JP2023547532A - カートリッジ壁支持特徴部を有する外科用ステープラエンドエフェクタスレッド - Google Patents

カートリッジ壁支持特徴部を有する外科用ステープラエンドエフェクタスレッド Download PDF

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Abstract

Figure 2023547532000001
外科用ステープラのためのステープルドライバアクチュエータは、少なくとも1つの底面を有するベースを含む。底面は、平面を画定し、外科用ステープラのジョーに対して長手方向に摺動するように構成されている。ステープルドライバアクチュエータはまた、ベースから上向きに延在する複数のレールを含む。複数のレールの各々は、少なくとも1つのカム面を含み、カム面の各々は、平面に対して傾斜している。複数のレールは、横方向に対向する一対の外側レールと、横方向に対向する一対の内側レールとを含む。ステープルドライバアクチュエータは、ベースの少なくとも一部分から遠位に延在し、少なくとも1つの棚面を有する遠位ノーズを更に含む。棚面は、上向きに面し、平面に平行であり、かつ外側レール及び内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている。

Description

外科用器具の例としては、外科用ステープラが挙げられ、外科用ステープラは、腹腔鏡外科処置及び/又は切開外科処置で使用するように構成され得る。いくつかのかかるステープラは、組織層をクランプし、クランプされた組織層を切断し、組織層を通してステープルを打ち込むことによって、組織層の切断された端部の近くで、切断された組織層を互いに実質的にシールするように動作可能である。外科用ステープラの例は、2008年7月29日発行の「Surgical Stapling and Cutting Device」と題する米国特許第7,404,508号、2008年10月14日発行の「Surgical Stapling Instrument Having Multistroke Firing with Opening Lockout」と題する米国特許第7,434,715号、2010年5月25日発行の「Disposable Cartridge with Adhesive for Use with a Stapling Device」と題する米国特許第7,721,930号、2013年4月2日発行の「Surgical Stapling Instrument with An Articulatable End Effector」と題する米国特許第8,408,439号、及び2013年6月4日発行の「Motor-Driven Surgical Cutting Instrument with Electric Actuator Directional Control Assembly」と題する米国特許第8,453,914号に開示されている。上に引用した米国特許の各々の開示は、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
様々な種類の外科用ステープル留め器具及び関連構成要素が製造及び使用されてきたが、本発明者ら以前の誰も、添付の特許請求の範囲に記載されている発明を製造又は使用したことがないと考えられる。
本明細書に組み込まれ、かつその一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を例示するものであり、上記の本発明の全般的な説明、及び以下の実施形態の詳細な説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たすものである。
関節動作する外科用ステープル留め器具の一例の斜視図を示す。 図1の器具の側面図を描写する。 図1の器具の開放されたエンドエフェクタの斜視図を描写する。 発射ビームが近位位置にある、図3の線4-4に沿って取られた、図3のエンドエフェクタの側面断面図を描写する。 発射ビームが遠位位置にある、図3の線4-4に沿って取られた、図3のエンドエフェクタの側面断面図を描写する。 図3の線5-5に沿って取られた、図3のエンドエフェクタの端面断面図を描写する。 図3のエンドエフェクタの分解斜視図を描写する。 組織に位置決めされ、組織内で1回作動された後の、図3のエンドエフェクタの斜視図を描写する。 図1の器具のステープルドライバを作動させるための楔形スレッドの実施例の斜視図を描写し、カートリッジ壁支持特徴部と複数の表面仕上げとを有する楔形スレッドを示す。 図8の楔形スレッドの側面図を描写する。 図8の楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写する。 図1の器具のステープルドライバを作動させるための楔形スレッドの別の実施例の斜視図を描写し、カートリッジ壁支持特徴部と、ステープルドライバ支持特徴部と、テーパ状遠位端部と、複数の表面仕上げとを有する楔形スレッドを示す。 図11の楔形スレッドの側面図を描写する。 図11の楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写する。 図11の楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの側断面図を描写し、近位位置にある楔形スレッドを示している。 図11の楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの側断面図を描写し、楔形スレッドの遠位並進中に対応するステープルドライバを部分的に持ち上げる楔形スレッドの遠位面取り部を示している。 図11の楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの側断面図を描写し、楔形スレッドの遠位並進中に対応するステープルドライバを垂直に支持する楔形スレッドのベースの上面を示している。 図11の楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの側断面図を描写し、楔形スレッドの遠位並進中に対応するステープルドライバを完全に持ち上げている楔形スレッドのスレッドレールのカム面を示している。 別の例示的な楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写し、トーイン内側及び外側スレッドレール並びにアンダーカットを有する楔形スレッドを示している。 別の例示的な楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写し、トーイン内側及び外側スレッドレールを有する楔形スレッドを示している。 別の例示的な楔形スレッドがエンドエフェクタのステープルカートリッジのカートリッジ本体とカートリッジトレイとの間に捕捉された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写し、トーイン内側スレッドレールを有する楔形スレッドを示している。 V字形ベースを有する別の例示的な楔形スレッドの断面図を描写する。 分岐した中央ノーズを有する別の例示的な楔形スレッドの断面図を描写する。 例示的なステープルカートリッジがエンドエフェクタの下部ジョーのチャネル内に取り外し可能に設置された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写し、ステープルカートリッジが様々な付勢特徴部を有することを示している。 例示的なステープルカートリッジがエンドエフェクタの下部ジョーのチャネル内に取り外し可能に設置された状態の、図3のエンドエフェクタの端部断面図を描写し、ステープルカートリッジがステープルカートリッジの上部デッキとアンビルの内面との間の組織間隙を減少させるための突出部を伴うカートリッジトレイを有することを示している。
図面は、いかなる方式でも限定することを意図しておらず、本発明の様々な実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、様々な他の方式で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、かつその一部をなす添付図面は、本発明のいくつかの態様を例示するものであり、説明とともに本発明の原理を説明する役割を果たすものであるが、しかしながら、本発明が、示される正確な構成に限定されない点は理解される。
本発明の特定の実施例の以下の説明は、本発明の範囲を限定するために使用されるべきではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、例示として本発明を実施するために企図される最良の形態の1つである以下の説明から当業者に明らかになるであろう。理解されるように、本発明は、いずれも本発明から逸脱することなく、他の異なるかつ明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的なものではなく、本質的に例示的なものとしてみなされるべきである。
I.例示的な外科用ステープラ
図1~図7は、外科処置を行うために、図1に示されるような非関節動作状態でトロカールカニューレ、開胸術、又は他の切開部を通して患者の手術部位まで挿入するようにサイズ決定されている、外科用ステープル留め及び切断器具(10)の一例を示す。本実施例の器具(10)は、シャフト(22)に接続されたハンドル部分(20)を含む。シャフト(22)は、関節動作ジョイント(11)内で遠位に終端し、関節動作ジョイント(11)は、エンドエフェクタ(12)と更に連結されている。本明細書では、「近位」及び「遠位」といった用語は、器具(10)のハンドル部分(20)を握っている臨床医を基準として使用されていることを理解されたい。したがって、エンドエフェクタ(12)は、より近位にあるハンドル部分(20)に対して遠位にある。
関節動作ジョイント(11)及びエンドエフェクタ(12)が、患者に挿入されると、関節動作ジョイント(11)は、エンドエフェクタ(12)が、シャフト(22)の長手方向軸(LA)から所望の角度(α)に偏向され得るように、図1に仮想線で描写されるように、関節動作制御部(13)によって遠隔的に関節動作させられ得る。単なる例として、関節動作ジョイント(11)及び/又は関節動作制御部(13)は、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2015年11月17日発行の「Surgical Instrument End Effector Articulation Drive with Pinion and Opposing Racks」と題する米国特許第9,186,142号、及び/又は開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年10月24日発行の「Surgical Instrument with Multi-Diameter Shaft」と題する米国特許第9,795,379号の教示のうちの少なくとも一部に従って構築され、かつ動作可能であり得る。関節動作ジョイント(11)及び関節動作制御部(13)が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。
本実施例のエンドエフェクタ(12)は、下部ジョー(16)及び枢動可能なアンビル(18)の形態の上部ジョーを含む。ほんの一例として、下部ジョー(16)は、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年11月7日発行の「Installation Features for Surgical Instrument End Effector Cartridge」と題する米国特許第9,808,248号の教示の少なくともいくつかに従って構築され、かつ動作可能であり得る。アンビル(18)は、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年10月9日発行の「Staple Forming Features for Surgical Stapling Instrument」と題する米国特許第10,092,292号の教示のうちの少なくともいくつかに従って構築され、かつ動作可能であり得る。下部ジョー(16)及びアンビル(18)が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。
ハンドル部分(20)は、ピストルグリップ(24)及び閉鎖トリガ(26)を含む。閉鎖トリガ(26)は、ピストルグリップ(24)に向かって枢動可能であり、エンドエフェクタ(12)の下部ジョー(16)に向かってアンビル(18)のクランプ又は閉鎖を行うことができる。かかるアンビル(18)の閉鎖は、閉鎖管(32)及び閉鎖用リング(33)を介してもたらされ、その両方とも、ピストルグリップ(24)に対する閉鎖トリガ(26)の枢動に応答して、ハンドル部分(20)に対して長手方向に並進する。閉鎖管(32)はシャフト(22)の長さに沿って延在し、閉鎖用リング(33)は関節動作ジョイント(11)の遠位に位置決めされる。関節動作ジョイント(11)は、閉鎖管(32)から閉鎖用リング(33)まで長手方向の移動を伝達するように動作可能である。
ハンドル部分(20)はまた、発射トリガ(28)を含む。細長部材(図示せず)は、シャフト(22)を通って長手方向に延在し、発射トリガ(28)の作動に応答してハンドル部分(20)から発射ビーム(14)まで長手方向の発射運動を伝達する。以下で更に詳細に説明されるように、発射ビーム(14)のこの遠位並進により、エンドエフェクタ(12)内でクランプされた組織のステープル留め及び切断が行われる。その後、トリガ(26、28)を解放し、エンドエフェクタ(12)から組織を解放することができる。
図4A及び図4Bに最もよく見られるように、本実施例の発射ビーム(14)は、横断方向に配向された上部ピン(38)と、発射ビームキャップ(44)と、横断方向に配向された中間ピン(46)と、遠位方向に提示された切断縁部(48)と、を含む。上部ピン(38)は、アンビル(18)の長手方向アンビルスロット(42)内に位置決めされ、長手方向アンビルスロット(42)内を並進可能である。発射ビームキャップ(44)は、下部ジョー(16)を通って形成された下部ジョースロット(45)(図4Bに示す)を通って延在する発射ビーム(14)を有することによって、下部ジョー(16)の下面に摺動可能に係合する。中間ピン(46)は、発射ビームキャップ(44)と協働する下部ジョー(16)の上面に摺動可能に係合する。これにより、発射ビーム(14)は、発射中に、エンドエフェクタ(12)の間隔を確信的にとる。ほんの一例として、発射ビーム(14)及び/又は関連するロックアウト特徴部は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる2017年8月1日発行の「Lockout Feature for Movable Cutting Member of Surgical Instrument」と題する米国特許第9,717,497号の教示の少なくともいくつかに従って構築され、かつ動作可能であり得る。発射ビーム(14)が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。
図3は、近位に位置決めされている本実施例の発射ビーム(14)と、開位置まで枢動されて、未使用のステープルカートリッジ(37)を下部ジョー(16)のチャネル内に着脱可能に装着できるようにするアンビル(18)と、を示す。図5及び図6に最もよく見られるように、この実施例のステープルカートリッジ(37)は、上部デッキ(72)を提示し、下部カートリッジトレイ(74)と連結されている、カートリッジ本体(70)を含む。図3に最もよく見られるように、垂直スロット(49)が、ステープルカートリッジ(37)の一部を貫いて形成されている。3列のステープル開口部(51)が、垂直スロット(49)の一方の側部上の上部デッキ(72)を貫いて形成され、別の3列のステープル開口部(51)の組が、垂直スロット(49)の他方の側部上の上部デッキ(72)を貫いて形成されている。勿論、任意の他の好適なステープルの列数(例えば、2列、4列、その他の列数)が提供され得る。再び図4A~図6を参照すると、楔形スレッド(41)及び複数のステープルドライバ(43)がカートリッジ本体(70)とトレイ(74)との間に捕捉され、ステープルカートリッジ(37)が発射前(又は「未使用」)状態にあるときに、ステープルドライバ(43)の近位に楔形スレッド(41)が位置している。楔形スレッド(41)は、ステープルカートリッジ(37)内で長手方向に移動可能であり、一方でステープルドライバ(43)は、ステープルカートリッジ(37)内で垂直方向に移動可能である。ステープル(47)も、カートリッジ本体(70)内部で、対応するステープルドライバ(43)の上方に位置決めされている。具体的には、各ステープル(47)は、関連するステープル開口部(51)から外へとステープル(47)を駆動するためのステープルドライバ(43)によって、カートリッジ本体(70)内部で垂直方向に駆動される。図4A及び図4B、並びに図6に最もよく見られるように、楔形スレッド(41)は、楔形スレッド(41)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動されるとステープルドライバ(43)を上方に促す、傾斜したカム面を提示する。
ほんの一例として、ステープルカートリッジ(37)は、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2016年12月13日発行の「Integrated Tissue Positioning and Jaw Alignment Features for Surgical Stapler」と題する米国特許第9,517,065号の教示の少なくとも一部に従って構築され、動作可能であり得る。ステープルカートリッジ(37)が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。
図4A及び図4Bに示されるように、閉鎖管(32)及び閉鎖用リング(33)を遠位に前進させることによってエンドエフェクタ(12)が閉鎖されると、発射ビーム(14)が前進し、上部ピン(38)が長手方向アンビルスロット(42)に入ることによって、アンビル(18)と係合する。プッシャブロック(80)(図5に示す)は、発射ビーム(14)の遠位端部に位置し、発射トリガ(28)が作動されたとき、発射ビーム(14)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に前進すると、楔形スレッド(41)がプッシャブロック(80)によって遠位に押されるように、楔形スレッド(41)と係合するように構成されている。かかる発射中に、発射ビーム(14)の切断縁部(48)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)に入り、ステープルカートリッジ(37)とアンビル(18)との間にクランプされている組織を切断する。図4A及び図4Bに示されるように、中間ピン(46)及びプッシャブロック(80)はともに、ステープルカートリッジ(37)内の垂直スロット(49)内に入ることによってステープルカートリッジ(37)を作動させ、楔形スレッド(41)を駆動してステープルドライバ(43)と上向きでカム接触させると、ステープル(47)がステープル開口部(51)から外に押し出されて、アンビル(18)の内面上のステープル成形ポケット(53)(図3に示す)と成形接触する。図4Bは、組織の切断及びステープル留めが完了した後で、遠位に完全に並進した発射ビーム(14)を示す。ステープル成形ポケット(53)は、図4A及び図4Bの図から意図的に省略されているが、ステープル成形ポケット(53)は図3に示されていることを理解されたい。また、アンビル(18)は、図5の図から意図的に省略されていることも理解されたい。
図7は、組織(T)の層(L、L)を通した1回のストロークによって作動させたエンドエフェクタ(12)を示す。示されるように、切断縁部(48)(図7では隠されている)は、組織(T)を切断しており、一方、ステープルドライバ(43)は、切断縁部(48)によって作製された切断線の各側で、ステープル(47)の3つの交互の列を、組織(T)を通して打ち込んでいる。この実施例では、全てのステープル(47)が切断線と実質的に平行に配向されているが、ステープル(47)は、任意の好適な配向で位置決めされ得る点を理解されたい。本実施例では、第1のストロークが完了した後にエンドエフェクタ(12)をトロカール又は切開部から引き抜き、使用済みのステープルカートリッジ(37)を新しいステープルカートリッジと交換し、次いでエンドエフェクタ(12)を再びトロカール又は切開部を通して挿入して、ステープル留めする部位に到達させて更なる切断及びステープル留めを行う。所望の数の切断及びステープル(47)が与えられるまで、このプロセスを繰り返してもよい。トロカールを通した挿入及び抜脱を容易にするにはアンビル(18)を閉鎖する必要があり得、ステープルカートリッジ(37)の交換を容易にするためにはアンビル(18)を開放する必要があり得る。
