JP2023547099A - 咬合力緩衝機能を有する歯科インプラント用アバットメント - Google Patents

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Abstract

本発明は、補綴物を介して伝わる咬合力を緩衝する機能を行い、補綴物との結合が接着剤ではなく弾性結合によって可能な歯科インプラント用アバットメント(abutment)に関し、より詳しくは、補綴物が装着されるアバットメントの上部外側面には、直下方部位よりもさらに大きい外径で外方に突出するように形成された補綴物締結突出部が形成され、前記アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部がアバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設成されるが、一定区間螺旋形または斜線形に形成された歯科インプラント用アバットメントに関する。

Description

本発明は、補綴物を介して伝わる咬合力を緩衝する機能を行い、補綴物との結合が接着剤ではなく弾性結合によって可能な歯科インプラント用アバットメント(abutment)に関し、より詳しくは、補綴物が装着されるアバットメントの上部外側面には直下方部位よりもさらに大きい外径で外方に突出するように形成された補綴物締結突出部が形成され、前記アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部がアバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設されるが、一定区間螺旋形または斜線形に形成されることにより、前記複数の切片の弾性復元力を用いた簡単な操作によって補綴物を接着剤なしで容易にアバットメントの上部に結合することができ、螺旋形または斜線形の切開部構造によって十分な緩衝機能を得ることができ、それによりアバットメントに持続的に加えられる咬合力を効率よく緩衝して固定スクリューの緩み現象及び破断を大幅に低減し、補綴物との結合に接着剤を使用しないことにより締結と解体が簡便であり、歯茎側に残された余剰の接着剤による歯茎疾患の可能性を減少させた歯科インプラント用アバットメントに関する。
一般的に、歯科インプラント(Implant)は、失われた天然歯の代替物であって、フィクスチャーを歯槽骨に埋め込んで所定期間の間に歯槽骨と融合するようにした後、その上にアバットメントや人工歯などの補綴物を固定することにより、歯の本来の機能を回復させる天然歯代替物をいう。
人工歯手術に用いられるインプラントは、歯槽骨に埋め込むことができるように外周面にねじ山が形成され、垂直中心軸に沿って軸孔が形成されたフィクスチャー(Fixture)、下部がフィクスチャーの軸孔に挿入され、上部に補綴物が取り付けられるアバットメント(Abutment)、及び前記フィクスチャーとアバットメントとを締結してしっかりと固定する固定スクリューから構成され、アバットメントは、垂直中心軸に沿ってスクリュー挿入孔が形成されている。場合によっては、アバットメントと固定スクリューが一体的に形成されることもある。
すなわち、アバットメントは、別途の固定スクリュー、または下部に一体的に形成された固定スクリューによってフィクスチャー(fixture)に締結及び固定されるが、従来の別途の固定スクリューは、ヘッド部、ねじ山部、及びヘッド部とねじ山部とを連結する胴体部から構成され、ヘッド部の上端面には歯工具の挿入される多角形溝が形成され、胴体部の下部にはねじ山が形成されてねじ山部をなしている。
そして、フィクスチャーに締結される固定スクリューが別途形成されているアバットメントは、上端から下端まで貫いているスクリュー挿入軸孔が形成されており、アバットメントの外側面は、フィクスチャーの軸孔に挿入される部位と補綴物が取り付けられる部位とからなっており、スクリュー挿入軸孔の内側面部には、固定スクリューのヘッド部の底面Cが接触する固定スクリュー下方移動防止段差部Dが形成されている。
アバットメントと固定スクリューが分離されているタイプでの固定スクリュー締結の際に、施術者は、アバットメントをフィクスチャーの軸孔に着座させた状態で固定スクリューがアバットメントの挿入孔を貫通してフィクスチャーの軸孔に至るまで挿入する。その後、ドライバー等の歯工具を、固定スクリューのヘッド部の上端面に形成された多角形溝に嵌め込み、固定スクリューを回転させることにより、固定スクリューのヘッド部の底面Cがアバットメントのスクリュー挿入軸孔の内側面に形成されて、固定スクリューの下方への移動を防止する固定スクリュー下方移動防止段差部Dと接触して、固定スクリューのヘッド部がアバットメントをフィクスチャー側に押圧し、これにより、固定スクリューの外側面に形成されたねじ山がフィクスチャーの軸孔の内側面に形成されたねじ山と締結された状態で、固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間に強い引張力が加わり、その結果、固定スクリューによりアバットメントがフィクスチャーにしっかりと固定され、このようにしっかりと固定されたアバットメントに接着剤を用いて補綴物を結合させる。
しかし、このようにスクリューを強く締めてフィクスチャーとアバットメントとの締結力を得、接着剤を用いて補綴物を固定する従来のインプラントにおいて、従来の固定スクリューは、固定スクリュー[すなわち、一種の雄ねじ]をフィクスチャーの軸孔[すなわち、一種の雌ねじ]に締結した後、強く締め付けることにより、固定スクリューが長さ方向に引張力を受け、その結果、固定スクリューのねじ山の上面がフィクスチャーの軸孔のねじ山の下面に強く密着しながら相当な締結力を発揮するが、次の根本的な問題点又は限界を持つ。
例えば、従来の固定スクリューを強く締めて固定スクリューがアバットメントをフィクスチャーに十分に強く固定することができる、固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間に発生する引張力をNとする場合、固定スクリューの締め付けにより発生した引張力がNよりも弱い程度に加えられると、期待される十分な引張力を得ることができないため、堅い締結力を有することができないという問題点がある。
