JP2023543671A - 抗原及びtlr2アゴニストを含むワクチン - Google Patents
抗原及びtlr2アゴニストを含むワクチン Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、ワクチンキット及びこのようなワクチン接種キットを使用するワクチン接種方法を提供する。
Description
本発明は、医科学、免疫学及びワクチンの分野に関する。本発明は、免疫系を、例えば病原性細菌及びウイルスに対して刺激することができるワクチンキット及び組成物を提供する。本発明はまた、個体が病原性細菌及びウイルスから免疫を獲得するようにワクチンを投与する方法を提供する。
細菌及びウイルス感染に由来する疾患を予防するための有効かつ安全な新たなワクチンが必要とされている。ワクチン接種後により良好な免疫応答を達成するための新たなアジュバント及び最適化された投与も必要とされている。このような新たなワクチンは、製品に製剤化された場合の強い免疫応答及び低い毒性を含む特性の魅力的な組み合わせを有することが要求される。特に、ウイルス感染症の分野で、このような新たなワクチンが必要とされており、この20年間だけで、いくつかのMERS及びSARSの発生がいくつかの国に広がっている。このような流行は、ウイルスを引き寄せる個人を超えて、例えば旅行、病院、事業及び社会全般に深刻な影響を及ぼし得る。
したがって、細菌及び特にウイルス感染に由来する疾患を予防するための有効かつ安全な新たなワクチンが必要とされている。
本発明者らは、抗原及びアジュバントとしてのTLR2アゴニストを含むワクチン接種方法が、特にビタミン、例えばビタミンAと組み合わせた場合にコロナウイルスに対して良好な効果を有することを発見した。
第1の態様では、本発明は、抗原、Toll様受容体2(TLR2)アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物が、肺又は鼻腔内投与用であり、ビタミンAが、前記組成物の投与前又は投与後3日以内に少なくとも1回経口投与される、ワクチン接種方法を提供する。
特に、肺及び鼻腔内投与は、肺及び腸を含む粘膜表面に特化した免疫グロブリンであるIgAに向けた免疫グロブリンスイッチを促進すると考えられている。TLR2アゴニストは、マクロファージの活性化を促進して、サイトカイン及びインターフェロンを含むケモカインの産生及び放出の増加に加えて、抗原提示能力の増加、CD86を含む共刺激分子の発現の増加をもたらすと考えられている。したがって、TLR2アゴニストは、増殖性中和B細胞応答の誘導の成功の基礎であるT細胞活性化を促進する。
第2の態様では、本発明は、
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-前記組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキットを提供する。
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-前記組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキットを提供する。
第3の態様では、本発明は、
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキットを提供する。
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキットを提供する。
一実施形態では、TLR2アゴニストは、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である。
又はその薬学的に許容される塩である。
別の実施形態では、抗原は、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである。タンパク質又はペプチドの多量体は、少なくとも2つのタンパク質又はペプチドが共有結合して二量体、三量体、四量体等を形成することを意味する。このような多量体は、より良好な抗原特性を有し得る。
別の実施形態では、抗原は、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である。
別の実施形態では、抗原は、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である。
さらに、既知のワクチン組成物と比較して、本発明によるワクチン接種方法は、個体のワクチン接種後に免疫応答を有効に高めるための改善された特性を示し、したがって、将来の細菌又はウイルスの攻撃に対するより良好な防御を提供する。
5つの主要な免疫グロブリンの1つである免疫グロブリンA(IgA)は、胃腸、呼吸器、及び尿生殖路の粘膜ホメオスタシスにおいて極めて重要な役割を果たし、この役割における免疫の優勢な抗体として機能する。これは、体内に見られる2番目に豊富な免疫グロブリン型であり、結果として、抗原に対する防御において重要な役割を有する。
IgAは、様々なプロセスによって調節される、Igのクラススイッチによって産生される。CD40-CD40Lの結合ならびに他のサイトカインIL-4、IL-5、IL-6、IL-10、及びIL-21の分泌は、Th2細胞の成熟を促進し、異なるIgサブタイプへのクラススイッチを促進する。ビタミンAの代謝産物であるレチノイン酸も、IL-5及びIL-6と相乗的に作用して、IgA分泌を誘導する。
ビタミンA(レチノイド)は、生理学的健康を維持するのに十分な量を合成することができないため、実質的に全ての脊椎動物の食事に微量で必要とされることが知られている微量栄養素である。高濃度は、ビタミンA及びその代謝産物がアジュバント活性を有することが知られているので、いくらかの治療効果を有し得る。
レチノールは、レチナールデヒドロゲナーゼ(RALDH)によってその生物学的に活性な形態の全トランス型レチノイン酸(以下、RAと呼ぶ)に不可逆的に異化される前に、細胞内酵素アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)によってレチナールに酸化されなければならない。この生物活性代謝産物は、このような変換に必要なRALDH酵素を有することが知られている多くの細胞型及び組織(異なる組織、例えば、腸、肺、皮膚及びそれらの流入領域リンパ節由来のDCを含む)によって合成され得る。
ビタミンAは、上皮細胞を横切るIgA二量体の経細胞輸送を制御することが1980年代に既に見出されていた。その後数十年の間に、粘膜固有層(図1)におけるいくつかの免疫細胞及び間質細胞と相互作用するビタミンAの影響がさらに調べられた。
粘膜免疫細胞の1つの特別な特徴は、IgA抗体アイソタイプの産生及び分泌におけるその後のステップで必要とされる特性である、それらの固有の粘膜インプリンティング表現型である(図1)。この特別な特性は、粘膜環境におけるRAの存在を必要とするように見える。粘膜免疫応答の調節に対するビタミンA(又はRA)の影響に関する重要な知見は、RAがDCの分化において中心的な役割を有すること、及び粘膜DCがレチノールをレチノイン酸に代謝することができることであった。
RAの別の重要な機能は、B細胞からのIgA抗体分泌細胞のDC依存的生成を促進することであり、このプロセスはIL-5/IL-6などのIgA誘導性サイトカインによって強化される。実際、いくつかの動物モデル及びヒト研究からの様々な証拠は全て、リンパ系組織DC及び他の非免疫細胞によるRAの合成がB細胞におけるIgA発現を誘導するのに必要であることに一致している。これらの研究から、RAが、IgA+抗体分泌細胞の分化を促進し、TGF-βの存在下でIgA産生を強化する特異的IgAアイソタイプスイッチング因子として機能すると結論付けられる。この作用の有効性は、微小環境におけるIL-5又はIL-6の存在による調節を受ける。
第1の態様では、本発明は、抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物が、肺又は鼻腔内投与用であり、ビタミンAが、前記組成物の投与前又は投与後3日以内に少なくとも1回経口投与される、ワクチン接種方法を提供する。
一実施形態では、ワクチン接種方法は、前記組成物の投与前、投与と同時、又は投与から3日以内のいずれかのビタミンDの経口投与を含む。
別の実施形態では、ワクチン接種方法は、前記組成物の投与の1週間前~前記組成物の投与の2日後の間の期間のビタミンDの経口投与を含む。