いくつかの変形例では、器具(10)は、発射ビーム(14)の電動制御を提供する。ほんの一例として、かかる電動化は、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる2017年4月18日発行の「Distal Tip Features for End Effector of Surgical Instrument」と題する米国特許第9,622,746号、及び/又は開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる2012年7月3日発行の「Motor-Driven Surgical Instrument」と題する米国特許第8,210,411号の教示のうちの少なくとも一部に従って提供され得る。発射ビーム(14)の電動化を提供するための他の好適な構成要素、特徴部、及び構成は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。いくつかの他の変形例では、モータが省略され得るように発射ビーム(14)の手動駆動が提供され得ることも理解されたい。
II.カートリッジ壁支持特徴部と複数の表面仕上げとを有する例示的なスレッド
場合によっては、楔形スレッドであって、楔形スレッドに隣接するカートリッジ本体(70)の壁を支持及び/又は安定化することによってステープルカートリッジ(37)に剛性を提供し、それによって、ステープルカートリッジ(37)とアンビル(18)との間の組織のクランプ中及び/又は発射中にステープル開口部(51)と対応するステープル成形ポケット(53)との間の位置合わせを促進するように構成されている、楔形スレッドを提供することが望ましい場合がある。加えて又は代替的に、複数の別個の表面仕上げ(「表面テクスチャ」又は「表面トポグラフィ」とも称される)を有する楔形スレッドを提供することが望ましい場合がある。そのような複数の別個の表面仕上げは、選択表面がステープルドライバ(43)などのステープルカートリッジ(37)の対応する部分と滑らかに相互作用し得るように、楔形スレッド全体の表面に初期の比較的粗い表面仕上げを付与するプロセスを介して製造された楔形スレッドが、最終の比較的滑らかな表面仕上げを提供される選択表面を有することを可能にし得る。図8~図10は、そのような機能を提供する例示的な楔形スレッド(110)を示す。楔形スレッド(110)は、以下に別途記載する点を除き、上述の楔形スレッド(41)に類似している。例えば、楔形スレッド(110)は、ステープルカートリッジ(37)内で楔形スレッド(41)と長手方向に同じ量の空間を占有し、楔形スレッド(110)を楔形スレッド(41)と実質的に交換可能にする。
本実施例の楔形スレッド(110)は、ベースプラットフォーム(112)と、ベースプラットフォーム(112)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(114)とを含むベースを備える。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(112)は、水平面を画定し、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間にトレイ(74)に沿って長手方向に摺動するように構成された、実質的に平坦な底面(116)を有する。ベースプラットフォーム(112)はまた、底面(116)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(118)を有し、隆起プラットフォーム(114)は同様に、底面(116)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(120)を有する。図10に最もよく図示されるように、上面(118、120)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。
本変形例のベースはまた、底面(116)の遠位端部からベースプラットフォーム(112)の外側及び内側遠位端部まで上向きかつ遠位に傾斜した下部面取り部(122)と、ベースプラットフォーム(112)の上面(118)のそれぞれの遠位端部からベースプラットフォーム(112)の外側遠位端部まで下向きかつ遠位に傾斜した一対の外側上部面取り部(124)と、隆起プラットフォーム(114)の上面(120)のそれぞれの遠位端部からベースプラットフォーム(112)の内側遠位端部まで下向きかつ遠位に傾斜した一対の内側上部面取り部(126)と、を含む。面取り部(122、124、126)は、「テーパ状面」又は「ベベル」とも称され得る。下部面取り部(122)は、ベースプラットフォーム(112)の幅にわたって延在してもよく、(例えば、底面(116)といずれかの上面(118)との間の)ベースプラットフォーム(112)の厚さよりも大きい長さを有してもよい。同様に、外側上部面取り部(124)は各々、ベースプラットフォーム(112)の厚さよりも大きい長さを有してもよい。下部面取り部(122)は、ベースプラットフォーム(112)の遠位端部がトレイ(74)を捕らえるか、又は別様にトレイ(74)によって妨害される可能性を低減することによって、遠位方向へのステープルカートリッジ(37)を通る楔形スレッド(110)の妨げられない長手方向移動を促進するように構成されてもよい。例えば、下部面取り部(122)は、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動される際に、トレイ(74)(可撓性材料で構築され得る)を、カートリッジ本体(70)の壁(71)の底面から離れてわずかに下向きに付勢し得る。いくつかの変形例では、面取り部(122、124、126)のうちのいずれか1つ又は2つ以上が省略されてもよい。例えば、面取り部(122、124、126)のうちのいずれか1つ又は2つ以上は、1つ又は2つ以上のそれぞれのフィレットによって置き換えられてもよい。
楔形スレッド(110)は、ベースプラットフォーム(112)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(130)と、ベースプラットフォーム(112)及び隆起プラットフォーム(114)の両方から上向きに延在する横方向に対向する一対の内側スレッドレール(132)とを更に備える。スレッドレール(130、132)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例のスレッドレール(130、132)は、ベースプラットフォーム(112)及び隆起プラットフォーム(114)のそれぞれの上面(118、120)から実質的に真っ直ぐかつ直立して延在し、そのため、スレッドレール(130、132)は、水平面に対して垂直に配向され、垂直長手方向面に平行である。図示される実施例では、内側スレッドレール(132)は、ベースプラットフォーム(112)の上面(118)を画定するように、隣接する外側スレッドレール(130)から横方向に離隔されている。この点に関して、ベースプラットフォーム(112)の上面(118)は各々、スレッドレール(130、132)の長さに沿って少なくとも部分的に延在し、隆起プラットフォーム(114)の上面(120)は各々、それぞれの内側スレッドレール(132)の長さに沿って少なくとも部分的に延在する。本変形例の外側スレッドレール(130)は各々、ベースプラットフォーム(112)の底面(116)に対して第1の高さを有し、一方で、内側スレッドレール(132)は各々、ベースプラットフォーム(112)の底面(116)に対して第1の高さよりも低い第2の高さを有する。また、図示される実施例では、外側及び内側スレッドレール(130、132)は各々、同じ長手方向位置で(例えば、ベースプラットフォーム(112)の近位端部で)近位に終端する一方で、外側スレッドレール(130)は各々、第1の長手方向位置で遠位に終端し、内側スレッドレール(132)は各々、第1の長手方向位置に対して遠位である第2の長手方向位置で遠位に終端し、そのため、外側スレッドレール(130)は各々、第1の長さを有し、内側スレッドレール(132)は各々、第1の長さよりも長い第2の長さを有する。したがって、外側スレッドレール(130)の遠位端部は、長手方向において互いに位置合わせされており、内側スレッドレール(132)の遠位端部は、長手方向において、互いに位置合わせされており、かつ外側スレッドレール(130)の遠位端部からオフセットされている。
図10に最もよく図示されるように、スレッドレール(130、132)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(130、132)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、スレッドレール(130、132)は各々、対応するスロット(73)の幅と等しいか又はそれよりもわずかに小さい厚さを有してもよい。いくつかの変形例では、スレッドレール(130、132)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(110)の各スレッドレール(130、132)は、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通して遠位に駆動されて、対応するステープル(47)を対応するステープル開口部(51)を通して外に駆動する際に、ステープルドライバ(43)を上向きに持ち上げるための1つ又は2つ以上のそれぞれの傾斜カム面(140、142、144、146)を呈する。図示される実施例では、各外側スレッドレール(130)は、底面(116)によって画定される水平面に対して第1の角度で配向された前カム面(140)と、水平面に対して第2の角度で配向された後カム面(142)とを含み、そのため、外側スレッドレール(130)は、互いに同じ側面立面輪郭を有する。同様に、各内側スレッドレール(132)は、水平面に対して第1の角度で配向された前カム面(144)と、水平面に対して第3の角度で配向された後カム面(146)とを含み、そのため、内側スレッドレール(132)は、互いに同じ側面立面輪郭を有し、外側スレッドレール(130)の側面立面輪郭とは異なる側面立面輪郭を有する。したがって、楔形スレッド(110)は、少なくともスレッドレール(130、132)の構成に関して、垂直長手方向面に対して実質的に対称であり得る。
本変形例では、第1の角度は第2の角度よりも大きく、第2の角度は第3の角度よりも大きい。代替的に、任意の他の好適な相対角度が使用されてもよい。図示される実施例では、上部面取り部(124、126)はまた、水平面に対して第1の角度で配向されており、そのため、外側スレッドレール(130)の各前カム面(140)は、単一の連続面を集合的に画定するように、それぞれの外側上部面取り部(124)と継ぎ目なく連続しており(かつそれと重なり合う側面立面輪郭を有し)、かつ内側スレッドレール(132)の各前カム面(144)は、別の単一の連続面を集合的に画定するように、それぞれの内側上部面取り部(126)と継ぎ目なく連続している(かつそれと重なり合う側面立面輪郭を有する)。
楔形スレッド(110)は、内側スレッドレール(132)間で隆起プラットフォーム(114)から上向きに延在し、かつまた隆起プラットフォーム(114)及びベースプラットフォーム(112)の両方から遠位先端部(152)まで遠位にも延在する、中央ノーズ(150)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(150)は、隆起プラットフォーム(114)の上面(120)を画定するように、各内側スレッドレール(132)から横方向に離隔されている。より具体的には、中央ノーズ(150)は、内側スレッドレール(132)から等間隔に離隔されている。本変形例の中央ノーズ(150)は、ベースプラットフォーム(112)及び隆起プラットフォーム(114)の両方から遠位先端部(152)まで遠位に延在する下部部分(154)と、隆起プラットフォーム(114)及び下部部分(154)の両方から上向きに延在する上部部分(156)とを含む。
図9に最もよく図示されるように、本変形例の中央ノーズ(150)の下部部分(154)は、遠位先端部からベースプラットフォーム(112)の下部面取り部(122)まで下向きかつ近位に傾斜したテーパ状底面(160)を含む。テーパ状底面(160)は、遠位先端部(152)がトレイ(74)を捕らえるか、又は別様にトレイ(74)によって妨害される可能性を低減することによって、遠位方向へのステープルカートリッジ(37)を通る楔形スレッド(110)の妨げられない長手方向移動を促進するように構成されてもよい。例えば、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動されると、テーパ状底面(160)は、トレイ(74)(可撓性材料で構築され得る)を、カートリッジ本体(70)の壁(71)の底面から離れてわずかに下向きに付勢し得る。図示される実施例では、テーパ状底面(160)は、底面(116)によって画定される水平面に対して下部面取り部(122)と同じ角度で配向されており、そのため、テーパ状底面(160)は、遠位方向へのステープルカートリッジ(37)を通る楔形スレッド(110)の妨げられない長手方向移動を更に促進するための単一の連続面取り部を集合的に画定するように、下部面取り部(122)と継ぎ目なく連続している。いくつかの変形例では、テーパ状底面(160)は省略されてもよい。例えば、テーパ状底面(160)は、1つ又は2つ以上のそれぞれのフィレットによって置き換えられてもよい。
本変形例の中央ノーズ(150)の上部部分(156)は、底面(116)によって画定される水平面に対して実質的に垂直である。図示されるように、上部部分(156)は、隆起プラットフォーム(114)の近位端部から遠位先端部(152)まで長手方向に延在し、そのため、上部部分(156)は、ベースプラットフォーム(112)の遠位端部に対して、かつスレッドレール(130、132)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、かつ上部部分(156)は、各スレッドレール(130、132)の長さに沿って少なくとも部分的に延在する。
図示される実施例では、中央ノーズ(150)の下部部分(154)は、上部部分(156)の両側で上部部分(156)に対して横方向外向きに延在して、隆起プラットフォーム(114)のそれぞれの上面(120)から遠位先端部(152)まで長手方向に延在する、横方向に対向する一対の上向きに面する棚面(162)を画定する。より具体的には、棚面(162)は、実質的に平坦であり、底面(116)によって画定される水平面に平行であり、棚面(162)が隆起プラットフォーム(114)のそれぞれの上面(120)と継ぎ目なく連続して、それぞれの単一の連続表面を集合的に画定するように、底面(116)に対して隆起プラットフォーム(114)の上面(120)と同じ高さに位置付けられる。図示されるように、各棚面(162)は、ベースプラットフォーム(112)の遠位端部に対して、及びスレッドレール(130、132)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられる。
図10に最もよく図示されるように、中央ノーズ(150)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(150)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直に支持し、及び/又は水平に安定させる。この点に関して、本変形例の棚面(162)は、内壁(71)のそれぞれの下面に直面し、摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直に支持する。追加的に、本変形例の上部部分(156)は、内壁(71)の横方向内向きの表面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を水平に安定させる。例えば、上部部分(156)は、内壁(71)の横方向内向きへの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、上部部分(156)は、垂直スロット(49)の幅と等しいか又はそれよりもわずかに小さい厚さを有してもよく、一方で、下部部分(154)は、垂直スロット(49)の幅よりも大きい厚さを有してもよい。
中央ノーズ(150)の各棚面(162)は、スレッドレール(130、132)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられるので、棚面(162)は、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、スレッドレール(130、132)に対して遠位である長手方向位置でカートリッジ本体(70)の内壁(71)を垂直に支持し得る。同様に、上部部分(156)がスレッドレール(130、132)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられるので、上部部分(156)は、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、スレッドレール(130、132)に対して遠位である長手方向位置でカートリッジ本体(70)の内壁(71)を水平方向に安定させ得る。このようにして、中央ノーズ(150)は、対応するスレッドレール(130、132)が対応するステープルドライバ(43)を持ち上げて対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動する前に(例えば、少なくとも直前に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置で、カートリッジ本体(70)に垂直支持及び/又は水平安定性を提供し得る。ステープルドライバ(43)を持ち上げてステープル(47)をそのような長手方向位置でステープル開口部(51)を通して外に駆動する前に、そのような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持及び/又は水平安定性を提供することによって、中央ノーズ(150)は、各ステープル(47)を展開及び形成する前に、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との適切な位置合わせを促進し得る。例えば、中央ノーズ(150)は、上部デッキ(72)を、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面に対して実質的に平行に維持するのを補助することによって、及び/又はさもなければステープル開口部(51)を対応するステープル成形ポケット(53)に対して(例えば、横方向内向き又は横方向外向きに)傾斜させ得る内壁(71)の横方向の偏向を阻止することによって、各ステープル開口部(51)の対応するステープル成形ポケット(53)との垂直方向及び/又は角度方向の位置合わせを促進し得る。
更に、ベースプラットフォーム(112)及び隆起プラットフォーム(114)の上面(118、120)は各々、それぞれのスレッドレール(130、132)の長さに沿って少なくとも部分的に延在するので、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上面(118、120)は、スレッドレール(130、132)が位置する同じ長手方向位置でカートリッジ本体(70)の対応する壁(71)を垂直に支持し得る。このようにして、ベースプラットフォーム(112)及び/又は隆起プラットフォーム(114)は、対応するスレッドレール(130、132)が対応するステープルドライバ(43)を持ち上げて対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動するのと実質的に同時に(例えば、その持続時間の少なくとも一部の間に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持を提供し得る。
このような長手方向位置でステープルドライバ(43)を持ち上げてステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動するのと実質的に同時に、このような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持を提供することによって、ベースプラットフォーム(112)及び/又は隆起プラットフォーム(114)は、各ステープル(47)を展開及び形成しながら、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との適切な位置合わせを促進することができる。例えば、ベースプラットフォーム(112)及び/又は隆起プラットフォーム(114)は、上部デッキ(72)を、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面に対して実質的に平行に維持するのを補助することによって、各ステープル開口部(51)と対応するステープル成形ポケット(53)との垂直方向及び/又は角度方向の位置合わせを促進し得る。隆起プラットフォーム(114)の上面(120)はそれぞれの棚面(162)と継ぎ目なく連続しているので、中央ノーズ(150)及び隆起プラットフォーム(114)は、少なくとも各ステープル(47)の展開及び成形の直前から各ステープル(47)の展開及び成形の完了まで、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との連続的な適切な位置合わせを協働して促進することができる。
