JP2023543559A - 眼内レンズ用の挿入器 - Google Patents

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Abstract

本発明の主題は、眼内レンズを埋植するための挿入器(1)であって、本体(10)を備え、その本体内に、細長く形成された操作部材(11)が、後端側において部分的に突入しているとともに操作軸線(12)に沿って移動可能に案内されており、操作部材(11)は、操作軸線(12)に沿ったプッシュ操作(P)によるか或いは操作軸線(12)周りのスクリュー操作(S)によるかのいずれかを選択して本体(10)内へと移動させることができ、操作部材(11)は、少なくとも一部の上に螺子山(13)を備えている挿入器である。本発明によれば、本体(10)には、少なくとも一つのスプリングアーム(14)が配置され、当該スプリングアームは、螺子山(13)に面する内面に螺合構造(15)を備え、本体(10)には、スプリングアーム(14)と相互作用する切替部材(16)が、操作軸線(12)周りに回転可能または操作軸線(12)に沿ってスライド可能に配置され、切替部材(16)は、作用接触を介してスプリングアーム(14)と協働し、作用接触に関わる少なくとも一つの切替部材(16)の内面(17)および/またはスプリングアーム(14)の外面(18)が、操作軸線(12)に対して所定の角度(α)で斜めに形成されていることで、切替部材(16)の回転またはスライドが、スプリングアーム(14)の、操作軸線(12)へと向かう弾性変形および操作軸線(12)から離れる弾性変形を生じさせることができ、これにより、螺合構造(15)を螺子山(13)に選択的に係合させるか或いは係合解除させることができる。

Description

本発明は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器であって、本体を備え、その本体内に、細長く形成された操作部材が、後端側で部分的に突入しているとともに、操作軸線に沿って移動可能に案内されており、操作部材は、操作軸線に沿ったプッシュ操作によるか或いは操作軸線周りのスクリュー操作によるかのいずれかを選択して本体内へと移動させることができ、操作部材は、少なくとも一部の上に螺子山を備えている挿入器に関する。
ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器はよく知られている。この場合、眼内レンズは、眼に嵌め込まれる少し前に、内部に眼内レンズが組み込まれたレンズカートリッジを用いて挿入器に組み込むことができ、その後、粘弾性物質を加えてから眼内レンズを前側の送出ノズルから眼の後房に送出するようになっている。本体の前側に、挿入器のレンズガイド部が配置されており、送出ノズルは、そのレンズガイド部の開放端を形成している。
本体内には、ピストンが操作軸線に沿って移動可能に案内されており、操作軸線に沿って前後の位置で操作部材に接続している当該ピストンは、操作部材を前進させると、それがピストンに伝わって、送出ノズルに向かう方向で眼内レンズに接触することができ、眼内レンズを送出ノズルを通して送出することができる。
ピストンを挿入器の本体内部において動かすために、そして、ピストンをレンズガイド部をも通して送出ノズルの方に制御しながらさらに前へと動かすために、操作部材が本体内に突入するように設けられており、これにより、その操作部材を前進させると、ピストンが、操作軸線に沿って先ず眼内レンズに接触し且つそのまま進んで行くことで眼内レンズが後房内に送り出されるまで眼内レンズと一緒に送出ノズルの方に移動させられ得るようになっている。新しい構造の挿入器は、使い捨ての挿入器として利用され、一度使用されてプリロードされた眼内レンズが送り出されると廃棄される。挿入器のこの構造は、一般にプリロードシステムと呼ばれる。
操作部材は、通常、操作者、すなわち眼科医によって手動で本体の後方開口部に押し込まれる。ここで、操作部材を操作軸線に沿って動かすために、第一の操作モードでは、手動で操作部材に加えられる純粋なスラスト運動が可能になり、第二の操作モードでは、同じ操作部材に加えられる回転運動が可能になる挿入器が知られている。その点では、新しい構造の挿入器は、プッシュ操作とスクリュー操作の両方を可能にすることができ、そのために、挿入器には、操作モードを切り替えるための然るべき仕組みが設けられる。
例えば、特許文献1は、眼内レンズを埋植するための挿入器を開示し、その操作部材は、後ろからのプッシュか或いはスクリュー運動によって本体内に入り込ませることができ、そのスクリュー運動は、操作部材の螺子山と直にネジ結合している切替部材に手動で加えることができる。一方、操作部材が手動で本体内に押し込まれると、切替部材は自由に共回りする。操作部材を後ろから押すか或いは切替部材を回すかのいずれかによって操作部材が本体内に押し込まれると、操作部材がピストンと接触したまま眼内レンズを前側で送出ノズルから送出することができる。
特許文献2は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器のさらに他の態様であって、本体を備え、その本体内に、細長く形成された操作部材が、後端側で部分的に突入しているとともに、操作軸線に沿って移動可能に案内されており、操作部材は、操作軸線に沿った操作部材のプッシュ操作によるか或いは操作軸線周りの操作部材のスクリュー操作によるかのいずれかを選択して本体内へと移動させることができ、そのために、操作部材は、少なくとも一部の上に螺子山を備えている挿入器を開示する。操作部材のプッシュ操作とスクリュー操作を切り替えるために、折り畳みと展開が可能な対向し合う二つの翼状把持部が設けられており、展開した姿勢にすることにより操作モードをプッシュ操作に、畳み込まれた状態ではスクリュー操作に切り替えることができる。プッシュ操作の操作モードではこのとき、折り畳みと展開が可能な翼状把持部は、フィンガーグリップとして機能することができるため、執刀医は、翼状把持部のところで挿入器を人指指と中指の間でつかんで親指を使って後端側で操作部材を本体内に押し込むことができるようになる。翼状把持部が畳み込まれている場合、操作部材は、執刀医の一方の手に本体が保持されつつ執刀医の他方の手により操作部材がねじ込まれることで、本体内に螺入させることができる。
挿入器をプッシュ操作にするのかスクリュー操作にするかの設定は、通常は助手により行なわれ、その後、眼科医は、操作モードが予め設定された挿入器を駆使しながら、前方のレンズガイド部における送出ノズルを眼球内に挿入し、次に眼内レンズを後房に入り込ませた状態にするまで操作部材の操作を行うことになる。
欧州特許出願公開第3476375号明細書 国際公開第2019/195951号
本発明の課題は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器をさらに発展させ、挿入器が、眼内レンズを前進させるための操作部材のプッシュ操作とスクリュー操作のできる限り簡単な切替性能を持つようにすることである。特に、プッシュ操作とスクリュー操作との間の操作モードの切り替えは、それ以外の点では挿入器を同じように扱える一方、プッシュ操作とスクリュー操作との間の切替が挿入器の使用の直前に設定可能となるようにできなければならない。
この課題は、請求項1のおいて書きに係る挿入器に基づいて、その特徴的な特徴部を組み合わせることにより解決される。本発明の有利な発展態様は、従属請求項に記載されている。
本発明は、本体に、少なくとも一つのスプリングアームが配置され、当該スプリングアームは、螺子山に面する内面に螺合構造を備え、本体に、スプリングアームと相互作用する切替部材が操作軸線周りに回転可能または操作軸線に沿ってスライド可能に配置され、切替部材は、作用接触を介してスプリングアームと協働し、作用接触に関わる少なくとも一つの切替部材の内面および/またはスプリングアームの外面が、操作軸線に対して所定の角度で斜めに形成されていることで、切替部材の回転またはスライドが、スプリングアームの、操作軸線へと向かう弾性変形および操作軸線から離れる弾性変形を生じさせることができ、これにより、螺合構造を螺子山に選択的に係合させるか或いは係合解除させることができるという技術的教示を含む。
本発明の中心となる思想は、二つの切替位置の間で手によって回すことができるか或いはずらすことができる切替部材であり、第一の切替位置では、切替部材は、スプリングアーム上の螺合構造を操作部材の螺子山にスクリュー操作のために係合させ、第二の切替位置では、切替部材は、螺合構造を持つスプリングアームを操作部材の螺子山から解放することで、スプリングアームが操作部材側の螺子山との係合が外れた状態になって、最終的に、操作部材がプッシュ操作のために自由にスライドできるようになる。
こうして、切替部材が第二の切替位置へと回されると、上記スプリングアーム或いは複数のスプリングアーム(特に、互いに向き合う位置にある二つのスプリングアーム)が、操作軸線に対して自ずと外側へと弾発することで、螺合構造が操作部材の螺子山を解放する。切替部材とスプリングアームとの間の作用的な結び付きは、本発明によれば作用接触により生み出され、その作用接触は、切替部材がスプリングアームに対して軸線方向に変位する際に、操作軸線に対して半径方向で行なわれるスプリングアームの動きが生じさせられるように、つまり、スプリングアームを、操作軸線へと、つまり操作部材の螺子山へと動かすことも、これから再び離れさせることもできるように出来ている。軸線方向はここで、操作軸線に沿って延在する方向を表し、半径方向は、その操作軸線に垂直な方向を表す。その点では、軸線方向と半径方向は、本発明の意味において互いに垂直になっている。