別の実施形態では、ワクチン接種方法は、前記ビタミンAが、前記組成物の投与の1日前~前記組成物の投与の2日後の間の期間に少なくとも1回経口投与されることを含む。
ワクチン接種方法の別の実施形態では、前記抗原は、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである。
ワクチン接種方法のある実施形態では、前記抗原は、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である。
ワクチン接種方法の別の実施形態では、前記抗原は、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である。
ワクチン接種方法のさらに別の実施形態では、前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である。
又はその薬学的に許容される塩である。
ワクチン接種方法のさらに別の実施形態では、前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物のアナログであり、前記アナログは、式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー:
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である。
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である。
1.ワクチン接種方法のさらに別の実施形態では、前記TLR2アゴニストは、
から選択される。
から選択される。
第2の態様では、本発明は、
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-前記組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキットを提供する。
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-前記組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキットを提供する。
一実施形態では、ワクチンキットは、前記組成物がビタミンDの同時投与によるワクチン接種に使用されることをさらに知らせる前記ラベルを含む。
さらに別の実施形態では、ワクチンキットは、ビタミンDが経口投与されることを知らせる前記ラベルを含む。
ワクチンキットの別の実施形態では、前記組成物は、肺又は鼻腔内投与用である。
ワクチンキットの別の実施形態では、前記ラベルは、ビタミンAが経口投与されることを知らせる。
第3の態様では、本発明は、
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキットを提供する。
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキットを提供する。
一実施形態では、ワクチンキットは、ビタミンDを含む前記第2の組成物を有する。
別の実施形態では、ワクチンキットは、ビタミンDを含む第3の組成物を含む。別の実施形態では、前記第3の組成物は経口投与用である。
別の実施形態では、ワクチンキットは、肺又は鼻腔内投与に適合した前記第1の組成物を有する。
別の実施形態では、ワクチンキットは、経口投与に適合した前記第2の組成物を有する。
ある実施形態では、ワクチンキットは、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである前記抗原を有する。
別の実施形態では、ワクチンキットは、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である前記抗原を有する。さらに別の実施形態では、ワクチンキットは、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である前記抗原を有する。
別の実施形態では、ワクチンキットは、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である前記TLR2アゴニストを有する。
又はその薬学的に許容される塩である前記TLR2アゴニストを有する。
別の実施形態では、ワクチンキットは、式(I)の化合物のアナログである前記TLR2アゴニストを有し、前記アナログは、式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー:
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である。
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である。
さらに別の実施形態では、ワクチンキットは、
から選択される前記TLR2アゴニストを有する。
から選択される前記TLR2アゴニストを有する。
一般的化学方法
当業者であれば、本発明で使用するためのTLR2アゴニストが、種々の方法で公知の様式で調製され得ることを認識するであろう。以下の経路は、式(I)の化合物の合成に使用することができるいくつかの方法の単なる例示である。
当業者であれば、本発明で使用するためのTLR2アゴニストが、種々の方法で公知の様式で調製され得ることを認識するであろう。以下の経路は、式(I)の化合物の合成に使用することができるいくつかの方法の単なる例示である。
例えば式(I)の化合物を調製するための1つの一般的経路では、エリスロマイシンAを半合成操作に供してアジスロマイシンを生成する。この変換の方法が公知であるが(米国特許第3478014号明細書;米国特許第4328334号明細書;米国特許第4474768号明細書、Glansdorpら、2008)、これらの経路の変形又は他の経路を同じ目的に使用することができる。マイカロース/クラジノース及び/又はデソサミンは、グリコシド切断などのさらなる化学的方法によって除去される。手短に言えば、ある方法では、酸で処理することによって糖を除去することができる。アミノ糖の除去を促進するために、ジメチルアミンを酸化してN-オキシドを形成し、次いで、これを熱分解によって除去することが最初に必要である。得られた5-O糖及び3-O糖を、酸性分解によって除去することができる。適切な方法は、LeMahieu(1974)及びDjokic,S.,et al.,1988によって教示されている。最後に、化合物を、アミノ糖を付加する細菌株を使用して生体内変換する。
本発明のワクチンの一般的使用
本明細書に開示される本発明のワクチン接種方法及びワクチン組成物は、ウイルス因子、特に呼吸器ウイルスに対する免疫を個体に提供するために使用され得る。
本明細書に開示される本発明のワクチン接種方法及びワクチン組成物は、ウイルス因子、特に呼吸器ウイルスに対する免疫を個体に提供するために使用され得る。
本発明のワクチン接種方法に使用するための医薬組成物
本発明はまた、抗原及びTLR2アゴニストを少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に含む医薬組成物を含むワクチン接種キットを提供する。本発明はまた、抗原及びTLR2アゴニストを少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に含む肺又は鼻腔内組成物に関する。
本発明はまた、抗原及びTLR2アゴニストを少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に含む医薬組成物を含むワクチン接種キットを提供する。本発明はまた、抗原及びTLR2アゴニストを少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に含む肺又は鼻腔内組成物に関する。
肺投与用の医薬組成物は、蒸気又はエアロゾルとして投与するための液体又は固体製剤であり得る。エアロゾルは、ジェット式又はメッシュ式ネブライザーによって送達され得、メッシュ式ネブライザーは、伝統的なジェット式ネブライザーと比較して高いエアロゾル化効率及び迅速な投与を有する。肺投与用の固体製剤は、乾燥粉末吸入器によって送達され得る。
ワクチン接種方法は、単回投与又はある期間にわたる複数回投与からなり得る。特に、ビタミンAの経口投与は、複数回の投与からなり得る。