追加的に、中央ノーズ(150)の上部部分(156)は、各スレッドレール(130、132)の長さに沿って少なくとも部分的に延在するので、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部部分(156)は、スレッドレール(130、132)が位置する同じ長手方向位置でカートリッジ本体(70)の内壁(71)を水平に安定させ得る。このようにして、中央ノーズ(150)は、対応するスレッドレール(130、132)が対応するステープルドライバ(43)を持ち上げて対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動するのと実質的に同時に(例えば、その持続時間の少なくとも一部の間に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置でカートリッジ本体(70)に水平安定性を提供し得る。そのような長手方向位置でステープルドライバ(43)を持ち上げてステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動するのと実質的に同時に、そのような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に水平安定性を提供することによって、中央ノーズ(150)は、各ステープル(47)を展開及び成形する間、アンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープル開口部(51)の適切な位置合わせを促進し得る。例えば、中央ノーズ(150)は、対応するステープル成形ポケット(53)に対してステープル開口部(51)を(例えば、横方向内向き又は横方向外向きに)傾斜させる可能性がある内壁(71)の横方向の偏向を抑制することによって、対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープル開口部(51)の垂直及び/又は角度の位置合わせを促進し得る。上述したように、スレッドレール(130、132)は、それ自体が、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)をそれらのそれぞれの長手方向位置で水平に安定させることができ、したがって、対応するステープル成形ポケット(53)に対してステープル開口部(51)をさもなければ(例えば、横方向内向き又は横方向外向きに)傾斜させる可能性がある内壁(71)の横方向偏向を抑制することによって、対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープル開口部(51)の垂直及び/又は角度の位置合わせを促進することもできる。したがって、楔形スレッド(110)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(150)及びスレッドレール(130、132)は、各スレッドレール(130、132)のそれぞれの長手方向位置において、カートリッジ本体(70)に水平安定性を協働して提供し得る。アンビル(18)は、図10の図から意図的に省略されていることも理解されたい。
楔形スレッド(110)は、ステンレス鋼(例えば、硬化ステンレス鋼)又はチタンなどの金属材料を含むがこれらに限定されない、任意の好適な材料又は材料の組み合わせで形成されてもよい。いくつかの変形例では、楔形スレッド(110)は、金属射出成形(metal injection molding、MIM)プロセスによって製造されてもよい。このようなMIMプロセスは、例えば、プラスチック材料で形成された楔形スレッド(110)と比較して、楔形スレッド(110)に改善された圧縮支持及び低減された横方向の偏向を提供することができ、楔形スレッド(110)が、使用(例えば、クランプ及び/又は発射)中にカートリッジ本体(70)に改善された垂直方向の支持及び/又は水平方向の安定性を提供することを可能にし得ることが理解されよう。そのようなMIMプロセスは、例えば、金属粉末と結合剤との液体MIM原料混合物から単一の一体部品として楔形スレッド(110)を成形することを含み得る。MIMプロセスは、楔形スレッド(110)に、洗浄、熱脱脂、及び/又は焼結を含むがこれらに限定されない、様々な種類の調整を施すことを更に含んでもよい。
いずれにしても、MIMプロセスが完了した後、楔形スレッド(110)の全ての表面は、スレッドレール(130、132)のカム面(140、142、144、146)を含む初期(例えば、未加工のMIM)表面仕上げを有してもよい。そのような初期表面仕上げは、粗い、研磨性の、及び/又は粒状であってもよく、一般に、穴のあいたサンドペーパーのテクスチャに類似していてもよい。したがって、楔形スレッド(110)の選択表面は、選択表面から初期表面仕上げを精緻化するか又は別様に除去し、初期表面仕上げよりも比較的滑らかな(例えば、より微細な、より研磨された)最終表面仕上げを選択表面に提供するように、更に調整されてもよい。例えば、スレッドレール(130、132)のカム面(140、142、144、146)は、カム面(140、142、144、146)から初期表面仕上げを除去し、カム面(140、142、144、146)にそのような最終表面仕上げを提供するように機械加工されてもよい。カム面(140、142、144、146)の最終表面仕上げは、カム面(140、142、144、146)とステープルドライバ(43)との間の摩擦の低減及び滑らかな相互作用を促進し、それによって、カム面(140、142、144、146)によって接触されるステープルドライバ(43)の部分の摩耗を最小限に抑えることができる。
最終表面仕上げが施された選択表面をカム面(140、142、144、146)の形態で説明してきたが、楔形スレッド(110)の任意の他の表面に、追加的又は代替的に最終表面仕上げが施されてもよいことが理解されよう。例えば、底面(116)は、摩擦の低減及び底面(116)とトレイ(74)との間の滑らかな相互作用を促進するために、最終表面仕上げを施されてもよい。
いくつかの変形例では、楔形スレッド(110)の残りの非選択表面は、初期表面仕上げが使用(例えば、クランプ及び/又は発射)中に非選択表面上に残り得るように、更に調整されなくてもよい。例えば、ベースプラットフォーム(112)及び隆起プラットフォーム(114)の上面(118、120)及び/又は中央ノーズ(150)の棚面(162)は、初期表面仕上げを保持し得る。別の実施例として、スレッドレール(130、132)のカム面(140、142、144、146)以外の楔形スレッド(110)の全ての表面は、初期表面仕上げを保持してもよい。したがって、楔形スレッド(110)が少なくとも2つの別個の表面仕上げを有し得るように、楔形スレッド(110)の選択表面は最終表面仕上げを有し得る一方で、楔形スレッド(110)の非選択表面は初期表面仕上げを有し得る。
選択表面及び非選択表面は、楔形スレッド(110)の各個々の表面が相互作用するステープルカートリッジ(37)及び/又は発射ビーム(14)の特定の構成要素に基づいて決定され得る。この点に関して、最終表面仕上げは、ステープルカートリッジ(37)及び/又は発射ビーム(14)の特定の所定の構成要素と相互作用する楔形スレッド(110)の表面にとって、他のものよりも望ましい場合がある。例えば、スレッドレール(130、132)のカム面(140、142、144、146)は、ステープルドライバ(43)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されてもよく、一方、スレッドレール(130、132)の残りの表面、ベースプラットフォーム(112)の上面(118)、隆起プラットフォーム(114)の上面(120)、及び/又は中央ノーズ(150)の棚面(162)は、カートリッジ本体(70)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されなくてもよい。別の実施例として、底面(116)は、トレイ(74)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されてもよく、一方、楔形スレッド(110)の近位端面は、プッシャブロック(80)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されなくてもよい。
III.カートリッジ壁支持特徴部と、ステープルドライバ支持特徴部と、テーパ状遠位端部と、複数の表面仕上げとを有する例示的なスレッド
場合によっては、ステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、対応するステープル(47)を対応するステープル開口部(51)を通して外へ駆動し、それによって発射中のステープルドライバ(43)と対応するステープル成形ポケット(53)との間の位置合わせを促進する前に、ステープルドライバ(43)を支持するように構成された楔形スレッドを提供することが望ましい場合がある。加えて又は代替的に、楔形スレッド(110)に関して上述したように、ステープルカートリッジ(37)に剛性を提供するように構成された、及び/又は複数の別個の表面仕上げ(「表面テクスチャ」又は「表面トポグラフィ」とも称される)を有する楔形スレッドを提供することが望ましい場合がある。図11~図13は、そのような機能を提供する例示的な楔形スレッド(210)を図示する。楔形スレッド(210)は、以下に別途記載する点を除き、上述の楔形スレッド(110)に類似している。例えば、楔形スレッド(210)は、ステープルカートリッジ(37)内で楔形スレッド(41、110)と長手方向に同じ量の空間を占有し、楔形スレッド(210)を楔形スレッド(41、110)と実質的に交換可能にする。
本実施例の楔形スレッド(210)は、ベースプラットフォーム(212)と、ベースプラットフォーム(212)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(214)と、を含むベースを備える。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(212)は、水平面を画定し、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間にトレイ(74)に沿って長手方向に摺動するように構成された、実質的に平坦な底面(216)を有する。ベースプラットフォーム(212)はまた、底面(216)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(218)を有し、隆起プラットフォーム(214)は同様に、底面(216)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(220)を有する。図13に最もよく図示されるように、上面(218、220)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。本実施例では、以下でより詳細に説明するように、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)は、それぞれのステープルドライバ(43)に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、それぞれのステープルドライバ(43)を垂直に支持するように更に構成されている。
本変形例のベースはまた、底面(216)の遠位端部からベースプラットフォーム(212)の遠位端部まで上向きかつ遠位に傾斜した下部面取り部(222)と、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)のそれぞれの遠位端部からベースプラットフォーム(212)の遠位端部まで下向きかつ遠位に傾斜した一対の遠位上部面取り部(224)と、隆起プラットフォーム(214)の上面(220)のそれぞれの遠位端部からベースプラットフォームのそれぞれの上面(218)に向かって下向きかつ遠位に傾斜した一対の近位上部面取り部(226)と、を含む。面取り部(222、224、226)は、「テーパ状面」又は「ベベル」とも称され得る。下部面取り部(222)は、ベースプラットフォーム(212)の幅にわたって延在してもよく、(例えば、底面(216)といずれかの上面(218)との間の)ベースプラットフォーム(212)の厚さよりも大きい長さを有してもよい。同様に、遠位上部面取り部(224)は各々、ベースプラットフォーム(212)の厚さよりも大きい長さを有してもよい。下部面取り部(222)は、ベースプラットフォーム(212)の遠位端部がトレイ(74)を捕らえるか、又は別様にトレイ(74)によって妨害される可能性を低減することによって、遠位方向へのステープルカートリッジ(37)を通る楔形スレッド(210)の妨げられない長手方向移動を促進するように構成されてもよい。例えば、下部面取り部(222)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動される際に、トレイ(74)(可撓性材料で構築され得る)を、カートリッジ本体(70)の壁(71)の底面から離れてわずかに下向きに付勢し得る。遠位上部面取り部(224)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動される際に、対応するステープル(47)を対応するステープル開口部(51)を通して外に駆動することなく、ステープルドライバ(43)をベースプラットフォーム(212)のそれぞれの上面(218)の上に部分的に上向きに持ち上げるように構成され得る。例えば、遠位上部面取り部(224)は、ステープルドライバ(43)とカム係合して、ステープルドライバ(43)をそれぞれの上面(218)の上に付勢するように構成されてもよい。加えて又は代替的に、遠位上部面取り部(224)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動される際に、カートリッジ本体(70)の外壁(71)をベースプラットフォーム(212)のそれぞれの上面(218)の上にわずかに上向きに持ち上げるように構成されてもよい。例えば、遠位上部面取り部(224)は、以下でより詳細に説明するように、外壁(71)をカム状に係合して、外壁(71)をそれぞれの上面(218)の上に付勢するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、面取り部(222、224、226)のうちのいずれか1つ又は2つ以上が省略されてもよい。例えば、面取り部(222、224、226)のうちのいずれか1つ又は2つ以上は、1つ又は2つ以上のそれぞれのフィレットによって置き換えられてもよい。
楔形スレッド(210)は、ベースプラットフォーム(212)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(230)と、ベースプラットフォーム(212)及び隆起プラットフォーム(214)の両方から上向きに延在する横方向に対向する第1及び第2の内側スレッドレール(232、233)とを更に備える。スレッドレール(230、232、233)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例のスレッドレール(230、232、233)は、スレッドレール(230、232、233)が水平面に対して垂直に配向され、垂直長手方向面に平行になるように、ベースプラットフォーム(212)及び隆起プラットフォーム(214)のそれぞれの上面(218、220)から実質的に真っ直ぐかつ直立して延在する。図示される実施例では、内側スレッドレール(232、233)は、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)を画定するように、隣接する外側スレッドレール(230)から横方向に離隔されている。この点に関して、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)は各々、スレッドレール(230、232、233)の長さに沿って少なくとも部分的に延在し、隆起プラットフォーム(214)の上面(220)は各々、それぞれの内側スレッドレール(232、233)の長さに沿って少なくとも部分的に延在する。更に、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)は各々、スレッドレール(230、232、233)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられる。本変形例の外側スレッドレール(230)は各々、ベースプラットフォーム(212)の底面(216)に対して第1の高さを有し、一方、内側スレッドレール(232、233)は各々、ベースプラットフォーム(212)の底面(216)に対して第1の高さよりも低い第2の高さを有する。また、図示される実施例では、外側及び内側スレッドレール(230、232、233)は各々、同じ長手方向位置(例えば、ベースプラットフォーム(212)の近位端部)で近位に終端し、一方、外側スレッドレール(230)は各々、第1の長手方向位置で遠位に終端し、第1の内側スレッドレール(232)は、第1の長手方向位置に対して遠位である第2の長手方向位置で遠位に終端し、第2の内側スレッドレール(233)は、第1及び第2の長手方向位置に対して遠位である第3の長手方向位置で遠位に終端し、そのため、外側スレッドレール(230)は各々、第1の長さを有し、第1の内側スレッドレール(232)は、第1の長さよりも長い第2の長さを有し、第2の内側スレッドレール(233)は、第1及び第2の長さよりも長い第3の長さを有する。したがって、外側スレッドレール(230)の遠位端部は、長手方向において互いに位置合わせされ、第1及び第2の内側スレッドレール(232、233)の遠位端部は、長手方向において互いに及び外側スレッドレール(230)の遠位端部からオフセットされる。
各スレッドレール(230、232、233)は、ベースプラットフォーム(212)のそれぞれの上面(218)が各スレッドレール(230、232、233)とそれぞれの遠位上部面取り部(224)との間で長手方向に延在するように、ベースのそれぞれの遠位上部面取り部(224)と長手方向に位置合わせされる。いくつかの変形例では、スレッドレール(230、232、233)の遠位端部は各々、対応するステープルドライバ(43)の長さ以上の距離だけ、それぞれの遠位上部面取り部(224)から離隔されてもよく、これにより、それぞれの上面(218)は、各スレッドレール(230、232、233)とそれぞれの遠位上部面取り部(224)との間で、対応するステープルドライバ(43)を直立した状態で支持することができ得る。
図13に最もよく図示されるように、スレッドレール(230、232、233)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(230、232、233)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、スレッドレール(230、232、233)は各々、対応するスロット(73)の幅と等しいか又はそれよりもわずかに小さい厚さを有してもよい。いくつかの変形例では、スレッドレール(230、232、233)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(210)の各スレッドレール(230、232、233)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動されて、対応するステープル(47)を対応するステープル開口部(51)を通して外に駆動する際に、ステープルドライバ(43)を完全に上向きに持ち上げるための1つ又は2つ以上のそれぞれの傾斜カム面(240、242、244、245、246、247)を呈する。図示される実施例では、各外側スレッドレール(230)は、底面(216)によって画定される水平面に対して第1の角度で配向された前カム面(240)と、水平面に対して第2の角度で配向された後カム面(242)とを含み、そのため、外側スレッドレール(230)は、互いに同じ側面立面輪郭を有する。同様に、第1及び第2の内側スレッドレール(232、233)は各々、水平面に対して第1の角度で配向された前カム面(244、245)を含む。図示される実施例では、第1の内側スレッドレール(232)は、水平面に対して第3の角度で配向された後カム面(246)を含み、第2の内側スレッドレール(233)は、水平面に対して第4の角度で配向された後カム面(247)を含み、そのため、内側スレッドレール(232、233)は、互いに異なる高さ輪郭を有し、外側スレッドレール(230)の高さ輪郭とは異なる高さ輪郭を有する。したがって、楔形スレッド(210)は、少なくともスレッドレール(230、232、233)の構成に関して、垂直長手方向面に対して実質的に非対称であってもよい。
本変形例では、第1の角度は第2の角度よりも大きく、第2の角度は第3の角度よりも大きく、第3の角度は第4の角度よりも大きい。代替的に、任意の他の好適な相対角度が使用されてもよい。