切替部材の動きによってスプリングアームに動きを生じさせるために、作用接触に関わる少なくとも一つの面(関与面)が傾斜を備えており、その傾斜が、操作軸線の延在する方向に対して或る角度を有している。その場合、その角度は、操作軸線と、上記関与面にあるベクトル、つまり上記内面および/または上記外面にあるベクトル(このベクトルは、上記内面と上記外面の間の接触点または接触線を通って延在する。)との間にとることができる。もちろん、切替部材若しくはスプリングアームの内面および/または外面は、或る角度で作用接触するという本発明の思想から逸脱することなく、湾曲していることも、或いは、その他の態様で平面とは異なるように形成されていることも可能である。
スプリングアームの外面が真っ直ぐ、つまり、外面が相応に傾斜または湾曲しているのではなく、操作軸線に対する延在方向に、何らの角度も持たずに延在するように形成されている一方で、関与面の傾斜部が切替部材の内面であってもよい。
同様に、スプリングアームの外面が真っ直ぐ延び、切替部材の内面が傾斜または湾曲しているのでもよい。
もちろん、切替部材とスプリングアームとの間の本発明による作用原理は、内面と外面のいずれもが傾斜または湾曲を備え、特に、それらが操作軸線に対してそれぞれ同じ角度をなしている場合に特に上手く機能する。しかしながら、内面と外面のいずれの形態であっても、操作軸線に対して相対的に或る角度で傾斜した作用接触となる。切替部材は、一体で構成されている必要はなく、複数の部品により形成されていることで、外からは手で操作できない切替部材の一つの部品に内面が形成されているのでもよい。
さらに有利にも、作用接触に関わる面は、内面および/または外面がコーティング、特に効率的な表面の滑りを互いに可能にするコーティングを備えるのでもよい。
例えば、切替部材は、スライド部材として構成され、本体内または本体上を移動可能に配置されている。上記内面は、スライド部材が本体上で変位する際にその内面がスプリングアームに対して相対的に変位するようにスライド部材上に構成されていればよいので、操作軸線に対する或る角度での作用接触の原理は、スライド部材においても使うことができる。好ましい場合において、切替部材は、環状またはスリーブ状に構成されており、操作部材は、部分的にまたは完全に切替部材により取り囲まれている。
切替部材が環状またはスリーブ状に構成されている場合、切替部材は、好ましくは、環状またはスリーブ状の切替部材の回転軸線が操作軸線と一致するように本体上に配置されている。
ここで、回転可能な切替部材を備えた挿入器の取り扱いは、スライド部材を二つのスナップ嵌め位置の間でスライドさせるよりも簡単且つ快適であるのが一般的であるが、環状またはスリーブ状の形態とされた切替部材が、本体上で操作軸線に沿ってやはりスライド可能で、切替部材が二つのスナップ嵌め位置の間で変位できることも考えられる。
要するに、切替部材は、本体上に配置された状態でのスライド回転可動性を備えることにより、つまり、切替部材が、切替部材と本体との間のネジ状のガイド部により本体上で変位できる場合に、最も好ましい変形例が達成されると考えられる。そうして、切替部材を手で回し、切替部材と本体との間の相応のネジ状のガイドを介した連携が行なわれる場合に、操作軸線に沿った切替部材の変位は、この方法で極めて快適に実現することができる。
特に、切替部材は、操作軸線周りに手動で回転可能な、内部貫通路のある回転体を形成し、その内部間通路内に少なくとも一つのスプリングアームが突入しているとともに、その内部間通路を操作部材が貫通して延在している。こうして、スプリングアームは、少なくとも部分的に、内側に延在する操作部材と外側の切替部材との間に形成された半径方向ギャップ、特に環状ギャップ内にある。
さらに別の長所として、上記内面が切替部材の内部貫通路内に形成されているか或いは上記内面が操作軸線の周りを一周する内側コーン部を形成しているかの少なくともいずれかとされている。すなわち、切替部材が操作軸線に沿って変位すると、スプリングアーム側の外面が、切替部材における内面の異なる部位、つまり、切替部材側の内面の異なる半径と接触するようになり、切替部材が軸線方向に第一の方向に動かされるか或いは第二の方向に動かされるかに応じて、その内面が、円錐構造に起因する傾斜により、スプリングアームを操作部材に向けて押すか或いは操作部材との距離を再び拡大させる。切替部材の操作軸線に沿ったこの動きはここで、操作軸線周りの切替部材の回転運動が重ね合わされてもよい。
さらなる長所は、本体が、貫通路のある受け部を備え、その貫通路を操作部材が貫通して延在し、操作部材が、受け部に接して或いは受け部上を少なくとも部分的に回転可能またはスライド可能に受容または配置されている場合に達成される。
切替部材は、操作軸線に沿って軸線方向に移動可能および/または操作軸線周りに回転可能に受け部に接して或いは受け部上を案内されるように受容されており、切替部材の後側の部分は、受け部を超えて突出し、その内部には、上記角度で傾斜した切替部材側の内面であって、少なくとも一つのスプリングアームと相互作用する内面が形成されている。
要するに、少なくとも一つのスプリングアーム、互いに対向する二つのスプリングアーム、三つ又は四つ又はそれ以上のスプリングアームが、終端側で受け部上或いは受け部内において受け部または本体に配置されていてもよく、それらのスプリングアームが、スリーブ状の受け部の開放端から内側で突出して切替部材の内面と相互作用する。
例えば、複数のスプリングアームが、とりわけ一周に亘って均等に配分されるようにして、内側の操作部材と外側の切替部材との間に配置されている場合、コレットチャックのような形態を実現することができ、複数のスプリングアームが操作部材とその螺子山の周りを取り囲むように配置されると、一周に亘って均等に配分されるように位置するスプリングアームの複数の螺合構造から出来上がる雌ネジが、略全周に亘って形成される。
しかしながら、本発明による形態は、一箇所の周位置における単体のスプリングアームを用いるもの、例えば、この単体のスプリングアームと対向するように、螺子山を備えた操作部材が、スプリングアームと反対側のベアリングシェル内に保持される場合などでも技術的に可能である。そのような変形例は、同じように一つだけの周位置に配置されている簡易なスライドスイッチとして切替部材が形成されている場合に有利であると考えられる。
切替部材に回転運動が手動で加えられる際に切替部材が同時に操作軸線に沿って移動する、つまり、回転運動に直線運動が重なるようにするための連結リンクを作るために、特に有利にも、受け部の外周に、少なくとも一つのスロットが設けられ、切替部材には、内周側に少なくとも一つのピンが形成され、そのピンが上記のスロット内を案内されているのでもよい。このスロットとピンの結合により、一種の連結リンクが作られ、スロットは、好ましくは受け部の周りの一部または全部にわたって螺旋形状に形成されている。例えば、切替部材は、操作軸線周りに90°または180°回転させることができ、これにより、切替部材は、回転とともに操作軸線に沿って変位させられることになり、その変位は、スプリングアーム若しくは切替部材の外面若しくは内面の上記角度による作用接触を介してスプリングアームが操作部材の螺子山にしっかりと押し込まれ、スプリングアームの螺合構造と操作部材の螺子山との間にネジ結合を生じさせることができる程度の大きさである。特に有利にも、周面に均等に配分された互いに対向する二つのスロットまたは三つのスロットは、ネジ状の形態で受け部の外周に設けられ、その中を、切替部材の内面の内側に形成されている対応する位置に設けられたピンが走行することができる。受け部にわたって延在する切替部材の内面のこの領域は、内面における傾斜面が形成されている領域、特に内側コーン部が形成されている領域に隣接している。
特に、有利な実施形態は、切替部材が受け部上にネジ結合により配置され、操作軸線周りに切替部材が回転すると、同時に切替部材が操作軸線に沿って動いていく場合に得られる。
要するに、本体は、翼状把持部を備えることができ、受け部は、その翼状把持部の後端側に突出部としてつながっている。受け部、翼状把持部およびその他の本体の残りの部分は、一体的に一つの材料で作ることができ、特に、射出成形で製造することができる。
さらに、挿入器がレンズカートリッジのための収容手段を備え、そのレンズカートリッジ内に眼内レンズが組み込まれており、このレンズカートリッジが、眼内レンズとともに収容手段内に装着可能とされていれば有利である。この種の挿入器は、挿入器を再滅菌できさえすれば、とりわけ複数回の利用が可能である。もっとも、カートリッジを装填できる挿入器は、一回限りの使い捨て品として形成されていてもよい。
挿入器は、いわゆるプリロードシステムとしても構成することができ、このシステムにより、挿入器が、本体内か或いは本体における前側に配置されたレンズガイド部内の少なくともいずれかに形成された収容室を備え、その中に眼内レンズが予め製造者側で装填されていることで、挿入器が、装填された眼内レンズと一緒にして取扱可能且つ流通可能なユニットを形成する。その点では、本発明による挿入器は、プリロードシステムまたはカートリッジシステムとして機能することができる。
最後に、本体内にピストンが収容されており、このピストンは、有利にも、回転変換部を介して操作部材により軸線方向にスライド可能とされている。特に、挿入器のスクリュー操作が開始されると、操作部材は必ず回転運動を行うことになる一方で、ピストンは、操作軸線で回転することなく、操作軸線に沿って直線運動しかしない。