すなわち、弱締めによって固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間にNよりも弱い引張力が加わると、固定スクリューのねじ山の上面がフィクスチャーの軸孔の内側面のねじ山の下面に密着する力も弱くなり、ねじ山間の締結力を弱める。このような状況では、固定スクリューは、補綴物に加わる咬合力による持続的な振動や衝撃などによる少ない回転力にも次第に緩み、フィクスチャーに結合したアバットメントが揺れる現象がしばしば発生する。
また、上述した現象を防止するために固定スクリューが緩まないように、Nよりも遥かに強い引張力が加わるように強く締めすぎて固定スクリュー材質に永久変形が発生すると、固定スクリュー材質自体に疲労が溜まり、固定スクリューに咬合力などの別の衝撃が持続的に伝達される場合、固定スクリューの破断がより容易に発生し得るという問題点もある。
また、従来のアバットメントは、アバットメントに様々な方向の咬合力が持続的に加わる場合、加わる応力が緩衝されていない状態で固定スクリューに伝達され、固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間に蓄積し続け、結果として固定スクリューの緩み現象及び破断を引き起こすという問題点があった。
一例として、図8に示すように、側方咬合力がアバットメントに加えられたとき、アバットメントとフィクスチャーとが密着して接触する部位を基準点としてアバットメントに回転力が発生し、この回転力によりアバットメントを下方に強く密着させる力を加えている固定スクリューを上方に押し上げる力が発生するが、このような応力が蓄積し続けて固定スクリューを破断させるという問題点がある。
アバットメントの下部がフィクスチャーの軸孔の内部に挿入されて締結されるインターナルタイプ(internal type)では、一般的にフィクスチャーとアバットメントとの締結後に、緩衝作用なく持続的に加わる咬合力によって、アバットメントの位置が、時間経過に伴い、初期に固定スクリューで締めたときのフィクスチャーの軸孔内での垂直的位置よりも下方に移動するシンキング現象が発生するが、この場合、固定スクリューのヘッド部の底面Cと、アバットメントのスクリュー挿入軸孔の内側面に形成されている固定スクリュー下方移動防止段差部Dとの間にギャップが発生し、固定スクリューのヘッド部がもはやアバットメントを下方に押圧してフィクスチャーに固定させる役割を果たすことができなくなり、固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間に引張力が発生しないため、固定スクリューに形成されたねじ山の上面が、フィクスチャーの軸孔の内側面に形成されたねじ山の下面に強く密着しなくなり、このような状態では、アバットメントがフィクスチャーの軸孔内で動く状況が発生し、さらに様々な方向から咬合力が加わるたびに応力が均等に分散せずにいずれか一箇所に集中する現象が発生し、その結果、歯槽骨破壊、アバットメントネック(abutment neck)破断、フィクスチャー破断、固定スクリュー破断、固定スクリュー緩み現象などが発生するという問題点がある。一般に、このようなシンキング現象による問題を予防するために、従来のアバットメントは、固定スクリューを初期締結した後、咬合力がアバットメントに加わるように一定期間使用した後、再び固定スクリューを締めて固定スクリューのヘッド部とアバットメントの一面とが強く接触するようにする面倒な方法を使用しなければならないという問題点がある。また、固定スクリューのヘッド部がアバットメントの一面に接触して強くフィクスチャー側に密着させているときも、補綴物に側方圧が持続的に加わると、アバットメントを介して固定スクリューに引張力や側方力などが伝達され、これにより固定スクリューの緩みや破断が発生する。
また、上述したように様々な原因によって固定スクリューが破断する場合、従来は、フィクスチャーの軸孔内面の雌ねじ部位に締結された状態で残っている固定スクリュー破断片を除去するのに多くの時間と労力が必要であった。場合によっては、固定スクリュー破断片を完全に除去することができない状況も発生するという問題点があった。
このように咬合力緩衝機能を持たない従来のアバットメントは、多くの問題点を発生させた。
さらに、従来のアバットメントは、アバットメントをフィクスチャーに結合した後も補綴物をアバットメントの上部に結合するためには、補綴物の内部及びアバットメントの上部に追加の接着剤を塗布した状態で補綴物をアバットメントの上部に嵌め、相当時間の間、補綴物をアバットメントの方向(すなわち、下側方向)に押圧することにより、補綴物をアバットメントの上部に取り付けることができた。この場合、施術者が補綴物の取付のために接着剤をさらに塗布しなければならず、後で接着剤の硬化後に補綴物とアバットメント/歯茎との間に残留する接着剤残留物を1つずつ除去しなければならず、患者は、接着剤が硬化する間、補綴物を歯茎側に押圧し続けた状態で待たなければならないなど、施術時に多くの煩わしさと不便さをもたらすという問題点があった。
また、接着剤を用いてアバットメントに補綴物を固定した場合には、持続的な咬合力によって接着剤の分離が起こり、アバットメントから補綴物が分離されて離脱する場合がしばしば発生するという問題点だけでなく、ある問題によりアバットメントに固定した補綴物を除去しようとしたときは、多くの時間と苦痛が伴うという問題点があった。
本発明の目的は、補綴物が結合するアバットメントの上端面から下部に向かって一定区間続いてアバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部を備え、咬合力緩衝機能に影響する前記切片の弾性力を向上させるために、アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部の一定区間を螺旋形または斜線形に形成することにより、切片の長さを長くし、切片がヘリカル形状を持つようにして弾性復元力を最大化させ、その結果、咬合力が加わったときに強い弾性力で緩衝機能を提供して咬合力緩衝機能がないために発生していた従来のインプラントの問題点を改善することにより、不便さとインプラントの寿命の延長を改善することができる歯科インプラント用アバットメントを提供することにある。
