JP2023549642A - 層組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、層組成物(9)の製造方法であって、a)基材表面(11)を有する基材(10)を準備する方法ステップと、b)基材表面(11)の少なくとも一部の上に安定化導電性ポリマー層(12)を形成する方法ステップと、を含み、安定化導電性ポリマー層(12)を形成する方法ステップは、b1)基材表面(11)の少なくとも一部の上に導電性ポリマーを含む導電性ポリマー層(13)を形成する方法ステップと、b2)少なくとも1つの安定剤(7)及び少なくとも1つの溶媒又は分散剤を含む液体安定剤相を、安定剤層(14)を形成するために、方法ステップb1)で得られた導電性ポリマー層(13)上に適用する方法ステップであって、少なくとも1つの安定剤(7)はフラボノイドである、方法ステップと、を含む、製造方法に関する。本発明は、層組成物及び層組成物の使用にも関する。【選択図】図2

Description

本発明は、一般に、例えば、導電性ポリマーを安定剤で処理することによる層組成物の製造方法、層組成物、及びそのような層組成物の使用に関する。
ポリピロール、ポリアニリン、及びポリチオフェンのクラスからの導電性ポリマーは文献から既知である。特に、ポリ(3,4-アルキレンジオキシチオフェン)分散液は、例えば、導電性又は帯電防止コーティングの製造(例えば、欧州特許出願公開第440957(A1)号参照)に使用することができるので、最近、技術的重要性を獲得している。しかしながら、実際には、そのような分散液からのコーティングの導電性は、より高い温度での実際の使用に対して常に十分に安定であるわけではないことが見出されている。
欧州特許出願公開第1798259(A1)号及び国際公開第2008/055834(A1)号は、ポリチオフェン分散液を含有するコーティングの導電性の熱安定性が、例えば、没食子酸(3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸)の誘導体が添加される場合に増加され得ることについて記載している。それにもかかわらず、これらの安定剤の添加は、使用される分散液を、多くの場合、不安定にする。更に、これらの安定剤は、例えば、酸化剤と錯体を形成することによって酸化重合を妨害するので、これらの安定剤は、導電性コーティングの製造のためのモノマー及び酸化剤の反応性混合物に添加することができない。
したがって、改善された温度安定性を有する導電性ポリマーから導電性層を製造するための方法及びこれらを含む層組成物が引き続き必要とされている。
導電性ポリマーを含む導電性層組成物の主な使用分野の1つは、固体電解コンデンサである。
市販の電解コンデンサは、原則として、多孔質金属電極、金属表面上の酸化物層、多孔質構造に導入される通常は固体の導電性材料、例えば、銀層などの外部電極(接点)、及び更なる電気接点並びにカプセルから作製される。頻繁に使用される電解コンデンサの1つは、陽極電極がバルブ金属タンタルから作製されるタンタル電解コンデンサであり、その上に、五酸化タンタルの均一な誘電体層が陽極酸化によって生成されている(「化成」とも呼ばれる)。液体又は固体電解質は、コンデンサの陰極を形成する。陽極電極がバルブ金属アルミニウムから作製され、その上に均一な電気絶縁性酸化アルミニウム層が、陽極酸化によって誘電体として生成されるアルミニウムコンデンサが、更に頻繁に用いられる。ここでも、液体電解質又は固体電解質が、コンデンサの陰極を形成する。アルミニウムコンデンサは、通常、巻回型コンデンサ又はスタック型コンデンサとして構築される。
π共役ポリマーは、その高い導電性のために、上述のコンデンサにおける固体電解質として特に好適である。π共役ポリマーは、導電性ポリマー又は合成金属とも呼ばれる。ポリマーは、加工性、重量、及び化学修飾による特性の目標とする調整に関して金属よりも有利であるので、それらはますます経済的重要性を増している。既知のπ共役ポリマーの例は、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、及びポリ(p-フェニレン-ビニレン)であり、技術的に使用される特に重要なポリチオフェンは、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)であり、それは、その酸化形態において非常に高い導電性を有するからである。
導電性ポリマーに基づく固体電解質は、様々な方法及び様式で酸化物層に適用することができる。例えば、欧州特許出願公開第0340512(A1)号は、3,4-エチレンジオキシチオフェンからの固体電解質の調製及び電解コンデンサにおけるその使用について記載している。この刊行物の教示によれば、3,4-エチレンジオキシチオフェンは、in situで酸化物層上に重合される。
一方、独国特許出願公開第102005043828(A)号は、既に重合したチオフェン、例えば、従来技術から既知のPEDOT/PSS分散液を含む分散液が酸化物層に適用され、次いで、分散媒体が蒸発によって除去される、コンデンサ中の固体電解質の製造方法について記載している。この状況では、国際公開第2012/041507(A1)号は、好ましくはPEDOT/PSSに基づく導電性ポリマー層上に安定剤層が適用され、安定剤が少なくとも2つのOH基を有する芳香族化合物である、層組成物の製造方法を開示している。国際公開第2012/041507(A1)号において使用される好ましい安定剤はタンニンである。
一般に、本発明の目的は、従来技術から生じる欠点を除去するか、又は少なくとも軽減することであった。
更に、本発明の目的は、容易に製造することができ、コンデンサ及び他の用途において良好な特性を示す層組成物、例えば、帯電防止層組成物を提供することであった。更に、特に上記の用途において商業的に容易に使用することができるこれらの層組成物の製造方法が提供されることになる。
更なる目的は、好ましくは高温及び高湿度の条件で、特にポリマー固体電解コンデンサとして、そのような層組成物の熱安定性を改善することであった。
更に、本発明の目的は、特にコンデンサとして、熱又は湿熱への曝露中に可能な限り一定である静電容量と共に、可能な限り増加しない等価直列抵抗(ESR)及び同様にわずかにしか増加しない損失係数などの有利な特性を示す層組成物を提供することであった。層の場合、熱又は湿熱による処理の際に、表面抵抗の可能な限り低い増加が達成されるべきであった。
上記の目的のうちの少なくとも1つを達成することへの寄与は、
a)基材表面を有する基材を準備する方法ステップと、
b)基材表面の少なくとも一部の上に安定化導電性ポリマー層を形成する方法ステップと、を含み、安定化導電性ポリマー層を形成する方法ステップは、
b1)基材表面の少なくとも一部の上に導電性ポリマーを含む導電性ポリマー層を形成する方法ステップと、
b2)少なくとも1つの安定剤及び少なくとも1つの溶媒又は分散剤を含む液体安定剤相を、安定剤層を形成するために、方法ステップb1)で得られた導電性ポリマー層上に適用する方法ステップであって、少なくとも1つの安定剤はフラボノイドである、方法ステップと、を含む、層組成物の製造方法によってなされる。
全く驚くべきことに、フラボノイド、没食子酸、又はそれらの混合物からなる群から選択される安定剤を、特にコンデンサにおいて、導電性ポリマー層の層上に適用される安定剤層の形態で使用すると、層又はコンデンサの熱安定性が著しく改善されることが見出された。
導電性層は、ここでは、とりわけ、既に低い導電率を有し、多くの場合、帯電防止層とも呼ばれる層も意味すると理解される。一般に、層の導電性とは、これらが好ましくは1μS/cm~10,000S/cmの範囲の導電率を有することを意味する。
まず、本発明による方法の方法ステップa)において、基材が準備される。基材は、例えば、紙、ポリマー、ガラス、又はセラミックから作製することができる。光学用途では、基材は透明又は光透過性であることが好ましい。透明基材は、ガラス、非常に薄いガラス(フレキシブルガラス)、又はプラスチックから作製することができる。特に好適なプラスチックは、ポリカーボネート、ポリエステル、例えば、PET及びPEN(ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン-ナフタレンジカルボキシレート)、コポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン又は環状ポリオレフィン又は環状オレフィンコポリマー(COC)、水素化スチレンポリマー又は水素化スチレンコポリマーである。剛性又は可撓性の基材を使用することができる。