製剤は、都合よく単位剤形を含む適切な剤形で提供してもよく、薬学の分野で周知の方法のいずれかによって調製してもよい。このような方法は、有効成分(抗原)及びTLR2アゴニストを少なくとも1つの賦形剤と会合させるステップを含む。一般に、製剤は、有効成分を液体担体もしくは細かく分割された固体担体又は両方と均一かつ密接に会合させることによって調製される。
特定のワクチン接種及びワクチン接種される個体、ならびに投与経路に応じて、組成物を、様々な用量及び/又は頻度で投与することができる。
医薬組成物は、製造及び貯蔵の条件下で安定でなければならず、よって、必要に応じて、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用から保護されるべきである。液剤、分散剤及び懸濁剤などの液体製剤の場合、担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコール)、植物油及びそれらの適切な混合物を含有する溶媒又は分散媒であってもよい。固体製剤の場合、乾燥粉末製剤は、通常、微粉化された活性粒子をラクトース又はマンニトールなどのより大きな担体粒子と混合することによって調製される。粉末のエアロゾル化効率は、粒径分布、形状及び表面特性などの担体特徴に大きく依存する。
本発明のワクチン接種方法で使用するための組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤、例えば担体、溶媒、噴射剤、pH調整剤、安定化剤、界面活性剤、可溶化剤、分散剤、保存剤等を含む。
上で特に言及される成分に加えて、本発明の製剤は、当の製剤型を考慮して、当技術分野で慣用的な他の薬剤を含んでもよいことを理解すべきである。当業者であれば、適切な製剤を選択する方法及びこれを調製する方法を知るだろう(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Remingtonの医薬科学)第18版.又はそれ以降参照)。当業者はまた、適切な投与経路及び投与量を選択する方法を知っているだろう。
TLR2アゴニストの薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される無機又は有機の酸又は塩基から形成される慣用的な塩、ならびに第四級アンモニウム酸付加塩を含む。適切な酸塩のより具体的な例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ギ酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、パルモイック(palmoic)酸、マロン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸ヒドロキシナフトエ酸、ヨウ化水素酸、リンゴ酸、ステロイック(steroic)酸、タンニンなどの塩が挙げられる。シュウ酸などの他の酸は、それ自体は薬学的に許容されないが、本発明の化合物及びその薬学的に許容される塩を得る際の中間体として有用な塩の調製に有用であり得る。適切な塩基性塩のより具体的な例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン及びプロカインの塩が挙げられる。
非限定的な実施形態の以下のリストは本発明をさらに説明する:
1.抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物が、肺又は鼻腔内投与用であり、ビタミンAが、前記組成物の投与前又は投与後3日以内に少なくとも1回経口投与される、ワクチン接種方法。
1.抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物が、肺又は鼻腔内投与用であり、ビタミンAが、前記組成物の投与前又は投与後3日以内に少なくとも1回経口投与される、ワクチン接種方法。
2.前記抗原は、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである、実施形態1に記載のワクチン接種方法。
3.前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である、実施形態1から2のいずれかに記載のワクチン接種方法。
又はその薬学的に許容される塩である、実施形態1から2のいずれかに記載のワクチン接種方法。
4.前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物のアナログであり、前記アナログは、式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー:
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である、実施形態1から2のいずれかに記載のワクチン接種方法。
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である、実施形態1から2のいずれかに記載のワクチン接種方法。
5.Xは-NR3CH2-及びCH2NR3から選択され、R2は式(II):
である、
実施形態4に記載のワクチン接種方法。
である、
実施形態4に記載のワクチン接種方法。
6.R1はメチル又はエチルである、実施形態4から5のいずれかに記載の方法。
7.R5、R6、R7又はR8の1つはNR11R12である、実施形態4から6のいずれかに記載の方法。
8.R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、及びOR11から選択される、実施形態4から7のいずれかに記載の方法。
9.R13及びR14はOHである、実施形態4から8のいずれかに記載の方法。
10.Xは-NR3CH2-及びCH2NR3から選択され、R2は式(II):
であり、
R1はメチル又はエチルであり、
R3はH及びMeから選択され、
R4はHであり、
Raは-CR21R22R23であり、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、アルキル部分は場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12である、
実施形態4から9のいずれかに記載の方法。
であり、
R1はメチル又はエチルであり、
R3はH及びMeから選択され、
R4はHであり、
Raは-CR21R22R23であり、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、アルキル部分は場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12である、
実施形態4から9のいずれかに記載の方法。
11.R2は式IIによる糖であり、RaはHであり、R4はMeであり、R5はHであり、R6はOHであり、R7はHであり、R8はNR11R12であり、R9はHであり、R10はHである、実施形態4から10のいずれかに記載の方法。
12.R11及びR12は独立に、H、Me及びEtから選択される、実施形態4から11のいずれかに記載の方法。
13.Xは-NR3CH2-である、実施形態4から12のいずれかに記載の方法。
14.R1はEtである、実施形態4から13のいずれかに記載の方法。
15.前記TLR2アゴニストは、
から選択される、実施形態4から14のいずれかに記載の方法。
から選択される、実施形態4から14のいずれかに記載の方法。
16.ビタミンDは、前記組成物の投与前、投与と同時、又は投与から3日以内のいずれかに経口投与される、実施形態1から15のいずれかに記載のワクチン接種方法。
17.ビタミンDは、前記組成物の投与の1週間前~前記組成物の投与の2日後の間の期間に経口投与される、実施形態16に記載のワクチン接種方法。
18.前記抗原は、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である、実施形態1から17のいずれかに記載のワクチン接種方法。
19.前記抗原は、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である、実施形態1から18のいずれかに記載のワクチン接種方法。
20.前記ビタミンAは、前記組成物の投与の1日前~前記組成物の投与の2日後の間の期間に少なくとも1回経口投与される、実施形態1から19のいずれかに記載のワクチン接種方法。
21.前記組成物はポリI:Cを含む、実施形態1から20のいずれかに記載のワクチン接種方法。
22.