本体は、有利にも、受け部と一体且つ翼状把持部と一体に一つのプラスチック体だけから作られ、本体における前側に配置されたレンズガイド部は、先端側の送出ノズルにより眼内レンズを送出するように形成され、特に、本体上で取り外し可能に配置されている。
以下に、本発明の好ましい実施例の記載により、本発明をさらに良くする手段を図面に基づいて詳細に説明する。
ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器の斜視図である。 図1による挿入器の主要構成部の分解図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、プッシュ操作により挿入器を操作することのできる第一の位置に切替部材が配置されていることを示す図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、スクリュー操作により挿入器を操作することのできる第二の位置に切替部材が配置されていることを示す図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、プッシュ操作による挿入器の操作が可能な、軸線方向の変位によって第一の位置にある切替部材を示す図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、スクリュー操作による挿入器の操作が可能な、軸線方向の変位によって第二の位置にある切替部材を示す図である。
図1は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するために使用される挿入器1の斜視図を示す。挿入器1は、主要な構造部品として本体10を備え、その本体内に、把手32が終端側にある細長く形成された操作部材11が、後端側において部分的に挿入されている。操作部材11は、その大半の長さにわたって螺子山13を有した部分があり、その操作部材11は、本体10内に後端側において部分的に挿入されていることで、操作部材11の自由端に把手32が形成されるようになっている。
本体10の前方側には、レンズガイド部30が配置され、その中に、詳細には図示していない態様で眼内レンズが収容されている。本体10の主要構成部品は、ほぼ円筒形であるか或いは取り扱いのために人間の手に馴染みやすく作られているとともに、細長く延びた部分を備えており、本体10と、前方側のレンズガイド部30と、後端側に挿入された操作部材11とを備えた挿入器1が、操作軸線12において細長に延在している。操作軸線12はここで、選択的にスライド可能または回転可能な操作部材11のスラスト軸線と回転軸線を同時に形成している。
より取り扱い易くするために、本体10の後側の部分には、翼状把持部23があり、これにより、翼状把持部23を使って挿入器1を人指指と中指の間に挟みながら、後側で親指を把手32にのせて押すことができる。翼状把持部23に対して背面側には、操作軸線12周りに回転可能に本体10上に受容された切替部材16が隣接しており、この切替部材16が貫通路を有し、その中を操作部材11が貫通して延在している。切替部材16はここで、切替部材が操作部材11に直に接触せず、特にネジ結合によって直接的に相互作用することがないように本体10上に設置されている。
レンズガイド部30には、投入口33が示されており、ここを通して、挿入器1の使用開始前に粘弾性体を注入することができる。これが、特にレンズガイド部30内の内部空間および内在する眼内レンズを湿潤し、これにより、眼内レンズを送出するプロセスがやり易くなるか若しくは眼内レンズの損傷をなくすようにできる。次に、レンズガイド部30の自由先端部における送出ノズル31を介して、眼内レンズが送り出される。
挿入器1は、切替部材16を用いることで、挿入器1の使用のためにプッシュ操作とスクリュー操作の間の切り替えを行なうことができるようにするのに用いられる一つの手段を備えている。切替部材16は、図1の実施例では、プッシュ操作とスクリュー操作の間の切替のために、操作軸線12周りに回転可能に本体10上に形成されており、その切替部材16の、操作部材11との相互作用は、さらに他の図により詳細に示す。
図2は、挿入器1を分解図で示し、そこには、挿入器1の主要構成部品が示されているが、本発明を説明するのに必要ないという理由で図示されていないさらに他の挿入器1の構成部品も存在しており、図示されていないとはいえ、それらの部品は、本発明に係る挿入器1の構成部品であることに違いはなく、図は、限定的に理解されるべきものではない。
この図は、本体10をレンズガイド部30から切り離して示しており、操作軸線12と一列に並んで示されたレンズガイド部30は、収容室27を備えて構成され、その中に、(支持部の一つが見えている)眼内レンズ24が装填されており、下側に示されたさらに他のレンズガイド部30は、代替的な構成を形成し、レンズカートリッジ25を収容するための収容手段24を備え、その中に、切り離して描かれた眼内レンズ26が装填されている。眼内レンズ26がレンズカートリッジ25内に装填され、次にレンズカートリッジ25が収容手段24内に装填されると、眼内レンズ26は、ピストン28により、前方側で送出ノズル31からヒトの眼の後房内へと送出することができる。挿入器がプリロードシステムとして構成されている場合、収容室27を備えてその中に眼内レンズ26が予め製造者側で装填されている上側に描かれたレンズガイド部30を使用することができる。
眼内レンズ26を送出するために、ピストン28は、操作軸線12で直線運動を行い、操作部材11がスクリュー操作により本体10内に螺入されると、回転変換部29の働きで、操作部材11の回転運動がピストン25に伝わらない。
別の言い方では、眼内レンズ26が収容室27にそのまま収容されたレンズガイド部30を用いない場合、眼内レンズ26が中に組み込まれるレンズカートリッジ25を中に装填することのできる収容手段24を備えて構成されたレンズガイド部30を代わりに用いることができる。こうして、収容室27を備えたレンズガイド部30は、眼内レンズ26が既に工場側で装填された挿入器1が販売されるプリロードシステムを形成する。代替的に、挿入器1は、眼内レンズ26をプリロードせずに提供することもでき、そのときには、レンズガイド部30は、挿入器1を使用する直前になって初めて眼内レンズ26を備えたレンズカートリッジ25を中に装着できる収容手段24を備えており、これは、いわゆるカートリッジシステムと呼ばれる。レンズカートリッジを収容するための収容手段24および/または眼内レンズ26をそのまま収容するための収容室27は、代替的に本体10内に設置することもできるし、或いは、レンズガイド部30が本体10に配置された場合には、収容手段24または収容室27は、レンズガイド部30と本体10との間の領域に形成されている。
本体10は、翼状把持部23の後ろ側に、射出成形による受け部20を有し、その上に、切替部材16が操作軸線12周りに回転可能に取り付けられている。このとき、受け部20の外面は、受け部20にわたって螺旋の形状で受け部に設けられているスロット21を備え、これにより、切替部材16を操作軸線12周りに回転すると、切替部材16が同時に操作軸線12に沿った動きをするようになる。スロット21の終端部分には、スナップ嵌め手段34が設けられていてもよく、切替部材16が終位置まで回される度に、ユーザに感触によるフィードバックがあり、切替部材16は、自ずと最終姿勢で動かなくなる。切替部材16の内側には、スロット21との作用接続のためにピンが設けられ、それがスロット21内を走行するが、示された図には描かれていないだけなので、図3を参照されたい。
受け部20は、スリーブ状に構成され、特に、翼状把持部23の後端側で本体10に一体的に接続されている。受け部20の内側には、例えば、三つのスプリングアーム14が配置され、これらのスプリングアーム14は、受け部20における内側か、或いは、本体10若しくは翼状把持部23の後端側のいずれかに弾力的に根元で固定されている。こうして、スプリングアーム14は、弾性変形によって、操作軸線12に向かって内向きに、或いは、操作軸線12から離れるように外向きに弾性的に動くことができる。力が加わっていないスプリングアーム14の配置では、これらは、互いに若しくは操作軸線12に対して所定の隔たりを有し、それによって、操作部材11上の螺子山13は、スプリングアーム14間の真中を自由に動くことができる。従って、挿入器1の出荷時の状態は、切替部材がプッシュ操作のための切替位置にあることで、スプリングアーム14が継続的に力の加わった状態になく、その戻ろうとする弾性作用が比較的長期の保管期間に亘って保たれることのないような切替部材16の位置に設定されていなければならない。
操作軸線12に沿って切替部材16が軸線方向に変位させられることによって、それも特に、操作軸線12に沿った切替部材16の翼状把持部23に向かう変位をスロット21のガイドがもたらすように、切替部材16が好ましくは回転によって翼状把持部23に向かって変位させられるときに中心の操作軸線12に向かうスプリングアーム14の弾性的なバネ運動が生じさせられる。スプリングアーム14は、切替部材の内面16と接触することにより弾性的に操作軸線12に向かって内向きに撓み込み、これにより、スプリングアーム14の内面上の螺合構造15が操作部材11の螺子山13に係合して、挿入器1をスクリュー操作用に設定することができるようになる。
