JP2023550372A - リボ核酸の精製 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリAテールを含むリボ核酸の精製のための組成物及び方法に関する。組成物及び方法は、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子、リンカー、及びポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含む。【選択図】図1

Description

配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出される配列表を含み、その全容を参照によって本明細書に援用する。前記ASCIIコピーは、2021年11月18日に作成され、ファイル名は、50858-115WO2_Sequence_Listing_11_18_21_ST25であり、そのサイズは416バイトである。
本発明は、ポリアデノシン(ポリA)配列を有するRNAの精製のための組成物及び方法の分野に関する。
生体試料から精製されたRNAは、医療、分子生物学、及び環境分野で広く利用されており、過去30年間でRNA精製法の発展には大きな成果があった。しかしながら、市販のRNA精製技術は通常、細胞/組織の粗抽出物または血液からベンチトップでの小規模(例えば、1mg未満)のRNA分離に最適化されている。小規模RNA精製に利用される一般的な表面は、セルロース、ラテックス粒子、磁気ビーズである。そのような組成物は、治療用mRNAのcGMP(現在の適正製造基準)製造に合わせて設計された大規模なクロマトグラフィープロセスでは一般に実現可能ではない。特に、セルロースベースの表面は、多くの場合、浸出したリガンドを生じ、微粒子を含み、カラムクロマトグラフィーにおける流動性が不十分である。RNAの品質と純度に関して、セルロース表面は、エンドトキシンによる汚染など、相当の汚染を伴う溶出RNAを生成することが示されている。さらに、これらの市販の表面を使用して生成されたRNAは、通常、さらなる分離方法で処理して、臨床及び治療用のRNA品質を確保する必要がある。特にエンドトキシン汚染は、mRNAなどの治療用生体分子中のエンドトキシンの存在は患者の安全性にとって有害であることからバイオ製造における重要な問題となっている。
そのため、夾雑物のない大規模なRNA精製方法が必要とされている。
本発明は、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子及びチミンオリゴマー(例えば、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド)を含む、RNA(例えば、mRNA)の精製のための組成物及び方法に関するものである。
一態様では、本開示は、式Iの構造を含む複数の結合体を含有する組成物であって:
A-L-B
式I
[式中、
Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン(PSDVB)粒子を含む表面であり、
Lは、下記構造を含むリンカーである:

(mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)
Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーである]
ただし、複数のコンジュゲートが、
(i)約30~約60μmol/mLのエポキシド密度を有し、
(ii)約0.1~約0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有し、
(iii)約5mg/mL未満のdT/樹脂添加量を有し、
(iv)約5μmol/mL超のイオン容量を有し、及び/または
(v)約1.5μmol/mL超の動的結合容量を有する、組成物に関する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、30~60μmol/mL(例えば、30μmol/mL、31μmol/mL、32μmol/mL、33μmol/mL、34μmol/mL、35μmol/mL、36μmol/mL、37μmol/mL、38μmol/mL、39μmol/mL、40μmol/mL、41μmol/mL、42μmol/mL、43μmol/mL、44μmol/mL、45μmol/mL、46μmol/mL、47μmol/mL、48μmol/mL、49μmol/mL、50μmol/mL、51μmol/mL、52μmol/mL、53μmol/mL、54μmol/mL、55μmol/mL、56μmol/mL、57μmol/mL、58μmol/mL、59μmol/mL、または60μmol/mL)のエポキシド密度を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、40~60μmol/mL(例えば、40μmol/mL、41μmol/mL、42μmol/mL、43μmol/mL、44μmol/mL、45μmol/mL、46μmol/mL、47μmol/mL、48μmol/mL、49μmol/mL、50μmol/mL、51μmol/mL、52μmol/mL、53μmol/mL、54μmol/mL、55μmol/mL、56μmol/mL、57μmol/mL、58μmol/mL、59μmol/mL、または60μmol/mL)のエポキシド密度を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、0.1~0.5μmol/mL(例えば、0.1μmol/mL、0.2μmol/mL、0.3μmol/mL、0.4μmol/mL、または0.5μmol/mL)のポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約0.3μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、5mg/mL未満(例えば、1mg/mL、2mg/mL、3、mg/mL、または4mg/mL)のdT/樹脂添加量を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3mg/mLのdT/樹脂添加量を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、5μmol/mL超のイオン容量を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、5~10μmol/mL(例えば、5μmol/mL、6μmol/mL、7μmol/mL、8μmol/mL、9μmol/mL、または10μmol/mL)のイオン容量を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、1.5μmol/mL超(例えば、1.5~5μmol/mL、例えば、1.5mol/mL、2μmol/mL、2.5μmol/mL、3μmol/mL、3.5μmol/mL、4μmol/mL、4.5μmol/mL、または5μmol/mL)の動的結合容量を有する。
一態様では、本開示は、式Iの構造を含む複数のコンジュゲートを含む組成物:
A-L-B
式I、
[式中、
Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子であり、
Lは、以下の構造を含むリンカーであり、

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)
Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含む]に関する。
一態様では、本開示は、式Iの構造を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって:
A-L-B
式I、
[式中、
Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子であり、
Lは、以下の構造を含むリンカーであり、

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)
Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含む]
複数のコンジュゲートが、40~60μmの平均粒径を有する、組成物に関する。
一態様では、本開示は、式Iの構造を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって:
A-L-B
式I
[式中、
Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子であり、
Lは、以下の構造を含むリンカーであり、

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)
Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含む]
複数のコンジュゲートが、1000Å超の平均細孔径を有する、組成物に関する。
一態様では、本開示は、式Iの構造を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって:
A-L-B
式I
[式中、
Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子であり、
Lは、以下の構造を含むリンカーであり、