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-前記組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキット。
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-前記組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキット。
23.前記抗原は、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである、実施形態22に記載のワクチンキット。
24.前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である、実施形態22から23のいずれかに記載のワクチンキット。
又はその薬学的に許容される塩である、実施形態22から23のいずれかに記載のワクチンキット。
25.前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物のアナログであり、前記アナログは、式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー:
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である、実施形態22から23のいずれかに記載のワクチンキット。
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である、実施形態22から23のいずれかに記載のワクチンキット。
26.前記TLR2アゴニストは、
から選択される、実施形態25に記載のワクチンキット。
から選択される、実施形態25に記載のワクチンキット。
27.前記ラベルは、前記組成物がビタミンDの同時投与によるワクチン接種に使用されることをさらに知らせる、実施形態22から26のいずれかに記載のワクチンキット。
28.前記組成物は、肺又は鼻腔内投与用である、実施形態22から27のいずれかに記載のワクチンキット。
29.前記ラベルは、ビタミンAが経口投与されることを知らせる、実施形態22から28のいずれかに記載のワクチンキット。
30.前記ラベルは、ビタミンDが経口投与されることを知らせる、実施形態27から29のいずれかに記載のワクチンキット。
31.前記抗原は、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である、実施形態22から30のいずれかに記載のワクチンキット。
32.前記抗原は、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である、実施形態22から31のいずれかに記載のワクチンキット。
33.
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキット。
-抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキット。
34.前記抗原は、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである、実施形態33に記載のワクチンキット。
35.前記TLR2アゴニストは
の化合物又はその薬学的に許容される塩である、実施形態33から34のいずれかに記載のワクチンキット。
の化合物又はその薬学的に許容される塩である、実施形態33から34のいずれかに記載のワクチンキット。
36.前記TLR2アゴニストは、式(I)の化合物のアナログであり、前記アナログは、式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー:
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である、実施形態33から34のいずれかに記載のワクチンキット。
(式中、XはC=O、-NR3CH2-、-CH2NR3-、-NR3(C=O)-、-(C=O)NR3-、C=NOH、及びCH(OH)-から選択され、R2は式(II)又は式(III)の糖:
であり、
R1はアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリール部分から選択され、
アルキル部分は、場合により分岐したC1~C6アルキル基から選択され、
ヘテロアルキル部分は、場合により分岐した又は置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6アルキル基から選択され、
シクロアルキル部分は、場合により置換された、場合により1個又は複数のヘテロ原子を含むC1~C6環状アルキル基から選択され、
アリール部分は、場合により置換されたC6芳香環から選択され、
ヘテロアリール部分は、1個又は複数のヘテロ原子を含む場合により置換されたC1~C5芳香環から選択され、
ヘテロ原子は、O、N、P、及びSから選択され、
置換基は独立に、アルキル、OH、F、Cl、NH2、NH-アルキル、NH-アシル、S-アルキル、S-アシル、O-アルキル及びO-アシルから選択され、
アシルはC1~C4の場合により分岐したアシル基から選択され、
R3はH及びMeから選択され、
R4はH及びMeから選択され、
RaはH及びCR21R22R23から選択され、
R21、R22、R23及びR5、R6、R7、R8、R9及びR10は独立に、H、Me、NR11R12、NO2及びOR11から選択され、
R23は式(II)のR4と一緒になって、R4は式(II)のR5と一緒になって、R5は式(II)のR7と一緒になって、及びR7は式(II)のR9と一緒になって、独立に、結合して各基が結合している炭素原子間に二重結合を残す結合を表し、
R21はR22と一緒になって、R5はR6と一緒になって、R7はR8と一緒になって、又はR9はR10と一緒になって、カルボニルで置き換えられていてもよく、
R11及びR12は独立に、H及びアルキルから選択され、
R13はH、OH及びOCH3から選択され、
R14はH及びOHから選択され、
R5、R6、R7、R8、R9又はR10の1つはNR11R12及びNO2から選択され、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がHであり、R6がOHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がOHであり、R8がMeであり、R9がHであり、R10がHである場合、XはC=Oでなくてもよく、
ただし、R1がEtであり、R2が式(II)の糖であり、R13がH又はOHであり、R14がH又はOHであり、RaがHであり、R4がMeであり、R5がOHであり、R6がHであり、R7がHであり、R8がNR11R12であり、R9がHであり、R10がOHである場合、XはC=Oでなくてもよい)
である、実施形態33から34のいずれかに記載のワクチンキット。
37.前記TLR2アゴニストは、
から選択される、実施形態36に記載のワクチンキット。
から選択される、実施形態36に記載のワクチンキット。
38.前記第2の組成物はビタミンDを含む、実施形態33から37のいずれかに記載のワクチンキット。