楔形スレッド(210)は、内側スレッドレール(232、233)間でベースプラットフォーム(212)及び隆起プラットフォーム(214)の両方から上向きに延在し、かつ隆起プラットフォーム(214)から遠位先端部(252)まで遠位にも延在する、中央ノーズ(250)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(250)は、隆起プラットフォーム(214)の上面(220)を画定するように、各内側スレッドレール(232、233)から横方向に離隔されている。より具体的には、中央ノーズ(250)は、内側スレッドレール(232、233)から等間隔に離隔されている。本変形例の中央ノーズ(250)は、隆起プラットフォーム(214)から遠位先端部(252)まで遠位に延在する下部部分(254)と、隆起プラットフォーム(214)及び下部部分(254)の両方から上向きに延在する上部部分(256)とを含む。本変形例の上部部分(256)は、水平面に対して実質的に垂直である。図示されるように、上部部分(256)は、上部部分(256)がスレッドレール(230、232、233)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられるように、かつ上部部分(256)が各スレッドレール(230、232、233)の長さに沿って少なくとも部分的に延在するように、隆起プラットフォーム(214)の近位端部から遠位先端部(252)まで長手方向に延在する。本変形例の遠位先端部(252)は、ベースプラットフォーム(212)の遠位端部と同じ長手方向位置に位置付けられる。
図示される実施例では、下部部分(254)は、上部部分(256)の両側で上部部分(256)に対して横方向外向きに延在して、隆起プラットフォーム(214)のそれぞれの上面(220)から遠位先端部(252)に向かって長手方向に延在する、横方向に対向する一対の上向きに面する棚面(262)を画定する。より具体的には、棚面(262)は、実質的に平坦であり、水平面に平行であり、底面(216)に対して隆起プラットフォーム(214)の上面(220)と同じ高さに位置付けられ、そのため、棚面(262)は、隆起プラットフォーム(214)のそれぞれの上面(220)と継ぎ目なく連続して、それぞれの単一の連続表面を集合的に画定する。図示されるように、各棚面(262)は、スレッドレール(230、232、233)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられる。本変形例の中央ノーズ(250)は、棚面(262)のそれぞれの遠位端部から遠位先端部(252)に向かって下向きかつ遠位に傾斜した、横方向に対向する一対の遠位テーパ状面(263)を更に含む。テーパ状面(263)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って遠位に駆動される際に、カートリッジ本体(70)の内壁(71)を中央ノーズ(250)のそれぞれの棚面(262)の上にわずかに上向きに持ち上げるように構成され得る。例えば、テーパ状面(263)は、以下でより詳細に説明するように、内壁(71)とカム係合して、内壁(71)をそれぞれの棚面(262)の上に付勢するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、テーパ状面(263)のうちのいずれか1つ又は2つ以上が省略されてもよい。例えば、テーパ状面(263)のうちのいずれか1つ又は2つ以上は、1つ又は2つ以上のそれぞれのフィレットによって置き換えられてもよい。
図13に最もよく図示されるように、中央ノーズ(250)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(250)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直に支持し、及び/又は水平に安定させる。この点に関して、本変形例の棚面(262)は、内壁(71)のそれぞれの下面に直面し、摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直に支持する。追加的に、本変形例の上部部分(256)は、内壁(71)の横方向内向き表面に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を水平に安定させる。例えば、上部部分(256)は、内壁(71)の横方向内向きへの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、上部部分(256)は、垂直スロット(49)の幅と等しいか又はそれよりもわずかに小さい厚さを有してもよく、下部部分(254)は、垂直スロット(49)の幅よりも大きい厚さを有してもよい。
ベースプラットフォーム(212)の各上面(218)は、スレッドレール(230、232、233)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられるので、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上面(218)は、スレッドレール(230、232、233)に対して遠位である長手方向位置で、ステープルドライバ(43)及び/又はカートリッジ本体(70)の外壁(71)を垂直に支持し得る。このようにして、ベースプラットフォーム(212)は、対応するスレッドレール(230、232、233)が対応するステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動する前に(例えば、少なくとも直前に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って、各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置で、ステープルドライバ(43)及び/又はカートリッジ本体(70)に垂直支持を提供し得る。ステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、そのような長手方向位置でステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動する前に、そのような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持を提供することによって、ベースプラットフォーム(212)は、各ステープル(47)を展開及び形成する前に、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との適切な位置合わせを促進し得る。例えば、ベースプラットフォーム(212)は、上部デッキ(72)を、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面に対して実質的に平行に維持するのを補助することによって、各ステープル開口部(51)と対応するステープル成形ポケット(53)との垂直及び/又は角度の位置合わせを促進し得る。同様に、ステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、そのような長手方向位置でステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動する前に、そのような長手方向位置でステープルドライバ(43)に垂直支持を提供することによって、ベースプラットフォーム(212)は、各ステープル(47)を展開及び成形する前に、各ステープルドライバ(43)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との適切な位置合わせを促進し得る。例えば、ベースプラットフォーム(212)は、スレッドレール(230、232、233)の前カム面(240、244、245)がステープルドライバ(43)とカム係合するときにさもなければ起こり得るステープルドライバ(43)の遠位方向への傾きを抑制することなどによって、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面に対して実質的に垂直に配向された各ステープルドライバ(43)を維持するのを補助することによって、対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープルドライバ(43)の垂直方向及び/又は角度方向の位置合わせを促進し得る。
同様に、中央ノーズ(250)の各棚面(262)は、スレッドレール(230、232、233)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられているので、棚面(262)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、スレッドレール(230、232、233)に対して遠位である長手方向位置でカートリッジ本体(70)の内壁(71)を垂直に支持し得る。同様に、上部部分(256)がスレッドレール(230、232、233)の遠位端部に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられるので、上部部分(256)は、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、スレッドレール(230、232、233)に対して遠位である長手方向位置でカートリッジ本体(70)の内壁(71)を水平方向に安定させ得る。このようにして、中央ノーズ(250)は、対応するスレッドレール(230、232、233)が対応するステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動する前に(例えば、少なくとも直前に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置で、カートリッジ本体(70)に垂直支持及び/又は水平安定性を提供し得る。ステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、そのような長手方向位置でステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動する前に、そのような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持及び/又は水平安定性を提供することによって、中央ノーズ(250)は、各ステープル(47)を展開及び成形する前に、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との適切な位置合わせを促進し得る。例えば、中央ノーズ(250)は、上部デッキ(72)を、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面に対して実質的に平行に維持するのを補助することによって、及び/又は別様にステープル開口部(51)を対応するステープル成形ポケット(53)に対して(例えば、横方向内向き又は横方向外向きに)傾斜させ得る内壁(71)の横方向の偏向を阻止することによって、各ステープル開口部(51)の対応するステープル成形ポケット(53)との垂直及び/又は角度の位置合わせを促進し得る。
更に、ベースプラットフォーム(212)及び隆起プラットフォーム(214)の上面(218、220)は各々、それぞれのスレッドレール(230、232、233)の長さに沿って少なくとも部分的に延在するので、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上面(218、220)は、スレッドレール(230、232、233)が位置する同じ長手方向位置でカートリッジ本体(70)の対応する壁(71)を垂直に支持し得る。このようにして、ベースプラットフォーム(212)及び/又は隆起プラットフォーム(214)は、対応するスレッドレール(230、232、233)が対応するステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動するのと実質的に同時に(例えば、その持続時間の少なくとも一部の間に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持を提供し得る。ステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、そのような長手方向位置でステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外に駆動するのと実質的に同時に、そのような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に垂直支持を提供することによって、ベースプラットフォーム(212)及び/又は隆起プラットフォーム(214)は、各ステープル(47)を展開及び成形する間、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との適切な位置合わせを促進することができる。例えば、ベースプラットフォーム(212)及び/又は隆起プラットフォーム(214)は、上部デッキ(72)を、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面に対して実質的に平行に維持するのを補助することによって、各ステープル開口部(51)と対応するステープル成形ポケット(53)との垂直及び/又は角度の位置合わせを促進し得る。隆起プラットフォーム(214)の上面(220)はそれぞれの棚面(262)と継ぎ目なく連続しているので、中央ノーズ(250)及び隆起プラットフォーム(214)は、少なくとも各ステープル(47)の展開及び成形の直前から各ステープル(47)の展開及び成形の完了まで、各ステープル開口部(51)とアンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との連続的な適切な位置合わせを協働して促進することができる。
追加的に、中央ノーズ(250)の上部部分(256)は、各スレッドレール(230、232、233)の長さに沿って少なくとも部分的に延在するので、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部部分(256)は、スレッドレール(230、232、233)が位置する同じ長手方向位置でカートリッジ本体(70)の内壁(71)を水平に安定させ得る。このようにして、中央ノーズ(250)は、対応するスレッドレール(230、232、233)が対応するステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて対応するステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動するのと実質的に同時に(例えば、その持続時間の少なくとも一部の間に)、カートリッジ本体(70)の長さに沿って各ステープル開口部(51)に対応する長手方向位置でカートリッジ本体(70)に水平安定性を提供し得る。ステープルドライバ(43)を完全に持ち上げて、そのような長手方向位置でステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動するのと実質的に同時に、そのような長手方向位置でカートリッジ本体(70)に水平安定性を提供することによって、中央ノーズ(250)は、各ステープル(47)を展開及び成形する間、アンビル(18)の内面上の対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープル開口部(51)の適切な位置合わせを促進し得る。例えば、中央ノーズ(250)は、対応するステープル成形ポケット(53)に対してステープル開口部(51)をさもなければ(例えば、横方向内側又は横方向外側に)傾斜させる可能性がある内壁(71)の横方向の偏向を抑制することによって、対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープル開口部(51)の垂直及び/又は角度の位置合わせを促進し得る。上述したように、スレッドレール(230、232、233)は、それら自体が、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)をそれらのそれぞれの長手方向位置で水平に安定させることができ、したがって、対応するステープル成形ポケット(53)に対してステープル開口部(51)をさもなければ(例えば、横方向内向き又は横方向外向きに)傾斜させる可能性がある内壁(71)の横方向の偏向を抑制することによって、対応するステープル成形ポケット(53)との各ステープル開口部(51)の垂直及び/又は角度の位置合わせを促進することもできる。したがって、楔形スレッド(210)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(250)及びスレッドレール(230、232、233)は、各スレッドレール(230、232、233)のそれぞれの長手方向位置でカートリッジ本体(70)に水平安定性を協働して提供し得る。アンビル(18)は、図13の図から意図的に省略されていることを理解されたい。
楔形スレッド(210)は、ステンレス鋼(例えば、硬化ステンレス鋼)又はチタンなどの金属材料を含むがこれらに限定されない、任意の好適な材料又は材料の組み合わせで形成されてもよい。いくつかの変形例では、楔形スレッド(210)は、金属射出成形(MIM)プロセスによって製造されてもよい。このようなMIMプロセスは、楔形スレッド(210)に改善された圧縮支持及びより少ない横方向の偏向を提供することができ、楔形スレッド(210)が使用中(例えば、クランプ及び/又は発射中)にステープルカートリッジ(37)に改善された剛性を提供することを可能にし得ることが理解されよう。そのようなMIMプロセスは、例えば、金属粉末と結合剤との液体MIM原料混合物から単一の一体部品として楔形スレッド(210)を成形することを含み得る。MIMプロセスは、楔形スレッド(210)に、洗浄、熱脱脂、及び/又は焼結を含むがこれらに限定されない、様々な種類の調整を施すことを更に含んでもよい。
いずれにしても、MIMプロセスが完了した後、楔形スレッド(210)の全ての表面は、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びスレッドレール(230、232、233)のカム面(240、242、244、245、246、247)を含む、初期(例えば、未加工のMIM)表面仕上げを有し得る。そのような初期表面仕上げは、粗い、研磨性の、及び/又は粒状であってもよく、一般に、穴のあいたサンドペーパーのテクスチャに類似していてもよい。したがって、楔形スレッド(210)の選択表面は、選択表面から初期表面仕上げを除去し、初期表面仕上げよりも比較的滑らかな(例えば、より微細な、より研磨された)最終表面仕上げを選択表面に提供するように、更に調整されてもよい。例えば、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びスレッドレール(230、232、233)のカム面(240、242、244、245、246、247)は、上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びカム面(240、242、244、245、246、247)から初期表面仕上げを除去し、上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びカム面(240、242、244、245、246、247)にそのような最終表面仕上げを提供するように機械加工されてもよい。上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びカム面(240、242、244、245、246、247)の最終表面仕上げは、上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びカム面(240、242、244、245、246、247)とステープルドライバ(43)との間の摩擦の低減及び滑らかな相互作用を促進し、それによって、上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びカム面(240、242、244、245、246、247)が接触するステープルドライバ(43)の部分の摩耗を最小限に抑えることができる。
最終表面仕上げが施された選択表面を、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びスレッドレール(230、232、233)のカム面(240、242、244、245、246、247)の形態で説明してきたが、楔形スレッド(210)の任意の他の表面に、追加的に又は代替的に最終表面仕上げが施されてもよいことが理解されよう。例えば、底面(216)は、摩擦の低減及び底面(216)とトレイ(74)との間の滑らかな相互作用を促進するために、最終表面仕上げを施されてもよい。
いくつかの変形例では、楔形スレッド(210)の残りの非選択表面は、初期表面仕上げが使用(例えば、クランプ及び/又は発射)中に非選択表面上に残り得るように、更に調整されなくてもよい。例えば、隆起プラットフォーム(214)の上面(220)及び/又は中央ノーズ(250)の棚面(262)は、初期表面仕上げを保持し得る。別の実施例として、ベースプラットフォーム(212)の上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びスレッドレール(230、232、233)のカム面(240、242、244、245、246、247)以外の楔形スレッド(210)の全ての表面は、初期表面仕上げを保持してもよい。したがって、楔形スレッド(210)が少なくとも2つの別個の表面仕上げを有し得るように、楔形スレッド(210)の選択表面は最終表面仕上げを有し得る一方で、楔形スレッド(210)の非選択表面は初期表面仕上げを有し得る。
