAS)が使用される。臨床評価及び検査評価を行って、各患者の適格性を評価する。適格患者は、自己評価主観的単位苦痛尺度(SUDS)の使用について訓練される。さらに、Liebowitz Social Anxiety Score(LSAS)を実施し、薬理遺伝学的分析のために血液サンプルを採取する。LSASは、社会不安が様々な状況にわたって日常生活においてどのように役割を果たすかを評価するために使用される臨床医が実施する評点スケールである。LSASは、臨床試験における転帰を研究するために使用され、状況における社会的不安及びそれらの状況の回避の両方を評価するための24の項目を含む。各項目は、0、なし;1、軽度;2、中程度;又は3、重度と評点される。最大スコアは144である。
治療フェーズ(表2、訪問2)の間、適格な患者を無作為化し、試験薬の投与の約2時間後に、スピーチへの課題を含む修正Trier Social Stress Test(TSST)を受ける。無作為化の前に、患者にベースラインSUDS評点を求める。
患者には、10mgのVQW-765又はプラセボカプセルの単回用量が与えられる。2時間後、患者は、仕事の面接のための5分間のスピーチの準備をするように指示され、SUDS評点(休止フェーズ)を求められる。その後、患者は精神的に準備するために3分を有する。SUDS評点は、毎分収集される(予測フェーズ)。次に、患者は、白衣を着て以前は患者にとって未知であった2人の臨床スタッフの聴衆に5分間のスピーチを行う。SUDS評点は、スピーチの直前、次いでスピーチ中の毎分(パフォーマンスフェーズ)に収集される。スピーチはビデオ記録され、ビデオカメラは患者によって観察される。患者が5分前に止まり、約20秒間静かにしている場合、主臨床スタッフは「まだ時間があります」と言う。患者が継続しない場合、臨床スタッフはパフォーマンスフェーズが完了するまで質問し始める。心拍数、血圧、体温、及び発汗を含む不安又は急性ストレス応答に関連する生理学的バイオマーカーは、スピーチへの課題を通して医療機器によって連続的に監視される。
TSSTデブリーフ後、バイオマーカー測定装置を取り外し、臨床医全般印象-変化(CGI-C)及び患者全般印象-変化(PGI-C)を実施する。その後、生命徴候、安全研究室、薬物動態(PK)サンプル採取及び心電図(ECG)を収集する。
10mgのVQW-765の単回経口用量の有効性を、TSST中のベースラインからパフォーマンスフェーズまでのSUDS;CGI-Cスケール;PGI-Cスケール;及びTSST中の不安のバイオマーカーの変化によって測定される不安評点の変化においてプラセボと比較して評価する。さらに、10mgのVQW-765の単回経口用量の安全性及び忍容性、並びに臨床表現型及び治療応答に関連する遺伝因子を同定するための薬理遺伝学的評価を評価する。合計で10のSUDS評点:タスクへの導入時に1つ、予測フェーズの間に3つ、パフォーマンスフェーズの間に6つがTSSTの間に収集される。5%の有意水準による両側t検定に基づいて、アームあたり110名の患者(合計220名の患者)の計画されたサンプルサイズは、各治療群において28の標準偏差を仮定して、SUDSスコアの平均において12ポイントの平均差を検出するための約85%のパワーを提供する。
様々な実施形態が本明細書に記載されているが、本明細書から、要素、変形又は改良の様々な組み合わせが当業者によって行われてもよく、本発明の範囲内であることが理解されよう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施形態を含むことが意図される。

Claims (69)

  1. スピーチ不安(public speaking anxiety)又はその症候を患っている対象の治療方法であって、
    (R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を、前記スピーチ不安又はその症候を治療するのに有効な用量で前記対象に投与することを含む、方法。
  2. 前記対象が、社会不安障害(SAD)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記対象がSADと診断されている、請求項2に記載の方法。
  4. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項2に記載の方法。
  5. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項4に記載の方法。
  6. 社会不安障害(SAD)又はその症候を患っている対象の治療方法であって、
    (R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を、前記SADを治療するのに有効な用量で前記対象に投与することを含む、方法。
  7. 前記対象がSADと診断されている、請求項6に記載の方法。
  8. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)を患っている、請求項6に記載の方法。
  9. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項8に記載の方法。
  10. 前記対象が、前記SADの主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項6~請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記症候が前記対象において身体的に現れる、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記症候が、震え、振戦、潮紅、心拍数の増加、血圧の上昇、体温の上昇、速い呼吸、呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、発汗の増加、筋緊張、及び睡眠障害からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記症候が、前記対象において認知的又は感情的に現れる、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記症候が、過度の反芻(rumination)又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、前記患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、前記患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、及びネガティブな独り言への従事からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 対象における、スピーチ不安の1又は複数の症候の発現を予防する方法であって、
    人前でのスピーチ従事に参加する前に、前記対象に、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を、前記発現を予防するのに有効な用量で投与することを含む、方法。
  16. 前記1又は複数の症候が、
    震え、振戦、潮紅、心拍数の増加、血圧の上昇、体温の上昇、速い呼吸、呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、発汗の増加、筋緊張、睡眠障害、過度の反芻(rumination)又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、前記患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、前記患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、及びネガティブな独り言への従事からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記対象が社会不安障害(SAD)を患っている、請求項15~請求項16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記対象がSADと診断されている、請求項17に記載の方法。
  19. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)を患っている、請求項17に記載の方法。
  20. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項19に記載の方法。