39.前記ワクチンキットはビタミンDを含む第3の組成物を含む、実施形態33から37のいずれかに記載のワクチンキット。
40.前記第3の組成物は経口投与用である、実施形態39に記載のワクチンキット。
41.前記第1の組成物は、肺又は鼻腔内投与用である、実施形態33から40のいずれかに記載のワクチンキット。
42.前記第2の組成物は経口投与用である、実施形態33から41のいずれかに記載のワクチンキット。
43.前記抗原は、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である、実施形態33から42のいずれかに記載のワクチンキット。
44.前記抗原は、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である、実施形態33から43のいずれかに記載のワクチンキット。
実験
TLR2アッセイ
試料及び対照を、標準アッセイ条件を使用して、Invivogenの細胞レポーターアッセイを使用して、組換えHEK-293-TLR細胞株で2連で試験した。これらの細胞株は、ヒトTLR2タンパク質ならびに分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)であるレポーター遺伝子を機能的に過剰発現する。このレポーター遺伝子の産生は、NFkB誘導性プロモーターによって駆動される。TLRレポーター細胞株活性化の結果を、光学濃度値(OD)として示す。
TLR2アッセイ
試料及び対照を、標準アッセイ条件を使用して、Invivogenの細胞レポーターアッセイを使用して、組換えHEK-293-TLR細胞株で2連で試験した。これらの細胞株は、ヒトTLR2タンパク質ならびに分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)であるレポーター遺伝子を機能的に過剰発現する。このレポーター遺伝子の産生は、NFkB誘導性プロモーターによって駆動される。TLRレポーター細胞株活性化の結果を、光学濃度値(OD)として示す。
20μlの各試験物を使用して、200μlの最終反応体積でhTLR2レポーター細胞株を刺激した。20uMと10uMの少なくとも2つの濃度で試験して、試料を2連で試験した。
例1-化合物1の生成
az-AGの生成
文献(Djokic,S.,et al.,1988)に記載されている方法を使用して、アジスロマイシンアグリコンを生成した。手短に言えば、アジスロマイシンを3-O及び5-O糖の酸性除去によってアジスロマイシンアグリコンに変換する。5-Oアミノ糖を最初に酸化し、熱分解して切断を促進する。
az-AGの生成
文献(Djokic,S.,et al.,1988)に記載されている方法を使用して、アジスロマイシンアグリコンを生成した。手短に言えば、アジスロマイシンを3-O及び5-O糖の酸性除去によってアジスロマイシンアグリコンに変換する。5-Oアミノ糖を最初に酸化し、熱分解して切断を促進する。
エリスロマイシンアグリコン(エリスロノリド)をグリコシル化することができる生体内変換株の作製
S.エリスラエア(S.erythraea)18A1(pAES52)の作製
actII-ORF4 pactI/III発現系(Rowe et al.1998)と共に、angAI、angAII、angCVI、ang-orf14、angMIII、angB、angMI及びangMIIからなる発現プラスミドであるpAES52を、以下の通り作製した。
S.エリスラエア(S.erythraea)18A1(pAES52)の作製
actII-ORF4 pactI/III発現系(Rowe et al.1998)と共に、angAI、angAII、angCVI、ang-orf14、angMIII、angB、angMI及びangMIIからなる発現プラスミドであるpAES52を、以下の通り作製した。
アンゴラマイシン糖生合成遺伝子を、American Type Culture Collection(マナサス、バージニア州、米国)から得たS.エウリテルムス(S.eurythermus)ATCC23956株のコスミドライブラリーから増幅した。生合成遺伝子クラスター配列は、EU038272、EU220288及びEU232693として寄託された(Schell,2008)。
生合成遺伝子カセットを前記のようにベクターpSG144にアセンブルし(Schell,2008,ESI)、糖生合成に必要な8つが得られるまで連続遺伝子を付加し、プラスミドpAES52を作製した。
pAES52を18A1株に形質転換した(国際公開第2005054265号パンフレット)。
pAES52のS.エリスラエア(S.erythraea)18A1への形質転換
pAES52を、標準的な方法(Kieser et al 2000、Gaisser et al.1997)を使用してプロトプラストによりS.エリスラエア(S.erythraea)18A1に形質転換した。得られた菌株はISOM-4522と命名され、これは2017年1月24日にNCIMBに寄託番号:NCIMB 42718で寄託されている。
pAES52を、標準的な方法(Kieser et al 2000、Gaisser et al.1997)を使用してプロトプラストによりS.エリスラエア(S.erythraea)18A1に形質転換した。得られた菌株はISOM-4522と命名され、これは2017年1月24日にNCIMBに寄託番号:NCIMB 42718で寄託されている。
S.エリスラエア(S.erythraea)SGT2(pAES54)の作製
actII-ORF4 pactI/III発現系(Rowe et al.1998)と共に、angAI、angAII、angCVI、ang-orf14、angMIII、angB、angMI及びangMIIからなる発現プラスミドであるpAES54を、以下の通り作製した。
actII-ORF4 pactI/III発現系(Rowe et al.1998)と共に、angAI、angAII、angCVI、ang-orf14、angMIII、angB、angMI及びangMIIからなる発現プラスミドであるpAES54を、以下の通り作製した。
アンゴラマイシン糖生合成遺伝子を、American Type Culture Collection(マナサス、バージニア州、米国)から得たS.エウリテルムス(S.eurythermus)ATCC23956株のコスミドライブラリーから増幅した。生合成遺伝子クラスター配列は、EU038272、EU220288及びEU232693として寄託された(Schell,2008)。
生合成遺伝子カセットを前記のようにベクターpSG144にアセンブルし(Schell,2008,ESI)、糖生合成に必要な8つが得られるまで連続遺伝子を付加し、プラスミドpAES52を作製した。
actII-ORF4 pactI/IIIプロモーター系を含む11541bp SpeI-NheIフラグメントを連結することによってプラスミドpAES54を作製し、8 ang遺伝子を、ストレプトマイセスに導入するためのアプラマイシン耐性遺伝子、oriC、oriT、及び組込み形質転換のためのattP部位を有するphiBT1インテグラーゼを含む、pGP9からの5087bp Xbal-Spelフラグメントを有するpAES52から切除した。(適合性のNheI及びXbaI部位を、ライゲーション中に排除した。)