コンデンサなどにおける使用の特定の実施形態では、基材が電極材料の電極本体を含み、この電極材料の表面が誘電体によって少なくとも部分的に覆われていることが好ましい。この場合、誘電体で被覆された電極本体は陽極体と呼ばれる。陽極体は、電極及び誘電体に加えて、更なる層を有することもできる。陽極体、多くの場合、誘電体の表面は、任意に更なる層を有することもでき、本発明の文脈において基材表面である。
原則として、電極本体は、高表面積のバルブ金属粉末をプレスし、それを焼結して大部分が多孔質の電極本体を得ることによって製造することができる。好ましくは、例えば、タンタルなどのバルブ金属の電気接触線も、ここでは従来通り電極本体内に圧入される。次いで、電極本体は、例えば、電気化学的酸化によって、誘電体、すなわち酸化物層で被覆される。あるいは、多孔質領域を有する陽極箔を得るために、金属箔がエッチングされ、電気化学的酸化によって誘電体で被覆されてもよい。巻回型コンデンサでは、電極本体を形成する多孔質領域を有する陽極箔と陰極箔とが、セパレータによって分離され、巻き回される。
本発明の文脈において、バルブ金属は、酸化物層が両方向に等しく電流を流すことができない金属を意味するものとして理解されるべきである。陽極に電圧が印加される場合、バルブ金属の酸化物層が電流の流れを遮断する一方、陰極に電圧が印加される場合、多量の電流が発生し、酸化物層を破壊する可能性がある。バルブ金属は、Be、Mg、Al、Ge、Si、Sn、Sb、Bi、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、及びW、並びにこれらの金属のうちの少なくとも1つと他の元素との合金又は化合物を含む。バルブ金属の最も周知の代表例は、Al、Ta、及びNbである。バルブ金属と同等の電気的特性の化合物は、金属導電性を有するものであり、酸化することができ、その酸化物層が上記の特性を有する。例えば、NbOは、金属導電性を有するが、一般にはバルブ金属と見なされない。しかしながら、酸化NbOの層は、バルブ金属酸化物層の典型的な特性を有し、その結果、NbO又はNbOと他の元素との合金若しくは化合物は、バルブ金属と同等の電気的特性を有するそのような化合物の典型的な例である。タンタル、アルミニウムの電極材料、及びニオブ又は酸化ニオブに基づく電極材料が好ましい。タンタルが、電極材料として特に好ましい。
多孔質領域を有することが多い電極本体を製造するために、バルブ金属は、例えば、粉末形態で焼結されて、ほぼ多孔質の電極本体を提供することができる、又は多孔質構造が金属体上に刻印される。後者は、例えば、箔をエッチングすることによって行うことができる。
簡単にするために、多孔質領域を有する本体は、以下では多孔質とも呼ばれる。したがって、例えば、多孔質領域を有する電極本体は、多孔質電極本体とも呼ばれる。一方で、多孔質本体は複数のチャネルが全体に広がっている場合があり、したがってスポンジ状であり得る。このことは、タンタルがコンデンサの構築に使用される場合に当てはまることが多い。更に、表面のみが細孔を有し、表面細孔の下に続く領域が中実構造であることが可能である。このような状況は、アルミニウムがコンデンサ構造に使用される場合、しばしば観察される。
次いで、このように製造された多くの場合多孔質の電極本体は、誘電体を形成するために、電圧を印加することによって、例えば、リン酸又はアジピン酸アンモニウム水溶液などの好適な電解質中で酸化される。この化成電圧のレベルは、達成されるべき酸化物層の厚さ、又はその後のコンデンサの動作電圧に依存する。好ましい化成電圧は、1~1000Vの範囲、特に好ましくは5~200Vの範囲、より特に好ましくは10~100Vの範囲、最も好ましくは20~70Vの範囲内である。
用いられる原則として多孔質の電極本体は、好ましくは10~90%、好ましくは30~80%、特に好ましくは50~80%の有孔率と、10~10000nm、好ましくは50~5000nm、特に好ましくは100~3000nmの平均細孔直径と、を有する。
本発明による層組成物がアルミニウム巻回コンデンサ又はその一部である場合、陽極体は、以下のようにして基材として提供され、方法ステップa)において、多孔質アルミニウム箔が電極材料として陽極化成され、それによって、酸化アルミニウムコーティングが誘電体として形成される。次いで、このようにして得られたアルミニウム箔(陽極箔)に接触線が設けられ、同様に接触線が設けられた更なるアルミニウム箔(陰極箔)と巻き回され、これらの2つの箔は、例えばセルロース又は好ましくは合成紙に基づく1つ以上のセパレータ紙によって互いに分離される。巻き回し後、このようにして得られた陽極本体は、例えば接着テープによって固定される。セパレータ紙(複数可)は、オーブン内で加熱することによって炭化させることができる。このアルミニウム巻回型コンデンサ用の陽極本体を製造する方法及び様式は、従来技術から十分に知られており、例えば、米国特許第7,497,879(B2)号に記載されている。
本発明による方法の方法ステップb)において、次いで、導電性ポリマーを含む安定化導電性ポリマー層が、基材表面の少なくとも一部の上に形成され、安定化導電性ポリマー層を形成する方法ステップは、
b1)基材表面の少なくとも一部の上に導電性ポリマーを含む導電性ポリマー層を形成する方法ステップと、
b2)少なくとも1つの安定剤及び少なくとも1つの溶媒又は分散剤を含む液体安定剤相を、安定剤層を形成するために、方法ステップb1)で得られた導電性ポリマー層上に適用する方法ステップであって、少なくとも1つの安定剤は没食子酸、フラボノイド、又はそれらの混合物である、方法ステップと、を含む。
方法ステップb1)において導電性ポリマーを含む導電性ポリマー層を形成するために、導電性ポリマーの前駆体(以下、前駆体と呼ぶ)の溶液若しくは分散液、導電性ポリマーの溶液、又は導電性ポリマーの粒子を(好ましくは分散媒体と共に)含有する分散液を基材上に適用する。陽極体が基材として使用される場合、前駆体、溶液又は分散液は、陽極体の多孔質領域に導入される。一般に、導電性ポリマーの粒子を含有する分散液を用いることができる。しかしながら、本発明による方法の特定の実施形態によれば、方法ステップb)において、導電性ポリマーを含む安定化導電性層は、基材表面の少なくとも一部の上にin situで形成される。
上記の溶液又は分散液は、既知の方法、例えば、浸漬、ディッピング、注入、滴下、噴霧、霧吹き、ナイフコーティング、ブラッシング又は印刷、例えば、インクジェット、スクリーン、又はタンポン印刷によって基材表面に適用される。陽極体の場合、適用は、好ましくは、方法ステップa)で準備された陽極体を溶液又は分散液にディッピングし、そうすることで、この溶液又は分散液を含浸させることによって行われる。ディッピング又は含浸は、好ましくは1秒~120分の範囲、特に好ましくは10秒~60分の範囲、最も好ましくは30秒~15分の範囲の期間にわたって行われる。陽極体への溶液又は分散液の導入は、例えば、圧力、振動、超音波、又は熱を増減させることによって容易にすることができる。これらの条件は、他の層組成物についても好ましい。
導電性ポリマー又は前駆体を含む溶液又は分散液は、いずれの場合も溶液又は分散液の総重量に基づいて、好ましくは0.2重量%未満、特に好ましくは0.1重量%未満、非常に特に好ましくは0.01重量%未満の安定剤の含有量を有する。溶液又は分散液は、極めて好ましくは安定剤を含有しない。溶液又は分散液中の安定剤は、導電性ポリマー又は導電性ポリマーの前駆体を含有する溶液又は分散液の貯蔵安定性の望ましくない低下を容易にもたらす。
前駆体、溶液又は分散液の適用は、基材上に直接、又は接着促進剤、例えば、有機官能性シラン又はその加水分解物などのシラン、例えば、3-グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、又はオクチルトリエトキシシラン、及び/又は1つ以上の他の機能層を用いて行うことができる。
陽極体が基材として使用される場合、適用の結果として、溶液又は分散液が、多孔性領域の細孔をかなり少なく覆うことが好ましい。むしろ、細孔のキャビティの表面が、分散液で少なくとも部分的に被覆される。したがって、分散液中に存在する粒子が、細孔の開口部を覆う層を形成するだけでなく、細孔の表面の少なくとも一部、多くの場合、全ての領域も、分散液の粒子の層で覆われ、その結果、これらの粒子が陽極体に導入される。
例えば、対応するモノマーは、導電性ポリマーの調製のための前駆体として理解される。様々な前駆体の混合物も使用することができる。好適なモノマー前駆体は、例えば、任意で置換されたチオフェン、ピロール又はアニリン、好ましくは任意で置換されたチオフェン、特に好ましくは任意で置換された3,4-アルキレンジオキシチオフェンである。