図3および図4は、プッシュ操作Pのための態勢にある挿入器1を図3により示し、スクリュー操作Sのための態勢にある挿入器1を図4で示している。
本体10上の翼状把持部23の後ろ側に受容された切替部材16は、図3では、操作軸線12に沿って把手32の方から見て反時計回りに切替部材が回転されたことによって、翼状把持部23から離れた後方位置にある。このとき、切替部材16の内面上のピン22は、スロット21内を走行し、これにより、切替部材16は、手動で加えられる操作軸線12周りの回転運動により軸線方向に変位して、図3では、切替部材16は、スプリングアーム14を開く後方の位置にあるので、スプリングアーム14が内側の螺合構造15を操作部材11上の螺子山13に係合させないようになっている。
スプリングアーム14を操作軸線12に向けて半径方向に変位させるために、切替部材16は、切替部材16の内面17の一部を形成する内側コーン部19を備えている。スプリングアーム14の外面18は、切替部材16の内面17に面し、その外面18は、本実施例によれば、内面17と同様に操作軸線12に対して角度αで延びる傾斜を備えている。つまり、切替部材16が操作軸線12に沿って変位すると、切替部材16が翼状把持部23の方に向かって変位するか或いは翼状把持部23から離れるように変位するかに応じて、スプリングアーム14の位置が、互いに接触する内面17と外面18の傾斜若しくは勾配により、半径方向に内側に向かって押されるか或いは半径方向に再び外側に向かって解放される。
こうして、図3は、スプリングアーム14が、より大きな直径の内側コーン部19上で内面17に接触することにより、スプリングアーム14が弾性的に拡開することができることで、挿入器1をプッシュ操作Pで使用することができるようになるような、翼状把持部23から隔たりのある切替部材16の位置を示している。
これに対して、図4は、切替部材が翼状把持部23に押し付けられていることで、スプリングアーム14の外面18が、内側コーン部19が比較的小さな直径を予め有している切替部材16の内面17の領域に接触するようになっており、それにより、螺合構造15が操作部材11の螺子山13と係合するようになる切替部材16の位置を示している。こうして、挿入器1は、スクリュー操作Sで使用することができる。
図5および図6は、本体10の受け部20上に切替部材16が配置されている挿入器1のさらに他の実施例を示しており、この切替部材16は、軸線方向に変位する際に、前述のようにスプリングアーム14に作用して、スプリングアームがその内側の螺合構造15を操作部材11の螺子山13に作用接続させる或いは作用接続を解除させることができるようになっている。
切替部材16が、図5に示されるように、翼状把持部23までの切替部材の隔たりが比較的大きな位置に配置されると、スプリングアーム14は、外側に向かって弾発し、切替部材16が翼状把持部23の方に向かって変位すると、スプリングアーム14は、内側に向かって押され、スプリングアームの内面上の螺合構造15が操作部材11の螺子山13に係合する。
図5はここで、翼状把持部23までの隔たりが比較的大きいことで、プッシュ操作Pにより挿入器1を使用することができる切替部材16の位置を示し、図6には、翼状把持部23に近づいた位置にある切替部材16が示されており、スプリングアーム14は、挿入器1をスクリュー操作Sで使用することができるように内側に押されている。
この場合、受け部20上のスロットは、操作軸線12と平行に延びているので、切替部材16は、この実施例によれば回転させることができず、切替部材は、特に、感触によるフィードバックのあるスナップ嵌め位置として構成することのできる前述した二つの終位置の間でユーザによって軸線方向に単にスライドさせることができるに過ぎない。従って、切替部材16がスライダとして構成されていてもよい実施形態が明らかとされ、それによれば、切替部材16は、必ずしも操作部材11を全周にわたって取り囲む必要はなく、切替部材16は、図5および図6による図示されたものとは違って、一つの周位置に配置されたスライダとして構成することもできる。
従って、この挿入器1は、執刀医が、ヒトの眼に施術する直前であっても、例えば自分の手で或いは手術助手の手を借りて、挿入器1をプッシュ操作Pで使用するか或いはスクリュー操作Sで使用するかを決定することができるという長所をもたらす。把手32は、単に一例として示されたもので、別の構成とされていてもよいし、同じく、翼状把持部23も、横方向に延在するように構成されている必要はなく、操作軸線12周りの鍔部を有したグリッププレートとして構成されていても構わない。図5および図6による実施例はここで、同じく、プリロードシステムとして或いはカートリッジシステムとして使用することができる。
本発明は、その構成において、上で述べられた好ましい実施例に限定されない。むしろ、基本的に異なる類の構成であっても、示された解決策を利用する多くの変形例が考えられ得る。請求項、明細書または図面から導かれる全ての特徴および/または長所は、構造的な詳細または空間的な配置も含めて、それ自体でも或いはさまざまな組み合わせでも本発明に不可欠であり得る。
1 挿入器
10 本体
11 操作部材
12 操作軸線
13 螺子山
14 スプリングアーム
15 螺合構造
16 切替部材
17 内面
18 外面
19 内側コーン部
20 受け部
21 スロット
22 ピン
23 翼状把持部
24 収容手段
25 レンズカートリッジ
26 眼内レンズ
27 収容室
28 ピストン
29 回転変換部
30 レンズガイド部
31 送出ノズル
32 把手
33 投入口
34 スナップ嵌め手段
P プッシュ操作
S スクリュー操作
α 角度
本発明は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器であって、本体を備え、その本体内に、細長く形成された操作部材が、後端側で部分的に突入しているとともに、操作軸線に沿って移動可能に案内されており、操作部材は、操作軸線に沿ったプッシュ操作によるか或いは操作軸線周りのスクリュー操作によるかのいずれかを選択して本体内へと移動させることができ、操作部材は、少なくとも一部の上に螺子山を備え、本体に、切替部材が配置されている挿入器に関する。
ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器はよく知られている。この場合、眼内レンズは、眼に嵌め込まれる少し前に、内部に眼内レンズが組み込まれたレンズカートリッジを用いて挿入器に組み込むことができ、その後、粘弾性物質を加えてから眼内レンズを前側の送出ノズルから眼の後房に送出するようになっている。本体の前側に、挿入器のレンズガイド部が配置されており、送出ノズルは、そのレンズガイド部の開放端を形成している。
本体内には、ピストンが操作軸線に沿って移動可能に案内されており、操作軸線に沿って前後の位置で操作部材に接続している当該ピストンは、操作部材を前進させると、それがピストンに伝わって、送出ノズルに向かう方向で眼内レンズに接触することができ、眼内レンズを送出ノズルを通して送出することができる。
ピストンを挿入器の本体内部において動かすために、そして、ピストンをレンズガイド部をも通して送出ノズルの方に制御しながらさらに前へと動かすために、操作部材が本体内に突入するように設けられており、これにより、その操作部材を前進させると、ピストンが、操作軸線に沿って先ず眼内レンズに接触し且つそのまま進んで行くことで眼内レンズが後房内に送り出されるまで眼内レンズと一緒に送出ノズルの方に移動させられ得るようになっている。新しい構造の挿入器は、使い捨ての挿入器として利用され、一度使用されてプリロードされた眼内レンズが送り出されると廃棄される。挿入器のこの構造は、一般にプリロードシステムと呼ばれる。
操作部材は、通常、操作者、すなわち眼科医によって手動で本体の後方開口部に押し込まれる。ここで、操作部材を操作軸線に沿って動かすために、第一の操作モードでは、手動で操作部材に加えられる純粋なスラスト運動が可能になり、第二の操作モードでは、同じ操作部材に加えられる回転運動が可能になる挿入器が知られている。その点では、新しい構造の挿入器は、プッシュ操作とスクリュー操作の両方を可能にすることができ、そのために、挿入器には、操作モードを切り替えるための然るべき仕組みが設けられる。
例えば、特許文献1は、眼内レンズを埋植するための挿入器を開示し、その操作部材は、後ろからのプッシュか或いはスクリュー運動によって本体内に入り込ませることができ、そのスクリュー運動は、操作部材の螺子山と直にネジ結合している切替部材に手動で加えることができる。一方、操作部材が手動で本体内に押し込まれると、切替部材は自由に共回りする。操作部材を後ろから押すか或いは切替部材を回すかのいずれかによって操作部材が本体内に押し込まれると、操作部材がピストンと接触したまま眼内レンズを前側で送出ノズルから送出することができる。