次いで、pAES54をS.エリスラエア(S.erythraea)SGT2に形質転換した(Gaisserら2000、国際公開第2005054265号パンフレット)。
pAES54のS.エリスラエア(S.erythraea)SGT2への形質転換
pAES54を、標準的な方法を使用してS.エリスラエア(S.erythraea)SGT2への連結によって移した。手短に言えば、大腸菌(E.coli)ET12567 pUZ8002を標準的手順を介してpAES54で形質転換し、アプラマイシン(50μg/mL)、カナマイシン(50μg/mL)及びクロラムフェニコール(33μg/mL)選択により2TY上に広げた。このプレートを37℃で一晩インキュベートした。これからのコロニーを使用して、新鮮な液体2TY培養物を設定し、後期の対数期に達するまで37℃でインキュベートした。細胞を収穫し、洗浄し、S.エリスラエア(S.erythraea)SGT2の胞子と混合し、R6のプレートに広げ、28℃でインキュベートした。24時間後、これらのプレートを、3mgのアプラマイシン及び2.5mgのナリジクス酸を含有する1mLの滅菌水で覆い、28℃でさらに5~7日間インキュベートした。このプレート上の接合完了体を、アプラマイシン(100μg/mL)を含有するR6の新しいプレートに移した。
pAES54を、標準的な方法を使用してS.エリスラエア(S.erythraea)SGT2への連結によって移した。手短に言えば、大腸菌(E.coli)ET12567 pUZ8002を標準的手順を介してpAES54で形質転換し、アプラマイシン(50μg/mL)、カナマイシン(50μg/mL)及びクロラムフェニコール(33μg/mL)選択により2TY上に広げた。このプレートを37℃で一晩インキュベートした。これからのコロニーを使用して、新鮮な液体2TY培養物を設定し、後期の対数期に達するまで37℃でインキュベートした。細胞を収穫し、洗浄し、S.エリスラエア(S.erythraea)SGT2の胞子と混合し、R6のプレートに広げ、28℃でインキュベートした。24時間後、これらのプレートを、3mgのアプラマイシン及び2.5mgのナリジクス酸を含有する1mLの滅菌水で覆い、28℃でさらに5~7日間インキュベートした。このプレート上の接合完了体を、アプラマイシン(100μg/mL)を含有するR6の新しいプレートに移した。
代替生体内変換株
あるいは、これはアンゴロサミンをエリスロノリドに追加するが、BIOT-2945(Schell et al.,2008)を生体内変換株として使用することもできる。
あるいは、これはアンゴロサミンをエリスロノリドに追加するが、BIOT-2945(Schell et al.,2008)を生体内変換株として使用することもできる。
アジスロマイシンアグリコンの生体内変換
SV2培地(40mL)及び8μLのチオストレプトン(25mg/mL)を含有するErlenmeyerフラスコ(250mL)に、0.2mLの菌株ISOM-4522の胞子ストックを接種し、30℃でインキュベートし、2.5cm行程で300rpmで48時間振盪した。
SV2培地(40mL)及び8μLのチオストレプトン(25mg/mL)を含有するErlenmeyerフラスコ(250mL)に、0.2mLの菌株ISOM-4522の胞子ストックを接種し、30℃でインキュベートし、2.5cm行程で300rpmで48時間振盪した。
EryPP培地(7mL)を含有する栓をした滅菌ファルコンチューブ(50mL)を準備し、抗生物質を用いないで種フラスコの培養物を(ファルコンチューブ1本あたり0.5mL)を接種した。ファルコンを30℃でインキュベートし、2.5cm行程で300rpmで24時間振盪した。
24時間後、アジスロマイシンアグリコン(DMSO中0.5mM、50μL)を各ファルコンチューブに添加し、2.5cm行程で300rpmでさらに6日間インキュベーションを続けた。
化合物1の単離
全ブロスをpH9.5に調整し、1容量の酢酸エチルで2回抽出した。遠心分離(3500rpm、25分)後、吸引によって有機層を回収した。有機層を合わせ、真空下で減量すると、化合物1を含有する茶色ゴムが現れた。この抽出物を酢酸エチル(200ml)と塩化アンモニウム水溶液(20mlの50%濃縮溶液)に分配した。分離後、有機層をさらなる容量(200ml)の塩化アンモニウム水溶液で抽出した。次いで、合わせた水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0に調整し、1容量当量の酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量すると、茶色固体になった。次いで、この抽出物をシリカカラムにアプライし、以下により段階的に(500mlロットで)溶出した:
全ブロスをpH9.5に調整し、1容量の酢酸エチルで2回抽出した。遠心分離(3500rpm、25分)後、吸引によって有機層を回収した。有機層を合わせ、真空下で減量すると、化合物1を含有する茶色ゴムが現れた。この抽出物を酢酸エチル(200ml)と塩化アンモニウム水溶液(20mlの50%濃縮溶液)に分配した。分離後、有機層をさらなる容量(200ml)の塩化アンモニウム水溶液で抽出した。次いで、合わせた水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0に調整し、1容量当量の酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、真空下で減量すると、茶色固体になった。次いで、この抽出物をシリカカラムにアプライし、以下により段階的に(500mlロットで)溶出した:
化合物1は主にF及びG中にあった。これらの溶媒を合わせ、真空中で減量させると、化合物1を含有する茶色固体が得られた。次いで、この物質を分取HPLC(20mM酢酸アンモニウム及びアセトニトリルを溶媒として使用したC18 Gemini NXカラム、Phenomenex)によって精製した。標的化合物を含有する画分をプールし、乾燥させ、引き続いて、C18 SPEカートリッジで脱塩した。
例2-マウスにおけるCOVID-19ワクチンの有効性
本試験の目的は、hACE2トランスジェニックマウスにおける新規なCOVID-19ワクチンの有効性を評価することであった。
本試験の目的は、hACE2トランスジェニックマウスにおける新規なCOVID-19ワクチンの有効性を評価することであった。
55匹の雌AC70 hACE2トランスジェニックマウスを、ストックホルムの地域動物倫理委員会によって認可された試験に含めた(2020~2021)。動物を7又は8匹/群の7つの群に分けて、以下のようにワクチンで免疫化した:
・1群:10μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA;皮下(n=7)
・2群:ワクチンなし(n=8)
・3群:100μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、皮下(n=8)
・4群:10μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、鼻腔内(n=8)
・5群:80μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、鼻腔内(n=8)