本発明の他の目的は、アバットメントの上端部を複数の切片に分割する切開部において、その下部の切開部幅がその上部の切開部幅よりも著しく小さいように形成されることにより、切片の体積を大きくして強度を補強するようにし、切開部を螺旋形または斜線形に形成することにより、傾斜面が作られて咬合力による切片の変形時に下部の著しく減少した切開部幅と、螺旋形切開部により作られた傾斜面によって垂直に形成される切開部よりも少ない変形にも隣接の切片に速く接触して、加えられた咬合力が隣接の切片によく分散するようにする歯科インプラント用アバットメントを提供することにある。
一般に、本発明において、アバットメントの上部が切開部によって複数の切片に分離形成されているアバットメントに補綴物が固定された後、上述したような咬合力緩衝機能を発揮するためには、アバットメントの上部に形成された切開部によって複数個に分離された切片に咬合力が加えられたとき、弾性的な動きで咬合力を緩衝し、再度復元されなければならないため、アバットメントに補綴物が固定された後も切片同士間の空間にいかなる硬化物質も埋め込まれていてはならない。このような理由により、アバットメントに補綴物を固定するための方法として、切片同士の間を埋める接着剤を用いると、接着剤が切片同士の間を埋めた後で硬化し、切片の弾性的な動きを不可能にし、その結果、緩衝機能が実質的に失われる。
本発明の別の目的は、かかる問題点を解決するために、補綴物とアバットメントとの弾性結合のために複数の切片に分割されている前記アバットメントの上部に直下方部の直径よりもさらに大きい直径を有する補綴物締結突出部を備えることにより、歯科インプラント用アバットメントの上部に補綴物を嵌合するとき、前記複数の切片が補綴物の結合孔内に挿入されながら内側に弾性変形してから原状に復帰し、前記アバットメントの上部の補綴物締結突出部が前記補綴物の結合孔内の対応締結凹溝部と嵌合されることにより、前記複数の切片の弾性復元力によって前記補綴物締結突出部が追加の接着剤なしで補綴物の前記対応締結凹溝部に簡単かつ堅固に結合できる、咬合力緩衝機能を有する歯科インプラント用アバットメントを提供することにある。
本発明の別の目的は、フィクスチャーの軸孔に挿入されるアバットメントの下部部位に円周に沿って一定間隔ごとに上端と下端が密閉された螺旋形、斜線形又は垂直形のスロット切開部を形成することにより、前記スロット切開部によって円周に沿って形成された複数の独立した面が固定スクリューを強く締め付けるにつれて弾性範囲内で変形しながらフィクスチャーの軸孔の内側面の傾斜面に密着し、このとき、弾性範囲内で変形して密着する面により発生する弾性反発力がアバットメントを上方に押し上げる力を発生させ、その結果、アバットメントの固定スクリュー下方移動防止段差部Dに接触している固定スクリューを上方に持続的に押し上げる力が発生して、固定スクリューのねじ山上面2aが、フィクスチャーの軸孔の内側面に形成されたねじ山下面3aに強く密着するようにすることにより、固定スクリュー緩み現象を防止し、咬合力が加えられたときにも弾性変形後に復元することができる、咬合力緩衝機能を有する歯科インプラント用アバットメントを提供することにある。
本発明の別の目的は、固定スクリューのねじ山の上部または下部に、固定スクリューの垂直中心軸を水平に貫通して胴体部の垂直中心軸に直交する横断面を等分し、上下に一定長さを有するヘリカル状の螺旋形切開部によって固定スクリュー自体が十分な引張力、弾性復元力及び緩衝機能を有するように構成することにより、長時間にわたって堅固な締結力を維持することができるのはもとより、側方向又は様々な方向から持続的に加わる咬合力を効率よく緩衝させ、応力蓄積又は集中による固定スクリューの破断を未然に防止することができる固定スクリューを別途備える、歯科インプラント用アバットメントを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、固定スクリューの破断時にも、一文字形ドライバーを、破断断面に露出する一文字形切開部に嵌め込んで回転させることにより、フィクスチャーの軸孔の内面の雌ねじ部位に残っている固定スクリュー破断片を容易に除去することができるようにすることにある。
また、本発明の別の目的は、固定スクリューのねじ山上面12aとフィクスチャーの軸孔の内側面に形成されたねじ山下面3aとが、固定スクリューヘッド部とねじ山部との間の螺旋形切開部により有する弾性力によって強く締結されるので、冷間圧溶接(cold pressure welding)現象がないため、固定スクリュー破断時に残っている固定スクリュー部分を容易に除去することができるようにすることにある。
また、本発明の別の目的は、固定スクリューの前記ねじ山部の上部の切開部が一定区間ヘリカル状の螺旋形をなして強い弾性復元力を有するようにすることで、アバットメントとフィクスチャーとの締結時にヘリカル形状区間が弾性範囲内で変形して強く結合させ、インターナルタイプのアバットメントが初期締結後に持続的な咬合力によってアバットメントが下方に移動するシンキング現象が発生しても、固定スクリューを再び締め付ける過程なしにもヘリカル形状区間が弾性変形しながらバットメントとフィクスチャーを一定以上の力で密着させることができるようにすることにある。
上記の目的を達成するための本発明の一実施形態は、咬合力緩衝機能を有する歯科インプラント用アバットメントにおいて、補綴物が装着されるアバットメントの上部の上端部位の外径がその直下方部位よりもさらに大きい外径を有するように形成され、外側に突出している補綴物締結突出部、及び前記アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部を含み、前記切開部は、アバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設されるが、一定区間螺旋形または斜線形からなることを特徴とする。