特許文献2は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器のさらに他の態様であって、本体を備え、その本体内に、細長く形成された操作部材が、後端側で部分的に突入しているとともに、操作軸線に沿って移動可能に案内されており、操作部材は、操作軸線に沿った操作部材のプッシュ操作によるか或いは操作軸線周りの操作部材のスクリュー操作によるかのいずれかを選択して本体内へと移動させることができ、そのために、操作部材は、少なくとも一部の上に螺子山を備えている挿入器を開示する。操作部材のプッシュ操作とスクリュー操作を切り替えるために、折り畳みと展開が可能な対向し合う二つの翼状把持部が設けられており、展開した姿勢にすることにより操作モードをプッシュ操作に、畳み込まれた状態ではスクリュー操作に切り替えることができる。プッシュ操作の操作モードでは、折り畳みと展開が可能な翼状把持部は、フィンガーグリップとして機能することができるため、執刀医は、翼状把持部のところで挿入器を人指指と中指の間でつかんで親指を使って後端側で操作部材を本体内に押し込むことができるようになる。翼状把持部が畳み込まれている場合、操作部材は、執刀医の一方の手に本体が保持されつつ執刀医の他方の手により操作部材がねじ込まれることで、本体内に螺入させることができる。
特許文献3より、さらに他の挿入器が公知であり、この挿入器は、本体に配置され且つ操作軸線周りに回転可能な貫通路のある切替部材を備え、その貫通路を操作部材が貫通して延在している。操作部材はここで、切替部材の内部輪郭に接触している固定されていないボールと協働し、その内部輪郭が可変な半径を備えている。切替部材が操作軸線周りに回されると、ボールは、解放位置に従って、外側で本体上へ押されるか、或いは、係合位置に従って、本体に設けられた開口部内へと半径方向内向きに押される。操作部材は、解放位置では、本体を自由に通り抜け、係合位置では、ボールが操作部材上の螺子山に係合するため、これを本体内にねじ込むことができる。
特許文献4より、螺子山を有して構成された押圧ピストンを備えた骨セメントまたは人工骨置換材料のための混練配出装置が公知である。押圧ピストンが本体内に押し込まれると、この押圧ピストンが、本体に配置されたラッチと相互作用する。そうして、押圧ピストンは、ラッチによって押圧ピストンが再び外れることを阻止されながら、例えば骨セメントまたは人工骨置換材料が充填された本体内に押し込められることができる。この場合、ラッチは、ネジ山を乗り越えると弾性的に拡開するので、押圧ピストンは、本体内に押し込めることはできても、再び引っ張り出すことができない。より大きな力が必要な場合に、押圧ピストンを押し込むため、そして、骨セメントや骨置換材料などからなる混錬物を送出するため、押圧ピストンをねじ込み動作により中に押しやるために、ロックスリーブを軸方向にラッチに押し付けることができ、これにより、ラッチは、半径方向に弾性的に拡開しなくなるとともに、そのときに限り雌ネジを形成することになり、そこに、押圧ピストンを螺子山により螺入することができるようになっている。
最後に、特許文献5は、プランジャーを備えた医療用の注射器であって、プランジャーが螺子山を備え、注射器のプランジャーは、選択的に、それ自体公知の押圧運動で注射器の本体内に押し込むことができるか、或いは、本体に存在する爪が作動させられ、その爪の作動後にプランジャーが螺子山に係合することで、プランジャーをそれ以上本体内に押し込むことができなくなる一方、ねじ込むことだけはできるようになる注射器を開示する。
挿入器をプッシュ操作にするのかスクリュー操作にするかの設定は、通常は助手により行なわれ、その後、眼科医は、操作モードが予め設定された挿入器を駆使しながら、前方のレンズガイド部における送出ノズルを眼球内に挿入し、次に眼内レンズを後房に入り込ませた状態にするまで操作部材の操作を行うことになる。
欧州特許出願公開第3476375号明細書 国際公開第2019/195951号 米国特許第8105332号明細書 米国特許出願公開第2016/0128752号明細書 米国特許第4810249号明細書
本発明の課題は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器をさらに発展させ、挿入器が、眼内レンズを前進させるための操作部材のプッシュ操作とスクリュー操作のできる限り簡単な切替性能を持つようにすることである。特に、プッシュ操作とスクリュー操作との間の操作モードの切り替えは、それ以外の点では挿入器を同じように扱える一方、プッシュ操作とスクリュー操作との間の切替が挿入器の使用の直前に設定可能となるようにできなければならない。
この課題は、請求項1のおいて書きに係る挿入器に基づいて、その特徴的な特徴部を組み合わせることにより解決される。本発明の有利な発展態様は、従属請求項に記載されている。
本発明は、本体に、少なくとも一つのスプリングアームが配置され、当該スプリングアームは、螺子山に面する内面に螺合構造を備え、切替部材がスプリングアームと相互作用するとともに、操作軸線周りに回転可能または操作軸線に沿ってスライド可能に配置され、切替部材は、作用接触を介してスプリングアームと協働し、作用接触に関わる少なくとも一つの切替部材の内面および/またはスプリングアームの外面が、操作軸線に対して所定の角度で斜めに形成されていることで、切替部材の回転またはスライドが、スプリングアームの、操作軸線へと向かう弾性変形および操作軸線から離れる弾性変形を生じさせることができ、これにより、螺合構造を螺子山に選択的に係合させるか或いは係合解除させることができるという技術的教示を含む。
本発明の中心となる思想は、二つの切替位置の間で手によって回すことができるか或いはずらすことができる切替部材であり、第一の切替位置では、切替部材は、スプリングアーム上の螺合構造を操作部材の螺子山にスクリュー操作のために係合させ、第二の切替位置では、切替部材は、螺合構造を持つスプリングアームを操作部材の螺子山から解放することで、スプリングアームが操作部材側の螺子山との係合が外れた状態になって、最終的に、操作部材がプッシュ操作のために自由にスライドできるようになる。
こうして、切替部材が第二の切替位置へと回されると、上記スプリングアーム或いは複数のスプリングアーム(特に、互いに向き合う位置にある二つのスプリングアーム)が、操作軸線に対して自ずと外側へと弾発することで、螺合構造が操作部材の螺子山を解放する。切替部材とスプリングアームとの間の作用的な結び付きは、本発明によれば作用接触により生み出され、その作用接触は、切替部材がスプリングアームに対して軸線方向に変位する際に、操作軸線に対して半径方向で行なわれるスプリングアームの動きが生じさせられるように、つまり、スプリングアームを、操作軸線へと、つまり操作部材の螺子山へと動かすことも、これから再び離れさせることもできるように出来ている。軸線方向はここで、操作軸線に沿って延在する方向を表し、半径方向は、その操作軸線に垂直な方向を表す。その点では、軸線方向と半径方向は、本発明の意味において互いに垂直になっている。
切替部材の動きによってスプリングアームに動きを生じさせるために、作用接触に関わる少なくとも一つの面(関与面)が傾斜を備えており、その傾斜が、操作軸線の延在する方向に対して或る角度を有している。その場合、その角度は、操作軸線と、上記関与面にあるベクトル、つまり上記内面および/または上記外面にあるベクトル(このベクトルは、上記内面と上記外面の間の接触点または接触線を通って延在する。)との間にとることができる。もちろん、切替部材若しくはスプリングアームの内面および/または外面は、或る角度で作用接触するという本発明の思想から逸脱することなく、湾曲していることも、或いは、その他の態様で平面とは異なるように形成されていることも可能である。
スプリングアームの外面が真っ直ぐ、つまり、外面が相応に傾斜または湾曲しているのではなく、操作軸線に対する延在方向に、何らの角度も持たずに延在するように形成されている一方で、関与面の傾斜部が切替部材の内面であってもよい。
同様に、スプリングアームの外面が真っ直ぐ延び、切替部材の内面が傾斜または湾曲しているのでもよい。
もちろん、切替部材とスプリングアームとの間の本発明による作用原理は、内面と外面のいずれもが傾斜または湾曲を備え、特に、それらが操作軸線に対してそれぞれ同じ角度をなしている場合に特に上手く機能する。しかしながら、内面と外面のいずれの形態であっても、操作軸線に対して相対的に或る角度で傾斜した作用接触となる。切替部材は、一体で構成されている必要はなく、複数の部品により形成されていることで、外からは手で操作できない切替部材の一つの部品に内面が形成されているのでもよい。
さらに有利にも、作用接触に関わる面は、内面および/または外面がコーティング、特に効率的な表面の滑りを互いに可能にするコーティングを備えるのでもよい。
例えば、切替部材は、スライド部材として構成され、本体内または本体上を移動可能に配置されている。上記内面は、スライド部材が本体上で変位する際にその内面がスプリングアームに対して相対的に変位するようにスライド部材上に構成されていればよいので、操作軸線に対する或る角度での作用接触の原理は、スライド部材においても使うことができる。好ましい場合において、切替部材は、環状またはスリーブ状に構成されており、操作部材は、部分的にまたは完全に切替部材により取り囲まれている。
切替部材が環状またはスリーブ状に構成されている場合、切替部材は、好ましくは、環状またはスリーブ状の切替部材の回転軸線が操作軸線と一致するように本体上に配置されている。
ここで、回転可能な切替部材を備えた挿入器の取り扱いは、スライド部材を二つのスナップ嵌め位置の間でスライドさせるよりも簡単且つ快適であるのが一般的であるが、環状またはスリーブ状の形態とされた切替部材が、本体上で操作軸線に沿ってやはりスライド可能で、切替部材が二つのスナップ嵌め位置の間で変位できることも考えられる。