選択表面及び非選択表面は、楔形スレッド(210)の各個々の表面が相互作用するステープルカートリッジ(37)及び/又は発射ビーム(14)の特定の構成要素に基づいて決定され得る。この点に関して、最終表面仕上げは、ステープルカートリッジ(37)及び/又は発射ビーム(14)の特定の所定の構成要素と相互作用する楔形スレッド(210)の表面にとって、他のものよりも望ましい場合がある。例えば、スレッドレール(230、232、233)のベースプラットフォーム(212)の上面(218)、遠位上部面取り部(224)、及びカム面(240、242、244、245、246、247)は、ステープルドライバ(43)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されてもよいが、スレッドレール(230、232、233)の残りの表面、隆起プラットフォーム(214)の上面(220)、及び/又は中央ノーズ(250)の棚面(262)は、カートリッジ本体(70)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されなくてもよい。別の実施例として、底面(216)は、トレイ(74)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されてもよく、一方、楔形スレッド(210)の近位端面は、プッシャブロック(80)との相互作用に基づいて最終表面仕上げを受容するように選択されなくてもよい。
ここで図14A~図14Dを参照すると、発射中、楔形スレッド(210)は、図14Aに図示される近位位置から遠位に駆動されて、ステープルドライバ(43)と上向きにカム接触し、そのステープルドライバは次に、ステープル(47)を、ステープル開口部(51)を通して外へ駆動し、アンビル(18)の内面上のステープル成形ポケット(53)と成形接触する。より具体的には、図14Bに図示するように、ベースプラットフォーム(212)の遠位上部面取り部(224)は、楔形スレッド(210)の遠位並進中にそれぞれのステープルドライバ(43)とカム係合して、それぞれのステープルドライバ(43)をトレイ(74)の上方に持ち上げる。例えば、遠位上部面取り部(224)は、対応するステープル(47)を対応するステープル開口部(51)を通して排出することなく、それぞれのステープルドライバ(43)をベースプラットフォーム(212)のそれぞれの上面(218)の上の第1の高さまで持ち上げてもよい。したがって、遠位上部面取り部(224)は、それぞれのステープルドライバ(43)を「部分的に」持ち上げると考えられ得る。次いで、上面(218)は、図14Cに図示されるように、楔形スレッド(210)の連続した遠位並進中に、それぞれのステープルドライバ(43)を垂直に支持する。例えば、上面(218)は、それぞれのステープルドライバ(43)を第1の高さに一時的に維持してもよい。次いで、それぞれのスレッドレール(230、232)のカム面(240、242、244、245、246、247)は、図14Dに図示されるように、楔形スレッド(210)の更なる遠位並進中にそれぞれのステープルドライバ(43)とカム係合して、それぞれのステープルドライバ(43)をベースプラットフォーム(212)のそれぞれの上面(218)の上方に持ち上げる。例えば、カム面(240、242、244、245、246、247)は、それぞれのステープルドライバ(43)を第1の高さよりも高い第2の高さまで持ち上げて、対応するステープル(47)を対応するステープル開口部(51)を通して排出し、対応するステープル成形ポケット(53)と成形接触させることができる。したがって、カム面(240、242、244、245、246、247)は、それぞれのステープルドライバ(43)を「完全に」持ち上げると考えられ得る。ステープル成形ポケット(53)は、図14A~図14Dの図から意図的に省略されていることを理解されたい。
IV.カートリッジ付勢特徴部を有する例示的なスレッド
場合によっては、楔形スレッドに隣接するカートリッジ本体(70)の壁を横方向内向きに付勢することによって、ステープルカートリッジ(37)に更なる水平安定性を提供するように構成された楔形スレッドを提供することが望ましい場合がある。図15~図19は、そのような機能を各々提供する例示的な楔形スレッド(310、410、510、610、710)を示す。楔形スレッド(310、410、510、610、710)は各々、以下に別途記載される場合を除いて、上述の楔形スレッド(110)及び/又は楔形スレッド(210)と同様である。例えば、楔形スレッド(310、410、510、610、710)は各々、楔形スレッド(41、110、210)と同じ量の空間をステープルカートリッジ(37)内で長手方向に占有し、楔形スレッド(310、410、510、610、710)を楔形スレッド(41、110、210)と実質的に交換可能にする。
A.トーイン内側及び外側スレッドレール並びにアンダーカットを有する例示的なスレッド
図15は、ベースプラットフォーム(312)と、ベースプラットフォーム(312)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(314)とを含むベースを備える例示的な楔形スレッド(310)を描写する。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(312)は、水平面を画定し、楔形スレッド(310)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、トレイ(74)に沿って長手方向に摺動するように構成された、実質的に平坦な底面(316)を有する。ベースプラットフォーム(312)はまた、底面(316)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(318)を有し、隆起プラットフォーム(314)は同様に、底面(316)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(320)を有する。図示されるように、上面(318、320)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(310)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。
楔形スレッド(310)は、ベースプラットフォーム(312)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(330)と、ベースプラットフォーム(312)及び隆起プラットフォーム(314)の両方から上向きに延在する横方向に対向する一対の内側スレッドレール(332)とを更に備える。スレッドレール(330、332)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例のスレッドレール(330、332)は各々、ベースプラットフォーム(312)及び隆起プラットフォーム(314)のそれぞれの上面(318、320)から横方向内向きに傾斜又は屈曲しており、スレッドレール(330、332)が水平面に対して及び垂直長手方向面に対して斜めに配向されるようになっている。より具体的には、各スレッドレール(330、332)は、垂直長手方向面の各側のスレッドレール(330、332)が互いに平行になるように、かつ楔形スレッド(310)が少なくともスレッドレール(330、332)の構成に関して垂直長手方向面に対して実質的に対称になるように、垂直長手方向面(又はそれに平行な任意の平面)に対して同じ斜角(α)で横方向内向きに屈曲される。いつくかの変形例では、傾角(α)は、約7.5度である場合がある。あるいは、任意の他の好適な角度が使用されてもよい。図示される実施例では、楔形スレッド(310)は、対応する内側スレッドレール(332)に隣接する隆起プラットフォーム(314)の上面(320)から下向きに延在する横方向に対向する一対の凹部(334)を含み、内側スレッドレール(332)の横方向内向きに屈曲した構成を容易にすることを支援する。凹部(334)はまた、「アンダーカット」とも称され得る。いくつかの変形例では、凹部(334)は各々、それぞれの内側スレッドレール(332)の長さに沿って少なくとも部分的に延在してもよい。
図示されるように、スレッドレール(330、332)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(310)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(330、332)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、本変形例のスレッドレール(330、332)の横方向内向きに屈曲した構成は、壁(71)の横方向外向きへの偏向を抑制するのに特に好適であり得る。例えば、本変形例のスレッドレール(330、332)は、使用(例えば、締め付け及び/又は発射)中に壁(71)に加えられ得る任意の横方向外向きの力に対抗することによって、対応する壁(71)を実質的に垂直な配向に向かって付勢し得る。この点に関して、斜角(α)は、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を制限するか、又は全く引き起こさずに、そのような横方向外向きに向けられた力に打ち勝つのに十分な、各スレッドレール(330、332)によって対応する壁(71)に印加される横方向内向きの力の所望の量を達成するように選択され得る。同様に、スレッドレール(330、332)は各々、閾値力が加えられたときにスレッドレール(330、332)が横方向外向きに弾性的に付勢されることを可能にすることによって、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を最小限に抑えるために、所定量の可撓性を伴って、ベースプラットフォーム(312)及び隆起プラットフォーム(314)にそれぞれ取り付けられてもよい。したがって、スレッドレール(330、332)は、横方向内向きに弾性的に付勢されると考えられ得る。いくつかの変形例では、スレッドレール(330、332)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(310)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(310)は、内側スレッドレール(332)間で隆起プラットフォーム(314)から上向きに延在する中央ノーズ(350)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(350)は、隆起プラットフォーム(314)の上面(320)を画定するように、各凹部(334)から横方向に離隔されている。
図示されるように、中央ノーズ(350)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(350)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、中央ノーズ(150、250)に関して上述したように、楔形スレッド(310)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直方向に支持及び/又は水平方向に安定させる。例えば、中央ノーズ(350)は、対応する内側スレッドレール(332)によって内壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によって引き起こされ得る、内壁(71)の横方向内向きへの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。同様に、内側スレッドレール(332)は、対応する外側スレッドレール(330)によって外壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によって引き起こされる可能性がある外壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止することができる。いくつかの変形例では、ステープルカートリッジ(37)の全体的な外形を変形させない、より具体的には、対応するステープル成形ポケット(53)に対するステープル開口部(51)の位置ずれを引き起こさない、内壁及び/又は外壁(71)のいくらかの横方向内向きへの偏向が許容され得る。したがって、楔形スレッド(310)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(350)及びスレッドレール(330、332)は、各スレッドレール(330、332)のそれぞれの長手方向位置でカートリッジ本体(70)に改善された水平方向安定性を協働して提供することができる。アンビル(18)は、図15の図から意図的に省略されていることを理解されたい。
B.トーイン内側及び外側スレッドレールを有する例示的なスレッド
図16は、ベースプラットフォーム(412)と、ベースプラットフォーム(412)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(414)とを含む、ベースを備える、例示的な楔形スレッド(410)を描写する。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(412)は、水平面を画定し、楔形スレッド(410)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、トレイ(74)に沿って長手方向に摺動するように構成された、実質的に平坦な底面(416)を有する。ベースプラットフォーム(412)はまた、底面(416)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(418)を有し、隆起プラットフォーム(414)は同様に、底面(416)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(420)を有する。図示されるように、上面(418、420)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(410)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。
楔形スレッド(410)は、ベースプラットフォーム(412)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(430)と、ベースプラットフォーム(412)及び隆起プラットフォーム(414)の両方から上向きに延在する横方向に対向する一対の内側スレッドレール(432)とを更に備える。スレッドレール(430、432)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例のスレッドレール(430、432)は各々、ベースプラットフォーム(412)及び隆起プラットフォーム(414)のそれぞれの上面(418、420)から横方向内向きに傾斜又は屈曲しており、スレッドレール(430、432)が水平面に対して及び垂直長手方向面に対して斜めに配向されるようになっている。より具体的には、各スレッドレール(430、432)は、垂直長手方向面の各側のスレッドレール(430、432)が互いに平行になるように、かつ楔形スレッド(410)が少なくともスレッドレール(430、432)の構成に関して、垂直長手方向面に対して実質的に対称になるように、垂直長手方向面(又はそれに平行な任意の平面)に対して同じ斜角(α)で横方向内向きに屈曲される。いつくかの変形例では、傾角(α)は、約7.5度である場合がある。あるいは、任意の他の好適な角度が使用されてもよい。
図示されるように、スレッドレール(430、432)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(410)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(430、432)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、本変形例のスレッドレール(430、432)の横方向内向きに屈曲した構成は、壁(71)の横方向外向きへの偏向を阻止するのに特に好適であり得る。例えば、本変形例のスレッドレール(430、432)は、使用(例えば、締め付け及び/又は発射)中に壁(71)に加えられ得る任意の横方向外向きに向けられた力に対抗することによって、対応する壁(71)を実質的に垂直な配向に向かって付勢し得る。この点に関して、斜角(α)は、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を制限するか、又は全く引き起こさずに、そのような横方向外向きに向けられた力に打ち勝つのに十分な、各スレッドレール(430、432)によって対応する壁(71)に印加される横方向内向きに向けられた力の所望の量を達成するように選択され得る。同様に、スレッドレール(430、432)は各々、閾値力が加えられたときにスレッドレール(430、432)が横方向外向きに弾性的に付勢されることを可能にすることによって、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を最小限に抑えるために、所定量の可撓性を伴って、それぞれ、ベースプラットフォーム(412)及び隆起プラットフォーム(414)に取り付けられてもよい。したがって、スレッドレール(430、432)は、横方向内向きに弾性的に付勢されると考えられ得る。いくつかの変形例では、スレッドレール(430、432)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(410)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(410)は、内側スレッドレール(432)間で隆起プラットフォーム(414)から上向きに延在する中央ノーズ(450)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(450)は、隆起プラットフォーム(414)の上面(420)を画定するように、各内側スレッドレール(432)から横方向に離隔されている。より具体的には、中央ノーズ(450)は、内側スレッドレール(432)から等間隔に離隔されている。
図示されるように、中央ノーズ(450)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(450)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、中央ノーズ(150、250)に関して上述したように、楔形スレッド(410)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直方向に支持及び/又は水平方向に安定させる。例えば、中央ノーズ(450)は、対応する内側スレッドレール(432)によって内壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によって引き起こされ得る、内壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。同様に、内側スレッドレール(432)は、対応する外側スレッドレール(430)によって外壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によって引き起こされ得る外壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止することができる。いくつかの変形例では、ステープルカートリッジ(37)の全体的な外形を変形させない、より具体的には、対応するステープル成形ポケット(53)に対するステープル開口部(51)の位置ずれを引き起こさない、内壁及び/又は外壁(71)のいくらかの横方向内向きの偏向が許容され得る。したがって、楔形スレッド(410)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(450)及びスレッドレール(430、432)は、各スレッドレール(430、432)のそれぞれの長手方向位置でカートリッジ本体(70)に改善された水平方向安定性を協働して提供することができる。アンビル(18)は、図16の図から意図的に省略されていることを理解されたい。
C.トーイン内側スレッドレールを有する例示的なスレッド