本発明によれば、接着剤なしで簡単な操作によって補綴物をアバットメントの上部に結合して長時間にわたって堅固な締結力を維持することができ、側方または様々な方向から持続的に加えられる咬合力を効率よく緩衝させて、応力蓄積または集中による固定スクリューの緩み現象及び破断を未然に防止することができ、アバットメントがフィクスチャーの軸孔の挿入部に冷間圧溶接される現象を防止することができるため、フィクスチャーからアバットメントの分離が必要であるときに容易に除去することができ、固定スクリューの破断時にも一文字形ドライバーを破断断面に露出する切開部に嵌め込んで回転させることにより、フィクスチャーの軸孔の内面の雌ねじ部位に残っている固定スクリュー破断片を容易に除去することができる。
本発明の一実施形態による固定スクリューの斜視図である。 図1aのA‐A断面図及びその破断面を示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図である。 本発明の他の実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図である。 本発明の一実施形態によって別途設けられた図1aの固定スクリューが図2aのインプラント用アバットメントに結合した状態を示す断面図である。 図3aの結合状態におけるインプラント用アバットメントに対する固定スクリューの作用を示す概念図である。 本発明の別の実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図である。 本発明の別の実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図である。 図5の(a)は本発明の別の実施形態による固定スクリューの断面図であり、図5の(b)は図5の(a)に示された固定スクリューの作用を示す概念図である。 本発明の他の実施形態による固定スクリューの斜視図である。 本発明による補綴物Xがアバットメントの上部に接着剤なしで結合した斜視図である。 本発明の別の実施形態によってアバットメントの外側面の傾斜度変化がある変形例の断面図である。 本発明の別の実施形態による補綴物締結突出部の変形例の斜視図である。 本発明の別の実施形態によるアバットメントの上部の変形例の断面図である。 本発明の別の実施形態によるインプラント用アバットメントの断面図である。 本発明の別の実施形態による補綴物締結突出部の変形例の断面図である。 図12に示された変形例によるアバットメントの施術時に得られる効果を説明するための参考図である。 従来の技術において側方咬合力がアバットメントに加えられたときに発生する回転力によって固定スクリューを上方に押し上げる力を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照してより詳細に説明する。
図1aは本発明の一実施形態による固定スクリューの斜視図、図1bは図1aのA‐A断面図及びその破断面を示す斜視図、図2aは本発明の一実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図、図2bは本発明の他の実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図である。
図2aを参照すると、本発明の歯科インプラント用アバットメント200において、補綴物が装着されるアバットメントの上部外側面は、補綴物マージン部位が位置する部位から上部に向かうほど外径が減少するテーパー角度を維持しており、上端面直下方部位で外径が直下方部位よりもさらに大きい外径を形成してテーパー面から外方に突出する補綴物締結突出部210が形成される。また、図2a及び図2bに示すように、アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部220、220´がアバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設される。好ましくは、前記切開部220、220´は、アバットメントの上部に少なくとも2箇所形成され、アバットメントの上部を少なくとも2つの切片に分割することができる。参考までに、図2aは4つの切開部によってアバットメントの上部を4つの切片に分割したことを示し、図2bは2つの切開部によってアバットメントの上部を2つの切片に分割したことを示す。
このように、アバットメントの上部が切開部によって複数の切片に分割されて構成されることにより、本発明による歯科インプラント用アバットメントの上部に補綴物を嵌合するとき、前記複数の切片が補綴物の結合孔内に挿入されながら内側に弾性変形することができ、ひいては前記補綴物締結突出部210が前記補綴物Xの結合孔内の対応締結凹溝部X1に嵌合されて締結されるとき、前記複数の切片の弾性復元力によって前記補綴物締結突出部210が前記対応締結凹溝部X1にしっかりと結合することができる。本発明によれば、図7に示すように、補綴物Xは、接着剤の使用なしで簡単な操作によってアバットメント200の上部に結合することができる。
好ましくは、前記補綴物締結突出部210´が形成されている円周面の一部には、図2bに示すように、平面部250が形成される。このような平面部250は、補綴物が固定されるとき、補綴物の装着方向を特定し、且つ装着後に補綴物の回転を防止する機能を行う。好ましくは、前記平面部は、アバットメントのテーパー角度と同じかそれよりさらに大きいテーパー角度を有する傾斜面にも形成できる。
より好ましくは、切開部220、230は、図2a及び図2bに示すように、アバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設されるが、一定区間螺旋形または斜線形に形成され得る。このような螺旋形または斜線形切開部は、アバットメントの上部の弾性変形力と弾性復元力をより増大させるとともに、アバットメント自体の咬合力緩衝機能及び固定スクリュー緩み防止機能を補完するためのものである。