  21. 前記用量が約0.007mg/kg~約10mg/kgである、請求項1~請求項20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記用量が、約0.5mg、約2mg、約2.5mg、約10mg、約15mg、約75mg、約100mg、約200mg又は約700mgである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記化合物が、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンの薬学的に許容され得る塩である、請求項1~請求項22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記化合物が、モノフマル酸付加塩形態の(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタンである、請求項1~請求項23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記化合物が、前記化合物及び1又は複数の薬学的に許容され得る賦形剤を含む固体即時放出形態で経口投与される、請求項1~請求項24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記化合物が、前記化合物及び1又は複数の薬学的に許容され得る賦形剤を含む固体制御放出形態で経口投与される、請求項1~請求項24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記化合物が液体懸濁形態で経口投与される、請求項1~請求項24のいずれか一項に記載の方法。
  28. スピーチ不安又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物。
  29. 前記対象が、社会不安障害(SAD)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項28に記載の化合物。
  30. 前記対象がSADと診断されている、請求項29に記載の化合物。
  31. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項29に記載の化合物。
  32. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項31に記載の化合物。
  33. 社会不安障害又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物。
  34. 前記対象がSADと診断されている、請求項33に記載の化合物。
  35. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)を患っている、請求項33に記載の化合物。
  36. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項35に記載の化合物。
  37. 前記対象が、前記SADの主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項33~請求項35のいずれか一項に記載の化合物。
  38. 前記症候が前記対象において身体的に現れる、請求項28~請求項37のいずれか一項に記載の化合物。
  39. 前記症候が、震え、振戦、潮紅、心拍数の増加、血圧の上昇、体温の上昇、速い呼吸、呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、発汗の増加、筋緊張、及び睡眠障害からなる群から選択される、請求項38に記載の化合物。
  40. 前記症候が、前記対象において認知的又は感情的に現れる、請求項28~請求項37のいずれか一項に記載の化合物。
  41. 前記症候が、過度の反芻(rumination)又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、前記患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、前記患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、及びネガティブな独り言への従事からなる群から選択される、請求項40に記載の化合物。
  42. スピーチ不安又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である化合物を含む医薬組成物。
  43. 前記対象が、社会不安障害(SAD)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項42に記載の医薬組成物。
  44. 前記対象がSADと診断されている、請求項43に記載の医薬組成物。
  45. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項43に記載の医薬組成物。
  46. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項45に記載の医薬組成物。
  47. 社会不安障害又はその症候の治療に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である医薬組成物。
  48. 前記対象がSADと診断されている、請求項47に記載の医薬組成物。
  49. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)を患っている、請求項47に記載の医薬組成物。
  50. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項49に記載の医薬組成物。
  51. 前記対象が、前記SADの主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項47~請求項50のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  52. 前記症候が前記対象において身体的に現れる、請求項42~請求項51のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  53. 前記症候が、震え、振戦、潮紅、心拍数の増加、血圧の上昇、体温の上昇、速い呼吸、呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、発汗の増加、筋緊張、及び睡眠障害からなる群から選択される、請求項52に記載の医薬組成物。
  54. 前記症候が、前記対象において認知的又は感情的に現れる、請求項42~請求項51のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  55. 前記症候が、過度の反芻(rumination)又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、前記患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、前記患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、及びネガティブな独り言への従事からなる群から選択される、請求項54に記載の医薬組成物。
  56. スピーチ不安の治療に使用するための化合物を含む医薬組成物の製造に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である前記化合物。
  57. 前記対象が、社会不安障害(SAD)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項56に記載の化合物。
  58. 前記対象がSADと診断されている、請求項57に記載の化合物。
  59. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)の主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項56に記載の化合物。
  60. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項59に記載の化合物。
  61. 社会不安障害の治療に使用するための化合物を含む医薬組成物の製造に使用するための、(R)-3-(6-p-トリル-ピリジン-3-イルオキシ)-1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタン又はその薬学的に許容され得る塩である前記化合物。
  62. 前記対象がSADと診断されている、請求項61に記載の化合物。
  63. 前記対象が、SADパフォーマンス限局型(SAD-PO)を患っている、請求項61に記載の化合物。
  64. 前記対象がSAD-POと診断されている、請求項63に記載の化合物。
  65. 前記対象が、前記SADの主症状として、スピーチ不安を患っている、請求項61~請求項64のいずれか一項に記載の化合物。
  66. 前記症候が前記対象において身体的に現れる、請求項56~請求項65のいずれか一項に記載の化合物。
  67. 前記症候が、震え、振戦、潮紅、心拍数の増加、血圧の上昇、体温の上昇、速い呼吸、呼吸困難、めまい、吐き気、焦燥感、発汗の増加、筋緊張、及び睡眠障害からなる群から選択される、請求項66に記載の化合物。
  68. 前記症候が、前記対象において認知的又は感情的に現れる、請求項56~請求項65のいずれか一項に記載の化合物。
  69. 前記症候が、過度の反芻(rumination)又は心配、不安の原因となっているものの他に集中できないこと、前記患っている者の心がうつろになった感覚、判断への恐怖、失敗する恐怖、恥ずかしさへの恐怖、前記患っている者を見る人に対する恐怖、特定の状況への恐怖、及びネガティブな独り言への従事からなる群から選択される、請求項68に記載の化合物。
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