図17は、ベースプラットフォーム(512)と、ベースプラットフォーム(512)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(514)とを含む、ベースを備える、例示的な楔形スレッド(510)を描写する。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(512)は、水平面を画定し、楔形スレッド(510)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、トレイ(74)に沿って長手方向に摺動するように構成された、実質的に平坦な底面(516)を有する。ベースプラットフォーム(512)はまた、底面(516)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(518)を有し、隆起プラットフォーム(514)は同様に、底面(516)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(520)を有する。図示されるように、上面(518、520)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(510)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。
楔形スレッド(510)は、ベースプラットフォーム(512)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(530)と、ベースプラットフォーム(512)及び隆起プラットフォーム(514)の両方から上向きに延在する横方向に対向する一対の内側スレッドレール(532)とを更に備える。スレッドレール(530、532)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例の外側スレッドレール(530)は、ベースプラットフォーム(512)のそれぞれの上面(518)から実質的に真っ直ぐかつ直立して延在し、そのため、外側スレッドレール(530)は、水平面に対して垂直に配向され、垂直長手方向面に平行である。本変形例の内側スレッドレール(532)は各々、隆起プラットフォーム(514)のそれぞれの上面(520)から横方向内向きに傾斜又は屈曲しており、そのため、内側スレッドレール(532)は、水平面に対して及び垂直長手方向面に対して斜めに配向されている。より具体的には、各内側スレッドレール(532)は、内側スレッドレール(532)が各々、隣接する外側スレッドレール(530)に対して斜めに配向されるように、かつ楔形スレッド(510)が少なくともスレッドレール(530、532)の構成に関して、垂直長手方向面に対して実質的に対称であるように、垂直長手方向面(又はそれに平行な任意の平面)に対して斜角(α)で横方向内向きに屈曲される。いつくかの変形例では、傾角(α)は、約7.5度である場合がある。あるいは、任意の他の好適な角度が使用されてもよい。
図示されるように、スレッドレール(530、532)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(510)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(530、532)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、本変形例の内側スレッドレール(532)の横方向内向きに屈曲した構成は、内壁(71)の横方向外向きへの偏向を阻止するのに特に好適であり得る。例えば、本変形例の内側スレッドレール(532)は、使用(例えば、クランプ及び/又は発射)中に内壁(71)に印加され得る任意の横方向外向きに向けられた力に対抗することによって、対応する内壁(71)を実質的に垂直な配向に向かって付勢し得る。この点に関して、斜角(α)は、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を制限するか、又は全く引き起こさずに、そのような横方向外向きに向けられた力に打ち勝つのに十分な、各内側スレッドレール(532)によって対応する内壁(71)に印加される横方向内向きに向けられた力の所望の量を達成するように選択され得る。同様に、内側スレッドレール(532)は各々、所定量の可撓性を有する隆起プラットフォーム(514)に取り付けられて、内側スレッドレール(532)が閾値力の印加時に横方向外向きに弾性的に付勢されることを可能にすることによって、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を最小限に抑えることができる。したがって、内側スレッドレール(532)は、横方向内向きに弾性的に付勢されると考えられ得る。いくつかの変形例では、スレッドレール(530、532)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(510)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(510)は、内側スレッドレール(532)間で隆起プラットフォーム(514)から上向きに延在する中央ノーズ(550)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(550)は、隆起プラットフォーム(514)の上面(520)を画定するように、各内側スレッドレール(532)から横方向に離隔されている。より具体的には、中央ノーズ(550)は、内側スレッドレール(532)から等間隔に離隔されている。
図示されるように、中央ノーズ(550)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(550)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、中央ノーズ(150、250)に関して上述したように、楔形スレッド(510)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直方向に支持及び/又は水平方向に安定させる。例えば、中央ノーズ(550)は、対応する内側スレッドレール(532)によって内壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によって引き起こされ得る、内壁(71)の横方向内向きへの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。同様に、内側スレッドレール(532)は、対応する外側スレッドレール(530)によって外壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によってさもなければ引き起こされ得る外壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止することができる。いくつかの変形例では、ステープルカートリッジ(37)の全体的な外形を変形させない、より具体的には、対応するステープル成形ポケット(53)に対するステープル開口部(51)の位置ずれを引き起こさない、内壁及び/又は外壁(71)のいくらかの横方向内向きの偏向が許容され得る。したがって、楔形スレッド(510)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(550)及びスレッドレール(530、532)は、各スレッドレール(530、532)のそれぞれの長手方向位置でカートリッジ本体(70)に改善された水平方向安定性を協働して提供することができる。アンビル(18)は、図17の図から意図的に省略されていることを理解されたい。
D.V字形ベースを有する例示的なスレッド
図18は、ベースプラットフォーム(612)と、ベースプラットフォーム(612)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(614)とを含む、ベースを備える、例示的な楔形スレッド(610)を描写する。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(612)及び隆起プラットフォーム(614)は各々、長手方向に延在する逆V字形スロット(615)によって分岐しており、楔形スレッド(610)の横方向に対向する半分が各々、互いに向かって横方向内向きに傾斜又は屈曲し得るようになっている。この点に関して、ベースプラットフォーム(612)は、水平面に対して斜めに配向された、横方向に対向する一対の実質的に平坦な底面(616)を有する(例えば、底面(616)の最下部の横方向内側縁部によって集合的に画定される)。より具体的には、各底面(616)は、水平面に対して同じ斜角(θ)で横方向内向きに屈曲され、そのため、ベースプラットフォーム(612)は、概ねV字形の断面を有し、かつ楔形スレッド(610)は、少なくとも底面(616)の構成に関して、垂直長手方向面に対して実質的に対称である。ベースプラットフォーム(612)はまた、それぞれの底面(616)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(618)を有し、隆起プラットフォーム(614)は同様に、それぞれの底面(616)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(620)を有する。上面(618、620)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(610)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。
楔形スレッド(610)は、ベースプラットフォーム(612)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(630)と、ベースプラットフォーム(612)及び隆起プラットフォーム(614)の両方から上向きに延在する横方向に対向する一対の内側スレッドレール(632)とを更に備える。スレッドレール(630、632)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例のスレッドレール(630、632)は、ベースプラットフォーム(612)及び隆起プラットフォーム(614)のそれぞれの上面(618、620)から実質的に真っ直ぐかつ直立して延在し、そのため、スレッドレール(630、632)は、水平面に対する底面(616)の斜めの配向を介して、水平面に対して及び垂直長手方向面に対して斜めに配向される。より具体的には、ベースプラットフォーム(612)の横方向内向きに屈曲した構成により、各スレッドレール(630、632)は、垂直長手方向面(又はそれに平行な任意の平面)に対して同じ斜角(α)で横方向内向きに屈曲されることで、垂直長手方向面の各側のスレッドレール(630、632)が互いに平行になり、かつ楔形スレッド(610)が少なくともスレッドレール(630、632)の構成に対して垂直長手方向面に対して実質的に対称になるようにする。いつくかの変形例では、傾角(α)は、約7.5度である場合がある。あるいは、任意の他の好適な角度が使用されてもよい。
スレッドレール(630、632)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(610)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(630、632)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、本変形例のスレッドレール(630、632)の横方向内向きに屈曲した構成は、壁(71)の横方向外向きへの偏向を阻止するのに特に好適であり得る。例えば、本変形例のスレッドレール(630、632)は、使用(例えば、締め付け及び/又は発射)中に壁(71)に加えられ得る任意の横方向外向きに向けられた力に対抗することによって、対応する壁(71)を実質的に垂直な配向に向かって付勢し得る。この点に関して、斜角(θ)及び/又は斜角(α)は、対応する壁(71)の限定された横方向内向きの屈曲を引き起こすか、又は横方向内向きの屈曲を引き起こさずに、そのような横方向外向きに向けられた力に打ち勝つのに十分な、各スレッドレール(630、632)によって対応する壁(71)に印加される横方向内向きに向けられた力の所望の量を達成するように選択され得る。スロット(615)は、楔形スレッド(610)の横方向に対向する半分に所定量の可撓性を提供して、スレッドレール(630、632)が閾値力の印加時に横方向外向きに弾性的に付勢されることを可能にすることによって、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を最小限に抑えることができる。したがって、スレッドレール(630、632)は、横方向内向きに弾性的に付勢されると考えられ得る。いくつかの変形例では、スレッドレール(630、632)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(610)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(610)は、内側スレッドレール(632)間で隆起プラットフォーム(614)から上向きに延在する中央ノーズ(650)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(650)は、隆起プラットフォーム(614)の上面(620)を画定するように、各凹部(634)から横方向に離隔されている。
中央ノーズ(650)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(650)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、中央ノーズ(150、250)に関して上述したように、楔形スレッド(610)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直方向に支持及び/又は水平方向に安定させる。例えば、中央ノーズ(650)は、対応する内側スレッドレール(632)によって内壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によってさもなければ引き起こされ得る、内壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。同様に、内側スレッドレール(632)は、対応する外側スレッドレール(630)によって外壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によってさもなければ引き起こされ得る外壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止することができる。いくつかの変形例では、ステープルカートリッジ(37)の全体的な外形を変形させない、より具体的には、対応するステープル成形ポケット(53)に対するステープル開口部(51)の位置ずれを引き起こさない、内壁及び/又は外壁(71)のいくらかの横方向内向きの偏向が許容され得る。したがって、楔形スレッド(610)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(650)及びスレッドレール(630、632)は、各スレッドレール(630、632)のそれぞれの長手方向位置でカートリッジ本体(70)に改善された水平方向安定性を協働して提供することができる。
E.分岐したノーズを有する例示的なスレッド
図19は、ベースプラットフォーム(712)と、ベースプラットフォーム(712)から上向きに延在する中央隆起プラットフォーム(714)とを含む、ベースを備える、例示的な楔形スレッド(710)を描写する。図示される実施例では、ベースプラットフォーム(712)は、水平面を画定し、楔形スレッド(710)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、トレイ(74)に沿って長手方向に摺動するように構成された、実質的に平坦な底面(716)を有する。ベースプラットフォーム(712)はまた、底面(716)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(718)を有し、隆起プラットフォーム(714)は同様に、底面(716)に平行な横方向に対向する一対の実質的に平坦な上面(720)を有する。上面(718、720)は、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの底面に直面し、かつ/若しくは摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(710)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、対応する壁(71)を垂直に支持するように構成されている。
楔形スレッド(710)は、ベースプラットフォーム(712)から上向きに延在する横方向に対向する一対の外側スレッドレール(730)と、ベースプラットフォーム(712)及び隆起プラットフォーム(714)の両方から上向きに延在する横方向に対向する一対の内側スレッドレール(732)とを更に備える。スレッドレール(730、732)は、「カムランプ」又は「カム楔形」とも称され得る。本変形例のスレッドレール(730、732)は各々、ベースプラットフォーム(712)及び隆起プラットフォーム(714)のそれぞれの上面(718、720)から横方向内向きに傾斜又は屈曲しており、スレッドレール(730、732)が水平面に対して及び垂直長手方向面に対して斜めに配向されるようになっている。より具体的には、各スレッドレール(730、732)は、垂直長手方向面の各側のスレッドレール(730、732)が互いに平行になるように、かつ楔形スレッド(710)が少なくともスレッドレール(730、732)の構成に関して、垂直長手方向面に対して実質的に対称になるように、垂直長手方向面(又はそれに平行な任意の平面)に対して同じ斜角(α)で横方向内向きに屈曲される。いつくかの変形例では、傾角(α)は、約7.5度である場合がある。あるいは、任意の他の好適な角度が使用されてもよい。図示される実施例では、楔形スレッド(710)は、対応する内側スレッドレール(732)に隣接する隆起プラットフォーム(714)の上面(720)から下向きに延在する横方向に対向する一対の凹部(734)を含み、内側スレッドレール(732)の横方向内向きに屈曲した構成を容易にすることを支援する。凹部(734)はまた、「アンダーカット」とも称され得る。いくつかの変形例では、凹部(734)は各々、それぞれの内側スレッドレール(732)の長さに沿って少なくとも部分的に延在してもよい。
スレッドレール(730、732)は、カートリッジ本体(70)の対応する長手方向に延在するスロット(73)内に受容され、カートリッジ本体(70)の対応する壁(71)のそれぞれの側面に摺動可能に接触するか、又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(710)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(71)を水平に安定させるように構成されている。例えば、外側及び内側スレッドレール(730、732)は、壁(71)の横方向内向き及び/又は横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、本変形例のスレッドレール(730、732)の横方向内向きに屈曲した構成は、壁(71)の横方向外向きへの偏向を阻止するのに特に好適であり得る。例えば、本変形例のスレッドレール(730、732)は、使用(例えば、締め付け及び/又は発射)中に壁(71)に加えられ得る任意の横方向外向きに向けられた力に対抗することによって、対応する壁(71)を実質的に垂直な配向に向かって付勢し得る。この点に関して、斜角(α)は、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を制限するか、又は全く引き起こさずに、そのような横方向外向きに向けられた力に打ち勝つのに十分な、各スレッドレール(730、732)によって対応する壁(71)に印加される横方向内向きに向けられた所望の量の力を達成するように選択され得る。同様に、スレッドレール(730、732)は各々、閾値力が加えられたときにスレッドレール(730、732)が横方向外向きに弾性的に付勢されることを可能にすることによって、対応する壁(71)の横方向内向きの屈曲を最小限に抑えるために、所定量の可撓性を伴って、それぞれ、ベースプラットフォーム(712)及び隆起プラットフォーム(714)に取り付けられてもよい。したがって、スレッドレール(730、732)は、横方向内向きに弾性的に付勢されると考えられ得る。いくつかの変形例では、スレッドレール(730、732)は、追加的に又は代替的に、カートリッジ本体(70)の対応するスロット(73)のそれぞれの上部スロット表面に摺動可能に接触するか又は別様に係合し、それによって、楔形スレッド(710)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、上部デッキ(72)を垂直に支持するように構成されてもよい。
楔形スレッド(710)は、内側スレッドレール(732)間で隆起プラットフォーム(714)から上向きに延在する中央ノーズ(750)を更に備える。図示される実施例では、中央ノーズ(750)は、隆起プラットフォーム(714)の上面(720)を画定するように、各凹部(734)から横方向に離隔されている。本変形例では、中央ノーズ(750)は、長手方向に延在するU字型スロット(751)によって分岐されて、中央ノーズ(750)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を容易にする。