すなわち、前記切開部220、230は、螺旋形または斜線形に形成された切開部によって円周に沿って形成された複数の独立した面が弾性範囲内で変形しながら咬合力を緩衝することができる。特に、食物咀嚼時に加えられる持続的な咬合力を、円周に沿って形成された複数の独立した面が弾性変形限度内で持続的に変形と復元を行うことにより、咬合力を緩衝することができる。
特に、一定区間に形成される螺旋形又は斜線形切開部は、その切開区間の上部から下部に続く切開方向がフィクスチャーとの締結を担う固定スクリューを締結させるための回転方向と同一に形成されることが好ましく、その効果としては、咬合力が補綴物を介してアバットメントに加えられたとき、アバットメントの上部に形成されたヘリカル状の螺旋形切片を介して咬合力が伝達される過程で下部の固定スクリューに固定スクリューを締結させる方向に力が作用するようにする機能を発揮することで、固定スクリュー緩み現象を防止する効果を得ることができる。特に、固定スクリューと補綴物との結合部位が一体的に形成されたアバットメントにおいては、固定スクリュー緩み防止効果がさらに大きく現れることがある。
図4aは、本発明の別の実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図であり、図4bは、本発明の別の実施形態によるインプラント用アバットメントの斜視図である。
図4a及び図4bを参照すると、本発明の別の実施形態によって、補綴物装着部とねじ山部が一体的に設けられた歯科インプラント用アバットメント300は、所定の垂直的長さを有し、外周面にねじ山が形成されたねじ山部360と、前記ねじ山部の上部に一体的に形成され、補綴物が固定される補綴物装着部340と、前記ねじ山部と前記補綴物装着部とを連結し、長さ方向にヘリカル状の螺旋形切開部352が一定長さ形成された胴体部350と、を含むように構成される。前記螺旋形切開部352は、前記胴体部の垂直中心軸を水平に貫通して、胴体部の垂直中心軸の長さ方向に一定長さ形成されることにより、前記垂直中心軸に直交する横断面を等分するように形成される。
先に説明したように、補綴物装着部の補綴物が装着されるアバットメントの上部外側面は、図4aに示すように、補綴物マージン部位が位置する部位Pから上部に向かうほど外径が減少するテーパー角度を維持しており、上端面直下方部位で外径が直下方部位よりもさらに大きい外径を形成してテーパー面から外方に突出する補綴物締結突出部310、310´が形成される。また、図4a及び図4bに示すように、アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部320、320´がアバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設されるが、一定区間螺旋形または斜線形に形成される。好ましくは、前記切開部320、320´は、アバットメントの上部に少なくとも1つ形成されることにより、アバットメントの上部を少なくとも2つの切片に分割することができる。
上述したように、アバットメントの上部外側面に直下方部位よりもさらに大きい直径を有する突出部を有する切片が、補綴物が装着される過程で垂直中心軸に向かって変形してから原状復旧して、補綴物内の軸孔の底面に形成されている凹溝部と結合することにより、接着剤なしにアバットメントと補綴物とが結合し得る。また、前記切片は、螺旋形または斜線形の切開部によってアバットメントの垂直中心軸を中心に回転する一定区間の螺旋形または斜線形のヘリカル状を備えることにより、食物咀嚼時に加えられる咬合力を緩衝することができる。
好ましくは、前記補綴物締結突出部310´が形成されている円周面の一部には、アバットメントのテーパー角度と同じかそれよりさらに大きいテーパー角度を有する平面部350が形成される。このような平面部370は、補綴物の装着方向を特定付け、補綴物の回転を防止する機能を補完的に行う。
図1a及び図1bを参照すると、本発明の歯科インプラント用アバットメントに別途設けられる固定スクリュー100は、所定の垂直的長さを有し、外周面にねじ山12a、12bが形成されたねじ山部12と、前記ねじ山部の上側に形成され、その上端面にドライバーの嵌合される多角形の嵌合溝22が形成されたヘッド部20と、前記ねじ山部12とヘッド部20とを連結し、長さ方向にヘリカル状の螺旋形切開部14が一定長さ形成された胴体部10と、を含むように構成される。
好ましくは、前記螺旋形切開部14は、図1bに示すように、前記胴体部10の垂直中心軸を水平に貫通し、胴体部10の垂直中心軸の長さ方向に一定長さ形成されることにより、前記垂直中心軸に直交する横断面を等分するように形成される。前記螺旋形切開部14は、時計回りまたは反時計回りに選択的に形成できる。また、前記螺旋形切開部14は、ねじ山部12にも選択的に形成できる。さらに、前記胴体部10は、前記ねじ山部12の下方に延びることができ、そのような胴体部分10の延長部にもさらに螺旋形切開部16がさらに形成されることができる。
また、固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間に形成されるヘリカル状の螺旋形切開部の切開方向を固定スクリューのねじ山部の方向と同じ方向に形成されることが好ましい。
図2a及び図2bを参照すると、本発明の歯科インプラント用アバットメント200は、フィクスチャーの軸孔に挿入されるアバットメントの下部に、円周に沿って複数のスロット切開部240、240´が形成される。好ましくは、前記アバットメント部位のうち、フィクスチャーの軸孔に挿入されるアバットメントの下部には、少なくとも一端が塞がれている、外径から内径まで貫通したスロット切開部240、240´が円周に沿って一定間隔で複数個形成される。好ましくは、前記スロット切開部240、240´は、斜線、垂直線または水平線の形状に形成されることができる。
前記スロット切開部240、240´は、固定スクリューを強く締め付けることにより、斜線形のスロット切開部によって円周に沿って形成された複数の独立した面が弾性範囲内で変形しながら、フィクスチャーの軸孔の内側面の傾斜面に密着し、このとき、弾性範囲内で変形して密着する面により発生する弾性反発力がアバットメントを上方に押し上げる力を発生させ、その結果として、アバットメントの固定スクリュー下方移動防止段差部Dに接触している固定スクリューのヘッド部を上方に持続的に押し上げる力が発生し、結果的に固定スクリューのねじ山の上面が、フィクスチャーの軸孔の内側面に形成されたねじ山の下面に強く密着するようにして、固定スクリューの緩み現象を防止することができるようにする。