要するに、切替部材は、本体上に配置された状態でのスライド回転可動性を備えることにより、つまり、切替部材が、切替部材と本体との間のネジ状のガイド部により本体上で変位できる場合に、最も好ましい変形例が達成されると考えられる。そうして、切替部材を手で回し、切替部材と本体との間の相応のネジ状のガイドを介した連携が行なわれる場合に、操作軸線に沿った切替部材の変位は、この方法で極めて快適に実現することができる。
特に、切替部材は、操作軸線周りに手動で回転可能な、内部貫通路のある回転体を形成し、その内部間通路内に少なくとも一つのスプリングアームが突入しているとともに、その内部間通路を操作部材が貫通して延在している。こうして、スプリングアームは、少なくとも部分的に、内側に延在する操作部材と外側の切替部材との間に形成された半径方向ギャップ、特に環状ギャップ内にある。
さらに別の長所として、上記内面が切替部材の内部貫通路内に形成されているか或いは上記内面が操作軸線の周りを一周する内側コーン部を形成しているかの少なくともいずれかとされている。すなわち、切替部材が操作軸線に沿って変位すると、スプリングアーム側の外面が、切替部材における内面の異なる部位、つまり、切替部材側の内面の異なる半径と接触するようになり、切替部材が軸線方向に第一の方向に動かされるか或いは第二の方向に動かされるかに応じて、その内面が、円錐構造に起因する傾斜により、スプリングアームを操作部材に向けて押すか或いは操作部材との距離を再び拡大させる。切替部材の操作軸線に沿ったこの動きはここで、操作軸線周りの切替部材の回転運動が重ね合わされてもよい。
さらなる長所は、本体が、貫通路のある受け部を備え、その貫通路を操作部材が貫通して延在し、切替部材が、受け部に接して或いは受け部上を少なくとも部分的に回転可能またはスライド可能に受容または配置され、少なくとも一つのスプリングアームは、切替部材の内面と操作部材との間の領域に入り込むように延在している場合に達成される。
切替部材は、操作軸線に沿って軸線方向に移動可能および/または操作軸線周りに回転可能に受け部に接して或いは受け部上を案内されるように受容されており、切替部材の後側の部分は、受け部を超えて突出し、その内部には、上記角度で傾斜した切替部材側の内面であって、少なくとも一つのスプリングアームと相互作用する内面が形成されている。
要するに、少なくとも一つのスプリングアーム、互いに対向する二つのスプリングアーム、三つ又は四つ又はそれ以上のスプリングアームが、終端側で受け部上或いは受け部内において受け部または本体に配置されていてもよく、それらのスプリングアームが、スリーブ状の受け部の開放端から内側で突出して切替部材の内面と相互作用する。
例えば、複数のスプリングアームが、とりわけ一周に亘って均等に配分されるようにして、内側の操作部材と外側の切替部材との間に配置されている場合、コレットチャックのような形態を実現することができ、複数のスプリングアームが操作部材とその螺子山の周りを取り囲むように配置されると、一周に亘って均等に配分されるように位置するスプリングアームの複数の螺合構造から出来上がる雌ネジが、略全周に亘って形成される。
しかしながら、本発明による形態は、一箇所の周位置における単体のスプリングアームを用いるもの、例えば、この単体のスプリングアームと対向するように、螺子山を備えた操作部材が、スプリングアームと反対側のベアリングシェル内に保持される場合などでも技術的に可能である。そのような変形例は、同じように一つだけの周位置に配置されている簡易なスライドスイッチとして切替部材が形成されている場合に有利であると考えられる。
切替部材に回転運動が手動で加えられる際に切替部材が同時に操作軸線に沿って移動する、つまり、回転運動に直線運動が重なるようにするための連結リンクを作るために、特に有利にも、受け部の外周に、少なくとも一つのスロットが設けられ、切替部材には、内周側に少なくとも一つのピンが形成され、そのピンが上記のスロット内を案内されているのでもよい。このスロットとピンの結合により、一種の連結リンクが作られ、スロットは、好ましくは受け部の周りの一部または全部にわたって螺旋形状に形成されている。例えば、切替部材は、操作軸線周りに90°または180°回転させることができ、これにより、切替部材は、回転とともに操作軸線に沿って変位させられることになり、その変位は、スプリングアーム若しくは切替部材の外面若しくは内面の上記角度による作用接触を介してスプリングアームが操作部材の螺子山にしっかりと押し込まれ、スプリングアームの螺合構造と操作部材の螺子山との間にネジ結合を生じさせることができる程度の大きさである。特に有利にも、周面に均等に配分された互いに対向する二つのスロットまたは三つのスロットは、ネジ状の形態で受け部の外周に設けられ、その中を、切替部材の内面の内側に形成されている対応する位置に設けられたピンが走行することができる。受け部にわたって延在する切替部材の内面のこの領域は、内面における傾斜面が形成されている領域、特に内側コーン部が形成されている領域に隣接している。
特に、有利な実施形態は、切替部材が受け部上にネジ結合により配置され、操作軸線周りに切替部材が回転すると、同時に切替部材が操作軸線に沿って動いていく場合に得られる。
要するに、本体は、翼状把持部を備えることができ、受け部は、その翼状把持部の後端側に突出部としてつながっている。受け部、翼状把持部およびその他の本体の残りの部分は、一体的に一つの材料で作ることができ、特に、射出成形で製造することができる。
さらに、挿入器がレンズカートリッジのための収容手段を備え、そのレンズカートリッジ内に眼内レンズが組み込まれており、このレンズカートリッジが、眼内レンズとともに収容手段内に装着可能とされていれば有利である。この種の挿入器は、挿入器を再滅菌できさえすれば、とりわけ複数回の利用が可能である。もっとも、カートリッジを装填できる挿入器は、一回限りの使い捨て品として形成されていてもよい。
挿入器は、いわゆるプリロードシステムとしても構成することができ、このシステムにより、挿入器が、本体内か或いは本体における前側に配置されたレンズガイド部内の少なくともいずれかに形成された収容室を備え、その中に眼内レンズが予め製造者側で装填されていることで、挿入器が、装填された眼内レンズと一緒にして取扱可能且つ流通可能なユニットを形成する。その点では、本発明による挿入器は、プリロードシステムまたはカートリッジシステムとして機能することができる。
最後に、本体内にピストンが収容されており、このピストンは、有利にも、回転変換部を介して操作部材により軸線方向にスライド可能とされている。特に、挿入器のスクリュー操作が開始されると、操作部材は必ず回転運動を行うことになる一方で、ピストンは、操作軸線で回転することなく、操作軸線に沿って直線運動しかしない。
本体は、有利にも、受け部と一体且つ翼状把持部と一体に一つのプラスチック体だけから作られ、本体における前側に配置されたレンズガイド部は、先端側の送出ノズルにより眼内レンズを送出するように形成され、特に、本体上で取り外し可能に配置されている。
以下に、本発明の好ましい実施例の記載により、本発明をさらに良くする手段を図面に基づいて詳細に説明する。
ヒトの眼に眼内レンズを埋植するための挿入器の斜視図である。 図1による挿入器の主要構成部の分解図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、プッシュ操作により挿入器を操作することのできる第一の位置に切替部材が配置されていることを示す図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、スクリュー操作により挿入器を操作することのできる第二の位置に切替部材が配置されていることを示す図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、プッシュ操作による挿入器の操作が可能な、軸線方向の変位によって第一の位置にある切替部材を示す図である。 破断して示された切替部材を備えた挿入器の斜視図であって、スクリュー操作による挿入器の操作が可能な、軸線方向の変位によって第二の位置にある切替部材を示す図である。
図1は、ヒトの眼に眼内レンズを埋植するために使用される挿入器1の斜視図を示す。挿入器1は、主要な構造部品として本体10を備え、その本体内に、把手32が終端側にある細長く形成された操作部材11が、後端側において部分的に挿入されている。操作部材11は、その大半の長さにわたって螺子山13を有した部分があり、その操作部材11は、本体10内に後端側において部分的に挿入されていることで、操作部材11の自由端に把手32が形成されるようになっている。
本体10の前方側には、レンズガイド部30が配置され、その中に、詳細には図示していない態様で眼内レンズが収容されている。本体10の主要構成部品は、ほぼ円筒形であるか或いは取り扱いのために人間の手に馴染みやすく作られているとともに、細長く延びた部分を備えており、本体10と、前方側のレンズガイド部30と、後端側に挿入された操作部材11とを備えた挿入器1が、操作軸線12において細長に延在している。操作軸線12はここで、選択的にスライド可能または回転可能な操作部材11のスラスト軸線と回転軸線を同時に形成している。
より取り扱い易くするために、本体10の後側の部分には、翼状把持部23があり、これにより、翼状把持部23を使って挿入器1を人指指と中指の間に挟みながら、後側で親指を把手32にのせて押すことができる。翼状把持部23に対して背面側には、操作軸線12周りに回転可能に本体10上に受容された切替部材16が隣接しており、この切替部材16が貫通路を有し、その中を操作部材11が貫通して延在している。切替部材16はここで、切替部材が操作部材11に直に接触せず、特にネジ結合によって直接的に相互作用することがないように本体10上に設置されている。