用語「ポリマー」は、本発明の文脈において使用されるとき、本発明の文脈において、全ての化合物が、2つ以上の同一又は異なる繰り返し単位を有することを含む。
本明細書では、特に、「導電性ポリマー」は、酸化又は還元後に導電性を有するπ共役ポリマーの化合物のクラスを意味すると理解される。好ましくは、導電性ポリマーは、酸化後に少なくとも0.1S cm-1のオーダーの導電率を有するπ共役ポリマーを意味すると理解される。
導電性ポリマーは、好ましくは、少なくとも1つのポリチオフェン、ポリピロール、又はポリアニリンを含み、これらは任意で置換されている。特に好ましくは、導電性ポリマーは、少なくとも1つのポリチオフェンを含む。好ましいポリチオフェンは、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)の繰り返し単位を有するもの、又はこれらの繰り返し単位の組み合わせを含むポリチオフェンである:
式中、
Aは、任意に置換されたC~C-アルキレン基であり、
Rは、独立して、H、直鎖又は分岐鎖の任意に置換されたC~C18-アルキル基、任意に置換されたC~C12-シクロアルキル基、任意に置換されたC~C14-アリール基、任意に置換されたC~C18-アラルキル基、任意に置換されたC~C-ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシル基であり、
xは、0~8の整数であり、
複数のR基がAに結合している場合、それらは同じであっても異なっていてもよい。
一般式(I)及び(II)は、x個の置換基Rがアルキレン基Aに結合することができるように理解されるべきである。
一般式(I)若しくは(II)の繰り返し単位又は一般式(I)及び(II)の繰り返し単位を有するポリチオフェンが特に好ましく、式中、Aは、任意に置換されたC2~C3-アルキレン基であり、xは、0又は1である。非常に特に好ましいポリチオフェンは、ポリ(4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]プロパン-1-スルホン酸)、ポリ(4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]ブタン-1-スルホン酸)(PEDOT-S)、又はポリ(4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]ブタン-2-スルホン酸)におけるような、任意に置換されたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)である。
本発明の文脈において、接頭辞の「ポリ」は、2つ以上の同一又は異なる繰り返し単位がポリマー又はポリチオフェン中に存在することを意味すると理解されるべきである。ポリチオフェンは、一般式(I)若しくは一般式(II)若しくは一般式(III)、又は一般式(I)及び(II)、又は一般式(I)及び(III)、又は一般式(II)及び(III)、又は一般式(I)、(II)、及び(III)の計n個の繰り返し単位を含み、nは2~2000、好ましくは2~100の整数である。一般式(I)若しくは一般式(II)若しくは一般式(III)の繰り返し単位、又は一般式(I)及び(II)の繰り返し単位、又は一般式(I)及び(III)の繰り返し単位、又は一般式(II)及び(III)の繰り返し単位、又は一般式(I)、(II)、及び(III)の繰り返し単位は各々、ポリチオフェン内で同じであっても異なっていてもよい。いずれの場合も一般式(I)若しくは一般式(II)若しくは一般式(III)の同一の繰り返し単位を有する、又はいずれの場合も一般式(I)及び(II)若しくは一般式(I)及び(III)若しくは一般式(II)及び(III)の同一の繰り返し単位を有する、又はいずれの場合も一般式(I)、(II)、及び(III)の同一の繰り返し単位を有するポリチオフェンが好ましい。いずれの場合も一般式(I)若しくは一般式(II)の同一の繰り返し単位を有する、又はいずれの場合も一般式(I)及び(II)の同一の繰り返し単位を有するポリチオフェンが特に好ましい。末端基において、ポリチオフェンは、好ましくは各々Hを有する。
本発明の文脈において、C~C-アルキレン基Aは、好ましくは、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン、又はn-ペンチレンである。C~C18-アルキルRは、好ましくは、メチル、エチル、n-若しくはイソ-プロピル、n-、イソ-、sec-若しくはtert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-デシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ヘキサデシル、又はn-オクタデシルなどの直鎖又は分岐のC~C18-アルキル基であり、C~C12-シクロアルキル基Rは、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、又はシクロデシルを示し、C~C14-アリール基Rは、例えば、フェニル又はナフチルであり、及びC~C18-アラルキル基Rは、例えば、ベンジル、o-、m-、p-トリル、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-キシリル又はメシチルである。上記のリストは、例として本発明を説明するのに役立ち、排他的であると見なされるべきではない。
本発明の文脈において、A基及び/又はR基の任意の更なる置換基は、多数の有機基、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボネート、カルボキシレート、シアノ、アルキルシラン及びアルコキシシラン基、並びにカルボキサミド基を含む。
ポリチオフェンは、非荷電性であってもカチオン性であってもよい。好ましい実施形態では、それらはカチオン性であり、「カチオン性」は、主ポリチオフェン鎖に存在する電荷にのみ関連する。R基上の置換基により、ポリチオフェンは、構造単位内に正電荷及び負電荷を有することができ、その場合、正電荷は、主ポリチオフェン鎖上にあり、負電荷は、存在する場合、スルホネート基又はカルボキシレート基によって置換されたR基上にある。主ポリチオフェン鎖の正電荷は、R基上に存在し得るアニオン性基によって部分的又は完全に飽和され得る。全体的に見ると、これらの場合のポリチオフェンは、カチオン性、非荷電性、又はアニオン性であってもよい。それにもかかわらず、本発明の文脈において、主ポリチオフェン鎖上の正電荷が重要であるので、全てがカチオン性ポリチオフェンであると考えられる。正確な数及び位置を明確に述べることができないため、正電荷は、式に示されていない。しかしながら、正電荷の数は、少なくとも1及び最大でnであり、nは、ポリチオフェン内の全ての繰り返し単位(同一又は異なる)の総数である。
ポリチオフェンの正電荷は、スルホネート又はカルボキシレート置換された、したがって、負に荷電したR基(いわゆる「自己ドープポリチオフェン」)によって、又は対イオン(いわゆる「異質ドープ(foreign-doped)ポリチオフェン」)によって平衡させることができる。
方法ステップb1)で導電性ポリマー層の形成のために、好ましくはコンデンサにおける固体電解質層の形成のために使用できるポリチオフェンの第1の好ましい実施形態によれば、ポリチオフェンは、好ましくは少なくとも50%の程度まで、更により好ましくは少なくとも75%の程度まで、更により好ましくは少なくとも95%の程度まで、最も好ましくは100%の程度まで、式(IV)の繰り返し単位を含む自己ドープポリチオフェンである。
式中、
X、Yは、同一又は異なり、O、S、N-Rを示し、
Zは、少なくともアニオン性置換基、好ましくは-SO 基を有する有機残基を示し、式中、Mは、Li、Na、K、又はNH4+などのカチオンを示し、Zは、好ましくは-(CH-CR-(CHn-を示し、
は、アリール、C~C18-アルキル、又は水素を示し、
は、水素、-(CH-O-(CR -SO-M+又は-(CH-SO を示し、
は、-(CHS-O-(CR -SO-M又は-(CH-SO を示し、
は、カチオンを示し、
m、nは、同一又は異なり、0~3の整数を示し、
は、水素又はC~C10アルキル基、好ましくはメチル基を示し、
sは、0~10の整数を示し、
pは、1~18の整数を示す。
上記のパーセンテージ値は、この状況では、自己ドープ導電性ポリマー中のモノマー単位の総数における構造式(IV)の単位の数値含有量を表すことを意図している。