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)
Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含む]
複数のコンジュゲートが、5μmol/mL超のイオン容量を有する、組成物に関する。
いくつかの実施形態では、mは、2、3、4、5、または6である。特定の実施形態では、mは6である。
いくつかの実施形態では、Lは、以下の構造を含む:
いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、5~200個(例えば、5~20個、5~50個、5~100個、10~30個、15~25個、20~40個、20~100個、20~200個、100~200個、または150~200個)のデオキシチミジンを含む。いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、20~40個のデオキシチミジン(例えば、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、または40個のデオキシチミジン)を含む。いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、20個のデオキシチミジンを含む。いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、20個のデオキシチミジンからなる。
いくつかの実施形態では、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子は、エポキシド官能化ポリスチレンジビニルベンゼン粒子である。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、30~60μmol/mL(例えば、30~40μmol/mL、40~50μmol/mL、50~60μmol/mL、または40~60μmol/mL)のエポキシド密度を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、30μmol/mLのエポキシド密度を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、40~60μmol/mLのエポキシド密度を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約30μmol/mLのエポキシド密度(例えば、30μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約31μmol/mLのエポキシド密度(例えば、31μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約32μmol/mLのエポキシド密度(例えば、32μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約33μmol/mLのエポキシド密度(例えば、33μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約34μmol/mLのエポキシド密度(例えば、34μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約35μmol/mLのエポキシド密度(例えば、35μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約36μmol/mLのエポキシド密度(例えば、36μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約37μmol/mLのエポキシド密度(例えば、37μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約38μmol/mLのエポキシド密度(例えば、38μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約39μmol/mLのエポキシド密度(例えば、39μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約40μmol/mLのエポキシド密度(例えば、40μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約41μmol/mLのエポキシド密度(例えば、41μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約42μmol/mLのエポキシド密度(例えば、42μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約43μmol/mLのエポキシド密度(例えば、43μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約44μmol/mLのエポキシド密度(例えば、44μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約45μmol/mLのエポキシド密度(例えば、45μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約46μmol/mLのエポキシド密度(例えば、46μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約47μmol/mLのエポキシド密度(例えば、47μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約48μmol/mLのエポキシド密度(例えば、48μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約49μmol/mLのエポキシド密度(例えば、49μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約50μmol/mLのエポキシド密度(例えば、50μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約51μmol/mLのエポキシド密度(例えば、51μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約52μmol/mLのエポキシド密度(例えば、52μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約53μmol/mLのエポキシド密度(例えば、53μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約54μmol/mLのエポキシド密度(例えば、54μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約55μmol/mLのエポキシド密度(例えば、55μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約56μmol/mLのエポキシド密度(例えば、56μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約57μmol/mLのエポキシド密度(例えば、57μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約58μmol/mLのエポキシド密度(例えば、58μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約59μmol/mLのエポキシド密度(例えば、59μmol/mLのエポキシド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約60μmol/mLのエポキシド密度(例えば、60μmol/mLのエポキシド密度)を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、0.1~0.5μmol/mL(例えば、0.1~0.3μmol/mL、0.2~0.4μmol/mL、または0.3~0.5μmol/mL)のポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約0.1μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度(例えば、0.1μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約0.2μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度(例えば、0.2μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約0.3μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度(例えば、0.3μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約0.4μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度(例えば、0.4μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度(例えば、0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度)を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、40~60μm(例えば、40~50μm、50~60μm、または45~55μm)の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約40μmの平均粒径(例えば、40μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約41μmの平均粒径(例えば、41μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約42μmの平均粒径(例えば、42μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約43μmの平均粒径(例えば、43μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約44μmの平均粒径(例えば、44μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約45μmの平均粒径(例えば、45μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約46μmの平均粒径(例えば、46μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約47μmの平均粒径(例えば、47μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約48μmの平均粒径(例えば、48μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約49μmの平均粒径(例えば、49μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約50μmの平均粒径(例えば、50μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約51μmの平均粒径(例えば、51μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約52μmの平均粒径(例えば、52μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約53μmの平均粒径(例えば、53μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約54μmの平均粒径(例えば、54μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約55μmの平均粒径(例えば、55μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約56μmの平均粒径(例えば、56μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約57μmの平均粒径(例えば、57μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約58μmの平均粒径(例えば、58μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約59μmの平均粒径(例えば、59μmの平均粒径)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約60μmの平均粒径(例えば、60μmの平均粒径)を有する。
特定の実施形態では、複数のコンジュゲートは、約50μmの平均粒径(例えば、50μmの平均粒径)を有する。
いくつかの実施形態では、10%未満(例えば、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満)の複数のコンジュゲートが、20μm未満の粒径を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、1000Å超(例えば、2000Å超、3000Å超、4000Å超、5000Å超、または10,000Å超)の平均細孔径を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、1000~4000Å(例えば、1000~2000Å、2000~3000Å、3000~4000Å、1000~3000Å、または2000~4000Å)の平均孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1000Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1100Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1200Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1300Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1400Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1500Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1600Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1700Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1800Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約1900Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2000Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2100Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2200Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2300Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2400Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2500Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2600Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2700Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2800Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2900Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3000Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3100Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3200Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3300Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3400Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3600Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3600Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3700Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3800Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3900Åの平均細孔径を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約4000Åの平均細孔径を有する。
特定の実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2000Åの平均細孔径を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、5mg/mL未満(例えば、4mg/mL未満、3mg/mL未満、2mg/mL未満、1mg/mL未満、または0.5mg/mL未満)のdT/樹脂添加量を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3mg/mLのdT/樹脂添加量(例えば、3mg/mLのdT/樹脂添加量)を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、5μmol/mL超のイオン容量を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、5~10μmol/mL(例えば、5~7μmol/mL、6~8μmol/mL、7~9μmol/mL、または8~10μmol/mL)のイオン容量を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約5μmol/mLのイオン容量(例えば、5μmol/mLのイオン容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約6μmol/mLのイオン容量(例えば、6μmol/mLのイオン容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約7μmol/mLのイオン容量(例えば、7μmol/mLのイオン容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約8μmol/mLのイオン容量(例えば、8μmol/mLのイオン容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約9μmol/mLのイオン容量(例えば、9μmol/mLのイオン容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約10μmol/mLのイオン容量(例えば、10μmol/mLのイオン容量)を有する。
いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、1.5μmol/mLを超える(例えば、2μmol/mLを超える、3μmol/mLを超える、4μmol/mLを超える、5μmol/mLを超える)動的結合能を有する。または10μmol/mLを超える)。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、1.5μmol/mL~10μmol/mLの動的結合容量を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2μmol/mLの動的結合容量(例えば、2μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約2.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、2.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3μmol/mLの動的結合容量(例えば、3μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約3.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、3.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約4μmol/mLの動的結合容量(例えば、4μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約4.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、4.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約5μmol/mLの動的結合容量(例えば、5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約5.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、5.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約6μmol/mLの動的結合容量(例えば、6μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約6.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、6.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約7μmol/mLの動的結合容量(例えば、7μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約7.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、7.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約8μmol/mLの動的結合容量(例えば、8μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約8.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、8.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約9μmol/mLの動的結合容量(例えば、9μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約9.5μmol/mLの動的結合容量(例えば、9.5μmol/mLの動的結合容量)を有する。いくつかの実施形態では、複数のコンジュゲートは、約10μmol/mLの動的結合容量(例えば、10μmol/mLの動的結合容量)を有する。
別の態様では、本開示は、ポリアデノシンテールを含むリボ核酸(RNA)転写物を精製する方法であって、
(a)RNA転写物を含む第1の試料を取得することであって、第1の試料が少なくとも5%の不純物を含む、取得することと、
(b)RNA転写物が組成物中のコンジュゲートに結合するような条件下で、第1の試料を本開示の上記の実施形態のいずれかの組成物と接触させることと、
(c)組成物からRNA転写物を溶出することと、
(d)第2の試料中のRNA転写物を回収することと、を含む、方法に関する。
いくつかの実施形態では、第2の試料は、5%未満の不純物(例えば、4.5%未満の不純物、4%未満の不純物、3.5%未満の不純物)を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、工程(b)の後に溶液を用いて表面を有する組成物を洗浄することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、方法は、工程(b)の前に第1の試料を予熱することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第1の試料はデオキシリボ核酸(DNA)を含み、第1の試料はDNase処理に供されていない。
いくつかの実施形態では、1つ以上の不純物は、ポリアデノシンテールを含まないRNA、DNA、炭水化物、毒素、ポリペプチド、及び/またはヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、DNAはプラスミドDNAである。他の実施形態では、DNAはポリメラーゼ連鎖反応産物DNAである。さらに他の実施形態では、DNAは、非増幅DNA鋳型を含む。
いくつかの実施形態では、毒素は、リポ多糖である。特定の実施形態では、リポ多糖はエンドトキシンである。
いくつかの実施形態では、接触させる工程は、約65℃の温度で行われる。
いくつかの実施形態では、接触させる工程が、100cm/hの速度で行われる。
いくつかの実施形態では、第1の試料は、塩溶液を含む。特定の実施形態では、塩溶液は、塩化ナトリウム溶液である。
いくつかの実施形態では、洗浄する工程は、塩を含む1つ以上の溶液を適用することを含む。特定の実施形態では、塩は、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである。
いくつかの実施形態では、溶出工程は、溶出バッファーを用いて行われる。特定の実施形態では、溶出バッファーは、塩を含まない。
いくつかの実施形態では、溶出工程は、約65℃の温度で行われる。
いくつかの実施形態では、RNA転写物は、非増幅DNA鋳型を使用したインビトロ転写産物である。
いくつかの実施形態では、RNA転写物は、少なくとも1000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~9000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~8000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~7000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~6000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~5000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~4000ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、RNA転写物は、1000ヌクレオチド~3000ヌクレオチドの長さである。
定義
本出願では、文脈から明確でない限り、(i)「1つの(a)」という用語は、「少なくとも1つ」を意味すると理解され得、(ii)「または(or)」という用語は、「及び/または(and/or)」を意味すると理解され得、(iii)「含む(including)」及び「含む(including)」という用語は、それ自体で示されるか、あるいは1つ以上のさらなる要素または工程と共に示されるかによらず、項目別の要素または工程を包含するものと理解され得る。
本明細書で使用される場合、「約」及び「およそ」という用語は、記載されている値の±10%以内の値を指す。例えば、「約50μm」という語は、45μm~55nMまでの範囲を示す。
本明細書で使用される場合、「結合容量」とは、25℃の0.5M NaCl、10mM TrisHCl、1mM EDTA、pH7.4中で測定される、表面の単位体積当たりの表面に結合できるRNAの量を指す。結合用量を測定する特定の実施形態では、RNAを65℃で15分間予熱した後、結合バッファーにより、1.5mg/mL未満のRNAで、0.5M NaCl、10mM Tris HCl、1mM EDTA、pH7.4を含むように調整し、RNA溶液を表面と接触させ、表面をスラリーとして65℃で15分間加熱した後、冷却し、バッチ反応器中、20℃で30分間連続的に混合しながらハイブリダイズさせ、樹脂を0.5M NaCl、10mM Tris HCl、1mM EDTAで洗浄し、次いで0.1M NaCl、10mM TrisHCl、1mM EDTAで洗浄し、RNAを10mM TrisHCl及び1mM EDTAにより65℃で溶出した後、260nmでのUV分光光度法によって定量化する(ただし、結合容量は、表面の体積(mL)当たりの溶出RNAの総mg(mg)に等しい)。
本明細書で使用する場合、「DNアーゼ処理」は、核酸を含む溶液へのエンドヌクレアーゼの添加を指す。エンドヌクレアーゼの関連する活性は、DNAを非特異的に分解して5’-リン酸化末端と3’-ヒドロキシル化末端を有するジヌクレオチド、トリヌクレオチド、及びオリゴヌクレオチド産物を放出することである。DNaseは、一本鎖及び二本鎖のDNA及びRNA:DNAハイブリッドに作用する。
本明細書で使用する場合、「DNA鋳型」とは、RNAポリメラーゼの核酸鋳型を指す。一般的には、DNA鋳型は、RNAポリメラーゼプロモーター配列に連結された目的遺伝子の配列を含む。DNA鋳型には、増幅されないDNAが含まれる場合もある。
本明細書で使用する場合、「リンカー」とは、2つ以上の分子または実体(例えば、表面(例えば、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子)とオリゴマー(例えば、オリゴヌクレオチド(例えば、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド)))を接続する部分を指す。そのようなリンカーの例としては、これらに限定されるものではないが、以下の構造を含むリンカーが挙げられる:

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)。
本明細書で使用する場合、「核酸」とは、2つ以上のヌクレオチドまたは代替もしくは修飾ヌクレオチドからなる分子を指す。「ヌクレオチド」という用語は、本明細書に記載される糖分子(例えば、ペントースもしくはリボース)またはその誘導体と有機塩基(例えば、プリンもしくはピリミジン)またはその誘導体との組み合わせと、リン酸基または代替基とを含む化合物を指す。核酸には、DNA、RNA、tRNA(トランスファーRNA)、mRNA(メッセンジャーRNA)、siRNA(低分子干渉RNA)、miRNA(マイクロRNA)、shRNA(ショートヘアピンRNA)、ncRNA(ノンコーディングRNA)、アプタマー、リボザイム、及び上記のいずれかのより短いオリゴヌクレオチド配列が含まれる。ヌクレオチドの塩基、糖、及びリン酸部分の改変は、この定義に包含される。例示的な核酸としては、これらに限定されるものではないが、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)、ロック核酸(β-D-リボ立体配置を有するLNA、α-L-リボ立体配置を有するα-LNA(LNAのジアステレオマー)、2’-アミノ官能基を有する2’-アミノ-LNA、及び2’-アミノ官能基を有する2’-アミノ-α-LNAを含む各LNA)、及びこれらのハイブリッドが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「オリゴマー」とは、繰り返し構造単位からなる分子を指す。本発明では、オリゴマーの例として、これらに限定されるものではないが、少なくとも2個のチミンを有するものが挙げられる。オリゴマーには、チミジン、デオキシチミジン、及びそれらの組み合わせが含まれ得る。チミンのオリゴマーは、アラビノース、キシロース、グルコース、ガラクトース、またはそれらのデオキシ誘導体、または糖の他の混合物など、他の5炭糖または6炭糖を含むことができる。その類似体及びさまざまな長さのオリゴマーも含まれる。オリゴマーは、ロック核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノ核酸、2’修飾RNA、炭水化物もしくはその誘導体、または上記のいずれかの任意の組み合わせなどの1つ以上の修飾を含むことができる。
本明細書で使用する場合、「ポリA」または「ポリA配列」という用語は、アデニンヌクレオチドの鎖を指す。一般的には、ポリA配列はポリAテールである。以下により詳細に記載されるように、ポリA配列は、一般的には5~300ヌクレオチドの長さを有する。ポリA配列を有するRNAは、一般的には、目的の遺伝子のコード配列を含む。アデノシンは、天然に存在するアデノシンまたは誘導体化型、例えば、チミンにハイブリダイズできるN6-メチルアデノシンであり得る。本明細書に記載されるように、一般に核酸に関して、ポリA配列は、糖部分またはリン酸部分、例えば2’-OMeアデノシンへの改変を有してもよい。
本明細書で使用する場合、「アクセス可能なポリA配列」を含まないRNAとは、チミン及び/またはウラシルのオリゴマーに結合するのに十分なポリA配列または構造が欠失または欠落しているRNAを指す。例示的な態様では、「アクセス可能なポリA配列」を含まないRNAとは、ポリA配列が欠失または欠落しているRNA、及び/または別の種(例えばRNA、DNA、またはハイブリッドなどの別の核酸)に結合しているか、及び/またはポリA配列がチミン及び/またはウラシルのオリゴマーに結合できないようにそれ自体に結合しているポリA配列を有するRNA、及び/またはそうでない場合、ポリA配列がチミン及び/またはウラシルのオリゴマーに結合することを妨げる構造(例えば二次構造)を呈するポリA配列を有するRNAを指す。例示的な態様では、「アクセス可能なポリA配列」を含まないRNAは、本明細書では、アクセス不可能なポリA配列を有する、または含むRNA(例えば、別の種(例えばRNA、DNA、もしくはハイブリッドなどの別の核酸)に結合しているか、及び/またはポリA配列がチミン及び/またはウラシルのオリゴマーに結合できないようにそれ自体に結合しているポリA配列を有するRNA、及び/またはそうでない場合、ポリA配列がチミン及び/またはウラシルのオリゴマーに結合することを妨げる構造(例えば二次構造)を呈するポリA配列を有するRNA)と呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、核酸と互換的に用いられ、ヌクレオチドのポリマーを含む任意の化合物及び/または物質を包含する。本発明の方法によって生成されるRNA転写物及び本発明の方法で使用されるDNA鋳型はポリヌクレオチドである。例示的なポリヌクレオチドとしては、これらに限定されるものではないが、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)、ロック核酸(β-D-リボ立体配置を有するLNA、α-L-リボ立体配置を有するα-LNA(LNAのジアステレオマー)、2’-アミノ官能基を有する2’-アミノ-LNA、及び2’-アミノ官能基を有する2’-アミノ-α-LNAを含む各LNA)、またはこれらのハイブリッドが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「精製」という用語は、標的核酸及び夾雑化学物質または生物学的物質(例えばエンドトキシン)を含む溶液からの核酸(例えばリボ核酸)の単離を指す。精製には、後の工程で化学的または生物学的成分の活性を低下させ得る、反応混合物中の未反応の生成物または作用物質を除去することが含まれる。本明細書で使用する場合、ポリA配列を有するRNAの精製は、これらに限定されるものではないが、DNA(例えば、プラスミド、ポリメラーゼ連鎖反応産物、または非増幅鋳型)、炭水化物、毒素(例えば、リポ多糖類)(例えば、エンドトキシン))、ポリペプチド、及びアクセス可能なポリAテールを欠失したRNAを含む試料不純物の除去をもたらす。
本明細書で使用する場合、「RNA転写物」とは、DNA鋳型及びRNAポリメラーゼを用いたインビトロ転写反応によって生成されるリボ核酸を指す。RNA転写物は、一般的には、目的の遺伝子のコード配列とポリAテールを含む。RNA転写物にはmRNAが含まれる。RNA転写物は、修飾、例えば修飾ヌクレオチドを含むことができる。
本明細書で使用する場合、「表面」という用語は、1つ以上の試薬またはオリゴマー(例えば、オリゴヌクレオチド(例えば、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド))と接触しやすい固体または半固体構造の部分を指す。
表1の各試料のdT密度を示す。 dT密度に対するpH、dT/ビーズ比、及びスラリー濃度(%)の影響を示す。3つの変数すべてがdT密度に大きく影響した。影響は、ビーズ1mL当たり与えられるリガンド=pH>スラリー濃度の順であった。ビーズ1mL当たりより多くのリガンドの量、より高いpH、より低いスラリー濃度が樹脂合成に使用される場合に、dT密度が高くなることが予測された。 カップリングpH=9.9で、かつ与えられるリガンドの量が樹脂1mLあたり6mgを超える場合に、より高いdT密度が可能であることを示唆する表面プロットである。 カップリングpH=9.9で、かつ与えられるリガンドの量が樹脂1mLあたり6mgを超える場合に、より高いdT密度が可能であることを示唆する表面プロットである。 カップリングpH=9.9で、かつ与えられるリガンドの量が樹脂1mLあたり6mgを超える場合に、より高いdT密度が可能であることを示唆する表面プロットである。 mRNAのDBC(結合容量)の残差プロットを示す。 dT/ビーズ比及びpHに対するmRNAのDBCの表面プロットである。 pH及びスラリー濃度(%)に対するmRNAのDBCの表面プロットである。 dT/ビーズ比及びスラリー濃度(%)に対するmRNAのDBCの表面プロットである。mRNA結合容量とこれら3つの変数の間に相関は認められなかった。 dT密度に対するmRNAのDBCの散布図である。mRNA結合容量とdT密度の間に有意な相関関係は認められなかった。 コンジュゲートEP450(実施例1の表1の試料No.1I)のFT-IRスペクトルである。 コンジュゲートEP450を生産スケールで合成するプロセスを示す。 コンジュゲートEP450を生産スケールで合成するプロセスを示す。 リン酸バッファー洗浄後の未結合20マーdTオリゴの量を示す。 コンジュゲートEP450(実施例2からの表4の試料番号2B)のFT-IRスペクトルである。 加速条件下で、イオン容量及び静的結合容量(SBC)の測定値に基づいて試験されたコンジュゲートEP450の予測される安定性を示す。イオン容量及び静的結合容量(SBC)の両方の外挿は、コンジュゲートEP450を20%エタノール中、25℃で保存した場合、最初の活性の約80%が最大約30ヶ月間保持されることを示唆している。 加速条件下で、イオン容量及び静的結合容量(SBC)の測定値に基づいて試験されたコンジュゲートEP450の予測される安定性を示す。SBCの外挿は、コンジュゲートEP450を20%エタノール中、5℃で保存した場合、最初の活性の約90%が最大205ヶ月保持されることを示唆している。 表7の各試料のイオン容量を示す。 A及びBは、カップリング温度がイオン容量に影響したのに対し、pH及びスラリー濃度はイオン容量にわずかな影響しかなかったことを示す。さらに、カップリング時間、リン酸塩濃度、及びdT/樹脂比は、dT密度にほとんど影響しなかった。 表7の試料の40マーdA結合容量を示す。 A及びBは、カップリング温度が40マーdA結合容量に影響したことを示す。カップリング時間及びdT/樹脂比は、40マーdA結合容量にほとんど影響しなかった。pH、リン酸塩濃度、及びスラリー濃度は、40マーdA結合容量に最小限の影響しか与えませんでした。 A及びBは、イオン容量値からのオンビーズ密度と40マーdA結合容量値とが線形関係に適合することを示す散布図である。ビーズ表面の結合dTの増加は、40マーdA結合容量を増加させる。dT密度とdT活性は、結合dT密度が高いほど、結合dTリガンドの活性が低下することを示している。 試料R1、R2、R3、R4、R5、及びR6のイオン容量及びdA40マー結合容量を示すグラフである(表11)。試料1(ベースビーズ:OH150)は、イオン容量及びdA40マー結合容量が最も低く、これはおそらくはその低い比表面積によるものと考えられる。細孔モード/径が小さい樹脂(例えば、試料4、試料5、及び試料6)は、より高いイオン容量値を示したが、それらのdA40マー結合容量値はより低かった。試料6(最小の細孔モード/径=100Å)は、最も低いdA40マー結合容量を示し、これはおそらくはより小さい細孔へのdA分子のアクセスが限定的であることによるものと考えられる。試料3(ベースビーズ:OH550)は、条件1を用いて合成されたコンジュゲートの中で最も高いdA40マー結合容量を示した。 試料7~12のイオン容量及びdA40マー結合容量を示すグラフである(表11)。試料7(ベースビーズ:OH150)は、イオン容量及びdA40マー結合容量が最も低く、これはおそらくはその低い比表面積によるものと考えられる。細孔モード/径がより小さい樹脂(例えば、試料10及び試料11)は、より高いイオン容量とdA40マー結合容量値の両方を示した。しかしながら、試料12(最小の細孔モード/径=100Å)は、最も低いdA40マー結合容量を示した。試料9(ベースビーズ:OH550)は、条件2を用いて合成されたコンジュゲートの中で最も高いdA40マー結合容量を示した。 表12の各樹脂について850nt及び4000ntのロード保持時間を示す。 表14Aに示されるロード濃度(Cロード)及び測定された遊離濃度(C)から850ntのmRNAについて計算された結合濃度(C)を示す。 表14Bに示されるロード濃度(Cロード)及び測定された遊離濃度(CS)から4000ntのmRNAについて計算された結合濃度(CS)を示す。 樹脂試料のそれぞれに対する850ntのmRNAの計算された解離定数(K)及び最大結合容量(Q)に適合するラングミュアモデルを示す。 樹脂試料のそれぞれに対する4000ntのmRNAの計算された解離定数(Kd)及び最大結合容量(Qm)に適合するラングミュアモデルを示す。 樹脂試料13の吸着等温線を示す。 樹脂試料13の二重逆数プロット(ラインウィーバー・バーク二重逆数方程式の適用)を示す。 コンジュゲート試料1~14について計算されたdT/樹脂添加量、イオン容量、及びdA40マーオリゴヌクレオチドに対するSBC、ならびにK及びQ値を含む表である。 850ntのmRNA及び4000ntのmRNAを含む試料1、試料3、及び試料14のSBC、DBC、及びイオン容量を示すグラフである。 Poros OH150樹脂のNaOH濃度(重量%)に基づくエポキシ密度レベル(μmol/mL)を示すグラフである。 イオン容量及び40マーdA結合容量とエポキシ密度との関係を示す。 カップリング反応におけるイオン容量及び40マーdA結合容量の値を示すグラフである。 異なるカップリング温度におけるイオン容量及び40マーdA結合容量の値を示すグラフである。 異なるリガンド/ビーズ添加量におけるイオン容量及び40マーdA結合容量の値を示すグラフである。 異なるブロッキング時間におけるイオン容量及び40マーdA結合容量の値を示すグラフである。 A及びBは、異なる温度で保存されたコンジュゲートEP150及びコンジュゲートEP450試料の40マーdA結合容量を示す。 A及びBは、異なる温度で保存されたコンジュゲートEP150及びコンジュゲートEP450試料のイオン容量を示す。 ポリスチレン及びジビニルベンゼンの従来の懸濁重合法を用いて調製されたビーズの画像である。 ポリスチレン及びジビニルベンゼンの従来の懸濁重合法を用いて調製されたビーズの画像である。 ポリスチレン及びジビニルベンゼンの従来の懸濁重合法を用いて調製されたビーズの画像である。 実施例9で合成されたベースビーズのロット1、ロット2、及びロット3の細孔モードの差次的侵入量を示す。
本発明は、表面(例えば、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子)に結合されたチミンオリゴマー(例えば、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド)を特徴とするRNA精製のための組成物及び方法を提供する。ラージスケールのRNA精製は、分子生物学及び医療分野、特に治療への応用において大きな関心を集めている。本発明の組成物は、従来の組成物よりもポリA配列を有するRNAに対して有利に高い結合能力を示し、ラージスケールのRNA精製を可能とするものである。本明細書には、これらの組成物を用いたポリA配列を含むRNAの精製、及びチミンオリゴマー(例えば、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド)に結合されたこれらの表面の合成のための方法も記載される。
組成物
本発明の組成物は、式Iの構造を有する複数のコンジュゲートを含む:
A-L-B
式I、
[式中、Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面であり、Lは、以下の構造を含むリンカーであり:

(式中、mは1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)、
Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーである)]。
ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、表面に共有結合を介して固定化、コーティング、結合、固着、接着、または付着させることができる。一実施形態では、表面は、オリゴマーを表面上の別個の部位または位置に結合させるために使用できる部位を含む。オリゴマーの結合点は、一般的に対応する反応性官能基も含む、オリゴマーを共有結合させるために使用することができるアミノ基またはエポキシ基を含む化学官能基を含むことができる。表面上に自然に見出されるか、または表面に付加することができる化学反応性基の例としては、アミノ、エポキシ、及び/またはヌクレオシド誘導体、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。
組成物のRNA結合容量は、好ましくはRNA1mg/mL超、例えば、RNA2~15mg/mL超またはRNA5mg/mL超、RNA10mg/mL超、RNA20mg/mL超、RNA30mg/mL超、またはRNA40mg/mL超である。
複数のコンジュゲートは、好ましくは、40~60μm(例えば、40~50μm、50~60μm、または45~55μm)の平均粒径、1000Å超(例えば、2000Å超、3000Å超、4000Å超、5000Å超、または10,000Å超)の平均孔径、及び/または5~10μmol/mL(例えば、5~7μmol/mL、6~8μmol/mL、7~9μmol/mL、または8~10μmol/mL)のイオン容量を有する。
表面
単一の樹脂または複数の樹脂の混合物によって、本発明で有用な表面を形成することができる。樹脂は、多孔性であっても非多孔性であってもよい。
詳細には、本発明の組成物及び方法は、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子(例えば、エポキシドで官能化されたポリスチレンジビニルベンゼン粒子)を含む多孔性表面を特徴とする。ポリスチレンジビニルベンゼン粒子の形状、形態、材質、修飾は、用途に応じてさまざまな選択肢から選択することができる。
表面は、ビーズ、ボックス、カラム、シリンダー、ディスク、ディッシュ(例えば、ガラスまたはペトリ皿)、繊維、フィルム、フィルター、マイクロタイタープレート(例、96ウェルマイクロタイタープレート)、マルチブレード付きスティック、ネット、ペレット、プレート、リング、ロッド、ロール、シート、スライド、スティック、トレイ、チューブ、またはバイアルの形態であってよい。表面は、実質的に平坦または平面であってよい。あるいは、表面に丸みを付けるかまたは形状を与えることができる。表面に含めることができる形状の例としては、ウェル、凹部、ピラー、リッジ、チャネルなどである。表面は、多孔性であっても非多孔性であってもよい。一実施形態では、表面は、チャネル、パターン、層、または他の構成(例えば、パターン化された表面)を含む。表面は、単一の別個の本体(例えば、単一のチューブ、単一のビーズ)、任意の数の複数の表面(例えば、10本のチューブのラック、いくつかのビーズ)、またはそれらの組み合わせ(例えば、トレイは、複数のマイクロタイタープレート、ビーズが充填されたカラム、ビーズが充填されたマイクロタイタープレートを含む)であってよい。
いくつかの実施形態では、表面は、1つ以上の細孔を含む。いくつかの実施形態では、細孔径は、1,000~4,000Å(例えば、1,000~2,000Å、2,000~3,000Å、3,000~4,000Å、または1,000~3,000Å)である。
いくつかの実施形態では、表面は、1つ以上の粒子(例えば、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子)を含む。いくつかの実施形態では、粒径は5~500μm(例えば、20~300μm、30~100μm、30~100μm、30~100μm、30~100μm)である。いくつかの実施形態では、粒径は、25、30、35、40、45、50、55、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200μmである。
ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド
上記に述べたように、本発明の組成物は、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、5~200個のデオキシチミジン(例えば、5~20個、5~50個、5~100個、10~30個、15~25個、20~40個、20~100個、20~200個、100~200個、または150~200個のデオキシチミジン)を含む。
いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドの1つ以上の塩基を修飾することができる。いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを修飾して、その化学的安定性、例えばpH安定性または熱安定性を高めることができる。特定の実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、2’-オリゴヌクレオチド修飾、5’-オリゴヌクレオチド修飾、ホスホロチオエート、LNA、PNA、モルホリノ、他の代替骨格、またはそれらの組み合わせもしくは誘導体を含むことができる。
適当なポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドとしては、天然に存在するヌクレオシド、例えばチミジン、置換デオキシヌクレオシド、またはそれらの組み合わせを挙げることができる。ヌクレオシドは、非天然ヌクレオシドでもよい。ヌクレオシド同士は、ホスホジエステル結合または修飾結合によって結合することができる。ヌクレオシド同士は、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、またはメチルホスホネート結合によって結合することができる。
いくつかの実施形態では、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、チミジン類似体、ウリジン類似体などのピリミジン誘導体、及び/またはアデノシンとのハイブリダイゼーションの維持を助ける部分などの複素環修飾を含むことができる。
さまざまな実施形態において、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、5~200個のデオキシチミジン(例えば、20~40個のデオキシチミジン(例えば、20個のデオキシチミジン))を含む。
ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドは、固相核酸合成法を含む、当該技術分野では周知の任意の方法によって生成することができる。
リンカー
上記に述べたように、本発明の組成物は、以下の構造を含むリンカーを含む:

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)。
特定の実施形態では、リンカーは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドの5’末端に位置することができる。代替的な実施形態では、リンカーは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドの3’末端に位置することができる。特定の実施形態では、リンカーは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドの両末端の間に位置することができる。内部リンカーは、修飾を伴うもしくは伴わないスペーサー誘導体、または修飾を伴うもしくは伴わないヌクレオシド誘導体を含み得る。
本発明の方法
本発明の組成物は、例えば、ラージスケールまたは分取スケールでのポリA配列を有するRNAの精製方法において使用することができる。
RNAの精製
精製方法は、RNAを、以下の構造を有するリンカーを介してポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含むオリゴマーに連結されたポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面と接触させることを含む:

(式中、mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である)。
方法は、必要に応じて表面を洗浄し、表面からRNAを溶出することを含む。通常、溶液の塩濃度は工程ごとに減少する。
いくつかの実施形態では、RNAは、1つ以上の不純物を含む組成物中に存在する。不純物は、溶媒を除いた組成物の1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%であり得る。特定の実施形態では、1つ以上の不純物には、アクセス可能なポリAテールを含まないRNA、DNA、炭水化物、毒素(例えば、リポ多糖(LPS)(例えば、エンドトキシン))、ポリペプチド、及び/またはヌクレオチドが含まれる。特定の実施形態では、DNAは、プラスミド、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)産物、または非増幅DNA鋳型である。上記実施形態のいずれにおいても、DNAはDNase処理が行われていてもいなくてもよい。この方法を用いて不純物を少なくとも1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または99.9%減少させることができる。
いくつかの実施形態では、接触工程は、4~90℃、例えば20~70℃の温度で行われる。特定の実施形態では、接触させる工程は、4℃、25℃、35℃、45℃、55℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、または90℃で行われる。
いくつかの実施形態では、接触させる工程は、5~7000cm/h、例えば、50~500cm/hの速度で行われる。特定の態様では、接触させる工程は、再循環モードで行うことができる。
いくつかの実施形態では、RNAを、ハイブリダイゼーションを促進する組成物中で表面と接触させる。そのような組成物は、水、塩、有機溶媒、賦形剤、及び/または緩衝剤を含み得る。特定の実施形態では、塩濃度は、0.1~5M、0.3~2.5M、または0.5~1Mである。さらなる実施形態では、塩は、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、MnCl、LiCl、硫酸アンモニウム、リン酸カリウム、または別のリオトロピック塩である。有機溶媒としては、アセトニトリル、アルコール(例えば、エタノール及びイソプロパノール)、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、及び他の極性非プロトン性溶媒が挙げられる。賦形剤としては、DTT、界面活性剤(例えば、TritonX)、及びキレート剤(例えば、EDTA)が挙げられる。適当なバッファーの例は本明細書に示される。
いくつかの実施形態では、方法は、RNA結合後に表面を溶液で洗浄することをさらに含んでもよい。さまざまな実施形態において、洗浄溶液は塩を含む。特定の実施形態では、塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マンガン塩、セシウム塩、アンモニウム塩、及び/またはアルキルアンモニウム塩、例えば、NaCl、KCl、MgCl、CaCl、MnCl、及び/またはLiClとすることができる。
いくつかの実施形態では、洗浄する工程は、第1の塩バッファー及び第2の塩バッファーを適用することを含み、第1の塩バッファーは第2の塩バッファーよりも高い塩濃度を有し、第1の塩バッファーは第2の塩バッファーの前に適用される。特定の実施形態では、第1の塩バッファーは、0.5M NaCl、10mM Tris、及び1mM EDTAを含み、pH7.4である。有する。さまざまな実施形態において、pHは4~9、例えば6~8であってよい。特定の実施形態では、第2の塩バッファーは、0.1M NaCl、10mM Tris、及び1mM EDTAを含み、pH7.4である。特定の実施形態では、pHは4~9、例えば6~8であってよい。
いくつかの実施形態では、第1の塩バッファーは、4~90℃、例えば25~65℃の温度で表面に適用される。特定の実施形態では、第1の塩バッファーは表面に2回適用され、第1の適用はより高い第1の温度、例えば65±5℃であり、第2の適用はより低い第2の温度、例えば25±5℃である。特定の実施形態では、第2の塩バッファーは、4~90℃、例えば25±5℃の温度で表面に適用される。
いくつかの実施形態では、溶出工程は、溶出バッファーを用いて行われる。溶出バッファーは、塩、有機溶媒、及び/または競合的ポリAオリゴマーを含むことができる。適当な塩としては、グアニジンチオシアネート、グアニジニウムHCl、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、ヨウ化ナトリウム、及び他のカオトロピック塩が挙げられる。適当な有機溶媒としては、アセトニトリル、アルコール(例えば、エタノール及びイソプロパノール)、及び極性非プロトン性溶媒(例えば、N-メチルピロリドン、DMSO、DMF、及びホルムアミド)が含まれる。適当な競合的ポリAオリゴマーとしては、2’Fまたは2’OMeポリAまたはポリA LNAが含まれる。特定の実施形態では、溶出バッファーは、塩を含まない。特定の実施形態では、溶出バッファーは、10mM Tris及び1mM EDTAを含み、pH7.4である。いくつかの実施形態では、溶出バッファーは、低イオン強度の非緩衝塩溶液を含む。別の態様では、溶出バッファーは、低イオン強度の緩衝塩溶液を含む。いくつかの実施形態では、溶出工程は、4~95℃、例えば25~80℃の温度で行われる。特定の実施形態では、溶出工程は、25~65℃の温度で行われる。特定の実施形態では、溶出工程は、45~70℃の温度で行われる。
この方法の任意の工程で使用できるバッファーの例としては、ACES、酢酸塩、ADA、AMP(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)、AMPD(2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール)、AMPSO、BES、BICINE、bis-tris、BIS-TRISプロパン、ホウ酸塩、カコジル酸塩、炭酸塩、CHES、クエン酸塩、DIPSO、EPPS、HEPPS、エタノールアミン、ギ酸塩、グリシン、グリシルグリシン、HEPBS、HEPES、HEPPSO、ヒスチジン、ヒドラジン、イミダゾール、リンゴ酸塩、MES、MOBS、MOPS、MOPSO、リン酸塩、ピペラジン、ピペリジン、PIPES、POPSO、プロピオン酸塩、ピリジン、ピロリン酸塩、コハク酸塩、TABS、TAPS、TAPSO、タウリン(AES)、TES、トリシン、トリエタノールアミン(TEA)、及びTrizma(トリス)が挙げられる。
ポリA配列を有する任意のRNAを、本発明の方法を使用して精製することができる。通常、ポリA配列は3’末端のポリAテールであるが、本方法は、分子の5’末端または内部にあるアクセス可能なポリA配列にも適用することができる。RNAは、天然に産生されたものでも単離されたものでもよい。いくつかの実施形態では、RNAは、非増幅DNA鋳型または化学合成法またはそれらの組み合わせを使用したインビトロ転写産物である。RNAは、糖、塩基、または骨格部分への修飾を含んでも含まなくてもよい。RNA分子はまた、例えば、別の部分と化学的に連結させて誘導体化されてもよい。そのような改変の例は、米国特許出願第13/791,922号に示されている。さらなる実施形態では、RNAは100~10,000ヌクレオチドの長さである。さまざまな実施形態では、RNAは、500~4,000ヌクレオチドの長さである。特定の実施形態では、RNAは、800~3,000ヌクレオチドの長さである。
いくつかの実施形態では、方法は、同じ表面に、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、15回、20回、25回、30回、35回、40回、45回、50回、または50回よりも多い回数、繰り返される。
いくつかの実施形態では、RNAは、溶出前に、例えば、25℃、35℃、45℃、55℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、または90℃まで加熱される。
いくつかの実施形態では、1つ以上の工程は、バッチプロセスを使用して行われる。さまざまな実施形態において、本方法の1つ以上の工程は、カラムを使用して行われる。特定の実施形態では、カラムは加熱するか、及び/またはジャケットを設けることができる。
表面合成
本明細書では、オリゴマーの表面合成及び結合の方法も開示する。方法は、第1の反応基を含む表面を提供することと、チミン及び第2の反応基を含む複数のオリゴマーと表面とを、第1の反応基と第2の反応基とが反応してオリゴマーを表面に結合させるような条件下で接触させることと、を含む。反応基の一方または両方は、オリゴマーまたは表面に結合したリンカーによって与えられる点は理解されよう。例示的な反応基は、本明細書に示される。他の実施形態では、第1の基はエポキシドであり、第2の基は第一級アミノ基であり、エポキシドの開環条件下でこれらの基を反応させて、ヒドロキシル基で置換された第二級アミンにする。
以下は、本明細書を実施するための具体的な実施形態の例である。これらの例はあくまで例示の目的で示されるものにすぎず、本発明の範囲をいかなる意味においても限定しようとするものではない。
実施例1-Poros EP450樹脂5’ヘキシルアミンリンカー、及び20マーdTオリゴヌクレオチドを使用したコンジュゲートの合成(「コンジュゲートEP450」)
Poros Ep450は、粒径40μm、細孔径1000Åのエポキシド官能基で活性化された多孔性架橋ポリ(スチレン-ジビニルベンゼン)樹脂である。以下の方法を用い、Poros EP450を使用して5’ヘキシルアミンリンカーである5’-NH-(CH-TTTTTTTTTTTTTTTTTTTT-3’(配列番号1)を含む20マーのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド(「20マーポリdTオリゴ」)を固定化した。
dTカップリング:最初に、以下の各バッファーを調製した。すなわち、カップリングバッファー(16mM炭酸ナトリウム、pH9.5または9.7、または55mM炭酸ナトリウム、3Mリン酸カリウム、pH9.9)、洗浄バッファー(0.1Mリン酸ナトリウム、pH7.0または7.5)、dTカップリング溶液(dTリガンドのUV変換比を決定した後、50mg/mLのdTストック水溶液を調製し、OD260測定を行って実際のdT濃度を測定し、カップリングバッファーの量を計算して製剤溶液を調製する)、ブロッキングバッファー(1M Tris、pH8.0)、及び保存液(20%エタノール/80%水)。
Poros EP450樹脂を0.2M炭酸ナトリウム/重炭酸バッファーに再懸濁した。樹脂バッファーを、4.4Mリン酸カリウム、24mM炭酸/重炭酸ナトリウムに交換した。次いで、樹脂を5Mリン酸カリウム(カップリング反応中、総量の50%のPO)で再スラリー化し、反応容器に移した。
50mLのガラス製反応器を0.5MのNaOH溶液で滅菌し、プロセス水ですすいで中性pHとし、風乾した。次いで、8mLのPoros EP450樹脂溶液を50mLのガラス製反応器に加えた。混合物を25℃、165rpmで48時間振盪した。
次に、適量の配合したリガンド溶液を反応器に加えた。カップリング後、試料を濾過し、Nalgene(商標)Rapid-Flow滅菌使い捨てフィルター(5×25mL)上で0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH=7.0)により洗浄した。濾液と洗液を回収して加え合わせ、カップリングの収率を評価するために使用した。
ブロッキング:カップリングした試料を1M Trisバッファー(pH=8.0、2×25mL)で洗浄した後、50mLガラス製リアクターに25mLの1MTrisバッファー(pH=8.0)とともに加え、25℃、165rpmで24時間振盪した。
最終仕上げ:ブロッキング後、カップリングした試料を0.1M Trisバッファー(pH7.5、2×25mL)で洗浄した。次に、試料を25μmスクリーンで篩にかけ、30%エタノール(2×25mL)で洗浄した。カップリングした試料を20%エタノール中、50%のスラリー濃度に調合し、2~8℃で保存した。
以下のコンジュゲートEP450の試料(表1)は、上記の方法を使用して合成した。
結果:表1及び図1、図2、図3A、図3B、図3C、図4、図5A、図5B、図5C、及び図6は、ポリdTオリゴ/EP450樹脂の比率、カップリング反応のpH、及びスラリー濃度を変化させた試料のdT密度、カップリング収率、及びmRNA結合用量を示す。一般に、ポリdTオリゴ密度は2.43~3.87mg/mLの範囲であり、カップリング収率は54.5%~68.7%の範囲であり、mRNA結合容量は7.43~8.75mg/mLの範囲であった。試料1IのFT-IRスペクトルを図7に示す。
PorosEP450コンジュゲートを合成するための好ましいプロセス条件は、表2に示すように決定された。
実施例2-Poros EP450コンジュゲートの生産スケール合成
実施例1に記載のコンジュゲートEP450の合成を、800mL及び10Lの生産スケールで支障なく完了した(図8A及び図8B)。以下の表(表3)は、生産スケールの合成の最適化された入力を示す。
以下の表(表4)は、Poros EP450コンジュゲートの生産スケール合成の生産スケール試行の入力パラメータを示す。
カップリング反応からの濾液及び各洗浄工程からのバッファーの20マーポリdTオリゴ含有量を、A260測定によって評価した(図9)。リガンドは、800mLスケールと10,000mLスケールの両方で樹脂の細孔に保持される。800mL浴の調製では、リン酸バッファーで9回洗浄することにより、未結合の20マーポリdTオリゴリガンドを除去した。合計15回のリン酸リン酸バッファー洗浄を用いて、未結合の20マーdTオリゴを10L生産スケールから確実に除去した。濾液と洗液とを合わせたリガンドを測定することによる物質収支評価を使用して、固定化リガンド密度を推定した。
以下の表(表5)は、オリゴ密度、カップリング収率、コンジュゲートの平均粒径(Coulterの平均粒径体積に50を掛け、37で割ることによって計算される(すなわち、約1.35の補正係数))、及びコンジュゲートEP450の生産スケール合成でのエンドトキシンレベルを示す。コンジュゲートEP450の合成に使用されるカップリング反応は、5mg/mLの添加量で行う。製品の一貫性が、2つの生産スケールの合成で実証された。試料2BのFT-IRスペクトルを図10に示す。
実施例3-コンジュゲートEP450の安定性
20%エタノール中のコンジュゲートEP450の安定性を加速条件下で試験した(Kennon, L., Use of models determining chemical pharmaceutical stability J. of Pharmaceutical Sciences 5:815-818 (1964))。加速安定性試料は、60℃で15.7日間保存し(25℃で18ヶ月の保存に相当)、60℃で2.6日(25℃で3ヶ月に相当)及び60℃で10.6日C(25℃で12ヶ月に相当)でサンプリングした。コントロール試料は2~8℃で保存した。すべての試料は、20%(v/v)エタノール中で保存した。試料の活性を、プレートベースのHTアッセイを使用して測定し、40マーdAオリゴヌクレオチドを使用して静的結合容量(SBC)を得た(表6)。
試験の結果によれば、コンジュゲートEP450の活性は、25℃の20%エタノール中で18ヶ月の保存後に約11%低下することが予測された(図11A及び図11B)。
実施例4-Poros EP450樹脂、5’ヘキシルアミンリンカー、及び20マーdTオリゴヌクレオチドを使用したコンジュゲート (「コンジュゲートEP450」)の合成の最適化
Poros Ep450樹脂は、粒径45μm、細孔径1000Åのエポキシド官能基で活性化された多孔性架橋ポリ(スチレン-ジビニルベンゼン)樹脂である。以下の方法を用い、Poros EP450を使用して5’ヘキシルアミンリンカーである5’-NH-(CH2)-TTTTTTTTTTTTTTTTTTTT-3’(配列番号1)を含む20マーのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド(「ポリdTオリゴ」)を固定化した。
dTカップリングの最適化:50mLのガラス製反応器を0.5M NaOH溶液で滅菌し、プロセス水ですすいだ。次いで、4mLのEP450溶液を50mLのガラス製反応器に入れた。適量の配合したリガンド溶液を反応器に加えた。次いで、混合物を異なる温度で165rpmで異なる時間振盪した(表7)。
カップリング後、試料をNalgene(商標)Rapid-Flow滅菌使い捨てフィルター(7×10mL)上で150mLの0.1Mのリン酸ナトリウムバッファー(pH=7.0)で洗浄した。濾液及び洗液のOD260測定を行ってカップリング収率を評価した。次いで、試料を1M Trisブロッキングバッファー(2×25mL)で洗浄した。次いで、樹脂を10mLの1M Trisブロッキングバッファーと25℃で18時間混合した。次いで、試料を0.1M Trisバッファー(2×10mL)、続いて0.1Mリン酸バッファー(3×10mL)、次いで20%エタノール(3×10mL)で洗浄した。試料を、2~8℃で20%エタノール中で保存してさらに評価を行った。
表7のコンジュゲートEP450の以下の各試料を、上記に述べた最適化条件を用いて合成し、各試料のイオン容量及び40マーdA結合容量を測定した(表8、図12、図13A、図13B、図14、図15A、図15B、図16A、及び図16B)。
結果:試料8-1(3mg/mLのdT/樹脂添加量)は、約90%の40マーdA結合容量を維持した。45℃で固定化した試料8~9(4.5mg/mLのdT/樹脂添加量)は、約30%高い40マーdA結合容量を有していた。
実施例5-樹脂の粒径及び細孔モードの変化
規定のカップリング条件下で、異なる粒径及び細孔モード(すなわち、サイズ)のEP樹脂を合成することができる。EP樹脂R1、R2、R3、R4、R5、及びR6(表9)を、20マーポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドとの下記の3つのカップリング条件(表10)に供して、オリゴヌクレオチドdTカップリング及びその後のdA40マー結合容量に対する樹脂形態の影響を評価した。条件1~3(表10)に供した各樹脂R1、R2、R3、R4、R5、及びR6のイオン容量、dA40マー結合容量、及び平均粒径を、以下の表11ならびに図17及び図18に示す。樹脂R1はEP150のベースビーズであり、樹脂R2はEP450のベースビーズである。条件1はEP150を生成するために使用され、条件2はEP450を生成するために使用される。