レンズガイド部30には、投入口33が示されており、ここを通して、挿入器1の使用開始前に粘弾性体を注入することができる。これが、特にレンズガイド部30内の内部空間および内在する眼内レンズを湿潤し、これにより、眼内レンズを送出するプロセスがやり易くなるか若しくは眼内レンズの損傷をなくすようにできる。次に、レンズガイド部30の自由先端部における送出ノズル31を介して、眼内レンズが送り出される。
挿入器1は、切替部材16を用いることで、挿入器1の使用のためにプッシュ操作とスクリュー操作の間の切り替えを行なうことができるようにするのに用いられる一つの手段を備えている。切替部材16は、図1の実施例では、プッシュ操作とスクリュー操作の間の切替のために、操作軸線12周りに回転可能に本体10上に形成されており、その切替部材16の、操作部材11との相互作用は、さらに他の図により詳細に示す。
図2は、挿入器1を分解図で示し、そこには、挿入器1の主要構成部品が示されているが、本発明を説明するのに必要ないという理由で図示されていないさらに他の挿入器1の構成部品も存在しており、図示されていないとはいえ、それらの部品は、本発明に係る挿入器1の構成部品であることに違いはなく、図は、限定的に理解されるべきものではない。
この図は、本体10をレンズガイド部30から切り離して示しており、操作軸線12と一列に並んで示されたレンズガイド部30は、収容室27を備えて構成され、その中に、(支持部の一つが見えている)眼内レンズ24が装填されており、下側に示されたさらに他のレンズガイド部30は、代替的な構成を形成し、レンズカートリッジ25を収容するための収容手段24を備え、その中に、切り離して描かれた眼内レンズ26が装填されている。眼内レンズ26がレンズカートリッジ25内に装填され、次にレンズカートリッジ25が収容手段24内に装填されると、眼内レンズ26は、ピストン28により、前方側で送出ノズル31からヒトの眼の後房内へと送出することができる。挿入器がプリロードシステムとして構成されている場合、収容室27を備えてその中に眼内レンズ26が予め製造者側で装填されている上側に描かれたレンズガイド部30を使用することができる。
眼内レンズ26を送出するために、ピストン28は、操作軸線12で直線運動を行い、操作部材11がスクリュー操作により本体10内に螺入されると、回転変換部29の働きで、操作部材11の回転運動がピストン25に伝わらない。
別の言い方では、眼内レンズ26が収容室27にそのまま収容されたレンズガイド部30を用いない場合、眼内レンズ26が中に組み込まれるレンズカートリッジ25を中に装填することのできる収容手段24を備えて構成されたレンズガイド部30を代わりに用いることができる。こうして、収容室27を備えたレンズガイド部30は、眼内レンズ26が既に工場側で装填された挿入器1が販売されるプリロードシステムを形成する。代替的に、挿入器1は、眼内レンズ26をプリロードせずに提供することもでき、そのときには、レンズガイド部30は、挿入器1を使用する直前になって初めて眼内レンズ26を備えたレンズカートリッジ25を中に装着できる収容手段24を備えており、これは、いわゆるカートリッジシステムと呼ばれる。レンズカートリッジを収容するための収容手段24および/または眼内レンズ26をそのまま収容するための収容室27は、代替的に本体10内に設置することもできるし、或いは、レンズガイド部30が本体10に配置された場合には、収容手段24または収容室27は、レンズガイド部30と本体10との間の領域に形成されている。
本体10は、翼状把持部23の後ろ側に、射出成形による受け部20を有し、その上に、切替部材16が操作軸線12周りに回転可能に取り付けられている。このとき、受け部20の外面は、受け部20にわたって螺旋の形状で受け部に設けられているスロット21を備え、これにより、切替部材16を操作軸線12周りに回転すると、切替部材16が同時に操作軸線12に沿った動きをするようになる。スロット21の終端部分には、スナップ嵌め手段34が設けられていてもよく、切替部材16が終位置まで回される度に、ユーザに感触によるフィードバックがあり、切替部材16は、自ずと最終姿勢で動かなくなる。切替部材16の内側には、スロット21との作用接続のためにピンが設けられ、それがスロット21内を走行するが、示された図には描かれていないだけなので、図3を参照されたい。
受け部20は、スリーブ状に構成され、特に、翼状把持部23の後端側で本体10に一体的に接続されている。受け部20の内側には、例えば、三つのスプリングアーム14が配置され、これらのスプリングアーム14は、受け部20における内側か、或いは、本体10若しくは翼状把持部23の後端側のいずれかに弾力的に根元で固定されている。こうして、スプリングアーム14は、弾性変形によって、操作軸線12に向かって内向きに、或いは、操作軸線12から離れるように外向きに弾性的に動くことができる。力が加わっていないスプリングアーム14の配置では、これらは、互いに若しくは操作軸線12に対して所定の隔たりを有し、それによって、操作部材11上の螺子山13は、スプリングアーム14間の真中を自由に動くことができる。従って、挿入器1の出荷時の状態は、切替部材がプッシュ操作のための切替位置にあることで、スプリングアーム14が継続的に力の加わった状態になく、その戻ろうとする弾性作用が比較的長期の保管期間に亘って保たれることのないような切替部材16の位置に設定されていなければならない。
操作軸線12に沿って切替部材16が軸線方向に変位させられることによって、それも特に、操作軸線12に沿った切替部材16の翼状把持部23に向かう変位をスロット21のガイドがもたらすように、切替部材16が好ましくは回転によって翼状把持部23に向かって変位させられるときに中心の操作軸線12に向かうスプリングアーム14の弾性的なバネ運動が生じさせられる。スプリングアーム14は、切替部材の内面16と接触することにより弾性的に操作軸線12に向かって内向きに撓み込み、これにより、スプリングアーム14の内面上の螺合構造15が操作部材11の螺子山13に係合して、挿入器1をスクリュー操作用に設定することができるようになる。
図3および図4は、プッシュ操作Pのための態勢にある挿入器1を図3により示し、スクリュー操作Sのための態勢にある挿入器1を図4で示している。
本体10上の翼状把持部23の後ろ側に受容された切替部材16は、図3では、操作軸線12に沿って把手32の方から見て反時計回りに切替部材が回転されたことによって、翼状把持部23から離れた後方位置にある。このとき、切替部材16の内面上のピン22は、スロット21内を走行し、これにより、切替部材16は、手動で加えられる操作軸線12周りの回転運動により軸線方向に変位して、図3では、切替部材16は、スプリングアーム14を開く後方の位置にあるので、スプリングアーム14が内側の螺合構造15を操作部材11上の螺子山13に係合させないようになっている。
スプリングアーム14を操作軸線12に向けて半径方向に変位させるために、切替部材16は、切替部材16の内面17の一部を形成する内側コーン部19を備えている。スプリングアーム14の外面18は、切替部材16の内面17に面し、その外面18は、本実施例によれば、内面17と同様に操作軸線12に対して角度αで延びる傾斜を備えている。つまり、切替部材16が操作軸線12に沿って変位すると、切替部材16が翼状把持部23の方に向かって変位するか或いは翼状把持部23から離れるように変位するかに応じて、スプリングアーム14の位置が、互いに接触する内面17と外面18の傾斜若しくは勾配により、半径方向に内側に向かって押されるか或いは半径方向に再び外側に向かって解放される。
こうして、図3は、スプリングアーム14が、より大きな直径の内側コーン部19上で内面17に接触することにより、スプリングアーム14が弾性的に拡開することができることで、挿入器1をプッシュ操作Pで使用することができるようになるような、翼状把持部23から隔たりのある切替部材16の位置を示している。
これに対して、図4は、切替部材が翼状把持部23に押し付けられていることで、スプリングアーム14の外面18が、内側コーン部19が比較的小さな直径を予め有している切替部材16の内面17の領域に接触するようになっており、それにより、螺合構造15が操作部材11の螺子山13と係合するようになる切替部材16の位置を示している。こうして、挿入器1は、スクリュー操作Sで使用することができる。
図5および図6は、本体10の受け部20上に切替部材16が配置されている挿入器1のさらに他の実施例を示しており、この切替部材16は、軸線方向に変位する際に、前述のようにスプリングアーム14に作用して、スプリングアームがその内側の螺合構造15を操作部材11の螺子山13に作用接続させる或いは作用接続を解除させることができるようになっている。
切替部材16が、図5に示されるように、翼状把持部23までの切替部材の隔たりが比較的大きな位置に配置されると、スプリングアーム14は、外側に向かって弾発し、切替部材16が翼状把持部23の方に向かって変位すると、スプリングアーム14は、内側に向かって押され、スプリングアームの内面上の螺合構造15が操作部材11の螺子山13に係合する。
図5はここで、翼状把持部23までの隔たりが比較的大きいことで、プッシュ操作Pにより挿入器1を使用することができる切替部材16の位置を示し、図6には、翼状把持部23に近づいた位置にある切替部材16が示されており、スプリングアーム14は、挿入器1をスクリュー操作Sで使用することができるように内側に押されている。