好適なカチオンMは、例えば、H、Li、Na、K、Rb、Cs、及びNH である。特に好適なカチオンは、Na及びKである。
構造式(IV)の特に好ましいモノマーは、以下のようなものである。
X、YはOを示し、
Zは、-(CH)-CR-(CH-を示し、
は、水素、-(CH-O-(CH-SO 、-(CH-SO 、又は-(CH-O-(CH-CHR-SO を示し、
は、-(CH-O-(CH-SO 、-(CH-SO 、又は-(CH-O-(CHCHR-SO を示し、
は、カチオンを示し、
m、nは、同一又は異なり、0~3の整数を示し、
R4は、水素、メチル基、又はエチル基を示し、
sは、0~10の整数を示し、
pは、1~18の整数を示す。
構造式(IV)の非常に特に好ましいモノマーは、以下のようなものである。
X、YはOを示し、
Zは、-(CH)-CR-(CH-を示し、
は水素を示し、
は、-(CH-O-(CH-SO 、-(CH-SO M+、又は-(CH-O-(CH-CH(CH)-SO3、又は-(CH-O-(CH-CH(CHCH)-SO を示し、
は、Na又はKを示し、
nは、0又は1を示し、
sは、0又は1を示し、
pは、2、3、4、又は5を示す。
自己ドープポリマーの好適な例は、国際公開第2014/048562(A)号及び米国特許出願公開第2015/0337061(A)号に開示されている。非常に特に好ましい自己ドープ導電性ポリマーの具体例としては、ポリ(4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]プロパン-1-スルホン酸)、ポリ(4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]ブタン-1-スルホン酸)(PEDOT-S)、ポリ(4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]ブタン-2-スルホン酸)、又はそれらの混合物が挙げられる。
方法ステップb1)で導電性ポリマー層の形成のために、好ましくはコンデンサにおける固体電解質層の形成のために使用できるポリチオフェンの第2の好ましい実施形態によれば、ポリチオフェンは、好ましくは正電荷を平衡させるためのモノマー又はポリマー対イオンを含む異質ドープポリチオフェンであり、後者は以下でポリアニオンとも呼ばれる。
導電性ポリマーを含む溶液又は分散液が導電性ポリマー層の形成のために使用される場合、ポリマーアニオンは、フィルム形成に寄与し、そのサイズのために、熱的により安定な導電性フィルムをもたらすので、モノマーアニオンよりも好ましい。本明細書でのポリマーアニオンは、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、若しくはポリマレイン酸などのポリマーカルボン酸、又はポリスチレンスルホン酸及びポリビニルスルホン酸などのポリマースルホン酸のアニオンであり得る。これらのポリカルボン酸及びスルホン酸はまた、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸と、アクリルエステル及びスチレンなどの他の重合可能なモノマーとのコポリマーであり得る。
共役ポリマーb)における好ましいポリマーアニオンは、ポリマーカルボン酸又はスルホン酸のアニオンである。特に好ましいポリマーアニオンは、ポリスチレンスルホン酸(PSS)又はその誘導体のアニオンである。
ポリアニオンを与えるポリ酸の分子量は、好ましくは1,000~2,000,000、より好ましくは2,000~500,000である。ポリ酸又はそのアルカリ金属塩、例えば、ポリスチレンスルホン酸及びポリアクリル酸などは、市販されている、又はそれ以外は、既知の方法によって調製可能である(例えば、Houben Weyl,Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry],vol.E 20 Makromolekulare Stoffe[Macromolecular Substances],part 2,(1987),p.1141ff.参照)。
ポリマーアニオン(複数可)及び導電性ポリマーは、分散液a)中に、特に0.5:1~50:1、好ましくは1:1~30:1、より好ましくは1.5:1~10:1の重量比で存在し得る。ここで、導電性ポリマーの重量は、重合において完全な変換があると仮定して、使用されるモノマーの初期重量に相当する。
使用されるモノマーアニオンは、例えば、C~C20-アルカンスルホン酸のもの、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、又は高級スルホン酸、例えば、ドデカンスルホン酸のものであり、脂肪族ペルフルオロスルホン酸のもの、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸であり、脂肪族C~C20-カルボン酸のもの、例えば、2-エチルヘキシルカルボン酸であり、脂肪族ペルフルオロカルボン酸のもの、例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸であり、及びC~C20-アルキル基で任意に置換された芳香族スルホン酸、例えば、ベンゼンスルホン酸、o-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸、及びシクロアルカンスルホン酸、例えば、カンファースルホン酸、又はテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、過塩素酸塩、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート、又はヘキサクロロアンチモネートである。好ましいモノマーアニオンは、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、又はカンファースルホン酸のアニオンである。
非常に特に好ましい異質ドープ導電性ポリマーの具体例は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)との錯体である。
固体電解質層の形成のために、PEDOT/PSS分散液又はPEDOT-S溶液などの導電性ポリマーを含む溶液又は分散液を電極本体に導入し、続いて、固体電解質層の形成のために溶媒又は分散剤を少なくとも部分的に除去することができる。このステップは、所望の厚さの固体電解質層が得られるまで数回繰り返すことができる。更に、3,4-エチレンジオキシチオフェンなどの導電性ポリマーを調製するために使用されるモノマーを電極本体内で重合させる、いわゆるin situ重合法により、固体電解質層を形成することも可能である。例えば、国際公開第2014/048562(A)号に開示されているように、固体電解質層の形成のために、PEDOT/PSSなどの異質ドープポリチオフェンと、PEDOT-Sなどの自己ドープポリチオフェンとの組み合わせを使用することも有利であり得る。
導電性ポリマーを含む溶液又は分散液の粒子、特に導電性ポリマーの粒子は、コンデンサの層組成物に使用される場合、好ましくは100S/cmを超える比導電率を有する。この状況では、粒子の比導電率は、溶液又は分散液の乾燥時に粒子から形成される乾燥状態のフィルムの比導電率である。好ましくは、粒子が、150S/cm超、特に好ましくは250S/cm超、非常に特に好ましくは400S/cm超、極めて好ましくは750S/cm超の比導電率を有する溶液又は分散液が用いられる。場合によっては、5000S/cmの最大比導電率を有する粒子も用いられる。
本発明による方法の特定の変形では、溶液又は分散液中の粒子、特に導電性ポリマーの粒子は、1~100nmの範囲、好ましくは1~70nmの範囲、好ましくは1~50nmの範囲、特に好ましくは1~40nmの範囲、より特に好ましくは5~30nmの範囲の直径d50を有する。粒子の直径は、超遠心測定によって決定される。本発明による方法の好ましい変形では、溶液又は分散液中の粒子、特に導電性ポリマーの粒子は、150nm未満、特に好ましくは100nm未満、非常に特に好ましくは50nm未満の直径分布のd90値を有することが好ましい。本発明による方法の好ましい変形では、溶液又は分散液中の粒子、特に導電性ポリマーの粒子は、1nm超、特に好ましくは3nm超、非常に特に好ましくは5nm超の直径分布のd10値を有する。
分散液中の粒子、特に粒子状導電性ポリマーの粒径は、例えば、高圧ホモジナイザーを用いて小さくすることができる。この操作は、効果を拡大するために繰り返すこともできる。特に100~2,000バールの圧力が、粒径を大きく減少させるのに有利であることが証明されている。ポリチオフェン/ポリアニオン錯体の調製及びその後の1つ以上の溶媒中への分散又は再分散も可能である。