EP450樹脂(試料14)は、表10に記載される3つのカップリング条件下で、一貫したイオン容量とdA40マー結合容量の値を示した。試料11-1及び試料11-7は、おそらくはそれらのより大きな細孔モード及びより低い表面積のために、より低いイオン結合容量及びdA40マー結合容量の値を示した。細孔モードが100Åである試料は、最も低いdA40マー結合容量の値を示したが、これはおそらくはより小さい細孔へのdA40マーオリゴヌクレオチドのアクセスが限定的であることによるものと考えられる。試料3及び試料9は、最も高いdA結合容量の値を示した。
実施例6-異なる長さのmRNAでのサイズ排除による評価
非誘導体化樹脂:非誘導体化親水性樹脂を2mLカラムに充填し、2種類のモデルmRNA(4,000nt及び850nt)を使用してサイズ排除モードで試験した。各樹脂の細孔径及び粒径を下記表12に示す。図19に、塩化ナトリウムの割合(%)としてのロード保持時間を示す。
100μLパルスの保持時間を塩の保持時間と比較した。細孔径が大きいほど保持時間は長くなり、mRNAの一部が細孔内に拡散することが示唆された。
誘導体化樹脂:樹脂スラリー(50μL/ウェル)を、ローディングバッファーで平衡化した96ウェルの2mLフリットプレート(Seahorse BioScience、25μm PEフリット)に分注した。4000ntのmRNAと850ntのmRNAを30K Centriconsを使用して濃縮し、下記表13に従ってローディングバッファーで12カラムリザーバ中で調合した。
ウェル当たり200μLの調整されたロードをロードし、周囲温度(22℃)で20分間、1000rpmに設定された振盪プラットフォームでインキュベートした。プレートを1000rpmで2分間スピンし、フロースルーを回収した。フロースルーの濃度が遊離濃度(C)に対応するのに対して、結合濃度(C)はC=2000*(Cロード-C)/50として計算される。プレートを、70℃に加熱した300μL/ウェルの溶出バッファーで溶出した。濾液中の平衡mRNA濃度C(mg/mL)をUVで測定し、下記表14A(850ntのmRNA)及び表14B(4000ntのmRNA)に示す。

850ntのmRNA及び4000ntのmRNAの計算された結合濃度を図20A及び図20Fに示す。コンジュゲート試料を用いた850ntのmRNAと4000ntのmRNAの解離定数(K)及び最大結合容量(Q)を、ラングミュアモデルフィットを用いて計算し(図21A及び図21B)、下記表15A(850nt mRNA)及び表15B(4000nt mRNA)に示す。