また、食物咀嚼の際に加えられる持続的な咬合力を、円周に沿って形成された複数の独立した面が弾性変形限度内で持続的に変形と復元を行うことにより緩衝し、このような作用により、アバットメントがフィクスチャーの挿入軸孔部に強く密着して発生する冷間圧溶接現象を防止することにより、フィクスチャーからのアバットメントの分離を望むときに常に容易な分離を可能にする。
図3aは、本発明の一実施形態によって別途設けられた図1aの固定スクリューが図2aのインプラント用アバットメントに結合した状態を示す断面図であり、図3bは、図3aの結合状態におけるインプラント用アバットメントに対する固定スクリューの作用を示す概念図である。
図3a及び図3bを参照すると、固定スクリュー100の胴体部10に形成された螺旋形切開部14は、固定スクリュー自体の弾性変形力と弾性復元力を増大させることにより、本発明の固定スクリューが従来の固定スクリューと比較してアバットメントをフィクスチャーにさらに堅く締結する作用をする。すなわち、本発明の固定スクリュー100は、前記螺旋形切開部14によって弾性変形しうる絶対長さが伸びるとともに、弾性変形後のより強い弾性復元力を有することにより、より多くの締結エネルギー、すなわちより強い締結力を受け入れることができ、その結果、従来の固定スクリューよりもさらに強い締結力を有することができるため、固定スクリューの緩みなどの問題点を未然に防止することができる。
前記螺旋形切開部14は、胴体部10の上端と下端との間の少なくとも一定区間に形成できるが、好ましくは、螺旋形切開部14は、ねじ山部12とヘッド部10とを連結する胴体部10の部位に形成される。図3a及び図3bを参照すると、固定スクリュー100のねじ山部12が、フィクスチャー1の軸孔の内側面に形成されたねじ山3に噛み合った状態で、固定スクリューを強く締め付け続けると、固定スクリュー100は、螺旋形切開部14の弾性力によって弾性変形限度内で一定長さだけ伸び、螺旋形切開部14の弾性復元力により、図3aに矢印で表示したように、固定スクリューのねじ山部12を上側に強く引っ張る作用をする。これにより、図3bに示すように、固定スクリューのねじ山の上面12aが、フィクスチャー1の軸孔の内側面に対応して形成されたねじ山下面3aに向かって強く密着することで、噛み合ったねじ山同士の間にさらに堅固な締結力を確保することができ、その結果、固定スクリュー緩み現象を大幅に低減することができる。
固定スクリューのヘッド部とねじ山部との間に形成されるヘリカル状の螺旋切開部の形成方向は、固定スクリューのねじ山部の形成方向と同じ方向に形成されることが好ましい。
好ましくは、図5に示すように、前記螺旋形切開部16は、胴体部10に形成されたねじ山部12の下部にもヘリカル状に形成できる。この場合、固定スクリュー100の端部がフィクスチャーの軸孔の底面に接触した後も、固定スクリューを強く締め付け続けると、フィクスチャーの軸孔の底面と固定スクリューの底面とが接触してねじ山部の下部のヘリカル状の螺旋形切開部が圧縮されることにより、弾性復元力が発生し、そのような弾性復元力によって固定スクリューのねじ山部を上方に強く押し上げる作用をする。これにより、図3bと同様に、固定スクリューのねじ山の上面12aが、フィクスチャー1の軸孔の内側面に対応して形成されたねじ山下面3aに向かって強く密着することで、より堅固な締結力を確保することができ、結果的に固定スクリューの緩み現象を大幅に減らすことができる。本発明の固定スクリューは、優れた弾性を有する金属、例えばNi-Ti合金などで製造することが好ましい。
より好ましくは、固定スクリュー10のヘッド部20は、図1aに示すように、外周面の一定部位にスクリュー緩み防止突出部26をさらに備えることができる。これは、図1aの固定スクリュー10によって図2aのインプラント用アバットメント200をフィクスチャーに締結する際に、前記スクリュー緩み防止突出部26は、アバットメントの上部に形成されている螺旋形または斜線形の切開部230に嵌合されることにより、固定スクリューの緩みを補完的に防止することができる。
上述したように、本発明による固定スクリュー100は、弾性変形限度内でのみ締結されると、螺旋形切開部14、16によって従来の固定スクリューよりもさらに大きい弾性力及び弾性復元力を確保することができるので、固定スクリューのねじ山上面12aが、フィクスチャーの軸孔の内側面に形成されたねじ山下面3aを強く密着及び加圧する力をより強く且つ持続的に保持することができ、その結果、長い時間が経過してもアバットメント15をフィクスチャー1に締結させる締結力が低下しないという利点がある。
図1a及び図5を参照すると、固定スクリューの胴体部10に形成された螺旋形切開部14、16は、それ自体の構造的特徴及び弾性復元力によって応力緩衝機能を行うことができる。すなわち、咬合力などによってアバットメントに様々な方向の側方圧が加わり、固定スクリューを側方に押したり固定スクリューのヘッド部を上方に押し上げたりする力が発生するとしても、螺旋形切開部の構造自体がそのような力を緩衝することができる。その結果、側方または上方から加えられる応力が固定スクリュー自体に蓄積されないため、固定スクリューの破断可能性が著しく低くなる。
また、アバットメントの下部がフィクスチャーの軸孔内に挿入されて締結されるインターナルタイプにおける従来の問題点も、本発明の螺旋形切開部の弾性復元作用によって解決できる。すなわち、先に述べたように、最初に固定スクリューを強い締結力で締結した後でも、時間の経過に伴ってアバットメントが下方に沈むシンキング現象が発生する可能性があるが、このようなシンキング現象によりアバットメントが初期締結位置よりも下方に移動しても、螺旋形切開部の弾性復元作用によって固定スクリューの上端のヘッド部を下方に一緒に引っ張り、強い締結力をそのまま維持することができる機能をする。