・6群:10μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、気管内(n=8)
・7群:80μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、気管内(n=8)
・1群:10μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA;皮下(n=7)
・2群:ワクチンなし(n=8)
・3群:100μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、皮下(n=8)
・4群:10μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、鼻腔内(n=8)
・5群:80μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、鼻腔内(n=8)
・6群:10μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、気管内(n=8)
・7群:80μgの三量体スパイク+10μgのポリI:C+40μgのビタミンA、気管内(n=8)
ポリI:CをInvitrogen(vac-pic)から入手した。
SARS-CoV-2三量体スパイクタンパク質をIcosagenから入手した。
動物の体重を測定し、0日目及び14日目(3~7群)又は15日目(1群)に免疫化した。28日目に、動物に、鼻腔内投与を介して1.875×105個のTCID50 SARS-CoV-2を接種した。動物の体重を測定し、38~39日目まで毎日健康状態の変化を監視し、その後、安楽死させた。体重の20%を喪失したか、又は健康状態の深刻な低下を示した動物を、この実験を管理する倫理的許可に従って早期に安楽死させた。
血清を単離するための血液試料を、-3日目、14日目、28日目及び終了時に獲得した。終了時の採血後、動物を安楽死させ、気管支肺胞洗浄を実施し、液(BAL)を回収した。脾臓、肺及び気管を切除し、ウイルス力価を分析するために脾臓、肺(下気道)及び気管(上気道)の切片をRNALater及びTRIzolに保存した。肺及び頭蓋骨(脳及び鼻咽頭組織について)を組織病理学的分析のために4%ホルムアルデヒドに保存した。
1匹(ID 343、3群)が0日目に不完全な皮下用量を受けた。
1匹(ID 366、6群)が、試験品の欠如により、最初の免疫化を受けなかった。最初の免疫化後に3匹(ID 371、373及び375、7群)が死亡した:1匹は麻酔薬の過剰投与のために死亡し、残りの2匹は気管内投与技術によって引き起こされる合併症のために安楽死させた。IsoCageをラックに適切に挿入できなかったことにより酸素が不足したため、2回目の免疫化後に1匹(ID 341、3群)が死亡したことが分かった。
ワクチン投与自体は、動物の体重に過度に影響しなかった。0日目~14日目の間で7群の動物では体重のわずかな減少が自明であった;しかしながら、全ての群が2回目のワクチン接種後に体重の全体的な増加を示した。
非ワクチン接種動物へのSARS-CoV-2の投与は、体重の有意な減少をもたらした;動物は、32日目までに接種前の体重の85.7±0.7%まで低下していた。ワクチン接種は感染によって誘導される体重減少に有意に影響し、全てのワクチン接種群で相対体重の著しい減少はなかった。しかしながら、6群の1匹(ID 366)は、非ワクチン接種動物と同様に、体重の著しい減少を示した。上記のように、この動物は1回の免疫化しか受けていなかった(14日目)。
ワクチン接種群間で体重の差がさらに自明であった。1群(低用量皮下)及び4群(低用量鼻腔内)の相対体重は、5、6及び7群の相対体重より有意に低かった。
ワクチン投与は、動物の健康状態に明白には影響せず、呼吸機能に対する観察可能な効果を及ぼさなかった。対照的に、SARS-CoV-2の接種は、接種の4日後から健康状態の悪化を伴った。動物は、猫背姿勢、立毛及び運動の減少を呈した。2匹は攻撃性の徴候を示し、2匹は異常な運動行動、すなわち後肢で立って前後に揺れ動く行動を示した。健康状態の悪化ならびに体重減少のために、2群の動物を32日目に安楽死させた。
ワクチン接種動物は、明白な健康状態の変化をほとんど示さなかった。6群の1匹(ID 366)は32日目に症状を呈したので、結果として、安楽死させた。1群の3匹を、猫背姿勢、立毛、運動の増加、硬直及び振戦の呈示のために32目又は34日目に安楽死させた。残りのワクチン接種動物については明白な症状が自明でなかった。
ワクチン投与は生存を有意に改善した。非ワクチン接種動物の生存期間中央値は4日であり、これは他の全ての群の動物の生存期間と有意に異なっていた。1群の動物の生存期間中央値は6日であった;残りのワクチン接種群は、動物を健康状態の低下によらず終了日に安楽死させたので、生存期間が未定義であった。
スパイク(武漢)及びスパイク受容体結合ドメイン、RBD(南アフリカ及び英国)に対する循環IgG力価が、28日目に全てのワクチン接種群で検出された;増加は用量依存的であり、高用量スパイクを受けた動物はより強い免疫応答を示した。比較すると、スパイク及びRBDに対するIgA力価は、鼻腔内又は気管内経路を介してワクチン接種された群でのみ検出された。特に、鼻腔内投与がIgA力価の有意な増加と関連していた。IgGと比較して、用量依存性は自明ではなかった。
ワクチン接種動物の末期BAL試料でIgG及びIgA抗体力価が検出された。最も強い応答は、気管内及び鼻腔内経路を介してワクチン接種した動物で自明であり、用量依存的応答が自明であった。特にスパイク及びRBD(英国)に対するIgG応答が優勢であった。
中和抗体価は、ワクチン接種動物の気管支肺胞洗浄において様々なレベルで観察された。皮下投与は、最低レベルの中和抗体と関連しており、3匹のみが低い又は部分的な力価を示した。鼻腔内又は気管内経路を介してワクチン接種した動物は、より高いレベルの中和抗体価を示した;高用量鼻腔内投与後に最高レベルが検出された。
SARS-CoV-2ウイルスは、全ての非ワクチン接種対照動物においてBALで検出可能であり、感染の成功を示した。皮下ワクチン接種を受けた3匹では低いウイルス力価が検出されたが、鼻腔内又は気管内投与を介してワクチン接種された動物では検出できなかった。
組織病理学的分析により、全ての群で気道の炎症性変化が明らかになった。しかしながら、興味深いことに、下気道(気管、気管分岐部及び肺)における炎症性細胞浸潤は、非ワクチン接種動物では検出されなかったか、又はより低い重症度で検出された。血管周囲から傍気管支及び肺胞から間質への炎症性細胞浸潤が、1群ではより高度に観察され(LD s.c.)、5群(HD i.n.)及び7群(HD i.t.)でわずかに高かった。非ワクチン接種対照では、最小限の変化しか観察されなかった。比較すると、炎症細胞浸潤及び細動脈の管腔の減少、ならびに細気管支破片が、試験品を皮下注射した群において最も高い程度で観察された。これらの変化は、鼻腔内又は気管内免疫化を受けた動物ではそれほど観察されず、非ワクチン接種対照では観察されなかった。炎症は非ワクチン接種対照で最小であったので、炎症性変化は、ワクチンによって駆動される抗ウイルス免疫応答の証拠となり得る。