中央ノーズ(750)は、ステープルカートリッジ(37)の垂直スロット(49)内に少なくとも部分的に受容されるように構成されている。いくつかの変形例では、中央ノーズ(750)は、カートリッジ本体(70)の内壁(71)に摺動可能に接触するか、又は別様に係合するように構成され、それによって、中央ノーズ(150、250)に関して上述したように、楔形スレッド(710)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、内壁(71)を垂直方向に支持及び/又は水平方向に安定させる。例えば、中央ノーズ(750)は、対応する内側スレッドレール(732)によって内壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によって引き起こされ得る、内壁(71)の横方向内向きへの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。同様に、内側スレッドレール(732)は、対応する外側スレッドレール(730)によって外壁(71)に加えられる横方向内向きに向けられた力によってさもなければ引き起こされ得る外壁(71)の横方向内向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止することができる。いくつかの変形例では、ステープルカートリッジ(37)の全体的な外形を変形させない、より具体的には、対応するステープル成形ポケット(53)に対するステープル開口部(51)の位置ずれを引き起こさない、内壁及び/又は外壁(71)のいくらかの横方向内向きの偏向が許容され得る。この点に関して、中央ノーズ(750)は、そのように許容される内壁(71)の横方向内向きへの偏向に対応するために、横方向内向きに屈曲してもよい。したがって、楔形スレッド(710)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、中央ノーズ(750)及びスレッドレール(730、732)は、各スレッドレール(730、732)のそれぞれの長手方向位置でカートリッジ本体(70)に改善された水平方向安定性を協働して提供することができる。
本変形例の楔形スレッド(110、210、310、410、510、610、710)は、ステープルカートリッジ(37)などの腹腔鏡外科用ステープラとともに使用するように構成されたステープルカートリッジに関連して本明細書に図示され、説明されているが、他の変形例の楔形スレッド(110、210、310、410、510、610、710)が、切開外科処置において非腹腔鏡外科用ステープラとともに使用するように構成されたステープルカートリッジとともに使用するように適合され得ることが理解されよう。そのような非腹腔鏡外科用ステープラの例は、米国特許公開第2020/0046350号、2020年2月13日に公開された、発明の名称「Firing System for Linear Surgical Stapler」;同第2020/0046351号、2020年2月13日に公開された、発明の名称「Decoupling Mechanism for Linear Surgical Stapler」;同第2020/0046353号、2020年2月13日に公開された、発明の名称「Clamping Assembly for Linear Surgical Stapler」;及び米国特許出願公開第16/537,005号、2019年8月9日に出願された、発明の名称「Linear Surgical Stapler」に開示されている。これらの参考文献の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
V.カートリッジに一体化された例示的な付勢特徴部
場合によっては、楔形スレッド(41)に隣接するカートリッジ本体の壁を横方向内向きに付勢することによって、ステープルカートリッジ(37)と比較して改善された水平安定性を有するステープルカートリッジを提供することが望ましい場合がある。図20は、そのような機能を提供する例示的なステープルカートリッジ(868)を図示する。ステープルカートリッジ(868)は、特に以下に記載されているものを除き、上記のステープルカートリッジ(37)に類似している。例えば、ステープルカートリッジ(37)は、下部ジョー(16)のチャネル(39)内に、着脱可能に設置されるように構成されてもよい。
図示されるように、この実施例のステープルカートリッジ(868)は、複数の壁(871)を有するカートリッジ本体(870)を含み、これは上部デッキ(872)を提示する。カートリッジ本体(870)は、それぞれの壁(871)の間に位置付けられた複数の長手方向に延在するスロット(873)を更に有する。カートリッジ本体(870)は、下部カートリッジトレイ(874)と連結される。図示されるように、垂直スロット(849)が、ステープルカートリッジ(868)の一部を貫いて形成されている。3列のステープル開口部(851)が、垂直スロット(849)の一方の側部上の上部デッキ(872)を貫いて形成され、別の3列のステープル開口部(851)の組が、垂直スロット(849)の他方の側部上の上部デッキ(872)を貫いて形成されている。
本変形例では、カートリッジ本体(870)は、トレイ(874)の上方でカートリッジ本体(870)の両側から横方向外向きに延在する、横方向に対向する一対の上部突出部(875)を含む。同様に、トレイ(874)は、トレイ(874)の両側から横方向外向きに延在する、横方向に対向する一対の下部突出部(876)を含む。突出部(875、876)は、下部ジョー(16)のチャネル(39)のそれぞれの側面に当接するか又は別様に係合するように構成されており、それによって、上述の楔形スレッド(41、110、210、310、410、510、610、710)のいずれかなどの楔形スレッド(図示せず)がステープルカートリッジ(37)を通って長手方向に移動する間、壁(871)を水平に安定させる。例えば、突出部(875、876)は、壁(871)の横方向外向きの偏向(例えば、屈曲)を阻止し得る。この点に関して、本変形例の突出部(875、876)は、使用(例えば、締め付け及び/又は発射)中に壁(871)に印加され得る任意の横方向外向きに向けられた力に対抗することによって、対応する壁(871)を実質的に垂直配向に向かって付勢し得る。いくつかの変形例では、一方又は両方の上部突出部(875)が省略されてもよい。いくつかの他の変形例では、一方又は両方の下部突出部(876)が省略されてもよい。
VI.組織間隙を減少させるための突出部を伴うカートリッジトレイを有する例示的なカートリッジ
場合によっては、ステープルカートリッジの上部デッキと、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面との間の組織間隙を、ステープルカートリッジ(37)と比較して減少させ、それにより、より緊密に成形されたステープル(47)を製造することを可能にするステープルカートリッジを提供することが望ましい場合がある。図21は、そのような機能を提供する例示的なステープルカートリッジ(968)を図示する。ステープルカートリッジ(968)は、特に以下に記載されているものを除き、上記のステープルカートリッジ(37)に類似している。例えば、ステープルカートリッジ(37)は、下部ジョー(16)のチャネル(39)内に、着脱可能に設置されるように構成されてもよい。
図示されるように、この実施例のステープルカートリッジ(968)は、下部カートリッジトレイ(974)と連結されているカートリッジ本体(70)を含む。本変形例では、トレイ(974)は、トレイ(974)の下面から下向きに延在する横方向に対向する一対の外側突出部(975)と、トレイ(974)の下面から下向きに延在する横方向に対向する一対の内側突出部(976)とを含む。いくつかの変形例では、突出部(975、976)は各々、トレイ(974)の材料厚さ(T)よりも大きい、トレイ(974)の下面に対する高さ(H)を有してもよい。例えば、突出部(975、976)は各々、トレイ(974)の下面に対して約0.010インチの高さ(H)を有してもよく、一方で、トレイ(974)は、約0.007インチの材料厚さ(T)を有してもよい。代替的に、任意の他の好適な高さの突出部(975、976)が使用されてもよい。いずれにしても、突出部(975、976)は、下部ジョー(16)のチャネル(39)の上面に当接するか、又は別様に係合し、それによって、トレイ(974)を下部ジョー(16)のチャネル(39)の上面の上方に垂直に支持するように構成されている。例えば、突出部(975、976)は、突出部(975、976)の高さ(H)だけ、トレイ(74)と比較して、チャネル(39)の上面に対するトレイ(974)の上面の高さ(例えば、楔形スレッド(310)などの楔形スレッドがそれに沿って長手方向に並進し得る)を増加させてもよく、それによって、突出部(975、976)の高さ(H)だけ、チャネル(39)の上面に対する上部デッキ(72)の高さも増加させる。したがって、上部デッキ(72)は、ステープル成形ポケット(53)を有するアンビル(18)の内面から内側及び外側組織間隙(Gi、Go)だけ離隔されてもよく、内側及び外側組織間隙(Gi、Go)はそれぞれ、突出部(975、976)の高さ(H)だけ突出部(975、976)がない場合に提供されるものよりも小さい。例えば、内側組織間隙(Gi)は、約0.04インチであってもよく、及び/又は外側組織間隙(Go)は、約0.055インチであってもよい。このようにして、ステープルカートリッジ(968)は、アンビル(18)と協働して、ステープルカートリッジ(37)によって生成されるものと比較してより緊密に形成されたステープル(47)を生成することができ、したがって、ステープルカートリッジ(37)によって生成されるものよりもより緊密に組織をクランプすることが可能であり得る。
VII.組み合わせの例
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせる又は適用することができる様々な非網羅的な方式に関する。以下の実施例は、本出願又は本出願のその後の出願において任意の時点で提示され得るいかなる特許請求の範囲の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。一切の権利放棄は意図されていない。以下の実施例は、単に例示的な目的で提供されているに過ぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方式で構成及び適用され得ることが企図される。また、いくつかの変形例では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略し得ることも企図される。したがって、以下に言及される態様又は特徴のいずれも、本発明者ら又は本発明者らの権利相続人によって後にそのように明示的に示されていない限り、重要であるとみなされるべきではない。本出願又は本出願に関連する後続の出願において提示される特許請求の範囲が、以下に言及されるもの以外の追加の特徴を含む場合、それらの追加の特徴は、特許性に関するいかなる理由で追加されたものとみなされるべきではない。
外科用ステープラのためのステープルドライバアクチュエータであって、(a)少なくとも1つの底面を有するベースであって、少なくとも1つの底面が平面を画定し、少なくとも1つの底面が外科用ステープラのジョーに対して長手方向に摺動するように構成されている、ベースと、(b)ベースから上向きに延在する複数のレールであって、複数のレールの各々は、少なくとも1つのカム面を含み、カム面の各々は、平面に対して傾斜しており、複数のレールは、(i)横方向に対向する一対の外側レール、及び(ii)横方向に対向する一対の内側レールを含む、複数のレールと、(c)ベースの少なくとも一部分から遠位に延在し、少なくとも1つの棚面を有する遠位ノーズであって、少なくとも1つの棚面は、上向きに面し、平面に平行であり、かつ外側レール及び内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている、遠位ノーズと、を備える、ステープルドライバアクチュエータ。
少なくとも1つの棚面は、横方向に対向する一対の棚面を含む、実施例1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、上部部分と、上部部分に対して横方向外向きに延在して、少なくとも1つの棚面を画定する下部部分とを含む、実施例1又は2に記載のステープルドライバアクチュエータ。
上部部分は、外側レール及び内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている、実施例3に記載のステープルドライバアクチュエータ。
ベースは、少なくとも1つの上面を含み、少なくとも1つの棚面は、少なくとも1つの上面から遠位に延在する、実施例1~4のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
ベースは、少なくとも1つの上面を含み、少なくとも1つの棚面及び少なくとも1つの上面は、平面に対して同じ高さに位置付けられている、実施例1~5のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
ベースは、少なくとも1つの上面を含み、少なくとも1つの棚面は、少なくとも1つの上面と継ぎ目なく連続している、実施例1~6のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、遠位先端部を含み、少なくとも1つの棚面は、遠位先端部まで遠位に延在する、実施例1~7のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
少なくとも1つの棚面は、少なくとも1つの棚面から遠位ノーズの遠位先端部に向かって下向きかつ遠位に傾斜した少なくとも1つの遠位カム面まで遠位に延在する、実施例1~7のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、ベースから上向きに延在する、実施例1~9のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、ベースから遠位に延在する、実施例1~10のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、遠位ノーズの遠位先端部から少なくとも1つの底面に向かって下向きかつ近位に傾斜した遠位カム面を含む、実施例1~11のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、内側レールの間に少なくとも部分的に位置付けられている、実施例1~12のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータ。
遠位ノーズは、内側レールの各々から等間隔に離隔されている、実施例13に記載のステープルドライバアクチュエータ。
装置であって、(a)カートリッジトレイとカートリッジ本体とを含むステープルカートリッジと、(b)実施例1~14のいずれか1つ又は2つ以上に記載のステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置であって、少なくとも1つの棚面がカートリッジ本体の少なくとも一部分を支持するように構成されるように、ステープルドライバアクチュエータが、カートリッジトレイとカートリッジ本体との間に捕捉される、装置。
装置であって、a)長手方向軸を画定するジョーと、(b)ジョーに対して移動可能なアンビルと、(c)カートリッジであって、カートリッジはジョーに挿入可能であり、カートリッジは、(i)複数の壁、及び(ii)複数の壁に対して移動可能な複数のステープルドライバを備える、カートリッジと、(d)カートリッジ内に配置されたステープルドライバアクチュエータであって、ステープルドライバアクチュエータは、(i)長手方向軸に沿ったステープルドライバアクチュエータの並進中に複数のステープルドライバのうちのそれぞれのステープルドライバとカム係合するように構成された横方向に対向する一対の外側レール、(ii)長手方向軸に沿ったステープルドライバアクチュエータの並進中に複数のステープルドライバのうちのそれぞれのステープルドライバとカム係合するように構成された横方向に対向する一対の内側レール、及び(iii)少なくとも1つ棚面を有する遠位ノーズであって、少なくとも1つの棚面は、外側レール及び内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、少なくとも1つの棚面は、長手方向軸に沿ったステープルドライバアクチュエータの並進中に複数の壁のうちの少なくとも1つの壁を支持するように構成されている、遠位ノーズを備える、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
遠位ノーズは、上部部分と、上部部分に対して横方向外向きに延在して、少なくとも1つの棚面を画定する下部部分と、を含む、実施例16に記載の装置。
上部部分は、少なくとも1つの側面を含み、少なくとも1つの側面は、外側レール及び内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、少なくとも1つの側面は、長手方向軸に沿ったステープルドライバアクチュエータの並進中に複数の壁のうちの少なくとも1つの壁を安定させるように構成されている、実施例17に記載の装置。
少なくとも1つの棚面は、横方向に対向する一対の棚面を含み、棚面は、長手方向軸に沿ったステープルドライバアクチュエータの並進中に複数の壁のうちの対応する壁を支持するように構成されている、実施例16~18のいずれか1つ又は2つ以上に記載の装置。
装置であって、a)長手方向軸を画定するジョーと、(b)ジョーに対して移動可能なアンビルと、(c)カートリッジであって、カートリッジは、ジョーに挿入可能であり、カートリッジは、(i)幅を有する細長いスロット、及び(ii)細長いスロットに対して移動可能な複数のステープルドライバを備える、カートリッジと、(d)カートリッジ内に配置されたステープルドライバアクチュエータであって、ステープルドライバアクチュエータは、(i)長手方向軸に沿ったステープルドライバアクチュエータの並進中に複数のステープルドライバとカム係合するように構成された少なくとも1つのレールと、(ii)遠位ノーズとを備え、遠位ノーズは、(A)遠位ノーズの遠位先端部まで延在する下部部分であって、下部部分は、少なくとも1つのレールに対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、下部部分は、細長いスロットの幅よりも大きい第1の厚さを有する、下部部分と、(B)遠位ノーズの遠位先端部まで延在する上部部分であって、細長いスロットの幅以下の第2の厚さを有する、上部部分とを有する、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
VIII.その他
本明細書に記載された教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上を、以下に記載された教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる:米国特許出願[代理人整理番号END9296USNP2]、本出願と同日に出願された、発明の名称「Surgical Stapler End Effector Sled Having Staple Driver Support Feature」;米国特許出願[代理人整理番号END9296USNP3]、本願と同日に出願された、発明の名称「Surgical Stapler End Effector Sled Having Tapered Distal End」;米国特許出願[代理人整理番号END9296USNP4]、本願と同日に出願された、発明の名称「Surgical Stapler End Effector Sled Having Multiple Surface Finishes」;米国特許出願[代理人整理番号END9296USNP5]、本願と同日に出願された、発明の名称「Surgical Stapler End Effector Sled Having Cartridge Biasing Feature」;米国特許出願[代理人整理番号END9296USDP1]、本出願と同日に出願された、発明の名称「Surgical Stapler End Effector Sled」、及び/又は米国特許出願[代理人整理番号END9296USDP2]、本願と同日に出願された、発明の名称「Surgical Stapler End Effector Sled」。これらの出願のそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書に記載の他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができることを理解されたい。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な好適な方法は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかであろう。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