溶液又は分散液は、好ましくは、国際公開第2010/003874(A2)号の6頁10~29行に記載されているような金属及び遷移金属に関する純度を有する。分散液中の低濃度の金属は、コンデンサに使用される場合、固体電解質の形成中及びコンデンサの後続の動作中に誘電体が損傷を受けないという大きな利点を有する。
導電性ポリマーの溶液又は分散液は、1つ以上の溶媒又は分散媒体を含み、好ましい溶媒又は分散媒体は、水、有機溶媒、又は有機溶媒と水との混合物である。挙げることができる溶媒又は分散媒体は、例えば、以下の溶媒である:メタノール、エタノール、i-プロパノール、及びブタノールなどの脂肪族アルコール;アセトン及びメチルエチルケトンなどの脂肪族ケトン;酢酸エチル及び酢酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル;トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、及びシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;塩化メチレン及びジクロロエタンなどのクロロ炭化水素;アセトニトリルなどの脂肪族ニトリル;ジメチルスルホキシド及びスルホランなどの脂肪族スルホキシド及びスルホン;メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、及びジメチルホルムアミドなどの脂肪族カルボン酸アミド;ジエチルエーテル及びアニソールなどの脂肪族及び芳香脂肪族(araliphatic)エーテル。水又は水と上記の有機溶媒との混合物を、溶媒又は分散剤として更に使用することもできる。
導電性ポリマーを含む好ましい溶媒及び分散媒体は、水又は他のプロトン性溶媒、例えば、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、i-プロパノール、及びブタノール、並びに水とこれらのアルコールとの混合物であり、水が特に好ましい溶媒及び分散媒体である。
導電性ポリマーを含む溶液又は分散液は、更に、例えば、表面活性物質、例えば、イオン性及び非イオン性界面活性剤、又は接着促進剤、例えば、有機官能性シラン又はその加水分解物、例えば、3-グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシ-プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、又はオクチルトリエトキシシラン、架橋剤、例えば、メラミン化合物、ブロックイソシアネート、官能性シラン(例えば、テトラエトキシシラン、アルコキシシラン加水分解物(例えば、テトラエトキシシランベース)、エポキシシラン、例えば、3-グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン)、ポリウレタン、ポリアクリレート、又はポリオレフィン分散液を含み得る。
好ましくは、導電性ポリマーを含む溶液又は分散液は、導電性を増加させる更なる添加剤、例えば、エーテル基を含む化合物、例えば、テトラヒドロフラン、ラクトン基を含む化合物、例えば、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、アミド基又はラクタム基を含む化合物、例えば、カプロラクタム、N-メチルカプロラクタム、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルホルムアミド、N-メチルホルムアニリド、N-メチルピロリドン(NMP)、N-オクチルピロリドン、ピロリドン、スルホン、及びスルホキシド、例えば、スルホラン(テトラメチレンスルホン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、糖又は砂糖誘導体、例えば、スクロース、グルコース、フルクトース、ラクトース、糖アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、フラン誘導体、例えば、2-フランカルボン酸、3-フランカルボン酸、及び/又はジアルコール若しくはポリアルコール、例えば、エチレングリコール、グリセロール、ジ及びトリエチレングリコール、ジ及びポリグリセロールを含む。エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、又はポリグリセロールは、導電率増加添加剤として特に好ましく用いられる。
導電性ポリマーを含有する溶液又は分散液は、更に、国際公開第2009/141209(A1)号の12頁16~34行に記載されているように、有機溶媒に可溶性である1つ以上の有機結合剤を含有することができる。溶液又は分散液は、1~14のpHを有することができ、1~8のpHが好ましい。コンデンサに用いる場合、2.5~8のpHを有する分散液は、例えば、酸化アルミニウム又は酸化ニオブなどの腐食感受性誘電体に好ましく、その結果、誘電体は損傷を受けない。
pHを調整するために、例えば、国際公開第2010/003874(A2)号の4頁13~32行に記載されているように、導電性ポリマーを含む溶液又は分散液に塩基又は酸を添加することができる。分散液のフィルム形成を損なわず、例えば、はんだ付け温度などのより高温で揮発性ではなく、これらの条件下で固体電解質内にとどまるこれらの添加物として、例えば、塩基は2-ジメチルアミノエタノール、2,2’-イミノジエタノール、又は2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール及び酸はポリスチレンスルホン酸が好ましい。
導電性ポリマーを含有する溶液又は分散液の粘度は、適用方法に応じて、0.1~1,000mPa s(20℃及び100s-1のせん断速度でレオメーターを用いて測定)であり得る。好ましくは、粘度は1~200mPas、特に好ましくは10~150mPas、非常に特に好ましくは10~100mPasである。
方法ステップb1)で用いられる溶液又は分散液の固形分は、いずれの場合も分散液の総重量に基づいて、好ましくは1~30重量%の範囲、特に好ましくは1~20重量%の範囲、最も好ましくは1~10重量%の範囲である。固形分は、分散媒体を除去するには十分高いが、それによって固体を分解しない温度で分散液を乾燥させることによって決定される。
上記の溶液又は分散液を基材表面に適用した後、導電性ポリマー層を形成するために溶液又は分散液を少なくとも部分的に除去する。少なくとも部分的な除去は、好ましくは20℃~200℃の範囲、特に好ましくは50℃~175℃の範囲、最も好ましくは80℃~150℃の範囲の温度で、導電性ポリマーの溶液又は分散液で被覆された基材を乾燥させることによって達成される。
上記のアプローチに加えて、方法ステップb1)における導電性ポリマー層は、基材表面上にin situで、すなわち、EDOT-モノマーなどの導電性ポリマー前駆体を基材の表面上で重合させることによって調製することもできる。このために、対応するモノマー及び酸化剤は、好ましくは一緒に又は連続して基材に適用される。チオフェン、アニリン、又はピロールの酸化重合に好適な当業者に既知の全ての金属塩を酸化剤として使用することができる。金属を含まない酸化剤、例えば、無機又は有機過酸化物も好適である。
好適な金属塩は、元素の周期表の主族又は亜族金属の金属塩であり、後者は、以下において遷移金属塩とも呼ばれる。適切な遷移金属塩は、特に、例えば、鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(IV)、マンガン(VII)、及びルテニウム(III)などの有機基を含む遷移金属の無機酸又は有機酸の塩である。好ましい遷移金属塩は、鉄(III)のものである。p-トルエンスルホン酸鉄(III)、o-トルエンスルホン酸鉄(III)、又はp-トルエンスルホン酸鉄(III)とo-トルエンスルホン酸鉄(III)との混合物が金属塩として非常に特に好ましい。
コンデンサの場合、溶媒又は分散剤の少なくとも部分的な除去は、方法ステップb1)において調製されるポリマー層としての固体電解質層の形成をもたらし、これは誘電体を完全に又は部分的に覆う。この状況では、固体電解質による誘電体の被覆は、好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%であることが好ましく、それは、独国特許出願公開第102005043828(A)号に記載されるように、120Hzでの乾燥及び湿潤条件におけるコンデンサの静電容量の測定によって判定可能である。