一方、様々な原因により固定スクリューが破断する場合でも、比較的弱い点(week point)である螺旋形切開部形成部位で破断が発生し、この場合、図1bに示すように、その破断面には垂直中心軸を貫通する螺旋形切開部が直線状に露出する。よって、一文字形ドライバーを直線形切開部に嵌め込んで回転させると、フィクスチャーの軸孔の内面に残っている固定スクリュー破断片を容易に除去することができる。
図6は、本発明の他の実施形態による固定スクリューの斜視図である。図6を参照すると、本発明の固定スクリューのねじ山部の下部にヘリカル状の螺旋形切開部を形成し、固定スクリューの最下端の底面に一文字形、十字形又は多角形の突出部を形成し、フィクスチャーの軸孔の最下端面にこれに対応する溝を形成して固定スクリューの締結回転位置を特定付けることができ、固定スクリューの緩み防止機能をさらに行うことができる。
すなわち、固定スクリューを締め付けると、固定スクリューの下端底面の突出部が、フィクスチャーの軸孔の下端面のうち、対応溝が形成されている最下端面よりも上面に先に接触し、この状態で固定スクリューを締め付け続けると、固定スクリューのねじ山部下部のヘリカル状の螺旋形切開部が圧縮されながら回転し、固定スクリューの最下端底面の突出部とフィクスチャーの軸孔の最下端面に形成された対応溝とが一致する部位で、固定スクリューのねじ山部下部の螺旋形切開部の弾性復元力によって固定スクリューの最下端底面の突出部がフィクスチャーの軸孔の最下端面の溝に結合し、このような結合を解除するためには、一定以上の水平回転力が固定スクリューに直接加えられなければならないため、日常的な咬合力によっては固定スクリューの緩み現象が起こり得ない緩み防止機能を行うことができる。
図8は、本発明の別の実施形態によってアバットメントの外側面の傾斜度変化がある変形例の断面図である。図8を参照すると、補綴物マージンが位置するアバットメントの最大径部の上部部位(A)[好ましくは、上部1.5mm部位]と補綴物締結突出部210´の直下方部位Bとの間で、アバットメントの外側面の傾斜度変化が少なくとも2回行われる。すなわち、アバットメントの外側面は、アバットメントの最大径部の上部部位Aから上側方向に順次第1傾斜外側面L1、第1垂直外側面L2、第2傾斜外側面L3及び第2垂直外側面L4から構成できる。このように、アバットメントの外側面が少なくとも2回の傾斜度変化を有するように構成することにより、アバットメントの上部の補綴物締結突出部の水平方向の厚さを追加的に確保することができ、その結果、補綴物がアバットメントの上部の補綴物締結突出部に締結される場合、結合強度を補強または増大させることができる。例えば、アバットメントの最大径部の上部部位Aから補綴物締結突出部の下端まで同じ傾斜角度で構成される場合、アバットメントの上部の補綴物締結突出部の水平方向の厚さが薄すぎて、追って補綴物締結の際に補綴物をしっかりと結合又は支承することができないため、補綴物が揺れたり破壊されたりするなどの問題点を引き起こすおそれがある。
図9は、本発明の別の実施形態による補綴物締結突出部の変形例の斜視図である。図9を参照すると、補綴物締結突出部210´には、内側に陥没した補綴物締結位置陥没部210a´が追加的に形成されることで、補綴物装着の際に補綴物の締結位置を特定し、補綴物の回転を防止することができる。すなわち、前記補綴物締結位置陥没部210a´は、施術者が、補綴物施術の際に、補綴物が位置すべき正確な締結位置を特定する役割を果たすだけでなく、追って補綴物施術完了の際には、補綴物に加えられる力によって補綴物が回転することを防止することができる。
図10は、本発明の別の実施形態によるアバットメントの上部の変形例の断面図である。図10を参照すると、補綴物締結突出部の直下方部位の一定区間外側面傾斜度は、補綴物マージンが位置するアバットメントの最大径部とアバットメントの上端との間の区間のうち、下部1/3に該当する部位の外側面傾斜度よりも少ない傾斜度で形成されることができ、場合によっては、一定区間と同じ直径を維持する傾斜度ゼロの垂直区間が形成されることもできる。補綴物を複数回アバットメントの補綴物締結突出部に対して脱着させる場合、補綴物の内側に鋭く突出した補綴物部位(丸で示す)が磨耗したり割れたりする問題点が発生することがある。したがって、補綴物締結突出部の直下方部位から下方に一定区間少ない傾斜度を有する傾斜区間または傾斜度ゼロの垂直区間を形成することにより、アバットメントの締結突出部の直下方部位と対応して結合する補綴物自体の耐久性を補強することができる。
図11は、本発明の別の実施形態によるインプラント用アバットメントの断面図である。図11を参照すると、アバットメントの上端面から下端面まで貫通する貫通孔は、その貫通孔の上部側の内径D1が一定区間同一に維持された後、その下方でより大きい内径D2を有するように構成されることができる。このような貫通孔構造によれば、補綴物締結突出部220´が位置するアバットメントの上部側の締結部位の厚さが増加して、補綴物締結時の結合強度をさらに補強することができる。好ましくは、貫通孔の下部側の内径D3は貫通孔の上部側の内径D1よりも小さく構成されることができる。
図12は、本発明の別の実施形態による補綴物締結突出部の変形例の断面図であり、図13は、図12に示された変形例によるアバットメントの施術時に得られる効果を説明するための参考図である。図12を参照すると、補綴物締結突出部は、その上端から下側方向に次第に外径が増加するように構成され、その結果、補綴物締結突出部の垂直断面から見たとき、補綴物締結突出部の最大豊隆点を基準として上下非対称に形成されることで、補綴物締結突出部の一部外側面220c´が所定角度の傾斜度を有することができるように構成される。例えば、補綴物締結突出部の一部外側面220c´が傾斜した形状をなすと、傾斜した外側面220c´の上端が対応する補綴物の結合孔にさらに容易に嵌め込まれて進入することができる。これは、特に図13に示すように、隣接するアバットメントの埋め込み角度が大き過ぎるため、隣接する補綴物間の干渉によって補綴物の締結が容易でない場合でも、補綴物締結突出部の外側面220c´の上端がより少ない抵抗によって補綴物の結合孔に嵌め込まれることができ、嵌め込み後に補綴物をアバットメントの方向に押圧する場合、内側に切開部を有する補綴物突出締結部が内側方向に変形しながら抵抗を低減するとともに、補綴物が補綴物突出締結部の傾斜した外側面220c´に沿ってスライドしながら、相対的に容易に進入することができる。