本明細書に参照により組み込まれると言及されるあらゆる特許、刊行物、又は他の開示内容の全部又は一部は、組み込まれる内容が本開示に記載されている既存の定義、見解、又は他の開示内容と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
上記のデバイスの変形例は、医療専門家によって行われる従来の医療処置及び手術に適用するだけでなく、ロボット支援医療処置及び手術にも適用することができる。ほんの一例として、本明細書の様々な教示は、Intuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムなどのロボット外科用システムに容易に組み込むことができる。
上述のデバイスの変形形態は、1回の使用後に処分するように設計することができる、又はそれらは、複数回使用するように設計することができる。変形例は、いずれか又は両方の場合においても、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整することができる。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含み得る。特に、デバイスのいくつかの変形例は分解することができ、また、デバイスの任意の数の特定の部分又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換又は除去することができる。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、デバイスのいくつかの変形例を、再調整施設において、又は処置の直前にユーザによって、その後の使用のために再組み立てすることができる。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
単に例として、本明細書に記載される変形例は、処置の前及び/又は後に滅菌され得る。1つの滅菌技術では、デバイスをプラスチック製又はTYVEK製のバックのような密閉及び封止された容器に入れる。次に、容器及びデバイスを、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子線など、容器を透過することができる放射線場に置いてもよい。放射線は、デバイス上及び容器内の細菌を死滅させ得る。次いで、滅菌されたデバイスは、後の使用のために、滅菌容器内に保管され得る。デバイスはまた、ベータ線若しくはガンマ線、エチレンオキシド、又は蒸気を含むがこれらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を使用して滅菌することができる。
本発明の様々な実施形態を示し記載してきたが、当業者による適切な修正により、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合化を実現することができる。そのような可能な修正のいくつかについて述べてきたが、その他の修正は当業者には明らかであろう。例えば、上で考察された実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであり、必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲に関して考慮されるべきであり、本明細書及び図面に示され記載された構造及び操作の詳細に限定されないことが理解される。
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラのためのステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、
(a)少なくとも1つの底面を有するベースであって、前記少なくとも1つの底面は平面を画定し、前記少なくとも1つの底面は前記外科用ステープラのジョーに対して長手方向に摺動するように構成されている、ベースと、
(b)前記ベースから上向きに延在する複数のレールであって、前記複数のレールの各々は、少なくとも1つのカム面を含み、前記カム面の各々は、前記平面に対して傾斜しており、前記複数のレールは、
(i)横方向に対向する一対の外側レール、及び
(ii)横方向に対向する一対の内側レールを含む、複数のレールと、
(c)前記ベースの少なくとも一部分から遠位に延在し、少なくとも1つの棚面を有する遠位ノーズであって、前記少なくとも1つの棚面は、上向きに面し、前記平面に平行であり、かつ前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている、遠位ノーズと、を備える、ステープルドライバアクチュエータ。
(2) 前記少なくとも1つの棚面は、横方向に対向する一対の棚面を含む、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(3) 前記遠位ノーズは、上部部分と、前記上部部分に対して横方向外向きに延在して、前記少なくとも1つの棚面を画定する下部部分とを含む、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(4) 前記上部部分は、前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている、実施態様3に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(5) 前記ベースは、少なくとも1つの上面を含み、前記少なくとも1つの棚面は、前記少なくとも1つの上面から遠位に延在する、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(6) 前記ベースは、少なくとも1つの上面を含み、前記少なくとも1つの棚面及び前記少なくとも1つの上面は、前記平面に対して同じ高さに位置付けられている、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(7) 前記ベースは、少なくとも1つの上面を含み、前記少なくとも1つの棚面は、前記少なくとも1つの上面と継ぎ目なく連続している、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(8) 前記遠位ノーズは、遠位先端部を含み、前記少なくとも1つの棚面は、前記遠位先端部まで遠位に延在する、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(9) 前記少なくとも1つの棚面は、前記少なくとも1つの棚面から前記遠位ノーズの遠位先端部に向かって下向きかつ遠位に傾斜した少なくとも1つの遠位カム面まで遠位に延在する、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(10) 前記遠位ノーズは、前記ベースから上向きに延在する、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(11) 前記遠位ノーズは、前記ベースから遠位に延在する、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(12) 前記遠位ノーズは、前記遠位ノーズの遠位先端部から前記少なくとも1つの底面に向かって下向きかつ近位に傾斜した遠位カム面を含む、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(13) 前記遠位ノーズは、前記内側レールの間に少なくとも部分的に位置付けられている、実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(14) 前記遠位ノーズは、前記内側レールの各々から等間隔に離隔されている、実施態様13に記載のステープルドライバアクチュエータ。
(15) 装置であって、
(a)カートリッジトレイとカートリッジ本体とを含むステープルカートリッジと、
(b)実施態様1に記載のステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、前記少なくとも1つの棚面が前記カートリッジ本体の少なくとも一部分を支持するように構成されるように、前記カートリッジトレイと前記カートリッジ本体との間に捕捉されている、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
(16) 装置であって、
(a)長手方向軸を画定するジョーと、
(b)前記ジョーに対して移動可能なアンビルと、
(c)カートリッジであって、前記カートリッジは、前記ジョーに挿入可能であり、前記カートリッジは、
(i)複数の壁、及び
(ii)前記複数の壁に対して移動可能な複数のステープルドライバを備える、カートリッジと、
(d)前記カートリッジ内に配置されたステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、
(i)前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数のステープルドライバのうちのそれぞれのステープルドライバとカム係合するように構成された横方向に対向する一対の外側レール、
(ii)前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数のステープルドライバのうちのそれぞれのステープルドライバとカム係合するように構成された横方向に対向する一対の内側レール、及び
(iii)少なくとも1つの棚面を有する遠位ノーズであって、前記少なくとも1つの棚面は、前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、前記少なくとも1つの棚面は、前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数の壁のうちの少なくとも1つの壁を支持するように構成されている、遠位ノーズを備える、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
(17) 前記遠位ノーズは、上部部分と、前記上部部分に対して横方向外向きに延在して、前記少なくとも1つの棚面を画定する下部部分とを含む、実施態様16に記載の装置。
(18) 前記上部部分は、少なくとも1つの側面を含み、前記少なくとも1つの側面は、前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、前記少なくとも1つの側面は、前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数の壁のうちの前記少なくとも1つの壁を安定させるように構成されている、実施態様17に記載の装置。
(19) 前記少なくとも1つの棚面は、横方向に対向する一対の棚面を含み、前記棚面は、前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数の壁のうちの対応する壁を支持するように構成されている、実施態様16に記載の装置。
(20) 装置であって、
(a)長手方向軸を画定するジョーと、
(b)前記ジョーに対して移動可能なアンビルと、
(c)カートリッジであって、前記カートリッジは、前記ジョーに挿入可能であり、前記カートリッジは、
(i)幅を有する細長いスロット、及び
(ii)前記細長いスロットに対して移動可能な複数のステープルドライバを含む、カートリッジと、
(d)前記カートリッジ内に配置されたステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、
(i)前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数のステープルドライバとカム係合するように構成された少なくとも1つのレールと、
(ii)遠位ノーズとを備え、前記遠位ノーズは、
(A)前記遠位ノーズの遠位先端部まで延在する下部部分であって、前記下部部分は、前記少なくとも1つのレールに対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、前記下部部分は、前記細長いスロットの前記幅よりも大きい第1の厚さを有する、下部部分と、
(B)前記遠位ノーズの前記遠位先端部まで延在する上部部分であって、前記細長いスロットの前記幅以下の第2の厚さを有する、上部部分とを有する、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。

Claims (20)

  1. 外科用ステープラのためのステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、
    (a)少なくとも1つの底面を有するベースであって、前記少なくとも1つの底面は平面を画定し、前記少なくとも1つの底面は前記外科用ステープラのジョーに対して長手方向に摺動するように構成されている、ベースと、
    (b)前記ベースから上向きに延在する複数のレールであって、前記複数のレールの各々は、少なくとも1つのカム面を含み、前記カム面の各々は、前記平面に対して傾斜しており、前記複数のレールは、
    (i)横方向に対向する一対の外側レール、及び
    (ii)横方向に対向する一対の内側レールを含む、複数のレールと、
    (c)前記ベースの少なくとも一部分から遠位に延在し、少なくとも1つの棚面を有する遠位ノーズであって、前記少なくとも1つの棚面は、上向きに面し、前記平面に平行であり、かつ前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている、遠位ノーズと、を備える、ステープルドライバアクチュエータ。
  2. 前記少なくとも1つの棚面は、横方向に対向する一対の棚面を含む、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  3. 前記遠位ノーズは、上部部分と、前記上部部分に対して横方向外向きに延在して、前記少なくとも1つの棚面を画定する下部部分とを含む、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  4. 前記上部部分は、前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられている、請求項3に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  5. 前記ベースは、少なくとも1つの上面を含み、前記少なくとも1つの棚面は、前記少なくとも1つの上面から遠位に延在する、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  6. 前記ベースは、少なくとも1つの上面を含み、前記少なくとも1つの棚面及び前記少なくとも1つの上面は、前記平面に対して同じ高さに位置付けられている、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  7. 前記ベースは、少なくとも1つの上面を含み、前記少なくとも1つの棚面は、前記少なくとも1つの上面と継ぎ目なく連続している、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  8. 前記遠位ノーズは、遠位先端部を含み、前記少なくとも1つの棚面は、前記遠位先端部まで遠位に延在する、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  9. 前記少なくとも1つの棚面は、前記少なくとも1つの棚面から前記遠位ノーズの遠位先端部に向かって下向きかつ遠位に傾斜した少なくとも1つの遠位カム面まで遠位に延在する、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  10. 前記遠位ノーズは、前記ベースから上向きに延在する、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  11. 前記遠位ノーズは、前記ベースから遠位に延在する、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  12. 前記遠位ノーズは、前記遠位ノーズの遠位先端部から前記少なくとも1つの底面に向かって下向きかつ近位に傾斜した遠位カム面を含む、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  13. 前記遠位ノーズは、前記内側レールの間に少なくとも部分的に位置付けられている、請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  14. 前記遠位ノーズは、前記内側レールの各々から等間隔に離隔されている、請求項13に記載のステープルドライバアクチュエータ。
  15. 装置であって、
    (a)カートリッジトレイとカートリッジ本体とを含むステープルカートリッジと、
    (b)請求項1に記載のステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、前記少なくとも1つの棚面が前記カートリッジ本体の少なくとも一部分を支持するように構成されるように、前記カートリッジトレイと前記カートリッジ本体との間に捕捉されている、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
  16. 装置であって、
    (a)長手方向軸を画定するジョーと、
    (b)前記ジョーに対して移動可能なアンビルと、
    (c)カートリッジであって、前記カートリッジは、前記ジョーに挿入可能であり、前記カートリッジは、
    (i)複数の壁、及び
    (ii)前記複数の壁に対して移動可能な複数のステープルドライバを備える、カートリッジと、
    (d)前記カートリッジ内に配置されたステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、
    (i)前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数のステープルドライバのうちのそれぞれのステープルドライバとカム係合するように構成された横方向に対向する一対の外側レール、
    (ii)前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数のステープルドライバのうちのそれぞれのステープルドライバとカム係合するように構成された横方向に対向する一対の内側レール、及び
    (iii)少なくとも1つの棚面を有する遠位ノーズであって、前記少なくとも1つの棚面は、前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、前記少なくとも1つの棚面は、前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数の壁のうちの少なくとも1つの壁を支持するように構成されている、遠位ノーズを備える、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
  17. 前記遠位ノーズは、上部部分と、前記上部部分に対して横方向外向きに延在して、前記少なくとも1つの棚面を画定する下部部分とを含む、請求項16に記載の装置。
  18. 前記上部部分は、少なくとも1つの側面を含み、前記少なくとも1つの側面は、前記外側レール及び前記内側レールの各々に対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、前記少なくとも1つの側面は、前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数の壁のうちの前記少なくとも1つの壁を安定させるように構成されている、請求項17に記載の装置。
  19. 前記少なくとも1つの棚面は、横方向に対向する一対の棚面を含み、前記棚面は、前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数の壁のうちの対応する壁を支持するように構成されている、請求項16に記載の装置。
  20. 装置であって、
    (a)長手方向軸を画定するジョーと、
    (b)前記ジョーに対して移動可能なアンビルと、
    (c)カートリッジであって、前記カートリッジは、前記ジョーに挿入可能であり、前記カートリッジは、
    (i)幅を有する細長いスロット、及び
    (ii)前記細長いスロットに対して移動可能な複数のステープルドライバを含む、カートリッジと、
    (d)前記カートリッジ内に配置されたステープルドライバアクチュエータであって、前記ステープルドライバアクチュエータは、
    (i)前記長手方向軸に沿った前記ステープルドライバアクチュエータの並進中に前記複数のステープルドライバとカム係合するように構成された少なくとも1つのレールと、
    (ii)遠位ノーズとを備え、前記遠位ノーズは、
    (A)前記遠位ノーズの遠位先端部まで延在する下部部分であって、前記下部部分は、前記少なくとも1つのレールに対して少なくとも部分的に遠位に位置付けられ、前記下部部分は、前記細長いスロットの前記幅よりも大きい第1の厚さを有する、下部部分と、
    (B)前記遠位ノーズの前記遠位先端部まで延在する上部部分であって、前記細長いスロットの前記幅以下の第2の厚さを有する、上部部分とを有する、ステープルドライバアクチュエータと、を備える、装置。
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