方法ステップb1)において、導電性ポリマーを含む溶液又は分散液の適用及びそれに続く溶液又は分散液の少なくとも一部の除去は、誘電体上に堆積された固体電解質の層の厚さ又は陽極体中の電解質の充填度をこの方法で特定の要件に適合させるために、1回又は数回繰り返すこともできる。
本発明による方法の方法ステップb2)において、少なくとも1つの安定剤及び少なくとも1つの溶媒又は分散剤を含む液体安定剤相を、安定剤層を形成するために、方法ステップb1)で得られた導電性ポリマー層上に適用し、少なくとも1つの安定剤は没食子酸、フラボノイド、又はそれらの混合物である。
本発明による方法の特に好ましい実施形態によれば、安定剤はフラボノイドである。本発明の意味におけるフラボノイドは、好ましくは、3炭素連結鎖によって連結された2つのフェニル環からなる15炭素骨格を含む。したがって、それらはC6-C3-C6化合物としても示される。フラボノイドは、化学構造、酸化度、及び連結鎖(C3)の不飽和に応じて、異なる群に分類することができる。好ましくは、フラバノール、フラバノノール、カルコン、アントシアニジン、フラボノール、オーロン、フラボン、フラバノン、及びイソフラボンなどである。
本発明による方法において安定剤として使用することができる好適なフラボノイドは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン、タキシフォリン、イソリキリチゲニン、キサントフモール、シアニジン、デルフィニジン、マルビジン、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、モリン、ケルセチン、ケンフェロール、ミリセチン、フィセチン、オーレウシジン、ルテオリン、アピゲニン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオジクチオール、ゲニステイン、ダイゼイン及びリコリシジン、クリシン、ガランギン、ロビネチン、ゴシペチンを含み、フラバノノール又はフラバノンの使用が特に好ましい。
本発明による方法の特に好ましい実施形態によれば、フラバノール、フラバノン、及びそれらの混合物からなる群から選択されたフラボノイド、更により好ましくは、安定剤はフラバノンであり、更により好ましくは、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオジクチオール、及びそれらの混合物からなる群から選択されたフラバノンであり、最も好ましくは、安定剤はナリンゲニン(エナンチオマー混合物(CAS67604-48-2)として、又は純粋(S)-若しくは(R)-エナンチオマーの形態で、好ましくは(S)-エナンチオマー(CAS480-41-1)の形態で、のいずれか)である。(S)-ナリンゲニン
本発明による方法の更なる特定の実施形態によれば、安定剤は没食子酸である。
方法ステップb2)では、液体安定剤相は、既知の方法、例えば、浸漬、ディッピング、注入、滴下、噴霧、霧吹き、ナイフコーティング、ブラッシング又は印刷、例えば、インクジェット、スクリーン、又はタンポン印刷によって、方法ステップb1)で得られた導電性ポリマー層に適用することができる。コンデンサに使用される場合、適用は、好ましくは、方法ステップb1)で準備された陽極体を液体安定剤相にディッピングし、そうすることで、安定剤を含浸させることによって行われる。安定剤相へのディッピング又は含浸は、好ましくは1秒~120分の範囲、特に好ましくは10秒~60分の範囲、最も好ましくは30秒~15分の範囲の期間にわたって行われる。コンデンサ本体への安定剤を含む液状安定剤相の適用は、例えば、加圧又は減圧、振動、超音波又は熱によって容易にすることができる。
液体安定剤相に使用される溶媒又は分散剤に関しても、導電性ポリマーに使用するための上記段落に含まれる溶媒及び分散剤を使用することが好ましい。このことは、そこで好ましいと記載されている液体にも当てはまる。したがって、方法ステップb2)における液体安定剤相は、水、エーテルアルコール若しくはアルコール、又はそれらの混合物を含有することが好ましい。一般に、安定剤及び溶媒又は分散剤は互いに異なる。
対応する安定剤を溶解又は分散させることができ、好ましくは溶解させることができ、コンデンサ本体に含浸させることができる、当業者に既知の全ての溶媒及び分散剤を、方法ステップb2)における溶媒又は分散剤として使用することができる。本発明によれば、水、エーテルアルコール若しくはアルコール、又はそれらの混合物を液相として使用することが特に好ましい。
方法ステップb2)で使用される液体安定剤相中の安定剤の濃度は、いずれの場合も液体安定剤相に基づいて、多くの場合0.01~99重量%の範囲、好ましくは0.1~50重量%の範囲、特に好ましくは1~25重量%の範囲、最も好ましくは2~10重量%の範囲である。
方法ステップb2)で使用される液体安定剤相は、いずれの場合も安定剤相に基づいて、好ましくは0.5重量%未満、好ましくは0.1重量%未満、特に好ましくは0.01重量%未満、非常に特に好ましくは0重量%の導電性ポリマーを含有する。液体安定剤相中の導電性ポリマーの存在は、その貯蔵安定性を低下させる。
本発明による方法では、方法ステップb2)における安定剤相の適用後に、更なる方法ステップb3)において溶媒又は分散剤を少なくとも部分的に除去することが好ましい。ここで、溶媒又は分散剤は、いずれの場合も方法ステップb2)で用いられる溶媒又は分散剤の量に基づいて、少なくとも70重量%の程度、好ましくは少なくとも90重量%、特に好ましくは少なくとも98重量%の程度まで除去されることが好ましい。溶媒又は分散剤はまた、多くの場合、実質的に完全に除去される。コンデンサの場合、例えば、この除去は、好ましくは、ポリマー層を含むコンデンサ本体を液体安定剤相から除去し、それを乾燥させることによって行われる。乾燥は、好ましくは、20℃~200℃の範囲、特に好ましくは50℃~175℃の範囲、最も好ましくは75℃~150℃の範囲の温度で、及び1分~120分の範囲、特に好ましくは5分~90分の範囲、最も好ましくは10分~60分の範囲の期間で行われる。これらの条件は、他の層組成物についても好ましい。
本発明による方法の方法ステップb)における安定化導電性層の形成後、電解コンデンサは、当業者に既知の方法で完成され得る。タンタル電解コンデンサの場合、コンデンサ本体は、例えば、独国特許出願公開第102005043828(A)号から既知であるように、グラファイト層及び銀層で覆うことができ、米国特許第7,497,879(B2)号の教示によるアルミニウム巻回型コンデンサの場合、コンデンサ本体は、密閉検査ガラス又はゴムを備えたアルミニウムビーカーに組み込まれ、圧着によって機械的に強固に閉鎖される。次いで、コンデンサは、既知の方法でエージングによって誘電体中の欠陥を取り除くことができる。
本発明の目的のうちの少なくとも1つを達成することへの更なる寄与は、本発明による方法によって得ることができる層組成物によってなされる。
本発明の目的のうちの少なくとも1つを達成することへの更なる寄与はまた、
S1.基材表面を有する基材と、
S2.基材表面に続く安定化導電性ポリマー層と、を備える層組成物であって、安定化導電性ポリマー層は、
S2a.基材表面に続き、導電性ポリマー、好ましくはポリチオフェンを含む、導電性ポリマー層と、
S2b.導電性ポリマー層に続き、少なくとも1つの安定剤を含む、安定剤層であって、少なくとも1つの安定剤は、没食子酸、フラボノイド、又はそれらの混合物であり、好ましくはフラボノイド、より好ましくはフラバノノール、フラバノン、及びそれらの混合物からなる群から選択されるフラボノイド、更により好ましくはフラバノン、更により好ましくはヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオジクチオール、及びそれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくはナリンゲニンであるフラバノンである、安定剤層と、を備える、層組成物によってなされる。
ここで及び一般的に、領域及び特に層は、更なる層によって離間されて、直接的又は間接的にも互いに続くことができる。更に、本明細書の上記の記述は、この層組成物にも当てはまることに留意されたい。層組成物はコンデンサであることが好ましい。ここで、ポリマー層は陽極体上にある。
好ましい導電性ポリマー及び好ましい安定剤は、本発明による層組成物の製造方法に関連して好ましい実施形態として記載されている導電性ポリマー及び安定剤である。