樹脂試料13(dT添加量5.0mg/mL)の吸着等温線を図22Aに示す。樹脂試料13の二重逆数プロットを図22Bに示す。
コンジュゲート試料1~14について計算されたdT/樹脂添加量、イオン容量、及びdA40マーオリゴヌクレオチドに対するSBC、ならびにK及びQ値を要約した表を図23に示す。
平衡バッチ結合実験から、試料14は850ntのmRNAで最も高い性能を示し、試料3及び試料9(50μm樹脂/ビーズ粒径及び1200Å樹脂/ビーズ細孔径)は、4000ntのmRNAで試料14よりも優れた性能を示した。列の試験結果は、4000ntのmRNAのDBCが樹脂/ビーズの細孔径と相関することを示した。
試料1、3、及び14:850ntのmRNA及び4000ntのmRNAに対する試料1、試料3、及び試料14のイオン容量、SBC、及びDBCを図24及び下記表16に示す。
小さい細孔の樹脂(100~400Å)は、mRNAに対する容量が低い。40マーdAオリゴヌクレオチドに対するサイズカットオフは100Åであり、mRNAに対するサイズカットオフは400Åである。細孔モード/径が1000~2000Åの樹脂は、mRNAに対してより高い容量を有する。RNA(例えばmRNA)の結合を最大化するには、細孔内へのRNAの拡散が必要である。
最適化されたdT固定化条件(リガンド添加量3mg/mL、カップリング温度65℃)により、コントロール樹脂と比較してmRNA結合容量が低い樹脂が得られる。850ntのmRNAの動的結合容量(DBC)はイオン容量と相関しているが、4000ntのmRNAのDBCは細孔径と相関している。
より大きな細孔モード/径の樹脂は、広範囲のmRNAの精製に有用である。2000Å及び1200Åの細孔を有する樹脂OH150及びOH550ではリガンド添加量が低くても、mRNAの容量は損なわれないと考えられる。
実施例7-エポキシ密度レベル、カップリング速度論、カップリング温度
手順:Poros OH150ビーズ/樹脂を5つのレベルの塩基含有量(NaOH濃度)でエポキシ官能化してEP150樹脂を生成した。0.83%NaOH(重量%)の濃度では、エポキシレベルは最も高くなる(約50μmol/mL)。塩基含有量を減らすと、エポキシ密度は低下する。より高いNaOH濃度は、競合する副反応としてエポキシの加水分解を促進し、機能レベルの低下につながる。1.5%以下の塩基濃度は、反応混合物中のb-エポキシ分子間の架橋を誘発し、エポキシ官能化の不良を引き起こす(図25)。
カップリング及び樹脂性能に対するエポキシ官能基の効果を調べるために、34~51μmol/mLの範囲の4つのレベルのエポキシ密度を有するEP150樹脂を調製した(図25)。4種類の樹脂をdTリガンドと結合させ、イオン容量試験及び40マーdA HTPアッセイで評価した。
結果:EP150/dT樹脂のプロセスを、ビーズ表面のエポキシ密度、カップリング速度論、カップリングdTリガンド添加量及び温度、ならびにブロッキング時間の影響を調べることによって試験した。ビーズ表面のエポキシ密度のプロセス許容範囲は、40~52μmol/mLと特定された。このエポキシ範囲は、EP150ビーズの調製時に塩基含有量を0.6%~1.0%に制御することによって実現することができる。24±2時間のカップリング時間、65±2℃のカップリング温度、3±0.2mg/mLのdT/ビーズ添加量、及び18±3時間のブロッキング時間が、EP150/dT樹脂を調製するためのプロセス許容範囲のウィンドウとして決定された。
エポキシ密度レベル:エポキシ密度が51~40μmol/mLに減少しても、イオン容量及び40マーdA結合容量の値はいずれも同じレベルに維持される(図26)。エポキシ密度を34μmol/mLに下げると、イオン容量と40マーdA結合容量の値はいずれも約10%低下する(図26)。約0.5%のエポキシ官能基がdTリガンドカップリングに使用される(結合したdTリガンド密度は0.3μmol/mL未満である)。40μmol/mLよりも高いエポキシレベルは、塩基含有量を0.6%~1.0%に調整することで得られるが、40μmol/mLよりも高いこのようなエポキシレベルは、カップリングプロセスと樹脂の性能に大きく影響しない。
カップリング速度論:EP150/dT20樹脂の調製に24±2時間のカップリング時間を使用した。EP150ビーズ表面でのdTカップリング速度論を、カップリング反応開始から9時間、18時間、21時間、24時間、及び27時間後に試料を評価することによって調べた(図27)。カップリング反応の最初の18時間以内に、イオン容量及び40マーdA結合容量が大幅に増加した。どちらの値も18~27時間でプラトーに達した。樹脂性能への影響はみられなかった。
カップリング温度:EP150/dT20樹脂の調製に65±3℃のカップリング温度を使用した。試料を収集し、61℃、65℃、及び69℃で評価した(図28)。
dTリガンド添加量:3±0.2mg/mLのdTリガンド/ビーズ添加量をEP150/dT20樹脂の調製に使用した。試料を収集し、2.7mg/mL、3.0mg/mL、及び3.3mg/mLで評価した(図29)。
ブロッキング時間:EP150/dT20樹脂の調製に18±3時間のブロッキング時間を使用した。試料を収集し、15時間、18時間、及び21時間で評価した(図30)。
実施例8-コンジュゲートEP150(コンジュゲート1)及びコンジュゲートEP450(コンジュゲート2)の安定性評価
手順:20%エタノール中のコンジュゲートEP150及びコンジュゲートEP450の安定性を加速条件下で試験した(Kennon, L., Use of models determining chemical pharmaceutical stability J. of Pharmaceutical Sciences 5:815-818(1964))。加速安定性試料を60℃で保存し、コントロール試料を2~8℃で保存した(表17)。
各試料を、HTPアッセイによる40マーdAオリゴヌクレオチド結合容量及びイオン容量試験により評価した。水及び0.1M NaCl溶液で十分に洗浄し、浸出したdTオリゴヌクレオチドリガンドをすべて除去した。
結果:イオン容量試験及びdA40マー結合容量アッセイは、複数ロットでの同じプロトタイプで同じ傾向を示し、データが信頼できることを示唆している。dA40マー結合容量アッセイの結果は、コンジュゲート1を5℃で45ヶ月間保存して最初の活性の90%を維持できることを示唆しており、コンジュゲート1のプロトタイプの高い安定性を示している。コンジュゲート2(新しいEP450/dT)は、10Lの製造バッチからのコンジュゲート2と極めて類似した安定性を有している。
ベースビーズの種類は安定性に影響する。評価した保存期間中、イオン容量の減少は、3つの樹脂すべてでdA結合容量よりも遅くなっている。これは、結合したdTリガンドは樹脂表面に残るものの、長期の保存後には最初の活性がある程度失われ得ることを示している。したがって、Poros Oligo dT樹脂のより効果的な保存溶液をさらに調べて定義することは有用と考えられる。
40マーdAのSBC:結合容量を、各コントロール試料に基づいて正規化し、より適切な比較のためにパーセンテージ値として示す。これらのデータをプロットして、5℃及び25℃の2つの保存条件での安定性を予測した(表18A、図31A、及び図31B)。
イオン容量:イオン容量を、各コントロール試料に基づいて正規化し、より適切な比較のためにパーセンテージ値として示す。これらのデータをプロットして、5℃及び25℃の2つの保存条件での安定性を予測した(表18B、図32A、及び図32B)。
実施例9-大きな細孔のポリスチレンジビニルベンゼンベースビーズ
手順:細孔モードが3000Å、4000Å、5000Åのポリスチレンジビニルベンゼンベースのビーズを合成した。3つのポリスチレン-co-ジビニルベンゼンプロトタイプのそれぞれの試料を、親水性コーティング(OHポリマー)でコーティングした。OHコーティングR150の標準的な手順と、添加されるOHポリマーの質量を20%削減して表面のコーティングを薄くするための改変手順の両方に従う。すべての試料は、25μm未満の微粒子を除去するように粒径を調整し、20%エタノール/水(各約60mL)中の約50%スラリーとして保存した。
ビーズ(多孔度63.1重量%、架橋剤662.6重量%)を、ポリスチレンとジビニルベンゼンの従来の懸濁重合を用いて調製した(図33A、図33B、及び図33C)。
結果:ベースビーズの細孔径をProsimeteryを使用して測定し、結果を細孔モードで表した(表19及び図34)。細孔モードが増加するにつれて細孔径分布が広がり、細孔モードの範囲は>2000Åとなる。ベースビーズの粒径は、コールター法により測定した。3つの試料すべての平均粒径は約50μmであった。すべての試料は、25μm未満の微粒子を除去するように粒径調整されている(表19)。
他の実施形態
以上、本発明をその具体的な実施形態に関連して説明したが、本発明はさらなる変更が可能であり、本出願は、本発明の原理に一般的に従い、本発明が関連する当該技術分野における周知のまたは従来の慣例に含まれる、上記に記載した基本的な特徴に適用されうる、請求項の範囲に示される本発明からの逸脱を含む本発明のあらゆる変形例、用途、または適応例を包含することを意図したものである点は理解されよう。他の実施形態は、請求項の範囲内に包含される。

Claims (104)

  1. 式Iの構造:
    A-L-B
    式I
    を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって、
    式中、
    Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン(PSDVB)粒子を含む表面であり、
    Lは、以下の構造:

    を含むリンカーであり、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
    Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーであり、
    前記複数のコンジュゲートが、
    (i)約30~約60μmol/mLのエポキシド密度、
    (ii)約0.1~約0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度、
    (iii)約5mg/mL未満のdT/樹脂添加量、
    (iv)約5μmol/mL超のイオン容量、及び/または
    (v)約1.5μmol/mL超の動的結合容量
    を有する、組成物。
  2. 前記複数のコンジュゲートが、30~60μmol/mLのエポキシド密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記複数のコンジュゲートが、40~60μmol/mLのエポキシド密度を有する、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記複数のコンジュゲートが、0.1~0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記複数のコンジュゲートが、約0.3μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記複数のコンジュゲートが、5mg/mL未満のdT/樹脂添加量を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記複数のコンジュゲートが、約3mg/mLのdT/樹脂添加量を有する、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記複数のコンジュゲートが、5μmol/mL超のイオン容量を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記複数のコンジュゲートが、5~10μmol/mLのイオン容量を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記複数のコンジュゲートが、1.5μmol/mL超の動的結合容量を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 式Iの構造:
    A-L-B
    式I
    を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって、
    式中、
    Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面であり、
    Lは、以下の構造:

    を含むリンカーであり、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
    Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーである、組成物。
  12. mが、2、3、4、5、または6である、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. Lが、以下の構造:

    を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 前記ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドが、5~200個のデオキシチミジンを含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドが、20~40個のデオキシチミジンを含む、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドが、20個のデオキシチミジンを含む、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記ポリスチレンジビニルベンゼン粒子が、エポキシド官能化ポリスチレンジビニルベンゼン粒子である、請求項1~16のいずれか1項に記載の組成物。
  18. 前記複数のコンジュゲートが、30~60μmol/mLのエポキシド密度を有する、請求項11~17のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 前記複数のコンジュゲートが、40~60μmol/mLのエポキシド密度を有する、請求項18に記載の組成物。
  20. 前記複数のコンジュゲートが、0.1~0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する、請求項11~19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記複数のコンジュゲートが、約0.3μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する、請求項20に記載の組成物。
  22. 前記複数のコンジュゲートが、40~60μmの平均粒径を有する、請求項1~21のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 前記複数のコンジュゲートが、約50μmの平均粒径を有する、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記複数のコンジュゲートの10%未満が、20μm未満の粒径を有する、請求項1~23のいずれか1項に記載の組成物。
  25. 前記複数のコンジュゲートが、1000Å超の平均細孔径を有する、請求項1~24のいずれか1項に記載の組成物。
  26. 前記複数のコンジュゲートが、1000~4000μmの平均細孔径を有する、請求項1~24のいずれか1項に記載の組成物。
  27. 前記複数のコンジュゲートが、約2000Åの平均細孔径を有する、請求項26に記載の組成物。
  28. 前記複数のコンジュゲートが、5mg/mL未満のdT/樹脂添加量を有する、請求項11~27のいずれか1項に記載の組成物。
  29. 前記複数のコンジュゲートが、約3mg/mLのdT/樹脂添加量を有する、請求項28に記載の組成物。
  30. 前記複数のコンジュゲートが、5μmol/mL超のイオン容量を有する、請求項11~29のいずれか1項に記載の組成物。
  31. 前記複数のコンジュゲートが、5~10μmol/mLのイオン容量を有する、請求項11~29のいずれか1項に記載の組成物。
  32. 前記複数のコンジュゲートが、1.5μmol/mL超の動的結合容量を有する、請求項11~32のいずれか1項に記載の組成物。
  33. ポリアデノシンテールを含むリボ核酸(RNA)転写物を精製する方法であって、
    (a)前記RNA転写物を含む第1の試料を取得することであって、前記第1の試料が少なくとも5%の不純物を含む、前記取得することと、
    (b)前記RNA転写物が前記組成物中のコンジュゲートに結合するような条件下で、前記第1の試料を請求項1~32のいずれか1項に記載の組成物と接触させることと、
    (c)前記組成物から前記RNA転写物を溶出することと、
    (d)第2の試料中の前記RNA転写物を回収することと、を含み、前記第2の試料が5%未満の不純物を含む、前記方法。
  34. 工程(b)の後に溶液を用いて表面を有する前記組成物を洗浄することをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  35. 工程(b)の前に、前記第1の試料を予熱することをさらに含む、請求項33または34に記載の方法。
  36. 前記第1の試料がデオキシリボ核酸(DNA)を含み、前記第1の試料はDNase処理に供されていない、請求項33~35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記1つ以上の不純物が、ポリアデノシンテールを含まないRNA、DNA、炭水化物、毒素、ポリペプチド、及び/またはヌクレオチドを含む、請求項33~36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記DNAが、プラスミドDNAである、請求項36または37に記載の方法。
  39. 前記DNAが、ポリメラーゼ連鎖反応産物DNAである、請求項36~38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記DNAが、非増幅DNA鋳型を含む、請求項36~39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記毒素が、リポ多糖である、請求項37に記載の方法。
  42. 前記リポ多糖が、エンドトキシンである、請求項41に記載の方法。
  43. 前記接触させる工程が、約65℃の温度で行われる、請求項33~42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記接触させる工程が、100cm/hの速度で行われる、請求項33~43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 前記第1の試料が、塩溶液を含む、請求項33~44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記塩溶液が、塩化ナトリウム溶液である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記洗浄する工程が、塩を含む1つ以上の溶液を適用することを含む、請求項34~46のいずれか1項に記載の方法。
  48. 前記塩が、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである、請求項47に記載の方法。
  49. 前記溶出工程が、溶出バッファーを用いて行われる、請求項33~48のいずれか1項に記載の方法。
  50. 前記溶出バッファーが、塩を含まない、請求項49に記載の方法。
  51. 前記溶出工程が、約65℃の温度で行われる、請求項33~50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記RNA転写物が、非増幅DNA鋳型を使用したインビトロ転写の産物である、請求項33~51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 前記RNA転写物が、少なくとも1000ヌクレオチドの長さである、請求項33~52のいずれか1項に記載の方法。
  54. 式Iの構造:
    A-L-B
    式I
    を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって、
    式中、
    Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面であり、
    Lは、以下の構造:

    を含むリンカーであり、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
    Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーであり、
    前記複数のコンジュゲートが、40~60μmの平均粒径を有する、組成物。
  55. 前記複数のコンジュゲートが、約50μmの平均粒径を有する、請求項54に記載の組成物。
  56. 前記複数のコンジュゲートの10%未満が、20μm未満の粒径を有する、請求項54または55に記載の組成物。
  57. 式IVの構造:
    A-L-B
    式I
    を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって、
    式中、
    Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面であり、
    Lは、以下の構造:

    を含むリンカーであり、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
    Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーであり、
    前記複数のコンジュゲートが、1000Å超の平均細孔径を有する、組成物。
  58. 前記複数のコンジュゲートが、1000~4000Åの平均細孔径を有する、請求項57に記載の組成物。
  59. 前記複数のコンジュゲートが、約2000Åの平均細孔径を有する、請求項58に記載の組成物。
  60. 式Iの構造:
    A-L-B
    式I
    を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって、
    式中、
    Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面であり、
    Lは、以下の構造:

    を含むリンカーであり、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
    Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーであり、
    前記複数のコンジュゲートが、5μmol/mL超のイオン容量を有する、組成物。
  61. 前記複数のコンジュゲートが、5~10μmol/mLのイオン容量を有する、請求項60に記載の組成物。
  62. 式Iの構造:
    A-L-B
    式I
    を含む複数のコンジュゲートを含む組成物であって、
    式中、
    Aは、ポリスチレンジビニルベンゼン粒子を含む表面であり、
    Lは、以下の構造:

    を含むリンカーであり、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
    Bは、ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドを含むオリゴマーである、組成物。
  63. mが、2、3、4、5、または6である、請求項54~62のいずれか1項に記載の組成物。
  64. Lが、以下の構造:

    を含む、請求項54~63のいずれか1項に記載の組成物。
  65. 前記ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドが、5~200個のデオキシチミジンを含む、請求項54~64のいずれか1項に記載の組成物。
  66. 前記ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドが、20~40個のデオキシチミジンを含む、請求項65に記載の組成物。
  67. 前記ポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチドが、20個のデオキシチミジンを含む、請求項66に記載の組成物。
  68. 前記ポリスチレンジビニルベンゼン粒子が、エポキシド官能化ポリスチレンジビニルベンゼン粒子である、請求項54~67のいずれか1項に記載の組成物。
  69. 前記複数のコンジュゲートが、30~60μmol/mLのエポキシド密度を有する、請求項68に記載の組成物。
  70. 前記複数のコンジュゲートが、40~60μmol/mLのエポキシド密度を有する、請求項69に記載の組成物。
  71. 前記複数のコンジュゲートが、0.1~0.5μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する、請求項54~70のいずれか1項に記載の組成物。
  72. 前記複数のコンジュゲートが、約0.3μmol/mLのポリデオキシチミジンオリゴヌクレオチド密度を有する、請求項71に記載の組成物。
  73. 前記複数のコンジュゲートが、40~60μmの平均粒径を有する、請求項62~72のいずれか1項に記載の組成物。
  74. 前記複数のコンジュゲートが、約50μmの平均粒径を有する、請求項73に記載の組成物。
  75. 前記複数のコンジュゲートの10%未満が、20μm未満の粒径を有する、請求項62~74のいずれか1項に記載の組成物。
  76. 前記複数のコンジュゲートが、1000Å超の平均細孔径を有する、請求項62~75のいずれか1項に記載の組成物。
  77. 前記複数のコンジュゲートが、1000~4000μmの平均細孔径を有する、請求項62~75のいずれか1項に記載の組成物。
  78. 前記複数のコンジュゲートが、約2000Åの平均細孔径を有する、請求項77に記載の組成物。
  79. 前記複数のコンジュゲートが、5mg/mL未満のdT/樹脂添加量を有する、請求項54~78のいずれか1項に記載の組成物。
  80. 前記複数のコンジュゲートが、約3mg/mLのdT/樹脂添加量を有する、請求項79に記載の組成物。
  81. 前記複数のコンジュゲートが、5μmol/mL超のイオン容量を有する、請求項62~80のいずれか1項に記載の組成物。
  82. 前記複数のコンジュゲートが、5~10μmol/mLのイオン容量を有する、請求項81に記載の組成物。
  83. 前記複数のコンジュゲートが、1.5μmol/mL超の動的結合容量を有する、請求項54~82のいずれか1項に記載の組成物。
  84. ポリアデノシンテールを含むリボ核酸(RNA)転写物を精製する方法であって、
    (a)前記RNA転写物を含む第1の試料を取得することであって、前記第1の試料が少なくとも5%の不純物を含む、前記取得することと、
    (b)前記RNA転写物が前記組成物中のコンジュゲートに結合するような条件下で、前記第1の試料を請求項54~83のいずれか1項に記載の組成物と接触させることと、
    (c)前記組成物から前記RNA転写物を溶出することと、
    (d)第2の試料中の前記RNA転写物を回収することと、を含み、前記第2の試料が5%未満の不純物を含む、前記方法。
  85. 工程(b)の後に溶液を用いて表面を有する前記組成物を洗浄することをさらに含む、請求項84に記載の方法。
  86. 工程(b)の前に、前記第1の試料を予熱することをさらに含む、請求項84または85に記載の方法。
  87. 前記第1の試料がデオキシリボ核酸(DNA)を含み、前記第1の試料はDNase処理に供されていない、請求項84~86のいずれか1項に記載の方法。
  88. 前記1つ以上の不純物が、ポリアデノシンテールを含まないRNA、DNA、炭水化物、毒素、ポリペプチド、及び/またはヌクレオチドを含む、請求項84~87のいずれか1項に記載の方法。
  89. 前記DNAが、プラスミドDNAである、請求項87または88に記載の方法。
  90. 前記DNAが、ポリメラーゼ連鎖反応産物DNAである、請求項87~89のいずれか1項に記載の方法。
  91. 前記DNAが、非増幅DNA鋳型を含む、請求項87~90のいずれか1項に記載の方法。
  92. 前記毒素が、リポ多糖である、請求項88に記載の方法。
  93. 前記リポ多糖が、エンドトキシンである、請求項92に記載の方法。
  94. 前記接触させる工程が、約65℃の温度で行われる、請求項84~93のいずれか1項に記載の方法。
  95. 前記接触させる工程が、100cm/hの速度で行われる、請求項84~94のいずれか1項に記載の方法。
  96. 前記第1の試料が、塩溶液を含む、請求項84~95のいずれか1項に記載の方法。
  97. 前記塩溶液が、塩化ナトリウム溶液である、請求項96に記載の方法。
  98. 前記洗浄する工程が、塩を含む1つ以上の溶液を適用することを含む、請求項85~97のいずれか1項に記載の方法。
  99. 前記塩が、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである、請求項98に記載の方法。
  100. 前記溶出工程が、溶出バッファーを用いて行われる、請求項84~99のいずれか1項に記載の方法。
  101. 前記溶出バッファーが、塩を含まない、請求項100に記載の方法。
  102. 前記溶出工程が、約65℃の温度で行われる、請求項84~101のいずれか1項に記載の方法。
  103. 前記RNA転写物が、非増幅DNA鋳型を使用したインビトロ転写の産物である、請求項84~102のいずれか1項に記載の方法。
  104. 前記RNA転写物が、少なくとも1000ヌクレオチドの長さである、請求項84~103のいずれか1項に記載の方法。
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