特に、中枢神経系、すなわち線条体においても炎症性変化が観察され、これは一部の動物で観察された異常な運動行動を説明し得る。非ワクチン接種動物、及び皮下経路を介してワクチン接種した動物の髄膜及び実質において、梨状葉皮質におけるニューロン壊死、ならびに血管周囲炎症性細胞浸潤が観察された。これらの変化は残りの群では観察されず、ワクチンの気管内投与又は鼻腔内投与がCNSへのウイルス浸潤を妨げることを示唆した。
試験の結果を以下の表2~3及び図2~5に示す。
要約すると、1.875×105 TCID50 SARS-CoV-2の鼻腔内接種は、体重の減少及び健康状態の悪化をもたらし、感染の4日以内に早期安楽死をもたらした。これは、下気道におけるウイルス力価の増加に関連していた。三量体スパイク(10μg~80μg)、ポリI:C(10μg)及び全トランス型レチノイン酸(ATRA)(40μg)の鼻腔内及び気管内投与は、健康状態に全体的な効果を及ぼさなかった。ワクチン接種動物は、スパイク及びRBDに対するIgG及びIgA抗体の全身及び局所産生、ならびに中和抗体の局所産生を有し、用量依存的な血清学的応答を示した。これは、肺におけるウイルス複製の欠如、SARS-CoV-2によって駆動される脳炎の阻害、及びCOVID-19疾患進行の予防に関連していた。
結論として、この試験は、SARS-CoV-2三量体スパイクタンパク質(10~80μg)、ポリI:C(10μg)及びビタミンAによる鼻腔内及び気管内ワクチン接種が、2回で、1.875×105 TCID50でSARS-CoV-2感染から完全に防御することを示した。
例3-アジュバント及びビタミンAと共にビーズに連結したスパイクタンパク質を使用したCOVID-19ワクチン。
この試験の目的は、BALB/cマウスにおけるCOVID-19に対する新規なワクチンの免疫原性を評価することであった。
この試験の目的は、BALB/cマウスにおけるCOVID-19に対する新規なワクチンの免疫原性を評価することであった。
試験品1:SARS-CoV-2スパイクタンパク質及び式(I)の化合物。
試験品2:SARS-CoV-2スパイクタンパク質。
試験品3:カルシトリオール(ビタミンD)、ATRA(ビタミンA)ミックス。混合物を調製し、非常に感光性であるため慎重に取り扱う。試験品3の濃度は、100μg/mLカルシトリオール及び20mg/mL ATRAである。
試験品2:SARS-CoV-2スパイクタンパク質。
試験品3:カルシトリオール(ビタミンD)、ATRA(ビタミンA)ミックス。混合物を調製し、非常に感光性であるため慎重に取り扱う。試験品3の濃度は、100μg/mLカルシトリオール及び20mg/mL ATRAである。
6~7週齢の20匹の雌BALB/cマウスの体重を測定し、以下のように1群あたり5匹の4つの群に分けた:
1、2及び4群(i.p.注射、100μL×15匹)には、マウス1匹あたり100ngのカルシトリオール及び20μgのATRAを投与する。
1及び2群(s.c.又はi.n.投与、25μL×10匹)には、マウス1匹あたり100ngのカルシトリオール及び20μgのATRAを投与する。
4群(i.n.投与、25μL×5匹)には、マウス1匹あたり100ngのカルシトリオール及び20μgのATRAを投与する。
0日目、10日目及び20日目に皮下又は鼻腔内送達によって動物を免疫化した。1、2及び4群には、免疫化の直前に、20マイクログラムのATRA及び100ナノグラムのカルシトリオール(試験品3)を腹腔内注射した。血清の単離及びその後の血清学的評価のための血液試料(150μL)を0日目(免疫化前)、10日目、20日目及び30日目に採取した。血液試料を10回反転させ、室温で30分間放置し、次いで、4℃で10分間、2000×gで遠心分離した。次いで、血清をエッペンドルフチューブに分注し、さらなる分析まで-20℃で保存した。
2群(スパイク、ISR50及びビタミンA&D)及び3群(スパイク及びISR50)から30日目に回収した血清からの抗IgG応答は、ビタミンA及びDの投与からも正の効果を示した。図6及び図7は、群の動物からの血清中の抗IgGを示す(それぞれ、個々のマウス及び平均)。
特許及び特許出願を含む本出願で言及される全ての参考文献は、可能な限り最大限に参照により本明細書に組み込まれる。
1.ワクチン接種方法のさらに別の実施形態では、前記TLR2アゴニストは、
から選択される。
から選択される。
さらに別の実施形態では、ワクチンキットは、
から選択される前記TLR2アゴニストを有する。
から選択される前記TLR2アゴニストを有する。
Claims (15)
- ワクチン接種方法であって、抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物が、肺又は鼻腔内投与用であり、かつビタミンAが、該組成物の投与前3日以内又は投与後3日以内に少なくとも1回経口投与される、上記ワクチン接種方法。
- 前記抗原が、タンパク質もしくはその多量体、ペプチドもしくはその多量体、弱毒化細菌、又は弱毒化ウイルスである、請求項1に記載のワクチン接種方法。
- 前記TLR2アゴニストが、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1又は2に記載のワクチン接種方法。 - ビタミンDが、前記組成物の投与前、投与と同時、又は投与から3日以内のいずれかに経口投与される、請求項1から3のいずれか一項に記載のワクチン接種方法。
- ビタミンDが、前記組成物の投与の1週間前~前記組成物の投与の2日後の間の期間に経口投与される、請求項4に記載のワクチン接種方法。
- 前記抗原が、弱毒化SARS-Cov-2又はその成分である、請求項1から5のいずれか一項に記載のワクチン接種方法。
- 前記抗原が、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である、請求項1から6のいずれか一項に記載のワクチン接種方法。
- 前記ビタミンAが、前記組成物の投与の1日前~前記組成物の投与の2日後の間の期間に少なくとも1回経口投与される、請求項1から7のいずれか一項に記載のワクチン接種方法。
- -抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む組成物と、
-該組成物がビタミンAの同時投与によるワクチン接種に使用されることを知らせるラベルと
を含む、ワクチンキット。 - 前記組成物が、肺又は鼻腔内投与用である、請求項9から12のいずれか一項に記載のワクチンキット。
- 前記ラベルが、組成物がビタミンDの同時投与によるワクチン接種に使用されることをさらに知らせる、請求項9から11のいずれか一項に記載のワクチンキット。
- -抗原、TLR2アゴニスト及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む第1の組成物と、
-ビタミンAを含む第2の組成物と
を含む、ワクチンキット。 - 前記第1の組成物が、肺又は鼻腔内投与用である、請求項12に記載のワクチンキット。
- 前記抗原が、SARS-Cov-2由来のスパイクタンパク質又はその一部である、請求項9から13のいずれか一項に記載のワクチンキット。
- 前記TLR2アゴニストが、式(I)の化合物:
又はその薬学的に許容される塩である、請求項9から14のいずれか一項に記載のワクチンキット。
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