本発明による層組成物は、電子部品として、特に導電手段若しくは帯電防止手段として、透明加熱として、任意に透明電極として、有機発光ダイオードにおける正孔注入層若しくは正孔伝導層として、回路基板のスルーコンタクトのために、又は電解コンデンサにおける固体電解質として使用するのに極めて好適である。それらは有利には透明であり得る。
本発明による層組成物は、電子部品として、例えば、フィルム上に、電子部品の包装に、プラスチックのフィルムを仕上げるために、及びスクリーンをコーティングするためにも用いることができる。それらは更に、コンデンサにおけるカソード材料として、例えば、ディスプレイにおける透明電極として、例えば、インジウム-スズ酸化物電極の代替物として、又はポリマーエレクトロニクスにおける導電体として使用することができる。更なる可能な使用は、センサー、バッテリー、太陽電池、エレクトロクロミック窓(スマートウィンドウ)、及びディスプレイ、並びに腐食保護である。
本発明による層組成物は、好ましくはコンデンサにおいて使用される。このようなコンデンサは好ましくは電子回路において、例えば、フィルタコンデンサ又はデカップリングコンデンサとして用いられる。例えば、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、サーバ)に、コンピュータ周辺機器(例えば、PCカード)に、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、又は娯楽用電子デバイスなどの携帯電子機器に、例えば、CD/DVDプレーヤ及びコンピュータゲームコンソールなどの娯楽用電子デバイスに、ナビゲーションシステムに、電気通信設備に、家庭用電化製品に、例えば、除細動器などの医療技術に、再生可能エネルギーなどに基づく電源に、又はハイブリッド自動車若しくは電気自動車用の自動車電子機器に見出されるものなどの電子回路が好ましい。
ここで、非限定的な図面及び実施例を使用して、本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明による層組成物の一例としてのコンデンサの一部を通る断面の概略図である。これは、通常、タンタルなどの多孔質電極材料2で作製された電極本体1を有する。電極材料2の電極表面4上に、誘電体3が薄層として形成され、その結果、依然として多孔質であり、電極材料2の電極本体1及び誘電体3を含む陽極体が形成され、本発明による層組成物の文脈において、基材と見なすことができ、陽極体4の表面は、本発明による基材表面11を表す。誘電体3に続き、任意に追加の層の後に、(例えば、PEDOT/PSS粒子、in situで生成されたPEDOT層、又はそれらの組み合わせの)固体電解質5の層が続き、電極材料2、誘電体3、及び固体電解質5の電極本体1を含むコンデンサ本体6が形成される。固体電解質5には、安定剤7の層14、好ましくはナリンゲニンの層が続き、固体電解質層5及び安定剤層14は共に、安定化導電性層12を形成する。安定剤7は、例えば、細孔8を完全に又は部分的に充填するように、コンデンサ本体6に導入することができる。
図2は、本発明による層状組成物9、例えば、帯電防止フィルムの構造を、より一般的な形態で示す。基材10上には、帯電防止フィルムがしばしばPE、PP、又はPET層である場合、その基材表面11上に導電性ポリマーを含む導電性ポリマー層13が存在する。導電性ポリマー層13の上に、安定剤7を有する安定剤層14、好ましくはナリンゲニンを含む層が形成される。導電性ポリマー層13及び安定剤層14は共に、安定化導電性ポリマー層12を形成する。
測定方法:
表面抵抗:
コーティングの表面抵抗(SR)を、4点測定法(4点プローブ、Mitsubishi Chemical Analytech、Loresta-AX MCP-T370)によって決定し、オーム/平方で示した。表面抵抗の平均値を、同じサンプル上の3つの異なるスポットで測定することから得た。
固形分:
固形分の決定のために、5gの分散液を100℃で14時間乾燥させ、固形分を重量差によって確認した。
静電容量及び損失係数(DF):
静電容量(マイクロファラッド)及びDF(%)は、LCRメーター(Agilent 4263B)を用いて、20℃、120Hzで決定した。
等価直列抵抗(ESR):
ESR(ミリオーム)を、LCRメーター(Agilent 4263B)を用いて、20℃、100kHzで決定した。
平均:
ここで特に明記しない限り、平均は算術平均である。
実施例1:安定剤溶液の調製
5gのそれぞれの安定剤(表1に列挙)及び95gのエタノールを、ガラスビーカー中で撹拌器を用いて激しく混合した。
実施例2:ガラス基材上でのin situ重合による層の調製
1重量部の3,4-エチレンジオキシチオフェン(CLEVIOS(商標)M V2、Heraeus Deutschland GmbH & Co.KG)、10重量部のp-トルエンスルホン酸鉄(III)の60重量%エタノール溶液(CLEVIOS(商標)C-E 60 High Fe、Heraeus Deutschland GmbH & Co.KG)、及び5重量部のエタノールからなる溶液を調製した。
この溶液を使用してガラス基材をコーティングした。ガラス基材(5cm×20cm)を、ディップコーターを用いて溶液に1分間浸漬した。この後、それらを125℃で60分間乾燥させた。続いて、それらを脱イオン水、次いでエタノールで洗浄し、次いでエタノール中にそれぞれ10分間、連続して3回浸漬した。最後に、それらを室温で15分間、続いて125℃で60分間乾燥させた。
次いで、コーティングされたガラス基材を各々、実施例1の安定剤溶液に10分間浸漬し、その後、室温で15分間、続いて125℃で15分間乾燥させた。
実施例3:安定剤の評価
次いで、実施例2に従って調製したコーティングされたガラス基材を貯蔵試験に供した。異なる適用された貯蔵条件は、以下のとおりであった:(A)相対湿度85%で85℃;(B)105℃;(C)125℃。各実施例について適用した貯蔵条件及び貯蔵時間を表2に列挙する。
貯蔵後の表面抵抗の増加、すなわち、貯蔵後の表面抵抗と貯蔵前の表面抵抗との比(=貯蔵後の表面抵抗の増加)を表2に列挙する。
実施例4:タンタル陽極の調製
1.4mm×2.8mm×3.9mmの寸法を有する電極本体を形成するために、30.000μFV/gの比容量を有するタンタル粉末をタンタルワイヤを組み込んだペレットにプレスし、焼結した。5つのこれらの多孔質電極本体をリン酸電解液中で60Vまで陽極酸化して誘電体を形成した。
実施例5:PEDOT/PSS分散液の調製
撹拌機及び温度計を備えた2Lのガラス反応器に、最初に868gの脱イオン水を入れた。70,000g/molの平均分子量(重量平均Mw)及び3.8重量%の固形分を有する330gのポリスチレンスルホン酸水溶液。反応温度を20℃~25℃に維持した。撹拌しながら、5.1gの3,4-エチレンジオキシチオフェンを添加した。溶液を30分間撹拌した。続いて、0.03gの硫酸鉄(III)及び9.5gの過硫酸ナトリウムを添加し、溶液を更に24時間撹拌した。反応が終了した後、100mLの強酸性カチオン交換体(Lewatit S100;Lanxess AG)及び250mLの弱塩基性アニオン交換体(Lewatit MP62;Lanxess AG)を添加して、無機塩を除去した。溶液を更に2時間撹拌した。イオン交換体を濾別した。
PEDOT/PSS分散液を、高圧ホモジナイザーを用いて700バールの圧力で10回均質化した。続いて、分散液を2.5%の固形分に濃縮し、続いて、高圧ホモジナイザーを用いて1,500バールの圧力で5回均質化した。
続いて、分散液を1.04%の固形分に希釈し、96gの希釈分散液を4gのジメチルスルホキシド(DMSO)と混合し、激しく撹拌した。
実施例6:ポリマー外層のためのPEDOT/PSS分散液の調製
撹拌機及び温度計を備えた5Lのガラス反応器に、最初に1736gの脱イオン水を入れた。70,000g/molの平均分子量(重量平均Mw)及び3.8重量%の固形分を有する660gのポリスチレンスルホン酸水溶液。反応温度を20℃~25℃に維持した。撹拌しながら、10.2gの3,4-エチレンジオキシチオフェンを添加した。溶液を30分間撹拌した。続いて、0.06gの硫酸鉄(III)及び19gの過硫酸ナトリウムを添加し、溶液を更に24時間撹拌した。反応が終了した後、200mLの強酸性カチオン交換体(Lewatit S100;Lanxess AG)及び500mLの弱塩基性アニオン交換体(Lewatit MP62;Lanxess AG)を添加して、無機塩を除去した。溶液を更に2時間撹拌した。イオン交換体を濾別した。続いて、分散液を1.5%の固形分に濃縮した。