この場合、受け部20上のスロットは、操作軸線12と平行に延びているので、切替部材16は、この実施例によれば回転させることができず、切替部材は、特に、感触によるフィードバックのあるスナップ嵌め位置として構成することのできる前述した二つの終位置の間でユーザによって軸線方向に単にスライドさせることができるに過ぎない。従って、切替部材16がスライダとして構成されていてもよい実施形態が明らかとされ、それによれば、切替部材16は、必ずしも操作部材11を全周にわたって取り囲む必要はなく、切替部材16は、図5および図6による図示されたものとは違って、一つの周位置に配置されたスライダとして構成することもできる。
従って、この挿入器1は、執刀医が、ヒトの眼に施術する直前であっても、例えば自分の手で或いは手術助手の手を借りて、挿入器1をプッシュ操作Pで使用するか或いはスクリュー操作Sで使用するかを決定することができるという長所をもたらす。把手32は、単に一例として示されたもので、別の構成とされていてもよいし、同じく、翼状把持部23も、横方向に延在するように構成されている必要はなく、操作軸線12周りの鍔部を有したグリッププレートとして構成されていても構わない。図5および図6による実施例はここで、同じく、プリロードシステムとして或いはカートリッジシステムとして使用することができる。
本発明は、その構成において、上で述べられた好ましい実施例に限定されない。むしろ、基本的に異なる類の構成であっても、示された解決策を利用する多くの変形例が考えられ得る。請求項、明細書または図面から導かれる全ての特徴および/または長所は、構造的な詳細または空間的な配置も含めて、それ自体でも或いはさまざまな組み合わせでも本発明に不可欠であり得る。
1 挿入器
10 本体
11 操作部材
12 操作軸線
13 螺子山
14 スプリングアーム
15 螺合構造
16 切替部材
17 内面
18 外面
19 内側コーン部
20 受け部
21 スロット
22 ピン
23 翼状把持部
24 収容手段
25 レンズカートリッジ
26 眼内レンズ
27 収容室
28 ピストン
29 回転変換部
30 レンズガイド部
31 送出ノズル
32 把手
33 投入口
34 スナップ嵌め手段
P プッシュ操作
S スクリュー操作
α 角度

Claims (15)

  1. 眼内レンズを埋植するための挿入器(1)であって、本体(10)を備え、その本体内に、細長く形成された操作部材(11)が、後端側で部分的に突入しているとともに、操作軸線(12)に沿って移動可能に案内されており、前記操作部材(11)は、前記操作軸線(12)に沿ったプッシュ操作(P)によるか或いは前記操作軸線(12)周りのスクリュー操作(S)によるかのいずれかを選択して前記本体(10)内へと動かすことができ、前記操作部材(11)は、少なくとも一部の上に螺子山(13)を備えている挿入器において、
    前記本体(10)に、少なくとも一つのスプリングアーム(14)が配置され、当該スプリングアームは、前記螺子山(13)に面する内面に螺合構造(15)を備え、前記本体(10)に、前記スプリングアーム(14)と相互作用する切替部材(16)が前記操作軸線(12)周りに回転可能または前記操作軸線(12)に沿ってスライド可能に配置され、前記切替部材(16)は、作用接触を介して前記スプリングアーム(14)と協働し、作用接触に関わる少なくとも一つの前記切替部材(16)の内面(17)および/または前記スプリングアーム(14)の外面(18)が、前記操作軸線(12)に対して所定の角度(α)で斜めに形成されていることで、前記切替部材(16)の回転またはスライドが、前記スプリングアーム(14)の、前記操作軸線(12)へと向かう弾性変形および前記操作軸線(12)から離れる弾性変形を生じさせることができ、これにより、前記螺合構造(15)を前記螺子山(13)に選択的に係合させるか或いは係合解除させることができることを特徴とする挿入器。
  2. 請求項1に記載の挿入器(1)において、
    前記切替部材(16)は、スライド部材として構成されていて前記本体(10)内または前記本体(10)上を移動可能に配置されているか、或いは、前記切替部材(16)は、環状またはスリーブ状に構成されていて前記操作部材(11)を部分的にまたは完全に取り囲むか、の少なくともいずれかであることを特徴とする挿入器。
  3. 請求項1または2に記載の挿入器(1)において、
    前記切替部材(16)は、前記操作軸線(12)周りに手動で回転可能な、内部貫通路のある回転体を形成し、前記内部間通路内に少なくとも一つの前記スプリングアーム(14)が突入しているとともに、前記内部貫通路を前記操作部材(11)が貫通して延在していることを特徴とする挿入器。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記内面(17)は、前記切替部材(16)の前記内部貫通路に形成されているとともに、前記操作軸線(12)の周りを一周する内側コーン部(19)を形成していることを特徴とする挿入器。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記本体(10)は、貫通路のある受け部(20)を備え、前記貫通路を前記操作部材(11)が貫通して延在し、前記操作部材(11)は、前記受け部(20)に接して或いは前記受け部(20)上を移動可能に受容されていることを特徴とする挿入器。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記操作部材(11)は、前記操作軸線(12)に沿って軸線方向に移動可能および/または前記操作軸線(12)周りに回転可能に前記受け部(20)に接して或いは前記受け部(20)上を案内されていることを特徴とする挿入器。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    少なくとも一つのスプリングアーム(14)、互いに対向する二つのスプリングアーム(14)、三つ、四つ又はそれ以上のスプリングアーム(14)が、終端側で前記受け部(20)上或いは前記受け部(20)内において前記受け部(20)または前記本体(10)に配置されていることを特徴とする挿入器。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    少なくとも一つの前記スプリングアーム(14)は、前記切替部材(16)の前記内面(17)と前記操作部材(11)との間の領域に入り込むように延在していることを特徴とする挿入器。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記受け部(20)の外周に、少なくとも一つのスロット(21)が設けられ、前記切替部材(16)には、内周側に少なくとも一つのピン(22)が形成され、当該ピンが前記スロット(21)内を案内されていることを特徴とする挿入器。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記切替部材(16)は、前記受け部(20)上にネジ結合により配置され、前記操作軸線(12)周りに前記切替部材(16)が回転すると、前記切替部材(16)が前記操作軸線(12)に沿って動いていくことを特徴とする挿入器。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記本体(10)は、翼状把持部(23)を備え、前記受け部(20)は、前記翼状把持部(23)の後端側に突出部としてつながっていることを特徴とする挿入器。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記挿入器(1)がレンズカートリッジ(25)のための収容手段(24)を備え、前記レンズカートリッジ(25)内に眼内レンズ(26)が組み込まれており、前記レンズカートリッジ(25)が、前記眼内レンズ(26)とともに前記収容手段(24)内に装着可能とされていることを特徴とする挿入器。
  13. 請求項1から11のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記挿入器(1)が、前記本体(10)内か或いは前記本体(10)における前側に配置されたレンズガイド部(30)内かの少なくともいずれかに形成された収容室(27)を備え、その中に眼内レンズ(26)が装填されていることで、前記挿入器(1)が、装填された前記眼内レンズ(26)と一緒にして個別に取扱可能且つ流通可能なユニットを形成することを特徴とする挿入器。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記本体(10)内にピストン(28)が収容されており、当該ピストンは、回転変換部(29)を介して前記操作部材(11)により軸線方向にスライド可能とされていることを特徴とする挿入器。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の挿入器(1)において、
    前記本体(10)は、前記受け部(20)とともに、且つ前記翼状把持部(23)とともに、一体的に一つのプラスチック体から作られ、前記本体(10)における前側に配置された前記レンズガイド部(30)は、前記眼内レンズを送出するための送出ノズル(31)を先端側に有して形成されていることを特徴とする挿入器。
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