また、本発明のアバットメントに補綴物を固定させるとき、アバットメントと補綴物との間を弾性力のあるポリマー素材、例えば医療用シリコーンなどで埋めることにより、異物の入り込みを予防し、アバットメントの弾性力をさらに補強することが好ましい。
以上、図面を参照して本発明を特定の実施形態に関連して詳細に説明したが、本発明は、このような特定の構造に限定されるものではない。当業分野における通常の知識を有する者であれば、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の技術思想及び権利範囲から逸脱することなく、本発明を様々に修正または変更することができる。しかしながら、それらの単純な設計上の材料修正または変形構造は、すべて明らかに本発明の権利範囲内に属することを予め明らかにしておく。

Claims (14)

  1. 咬合力緩衝機能を有する歯科インプラント用アバットメントであって、
    補綴物が装着されるアバットメントの上部の上端部位の外径がその直下方部位よりもさらに大きい外径を有するように形成され、外方に突出している補綴物締結突出部と、
    前記アバットメントの上部を複数の切片に分割する切開部と、を含み、
    前記切開部は、アバットメントの上端面から下側に向かって一定区間続くように連設され、一定区間螺旋形または斜線形からなることを特徴とする、歯科インプラント用アバットメント。
  2. 前記補綴物締結突出部が形成されている円周面の一部には、平面部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  3. 前記切開部の下部切開部幅は、上端部部位の切開部幅よりも小さく形成されることを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  4. 前記螺旋形または斜線形の切開部は、前記切開区間の上部から下部に続く切開方向が、アバットメントとフィクスチャーとの締結を担当する固定スクリューを締結させるための回転方向と同一に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  5. 前記アバットメントは、固定スクリューによってフィクスチャーに締結され、前記固定スクリューは、所定の垂直的長さを有し、外周面にねじ山が形成されたねじ山部と、前記ねじ山部の上側に形成され、その上端面にドライバーが嵌め込まれる嵌合溝を有するヘッド部と、前記ねじ山部と前記ヘッド部とを連結し、長さ方向にヘリカル状の螺旋形切開部が一定長さ形成された胴体部と、を含み、前記螺旋形切開部は、前記胴体部の垂直中心軸を水平に貫通することにより、胴体部の垂直中心軸の長さ方向に一定長さ形成されることにより、前記垂直中心軸に直交する横断面を等分するように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  6. 前記アバットメント部位のうち、フィクスチャーの軸孔に挿入されるアバットメントの下部には、少なくとも一端が塞がれている、外径から内径まで貫通したスロット切開部が円周に沿って一定間隔で複数個形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  7. 前記スロット切開部が斜線、垂直線または水平線からなることを特徴とする、請求項6に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  8. 前記固定スクリューのヘッド部は、外周面の一定部位にスクリュー緩み防止突出部をさらに備え、固定スクリューの締結時に、前記スクリュー緩み防止突出部が、前記アバットメントの上部に形成されている螺旋形または斜線形の切開部に嵌合されることで、固定スクリューの緩みを防止することを特徴とする、請求項5に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  9. 前記平面部は傾斜面で形成できることを特徴とする、請求項2に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  10. 補綴物マージンが位置するアバットメントの最大径部(A)の上部部位と前記補綴物締結突出部の直下方部位との間で、アバットメントの外側面の傾斜度変化が少なくとも2回行われることを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  11. 前記補綴物締結突出部には、内側に陥没した補綴物締結位置陥没部がさらに形成されることにより、補綴物装着の際に補綴物の締結位置を特定し、補綴物の回転を防止することを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  12. 前記補綴物締結突出部の直下方部位の一定区間は、補綴物マージンが位置するアバットメントの最大径部とアバットメントの上端との間の区間のうち、下部1/3に該当する部位の外側面の傾斜度よりも低い傾斜度で形成されるか、或いはゼロ傾斜度を有することを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  13. 前記アバットメントの上端面から下端面まで貫通する貫通孔の上部側の内径が一定区間同一に維持された後、その下方でより大きい内径を有するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。
  14. 前記補綴物締結突出部の垂直断面から見たとき、前記補綴物締結突出部の最大豊隆点を基準として上下非対称(220c´)に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の歯科インプラント用アバットメント。

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