撹拌器を備えたビーカー中で、160gのこの濃縮分散液、28gの脱イオン水、6gのスルホポリエステル(Eastek 1100;固形分30%;平均分子量10,000~15,000g/mol;Eastman)、8gのジメチルスルホキシド、1gの3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(Silquest A-187;OSi Specialities)、及び0.4gの湿潤剤(Dynol 604;Air Products)を1時間激しく混合した。
実施例7:架橋剤溶液の調製
4.0gのp-トルエンスルホン酸一水和物、1.7gの1,10-ジアミノデカン、及び95.5gの水を、ガラスビーカー中で撹拌器を用いて激しく混合した。
実施例8:タンタル陽極の化学in situコーティングを用いたコンデンサの調製
1重量%の3,4-エチレンジオキシチオフェン(CLEVIOS(商標)M V2、Heraeus Deutschland GmbH & Co.KG)、及び20重量%のp-トルエンスルホン酸鉄(III)の40重量%エタノール溶液(CLEVIOS(商標)C-E;Heraeus Deutschland GmbH & Co.KG)からなる溶液を調製した。
この溶液を使用して、実施例4のタンタル陽極を含浸した。タンタル陽極をこの溶液に浸漬し、次いで、室温(20℃)で30分間、相対湿度95%の大気に曝露した。これに続いて、それらを乾燥オーブン中で50℃で15分間及び150℃で15分間熱処理した。次いで、タンタル陽極をp-トルエンスルホン酸の2重量%水溶液中で30分間洗浄した。タンタル陽極をp-トルエンスルホン酸の0.25重量%水溶液中で30分間再形成し、次いで、蒸留水ですすぎ、乾燥させた。上記の含浸、乾燥、温度処理、及び再形成を更に4回繰り返した。次いで、タンタル陽極を、実施例1の安定剤溶液に10分間浸漬し、その後、室温で15分間、続いて120℃で15分間乾燥させた。
続いて、実施例7からの溶液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。この後、実施例6からの分散液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。続いて、実施例7からの溶液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。この後、実施例6からの分散液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。続いて、実施例7からの溶液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。この後、実施例6からの分散液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。
次いで、タンタル陽極をグラファイトでコーティングし、続いて、銀層でコーティングし、タンタルコンデンサとした。
次いで、タンタルコンデンサを貯蔵試験(150℃)に供した。貯蔵後のESRの増加、すなわち、貯蔵後のESRと貯蔵前のESRとの比を表3に列挙する。
実施例9:ポリマー分散液を用いたコンデンサの調製
実施例4からのタンタル陽極を、実施例5からの分散液に1分間含浸させた。その後、120℃で10分間乾燥させた。この一連の含浸及び乾燥を更に9回行った。
次いで、タンタル陽極を、実施例1の安定剤溶液に10分間浸漬し、その後、室温で15分間、続いて120℃で15分間乾燥させた。
続いて、実施例7からの溶液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。この後、実施例6からの分散液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。続いて、実施例7からの溶液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。この後、実施例6からの分散液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。続いて、実施例7からの溶液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。この後、実施例6からの分散液への1分間の含浸を行い、続いて、120℃で10分間乾燥させた。
次いで、タンタル陽極をグラファイトでコーティングし、続いて、銀層でコーティングし、タンタルコンデンサとした。
次いで、タンタルコンデンサを貯蔵試験(相対湿度85%で85℃)に供した。貯蔵後のESRの増加、すなわち、貯蔵後のESRと貯蔵前のESRとの比を表4に列挙する。
1 電極本体
2 電極材料
3 誘電体
4 陽極体の電極表面
5 固体電解質
6 コンデンサ本体
7 安定剤
8 細孔
9 層組成物
10 基材
11 基材表面
12 安定化導電性ポリマー層
13 導電性ポリマー層
14 安定剤層

Claims (15)

  1. 層組成物(9)の製造方法であって、
    a)基材表面(11)を有する基材(10)を準備する方法ステップと、
    b)前記基材表面(11)の少なくとも一部の上に安定化導電性層(12)を形成する方法ステップと、を含み、前記安定化導電性ポリマー層(12)を形成する方法ステップは、
    b1)前記基材表面(11)の少なくとも一部の上に導電性ポリマーを含む導電性ポリマー層(13)を形成する方法ステップと、
    b2)少なくとも1つの安定剤(7)及び少なくとも1つの溶媒又は分散剤を含む液体安定剤相を、安定剤層(14)を形成するために、方法ステップb1)で得られた前記導電性ポリマー層(13)上に適用する方法ステップであって、前記少なくとも1つの安定剤(7)はフラボノイドである、方法ステップと、を含む、製造方法。
  2. 方法ステップb)において、前記導電性ポリマー層(13)が、前記基材表面(12)上にin situで形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 方法ステップb2)における前記液体安定剤相の適用後に、更なる方法ステップb3)において前記溶媒又は分散剤を少なくとも部分的に除去する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記安定剤(7)が、フラバノノール、フラバノン、及びそれらの混合物からなる群から選択されるフラボノイドである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記安定剤(7)がフラバノンである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記安定剤(7)がナリンゲニンである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記基材(11)が、電極材料(2)の電極本体(1)を含み、誘電体(3)が、前記電極材料(2)の表面(4)を少なくとも部分的に覆う、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記導電性ポリマーがポリチオフェンを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる層組成物(9)。
  10. S1.基材表面(11)を有する基材(10)と、
    S2.前記基材表面(11)に続く安定化導電性ポリマー層(12)と、を備える、層組成物(9)であって、前記安定化導電性ポリマー層(12)は、
    S2a.前記基材表面(11)に続き、導電性ポリマーを含む、導電性ポリマー層(13)と、
    S2b.前記導電性ポリマー層(13)に続き、少なくとも1つの安定剤(7)を含む、安定剤層(14)であって、前記少なくとも1つの安定剤(7)はフラボノイドである、安定剤層(14)と、を備える、層組成物(9)。
  11. 前記安定剤(7)が、フラバノノール、フラバノン、及びそれらの混合物からなる群から選択されるフラボノイドである、請求項10に記載の層組成物(9)。
  12. 前記安定剤(7)がフラバノンである、請求項11に記載の層組成物(9)。
  13. 前記安定剤(7)がナリンゲニンである、請求項12に記載の層組成物(9)。
  14. 前記導電性ポリマーがポリチオフェンを含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の層組成物(9)。
  15. 導電手段又は帯電防止手段としての、請求項9~14のいずれか一項に記載の層組成物(9)の使用。

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